JP7021922B2 - ひずみゲージ - Google Patents

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Description

本発明は、ひずみゲージに関する。
測定対象物に貼り付けて、測定対象物のひずみを検出するひずみゲージが知られている。ひずみゲージは、ひずみを検出する抵抗体を備えており、抵抗体の材料としては、例えば、Cr(クロム)やNi(ニッケル)を含む材料が用いられている。又、例えば、抵抗体の両端が電極として用いられ、電極には、はんだにより外部接続用のリード線等が接合される(例えば、特許文献1参照)。
特開2016-74934号公報
しかしながら、抵抗体は膜厚が薄いため、抵抗体の両端を電極として用いると、はんだ食われが生じやすく、はんだ付け性が悪い。又、抵抗体にCr(クロム)やNi(ニッケル)を含む材料を用いる場合、更にはんだ付け性が悪くなる。特に、Crは自己酸化膜を作製するため、はんだ付け性が悪くなる。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、抵抗体にCr(クロム)やNi(ニッケル)を含む材料を用いたひずみゲージにおいて、電極のはんだ付け性を向上することを目的とする。
本ひずみゲージは、可撓性を有する基材と、前記基材上に、クロムとニッケルの少なくとも一方を含む材料から形成された抵抗体と、前記抵抗体と電気的に接続された電極と、を有し、前記電極は、前記抵抗体の端部から延在する端子部と、前記端子部上に形成されたプライマー層と、前記プライマー層上に形成された触媒層と、前記触媒層上に形成された金属層と、を含み、前記プライマー層には、導電成分が分散されている
開示の技術によれば、抵抗体にCr(クロム)やNi(ニッケル)を含む材料を用いたひずみゲージにおいて、電極のはんだ付け性を向上することができる。
第1の実施の形態に係るひずみゲージを例示する平面図である。 第1の実施の形態に係るひずみゲージを例示する断面図である。 第1の実施の形態に係るひずみゲージの製造工程を例示する図(その1)である。 第1の実施の形態に係るひずみゲージの製造工程を例示する図(その2)である。
以下、図面を参照して発明を実施するための形態について説明する。各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。
〈第1の実施の形態〉
図1は、第1の実施の形態に係るひずみゲージを例示する平面図である。図2は、第1の実施の形態に係るひずみゲージを例示する断面図であり、図1のA-A線に沿う断面を示している。図1及び図2を参照するに、ひずみゲージ1は、基材10と、抵抗体30と、電極40Aとを有している。
なお、本実施の形態では、便宜上、ひずみゲージ1において、基材10の抵抗体30が設けられている側を上側又は一方の側、抵抗体30が設けられていない側を下側又は他方の側とする。又、各部位の抵抗体30が設けられている側の面を一方の面又は上面、抵抗体30が設けられていない側の面を他方の面又は下面とする。但し、ひずみゲージ1は天地逆の状態で用いることができ、又は任意の角度で配置することができる。又、平面視とは対象物を基材10の上面10aの法線方向から視ることを指し、平面形状とは対象物を基材10の上面10aの法線方向から視た形状を指すものとする。
基材10は、抵抗体30等を形成するためのベース層となる部材であり、可撓性を有する。基材10の厚さは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できるが、例えば、5μm~500μm程度とすることができる。特に、基材10の厚さが5μm~200μmであると、接着層等を介して基材10の下面に接合される起歪体表面からの歪の伝達性、環境に対する寸法安定性の点で好ましく、10μm以上であると絶縁性の点で更に好ましい。
基材10は、例えば、PI(ポリイミド)樹脂、エポキシ樹脂、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)樹脂、PEN(ポリエチレンナフタレート)樹脂、PET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂、PPS(ポリフェニレンサルファイド)樹脂、ポリオレフィン樹脂等の絶縁樹脂フィルムから形成することができる。なお、フィルムとは、厚さが500μm以下程度であり、可撓性を有する部材を指す。
ここで、『絶縁樹脂フィルムから形成する』とは、基材10が絶縁樹脂フィルム中にフィラーや不純物等を含有することを妨げるものではない。基材10は、例えば、シリカやアルミナ等のフィラーを含有する絶縁樹脂フィルムから形成しても構わない。
抵抗体30は、基材10上に所定のパターンで形成された薄膜であり、ひずみを受けて抵抗変化を生じる受感部である。抵抗体30は、基材10の上面10aに直接形成されてもよいし、基材10の上面10aに他の層を介して形成されてもよい。なお、図1では、便宜上、抵抗体30を梨地模様で示している。
抵抗体30は、例えば、Cr(クロム)を含む材料、Ni(ニッケル)を含む材料、又はCrとNiの両方を含む材料から形成することができる。すなわち、抵抗体30は、CrとNiの少なくとも一方を含む材料から形成することができる。Crを含む材料としては、例えば、Cr混相膜が挙げられる。Niを含む材料としては、例えば、Ni-Cu(ニッケル銅)が挙げられる。CrとNiの両方を含む材料としては、例えば、Ni-Cr(ニッケルクロム)が挙げられる。
ここで、Cr混相膜とは、Cr、CrN、CrN等が混相した膜である。Cr混相膜は、酸化クロム等の不可避不純物を含んでもよい。
抵抗体30の厚さは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できるが、例えば、0.05μm~2μm程度とすることができる。特に、抵抗体30の厚さが0.1μm以上であると抵抗体30を構成する結晶の結晶性(例えば、α-Crの結晶性)が向上する点で好ましく、1μm以下であると抵抗体30を構成する膜の内部応力に起因する膜のクラックや基材10からの反りを低減できる点で更に好ましい。
例えば、抵抗体30がCr混相膜である場合、安定な結晶相であるα-Cr(アルファクロム)を主成分とすることで、ゲージ特性の安定性を向上することができる。又、抵抗体30がα-Crを主成分とすることで、ひずみゲージ1のゲージ率を10以上、かつゲージ率温度係数TCS及び抵抗温度係数TCRを-1000ppm/℃~+1000ppm/℃の範囲内とすることができる。ここで、主成分とは、対象物質が抵抗体を構成する全物質の50質量%以上を占めることを意味するが、ゲージ特性を向上する観点から、抵抗体30はα-Crを80重量%以上含むことが好ましい。なお、α-Crは、bcc構造(体心立方格子構造)のCrである。
電極40Aは、抵抗体30の両端部から延在しており、平面視において、抵抗体30よりも拡幅して略矩形状に形成されている。電極40Aは、ひずみにより生じる抵抗体30の抵抗値の変化を外部に出力するための一対の電極であり、例えば、外部接続用のリード線等が接合される。抵抗体30は、例えば、電極40Aの一方からジグザグに折り返しながら延在して他方の電極40Aに電気的に接続されている。
電極40Aは、複数の層が積層された積層構造とされている。具体的には、電極40Aは、抵抗体30の両端部から延在する端子部41と、端子部41の上面に形成されたプライマー層42と、プライマー層42の上面に形成された触媒層43と、触媒層43の上面に形成された金属層44とを有している。なお、抵抗体30と端子部41とは便宜上別符号としているが、両者は同一工程において同一材料により一体に形成することができる。
プライマー層42は、無電解めっきの下地となる層であり、抵抗体30の上面及び端子部41の上面に形成されている。プライマー層42は、基材10と金属層44との密着性を向上する機能を備えている。但し、プライマー層42は、少なくとも電極40Aの一部をなす端子部41の上面に形成されていればよく、更に抵抗体30の上面の一部又は全部に形成されてもよい。端子部41を被覆する部分のプライマー層42の上面は、親水性に改質された改質領域42xとされている。図2では、便宜上、プライマー層42の上面の改質領域42xを破線で示している。
プライマー層42の材料は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できるが、例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂等の樹脂、又はこれらを含む樹脂組成物を用いることができる。プライマー層42には、導電成分が分散(含有)されている。導電成分は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できるが、例えば、金、銀、銅、ニッケル、アルミニウム等の金属材料や、カーボンブラック、グラファイト等の炭素材料を用いることができる。これらのうち、2種以上を混合してもよい。
プライマー層42の厚さは、例えば、0.01μm~2μm程度とすることができる。プライマー層42を薄くし、適量の導電成分を分散させることで、プライマー層42中の導電成分同士が接触し、プライマー層42の下層である抵抗体30と上層である触媒層43及び金属層44とを導通させることができる。
触媒層43は、プライマー層42の上面の改質領域42x上に形成されている。触媒層43の材料は、無電解めっき法により金属層44を形成する際の触媒としての機能を有する材料であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できるが、例えば、Pdを含有する触媒を好適に用いることができる。触媒層43の厚さは極薄であり、プライマー層42の上面に点在する状態でも構わない。
金属層44は、触媒層43の上面に形成されている無電解めっき層である。金属層44の材料は、端子部41よりもはんだ付け性が良好な材料を選択することができ、例えば、Cu(銅)、Cu合金、Ni、又はNi合金が挙げられる。金属層44の厚さは、電極40Aへのはんだ付け性を考慮して決定されるが、好ましくは1μm以上、より好ましくは3μm以上である。金属層44の材料としてCu、Cu合金、Ni、又はNi合金を用い、金属層44の厚さを1μm以上とすることで、はんだ食われが改善される。又、金属層44の材料としてCu、Cu合金、Ni、又はNi合金を用い、金属層44の厚さを3μm以上とすることで、はんだ食われが更に改善される。なお、無電解めっきの容易性から、金属層44の厚さは30μm以下であることが好ましい。
ここで、はんだ食われとは、電極40Aを構成する材料が、電極40Aに接合されるはんだの中に溶解し、電極40Aの厚みが薄くなったり、なくなったりすることである。はんだ食われが発生すると、電極40Aに接合されるリード線等との接着強度や引張り強度が低下するおそれがあるため、はんだ食われが発生しないことが好ましい。
金属層44は、単一膜ではなく積層膜としてもよい。積層膜としては、例えば、Cu/Ni/Au、Cu/NiP/Au、Cu/Pd/Au、Cu/Pt/Au、Ni/Au、NiP/Au等が挙げられる。なお、『AA/BB』は、AA層とBB層とが触媒層43の上面にこの順番で積層された積層膜を意味している(3層以上の場合も同様)。これらの積層膜において、Cuに代えてCu合金、Niに代えてNi合金を用いてもよい。
電極40Aの最表層にAuを設けることにより、下層を構成する金属の酸化及び腐食を防止できると共に、良好なはんだ濡れ性を得ることができる。金属層44の材料としてAuに代えてPt(白金)を用いても同様の効果を奏する。
抵抗体30を被覆し電極40Aを露出するように基材10の上面10aにカバー層60(絶縁樹脂層)を設けても構わない。カバー層60を設けることで、抵抗体30に機械的な損傷等が生じることを防止できる。又、カバー層60を設けることで、抵抗体30を湿気等から保護することができる。なお、カバー層60は、電極40Aを除く部分の全体を覆うように設けてもよい。
カバー層60は、例えば、PI樹脂、エポキシ樹脂、PEEK樹脂、PEN樹脂、PET樹脂、PPS樹脂、複合樹脂(例えば、シリコーン樹脂、ポリオレフィン樹脂)等の絶縁樹脂から形成することができる。カバー層60は、フィラーや顔料を含有しても構わない。カバー層60の厚さは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できるが、例えば、2μm~30μm程度とすることができる。
図3及び図4は、第1の実施の形態に係るひずみゲージの製造工程を例示する図であり、図2に対応する断面を示している。ひずみゲージ1を製造するためには、まず、図3(a)に示す工程では、基材10を準備し、基材10の上面10aに図1に示す平面形状の抵抗体30及び端子部41を形成する。抵抗体30及び端子部41の材料や厚さは、前述の通りである。抵抗体30と端子部41とは、同一材料により一体に形成することができる。
抵抗体30及び端子部41は、例えば、抵抗体30及び端子部41を形成可能な原料をターゲットとしたマグネトロンスパッタ法により成膜し、フォトリソグラフィによってパターニングすることで形成できる。抵抗体30及び端子部41は、マグネトロンスパッタ法に代えて、反応性スパッタ法や蒸着法、アークイオンプレーティング法、パルスレーザー堆積法等を用いて成膜してもよい。
ゲージ特性を安定化する観点から、抵抗体30及び端子部41を成膜する前に、下地層として、基材10の上面10aに、例えば、コンベンショナルスパッタ法により膜厚が1nm~100nm程度の機能層を真空成膜することが好ましい。なお、機能層は、機能層の上面全体に抵抗体30及び端子部41を形成後、フォトリソグラフィによって抵抗体30及び端子部41と共に図1に示す平面形状にパターニングされる。
本願において、機能層とは、少なくとも上層である抵抗体30の結晶成長を促進する機能を有する層を指す。機能層は、更に、基材10に含まれる酸素や水分による抵抗体30の酸化を防止する機能や、基材10と抵抗体30との密着性を向上する機能を備えていることが好ましい。機能層は、更に、他の機能を備えていてもよい。
基材10を構成する絶縁樹脂フィルムは酸素や水分を含むため、特に抵抗体30がCrを含む場合、Crは自己酸化膜を形成するため、機能層が抵抗体30の酸化を防止する機能を備えることは有効である。
機能層の材料は、少なくとも上層である抵抗体30の結晶成長を促進する機能を有する材料であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できるが、例えば、Cr(クロム)、Ti(チタン)、V(バナジウム)、Nb(ニオブ)、Ta(タンタル)、Ni(ニッケル)、Y(イットリウム)、Zr(ジルコニウム)、Hf(ハフニウム)、Si(シリコン)、C(炭素)、Zn(亜鉛)、Cu(銅)、Bi(ビスマス)、Fe(鉄)、Mo(モリブデン)、W(タングステン)、Ru(ルテニウム)、Rh(ロジウム)、Re(レニウム)、Os(オスミウム)、Ir(イリジウム)、Pt(白金)、Pd(パラジウム)、Ag(銀)、Au(金)、Co(コバルト)、Mn(マンガン)、Al(アルミニウム)からなる群から選択される1種又は複数種の金属、この群の何れかの金属の合金、又は、この群の何れかの金属の化合物が挙げられる。
上記の合金としては、例えば、FeCr、TiAl、FeNi、NiCr、CrCu等が挙げられる。又、上記の化合物としては、例えば、TiN、TaN、Si、TiO、Ta、SiO等が挙げられる。
機能層は、例えば、機能層を形成可能な原料をターゲットとし、チャンバ内にAr(アルゴン)ガスを導入したコンベンショナルスパッタ法により真空成膜することができる。コンベンショナルスパッタ法を用いることにより、基材10の上面10aをArでエッチングしながら機能層が成膜されるため、機能層の成膜量を最小限にして密着性改善効果を得ることができる。
但し、これは、機能層の成膜方法の一例であり、他の方法により機能層を成膜してもよい。例えば、機能層の成膜の前にAr等を用いたプラズマ処理等により基材10の上面10aを活性化することで密着性改善効果を獲得し、その後マグネトロンスパッタ法により機能層を真空成膜する方法を用いてもよい。
機能層の材料と抵抗体30及び端子部41の材料との組み合わせは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できるが、例えば、機能層としてTiを用い、抵抗体30及び端子部41としてα-Cr(アルファクロム)を主成分とするCr混相膜を成膜することが可能である。
この場合、例えば、Cr混相膜を形成可能な原料をターゲットとし、チャンバ内にArガスを導入したマグネトロンスパッタ法により、抵抗体30及び端子部41を成膜することができる。或いは、純Crをターゲットとし、チャンバ内にArガスと共に適量の窒素ガスを導入し、反応性スパッタ法により、抵抗体30及び端子部41を成膜してもよい。
これらの方法では、Tiからなる機能層がきっかけでCr混相膜の成長面が規定され、安定な結晶構造であるα-Crを主成分とするCr混相膜を成膜できる。又、機能層を構成するTiがCr混相膜中に拡散することにより、ゲージ特性が向上する。例えば、ひずみゲージ1のゲージ率を10以上、かつゲージ率温度係数TCS及び抵抗温度係数TCRを-1000ppm/℃~+1000ppm/℃の範囲内とすることができる。なお、機能層がTiから形成されている場合、Cr混相膜にTiやTiN(窒化チタン)が含まれる場合がある。
なお、抵抗体30がCr混相膜である場合、Tiからなる機能層は、抵抗体30の結晶成長を促進する機能、基材10に含まれる酸素や水分による抵抗体30の酸化を防止する機能、及び基材10と抵抗体30との密着性を向上する機能の全てを備えている。機能層として、Tiに代えてTa、Si、Al、Feを用いた場合も同様である。
このように、抵抗体30の下層に機能層を設けることにより、抵抗体30の結晶成長を促進することが可能となり、安定な結晶相からなる抵抗体30を作製できる。その結果、ひずみゲージ1において、ゲージ特性の安定性を向上することができる。又、機能層を構成する材料が抵抗体30に拡散することにより、ひずみゲージ1において、ゲージ特性を向上することができる。
次に、図3(b)に示す工程では、抵抗体30及び端子部41の上面を覆うように、例えば、ディップ法、スピンコート法、スプレーコート法等により、プライマー層42となる液状又はペースト状の材料を塗布する。そして、塗布した材料を所定温度に加熱して乾燥させ、プライマー層42を形成する。なお、プライマー層42は、少なくとも端子部41の上面に形成されていればよく、更に抵抗体30の上面の一部又は全部に形成されてもよい。プライマー層42の材料や厚さは、前述の通りである。
次に、図3(c)に示す工程では、端子部41を被覆する部分のプライマー層42の上面を改質し、親水性の改質領域42xを形成する。なお、改質領域42x以外のプライマー層42の上面は疎水性である。プライマー層42の上面は、例えば、改質領域42xとなる部分を開口するマスク(図示せず)を介して紫外光Lを照射することにより改質できる。紫外光Lの照射は、例えば、水銀ランプ光源、紫外レーザ光源を用いて行うことができる。
次に、図4(a)に示す工程では、プライマー層42の上面の改質領域42x上に触媒層43を形成する。触媒層43は、例えば、図3(c)に示す構造体を触媒層43となる材料を含む液に浸漬することで、改質領域42x上に選択的に形成できる。触媒層43の材料や厚さは、前述の通りである。
次に、図4(b)に示す工程では、無電解めっき法により、触媒層43の上面に金属層44を形成する。金属層44は、例えば、図4(a)に示す構造体を金属層44となる材料を含む無電解めっき液に浸漬することで、触媒への置換を起点として触媒層43上に選択的に形成できる。金属層44の材料や厚さは、前述の通りである。
図4(b)に示す工程の後、必要に応じ、基材10の上面10aに、抵抗体30を被覆し電極40Aを露出するカバー層60を設けることで、ひずみゲージ1が完成する。カバー層60は、例えば、基材10の上面10aに、抵抗体30を被覆し電極40Aを露出するように半硬化状態の熱硬化性の絶縁樹脂フィルムをラミネートし、加熱して硬化させて作製することができる。カバー層60は、基材10の上面10aに、抵抗体30を被覆し電極40Aを露出するように液状又はペースト状の熱硬化性の絶縁樹脂を塗布し、加熱して硬化させて作製してもよい。
このように、電極40Aとして、端子部41上に、端子部41よりもはんだ付け性が良好な材料からなる金属層44を形成することで、はんだ付け性を向上できる。最表層にAuやPtを形成する場合には、はんだ付け性を特に向上できる。又、電極40AがCu、Cu合金、Ni、又はNi合金の厚膜(1μm以上)を含む場合には、はんだ食われを防止できる。
又、電極40Aは、プライマー層42及び触媒層43を有することで、上層に無電解めっき層である金属層44を形成可能としている。無電解めっき法により金属層44を形成すると、電解めっき法に必要なシード層が不要となる点で好適である。又、無電解めっき層である金属層44は触媒層43上に選択的に形成されるため、フォトレジストパターンの形成が不要となり、微細な電極40Aを形成できる点で好適である。又、無電解めっき法では、無電解めっき液を保持できる容器があれば足り、電解めっき法のような特別な設備や冶具が不要となる点で好適である。
以上、好ましい実施の形態等について詳説したが、上述した実施の形態等に制限されることはなく、特許請求の範囲に記載された範囲を逸脱することなく、上述した実施の形態等に種々の変形及び置換を加えることができる。
1 ひずみゲージ、10 基材、10a 上面、30 抵抗体、41 端子部、42 プライマー層、43 触媒層、44 金属層、40A 電極、60 カバー層

Claims (9)

  1. 可撓性を有する基材と、
    前記基材上に、クロムとニッケルの少なくとも一方を含む材料から形成された抵抗体と、
    前記抵抗体と電気的に接続された電極と、を有し、
    前記電極は、
    前記抵抗体の端部から延在する端子部と、
    前記端子部上に形成されたプライマー層と、
    前記プライマー層上に形成された触媒層と、
    前記触媒層上に形成された金属層と、を含み、
    前記プライマー層には、導電成分が分散されているひずみゲージ。
  2. 前記プライマー層は、表面が親水性に改質された改質領域を備え、
    前記触媒層は、前記改質領域上に形成されている請求項に記載のひずみゲージ。
  3. 前記金属層は、無電解めっき層である請求項1又は2に記載のひずみゲージ。
  4. 前記抵抗体は、アルファクロムを主成分とする請求項1乃至の何れか一項に記載のひずみゲージ。
  5. 前記抵抗体は、アルファクロムを80重量%以上含む請求項に記載のひずみゲージ。
  6. 前記抵抗体は、窒化クロムを含む請求項又はに記載のひずみゲージ。
  7. 前記基材の一方の面に、金属、合金、又は、金属の化合物から形成された機能層を有し、
    前記抵抗体は、前記機能層の一方の面に形成されている請求項1乃至の何れか一項に記載のひずみゲージ。
  8. 前記機能層は、前記抵抗体の結晶成長を促進する機能を有する請求項に記載のひずみゲージ。
  9. 前記抵抗体を被覆する絶縁樹脂層を有する請求項1乃至の何れか一項に記載のひずみゲージ。
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