JP2020106323A - ひずみゲージ - Google Patents

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【課題】起歪体の曲面に容易に貼り付けることが可能なひずみゲージを提供する。【解決手段】本ひずみゲージは、可撓性を有する基材と、前記基材上に、クロムとニッケルの少なくとも一方を含む材料から形成された抵抗体と、を有し、所定方向に切った縦断面視において、前記抵抗体側が凸になるように湾曲しており、前記所定方向に垂直な方向に切った縦断面視において、湾曲していない。【選択図】図2

Description

本発明は、ひずみゲージに関する。
測定対象物に貼り付けて、測定対象物のひずみを検出するひずみゲージが知られている。ひずみゲージは、ひずみを検出する抵抗体を備えており、抵抗体の材料としては、例えば、Cr(クロム)やNi(ニッケル)を含む材料が用いられている。又、抵抗体は、例えば、絶縁樹脂からなる基材上に形成されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2016−74934号公報
ひずみゲージは起歪体に貼り付けて使用されるが、ひずみゲージを貼り付ける起歪体の面が曲面である場合、ひずみゲージを貼り付けることが困難であった。そのため、起歪体の曲面を機械加工して平坦面を形成し、平坦面にひずみゲージを貼り付けていた。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、起歪体の曲面に容易に貼り付けることが可能なひずみゲージを提供することを目的とする。
本ひずみゲージは、可撓性を有する基材と、前記基材上に、クロムとニッケルの少なくとも一方を含む材料から形成された抵抗体と、を有し、所定方向に切った縦断面視において、前記抵抗体側が凸になるように湾曲しており、前記所定方向に垂直な方向に切った縦断面視において、湾曲していない。
開示の技術によれば、起歪体の曲面に容易に貼り付けることが可能なひずみゲージを提供できる。
第1の実施の形態に係るひずみゲージを例示する平面図である。 第1の実施の形態に係るひずみゲージを例示する断面図(その1)である。 第1の実施の形態に係るひずみゲージを例示する断面図(その2)である。 基材の下面の曲率半径と矢高と弧長と中心角との関係について説明する図である。 ひずみゲージの起歪体への貼り付けについて説明する図である。
以下、図面を参照して発明を実施するための形態について説明する。各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。
〈第1の実施の形態〉
図1は、第1の実施の形態に係るひずみゲージを例示する平面図である。図2は、第1の実施の形態に係るひずみゲージを例示する断面図(その1)であり、図1のA−A線に沿う断面を示している。図3は、第1の実施の形態に係るひずみゲージを例示する断面図(その2)であり、図1のB−B線に沿う断面を示している。図1〜図3を参照するに、ひずみゲージ1は、基材10と、抵抗体30と、端子部41とを有している。
なお、本実施の形態では、便宜上、ひずみゲージ1において、基材10の抵抗体30が設けられている側を上側又は一方の側、抵抗体30が設けられていない側を下側又は他方の側とする。又、各部位の抵抗体30が設けられている側の面を一方の面又は上面、抵抗体30が設けられていない側の面を他方の面又は下面とする。但し、ひずみゲージ1は天地逆の状態で用いることができ、又は任意の角度で配置することができる。又、平面視とは対象物を基材10の上面10aの法線方向から視ることを指し、平面形状とは対象物を基材10の上面10aの法線方向から視た形状を指すものとする。
基材10は、抵抗体30等を形成するためのベース層となる部材であり、可撓性を有する。基材10の厚さは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できるが、例えば、5μm〜500μm程度とすることができる。特に、基材10の厚さが5μm〜200μmであると、接着層等を介して基材10の下面に接合される起歪体表面からの歪の伝達性、環境に対する寸法安定性の点で好ましく、10μm以上であると絶縁性の点で更に好ましい。
基材10は、例えば、PI(ポリイミド)樹脂、エポキシ樹脂、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)樹脂、PEN(ポリエチレンナフタレート)樹脂、PET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂、PPS(ポリフェニレンサルファイド)樹脂、ポリオレフィン樹脂等の絶縁樹脂フィルムから形成することができる。なお、フィルムとは、厚さが500μm以下程度であり、可撓性を有する部材を指す。
ここで、『絶縁樹脂フィルムから形成する』とは、基材10が絶縁樹脂フィルム中にフィラーや不純物等を含有することを妨げるものではない。基材10は、例えば、シリカやアルミナ等のフィラーを含有する絶縁樹脂フィルムから形成しても構わない。
抵抗体30は、基材10上に所定のパターンで形成された薄膜であり、ひずみを受けて抵抗変化を生じる受感部である。抵抗体30は、基材10の上面10aに直接形成されてもよいし、基材10の上面10aに他の層を介して形成されてもよい。なお、図1では、便宜上、抵抗体30を梨地模様で示している。
抵抗体30は、例えば、Cr(クロム)を含む材料、Ni(ニッケル)を含む材料、又はCrとNiの両方を含む材料から形成することができる。すなわち、抵抗体30は、CrとNiの少なくとも一方を含む材料から形成することができる。Crを含む材料としては、例えば、Cr混相膜が挙げられる。Niを含む材料としては、例えば、Cu−Ni(銅ニッケル)が挙げられる。CrとNiの両方を含む材料としては、例えば、Ni−Cr(ニッケルクロム)が挙げられる。
ここで、Cr混相膜とは、Cr、CrN、CrN等が混相した膜である。Cr混相膜は、酸化クロム等の不可避不純物を含んでもよい。
抵抗体30の厚さは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できるが、例えば、0.05μm〜2μm程度とすることができる。特に、抵抗体30の厚さが0.1μm以上であると、抵抗体30を構成する結晶の結晶性(例えば、α−Crの結晶性)が向上する点で好ましい。又、抵抗体30の厚さが1μm以下であると、抵抗体30を構成する膜の内部応力に起因する膜のクラックや基材10からの反りを低減できる点で更に好ましい。抵抗体30の幅は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できるが、例えば、0.1μm〜1000μm(1mm)程度とすることができる。
例えば、抵抗体30がCr混相膜である場合、安定な結晶相であるα−Cr(アルファクロム)を主成分とすることで、ゲージ特性の安定性を向上することができる。又、抵抗体30がα−Crを主成分とすることで、ひずみゲージ1のゲージ率を10以上、かつゲージ率温度係数TCS及び抵抗温度係数TCRを−1000ppm/℃〜+1000ppm/℃の範囲内とすることができる。ここで、主成分とは、対象物質が抵抗体を構成する全物質の50質量%以上を占めることを意味するが、ゲージ特性を向上する観点から、抵抗体30はα−Crを80重量%以上含むことが好ましい。なお、α−Crは、bcc構造(体心立方格子構造)のCrである。
端子部41は、抵抗体30の両端部から延在しており、平面視において、抵抗体30よりも拡幅して略矩形状に形成されている。端子部41は、ひずみにより生じる抵抗体30の抵抗値の変化を外部に出力するための一対の電極であり、例えば、外部接続用のリード線等が接合される。抵抗体30は、例えば、端子部41の一方からジグザグに折り返しながら延在して他方の端子部41に接続されている。端子部41の上面を、端子部41よりもはんだ付け性が良好な金属で被覆してもよい。なお、抵抗体30と端子部41とは便宜上別符号としているが、両者は同一工程において同一材料により一体に形成することができる。
抵抗体30を被覆し端子部41を露出するように基材10の上面10aにカバー層60(絶縁樹脂層)を設けても構わない。カバー層60を設けることで、抵抗体30に機械的な損傷等が生じることを防止できる。又、カバー層60を設けることで、抵抗体30を湿気等から保護することができる。なお、カバー層60は、端子部41を除く部分の全体を覆うように設けてもよい。
カバー層60は、例えば、PI樹脂、エポキシ樹脂、PEEK樹脂、PEN樹脂、PET樹脂、PPS樹脂、複合樹脂(例えば、シリコーン樹脂、ポリオレフィン樹脂)等の絶縁樹脂から形成することができる。カバー層60は、フィラーや顔料を含有しても構わない。カバー層60の厚さは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できるが、例えば、2μm〜30μm程度とすることができる。
図2に示すように、抵抗体30のグリッド方向(図1のA−A線の方向)に切った縦断面視において、ひずみゲージ1は、抵抗体30側が凸になるように湾曲している。又、図3に示すように、抵抗体30のグリッド方向と垂直な方向(図1のB−B線の方向)に切った縦断面視において、ひずみゲージ1は湾曲していない。
基材10の下面10bは、例えば、グリッド方向(図1のA−A線の方向)に切った縦断面視において、曲率半径Rの円弧状である。ここで、円弧状とは、厳密な円弧状でなくともよく、例えば、細部が変形していても実質的に円弧状であればよい。
図4は、基材の下面の曲率半径と矢高と弧長と中心角との関係について説明する図である。図4において、Rは曲率半径、hは矢高、Lは弧長、θは中心角である。
矢高h及び弧長Lは、式(1)及び式(2)で示すことができる。又、式(1)及び式(2)から式(3)を求めることができ、変形すると式(4)が得られる。
Figure 2020106323
Figure 2020106323
Figure 2020106323
Figure 2020106323
ここで、基材10の下面10bの曲率半径Rが、ひずみゲージ1を貼り付ける起歪体の曲面の曲率半径と等しいとすると、弧長Lは曲率半径Rに対して十分に小さいと考えられる。そのため、f(x)=cos(x)、x=L/2Rにおいて、f(x)をマクローリン展開すると、式(5)のように近似することができ、式(6)が得られる。ここで、式(6)=式(4)であるから、式(7)が得られ、式(7)を変形すると式(8)が得られる。
Figure 2020106323
Figure 2020106323
Figure 2020106323
Figure 2020106323
式(8)より、曲率半径Rは、矢高hと弧長Lとから求めることができる。言い換えれば、弧長Lが既知、かつ、ひずみゲージ1を貼り付ける起歪体の曲面の曲率半径Rsが既知であれば、基材10の反りを制御して矢高hを調整することで、基材10の下面10bの曲率半径Rを起歪体の曲面の曲率半径Rsと等しくすることができる。
図5は、ひずみゲージの起歪体への貼り付けについて説明する図である。図5(a)に示すように、従来のひずみゲージ1Xは、反りがないように作製されていた。そのため、ひずみゲージ1Xは、図5(b)のような起歪体500の曲面500a(例えば、円柱の側面)に貼り付けることが困難である。そこで、図5(c)に示すように、起歪体500の曲面500aを機械加工して平坦面500bを形成し、平坦面500bにひずみゲージ1Xを貼り付けていた。
これに対して、前述のように、ひずみゲージ1は、基材10の反りを制御して矢高hを調整することで、基材10の下面10bの曲率半径Rを起歪体500の曲面500aの曲率半径と等しくすることができる。そのため、図5(d)に示すように、起歪体500の曲面500aを機械加工することなく、曲面500aにひずみゲージ1を貼り付けることができる。その結果、起歪体500の曲面500aを機械加工するコストを削減できる。
なお、従来のひずみゲージは反りがないように作製されるが、製造条件のばらつき等により意図しない反りが生じる場合がある。この場合、ひずみゲージが湾曲し、起歪体に貼り付ける面の曲率半径は10mm〜100mm程度となる。これとは異なり、ひずみゲージ1は、起歪体の曲面への貼り付けを容易にするために、意図的に反らせたものである。ひずみゲージ1を貼り付ける起歪体の曲面の曲率半径は一般に0.5mm〜10mm程度であるから、基材10の下面10bの曲率半径Rも0.5mm〜10mm程度となり、従来のひずみゲージにおいて意図しない反りが生じる場合の曲率半径とは範囲が異なる。
ひずみゲージ1を製造するためには、まず、基材10を準備し、基材10の上面10aに図1に示す平面形状の抵抗体30及び端子部41を形成する。抵抗体30及び端子部41の材料や厚さは、前述の通りである。抵抗体30と端子部41とは、同一材料により一体に形成することができる。
抵抗体30及び端子部41は、例えば、抵抗体30及び端子部41を形成可能な原料をターゲットとしたマグネトロンスパッタ法により成膜し、フォトリソグラフィによってパターニングすることで形成できる。抵抗体30及び端子部41は、マグネトロンスパッタ法に代えて、反応性スパッタ法や蒸着法、アークイオンプレーティング法、パルスレーザー堆積法等を用いて成膜してもよい。
ゲージ特性を安定化する観点から、抵抗体30及び端子部41を成膜する前に、下地層として、基材10の上面10aに、例えば、コンベンショナルスパッタ法により膜厚が1nm〜100nm程度の機能層を真空成膜することが好ましい。なお、機能層は、機能層の上面全体に抵抗体30及び端子部41を形成後、フォトリソグラフィによって抵抗体30及び端子部41と共に図1に示す平面形状にパターニングされる。
本願において、機能層とは、少なくとも上層である抵抗体30の結晶成長を促進する機能を有する層を指す。機能層は、更に、基材10に含まれる酸素や水分による抵抗体30の酸化を防止する機能や、基材10と抵抗体30との密着性を向上する機能を備えていることが好ましい。機能層は、更に、他の機能を備えていてもよい。
基材10を構成する絶縁樹脂フィルムは酸素や水分を含むため、特に抵抗体30がCrを含む場合、Crは自己酸化膜を形成するため、機能層が抵抗体30の酸化を防止する機能を備えることは有効である。
機能層の材料は、少なくとも上層である抵抗体30の結晶成長を促進する機能を有する材料であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できるが、例えば、Cr(クロム)、Ti(チタン)、V(バナジウム)、Nb(ニオブ)、Ta(タンタル)、Ni(ニッケル)、Y(イットリウム)、Zr(ジルコニウム)、Hf(ハフニウム)、Si(シリコン)、C(炭素)、Zn(亜鉛)、Cu(銅)、Bi(ビスマス)、Fe(鉄)、Mo(モリブデン)、W(タングステン)、Ru(ルテニウム)、Rh(ロジウム)、Re(レニウム)、Os(オスミウム)、Ir(イリジウム)、Pt(白金)、Pd(パラジウム)、Ag(銀)、Au(金)、Co(コバルト)、Mn(マンガン)、Al(アルミニウム)からなる群から選択される1種又は複数種の金属、この群の何れかの金属の合金、又は、この群の何れかの金属の化合物が挙げられる。
上記の合金としては、例えば、FeCr、TiAl、FeNi、NiCr、CrCu等が挙げられる。又、上記の化合物としては、例えば、TiN、TaN、Si、TiO、Ta、SiO等が挙げられる。
機能層は、例えば、機能層を形成可能な原料をターゲットとし、チャンバ内にAr(アルゴン)ガスを導入したコンベンショナルスパッタ法により真空成膜することができる。コンベンショナルスパッタ法を用いることにより、基材10の上面10aをArでエッチングしながら機能層が成膜されるため、機能層の成膜量を最小限にして密着性改善効果を得ることができる。
但し、これは、機能層の成膜方法の一例であり、他の方法により機能層を成膜してもよい。例えば、機能層の成膜の前にAr等を用いたプラズマ処理等により基材10の上面10aを活性化することで密着性改善効果を獲得し、その後マグネトロンスパッタ法により機能層を真空成膜する方法を用いてもよい。
機能層の材料と抵抗体30及び端子部41の材料との組み合わせは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できる。例えば、機能層としてTiを用い、抵抗体30及び端子部41としてα−Cr(アルファクロム)を主成分とするCr混相膜を成膜することが可能である。
この場合、例えば、Cr混相膜を形成可能な原料をターゲットとし、チャンバ内にArガスを導入したマグネトロンスパッタ法により、抵抗体30及び端子部41を成膜することができる。或いは、純Crをターゲットとし、チャンバ内にArガスと共に適量の窒素ガスを導入し、反応性スパッタ法により、抵抗体30及び端子部41を成膜してもよい。
これらの方法では、Tiからなる機能層がきっかけでCr混相膜の成長面が規定され、安定な結晶構造であるα−Crを主成分とするCr混相膜を成膜できる。又、機能層を構成するTiがCr混相膜中に拡散することにより、ゲージ特性が向上する。例えば、ひずみゲージ1のゲージ率を10以上、かつゲージ率温度係数TCS及び抵抗温度係数TCRを−1000ppm/℃〜+1000ppm/℃の範囲内とすることができる。なお、機能層がTiから形成されている場合、Cr混相膜にTiやTiN(窒化チタン)が含まれる場合がある。
なお、抵抗体30がCr混相膜である場合、Tiからなる機能層は、抵抗体30の結晶成長を促進する機能、基材10に含まれる酸素や水分による抵抗体30の酸化を防止する機能、及び基材10と抵抗体30との密着性を向上する機能の全てを備えている。機能層として、Tiに代えてTa、Si、Al、Feを用いた場合も同様である。
このように、抵抗体30の下層に機能層を設けることにより、抵抗体30の結晶成長を促進することが可能となり、安定な結晶相からなる抵抗体30を作製できる。その結果、ひずみゲージ1において、ゲージ特性の安定性を向上することができる。又、機能層を構成する材料が抵抗体30に拡散することにより、ひずみゲージ1において、ゲージ特性を向上することができる。
抵抗体30及び端子部41を形成後、必要に応じ、基材10の上面10aに、抵抗体30を被覆し端子部41を露出するカバー層60を設けることで、ひずみゲージ1が完成する。カバー層60は、例えば、基材10の上面10aに、抵抗体30を被覆し端子部41を露出するように半硬化状態の熱硬化性の絶縁樹脂フィルムをラミネートし、加熱して硬化させて作製することができる。カバー層60は、基材10の上面10aに、抵抗体30を被覆し端子部41を露出するように液状又はペースト状の熱硬化性の絶縁樹脂を塗布し、加熱して硬化させて作製してもよい。
ひずみゲージ1において、基材10を抵抗体30側が凸になるように反らせて矢高hを所望の値にするためには、例えば、基材10の膨張係数を調整すればよい。抵抗体30の内部応力が大きいと基材10に反りが生じるが、抵抗体30の内部応力は、基材10の膨張係数により変わる。すなわち、基材10の膨張係数を調整することで、基材10の反りを制御して矢高hを調整し、所望の曲率半径Rを得ることができる。
基材10の膨張係数は、例えば、基材10の材料の選定、基材10に含有されるフィラーの材料の選定及び含有量の調整等を行うことにより、調整することができる。
又、ひずみゲージ1において、基材10を抵抗体30側が凸になるように反らせて矢高hを所望の値にするために、基材10の厚さを調整してもよい。又、基材10を抵抗体30側が凸になるように反らせて矢高hを所望の値にするために、抵抗体30の成膜条件を調整してもよい。
又、ひずみゲージ1がカバー層60を有する場合には、基材10の厚さ及びカバー層60の厚さを調整してもよい。例えば、基材10とカバー層60が同一材料により形成されている場合には、カバー層60の厚さを基材10の厚さよりも薄い所定値に調整することで、基材10を抵抗体30側が凸になるように反らせて矢高hを所望の値にすることができる。
このように、抵抗体30のグリッド方向(図1のA−A線の方向)に切った縦断面視において、ひずみゲージ1は、抵抗体30側が凸になるように湾曲している。又、基材10の下面10bの曲率半径Rは所望の値に調整可能である。基材10の下面10bの曲率半径Rを、ひずみゲージ1を貼り付ける起歪体の曲面の曲率半径と略等しくすることで、起歪体の曲面を平坦面に加工することなく、起歪体の曲面にひずみゲージ1を容易に貼り付けることができる。
以上、好ましい実施の形態等について詳説したが、上述した実施の形態等に制限されることはなく、特許請求の範囲に記載された範囲を逸脱することなく、上述した実施の形態等に種々の変形及び置換を加えることができる。
例えば、ひずみゲージ1において、抵抗体30のグリッド方向に切った縦断面視において基材10が湾曲せず、抵抗体30のグリッド方向と垂直な方向に切った縦断面視において基材10が抵抗体30側が凸になるように湾曲する構造とすることも可能である。基材10が何れの方向に切った縦断面視において凸になるかは、例えば、抵抗体30の成膜条件を調整することで選択できる。
1 ひずみゲージ、10 基材、10a 上面、10b 下面、30 抵抗体、41 端子部、60 カバー層

Claims (10)

  1. 可撓性を有する基材と、
    前記基材上に、クロムとニッケルの少なくとも一方を含む材料から形成された抵抗体と、を有し、
    所定方向に切った縦断面視において、前記抵抗体側が凸になるように湾曲しており、前記所定方向に垂直な方向に切った縦断面視において、湾曲していないひずみゲージ。
  2. 前記基材の前記抵抗体が形成された側の面とは反対側の面は、前記所定方向に切った縦断面視において、円弧状である請求項1に記載のひずみゲージ。
  3. 前記抵抗体は、アルファクロムを主成分とする請求項1又は2に記載のひずみゲージ。
  4. 前記抵抗体は、アルファクロムを80重量%以上含む請求項3に記載のひずみゲージ。
  5. 前記抵抗体は、窒化クロムを含む請求項3又は4に記載のひずみゲージ。
  6. 前記基材は、ポリイミド樹脂から形成されている請求項1乃至5の何れか一項に記載のひずみゲージ。
  7. 前記基材の一方の面に、金属、合金、又は、金属の化合物から形成された機能層を有し、
    前記抵抗体は、前記機能層の一方の面に形成されている請求項1乃至6の何れか一項に記載のひずみゲージ。
  8. 前記機能層は、前記抵抗体の結晶成長を促進する機能を有する請求項7に記載のひずみゲージ。
  9. 前記抵抗体を被覆する絶縁樹脂層を有する請求項1乃至8の何れか一項に記載のひずみゲージ。
  10. 前記基材と前記絶縁樹脂層とが同一材料により形成され、前記絶縁樹脂層の厚さが前記基材の厚さよりも薄い請求項9に記載のひずみゲージ。
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