JP7021966B2 - ステアリング装置 - Google Patents
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Description
本発明の目的の一つは、操舵感の悪化を抑制できるステアリング装置を提供することにある。
調心機構の偏心カム部材は、偏心カム部と、シャフト保持部と、ばね第1端部保持部を備え、偏心カム部は、調心機構収容空間内において、ウォームシャフトの回転軸線に対し平行かつオフセットしている偏心カム軸線を中心に回転可能に設けられており、シャフト保持部は、偏心カム軸線から径方向にオフセットした位置において、ウォームシャフトのシャフト第1端部を保持しており、偏心カム部の回転に応じて回転可能に設けられており、
調心機構のねじりばねは、1対の端部である、ばね第1端部とばね第2端部のうち、ばね第1端部側において、偏心カム部材のばね第1端部保持部に保持されており、ウォームシャフトが、ウォームホイールとの噛み合いが離れる方向に移動し、偏心カム部材が第1の方向に回転したとき、偏心カム部材が第1の方向とは逆方向の第2の方向へ回転するように偏心カム部材を付勢する。
図1は、実施形態1のパワーステアリング装置1の概略図である。
実施形態1のパワーステアリング装置(ステアリング装置)1は、操舵機構2、ウォームギア3、電動モータ4および調心機構5を有する。
操舵機構2は、ステアリングホイール6の回転に応じて転舵輪である前輪7,7を転舵させる。操舵機構2は、ラック&ピニオン式の第1ステアリングギア8および第2ステアリングギア9を有する。第1ステアリングギア8のピニオンギア8aは、第1ピニオンシャフト10に形成されている。第1ステアリングギア8のラックギア8bは、ラックバー11に形成されている。第2ステアリングギア9のピニオンギア9aは、第2ピニオンシャフト12に形成されている。第2ステアリングギア9のラックギア9bは、ラックバー11に形成されている。第1ピニオンシャフト10は、ユニバーサルジョイント13aを介してコラムシャフト13と連結されている。コラムシャフト13には、ステアリングホイール6が取り付けられている。ラックバー11のラックエンドは、タイロッド等のリンク機構14,14を介して前輪7,7と連結されている。
パワーステアリング装置1は、トルクセンサハウジング18、第1ギアハウジング19、第2ギアハウジング20、モータハウジング21およびラックハウジング22を有する。各ハウジング18~22は、例えばアルミニウム合金製である。トルクセンサハウジング18は、その内部にトルクセンサ15を収容する。第1ギアハウジング19は、その内部に第1ステアリングギア8を収容する。第2ギアハウジング20は、その内部に第2ステアリングギア9を収容する。モータハウジング21は、その内部に電動モータ4を収容する。ラックハウジング22は、その内部にラックバー11を収容する。
シャフト収容空間23には、第2軸受27が設置されている。第2軸受27は、ウォームシャフト3aのシャフト第2端部3a2を回転可能に支持する。第2軸受27は、円筒状の内輪および外輪間に複数のボールが設置されたボールベアリングである。
調心機構5は、第1軸受26をウォームホイール3b側へ向かって付勢することにより、ウォームギア3のバックラッシュを調整し、ウォームシャフト3aおよびウォームホイール3b間の歯面間距離を適正に保つ。調心機構5は、第2ギアハウジング20の調心機構収容空間25に圧入されている。
図4は実施形態1の調心機構5の分解斜視図、図5は調心機構5の軸方向断面図、図6は調心機構5の側面図、図7は調心機構5の正面図である。図5~7は、ウォームシャフト3a、ウォームホイール3bおよび調心機構5が第2ギアハウジング20に組み付けられ、電動モータ4が非駆動状態でありウォームホイール3bが回転していないときの調心機構5の状態(初期状態)を示している。以下、回転軸線O1の方向にX軸を設定し、X軸方向において、ウォームシャフト3aのシャフト第2端部3a2からシャフト第1端部3a1へ向かう方向をX軸正方向と規定する。
ベアリングホルダ51は、樹脂製であり、カラー53の内側に挿入されている。ベアリングホルダ51は、大径部510、偏心カム部511、シャフト挿入部512およびばね第1端部保持部513を有する。
大径部510は、X軸正方向側に底部510aを持つ略円筒形状を有する。大径部510の中心軸線は回転軸線O1と一致する。大径部510は、その内側にシャフト保持部510bを有する。シャフト保持部510bは、大径部510のX軸負方向端からX軸正方向へ延びる円筒形状を有する。シャフト保持部510bは、第1軸受26を収容する。シャフト保持部510bの中心軸線は回転軸線O1と一致する。シャフト保持部510bは、第1軸受26を介して、ウォームシャフト3aのシャフト第1端部3a1を、回転軸線O1を中心に回転可能に保持する。
大径部510は、複数の爪部510cを有する。複数の爪部510cは、シャフト保持部510bのX軸負方向端に設置されている。複数の爪部510cは、第1軸受26の外輪とX軸方向に係合し、X軸方向におけるベアリングホルダ51と第1軸受26との相対移動を規制する。
ばね第1端部保持部513は、大径部510から連続してX軸正方向へ延びる略矩形形状を有する。ばね第1端部保持部513は、底部510aよりもX軸方向へ突出し、偏心カム部511とX軸方向にオーバーラップする。ばね第1端部保持部513は、回転軸線O1の径方向において、偏心カム軸線O2と反対側に配置されている。ばね第1端部保持部513は、ねじりコイルばね52の後述するばね第1端部521を保持する溝部513aを有する。溝部513aは、回転軸線O1の径方向に延びる。
ベアリングホルダ51は、回転軸線O1および偏心カム軸線O2を通る平面Pに対し対称形状を有する。
筒状部531は、略円筒形状を有する。筒状部531は、第2ギアハウジング20の調心機構収容空間25に圧入されている。
壁部532は、筒状部531のX軸正方向端に位置する。壁部532は、偏心カム部保持部532a、ばね第1端部貫通孔532bおよびばね第2端部保持部532cを有する。
偏心カム部保持部532aは、偏心カム部511を保持する。偏心カム部保持部532aは、壁部532をX方向に貫通する円筒形状を有する。偏心カム部保持部532aの中心軸線は偏心カム軸線O2と一致する。偏心カム部保持部532aは、偏心カム部511を、偏心カム軸線O2を中心に回転可能に保持する。
ばね第2端部保持部532cは、壁部532からX軸正方向へ延びる。ばね第2端部保持部532cは、回転軸線O1の径方向において、ばね第1端部貫通孔532bと反対側に配置されている。ばね第2端部保持部532cは、ばね第2端部522を係止する。
まず、ベアリングホルダ51のシャフト保持部510bに第1軸受26を装着する。
続いて、カラー53の内部にベアリングホルダ51を挿入する。
次に、ねじりコイルばね52のばね第1端部521を、ベアリングホルダ51のばね第1端部保持部513の溝部513aに挿入する。
続いて、ベアリングホルダ51を第2の方向へ回転させ、ばね第1端部保持部513がばね第1端部貫通孔532bの周方向第1端縁532b1と当接した状態で、ねじりコイルばね52のばね第2端部522をカラー53のばね第2端部保持部532cに係止させた後、ねじりコイルばね52の第1端部521をばね第1端部保持部513の溝部513aに挿入する。
次に、ねじりコイルばね52の弾性力に抗してベアリングホルダ51を初期位置まで回転させた状態で、調心機構収容空間25に挿入し、第1軸受26の内輪にウォームシャフト3aの第1端部3a1を圧入させる。
最後に、第2ギアハウジング20にキャップ25aを取り付けて調心機構収容空間25を塞ぐ。
図8は、実施形態1の調心機構5の動作を示す説明図であり、図8(a)は電動モータ4が非駆動状態でありウォームホイール3bが回転していない調心機構5の初期状態、図8(b)はベアリングホルダ51が第1の方向に回転している状態、図8(c)はベアリングホルダ51が第2の方向に回転している状態を示している。
図8(a)初期状態において、ばね第1端部保持部513は初期位置にある。ベアリングホルダ51のばね第1端部保持部513には、ねじりコイルばね52の弾性力(セット荷重)Fsが作用する。ベアリングホルダ51の回転中心である偏心カム軸線O2は、第1軸受26の回転中心である回転軸線O1に対してオフセットしているため、ベアリングホルダ51は、弾性力Fsにより第2の方向へ回転する力を受ける。これにより、ベアリングホルダ51は、第1軸受26をウォームホイール3b側(図8(a)の紙面右側から左側へ向かう方向)へ向かって付勢する調心力Fcを発生する。調心力Fcにより、ウォームシャフト3aおよびウォームホイール3b間には歯面間圧力が発生する。このとき、ベアリングホルダ51には、ウォームシャフト3aのシャフト第1端部3a1の支持力(シャフト支持力)Fc'が作用する。
ここで、従来の調心機構として、コイルばねの拡径変形に伴う弾性力を利用して調心力を発生するものが知られている。しかしながら、従来の調心機構では、コイルばねが軸受の外周に巻き付く構造上、調心力と同時に、コイルばねとウォームシャフトの軸受との間に摺動フリクションが発生する。この摺動フリクションは、調心力に比例して増大するため、調心力が大きくなるほど摺動フリクションの影響は大きくなる。つまり、従来の調心機構は、実際のばね特性が予想のばね特性と相違するため、調心力の効率が低い。このため、駆動反力の変化に対する調心機構の応答性が低く、操舵感の悪化は避けられない。
カラー53は、偏心カム軸線O2を中心に回転可能にベアリングホルダ51を保持しており、ねじりコイルばね52のばね第2端部522を保持するばね第2端部保持部532cを有する。すなわち、ベアリングホルダ51を保持するカラー53を第2ギアハウジング20とは別に設けることにより、第2ギアハウジング20の形状の複雑化を抑制できる。また、第2ギアハウジング20の外部で調心機構5の組み立てを行い、その後、調心機構5を第2ギアハウジング20に組み付けることにより、組み付け時における作業性の向上を図れる。
ばね第1端部521とばね第1端部保持部513は、カラー53のばね第1端部貫通孔532bを介して互いに接続されている。これにより、ねじりコイルばね52の組み付けをカラー53の外側で行えるため、ねじりコイルばね52の組み付け時における作業性の向上を図れる。
偏心カム部保持部532aは、ウォームシャフト3aの回転軸線O1の方向に貫通する形状を有し、偏心カム部511は、円柱形状を有し、偏心カム部保持部532aに挿入されている。これにより、偏心カム部511の軸方向長さを、カラー53の壁部532とオーバーラップする範囲まで延ばせるため、偏心カム部保持部532aにおける偏心カム部511の保持性を向上できる。
ボス部511aは、ボス部511aの外径が、コイル部523の直径が最も小さくなったときのコイル部523の内径よりも小さく形成されている。これにより、ねじりコイルばね52のねじれ角にかかわらず、ボス部511aとコイル部523との接触によるフリクションの増大を抑制できる。
ばね第1端部保持部513と偏心カム部511は、ウォームシャフト3aの回転軸線O1の方向においてオーバーラップするように設けられている。これにより、両者513,511がオーバーラップしない場合と比べて、ベアリングホルダ51の軸方向寸法を短くできるため、調心機構5の大型化を抑制できる。
ベアリングホルダ51は、ウォームシャフト3aがシャフト収容空間23に収容されており、ウォームホイール3bがホイール収容空間24に収容されており、調心機構5が調心機構収容空間25に収容されている状態において、カラー53に対し、第2の方向に回転可能な形状を有する。これにより、ベアリングホルダ51とねじりコイルばね52をカラー53に組み付ける際、ベアリングホルダ51を第2の方向へ最大限、回転させておき、この状態で、ねじりコイルばね52を組み付けることにより、ねじりコイルばね52のねじれ角が小さい状態で組み付けることが可能となり、ねじりコイルばね52の組み付け作業性を向上できる。
実施形態2の基本的な構成は実施形態1と同じであるため、実施形態1と相違する部分のみ説明し、同じ機能を持つ部位には同じ符号を付して説明は省略する。
図9は実施形態2の調心機構5aの分解斜視図、図10は実施形態2の調心機構5aの軸方向断面図、図11は実施形態2の調心機構5aの側面図、図12は実施形態2の調心機構5aの正面図、図13は図11のS13-S13矢視断面図である。
調心機構5は、ベアリングホルダ51、ねじりコイルばね52、カラー53およびカバー(ケーシング)54を有する。
ベアリングホルダ51は、大径部510、偏心カム部511、シャフト挿入部512およびばね第1端部保持部513を有する。
ねじりコイルばね52のばね第2端部522は、X軸負方向へ延びる。
実施形態2のカラー53は、偏心カム軸線O2の周方向において、互いに並ぶように配置された第1の第2端部保持部532c1、第2の第2端部保持部532c2および第3の第2端部保持部532c3を有する。これにより、ばね第2端部522を係止する位置を適宜変更することにより、ねじりコイルばね52のセット荷重の違いや、ベアリングホルダ51の回転方向の違い等に対応できる。よって、異なる仕様間でカラー53を共用化できるため、製造原価の低減を図れる。
実施形態3の基本的な構成は実施形態1と同じであるため、実施形態1と相違する部分のみ説明し、同じ機能を持つ部位には同じ符号を付して説明は省略する。
図14は実施形態3の調心機構5bの分解斜視図、図15は実施形態3の調心機構5bの軸方向断面図、図16は実施形態3の調心機構5bの正面図、図17は図15のS17-S17矢視断面図である。
調心機構5bは、ベアリングホルダ51、ねじりコイルばね52およびカラー53を有する。
ベアリングホルダ51は、大径部510、偏心カム部511およびばね第1端部保持部513を有する。大径部510は、その内側にシャフト保持部510bを有する。
ねじりコイルばね52のばね第2端部522は、偏心カム軸線O2から回転軸線O1へ向かう方向に延びる。ばね第2端部522は、カラー53の後述するばね第2端部保持部532cに係止されている。コイル部523は、第2端部保持部532cの外周に設置されている。コイル部523は、コイル部523の内径が、ねじりコイルばね52のねじれ角が最大となり、コイル部523の直径が最大となったときのばね第2端部保持部532cの外径よりも大きく形成されている。
偏心カム軸線O2の径方向において、カラー53の筒状部531とベアリングホルダ51の偏心カム部511との間には、偏心カム部材支持部55が配置されている。偏心カム部材支持部55は、弾性体であり、偏心カム部511の外周面のほぼ全体を覆う略円筒状に形成されている。偏心カム部材支持部55は、筒状部531の外周面と偏心カム部511の外周面とを互いに離間させるように設けられている。これにより、ベアリングホルダ51が回転する際の筒状部531および偏心カム部511間の摺動フリクションの増大を抑制できる。
以上、本発明を実施するための実施形態を説明したが、本発明の具体的な構成は実施形態の構成に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。
カラー(ケーシング)をギアハウジングと一体成形してもよい。
第2端部保持部の設置箇所の個数は任意であり、2箇所であってもよいし、4箇所以上であってもよい。
シャフト保持部とウォームシャフトのシャフト第1端部との間に軸受け等を介装してもよい。
ウォームシャフトのシャフト第1端部は、電動モータに近い側であってもよいし、電動モータから遠い側であってもよい。
電動モータの回転力を、ウォームギアを介して第1ピニオンシャフトまたはコラムシャフトに伝達する構成としてもよい。
実施形態1のばね第2端部保持部の設置箇所を複数としてもよい。
実施形態1の偏心カム部材の大径部と筒状部との間に実施形態3の偏心カム部材支持部を介装してもよい。
本発明は、ステアリングホイールと転舵輪とが機械的に切り離された、いわゆるステア・バイ・ワイヤ方式のステアリング装置にも適用できる。この場合、転舵輪は後輪であってもよい。
ステアリング装置は、その一つの態様において、ステアリング装置において、操舵機構であって、ラックバーを有し、転舵輪を転舵させる前記操舵機構と、電動モータであって、前記操舵機構に操舵力を付与する前記電動モータと、ウォームギアであって、ウォームシャフトとウォームホイールを有しており、前記ウォームシャフトは、前記電動モータによって回転駆動可能に設けられており、前記ウォームホイールは、前記ウォームシャフトと噛み合っており、前記ウォームシャフトと共に前記電動モータの回転力を前記操舵機構に伝達するものである、前記ウォームギアと、ギアハウジングであって、シャフト収容空間と、ホイール収容空間と、調心機構収容空間を備え、前記シャフト収容空間は、前記ウォームシャフトを収容しており、前記ホイール収容空間は、前記ウォームホイールを収容しており、前記調心機構収容空間は、前記ウォームシャフトの回転軸線の方向において、前記ウォームシャフトの1対の端部であるシャフト第1端部とシャフト第2端部のうち前記シャフト第1端部の側に設けられている、前記ギアハウジングと、調心機構であって、前記調心機構収容空間に設けられ、偏心カム部材と、ねじりばねを備え、前記偏心カム部材は、偏心カム部と、シャフト保持部と、ばね第1端部保持部を備え、前記偏心カム部は、前記調心機構収容空間内において、前記ウォームシャフトの回転軸線に対し平行かつオフセットしている偏心カム軸線を中心に回転可能に設けられており、前記シャフト保持部は、前記偏心カム軸線から径方向にオフセットした位置において、前記ウォームシャフトの前記シャフト第1端部を保持しており、前記偏心カム部の回転に応じて回転可能に設けられており、前記ねじりばねは、1対の端部である、ばね第1端部とばね第2端部のうち、前記ばね第1端部側において、前記偏心カム部材の前記ばね第1端部保持部に保持されており、前記ウォームシャフトが、前記ウォームホイールとの噛み合いが離れる方向に移動し、前記偏心カム部材が第1の方向に回転したとき、前記偏心カム部材が前記第1の方向とは逆方向の第2の方向へ回転するように前記偏心カム部材を付勢するものである、前記調心機構と、を有する。
別の好ましい態様では、上記態様のいずれかにおいて、前記調心機構は、ケーシングを備え、前記ケーシングは、前記偏心カム軸線を中心に回転可能に前記偏心カム部材を保持しており、前記ねじりばねの前記ばね第2端部を保持するばね第2端部保持部を有する。
さらに別の好ましい態様では、上記態様のいずれかにおいて、前記ケーシングは、筒状部と、前記筒状部の一方に設けられた壁部を備え、前記壁部は、前記偏心カム部を保持する偏心カム部保持部を有し、前記偏心カム部材は、前記ケーシングの前記筒状部の内部に保持されている。
さらに別の好ましい態様では、上記態様のいずれかにおいて、前記壁部は、前記ウォームシャフトの回転軸線の方向に貫通するばね第1端部貫通孔を有し、前記ねじりばねは、前記壁部に対し前記偏心カム部材の反対側に設けられており、前記ばね第1端部と前記ばね第1端部保持部は、前記ばね第1端部貫通孔を介して互いに接続されている。
さらに別の好ましい態様では、上記態様のいずれかにおいて、前記ねじりばねは、前記第1端部と前記第2端部の間に設けられた円形のコイル部を備え、前記偏心カム部は、ボス部を有し、前記ボス部は、前記壁部から前記筒状部の反対側に突出する円柱形状を有し、前記コイル部に挿入されており、前記ボス部の外径が、前記コイル部の内径よりも小さく形成されている。
さらに別の好ましい態様では、上記態様のいずれかにおいて、前記コイル部は、前記偏心カム部材が前記第1の方向に回転することき、前記コイル部の直径が小さくなるように設けられており、前記ボス部は、前記ボス部の外径が、前記コイル部の直径が最も小さくなったときの前記コイル部の内径よりも小さく形成されている。
さらに別の好ましい態様では、上記態様のいずれかにおいて、前記壁部は、前記ウォームシャフトの回転軸線の方向に貫通するばね第1端部貫通孔を有し、前記偏心カム部は、円柱形状を有し、前記偏心カム部保持部内に挿入されており、前記ばね第1端部保持部と前記偏心カム部は、前記ウォームシャフトの回転軸線の方向においてオーバーラップするように設けられている。
さらに別の好ましい態様では、上記態様のいずれかにおいて、前記偏心カム部材は、前記偏心カム軸線を含む平面に対し対称形状を有し、前記ケーシングは、前記平面に対し対称形状を有する。
さらに別の好ましい態様では、上記態様のいずれかにおいて、前記偏心カム部材は、前記ウォームシャフトが前記シャフト収容空間に収容されており、前記ウォームホイールが前記ホイール収容空間に収容されており、前記調心機構が前記調心機構収容空間に収容されている状態において、前記ケーシングに対し、前記第2の方向に回転可能な形状を有する。
さらに別の好ましい態様では、上記態様のいずれかにおいて、前記第2端部保持部は、前記偏心カム軸線における周方向において、互いに並ぶように配置された第1の第2端部保持部と第2の第2端部保持部を有する。
さらに別の好ましい態様では、上記態様のいずれかにおいて、前記調心機構は、前記ウォームシャフトが前記シャフト収容空間に収容されており、前記ウォームホイールが前記ホイール収容空間に収容されており、前記調心機構が前記調心機構収容空間に収容され、かつ、前記電動モータおよび前記ウォームホイールが回転していない状態において、前記偏心カム部材を前記第2の方向へ付勢している。
2 操舵機構
3 ウォームギア
3a ウォームシャフト
3a1 シャフト第1端部
3a2 シャフト第2端部
3b ウォームホイール
4 電動モータ
5 調心機構
7,7 前輪(転舵輪)
11 ラックバー
20 第2ギアハウジング(ギアハウジング)
23 シャフト収容空間
24 ホイール収容空間
25 調心機構収容空間
51 ベアリングホルダ(偏心カム部材)
52 ねじりコイルバネ(ねじりばね)
510b シャフト保持部
511 偏心カム部
513 ばね第1端部保持部
521 ばね第1端部
522ばね第2端部
523 コイル部
O1 回転軸線
O2 偏心カム軸線
Claims (13)
- ステアリング装置において、
操舵機構であって、ラックバーを有し、転舵輪を転舵させる前記操舵機構と、
電動モータであって、前記操舵機構に操舵力を付与する前記電動モータと、
ウォームギアであって、ウォームシャフトとウォームホイールを有しており、
前記ウォームシャフトは、前記電動モータによって回転駆動可能に設けられており、
前記ウォームホイールは、前記ウォームシャフトと噛み合っており、前記ウォームシャフトと共に前記電動モータの回転力を前記操舵機構に伝達するものである、
前記ウォームギアと、
ギアハウジングであって、シャフト収容空間と、ホイール収容空間と、調心機構収容空間を備え、
前記シャフト収容空間は、前記ウォームシャフトを収容しており、
前記ホイール収容空間は、前記ウォームホイールを収容しており、
前記調心機構収容空間は、前記ウォームシャフトの回転軸線の方向において、前記ウォームシャフトの1対の端部であるシャフト第1端部とシャフト第2端部のうち前記シャフト第1端部の側に設けられている、
前記ギアハウジングと、
調心機構であって、前記調心機構収容空間に設けられ、偏心カム部材と、ねじりばねを備え、
前記偏心カム部材は、偏心カム部と、シャフト保持部と、ばね第1端部保持部を備え、
前記偏心カム部は、前記調心機構収容空間内において、前記ウォームシャフトの回転軸線に対し平行かつオフセットしている偏心カム軸線を中心に回転可能に設けられており、
前記シャフト保持部は、前記偏心カム軸線から径方向にオフセットした位置において、前記ウォームシャフトの前記シャフト第1端部を保持しており、前記偏心カム部の回転に応じて回転可能に設けられており、
前記ねじりばねは、1対の端部である、ばね第1端部とばね第2端部のうち、前記ばね第1端部側において、前記偏心カム部材の前記ばね第1端部保持部に保持されており、前記ウォームシャフトが、前記ウォームホイールとの噛み合いが離れる方向に移動し、前記偏心カム部材が第1の方向に回転したとき、前記偏心カム部材が前記第1の方向とは逆方向の第2の方向へ回転するように前記偏心カム部材を付勢するものである、
前記調心機構と、
を有し、
前記ねじりばねは、前記ばね第1端部と前記ばね第2端部の間に設けられた円形のコイル部を備え、前記偏心カム部材が前記第1の方向に回転するとき、前記コイル部は、前記コイル部の直径が小さくなるように設けられているステアリング装置。 - 請求項1に記載のステアリング装置において、
前記調心機構は、ケーシングを備え、
前記ケーシングは、前記偏心カム軸線を中心に回転可能に前記偏心カム部材を保持しており、前記ねじりばねの前記ばね第2端部を保持するばね第2端部保持部を有するステアリング装置。 - 請求項2に記載のステアリング装置において、
前記ケーシングは、筒状部と、前記筒状部の一方に設けられた壁部を備え、
前記壁部は、前記偏心カム部を保持する偏心カム部保持部を有し、
前記偏心カム部材は、前記ケーシングの前記筒状部の内部に保持されているステアリング装置。 - 請求項3に記載のステアリング装置において、
前記壁部は、前記ウォームシャフトの回転軸線の方向に貫通するばね第1端部貫通孔を有し、
前記ねじりばねは、前記壁部に対し前記偏心カム部材の反対側に設けられており、
前記ばね第1端部と前記ばね第1端部保持部は、前記ばね第1端部貫通孔を介して互いに接続されているステアリング装置。 - 請求項3に記載のステアリング装置において、
前記偏心カム部保持部は、前記ウォームシャフトの回転軸線の方向に貫通する形状を有し、
前記偏心カム部は、円柱形状を有し、前記偏心カム部保持部に挿入されているステアリング装置。 - 請求項5に記載のステアリング装置において、
前記ねじりばねは、前記第1端部と前記第2端部の間に設けられた円形のコイル部を備え、
前記偏心カム部は、ボス部を有し、
前記ボス部は、前記壁部から前記筒状部の反対側に突出する円柱形状を有し、前記コイル部に挿入されており、前記ボス部の外径が、前記コイル部の内径よりも小さく形成されているステアリング装置。 - 請求項6に記載のステアリング装置において、
前記コイル部は、前記偏心カム部材が前記第1の方向に回転することき、前記コイル部の直径が小さくなるように設けられており、
前記ボス部は、前記ボス部の外径が、前記コイル部の直径が最も小さくなったときの前記コイル部の内径よりも小さく形成されているステアリング装置。 - 請求項3に記載のステアリング装置において、
前記壁部は、前記ウォームシャフトの回転軸線の方向に貫通するばね第1端部貫通孔を有し、
前記偏心カム部は、円柱形状を有し、前記偏心カム部保持部内に挿入されており、
前記ばね第1端部保持部と前記偏心カム部は、前記ウォームシャフトの回転軸線の方向においてオーバーラップするように設けられているステアリング装置。 - 請求項3に記載のステアリング装置において、
前記調心機構は、偏心カム部材支持部を備え、
前記偏心カム部材支持部は、前記偏心カム軸線の径方向において、前記筒状部と前記偏心カム部材の間において、前記筒状部の内周面と前記偏心カム部材の外周面とを互いに離間させるように設けられているステアリング装置。 - 請求項3に記載のステアリング装置において、
前記偏心カム部材は、前記偏心カム軸線を含む平面に対し対称形状を有し、
前記ケーシングは、前記平面に対し対称形状を有するステアリング装置。 - 請求項3に記載のステアリング装置において、
前記偏心カム部材は、前記ウォームシャフトが前記シャフト収容空間に収容されており、前記ウォームホイールが前記ホイール収容空間に収容されており、前記調心機構が前記調心機構収容空間に収容されている状態において、前記ケーシングに対し、前記第2の方向に回転可能な形状を有するステアリング装置。 - 請求項2に記載のステアリング装置において、
前記第2端部保持部は、前記偏心カム軸線における周方向において、互いに並ぶように配置された第1の第2端部保持部と第2の第2端部保持部を有するステアリング装置。 - 請求項1に記載のステアリング装置において、
前記調心機構は、前記ウォームシャフトが前記シャフト収容空間に収容されており、前記ウォームホイールが前記ホイール収容空間に収容されており、前記調心機構が前記調心機構収容空間に収容され、かつ、前記電動モータおよび前記ウォームホイールが回転していない状態において、前記偏心カム部材を前記第2の方向へ付勢しているステアリング装置。
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