JP7011990B2 - 水性被覆材 - Google Patents
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Description
1. 少なくとも、カチオン性合成樹脂エマルション(A)、及びノニオン性合成樹脂エマルション(B)を含み、前記カチオン性合成樹脂エマルション(A)の平均粒子径が100nm未満であり、前記ノニオン性合成樹脂エマルション(B)の平均粒子径は、前記カチオン性合成樹脂エマルション(A)の平均粒子径よりも大きいことを特徴とする水性被覆材。2.前記ノニオン性合成樹脂エマルション(B)の平均粒子径が100nm以上500nm以下であることを特徴とする1.に記載の水性被覆材。3.前記カチオン性合成樹脂エマルション(A)と前記ノニオン性合成樹脂エマルション(B)の固形分重量比が、95:5~5:95であることを特徴とする1.または2.に記載の水性被覆材。4.セメント質基材に、水性被覆材を塗装する被膜形成方法であって、前記水性被覆材が、少なくとも、カチオン性合成樹脂エマルション(A)、及びノニオン性合成樹脂エマルション(B)を含み、前記カチオン性合成樹脂エマルション(A)の平均粒子径が100nm未満であり、前記ノニオン性合成樹脂エマルション(B)の平均粒子径は、前記カチオン性合成樹脂エマルション(A)の平均粒子径よりも大きいことを特徴とする被膜形成方法。
・合成樹脂エマルションの製造時にカチオン性基含有モノマーを共重合する方法、
・合成樹脂エマルションを得た後、カチオン性界面活性剤によってエマルション粒子表面電荷をカチオン性に変性する方法、
・カチオン性界面活性剤の存在下に合成樹脂エマルションを得る方法、
等が挙げられる。このような合成樹脂エマルションとしては、例えば、アクリル樹脂エマルション、ウレタン樹脂エマルション、エポキシ樹脂エマルション、塩化ビニル樹脂エマルション、フッ素樹脂エマルション、合成ゴム樹脂エマルション、あるいはこれらの混合・複合樹脂エマルションが挙げられる。これらは1種または2種以上で使用することができる。
・(メタ)アクリル酸アルキルエステル及びカチオン性基含有モノマーを含むモノマー群を共重合したもの、
・(メタ)アクリル酸アルキルエステルを含む重合性モノマー群を共重合してアクリル樹脂エマルションを得た後、これをカチオン性界面活性剤によって変性したもの、
・カチオン性界面活性剤の存在下に(メタ)アクリル酸アルキルエステルを含む重合性モノマー群を共重合することにより得られるもの、
等が使用できる。
N-メチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチルビニルエーテル、アクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、N-(2-ジメチルアミノエチル)アクリルアミド、N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]アクリルアミド、N,N-ジメチルアクリルアミド、等のアミノ基含有モノマー;
ビニルピリジン等のピリジン系モノマー等が挙げられる。これらは1種または2種以上で使用することができる。
2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等の水酸基含有モノマー;
酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル系モノマー;
アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等のニトリル基含有モノマー;
スチレン、2-メチルスチレン、ビニルトルエン、t-ブチルスチレン、クロルスチレン、ビニルアニソール、ビニルナフタレン、ジビニルベンゼン等の芳香族モノマー;
アクリルアミド、メタクリルアミド、マレイン酸アミド、N-メチロール(メタ)アクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド等のアミド基含有モノマー;
グリシジル(メタ)アクリレート、ジグリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル等のエポキシ基含有モノマー;
アクロレイン、ダイアセトン(メタ)アクリルアミド、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルブチルケトン等のカルボニル基含有モノマー;
その他、エチレン、プロピレン、イソプレン、ブタジエン、ビニルピロリドン、塩化ビニル、ビニルエーテル、ビニルケトン、ビニルアミド、クロロプレン等が挙げられる。これらは1種または2種以上で使用することができる。本発明では、その他の重合性モノマーとして、アルコキシシリル基含有モノマーを含むことが好ましい。これにより基材との付着性を高めることができる。
[NR4]+ (式1)
(Rは、H、アルキル基、ヒドロキシアルキル基、尿素含有アルキル基、又はアミド結合含有アルキル基を表す。)
これらのカチオン性界面活性剤としては、例えば、アルキルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、アルキルジメチルメタクリルアンモニウムクロライド等が挙げられる。これらは1種または2種以上で使用することができる。
・ノニオン性界面活性剤の存在下に合成樹脂エマルションを得る方法、
等が挙げられる。このような合成樹脂エマルションとしては、例えば、アクリル樹脂エマルション、ウレタン樹脂エマルション、エポキシ樹脂エマルション、塩化ビニル樹脂エマルション、フッ素樹脂エマルション、合成ゴム樹脂エマルション、あるいはこれらの混合・複合樹脂エマルションが挙げられる。これらは1種または2種以上で使用することができる。
・ノニオン性界面活性剤の存在下に(メタ)アクリル酸アルキルエステルを含む重合性モノマー群を共重合することにより得られるもの、
等が使用できる。
(A)カチオン性合成樹脂エマルション
(A1)カチオン性界面活性剤(アルキルジメチルベンジルアンモニウムクロライド)及びノニオン性界面活性剤(ポリオキシエチレンアルキルエーテル)の存在下で、メタクリル酸メチル、アクリル酸2エチルヘキシル、スチレン、及びγ-メタクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシランを乳化重合することにより固形分:30重量%、平均粒子径:50nm、ガラス転移温度:0℃、pH=3.2のカチオン性基含有アクリル樹脂エマルション(A1)を得た。
(B1)ノニオン性界面活性剤(ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル、HLB=17.5)の存在下で、メタクリル酸メチル、アクリル酸ブチル、及びγ-メタクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシランを乳化重合することにより固形分:45重量%、平均粒子径:175nm、ガラス転移温度:25℃、pH=4.3のノニオン性基含有アクリル樹脂エマルション(B1)を得た。
表1に示す配合に従い、(A)カチオン性合成樹脂エマルション、(B)ノニオン性合成樹脂エマルション、添加剤(造膜助剤、湿潤剤、消泡剤等)、及び水を常法により混合・攪拌することによって水性被覆材1を得た。
表1に示す配合に従い、水性被覆材1と同様にして水性被覆材2~12を得た。
セメント質基材(スレート板:L100×W100×T3mm)に水性被覆材1を塗付け量0.15kg/m2で刷毛塗りし、常温(23℃)で7日間養生したものを試験体1Aとした。
また、基材として、標準モルタル:L70×W70×T20mmを用いた以外は上記試験体1Aと同様にして試験体1Bを作製した。
水性被覆材2~12についても同様にして、それぞれ試験体2A~12A、試験体2B~12Bを作製した。
<付着性評価>
試験体1A~12Aについて、JIS K 5600-5-6に準じ、クロスカット法にて密着性を評価した。基準を以下に示す。
◎:欠損部面積が5%以内
○:欠損部面積が10%以内
△:欠損部面積が10~35%
×:欠損部面積が35%以上
試験体1B~12Bに1mlの水をスポットして、その部分を時計皿で覆い、24時間放置後までの状態を評価した。基準を以下に示す。
◎:24時間後でも水量減少せず(24時間後でもスポット有り、スポット部濡れ色なし)
○:24時間後でもスポット有り、スポット部やや濡れ色あり
△:24時間後にスポット消失
×:3時間後にスポット消失
試験体1A~12Aについて、JIS K5600 5.9耐摩耗性(摩耗輪法)に準じ、テーバー式試験機、摩耗輪CS-17、荷重1000gで500回転後の摩耗減量を観測した。未処理のスレート板の摩耗減量と比較し、評価した。基準を以下に示す。
◎:未処理品より良好、ほぼ摩耗せず
○:未処理品より良好、やや摩耗あり
△:未処理品よりやや良好、摩耗あり
×:未処理品と同等、またはそれ以下
Claims (4)
- 少なくとも、カチオン性合成樹脂エマルション(A)、及びノニオン性合成樹脂エマルション(B)を含み、前記カチオン性合成樹脂エマルション(A)の平均粒子径が100nm未満であり、前記ノニオン性合成樹脂エマルション(B)の平均粒子径は、前記カチオン性合成樹脂エマルション(A)の平均粒子径よりも大きいことを特徴とする水性被覆材。
- 前記ノニオン性合成樹脂エマルション(B)の平均粒子径が100nm以上500nm以下であることを特徴とする請求項1に記載の水性被覆材。
- 前記カチオン性合成樹脂エマルション(A)と前記ノニオン性合成樹脂エマルション(B)の固形分重量比が、95:5~5:95であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の水性被覆材。
- セメント質基材に、水性被覆材を塗装する被膜形成方法であって、前記水性被覆材が、少なくとも、カチオン性合成樹脂エマルション(A)、及びノニオン性合成樹脂エマルション(B)を含み、前記カチオン性合成樹脂エマルション(A)の平均粒子径が100nm未満であり、前記ノニオン性合成樹脂エマルション(B)の平均粒子径は、前記カチオン性合成樹脂エマルション(A)の平均粒子径よりも大きいことを特徴とする被膜形成方法。
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