JP7022504B2 - テープタイプ使い捨ておむつ - Google Patents

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Description

本発明は、テープタイプの使い捨ておむつに関するものである。
従来、テープタイプの使い捨ておむつが広く使用されている。テープタイプの使い捨ておむつは、単体で使用するだけでなく、排泄ケアにかかるトータルのコストを低減するために、補助吸収体を併用する方法も行われている。この場合、テープタイプの使い捨ておむつの肌側面に補助吸収体を配置し、着用者からの排泄状況に応じて補助吸収体のみを適宜交換して、その外側に装着される使い捨ておむつを使用し続ける形となるため、1つのテープタイプの使い捨ておむつの装着時間が長くなる傾向となる。
一方、使い捨ておむつ等の吸収性物品の使用の際には、吸収性物品に吸収された尿等に由来して臭気が発生し、外に漏れ出す場合がある。そのため、消臭機能を有する吸収性物品が様々提案されている。例えば特許文献1には、活性炭を含有する消臭シートが吸収体とバックシートの間に設けられた吸収性物品が開示され、特許文献2には、トップシートとバックシートの間に多孔性消臭剤を配置した吸収性物品が開示されている。
特開2015-070995号公報 特開2007-097953号公報
上記のように、従来、消臭機能を有する吸収性物品が様々提案されているが、テープタイプの使い捨ておむつでは、補助吸収体と併用することにより装着時間が長くなる傾向となっていることから、消臭機能が長時間効果的に持続するものが求められている。本発明は前記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、優れた消臭性能を有するテープタイプの使い捨ておむつを提供することにある。
前記課題を解決することができた本発明の使い捨ておむつとは、前後方向と幅方向を有し、吸収体と、吸収体の肌側に配されたトップシートと、吸収体の外側に配されたバックシートとを有するテープタイプの使い捨ておむつであって、バックシートは、透湿性フィルムの外側に、消臭剤を含む不織布が積層されているところに特徴を有する。
本発明のテープタイプの使い捨ておむつは、上記のように構成されたバックシートを備えているため、バックシートの透湿性が高まり、吸収体が吸収した水分を使い捨ておむつの外に速やかに放出することができる。そのため、使い捨ておむつ内での菌の繁殖や尿等の腐敗を抑え、臭気の発生を抑えることができる。また、透湿性フィルムを臭気物質等が通過しても、不織布に含まれる消臭剤によって臭気の漏れ出しを低減することができる。この際、消臭剤をトップシートとバックシートの間ではなく、バックシートの外側に位置する不織布に配置することにより、消臭剤の消臭効果をより長時間持続させることができ、また、消臭剤を不織布内に3次元的に配置させることができるため、臭気物質等が消臭剤と接触する頻度が高まり、臭気物質等の漏れ出しを効果的に低減することができる。
消臭剤は、バックシートの不織布の幅方向の中央部により多く配されていることが好ましい。具体的には、バックシートの不織布を幅方向に3等分して両側部とその間の中央部に区分したとき、中央部における単位面積当たりの消臭剤の量が、両側部における単位面積当たりの消臭剤の量よりも多いことが好ましい。このように不織布に消臭剤を配することにより、吸収体から漏れ出た臭気物質等が不織布に含まれる消臭剤によって効率的に捕捉されるようになる。また、不織布の両側部は着用者の大腿部などに触れやすいことから、不織布の両側部における消臭剤量を減らすことにより、消臭剤の脱落する量を抑えて、肌触りを好適なものとすることができる。
消臭剤は、バックシートの不織布を厚み方向に2等分して肌側部と外側部に区分したとき、外側部により多く配されていることが好ましい。具体的には、外側部における単位面積当たりの消臭剤の量が、肌側部における単位面積当たりの消臭剤の量よりも多いことが好ましい。このように不織布に消臭剤を配することにより、透湿性フィルムに接触する消臭剤が少なくなり、透湿性フィルムの損傷を抑えることができる。
消臭剤は、例えば、不織布の構成繊維の表面に付着して設けられることが好ましい。また、不織布の構成繊維は使い捨ておむつの前後方向に配向していることが好ましい。
本発明のテープタイプの使い捨ておむつは、透湿性フィルムの外側に消臭剤を含む不織布が積層されたバックシートを備えているため、バックシートの透湿性が高まり、吸収体が吸収した水分を使い捨ておむつの外に速やかに放出することができる。そのため、使い捨ておむつ内での菌の繁殖や尿等の腐敗を抑え、臭気の発生を抑えることができる。また、透湿性フィルムを臭気物質等が通過しても、不織布に含まれる消臭剤によって臭気の漏れ出しを低減することができる。この際、消臭剤をバックシートの外側に位置する不織布に配置することにより、消臭剤の消臭効果をより長時間持続させることができ、また臭気物質等と消臭剤との接触頻度を高めて、臭気物質等の漏れ出しを効果的に低減することができる。
本発明の使い捨ておむつをトップシート側から見た平面図を表す。 図1に示した使い捨ておむつのA-A断面図を表す。
本発明のテープタイプの使い捨ておむつの構成について、図面を参照して説明する。なお本発明は、図面に示された実施態様に限定されるものではない。図1はテープタイプの使い捨ておむつをトップシート側から見た平面図を表し、図2は図1に示した使い捨ておむつのA-A断面図を表す。本願の図では、矢印xが幅方向、矢印yが前後方向を表し、矢印x,yにより形成される面に対して垂直方向が厚み方向zを表す。
使い捨ておむつ1は、トップシート2とバックシート3とこれらの間に設けられた吸収体4とを有する。トップシート2は吸収体4の肌側に配され、使い捨ておむつを着用した際に着用者側に位置するシートである。バックシート3は吸収体4の外側に配され、使い捨ておむつを着用した際に着用者とは反対側、すなわち外側に位置するシートである。着用者から排泄された尿等は、トップシート2を透過して吸収体4により収容される。バックシート3は、排泄物が外部へ漏れるのを防いでいる。
使い捨ておむつ1は、前後方向yと幅方向xを有する。前後方向yとは、使い捨ておむつを着用した際に着用者の股間の前後方向に延びる方向に相当する。幅方向xとは、使い捨ておむつと同一面上にあり前後方向yと直交する方向を意味し、使い捨ておむつを着用した際の着用者の左右方向に相当する。使い捨ておむつ1は、前後方向yに対して、前側部と股部と後側部を有する。前側部は、使い捨ておむつを着用の際に着用者の腹側に当てる部分に相当し、後側部は、使い捨ておむつを着用の際に着用者の背側に当てる部分に相当する。また、前側部と後側部との間に位置し、着用者の股間に当てる部分を股部と称する。本発明において、使い捨ておむつの肌側とは、使い捨ておむつを着用した際の着用者の肌に向く側を意味し、使い捨ておむつの外側とは、使い捨ておむつを着用した際の着用者とは反対に向く側を意味する。
トップシート2は吸収体4の肌側に配されるシートであり、液透過性であることが好ましい。トップシート2としては、例えば、セルロース、レーヨン、コットン等の親水性繊維から形成された不織布や、ポリオレフィン(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン)、ポリエステル(例えば、PET)、ポリアミド(例えば、ナイロン)等の疎水性繊維から形成された不織布であって、疎水性繊維の表面が界面活性剤により親水化されたもの等を用いることができる。また、トップシート2として、織布、編布、有孔プラスチックフィルム等を用いてもよい。
バックシート3は吸収体4の外側に配されるシートであり、使い捨ておむつ1の外側面の少なくとも一部を構成するように設けられる。バックシート3は、液不透過性であることが好ましい。バックシート3としては、ポリオレフィン(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン)、ポリエステル(例えば、PET)、ポリアミド(例えば、ナイロン)等の疎水性繊維から形成された不織布や、プラスチックフィルム等を用いることができるが、後述するように、本発明ではバックシート3として、フィルム3Aと不織布3Bとの積層体を用いる。
吸収体4は、尿等の排泄物を吸収できる吸収性材料を含むものであれば特に限定されない。吸収体4としては、例えば、吸収性材料を所定形状に成形した成形体を用いることができる。吸収体4は、紙シート(例えば、ティッシュペーパーや薄葉紙)や液透過性不織布等の被覆シートで覆われてもよい。吸収性材料としては、例えば、パルプ繊維等の親水性繊維や、ポリアクリル酸系、ポリアスパラギン酸系、セルロース系、デンプン・アクリロニトリル系等の吸水性樹脂等が挙げられる。また、吸水性材料には、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン繊維や、PET等のポリエステル繊維、ポリアミド繊維等の熱融着性繊維が含まれてもよい。これらの熱融着性繊維は、尿等との親和性を高めるために、界面活性剤等により親水化処理がされていてもよい。
吸収性材料は、尿等の吸収速度を高める点から、親水性繊維を含むことが好ましい。また、吸収容量を高める点からは、吸収性材料は吸水性樹脂を含むことが好ましい。従って、吸収体は親水性繊維(特にパルプ繊維)と吸水性樹脂を含むことが好ましい。この場合、例えば、親水性繊維の集合体に吸水性樹脂を混合または散布したものを用いることが好ましい。
吸収体4は、シート状吸収体であってもよい。シート状吸収体としては、不織布間に吸水性樹脂を有しパルプ繊維を有しないように形成されたものが挙げられる。このように形成されたシート状吸収体は不織布間に吸水性樹脂を有するため、高い吸収容量を実現できる。また、シート状吸収体は不織布間にパルプ繊維を有しないため、嵩張らず薄型に形成することができる。
シート状吸収体は、吸収性材料として吸水性繊維を用いたものであってもよい。この場合もまた、シート状吸収体が嵩張らず薄型に形成される。吸水性繊維としては、プロトン化または塩形成したカルボキシル基を含有する繊維が挙げられる。例えば、アクリル繊維を加水分解して、アクリル繊維に含まれるニトリル基をカルボキシル基に変換することにより、吸水性繊維を得ることができる。このとき、吸水性繊維に含まれるカルボキシル基は、アルカリ金属塩またはアンモニア塩を形成していることが好ましい。また吸水性繊維は、親水性繊維をアクリル酸に浸漬し、繊維表面でアクリル酸を析出させることにより製造することができる。
吸収体4の形状(平面形状)は特に限定されない。吸収体4の形状は適宜決定すればよく、例えば、長方形、砂時計形、ひょうたん形、羽子板形等が挙げられる。なお吸収体4は、着用者の大腿部に挟まれて幅方向に圧迫されても歪みにくくする点から、図1に示すように、略砂時計形に形成されていることが好ましい。
トップシート2の幅方向xの両側には、前後方向yに延在する液不透過性のサイドシート5が接合されることが好ましい。サイドシート5は、トップシート2と接合部8で接合され、接合部8よりも幅方向xの内方部分がトップシート2から起立可能に形成され、接合部8よりも幅方向xの外方部分がバックシート3に積層されている。サイドシート5の幅方向xの内方部分が起立することにより立ち上がりフラップ6が形成され、これにより尿等の幅方向xの横漏れを防止することができる。なお、サイドシート5の幅方向xの内方部分がトップシート2から起立可能に形成されるために、サイドシート5には、接合部8よりも幅方向xの内方部分に前後方向yに延びる起立用弾性部材7が設けられることが好ましい。
上記に説明した各シートを構成する不織布としては、スパンボンド不織布、ポイントボンド不織布、エアスルー不織布、メルトブロー不織布、エアレイド不織布、スパンレース不織布、トウ開繊不織布、SMS不織布等を用いることができる。これらの各シートの単位面積あたりの質量は、8g/m2以上が好ましく、10g/m2以上がより好ましく、また40g/m2以下が好ましく、30g/m2以下がより好ましい。
使い捨ておむつ1の幅方向xの両側には、前後方向yに延びる脚用弾性部材9が設けられることが好ましい。脚用弾性部材9により、着用者の脚周りにギャザーを形成して脚周りのフィット性を高めたり、横漏れを防止することができる。
使い捨ておむつ1の前後方向yの端部には、幅方向xに延びるウェスト弾性部材10が設けられることが好ましい。ウェスト弾性部材10により着用者の腰周りに沿ったウェストギャザーが形成され、腹部や背部からの尿等の漏れが防止される。
上記に説明した各弾性部材としては、ポリウレタン糸、ポリウレタンフィルム、天然ゴム等の通常の使い捨ておむつに用いられる弾性伸縮材料を用いることができる。弾性部材は、伸張状態で、ホットメルト接着剤等の接着剤で取り付けられることが好ましい。例えば、繊度40~1,240dtexのポリウレタン糸を、倍率1.1~5.0倍に伸張して配設し、固定する。接合手段としては、好ましくは、ゴム系のホットメルト接着剤が用いられる。なお、前記倍率は、非伸張状態を1.0倍とする。
使い捨ておむつ1には、幅方向xの両側にファスニングテープ11が設けられる。ファスニングテープ11は、使い捨ておむつ1の前後方向yの後側部の左右側端部に取り付けられることが好ましい。ファスニングテープ11は、例えば、基材12に止着部13(例えばフック・ループ・ファスナーのフック部材や粘着剤)が設けられて構成される。一方、使い捨ておむつ1には、バックシート3の外側に、ファスニングテープ11の止着対象となるターゲットテープ14が設けられることが好ましい。ターゲットテープ14は、使い捨ておむつ1の前後方向yの前側部の外側面に設けられることが好ましい。ターゲットテープ14は、例えばフック・ループ・ファスナーのループ部材やプラスチックフィルムから構成することができ、好ましくは、フック・ループ・ファスナーのループ部材を有して構成される。この場合、ターゲットテープ14は基材にループ部が設けられて構成されることが好ましい。ターゲットテープ14は、バックシート3に接着剤等により取り付けられればよい。使い捨ておむつ1は、着用者の股間に当てて、ファスニングテープ11の止着部13をターゲットテープ14に接合することで、装着することができる。
バックシート3の構成について詳しく説明する。バックシート3は、図2に示すように、透湿性フィルム3Aの外側に不織布3Bが積層されて構成され、不織布3Bには消臭剤が含まれている。このようにバックシート3を構成することにより、バックシート3の透湿性が高まり、吸収体4が吸収した水分を使い捨ておむつの外に速やかに放出することができる。そのため、使い捨ておむつ内での菌の繁殖や尿等の腐敗を抑え、臭気の発生を抑えることができる。また、使い捨ておむつを着用した際に、着用者の股間での蒸れを低減することができる。さらに、透湿性フィルム3Aを臭気物質等が通過しても、不織布3Bに含まれる消臭剤によって臭気の漏れ出しを低減することができる。
本発明の使い捨ておむつでは、このようにバックシート3の外側に位置する不織布3Bに消臭剤を配置することにより、消臭剤による効果をより奏効させることができる。例えば消臭剤をトップシートとバックシートの間に配置した場合は、消臭剤が臭気物質等とより高濃度の状態で接することとなるため、消臭剤の消臭効果がすぐに飽和しやすくなる。また、尿等の排泄物が消臭剤と接触することにより、消臭剤の表面が排泄物に覆われて、所望の消臭効果が発揮されなくなるおそれもある。これに対して本発明では、透湿性フィルム3Aの外側に配した不織布3Bに消臭剤を含ませているため、消臭剤は、透湿性フィルム3Aを透過した臭気物質のみに対して作用すればよく、消臭剤の消臭効果をより長時間持続させることができる。また、消臭剤を不織布3Bの平面方向にも厚み方向にも3次元的に配置させることができるため、臭気物質等が消臭剤と接触する頻度が高まり、臭気物質等の漏れ出しを効果的に低減することができる。
透湿性フィルム3Aと不織布3Bは、少なくとも吸収体4と重なるように設けられればよい。好ましくは、透湿性フィルム3Aと不織布3Bは、吸収体4の全体と重なるように設けられる。
透湿性フィルム3Aとしては、プラスチックフィルムを用いればよく、例えば、ポリオレフィン(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン)、ポリエステル(例えば、PET)、ポリアミド(例えば、ナイロン)、ポリウレタン、ポリ乳酸等から形成されたフィルムを用いることができる。
透湿性フィルム3Aの透湿度は、JIS Z 2080(防湿包装材料の透湿度試験方法(カップ法))に基づき定められる透湿度が3000g/m2・24hr以上であることが好ましく、3700g/m2・24hr以上がより好ましく、4400g/m2・24hr以上がさらに好ましい。このような透湿度を有するフィルムを用いることにより、バックシート3の透湿性を高めることができる。一方、前記透湿度の上限は特に限定されないが、バックシート3からの尿等の漏れを防止する観点から、前記透湿度は7000g/m2・24hr以下が好ましく、6300g/m2・24hr以下がより好ましく、また5600g/m2・24hr以下がさらに好ましい。なお透湿度試験は、温度40±0.5℃、相対湿度90±2%の温湿度条件で行うものとする。
不織布3Bとしては、セルロース、コットン等の天然繊維から形成された不織布、レーヨン等の再生繊維から形成された不織布、アセテート等の半合成繊維から形成された不織布、ポリオレフィン(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン)、ポリエステル(例えば、PET)、ポリアミド(例えば、ナイロン)等の合成繊維から形成された不織布を用いることができる。これらの中でも、バックシート3の防水性を高める点から、不織布3Bは合成繊維から構成されていることが好ましい。
不織布3Bとしては、スパンボンド不織布、ポイントボンド不織布、エアスルー不織布、メルトブロー不織布、エアレイド不織布、スパンレース不織布、トウ開繊不織布、SMS不織布等を用いることができる。なお不織布3Bは、ある程度薄くて高強度に形成されたり、あるいは消臭剤を保持することによって消臭効果が好適に発揮されるようにすることが好ましいことから、不織布3Bとしては、スパンボンド不織布、エアスルー不織布、またはSMS不織布を用いることが好ましく、SMS不織布がより好ましい。なおSMS不織布とは、メルトブロー層がスパンボンド層で挟まれて構成された不織布を意味する。不織布3Bの単位面積あたりの質量は、8g/m2以上が好ましく、10g/m2以上がより好ましく、また25g/m2以下が好ましく、20g/m2以下がより好ましく、17g/m2以下がさらに好ましい。
透湿性フィルム3Aと不織布3Bは接着剤によって互いに接合されていることが好ましく、これにより、例えば透湿性フィルム3Aと不織布3Bとを熱接着する場合と比べて、透湿性フィルム3Aの破断強度を確保しやすくなる。また、透湿性フィルム3Aの熱硬化を防止して、バックシート3の柔軟性を確保することができる。この場合、透湿性フィルム3Aと不織布3Bは線状に塗工された接着剤により互いに接合されていることが好ましい。接着剤の塗工パターンとしては、例えば、直線状、蛇行線状、スパイラル状が挙げられる。透湿性フィルム3Aと不織布3Bがこのように接合されていれば、バックシート3の透湿性を高めやすくなる。
不織布3Bに含まれる消臭剤としては、活性炭、ゼオライト、モレキュラーシーブ等の多孔質物質;タンニン、カテキン等のポリフェノール類;銀イオン、銅イオン等の金属イオン;シクロデキストリン等の包接化合物などが挙げられる。これらの消臭剤は消臭効果が比較的長く持続するため、テープタイプの使い捨ておむつのように長時間着用するようなおむつに対して好ましく用いられる。なかでも、消臭剤としては、広範な種類の臭気の除去効果が期待できる多孔質物質を用いることが特に好ましい。
消臭剤は、不織布3Bの内部に少なくとも含まれることが好ましい。例えば、消臭剤は、不織布3Bを厚み方向zに8等分したときに内部に位置する6つの部分(すなわち最も肌側と最も外側に位置する以外の部分)の少なくとも1つに含まれていることが好ましく、より好ましくは、不織布3Bを厚み方向zに4等分したときに内部に位置する2つの部分の少なくとも1つに消臭剤が含まれている。消臭剤の不織布3Bの厚み方向zの存在状態は、不織布3Bの断面を顕微鏡等により観察することにより判別することができる。
消臭剤は、例えば、不織布3Bの構成繊維の表面に付着して設けられる。この場合、消臭剤は、不織布3Bの構成繊維の表面に直接付着していてもよいし、接着剤(例えば、ホットメルト接着剤)や樹脂等によって消臭剤が不織布3Bの構成繊維の表面に付着していてもよい。前者の場合、消臭剤含有溶液や分散液を不織布3Bに噴霧したり、固形の消臭剤を不織布3Bに散布することにより、不織布3Bの構成繊維の表面に消臭剤を付着させることができる。この際、消臭剤が不織布3Bから脱落しにくくするために、不織布3Bの構成繊維が半溶融の状態で、不織布3Bに消臭剤を噴霧したり散布してもよい。エアスルー不織布の場合などは、不織布製造の際に、原料短繊維を消臭剤と混合した状態で熱風を通過させることにより、消臭剤が構成繊維の表面に付着した不織布を形成することもできる。後者の場合は、不織布3Bに接着剤を塗工した後、不織布3Bに消臭剤含有溶液や分散液を噴霧したり、固形の消臭剤を散布すればよい。あるいは、表面の一部に熱可塑性樹脂を付着させた消臭剤を不織布3Bに散布した後、熱を加えることによって、消臭剤を不織布3Bの構成繊維の表面に付着させることもできる。消臭剤含有溶液や分散液は、不織布3Bの構成繊維に親水性を付与する際に用いられる親水性油剤に消臭剤を溶解または分散させることにより調製することもできる。
消臭剤は、不織布3Bの構成繊維内に含まれていてもよい。この場合は、消臭剤を含有する樹脂組成物を溶融紡糸して不織布を形成することにより、不織布3Bの構成繊維内に消臭剤を含ませることができる。
なお、消臭剤は、不織布3Bの構成繊維の表面に付着して設けられることが好ましく、このように消臭剤を不織布3Bに含ませることにより、消臭効果をより発揮させやすくなる。また、このように消臭剤を設けることにより、不織布3Bの所望の部分に消臭剤をより多く含ませることが容易になる。
消臭剤は、不織布3Bの幅方向xの中央部により多く配されていることが好ましい。具体的には、不織布3Bを幅方向xに3等分して両側部とその間の中央部に区分したとき、不織布3Bの中央部における単位面積当たりの消臭剤の量が、不織布3Bの両側部における単位面積当たりの消臭剤の量よりも多いことが好ましい。このように不織布3Bに消臭剤を配することにより、吸収体4から漏れ出た臭気物質等が不織布3Bに含まれる消臭剤によって効率的に捕捉されるようになる。また、不織布3Bの両側部は着用者の大腿部などに触れやすいことから、不織布3Bの両側部における消臭剤量を減らすことにより、消臭剤の脱落する量を抑えて、肌触りを好適なものとすることができる。
消臭剤は、不織布3Bを厚み方向zに2等分して肌側部と外側部とに区分したとき、外側部により多く配されていることも好ましい。具体的には、不織布3Bの外側部における単位面積当たりの消臭剤の量が、不織布3Bの肌側部における単位面積当たりの消臭剤の量よりも多いことが好ましい。このように不織布3Bに消臭剤を配することにより、フィルム3Aに接触する消臭剤が少なくなり、フィルム3Aの損傷を抑えることができる。なお、フィルム3Aの損傷をそれほど気にしなくてもよい場合は、不織布3Bの外側部における単位面積当たりの消臭剤の量が、不織布3Bの肌側部における単位面積当たりの消臭剤の量よりも少なく形成されていてもよく、この場合は、消臭剤が使い捨ておむつから脱落するおそれが少なくなる。また、不織布3Bには、厚み方向zにほぼ均一に消臭剤が含まれていてもよい。
上記のように不織布3Bの中央部や外側部(あるいは肌側部)により多くの消臭剤を配するようにするためには、不織布3Bの中央部により多く消臭剤を噴霧または散布したり、不織布3Bの外側面(あるいは肌側面)のみから消臭剤を噴霧または散布したりすればよい。
不織布3Bは、構成繊維が前後方向yに配向していることが好ましい。不織布3BがSMS不織布から構成される場合は、スパンボンド層の構成繊維が前後方向yに配向していることが好ましい。このように不織布3Bが形成されていれば、臭気物質が不織布3Bの繊維配向方向に沿って前後方向yに拡散しやすくなり、幅方向xに拡散する場合と比べて、臭気物質と消臭剤との接触頻度を高めることができる。特に消臭剤が不織布3Bの中央部により多く配されていれば、不織布3Bの構成繊維が前後方向yに配向することによって、消臭効果がより高められる。
不織布3Bの繊維配向方向は、不織布の表面を顕微鏡等で観察することにより確認できる。例えばスパンボンド不織布やSMS不織布のスパンボンド層は、ポリマー原料(樹脂組成物)を溶融し、紡糸口金から押し出して延伸し、これをコンベアベルト等の上に集積して、ウェブ状に形成することにより得ることができるが、この際、コンベアベルト上に集積されたウェブ(繊維)はコンベアベルトの進行方向に沿って配列されることとなる。従って、この場合、ウェブ(繊維)はコンベアベルトの進行方向(MD方向)に沿って配向することとなる。エアスルー不織布のような短繊維不織布では、不織布を製造するに当たり、繊維塊形成の際の原料短繊維の集積方法やウェブ形成の際の開繊方法を適宜設定することにより、構成繊維の配向方向を揃えることができる。
1:テープタイプ使い捨ておむつ
2:トップシート
3:バックシート、3A:フィルム、3B:不織布
4:吸収体
6:立ち上がりフラップ
11:ファスニングテープ
14:ターゲットテープ

Claims (5)

  1. 前後方向と幅方向を有し、吸収体と、前記吸収体の肌側に配されたトップシートと、前記吸収体の外側に配されたバックシートとを有するテープタイプの使い捨ておむつであって、
    前記バックシートは、透湿性フィルムの外側に不織布が積層されて構成され、前記透湿性フィルムと前記不織布は接着剤によって互いに接合されており、前記不織布の構成繊維は前後方向に配向し、前記不織布に消臭剤が含まれていることを特徴とする使い捨ておむつ。
  2. 前記バックシートの不織布を幅方向に3等分して両側部とその間の中央部に区分したとき、
    前記中央部における単位面積当たりの前記消臭剤の量が、前記両側部における単位面積当たりの前記消臭剤の量よりも多い請求項1に記載の使い捨ておむつ。
  3. 前記バックシートの不織布を厚み方向に2等分して肌側部と外側部に区分したとき、
    前記外側部における単位面積当たりの前記消臭剤の量が、前記肌側部における単位面積当たりの前記消臭剤の量よりも多い請求項1または2に記載の使い捨ておむつ。
  4. 前記消臭剤は、前記不織布の構成繊維の表面に付着している請求項1~3のいずれか一項に記載の使い捨ておむつ。
  5. 前記透湿性フィルムと前記不織布は前記吸収体の全体と重なるように設けられている請求項1~4のいずれか一項に記載の使い捨ておむつ。
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