JP7018038B2 - 遊動式の釣糸ガイド、当該釣糸ガイドの製造方法、及び当該釣糸ガイドを備えた釣竿 - Google Patents

遊動式の釣糸ガイド、当該釣糸ガイドの製造方法、及び当該釣糸ガイドを備えた釣竿 Download PDF

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本発明は、竿体の長手方向に遊動可能な遊動式の釣糸ガイド、当該釣糸ガイドの製造方法、及び当該釣糸ガイドを備えた釣竿に関する。
釣竿は、細長い竿体と、当該竿体に取り付けられてリールから当該竿体の先端まで釣糸を案内する釣糸ガイドとを備える。釣糸ガイドには、竿体の外表面に接着等により固定される固定式のものと、竿体に遊動自在に嵌め込まれる遊動式のものとがある。竿体に遊動自在に嵌め込まれる遊動式の釣糸ガイドは、単に遊動ガイドと呼ばれることもある。
従来の遊動ガイドは、例えば、特開2011-010578号公報、特開2011-010577号公報、特開2010-104264号公報、特開2004-187579号公報、特開2004-000273号公報、特開2003-284455号公報、特開2003-274809号公報、及び特開2003-047371号公報に開示されている。
これらの公知文献に記載されているように、従来の一般的な遊動ガイドは、硬質のガイドリングと、当該ガイドリングを保持するための樹脂製のガイド本体とを備える。ガイド本体は、竿体が挿通される筒状の取付部と、当該取付部に連続しガイドリングを嵌め込むための貫通孔が形成されたリング保持部と、この取付部とリング保持部とを接続する板状のフレームとを有する。この遊動ガイドは、釣竿の運搬時等の未使用時には取付部を介して竿体に緩く嵌め込まれている。釣竿の使用時には、この緩く嵌め込まれている遊動ガイドを竿体に沿って手元側に移動させる。竿体は、手元側が太くなるように形成されているので、遊動ガイドを竿体の所定の取付位置まで移動させると、遊動ガイドの取付部を竿体と固く嵌め合わせることができる。このように、遊動ガイドは、竿体の長手方向に遊動自在に移動できるように竿体に取り付けられており、使用時に竿体の所定の位置に固く嵌め合わされる。
遊動ガイドのガイド本体は、硬質樹脂から成形されることが多い。特開昭60-196134号公報に開示されているように、固定式の釣糸ガイドを、繊維強化樹脂を用いて射出成形することも提案されている。
特開2011-010578号公報 特開2011-010577号公報 特開2010-104264号公報 特開2004-187579号公報 特開2004-000273号公報 特開2003-284455号公報 特開2003-274809号公報 特開2003-047371号公報 特開昭60-196134号公報
遊動ガイドのガイド本体を射出成形するための金型は、上型及び下型から成り、この上
型及び下型にはリング保持部及び取付部を成形するための成形面がそれぞれ形成されている。この上型と下型とを型締めすることによりキャビティが形成され、このキャビティにゲートを介して流動樹脂を注入することによりガイド本体が形成される。このゲートの位置は、完成品の美感を損なわないように、成形体においてゲートカット跡が目立たない位置に配されるように決められる。このような観点から、釣糸ガイドにおいては、ゲートカット跡はリング保持部の内周面やリング保持部の外周面の下部に配することが望ましいと考えられている。リング保持部の内周面やリング保持部の外周面の下部はもともと視認しにくい位置にある。また、リング保持部の貫通孔の径寸法を調整するために、その内周面の切削加工が行われるので、ゲートカット跡はさらに目立たなくなる。
このようにゲートカット跡をリング保持部に配するためには、成形金型のゲートの位置を調整することが必要である。具体的には、成形金型のゲートは、当該金型の成形面のうちリング保持部の内周面又は外周面を成形する部分と連通するように設けられる。引用文献9においても、流動樹脂注入用のゲート(引用文献9では樹脂注入口13)は、リング保持部の外周面の下部を成形する成形面と連通するように設けられている。
しかしながら、金型の成形面のうちリング保持部を成形する部分と連通するようにゲートを設けると、成形されたガイド本体において取付部の下端付近にウェルドラインが生じてしまう。これは、成形金型には取付部の貫通孔を成形するための突起が設けられており、ゲートから注入された遊動樹脂が当該突起に当たって二手に分かれ、その二手に分かれた流動樹脂が当該突起の反対側(すなわち、取付部の下端に相当する位置)で合流するためである。ウェルドラインが現れた部分は強度が低下するので、従来の樹脂成形により成形されたガイド本体においては取付部の強度が低くなりやすい。竿体へ遊動ガイドを嵌め込む場合には、取付部に大きな応力が作用するので、従来の樹脂成形により成形されたガイド本体を有する遊動ガイドにおいては、竿体の所定位置への嵌め込み時に取付部が破壊されやすいという問題がある。
本発明の目的の一つは、射出成形により成形されるガイド本体を有する遊動ガイドにおいて、取付部にウェルドラインが配されないようにすることである。本発明のこれ以外の目的は、本明細書全体を参照することにより明らかとなる。
本発明の一実施形態は、竿体にその長手方向において遊動可能に設けられる遊動式の釣糸ガイドに関する。当該釣糸ガイドは、竿体の長手方向に遊動可能に前記竿体に設けられる遊動式の釣糸ガイドであって、釣糸が挿通されるガイドリングと、前記ガイドリングを保持する樹脂製のガイド本体と、を備える。このガイド本体は、前記ガイドリングが取り付けられる第1の貫通孔が形成されたリング保持部と、前記竿体を挿通可能な第2の貫通孔が形成された取付部と、を有する。
本発明の一実施形態において、前記ガイド本体は射出成形により一体の単一部材として形成されている。つまり、一実施形態におけるガイド本体は射出成形品である。本発明の一実施形態において、当該ガイド本体は、繊維強化樹脂材料を射出成形することにより得られる。つまり、一実施形態におけるガイド本体は、繊維強化樹脂から成る。
本発明の一実施形態に係る釣糸ガイドにおいては、ウェルドラインが前記取付部には配されずに前記リング保持部に配されている。かかるウェルドラインの配置は、ガイド本体を金型を用いて射出成形により成形する場合に、当該金型の成形面のうち取付部を成形する部分にゲートを連通させることにより実現することができる。このように配置されたゲートから注入された流動樹脂は、当該取付部の貫通孔を成形するための突起に当たって二手に分かれ、その二手に分かれた流動樹脂が前記リング保持部付近で衝突するので、ウェ
ルドラインは前記取付部には配されずに前記リング保持部に配される。
本発明の一実施形態に係る釣糸ガイドは、取付部の下部にウェルドラインが配されないように形成される。かかるウェルドラインの配置は、ガイド本体を金型を用いて射出成形により成形する場合に、当該金型の成形面のうち取付部の下部を成形する部分にゲートを連通させることにより実現することができる。
本発明の一実施形態に係る釣糸ガイドにおいては、取付部にウェルドラインが配されていないので、当該取付部の強度低下を防止することができる。この場合、リング保持部に配されたウェルドラインによりリング保持部の強度が低下する可能性があるが、本発明者の調査によれば、リング保持部に作用する応力は取付部に作用する応力よりも小さく、ウェルドラインによってリング保持部に強度低下が起こったとしてもリング保持部は破壊されない。具体的には、リング保持部に最も大きな応力が作用するのはガイドリングを貫通孔に嵌め込む場合であるが、当該貫通孔の内周面は、その内径がガイドリングの外径と合うように切削加工されるので、リング保持部にはガイドリングの嵌め込み時に大きな応力は作用しない。
本発明の一実施形態は、竿体にその長手方向に遊動可能に設けられる遊動式の釣糸ガイドを製造する方法に関する。本発明の一実施形態において、当該方法は、ガイドリングが取り付けられる第1の貫通孔が形成されたリング保持部と前記竿体を挿通可能な第2の貫通孔が形成された取付部とを有するガイド本体を射出成形により成形する工程と、前記第1の貫通孔に前記ガイドリングを取り付ける工程と、を備える。前記ガイド本体は、ウェルドラインが前記リング保持部に配されるように成形されてもよい。当該方法によれば、取付部にウェルドラインが配されていない釣糸ガイドを製造することができる。
本発明の他の実施形態に係る方法は、ガイドリングが取り付けられる第1の貫通孔を有する樹脂成形体を射出成形により形成する工程と、前記樹脂成形体に前記竿体を挿通可能な第2の貫通孔を形成する工程と、前記第1の貫通孔に釣糸が挿通されるガイドリングを取り付ける工程と、を備える。本発明のさらに他の実施形態に係る方法は、樹脂成形体を射出成形により形成する工程と、前記樹脂成形体にガイドリングが取り付けられる第1の貫通孔及び前記竿体を挿通可能な第2の貫通孔を形成する工程と、前記第1の貫通孔に釣糸が挿通されるガイドリングを取り付ける工程と、を備える。前記第1の貫通孔及び前記第2の貫通孔は、前記樹脂成形体をドリルで切削することにより形成されてもよい。当該方法によれば、射出成形により得られた樹脂成形品には取付部を貫く第2の貫通孔が形成されていないので、当該樹脂成形品のうち第2の貫通孔の周囲の領域(完成品の釣糸ガイドにおいて取付部に相当する領域)にウェルドラインが生じない。これにより、取付部にウェルドラインが配されていない釣糸ガイドを製造することができる。
本発明の様々な実施形態により、射出成形により成形されるガイド本体を有する遊動ガイドにおいて、取付部のうちのガイド保持部から遠い側の端部にウェルドラインが生じないようにすることができる。
本発明の一実施形態に係る釣竿の構成を示す側面図。 本発明の一実施形態に係る釣糸ガイドの正面図 図1に示した釣糸ガイドの側面図 図1に示した釣糸ガイドのガイド本体を成形するための金型を模式的に示す図 図4に示した金型内で流動する樹脂を模式的に示す図 本発明の一実施形態に係る樹脂成形体の正面図 本発明の一実施形態に係る樹脂成形体の正面図
以下、本発明の様々な実施形態を適宜図面を参照して説明する。共通する構成要素には複数の図面をまたがって同一の参照符号が付されている。各図面は、便宜上、必ずしも同一の縮尺により示されているとは限らない点に留意されたい。
図1は、本発明の一実施形態に係る釣糸ガイド10を備える本発明の一実施形態に係る釣竿1の外観図である。図示の実施形態において、釣竿1は、手元竿3と、複数(図1の例では3本)の中竿5と、穂先竿7と、を有する振り出し式の釣竿である。釣竿1の不使用時においては、中竿5及び穂先竿7が中空の手元竿3に収納される。
手元竿3、中竿5、及び穂先竿7は、例えば、炭素繊維に合成樹脂を含浸したプリプレグシート等を用いて形成され得る。また、手元竿3、中竿5、及び穂先竿7は、それぞれ穂先方向に先細りとなるテーパー形状を有する。釣竿1はあくまで例示であり、本発明の釣糸ガイドは、遊動式の釣糸ガイドが用いられる任意の釣竿とともに用いられ得る。
中竿5及び穂先竿7の外周面には、リールRから繰り出される釣糸を釣竿1の穂先まで案内する複数の釣糸ガイド10が設けられている。当該釣糸ガイド10は、遊動式の釣糸ガイドである。竿体5、7(中竿5及び穂先竿7)が手元竿3に収納されるときには、遊動式の釣糸ガイド10は、竿体の穂先側端部に移動させられる。
図2は、一実施形態における釣糸ガイド10の正面図であり、図3は、釣糸ガイド10の側面図である。図3に示されている前後方向において、図2は、後側(釣糸ガイド10を竿体に取り付けた場合における手元側)から釣糸ガイド10を見た図を示している。図2及び3においては、竿体5、7を省略している。
釣糸ガイド10は、図示するように、ガイド本体11と、このガイド本体11に取り付けられる環状のガイドリング12と、を備える。このガイド本体11は、ガイドリング12を保持するためのほぼ環状のリング保持部13と、筒状の取付部14と、このリング保持部13と取付部14とを接続するフレーム16と、を備える。図示のように、リング保持部13には貫通孔15(ガイド孔15ということもある。)が形成されている。このガイド孔15は、リング保持部13の内周面13cによって画定される。取付部14には竿体5,7の軸方向(前後方向)に沿って延びる貫通孔18が形成されている。貫通孔18は、取付部14の内周面14cによって画定される。貫通孔18には竿体5,7が挿通される。
フレーム16は概ね板状に形成されており、取付部14の上部から概ね上方に向かって延伸する。図示の例において、フレーム16は、その後面16bが取付部14からやや前方(穂先側)に向かって傾斜する方向に延びている一方、その前面16aが取付部14から竿体の軸方向と垂直な方向に延伸している。フレーム16は、その全体が竿体の軸方向と垂直な方向に延伸するように構成されてもよい。
ガイドリング12は、容易に摩耗せず、また、内側に通されて摺動する釣糸に対する摩擦力が小さくなるように、例えば、チタン、アルミニウム、SUS、セラミックスなどの硬質材料によって形成される。
取付部14には、上述したように貫通孔18が形成されており、この貫通孔18に竿体5,7が通される。取付部14の貫通孔18は、穂先方向に先細りとなるテーパー形状を有している。貫通孔18は、例えば、テーパーリーマー等の工具を用いて所定のテーパー
を有するように加工される。このように貫通孔18がテーパー形状を有することにより、釣糸ガイド10は、当該竿体5、7の長手方向の特定の位置であって、取付部14の内周面が竿体5、7の外周面に当接する位置で固定される。すなわち、一実施形態における複数の釣糸ガイド10の各々においては、予め定められた長手方向の特定の位置における竿体5、7の外径及びテーパー形状に適合するように、取付部14の内径(貫通孔18の直径)及び貫通孔18のテーパー形状が設定されている。取付部14の貫通孔18を画定する内周面14cには、釣糸ガイド10の軸方向(竿体5、7の長手方向)に沿って延伸する複数の凸条(不図示)を形成してもよい。かかる凸条により、釣糸ガイド10が竿体5、7の周方向へ不用意に回転することを抑制できる。
本発明の一実施形態において、ガイド本体11は、樹脂によって一体の単一部材として射出成形される。ガイド本体11を形成する樹脂は、例えば、多数の強化繊維にマトリクス樹脂を含浸させた繊維強化樹脂である。本発明の一実施形態においては用いられる繊維強化樹脂は、炭素繊維等の強化繊維に、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリフェニレンエーテル、ポリアセタール、又はポリカーボネート等のマトリクス樹脂を含浸させたものであってもよい。この強化繊維の各々は、その繊維長さが比較的短いもの、例えば、平均繊維長さが0.5~10mmの範囲にある、いわゆる短繊維であってもよい。釣糸ガイド10の取付部14及びフレーム16を短繊維を含有する繊維強化樹脂を用いて形成することにより、当該釣糸ガイド10は、平均繊維長さが10mmよりも長い長繊維を含有する繊維強化樹脂で成形した場合よりも、曲げ剛性が小さくなる。この結果、本発明の様々な実施形態における釣糸ガイド10は、釣竿1の曲がりに対する追従性を確保し易い。また、強化繊維の各々は、例えば、略円柱形状を有し、平均繊維径が3~15μmの範囲にあり、平均繊維長さが0.5~10mmの範囲にある。また、一実施形態において、繊維強化樹脂における強化繊維の含有量は、例えば、マトリクス樹脂に対して10~60質量%の範囲にある。ここに開示した強化繊維の形状、寸法、及び含有量等は例示であって、本発明の実施形態における強化繊維のこれらの特性は、ここに例示したものに限られない。
図4は、ガイド本体11の成形に用いられる成形金型の断面図を模式的に示す。図示の成形金型は、それぞれがガイド本体11を成形するための成形面を有する上型20と下型30とを備える。上型20と下型30とは互いに対して軸方向に移動可能に配置される。例えば、下型30は固定型とされ、上型20は下型30に対して軸方向に移動できる可動型とされる。
上型20は、取付部14の外周面14dのうち前側の部分を成形する成形面21と、リング保持部13の外周面13dのうち前側の部分を成形する成形面22と、フレーム16の前面16aを成形する成形面23と、取付部14の前端面14aを成形する成形面24と、リング保持部13の前端面13aを成形する成形面25と、を有する。
下型30は、取付部14の外周面14dのうち後側の部分を成形する成形面31と、リング保持部13の外周面13dのうち後側の部分を成形する成形面32と、フレーム16の後面16bを成形する成形面33と、取付部14の後端面14bを成形する成形面34と、リング保持部13の後端面13bを成形する成形面35と、成形面34から上型20方向に突出する円柱形状の突起36と、成形面33及び成形面35から上型20方向に突出する円柱形状の突起37と、を有する。
上型20と下型30とを型締めすることにより、上型20と下型30との間にキャビティ40が形成される。下型30には、成形面31に連通するようにゲート38が設けられている。図示したゲート38の位置はあくまで例示であり、ウェルドラインが取付部14の下部に現れない限り、適宜変更可能である。
樹脂材料は、上記の金型を型締めした状態において、このゲート38からキャビティ40内に射出される。図5に矢印で示すように、ゲート38から射出された流動樹脂は、突起36を周り込むように成形面21及び成形面31並びに成形面24及び成形面34に沿って紙面右側への成形面23及び成形面33の方へ流動する。この樹脂は次に成形面23及び成形面33に沿って流動し、さらに突起37を周り込むようにして成形面22、成形面32、成形面25、及び成形面35に沿って流動する。樹脂の射出量が増えるに従って、射出された樹脂は上型20にも達する。
このように、突起37に当たって二手に分かれた樹脂は、突起37を周り込んで突起37のゲート38とは反対側の位置(リング保持部13の上端に相当する位置)で合流するので、この流動樹脂の合流する位置に、ウェルドラインWL1が発生する。よって、このウェルドラインWL1は、ガイド本体のリング保持部13の上端付近に配されることになる。また、突起36に当たって二手に分かれた樹脂は、成形面33においても合流し、フレーム16の左右方向の中央付近にウェルドラインWL2が発生することもある。
このようにして得られたガイド本体11のガイド保持部13の内周面13cにガイドリングを取り付けることにより、図2に示した釣糸ガイド10が得られる。
上述した釣糸ガイド10においては、取付部14にウェルドラインが配されていないので、取付部14の強度低下を防止することができる。なお、取付部14の上部(取付部14のうち図2の仮想線A1(貫通孔18の中心を通り左右に延びる仮想線。)よりも上の部分)にはウェルドラインが配されていても構わない。ウェルドラインにより取付部14の上部の強度が低下しても、取付部14の上部にはフレーム16が接続されており、取付部14の上部はこのフレーム16によって補強されているためである。つまり、本発明の一実施形態においては、ウェルドラインは取付部14の下部(取付部14のうち仮想線A1よりも下の部分)に配されていなければよい。
リング保持部13に配されたウェルドラインWL1によりリング保持部の強度が低下する可能性や、フレーム16に配されたウェルドラインWL2によりフレーム16の強度が低下する可能性があるが、釣糸ガイド10の釣竿への固定時や実釣時においてリング保持部13やフレーム16には大きな応力が作用しないため、このような強度低下は実際上問題とならない。
次に、本発明の他の実施形態に係る釣糸ガイドの製造方法を説明する。当該実施形態における釣糸ガイドは、樹脂を射出成形して貫通孔18を有さない中間成形体を成形し、この中間成形体を切削して貫通孔18を形成することにより製造される。
図6は、本発明の一実施形態における中間成形体100を示す図である。図示のとおり、この中間成形体100は、上述した実施形態のガイド本体11と同様に樹脂材料から一体の単一部材として成形される。中間成形体100は、ガイドリングが嵌め込まれる貫通孔115が形成された環状のガイドリング保持部113と、取付部114と、このリング保持部113と取付部114とを接続するフレーム116と、を備える。中間成形体100は、その取付部114に貫通孔が形成されていない点でガイド本体11と異なる。すなわち、取付部114は、筒状の取付部14と異なり、中実の円柱形状に形成されている。
中間成形体100は、取付部114に貫通孔が形成されていない点以外は、ガイド本体11と同様の寸法に、ガイド本体11と同様の方法で形成することができる。具体的には、中間成形体100は、成形金型を用いて樹脂を射出成形することにより一体の単一部材として成形される。中間成形体100においては取付部114に貫通孔が形成されないた
め、射出成形の際に、取付部114の周囲にウェルドラインが生じることがない。
このように射出成形により得られた中間成形体100を切削することにより、竿体5,7が挿通される貫通孔が形成される。具体的には、中間成形体100の取付部114に、中間成形体100の前後方向に延伸する貫通孔が形成される。この切削加工は、公知のドリルを用いて行うことができる。このようにして貫通孔が形成された成形体に対してガイドリングを取り付けることにより、図2に示す釣糸ガイド10が得られる。
次に、本発明のさらに他の実施形態に係る釣糸ガイドの製造方法を説明する。当該実施形態における釣糸ガイドは、樹脂を射出成形して貫通孔15及び貫通孔18をいずれも有さない中間成形体を成形し、この中間成形体を切削して貫通孔15及び貫通孔18を形成することにより製造される。
図7は、本発明の一実施形態における中間成形体200を示す図である。図示のとおり、この中間成形体200は、上述した中間成形体100と同様に樹脂材料から一体の単一部材として成形される。中間成形体200は、環状のガイドリング保持部213と、取付部214と、このリング保持部213と取付部214とを接続するフレーム216と、を備える。中間成形体200は、そのリング保持部113に貫通孔が形成されていない点で中間成形体100と異なる。
中間成形体200は、リング保持部213に貫通孔が形成されていない点以外は、中間成形体100と同様の寸法に、中間成形体100と同様の方法で形成することができる。具体的には、中間成形体200は、成形金型を用いて樹脂を射出成形することにより一体の単一部材として成形される。中間成形体200においても取付部214に貫通孔が形成されないため、射出成形の際に、取付部214の周囲にウェルドラインが生じることがない。
このように射出成形により得られた中間成形体200を切削することにより、リング保持部213にガイドリングを保持するための貫通孔を形成し、また、取付部214に竿体5,7が挿通される貫通孔を形成することができる。この切削加工は、公知のドリルを用いて行うことができる。このようにして貫通孔が形成された成形体に対してガイドリングを取り付けることにより、図2に示す釣糸ガイド10が得られる。
本発明の実施形態は、上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で様々な変更が可能である。例えば、釣竿1に設けられる釣糸ガイド10の数、位置、形状等は、上述した実施形態に限定されるものではない。
1 釣竿
3 手元竿
5 中竿
7 穂先竿
10 釣糸ガイド
12 ガイドリング
13 リング保持部
14 取付部
15 貫通孔(ガイド孔)
16 フレーム
18 貫通孔
100 中間成形体

Claims (3)

  1. ガイドリングが取り付けられる第1の貫通孔が形成されたリング保持部と、竿体を挿通可能な第2の貫通孔が形成された取付部と、を有し、前記竿体にその長手方向に遊動可能に設けられる遊動式の釣糸ガイドを製造する方法であって、
    前記取付部の外周面を成形する成形面と、前記成形面に連通するゲートと、を有する金型を用いて、樹脂成形体を炭素繊維を含む繊維強化樹脂の射出成形により成形する工程と、
    前記樹脂成形体に前記第1の貫通孔及び前記第2の貫通孔を形成する工程と、
    前記第1の貫通孔に前記ガイドリングを取り付ける工程と、
    を備え
    記取付部にはウェルドラインが形成されない、
    方法。
  2. 前記第2の貫通孔は、前記樹脂成形体をドリルで切削することにより形成される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記炭素繊維の平均繊維長さが0.5~10mmの範囲にある、請求項1又は請求項2に記載の方法。


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