JP7010274B2 - アルミニウムケイ酸塩又はアルミニウム水和物を含む有害物質吸着剤、アルミニウム水和物、アルミニウムケイ酸塩又はアルミニウム水和物の製造方法、及び有害物質の除去方法 - Google Patents

アルミニウムケイ酸塩又はアルミニウム水和物を含む有害物質吸着剤、アルミニウム水和物、アルミニウムケイ酸塩又はアルミニウム水和物の製造方法、及び有害物質の除去方法 Download PDF

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Description

特許法第30条第2項適用 1.掲載日:平成30年10月23日 掲載アドレス:https://www.gepc.or.jp/kenkyu/24th/download/pwchk.php 内容:第24回地下水・土壌汚染とその防止対策に関する研究集会の講演集(S1-10)(第39頁~第42頁) 2.開催日(発表日):平成30年10月30日(開催期間:平成30年10月30日~31日) 集会名:第24回地下水・土壌汚染とその防止対策に関する研究集会 開催場所:とうほう・みんなの文化センター(福島県福島市春日町5-54) 内容:第24回地下水・土壌汚染とその防止対策に関する研究集会の口頭発表及びポスター発表(S1-10) 3.掲載日:令和1年9月30日 掲載アドレス:https://www.gepc.or.jp/kenkyu/25th/download/pwchk.php 内容:第25回地下水・土壌汚染とその防止対策に関する研究集会の講演集(S2-16)(第183頁~第186頁) 4.開催日(発表日):令和1年10月8日(開催期間:令和1年10月8日~9日) 集会名:第25回地下水・土壌汚染とその防止対策に関する研究集会 開催場所:大阪市中央公会堂(大阪市北区中之島1丁目1番27号) 内容:第25回地下水・土壌汚染とその防止対策に関する研究集会の口頭発表及びポスター発表(S2-16) 5.掲載日:令和1年9月30日 掲載アドレス:https://www.gepc.or.jp/kenkyu/25th/download/pwchk.php 内容:第25回地下水・土壌汚染とその防止対策に関する研究集会の講演集(S4-13)(第367頁~第369頁) 6.開催日(発表日):令和1年10月9日(開催期間:令和1年10月8日~9日) 集会名:第25回地下水・土壌汚染とその防止対策に関する研究集会 開催場所:大阪市中央公会堂(大阪市北区中之島1丁目1番27号) 内容:第25回地下水・土壌汚染とその防止対策に関する研究集会の口頭発表及びポスター発表(S4-13)
本発明は、水又は土壌中の有害物質の吸着性能に優れたアルミニウムケイ酸塩又はアルミニウム水和物を含む有害物質吸着剤に関する。また、前記のアルミニウムケイ酸塩又はアルミニウム水和物の製造方法に関する。更に、新規なアルミニウム水和物に関する。更に、有害物質の除去方法に関する。
環境省が、「水質汚濁防止法に定める有害物質のうち、ほう素およびその化合物については10mg/L、ふっ素およびその化合物については8mg/L」という一般排水基準を適用したことにより、ホウ素、フッ素の処理に関する吸着剤の開発が進められている。また、土壌汚染対策法の特定有害物質として、第二種特定有害物質(重金属等)には、「カドミウム及びその化合物、六価クロム化合物、シアン化合物、水銀及びその化合物、セレン及びその化合物、鉛及びその化合物、砒素及びその化合物、ふっ素及びその化合物、並びにほう素及びその化合物」が挙げられており、それらを吸着する吸着剤の開発も進められている。
従来技術として、例えば、カルシウムイオン又はマグネシウムイオンとアルミニウムイオン又は鉄イオンとを含有する複合金属酸化物からなる吸着剤(特許文献1)、酸化カルシウムとカルシウムアルミネートからなる吸着剤(特許文献2)、マグネシウムイオン、アルミニウムイオン及びカリウムイオンからなる複合酸化物による吸着剤(特許文献3)、カルシウムイオン、アルミニウムイオン及び鉄イオンからなる複合酸化物による吸着剤(特許文献4)等が挙げられる。また、特許文献5には、非晶質アルミニウム化合物又はその誘導体を主成分とするフッ素を含む特定有害物質の不溶化材が記載されている。更に、特許文献6及び7には、特定のNMRとX線ピークパターンを有するアルミニウムケイ酸塩を成分とする金属吸着剤が記載されている。
特開2004-041889号公報 特開2005-118762号公報 特開2008-188596号公報 特開2008-246478号公報 特開2013-227554号公報 国際公開第2012/124222号公報 特開2018-43207号公報
しかしながら、従来技術の吸着剤では、吸着性能が必ずしも十分高いとはいえず、特に、フッ素及びホウ素等の有害物質に対する優れた吸着性能を有する吸着剤が望まれている。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、アルミニウムケイ酸塩又はアルミニウム水和物を含む特定の有害物質吸着剤を用いた場合に、フッ素及びホウ素等の有害物質に対する高い吸着性能を示すことを見出し、本発明を完成した。
更に、新規化合物である、管電圧40kV、管電流50mAにてCu-Kαを線源として用いた粉末X線回折パターンにおいて、回折角度2θにおける8.5°±0.5°、28°±0.5°、49°±0.5°及び65°±0.5°にピークを有するアルミニウム水和物を含む特定の有害物質吸着剤を用いた場合に、フッ素等の有害物質に対する吸着性能が特に優れていることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、上記課題を解決するための本発明は、以下の通りである。
[1]アルミニウムケイ酸塩又はアルミニウム水和物を含む、有害物質吸着剤。
[2]有害物質がフッ素又はその化合物である、[1]に記載の有害物質吸着剤。
[3]有害物質がホウ素又はその化合物である、[1]に記載の有害物質吸着剤。
[4]前記アルミニウムケイ酸塩又はアルミニウム水和物において、アルミニウムに対するケイ素のモル比(Si/Al)が0~0.6である、[1]~[3]のいずれかに記載の有害物質吸着剤。
[5]前記アルミニウムケイ酸塩又はアルミニウム水和物において、アルミニウムに対するケイ素のモル比(Si/Al)が0.3以下である、[1]~[4]のいずれかに記載の有害物質吸着剤。
[6]前記アルミニウムケイ酸塩又はアルミニウム水和物において、アルミニウムに対するケイ素のモル比(Si/Al)が0.1以下である、[1]~[5]のいずれかに記載の有害物質吸着剤。
[7]前記アルミニウム水和物が、管電圧40kV、管電流50mAにてCu-Kαを線源として用いた粉末X線回折パターンにおいて、回折角度2θにおける8.5°±0.5°、28°±0.5°、49°±0.5°及び65°±0.5°にピークを有する、[5]又は[6]に記載の有害物質吸着剤。
[8]管電圧40kV、管電流50mAにてCu-Kαを線源として用いた粉末X線回折パターンにおいて、回折角度2θにおける8.5°±0.5°、28°±0.5°、49°±0.5°及び65°±0.5°にピークを有するアルミニウム水和物。
[9]アルミニウムに対してケイ素のモル比(Si/Al)が0.1以下のケイ素を含有する、[8]に記載のアルミニウム水和物。
[10]アルミニウムケイ酸塩又はアルミニウム水和物の製造方法であって、アルミニウムに対するケイ素のモル比(Si/Al)が0.6以下である、アルミニウムを含む溶液又はアルミニウムとケイ素とを含む溶液を10~50℃の範囲の温度下にて、pH5~9の範囲で中和する工程を含む、製造方法。
[11]前記中和工程で得られた固形物の懸濁液を加熱処理する工程を含む、[10]に記載のアルミニウムケイ酸塩又はアルミニウム水和物の製造方法。
[12]前記モル比(Si/Al)が0.3以下である、[10]又は[11]に記載のアルミニウム水和物の製造方法。
[13]有害物質が存在する水又は土壌に、アルミニウムケイ酸塩又はアルミニウム水和物を含む吸着剤を混合し、有害物質を吸着させ、次いで、吸着剤を分離する、有害物質の除去方法。
[14]有害物質の存在下、アルミニウムを含む溶液を、又は、アルミニウムとケイ素とを含む溶液を、中和して、有害物質とアルミニウム水和物又はアルミニウムケイ酸塩を共沈殿させ、次いで、得られた共沈殿物を固液分離する、有害物質の除去方法。
本発明のアルミニウムケイ酸塩又はアルミニウム水和物は、フッ素、ホウ素等の有害物質の吸着性能が高いので、有害物質吸着剤の含有物としてそれを用いると有害物質で汚染された水や土壌等を効果的に浄化することができる。
実施例14におけるホウ素吸着量を示す図である。 実施例15におけるホウ素吸着量を示す図である。 実施例16におけるホウ素吸着量を示す図である。 実施例17~21で得られた化合物の粉末X線回折パターンを示す図である。 実施例17~21で得られた化合物のフッ素吸着結果を示す図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について説明する。ただし、下記の実施形態は本発明を説明するための例示であり、本発明は下記の実施形態に何ら限定されるものではない。
<有害物質>
有害物質としては、水や土壌等に含まれる有害物質を対象物質に挙げることができ、具体的には、前記の土壌汚染対策法の特定有害物質であるカドミウム及びその化合物、六価クロム化合物、シアン化合物、水銀及びその化合物、セレン及びその化合物、鉛及びその化合物、砒素及びその化合物、フッ素及びその化合物、ホウ素及びその化合物が挙げられ、特に、フッ素及びその化合物及び/又はホウ素及びその化合物を対象物質とするのが好ましい。
<有害物質吸着剤>
有害物質吸着剤は、アルミニウムケイ酸塩又はアルミニウム水和物を含み、使用場面に応じて、石膏等の固化材、pH調整剤、その他の吸着剤等を含んでいてもよい。また、適当な大きさに成形・造粒してもよく、基材の上に担持してもよい。
(アルミニウムケイ酸塩及びアルミニウム水和物)
アルミニウムケイ酸塩は、ケイ素(Si)、アルミニウム(Al)、酸素(O)及び水素(H)を構成元素とし、多数のSi-O-Al結合で組み立てられた水和ケイ酸アルミニウムである。アルミニウムケイ酸塩は、結晶質のものであってもよいが、粉末X線回折パターンにおいてピークを有しない非晶質のものか又はブロードなピークを有する低結晶質のものが好ましい。アルミニウムに対してケイ素のモル比(Si/Al)が0.01~1.2(0.01以上1.2以下)が好ましく、0.01~0.6(0.01以上0.6以下)がより好ましく、0.01~0.3(0.01以上0.3以下)が更に好ましく、0.01~0.1(0.01以上0.1以下)が最も好ましい。
Si/Alが0の場合、ケイ素が含まれないためにアルミニウム水和物といい、アルミニウム(Al)、酸素(O)及び水素(H)を構成元素とし、多数のAl-O-Al結合で組み立てられた水酸化アルミニウム、水和アルミニウム等である。アルミニウム水和物は、結晶質のものであってもよいが、粉末X線回折パターンにおいてピークを有しない非晶質のものか又はブロードなピークを有する低結晶質のものが好ましい。また、Si/Alが0~0.3(0以上0.3以下)の場合、ケイ素の含有量が少ないためアルミニウム水和物という場合があり、Si/Alが0~0.1(0以上0.1以下)がより好ましく、0~0.05(0以上0.05以下)が更に好ましく、0~0.01(0以上0.01以下)が最も好ましい。このようなアルミニウムケイ酸塩又はアルミニウム水和物の粒径は、0.1~100μmが好ましく、より好ましくは1~50μmである。
(アルミニウムケイ酸塩の製造方法)
アルミニウムケイ酸塩は、通常、ケイ素源及びアルミニウム源となる原料として、無機ケイ素化合物及び無機アルミニウム化合物を用い、これらの水溶液を混合撹拌し、pH調整して固形物(アルミニウムケイ酸塩又はアルミニウム水和物)を得る。この固形物を必要に応じて加熱処理、固液分離し、脱塩処理(洗浄)、乾燥してもよい。固液分離は、加圧ろ過法、真空ろ過法、遠心分離法等の通常の方法で行うことができる。
ケイ素源として使用される無機ケイ素化合物は、水溶性であればよく、具体的には、オルトケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、水ガラス、無定形コロイド状二酸化ケイ素(エアロジル等)等のケイ酸塩が好適なものとして挙げられる。また、上記ケイ酸塩分子と結合させる無機アルミニウム化合物は、アルミニウムイオンを生成するものであればよく、具体的には、例えば、塩化アルミニウム、硝酸アルミニウム、硫酸アルミニウム及びアルミン酸ナトリウム等のアルミニウム化合物が挙げられる。これらのケイ素源及びアルミニウム源は、上記の化合物に限定されるものではなく、それらと同程度の効果を有するものであれば同様に使用することができる。
これらの原料を適切な水溶液に溶解させ、所定の濃度の溶液を調製する。本目的を満たす優れた吸着挙動を示すアルミニウムケイ酸又はアルミニウム水和物を合成するには、ケイ素/アルミニウムモル比(Si/Al)を0~1.2(0以上1.2以下)となるように混合するのが好ましく、0~0.6(0以上0.6以下)がより好ましく、0~0.3(0以上0.3以下)が更に好ましく、0~0.1(0以上0.1以下)が最も好ましい。溶液中のケイ素化合物の濃度は、Siで表して1~2000mmol/Lであり、アルミニウム化合物の溶液の濃度は、Alで表して1~2000mmol/Lであるが、好適な濃度としては1~700mmol/Lのケイ素化合物溶液と、1~1000mmol/Lのアルミニウム化合物溶液を混合することが好ましい。
これらの比率及び濃度に基づいて、アルミニウム化合物溶液にケイ素化合物溶液を混合し、酸又はアルカリを添加してpHを5~9に調整して、固形物(アルミニウムケイ酸塩又はアルミニウム水和物)を形成する。その後、この固形物を含む懸濁液を、必要に応じて70~98℃程度、好ましくは90~98℃程度で所定時間(5時間~1週間程度)加熱後、固液分離し、洗浄し、乾燥するのが好ましい。固液分離は、加圧ろ過法、真空ろ過法、遠心分離法等の通常の方法で行うことができる。また、乾燥温度は、具体的には90℃以下が好ましく、80℃以下がより好ましく、70℃以下が更に好ましい。
(アルミニウム水和物)
本発明のアルミニウム水和物は、アルミニウムのほかにケイ素を含有してもよく、アルミニウムに対してケイ素の含有量はモル比(Si/Al)で表して0~0.3(0以上0.3以下)となる範囲のものであり、0~0.2(0以上0.2以下)となる範囲が好ましく、0~0.1(0以上0.1以下)となる範囲がより好ましく、0~0.05(0以上0.05以下)となる範囲が更に好ましく、0~0.01(0以上0.01以下)となる範囲が最も好ましい。
前記アルミニウム水和物のうち、管電圧40kV、管電流50mAにてCu-Kαを線源として用いた粉末X線回折パターンにおいて、回折角度2θにおける8.5°±0.5°、28°±0.5°、49°±0.5°及び65°±0.5°にピークを有するアルミニウム水和物は新規化合物であり、アルミニウムに対してケイ素の含有量はモル比(Si/Al)で表して0~0.1(0以上0.1以下)となる範囲が好ましく、0~0.05(0以上0.05以下)となる範囲が更に好ましく、0~0.01(0以上0.01以下)となる範囲が最も好ましい。この新規化合物は、例えば、後記実施例17及び18に記載された方法で製造できる。この化合物は、後記試験例4の結果からも明らかなように、フッ素の吸着性能が特に優れている。
(アルミニウム水和物の製造方法)
前記アルミニウム水和物は、例えば、前記の方法に沿って、無機ケイ素化合物と無機アルミニウム化合物溶液をSi/Alモル比が0~0.3となるように10~50℃の範囲の温度下にて混合し、酸又はアルカリを添加してpH5~9の範囲で中和して、製造することができる。アルミニウム源は、塩化アルミニウムがより好ましい。溶液中のケイ素化合物の濃度は0~1000mmol/Lが好ましく、0~500mmol/Lがより好ましい。アルミニウム化合物の溶液の濃度は1~1000mmol/Lが好ましく、1~500mmol/Lがより好ましい。得られた化合物は、必要に応じて洗浄し、乾燥してもよい。乾燥温度は、乾燥によりベーマイト(AlO(OH))、イモゴライト構造等の結晶構造が違うものが生成しない温度が好ましく、具体的には90℃以下が好ましく、80℃以下がより好ましく、70℃以下が更に好ましい。
前記アルミニウム水和物は、塩化アルミニウム水溶液を水酸化ナトリウム水溶液で中和することによって製造されるので、水酸化アルミニウムであると考えられているが、塩化アルミニウム水溶液中の塩素分やケイ素化合物中のケイ素の影響により、水酸化アルミニウムと、塩素やケイ素が複合した化合物、例えば、Al2.9Cl(OH)3.9の組成式となる可能性もある。
<有害物質の除去方法>
有害物質吸着剤は、水中に含有される有害物質の除去や、土壌中に含有される有害物質の溶出防止に有用な吸着剤として用いることができる。具体的には、有害物質が存在する水又は土壌に、アルミニウムケイ酸塩又はアルミニウム水和物を含む吸着剤を混合し、有害物質を吸着させ、次いで、吸着剤を分離する。
有害物質吸着剤を処理すべき水に投入し、水中に含有される有害物質と接触させることにより、有害物質が有害物質吸着剤に吸着される。このものは、固液分離によって、有害物質が吸着された有害物質吸着剤と水に分離できるので、水中の有害物質を除去し、水が浄化できる。この場合、有害物質吸着剤は被処理水と接触できる状態であればよく、その具体的施用法は特に限定されない。また、固液分離は、デカンテーション、沈降分離、遠心分離、ろ過、膜分離等により行うことができる。有害物質吸着剤を被処理水に投入する場合、被処理水のpHは5~9、好ましくは5~8、更に好ましくは6~8、最も好ましくは6.5~7.5となるように調整するのが望ましい。
有害物質吸着剤を土壌中に添加混合又は散布すると、土壌中の有害物質が有害物質吸着剤に吸着されるので、土壌中の有害物質が降雨等によって溶出するのを防止でき、土壌が浄化できる。有害物質吸着剤の土壌への添加混合量は、土壌の乾燥質量1kg当たり、有害物質吸着剤が0.5~50g、好ましくは10~40gの範囲内で添加混合又は散布するのが望ましい。有害物質が吸着した吸着剤は、必要に応じて土壌から分離してもよい。
更に、有害物質の存在下、アルミニウムを含む溶液を、又は、アルミニウムとケイ素とを含む溶液を、中和して、アルミニウム水和物又はアルミニウムケイ酸塩を製造する際に有害物質を共沈殿させ、次いで、得られた共沈殿物を固液分離すると有害物質が存在していた溶液から有害物質を除去することができる。この共沈殿の方法は、取り込まれた有害物質が溶液に再溶解することがないため、多くの有害物質を短時間で除去することができるため好ましい。アルミニウムケイ酸塩又はアルミニウム水和物の合成は、前記の製造方法が好ましく、(1)アルミニウムを含む溶液を、又は、アルミニウムに対してケイ素のモル比(Si/Al)が0.6以下であるアルミニウムとケイ素を含む溶液を10~50℃の範囲の温度下にて、pH5~9の範囲で中和する方法が好ましく、(2)アルミニウムを含む溶液を、又は、アルミニウムに対してケイ素のモル比(Si/Al)が0.6以下であるアルミニウムとケイ素を含む溶液を10~50℃の範囲の温度下にて、pH5~9の範囲で中和して固形物を得、次いで、得られた固形物の懸濁液を加熱処理する方法がより好ましく、(3)アルミニウムを含む溶液を、又は、アルミニウムに対してケイ素のモル比(Si/Al)が0.3以下であるアルミニウムとケイ素を含む溶液を10~50℃の範囲の温度下にて、pH5~9の範囲で中和する、アルミニウム水和物の製造方法が更に好ましい。固液分離は、加圧ろ過法、真空ろ過法、遠心分離法等の通常の方法で行うことができる。
次に、本発明を実施例及び比較例に基づいて具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例によって何ら限定されるものではない。
<試験例1(フッ素吸着試験)>
フッ素の吸着試験においては、フッ化物イオン濃度が1000mg/Lの標準溶液を10mg/Lに希釈し、1Nの硫酸及び1Nの水酸化ナトリウム水溶液にて、pHが5、7、9となるように調整した。この調整した溶液200mLに対し、実施例で得た各化合物を0.04g添加し、マグネティックスターラーにて撹拌しながら、液固比5000にて吸着試験を行った。上記の各化合物を添加後pHが変動するため、常にpHが5、7、9となるように硫酸又は水酸化ナトリウム水溶液を添加しpH調整を行った。2時間撹拌を行った後、0.45μmのフィルターを用いて吸引ろ過により固液分離した。回収したろ液には、クエン酸を添加し、フッ化物イオン電極によりフッ素イオン濃度を測定した。
<試験例2(ホウ素吸着試験)>
ホウ素イオン濃度が10mg/Lとなるようにホウ酸を溶解させた後、1Nの硫酸及び1Nの水酸化ナトリウム水溶液にて、pHが5、7、9となるように調整した。この調整したホウ酸水溶液40mLと試料0.4gを容積50mLの遠沈管に入れ、回転撹拌装置により撹拌しながら、液固比100での吸着試験を行った。各試料添加後はpHが変動するため、常にpHが5、7、9となるように硫酸又は水酸化ナトリウム水溶液を添加しpH調整を行った。2時間の吸着試験を行った後、0.45μmのフィルターを用いて加圧ろ過により、固液分離した。回収したろ液については、ICP発光分光分析によりホウ素濃度を測定した。
[実施例1~10]
0.45mol/L塩化アルミニウム水溶液100mLに、合成するSi/Alモル比をxとしたとき0.45mol/Lのオルトケイ酸ナトリウム水溶液100xmLを添加し室温にて混合後、30分撹拌を行った。撹拌後、1Nの水酸化ナトリウム溶液を添加し、pHを7に調整した後、さらに1時間撹拌を行った。このようにして生成された懸濁液を遠心分離にて脱塩処理を行った。脱塩処理は遠心分離機を用い、回転速度3000rpm、時間10分の条件にて回収した固形分に純水を加え解砕した後、再度遠心分離機を用いて固形分を回収し、純水を添加し解砕する操作を、電気伝導度が0.4S/m以下になるまで行った。電気伝導度が0.4S/m以下になったところで二つに等量に分けた。一つはポリプロピレン製の容器に移し98℃で2日間加熱した後、溶液をトレイに移し60℃で乾燥させ、もう一つは加熱せずにもう一度遠心分離を行い、固形分をトレイに移し60 ℃にて乾燥させた。乾燥後の試料については、乳鉢にて粉砕し、フッ素・ホウ素吸着試験用の試料とした。
上記実施例1~10のフッ素の吸着試験結果を表1に示す。吸着試験に用いたpH5、7、9の初期フッ化物イオン濃度は、それぞれ9.99、9.95、9.92mg/Lであった。フッ素の吸着量においては、Si/Alモル比が0.0で最も大きく、Si/Alモル比が大きくなるにつれてフッ素吸着量は減少していた。このことからフッ素の吸着においては、単位重量あたりのAl含有量が多いほどフッ素の吸着量は多く、SiよりもAlが重要であることが明らかとなった。またSi/Alモル比が0.0~0.3及び0.8~1.2においては、非加熱試料の方が加熱試料より吸着量が多いが、0.4~0.6では加熱試料の方が非加熱試料より吸着量が多い結果が得られた。Si/Alモル比が0.0~0.3においては、加熱すると水酸化アルミニウム(ギブサイトAl(OH))からベーマイト(AlO(OH))が生成されることにより、OH基が減少することに起因している可能性が考えられる。またSi/Al比において0.4~0.6では、イモゴライトのSi/Alモル比(0.5)に近いことから、部分的にイモゴライト構造が生成されることにより加熱試料において吸着量が多くなる可能性が考えられる。そしてSi/Alモル比が0.8~1.2では、カオリナイトが生成する領域になり加熱することにより安定的な鉱物が形成されることからOH基が減少し、再度非加熱試料においてフッ素吸着量が多くなる可能性が考えられる。更にSi/Alモル比が0.4以下ではpH7のときの吸着量が最も多く、次いでpH5その次にpH9という順になっているが、Si/Alモル比が0.5以上ではpH5のときの吸着量が最も大きく、次いでpH7その次にpH9という順になっていた。一般的に非晶質アルミニウムケイ酸塩の等電荷点はpH6~7であり、酸性領域で表面電荷はプラスに、アルカリ領域で表面電荷がマイナスになることが知られており、フッ素の吸着量はpH5の方がpH7よりも大きくなるはずである。しかしながら溶液中のフッ素の存在形態は、溶液中にアルミニウムが存在しない場合はpH5~9においてFが主な溶存化学種として存在するが、溶液中にアルミニウムが存在する場合はpH7と9ではFが主な成分となるものの、pH5ではAlF2+が主成分となる。それゆえ、pHが5になり吸着剤表面の電荷がプラスになっても、溶液中にアルミニウムが存在するとフッ素の主な形態はAlF2+となることから吸着剤にフッ素が静電的に吸着され難いことになる。Si/Alモル比が0.4以下では、溶液中のAl濃度が高くなることにより、このようにpH7での吸着量が最も多い結果となっていた。
Figure 0007010274000001
上記実施例1~10のホウ素の吸着試験結果を表2に示す。吸着試験に用いたpH5、7、9の初期ホウ素濃度は、それぞれ10.07、10.03、10.34mg/Lであった。その結果、pH9におけるホウ素の吸着量としてはSi/Alモル比が0.0の試料が最も大きく、Si/Alモル比が大きくなるにつれて吸着量は減少していた。また、pH9におけるホウ素吸着量について、Si/Alモル比が0.0及び0.1においては非加熱試料の方が加熱試料よりも吸着量が多かったが、Si/Alモル比が0.2以上では、非加熱試料よりも加熱試料の方が吸着量が多かった。ホウ素の吸着機構について、pHが9以下ではホウ素の存在形態はB(OH)と電荷を持たないものが主となっているため電荷では説明することが難しい。しかしSi/Alモル比が低い領域において、かつ加熱した試料において吸着量が多いことから、元素としてAlの存在が鍵となるとともに、加熱による何らかの構造がホウ素の吸着の要因となっていると捉えることもできる。
Figure 0007010274000002
以上では、Si/Alモル比を0.0~1.2の範囲にて試料を合成し、加熱試料・非加熱試料におけるフッ素・ホウ素の吸着量測定を行い、Si/Alの組成比がフッ素・ホウ素の吸着に与える効果について検討を行った。その結果、フッ素の吸着においては、Si/Alモル比が0.0の試料が最も吸着量が多く、Si/Alモル比が大きくなるにつれてフッ素吸着量は小さくなっていたことから、フッ素の吸着においては、SiよりもAlが重要であることが明らかとなった。またSi/Alモル比が0.4以下では、pH7のときの吸着量が最も多く、次いでpH5その次にpH9という順になっており、溶液中にアルミニウムが存在する場合、pH7と9ではFが主な成分となるものの、pH5ではAlF2+が主成分となるため、このような現象が生じていた。
ホウ素の吸着においては、Si/Alモル比が0.0の試料が最も大きく、Si/Alモル比が大きくなるにつれて吸着量は減少していた。また、pH9におけるホウ素吸着量について、Si/Alモル比が0.0及び0.1においては非加熱試料の方が加熱試料よりも吸着量が多かったが、Si/Alモル比が0.2以上では、非加熱試料よりも加熱試料の方が吸着量が多かった。このことは加熱による構造変化がホウ素吸着量の向上の要因になっていると捉えることができ、構造がホウ素の吸着に対して、何らかの影響を与えていることが明らかとなった。
[実施例11~13]
本実施例では、Si/Alモル比が0.0とSi/Alモル比が0.4の試料について、アルミニウム源として塩化アルミニウム・硝酸アルミ二ウム・硫酸アルミニウムを用いて合成を行い、Si/Alモル比が0.4の試料については、Si/Alモル比が0.0同様にpH7に調整してから加熱したものと、pH7に調整し洗浄後にpH4に下げて加熱したものとの2タイプにわけて合成を行い、計9試料をホウ素吸着試験用の試料とした。なおSi/Alモル比0.4の試料におけるケイ素源としては、オルトケイ酸ナトリウムを用いた。
Si/Alモル比が0.0の試料ついては、0.260mol/Lの塩化アルミニウム水溶液・硝酸アルミ二ウム水溶液・硫酸アルミニウム水溶液500mLにそれぞれ1Nの水酸化ナトリウム溶液を添加し、pHを7に調整した後、更に1時間撹拌を行った。このようにして生成された懸濁液を遠心分離にて脱塩処理を行った。脱塩処理は遠心分離機を用い、回転速度3000rpm、時間10分の条件にて行った。遠心分離機にて回収した固形分に純水を加え解砕した後、再度遠心分離機を用いて固形分を回収する操作を、遠心分離後のろ液の電気伝導度が0.4S/m以下になるまで行った。脱塩処理終了後、500mLとなるように固形分を純水に分散し、98℃で2日間加熱後、遠心分離によって得られた固形分を60℃で乾燥させ、Si/Alモル比が0.0の試料3種(以下、Si/Al=0.0塩化Al/硝酸Al/硫酸Alとする)を得た。
Si/Alモル比が0.4の試料ついては、0.260mol/Lの塩化アルミニウム水溶液・硝酸アルミ二ウム水溶液・硫酸アルミニウム水溶液500mLに、0.104mol/Lのオルトケイ酸ナトリウム水溶液500mLをそれぞれ添加し室温にて混合後、30分撹拌を行った。撹拌後、1Nの水酸化ナトリウム溶液を添加し、pHを7に調整した後、更に1時間撹拌し、電気伝導度が0.4S/m以下になるまで遠心分離にて脱塩処理を行った。脱塩処理を行った後、1000mLとなるように各固形分を純水に分散させた。塩化アルミニウム水溶液・硝酸アルミ二ウム水溶液・硫酸アルミニウム水溶液で合成した1000mLの各分散溶液のうち、500mLは98℃で2日間加熱後、遠心分離によって得られた固形分を60℃で乾燥させ、Si/Alモル比が0.4の試料3種(以下、Si/Al=0.4塩化Al/硝酸Al/硫酸Alとする)を得た。残りの分散溶液各500mLは、1Nの塩酸・硝酸・硫酸をpHが約4になるまでそれぞれ添加後1時間撹拌し、98℃で2日間加熱した後、遠心分離によって得られた固形分を60℃で乾燥させ、Si/Alモル比が0.4で加熱前pH4調整の試料3種(以下、Si/Al=0.4pH4塩化Al/硝酸Al/硫酸Alとする)を得た。
合成時の異なる陰イオンを用いた吸着剤におけるホウ素吸着量を表3に示す。Si/Alモル比0.0の試料では、陰イオン種によらず、各pHでのホウ素の吸着量はほぼ同じ値を示していた。硫酸アルミニウムを用いた場合、アルカリ側でホウ素の吸着量がやや少ない傾向であった。また、ホウ素吸着時のpHの影響に関しても、陰イオン種によらず、pHが5から9へと上昇するに伴い、吸着量は増加していた。
また、Si/Alモル比0.4の試料において、pH7での加熱品では、塩化アルミニウムと硝酸アルミニウムを用いた場合にて、ホウ素の吸着量はほとんど同じ値を示していた。硫酸アルミニウムを用いた場合は、pH7においてホウ素の吸着量は減少した。陰イオン種にかかわらずpH9でホウ素の吸着量は多くなるが、Si/Alモル比0.0の試料と比べるとpH5においてホウ素吸着量が多い。
一方Si/Alモル比が0.4でpH4での加熱品においては、硝酸アルミニウムを用いた場合、ホウ素吸着量はpHによらずほぼ同じ値を示していた。塩化アルミニウムではpH5>pH7>pH9とpH5で最も吸着量が多く、硫酸アルミニウムではpH9>pH5>pH7とpH9で最も吸着量が多かった。pH9におけるホウ素吸着量としては、今回の試験において硫酸アルミニウムを用いpH4にて加熱した試料が最も多かった。Si/Alモル比0.4において、pH4にて加熱する合成は、希薄溶液でのイモゴライト合成と同じ条件であり、加熱時のpH4とpH7との吸着傾向の違いは、イモゴライトに近い構造が形成されているか否かに関わっている可能性がある。また、合成イモゴライトにおけるホウ素吸着量が高いことからも、非晶質アルミニウムケイ酸塩におけるホウ素の吸着においては、イモゴライト構造が関与している可能性が高いことが示唆される。
Figure 0007010274000003
以上では、Si/Alモル比が0.0及びSi/Alモル比が0.4の試料(加熱時pHは4と7)について、アルミニウム源として塩化アルミニウム・硝酸アルミ二ウム・硫酸アルミニウムを用いて合成を行い、ホウ素吸着剤として合成時の陰イオンの影響について検討を行った結果、以下のことが明らかとなった。
・Si/Alモル比0.0においては、陰イオン種によらず、各pHでのホウ素の吸着量はほぼ同じ値を示しており、pH9>pH7>pH5とpH9で最も高い値を示していた。
・Si/Alモル比0.4においては、硝酸アルミニウムを用いた合成品においては、各pHでのホウ素の吸着量はほぼ同じ値を示していたが、pH7での加熱品よりpH4での加熱品にてホウ素吸着量が多いことが示された。
・Si/Alモル比0.4において、塩化アルミニウムではpH5でのホウ素吸着量が最も多く、硫酸アルミニウムではpH9でのホウ素吸着量が最も多いことが示された。
・ホウ素の吸着においては、イモゴライトの構造が関与している可能性が示唆された。
[実施例14]
ホウ素処理時のpHの影響について検討を行うため以下の実験を行った。Si/Alモル比が0.4の実験にて、ホウ素濃度が200mg/Lとなるように0.2mol/Lの硫酸アルミニウム水溶液にホウ酸を溶解させた250mLの水溶液と、水ガラスを希釈した0.08mol/Lのケイ酸水溶液250mLを調整した。硫酸アルミニウム水溶液にケイ酸水溶液を一気に加えホウ素濃度が100mg/Lとなった溶液を撹拌後、スラリー状になったところで、100mLずつ5試料を調整した。各100mLの硫酸アルミニウム水溶液をマグネティックスターラーで撹拌しながら、1.0mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を添加し、それぞれのpHが5、6、7、8、9となるように調整した。pH調整後すぐ(0h)及び調整後1h、2h、4h、6h、24h撹拌させた後に、懸濁液を10mL採取し、採取後すぐに遠心分離機を用い、3000rpm、時間10分の条件にて遠心分離を行った。遠心分離後の上澄み溶液をさらに0.2μmのフィルターを用いてろ過し固液分離を行った。分離回収したろ液については、ICP発光分光分析によりホウ素濃度の測定を行った。
ろ液中のホウ素濃度から算出したホウ素吸着量を図1に示す。ホウ素吸着量算出にあたって必要な固体量は、Si/Alモル比0.4は、非晶質アルミニウムケイ酸塩(0.8SiO・Al・2.5HO)と仮定して求めた。非晶質アルミニウムケイ酸塩の含水量は、アロフェンの含水量に基づいている。
ホウ素吸着時のpHの影響に関しては、Si/Alモル比によらず、pHが5から9へと上昇するに伴い、吸着量は増加していた。このことは、非晶質アルミニウムケイ酸塩を吸着剤として用いた吸着試験においてもpH9>pH7>pH5とpH9でホウ素の吸着量が最も多く、共沈法によるホウ素回収でも、従来の研究と同じ傾向を示していることが明らかとなった。
また撹拌時間によるホウ素吸着量の傾向を検討したところ、pH9での吸着においては、撹拌時間0~4時間まではほぼ同じ吸着量であるのに対し、撹拌時間6時間及び24時間にては吸着量が減少する傾向にあった。このことから共沈法におけるホウ素の回収においては、硫酸アルミニウム水溶液とケイ酸水溶液を混合した時点で、ホウ素の回収は終了しており、短時間の反応でホウ素を回収できることが明らかとなった。
その一方で、ホウ素吸着に関して非晶質アルミニウムケイ酸塩は、安定的にホウ素を吸着しているわけではなく、pH9での吸着試験においては、6時間以上長時間放置することによって、吸着したホウ素を脱離していく傾向が見られた。しかしながらpHが5~8での吸着においては、pH9に見られるような撹拌時間6時間以上において、ホウ素吸着量の減少傾向は見られていない。今回の実験において、硫酸アルミニウム水溶液とケイ酸水溶液を混合した時点ではpHは酸性であり、その混合溶液に水酸化ナトリウムを添加したことから、pH調整後はpH9であっても、その後の反応が進むにつれて徐々に中性へとpHが変化することにより、ホウ素の脱離が進んだことも考えられる。
[実施例15]
ホウ素処理時のSi/Alモル比の影響について検討を行うため、以下の実験を行った。
Si/Alモル比が0.0の実験においては、ホウ素濃度が100mg/Lとなるように0.2mol/Lの硫酸アルミニウム水溶液にホウ酸を溶解させた100mLの水溶液を調製した。その懸濁液に1.0mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液をpH9となるように添加し、所定時間(0h、1h、2h、4h、6h、24h)撹拌後に懸濁液を採取、遠心分離及びフィルターにより固液分離を行い、ろ液中のホウ素濃度の測定を行った。
Si/Alモル比が0.4の実験においては、ホウ素濃度が200mg/Lとなるように0.2mol/Lの硫酸アルミニウム水溶液にホウ酸を溶解させた250mLの水溶液と、水ガラスを希釈した0.08mol/Lのケイ酸水溶液250mLを調製した。硫酸アルミニウム水溶液にケイ酸水溶液を一気に加えホウ素濃度が100mg/Lとなった溶液を撹拌後、スラリー状になったところで100mLを分取した。その後の操作は、Si/Alモル比0.0と同様に行い、ろ液中のホウ素濃度の測定を行った。
Si/Alモル比が1.0の実験においては、ホウ素濃度が200mg/Lとなるように0.1mol/Lの硫酸アルミニウム水溶液にホウ酸を溶解させた250mLの水溶液と、水ガラスを希釈した0.1mol/Lのケイ酸水溶液250mLを調製した。硫酸アルミニウム水溶液にケイ酸水溶液を一気に加えホウ素濃度が100mg/Lとなった溶液を撹拌後、スラリー状になったところで100mLを分取した。その後の操作は、Si/Alモル比0.0と同様に行い、ろ液中のホウ素濃度の測定を行った。
ろ液中のホウ素濃度から算出したホウ素吸着量を図2に示す。混合時のホウ素初期濃度100mg/Lに統一した結果においても、Si/Alモル比が高くなるにつれて、吸着量が小さくなることが明らかとなった。ホウ素吸着時の結果も含め、共沈法におけるホウ素の回収においては、硫酸アルミニウム水溶液のみを用い、かつpH9にて回収することが最も効率的であることが明らかとなった。
[実施例16]
異なるホウ素濃度におけるホウ素回収率の違いについて検討を行うため、以下の実験を行った。ホウ素の濃度の影響を検討する実験では、Si/Alモル比は0.0とし、pHは9の条件にて行った。ホウ素濃度がそれぞれ10、20、100mg/Lとなるように0.2mol/Lの硫酸アルミニウム水溶液にホウ酸を溶解させた100mLの水溶液を3試料調製した。各100mLの硫酸アルミニウム水溶液をマグネティックスターラーで撹拌しながら、それぞれの溶液にpHが9となるように1.0mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を添加した。pH調整後すぐ(0h)及び調整後1h、2h、4h、6h、24h撹拌させた後、懸濁液を10mL採取し、採取後すぐに遠心分離機を用い、3000rpm、時間10分の条件にて遠心分離を行った。遠心分離後の上澄み溶液を更に0.2μmのフィルターを用いてろ過し固液分離を行った。分離回収したろ液については、ICP発光分光分析によりホウ素濃度の測定を行った。
ろ液中のホウ素濃度から算出したホウ素吸着量を図3に示す。その結果、溶液混合終了後すぐのホウ素回収率は、初期濃度が10mg/Lでは78.6%、20mg/Lでは79.3%、100mg/Lでは71.2%と、初期ホウ素濃度による回収率においては、大きな差がないことが示された。このことはホウ素濃度が10mg/L程度となっても、約8割のホウ素を回収することが可能であることを示している。
また初期濃度10mg/Lでのホウ素吸着量は0.46mg/gであり、以前の結果である硫酸アルミニウムのみからなりかつ加熱合成を行っていない乾燥試料においてのホウ素の吸着量は0.80mg/gであることから、一度乾燥した吸着剤によるホウ素回収と比較し、ホウ素濃度10mg/L程度における共沈法でのホウ素回収は約6割程度の性能を有することがわかった。このことは、吸着剤の合成を行わなくてもホウ素回収をダイレクトに行える可能性を示したこととなる。
以上では、これまで検討を行ってきた吸着剤によるホウ素回収法を発展させ、ケイ酸ナトリウム水溶液とホウ酸を添加した硫酸アルミニウム水溶液を混合させることにより、非晶質アルミニウムケイ酸塩が生成する際にホウ素を共沈させるホウ素回収法についての検討を行った結果、以下のことが明らかとなった。
・ホウ素吸着時のpHの影響に関しては、Si/Alモル比によらず、pHが5から9へと上昇するに伴い、吸着量は増加する。
・共沈法におけるホウ素の回収において、硫酸アルミニウム水溶液とケイ酸水溶液を混合した時点で、ホウ素の回収は終了しており、短時間の反応でホウ素回収が可能である。
・共沈法におけるホウ素の回収においては、硫酸アルミニウム水溶液のみを用い、かつpH9にて回収することが最も効率的である。
・共沈法におけるホウ素の回収において、初期ホウ素濃度による回収率は、大きな差がないことが示された。
[実施例17]
塩化アルミニウム六水和物試薬(関東化学株式会社製)を純水に溶解させて調製した450mmol/Lの塩化アルミニウム水溶液100mLに、25℃の条件にて、1Nの水酸化ナトリウム水溶液を連続的に添加し、pHを7に調整した。このようにして生成させたものを1時間撹拌させた後、遠心分離にて1回脱塩処理を行った。脱塩処理は遠心分離機を用いて、回転速度3000rpm、時間10分で行った。回収した固形分に純水を加え100mLにし撹拌した後、再度遠心分離機を用いて、固形分を回収した。この遠心分離の操作を再度行った後、回収した固形分を60℃で一晩乾燥し、化合物1を得た。化合物1のSi/Alモル比は0であった。
[実施例18]
450mmol/Lのオルトケイ酸ナトリウム水溶液10mLと、塩化アルミニウム六水和物試薬(関東化学株式会社製)を純水に溶解させて調製した450mmol/Lの塩化アルミニウム水溶液100mLを25℃の条件にて混合した後、1Nの水酸化ナトリウム水溶液を連続的に添加し、pHを7に調整した。このようにして生成させたものを遠心分離にて1回脱塩処理を行った。脱塩処理は遠心分離機を用いて、回転速度3000rpm、時間10分で行った。回収した固形分に純水を加え撹拌した後、再度遠心分離機を用いて、固形分を回収した。この遠心分離の操作を再度行った後、回収した固形分を60℃で一晩乾燥し、化合物2を得た。化合物2のSi/Alモル比は0.1であった。
[実施例19]
450mmol/Lのオルトケイ酸ナトリウム水溶液20mLと、塩化アルミニウム六水和物試薬(関東化学株式会社製)を純水に溶解させて調製した450mmol/Lの塩化アルミニウム水溶液100mLを25℃の条件にて混合した後、1Nの水酸化ナトリウム水溶液を連続的に添加し、pHを7に調整した。このようにして生成させたものを遠心分離にて1回脱塩処理を行った。脱塩処理は遠心分離機を用いて、回転速度3000rpm、時間10分で行った。回収した固形分に純水を加え撹拌した後、再度遠心分離機を用いて、固形分を回収した。この遠心分離の操作を再度行った後、回収した固形分を60℃で一晩乾燥し、化合物3を得た。化合物3のSi/Alモル比は0.2であった。
[実施例20]
実施例18において遠心分離による脱塩処理を行った後、固形分に純水を加え100mLにし撹拌した後、98℃で16時間加熱し、冷却後遠心分離により回収した固形分を60℃で一晩乾燥を行い、化合物4を得た。化合物4のSi/Alモル比は0.1であった。
[実施例21]
実施例19において遠心分離による脱塩処理を行った後、固形分に純水を加え100mLにし撹拌した後、98℃で16時間加熱し、冷却後遠心分離により回収した固形分を60℃で一晩乾燥を行い、化合物5を得た。化合物5のSi/Alモル比は0.2であった。
<試験例3(粉末X線回折分析)>
X線回折計(RIGAKU RINT2500(株式会社リガク製))を用いて、各実施例及び比較例で得られた本発明化合物の粉末X線回折分析法のパターンを以下の条件で測定し、その結果を図4に示した。
X線源:Cu-Kα
管電圧40kV
管電流50mA
走査速度:2°/分
化合物1、2では、回折角度2θにおける8.5°±0.5°、28°±0.5°、39°±0.5、49°±0.5°及び65°±0.5°にピークを有するアルミニウム水和物が生成していた。化合物3では、回折角度2θにおける10°±0.5°、27.5°±0.5°、40°±0.5°、50°±0.5°及び65°±0.5°付近にピークを有する非晶質アルミニウムケイ酸塩(アルミニウム水和物)が生成していた。
一方、化合物4ではシュードベーマイトのピークを有する化合物が生成し、化合物5ではベーマイトのピークを有する化合物が生成していた。
<試験例4(フッ素吸着試験)>
フッ素の吸着試験においては、フッ化物イオン濃度が1000mg/Lの標準溶液を10mg/Lに希釈し、1Nの硫酸及び1Nの水酸化ナトリウム水溶液にて、pHが5、7、9となるように調整した。この調整した溶液200mLに対し、実施例及び比較例で得た各化合物を0.04g添加し、マグネティックスターラーにて撹拌しながら、液固比5000にて吸着試験を行った。上記の各化合物を添加後pHが変動するため、常にpHが5、7、9となるように硫酸又は水酸化ナトリウム水溶液を添加しpH調整を行った。2時間撹拌を行った後、0.45μmのフィルターを用いて吸引ろ過により固液分離した。回収したろ液には、クエン酸を添加し、フッ化物イオン電極によりフッ素イオン濃度を測定した。
化合物1~5のフッ素吸着試験の結果を図5に示す。各化合物とも、pH7での吸着量が最も多く、次いでpH5での吸着量が多く、pH9での吸着量が最も少なかった。化合物1及び2におけるpH7での吸着量は、それぞれ32mg/g、30.5mg/gと非常に高い吸着量を有し、フッ素吸着材として有用であることが判った。
pH7での吸着量は、化合物3では21mg/g、化合物4では23mg/g、化合物5では17mg/gであった。
本発明は、有害物質で汚染された水及び土壌等の浄化に有用であり、特にフッ素及びその化合物、ホウ素及びその化合物の吸着剤に有用である。

Claims (12)

  1. ルミニウム水和物を含む、有害物質吸着剤であって、
    前記アルミニウム水和物が、管電圧40kV、管電流50mAにてCu-Kαを線源として用いた粉末X線回折パターンにおいて、回折角度2θにおける8.5°±0.5°、28°±0.5°、49°±0.5°及び65°±0.5°にピークを有する、有害物質吸着剤
  2. 有害物質がフッ素又はその化合物である、請求項1に記載の有害物質吸着剤。
  3. 有害物質がホウ素又はその化合物である、請求項1に記載の有害物質吸着剤。
  4. 記アルミニウム水和物において、アルミニウムに対するケイ素のモル比(Si/Al)が0~0.6である、請求項1~3のいずれか一項に記載の有害物質吸着剤。
  5. 記アルミニウム水和物において、アルミニウムに対するケイ素のモル比(Si/Al)が0.3以下である、請求項1~4のいずれか一項に記載の有害物質吸着剤。
  6. 記アルミニウム水和物において、アルミニウムに対するケイ素のモル比(Si/Al)が0.1以下である、請求項1~5のいずれか一項に記載の有害物質吸着剤。
  7. 管電圧40kV、管電流50mAにてCu-Kαを線源として用いた粉末X線回折パターンにおいて、回折角度2θにおける8.5°±0.5°、28°±0.5°、49°±0.5°及び65°±0.5°にピークを有するアルミニウム水和物。
  8. アルミニウムに対してケイ素のモル比(Si/Al)が0.1以下のケイ素を含有する、請求項に記載のアルミニウム水和物。
  9. 請求項7に記載のアルミニウム水和物の製造方法であって、
    アルミニウムに対するケイ素のモル比(Si/Al)が0.6以下である、アルミニウムを含む溶液又はアルミニウムとケイ素とを含む溶液を10~50℃の範囲の温度下にて、pH5~9の範囲で中和する工程を含む、製造方法。
  10. 前記中和工程で得られた固形物の懸濁液を加熱処理する工程を含む、請求項に記載のアルミニウム水和物の製造方法。
  11. 前記モル比(Si/Al)が0.3以下である、請求項又は10に記載のアルミニウム水和物の製造方法。
  12. 有害物質が存在する水又は土壌に、請求項1~6のいずれか一項に記載の有害物質吸着剤を混合し、有害物質を吸着させ、次いで、有害物質吸着剤を分離する、有害物質の除去方法。
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