JP7009535B2 - 乗り物及び乗り物の制御方法 - Google Patents
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Description
本発明は、駆動ユニットと、駆動ユニットに昇降装置を介して設けられたシートとを有する乗り物に関する。
駆動ユニットと、左右の駆動ユニットにそれぞれアームを介して設けられたシートとを有する乗り物が特許文献1に記載されている。駆動ユニットは、倒立振子制御された駆動輪を有する。左右のアームは、電動モータによって回動する関節を有し、屈曲することによって駆動ユニットに対するシートの高さを変更する。これにより、走行時にはシートを高くして乗員の目線を高くすることができると共に、乗り物の異常時にはシートを低くして乗り物の転倒時のモーメントを小さくすることができる。乗り物の異常は、例えば電源の消失や、各種装置の失陥を含む。
特許文献1に係る乗り物は、緊急時にシートを下降させるためにアームの屈曲を制御する必要がある。そのため、乗り物の異常時にもアームの制御を継続する必要があり、電力を供給し続ける必要がある。また、特許文献1に係る乗り物は、電源の消失時にアームの制御を継続することができるかという問題がある。
本発明は、以上の背景を鑑み、昇降装置を備えた乗り物において、緊急時のシートの下降を容易にすることを課題とする。
上記課題を解決するために本発明のある態様は、乗り物(1)であって、車体フレーム(2)と、前記車体フレームに設けられ、床面上を移動可能な駆動ユニット(3)と、前記車体フレームの上方に配置され、乗員の臀部を支持するシート(4)と、前記車体フレームと前記シートとの間に設けられ、前記シートを低位置及び高位置の間で昇降させる昇降装置(5)とを有し、前記昇降装置は、前記車体フレームに支持されたベース(21)と、前記ベースに上下に移動可能に設けられた可動体(22)と、前記可動体を前記ベースに対して所定の基準位置に係止する少なくとも1つの係止装置(23)と、前記可動体に対して前記シートを昇降させる電動昇降機構(24)と、前記係止装置及び前記電動昇降機構を制御する制御装置(6)とを有し、前記制御装置は、前記係止装置を解除して前記可動体を前記ベースに対して下降させる。
この態様によれば、制御装置が係止装置を解除すると、可動体がベースに対して下降し、シートが低位置に移動する。すなわち、電動昇降機構を制御せずに、シートを下降させることができる。そのため、昇降装置を備えた乗り物において、緊急時のシートの下降を容易にすることができる。
上記の態様において、前記係止装置は、係止位置と解除位置との間で略水平方向に変位可能な係止片(41)と、前記係止片を解除位置に付勢する付勢部材(42)と、前記係止片を前記付勢部材の付勢力に抗して前記係止位置に保持する保持装置(43)とを有し、前記係止片は、前記係止位置にあるときに前記可動体を鉛直方向において係止し、前記可動体を前記基準位置に保持するとよい。
この態様によれば、係止片の変位方向と可動体の変位方向が直交するため、保持装置は少ないエネルギーで係止片を係止位置に維持することができる。すなわち、保持装置のエネルギー消費量を低減することができる。
上記の態様において、前記係止装置は、前記ベースに水平方向に延びる回動軸線を中心として回動可能に支持されたフック(45)を有し、前記係止片は前記フックの先端に設けられ、前記係止片が前記係止位置において前記可動体の下方に位置し、解除位置において前記可動体の側方に位置するとよい。
この態様によれば、係止片を簡素にすることができる。
上記の態様において、前記係止片と前記可動体との接触部は、前記フックの前記回動軸線の鉛直下方に配置されているとよい。
この態様によれば、可動体の荷重は、係止片に、フックの回動軸線を中心とした径方向に加わる。そのため、係止片を係止位置に保持するために電磁石が発生させるべき力を小さくすることができる。その結果、電磁石の電力消費量を低減させることができる。
上記の態様において、前記フックには前記先端に対して分岐した当接アーム(49)が設けられ、前記可動体が前記基準位置に向けて上昇するときに、前記可動体の上面が前記当接アームを上方に押し、前記フックを前記解除位置から前記係止位置に変位させるとよい。
この態様によれば、可動体が下降した位置から基準位置に復帰すると、当接アームが可動体に押されて係止位置に復帰する。
上記の態様において、前記電動昇降機構は、前記ベース及び前記可動体に対して上下に移動可能に設けられ、前記シートに取り付けられる上フレーム(26)と、前記上フレームに設けられた電動モータ(27)と、前記電動モータの回転軸に接続され、前記上フレームから下方に延びるねじ軸(28)と、前記可動体に固定され、前記ねじ軸に螺合したナット(29)とを有するとよい。
この態様によれば、可動体の下降に応じて下降する電動昇降装置の構成を簡素にすることができる。
上記の態様において、前記上フレームが前記ベースの前記上面に当接することによって、前記上フレームの下限位置が定まるとよい。
この態様によれば、電動昇降機構の状態に関わらず、係止装置が解除されたときにシートを一定の下降位置に位置させることができる。
上記の態様において、前記制御装置は、前記電動モータを正転させることによって前記可動体を前記上フレーム側に移動させ、前記可動体の移動が前記当接アームに規制されたときの前記電動モータの負荷に基づいて前記電動モータの正転を停止させ、前記電動モータを逆転させることによって前記可動体を前記上フレームから離れる側に移動させ、前記可動体の移動が前記係止片に規制されたときの前記電動モータの負荷に基づいて前記電動モータの逆転を停止させることによって、前記可動体を前記基準位置に復帰させるとよい。
この態様によれば、電動モータを駆動することによって可動体を基準位置に復帰させることができる。また、電動モータの負荷に基づいて可動体の基準位置を決定することができる。
また、本発明の他の態様は、乗り物の制御方法であって、前記乗り物は、車体フレームと、前記車体フレームに設けられ、前記床面上を移動可能な駆動ユニットと、前記車体フレームの上方に配置され、乗員の臀部を支持するシートと、前記車体フレームと前記シートとの間に設けられ、前記車体フレームに対して前記シートを低位置及び高位置の間で昇降させる昇降装置とを有し、前記昇降装置は、前記車体フレームに支持されたベースと、前記ベースに上下に移動可能に設けられた可動体と、前記可動体を前記ベースに対して所定の基準位置に係止する少なくとも1つの係止装置と、前記可動体に対して前記シートを昇降させる電動昇降機構と、前記係止装置及び前記電動昇降機構を制御する制御装置とを有し、前記制御装置が、緊急時に前記係止装置を解除して前記可動体を前記ベースに対して下降させる。
以上の構成によれば、昇降装置を備えた乗り物において、緊急時のシートの下降を容易にすることができる。
以下、図面を参照して、本発明に係る乗り物を倒立振子型車両に適用した実施形態について説明する。
図1~図3に示すように、乗り物1は、車体フレーム2と、車体フレーム2に設けられ、床面上を移動可能な少なくとも1つの駆動ユニット3と、車体フレーム2の上方に配置され、乗員の臀部を支持するシート4と、車体フレーム2とシート4との間に設けられた昇降装置5と、駆動ユニット3及び昇降装置5を制御する制御装置6とを有する。
本実施形態では、左右一対の駆動ユニット3が車体フレーム2の左右の側部に設けられている。各駆動ユニット3は、倒立振子制御された駆動輪8を有する。本実施形態では、各駆動ユニット3は、摩擦式駆動装置である。摩擦式駆動装置は、車体フレーム2に回転可能に支持された一対のドライブディスク11と、ドライブディスク11のそれぞれに回転可能に支持された複数のドライブローラ(不図示)と、左右のドライブディスク11の間に配置され、ドライブローラに接触する環状の駆動輪8と、一対のドライブディスク11をそれぞれ独立して回転させる一対のアクチュエータ12とを有する。一対のドライブディスク11は互いに同軸に配置され、それらの回転軸線は左右方向に延びている。
駆動輪8は、環状をなし、一対のドライブディスク11の間にドライブディスク11と同軸に配置されている。また、駆動輪8は、複数のドライブローラに接触し、中心軸線回り及び環状の軸線回りに回転可能となっている。駆動輪8は、例えば円環状の芯体13と、芯体13に回転可能に支持された複数のドリブンローラ14とを有する。各ドリブンローラ14は、環状の芯体13の軸線を中心として回転可能に芯体13に支持されている。各ドリブンローラ14は、ドライブディスク11から荷重を受けて芯体13に対して回転する。
一対のドライブディスク11が同じ回転速度で同じ方向に回転すると、駆動輪8はドライブディスク11と同じ回転速度で同じ方向に回転する。一対のドライブディスク11の回転方向又は回転速度に差が生じると、駆動輪8のドリブンローラ14が芯体13に対して回転する。これにより、駆動ユニット3は床面に対して左右方向に推進力を発生させることができる。
車体フレーム2の後部にはバッテリ16が支持されている。また、車体フレーム2の内部又は後部には、制御装置6が支持されている。
昇降装置5は、シート4を低位置及び高位置の間で昇降させる装置である。シート4は、昇降装置5に支持されたシートフレーム18と、シートフレーム18の上部に支持されたパッド19とを有する。乗員はパッド19に着座することができる。シート4の高位置は、シート4の低位置に対して鉛直上方に位置するとよい。他の実施形態では、シート4の高位置は、シート4の低位置に対して側方にオフセットしてもよい。
図4及び図5に示すように、昇降装置5は、車体フレーム2に支持されたベース21と、ベース21に上下に移動可能に設けられた可動体22と、可動体22をベース21に対して所定の基準位置に係止する少なくとも1つの係止装置23と、可動体22に対してシート4を昇降させる電動昇降機構24とを有する。電動昇降機構24は、ベース21及び可動体22に対して上下に移動可能に設けられ、シート4に取り付けられる上フレーム26と、上フレーム26に設けられた電動モータ27と、電動モータ27の回転軸27Aに接続され、上フレーム26から下方に延びるねじ軸28と、可動体22に固定され、ねじ軸28に螺合したナット29とを有する。
ベース21は、車体フレーム2の上部に揺動可能に支持されている。ベース21は車体フレーム2の上方に配置されている。ベース21の下端は、前後に延びる軸線を中心として揺動可能に支持されている。ベース21は、それぞれ上下に延びる前後一対の縦メンバ31と、前後に延び、各縦メンバ31の上端に結合された横メンバ32とを有する。
一対の縦メンバ31は、互いに前後に間隔をおいて対向している。一対の縦メンバ31は、互いに同一の形状を有する。各縦メンバ31の左右方向における中央部には、各縦メンバ31を前後に貫通する内孔31Aが形成されている。各縦メンバ31の下端は、前後に延びる軸線を中心として揺動可能に車体フレーム2に支持されている。
横メンバ32は、面が上下を向く板状に形成されている。各縦メンバ31の上端は、横メンバ32の下面に結合されている。横メンバ32の前後方向における中央には厚み方向に貫通する中央孔32Aが形成されている。また、横メンバ32において中央孔32Aの前後には、横メンバ32を厚み方向に貫通する前後一対の第1カラー32Bが装着されている。
各第1カラー32Bには、上下に延びるガイドロッド34がそれぞれ挿入されている。前後一対のガイドロッド34は、円柱状に形成され、対応する第1カラー32Bに上下に摺動可能に支持されている。上フレーム26は、前後のガイドロッド34の上端のそれぞれに結合されている。上フレーム26は、面が上下を向く板状に形成されている。上フレーム26は、一対のガイドロッド34及び第1カラー32Bによって、ベース21の横メンバ32に対して上下にスライド移動可能に支持されている。上フレーム26の下面及び横メンバ32の上面の一方には、ゴムブッシュ36が設けられているとよい。本実施形態では、第1カラー32Bの上端にゴムブッシュ36が設けられ、ガイドロッド34はゴムブッシュ36を上下に貫通している。上フレーム26の下面がゴムブッシュ36を介して横メンバ32の上面に当接することによって、上フレーム26の下限位置が定まる。
一対のガイドロッド34の下端は、下フレーム37によって互いに連結されている。これにより、左右方向からみて、一対のガイドロッド34、上フレーム26及び下フレーム37は四角形の枠形を形成する。下フレーム37の上面にはストッパ40が突設されている。図6に示すように、ストッパ40の上端が可動体22の下端に当接することによって、可動体22に対する下フレーム37及び上フレーム26の上限位置が定められている。
図4及び図5に示すように、電動モータ27は、上フレーム26の上面の中央に設けられている。電動モータ27は上下方向に沿って配置されている。電動モータ27の回転軸27Aは、電動モータ27のケースから下方に延び、上フレーム26を貫通している。電動モータ27の回転軸27Aは、カップリング38を介してねじ軸28の上端に連結されている。これにより、ねじ軸28は電動モータ27の回転軸27Aと一体に回転する。ねじ軸28は、横メンバ32の中央孔32Aを通過して上下に延びている。ねじ軸28の下端は、下フレーム37に回転可能に支持されている。電動モータ27の回転軸27A、ねじ軸28、一対のガイドロッド34は互いに平行に配置されている。電動モータ27は、非励磁作動形の電磁ブレーキを内蔵している。電磁ブレーキは、電動モータ27に電力が供給されていないときに電動モータ27の回転を規制し、電動モータ27に電力が供給されているときに電動モータ27の回転を許容する。
上フレーム26は、ゴムブッシュ39を介してシートフレーム18に結合されている。電動モータ27の上部は、シート4の内部に配置されている。
可動体22は、面が上下を向く板状に形成されている。可動体22は、中央部にねじ軸28に螺号するナット29を有する。ねじ軸28及びナット29は、ボールを介して互いに噛み合うボールねじ伝動機構であることが好ましい。また、可動体22は、前後一対のガイドロッド34をそれぞれ受容する前後一対の第2カラー22Aを有する。各第2カラー22Aは対応するガイドロッド34に対して摺動し、上下に移動することができる。前後一対の第2カラー22Aは、中央孔32Aの前方及び後方に設けられている。ナット29及び一対の第2カラー22Aは、それぞれ可動体22を厚み方向に貫通している。可動体22は、前後一対のガイドロッド34にガイドされ、横メンバ32及び上フレーム26に対して上下に移動することができる。電動モータ27によってねじ軸28が回転すると、ねじ軸28に螺合したナット29がねじ軸28に対して上下に移動し、ナット29と共に可動体22が上下に移動する。すなわち、電動モータ27の回転によって、可動体22が上フレーム26に対して上下に移動する。
図8及び図9に示すように、係止装置23は、係止位置と解除位置との間で略水平方向に変位可能な係止片41と、係止片41を解除位置に付勢する付勢部材42と、係止片41を付勢部材42の付勢力に抗して係止位置に保持する電磁石43(保持装置)とを有する。本実施形態では、係止装置23は、前後一対設けられ、可動体22の前縁及び後縁を係止する。前側及び後側の係止装置23は、互いに前後対称形の構造を有する。前側の係止装置23について以下に説明し、後側の係止装置23は前側の係止装置23の説明を援用する。
係止装置23は、ベース21に水平方向に延びる回転軸線を中心として回動可能に支持されたフック45を有し、係止片41はフック45の先端に設けられている。フック45は、ベース21の前側の縦メンバ31の上部に左右の延びる軸線を中心として回動可能に支持された基端と、基端に対して下方に配置される先端とを有する。フック45は、基端から先端にかけて可動体22と離れる側、すなわち前方に凸となる円弧形状に形成されている。係止片41は、フック45の先端に設けられ、フック45の回動軸線に対して接線方向に後方に延びている。
フック45の基端には、フック45の回動軸線に対して径方向外方に延びる突片46が設けられている。突片46は、上方に延び、横メンバ32に形成された挿通孔32Cを貫通して、横メンバ32の上方に突出している。横メンバ32の上方に位置する突片46の先端には、結合片47が結合されている。結合片47は、鉄等の強磁性体から形成され、電磁石43に着脱可能に吸着される。電磁石43は横メンバ32の上面に設けられている。
フック45には先端に対して分岐した当接アーム49が設けられている。当接アーム49は、係止片41と略平行に延びている。当接アーム49は、フック45の回動軸線と係止片41の先端とを結ぶ直線を越えて延出している。
係止片41及び当接アーム49の先端には、回転可能にローラ51がそれぞれ設けられている。各ローラ51の回転軸線は、フック45の回転軸線と平行に配置されている。
フック45は、回動軸線を中心として、解除位置と係止位置との間で回動する。フック45は、付勢部材42によって解除位置に向けて付勢されている。本実施形態では、付勢部材42は捩りコイルばねであり、ベース21とフック45との間に設けられている。電磁石43は、フック45の結合片47を吸引することによって、フック45を係止位置に保持する。
図7に示すように、フック45が解除位置にあるとき、係止片41及び当接アーム49は、それぞれ先端側に向けて下るように傾斜している。フック45が解除位置にあるとき、上方から見て、当接アーム49は可動体22と重なりを有するように配置され、係止片41は可動体22と重ならないように配置される。すなわち、フック45が解除位置にあるとき、係止片41は可動体22を係止することはできない。また、フック45が解除位置にあるとき、結合片47は電磁石43から離れて配置される。また、フック45が解除位置にあるとき、フック45の背部に設けられたストッパ52が横メンバ32の下面に当接する。ストッパ52は可撓性を有することが好ましい。
図5及び図6に示すように、フック45が係止位置にあるとき、係止片41及び当接アーム49は、それぞれ略水平に配置される。フック45が係止位置にあるとき、上方から見て、当接アーム49及び係止片41は、可動体22と重なりを有するように配置される。すなわち、フック45が係止位置にあるとき、係止片41は可動体22を係止することができる。また、フック45が係止位置にあるとき、係止片41はフック45の回動軸線の鉛直下方に配置されている。また、フック45が係止位置にあるとき、係止片41の先端に設けられたローラ51の軸線がフック45の回動軸線の鉛直下方に配置されているとよい。フック45が係止位置にあるとき、結合片47は電磁石43に当接する。
電磁石43に電力が供給され、電磁石43が結合片47を吸着することによって、フック45は係止位置に維持される。電磁石43への電力供給が停止されると、付勢部材42の付勢力によってフック45は解除位置に移動する。
図9に示すように、可動体22は、前後の係止装置23に係止されることによって、基準位置に配置される。可動体22が基準位置にあるとき、フック45及び係止片41は係止位置にあり、前後の係止片41の先端上に可動体22が載置される。このとき、係止片41は可動体22の下方に位置し、係止片41はローラ51を介して可動体22の下面に当接する。このとき、可動体22の上面と当接アーム49の先端に設けられたローラ51との間には隙間が形成されている。このように、係止片41は、係止位置にあるときに可動体22を鉛直方向において係止し、22可動体を前記基準位置に保持する。係止片41と可動体22との接触部は、フック45の回動軸線の鉛直下方に配置されている。
制御装置6は、係止装置23の電磁石43及び電動モータ27を制御することによって、昇降装置5を制御し、シート4を昇降させる。制御装置6が電磁石43に電力を供給すると、フック45は係止位置に保持される。また、制御装置6が電磁石43への電力供給を停止すると、フック45は付勢部材42の付勢力によって係止位置から解除位置に移動する。制御装置6が電動モータ27を正転させると、ナット29に螺合したねじ軸28が正転し、上フレーム26と可動体22との距離が短くなる。一方、制御装置6が電動モータ27を逆転させると、ナット29に螺合したねじ軸28が逆転し、上フレーム26と可動体22との距離が長くなる。
図5に示すように、制御装置6は、可動体22が基準位置に保持されているときに、電動モータ27を正転させることによって、ベース21及び可動体22に対して上フレーム26及びシート4を下降させる。また、図6に示すように、制御装置6は、可動体22が基準位置に保持されているときに、電動モータ27を逆転させることによって、ベース21及び可動体22に対して上フレーム26及びシート4を上昇させる。
図7に示すように、制御装置6が電磁石43への電力供給を停止すると、ロック装置のフック45及び係止片41が係止位置から解除位置に移動し、可動体22は重力によって下降する。このとき、可動体22にナット29、ねじ軸28及び電動モータ27を介して接続された上フレーム26、ガイド軸、及び下フレーム37も可動体22と一緒に下降する。可動体22は、上フレーム26がゴムブッシュ36を介して横メンバ32に当接するまで降下する。これにより、シート4は、上下への移動範囲において最も低い位置に配置される。可動体22の降下速度は、第1カラー32Bとガイドロッド34との間に生じる摩擦力を調節することによって調節するとよい。
制御装置6は、可動体22が係止装置23から解放されているときに、電動モータ27を正転させることによって、ベース21及び上フレーム26に対して可動体22を上昇させる。また、制御装置6は、可動体22が係止装置23から解放されているときに、電動モータ27を逆転させることによって、ベース21及び上フレーム26に対して可動体22を下降させることができる。なお、本実施形態では、制御装置6は、可動体22が係止装置23から解放されているときには、電動モータ27の正転のみを行う。
図8に示すように、フック45が解除位置にある状態において、電動モータ27が正転して可動体22が基準位置に向けて上昇するときに、可動体22の上面が当接アーム49を上方に押し、フック45を解除位置から係止位置に変位させる。これにより、フック45の係止片41の先端は可動体22の下方に位置する。制御装置6は、電動モータ27に流れる電流に基づいて電動モータ27に加わる負荷を検出する。フック45が係止位置に到達すると、結合片47が電磁石43に当接し、フック45の回動が停止する。これにより、可動体22の移動が当接アーム49によって規制され、電動モータ27に加わる負荷が上昇する。制御装置6は、この負荷の上昇に基づいて電動モータ27の正転を停止させる。また、制御装置6は同時に電磁石43に電力を供給して、結合片47を電磁石43に吸着させる。これにより、フック45及び係止片41が係止位置に保持される。他の実施形態では、制御装置6は、フック45が係止位置に到達する前に電磁石43への電力供給を開始してもよい。
制御装置6は、電動モータ27の正転を停止させた後に、電動モータ27を逆転させる。これにより、図9に示すように、可動体22は上フレーム26及びベース21に対して下降する。可動体22が当接アーム49と係止片41との間で下降するときには、電動モータ27に加わる負荷は比較的小さい。可動体22の下面が係止片41に当接すると、可動体22の下降が係止片41によって規制されるため、電動モータ27の負荷が上昇する。制御装置6は、このときの電動モータ27の負荷の上昇を検出して可動体22が基準位置に到達した判定する。このようにして、制御装置6は可動体22を基準位置に復帰させる。可動体22が基準位置に到達した後に、制御装置6が電動モータ27を逆転させると、上フレーム26及びシート4が可動体22及びベース21に対して上昇する。
制御装置6は、乗り物1の異常時に、電磁石43への電力供給を停止し、可動体22を下降させ、シート4を下降させる。乗り物1の異常は、電源電圧の低下や電源の消失、各種装置の失陥等を含む。
図1~図3及び図10に示すように、乗り物1は、シート4から下方に延び、シート4が低位置にあるときに床面に接触する少なくとも1つの支持脚71、72を有する。本実施形態では、支持脚71、72は、1つの前支持脚71と、左右一対の後支持脚72とを含む。各支持脚71、72は、車体フレーム2に近接して配置された収納位置と、収納位置よりも車体フレーム2から側方に離れた展開位置との間で変位可能である。本実施形態では、各支持脚71、72は、収納位置と、収納位置よりも車体フレーム2から前後方向に離れた展開位置との間で変位可能である。シート4が高位置から低位置に移動するときに、支持脚71、72が収納位置から展開位置に移動する。
図1に示すように、前支持脚71は、シート4の前部中央に設けられている。シート4は、シートフレーム18の前部中央から下方に延びる前支持部74を有する。前支持部74の下端は、少なくとも1つの補強メンバによってシートフレーム18と接続されていてもよい。前支持部74は、シートフレーム18の一部として形成されてもよい。前支持脚71は、その上端においてシート4に揺動可能に接続された第1部材75と、第1部材75の下端に設けられた少なくとも1つの第1ローラ76(第1接地部)と、第1部材75と前支持部74との間に設けられ、第1部材75を収納位置に対応した位置に付勢する第1付勢装置77とを有する。
第1部材75の上端は、前支持部74の下端に左右に延びる軸線を中心として揺動可能に接続されている。第1部材75は、乗員の足裏を支持するためのフットレスト79を有する。第1部材75の下部は、左側及び右側に延出し、フットレスト79を形成している。すなわち、フットレスト79は第1部材75と一体に形成されてもよい。フットレスト79は、左右方向から見て、L字形の横断面を有するとよい。第1部材75は、その下端に前方に突出した突出部81を有する。フットレスト79は突出部81に延出してもよい。
図3及び図10に示すように、第1部材75は、左右に延びる揺動軸線を中心として前支持部74に対して垂下した収納位置と、前支持部74に対して前方に傾斜した展開位置との間で揺動することができる。前支持部74の下部には、第1部材75の揺動を展開位置及び収納位置で規制するストッパ82が設けられている。ストッパ82の表面には、ゴム等の緩衝部材が設けられているとよい。第1部材75が収納位置から展開位置に揺動することによって、第1部材75の下端は車体フレーム2に対して水平方向において離れる方向、すなわち前方に移動する。
第1ローラ76はフットレスト79に支持されている。本実施形態では、第1ローラ76は左右2対設けられている。左右方向において外側に設けられる一対の第1ローラ76は、左右方向において内側に設けられる一対の第1ローラ76よりも直径が大きいことが好ましい。また、第1ローラ76は、床面に対して移動可能に接地する要素であればよく、例えばボールであってもよい。
第1付勢装置77は、例えば直線状に伸縮可能なシリンダであり、伸長方向に付勢されている。第1付勢装置77は、例えばエアスプリングであってよい。また、第1付勢装置77は、シリンダに対してピストン及びロッドをばねによって伸長方向に付勢するシリンダ装置であってもよい。第1付勢装置77は、前支持部74の前側に揺動可能に結合された上端と、第1部材75の突出部81に揺動可能に結合された下端とを有する。
図10に示すように、第1付勢装置77が伸長することによって、第1部材75は収納位置に向けて付勢される。図1~図3に示すように、第1部材75の下端が第1ローラ76を介して床面から上方に押されると、第1部材75は第1付勢装置77の付勢力に抗して収納位置から展開位置に揺動する。すなわち、第1部材75の下端は床面に沿って前方に移動し、前支持脚71は展開位置に配置される。すなわち、第1部材75は、シート4の下降に応じて、第1ローラ76を介して床面に押されて展開位置に対応した位置に揺動する。
前支持脚71は、第1部材75とシート4との間に設けられ、シート4に対する第1部材75の揺動を減衰する第1ダンパ83を有する。第1ダンパ83は、流体ダンパであるとよい。第1ダンパ83は、流体が封入されたシリンダと、シリンダに対して移動可能なピストン及びピストンに結合されたロッドを有する、シリンダダンパであってよい。第1ダンパ83は、第1付勢装置77と一体に形成されてもよい。上述したように、第1付勢装置77がエアスプリングである場合、エアスプリングは第1ダンパ83を兼ねることができる。他の実施形態では、第1ダンパ83は、前支持部74と第1部材75との結合部に設けられる回転ダンパであってよい。
図1及び図2に示すように、一対の後支持脚72は、シート4の後部の左右の両端に設けられている。シート4は、シートフレーム18の後部の左右の両端から下方に突出した一対の後支持部85を有する。後支持部85は、シートフレーム18の一部として形成されてもよい。左右一対の後支持脚72は、対応する後支持部85に支持されている。左右の後支持脚72は、同一の構成を有する。
後支持脚72は、その上端においてシート4に揺動可能に接続された第2部材86と、第2部材86の下端に設けられ、床面に接触可能な第2ローラ87(第2接地部)と、その上端において第2部材86に揺動可能に接続された第3部材88と、第3部材88の下端に設けられ、床面に接触可能な第3ローラ89(第3接地部)と、第3部材88とシート4との間に設けられ、第3部材88を収納位置に対応した位置に付勢する第2付勢装置91とを有する。
図3及び図10に示すように、第2部材86の上端は、後支持部85に左右に延びる軸線を中心として揺動可能に接続されている。第2部材86は、左右に延びる揺動軸線を中心として後支持部85に対して垂下した収納位置と、後支持部85に対して後方に傾斜した展開位置との間で揺動する。後支持部85には、第2部材86の揺動を展開位置及び収納位置で規制するストッパ93が設けられている。ストッパ93の表面には、ゴム等の緩衝部材が設けられているとよい。第2部材86が収納位置から展開位置に揺動することによって、第2部材86の下端は車体フレーム2に対して水平方向において離れる方向、すなわち後方に移動する。第2ローラ87は、第2部材86の下端に左右に延びる軸線を中心として回転可能に支持されている。第2ローラ87は、床面に対して移動可能に接地する要素であればよく、例えばボールであってもよい。
第3部材88の上端は、第2部材86の長手方向における中間部に、左右に延びる軸線を中心として揺動可能に接続されている。第3部材88は、その上端から下端にかけて下方かつ前方に傾斜して延びている。第3部材88の下端は、第2部材86の下端よりも前方に配置されている。
第2付勢装置91は、例えば直線状に伸縮可能なシリンダであり、伸長方向に付勢されている。第2付勢装置91は、例えばエアスプリングであってよい。また、第1付勢装置77は、シリンダに対してピストン及びロッドをばねによって伸長方向に付勢するシリンダ装置であってもよい。第2付勢装置91は、後支持部85に揺動可能に結合された上端と、第3部材88の下端の前部に揺動可能に結合された下端とを有する。第2付勢装置91の上端は、第2部材86の上端に対して前方に距離を置いて配置されている。これにより、後支持部85、第2部材86、第3部材88、及び第2付勢装置91は、第2付勢装置91が伸縮可能な4節リンクを構成する。
図10に示すように、第2付勢装置91が伸長することによって、第3部材88の下端は下方に移動すると共に、第2部材86の下端に近づく。このとき、第3部材88と第2付勢装置91とのなす角度が小さくなると共に、第2部材86と第2付勢装置91とのなす角度が小さくなる。これにより、第2部材86は前方、すなわち収納位置に移動する。このように、第2付勢装置91によって第2部材86は収納位置に付勢され、後支持脚72は収納位置になる。
後支持脚72の収納位置において、第3部材88の下端は第2部材86の下端より下方に位置し、第3ローラ89は第2ローラ87より下方に位置する。第3ローラ89の直径は、第2ローラ87の直径より大きい。第3ローラ89は、床面に対して移動可能に接地する要素であればよく、例えばボールであってもよい。
図3及び図10に示すように、シート4の下降に応じて、第3部材88が第3ローラ89を介して床面に押されると、第3部材88は後支持脚72の展開位置に対応した位置に揺動する。同時に、第2部材86が第3部材88に押されて後支持脚72の記展開位置に対応した位置に揺動し、第2ローラ87が接地する。詳細には、第3部材88の下端が第3ローラ89を介して床面から上方に押されると、第2付勢装置91が収縮し、第3部材88の上端が後方に移動する。これにより、第2部材86は後支持部85に対して後方に揺動し、第2部材86の下端が後端に移動する。これにより、第2部材86の下端と第3部材88の下端との距離が広がる。そして、第2部材86の下端が第2ローラ87を介して床面に設置する。このようにして、第2部材86が展開位置に移動し、後支持脚72が展開位置になる。
後支持脚72は、第2部材86とシート4との間に設けられ、シート4に対する第2部材86の揺動を減衰する第2ダンパ94を有する。第2ダンパ94は、流体ダンパであるとよい。第2ダンパ94は、流体が封入されたシリンダと、シリンダに対して移動可能なピストン及びピストンに結合されたロッドを有する、シリンダダンパであってよい。第2ダンパ94は、第2付勢装置91と一体に形成されてもよい。上述したように、第2付勢装置91がエアスプリングである場合、エアスプリングは第2ダンパ94を兼ねることができる。本実施形態では、第2ダンパ94は第2付勢装置91と一体に形成され、一端において後支持部85に結合されると共に、他端において第3部材88を介して第2部材86に結合されている。第3ダンパは、後支持部85に対する第3部材88の揺動を減衰することによって、後支持部85に対する第2部材86の揺動を減衰する。他の実施形態では、第2ダンパ94は、前支持部74と第2部材86との結合部、又は第2部材86と第3部材88との結合部に設けられる回転ダンパであってもよい。
以上の構成によって、図10に示すように、シート4が高位置にあるとき、前支持脚71は床面から離れ、第1付勢装置77の付勢力によって収納位置に配置される。また、後支持脚72は床面から離れ、第2付勢装置91の付勢力によって収納位置に配置される。図1~図3に示すように、シート4が高位置から低位置に移動すると、前支持脚71は第1ローラ76を介して床面に押され、第1付勢装置77の付勢力に抗して収納位置から展開位置になる。また、一対の後支持脚72は第3ローラ89を介して床面に押され、第2付勢装置91の付勢力に抗して収納位置から展開位置になる。このとき、第1ダンパ83によって前支持脚71の動きが減衰されると共に第2ダンパ94によって後支持脚72の動きが減衰されるため、シート4の下降速度が減衰される。また、前支持脚71の展開位置では床面に接触する第1ローラ76が収納位置よりも車体フレーム2から離れた位置に配置されるため、乗り物1の安定性が向上する。同様に、後支持脚72の展開位置では床面に接触する第2ローラ87が収納位置よりも車体フレーム2から離れた位置に配置されるため、乗り物1の安定性が向上する。
実施形態に係る乗り物1では、制御装置6が電磁石43への電力供給を停止すると、フック45及び係止片41が解除位置に移動し、可動体22がベース21に対して下降し、シート4が低位置に移動する。すなわち、電動昇降機構24を制御せずに、シート4を下降させることができる。そのため、昇降装置5を備えた乗り物1において、緊急時のシート4の下降を容易にすることができる。係止片41の変位方向と可動体22の変位方向が直交するため、電磁石43は少ない電力で係止片41を係止位置に維持することができる。すなわち、電磁石43の電力消費容量を低減することができる。可動体22の荷重は、係止片41に、フック45の回動軸線を中心とした径方向に加わる。そのため、係止片41を係止位置に保持するために電磁石43が発生させるべき力を小さくすることができる。その結果、電磁石43の電力消費量を低減させることができる。
フック45が当接アーム49を有するため、可動体22が下降した位置から基準位置に復帰すると、当接アーム49が可動体22に押されて係止位置に復帰する。昇降装置5は電動モータ27を駆動することによって可動体22を基準位置に復帰させることができる。また、電動モータ27の負荷に基づいて可動体22の基準位置を決定することができる。
実施形態に係る乗り物1では、シート4が高位置にあるときには各支持脚71、72が収納位置にあり、乗り物1の外形が小さくなる。これにより、乗り物1は狭いスペースでの走行が可能になる。また、シート4が低位置にあるときには、各支持脚71、72が展開位置にあり、安定性が向上する。各支持脚71、72は床面との接触によって収納位置から展開位置に変化するため、駆動装置が必要ない。そのため、各支持脚71、72の構造を簡素化かつ小型化することができる。各支持脚71、72は床面と当接して収納位置から展開位置に変位するときに、各ダンパ83、94から減衰力を受ける。これにより、シート4に着座した乗員に加わる衝撃を軽減することができる。
前支持脚71のフットレスト79は第1部材75に設けられ、第1部材75と共に収納位置及び展開位置の間で変位する。そのため、前支持脚71が展開位置にあるとき、フットレスト79は第1部材75と共に乗員からより離れた位置に配置される。これにより、乗員の姿勢を安定させることができる。また、フットレスト79が第1ローラ76を介して接地するため、乗員の足裏が床面に近い位置に配置され、乗員はより姿勢を安定させることができる。
後支持脚72は、互いに分岐した第2部材86及び第3部材88を有し、それらの下端に設けられた第2ローラ87及び第3ローラ89において接地する。そのため、後支持脚72は、乗り物1を床面に対して安定性良く支持することができる。また、第3ローラ89が第2ローラ87よりも先に床面に接触し、かつ第3ローラ89の直径が第2ローラ87の直径よりも大きいため、後支持脚72は床面と安定性良く接触することができる。
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されることなく幅広く変形実施することができる。上記の実施形態は、1つの前支持脚71と2つの後支持脚72とを有する構成としたが、2つの後支持脚72を省略し、代わりに前支持脚71の前後対称形の支持脚をシート4の後部に設けてもよい。また、1つの前支持脚71を省略し、代わりに後支持脚72の前後対称形の2つの支持脚をシート4の前部に設けてもよい。
第1ローラ76、第2ローラ87、及び第3ローラ89は、床面に対して移動可能に接地する他の構成に置換してもよい。第1ローラ76、第2ローラ87、及び第3ローラ89は、例えばフットレスト79、第2部材86、第3部材88に回転可能に設けられたボールや、これらの部材に固定された曲面部であってよい。
1 :乗り物
2 :車体フレーム
3 :駆動ユニット
4 :シート
5 :昇降装置
6 :制御装置
8 :駆動輪
21 :ベース
22 :可動体
23 :係止装置
24 :電動昇降機構
26 :上フレーム
27 :電動モータ
28 :ねじ軸
29 :ナット
41 :係止片
42 :付勢部材
43 :電磁石
45 :フック
49 :当接アーム
51 :ローラ
71 :前支持脚
72 :後支持脚
74 :前支持部
75 :第1部材
76 :第1ローラ
77 :第1付勢装置
79 :フットレスト
83 :第1ダンパ
85 :後支持部
86 :第2部材
87 :第2ローラ
88 :第3部材
89 :第3ローラ
91 :第2付勢装置
94 :第2ダンパ
2 :車体フレーム
3 :駆動ユニット
4 :シート
5 :昇降装置
6 :制御装置
8 :駆動輪
21 :ベース
22 :可動体
23 :係止装置
24 :電動昇降機構
26 :上フレーム
27 :電動モータ
28 :ねじ軸
29 :ナット
41 :係止片
42 :付勢部材
43 :電磁石
45 :フック
49 :当接アーム
51 :ローラ
71 :前支持脚
72 :後支持脚
74 :前支持部
75 :第1部材
76 :第1ローラ
77 :第1付勢装置
79 :フットレスト
83 :第1ダンパ
85 :後支持部
86 :第2部材
87 :第2ローラ
88 :第3部材
89 :第3ローラ
91 :第2付勢装置
94 :第2ダンパ
Claims (9)
- 乗り物であって、
車体フレームと、
前記車体フレームに設けられ、床面上を移動可能な駆動ユニットと、
前記車体フレームの上方に配置され、乗員の臀部を支持するシートと、
前記車体フレームと前記シートとの間に設けられ、前記シートを低位置及び高位置の間で昇降させる昇降装置とを有し、
前記昇降装置は、
前記車体フレームに支持されたベースと、
前記ベースに上下に移動可能に設けられた可動体と、
前記可動体を前記ベースに対して所定の基準位置に係止する少なくとも1つの係止装置と、
前記可動体に対して前記シートを昇降させる電動昇降機構と、
前記係止装置及び前記電動昇降機構を制御する制御装置とを有し、
前記制御装置は、前記係止装置を解除して前記可動体を前記ベースに対して下降させる乗り物。 - 前記係止装置は、係止位置と解除位置との間で略水平方向に変位可能な係止片と、前記係止片を解除位置に付勢する付勢部材と、前記係止片を前記付勢部材の付勢力に抗して前記係止位置に保持する保持装置とを有し、
前記係止片は、前記係止位置にあるときに前記可動体を鉛直方向において係止し、前記可動体を前記基準位置に保持する請求項1に記載の乗り物。 - 前記係止装置は、前記ベースに水平方向に延びる回動軸線を中心として回動可能に支持されたフックを有し、
前記係止片は前記フックの先端に設けられ、
前記係止片が前記係止位置において前記可動体の下方に位置し、解除位置において前記可動体の側方に位置する請求項2に記載の乗り物。 - 前記係止片と前記可動体との接触部は、前記フックの前記回動軸線の鉛直下方に配置されている請求項3に記載の乗り物。
- 前記フックには前記先端に対して分岐した当接アームが設けられ、
前記可動体が前記基準位置に向けて上昇するときに、前記可動体の上面が前記当接アームを上方に押し、前記フックを前記解除位置から前記係止位置に変位させる請求項3又は請求項4に記載の乗り物。 - 前記電動昇降機構は、前記ベース及び前記可動体に対して上下に移動可能に設けられ、前記シートに取り付けられる上フレームと、前記上フレームに設けられた電動モータと、前記電動モータの回転軸に接続され、前記上フレームから下方に延びるねじ軸と、前記可動体に固定され、前記ねじ軸に螺合したナットとを有する請求項5に記載の乗り物。
- 前記上フレームが前記ベースの前記上面に当接することによって、前記上フレームの下限位置が定まる請求項6に記載の乗り物。
- 前記制御装置は、前記電動モータを正転させることによって前記可動体を前記上フレーム側に移動させ、前記可動体の移動が前記当接アームに規制されたときの前記電動モータの負荷に基づいて前記電動モータの正転を停止させ、前記電動モータを逆転させることによって前記可動体を前記上フレームから離れる側に移動させ、前記可動体の移動が前記係止片に規制されたときの前記電動モータの負荷に基づいて前記電動モータの逆転を停止させることによって、前記可動体を前記基準位置に復帰させる請求項7に記載の乗り物。
- 乗り物の制御方法であって、
前記乗り物は、
車体フレームと、
前記車体フレームに設けられ、前記床面上を移動可能な駆動ユニットと、
前記車体フレームの上方に配置され、乗員の臀部を支持するシートと、
前記車体フレームと前記シートとの間に設けられ、前記車体フレームに対して前記シートを低位置及び高位置の間で昇降させる昇降装置とを有し、
前記昇降装置は、
前記車体フレームに支持されたベースと、
前記ベースに上下に移動可能に設けられた可動体と、
前記可動体を前記ベースに対して所定の基準位置に係止する少なくとも1つの係止装置と、
前記可動体に対して前記シートを昇降させる電動昇降機構と、
前記係止装置及び前記電動昇降機構を制御する制御装置とを有し、
前記制御装置が、緊急時に前記係止装置を解除して前記可動体を前記ベースに対して下降させる乗り物の制御方法。
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