JP7021920B2 - 軸受装置及び回転機械 - Google Patents

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Description

本開示は、軸受装置及び該軸受装置を備える回転機械に関する。
コンプレッサや蒸気タービン等の回転機械においては、回転軸系の安定支持が課題の一つとなっている。この課題を解決するためには、回転軸を支持する軸受部の支持特性(減衰、剛性等)を向上させることが効果的であり、この観点からの検討がなされている。
特許文献1には、インナリングとアウタリングとの間に形成された隙間に油が供給され、回転軸から付加される荷重に応じて上記隙間が変位するとき、粘性をもった非圧縮性の油が該隙間を流動することで、回転軸の振動などを減衰する効果を生じさせるスクイズフィルムダンパが開示されている。
米国特許第5421655号明細書
スクイズフィルムダンパにおいては、油膜形成隙間からの油排出量によって回転軸の振動などに対する減衰効果が異なってくる。現状では、減衰効果を高めるための油排出部の構成について詳細な検討はなされておらず、そのため、一定以上の減衰効果を得ることができない。
一実施形態は、回転軸系を回転自在に支承し、スクイズフィルムダンパを備える軸受装置において、回転軸系に対するスクイズフィルムダンパの減衰効果を向上させることを目的とする。
(1)一実施形態に係る軸受装置は、
回転軸を回転自在に支持するための軸受部と、
前記軸受部の外周側に設けられ、少なくとも一つの油膜形成隙間を挟んで互いに対向するインナリング及びアウタリング含むスクイズフィルムダンパと、
前記スクイズフィルムダンパの軸方向両端面に設けられ、前記アウタリングの軸方向両端面との間で前記油膜形成隙間に連通する油排出路を形成するサイドプレートと、
を備え、
前記油排出路は絞り部を有する。
上記(1)の構成によれば、上記サイドプレートによって形成された上記油排出路が絞り部を有するため、上記軸受部に加わる回転軸の荷重に対する油膜形成隙間の油膜圧力を増加できる。油膜圧力の増加は油膜形成隙間が小さくなるのと等価な関係にあるため、スクイズフィルムダンパの減衰効果を向上できる。これによって、回転軸系で発生する振動などを抑制でき、回転軸系を安定支持できる。
また、油排出路はアウタリングの軸方向端面とサイドプレートとの間で形成されるので、回転軸系の動きに追従するインナリングの動きを拘束せずに絞り部を形成できる。
(2)一実施形態では、前記(1)の構成において、
前記絞り部は、前記油排出路に設けられるシールリングで構成される。
上記(2)の構成によれば、絞り部がシールリングで構成されるので、回転軸系の動きに追従するインナリングの動きを拘束せずにかつ簡易な構成で絞り部を形成できる。
(3)一実施形態では、前記(2)の構成において、
前記シールリングは前記サイドプレートの前記油排出路を形成する壁面に形成された凹部に収容される。
上記(3)の構成によれば、シールリングはサイドプレートに固定され、サイドプレートの動きに追従する。そのため、絞り部の絞り機能を維持できる。
(4)一実施形態では、前記(2)又は(3)の構成において、
前記シールリングは弾性体で構成される。
上記(4)の構成によれば、シールリングは弾性体で構成されるためロバスト性が得られ、絞り部の隙間管理が容易になる。仮に絞り部の隙間が閉塞しても油膜形成隙間の油膜圧力によって絞り部から油排出が可能になり、油膜形成隙間の油流動性を維持できる。
(5)一実施形態では、前記(1)~(4)の何れかの構成において、
前記サイドプレートと前記インナリングの軸方向両端面との間に設けられた圧電素子を備え、
前記圧電素子は、前記サイドプレートを前記インナリングに対して前記インナリングの軸方向に動かすことで、前記絞り部の絞り度を調節可能に構成される。
圧電素子は電圧を印加すると変位が生じるために、サイドプレートとインナリングの軸方向両端面との間隔を調節可能である。
上記(5)の構成によれば、上記圧電素子を備えることで、絞り部の隙間調節が可能になり、ロバスト性が得られ、絞り部の隙間管理が容易になる。
(6)一実施形態では、前記(1)~(5)の何れかの構成において、
前記サイドプレートは前記インナリングの軸方向両端面に固定され、
前記回転軸の振動レベルを検出可能なセンサと、
前記センサで検出した前記振動レベルを周波数解析するための周波数解析器と、
を備え、
前記周波数解析器で得られた振動周波数が前記回転軸の回転周波数の倍数以外の該振動周波数を含むとき、前記スクイズフィルムダンパの機能が異常をきたしていると判定する。
上記(6)の構成によれば、上記周波数解析器で得られた振動周波数が回転軸の回転周波数及びその倍数とは異なる振動周波数を含むとき、インナリングの動きが回転軸から加わる荷重に追従していないことを示している。この原因として、絞り部におけるインナリングとアウタリングとの噛込み、その他何等かの機能障害が起きていると推定される。
(7)一実施形態では、前記(6)の構成において、
前記インナリングと前記アウタリングとの間に周方向に離散的に設けられた弾性部を備え、
前記センサが前記弾性部に設けられた歪ゲージで構成される。
上記歪ゲージで検知される歪みはインナリングの動きによって発生する。従って、この歪みの周期や振幅はインナリングの動きを反映するものである。従って、この歪みの周波数解析を行い、回転軸の回転振動周波数及びその倍数とは異なる振動周波数を含むとき、インナリングの動きが回転軸から加わる荷重に追従していないことを示している。
(8)一実施形態では、前記(6)の構成において、
前記センサが前記インナリングに設けられた加速度センサで構成される。
上記(8)の構成によれば、上記加速度センサでインナリングの動きの加速度を検知することで、インナリングの動きが回転軸から加わる荷重に追従しているかどうかを判定できる。追従していないとき、絞り部のアウタリング面への噛込みなど、何等かの機能障害が起きていると推定できる。
(9)一実施形態では、前記(1)~(8)の何れかの構成において、
前記油排出路を形成する前記サイドプレートの壁面が前記アウタリングの前記軸方向両端面に外側ほど徐々に接近するように形成され、
前記絞り部は前記壁面の外側先端部で形成されている。
上記(9)の構成によれば、簡単な構成で絞り部を形成できる。
(10)一実施形態では、前記(1)~(9)の何れかの構成において、
前記インナリングと前記アウタリングとの間に周方向に離散的に設けられた弾性部を備える。
上記(10)の構成によれば、上記弾性部を備えることで、スクイズフィルムダンパの剛性は上記弾性部の剛性によって決定できる。従って、スクイズフィルムダンパの剛性と減衰性能とを夫々独立して設定できるため、夫々で減衰効果を増加させるための最適な設定が可能になる。
(11)一実施形態では、前記(1)~(10)の何れかの構成において、
前記軸受部はティルティングパッドを含む。
上記(11)の構成によれば、ティルティングパッドを含む軸受部の外周側に上記構成のスクイズフィルムダンパを備え、これらの組合せで回転軸を支持できる。これらの組合せで回転軸を安定支持できる。また、ティルティングパッドの周囲に形成される油膜による焼付き防止効果によって回転軸を安定して回転できる。
(12)一実施形態では、前記(1)~(10)の何れかの構成において、
前記軸受部は転がり軸受を含む。
上記(12)の構成によれば、転がり軸受を含む軸受部の外周側に上記構成のスクイズフィルムダンパを備え、これらの組合せで回転軸を支持できる。これによって、転がり軸受を含む軸受部による低摩擦支持とスクイズフィルムダンパの減衰効果との相乗効果によって、高速回転時においても支持側の剛性を確保しつつ回転軸系で発生する振動等の減衰効果を高めることができ、回転軸を安定支持できる。
(13)一実施形態に係る回転機械は、
前記回転軸と、
前記(1)~(12)の何れかの構成を有する軸受装置と、
を備える。
上記(13)の構成によれば、スクイズフィルムダンパの減衰効果を向上でき、これによって、回転軸系で発生する振動などを抑制でき、回転軸系を安定支持できる。また、油排出路はアウタリングの軸方向端面とサイドプレートとの間で形成されるので、回転軸系の動きに追従するインナリングの動きを拘束せずに絞り部を形成できる。
幾つかの実施形態によれば、上記構成の油排出路を備えることで、スクイズフィルムダンパの減衰効果を高めることができる。
一実施形態に係る軸受装置の径方向断面図である。 一実施形態に係る軸受装置の一部の軸方向断面図である。 一実施形態に係る軸受装置の一部を拡大した軸方向断面図である。 一実施形態に係る軸受装置の一部の軸方向断面図である。 一実施形態に係る軸受装置の一部の軸方向断面図である。 一実施形態に係る軸受装置の異常判定部を示すブロック線図である。 (A)~(F)は幾つかの実施形態に係る弾性部を示し、(A)及び(B)は断面図であり、(C)~(F)は正面図である。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
また例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
図1~図7は幾つかの実施形態に係る軸受装置10(10A、10B、10C)を示す。
図1において、軸受装置10は、回転軸12の外周側に軸受部14を備え、軸受部14の外周側にスクイズフィルムダンパ16を備える。軸受部14は回転軸12を回転自在に支持する。スクイズフィルムダンパ16は、少なくとも一つの油膜形成隙間Sを挟んで互いに対向するインナリング18及びアウタリング20を有する。
図2,4及び5に示すように、軸受装置10(10A~10C)において、スクイズフィルムダンパ16の軸方向両端面にサイドプレート21(21a、21b、21c)が設けられ、アウタリング20の軸方向両端面との間で油膜形成隙間Sに連通する油排出路Pdを形成する。油排出路Pdは絞り部28(28a、28b、28c)を有する。
なお、ここで、「軸方向」とは回転軸12の軸方向を言い、図2中の矢印a方向のことであり、「径方向」とは回転軸12の径方向を言い、図1中の矢印b方向のことである。
上記構成により、油膜形成隙間Sに油供給部(不図示)から油を供給し、油排出路Pdから油を排出させることで、油膜形成隙間Sに粘性をもった非圧縮性の油を流動させる。これによって、回転軸12から加わる荷重を減衰させる減衰効果を得ることができる。この減衰効果によって回転軸系の振動などを抑制し、回転軸系の安定支持が可能になる。
また、絞り部28(28a~28c)を備えることで、軸受部14に加わる回転軸の荷重に対する油膜形成隙間Sの油膜圧力を増加できる。油膜圧力の増加は油膜形成隙間Sが小さくなるのと等価な関係にあるため、スクイズフィルムダンパ16の減衰効果を向上できる。
また、絞り部28で油の流動量を調節することで、油膜形成隙間Sの油膜圧力を調節し、これによって、減衰性能を調節できる。
さらに、油排出路Pdはアウタリング20の軸方向端面とサイドプレート21との間で形成されるので、回転軸系の動きに追従するインナリング18の動きを拘束せずに絞り部28を形成できる。
油膜形成によって発揮される減衰効果を表す油膜減衰常数Cψは次の(1)式から求められる。
Figure 0007021920000001
ここで、B=12πμL(R/c)、μ:油の粘性係数、R:ダンパ径、L:ダンパ幅、c:径方向隙間の大きさ、ε:回転軸の偏心量である。
ε=e/c=1-δ/c
ここで、e:回転軸の偏心量、δ:回転軸の軸受からの浮上量である。
(1)式から、油膜形成隙間の面積が大きいほど油膜減衰常数Cψが大きくなり、かつ油膜減衰常数Cψは径方向隙間の大きさcの3乗に比例することがわかる。従って、回転軸12から軸受装置に付加される圧力が大きくなり、油膜形成隙間Sが狭くなると、油膜圧が増加し、油膜減衰常数Cψが増加して減衰効果が増す。
一実施形態では、図1に示すように、軸受装置10は、インナリング18とアウタリング20との間に複数の弾性部22が周方向に離散的に設けられる。弾性部22を備えることで、スクイズフィルムダンパ16の剛性は弾性部22の剛性によって決定できる。従って、スクイズフィルムダンパ16の剛性と油膜形成による減衰性能とを夫々独立して設定できるため、スクイズフィルムダンパ16の減衰効果を高めるために、各々で最適な設定が可能になる。
一実施形態では、弾性部22は回転軸12の軸方向に延在するように配置されている。この弾性部22の配置によって回転軸12の軸方向で均等な弾性力を発揮でき、回転軸12を回転軸12の軸方向で均等な弾性力で支持できる。
一実施形態では、図1に示すように、軸受部14はティルティングパッド24を含む。ティルティングパッド24はピボット25を介してインナリング18の内側面に接続されている。ティルティングパッド24はピボット25を基点として任意の方向へ傾動可能になっている。ティルティングパッド24には内側面に開口する潤滑油流路(不図示)が形成され、回転軸12とティルティングパッド24との間に潤滑油が供給される。
この実施形態によれば、ティルティングパッド24を含む軸受部の外周側に上記構成のスクイズフィルムダンパ16を備え、これらの組合せで回転軸12を支持できる。これによって、転がり軸受を含む軸受部による低摩擦支持とスクイズフィルムダンパ16の減衰効果との相乗効果によって、高速回転時においても支持側の剛性を確保しつつ回転軸系で発生する振動等の減衰効果を高めることができ、回転軸12を安定支持できる。
一実施形態では、軸受部14は転がり軸受を含む。この実施形態によれば、転がり軸受を含む軸受部の外周側に上記構成のスクイズフィルムダンパ16を備え、これらの組合せで回転軸を支持できる。これによって、転がり軸受を含む軸受部による低摩擦支持とスクイズフィルムダンパ16の減衰効果との相乗効果によって、高速回転時においても支持側の剛性を確保しつつ回転軸系で発生する振動等の減衰効果を高めることができ、回転軸12を安定支持できる。
一実施形態では、図2に示すように、軸受装置10(10A)の絞り部28(28a)は、油排出路Pdに設けられるシールリング30で構成される。シールリング30は、例えば、Oリング又はピストンリングで構成される。
この実施形態によれば、絞り部28(28a)がシールリング30で構成されるので、回転軸系の動きに追従するインナリング18の動きを拘束せずにかつ簡易な構成で絞り部を形成できる。
一実施形態では、シールリング30はサイドプレート21(21a)の油排出路Pdを形成する壁面に形成された凹部32に収容される。
この実施形態によれば、シールリング30は凹部32に収容されてサイドプレート21(21a)に固定され、該サイドプレートの動きに追従する。そのため、絞り部28(28a)の絞り機能を維持できる。
一実施形態では、シールリング30は弾性体、例えば弾性ゴムで構成される。シールリング30が弾性体で構成されるためロバスト性が得られ、絞り部28(28a)の隙間管理が容易になる。仮に、絞り部28(28a)の隙間が閉塞しても油膜形成隙間Sの油膜圧力によって絞り部28(28a)から油排出が可能になり、油膜形成隙間Sの油流動性を維持できる。
一実施形態では、図4に示すように、軸受装置10(10B)のサイドプレート21(21b)とインナリング18の軸方向両端面との間に圧電素子34が設けられる。圧電素子34は電圧を印加すると変位が生じるために、サイドプレート21(21c)とアウタリング20の軸方向両端面との間隔を調節可能である。圧電素子34は、サイドプレート21(21b)をインナリング18に対してインナリング18の軸方向に動かすことで、絞り部28(28b)の絞り度を調節できる。
この実施形態によれば、圧電素子34を備えることで、絞り部28(28b)の隙間調節が可能になり、ロバスト性が得られ、絞り部28(28b)の隙間管理が容易になる。
一実施形態では、図4に示すように、圧電素子34は板状体に形成される。圧電素子34が板状体に形成されることで、圧電素子34をサイドプレート21(21b)とインナリング18の軸方向両端面との間の狭いスペースに収容できる。
一実施形態では、図4に示すように、インナリング18に対向したサイドプレート21(21b)の壁面は、互いに段差を有しかつ平行に配置された平坦な突出面36aと凹み面36bとで構成される。絞り部28(28b)は突出面36aによって容易に形成でき、凹み面36bで形成されるスペースに板状体の圧電素子34を配置することで、スペースをコンパクト化できる。
一実施形態では、図5に示すように、軸受装置10(10C)は、油排出路Pdを形成するサイドプレート21(21c)の壁面がアウタリング20の軸方向両端面に外側ほど徐々に接近するように形成される。絞り部28(28c)部はサイドプレート21(21c)の外側先端部で形成される。この実施形態によれば、簡単な構成で絞り部を形成できる。
一実施形態では、図2、図4及び図5に示すように、サイドプレート21はインナリング18の軸方向両端面に固定される。そして、図6に示すように、回転軸12の振動レベルを検出可能なセンサ38(38a、38b、38c)と、該センサで検出した振動レベルを周波数解析するための周波数解析器40と、を備える。周波数解析器40で得られた振動周波数が回転軸12の回転周波数の倍数以外の該振動周波数を含むとき、スクイズフィルムダンパ16の機能が異常をきたしていると判定する。
この実施形態によれば、周波数解析器40で得られた振動周波数が回転軸12の回転周波数及びその倍数とは異なる振動周波数を含むとき、インナリング18の動きが回転軸12から加わる荷重に追従していないことを示している。この原因として、絞り部28におけるインナリング18とアウタリング20との噛込み、その他何等かの機能障害が起きていると推定される。
一実施形態では、図6に示すように、センサ38が弾性部22に設けられた歪ゲージ38(38a)で構成される。歪ゲージ38(38a)で検知される歪みはインナリング18の動きによって発生するものであるため、この歪みの周期や振幅はインナリング18の動きを反映するものである。従って、周波数解析器40でこの歪みの周波数解析を行い、回転軸12の回転周波数及びその倍数とは異なる振動周波数を含むとき、インナリング18の動きが回転軸12から加わる荷重に追従していないことを示している。
一実施形態では、図6に示すように、周波数解析器40で周波数解析した結果からその原因を判定部42で判定し、その判定結果を表示部44に表示する。
一実施形態では、図6に示すように、センサ38がインナリング18に設けられた加速度センサ38(38b)で構成される。
この実施形態によれば、加速度センサ38(38b)でインナリング18の動きの加速度を検知することで、インナリング18の動きが回転軸12から加わる荷重に追従しているかどうかを検知する。追従していないとき、絞り部28におけるインナリング18とアウタリング20との噛込み、その他何等かの機能障害が起きていると推定できる。
一実施形態では、図6に示すように、センサ38が回転軸12に設けられ、回転軸12の振動を検知する振動センサ38(38c)で構成される。振動センサ38(38c)で回転軸12の回転周波数を検知すると共に、歪ゲージ38(38a)又は加速度センサ38(38b)で検知したインナリング18の動きを周波数解析器40で解析する。インナリング18の動きが回転軸12の回転周波数及びその倍数とは異なる振動周波数を含むとき、インナリング18の動きが回転軸12から加わる荷重に追従していないことを示しているとき、絞り部28におけるインナリング18とアウタリング20との噛込み、その他何等かの機能障害が起きていると推定できる。
一実施形態では、判定部42で絞り部28においてアウタリング20との噛込みが起こっていると判定したとき、図4に示す軸受装置10(10B)において、圧電素子34を作動させてサイドプレート21(21b)をアウタリング20の軸方向端面から遠ざけることで、上記噛込みを解消できる。
一実施形態では、図1に示すように、弾性部22は、インナリング18とアウタリング20との間の隙間に配置される。一実施形態では、弾性部22は、油膜形成隙間Sに連通して周方向に離散的に形成された空間Sに弾性部材が収容されて構成される。空間Sは軸方向に沿って延在し、空間Sの径方向寸法は油膜形成隙間S又は特殊形状隙間Sfの径方向寸法より大きい。一実施形態では、空間Sは四角形断面を有する。
図7は、弾性部22の幾つかの実施形態を示す。
図7(A)に示す弾性部22(22a)は、断面が四角形状の1個の弾性棒状材26aが空間Sに収容され、軸方向に延在する。
図7(B)に示す弾性部22(22b)は、断面が四角形状の1個の弾性棒状材26bが空間Sに収容され、軸方向に延在する。
図7(C)に示す弾性部22(22c)は、断面が皿バネ形状(円錐台形状)の弾性体を中央が小径となるように2枚重ねにした弾性体26cが空間Sに収容される。一実施形態では、1個の棒状の弾性体26cが回転軸12の軸方向に延在する。別な実施形態では、複数の弾性体26cが軸方向に離散的に配置される。この弾性体は中空又は中実で構成されてもよい。
一実施形態では、1個の部材で形成される弾性棒状材26a、26b及び弾性体26cは、スクイズフィルムダンパ16の軸方向領域のほぼ全域に配置される。
一実施形態では、弾性棒状材26a、26b及び弾性体26cは、例えば、弾性ゴムで製造される。
1個の部材で形成される弾性棒状材26a、26b及び弾性体26cは空間Sへの収容が容易である。
図7(D)に示す弾性部22(22d)は、複数のコイルバネ26dを空間Sに回転軸12の軸方向に離散的に配置される。
図7(E)に示す弾性部22(22e)は、断面がS字形状をした弾性体26eを空間Sに収容する。一実施形態では、1個の弾性体26eを空間Sに軸方向へ延在させる。別な実施形態では、複数の弾性体26eを空間Sに軸方向に離散的に配置する。
図7(F)に示す弾性部22(22f)は、断面がジグザグ形状をした弾性体26fを空間Sに収容する。一実施形態では、1個の弾性体26fを空間Sに軸方向へ延在させる。別な実施形態では、複数の弾性体26fを空間Sに軸方向に離散的に配置する。
ここで「ジグザグ形状」とは、複数の直線状の線分が端部又は該端部以外の部位で互いに180度以外の角度で連続的に接続されている形状を言う。
一実施形態では、インナリング18とアウタリング20とは弾性部22を介して一体に形成される。このとき、一実施形態では、弾性部22はバネ部材を構成する。
なお、図2~図5に示す油膜形成隙間S及び油排出路Pdの大きさは誇張して図示されており、実際は微小な隙間を形成している。
一実施形態に係る回転機械は、回転軸12と、上記構成を有する軸受装置10とを備える。
この回転機械によれば、スクイズフィルムダンパ16の減衰効果を向上でき、これによって、回転軸系で発生する振動などを抑制でき、回転軸系を安定支持できる。また、油排出路Pdはアウタリング20の軸方向端面とサイドプレート21との間で形成されるので、回転軸系の動きに追従するインナリング18の動きを拘束せずに絞り部28を形成できる。
幾つかの実施形態によれば、スクイズフィルムダンパを備えて回転軸系を回転自在に支承する軸受装置及び該軸受装置を備える回転機械において、スクイズフィルムダンパの減衰効果を向上させることで、回転軸系で発生する振動等を抑制でき、回転軸を安定支持できる。そのため、圧縮機、蒸気タービン等の回転機械に適用されて好適である。
10(10A、10B、10C) 軸受装置
12 回転軸
14 軸受部
16 スクイズフィルムダンパ
18 インナリング
20 アウタリング
21(21a、21b、21c) サイドプレート
22(22a、22b、22c、22d、22e、22f) 弾性部
24 ティルティングパッド
25 ピボット
26a、26b 弾性棒状材
26c、26e,24f 弾性体
26d コイルバネ
28(28a、28b、28c) 絞り部
30 シールリング
32 凹部
34 圧電素子
36a 突出面
36b 凹み面
38(38a、38b、38c) センサ
38a 歪ゲージ
38b 加速度センサ
38c 振動センサ
40 周波数解析器
42 判定部
44 表示部
Pd 油排出路
S 油膜形成隙間
空間

Claims (13)

  1. 回転軸を回転自在に支持するための軸受部と、
    前記軸受部の外周側に設けられ、少なくとも一つの油膜形成隙間を挟んで互いに対向するインナリング及びアウタリングを含むスクイズフィルムダンパと、
    前記スクイズフィルムダンパの軸方向両端面に設けられ、前記アウタリングの軸方向両端面との間で前記油膜形成隙間に連通する油排出路を形成するサイドプレートと、
    を備え、
    前記油排出路は絞り部を有し、
    前記サイドプレートと前記インナリングの軸方向両端面との間に設けられた圧電素子を備え、
    前記圧電素子は、前記サイドプレートを前記インナリングに対して前記インナリングの軸方向に動かすことで、前記絞り部の絞り度を調節可能に構成される
    ことを特徴とする軸受装置。
  2. 前記絞り部は、前記油排出路に設けられるシールリングで構成されることを特徴とする請求項1に記載の軸受装置。
  3. 記シールリングは前記サイドプレートの前記油排出路を形成する壁面に形成された凹部に収容されることを特徴とする請求項2に記載の軸受装置。
  4. 前記シールリングは弾性体で構成されることを特徴とする請求項2又は3に記載の軸受装置。
  5. 前記サイドプレートと前記インナリングの軸方向両端面との間に設けられた圧電素子を備え、
    前記圧電素子は、前記サイドプレートを前記インナリングに対して前記インナリングの軸方向に動かすことで、前記絞り部の絞り度を調節可能に構成されることを特徴とする請求項3に記載の軸受装置。
  6. 回転軸を回転自在に支持するための軸受部と、
    前記軸受部の外周側に設けられ、少なくとも一つの油膜形成隙間を挟んで互いに対向するインナリング及びアウタリング含むスクイズフィルムダンパと、
    前記スクイズフィルムダンパの軸方向両端面に設けられ、前記アウタリングの軸方向両端面との間で前記油膜形成隙間に連通する油排出路を形成するサイドプレートと、
    を備え、
    前記油排出路は絞り部を有し、
    前記サイドプレートは前記インナリングの軸方向両端面に固定され、
    前記回転軸の振動レベルを検出可能なセンサと、
    前記センサで検出した前記振動レベルを周波数解析するための周波数解析器と、
    を備え、
    前記周波数解析器で得られた振動周波数が前記回転軸の回転周波数の倍数以外の該振動周波数を含むとき、前記スクイズフィルムダンパの機能が異常をきたしていると判定することを特徴とする軸受装置。
  7. 前記インナリングと前記アウタリングとの間に周方向に離散的に設けられた弾性部を備え、
    前記センサが前記弾性部に設けられた歪ゲージで構成されることを特徴とする請求項6に記載の軸受装置。
  8. 前記センサが前記インナリングに設けられた加速度センサで構成されることを特徴とする請求項6に記載の軸受装置。
  9. 回転軸を回転自在に支持するための軸受部と、
    前記軸受部の外周側に設けられ、少なくとも一つの油膜形成隙間を挟んで互いに対向するインナリング及びアウタリング含むスクイズフィルムダンパと、
    前記スクイズフィルムダンパの軸方向両端面に設けられ、前記アウタリングの軸方向両端面との間で前記油膜形成隙間に連通する油排出路を形成するサイドプレートと、
    を備え、
    前記油排出路は絞り部を有し、
    前記油排出路を形成する前記サイドプレートの壁面が前記アウタリングの前記軸方向両端面に外側ほど徐々に接近するように形成され、
    前記絞り部は前記壁面の外側先端部で形成されていることを特徴とする軸受装置。
  10. 前記インナリングと前記アウタリングとの間に周方向に離散的に設けられた弾性部を備えることを特徴とする請求項1乃至9の何れか一項に記載の軸受装置。
  11. 前記軸受部はティルティングパッドを含むことを特徴とする請求項1乃至10の何れか一項に記載の軸受装置。
  12. 回転軸を回転自在に支持するための軸受部と、
    前記軸受部の外周側に設けられ、少なくとも一つの油膜形成隙間を挟んで互いに対向するインナリング及びアウタリング含むスクイズフィルムダンパと、
    前記スクイズフィルムダンパの軸方向両端面に設けられ、前記アウタリングの軸方向両端面との間で前記油膜形成隙間に連通する油排出路を形成するサイドプレートと、
    を備え、
    前記スクイズフィルムダンパの軸方向端部において、前記油膜形成隙間が前記油排出路の内周側の端部に連通し、
    前記油排出路は絞り部を有し、
    前記絞り部は、前記油排出路に設けられるシールリングで構成され、
    前記シールリングは前記サイドプレートの前記油排出路を形成する壁面に形成された凹部に収容され、
    前記軸受部は転がり軸受を含むことを特徴とする軸受装置。
  13. 前記回転軸と、
    請求項1乃至12の何れか一項に記載の軸受装置と、
    を備えることを特徴とする回転機械。
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