JP7014037B2 - 乗物用照明装置 - Google Patents

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Description

本明細書によって開示される技術は、乗物用照明装置に関する。
特許文献1には、光源ユニットの取付構造として、LEDがLED基板に実装された状態でLED収容部材に収容され、LEDが電線を介して、車両に搭載されたバッテリ等の電源装置に接続されるものが開示されている。
特許文献2には、LED灯具として、主に、フレーム、ハウジング、LED基板、電気配線、コネクタ、蓋部材等により構成されているものが開示されている。ハウジングは、側壁に、収容空間内でLED基板に接続される電気配線が収容空間(ケース部)から外部に出る(延びる)ための配線穴が形成されている。
特開2013-86534号 特開2017-195044号
乗物用照明装置は、各部を配置するための空間や、接続配線が接続されるコネクタの位置等に制約があり、これらの制約に応じて収容部材の配置姿勢や接続配線の配策経路を適宜設定する必要がある。
一方、乗物用照明装置では、外部から侵入する水に対する被水対策を施す必要がある。収容部材内部への水の侵入経路は、収容部材の配置姿勢や接続配線が収容部材から引き出される位置によって変わるため、収容部材の配置姿勢や接続配線の引き出し位置によらず、収容部材の内部に水が侵入し難い構成とする技術が求められている。
本明細書によって開示される技術は、上記のような事情に基づいて完成されたものであって、設置自由度が高く、光源基板が被水し難い乗物用照明装置を提供することを目的とする。
収容部材において、光源基板と対向する対向壁部に接続配線を外部に引き出すための開口部を有する構成では、各部をコンパクトに配置しやすい反面、収容部材の設置姿勢によっては、開口部から侵入した水が直接的に光源基板に向かい易く、特に被水対策に苦慮することとなる。
本明細書によって開示される乗物用照明装置は、光源と、前記光源が実装された光源基板と、前記光源基板に接続された接続配線と、前記光源と前記光源基板を収容するとともに、前記光源基板と対向する対向壁部に前記接続配線を外部に引き出すための開口部を有する収容部材と、を備え、前記収容部材には、乗物への設置状態における前記開口部の鉛直方向上方に、庇状に張り出した庇部が設けられている。
このような乗物用照明装置によれば、対向壁部に開口部を有する構成においても、収容部材に庇部が設けられることにより、収容部材の設置姿勢(例えば、開口部を上方に向ける姿勢等を含む)によらず、鉛直方向下方に向けて垂れる水を庇部に沿って開口部から遠ざかる方向にガイドすることができ、水が開口部に侵入し難くすることができる。このため、収容部材の設置自由度や接続配線の配策経路の自由度が高い構成において、開口部から侵入する水により光源基板が被水し難いものとすることができる。
前記庇部は、その張り出し方向に対して下方に屈曲して前記開口部の少なくとも一部を覆う位置まで延びる構成であってもよい。このような構成によれば、庇部に沿って下方に流れる水を開口部に向かわない位置までガイドすることができ、より一層、開口部への水の侵入を抑制することができる。さらに、庇部の屈曲形状に沿って接続配線を屈曲して配策することができ、庇部により接続配線の配策経路を案内することができる。このため、接続配線の配策性に優れる。
前記庇部は、ドーム型をなしていてもよい。このような構成によれば、例えば、平板状やアーチ状の庇部に比して、開口部の周囲における広範な範囲を庇部で覆うことができ、様々な収容部材の設置姿勢において、開口部の鉛直方向上方に庇部が位置する構成を実現可能とされる。このため、収容部材の設置姿勢の自由度を高いものとすることができる。さらに、ドーム型の庇部の内面に沿って接続配線をU字状に屈曲して配策することができ、庇部により接続配線の配策経路を案内することができる。このため、接続配線の配策性に優れる。
前記庇部は、前記開口部の下方において前記収容部材に接続される接続部と、前記接続部から上方に張り出した張出部と、を有し、前記張出部が、前記収容部材における前記対向壁部の上側に位置する壁部と重なる位置まで張り出していてもよい。このような構成によれば、上方から垂れる水が張出部と上側に位置する壁部との間から開口部に向けて侵入し難く、より一層、開口部への水の侵入を抑制することができる。さらに、庇部に沿って配策された接続配線を、上側に位置する壁部に沿って配策することができ、庇部と上側に位置する壁部とにより接続配線の配策経路を案内することができる。このため、接続配線の配策性に優れる。
本明細書によって開示される技術によれば、設置自由度が高く、光源基板が被水し難い乗物用照明装置を提供することができる。
実施形態1に係る照明装置が設置されたドアトリムの正面図 乗物への設置状態における照明装置の一部断面図 収容部材を第1壁部側から視た斜視図 庇部の作用を説明する説明図 実施形態2に係る乗物への設置状態における照明装置の一部断面図 実施形態3に係る乗物への設置状態における照明装置の一部断面図 実施形態4に係る乗物への設置状態における照明装置の一部断面図 実施形態5に係る乗物への設置状態における照明装置の一部断面図
<実施形態1>
実施形態1を、図1から図4を参照しつつ説明する。本実施形態では、乗物用照明装置として、乗物用内装材の一例であるドアトリム10に設置される照明装置20について例示する。なお、各図において、FR及びRRの矢印は乗物への設置状態における車両前方及び車両後方をそれぞれ示し、UP及びDWの矢印は乗物への設置状態における鉛直方向上方及び下方をそれぞれ示す。
ドアトリム10は、図1に示されるように、車両用ドアの車室内側部分を構成するものであり、ドアインナパネル(不図示)に対して、車室内側から取り付けられる。ドアトリム10は、アームレスト16と、アームレスト16の上方に配されたドアインサイドハンドル18を備えている。
ドアトリム10は、図1に示されるように、トリムボード11を主体として構成されている。トリムボード11は、複数の部品が互いに組み付けられたものからなる。トリムボード11は、メインボード12と、メインボード12の上方に配されるアッパーボード14を備えて構成されている。
アッパーボード14は、図1に示されるように、その車両下側に位置する縁部14Aとメインボード12との間に、細長いスリット状の隙間を有している。アッパーボード14には、メインボード12との間の隙間に臨む形で、縁部14Aに沿って照明装置20が取り付けられている。
照明装置20は、図1及び図2に示されるように、光源21と、光源21が実装された光源基板23と、光源基板23に接続された接続配線26と、光源21と光源基板23を収容する収容部材30と、を備える。また、照明装置20は、光源21からの光を導光しつつ、車室内に向けて出射する導光部材29を、更に備える。照明装置20は、導光部材29が、アッパーボード14とメインボード12との間の隙間から車室内に臨み、車室内に向けてライン状に光を出射するように構成されている。なお、図1においては、照明装置20から照射される光を一点鎖線の矢印で模式的に描いている。
光源21は、図2に示されるように、LED等の点状光源であり、光源基板23に実装される面とは反対側に発光面を有する頂面発光型のものとされる。光源21は、導光部材29の一端29A側の端面と対向配置され、光源21から出射された光が導光部材29の端面から導光部材29の内部に入射するように構成されている。
光源基板23は、平面視にて略方形状のプリント配線基板とされ、光源21と接続配線26とを接続する導電路(不図示)を含んでいる。光源基板23は、図2に示されるように、一方の基板面23Aに光源21が実装されている。また、光源基板23は、スルーホール等からなる基板側接続部24を有し、基板側接続部24に接続配線26(配線側接続部27)がはんだ付けされて、接続配線26が他方の基板面23B側から引き出される構成となっている。
接続配線26は、光源21に電力を供給するための電力用電線とされる。接続配線26は、図2に示されるように、被覆電線等の電線からなり、一端部に基板側接続部24に接続される配線側接続部27を有している。接続配線26は、配線側接続部27が基板側接続部24に接続された状態で、光源基板23と略直交する姿勢で光源基板23から引き出される。光源基板23から引き出された接続配線26は、所定の配策経路に沿って配策され、他端部が電源コネクタに接続される。
収容部材30は、図2及び図3に示されるように、開口を有する箱型の本体部30Aと、本体部30Aの開口を閉じる蓋部30Bと、を有して構成されている。本体部30Aと蓋部30Bとは、光を透過しない樹脂製とされ、インテグラルヒンジ部30Cを介して一体的に形成されている。収容部材30は、インテグラルヒンジ部30Cを回動軸として蓋部30Bを回動し、開いた状態と閉じた状態とに変更可能に構成されている。収容部材30は、蓋部30Bを閉じた状態では、略直方体状をなす。
本体部30Aは、図2及び図3に示されるように、光源基板23の一方の基板面23Aを底面に向ける姿勢で光源基板23を収容可能に構成されている。以下、本体部30Aの底面を構成する壁部を第2壁部34と呼ぶ。第2壁部34には、光源21と対向する位置に、光源21からの光を透過するための光透過孔35が設けられている。また、本体部30Aの外面には、光透過孔35の孔縁に、導光部材29の一端29Aを保持するための導光部材保持部36が設けられている。
蓋部30Bは、図2及び図3に示されるように、閉じた状態において、光源基板23と対向する第1壁部(対向壁部)31を構成する。第1壁部31は、接続配線26を外部に引き出すための開口部32を有する。開口部32は、第1壁部31において、光源基板23の基板側接続部24と対向する位置に形成されている。開口部32は、蓋部30Bにおいてインテグラルヒンジ部30Cとは反対側に位置する縁部をU字状に切り欠くようにして形成されている。
収容部材30には、図2に示されるように、乗物への設置状態における開口部32の鉛直方向上方に、庇状に張り出した庇部40が設けられている。なお、「庇状に張り出した庇部」は、開口部32の上部に張り出した屋根状の部分を有していればよく、その形状や頂面における傾斜態様は適宜設計可能である。以下、本実施形態における庇部40の構成について図2及び図3を参照しつつ具体的に説明する。
庇部40は、その張り出し方向(図2の白抜き矢印の方向)に対して下方に屈曲して開口部32の少なくとも一部を覆う位置まで延びる構成である。本実施形態では、庇部40は、開口部32の全部を覆う位置、つまり開口部32の径方向外側まで延びている。
庇部40は、ドーム型(椀型)をなしている。詳細には、庇部40は、平面視長円状をなし、長手方向における一方側が開口部32を覆うとともに、他方側が外部に開放した構成とされる。このような構成により、庇部40の内部に、開口部32から引き出された接続配線26を一方側から他方側に向けてU字状に配策するための配策経路が形成される。
庇部40は、開口部32の下方において収容部材30に接続される接続部41と、接続部41から上方に張り出した張出部43と、を有している。接続部41は、開口部32の3方(下方、車室内側、車室外側)を囲む形で、第1壁部31において開口部32の開口縁に接続されている。
張出部43は、収容部材30における第1壁部31の上側に位置する上側壁部38と重なる位置(詳細には、鉛直方向において上側に重なる位置)まで張り出している。張出部43は、開口部32において接続部41に囲まれない一方向(上方)に向けて張り出し、張出端部43Aが第1壁部31の延長面上に位置する構成とされている。本実施形態では、乗物への設置状態において、第1壁部31が車両前方かつ上方を向く姿勢で設置されることにより、張出部43が上側壁部38の上方に位置する配置構成が実現されている。このような収容部材30の設置姿勢において、張出部43は、開口部32の上方で後方に向けて屈曲して、車両後方に向かうにつれて下降する形で延びるものとされる。
次に、照明装置20における各部の組付態様、及び、照明装置20の乗物への設置態様について説明する。光源21が実装されるとともに接続配線26が接続された光源基板23は、蓋部30Bが開いた状態で、本体部30Aに収容される。そして、蓋部30Bを開いた状態から閉じた状態に変更すると、光源基板23と直交する姿勢の接続配線26が自ずと開口部32に挿通される。蓋部30Bを閉じる過程で、開口部32に挿通された接続配線26は、庇部40の内面40Bに倣って屈曲し、蓋部30Bが閉じた状態では、庇部40の屈曲形状に沿ってU字状に屈曲した形となる。つまり、接続配線26は、庇部40によって配策経路が案内され、光源基板23からの引き出し方向とは反対側に向けて延びる姿勢となる。本実施形態では、庇部40は、蓋部30Bにおいて、インテグラルヒンジ部30Cとは反対側に設けられた取手状をなし、庇部40を把持して蓋部30Bを開閉操作可能に構成されている。
導光部材29は、一端29Aが収容部材30の導光部材保持部36に挿入され、導光部材保持部36により保持される。導光部材保持部36に保持された導光部材29は、端面が光透過孔35を介して光源21と対向配置される。以上により、照明装置20の各部の組付けが完了する。
照明装置20は、導光部材29がアッパーボード14とメインボード12との間の隙間に臨むようにして、アッパーボード14に取り付けられる。導光部材29は、収容部材30の配置空間を確保する形で、一端29A側が上方に向けて屈曲した形状とされている。また、導光部材29は、アッパーボード14の縁部14Aに沿って車両前方に向かうにつれて車両上方に向かう姿勢で配置される。収容部材30は、導光部材29の車両前方において、第2壁部34が導光部材29の一端29Aと略直交する姿勢でドアトリム10に取り付けられる。収容部材30がドアトリム10に取り付けられた状態では、光源基板23の下部に光源21が位置して、光源基板23の上部に基板側接続部24が位置する。
収容部材30は、第1壁部31が車両前方かつ上方を向く姿勢とされる。そして、開口部32が第1壁部31の上部において車両前方かつ上方に向けて開口する形となり、開口部32の鉛直方向下方に、光源基板23の一部が位置する。庇部40は、接続部41を下側とし、張出部43を上側とする姿勢とされる。庇部40は、張出端部43Aが開口部32より後方に位置し、張出端部43Aの下方には、車両後方に向かうにつれて下降するようにして収容部材30の上面を構成する上側壁部38が配される。
照明装置20が取り付けられたドアトリム10は、ドアインナパネルに対して取り付けられる。そして、光源基板23から車両前方に引き出され、庇部40に案内されて車両後方に向けて配策された接続配線26は、所定の経路に沿って電源コネクタの位置まで配策され、他端部が電源コネクタに接続される。このようにして照明装置20の乗物への設置が完了する。
次に、本実施形態の作用について図4を参照しつつ説明する。車両用ドアにおいては、ウィンドウガラス等に付いた水滴がドアトリム10とドアインナパネルの間から垂れる場合がある。そのような水により光源基板23が濡れると、光源基板23に不具合を生じる虞があり、問題がある。仮に、庇部40を有しない収容部材を、本実施形態の照明装置に適用した場合、開口部32が車両上方に向けて開放された形となり、開口部32に侵入して下方に向かう水により光源基板23が直接的に被水することが懸念される。
一方、本実施形態の収容部材30では、上方から垂れて開口部32に向かう水を、庇部40により開口部32に向かわない位置までガイドすることができる。具体的には、ドーム状の庇部40の頂面に落ちて庇部40の外面40Aに沿って車両前方、車室内側及び外側に向かう水は、庇部40に沿って開口部32の下方までガイドされ、第1壁部31から下方に落ちる(図4の矢印参照)。また、ドーム状の庇部40の頂面に落ちて庇部40の外面40Aに沿って車両後方に向かう水は、庇部40に沿って開口部32の車両後方までガイドされ、収容部材30の上側壁部38に落ち、上側壁部38から第2壁部34側に落ちる。この結果、上方から垂れる水が開口部32から収容部材30の内部に侵入し難く、光源基板23が被水する事態を抑制することができる。
続いて、本実施形態の効果について説明する。収容部材30の第1壁部31に接続配線26を外部に引き出すための開口部32を有する構成では、各部をコンパクトに配置しやすい反面、収容部材30の設置姿勢によっては、開口部32から侵入した水が直接的に光源基板23に向かい易く、特に被水対策に苦慮することとなる。本実施形態によれば、第1壁部31に開口部32を有する構成においても、収容部材30に庇部40が設けられることにより、収容部材30の設置姿勢(開口部32を上方に向ける姿勢)によらず、鉛直方向下方に向けて垂れる水を庇部40に沿って開口部32から遠ざかる方向にガイドすることができ、水が開口部32に侵入し難くすることができる。このため、収容部材30の設置自由度や接続配線26の配策経路の自由度が高い構成において、開口32部から侵入する水により光源基板23が被水し難いものとすることができる。
さらに、本実施形態によれば、収容部材30と一体的に形成された庇部40により開口部32への水の侵入を抑制することができ、収容部材30とは別体の被水対策のための部品が不要となる。このため、そのような部品にかかる部品点数を削減することができるとともに、そのような部品を設置するための配置空間が必要とされず、照明装置20の配置自由度を向上することができる。
また、本実施形態では、庇部40は、その張り出し方向に対して下方に屈曲して開口部32の少なくとも一部を覆う位置まで延びる構成である。このため、庇部40に沿って下方に流れる水を開口部32に向かわない位置までガイドすることができ、より一層、開口部32への水の侵入を抑制することができる。さらに、庇部40の屈曲形状に沿って接続配線26を屈曲して配策することができ、庇部40により接続配線26の配策経路を案内することができる。このため、接続配線26の配策性に優れる。
また、本実施形態では、庇部40は、ドーム型をなしている。このため、例えば、平板状やアーチ状の庇部に比して、開口部32の周囲における広範な範囲を庇部40で覆うことができ、様々な収容部材30の設置姿勢において、開口部32の鉛直方向上方に庇部40が位置する構成を実現可能とされる。このため、収容部材30の設置姿勢の自由度を高いものとすることができる。さらに、ドーム型の庇部40の内面40Bに沿って接続配線26をU字状に屈曲して配策することができ、庇部40により接続配線26の配策経路を案内することができる。このため、接続配線26の配策性に優れる。
また、本実施形態では、張出部43が収容部材30における上側壁部38と重なる位置まで張り出している。このため、上方から垂れる水が張出部43と上側壁部38との間から開口部32に向けて侵入し難く、より一層、開口部32への水の侵入を抑制することができる。さらに、庇部40に沿って配策された接続配線26を、上側壁部38に沿って配策することができ、庇部40と上側壁部38とにより接続配線26の配策経路を案内することができる。このため、接続配線26の配策性に優れる。
<実施形態2>
次に、実施形態2を図5によって説明する。本実施形態の照明装置120は、収容部材130の設置姿勢が上記実施形態1の収容部材30と相違する。上記実施形態と同一部分には、同一符号を付して重複する説明を省略する。
収容部材130は、実施形態1の収容部材30と同様の部品で構成される一方、実施形態1と相違して、庇部140における接続部41を上側とし、張出部43を下側とする姿勢で配されている。このような設置姿勢では、庇部140における張出部43ではなく、接続部41が開口部32の上方において庇状に張り出す部分を構成することとなる。
本実施形態の収容部材130では、上方から垂れて開口部32に向かう水を、庇部140により開口部32に向かわない位置までガイドすることができる。具体的には、収容部材130の上側壁部38やドーム状の庇部140の頂面に落ちた水は、庇部140の外面40Aに沿って開口部32の下方までガイドされ、張出部43から下方に落ちる。この結果、上方から垂れる水が開口部32から収容部材130の内部に侵入し難く、光源基板23が被水する事態を抑制することができる。
<実施形態3>
次に、実施形態3を図6によって説明する。本実施形態の照明装置220は、収容部材230の設置姿勢及び張出部243の張り出し寸法が上記実施形態1の収容部材30及び張出部43と相違する。上記実施形態1と同一部分には、同一符号を付して重複する説明を省略する。
収容部材230は、乗物への設置状態において、第1壁部31を鉛直方向に沿わせた姿勢とされ、開口部32が車両前方に向けて開口するものとされる。収容部材230は、張出部243の張出端部43Aが第1壁部31より車両後方に位置するように車両後方に延びる構成とされている。また、張出部243は、車両後方に向かうにつれてわずかに上方に向かうようにして延設され、車両前方に向けて下降する片流れの傾斜形状を有するものとされている。本実施形態では、収容部材230の張出部243は、実施形態1の収容部材30の張出部43より張り出し寸法が延長されることにより、張出部243が上側壁部38の上方に位置する配置構成が実現されている。
本実施形態の収容部材230では、上方から垂れて開口部32に向かう水を、庇部240により開口部32に向かわない位置までガイドすることができる。具体的には、庇部240に垂れた水は、庇部240の外面40Aに沿って車両前方にガイドされ下方に落ちる。この結果、上方から垂れる水が開口部32から収容部材230の内部に侵入し難く、光源基板23が被水する事態を抑制することができる。
<実施形態4>
次に、実施形態4を図7によって説明する。本実施形態の照明装置320は、庇部340の配置及び形状が上記実施形態1の庇部40と相違する。上記実施形態1と同一部分には、同一符号を付して重複する説明を省略する。
庇部340は、接続部341が本体部30Aに接続されている。庇部340は、第1壁部31(蓋部30B)の上側に位置する上側壁部38から張り出すとともに、その張り出し方向に対して下方に屈曲して開口部32を少なくとも一部覆う位置まで延びる構成とされている。庇部340は、開口部32の全部を覆う位置、つまり開口部32の径方向外側まで延びている。張出部43の張り出し寸法は、蓋部30Bを開閉する際の回動軌跡と重ならない程度に設定されている。
本実施形態の収容部材330では、上方から垂れて開口部32に向かう水を、庇部340により開口部32に向かわない位置にガイドすることができる。具体的には、収容部材330の上側壁部38や庇部340の上面に落ちた水は、庇部340の外面40Aに沿って開口部32の下方までガイドされ、張出部43の張出端部43Aから下方に落ちる。この結果、上方から垂れる水が開口部32から収容部材330の内部に侵入し難く、光源基板23が被水する事態を抑制することができる。
さらに、本実施形態の収容部材330によれば、庇部340の内面40Bに沿って接続配線26をL字状に屈曲して配策することができ、庇部340により接続配線26の配策経路を案内することができる。このため、接続配線26の配策性に優れる。
<実施形態5>
次に、実施形態5を図8によって説明する。本実施形態の照明装置420は、庇部440の配置及び形状が上記実施形態1の庇部40と相違する。上記実施形態1と同一部分には、同一符号を付して重複する説明を省略する。
庇部440は、接続部441が本体部30Aに接続されている。庇部440は、第1壁部31(蓋部30B)の上側に位置する上側壁部38から張り出し、張出方向に沿って延びる形とされている。
本実施形態の収容部材430では、上方から垂れて開口部32に向かう水を、庇部440により開口部32から遠い位置までガイドすることができる。この結果、上方から垂れる水が開口部32から収容部材430の内部に侵入し難く、光源基板23が被水する事態を抑制することができる。
さらに、本実施形態の収容部材430によれば、庇部440に沿って接続配線26を光源基板23からの引き出し方向に沿ってストレート状に配策することができ、庇部440により接続配線26の配策経路を案内することができる。このため、接続配線26の配策性に優れる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば、次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態以外にも、収容部材の乗物への設置状態における姿勢は適宜変更可能である。例えば、実施形態1及び実施形態2と同様の収容部材を、第1壁部を車両後方に向けた姿勢で設置してもよく、また、庇部の張出部が車室外側又は車室内側に位置する姿勢で設置してもよい。庇部の張出部が車室外側又は車室内側に位置する設置姿勢では、庇部における張出部ではなく、接続部が開口部の上方において庇状に張り出す部分を構成することとなる。
(2)上記実施形態以外にも、庇部の形状及び構成は適宜変更可能である。例えば、収容部材の乗物への設置状態における姿勢(対向壁部の鉛直方向に対する傾き角度等)や、接続配線の配策経路に応じて、張出部の張り出し寸法や形状を適宜設定することができる。
(3)上記実施形態以外にも、開口部の形状及び対向壁部における位置は適宜変更可能である。
(4)上記実施形態では、照明装置が導光部材を備える構成を例示したが、導光部材を備えない照明装置においても、本願技術を適用可能である。
(5)上記実施形態では、照明装置がアッパーボードの縁部に沿って配されるものを例示したが、照明装置の配置態様はこれに限られない。例えば、照明装置は、アームレストボードの縁部やドアポケット等に設置されるものであってもよい。
(6)上記実施形態では、照明装置がドアトリムに取り付けられる構成を例示したが、照明装置が取り付けられる部材はこれに限られない。例えば、照明装置は、インストルメントパネルや、天井用内装材等の乗物用内装材に取り付けられていてもよい。
(7)上記実施形態では、乗物用照明装置として車両用照明装置を例示したが、乗物用照明装置は、車両以外の航空機等の乗物用照明装置であってもよい。
20,120,220,320,420…照明装置(乗物用照明装置)、21…光源、23…光源基板、26…接続配線、30,130,230,330,430…収容部材、31…第1壁部(対向壁部)、32…開口部、38…上側壁部(上側に位置する壁部)、40,240,140,340,440…庇部、41…接続部(収容部材に接続される部分)、43,243…張出部(上方に張り出した部分)

Claims (3)

  1. 光源と、
    前記光源が実装された光源基板と、
    前記光源基板に接続された接続配線と、
    前記光源と前記光源基板を収容するとともに、前記光源基板と対向する対向壁部に前記接続配線を外部に引き出すための開口部を有する収容部材と、を備え、
    前記収容部材には、乗物への設置状態における前記開口部の鉛直方向上方に、庇状に張り出した庇部が設けられており
    前記収容部材は、概して側方に開口する箱型の本体部と、前記本体部の開口を閉じる蓋部と、前記本体部の開口の上縁と下縁との一方に対して前記蓋部の前記一方を回動可能に連結するインテグラルヒンジ部と、を有し、
    前記蓋部は、上縁と下縁との他方が切り欠かれることで前記本体部との間に前記開口部を形成する構成とされて、前記対向壁部として機能するものとされ、
    前記庇部は、ドーム状をなし、前記蓋部における前記開口部の開口縁に接続されて前記開口部を覆う形で一体的に成形され、前記蓋部を前記本体部に対して閉じた状態とすることで、前記本体部における前記他方の側に位置する壁部の外側まで延び出した状態とされ、
    前記接続配線は、前記壁部の下方を前記壁部に沿って延びて前記開口部から引き出され、前記庇部の内面に倣ってU字状に屈曲した形となり、前記壁部の上方を引き出された方向とは反対に向けて延びる姿勢で配されている乗物用照明装置。
  2. 前記庇部は、その張り出し方向に対して下方に屈曲して前記開口部の少なくとも一部を覆う位置まで延びる構成である、請求項1に記載の乗物用照明装置。
  3. 前記収容部材は、前記インテグラルヒンジ部によって、前記本体部の開口の下縁に対して前記蓋部の下縁が回動可能に連結されたものとされ、
    前記庇部は、前記開口部の下方において前記蓋部に接続される接続部と、前記接続部から上方に張り出した張出部と、を有し、
    前記張出部が、前記本体部における上側に位置する壁部と鉛直方向において重なる位置まで張り出している、請求項1または請求項2に記載の乗物用照明装置。
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