JP2014026824A - 非水電解質二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】負極合剤層の塗工性及びサイクル特性に優れ、かつサイクル後の電池厚み増加を抑制することができる非水電解質二次電池を得る。
【解決手段】負極合剤層を含む負極と、正極と、非水電解質とを備える非水電解質二次電池であって、負極合剤層中に、ポリメタクリル酸メチル及びポリスチレンから選ばれる少なくとも1種の添加樹脂と、カルボキシメチルセルロースと、スチレンブタジエンゴムと、負極活物質とが含まれていることを特徴としている。
【選択図】なし

Description

本発明は、非水電解質二次電池に関するものである。
近年、環境衛生面等の観点から、リチウムイオン電池などの非水電解質二次電池の負極合剤層を形成するためのスラリーとして、一般に水系スラリーが用いられている。このような水系スラリーを用いた場合の負極バインダーとしては、主にスチレンブタジエンゴム(SBR)のラテックスが用いられている。
サイクルに伴う電池厚みの増加を抑制する方法として、負極の厚み増加を抑制することが考えられる。負極の厚み増加を抑制する方法としては、負極合剤層の結着力を高める方法が考えられる。負極合剤層の結着力を高めるためには、バインダーを増量することが考えられるが、SBRをバインダーとして用いた場合、点結着であるため、バインダーの量を増加しても、活物質粒子間の結着強度はそれほど高めることができない。
本発明者らは、後述するように、カルボキシメチルセルロースとスチレンブタジエンゴムとを含む負極合剤層形成用スラリーを用いて形成した負極において、負極合剤層中に、ポリメタクリル酸メチル及びポリスチレンから選ばれる少なくとも1種の添加樹脂を含有させることにより、電極の厚み増加を抑制できることを見出した。
特許文献1においては、電解液にゲル状の固体電解質を用いるポリマー電池が開示されている。しかしながら、固体電解質は、イオン伝導性が低いため、容量を高めるため負極合剤層の量を多くすると、負荷特性が大幅に低下する。これは、Liイオンの拡散距離が物理的に長くなるためであり、Liイオンの供給が律速となるからである。
特許文献2及び3においては、負極内にバインダー成分として、ポリメタクリル酸メチルやポリスチレンを含有させることが提案されている。
しかしながら、ポリメタクリル酸メチルやポリスチレンは、水に膨潤する性質を有しておらず、このため、カルボキシメチルセルロース(CMC)のように増粘剤としての効果は発揮されない。このため、分散性や塗工性が大きく低下し、電極が作製できないという問題を生じる。
特開平03−188115号公報 特開平11−354126号公報 特開2000−67871号公報
本発明の目的は、負極合剤層の塗工性及びサイクル特性に優れ、かつサイクル後の電池厚み増加を抑制することができる非水電解質二次電池を提供することにある。
本発明は、負極合剤層を含む負極と、正極と、非水電解質とを備える非水電解質二次電池であって、負極合剤層中に、ポリメタクリル酸メチル及びポリスチレンから選ばれる少なくとも1種の添加樹脂と、カルボキシメチルセルロースと、スチレンブタジエンゴムと、負極活物質とが含まれていることを特徴としている。
本発明によれば、負極合剤層の塗工性及びサイクル特性を改善することができ、かつサイクル後の電池厚み増加を抑制することができる。
本発明においては、負極合剤層中に、カルボキシメチルセルロース(CMC)及びスチレンブタジエンゴム(SBR)に加えて、ポリメタクリル酸メチル及びポリスチレンから選ばれる少なくとも1種の添加樹脂が含有されている。
負極合剤層に含有された添加樹脂は、非水電解質二次電池を組み立てた際、非水電解質の溶媒を吸収し、膨潤して体積が膨張する。膨張した添加樹脂は、負極合剤層中の空隙を埋めるように体積が膨張する。従って、膨潤した添加樹脂が、負極活物質粒子の表面に接し、添加樹脂が結着剤の役割を果す。このため、活物質粒子間の接着性が改善する。
SBRのようなラテックス系結着剤は、点接着により活物質粒子と接触している。これに対し、膨潤した添加樹脂は、活物質粒子の表面をより広く覆うことができる。このため、SBRに比べ、活物質粒子間の接着性を高める効果が大きい。
また、膨潤した添加樹脂は、伸縮性があるため、黒鉛やシリコンなどの合金のように、大きな膨張収縮をする活物質を用いても、膨張/収縮に対応して変形することができる。このため、膨張した添加樹脂が活物質粒子から剥がれにくく、活物質粒子間の接着性を保つ効果がある。このため、サイクル時の負極の膨張量を抑制することができ、電池厚みの増加を低減することができる。
ポリマー電池の固体電解質の場合には、イオン伝導度が低くなる。これに対し、本発明では、イオン伝導度の高い非水電解質を用いることができる。このため、負極合剤層の質量を多くした場合にも、負荷特性やサイクル特性を損なうことなく、サイクル後の電池厚み増加を抑制することができる。
添加樹脂の含有量は、負極合剤層中の固形分に対して、5質量%以下であることが好ましい。5質量%より高い場合は、添加樹脂が、負極合剤層中の空隙を埋める割合が大きくなり、負荷特性及びサイクル特性が低下する場合がある。添加樹脂の含有量の上限値は、さらに好ましくは2質量%以下である。
添加樹脂の含有量の下限値は、特に限定されるものではないが、0.01質量%以上であることが好ましく、さらに好ましくは0.1質量%以上である。
CMCの含有量は、負極合剤層中の固形分に対して、0.5〜3質量%の範囲であることが好ましい。また、SBRの含有量は、負極合剤層中の固形分に対して、0.5〜5質量%の範囲内であることが好ましい。
負極活物質は、非水電解質二次電池に用いることができる負極活物質であれば特に限定されるものではない。例えば、黒鉛などの炭素材料、シリコン酸化物、シリコンなどのリチウムと合金化する材料などが挙げられる。
負極合剤層の1m当りの質量は、180g/m以上であることが好ましい。180g/m以上とすることにより、負極容量を高めることができ、負極容量を高めても、負荷特性及びサイクル特性を低下させることなく、サイクル後の電池厚み増加を抑制することができる。負極合剤層の1m当りの質量は、さらに好ましくは200g/m以上であり、さらに好ましくは220g/m以上である。
負極合剤層の1m当りの質量の上限値は、特に限定されるものではないが、一般には400g/m以下である。
添加樹脂は、架橋された樹脂であることが好ましい。架橋された樹脂を用いることにより、添加樹脂の膨潤性を適宜調整することができる。添加樹脂の架橋度は、負極合剤層における負極活物質の種類や量、バインダーの種類や量などを考慮して、適宜調整することができる。
添加樹脂の添加方法は、負極合剤層を形成するスラリーを作製する際に添加してもよいし、湿式処理や乾式処理で、活物質粒子の表面に添加樹脂をコーティングし、コーティングした負極活物質粒子を用いることにより、負極合剤層中に添加樹脂を添加してもよい。
正極及び非水電解質は、非水電解質二次電池に用いるものであれば、特に限定されることなく用いることができる。
正極活物質としては、例えば、コバルト酸リチウム、ニッケルあるいはマンガンを含むリチウム複合酸化物、リン酸鉄リチウムLiFePOに代表されるオリビン型リン酸リチウム等などが挙げられる。ニッケルあるいはマンガンを含むリチウム複合酸化物としては、Ni−Co−Mn、Ni−Mn−Al、及びNi−Co−Alなどのリチウム複合酸化物などが挙げられる。正極活物質はこれらを単独で用いてもよいし混合して用いてもよい。
非水電解質としては、溶媒にリチウム塩を添加したものが挙げられる。リチウム塩としては、例えば、LiPF,LiBF,LiN(SOCF,LiN(SO,LiPF6−x(C2n+1)x[但し、1<x<6,n=1または2]等が挙げられる。これらは1種もしくは2種以上混合して用いることができる。溶媒としては、カーボネート系溶媒を用いることが好ましく、さらに環状カーボネートと鎖状カーボネートの組み合わせで用いることが好ましい。
リチウム塩の濃度としては、電解液1リットル当り0.8〜1.8モルとすることが好ましい。
以下、本発明を具体的な実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施することが可能なものである。
(実施例1)
〔正極の作製〕
コバルト酸リチウム、アセチレンブラック(電気化学工業社製、HS100)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)を質量比で、95:2.5:2.5の割合で混合して、N−メチル−ピロリドン(NMP)を添加した。これを混合機(プライミクス社製、T.K.ハイビスミックス)を用いて攪拌し、正極合剤層形成用スラリーを調製した。このスラリーを、アルミニウム箔の両面に塗布し、乾燥後、圧延して正極とした。充填密度は3.6g/mlとした。
〔負極の作製〕
人造黒鉛(平均粒子径:21μm、BET比表面積:4.0m/g)と、カルボキシメチルセルロース(CMC、ダイセルファインケム社製、♯1380、エーテル化度:1.0〜1.5)と、SBR(結合スチレン量が70%以下)とを、質量比で98.0:1.0:1.0となるように混合し、これに所定量の添加樹脂を加え、希釈溶媒としての水をこれらの混合物に添加した。これを混合機(プライミクス社製、T.K.ハイビスミックス)を用いて攪拌し、負極合剤層形成用スラリーを調製した。
上記スラリーを、銅箔の両面上に負極合剤層の1m当りの質量が、230g/mとなるように塗布した。次に、これを大気中105℃で乾燥し、圧延することにより負極を作製した。負極合剤層の充填密度は、1.60g/mlとした。
なお、本実施例においては、添加樹脂として、ポリメタクリル酸メチル(商品名:MB30X−5、平均粒子径:5μm、架橋度:高、積水化成品工業社製)を、負極活物質層の固形分に対して、0.01質量%となるように添加した。
〔非水電解液の調製〕
六フッ化リン酸リチウムLiPFを、エチレンカーボネート(EC):ジエチルカーボネート(DEC)=3:7(容積比)となるように混合した混合溶媒に1.0モル/リットルとなるように添加して、非水電解液を調製した。
〔電池の組み立て〕
上記正極と、上記負極と、ポリエチレン製セパレータを用いて、正極と負極とをセパレータを介して対向させた。次に、正極タブ及び負極タブを、それぞれ各電極内における最外周部に位置するように正極及び負極に取り付け、正極、負極及びセパレータを渦巻き状に巻回して、電極体を作製した。この電極体を、アルミニウムラミネートからなる電池外装体内に入れ、105℃で2時間真空乾燥した後、非水電解液を電池外装体内に注入し、その後電池外装体を封止して、本発明電池T1を作製した。なお、本電池の設計容量は800mAhである。
(実施例2)
添加樹脂の添加量を、固形分に対して0.5質量%とした以外は、上記実施例1と同様にして負極を作製し、これを用いて本発明電池T2を作製した。
(実施例3)
添加樹脂の添加量を、固形分に対して2.0質量%とした以外は、上記実施例1と同様にして負極を作製し、これを用いて本発明電池T3を作製した。
(実施例4)
添加樹脂の添加量を、固形分に対して5.0質量%とした以外は、上記実施例1と同様にして負極を作製し、これを用いて本発明電池T4を作製した。
(実施例5)
添加樹脂として、ポリメタクリル酸メチル(商品名:MBX−5、平均粒子径:5μm、架橋度:標準、積水化成品工業社製)を用いた以外は、実施例2と同様にして負極を作製し、これを用いて本発明電池T5を作製した。
(実施例6)
添加樹脂として、ポリメタクリル酸メチル(商品名:MB20X−5、平均粒子径:5μm、架橋度:中、積水化成品工業社製)を用いた以外は、実施例2と同様にして負極を作製し、これを用いて本発明電池T6を作製した。
(実施例7)
添加樹脂として、ポリメタクリル酸メチル(商品名:MBX−20、平均粒子径:20μm、架橋度:標準、積水化成品工業社製)を用いた以外は、実施例2と同様にして負極を作製し、これを用いて本発明電池T7を作製した。
(実施例8)
添加樹脂として、ポリスチレン(商品名:SBX−6、平均粒子径:6μm、架橋度:標準、積水化成品工業社製)を用いた以外は、実施例2と同様にして負極を作製し、これを用いて本発明電池T8を作製した。
(実施例9)
負極合剤層の1m当りの質量を、180g/mとしたこと以外は、実施例2と同様に負極を作製し、この負極を用いて本発明電池T9を作製した。
(比較例1)
負極合剤層形成用スラリーに、添加樹脂を添加しないこと以外は、実施例1と同様にして負極を作製し、この負極を用いて比較電池R1を作製した。
(比較例2)
負極活物質:CMC:SBR=98.0:1.0:1.5の質量比としたこと以外は、比較例1と同様にして負極を作製し、この負極を用いて比較電池R2を作製した。
(比較例3)
負極合剤層の1m当りの質量を、180g/mとしたこと以外は、比較例1と同様に負極を作製し、この負極を用いて比較電池R3を作製した。
(比較例4)
LiPFを1モル/リットルの濃度で含むポリプロピレングリコールを主体とした固体電解質を用いた以外は、比較例1と同様の負極を用い、比較電池R4を作製した。
(比較例5)
負極合剤層の1m当りの質量を、180g/mとしたこと以外は、比較例1と同様に負極を用い、比較例4と同様にして比較電池R5を作製した。
<電池性能評価>
上記の各電池について、以下のようにして電池性能を評価した。
〔サイクル試験〕
・充電
1It(800mA)の電流で電圧が4.2Vになるまで定電流充電を行い、その後4.2Vの定電圧で電流が1/20It(40mA)になるまで定電圧充電した。
・放電
1It(800mA)の電流で電圧が2.75Vになるまで定電流放電を行った。
・休止
上記充電と上記放電との間の休止期間は10分とした。
上記充放電条件で各電池についてサイクル試験を行った。
200サイクル目の放電容量と1サイクル目の放電容量の比を、以下の式に示すように容量維持率とした。
容量維持率(%)=(200サイクル目の放電容量/1サイクル目の放電容量)×100
〔負極膨化率の測定〕
200サイクル後の電池を充電し、解体した後、負極厚みを測定した。その測定値と、圧延後の負極の厚みから、以下の式に示すように、負極膨化率を算出した。
負極膨化率(%)=(200サイクル後の負極厚み(μm)/圧延後の負極厚み(μm))×100
また、比較電池R1と比較した場合の、各電池の膨化抑制量を、以下の式から算出した。
膨化抑制量(%)=比較電池R1の負極膨化率(%)−各電池の負極膨化率(%)
<添加量の影響>
電池T1〜T4及びR1〜R2の測定結果を、表1にまとめて示す。
Figure 2014026824
添加樹脂を添加した電池T1〜T4と、添加樹脂を添加していない電池R1及びR2との比較から、本発明に従い添加樹脂を負極合剤層中に含有させることにより、負極の膨化が抑制されていることがわかる。これは、負極合剤層中に存在する添加樹脂が、非水電解液の溶媒によって膨潤することにより、負極活物質表面と接触し、これによって負極活物質間の接着強度が改善され、負極の膨化が抑制されたためと考えられる。
電池R2においては、SBRの量を増加しているが、電池T2と比較すると、SBRを増加するよりも添加樹脂を添加することにより、電極の膨化の抑制の効果が高くなることがわかる。SBRは、乾燥時でも粒子状に存在しており、負極活物質と点接着していることが確認されている。そのため、SBRの量を増加させても、負極活物質と接着する点は増えるものの、添加樹脂の場合のように活物質の表面に広く接着するものではない。そのため、粒子間の結着を大幅に改善することができない。また、SBRの量を増加させた場合、イオン伝導性が低下して、負荷特性及びサイクル特性が低下する。従って、SBRよりも、添加樹脂を添加した方が、より結着強度を高めることができ、負極の膨化量を低減することができる。
表1から明らかなように、添加樹脂の添加量は、負極の固形分に対して5質量%であっても、充分に負極膨化抑制の効果が得られる。添加樹脂の添加量が多くなると、膨潤した添加樹脂が、負極合剤層の空隙を埋める割合が増加するため、非水電解液の液回りが低下し、負荷特性及びサイクル特性が低下する傾向にある。従って、添加樹脂の添加量は、負極の固形分に対して、5質量%以下であることが好ましい。
<添加樹脂の平均粒子径及び種類による影響>
電池T2,T5〜T8及びR1の測定結果を、表2にまとめて示す。
Figure 2014026824
表2から明らかなように、添加樹脂の平均粒子径が小さくなるほど、負極の膨化抑制の効果が高くなることがわかる。これは、平均粒子径が小さいほうが、添加樹脂の表面積が多くなるため、添加樹脂が膨潤した際、より広く活物質の表面と接触し、活物質間の接着強度を改善するからであると考えられる。添加樹脂の平均粒子径は、20μm以下であることが好ましい。
また、表2に示す結果から、添加樹脂の架橋度が高くなるほど、負極膨化抑制の効果が高くなることがわかる。なお、架橋度は、「標準」、「中」、「高」の順で高くなる。添加樹脂の架橋度は、添加樹脂の膨潤度と相関関係がある。架橋度が低くなると、膨潤度が高くなるため、負極合剤層中の空隙を、膨潤した添加樹脂が埋める割合が増えるため、負荷特性やサイクル特性の低下を招く傾向がある。
<負極合剤層の1m当りの質量の影響>
電池T2、T9、R1及びR3の測定結果を、表3にまとめて示す。
Figure 2014026824
表3に示す結果から、負極合剤層の1m当りの質量が大きくなるほど、負極の膨化率を抑制できる効果が大きくなることがわかる。負極合剤層の1m当りの質量が大きくなると、集電体と反対側である負極合剤層の表面での応力が大きくなる。このため、負極膨化を抑制するためには、より高い粒子間強度が必要となり、本発明の効果がより大きく発揮されるものと思われる。
表3に示す結果から、負極合剤層の1m当りの質量が、180g/m以上の場合に、より膨化抑制効果が発現されることがわかる。
<ポリマー電池との比較>
電池T2、T9、R1、R4及びR5の測定結果を、表4にまとめて示す。
Figure 2014026824
電池R4とR5との比較から、ポリマー電池の場合、負極合剤層の1m当りの質量が180g/mから230g/mになると、負極膨化抑制の効果は認められるが、サイクル時の容量維持率が大きく低下してしまうことがわかる。ポリマー電池では、負極合剤層の空隙が全てゲル状の固体電解質で埋まってしまう。このため、Liイオン導電性の低い固体電解質では、Liイオンの伝導性が律速となり、負荷特性及びサイクル特性が大幅に低下する。
これに対し、電池T2とT9を比較すると、本発明に従い添加樹脂を負極合剤層中に添加した場合、負極合剤層の1m当りの質量が高くなっても、負荷特性及びサイクル特性を低下させることなく、負極の膨化を抑制できることがわかる。
(比較例6)
負極合剤層を作製する際、負極合剤層形成用スラリーにCMC添加しないこと以外は、実施例2と同様にして負極合剤層形成用スラリーを調製した。しかしながら、この負極合剤層形成用スラリーにおいては負極活物質を良好に分散させることができず、塗工性が著しく劣っており、集電体の上にスラリーを塗工することができなかった。従って、特許文献2に開示されているように、CMCを用いずに負極を作製することができなかった。

Claims (5)

  1. 負極合剤層を含む負極と、正極と、非水電解質とを備える非水電解質二次電池であって、
    前記負極合剤層中に、ポリメタクリル酸メチル及びポリスチレンから選ばれる少なくとも1種の添加樹脂と、カルボキシメチルセルロースと、スチレンブタジエンゴムと、負極活物質とが含まれている、非水電解質二次電池。
  2. 前記添加樹脂の含有量が、前記負極合剤層中の固形分に対して、5質量%以下である、請求項1に記載の非水電解質二次電池。
  3. 前記負極活物質が、炭素材料である、請求項1または2に記載の非水電解質二次電池。
  4. 前記負極合剤層の1m当りの質量が、180g/m以上である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の非水電解質二次電池。
  5. 前記添加樹脂が、架橋された樹脂である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の非水電解質二次電池。
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