JP7009927B2 - 電子レンジ用包装袋 - Google Patents
電子レンジ用包装袋 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7009927B2 JP7009927B2 JP2017211078A JP2017211078A JP7009927B2 JP 7009927 B2 JP7009927 B2 JP 7009927B2 JP 2017211078 A JP2017211078 A JP 2017211078A JP 2017211078 A JP2017211078 A JP 2017211078A JP 7009927 B2 JP7009927 B2 JP 7009927B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- film
- layer
- packaging bag
- microwave oven
- sealant
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Package Specialized In Special Use (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Description
また、上記ポリオレフィン樹脂は、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン及び高密度ポリエチレンから選ばれる1種又は2種以上のポリエチレンであることが好ましく、なかでも低密度ポリエチレンであることが、より好ましい。
図1に示す包装袋1の材料として用いられる2枚のフィルムのうちの1枚について、模式的な部分断面図を図2に示す。図2のフィルム11は、多層フィルムよりなり、基材層12と、接着剤層13と、シーラント層14とを、基材層2の一方の表面側に、この順に積層して備えている。接着剤層13は、基材層12とシーラント層14とを接着するためのものである。また、基材層12とシーラント層14との間に、剥離ニス層15が部分的に形成されている。剥離ニス層15が形成されている部分は、図1における蒸通領域3に対応する。以下、フィルム11の各層について説明する。
シーラント層14は、ヒートシール性を有するポリオレフィン樹脂のフィルムからなり、当該フィルムの流れ方向(MD方向)の破断点伸度が、電子レンジの加熱温度において低い。
包装袋1の基材層12には、一軸、二軸延伸プラスチックフィルムが用いられる。一軸、二軸延伸プラスチックフィルムとしては、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレートなどの一軸又は二軸延伸ポリエステルフィルム、ナイロン6、ナイロン66、MXD6(ポリメタキシリレンアジパミド)などのポリアミドの一軸又は二軸延伸ポリアミドフィルム、そして、二軸延伸ポリプロピレンフィルムOPPなどを使用することができる。また、バリア層として例えば無機酸化物の蒸着膜を形成してなるシリカ蒸着PET、アルミナ蒸着PETなどの透明蒸着PETが挙げられる。基材層のプラスチックフィルムは、融点が通常150℃以上であり、厚さは通常10~50μm程度である。
接着剤層13の接着剤としては、例えば二液硬化型ポリウレタン樹脂が使用される。ポリウレタン樹脂としては、主鎖中にウレタン結合を含有する高分子樹脂を使用することができ、例えば、ポリオール化合物とポリイソシアネート化合物との反応で得られる高分子樹脂を使用することができる。
図2の剥離ニス層15に使用される樹脂は、エチレン-酢酸ビニル系共重合体樹脂、またはポリアミド、硝化綿及びポリエチレンワックスを含有する樹脂からなることが好ましい。また、剥離層の厚さは、1~5μmであることが好ましい。剥離ニス層15は、基材層12の表面上で、かつ蒸通領域3に対応する箇所に、上記樹脂を部分的に塗布することによって形成することができる。
図2のフィルム11は、剥離ニス層15が部分的に形成された基材層12のフィルムと、シーラント層14のフィルムとを、接着剤層13の接着剤で貼り合わせることによって製造することができる。
図1に示した包装袋1は、2枚の上記フィルム11を用意して、各フィルム11のシーラント層14同士を対向させた状態で重ね合わせ、三方の縁部を加熱しながら押圧することより、シーラント層14同士が熱融着することによりシール部2が形成されて製造される。このとき、包装袋1の蒸通領域3には、先に述べたとおりフィルム11に剥離ニス層15が形成されている。剥離ニス層は、蒸通領域3において、袋の内部と外部とにわたって横断するように形成されている。
高密度ポリエチレン(密度0.950g/cm3、MFR1.1g/10min)のペレットを押し出し機に投入し、温度190℃でインフレーション成形を行い、厚さ40μmのフィルムを得た。
このフィルムを包装袋のシーラント層として用意した。別途に、耐熱性基材層として片面コロナ処理された厚さ12μmのPETフィルム(東洋紡(株)、E-5100)を用意し、このPETフィルム上に、剥離ニス層として60~90℃の融点を有し、ポリアミド、硝化綿及びポリエチレンワックスを含有する樹脂を部分的に形成した。次いで基材層及び剥離ニス層上に、二液硬化型ポリウレタン接着剤を接着層として塗布形成し、前述のシーラント層を貼り合わせてドライラミネートし、シール温度150℃で電子レンジ対応包装袋を作製しようとしたが、シーラント層のシール強度が弱く、包装袋を作製できなかった。
低密度ポリエチレン(密度0.924g/cm3、MFR2.2g/10min)のペレットを押し出し機に投入し、温度150℃でインフレーション成形を行い、厚さ40μmのフィルムを得た。
このフィルムを包装袋のシーラント層として用意した。別途に、耐熱性基材層として片面コロナ処理された厚さ12μmのPETフィルム(東洋紡(株)、E-5100)を用意し、このPETフィルム上に、剥離ニス層として60~90℃の融点を有し、ポリアミド、硝化綿及びポリエチレンワックスを含有する樹脂を部分的に形成した。次いで基材層及び剥離ニス層上に、二液硬化型ポリウレタン接着剤を接着層として塗布形成し、前述のシーラント層を貼り合わせてドライラミネートし、シール温度150℃で電子レンジ対応包装材料を作製した。
低密度ポリエチレン(密度0.925g/cm3、MFR2.8g/10min)のペレットを押し出し機に投入し、温度150℃でインフレーション成形を行い、厚さ40μmのフィルムを得た。
このフィルムを包装袋のシーラント層として用意した。別途に、耐熱性基材層として片面コロナ処理された厚さ12μmのPETフィルム(東洋紡(株)、E-5100)を用意し、このPETフィルム上に、剥離ニス層として60~90℃の融点を有し、ポリアミド、硝化綿及びポリエチレンワックスを含有する樹脂を部分的に形成した。次いで基材層及び剥離ニス層上に、二液硬化型ポリウレタン接着剤を接着層として塗布形成し、前述のシーラント層を貼り合わせてドライラミネートし、シール温度150℃で電子レンジ対応包装材料を作製した。
低密度ポリエチレン(密度0.924g/cm3、MFR2.0g/10min)のペレットを押し出し機に投入し、温度150℃でインフレーション成形を行い、厚さ40μmのフィルムを得た。
このフィルムを包装袋のシーラント層として用意した。別途に、耐熱性基材層として片面コロナ処理された厚さ12μmのPETフィルム(東洋紡(株)、E-5100)を用意し、このPETフィルム上に、剥離ニス層として60~90℃の融点を有し、ポリアミド、硝化綿及びポリエチレンワックスを含有する樹脂を部分的に形成した。次いで基材層及び剥離ニス層上に、二液硬化型ポリウレタン接着剤を接着層として塗布形成し、前述のシーラント層を貼り合わせてドライラミネートし、シール温度150℃で電子レンジ対応包装材料を作製した。
低密度ポリエチレン(密度0.924g/cm3、MFR4.0g/10min)のペレットを押し出し機に投入し、温度150℃でインフレーション成形を行い、厚さ40μmのフィルムを得た。
このフィルムを包装袋のシーラント層として用意した。別途に、耐熱性基材層として片面コロナ処理された厚さ12μmのPETフィルム(東洋紡(株)、E-5100)を用意し、このPETフィルム上に、剥離ニス層として60~90℃の融点を有し、ポリアミド、硝化綿及びポリエチレンワックスを含有する樹脂を部分的に形成した。次いで基材層及び剥離ニス層上に、二液硬化型ポリウレタン接着剤を接着層として塗布形成し、前述のシーラント層を貼り合わせてドライラミネートし、シール温度150℃で電子レンジ対応包装材料を作製した。
低密度ポリエチレン(密度0.923g/cm3、MFR2.2g/10min)のペレットを押し出し機に投入し、温度150℃でインフレーション成形を行い、厚さ40μmのフィルムを得た。
このフィルムを包装袋のシーラント層として用意した。別途に、耐熱性基材層として片面コロナ処理された厚さ12μmのPETフィルム(東洋紡(株)、E-5100)を用意し、このPETフィルム上に、剥離ニス層として60~90℃の融点を有し、ポリアミド、硝化綿及びポリエチレンワックスを含有する樹脂を部分的に形成した。次いで基材層及び剥離ニス層上に、二液硬化型ポリウレタン接着剤を接着層として塗布形成し、前述のシーラント層を貼り合わせてドライラミネートし、シール温度150℃で電子レンジ対応包装材料を作製した。
比較例1~4、実施例1、2の各包装袋に用いられたシーラントフィルム単体の流れ方向の破断点伸度を、熱間(80℃、90℃)の各温度で、JIS Z1702に準拠して引っ張り速度500mm/minで測定した。その結果を表1に示す。
比較例1~4、実施例1、2を用いて電子レンジ用パウチを作製し、各電子レンジ用パウチに水を入れて封止し、電子レンジの出力600Wで3分間加熱し、各電子レンジ用パウチの剥離ニス部から正常に蒸通するか否かを確認した。その結果を表2に示す。なお、表中で○印は、剥離ニス部から正常に蒸通したことを示し、×印は、背シール部で破裂したことを示した。
2 シール部
3 蒸通部
11 フィルム
12 基材層
13 接着剤層
14 シーラント層
15 剥離ニス層
Claims (4)
- 基材層と、シーラント層と、前記基材層及び前記シーラント層の間に部分的に形成された剥離ニス層と、を備え、
前記シーラント層が、ヒートシール性を有するポリオレフィン樹脂のフィルムからなり、当該フィルムの流れ方向の破断点伸度が、80℃で60~100%であることを特徴とする電子レンジ用包装袋。 - 前記フィルムの流れ方向の破断点伸度が、90℃で40~70%である請求項1記載の電子レンジ用包装袋。
- 前記ポリオレフィン樹脂が、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン及び高密度ポリエチレンから選ばれる1種又は2種以上のポリエチレンである請求項1又は2記載の電子レンジ用包装袋。
- 前記ポリエチレンが、低密度ポリエチレンである請求項3記載の電子レンジ用包装袋。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017211078A JP7009927B2 (ja) | 2017-10-31 | 2017-10-31 | 電子レンジ用包装袋 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017211078A JP7009927B2 (ja) | 2017-10-31 | 2017-10-31 | 電子レンジ用包装袋 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019081589A JP2019081589A (ja) | 2019-05-30 |
JP7009927B2 true JP7009927B2 (ja) | 2022-01-26 |
Family
ID=66669420
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017211078A Active JP7009927B2 (ja) | 2017-10-31 | 2017-10-31 | 電子レンジ用包装袋 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7009927B2 (ja) |
Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000079663A (ja) | 1998-07-07 | 2000-03-21 | Sumitomo Chem Co Ltd | 易開封性積層フィルム、蓋材及び容器 |
JP2000190912A (ja) | 1998-12-25 | 2000-07-11 | Dainippon Printing Co Ltd | 電子レンジ対応包装材料、それを用いた包装袋及び容器 |
JP2003155072A (ja) | 2001-11-16 | 2003-05-27 | Dainippon Printing Co Ltd | 電子レンジ用包装材料およびそれを用いた包装袋 |
JP2004162049A (ja) | 2002-10-22 | 2004-06-10 | Kuraray Co Ltd | ポリオレフィン系樹脂組成物およびその用途 |
JP2005088966A (ja) | 2003-09-19 | 2005-04-07 | Dainippon Printing Co Ltd | 電子レンジ用包装袋 |
JP2016117159A (ja) | 2014-12-18 | 2016-06-30 | 大日本印刷株式会社 | シーラントフィルム |
-
2017
- 2017-10-31 JP JP2017211078A patent/JP7009927B2/ja active Active
Patent Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000079663A (ja) | 1998-07-07 | 2000-03-21 | Sumitomo Chem Co Ltd | 易開封性積層フィルム、蓋材及び容器 |
JP2000190912A (ja) | 1998-12-25 | 2000-07-11 | Dainippon Printing Co Ltd | 電子レンジ対応包装材料、それを用いた包装袋及び容器 |
JP2003155072A (ja) | 2001-11-16 | 2003-05-27 | Dainippon Printing Co Ltd | 電子レンジ用包装材料およびそれを用いた包装袋 |
JP2004162049A (ja) | 2002-10-22 | 2004-06-10 | Kuraray Co Ltd | ポリオレフィン系樹脂組成物およびその用途 |
JP2005088966A (ja) | 2003-09-19 | 2005-04-07 | Dainippon Printing Co Ltd | 電子レンジ用包装袋 |
JP2016117159A (ja) | 2014-12-18 | 2016-06-30 | 大日本印刷株式会社 | シーラントフィルム |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2019081589A (ja) | 2019-05-30 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US8686323B2 (en) | Freezable/microwavable packaging films and venting packages | |
JP7169295B2 (ja) | 堆肥化可能な多層膜および前記膜を用いたカートリッジ | |
US7919738B2 (en) | Freezable/microwaveable packaging films | |
CN101331067A (zh) | 高温透气袋 | |
JP2004018101A (ja) | 紙カップおよびその製造方法 | |
JP6341340B2 (ja) | シーラントフィルム及び包装材 | |
JP6863085B2 (ja) | シーラントフィルム及び包装材 | |
JP7009927B2 (ja) | 電子レンジ用包装袋 | |
TW202132391A (zh) | 可回收層壓物 | |
JP7009926B2 (ja) | 電子レンジ用シーラントフィルム及び積層体 | |
JP2017007726A (ja) | 食品包装用袋 | |
JP2013039938A (ja) | 液体用紙容器 | |
CN114734700A (zh) | 复合膜 | |
JP6063104B1 (ja) | 包装袋 | |
JP6988082B2 (ja) | シーラントフィルム及び包装材 | |
JP7371353B2 (ja) | 蓋材 | |
JP2020055633A (ja) | 包装材料及び包装材料を備える袋 | |
JP2002104474A (ja) | 蓋材および軟包装体 | |
CN101564191B (zh) | 抗菌防霉片 | |
JP6863417B2 (ja) | スキンパック包装体 | |
JP2015037445A (ja) | 消火薬剤を封入するための樹脂積層体フィルム | |
JP2022054775A (ja) | 積層体及びそれを用いた包装体 | |
WO2022230588A1 (ja) | 複合フィルム、包装袋、蓋材、蓋付き容器、及び複合フィルムの製造方法 | |
JP2020055286A (ja) | 積層体及び該積層体で構成される袋 | |
JP2022170658A (ja) | 複合フィルム、包装袋、蓋材、蓋付き容器、及び複合フィルムの製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20200828 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20210707 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20210727 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20210927 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20211214 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20211227 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7009927 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |