JP7010595B2 - 蓄電デバイス電極用バインダー - Google Patents
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Description
このように、繰り返し充放電が可能な二次電池としては、従来、鉛電池、ニッケル-カドミウム電池等が主流となっている。しかしながらこれらの電池は、充放電特性は優れているが、電池重量やエネルギー密度の点では、携帯型電子機器の移動用電源として充分満足できる特性を有しているとはいえない。
リチウム二次電池の充放電部の構造は、正極及び負極をセパレータを挟んで積層した積層式電池や、円筒形電池等の捲回式電池が用いられている。捲回式電池は、小さな容積に対して有効電極面積を広くすることができ、高容量化、高出力化することができる。
しかしながら、ポリフッ化ビニリデンは電極用スラリーを製造する際、溶剤への溶解性が悪く、製造効率を著しく低下させてしまうという問題があった。
これに対して、ポリフッ化ビニリデンを溶解させるスラリー用の溶剤としてN-メチルピロリドンが一般的に用いられているが、N-メチルピロリドンは沸点が高いためスラリー乾燥工程で大量の熱エネルギーが必要となるばかりか、完全に乾燥されなかったN-メチルピロリドンが電極中に残留してしまい、電池の性能を低下させてしまうという問題があった。
また、特許文献1では、負極活物質として黒鉛層間距離(d002)が0.345~0.370nmの低結晶炭素と、バインダーとしてスチレン-ブタジエン共重合体(SBR)、増粘剤としてカルボキシメチルセルロースを用いることで良好な負極が得られ、出力特性に優れた電池を得られることが示されている。
しかしながら、SBRは、低弾性であり、かつ、低反発であるため、活物質の膨張収縮に対する追従性が低く、特に活物質の収縮時にバインダーが剥離してしまうという問題があった。その結果、活物質間及び集電体界面で導通不良を起こしてしまい、繰り返しの充放電により、容量が低下してしまうという問題があった。
以下に本発明を詳述する。
上記バインダー樹脂(A)は、50℃、10Hzにおける貯蔵弾性率の下限が1×108Pa、上限が1×1010Paである。
上記バインダー樹脂(A)の貯蔵弾性率が1×108Pa以上であると、バインダー樹脂が柔らかくなりすぎることがなく、繰返しの充放電の際にも、バインダー樹脂の変形を少なくして、活物質の剥離を抑制することができる。上記バインダー樹脂(A)の貯蔵弾性率が1×1010Pa以下であると、バインダー樹脂が硬くなりすぎることがなく、活物質間及び集電体界面の接着性を向上させることができる。
上記バインダー樹脂(A)の貯蔵弾性率は、好ましい下限が2.0×108Pa、より好ましい下限が3.0×108Pa、好ましい上限が2.5×109Pa、より好ましい上限が1.5×109Paである。
なお、50℃、10Hzにおける貯蔵弾性率は、動的粘弾性測定装置を用いることにより測定することができる。
更に、PVDF等の樹脂を用いる場合と比較して、集電体との接着性を著しく向上させることができる。加えて、カルボキシメチルセルロースを用いる場合と比較して、活物質の分散性、接着性に優れ、バインダーの添加量が少ない場合でも充分な効果を発揮することができる。
上記水酸基量のより好ましい下限は35モル%、より好ましい上限は55モル%である。
なお、上記塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩等が挙げられる。
上記イオン性官能基がポリビニルアセタール系樹脂構造中に直接存在している場合は、ポリビニルアセタール系樹脂の主鎖を構成する炭素にイオン性官能基が結合した鎖状分子構造であるか、アセタール結合を介してイオン性官能基が結合した分子構造であることが好ましい。また、アセタール結合を介してイオン性官能基が結合した分子構造であることが特に好ましい。
イオン性官能基が上記の構造で存在することで、リチウム二次電池電極用組成物中においてポリビニルアセタール系樹脂の分散性が向上し、電極とした際の活物質及び導電助剤の分散性を特に優れたものとすることができるとともに、電池とした際のバインダーの劣化が抑制されることからリチウム二次電池の放電容量の低下を抑制することができる。
これにより、電解液に対する耐性及び電極とした際の活物質及び導電助剤の分散性を優れたものとすることができるとともに、電池とした際のバインダーの劣化が抑制されることからリチウム二次電池の放電容量の低下を抑制することができる。
上記芳香族系置換基としては、ベンゼン環、ピリジン環等の芳香族環や、ナフタレン環、アントラセン環等の縮合多環芳香族基等が挙げられる。
これにより、ポリビニルアセタール系樹脂の分散性、活物質及び導電助剤の分散性を特に優れたものとすることができるとともに、集電体に対する接着力及び電解液に対する耐性も特に優れたものとすることができることから、リチウム二次電池の放電容量の低下を特に抑制することができる。
ポリビニルアセタール系樹脂中のイオン性官能基の含有量を上記範囲内とすることで、リチウム二次電池電極用組成物中においてポリビニルアセタール系樹脂の分散性が向上するとともに、電解液に対する耐性及び電極とした際の活物質及び導電助剤の分散性を優れたものとすることができる。さらに電池とした際のバインダーの劣化が抑制されることからリチウム二次電池の放電容量の低下を抑制することができる。
上記R4としては、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、イソプロピレン基、ブチレン基、イソブチレン基、sec-ブチレン基、tert-ブチレン基等が挙げられる。なかでも、上記R4はメチレン基であることが好ましい。
上記R5は、ヘテロ原子を有する置換基によって置換された構造であってもよい。上記置換基としては、エステル基、エーテル基、スルフィド基、アミド基、アミン基、スルホキシド基、ケトン基、水酸基等が挙げられる。
なかでも、アリルスルホン酸及びその塩を用いた場合、リチウム二次電池電極用組成物中においてポリビニルアセタール系樹脂の分散性が向上するとともに、電解液に対する耐性及び電極とした際の活物質及び導電助剤の分散性を優れたものとすることができる。さらに電池とした際のバインダーの劣化が抑制されることからリチウム二次電池の放電容量の低下を抑制することができるため好適である。特に、アリルスルホン酸ナトリウムを用いることが好ましい。
これらのモノマーは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記R7としては、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、イソプロピレン基、ブチレン基、イソブチレン基、sec-ブチレン基、tert-ブチレン基等が挙げられる。なかでも、上記R7はメチレン基であることが好ましい。
上記R8は、ヘテロ原子を有する置換基によって置換された構造であってもよい。上記置換基としては、エステル基、エーテル基、スルフィド基、アミド基、アミン基、スルホキシド基、ケトン基、水酸基等が挙げられる。
ポリビニルアセタール系樹脂中のイオン性官能基の含有量を上記範囲内とすることで、リチウム二次電池電極用組成物中においてポリビニルアセタール系樹脂の分散性が向上するとともに、電解液に対する耐性及び電極とした際の活物質及び導電助剤の分散性を優れたものとすることができる。さらに電池とした際のバインダーの劣化が抑制されることからリチウム二次電池の放電容量の低下を抑制することができる。
下記式(4)で表される構成単位を有することで、結着性に優れるとともに、電解液に対する耐性を良好なものとして、電解液によって樹脂成分が膨潤したり、樹脂成分が電解液中に溶出したりすることを抑制することができる。その結果、得られる電極の電極密度を向上させることができる。
上記R9としては、活物質同士及び活物質と集電体との結着性をより優れたものとすることができるとともに、電解液に対する耐膨潤性をより高いものとすることができるという観点からプロピル基が好ましい。
上記式(4)で表される構成単位の含有量のより好ましい下限は0.4モル%、更に好ましい下限は0.5モル%、好ましい上限は5モル%、より好ましい上限は3モル%、更に好ましい上限は2モル%である。
具体的には、ポリビニルアセタール系樹脂を重水素化ジメチルスルホキシドに濃度が1重量%となるように溶解させ、測定温度150℃でプロトンNMRを測定し、4.8ppm付近に現れるピーク(a)と、4.2ppm付近に現れるピーク(b)と、1.0~1.8ppm付近に現れるピーク(c)と、0.9ppm付近に現れるピーク(d)の積分値を用いて次式により算出することができる。
式(4)で表される構成単位の含有量(モル%)={(a-b/2)/[(c-4d/3)/2]}×100
一方、上記ポリビニルアセタール系樹脂の水酸基量が低い場合には、ポリビニルアセタール系樹脂中の上記式(4)で表される構成単位の含有量は、低く設定することが好ましい。
ポリビニルアセタール系樹脂の水酸基量が低い場合には、上記式(4)で表される構成単位の含有量が低い範囲においても樹脂の柔軟性は充分に発揮され、クラックや割れの発生を抑制することができるとともに、電解液に対する耐性も高いものとすることができる。
上記バインダー樹脂(A)の体積平均粒子径は10~1000nmであることが好ましい。上記体積平均粒子径が10nm以上であると、電極とした際の活物質及び導電助剤の分散性を向上させることができ、リチウム二次電池の放電容量を向上させることができる。また、1000nm以下であると、活物質及び導電助剤の表面をバインダーが全て覆うことがなく、電解液と活物質との接触性を向上させることができることから、リチウム電池を大電流で使用した際にリチウムイオンの伝導が充分なものとなり、電池容量を向上させることができる。微粒子形状であるポリビニルアセタール系樹脂のより好ましい体積平均粒子径は15~800nmであり、さらに好ましい体積平均粒子径は15~700nmである。
なお、上記体積平均粒子径は、レーザー回折/散乱式粒子径分布測定装置や透過型電子顕微鏡、走査型電子顕微鏡等を用いて測定することができる。
上記CV値の好ましい上限は35%、より好ましい上限は32%、更に好ましい上限は30%である。なお、CV値は、標準偏差を体積平均粒子径で割った値の百分率(%)で示される数値である。
なかでも、得られるポリビニルアセタール系樹脂からなる微粒子の体積平均粒子径が小さく、粒子径分布が狭い微粒子を得ることができるため、上記ポリビニルアセタール系樹脂を有機溶剤に溶解した後にポリビニルアセタール系樹脂を析出させて微粒子を作製する方法が好ましい。
なお、上記製造方法では、ポリビニルアセタール系樹脂からなる微粒子を作製し、乾燥した後に水性媒体に分散させてもよく、ポリビニルアセタール系樹脂からなる微粒子の作製時に使用した溶媒をそのまま水性媒体として使用してもよい。
上記バインダー樹脂(B)は、50℃、10Hzにおける貯蔵弾性率の下限が1×105Pa、上限が1×107Paである。
上記バインダー樹脂(B)の貯蔵弾性率が1×105Pa以上であると、バインダー樹脂の溶出を抑制することができる。上記バインダー樹脂(B)の貯蔵弾性率が1×107Pa以下であると、バインダー樹脂の応力分散性を向上させて、電極のひび割れを防止することができる。
上記バインダー樹脂(B)の貯蔵弾性率は、好ましい下限が5.0×105Pa、より好ましい下限が7.0×105Pa、好ましい上限が9.0×106Pa、より好ましい上限が6.0×106Paである。
なお、50℃、10Hzにおける貯蔵弾性率は、動的粘弾性測定装置を用いることにより測定することができる。
アクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルとしては、メチル基、エチル基等のアルキル基を有するアクリル酸又はメタクリル酸のアルキルエステル、シクロヘキシル基、シクロペンチル基等の脂肪族環を有するアクリル酸又はメタクリル酸のエステル、フェニル基、ベンジル基等の芳香族環を有するアクリル酸又はメタクリル酸のエステル等が挙げられる。
具体的には、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n-ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t-ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸メチルシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸t-ブチルシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸ベンジル等が挙げられ、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシルが好ましい。
スチレン-アクリル共重合体としては、ブロック共重合体であってもよく、ランダム共重合体であってもよい。
スチレン-アクリル共重合体中のスチレン構成単位の含有量は、好ましくは50~90重量%である。
共役ジエンとしては、1,3-ブタジエン、イソプレン、1,3-ペンタジエン等が挙げられる。
スチレン-ジエン共重合体としては、ブロック共重合体であってもよく、ランダム共重合体であってもよい。
スチレン-ジエン共重合体中のスチレン構成単位の含有量は、好ましくは50~90重量%である。
他の単量体としては、メチル基、エチル基等のアルキル基を有するアクリル酸又はメタクリル酸のアルキルエステル、シクロヘキシル基、シクロペンチル基等の脂肪族環を有するアクリル酸又はメタクリル酸のエステル、フェニル基、ベンジル基等の芳香族環を有するアクリル酸又はメタクリル酸のエステル等のアクリル酸エステル又はメタクリル酸エステル、エチレン、プロピレン、ブチレン等のオレフィン系単量体等が挙げられる。
アクリル酸系共重合体中のアクリル酸構成単位又はメタクリル酸構成単位の含有量は、好ましくは50~90重量%である。
上記バインダー樹脂(B)が微粒子形状である場合、体積平均粒子径は10~1000nmであることが好ましく、15~700nmであることがより好ましい。
上記バインダー樹脂(A)の含有量が85重量%以上であると、活物資の膨張収縮に対する追従性を向上させて、活物質間及び集電体界面の剥離を抑制することができる。上記バインダー樹脂(A)の含有量が99.9重量%以下であると、バインダー樹脂の応力分散性を向上させて、電極のひび割れや電極端部の捲れを抑制することができる。
上記バインダー樹脂(A)の含有量はより好ましい下限が90重量%、より好ましい上限が95重量%である。
上記バインダー樹脂(B)の含有量が0.1重量%以上であると、バインダー樹脂の応力分散性を向上させて、電極のひび割れや電極端部の捲れを抑制することができる。上記バインダー樹脂(B)の含有量が15重量%以下であると、活物資の膨張収縮に対する追従性を向上させて、活物質間及び集電体界面の剥離を抑制することができる。
上記バインダー樹脂(B)の含有量はより好ましい下限が3重量%、より好ましい上限が10重量%である。
上記水性媒体を含有することで、電極に残留する溶媒を少なくすることができる。
上記水性媒体は水のみであってもよく、上記水に加えて、水以外の溶媒を添加してもよい。
上記水以外の溶媒としては、水への溶解性を有しており、なおかつ揮発性の高いものがよく、例えば、イソプロピルアルコール、ノルマルプロピルアルコール、エタノール、メタノール等のアルコール類が挙げられる。上記溶媒は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。上記水以外の溶媒の添加量の好ましい上限は水100重量部に対して30重量部であり、より好ましい上限は20重量部である。
上記蓄電デバイスとしては、リチウム二次電池、電気二重層キャパシタ、リチウムイオンキャパシタ等が挙げられる。なかでも、リチウム二次電池、リチウムイオンキャパシタに特に好適に使用することができる。
本発明の蓄電デバイス電極用組成物は、正極、負極のいずれの電極に使用してもよく、また、正極及び負極の両方に使用してもよい。従って、活物質としては、正極活物質、負極活物質がある。
なお、これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、リチウムイオン吸蔵能力の高いシリコン(Si、SiO、Si合金)を負極活物質として用いてもよい。
上記導電助剤は、蓄電デバイスを高出力化するために用いられるものであり、正極に使用する場合、負極に使用する場合に応じて適当なものを使用することができる。
上記導電助剤としては、例えば、黒鉛、アセチレンブラック、カーボンブラック、ケッチェンブラック、気相成長炭素繊維等が挙げられる。なかでも、アセチレンブラックが好ましい。
本発明の蓄電デバイス電極用組成物を導電性基体に塗布する際の塗布方法としては、例えば、押出しコーター、リバースローラー、ドクターブレード、アプリケーターなどをはじめ、各種の塗布方法を採用することができる。
温度計、攪拌機、冷却管を備えた反応容器内に、ポリビニルアセタール系樹脂(重合度1100、ブチラール化度52モル%、水酸基量47.8モル%、アセチル基量0.2モル%)20重量部をイソプロパノール80重量部に溶解させた。その後、溶解液に2-ホルミルベンゼンスルホン酸ナトリウムを1重量部、12Mの濃塩酸を0.05重量部加え、70℃にて4時間反応させた。次いで、ブチルアルデヒド0.2重量部と12Mの濃塩酸1重量部を添加し、82℃にて6時間反応を行った後、反応液を冷却し、再沈法にて樹脂の精製を行い、最後に乾燥させて樹脂を回収した。次に、得られた樹脂を再度イソプロパノール80重量部に溶解させ、水200重量部を滴下添加した。次いで液温を30℃に保ち、減圧しながら撹拌を行うことでイソプロパノール及び水を揮発させた後、固形分が20重量%となるまで濃縮して、ポリビニルアセタール系樹脂からなる微粒子(以下、ポリビニルアセタール系樹脂微粒子ともいう)が分散した分散液(ポリビニルアセタール系樹脂微粒子の含有量:20重量%)を作製した。
得られたポリビニルアセタール系樹脂をNMRにより測定したところ、式(4)で表される構成単位(式(4)中、R9がプロピル基)の含有量1モル%、ブチラール化度51モル%、水酸基量45モル%、アセチル基量0.2モル%、ポリビニルアセタール系樹脂に含まれるイオン性官能基の量0.2mmol/g、イオン性官能基を有するアセタール結合(式(1-4)中、R2がベンゼン環、Xがスルホン酸ナトリウム)の含有量2.8モル%であった。また、得られたポリビニルアセタール系樹脂微粒子の体積平均粒子径を透過型電子顕微鏡により測定したところ、90nmであり、Tg(ガラス転移温度)は83℃であった。
重合反応容器に、水250重量部と、分散安定剤としてコロイダルシリカ(旭電化社製20重量%)25重量部及びポリビニルピロリドン(BASF社製)0.8重量部と、1N塩酸1.8重量部とを投入し、水性分散媒体を調製した。
次いで、アクリロニトリル67重量部、重合開始剤(2,2’-アゾビスイソブチロニトリル0.8重量部、2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)0.6重量部)からなる油性混合物を水性分散媒体に添加し、懸濁させて、分散液を調製した。得られた分散液を超音波ホモジナイザーで攪拌混合しながら60℃で20時間反応させることにより反応生成物を得た。得られた反応生成物について、ろ過と水洗を繰り返して、ポリアクリロニトリル系樹脂からなる微粒子(以下、ポリアクリロニトリル系樹脂微粒子ともいう)が分散した分散液(ポリアクリロニトリル系樹脂微粒子の含有量:20重量%)を作製した。また、得られたポリアクリロニトリル系樹脂微粒子の体積平均粒子径を透過型電子顕微鏡により測定したところ、260nmであり、Tgは113℃であった。
得られたポリビニルアセタール系樹脂微粒子を100重量部量り取り、トリエチレングリコール-2-エチルヘキサノエート5重量部を添加して、可塑化ポリビニルアセタール系樹脂1を作製した。得られた可塑化ポリビニルアセタール系樹脂1は微粒子形状であり、透過型電子顕微量により測定したところ、体積平均粒子径は90nmであり、Tgは78℃であった。
得られたポリビニルアセタール系樹脂微粒子を100重量部量り取り、トリエチレングリコール-2-エチルヘキサノエート50重量部を添加して、可塑化ポリビニルアセタール系樹脂2を作製した。得られた可塑化ポリビニルアセタール系樹脂2は微粒子形状であり、透過型電子顕微量により測定したところ、体積平均粒子径は90nmであり、Tgは43℃であった。
(リチウム二次電池正極用組成物の調製)
得られたポリビニルアセタール系樹脂微粒子の分散液95重量部に、スチレン-ブタジエン共重合体ラテックス(スチレン構成単位含有量50重量%、ブタジエン構成単位含有量50重量%、Tg8℃、体積平均粒子径180nm、固形分率50重量%)5重量部、溶媒として水115重量部を加えて、バインダーを調製した。
得られたバインダー20重量部(樹脂成分2重量部)に対して、正極活物質としてコバルト酸リチウム(日本化学工業社製、セルシードC-5)50重量部、導電助剤としてアセチレンブラック(電気化学工業社製、デンカブラック)1重量部、増粘剤としてカルボキシメチルセルロース(ダイセルファインケム社製、CMCダイセル#2200)を1重量部加えて混合し、リチウム二次電池正極用組成物を得た。
スチレン-ブタジエン共重合体ラテックスに代えて、スチレン-アクリル共重合体ラテックス(スチレン構成単位含有量50重量%、アクリル酸エステル(アクリル酸2-エチルヘキシル)単位含有量50重量%、Tg15℃、体積平均粒子径200nm、固形分率50重量%)を用いた以外は実施例1と同様にしてリチウム二次電池正極用組成物を得た。
スチレン-ブタジエン共重合体ラテックスに代えて、アクリル酸系共重合体ラテックス(アクリル酸2-エチルヘキシル単位含有量60重量%、メタクリル酸エチル単位含有量40重量%、Tg12℃、体積平均粒子径200nm、固形分率50重量%)を用いた以外は実施例1と同様にしてリチウム二次電池正極用組成物を得た。
ポリビニルアセタール系樹脂微粒子の分散液に代えて、ポリアクリロニトリル系樹脂微粒子の分散液を用いた以外は実施例1と同様にしてリチウム二次電池正極用組成物を得た。
ポリビニルアセタール系樹脂微粒子とスチレン-ブタジエン共重合体との配合比が99.0:1.0となるようにバインダーを調製した以外は実施例1と同様にしてリチウム二次電池正極用組成物を得た。
正極活物質に代えて、負極活物質として球状天然黒鉛(日本黒鉛工業社製、CGB-20)を添加した以外は実施例1と同様にしてリチウム二次電池負極用組成物を得た。
正極活物質に代えて、負極活物質として球状天然黒鉛(日本黒鉛工業社製、CGB-20)を添加した以外は実施例2と同様にしてリチウム二次電池負極用組成物を得た。
正極活物質に代えて、負極活物質として球状天然黒鉛(日本黒鉛工業社製、CGB-20)を添加した以外は実施例3と同様にしてリチウム二次電池負極用組成物を得た。
正極活物質に代えて、負極活物質として球状天然黒鉛(日本黒鉛工業社製、CGB-20)を添加した以外は実施例4と同様にしてリチウム二次電池負極用組成物を得た。
正極活物質に代えて、負極活物質として球状天然黒鉛(日本黒鉛工業社製、CGB-20)を添加した以外は実施例5と同様にしてリチウム二次電池負極用組成物を得た。
正極活物質に代えて、負極活物質として球状天然黒鉛(日本黒鉛工業社製、CGB-20)45重量部及びシリコン(SiO、大阪チタニウムテクノロジーズ社製)5重量部を添加した以外は実施例1と同様にしてリチウム二次電池負極用組成物を得た。
正極活物質に代えて、負極活物質として球状天然黒鉛(日本黒鉛工業社製、CGB-20)45重量部及びシリコン(SiO、大阪チタニウムテクノロジーズ社製)5重量部を添加した以外は実施例2と同様にしてリチウム二次電池負極用組成物を得た。
正極活物質に代えて、負極活物質として球状天然黒鉛(日本黒鉛工業社製、CGB-20)45重量部及びシリコン(SiO、大阪チタニウムテクノロジーズ社製)5重量部を添加した以外は実施例3と同様にしてリチウム二次電池負極用組成物を得た。
正極活物質に代えて、負極活物質として球状天然黒鉛(日本黒鉛工業社製、CGB-20)45重量部及びシリコン(SiO、大阪チタニウムテクノロジーズ社製)5重量部を添加した以外は実施例4と同様にしてリチウム二次電池負極用組成物を得た。
正極活物質に代えて、負極活物質として球状天然黒鉛(日本黒鉛工業社製、CGB-20)45重量部及びシリコン(SiO、大阪チタニウムテクノロジーズ社製)5重量部を添加した以外は実施例5と同様にしてリチウム二次電池負極用組成物を得た。
得られたポリビニルアセタール系樹脂微粒子の分散液100重量部に、溶媒として水100重量部を加えて、バインダーを調製した。
得られたバインダーを用いた以外は、実施例1と同様にしてリチウム二次電池正極用組成物を得た。
スチレン-ブタジエン共重合体ラテックス(体積平均粒子径180nm、固形分率50重量%)100重量部に、溶媒として水400重量部を加えて、バインダーを調製した。
得られたバインダーを用いた以外は実施例1と同様にしてリチウム二次電池正極用組成物を得た。
得られたポリビニルアセタール系樹脂微粒子の分散液95重量部に、可塑化ポリビニルアセタール系樹脂2の分散液(可塑化ポリビニルアセタール系樹脂2の含有量:20重量%)5重量部、溶媒として水100重量部を加えて、バインダーを調製した。
得られたバインダーを用いた以外は実施例1と同様にしてリチウム二次電池正極用組成物を得た。
得られたポリビニルアセタール系樹脂微粒子の分散液80重量部に、可塑化ポリビニルアセタール系樹脂2の分散液(可塑化ポリビニルアセタール系樹脂2の含有量:20重量%)20重量部、溶媒として水100重量部を加えて、バインダーを調製した。
得られたバインダーを用いた以外は実施例1と同様にしてリチウム二次電池正極用組成物を得た。
比較例1で得られたバインダーを用いた以外は、実施例6と同様にしてリチウム二次電池負極用組成物を得た。
比較例2で得られたバインダーを用いた以外は、実施例6と同様にしてリチウム二次電池負極用組成物を得た。
比較例3で得られたバインダーを用いた以外は、実施例6と同様にしてリチウム二次電池負極用組成物を得た。
比較例4で得られたバインダーを用いた以外は、実施例6と同様にしてリチウム二次電池負極用組成物を得た。
ポリビニルアセタール系樹脂微粒子とスチレン-ブタジエン共重合体との配合比が80.0:20.0となるようにバインダーを調製した以外は実施例6と同様にしてリチウム二次電池負極用組成物を得た。
ポリビニルアセタール系樹脂系樹脂微粒子の分散液に代えて、可塑化ポリビニルアセタール系樹脂1の分散液(可塑化ポリビニルアセタール系樹脂1の含有量:20重量%)を用いた以外は、実施例6と同様にしてリチウム二次電池負極用組成物を得た。
可塑化ポリビニルアセタール系樹脂2の分散液に代えて、可塑化ポリビニルアセタール系樹脂1の分散液(可塑化ポリビニルアセタール系樹脂1の含有量:20重量%)を用いた以外は、比較例7と同様にしてリチウム二次電池負極用組成物を得た。
比較例1で得られたバインダーを用いた以外は、実施例11と同様にしてリチウム二次電池負極用組成物を得た。
比較例2で得られたバインダーを用いた以外は、実施例11と同様にしてリチウム二次電池負極用組成物を得た。
比較例3で得られたバインダーを用いた以外は、実施例11と同様にしてリチウム二次電池負極用組成物を得た。
比較例4で得られたバインダーを用いた以外は、実施例11と同様にしてリチウム二次電池負極用組成物を得た。
実施例及び比較例で用いたポリビニルアセタール系樹脂微粒子、可塑化ポリビニルアセタール系樹脂、スチレン-ブタジエン共重合体ラテックス、スチレン-アクリル共重合体ラテックス及びアクリル酸系共重合体ラテックス、実施例及び比較例で得られた二次電池電極用組成物(正極用、負極用)について以下の評価を行った。結果を表1及び表2に示した。
実施例及び比較例で用いたポリビニルアセタール系樹脂微粒子、可塑化ポリビニルアセタール系樹脂について、DVA-200(アイティー計測制御社製)を用い、周波数10Hz、5℃/minの昇温速度で加熱して、50℃、10Hzにおける貯蔵弾性率を測定した。また、スチレン-ブタジエン共重合体ラテックス、スチレン-アクリル共重合体ラテックス、アクリル酸系共重合体ラテックスについては、水分を除去することにより樹脂成分を分離し、同様にして貯蔵弾性率を測定した。
実施例及び比較例で得られたリチウム二次電池電極用組成物10重量部と水90重量部を混合、希釈した後、超音波分散機(エスエヌディ社製、「US-303」)にて10分間撹拌した。その後レーザー回折式粒度分布計(堀場製作所社製、LA-910)を用いて粒度分布測定を行い、平均分散径を測定した。
実施例1~5、比較例1~4で得られたリチウム二次電池正極用組成物については、アルミ箔に対する接着性を評価し、実施例6~15、比較例5~15で得られたリチウム二次電池負極用組成物については、銅箔に対する接着性を評価した。
アルミ箔(厚み15μm)の上に、乾燥後の膜厚が40μmとなるようにリチウム二次電池正極用組成物を塗工、乾燥し、アルミ箔上に電極がシート状に形成された試験片を得た。
このサンプルを縦10cm、横5cmに切り出し、AUTOGRAPH(島津製作所社製、「AGS-J」)を用い、試験片を固定しながら電極シートを引き上げ、アルミ箔から完全に電極シートが剥離するまでに要する剥離力(N)を計測した。
上記「(3-1)アルミ箔に対する接着性」において、アルミ箔を銅箔(厚み15μm)に変更した以外は全く同じ方法にて剥離力を計測した。
(バインダー樹脂シートの作製)
離型処理されたポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に、乾燥後の膜厚が50μmとなるように実施例及び比較例で用いられたポリビニルアセタール系樹脂溶液を塗工、乾燥してバインダー樹脂シートを作製した。
得られたバインダー樹脂シートを30×50mmに切り出し、試験片を作製した。
次に、電解液としてエチレンカーボネートとジエチルカーボネートとの混合溶液(体積比1:1)を用い、得られたフィルムを電解液に25℃で3日間浸漬させた。その後、フィルムを取り出し、直ちに表面の電解液をふき取って除去した後、計量することにより、重量(b)を計測した。
その後、該フィルムを純水500gに2日間浸漬させてフィルム内部の電解液を完全に除去し、110℃で2時間乾燥させた後、計量することにより、重量(c)を計測した。
各重量から、バインダーの溶解率及び膨潤率を次式により算出した。
溶解率(%)=[(a-c)/a]×100
膨潤率(%)=(b/c)×100
なお、溶解率の値が高いほど電解液に樹脂が溶解しやすいことを意味し、膨潤率が高いほど樹脂が電解液によって膨潤しやすいことを意味する。
実施例1~5、比較例1~4で得られたリチウム二次電池正極用組成物については、アルミ箔を用いて作製した電極の柔軟性を評価し、実施例6~15、比較例5~15で得られたリチウム二次電池負極用組成物については、銅箔を用いて作製した電極の柔軟性を評価した。
(5-1)アルミ箔を用いた柔軟性
アルミ箔(厚み15μm)の上に、乾燥後の膜厚が40μmとなるようにリチウム二次電池電極用組成物を塗工、乾燥し、アルミ箔上に電極がシート状に形成された試験片を得た。
このサンプルを縦50cm、横2cmに切り出し、直径2mmのガラス棒に巻き付けて1日放置した後、サンプルの巻き付けを解いて電極のクラックや割れの発生を以下の基準で評価した。
◎:クラックや割れは全く確認されなかった
○:クラックや割れが僅かに確認されたが、活物質の剥がれは全く確認されなかった
△:クラックや割れが確認され、部分的な活物質の剥がれも確認された
×:全面的にクラックや割れが確認され、大部分の活物質の剥がれも確認された
(5-2)銅箔を用いた柔軟性
上記「(5-1)アルミ箔を用いた柔軟性」において、アルミ箔を銅箔(厚み15μm)に変更した以外は全く同じ方法にて柔軟性を評価した。
(6-1)実施例1~5、比較例1~4
(a)コイン電池の作製
実施例1~5、比較例1~4で得られたリチウム二次電池正極用組成物を厚さ15μmのアルミ箔に均一に塗布、乾燥し、これをφ16mmに打ち抜いて正極層を得た。
電解液としてLiPF6(1M)を含有するエチレンカーボネートとジエチルカーボネートとの混合溶媒(体積比1:1)を用い、該電解液を正極層に含浸させた後、この正極層を正極集電体上に置き、さらにその上に電解液を含浸させた厚さ25mmの多孔質PP膜(セパレータ)を置いた。
更に、この上に負極層となるリチウム金属板を置き、この上に絶縁パッキンで被覆された負極集電体を重ね合わせた。この積層体を、かしめ機により圧力を加え、密閉型のコイン電池を得た。
得られたコイン電池について、(宝泉社製、充放電試験装置)を用いて放電容量評価、及び、充放電サイクル評価を行った。
この放電容量評価、充放電サイクル評価は電圧範囲2.7~4.2V、評価温度は25℃と50℃で行った。なお、充放電サイクル評価は、初回の放電容量に対する30サイクル目の放電容量の割合より算出した。
なお、比較例2及び4については、セルに電解液を注入したところ、樹脂成分の溶出によって、電極からの活物質の剥がれが確認された。この状態で、二次電池の作製および放電容量の評価を行ったが、充放電ができなかったため、「測定不能」とした。
実施例6~15、比較例5~15で得られたリチウム二次電池負極用組成物を厚さ15μmの銅箔に均一に塗布、乾燥し、これをφ16mmに打ち抜いて負極層を得た。
得られた負極層を用いた以外は、(6-1)と同じ方法にて密閉型のコイン電池を得た後、放電容量評価、及び、充放電サイクル評価を行った。なお、充放電サイクル評価は、初回の放電容量に対する30サイクル目の放電容量の割合より算出した。
なお、比較例6、8、9、13及び15については、セルに電解液を注入したところ、樹脂成分の溶出によって、電極からの活物質の剥がれが確認された。この状態で、二次電池の作製および放電容量の評価を行ったが、充放電ができなかったため、「測定不能」とした。
上記「(3)接着性(剥離力)」で得られた試験片をφ1.5mmの丸棒に巻き付け、100回連続して擦った時の電極端部の捲れを目視にて以下の基準で評価した。
◎:折り曲げ部には捲れがない
○:折り曲げ部には捲れがあるが、下地(アルミ箔、銅箔)は確認できない
×:折り曲げ部には捲れがあり、下地(アルミ箔、銅箔)が確認できる
Claims (9)
- 蓄電デバイスの電極に用いられるバインダーであって、
50℃、10Hzにおける貯蔵弾性率が1×108~1×1010Paであるバインダー樹脂(A)、及び、50℃、10Hzにおける貯蔵弾性率が1×105~1×107Paであるバインダー樹脂(B)を含有し、
前記バインダー樹脂(A)及び前記バインダー樹脂(B)の合計100重量%に対して、前記バインダー樹脂(A)を85~99.9重量%、前記バインダー樹脂(B)を0.1~15重量%含有し、
前記バインダー樹脂(A)は、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリアクリロニトリル、ポリメタクリル酸メチル及びポリアミドイミドからなる群より選択される少なくとも1種であり、
前記バインダー樹脂(B)は、スチレン-ブタジエン共重合体、スチレン-アクリル共重合体及びアクリル酸系共重合体からなる群より選択される少なくとも1種である
ことを特徴とする蓄電デバイス電極用バインダー。 - バインダー樹脂(A)は、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリアクリロニトリル及びポリメタクリル酸メチルからなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1記載の蓄電デバイス電極用バインダー。
- バインダー樹脂(A)は、ポリビニルアセタール系樹脂、又は、ポリアクリロニトリルであり、
バインダー樹脂(B)は、スチレン-ブタジエン共重合体、スチレン-アクリル共重合体及びアクリル酸系共重合体からなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1又は2記載の蓄電デバイス電極用バインダー。 - バインダー樹脂(A)、バインダー樹脂(B)及び水性媒体を含有することを特徴とする請求項1、2又は3記載の蓄電デバイス電極用バインダー。
- バインダー樹脂(A)は、微粒子形状であり、体積平均粒子径が10~1000nmであることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の蓄電デバイス電極用バインダー。
- バインダー樹脂(A)は、50℃、10Hzにおける貯蔵弾性率が1×108~1.5×109Paであることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の蓄電デバイス電極用バインダー。
- 請求項1、2、3、4、5又は6記載の蓄電デバイス電極用バインダー、及び、活物質を含有する蓄電デバイス電極用組成物であって、前記活物質100重量部に対して、バインダー樹脂(A)及びバインダー樹脂(B)の合計含有量が0.1~12重量部であることを特徴とする蓄電デバイス電極用組成物。
- 請求項7記載の蓄電デバイス電極用組成物を含有することを特徴とする蓄電デバイス電極。
- 請求項8記載の蓄電デバイス電極を含有することを特徴とする蓄電デバイス。
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