JP7015297B2 - 電気機械用フランジ - Google Patents

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Description

本発明は、参照によりその内容(詳細な説明、図面および特許請求の範囲)が本明細書に組み込まれる2016年5月13日出願の仏国特許出願公開第1654310号の優先権を主張するものである。
本発明の分野は電気機械の分野であり、好ましくは発電機や電動機のような回転電気機械の分野である。より詳細には、その電気機械は、車両、特に自動車両、たとえば道路車両や鉄道車両のような車両に設置するためのものである。
発電機や電動機のような回転電気機械は固定子および回転子を備える。固定子にはコイルを形成する巻線が取り付けられ、回転子には永久磁石が固定される。回転子はシャフトを介して回転可能である。電気機械が発電機のとき、固定子のコイルに対する回転子の回転運動は電気エネルギーを発生させることができ、電気機械が電動機のときは、回転子を回転させることによって機械エネルギーが発生する。
このような電気機械が車両を動かすために使用される場合、車両に搭載されるすべての要素の重量は最小化されるべきである。これは、その重量が車両の推進用電気機械への給電を担う電源の航続能力に直接影響するためである。こうした軽量化の追求は、同じ性能レベルを維持しながら進められる電気機械のコンパクト設計の最適化という形をとる。
そうした状況は電気機械によって発生する熱の増大へとつながる。そこで、電気機械を冷却することにより、電気機械の性能低下や一部構成要素の破損、さらには電気機械そのものの破壊を引き起こしかねない過熱を避けるようにするのがよい。
冷却すべき構成要素のうち、コイル、より具体的にはコイル先端部は、電気機械の全体性能を規定する決定要因である。電気機械の小型化を念頭に置いたとき、コイル先端部の効果的な冷却はとりわけ困難なものとなる。
本発明は、とりわけコンパクトでありながらも、コイル先端部を特に冷却することのできる電気機械用フランジを提案することによってこの技術的問題を解決するものである。
そのため、本発明の目的は、電気機械の一部をなすコイル先端部を少なくとも部分的に覆うように構成された電気機械用フランジであって、冷却流体を受けることができるチャンバを備えたフランジにおいて、冷却流体のチャンバへの流入または冷却流体のチャンバからの流出を可能にする少なくとも1つの第1のオリフィスと少なくとも1つの第2のオリフィスとを備え、そのチャンバが少なくとも1つのコイル先端部の輪郭に対して相補的な輪郭を有することを特徴とするフランジを設計することにある。
そのため、本発明は、冷却流体がコイル先端部にできるだけ近くなることができるようにすることで、コイル先端部に特定した冷却を行うことが可能となる。このような冷却は、車両に装備することができる電源の航続能力を損なうことのないサイズおよび重量を保証しながら、電気機械の性能を高めることが可能である。相補的な輪郭とは、チャンバを形作る壁の形状が、コイル先端部が有する形状の輪郭線に少なくとも部分的に沿うものであることをいう。
本発明の様々な特徴をそれぞれ単独で、または組み合わせて採り入れることにより、以下のようにすることができよう。
- チャンバはコイル先端部に対して密閉されるように構成され、
- 第1のオリフィスはチャンバの中に開口し、
- 第2のオリフィスはチャンバの中に開口し、
- 第1のオリフィスはフランジの外部円筒面(フランジの周縁面ともいう)に設けられ、
- 第2のオリフィスは径方向に延びる形でフランジの内側面に設けられ、
- 少なくとも部分的にチャンバを画定する壁であって、コイル先端部と接するようにされる壁は連続的である。つまり、コイル先端部を受けるゾーンに開口することになるオリフィスによってその壁が途切れることはない。そのため、コイル先端部に対するチャンバの密閉性を確保することができる。
- フランジは、電気機械の回転軸受を収容するための受けゾーンを備える。
- チャンバはその全体をフランジによって、第1のオリフィスによって、さらに第2のオリフィスによって画定され、
- フランジは、フランジを外側部分と内側部分に分ける分離板を備え、その分離板はチャンバについても、外側部分に位置する外側チャンバと、内側部分に位置する内側チャンバとに分け、
- 分離板は、外側部分と内側部分を画定する周縁面を超えて径方向にフランジの外部に向かって延び、
- 分離版は、外側チャンバと内側チャンバとの連通を可能にする少なくとも1つのスリットを備え、
- 内側チャンバは少なくとも1つのコイル先端部の輪郭に対して相補的な輪郭を有しており、
- 内側チャンバは「U」字形断面を有している。そのため、コイル先端部の少なくとも3つの面が冷却されることが保証される。この「U」字形断面はフランジの長手方向断面に沿って見ることができるものである。
- フランジは、チャンバへの冷却流体の出入りを可能にする複数の第1のオリフィスおよび第2のオリフィスを備え、前記オリフィスはフランジの周縁面に開口する。そのため、チャンバは、チャンバ内で所望される冷却流体の流量に応じて複数の入口と複数の出口を備えることができる。
- 外側部分に位置するオリフィスは、内側部分に位置するオリフィスに対して角度的にオフセットされる。そのため、それぞれのオリフィスはフランジの同じ長手方向軸上には位置せず、そのオフセットによって冷却流体をフランジの長手方向軸の周りに強制的に回転循環させることが可能となる。
- 分離板は、外側部分の方に配された外側円筒空間と内側部分の方に配された内側円筒空間との間の冷却流体の循環を可能にする切欠きを備える。これらの切欠きは、チャンバ内の冷却流体の流量および水頭損失を調整するとともに、チャンバを迂回する冷却経路を提供することができる。
- チャンバは、2つの半円板であって、その間に半円環状底が広がって少なくとも1つのコイル先端部に対して相補的な少なくとも1つの区画を画定する2つの半円板によって画定され、
- フランジは、複数のコイル先端部を受けるための単一の環状区画を備える。この実施形態は分布巻の場合には特に適している。
- フランジは、フランジの内側部分を取り囲んでチャンバを少なくとも部分的に画定するリングを備え、
- リングは、窪所を画定する放射状突起であって、少なくとも1つの穴を有する放射状突起を備え、
- 少なくとも1つの突起は区画内に延びてチャンバを画定し、チャンバは穴によって窪所と連通する。
本発明は、
- 複数のコイルと、
- 複数のコイルが取り付けられた薄板の積層を備える固定子であって、複数のコイルがコイル先端部を有しており、それぞれのコイル先端部が薄板の積層から長手方向に突き出る、固定子と、
- シャフトを介して固定子の内部で回転可能な回転子とを備える電気機械において、上に定義された少なくとも1つのフランジを備えることを特徴とする電気機械も対象とする。そのため、本発明は、小型かつ軽量で性能の強化を保証しながら冷却が改善された電気機械を提供することができる。
本発明の様々な特徴をそれぞれ単独で、または組み合わせて採り入れることにより、以下のようにすることができよう。
- 電気機械は、固定子の外部面に設けられた冷却流体の複数の循環流線を備える。この循環流線は固定子に対して密閉されており、流体が固定子内に入り込むことはない。この循環流線は固定子の周縁面沿いの冷却流体の循環を可能にする。好ましくは、固定子はその外側面にフィンを備える。
- フランジのチャンバはコイル先端部に対して密閉されている。そのため、フランジが電気機械に取り付けられているとき、チャンバ内に入る冷却流体がコイル先端部に直に接することはない。
- 電気機械は固定子のそれぞれの側に配置された第1のフランジと第2のフランジを備え、両フランジは固定子の中央を通る対称面に関して対称をなす。そのため、第1のフランジの内部に設けられたチャンバと第2のフランジの内部に設けられたチャンバも固定子の中央を通る対称面に関して対称をなす。冷却流体の流入および流出を可能にするオリフィスについても同様である。
- 電気機械は、固定子および少なくとも1つのフランジがその中に配置されるジャケットを備えており、ジャケットは少なくとも1つの冷却流体導入口と少なくとも1つの冷却流体排出口を備え、
- 固定子のそれぞれの薄板は少なくとも1つの開口部を備えることによってコイルより上および/またはコイル沿いに冷却流体の流路が形成され、その流路は電気機械の長手方向軸に沿って固定子の長さにわたって延び、
- コイルより上の冷却流体の流路および/またはコイル沿いの冷却流体の流路は少なくとも1つのフランジの内部に設けられたチャンバと連通し、
- 電気機械は、車両、特に自動車両の移動を果たすための電動機である。
本発明のその他の特徴、詳細および利点は、図面と関連させて以下に参考例として示す説明を読むことでより明らかとなろう。
本発明による電気機械の半断面図である。 本発明の第1の実施形態によるフランジの部分断面斜視図である。 本発明の第1の実施形態によるフランジの分解図である。 本発明による電気機械のフランジを斜め上から見た部分断面図であって、チャンバとコイル先端部が協働する様子を示した断面図ある。 本発明の第2の実施形態によるフランジの部分断面斜視図である。 図5のフランジの斜視図である。 本発明の第3の実施形態によるフランジの部分断面斜視図である。 図7のフランジの部分断面分解図である。 コイル先端部および固定子の薄板が協働する図8のフランジの斜視図である。 ジャケットなしの、本発明による電気機械の斜視図である。 ジャケットを備えた、本発明による電気機械の斜視図である。 第1の実施形態または第2の実施形態によるフランジを装備したジャケット付きの電気機械の半断面図である。 第3の実施形態によるフランジを装備したジャケット付きの電気機械の半断面図である。
図は本発明の実施のために本発明について詳細に説明するためのものであることをまず留意しておく必要があるが、図は場合によって本発明をよりよく定義する役割を果たしうるものであることも言うまでもない。それぞれの図を通して符号は同じものである。
以下の説明では、「内側」または「外側」のような相対的概念はフランジおよび/または電気機械の長手方向軸Lとの関係で定義される。この長手方向軸による「内側の」という概念は当該要素が電気機械の内部にあるか、または電気機械の内部に向かっていることを意味し、この長手方向軸による「外側の」という概念は当該要素が電気機械の外部にあるか、または電気機械の外部に向かっていることを意味する。「内部」、「外部」のような相対的概念はフランジおよび/または電気機械の半径Rとの関係で定義され、「内部の」という概念はフランジおよび/または電気機械の中心に近づくものであり、「外部の」という概念は中心から遠ざかるものであり、そのときの中心はたとえば長手方向軸Lによって定義することができる。同様にして、「上」と「下」という概念はコイル先端部との関係で理解される必要がある。より具体的には、「上の」という概念は長手方向軸Lから最も遠いゾーンに対応し、「下の」という概念は当該コイル先端部との関係で長手方向軸Lに最も近いゾーンに対応する。
図1は、固定子9と、回転子103を回転駆動するシャフト101とを備える本発明による電気機械100を示している。電気機械100はコイル先端部10を有する複数のコイル106を形成する巻線を備える。固定子9は、コイル106がその上に取り付けられた薄板90の積層によって実体化され、それぞれのコイル先端部10は薄板90の積層から長手方向に突き出る。このとき、コイル先端部10とは薄板90の積層から突き出たコイルの部分であって、180°のエルボの形を取ることができる部分であると考える。そのため、コイル106は、当該コイルの長手方向端にそれぞれ設けられた2つのコイル先端部10を備えることができる。
電気機械100は固定子9の2つ端部に配置された2つのフランジ1を備える。それぞれのフランジ1は、たとえば玉軸受のような回転軸受105を介して回転子103を回転駆動するシャフト101を保持することができる。より詳細には、図から見て取れるように、それぞれのフランジ1は回転軸受105を収容するための、または収容するように構成された受けゾーンを備える。電気機械100は、長手方向軸Lに沿ってフランジ1および固定子9を覆うジャケット102を備えることが好ましい。フランジ1は、ジャケット102とは異なり、電気機械100の固定子9の薄板90を長手方向軸L沿いに覆うことはない。
図2から図11は、電気機械100の1つまたは複数のコイル先端部10を少なくとも部分的に覆うように構成された電気機械100のフランジ1を示している。フランジ1の内部にはチャンバ5が設けられ、すなわちチャンバ5はフランジ1の構成材によって(フランジ1が1つの部品からなるものであろうと複数の部品からなるものであろうと)、さらにチャンバ5の入口オリフィスおよび出口オリフィスによって全体を画定される。より詳細には、チャンバ5はオリフィスを介してフランジ1の外部と連通する閉じた容積であることがここでわかる。
以下の説明では1つだけのフランジの技術的特徴を取り上げるが、そうした技術的特徴は、複数のフランジ1が電気機械100に、特にそのそれぞれの長手方向端部に装備される場合に移し替えることができることは明らかである。
チャンバ5はフランジ1の壁によって画定され、コイル先端部10の形状に対して相補的な形状を取ることによって、コイル先端部10に最も近接して冷却を行うことができる。相補的な形状とは、チャンバ5およびその壁の形状がコイル先端部10が描く形状の輪郭線を少なくとも部分的になぞるものであることをいう。
この先に記すフランジ1の様々な実施形態において、コイル先端部10に対して相補的な形状はたとえば「U」字形断面50の形状をなし、その「U」字形断面がチャンバ5を規定する。この「U」字形断面50はフランジ1の長手方向軸L沿いの断面図で見ることができるもので、フランジ1の内側に、すなわちコイル先端部10に最も近いところに配置される。「U」字形断面50は、コイル先端部10をコイル先端部10の上、下および外側の部分で取り囲む。より詳細には、「U」字形断面50を形成する壁はコイル先端部10の少なくとも3つの面と接触するようにされる。そのため、「U」字形断面50は、コイル先端部10の上を通るようにされた第1の部位57と、コイル先端部10の下を通るようにされた第2の部位58と、フランジ1の径方向軸Rに沿って延びる第3の部位59とを有する。第3の部位59は、コイル先端部10の上を通る第1の部位57をコイル先端部10の下を通る第2の部位58とつなぐことができる。当然のことながら、チャンバ5はコイル先端部10に対して相補的なその形状の中に「U」字形断面50以外のあらゆる形状を含むことが可能で、チャンバ5はたとえばフランジ1の外部に向かう、または内部に向かうT字形断面を、あるいはI字形断面を含むことができよう。
チャンバ5は冷却流体を受け、かつ/または導くように構成される。その際、チャンバ5は、フランジ1が電気機械100に取り付けられたとき、電気機械100内の回転子103が占めるゾーンにチャンバ5内の冷却流体が入り込むことがないようにコイル先端部10に対して密閉されている。そのため、冷却流体がコイル先端部10に直に接することはなく、それによってこの種の電気機械100の設計および製造は容易になる。冷却流体はたとえば水・グリコール混合物系の液体やオイルなどである。変形形態では、冷却流体は気体、空気のような気体組成物またはその他あらゆる気体の混合物であることができよう。
この先に記すフランジ1の様々な実施形態において、フランジ1は、図3または図8でよくわかるように、少なくとも3つの部分からなる。フランジ1の製造の面からは、これらの部分は関連した、特に相互に関連し合った部品である。フランジ1が電気機械100に取り付けられるとき、フランジ1は、上述の位置基準で電気機械100の外部に向けられた外側部分2と電気機械100の内部に向けられた内側部分4とを備える。外側部分2と内側部分4は分離板3によって互いに分けられ、その2つの部分は分離板3のそれぞれの側に押着される。
フランジ1の外側部分2は円筒形をなす。外側部分2はフランジ1の外側リングと見なすこともできる。この外側部分2は、外側面22および内側面24ならびに外部円筒面25および内部円筒面26によって画定される。外側部分2は、内部円筒面26の軸方向延長上に延びるつば27、および電気機械100のジャケット102のための支持面を与えることができる肩部28をさらに備える。外側部分2は、内側面24に開口する円形案内線沿いの切溝を備える。この切溝は、これ以降は外側チャンバ52と呼ぶチャンバ5の第1の部分を形成する。外側部分2は、内側面24に対して開かれた複数の溝29も備える。溝29は径方向に延び、外側部分2の外周全体にわたって角度的に均等に配分される。これらの溝29は、外部円筒面25と外側チャンバ52との間の冷却流体の循環を外側部分2に位置する第1のオリフィス72を介して可能にする。
そのため、さらに図から見て取れるとおり、フランジ1の外側部分2は、外部円筒面25に設けられてチャンバ5の中に開口する第1のオリフィス72を備える。より詳細には、第1のオリフィス72は外側チャンバ52と呼ぶチャンバ5の第1の部分の中に開口する。
フランジ1の内側部分4は円筒形のリングによって実体化される。内側部分4は、すでに詳述した位置基準に従って、外側面42および内側面44ならびに外部円筒面45および内部円筒面46によって画定される。内側部分4はまた、外側面42に開口する円形案内線沿いの少なくとも1つの切溝を備える。図示した実施例では、内側部分4は2つの切溝を備えている。この2つの切溝は、これ以降は内側チャンバ54と呼ぶチャンバ5の第2の部分を形成する。内側部分4の「U」字形の壁は二重の役割、すなわち、1つは内側チャンバ54を閉ざし、それによって冷却流体を閉じ込めることができるようにすること、もう1つは、特に当該コイル先端部10の形状と相補的に協働するために、より具体的には当該コイル先端部と接触することで、コイル先端部10を受け止めるための少なくとも1つの区画43を規定することをその役割とする。そのため、内側部分4の「U」字形の壁は内側面44にコイル先端部10の形状と相補的な形状を有する。
より具体的には、チャンバ5を少なくとも部分的に画定し、コイル先端部10と接するようにされた壁は連続している。すなわち、この壁は、コイル先端部10の受けゾーンの中に開口するオリフィスによって途切れることがない。それにより、コイル先端部10に対するチャンバ5の密閉性を確保することができる。
内側部分4は少なくとも1つの第2のオリフィス74をさらに備える。好ましくは、この第2のオリフィス74は内側部分4の外部円筒面45に開口する。この1つまたは複数の第2のオリフィス74はたとえば細長であり、長手方向軸Lに沿って並べられる。内側部分4の第2のオリフィス74は、たとえば内側チャンバ54と外部円筒面45との間の冷却流体の循環を可能にする。
そのため、さらに図から見て取れるとおり、フランジ1の内側部分4は、チャンバ5の中に開口する少なくとも1つの第2のオリフィス74を備える。より詳細には、第2のオリフィス74は内側チャンバ54と呼ぶチャンバ5の第2の部分の中に開口する。この第2のオリフィス74は外部円筒面45を貫いて設けることができる。
1つの変形実施形態では、少なくとも1つの第2のオリフィス74はフランジ1の内側部分4の内側面44に設けられ、内側面44はフランジ1に対して径方向に延びる。その場合、この1つまたは複数の第2のオリフィス74は、長手方向軸Lに対してほぼ平行な軸を有する。ほぼとは、平行と断定する際に製造公差を含めることをいう。なお、内側面44とは、すでに詳述した位置基準によれば、電気機械100の内部に向かって位置するようにされた面である。
内側部分4と外側部分2が組み立てられると、フランジ1は、外側部分2と内側部分4の外部円筒面25、45を含む周縁面2545によって外周を画定される。
そのため、さらに図から見て取れるとおり、周縁面2545はフランジ1の外部円筒面である。したがって、周縁面2545、すなわちフランジ1の外部円筒面は、チャンバ5の中に開口する第1のオリフィス72を備える。周縁面2545、すなわちフランジ1の外部円筒面は、この変形実施形態によれば、チャンバ5の中に開口する少なくとも1つの第2のオリフィス74を備える。
より一般的には、オリフィス72、74は、第1のオリフィスであれ、第2のオリフィスであれ、コイル先端部10の方に向けられた壁またはコイル先端部10に接する壁とは別のフランジ1の壁に設けられる。
さらに、第1のオリフィス72または第2のオリフィス74は、フランジ1の一方と協働するようにされたコイル先端部10の数と同じ数であることがわかる。
分離板3は円板を形成するようにフランジ1の長手方向軸Lに対して径方向に延びる。分離板3は径方向に周縁面2545の先まで延び、2つの円筒空間を規定することができる。第1の円筒空間62は、径方向には外側部分2の外部円筒面25とジャケット102との間に画定され、長手方向には分離板3と肩部28との間に規定されるので、第1の円筒空間62は外側空間と呼ぶことができる。第2の円筒空間64は、径方向には内側部分4の外部円筒面45とジャケット102との間に規定され、長手方向には分離板3と固定子9の薄板90との間に規定されるので、第2の円筒空間64は内側空間と呼ぶことができる。分離板3には、2つの円筒空間62、64の間の冷却流体の循環を可能にするための切欠き32が実体化される。これらの切欠き32は、チャンバ5内の冷却流体の流量を調整するとともに、チャンバ5を迂回する冷却経路を提供することができる。
より詳細には、分離板3は、2つの円筒空間62、64の間の冷却流体の循環がその切欠き32およびチャンバ5の存在によってのみ可能となるようにジャケット102まで延びることが好ましい。別法によれば、分離板3はジャケット102までは延びず、そのため、分離板3よりも上に位置する環状区間によっても2つの円筒空間62、64の間の冷却流体の循環が可能となる。その場合、分離板3に切欠き32はなくてよい。
分離板3はまた、チャンバ5をフランジ1の外側部分2の中に位置する外側チャンバ52と、フランジ1の内側部分4の中に位置する内側チャンバ54とに分割することができる。内側チャンバ54はコイル先端部の直近に位置し、コイル先端部10に対して相補的な形状を有する。
分離板3は、外側チャンバ52と内側チャンバ54との間の冷却流体の循環を可能にする少なくとも1つのスリット31を備えていることがわかろう。有利には、分離板3は、分離板3を画定する内部縁36の周りに円形に配設された複数のスリット31を備える。切欠き32は分離板3の外部縁35に設けられているが、複数のスリット31は外部縁35よりも内部縁36の近くにあることがわかる。
フランジの冷却能力を高めるため、外側部分2の第1のオリフィス72と内側部分4の第2のオリフィス74とが互いに角度的にオフセットされており、それによって長手方向軸Lの周りで冷却流体の回転循環が得られるようになっていることがわかる。ここでは、外側部分2と内側部分4のオリフィス72、74はフランジ1の周縁表面2545に開口している。そのため、チャンバ5は、チャンバ5内で所望される冷却流体の流量に応じて複数の入口と複数の出口を備える。
一方、分離板3の切欠き32は第1のオリフィス72および第2のオリフィス74に対して角度的にオフセットされており、それによってそれらのオリフィス72、74を通る冷却流体の循環を妨げることがないようにされる。
図2から図4に示したフランジの第1の実施形態によれば、フランジ1の内側部分4は、内側面44に開かれた複数の区画43を有する。これらの区画43は、径方向に延びる壁47によって互いに分離されている。これらの径方向の壁47は、内側部分4の外周にわたって均等に配分されている。ここでは、この実施形態によるフランジ1は、それぞれが少なくとも1つのコイル先端部10を、好ましくは1つだけのコイル先端部10を受ける区画43を備えていることがわかる。さらに、図2から図4が示すとおり、第2のオリフィス74はそれぞれ径方向の壁47と同じフランジ1の半径上に位置している。
長手方向断面では、区画43は前述の「U」字形断面50に相当する「U」字形の輪郭を有する。区画43は、2つの半円板51とその2つの半円板51の間に広がる半円環状底53とによって画定され、それによってコイル先端部10に対して相補的な形状の窪所を形成する。2つの半円板51は、内側チャンバ54がコイル先端部10の2つの側面に広がることができるようにする。それにより、内側部分4は、より具体的には、内側面44の区画43は、それぞれのコイル先端部10をそのすべての面で包み込むようにそれぞれのコイル先端部10の形状と長手方向、径方向および周方向に嵌合する。
この第1の実施形態は、集中巻、すなわち固定子9を形成する薄板90の1つだけの歯の周りに巻いた巻線を有する電気機械には特に適している。そのような場合、それぞれのコイル106は2つのコイル先端部10を備え、コイル先端部10はそれぞれ独立して互いに隣接する。
図5および図6に示したフランジ1の第2の実施形態によれば、フランジ1の内側部分4は、内側部分4の全周にわたって周方向に延びる単一の区画43を有する。言い換えれば、区画43はここでは、上をチャンバ5の「U」字形断面50の第1の区間57によって、下をチャンバ5の「U」字形断面50の第2の区間58によって、さらに区画43の底をチャンバ5の「U」字形断面50の第3の区間59によってそれぞれ画定された連続した円環を形成する。外側部分2と分離板3は第1の実施形態のものと同じである。
フランジのこの第2の実施形態は、電気機械の巻線が分布巻、すなわち固定子9を形成する薄板90の複数の歯に対して形作られた複数の巻線によってコイルが構成される場合に特に適している。これには、コイル先端部10の形を変えて、コイル先端部10どうしが混じり合うように、そして集中巻の場合よりも大きな角領域に広がるようにする効果がある。
図5および図6に示した実施形態では、区画43を分離する内側面44に径方向の壁47はない。より詳細には、内側部分4はそのため「U」字形50、T字形またはI字形の断面のみを備える。
この第2の実施形態は、フランジ1の位置をコイル先端部10に対応させる必要がないため、電気機械100に対するフランジ1の取付けに関して利点をもたらす。そのため、第2の実施形態のフランジ1の取付けは、分布巻であることができる固定子9に対する平行移動だけで行うことができる。
図7および図8に示すフランジ1の第3の実施形態によれば、フランジ1はリング8と呼ばれる第4の部品を備える。外側部分2および分離板3は第1の実施形態および第2の実施形態のものと同じであり、その技術的特徴については対応する記述を参照されたい。
リング8は円筒形であり、内側部分4の外部円筒面を形成するための外部円筒面85を有する。この外部円筒面85は、チャンバ5の「U」字形断面50の外部部位57を画定する。一般に、リング8は内側部分4を少なくとも部分的に取り囲み、フランジ1のチャンバ5の画定に寄与する。図示した実施例では、外部円筒面85には第2のオリフィス74はない。しかし、別法として、リング8は、フランジ1の周縁面2545に、より具体的にはリング8の外部円筒面85に開口する第2のオリフィス74を備えることができる。
リング8は、フランジ1の内部に向けて径方向に延びる、すなわちここでは長手方向軸Lとして具現されるフランジ1の中心に向けて延びる突起81を備える。内側部分4は、その内側面44に対して開いて突起81を受けるための溝48を有する。図7および図8で示した実施例では、内側部分4は、フランジ1の第1の実施形態のように、複数の区画43を形成する径方向の壁47をその内側面44に備える。当然のことながら、溝48を具備した内側部分4は、フランジ1の第2の実施形態のように、1つのみの環状区画43を備えるものであってもよいだろう。
突起81は、フランジ1を介することによる冷却流体と1つまたは複数のコイル先端部10との接触面積を増やすことによって熱交換を改善する。この突起はコイル先端部10の空所部位の中に収まるように置かれ、その部位はその周囲にコイル106の線が湾曲して180°のエルボの形でコイル先端部10を形成するゾーンである。そのため、断面では、この突起81は、その遠位端で閉じ、リング8の外部円筒面85との結合レベルでチャンバ5に対して開いた半円環状の輪郭を持つ。従って、その突起81はフランジ1の中心に向かう指状部を形成する。一方で、それらの指状部は巻線作業時にコイル先端部10の線を保護する。
この突起81には、チャンバ5の冷却流体の流出または流入が可能となるように空所が設けられる。そこで、突起81は、内側チャンバ54と突起81の空所部86との間の冷却流体の循環を可能にすることができる少なくとも1つの穴82を備える。それぞれの突起81は、チャンバ5の第2のオリフィス74と類似のオリフィス(第3のオリフィスという)であって、空所部86からの流体の流出を可能にするオリフィスを有する。
一方、第3の実施形態によるフランジ1について、さらにコイル先端部10および固定子9の薄板90とのその協働について示した図9および図10から見て取れるように、それぞれの空所部86、より具体的には第3のオリフィスは、固定子9の薄板90に設けられた開口部95と連通する。それらの開口部95は、固定子を長手方向に通り抜ける少なくとも1つの流路56が作り出されるように薄板95に設けられる。そのため、フランジ1のこの第3の実施形態は、コイル先端部10の冷却に加え、長手方向の流路56に冷却流体を供給することによって電気機械100を固定子9の長さにわたって冷却する可能性をもたらす。もとより、コイル106は、コイル先端部10を形成する突起81の周りに設けられた第1の巻線部位と、固定子9の薄板90の積層によって形成される歯94の周りに巻き付けられた第2の巻線部位との組合せによって成り立つものである。
フランジ1のこの第3の実施形態では、固定子9の薄板90はリング8に支えられる。そのとき、コイル先端部10は巻線の実施形態に応じて1つまたは複数の区画43内に位置する。
固定子9のそれぞれの薄板90は少なくとも1つの開口部95を有する。開口部95はたとえば細長い形状である。図9に示す実施例では、開口部95は薄板90の歯94のそれぞれに実体化され、それによって固定子9沿いに、より具体的にはコイル106の長さにわたって、冷却流体のための流路56を作り出す。1つの変形形態によれば、開口部95は薄板90の円環92上に実体化することができ、それによってコイル106よりも上に冷却流体のための流路56を作り出すことが可能となり、その場合、流路56はやはり固定子9の長さにわたって延びる。円環92に実体化される開口部95はたとえば歯94と同じ径方向軸上に位置することができる。別の変形形態によれば、固定子9のそれぞれの薄板90は、それぞれの歯94の開口部95も円環92の開口部95も同時に備えることができる。
どの変形形態であっても、コイル106より上に、またはコイル106に沿って設けられた冷却流体のための流路56は、リング8およびその穴82を通してフランジ1の内部に設けられたチャンバ5と連通する。
電気機械100は、その電気機械100の構成部品を覆うジャケット102を外した状態で図10に斜視図で示してある。固定子9は外部面91を備え、その外部面91に沿って冷却流体の複数の循環流線が設けられる。この循環流線は、冷却流体が固定子9の内部に一切入り込むことがないように密閉されている。1つの例によれば、固定子9のそれぞれの薄板90は、外部面91の外部に向かって径方向に延びる少なくとも1つのフィン96を備える。その場合、循環流線はフィン96の間に配置される。そのフィン96は、そのねじれた形状によって薄板90の冷却を改善する。
図11では電気機械100はそのジャケット102とともに示してある。ジャケット102はフランジ1および回転子9の全体を覆う一方で、それぞれのフランジ1で回転軸受105によって回転可能に支えた回転子のシャフト101は自由にさせる。ジャケット102は、冷却流体の導入または排出を自由選択で可能にする管104をフランジ1に、特にフランジ1のチャンバ5内に備える。管104は電気機械100の外部に向けて径方向に延びる。
図12は、第1の実施形態または第2の実施形態による2つのフランジ1を備えたジャケット102付きの電気機械100の半断面図を示している。フランジ1は固定子9の長手方向前後に配置されている。この断面図では、2つのフランジ1の一方のレベルに、より具体的には外側円筒空間62のところに冷却流体の導入または排出を可能にする管104があるのがわかる。外側円筒空間62に入った冷却流体は幾通りかの経路で循環することができる。
第1の経路は、冷却流体が外側部分2に位置する1つまたは複数の第1のオリフィス72および溝29を通して外側チャンバ52に入ることを可能にする。次いで冷却流体は、分離板3に設けられたスリット31を通して内側チャンバ54の方へ進んでコイル先端部10を冷却する。次いで冷却流体はフランジ1の内側部分4に位置する1つまたは複数の第2のオリフィス74から出て内側円筒空間64に戻る。
すると、冷却流体は、固定子9の薄板90の外周部分を冷却するために固定子9のフィン96の間に設けられる循環流線をたどることができる。この場合、冷却流体はその後は第1のフランジ1に対向する第2のフランジ1の方へと向かい、第2のフランジ1の内側円筒空間64に直接入る。次いで冷却流体は内側部分4の第2のオリフィス74を通って内側チャンバ54に入る。次いで冷却流体は外側部分2、特にフランジ1の外側チャンバ52へと進んで第2のフランジ1の外側円筒空間62に戻る。その後、冷却流体は第2の管104を通って電気機械100から出る。
第2の経路では、冷却流体はチャンバ5を迂回して、すなわち、チャンバ5に入ることなく、分離板3の切欠き32を通り抜けて固定子9のフィン96の間に設けられる循環流線を直接たどることができる。外側円筒空間62内の冷却流体は切欠き32を通して循環して内側円筒空間64に進む。このような配置は、コイル先端部10の冷却専用のチャンバ5の迂回を可能にすることで、冷却流体の水頭損失をバランスさせることも可能にする。
2つのフランジ1は、フランジ1および/または電気機械100の長手方向軸Lに対して径方向であり、固定子9の真中を通る対称面Pに関して対称をなすことに留意されたい。そのため、第1のフランジ1の内部に設けられたチャンバ5と第2のフランジ1の内部に設けられたチャンバ5は対称面Pに関して対称をなす。チャンバ5における冷却流体の流入および流出を可能にするオリフィス72、74についても同様である。
冷却流体の性格からして、他の経路が可能であること、特に第1の経路の少なくとも一部および第2の経路の少なくとも一部を組み合わせる形でそれが可能であることは了解される。
図12では、チャンバ5の「U」字形断面を画定する半円板51と半円環状底53はコイル先端部10を画定する周縁面と接しており、チャンバ5とコイル先端部10の近さも示されている。
図13は、第3の実施形態による2つのフランジ1を備えたジャケット102付きの電気機械100の半断面図を示している。冷却流体は外側円筒空間62に入ると、可能な場合には前述の第1の経路および第2の経路に沿って循環することができるが、冷却流体は第3の経路を使うこともできる。
第3の経路は、冷却流体が内側チャンバ54に到達したとき、より具体的には冷却流体が「U」字形断面50の上部57に位置したときに始まる。冷却流体はそこからリング8の外部円筒面85を形成する壁に沿って進む。次いで、冷却流体は突起81に沿って延び、穴82を通して突起81の窪所86に入る。冷却流体は、その後、チャンバ5の第2のオリフィス74と類似の第3のオリフィスを通って窪所86から出て、固定子9のそれぞれの薄板90の開口部95によって作り出される流路56に入り込む。
冷却流体は固定子を長手方向に通り抜けた後、固定子9からリング8の中に直接、ちょうどリング8の突起81の窪所86の部分で、第1のフランジ1に対向する第2のフランジ1の内側チャンバ54に出る。次いで冷却流体はフランジ1の外側部分2へと進んで第2のフランジ1の外側円筒空間62に戻る。冷却流体は最後に第2の管104を通って電気機械100から出る。
様々な実施形態および変形形態に従って説明した本発明は、車両に電動機を配置し、重量を制限することができるようにその大きさを抑えつつも、車両、特に自動車両の推進用電動機としての高い性能を引き出すことを可能にする。冷却が強化されることで、大きさや重量は同じでも、電動機の性能は増大する。
上に規定したチャンバ5が実体化され、かつ/または、コイル先端部との形状の相補性に関する本明細書記載のような特徴を有する限りにおいて、フランジおよびそのフランジを収容する電気機械に対して当業者によって様々な変更が加えられ得るものであることは言うまでもない。
いずれにせよ、本発明は本明細書に個別的に記載された実施形態に限定されるものではなく、とりわけあらゆる同等な手段およびそれら手段の技術的に有効なあらゆる組合せに及ぶ。

Claims (13)

  1. 電気機械の一部をなすコイル先端部を少なくとも部分的に覆うように構成された電気機械用フランジであって、冷却流体を受けることができるチャンバを備えたフランジにおいて、冷却流体の前記チャンバへの流入または冷却流体の前記チャンバからの流出を可能にする少なくとも1つの第1のオリフィスと少なくとも1つの第2のオリフィスとを備え、前記チャンバが少なくとも1つのコイル先端部の輪郭に対して相補的な輪郭を有し、
    前記フランジを外側部分と内側部分とに分ける分離板であって、前記チャンバについても、前記外側部分に位置する外側チャンバと、前記内側部分に位置する内側チャンバとに分ける分離板を備え、
    前記内側部分に位置する前記第2のオリフィスが、前記外側部分に位置する前記第1のオリフィスに対して角度的にオフセットされ、
    前記第1のオリフィスは、前記チャンバの中に開口するように前記外側部分に設けられ、前記第2のオリフィスは、前記チャンバの中に開口するように前記内側部分に設けられ、冷却流体の循環が可能であることを特徴とするフランジ。
  2. 前記チャンバが前記コイル先端部に対して密閉されるように構成されることを特徴とする、請求項1に記載のフランジ。
  3. 前記分離板が、前記外側部分と前記内側部分を画定する周縁面を超えてフランジの外側に向かって径方向に延びることを特徴とする、請求項に記載のフランジ。
  4. 前記分離板が、前記外側チャンバと前記内側チャンバとの連通を可能にする少なくとも1つのスリットを備えることを特徴とする、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のフランジ。
  5. 電気機械の一部をなすコイル先端部を少なくとも部分的に覆うように構成された電気機械用フランジであって、冷却流体を受けることができるチャンバを備えたフランジにおいて、冷却流体の前記チャンバへの流入または冷却流体の前記チャンバからの流出を可能にする少なくとも1つの第1のオリフィスと少なくとも1つの第2のオリフィスとを備え、前記チャンバが少なくとも1つのコイル先端部の輪郭に対して相補的な輪郭を有し、
    前記フランジを外側部分と内側部分とに分ける分離板であって、前記チャンバについても、前記外側部分に位置する外側チャンバと、前記内側部分に位置する内側チャンバとに分ける分離板を備え、
    前記第1のオリフィスは、前記チャンバの中に開口するように前記外側部分に設けられ、前記第2のオリフィスは、前記チャンバの中に開口するように前記内側部分に設けられ、
    前記分離板が、前記外側部分の方に配された外側円筒空間と前記内側部分の方に配された内側円筒空間との間の冷却流体の循環を可能にする切欠きを備えることを特徴とするフランジ。
  6. 前記チャンバが、2つの半円板であって、その間に半円環状底が広がって少なくとも1つのコイル先端部に対して相補的な少なくとも1つの区画を画定する2つの半円板によって画定されることを特徴とする、請求項1からのいずれか一項に記載のフランジ。
  7. 複数のコイル先端部を受けるための単一の環状区画を備えることを特徴とする、請求項1からのいずれか一項に記載のフランジ。
  8. 前記フランジの内側部分を取り囲んで前記チャンバを少なくとも部分的に画定するリングを備えることを特徴とする、請求項1からのいずれか一項に記載のフランジ。
  9. 前記リングが、窪所を画定する放射状突起であって、少なくとも1つの穴を有する放射状突起を備えることを特徴とする、請求項に記載のフランジ。
  10. 少なくとも1つの突起が前記区画内に延びて前記チャンバを画定し、前記チャンバが前記穴によって前記窪所と連通することを特徴とする、請求項またはに従属する請求項に記載のフランジ。
  11. - 複数のコイルと
    - 前記複数のコイルが取り付けられた薄板の積層を備える固定子であって、前記複数のコイルがコイル先端部を有しており、それぞれのコイル先端部が前記薄板の積層から長手方向に突き出る、固定子と
    - シャフトを介して前記固定子の内部で回転可能な回転子と
    を備える電気機械において、
    請求項1から10のいずれか一項に記載のフランジを少なくとも1つ備えることを特徴とする電気機械。
  12. 固定子のそれぞれの薄板が少なくとも1つの開口部を有することによって前記コイルより上および/または前記コイル沿いに少なくとも1つの冷却流体の流路が形成され、前記流路が前記電気機械の長手方向軸に沿って前記固定子の長さにわたって延びることを特徴とする、請求項11に記載の電気機械。
  13. 前記コイルより上の冷却流体の前記流路および/または前記コイルの長さにわたる冷却流体の前記流路が、少なくとも1つのフランジの内部に設けられた前記チャンバと連通することを特徴とする、請求項12に記載の電気機械。
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