JP7009117B2 - 重荷重用タイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、土運搬及び採鉱設備又は重機に一般に使用される、重荷重用空気入りタイヤに関する。
本発明は、典型的なサイズが半径57インチから63インチの範囲の、重機に適するように意図されたタイヤに関する。このタイプの適用に制限されず、本発明のタイヤは、ダンプトラック、リジッドフレームトラック(rigid frame truck)、大型の運搬トラック、採鉱に使用される設備、及び土運搬設備を含むオフハイウェイトラックに使用されてよい。これらのオフハイウェイトラックは、典型的には非常に重い積荷を運びながら、極めて困難な路面を行き来する。その結果、これらの車両のタイヤは、非常に大きい力に曝されることになる。
典型的には、この種のタイヤは、曲線断面形を有するタイヤのサイドウォールの下方に、ビードコアを伴って設計される。これらのタイヤは通常、平坦に据えられたリムを有するホイールに取り付けられ、そのため、ビードの基部が取り付けられるリムの表面が、軸方向に対して5°程度のリムテーパーが付いている。タイヤは非常に大きい荷重を受けるので、これらのタイヤが、そのビード領域において損耗することは明白である。このタイプのビードの損耗は、ビードの下側の不均等な圧縮によって起こされる場合があり、不均一なせん断応力のために不均等な損耗をもたらす。タイヤのビード領域における損耗を低減するため、及びタイヤのビード領域におけるせん断応力を低減するための、改善されたタイヤ設計が望まれている。
本発明は、ビード領域における損耗を低減するため及びビード領域におけるせん断応力を低減するために改善された空気入りタイヤの提供を目的とする。
本発明の1つ又は複数の実施態様は、カーカスを備えている空気入りタイヤを提供する。カーカスは1つ又は複数のコード補強されたプライ及び一対のビード部を有し、各ビード部はコード補強されたプライが巻き付けられる、少なくとも1つの環状で非伸縮性のビードコアを有する。トレッド及びベルト補強構造は、カーカスの径方向外側に配設される。ビード部は、ビードコアの径方向外側に延びるアペックスと、チェーファーとをさらに備えている。タイヤは、両側の丸められた端部と接合された実質的に平坦なビード面を有するビードコアをさらに備えている。
本発明の1つ又は複数の実施態様は、カーカスを備えている空気入りタイヤを提供する。カーカスは1つ又は複数のコード補強されたプライ及び一対のビード部を有し、各ビード部は、コード補強されたプライが巻き付けられる、少なくとも1つの環状で非伸縮性のビードコアを有する。トレッド及びベルト補強構造は、カーカスの径方向外側に配設される。ビード部は、ビードコアの径方向外側に延びるアペックスと、チェーファーとをさらに備えている。タイヤは両側の丸められた端部と接合された実質的に平坦なビード面を有するビードコアをさらに備え、このビードコアはその中心を通って延びる径方向の平面に関して対称ではない。
本発明の1つ又は複数の実施態様は、カーカスを備えている空気入りタイヤを提供する。カーカスは1つ又は複数のコード補強されたプライ及び一対のビード部を有し、各ビード部は、コード補強されたプライプライが巻き付けられる、少なくとも1つの環状で非伸縮性のビードコアを有する。トレッド及びベルト補強構造は、カーカスの径方向外側に配設される。ビード部は、ビードコアの径方向外側に延びるアペックスと、チェーファーとをさらに備えている。タイヤは両側の丸められた端部と接合された実質的に平坦なビード面を有するビードコアをさらに備え、このビードコアはその中心を通って延びる任意の平面に関して対称ではない。
本発明の1つ又は複数の実施態様は、カーカスを備えている空気入りタイヤを提供する。カーカスは1つ又は複数のコード補強されたプライ及び一対のビード部を有し、各ビード部は、コード補強されたプライが巻き付けられる、少なくとも1つの環状で非伸縮性のビードコアを有する。トレッド及びベルト補強構造は、カーカスの径方向外側に配設される。ビード部は、ビードコアの径方向外側に延びるアペックスと、チェーファーとをさらに備えている。タイヤは両側の丸められた端部と接合された実質的に平坦なビード面を有するビードコアをさらに備え、このビードコアはその中心を通って延びるXX面に対して対称でかつ径方向の平面に関して垂直である。
本発明の1つ又は複数の実施態様は、カーカスを備えている空気入りタイヤを提供する。カーカスは1つ又は複数のコード補強されたプライ及び一対のビード部を有し、各ビード部は、コード補強されたプライが巻き付けられる、少なくとも1つの環状で非伸縮性のビードコアを有する。トレッド及びベルト補強構造は、カーカスの径方向外側に配設される。ビード部は、ビードコアの径方向外側に延びるアペックスと、チェーファーとをさらに備えている。タイヤは両側の丸められた端部と接合された実質的に平坦なビード面を有するビードコアをさらに備え、このビードコアはリムフランジのテーパー角度βよりも大きい角度αで傾くビード面を有する。
本発明の1つ又は複数の実施態様は、カーカスを備えている空気入りタイヤを提供する。カーカスは1つ又は複数のコード補強されたプライ及び一対のビード部を有し、各ビード部は、コード補強されたプライが巻き付けられる、少なくとも1つの環状で非伸縮性のビードコアを有する。トレッド及びベルト補強構造は、カーカスの径方向外側に配設される。ビード部は、ビードコアの径方向外側に延びるアペックスと、チェーファーとをさらに備えている。タイヤは両側の丸められた端部と接合された実質的に平坦なビード面を有するビードコアをさらに備え、このビードコアは6°から8°の範囲の角度αで傾くビード面を含んでいる。
本発明の1つ又は複数の実施態様は、カーカスを備えている空気入りタイヤを提供する。カーカスは1つ又は複数のコード補強されたプライ及び一対のビード部を有し、各ビード部は、コード補強されたプライが巻き付けられる、少なくとも1つの環状で非伸縮性のビードコアを有する。トレッド及びベルト補強構造は、カーカスの径方向外側に配設される。ビード部は、ビードコアの径方向外側に延びるアペックスと、チェーファーとをさらに備えている。タイヤは両側の丸められた端部と接合された実質的に平坦なビード面を有するビードコアをさらに備え、このビードコアは8.89cm~11.43cmの範囲の最大ビード幅Wを有している。
本発明の1つ又は複数の実施態様は、カーカスを備えている空気入りタイヤを提供する。カーカスは1つ又は複数のコード補強されたプライ及び一対のビード部を有し、各ビード部は、コード補強されたプライが巻き付けられる、少なくとも1つの環状で非伸縮性のビードコアを有する。トレッド及びベルト補強構造は、カーカスの径方向外側に配設される。ビード部は、ビードコアの径方向外側に延びるアペックスと、チェーファーとをさらに備えている。タイヤは両側の丸められた端部と接合された実質的に平坦なビード面を有するビードコアをさらに備え、このビードコアは9.525cm~10.922cmの範囲の最大ビード幅Wを有している。
本発明の1つ又は複数の実施態様は、カーカスを備えている空気入りタイヤを提供する。カーカスは1つ又は複数のコード補強されたプライ及び一対のビード部を有し、各ビード部は、コード補強されたプライが巻き付けられる、少なくとも1つの環状で非伸縮性のビードコアを有する。トレッド及びベルト補強構造は、カーカスの径方向外側に配設される。ビード部は、ビードコアの径方向外側に延びるアペックスと、チェーファーとをさらに備えている。タイヤは両側の丸められた端部と接合された実質的に平坦なビード面を有するビードコアをさらに備え、このビード面は両側に配置され、角度が付いたショルダー部を有しそれぞれの前記ショルダー部は丸い。
本発明の1つ又は複数の実施態様は、カーカスを備えている空気入りタイヤを提供する。カーカスは1つ又は複数のコード補強されたプライ及び一対のビード部を有し、各ビード部は、コード補強されたプライが巻き付けられる、少なくとも1つの環状で非伸縮性のビードコアを有する。トレッド及びベルト補強構造は、カーカスの径方向外側に配設される。ビード部は、ビードコアの径方向外側に延びるアペックスと、チェーファーとをさらに備えている。タイヤは両側の丸められた端部と接合された実質的に平坦なビード面を有するビードコアをさらに備え、このビード面は両側に配置され、角度が付いたショルダー部を有し各ショルダー部は丸められ、この角度の付いたショルダー部の曲率半径は、1.27cm~2.286cmの範囲である。
本発明の1つ又は複数の実施態様は、カーカスを備えている空気入りタイヤを提供する。カーカスは1つ又は複数のコード補強されたプライ及び一対のビード部を有し、各ビード部は、コード補強されたプライが巻き付けられる、少なくとも1つの環状で非伸縮性のビードコアを有する。トレッド及びベルト補強構造は、カーカスの径方向外側に配設される。ビード部は、ビードコアの径方向外側に延びるアペックスと、チェーファーとをさらに備えている。タイヤは両側の丸められた端部と接合された実質的に平坦なビード面を有するビードコアをさらに備え、このビードコアはビード幅Wに対するビード高Hの比が0.4~0.8の範囲である。
本発明の1つ又は複数の実施態様は、カーカスを備えている空気入りタイヤを提供する。カーカスは1つ又は複数のコード補強されたプライ及び一対のビード部を有し、各ビード部は、コード補強されたプライが巻き付けられる、少なくとも1つの環状で非伸縮性のビードコアを有する。トレッド及びベルト補強構造は、カーカスの径方向外側に配設される。ビード部は、ビードコアの径方向外側に延びるアペックスと、チェーファーとをさらに備えている。タイヤは両側の丸められた端部と接合された実質的に平坦なビード面を有するビードコアをさらに備え、このビードコアはビード幅Wに対するビード高Hの比が0.4~0.7の範囲である。
本発明の1つ又は複数の実施態様は、カーカスを備えている空気入りタイヤを提供する。カーカスは1つ又は複数のコード補強されたプライ及び一対のビード部を有し、各ビード部は、コード補強されたプライが巻き付けられる、少なくとも1つの環状で非伸縮性のビードコアを有する。トレッド及びベルト補強構造は、カーカスの径方向外側に配設される。ビード部は、ビードコアの径方向外側に延びるアペックスと、チェーファーとをさらに備えている。タイヤは両側の丸められた端部と接合された実質的に平坦なビード面を有するビードコアをさらに備え、このビードコアはビード幅Wに対するビード高Hの比が0.4~0.6の範囲である。
本発明の1つ又は複数の実施態様は、カーカスを備えている空気入りタイヤを提供する。カーカスは1つ又は複数のコード補強されたプライ及び一対のビード部を有し、各ビード部は、コード補強されたプライが巻き付けられる、少なくとも1つの環状で非伸縮性のビードコアを有する。トレッド及びベルト補強構造は、カーカスの径方向外側に配設される。ビード部は、ビードコアの径方向外側に延びるアペックスと、チェーファーとをさらに備えている。タイヤは両側の丸められた端部と接合された実質的に平坦なビード面を有するビードコアをさらに備え、このビードコアは軸方向内側に延びるトウを含んでいる。
本発明の1つ又は複数の実施態様は、カーカスを備えている空気入りタイヤを提供する。カーカスは1つ又は複数のコード補強されたプライ及び一対のビード部を有し、各ビード部は、コード補強されたプライが巻き付けられる、少なくとも1つの環状で非伸縮性のビードコアを有する。トレッド及びベルト補強構造は、カーカスの径方向外側に配設される。ビード部は、ビードコアの径方向外側に延びるアペックスと、チェーファーとをさらに備えている。タイヤは両側の丸められた端部と接合された実質的に平坦なビード面を有するビードコアをさらに備え、このビードコアは2つのテーパー面で形成されるビード面を含んでいる。
本発明の1つ又は複数の実施態様は、カーカスを備えている空気入りタイヤを提供する。カーカスは1つ又は複数のコード補強されたプライ及び一対のビード部を有し、各ビード部は、コード補強されたプライが巻き付けられる、少なくとも1つの環状で非伸縮性のビードコアを有する。トレッド及びベルト補強構造は、カーカスの径方向外側に配設される。ビード部は、ビードコアの径方向外側に延びるアペックスと、チェーファーとをさらに備えている。タイヤは両側の丸められた端部と接合された実質的に平坦なビード面を有するビードコアをさらに備え、このビードコアは凹んだビード面を含んでいる。
リムに取り付けられて示されている、タイヤの半分の断面図である。 本発明の第1の実施形態による、重荷重用タイヤのサイドウォールの下方を示す断面図である。 本発明のビードコアの拡大断面図である。 本発明の第2の実施形態による、重荷重用タイヤのサイドウォールの下方を示す断面図である。 本発明の第3の実施形態による、重荷重用タイヤのサイドウォールの下方を示す断面図である。
本明細書で用いる下記の用語の定義は、以下のとおりである。
タイヤの「アスペクト比」は、セクション高(SH)のセクション幅(SW)に対する比を意味する。
「軸の」及び「軸方向に」は、タイヤの回転軸に対して平行な線又は方向を意味する。
「ビード」は、プライコードによって巻かれ、フリッパー、チッパー、アペックス、トウガード、チェーファーなどの他の補強要素を伴う又は伴わない、設計リムに適した形状をした環状の引張り材を備えている、タイヤの一部を意味する。
「ベルト補強構造」は、平行コードのプライの少なくとも2層を意味し、編まれている又は編まれていないトレッドの下にあり、ビードに固定されておらず、タイヤ赤道面に対して17°~27°の範囲の左右両方のコード角を有する。
「バイアスプライタイヤ」は、カーカスプライ中の補強コードがタイヤ赤道面に対して約25°~50°の角度でビードからビードへタイヤにわたって斜めに延び、プライコードが交互層において対角で延びるタイヤを意味する。
「カーカス」は、ベルト構造、トレッド、トレッドの下及びプライの上のサイドウォールゴムとは離れているが、ビードを含んでいるタイヤ構造を意味する。
「円周の」とは、軸方向に対して垂直の環状トレッドの表面の周囲に沿って延びる線又は方向を意味する。
「チェーファー」は、ビードの外側を囲んで位置する材料の細いストリップを指し、リムからコードプライを防護し、リム上で可撓性を分配してかつタイヤを封止する。
「チッパー」は、タイヤのビード部に位置する、補強構造を意味する。
「コード」は、タイヤのプライに含まれる補強より線の1つを意味する。
「設計リム」は、特定の構成及び幅を有するリムを意味する。本明細書の目的のため、設計リム及び設計リム幅は、タイヤが製造される場所において実施されている工業規格によって指定されている。例えば米国において設計リムはタイヤ・リム協会によって指定されている。欧州においてリムは欧州タイヤ・リム技術機構-標準マニュアルで指定され、設計リムという用語は定尺リムと同じ意味である。日本における標準化団体は、日本自動車タイヤ協会である。
「赤道面(EP)」は、タイヤの回転軸に垂直で、タイヤのトレッドの中心を通過する平面を意味する。
「インナーライナー」は、チューブレスタイヤの内面を形成し、タイヤ内で膨張流体を含包する、エラストマ若しくは他の材料の1つ又は複数の層を意味する。
「標準リム径」は、タイヤのビード部が据えられる箇所におけるリムフランジの平均径を意味する。
「標準タイヤ圧」は、タイヤの使用条件に関して適切な標準化団体によって定められた、特定の設計タイヤ圧を指す。
「標準荷重」は、タイヤの使用条件に関して適切な標準化団体によって定められた、特定の設計荷重を指す。
「プライ」は、ゴム被覆平行コードの連続層を意味する。
「径方向の」は、回転軸と交差して、かつ回転軸に垂直な方向を意味する。
「ラジアルプライタイヤ」は、ベルトが巻かれた、すなわち円周方向に縛りつけられた空気入りタイヤを意味し、ビードからビードに延びるプライコードがタイヤの赤道面に対して65°から90°の間のコード角度で据えられている。
「セクション高(SH)」は、タイヤの赤道面における、公称リム径からタイヤの外径までの径方向距離を意味する。
「セクション幅(SW)」は、タイヤに荷重を加えず、ラベル付け、装飾、又は保護バンドによるサイドウォールの上昇を排除して、タイヤを標準圧で膨らませてから24時間以降における、タイヤのサイドウォール外側間のタイヤ軸に平行な最大直線距離を意味する。
「ターンアップパッド」は、ビードの一般領域近くのタイヤのサイドウォールの下方における、チェーファーとプライのターンアップ端部との間に位置するエラストマのストリップを意味する。
本発明は物理的形態又は特定の部分及び部分の配置をとってもよく、本発明のいくつかの好ましい実施形態は本明細書で詳細に記載され、本明細書の一部を形成する添付の図面に示される。
図1を参照すると、本発明のタイヤ10のサイドウォールの下方の半分の断面図が示されている。タイヤ10は、頂部領域(crown region)を含むカーカス14を有しており、頂部領域は、その上に配設される径方向外側のトレッド12を有している。トレッド12の外面は、当業者に一般に知られている、複数のランド(land)及び溝、すなわち、複数のトレッドブロック及び溝をさらに含んでよい。カーカス14は、タイヤ10のカーカス14の内部全体の対向面を覆ってタイヤ10を膨張させるために使用する空気又は混合気体を保持する役割を担う、任意選択のインナーライナー17をさらに含んでいる。タイヤ10のインナーライナー17は、一般にはブチルゴムで作られている。カーカス14は、タイヤ10の一対のサイドウォール18をさらに含んでおり、サイドウォール18は、タイヤ10のカーカス14の径方向外面から径方向内側に延び、一対の非伸縮性で環状の引張り材すなわちビードコア16の近傍で終端となる。
カーカス14は、各ビードコア16を包んでターンアップ部20を、より好ましくは、エンベロップターンアップ(envelope turnup)を形成する、1つ又は複数のスチールコード補強プライ19をさらに含んでいる。頂部からビードに向かって延び、軸方向にビードの内側にあるプライの部分はプライの下部又はダウンプライと称される一方、ビードから径方向かつ軸方向外側に延びるプライの部分はアッププライ又はターンアップ部と称される。1つ又は複数のプライ19は、径方向に向けられている。タイヤ10の頂部領域におけるプライ19の径方向外側に配設されているのは、2つ以上のベルトで形成されるスチール補強ベルトパッケージ21である。一対のサイドウォール18は、径方向外側のトレッド12から径方向内側にビード領域まで延びている。ビードコア16の径方向外側に位置するのは、エラストマのアペックス24である。示されるアペックス24は、三角形の断面を有していてもよい。ビードコア16を包むのは、任意選択のフリッパー(図示せず)である。フリッパーは、好ましくはビードコア16とカーカスプライ19との間に位置されている。ビード領域の軸方向内側の縁部には、チェーファー28が位置されている。
図2に示されるように、各環状ビードコア16はX-X軸に対して対称ではないように、非対称形の断面形状を有する。図3に示される環状ビードコア16は、実質的に平坦な部分32を有する下部径方向内面、すなわちビード面30を含んでいる。ビード面30は、好ましくは一般に5°であるリムフランジのテーパー角度βよりも大きい角度αで傾いている。角度αは、好ましくは4°~9°の範囲、より好ましくは5°~8°の範囲である。ビード面30は、好ましくは6.35cm~8.255cm(2.5inch~3.25inch)の範囲、より好ましくは6.985cm~7.62cm(2.75inch~3inch)の範囲の長さの平坦面Lfを含む。ビード面30は、丸められたビード面の両側に、角度の付いたショルダー部34、36を有している。角度の付いたショルダー部の曲率半径は1.27cm~2.286cm(0.5inch~0.9inch)、より好ましくは1.524cm~2.032cm(inch~inch)の範囲である。ビードコア16は、8.89cm~11.43cm(inch~inch)、より好ましくは9.525cm~10.922cm(0.6inch~0.8inch)の範囲の最大ビード幅Wを有する。ビードコア16は、ビード面30と平行でもよい上面40を有している。上面40は、好ましくは平坦である。上面40は、軸方向内側に角度が付けられた面42及び軸方向外側に角度が付けられた面44によって接合されている。上面40は、角度の付いた面42、44とともに、六角形のビードコアの上半分に類似するように配置されている。別言すると、角度の付いた面42、44は、上面に対して120°である角度γを成している。
ビードコア16は角度αだけ回転しているので、ビードコア16の径方向の高さhrは、ビードコア断面の径方向に最も離れた点から径方向に最も近い点までを計測したものであって、5.08cm~7.62cm(inch~inch)の範囲、より好ましくは5.842cm~6.858cm(inch~inch)の範囲である。軸方向幅Waは、8.89cm~11.43cm(inch~inch)の範囲、より好ましくは9.652cm~10.922cm(inch~inch)の範囲である。ビード高Hのビード幅Wに対する比は、0.4~0.8の範囲、より好ましくは0.4~0.7の範囲、さらに好ましくは0.5~0.6の範囲である。
ビードコア16は複数の巻かれたビードワイヤから形成されており、各ワイヤは2mm~4mmの範囲のサイズを有している。
図4は、本発明によるビードコア100の別の実施形態を示している。ビードコア100は、大きくしたトウ110及び丸められたヒール120を有している。ビードコア100は、平坦なビード下面130を有している。延びて拡大したトウ110によりプライの折り返し角度を大きくすることができ、その結果プライはトウ110の偏向した形状に近づく。平坦なビード下面130は、6.35cmの長さを有している。平坦なビード下面130には、4°~6°の範囲の角度αが付けられている。ビードコア幅は、1.5×H~2×Hの範囲である。
図5は、本発明によるビードコア200の第3の実施形態を示している。ビードコア200は、第2の平坦なビード面220が接合された、第1の平坦なビード面210を有している。第1の平坦なビード面210には、10°~14°の範囲の角度α1が付いており、第2の平坦なビード面220には、4°~6°の範囲の角度α2が付いている。したがって、ビード面210、220には、リムのテーパーとは同じではない2つのテーパーが付いている。ビードコア200は、丸められた縁部230、240を有している。軸方向内側の丸められた縁部240は、径方向縁部250に続いている。ビードコア幅は、ビード高の1.5~2倍の範囲である。ビードコア200は、ビード面210、220の内の1つと平行でもよい上面260を有する。上面260は好ましくは平坦である。上面260は、径方向内側の角度が付いた面262及び径方向外側の角度が付いた面264によって接合されている。上面260は、角度の付いた面262、264とともに、六角形のビードコアの上半分に類似するように配置されている。換言すると、角度の付いた面262、264は、上面260に対して120°である角度γを成している。

Claims (11)

  1. リムに取り付けられた空気入りタイヤであって、カーカス(14)と、前記カーカス(14)の径方向外側に配置されたトレッド(12)およびベルト補強構造(21)とを有し、前記カーカスは、1つ以上のコード補強されたプライ(19)と、前記コード補強されたプライが巻き付け可能な、環状で非伸縮性の少なくとも1つのビードコア(16)をそれぞれが有する一対のビード部とを有し、前記ビードコア(16)は、該ビードコア(30)の径方向で最も内側の面であるビード面(30)が平坦または実質的に平坦であるか、あるいは、前記ビード面(30)が平坦または実質的に平坦な部分(32)を有し、前記ビード面(30)は、該ビード面(30)の両側の丸められた端部(34,36)と接合されている、空気入りタイヤにおいて
    記ビードコア(16)の前記ビード面(30)は、前記タイヤ(10)の軸方向に対して10~14°の範囲の角度(α)になっている第1の平坦面(210)と、前記タイヤ(10)の軸方向に対して4~6°の範囲の角度(α)になっている第2の平坦面(220)とを有する2つのテーパー面で形成されていることを特徴とする、空気入りタイヤ。
  2. 前記丸められた端部(34,36)は、前記ビードコア(16)の径方向内側にあって軸方向内側および外側にあるショルダー部である、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記ビード部は、前記ビードコア(16)の径方向外側に延びるアペックス(24)と、チェーファー(28)とをさらに有する、請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記ビードコア(16)は、前記ビードコア(16)の中心点または重心を通って延び、かつ前記タイヤの径方向に平行な平面であって、前記タイヤの断面に垂直な平面に関して対称ではない、請求項1から3のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記ビードコア(16)は、前記ビードコア(16)の中心点または重心を通って延び、かつ前記タイヤの断面に垂直な任意の平面に関して対称ではない、請求項1から4のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記ビードコア(16)は、88.9~114.3mmの範囲の最大ビード幅(W)を有する、請求項1から5のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記ビード面(30)は、前記ビード面(30)の両側に配置され、それぞれ丸められた角度のあるショルダー部(34,36)を有する、請求項1から6のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  8. 前記角度のあるショルダー部(34,36)の曲率半径と前記ビード面(30)の両側の前記丸められた端部の曲率半径の少なくとも一方は、12.7~22.86mmの範囲である、請求項1から7のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  9. 前記ビードコア(16)は、ビード幅(W)に対するビード高(H)の比が、0.4~0.8の範囲にある、請求項1から8のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  10. 前記ビードコア(16)は、前記タイヤ(10)の軸方向内側に向かって軸方向に延びるトウ(110)を有する、請求項1から9のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  11. 前記1つ以上のコード補強されたプライ(19)は、前記環状のビードコア(16)に巻き付けられている、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
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