JP7013047B1 - オールケーシング工法における地中孔掘削装置 - Google Patents

オールケーシング工法における地中孔掘削装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7013047B1
JP7013047B1 JP2020197230A JP2020197230A JP7013047B1 JP 7013047 B1 JP7013047 B1 JP 7013047B1 JP 2020197230 A JP2020197230 A JP 2020197230A JP 2020197230 A JP2020197230 A JP 2020197230A JP 7013047 B1 JP7013047 B1 JP 7013047B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
excavation
underground hole
cylinder tube
casing
kelly bar
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2020197230A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2022085505A (ja
Inventor
陽三 戸田
Original Assignee
大容基功工業株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 大容基功工業株式会社 filed Critical 大容基功工業株式会社
Priority to JP2020197230A priority Critical patent/JP7013047B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7013047B1 publication Critical patent/JP7013047B1/ja
Publication of JP2022085505A publication Critical patent/JP2022085505A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Earth Drilling (AREA)

Abstract

【課題】騒音や振動の問題を解決した上で、従来より小径の地中孔を掘削することが可能なオールケーシング工法における地中孔掘削装置を提供することを課題としている。【解決手段】掘削バケット10を押圧する押圧用油圧シリンダ60のシリンダチューブ65を回転用油圧モータ31によって回転可能とするとともに、シリンダチューブの外周面に、掘削バケットに回転力を伝達するケリーバ80を摺動可能、かつ、シリンダチューブの回転と連動して回転可能に嵌合したオールケーシング工法における地中孔掘削装置を基本として提供する。【選択図】図3

Description

本発明は、基礎杭としての場所打ち杭を打設するために、ケーシングを地中に圧入しながら、ケーシング内を掘削して地中孔を掘削するオールケーシング工法における地中孔掘削装置に関する。
オールケーシング工法は、ケーシングドライバ装置で把持したケーシングを回転させながら地中に圧入し、ケーシング内の土砂を掘削装置で掘削して、地上に排土することによって地中孔を掘削している。そのため、杭の外周に土砂の混入が少なく、支持力の大きな場所打ち杭を施工することができ、場所打ち杭を打設する工法の中ではもっとも信頼性の高い工法といえる。
従来、オールケーシング工法における地中孔の掘削は、クレーンに吊支したハンマーグラブをケーシング内の掘削面に自重落下させて、その衝撃によって掘削したり、クレーンに吊支した回転力伝達手段であるケリーバに装備した掘削ドリルや掘削バケットをケーシング内の掘削面に挿入し、回転駆動させて掘削することにより行っていた。しかしながら、前者の掘削手段は、自重落下による振動や騒音の問題があり、又一度につかみ取ることが可能な土砂の量が少ないという問題点がある。後者の掘削手段もケリーバの回転駆動源が地上に存在するため、騒音の問題があり、しかも地中孔が深くなればなるほど掘削ドリルと回転駆動源との距離が遠くなるため、回転駆動装置が大型化してしまい、騒音も増幅することとなる。
そこで、本願出願人は振動や騒音の軽減を図るため、特許文献1に示すケーシングの内壁に脱着自在に固定した地中孔掘削装置の掘削バケットを掘削面に押圧しながら回転させて掘削し、掘削バケット内に掘削した土砂を取り込む地中孔掘削装置(以下、「文献1発明」という)を既に提供している。
特開2002-276273号公報
文献1発明では、掘削バケットを回転駆動するケリーバの回転駆動源としての回転用油圧モータや、掘削バケットを押圧する押圧用油圧シリンダを地中孔掘削装置に一体として装備してケーシング内に位置させているため、掘削時の騒音を緩和することができ、加えて掘削バケットを回転させて圧入するため、振動も少ない。
場所打ち杭の杭径は建築物や構造物の規模、更には土質等によって決定され、従来は杭径1200mm程度のものが多く打設されてきた。しかしながら、近時その用途は多用途化しており、建築物や構造物の高層化、必要な耐震強度の増大等に起因して、従来より大径の場所打ち杭の打設が求められる一方において、中規模以下の建築物や構造物の更新工事も増加しており、更に都市部,市街地や狭隘地での施工も増加しているため、従来より小径の杭径1000mm程度の場所打ち杭の需要も新たに増加している。そのため、地中孔掘削装置としても、直径1000mm程度の従来より小径の地中孔を掘削することが可能な地中孔掘削装置が求められている。
前記した自重落下させたハンマーグラブを地上から開閉操作したり、掘削ドリルや掘削バケットを装備したケリーバを地上の回転駆動源によって回転させる地中孔掘削装置では、掘削ドリル等の寸法を調節することによって、直径1000mm程度の地中孔を掘削することが可能ではあるものの、騒音や振動の問題を解決することができないため、現今では採用することが困難であり、特に都市部や市街地での施工では採用することができない。
一方、文献1発明は、騒音や振動の問題を解決できるものの、押圧用油圧シリンダをケリーバの中空内部に装備するとともに、ケリーバを回転駆動させるためのドライブ軸をケリーバの外周に装備する必要がある。即ち、文献1発明は、ドライブ軸をケリーバの外方に装備してケリーバの外周面に回転力を伝達する構成を採用しているため、ドライブ軸を装備するためのスペースをケリーバの径方向の外側に必要とする。そのため、地中孔掘削装置全体としての径方向の寸法を減縮することに限界がある。即ち、文献1発明は、押圧用油圧シリンダとドライブ軸及びケリーバの構造上、掘削可能な地中孔の直径に制約があり、直径1000mm程度の小径の地中孔の掘削に対応することができないのが実情である。
そこで、本発明は、騒音や振動の問題を解決した上で、従来より小径の地中孔、具体的には杭径1000mm程度の地中孔を掘削することが可能なオールケーシング工法における地中孔掘削装置を提供することを課題としている。
上記課題を解決するために、本発明者は上記課題に示す小径の地中孔を掘削するために、文献1発明におけるケリーバとドライブ軸や押圧用油圧シリンダについて鋭意研究の結果、地中孔掘削装置の径方向の寸法を減少させるために次の推論を立てた。
推論1:従来のケリーバとケリーバを回転させるドライブ軸との位置関係を見直す必要があること。
推論2:ケリーバの存在によって、ドライブ軸の外径及び内径寸法が影響を受けないようにすること。
推論3:ドライブ軸の存在によって、ケリーバの外径及び内径寸法が影響を受けないようにすること。
推論4:ドライブ軸とケリーバを同一水平面上に存在させないこと。
推論5:ケリーバとドライブ軸との位置関係を見直すに際して、押圧用油圧シリンダによるケリーバの伸縮動作を確保すること。
前記した推論1~推論5を充足するために、本発明者は地中孔はケーシング内を地中に向かって掘り進むため、地中孔を掘削する鉛直方向の寸法には制約がないことに着眼した。この着眼に立って、ドライブ軸とケリーバを、従来の径方向に並列ではなく、地中孔方向に直列、即ち鉛直方向に配置することによって、地中孔掘削装置の杭径方向の寸法を減縮させることの着想、及びケリーバの回転とは無関係であった押圧用油圧シリンダ装置をケリーバの回転に利用することの着想を得て本発明に想到した。
本発明は、その課題を解決するために、請求項1により、ケーシングの内壁に脱着自在に固定し、掘削バケットを掘削面に押圧しながら回転させて掘削し、掘削バケット内に掘削した土砂を取り込むオールケーシング工法における地中孔掘削装置であって、掘削バケットを押圧する押圧用油圧シリンダのシリンダチューブを回転用油圧モータによって回転可能とするとともに、シリンダチューブの外周面に、掘削バケットに回転力を伝達するケリーバを摺動可能、かつ、シリンダチューブの回転と連動して回転可能に嵌合したオールケーシング工法における地中孔掘削装置を基本として提供する。
また、請求項2により、ケーシングの内壁に脱着自在に固定し、掘削バケットを掘削面に押圧しながら回転させて掘削し、掘削バケット内に掘削した土砂を取り込むオールケーシング工法における地中孔掘削装置であって、第1支持体と第2支持体を所定間隔離間させて支柱で連結し、第2支持体に配置した回転用油圧モータによって回転駆動するドライブ軸を第2支持体の下面から垂設し、ドライブ軸の先端に、掘削バケットを押圧する押圧用油圧シリンダのシリンダチューブをドライブ軸の回転に連動して回転可能に連結するとともに、シリンダチューブの外周面に、掘削バケットに連結したケリーバを摺動可能、かつ、シリンダチューブと連動して回転可能に嵌合したオールケーシング工法における地中孔掘削装置を提供する。
そして、請求項3により、第2支持体の下面にケーシングの内壁への固定部を装備した構成を提供し、請求項4により、シリンダチューブの外周面及びケリーバの内周面からなる回転力伝達面を矩形状とした構成を提供し、請求項5により、回転用油圧モータの回転力を、ドライブ軸を介してシリンダチューブに伝達し、シリンダチューブの外周面からケリーバの内周面を介して掘削バケットに伝達する構成を提供する。
また、請求項6により、シリンダチューブの外周面にケリーバの内周面に回転力を伝達する回転力伝達プレートを貼設した構成を提供し、請求項7により、押圧用油圧シリンダのロッドを、ケリーバの先端部に連結した構成を提供し、請求項8により、ケリーバの先端を掘削バケットを接合したツールジョイントに固定することによって、押圧用油圧シリンダの伸縮動作によって、ケリーバを押圧用油圧シリンダの伸縮動作に連動して伸縮可能とした構成を提供する。更に、請求項9により、ケリーバの伸縮動作に伴って、シリンダチューブの外周面をケリーバが摺動する構成を提供する。
以上記載した本発明によれば、掘削バケットに回転力を伝達するケリーバと、回転用油圧モータの回転力をケリーバに伝達するドライブ軸を直列させて同一の鉛直線上に配置したことにより、地中孔掘削装置の径方向の寸法を減縮させることができる。また、押圧用油圧シリンダに、掘削バケットを掘削面に押圧する作用とともに、ドライブ軸からの回転力によってシリンダチューブを回転させることによって、その回転力をケリーバに伝達して掘削バケットを回転駆動する2つの機能を担わせている。そのため、ドライブ軸からケリーバへの回転力の伝達を、押圧用油圧シリンダのシリンダチューブを介して行うことができるとともに、押圧用油圧シリンダのロッドの伸縮動作に連動して、ケリーバの伸縮動作を確保することができ、掘削装置を掘削面に押圧することができる。
そのため、場所打ち杭の用途の多用途化に伴って、従来の直径1200mm程度の杭径より小径の直径1000mm程度の杭径の場所打ち杭を打設するための地中孔を騒音や振動の問題を解決した上で掘削することができる。
オールケーシング工法における地中孔掘削装置の全体配置図。 (A)(B)(C)(D)(E)オールケーシング工法の工程模式図。 地中孔掘削装置の全体斜視図。 地中孔掘削装置の要部断面図。 地中孔掘削装置の要部組付図。 固定プレートの要部斜視図。 ドライブ軸の正面図。 ドライブ軸の斜視図。 (A)出力継手の斜視図,(B)その中央縦断面図。 (A)シリンダ継手の斜視図,(B)その中央縦断面図。 (A)押圧用油圧シリンダの斜視図,(B)ヘッド側の部分斜視図,(C)シリンダチューブの縦断面斜視図。 ケリーバの斜視図。 (A)ケリーバの中央横断面図,(B)ケリーバの正面図。 ケリーバとシリンダチューブの嵌合状態を示す要部断面図。
以下図面に基づいて本発明の実施形態を説明する。図1はオールケーシング工法における地中孔掘削装置の全体配置図、図2はその工程模式図である。図1に示すように、地中孔の掘削箇所に設置したケーシングドライバ装置200で、先端にビット5aを装備したケーシング5を把持して回転させながら地中に圧入し、ケーシング5内の土砂を地中孔掘削装置1で掘削し、地上に排土することにより地中孔を掘削する。
地中孔掘削装置1は、クローラクレーン等の自走可能なベースマシン205に起伏自在に起立させたジブ210の先端に配置したシーブ215から垂下させたワイヤロープ等の支持索220にスイベルを介して吊支して、図1,図2(A)に示すようにケーシング5内に挿入し、図2(B)に示すように固定プレート55を張り出して、ケーシング5の内壁に脱着自在に固定する。地中孔掘削装置1には、地上から動力源としての作動油が、油圧ホースリール225に所定長さ巻回した油圧ホース230をベースマシン205に装備したシーブ235を介してケーシング5内に繰り出して供給する。同様に、地上から動力源としての電力が、キャブタイヤケーブルリール240に所定長さ巻回したキャブタイヤケーブル245をベースマシン205に装備したシーブ235を介してケーシング5内に繰り出して供給する。図1において、250は地中孔掘削装置1に所定の作動油を供給するための油圧ユニットである。
次に、図2(C)に示すように掘削バケット10を掘削面に押圧しながら回転させて掘削し、掘削バケット10内に掘削した土砂を取り込む。そして、掘削バケット10に所定量の土砂を取り込むと、図2(D)に示すように地中孔掘削装置1をケーシング5の内壁から開放して地上に取り出し、図2(E)に示すように、掘削バケット10から掘削した土砂を排土し、以後この作業を地中孔が所定の深さとなるまで繰り返して行う。
図3は本発明にかかる地中孔掘削装置1の全体斜視図、図4はその要部断面図、図5はその要部組付図、図6は固定プレート55の要部斜視図である。第1支持体20と第2支持体30はともに内部に必要な機材を装備するために中空の円柱体であり、両者を所定間隔離間させて、所定本数の支柱40、本実施形態では、3本の支柱40を円周状に等間隔で配置して連結している。第1支持体20内には作動油や電力等を制御する所要の機器を装備している。支柱40は第2支持体30の上面に立設し、先端を第1支持体20の下面に形成した支持ブラケット21に支柱用連結ピン22で固定している。
第1支持体20の上面には、中央部が膨出した十字状の吊支ブラケット26が突設されており、中央部に穿設した吊支孔26aに支持索220を連結することにより、地中孔掘削装置1をベースマシン205のジブ210からケーシング5内に巻き出し・巻き戻し自在に吊支する。
第2支持体30の上面には3個の回転用油圧モータ31が円周状に等間隔で配置されており、各回転用油圧モータ31から出力された回転力は、図4,図5に示すように、それぞれの出力軸に噛合した3個のピニオンギヤ32に伝達される。各ピニオンギヤ32は、第2支持体30の環状枠体34の内周面に回転可能に装備した1個の中空環状のロータリギヤ33に噛合しており、ロータリギヤ33の下端面には、同径の回転盤36の上端面が固定ボルト42等の適宜の手段で固着されている。また、環状枠体34の下端面には、同径の中空環状の継手筒部37が固定ボルト43等の適宜の手段で固着されて、第2支持体30を構成している。
そして、第2支持体30の下面の継手筒部37には、ケーシング5の内壁に地中孔掘削装置1を着脱自在に固定するための固定部50を装備している。継手筒部37の下面外周には中空環状の外筒部53を、又その内方の下面内周には中空環状の内筒部54を、それぞれ固定ボルト44,45等の適宜の手段でそれぞれ固着する。そして、外筒部53と内筒部54で包囲された空間内に、油圧によって鉛直方向に伸縮可能な固定用ピストン51を装備し、その伸縮動作によって水平方向に張出・張戻自在に操作可能な固定プレートホルダ52を円周方向に等間隔で6個配置しており、固定プレートホルダ52の先端には、それぞれ固定プレート55をボルト等で固定している。一方、固定プレートホルダ52の基端は固定用ピストン51側に向けて傾斜した斜面52aとして形成されており、この斜面52aに固定用ピストン51の先端が当接している。
よって、作動油を供給して固定用ピストン51を伸長動作させると、図4に示す状態から固定用ピストン51の先端が固定プレートホルダ52の斜面52aに沿って下降して鉛直方向に伸び、その動作に連動して固定プレートホルダ52が水平方向に押されて張り出すことにより、固定プレート55がケーシング5の内壁に圧接して保持され、地中孔掘削装置1をケーシング5に固定する。
一方、固定用ピストン51から作動油を排出すると、固定用ピストン51は縮小動作することとなり、その先端は固定プレートホルダ52の斜面52aに沿って上昇して鉛直方向に縮小し、その動作に連動して固定プレートホルダ52が水平方向に引かれて張り戻されることにより、図4に示す状態となって、固定プレート55がケーシング5の内壁から外れて第2支持体30の径内に位置して、地中孔掘削装置1をケーシング5から開放する。なお、作動油の供給・排出手段及び経路は適宜公知の構成を選択すればよく、説明及び各図面における図示は省略している。以下の説明においても同じである。
第2支持体30の回転盤36の下面には、回転盤36より小径のドライブ軸35の上端面35aを固定ボルト46等の適宜の手段で固着することにより、ドライブ軸35を固定部50、具体的には内筒部54内を貫通させて鉛直方向に垂下している。よって、回転用油圧モータ31から出力された回転力は、ピニオンギヤ32から、ロータリギヤ33に伝達されて、ロータリギヤ33を環状枠体34の内周面で自転させ、ロータリギヤ33に連結した回転盤36を介してドライブ軸35に伝達され、ドライブ軸35を所定の回転トルクで正転又は逆転させる。なお、ドライブ軸35の回転数を計測するため、エンコーダ38を設置している。
図7,図8に示すように、ドライブ軸35の円柱状の円形先端部35bに隣接した先端隣接部を断面六角形状の六角部35cに形成して固定部50の内筒部54から突出させる。57は出力継手であり、図9に示すように、断面円形状の円形貫通孔57aと断面六角形状の六角貫通孔57bを連通して穿設している。内筒部54から突出したドライブ軸35を連続した円形貫通孔57aと六角貫通孔57bに挿通し、ドライブ軸35の先端隣接部に形成した断面六角形状の六角部35cを、同じく断面六角形状の六角貫通孔57bに嵌合するとともに、円形先端部35bを出力継手57から突出させる。
58はシリンダ継手であり、図10に示すように、一面に断面円形状の円形貫通孔58aを穿設するとともに、他面に断面矩形状の矩形貫通孔58bを穿設している。出力継手57から突出したドライブ軸35を円形貫通孔58aに挿通し、固定ボルト47等の適宜の手段で固定するとともに、出力継手57の六角貫通孔57b側の端面に突設した出力継手フランジ57cと、シリンダ継手58の円形貫通孔58a側の端面に突設したシリンダ継手フランジ58cを密接させてその周面を連結ボルト63等の適宜の手段で一体に固着する。よって、ドライブ軸35の回転に連動して出力継手57とシリンダ継手58も一体に回転する。
上記構成のシリンダ継手58に押圧用油圧シリンダ60のシリンダチューブ65を連結することによって、シリンダチューブ65をドライブ軸35の回転に連動して回転させる。図11(A)は押圧用油圧シリンダ60の斜視図、(B)はヘッド側の部分斜視図、(C)はシリンダチューブ65の縦断面斜視図である。シリンダチューブ65は中空筒状に形成され、その内周面は断面円形であり、ロッド70は、図11(B)に示すヘッド側端部65aに形成された油圧ポート69からシリンダチューブ65内に作動油を供給・排出することによって、シリンダチューブ65から伸縮動作可能である。一方、シリンダチューブ65の外周面65bは断面矩形状に形成しており、この外周面65bをケリーバ80への回転力の伝達に利用する構成が本発明の特徴の一つである。
図11(B)に示すシリンダチューブ65のヘッド側端部65aは、他の部分の外周面65bより縮小した断面形状として段差を設けており、このヘッド側端部65aをシリンダ継手58の断面矩形状の矩形貫通孔58bに嵌合させて固定ボルト48等の適宜の手段で固定する(図4,図5等参照)。これにより、押圧用油圧シリンダ60のシリンダチューブ65は、ドライブ軸35の回転に連動して回転する。また、シリンダチューブ65のロッド側の先端部近傍の外周面65bには、それぞれ各面に所定厚さと面積を有する直方体状の回転力伝達プレート66が外周面65bから突出して固定されている。
シリンダチューブ65の外周面65bには、掘削バケット10に回転力を伝達するケリーバ80を摺動可能、かつ、シリンダチューブ65の回転を介して回転可能に嵌合している。即ち、シリンダチューブ65が回転すると、その回転力は回転力伝達プレート66を介して、ケリーバ80の内周面82に伝達される(図12,図13参照)。よって、図14の矢印Aに示すように、ドライブ軸35からシリンダチューブ65の回転力伝達プレート66を介して伝達される時計方向又は反時計方向の回転力の駆動点85によって、ケリーバ80はシリンダチューブ65の外周面65bを摺動する任意の位置で回転駆動する。
ケリーバ80は、図12,図13に示すように内周面82が断面矩形状であって、シリンダチューブ65の外周面に嵌合した際に回転力伝達プレート66が内周面82に密接して、シリンダチューブ65の回転に連動して回転する。また、シリンダチューブ65に嵌合したケリーバ80の先端に、ケリーバ80より径大の拡径ハット部81を連設し、該拡径ハット部81の先端外周には水平方向に張り出したケリーバフランジ81aを形成している。拡径ハット部81内には、ベアリング92を装備したベアリングケース90が収納されており、その下端外周には水平方向に張り出したベアリングケースフランジ90aを形成している。なお、91はベアリングケース90のシールプレートである。15は、掘削バケット10を連結するためのツールジョイントであり、その上端外周には水平方向に張り出したツールジョイントフランジ15aを形成している。これらのケリーバフランジ81a,ベアリングケースフランジ90a,ツールジョイントフランジ15aは同径であって、これらを密接させて連結ボルト95等の適宜の手段で一体に固定する。よって、ケリーバ80の回転に連動して、ベアリングケース90及びツールジョイント15が一体として回転し、その回転力をツールジョイント15に装着した掘削バケット10に伝達して回転駆動させる。
押圧用油圧シリンダ60のロッド70の先端にロッドヘッド71を連結し、挿通孔84からロッドヘッド固定ピン77を挿通して固着する。そして、ロッドヘッド71の先端をベアリングケース90内に侵入させ、シールプレート91で覆蓋してシールしている。ロッド70はシリンダチューブ65と同回転をするが、シリンダチューブ65の回転力伝達プレート66とケリーバ80との間には僅かではあるがクリアランスが存在するため、シリンダチューブ65の回転がケリーバ80に伝達されるまでにタイムラグが生じることとなる。前記したように、ケリーバフランジ81a,ベアリングケースフランジ90a,ツールジョイントフランジ15aは一体に固定されているため、押圧用油圧シリンダ60のロッド70は、ツールジョイント15側において支持されることとなるが、ロッドヘッド71を直接ツールジョイント15側に固定すると、シリンダチューブ65とロッド70との間に回転差を生じることとなる。そこで、ロッドヘッド71とケリーバ80の間にベアリング92を介在させることによって、シリンダチューブ65の回転初期にはベアリング92が回転することによって、シリンダチューブ65とケリーバ80の回転差に起因するロッド70の回転を防ぐようにしている。
掘削バケット10は、所定容量の中空部を有するとともに、先端にビット11aを有して開閉軸12を支点として開閉自在な開閉蓋11を装備しており、ケリーバ80からの回転力によって回転駆動し、ビット11aでケーシング5の底部の掘削面を掘削し、掘削した土砂を中空部に取り込むことができる。なお、この掘削バケット10の構成は公知である。
本発明の課題は、騒音や振動の問題を解決した上で、従来より小径の地中孔を掘削することが可能な地中孔掘削装置を提供することにある。そのために、ケーシング5の内壁に脱着自在に固定する地中孔掘削装置1の鉛直方向の寸法には制約がないことに着目し、特徴的構成として、ドライブ軸35とケリーバ80を鉛直線上に直列に配置することによって小径化を図るとともに、押圧用油圧シリンダ60のシリンダチューブ65の外周面にケリーバ80を嵌合し、シリンダチューブ65をドライブ軸35で回転させることによってケリーバ80に回転力を伝達することによって、押圧用油圧シリンダ60を装備することを可能とした。よって、押圧用油圧シリンダ60は、掘削バケット10を掘削面に押圧する作用とともに、ドライブ軸35からの回転力によってシリンダチューブ65を回転させることによって、その回転力をケリーバ80に伝達し、掘削バケット10を回転駆動する2つの作用を奏する。
このように、ドライブ軸35とケリーバ80を鉛直線上に直列に配置するとともに、押圧用油圧シリンダ60のシリンダチューブ65をドライブ軸35で回転させることによってケリーバに回転力を伝達することが本発明の特徴的構成であり、これにより、地中孔掘削装置1の径方向の寸法を減縮することができ、地中孔の小径化に対応することが可能となる。
地中孔の掘削に際しては、押圧用油圧シリンダ60のロッド70を伸長させて、掘削バケット10を常に掘削面に押圧しながら、回転用油圧モータ31を駆動させて、その回転力を減速してドライブ軸35に伝達して押圧用油圧シリンダ60のシリンダチューブ65を回転させてケリーバ80を回転させることにより掘削バケット10を回転させて、土砂を掘削し、掘削した土砂を掘削バケット10の内部に取り込む。
以上記載した本発明によれば、掘削バケットに回転力を伝達するケリーバと、回転用油圧モータの回転力をケリーバに伝達するドライブ軸を直列させて同一の鉛直線上に配置したことにより、地中孔掘削装置の径方向の寸法を減縮させることができる。また、押圧用油圧シリンダに、掘削バケットを掘削面に押圧する作用とともに、ドライブ軸からの回転力によってシリンダチューブを回転させることによって、その回転力をケリーバに伝達して掘削バケットを回転駆動する2つの機能を担わせている。そのため、ドライブ軸からケリーバへの回転力の伝達を、押圧用油圧シリンダのシリンダチューブを介して行うことができるとともに、押圧用油圧シリンダのロッドの伸縮動作に連動して、ケリーバの伸縮動作を確保することができ、掘削装置を掘削面に押圧することができる。
そのため、場所打ち杭の用途の多用途化に伴って、従来の直径1200mm程度の杭径より小径の直径1000mm程度の杭径の場所打ち杭を打設するための地中孔を騒音や振動の問題を解決した上で掘削することができる。
1…地中孔掘削装置
5…ケーシング
5a…ビット
10…掘削バケット
11…開閉蓋
11a…ビット
12…開閉軸
15…ツールジョイント
15a…ツールジョイントフランジ
20…第1支持体
21…支持ブラケット
22…支柱用連結ピン
26…吊支ブラケット
26a…吊支孔
30…第2支持体
31…回転用油圧モータ
32…ピニオンギヤ
33…ロータリギヤ
34…環状枠体
35…ドライブ軸
35a…上端面
35b…円形先端部
35c…六角部
36…回転盤
37…継手筒部
38…エンコーダ
40…支柱
42,43,44,45,46,47,48…固定ボルト
50…固定部
51…固定用ピストン
52…固定プレートホルダ
52a…斜面
53…外筒部
54…内筒部
55…固定プレート
57…出力継手
57a…円形貫通孔
57b…六角貫通孔
57c…出力継手フランジ
58…シリンダ継手
58a…円形貫通孔
58b…矩形貫通孔
58c…シリンダ継手フランジ
60…押圧用油圧シリンダ
61…シリンダヘッドフランジ
63…連結ボルト
65…シリンダチューブ
65a…ヘッド側端部
65b…外周面
66…回転力伝達プレート
68…内周面
69…油圧ポート
70…ロッド
77…ロッドヘッド固定ピン
80…ケリーバ
81…拡径ハット部
81a…ケリーバフランジ
82…内周面
85…駆動点
90…ベアリングケース
90a…ベアリングケースフランジ
91…シールプレート
92…ベアリング
200…ケーシングドライバ装置
205…ベースマシン
210…ジブ
215,235…シーブ
220…支持索
225…油圧ホースリール
230…油圧ホース
240…キャブタイヤケーブルリール
245…キャブタイヤケーブル
250…油圧ユニット

Claims (9)

  1. ケーシングの内壁に脱着自在に固定し、掘削バケットを掘削面に押圧しながら回転させて掘削し、掘削バケット内に掘削した土砂を取り込むオールケーシング工法における地中孔掘削装置であって、
    掘削バケットを押圧する押圧用油圧シリンダのシリンダチューブを回転用油圧モータによって回転可能とするとともに、シリンダチューブの外周面に、掘削バケットに回転力を伝達するケリーバを摺動可能、かつ、シリンダチューブの回転と連動して回転可能に嵌合したことを特徴とするオールケーシング工法における地中孔掘削装置。
  2. ケーシングの内壁に脱着自在に固定し、掘削バケットを掘削面に押圧しながら回転させて掘削し、掘削バケット内に掘削した土砂を取り込むオールケーシング工法における地中孔掘削装置であって、
    第1支持体と第2支持体を所定間隔離間させて支柱で連結し、
    第2支持体に配置した回転用油圧モータによって回転駆動するドライブ軸を第2支持体の下面から垂設し、
    ドライブ軸の先端に、掘削バケットを押圧する押圧用油圧シリンダのシリンダチューブをドライブ軸の回転に連動して回転可能に連結するとともに、
    シリンダチューブの外周面に、掘削バケットに連結したケリーバを摺動可能、かつ、シリンダチューブと連動して回転可能に嵌合したことを特徴とするオールケーシング工法における地中孔掘削装置。
  3. 第2支持体の下面にケーシングの内壁への固定部を装備した請求項2記載のオールケーシング工法における地中孔掘削装置。
  4. シリンダチューブの外周面及びケリーバの内周面からなる回転力伝達面を矩形状とした請求項1,2又は3記載のオールケーシング工法における地中孔掘削装置。
  5. 回転用油圧モータの回転力を、ドライブ軸を介してシリンダチューブに伝達し、シリンダチューブの外周面からケリーバの内周面を介して掘削バケットに伝達する請求項1,2,3又は4記載のオールケーシング工法における地中孔掘削装置。
  6. シリンダチューブの外周面にケリーバの内周面に回転力を伝達する回転力伝達プレートを貼設した請求項1,2,3,4又は5記載のオールケーシング工法における地中孔掘削装置。
  7. 押圧用油圧シリンダのロッドを、ケリーバの先端部に連結した請求項1,2,3,4,5又は6記載のオールケーシング工法における地中孔掘削装置。
  8. ケリーバの先端を掘削バケットを接合したツールジョイントに固定することによって、押圧用油圧シリンダの伸縮動作によって、ケリーバを押圧用油圧シリンダの伸縮動作に連動して伸縮可能とした請求項1,2,3,4,5,6又は7記載のオールケーシング工法における地中孔掘削装置。
  9. ケリーバの伸縮動作に伴って、シリンダチューブの外周面をケリーバが摺動する請求項1,2,3,4,5,6,7又は8記載のオールケーシング工法における地中孔掘削装置。
JP2020197230A 2020-11-27 2020-11-27 オールケーシング工法における地中孔掘削装置 Active JP7013047B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020197230A JP7013047B1 (ja) 2020-11-27 2020-11-27 オールケーシング工法における地中孔掘削装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020197230A JP7013047B1 (ja) 2020-11-27 2020-11-27 オールケーシング工法における地中孔掘削装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP7013047B1 true JP7013047B1 (ja) 2022-01-31
JP2022085505A JP2022085505A (ja) 2022-06-08

Family

ID=80737832

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020197230A Active JP7013047B1 (ja) 2020-11-27 2020-11-27 オールケーシング工法における地中孔掘削装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7013047B1 (ja)

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002276273A (ja) 2001-03-16 2002-09-25 Kencho Co Ltd 掘削用回転駆動装置
JP2003206687A (ja) 2002-01-11 2003-07-25 Nippon Sharyo Seizo Kaisha Ltd ケーシングチューブ内の土砂の掘削方法

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0324709Y2 (ja) * 1985-03-15 1991-05-29
JP2815085B2 (ja) * 1993-07-13 1998-10-27 鹿島建設株式会社 バケット自己昇降式掘削装置
JP2815084B2 (ja) * 1993-07-13 1998-10-27 鹿島建設株式会社 バケット自己昇降式掘削装置
JP3452084B2 (ja) * 1994-05-18 2003-09-29 日本基礎技術株式会社 掘削装置
JP4638898B2 (ja) * 2007-07-04 2011-02-23 三和機工株式会社 ハンマーグラブ

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002276273A (ja) 2001-03-16 2002-09-25 Kencho Co Ltd 掘削用回転駆動装置
JP2003206687A (ja) 2002-01-11 2003-07-25 Nippon Sharyo Seizo Kaisha Ltd ケーシングチューブ内の土砂の掘削方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2022085505A (ja) 2022-06-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100970772B1 (ko) 오거 및 파일 바이브레이션 햄머 및 이를 이용한 시공방법
JP6081100B2 (ja) 既設杭引き抜き装置
KR20070016292A (ko) 천공 및 항타 작업이 동시에 가능한 파일 시공장치
JP6886717B2 (ja) 鋼管杭の施工方法
JP6774132B1 (ja) 鋼管杭の施工方法
JPH0543011B2 (ja)
JP3818519B2 (ja) アースドリル用掘削具
JP7013047B1 (ja) オールケーシング工法における地中孔掘削装置
JP3410230B2 (ja) 掘削方法及びその装置
JP3004903B2 (ja) 掘削装置
JP3856656B2 (ja) 掘削用回転駆動装置
JP3452084B2 (ja) 掘削装置
JP4373451B2 (ja) 地盤補強工法
JP7214275B1 (ja) オールケーシング工法における地中孔掘削装置
JP3165997B2 (ja) 鋼管矢板の打設工法および装置
JP6077986B2 (ja) 障害地盤杭打設装置及び障害地盤に鋼管杭を打設する方法
JP7214265B1 (ja) オールケーシング工法における地中孔掘削装置
JP2022078772A (ja) オールケーシング工法における地中孔掘削装置
JP3332440B2 (ja) 掘削装置
JP3037609B2 (ja) 掘削装置
JP3544029B2 (ja) 立坑掘削機
JPH0657762A (ja) 深礎の築造方法
JP7195010B2 (ja) 杭設置装置
KR100479514B1 (ko) 굴착 장치 및 방법
KR102666633B1 (ko) 암반천공장치

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20201130

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20211213

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220112

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7013047

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150