JP7012475B2 - 電子部品の製造装置及び電子部品の製造方法 - Google Patents

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本発明は、電子部品の製造装置及び電子部品の製造方法に関する。
携帯電話に代表される無線通信機器には、半導体装置等の電子部品が多数搭載されている。電子部品は、通信特性への影響を防止するために、外部への電磁波の漏えい等、内外に対する電磁波の影響を抑制することが求められる。このため、電磁波に対するシールド機能を有する電子部品が用いられている。
一般的に、半導体装置である電子部品は、実装基板に対する中継用の基板としてのインターポーザ基板の上に半導体チップを搭載し、この半導体チップを樹脂で封止したパッケージを形成している。このパッケージの上面および側面に導電性の電磁波シールド膜を設けることにより、シールド機能が付与された電子部品が開発されている(特許文献1参照)。
このような電磁波シールド膜は、複数種類の金属材料の積層膜とすることができる。例えば、SUS膜を形成した上にCu膜を形成し、さらにその上にSUS膜を形成する積層構造の電磁波シールド膜が知られている。
電磁波シールド膜において、充分なシールド効果を得るためには、電気抵抗率を低くすることが必要となる。このため、電磁波シールド膜は、ある程度の厚みが要求される。電子部品においては、一般的には、1μm~10μm程度の膜厚があれば良好なシールド特性が得られるものとされている。上記のSUS、Cu、SUSの積層構造の電磁波シールド膜では、1μm~5μm程度の膜厚があれば、良好なシールド効果が得られることが知られている。
国際公開第2013/035819号公報
電子部品のパッケージに対する電磁波シールド膜の形成方法としては、めっき法が知られている。しかし、めっき法は、前処理工程、めっき処理工程、および、水洗のような後処理工程等の湿式工程を必要とすることから、電子部品の製造コストの上昇が避けられない。
そこで、乾式工程であるスパッタリング法が注目されている。スパッタリング法による成膜装置としては、プラズマを用いて成膜を行うプラズマ処理装置が提案されている。プラズマ処理装置は、ターゲットを配置した真空容器に不活性ガスを導入し、直流電圧を印加する。プラズマ化した不活性ガスのイオンを、成膜材料のターゲットに衝突させ、ターゲットから叩き出された材料をワークに堆積させて成膜を行う。
しかし、スパッタリング法によって、電子部品のパッケージに導電性の電磁波シールド膜を形成する場合、パッケージから露出した電極が形成された電極形成面にまで膜が形成されてしまうと、電極間の絶縁が維持されず、これが残留したままであると、電子部品は不良品となる。つまり、電極形成面においては、成膜材料は不要物となる。
本発明は、電子部品の電極形成面への不要物の残留を防止できる電子部品の製造装置及び電子部品の製造方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の電子部品製造装置は、電子部品のパッケージの電極が形成された電極形成面に、軟化点がスパッタリングで加熱されることにより達する温度を超える温度であり、洗浄剤により溶解するコーティング剤を付着させる前処理装置と、前記パッケージに、スパッタリングにより成膜材料を堆積させて成膜する成膜装置と、前記成膜装置によって成膜された前記電子部品に付着した前記コーティング剤を、洗浄剤により洗浄する洗浄装置と、を有する。
前記電子部品を支持するための支持部材に、前記コーティング剤を介して、前記電極形成面を付着させる付着装置を有していてもよい。
前記電子部品を支持するための支持部材から、前記電極形成面を離脱させる離脱装置を有していてもよい。
前記前処理装置は、前記支持部材に前記コーティング剤を塗布する塗布装置を有していてもよい。
前記前処理装置は、前記電極形成面に、前記コーティング剤を塗布する塗布装置を有していてもよい。
前記コーティング剤又は前記電子部品を加熱する加熱装置を有していてもよい。
前記成膜装置は、スパッタガスが導入される容器であるチャンバと、前記チャンバ内に設けられ、スパッタリングにより前記成膜材料を堆積させて成膜するスパッタ源を有するとともに、前記スパッタ源により前記電子部品に成膜する成膜処理部と、を有していてもよい。
前記チャンバ内に設けられ、前記電子部品を円周の軌跡で循環搬送することにより、前記成膜処理部に対向する領域と前記成膜処理部とは対向しない領域とを交互に通過させる搬送部を有していてもよい。
前記コーティング剤は、フラックスであってもよい。
前記コーティング剤は、ホットメルト系の接着剤であってもよい。
本発明の電子部品の製造方法は、電子部品のパッケージの電極が形成された電極形成面に、軟化点がスパッタリングで加熱されることにより達する温度を超える温度であり、洗浄剤により溶解するコーティング剤を付着させる前処理工程と、前記パッケージに、スパッタリングにより成膜材料を堆積させて成膜する成膜工程と、前記成膜工程で成膜された前記電子部品に付着した前記コーティング剤を、洗浄剤により洗浄する洗浄工程と、を含む。
本発明によれば、電子部品の電極形成面への不要物の残留を防止できる。
実施形態の電子部品を示す模式断面図である。 実施形態の載置部を示す分解斜視図(A)、斜視図(B)である。 電子部品の電極形成面への残渣の発生原理を示す説明図である。 実施形態の電子部品の製造装置を示すブロック図である。 実施形態の塗布装置を示す説明図である。 実施形態の付着装置を示す説明図である。 実施形態の成膜装置の透視斜視図である。 実施形態の成膜装置の透視平面図である。 図8のA-A模式縦断面図である。 電子部品が配置されたトレイを示す斜視図である。 実施形態の離脱装置を示す説明図である。 実施形態の洗浄装置を示す説明図である。 実施形態の制御装置を示すブロック図である。 コーティング剤への電子部品の付着を示す説明図である。 未塗布領域が発生するコーティング剤の塗布態様を示す説明図である。 未塗布領域の発生を防ぐコーティング剤の塗布態様を示す説明図である。 未塗布領域の発生を防ぐコーティング剤の塗布態様を示す説明図である。 支持部材の他の例を示す断面図である。
本発明の実施の形態(以下、本実施形態と呼ぶ)について、図面を参照して具体的に説明する。
[電子部品]
図1に示すように、本実施形態の成膜対象となる電子部品10は、素子11を封止したパッケージ12を有する。素子11は、半導体チップ、ダイオード、トランジスタ、コンデンサ、SAWフィルタ等の表面実装部品である。以下の説明では、半導体チップを素子11とした例で説明する。ここでいう半導体チップは、複数の電子素子を集積化した集積回路として構成されたものである。
素子11は、基板14の表面に搭載されている。基板14は、セラミック、ガラス、エポキシ樹脂等からなる板の表面に、回路パターンが形成されている。素子11と回路パターンとは、はんだにより接続されている。
基板14の素子11が実装された表面は、素子11を覆うように、合成樹脂によって封止することにより、パッケージ12が構成されている。パッケージ12の形状は略直方体形状である。
本実施形態は、上記のような電子部品10の天面12a及び側面12bに、電磁波シールド膜13を形成する。電磁波シールド膜13は、導電性の材料により形成された電磁波を遮蔽する膜である。シールド効果を得るためには、電磁波シールド膜13は、少なくともパッケージ12の天面12aに形成されていればよい。側面12bの電磁波シールド膜13は接地のためである。なお、パッケージ12の天面12aとは、製品に実装される面と反対側の外表面である。
天面12aは、水平に載置された場合には、最も高い位置にある上面となるが、実装された場合に上方を向く場合も、上方を向かない場合もある。側面12bは、天面12aに対して異なる角度で形成された外周面である。天面12aと側面12bとの間は角を形成していても、曲面により連続していてもよい。
さらに、パッケージ12の天面12aと反対側の底面は、素子11が外部との電気的な接続を行う電極11aを有する電極形成面12cとなっている。本実施形態の電極11aは、BGA等の球状又は半球状である。なお、電極形成面12cは、電極11aの表面も含む。
[載置部]
本実施形態では、図2に示すように、電子部品10を搭載する部材である載置部100を用いる。載置部100は、支持部材110、フレーム120を有する。支持部材110は、図2(A)に示すように、平坦なシートであり、一方の面に粘着性を有する粘着面110aを有する。粘着面110aは、支持部材110の一方の面の全体に亘る。粘着面110aは、電子部品10を貼り付けるための貼付領域Sを有する。本実施形態では、支持部材110は方形であり、貼付領域Sは支持部材110の外縁よりも小さな方形状の領域である。但し、貼付領域Sを支持部材110の全面とすることもできる。
支持部材110の材質としては、耐熱性のある合成樹脂とすることができる。例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PEN(ポリエチレンナフタレート)、PI(ポリイミド)などを用いることができるが、これらには限定されない。
粘着面110aは、支持部材110の表面に対して接着剤を適用するか、表面に接着性を生じさせた接着面とすることができる。接着剤又は接着面の材質となる粘着材としては、例えば、シリコーン系、アクリル系の樹脂、その他、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂など、粘着性のある種々の材料を使用できる。支持部材110の他方の面は、粘着性を有しない非粘着面110bである。非粘着面110bは、例えば、円滑性のある面とすることができる。
フレーム120は、図2(B)に示すように、支持部材110の粘着面110aに貼り付けられ、貼付領域Sの外縁の一部又は全部を画する部材である。フレーム120の材質としては、熱伝導性の高い材質、例えば、金属とすることが好ましい。本実施形態では、フレーム120の材質をSUSとする。なお、後述するトレイ34(図10参照)と同様に、フレーム120の材質を、例えば、熱伝導性の良いセラミクスや樹脂、または、それらの複合材としてもよい。フレーム120の材質は、トレイ34の材質と一致していても、相違していてもよい。本実施形態のフレーム120は、貼付領域Sを囲み、貼付領域Sの外縁の全部を規定する。フレーム120は、方形状の板状部材であり、中央に方形状の貫通孔120aが形成されている。この貫通孔120aの内縁が、貼付領域Sの外縁に一致する。フレーム120の外形は、支持部材110の外形と一致する。
支持部材110の粘着面110aは、フレーム120の底面に、互いの外形が一致して、貫通孔120aの底面側を塞ぐように貼り付けられている。このため、フレーム120の天面側の貫通孔120aからは、粘着面110aの貼付領域Sが露出している。
複数の電子部品10は、図2(B)、図3(A)に示すように、フレーム120内の露出した貼付領域Sの上に貼り付けられる。複数の電子部品10は、天面12aのみならず、側面12bにも膜が形成されるように、間隔を空けてマトリクス状に整列配置される。
つまり、複数の電子部品10は、載置部100の粘着面110aの貼付領域S内に、電極形成面12cがマトリクス状に貼り付けられる。このような載置部100を複数用意して、後述するトレイ34の載置面34aに載置する(図10参照)。但し、載置部100は、単一でトレイ34に載置されていてもよい。
載置部100をトレイ34に載置して、成膜装置内でスパッタリングによる成膜を行うことにより、図3(B)に示すように、電極形成面12c以外の電子部品10のパッケージ12、つまり天面12a及び側面12bに、電磁波シールド膜13を形成することができる。つまり、電子部品10の電極形成面12cは、支持部材110の粘着面110aに覆われているため、外部に露出していない。このため、成膜材料が、電子部品10の電極形成面12cに回り込んで付着することを防止できる。
(支持部材に貼付するだけでは不要物が残留する理由)
上記のように、電極形成面12cを粘着面110aに貼り付けることは、成膜材料が電極形成面12cに回り込んで付着することを防止することに対しては有効な手段である。しかし、発明者は、電極形成面12cを粘着面110aに貼り付けた場合、成膜後、支持部材110から電子部品10を離脱させたときに、電極11aを含む電極形成面12cに粘着材が付着したまま残り易く、図3(C)に示すような、残渣Rが発生し易いことを発見した。特に、電極11aがはんだボール電極である場合には、はんだボールと基板14との接合部付近に粘着剤が付着すると、その部分では基板14の表面がはんだボールの表面で覆われた状態になっている。そのため、残渣Rとなった粘着材を除去することは、不可能ではないが、非常に手間と時間がかかることを突き止めた。さらに、このような残渣Rとなった粘着材は、電子部品10を回路基板に実装するリフローの際に、燃焼して炭化することがあり、その場合、接続不良等を引き起こすことを突き止めた。このような残渣Rは、電子部品10の電気的な接続不良の原因となる不要物である。
発明者は、このような不要物の残留を防ぐ方法を、鋭意検討した。まず、不要物を残留させないという課題からは、さらに別途材料を付着させるという発想は排除されることが技術常識である。例えば、スパッタリングの上流工程のはんだボール電極の搭載工程ではフラックス等が使用されているが、当該工程で使用されたフラックス等は、電気的な接続不良を引き起こす可能性は低いにもかかわらず、次の処理工程までの間に除去されている。
しかし、発明者は、このような技術常識に反して、電子部品10のパッケージ12の電極11aが形成された電極形成面12cに、コーティング剤を付着させてから、パッケージ12に、スパッタリングにより成膜材料を堆積させて成膜することを試みた。そして、鋭意検討した結果、コーティング剤としては、軟化点がスパッタリングで加熱されることにより達する温度を超える温度であり、洗浄剤により溶解する材料を用いることが、成膜材料の回り込みと、粘着材の残留防止に有効であることを見出した。以下、この技術を実現するための電子部品の製造装置を説明する。
[電子部品の製造装置]
本実施形態の電子部品の製造装置は、各電子部品10に電磁波シールド膜13を形成する装置である。本実施形態は、図4に示すように、前処理装置200、成膜装置300、離脱装置400、洗浄装置500を有する。
[前処理装置]
まず、本実施形態の前処理装置200を、図5及び図6を参照して説明する。前処理装置200は、電子部品10のパッケージ12における電極形成面12cに、コーティング剤Cを付着させる装置である。本実施形態の前処理装置200は、塗布装置210、付着装置220を有する。図6は、付着装置220であり、(A)は電子部品10を保持した状態、図6(B)は電子部品10を貼り付けた状態を示す。
(塗布装置)
塗布装置210は、図5に示すように、支持部材110にコーティング剤Cを塗布する装置である。図5(A)は塗布途中の状態、図5(B)は塗布完了の状態を示す。塗布装置210は、本実施形態においては、載置部100の支持部材110の粘着面110aに、コーティング剤Cを塗布する。
コーティング剤Cとしては、軟化点がスパッタリングで加熱されることにより達する温度を超える温度の材料を用いる。これは、スパッタリングによってコーティング剤Cが軟化して、電子部品10の位置が不安定になることを防止するためである。加熱されることにより達する温度とは、後述する成膜工程においてコーティング剤Cが達する可能性がある温度であり、常にその温度に達する必要はない。例えば、常温で固体であり、軟化点が90℃を超えるフラックスを用いる。固体であるとは、電子部品10を支持できる粘性を有していることをいう。軟化点は、このような粘性が失われる温度である。ここで、軟化点が90℃を超えるとしているのは、本実施形態の成膜装置300が、成膜対象を循環搬送させることにより、比較的低温でのスパッタリングを可能とする装置であるためである。成膜対象を静止させた状態でスパッタリングを行う成膜装置の場合、例えば、軟化点が200℃を超えるフラックスとすることが考えられる。但し、軟化点は、電極11aが溶ける温度以下であることが好ましい。なお、加熱されることにより達する温度は、何等かの異常により温度が上昇した場合を想定して、正常な成膜工程における温度よりも高い温度としてもよいが、必ずしもこのような異常時の温度を考慮しなくてもよい。また、コーティング剤Cとしては、洗浄剤により溶解するフラックスを用いる。これは、成膜後に電子部品10からコーティング剤Cを容易に除去できるようにするためである。
塗布装置210は、不図示の搬送部で搬送され、不図示のピックアップ手段によって搬入された載置部100が載置されるステージ211と、ステージ211上に配置された塗布ユニット212を備える。
塗布ユニット212は、支持部材110の粘着面110aに対してコーティング剤Cを塗布する。塗布ユニット212は、コーティング剤Cを収容するタンクTと、配管を介してタンクTに接続されたディスペンサ214とを備えている。ディスペンサ214としては、たとえば、先端にスプレーノズルを備えた噴霧装置を用いることができる。ディスペンサ214として、先端にスリット状のノズルを備えたスリットコータを用いることもできる。
ディスペンサ214は移動機構215によって、ステージ211上を移動可能に構成されている。移動機構215は、ステージ211上の支持部材110の平面と平行な互いに直交するX方向及びY方向、当該平面と平行なθ方向、当該平面に直交するZ方向に、ディスペンサ214を移動させる機構である。移動機構215によって、ディスペンサ214が移動して、タンクTからのコーティング剤Cを支持部材110に塗布することができる。移動機構215によって、ディスペンサ214の位置を制御することにより、コーティング剤Cの塗布領域を調整可能である。なお、塗布ユニット212とステージ211とは、相対的に移動できれば良く、ステージ211が移動機構215によって駆動される構成であってもよい。
(付着装置)
付着装置220は、図6に示すように、支持部材110に、コーティング剤Cを介して、電子部品10の電極形成面12cを付着させる装置である。付着装置220は、ステージ221、保持装置222、移動機構223、加熱装置224、を有する。ステージ221は、載置部100が載置される台である。保持装置222は、電子部品10を保持する装置である。たとえば、静電チャック、メカチャック、真空チャック、粘着チャック等を、保持装置222として使用できる。
移動機構223は、支持部材110の平面と平行な互いに直交するX方向及びY方向、平面と平行なθ方向、支持部材110の平面に直交するZ方向に、保持装置222を移動させる機構である。保持装置222によって天面12aを保持された電子部品10は、移動機構223によって、支持部材110に押し付けられる。
加熱装置224は、支持部材110に押し付けられる前の電子部品10をあらかじめ加熱する装置である。この加熱装置224としては、保持装置222における電子部品10との接触部分に設けられたヒータ等を用いることができる。加熱装置224による加熱温度は、例えば、コーティング剤Cが軟化点を超える温度とする。
[成膜装置]
次に、本実施形態の成膜装置300を、図7~10を参照して説明する。成膜装置300は、個々の電子部品10のパッケージ12の外表面に、スパッタリングにより電磁波シールド膜13を形成する装置である。成膜装置300は、図7に示すように、後述の回転テーブル31が回転すると、保持部33に保持されたトレイ34上の電子部品10が、円周の軌跡で移動して、スパッタ源4に対向する位置を通過するときに、ターゲット41(図8及び図9参照)からスパッタされた粒子を付着させて成膜する装置である。
成膜装置300は、図7及び図8に示すように、チャンバ20、搬送部30、成膜処理部40A、40B、表面処理部50、ロードロック部60、制御装置70を有する。
[チャンバ]
チャンバ20は、反応ガスGが導入される容器である。反応ガスGは、スパッタ用のスパッタガスG1、各種処理用のプロセスガスG2を含む(図9参照)。以下の説明では、スパッタガスG1、プロセスガスG2を区別しない場合には、反応ガスGと呼ぶ場合がある。スパッタガスG1は、電力の印加により生じるプラズマにより、発生するイオン等をターゲット41に衝突させて、電子部品10のパッケージ12にスパッタリングを実施するためのガスである。例えば、アルゴンガス等の不活性ガスを、スパッタガスG1として用いることができる。
プロセスガスG2は、エッチングやアッシングによる表面処理を行うためのガスである。以下、このような表面処理を、逆スパッタと呼ぶ場合がある。プロセスガスG2は、処理の目的によって適宜変更可能である。例えば、エッチングを行う場合は、エッチングガスとしてアルゴンガス等の不活性ガスを用いることができる。本実施形態においては、アルゴンガスによって、電子部品10の表面の洗浄と、粗面化処理を行う。例えば、表面を洗浄およびナノオーダーで粗面化処理を行うことにより、膜の密着力を高めることができる。
チャンバ20の内部の空間は真空室21を形成している。この真空室21は、気密性があり、減圧により真空とすることができる空間である。例えば、図7及び図9に示すように、真空室21は、チャンバ20の内部の天井20a、内底面20b及び内周面20cによって形成される円柱形状の密閉空間である。
チャンバ20は、図9に示すように、排気口22、導入口24を有する。排気口22は、真空室21と外部との間で気体の流通を確保して、排気Eを行うための開口である。この排気口22は、例えば、チャンバ20の底部に形成されている。排気口22には、排気部23が接続されている。排気部23は、配管及び図示しないポンプ、バルブ等を有する。この排気部23による排気処理により、真空室21内は減圧される。
導入口24は、真空室21のターゲット41の近傍に、スパッタガスG1を導入するための開口である。この導入口24には、ガス供給部25が接続されている。ガス供給部25は、各ターゲット41に対して1つずつ設けられている。また、ガス供給部25は、配管の他、図示しない反応ガスGのガス供給源、ポンプ、バルブ等を有する。このガス供給部25によって、導入口24から真空室21内にスパッタガスG1が導入される。なお、チャンバ20の上部には、後述するように、表面処理部50が挿入される開口21aが設けられている。
[搬送部]
搬送部30は、チャンバ20内に設けられ、電子部品10を円周の軌跡で循環搬送する装置である。循環搬送は、電子部品10を搭載したトレイ34を円周の軌跡で周回移動させることをいう。搬送部30によってトレイ34が移動する軌跡を、搬送経路Lと呼ぶ。搬送部30は、回転テーブル31、モータ32、保持部33を有する。また、保持部33には、載置部100を搭載したトレイ34が保持される。
回転テーブル31は、円形の板である。モータ32は、回転テーブル31に駆動力を与え、円の中心を軸として回転させる駆動源である。保持部33は、搬送部30により搬送されるトレイ34を保持する構成部である。回転テーブル31の天面には、複数の保持部33が円周等配位置に配設されている。例えば、各保持部33がトレイ34を保持する領域は、回転テーブル31の周方向の円の接線に平行な向きで形成され、かつ、周方向において等間隔に設けられている。より具体的には、保持部33は、トレイ34を保持する溝、穴、突起、治具、ホルダ等である。メカチャック、粘着チャックによって構成することができる。
トレイ34は、図10に示すように、載置部100を載置して、チャンバ20内の搬送部30によって搬送される部材である。トレイ34は、載置部100が載置される平坦な載置面34aを有する。載置面34aは、方形状の平板の一方の平面である。載置面34aの周縁部には、周壁部34bが形成されている。周壁部34bは、載置面34aを囲う方形状に隆起した枠である。トレイ34の材質としては、熱伝導性の高い材質、例えば、金属とすることが好ましい。本実施形態では、トレイ34の材質をSUSとする。なお、トレイ34の材質は、例えば、熱伝導性の良いセラミクスや樹脂、または、それらの複合材としてもよい。
このように、保持部33に保持されるトレイ34、載置部100によって、電子部品10が回転テーブル31上に位置決めされる。なお、本実施形態では、保持部33は6つ設けられているため、回転テーブル31上には60°間隔で6つのトレイ34が保持される。但し、保持部33は、一つであっても、複数であってもよい。
[成膜処理部]
成膜処理部40A、40Bは、搬送部30により搬送される電子部品10に成膜を行う処理部である。以下、複数の成膜処理部40A、40Bを区別しない場合には、成膜処理部40として説明する。成膜処理部40は、図9に示すように、スパッタ源4、区切部44、電源部6を有する。
(スパッタ源)
スパッタ源4は、電子部品10にスパッタリングにより成膜材料を堆積させて成膜する成膜材料の供給源である。スパッタ源4は、ターゲット41、バッキングプレート42、電極43を有する。ターゲット41は、電子部品10に堆積されて膜となる成膜材料によって形成され、搬送経路Lに離隔して対向する位置に設けられている。本実施形態のターゲット41は、図8に示すように、2つのターゲット41A、41Bが搬送方向に直交する方向、つまり回転テーブル31の回転の半径方向に並んでいる。以下、ターゲット41A、41Bを区別しない場合には、ターゲット41とする。ターゲット41の底面側は、搬送部30により移動する電子部品10に、離隔して対向する。なお、回転テーブル31の径方向におけるトレイ34の大きさよりも、2つのターゲット41A、41Bによって、成膜材料を付着させることができる実行領域である処理領域の方が大きい。
成膜材料は、例えば、Cu、Ni、Fe、SUSなどを使用する。但し、スパッタリングにより成膜される材料であれば、種々の材料を適用可能である。また、ターゲット41は、例えば、円柱形状である。但し、長円柱形状、角柱形状等、他の形状であってもよい。
バッキングプレート42は、ターゲット41を保持する部材である。電極43は、チャンバ20の外部からターゲット41に電力を印加するための導電性の部材である。なお、スパッタ源4には、必要に応じてマグネット、冷却機構などが適宜具備されている。
(区切部)
区切部44は、スパッタ源4により電子部品10が成膜される成膜ポジションM1、M2、表面処理を行う処理ポジションM3を仕切る部材である。以下、成膜ポジションM1、M2を区別しない場合には、成膜ポジションMとして説明する。区切部44は、図8に示すように、搬送経路Lの円周の中心、つまり搬送部30の回転テーブル31の回転中心から、放射状に配設された方形の壁板44a、44bを有する。壁板44a、44bは、例えば、真空室21の天井に、ターゲット41を挟む位置に設けられている。区切部44の下端は、電子部品10が通過する隙間を空けて、回転テーブル31に対向している。この区切部44があることによって、反応ガスG及び成膜材料が真空室21に拡散することを抑制できる。
成膜ポジションMは、スパッタ源4のターゲット41を含み、区切部44で区切られた空間である。より具体的には、図8に示すように、成膜ポジションM1、M2、処理ポジションM3は、平面方向から見て、区切部44の壁板44a、44bと、チャンバ20の内周面20c、内周壁の外面27によって扇形に囲まれた空間である。成膜ポジションM1、M2、処理ポジションM3の水平方向の範囲は、一対の壁板44a、44bによって区切られた領域となる。なお、成膜ポジションMにおけるターゲット41に対向する位置を通過する電子部品10に、成膜材料が膜として堆積する。この成膜ポジションMは、成膜の大半が行われる領域であるが、成膜ポジションMから外れる領域であっても、成膜ポジションMからの成膜材料の漏れはあるため、全く膜の堆積がないわけではない。つまり、成膜が行われる処理領域は、成膜ポジションMよりもやや広い領域となる。
(電源部)
電源部6は、ターゲット41に電力を印加する構成部である。この電源部6によってターゲット41に電力を印加することにより、スパッタガスG1をプラズマ化させ、成膜材料を、電子部品10に堆積させることができる。本実施形態においては、電源部6は、例えば、高電圧を印加するDC電源である。なお、高周波スパッタを行う装置の場合には、RF電源とすることもできる。回転テーブル31は、接地されたチャンバ20と同電位であり、ターゲット41側に高電圧を印加することにより、電位差を発生させている。
複数の成膜処理部40は、成膜材料を選択的に堆積させることにより、複数の成膜材料の層から成る膜を形成する。特に、本実施形態では、異なる種類の成膜材料に対応するスパッタ源4を含み、成膜材料を選択的に堆積させることにより、複数種類の成膜材料の層から成る膜を形成する。異なる種類の成膜材料に対応するスパッタ源4を含むとは、全ての成膜処理部40の成膜材料が異なる場合も、複数の成膜処理部40が共通の成膜材料であるが、他がこれと異なる場合も含む。成膜材料を1種ずつ選択的に堆積させるとは、いずれか1種の成膜材料の成膜処理部40が成膜を行う間、他の成膜材料の成膜処理部40は成膜を行わないことをいう。また、成膜中の成膜処理部40または成膜ポジションMとは、成膜処理部40のターゲット41に電力が印加され、電子部品10に成膜が行える状態にある成膜処理部40または成膜ポジションMのことをいう。
本実施形態では、搬送経路Lの搬送方向に、表面処理部50を挟んで、2つの成膜処理部40A、40Bが配設されている。2つの成膜処理部40A、40Bに、成膜ポジションM1、M2が対応している。これらの成膜処理部40A、40Bのうち、成膜処理部40Aは、成膜材料がSUSである。つまり、成膜処理部40Aのスパッタ源4は、SUSから成るターゲット41A、41Bを備えている。他の成膜処理部40Bは、成膜材料がCuである。つまり、成膜処理部40Bのスパッタ源4は、Cuから成るターゲット41A、41Bを備えている。本実施形態では、いずれか一つの成膜処理部40が成膜処理を行っている間は、他の成膜処理部40は、成膜処理を行わない。
[表面処理部]
表面処理部50は、搬送部30により搬送される電子部品10に表面処理、つまり逆スパッタを行う処理部である。この表面処理部50は、区切部44により仕切られた、処理ポジションM3に設けられている。表面処理部50は、処理ユニット5を有する。この処理ユニット5の構成例を図8及び図9を参照して説明する。
処理ユニット5は、チャンバ20の上部から内部にかけて設けられた筒形電極51を備えている。筒形電極51は、角筒状であり、一端に開口部51aを有し、他端は閉塞されている。筒形電極51は、開口部51aを有する一端が回転テーブル31に向かうように、チャンバ20の天面に設けられた開口21aに絶縁部材52を介して取り付けられている。筒形電極51の側壁はチャンバ20の内部に延在している。
筒形電極51の、開口部51aと反対端には、外方へ張り出すフランジ51bが設けられている。絶縁部材52が、フランジ51bとチャンバ20の開口21aの周縁との間に固定されることで、チャンバ20の内部を気密に保っている。絶縁部材52は絶縁性があればよく、特定の材料に限定されないが、例えば、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等の材料から構成することができる。
筒形電極51の開口部51aは、回転テーブル31の搬送経路Lと向かい合う位置に配置される。回転テーブル31は、搬送部として、電子部品10を搭載したトレイ34を搬送して開口部51aに対向する位置を通過させる。なお、回転テーブル31の径方向におけるトレイ34の大きさよりも、筒形電極51の開口部51aの方が大きい。
図8に示すように、筒形電極51は平面方向から見ると回転テーブル31の半径方向における中心側から外側に向けて拡径する扇形になっている。ここでいう扇形とは、扇子の扇面の部分の形を意味する。筒形電極51の開口部51aも、同様に扇形である。回転テーブル31上のトレイ34が開口部51aに対向する位置を通過する速度は、回転テーブル31の半径方向において中心側に向かうほど遅くなり、外側へ向かうほど速くなる。そのため、開口部51aが単なる長方形又は正方形であると、半径方向における中心側と外側とで電子部品10が開口部51aに対向する位置を通過する時間に差が生じる。開口部51aを半径方向における中心側から外側に向けて拡径させることで、開口部51aを通過する時間を一定とすることができ、後述するプラズマ処理を均等にできる。ただし、通過する時間の差が製品上問題にならない程度であれば、長方形又は正方形でもよい。
上述したように、筒形電極51はチャンバ20の開口21aを貫通し、一部がチャンバ20の外部に露出している。この筒形電極51におけるチャンバ20の外部に露出した部分は、図9に示すように、ハウジング53に覆われている。ハウジング53によって筒形電極51から発生する電磁波を遮蔽することができる。
筒形電極51のチャンバ20の内部に位置する部分、すなわち側壁の周囲は、シールド54によって覆われている。
シールド54は、筒形電極51と同軸の扇形の角筒であり、筒形電極51よりも大きい。シールド54はチャンバ20に接続されている。具体的には、シールド54はチャンバ20の開口21aの縁から立設し、チャンバ20の内部に向かって延びた端部は、筒形電極51の開口部51aと同じ高さに位置する。シールド54は、チャンバ20と同様にカソードとして作用するので、電気抵抗の少ない導電性の金属部材で構成すると良い。シールド54はチャンバ20と一体的に成型しても良く、あるいはチャンバ20に固定金具等を用いて取り付けても良い。
シールド54は筒形電極51内でプラズマを安定して発生させるために設けられている。シールド54の各側壁は、筒形電極51の各側壁と所定の隙間を介して略平行に延びるように設けられる。なお、図9は、シールド54及び筒形電極51の半径方向に延びる2つの側壁面しか図示していないが、シールド54及び筒形電極51の周方向に延びる2つの側壁面の間も、半径方向の側壁面と同じ大きさの隙間が設けられている。
また、筒形電極51にはプロセスガス導入部55が接続されている。プロセスガス導入部55は、配管の他、図示しないプロセスガスG2のガス供給源、ポンプ、バルブ等を有する。このプロセスガス導入部55によって、筒形電極51内にプロセスガスG2が導入される。プロセスガスG2は、上記のように、処理の目的によって適宜変更可能である。
筒形電極51には、高周波電圧を印加するためのRF電源56が接続されている。RF電源56の出力側には整合回路であるマッチングボックス57が直列に接続されている。RF電源56はチャンバ20にも接続されている。RF電源56から電圧を印加すると、筒形電極51がアノードとして作用し、チャンバ20、シールド54及び回転テーブル31がカソードとして作用する。マッチングボックス57は、入力側及び出力側のインピーダンスを整合させることで、プラズマの放電を安定化させる。なお、チャンバ20や回転テーブル31は接地されている。チャンバ20に接続されるシールド54も接地される。RF電源56及びプロセスガス導入部55はともに、ハウジング53に設けられた貫通孔を介して筒形電極51に接続する。
プロセスガス導入部55から筒形電極51内にプロセスガスG2であるアルゴンガスを導入し、RF電源56から筒形電極51に高周波電圧を印加すると、アルゴンガスがプラズマ化され、電子、イオン及びラジカル等が発生する。
(ロードロック部)
ロードロック部60は、真空室21の真空を維持した状態で、図示しない搬送手段によって、外部から未処理の電子部品10を載置部100を介して搭載したトレイ34を、真空室21に搬入し、処理済みの電子部品10を載置部100を介して搭載したトレイ34を真空室21の外部へ搬出する装置である。このロードロック部60は、周知の構造のものを適用することができるため、説明を省略する。
[離脱装置]
また、離脱装置400は、図11に示すように、支持部材110から、電子部品10の電極形成面12cを離脱させる装置である。図11(A)は離脱前の状態、図11(B)は電子部品10の突き上げ状態、図11(C)は電子部品10の離脱状態を示す。なお、図11では、一つの電子部品10のみを示し、他の電子部品10の図示は省略している。離脱装置400は、保持台410、突上装置420、保持装置430、移動機構440、加熱装置450を有する。保持台410は、載置部100を保持する台である。保持台410の内側は、支持部材110の粘着面110aと反対側が露出するように、開口となっている。突上装置420は、支持部材110を介して電子部品10に対向するピン421を有する。このピン421は、図示しない移動機構によって、Z方向、つまり、先端により支持部材110を介して電子部品10を押圧する方向に移動可能に設けられている。
保持装置430は、電子部品10を保持する装置である。たとえば、静電チャック、メカチャック、真空チャック、粘着チャック等を、保持装置430として使用できる。移動機構440は、支持部材110の平面と平行な互いに直交するX方向及びY方向、平面と平行なθ方向、平面に直交するZ方向に、保持装置430を移動させる機構である。
突上装置420のピン421によって突き上げられて、保持装置430によって電磁波シールド膜13で覆われた天面12aを保持された電子部品10は、移動機構440によって、支持部材110から離脱される。
加熱装置450は、支持部材110に貼り付けられた電子部品10を加熱する装置である。この加熱装置450としては、保持装置430における電子部品10との接触部分に設けられたヒータ等を用いることができる。加熱装置450による加熱温度は、例えば、コーティング剤Cが軟化点を超える温度とする。
[洗浄装置]
洗浄装置500は、図12に示すように、成膜装置300によって成膜された電子部品10に付着したコーティング剤Cを、洗浄剤Wにより洗浄する装置である。図12(A)は電子部品10の収容状態、図12(B)は洗浄剤Wによる洗浄状態を示す。洗浄装置500は、電子部品10が収容される空間を有する洗浄容器510を有し、洗浄容器510内に図示しない供給装置によって供給される洗浄剤Wに、電子部品10を浸漬することにより、電極形成面12cに付着したコーティング剤Cを溶解して洗浄する。洗浄剤Wとしては、コーティング剤Cを溶解できる材料であればよい。例えば、水、アルコール、有機溶媒、アルカリ性水溶液を用いることができる。なお、洗浄装置500は、電極形成面12cに付着したコーティング剤Cを除去できれば、どのような構成であってもよい。例えば、浸漬による洗浄装置500には限定されず、電極形成面12cに洗浄剤Wをシャワーのように吹きかけて洗浄する装置であってもよい。
[制御装置]
制御装置70は、電子部品製造装置の各部を制御する装置である。この制御装置70は、例えば、専用の電子回路若しくは所定のプログラムで動作するコンピュータ等によって構成できる。つまり、前処理装置200の制御、真空室21へのスパッタガスG1およびプロセスガスG2の導入および排気に関する制御、スパッタ源4の電源の制御、回転テーブル31の回転の制御、離脱装置400、洗浄装置500の制御などに関しては、その制御内容がプログラムされており、PLCやCPUなどのプロセッサと呼ばれる処理装置により実行されるものであり、多種多様な成膜仕様に対応可能である。
具体的に制御される内容としては、ディスペンサ214からのコーティング剤Cの供給量、移動機構215の駆動、保持装置222の駆動、移動機構223の駆動、加熱装置224の温度、成膜装置300の初期排気圧力、スパッタ源4の選択、ターゲット41への印加電力、反応ガスGの流量、種類、導入時間及び排気時間、成膜時間、保持装置430の駆動、移動機構440の駆動、加熱装置450の温度、洗浄容器510の洗浄剤Wの供給、などが挙げられる。
上記のように各部の動作を実行させるための制御装置70の構成を、機能ブロック図である図13を参照して説明する。すなわち、制御装置70は、機構制御部71、電源制御部72、記憶部73、設定部74、入出力制御部75を有する。
機構制御部71は、ディスペンサ214、移動機構215、保持装置222、加熱装置224、排気部23、ガス供給部25、搬送部30のモータ32、ロードロック部60等の駆動源、バルブ、スイッチ、電源、保持装置430、移動機構440、加熱装置450、洗浄剤Wの供給装置等を制御する処理部である。電源制御部72は、電源部6を制御する処理部である。
記憶部73は、本実施形態の制御に必要な情報を記憶する構成部である。設定部74は、外部から入力された情報を、記憶部73に設定する処理部である。入出力制御部75は、制御対象となる各部との間での信号の変換や入出力を制御するインタフェースである。
さらに、制御装置70には、入力装置76、出力装置77が接続されている。入力装置76は、オペレータが、制御装置70を介して成膜装置300を操作するためのスイッチ、タッチパネル、キーボード、マウス等の入力手段である。例えば、成膜を行うスパッタ源4の選択を、入力手段により入力できる。
出力装置77は、装置の状態を確認するための情報を、オペレータが視認可能な状態とするディスプレイ、ランプ、メータ等の出力手段である。例えば、成膜を行っているスパッタ源4に対応する成膜ポジションMを、出力装置77に、他の成膜ポジションMと区別して表示することができる。
[動作]
以上のような本実施形態の動作を、上記に示した図面に加えて、図14を参照して以下に説明する。なお、図示はしないが、塗布装置210、付着装置220、成膜装置300、洗浄装置500の間には、載置部100、トレイ34、電子部品10を搬送するコンベア、ロボットアーム等の搬送手段が設けられている。この搬送手段により、各部の間での載置部100、トレイ34、電子部品10の搬入、搬送、搬出が行われる。なお、本実施形態は、電子部品10が貼り付けられた載置部100を載置したトレイ34が、搬送手段で搬送される例で説明する。但し、載置部100の状態、電子部品10の状態で搬送されるようにしてもよい。
また、集合基板上に実装された複数の素子11を、封止材である合成樹脂で封止した後、バンプ又ははんだボールの電極11aが形成される。そして、各素子11の境界に対応する線に沿って、封止材を切断することにより、個片に分離された電子部品10が形成されている。
[前処理工程]
前処理工程は、電子部品10のパッケージ12の電極11aが形成された電極形成面12cに、軟化点が、後述する成膜工程で加熱されることにより達する温度を超える温度であり、洗浄剤Wにより溶解するコーティング剤Cを前処理装置200により付着させる工程である。本実施形態の前処理工程は、具体的には、塗布工程と付着工程とに分けることができる。
[塗布工程]
まず、塗布装置210が、図5(A)、(B)に示すように、支持部材110の粘着面110aに対して、コーティング剤Cdを塗布する。つまり、ディスペンサ214を移動機構215によって移動させながら、ディスペンサ214からコーティング剤Cを吐出することによって、載置部100の支持部材110の表面全体又は一部に、コーティング剤Cを塗布する。支持部材110の表面の一部に塗布する場合には、電子部品10が貼り付けられる幅に対応する帯状に塗布してもよいし、電子部品10が貼り付けられる面に対応する位置にマトリクス状に塗布してもよい(図14(D)参照)。
なお、電子部品10の電極形成面12cよりもわずかに小さな領域に、コーティング剤Cを塗布してもよい。つまり、各辺の長さが電子部品10のパッケージ12のX方向、Y方向の各辺よりも短くなるように塗布する。これによって、後述の貼り付けにおいて、電子部品10に押されてコーティング剤Cが広がることにより、電極形成面12cの全体にコーティング剤Cが行き渡るとともに、側面12bへの過大なはみ出しが防止される。
但し、コーティング剤Cの粘度等によっては、図15(a)に示すように、単純に電極形成面12cと相似形で小さな領域を塗布領域Pとしても、図15(b)に示すように、電極形成面12cの四隅にまでコーティング剤Cが広がらずに、未塗布領域Nが残存する可能性がある。これに対処するため、電子部品10をさらに押し込むようにしてコーティング剤Cに埋め込むことにより、コーティング剤Cを広げて未塗布領域Nまで充填しようとしても、電子部品10の四辺からコーティング剤Cが盛り上がってしまう。すると、電子部品10の側面12bの一部が、盛り上がったコーティング剤Cによって覆われるため、スパッタリングによる成膜がなされなくなる。
そこで、図16、図17に示すように、未塗布領域Nが発生する可能性がある箇所に、コーティング剤Cを補充するように塗布した補充部分Cnを形成してもよい。例えば、電極形成面12cの隅に対応する箇所に、コーティング剤Cを、その展延方向に突出した態様で塗布することにより、補充部分Cnとしてもよい。図16(a)は、補充部分Cnの端縁が曲線となるように塗布した例であり、図16(b)は、補充部分Cnを頂点が隅まで延びた楔形となるように塗布した例である。また、図17に示すように、電極形成面12cと相似形の部分から、電極形成面12cの隅に対応する箇所の補充部分Cnを、独立させるようにしてコーティング剤Cを塗布してもよい。
[付着工程]
次に、付着装置220が、支持部材110のコーティング剤Cを塗布した面に、電子部品10の電極形成面12cを付着させる。つまり、図6(A)、図14(A)に示すように、保持装置222によって天面12aが保持され、加熱装置224によって加熱された電子部品10の電極形成面12cを、移動機構223によって支持部材110のコーティング剤Cに接する方向に移動させる。これにより、図6(B)、図14(B)に示すように、電極形成面12cに、熱により溶融したコーティング剤Cが付着するとともに、コーティング剤Cによって覆われた状態で支持部材110に貼り付けられる。つまり、コーティング剤Cを、電極11aが形成された電極形成面12cに付着させることにより、スパッタリングにより成膜されない非成膜面を形成する。電子部品10は、図2、図10に示すように、載置部100におけるフレーム120内の貼付領域S上に、間隔を空けてマトリクス状に並べて貼着される。このような複数の載置部100が、トレイ34の載置面34aに搭載される。
[成膜工程]
成膜装置300におけるチャンバ20の真空室21内は、排気部23によって排気して減圧することによりあらかじめ真空となっている。複数のトレイ34は、ロードロック部60の搬送手段により、真空室21内を真空に維持した状態で、チャンバ20内に順次搬入される。回転テーブル31は、空の保持部33を、順次、ロードロック部60からの搬入箇所に移動させる。保持部33は、搬送手段により搬入されたトレイ34を、それぞれ個別に保持する。このようにして、図7及び図8に示すように、成膜対象となる電子部品10を搭載したトレイ34が、回転テーブル31上に全て載置される。
以上のように成膜装置300に導入された電子部品10に対する成膜処理を、図8及び図9を参照して説明する。なお、以下の動作は、成膜処理部40A、40Bによって、電子部品10の表面に、電磁波シールド膜13を形成する例である。電磁波シールド膜13は、SUSの層、Cuの層を、交互に積層することにより形成される。電子部品10に直接形成されるSUSの層は、モールド樹脂、Cuとの密着度を高める下地となる。中間のCuの層は、電磁波を遮蔽する機能を有する層である。最上層のSUSの層は、Cuの錆等を防ぐ保護層である。
まず、回転テーブル31が回転して、所定の回転速度に達する。処理ユニット5において、筒形電極51の開口部51aに対向する位置を通過する。処理ユニット5では、プロセスガス導入部55から筒形電極51にプロセスガスG2であるアルゴンガスを導入し、RF電源56から筒形電極51に高周波電圧を印加する。高周波電圧の印加によってアルゴンガスがプラズマ化され、電子、イオン及びラジカル等が発生する。プラズマはアノードである筒形電極51の開口部51aから、カソードである回転テーブル31へ流れる。プラズマ中のイオンが開口部51aの下を通過する電子部品10の表面に衝突することで、表面が洗浄および粗面化される。そして、表面処理部50による表面処理時間が経過したら、表面処理部50を停止する。つまり、プロセスガス導入部55からのプロセスガスG2の供給、RF電源56による電圧の印加を停止する。
次に、成膜処理部40Aのガス供給部25は、スパッタガスG1を、ターゲット41の周囲に供給する。この状態下で、保持部33に保持された電子部品10は、搬送経路L上を円を描く軌跡で移動して、スパッタ源4に対向する位置を通過する。
次に、成膜処理部40Aのみ、電源部6がターゲット41に電力を印加する。これにより、スパッタガスG1がプラズマ化する。スパッタ源4において、プラズマにより発生したイオンは、ターゲット41に衝突して成膜材料の粒子を飛ばす。このため、成膜処理部40Aの成膜ポジションM1を通過する電子部品10の表面には、その通過毎に成膜材料の粒子が堆積されて、膜が生成される。ここでは、SUSの層が形成される。このとき、電子部品10は成膜処理部40Bの成膜ポジションM2を通過するが、成膜処理部40Bはターゲット41に電力が印加されていないので、成膜処理は行われず、電子部品10は加熱されない。また、成膜ポジションM1、M2以外の領域においても、電子部品10は加熱されない。このように、加熱されない領域において、電子部品10は熱を放出する。
成膜処理部40Aによる成膜時間が経過したら、成膜処理部40Aを停止する。つまり、電源部6によるターゲット41への電力の印加を停止する。そして、成膜処理部40Bの電源部6が、ターゲット41に電力を印加する。これにより、スパッタガスG1がプラズマ化する。スパッタ源4において、プラズマにより発生したイオンは、ターゲット41に衝突して成膜材料の粒子を飛ばす。このため、成膜処理部40Bの成膜ポジションM2を通過する電子部品10の表面には、その通過毎に成膜材料の粒子が堆積されて、膜が生成される。ここでは、Cuの層が形成される。この層は、電磁波シールド膜13の層の一部となる。このとき、電子部品10は成膜処理部40Aの成膜ポジションM1を通過するが、成膜処理部40Aはターゲット41に電力が印加されていないので、成膜処理を行われず、電子部品10は加熱されない。また、成膜ポジションM1、M2以外の領域においても、電子部品10は加熱されない。このように、加熱されない領域において、電子部品10は熱を放出する。
成膜処理部40Bによる成膜時間が経過したら、成膜処理部40Bを停止する。つまり、電源部6によるターゲット41への電力の印加を停止する。そして、成膜処理部40Aの電源部6が、ターゲット41に電力を印加する。これにより、スパッタガスG1がプラズマ化する。スパッタ源4において、プラズマにより発生したイオンは、ターゲット41に衝突して成膜材料の粒子を飛ばす。このため、成膜処理部40Aの成膜ポジションM1を通過する電子部品10の表面には、その通過毎に成膜材料の粒子が堆積されて、膜が生成される。ここでは、SUSの層が形成される。このとき、電子部品10は成膜処理部40Bの成膜ポジションM2を通過するが、成膜処理部40Bはターゲット41に電力が印加されていないので、成膜処理を行われず、電子部品10は加熱されない。また、成膜ポジションM1、M2以外の領域においても、電子部品10は加熱されない。このように、加熱されない領域において、電子部品10は熱を放出する。
成膜処理部40Aによる成膜時間が経過したら、成膜処理部40Aを停止する。つまり、電源部6によるターゲット41への電力の印加を停止する。このように、成膜処理部40A、40Bによる成膜を繰り返すことにより、SUSの膜、Cuの膜、SUSの膜が積層された膜を形成する。なお、さらに、同様の成膜を繰り返すことにより、3層より多い膜を形成することもできる。これにより、図14(B)に示す状態から、図14(C)に示すように、電子部品10のパッケージ12の天面12a及び側面12bに、電磁波シールド膜13が形成される。
以上のような成膜処理の間、回転テーブル31は回転を継続し電子部品10を搭載したトレイ34を循環搬送し続ける。そして、成膜処理が完了した後、電子部品10を搭載したトレイ34は、回転テーブル31の回転により、順次、ロードロック部60に位置決めされ、搬送手段により、外部へ搬出される。さらに、図10に示すように、搬出されたトレイ34から載置部100が取り出される。なお、成膜工程の間に上昇し得るコーティング剤Cの温度は、支持部材110にコーティング剤Cが塗布された面に、温度計測用のサーモラベルを貼って測定してもよいし、支持部材110にコーティング剤Cが塗布された面の温度を熱電対を用いて測定してもよい。つまり、本実施形態では、このように測定される温度が、コーティング剤Cがスパッタリングで加熱されることにより達する温度である。この温度が、コーティング剤Cの軟化点未満であることが好ましい。
[離脱工程]
離脱装置400は、載置部100の支持部材110から、電子部品10を離脱させる。つまり、図11(B)に示すように、保持台410によって載置部100が保持された状態で、突上装置420のピン421が、支持部材110を介して電子部品10の電極形成面12cを突き上げる。これにより上昇した電子部品10の天面12aを、保持装置430が保持するとともに、加熱装置450によって電子部品10が加熱される。すると、図11(C)に示すように、加熱されたコーティング剤Cが溶融するとともに、保持装置430が上昇することによって、電子部品10が持ち上げられて、支持部材110から離脱する。離脱された電子部品10は、洗浄装置500に搬送される。
[洗浄工程]
洗浄装置500は、電子部品10に付着したコーティング剤Cを、洗浄剤Wにより洗浄する。つまり、電子部品10は、図12(A)に示すように、洗浄装置500の洗浄容器510内に収容される。そして、図12(B)に示すように、洗浄容器510に洗浄剤Wが供給され、電子部品10が洗浄剤Wに浸漬される。電子部品10の電極形成面12cに付着したコーティング剤Cは、洗浄剤Wによって溶解することにより、電極形成面12cから洗い落とされる。
[作用効果]
本実施形態の電子部品の製造装置は、電子部品10のパッケージ12の電極11aが形成された電極形成面12cに、軟化点がスパッタリングで加熱されることにより達する温度を超える温度であり、洗浄剤Wにより溶解するコーティング剤Cを付着させる前処理装置200と、パッケージ12に、スパッタリングにより成膜材料を堆積させて成膜する成膜装置300と、を有する。
このため、スパッタリングによる成膜時には、電極形成面12cがコーティング剤Cによって覆われることにより、成膜材料が電極形成面12cに付着することが防止される。また、成膜時の熱でコーティング剤Cが軟化しないので、電子部品10の位置が安定する。さらに、コーティング剤Cは、洗浄剤Wにより溶解させて除去できるので、コーティング剤Cの残留も防止できる。このため、電極11aに不要物が残留することによる接続不良等を防止できる。
前処理装置200は、電子部品10を支持するための支持部材110に、コーティング剤Cを介して、電極形成面12cを付着させる付着装置220を有する。このため、成膜時には、電子部品10が支持部材110によって安定して支持される。
電子部品10を支持するための支持部材110から、電極形成面12cを離脱させる離脱装置400を有する。このため、成膜後、コーティング剤Cを介して付着された電子部品10を容易に離脱させることができる。
前処理装置200は、支持部材110にコーティング剤Cを塗布する塗布装置210を有する。このため、あらかじめ支持部材110にコーティング剤Cを塗布しておくことで、電極形成面12cに対するコーティング剤Cの付着と支持部材110による支持を同時に行うことができる。
コーティング剤C又は電子部品10を加熱する加熱装置224、450を有する。このため、電子部品10へのコーティング剤Cの付着の際に、コーティング剤Cが溶融して、容易に付着させることができる。また、コーティング剤Cからの電子部品10の離脱の際に、コーティング剤Cが溶融して、容易に剥離させることができる。
成膜装置300によって成膜された電子部品10に付着したコーティング剤Cを、洗浄剤Wにより洗浄する洗浄装置500を有する。このため、コーティング剤Cを洗浄剤Wにより溶解、除去することができる。
成膜装置300は、スパッタガスが導入される容器であるチャンバ20と、チャンバ20内に設けられ、スパッタリングにより成膜材料を堆積させて成膜するスパッタ源4を有するとともに、スパッタ源4により電子部品10に成膜する成膜処理部40と、を有する。このため、成膜処理部40によるスパッタリングによって、電子部品10の電極形成面12c以外の面に対して、成膜することができる。
チャンバ20内に設けられ、電子部品10を円周の軌跡で循環搬送することにより、成膜処理部40に対向する領域と成膜処理部40とは対向しない領域とを交互に繰り返し通過させる搬送部30を有する。このため、スパッタリング中に電子部品10の位置が変化する場合であっても、コーティング剤Cによって電極形成面12cへの成膜材料の回り込みによる付着を防止できる。しかも、成膜しない領域の通過中に、成膜領域を通過したときに受けた熱が放出されるため、比較的低温で成膜を行うことができる。このため、軟化点が比較的高温のコーティング剤Cを使用しなくてもよい。
コーティング剤Cは、フラックスである。このため、一般的な粘着材に比べて、洗浄剤Wによる溶解洗浄がしやすい。
[変形例]
本発明は、上記の態様に限定されるものではなく、以下のような態様も含む。
(1)上記の態様は、コーティング剤Cとして、フラックスを用いた例であったが、ホットメルト系の接着剤を、コーティング剤Cとして使用することもできる。ホットメルト系接着剤としては、ワックスと呼ばれるものも含む。ホットメルト系の接着剤は、軟化点で急激に粘度が下がる。このため、BGAのはんだボール等の電極11aを大きな負荷無く埋め込むことができる。
この場合、例えば、塗布装置210は、タンクTに収容されたホットメルト系の接着剤を、コーティング剤Cとしてディスペンサ214より、支持部材110の粘着面110aに対して塗布する。ディスペンサ214としては、スリットコータを用いることが考えられる。また、コーティング剤Cは、略矩形で、かつ、各辺の長さが電子部品10のパッケージ12のX方向、Y方向の各辺よりも短く、厚さが電極11aの高さよりも厚くする。また、コーティング剤Cを、図16、図17に示したように塗布してもよい。つまり、補充部分Cnを設けて、未塗布領域Nが生じないようにしてもよい。
また、コーティング剤Cを電子部品10に付着させる際の加熱装置224の加熱温度、電子部品10を支持部材110から離脱させる際の加熱装置450の加熱温度を、ホットメルト系接着剤の軟化点を超える温度とする。このホットメルト系接着剤の軟化点は、スパッタリングで加熱されることにより達する温度を超える温度であり、上記のフラックスと同様である。洗浄剤Wにより溶解することにより除去可能であることも、上記のフラックスと同様である。
さらに、付着装置220は、支持部材110の表面に塗布されたコーティング剤Cを予熱する加熱ユニットを有してもよい。加熱ユニットは、例えば、ヒータ、赤外線のランプやLED等から構成される。例えば、加熱ユニットを、ステージ221に設けることが考えられる。加熱ユニットによる加熱は、コーティング剤Cの全体に対して行うようにしても、電子部品10を付着させる部分のみを局所的に行うようにしてもよい。予熱温度は、室温よりも高い温度で、軟化点よりは低い温度とすることが好ましい。予熱温度を軟化点以上の温度とすると、コーティング剤Cが軟らかくなり過ぎて、電子部品10を付着する際に位置ずれが起き易くなるためである。
このような態様では、以下のような工程によって、電極形成面12cの残渣を防止することができる。
(第1の工程)
塗布装置210が、支持部材110の表面にホットメルト系の接着剤のコーティング剤Cを塗布する。
(第2の工程)
加熱ユニットが、塗布されたコーティング剤Cを予熱する。
(第3の工程)
付着装置220の保持装置222が電子部品10を保持し、加熱装置224によって加熱した状態で、コーティング剤Cに貼り付ける。
(第4の工程)
成膜装置300によって、電子部品10のパッケージ12の天面12a及び側面12bに成膜を行う。
(第5の工程)
離脱装置400の保持装置430が電子部品10を保持し、加熱装置450によって加熱した状態で、支持部材110から離脱させる。
(第6の工程)
洗浄装置500で、電子部品10に付着したコーティング剤Cを、洗浄剤Wにより洗浄する。
(2)コーティング剤Cとしてフラックスを用いる場合にも、支持部材110の表面に塗布されたコーティング剤Cを予熱する加熱ユニットを有してもよい。加熱ユニットは、例えば、ヒータ、赤外線のランプやLED等から構成される。例えば、加熱ユニットを、ステージ221に設けることが考えられる。加熱ユニットによる加熱は、コーティング剤Cの全体に対して行うようにしても、電子部品10を付着させる部分のみを局所的に行うようにしてもよい。
フラックス、ホットメルト系接着剤、洗浄剤の成分としては、現在又は将来において適用可能な種々の材料を適用できる。例えば、フラックスとしては、ロジンを主剤としたものを利用できる。また、例えば、ホットメルト系接着剤としては、変性炭化水素樹脂を利用できる。洗浄剤としては、グリコールエーテルと界面活性剤を混ぜたものを利用できる。但し、本発明は、これらの例示した成分には限定されない。
(3)コーティング剤Cの軟化点は、上記の態様で例示したものには限定されず、スパッタリングで加熱されることにより達する温度を超える温度であればよい。また、使用する洗浄剤Wも、コーティング剤Cを溶解できるものであればよい。
(4)支持部材110の表面は、粘着性を有していなくてもよい。例えば、コーティング剤Cによって電子部品10の保持力が十分に得られるのであれば、支持部材110の表面に接着剤を適用したり、接着性を生じさせる必要はない。
(5)前処理装置200による電子部品10の電極形成面12cに対するコーティング剤Cの付着は、支持部材110側に塗布されたコーティング剤Cに電子部品10を押し付ける態様には限定されない。つまり、塗布装置210は、電極形成面12cにコーティング剤Cを塗布してもよい。塗布装置210は、あらかじめ電子部品10の電極形成面12cにコーティング剤Cを塗布しておき、付着装置220の保持装置222が、電子部品10を保持するとともに、加熱装置224によって加熱した状態で、移動機構223によって、電極形成面12cを支持部材110に押し付ける。これにより、コーティング剤Cの使用量を低減できる。
(6)電子部品10の支持は、貼り付けによらなくてもよい。例えば、上記の態様では、支持部材110をシート状として、電子部品10を、コーティング剤Cを介して支持部材110に貼り付ける態様としている。但し、図18に示すように、支持部材110を、電子部品10の電極形成面12cにコーティング剤Cを付着させた状態で、電子部品10の一部を支持する部材としてもよい。なお、コーティング剤Cは、電極形成面12cの全体に付着させる必要はない。例えば、コーティング剤Cの塗布は面状に限らず、電子部品10の外周に沿う無端枠状(額縁状)に塗布し、当該塗布部分とともに、電極形成面12cの中央部分に成膜材料が付着することを防止してもよい。また、上記のように、電極形成面12cは、電極11aの表面も含む。例えば、電極11aのみにコーティング剤Cを付着させて、電極形成面12cの電極11aの無い部分については、コーティング剤Cを付着させずに粘着材によって保持するようにして、電極11aへの成膜材料の付着を防止してもよい。これらの方法によっても、コーティング剤Cの使用量を低減できる。
(7)パッケージ12の形態は、例えば、BGA、LGA、SОP、QFP、WLPなど、現在又は将来において利用可能なあらゆる形態が適用可能である。電子部品10が外部との電気的な接続を行う電極11aとしても、例えば、底面に設けるBGA等の半球状のものやLGA等の平面状のもの、側面に設けるSОP、QFPの細板状のもの等が考えられるが、現在又は将来において利用可能なあらゆる端子が適用可能であり、その形成位置も問わない。それぞれの電極が形成された面が電極形成面となるため、電極形成面は底面には限定されない。また、電子部品10の内部に封止される素子11は、単数であっても複数であってもよい。
(8)成膜材料については、スパッタリングにより成膜可能な種々の材料を適用可能である。例えば、電磁波シールド膜としては、Al、Ag、Ti、Nb、Pd、Pt、Zr等を用いることもできる。さらに、磁性体として、Ni、Fe、Cr、Co等を使用することができる。さらに、また、下地の密着層として、SUS、Ni、Ti、V、Ta等を用いたり、最表面の保護層として、SUS、Au等を用いることができる。
(9)成膜ポジションにおけるターゲットの数は、2つには限定されない。ターゲットを1つとしても、3つ以上としてもよい。また、成膜ポジションも2つ以下としても、4つ以上としてもよい。
(10)成膜装置における搬送部により同時搬送されるトレイ、電子部品の数、これを保持する保持部の数は、少なくとも1つであればよく、上記の実施形態で例示した数には限定されない。つまり、1つの電子部品が循環して成膜を繰り返す態様でもよく、2つ以上の電子部品が循環して成膜を繰り返す態様でもよい。
(11)エッチングやアッシングによる洗浄や表面処理は、成膜ポジションを有するチャンバとは別のチャンバで行ってもよい。なお、酸化処理を行う場合は、プロセスガスG2として酸素を用いることができる。窒化処理を行う場合は、プロセスガスG2として窒素を用いることができる。
(12)上記の実施形態では、回転テーブル31が水平面内で回転する例としている。但し、搬送部の回転面の向きは、特定の方向には限定されない。例えば、垂直面内で回転する回転面とすることもできる。さらに、搬送部が有する搬送手段は、回転テーブルには限定されない。例えば、ワークを保持する保持部を有する円筒形状の部材が、軸を中心に回転する回転体としてもよい。また、循環搬送の軌跡は、円周には限定されない。無端状の搬送経路により、循環搬送される態様を広く含む。例えば、矩形や楕円であってもよいし、クランクや蛇行する経路を含んでいてもよい。搬送経路は、例えば、コンベア等により構成してもよい。
さらに、成膜装置300は、電子部品10を循環搬送せずに、静止した状態で成膜する装置であってもよい。つまり、例えば、載置部100を介して電子部品10を搭載したトレイ34を搬入して、処理領域に設置し、ターゲット41に対する相対位置を変化させずにスパッタリングを行ってもよい。
(13)上記の実施形態では、成膜材料を1種ずつ選択的に堆積させて成膜するようにしている。しかし、本発明はこれに限るものではなく、成膜材料を選択的に堆積させることにより、複数の成膜材料の層から成る膜を形成できればよい。このため、2種以上の成膜材料を同時に堆積させるようにしても良い。例えば、電磁波シールド膜を、Co、Zr、Nbの合金で形成することがある。このような場合に、複数の成膜処理部のうち、Coを成膜材料とする成膜処理部と、Zrを成膜材料とする成膜処理部とNbを成膜材料とする成膜処理部を同時に選択して成膜を行なうようにしても良い。
そしてこの場合、円周の軌跡のうち、これらの成膜中に成膜ポジションを通過する軌跡よりも、成膜中の成膜ポジション以外の部分を通過する軌跡の方が長くなるように、成膜に用いる成膜処理部を選択する、あるいは、成膜処理部を区切る区切部の配置を設定すると良い。
つまり、1種、または、複数種の成膜処理部を複数個選択して成膜を行なう場合、或いは単一の成膜処理部を選択して成膜を行なう場合のいずれにおいても、円周の軌跡のうち、成膜中に成膜ポジションを通過する軌跡よりも、成膜中の成膜ポジション以外の部分を通過する軌跡の方が長くなるように、成膜に用いる成膜処理部を選択する、あるいは、成膜処理部を区切る区切部の配置を設定すると良い。
(14)以上、本発明の実施形態及び各部の変形例を説明したが、この実施形態や各部の変形例は、一例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。上述したこれら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明に含まれる。
10 電子部品
11 素子
12 パッケージ
13 電磁波シールド膜
14 基板
20 チャンバ
20a 天井
20b 内底面
20c 内周面
21 真空室
22 排気口
23 排気部
24 導入口
25 ガス供給部
30 搬送部
31 回転テーブル
32 モータ
33 保持部
34 トレイ
34a 載置面
34b 周壁部
40、40A、40B 成膜処理部
4 スパッタ源
41、41A、41B ターゲット
42 バッキングプレート
43 電極
44 区切部
44a、44b 壁板
5 処理ユニット
51 筒形電極
51a 開口部
51b フランジ
52 絶縁部材
53 ハウジング
54 シールド
55 プロセスガス導入部
56 RF電源
57 マッチングボックス
6 電源部
60 ロードロック部
70 制御装置
71 機構制御部
72 電源制御部
73 記憶部
74 設定部
75 入出力制御部
76 入力装置
77 出力装置
100 載置部
110 支持部材
110a 粘着面
110b 非粘着面
120 フレーム
120a 貫通孔
200 前処理装置
210 塗布装置
211 ステージ
212 塗布ユニット
214 ディスペンサ
215 移動機構
220 付着装置
221 ステージ
222 保持装置
223 移動機構
224 加熱装置
300 成膜装置
400 離脱装置
410 保持台
420 突上装置
421 ピン
430 保持装置
440 移動機構
450 加熱装置
500 洗浄装置
510 洗浄容器
C コーティング剤
Cn 補充部分
W 洗浄剤
E 排気
L 搬送経路
M、M1、M2 成膜ポジション
M3 処理ポジション
G 反応ガス
G1 スパッタガス
G2 プロセスガス
P 塗布領域
S 貼付領域
N 未塗布領域
T タンク

Claims (11)

  1. 電子部品のパッケージの電極が形成された電極形成面に、軟化点がスパッタリングで加熱されることにより達する温度を超える温度であり、洗浄剤により溶解するコーティング剤を付着させる前処理装置と、
    前記パッケージに、スパッタリングにより成膜材料を堆積させて成膜する成膜装置と、
    前記成膜装置によって成膜された前記電子部品に付着した前記コーティング剤を、洗浄剤により洗浄する洗浄装置と、
    を有することを特徴とする電子部品の製造装置。
  2. 前記前処理装置は、前記電子部品を支持するための支持部材に、前記コーティング剤を介して、前記電極形成面を付着させる付着装置を有することを特徴とする請求項1記載の電子部品の製造装置。
  3. 前記電子部品を支持するための支持部材から、前記電極形成面を離脱させる離脱装置を有することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の電子部品の製造装置。
  4. 前記前処理装置は、前記支持部材に前記コーティング剤を塗布する塗布装置を有することを特徴とする請求項2又は請求項3記載の電子部品の製造装置。
  5. 前記前処理装置は、前記電極形成面に、前記コーティング剤を塗布する塗布装置を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の電子部品の製造装置。
  6. 前記コーティング剤又は前記電子部品を加熱する加熱装置を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の電子部品の製造装置。
  7. 前記成膜装置は、
    スパッタガスが導入される容器であるチャンバと、
    前記チャンバ内に設けられ、スパッタリングにより前記成膜材料を堆積させて成膜するスパッタ源を有するとともに、前記スパッタ源により前記電子部品に成膜する成膜処理部と、
    を有することを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の電子部品の製造装置。
  8. 前記チャンバ内に設けられ、前記電子部品を円周の軌跡で循環搬送することにより、前記成膜処理部に対向する領域と前記成膜処理部とは対向しない領域とを交互に通過させる搬送部を有することを特徴とする請求項記載の電子部品の製造装置。
  9. 前記コーティング剤は、フラックスであることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の電子部品の製造装置。
  10. 前記コーティング剤は、ホットメルト系の接着剤であることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の電子部品の製造装置。
  11. 電子部品のパッケージの電極が形成された電極形成面に、軟化点がスパッタリングで加熱されることにより達する温度を超える温度であり、洗浄剤により溶解するコーティング剤を付着させる前処理工程と、
    前記パッケージに、スパッタリングにより成膜材料を堆積させて成膜する成膜工程と、
    前記成膜工程で成膜された前記電子部品に付着した前記コーティング剤を、洗浄剤により洗浄する洗浄工程と、
    を含むことを特徴とする電子部品の製造方法。
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