JP7006914B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技機に関する。
一般的な遊技機においては、所定の入賞口に遊技球が入賞することを契機として当否判定を行う。当該入賞口に遊技球が入賞するタイミングはランダムであり予測することはできない。例えば下記特許文献1には、入賞タイミングに応じて予告演出の実行態様を決定するようにした遊技機が開示されている。
特開2015-58271号公報
本発明は、面白みのある遊技機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた本発明にかかる遊技機は、遊技球の入賞が、当否判定手段による当否判定の契機となる特別始動入賞口と、前記特別始動入賞口に向かう遊技球が通過することになる入賞誘導路と、遊技者が前記入賞誘導路に向かって継続的に遊技球を発射しているとき、前記入賞誘導路の出口からある遊技球が出た後、当該出口から次の遊技球が出るまでの時間が、一定時間となるように、前記入賞誘導路内を移動する遊技球の動きを規制する規制装置と、を備えることを特徴とする。
本発明にかかる遊技機は、特別始動入賞口に対し、ある遊技球が入賞する時点から次の遊技球が入賞する時点までの時間が所定時間以上となるという従来にない面白みのあるものである。
本実施形態にかかる遊技機の全体を模式的に示した図である。 規制装置を拡大して示した図である。 規制装置(規制部材)により遊技球が変位していく様子を示した図である。 ある遊技球が規制部材に保留された状態が解除されてから、次の遊技球が規制部材に保留された状態が解除されるまでの時間が一定時間であることを示した図である。 遊技機の遊技性(遊技状態の遷移)を説明するための図である。 特別遊技状態中において入賞演出の開始から終了までの時間が一定時間であることを示した図である。 第三具体例を説明するための図である。
以下、本発明にかかる遊技機1の一実施形態について図面を参照して詳細に説明する。まず、図1を参照して遊技機1の全体構成について簡単に説明する。
遊技機1は遊技盤90を備える。遊技盤90は、ほぼ正方形の合板により成形されており、発射装置908(発射ハンドル)の操作によって発射された遊技球を遊技領域902に案内する通路を構成するガイドレール903が略円弧形状となるように設けられている。
遊技領域902には、表示装置91、特別始動入賞口30、大入賞口906、アウト口などが設けられている。かかる表示装置91の表示領域911は、遊技盤90に形成された開口901を通じて視認可能となる領域である。なお、表示領域911の形状等は適宜変更可能である(開口901の形状や大きさ、表示装置91自体の形状や大きさを変更することで表示領域911の形状等を変更することができる)。
また、遊技領域902には、流下する遊技球が衝突することにより遊技球の流下態様に変化を与える障害物としての遊技釘が複数設けられている。遊技領域902を流下する遊技球は、遊技釘に衝突したときの条件に応じて様々な態様に変化する。
このような遊技機1では、発射装置908を操作することにより遊技領域902に向けて遊技球を発射する。遊技領域902を流下する遊技球が、特別始動入賞口30や大入賞口906等の入賞口に入賞すると、所定の数の賞球が払出装置により払い出される。
大当たりの抽選は、図示されない制御基板に設けられた当否判定手段が特別始動入賞口30への遊技球の入賞を契機として実行する。具体的には、特別始動入賞口30への遊技球の入賞を契機として乱数源から数値(以下、当否判定情報と称することもある)が取得され、当該数値が予め定められた大当たりの数値と同じである場合には大当たりとなり、異なる場合にははずれとなる。本実施形態では、特別始動入賞口30として、第一特別始動入賞口31(いわゆる特図1の始動入賞口)と、第二特別始動入賞口32(いわゆる特図2の始動入賞口)とが設けられている。
本実施形態では、公知の遊技機と同様に、表示装置91の表示領域911に表示される装飾図柄50(図1等参照)の組み合わせによって当否判定結果を遊技者に報知する。装飾図柄50は、当否判定結果の報知の開始とともに変動を開始する。大当たりに当選している場合には装飾図柄50は最終的に所定の組み合わせ(例えば、同じ装飾図柄50の三つ揃い)で停止する。はずれである場合には装飾図柄50は最終的にそれ以外(大当たりとなる組み合わせ以外)の組み合わせで停止する。
なお、遊技機1の枠体、遊技球を貯留する下皿や上皿など、本発明に関係のない遊技機1の構成要素は説明を省略する。これらについては公知の遊技機と同様の構造のものが適用できる。
以下、本実施形態にかかる遊技機1が備える規制装置10について詳細に説明する。規制装置10(図1、図2参照)は、遊技領域902に設けられた入賞誘導路20を通過する遊技球の動きを規制するものである。入賞誘導路20は、上方から下方に向かって遊技球が流下する流路であって、本実施形態では遊技領域902の右側(遊技球通路92を通過して進入する領域)に設けられている(図1参照)。つまり、いわゆる右打ち遊技を行ったときに遊技球が進入する可能性がある流路である。本実施形態における入賞誘導路20は上下に沿うように設けられている。
入賞誘導路20(入賞誘導路20の出口)の下流側には、第二特別始動入賞口32が設けられている(図1、図2参照)。遊技球が第二特別始動入賞口32に至るルートは、入賞誘導路20を必ず含むものとなっている。つまり、入賞誘導路20を通過した遊技球に限り、第二特別始動入賞口32に入賞する可能性があるように設定されている。当該第二特別始動入賞口32の入口には開閉部材321が設けられている。当該開閉部材321は、閉位置(原位置)と開位置との間を往復動作可能に設けられたものである。閉位置に位置する開閉部材321は第二特別始動入賞口32の入口を封鎖(遊技球が通過不可能な状態のことをいう)する。開閉部材321が開位置に位置することにより第二特別始動入賞口32の入口が開放されて、当該第二特別始動入賞口32に遊技球が進入可能な状態となる。開閉部材321は、常態において閉位置に位置する。なお、本実施形態における開閉部材321の上面は左端縁が下となるように傾斜しているため、当該開閉部材321が閉位置に位置した状態で第二特別始動入賞口32の入口付近まで到達した遊技球は、当該開閉部材321に接触して、第二特別始動入賞口32に入賞せずに別の経路に誘導されることになる。つまり、閉位置に位置した開閉部材321は、第二特別始動入賞口32に入賞しない遊技球の流路(底面)を構成するものであるとみることもできる。
第二特別始動入賞口32の上流側、具体的には、入賞誘導路20よりも下流かつ第二特別始動入賞口32よりも上流側には、普通始動入賞口40(いわゆるスルー)が設けられている(図1、図2参照)。普通始動入賞口40を遊技球が通過したとき、それを契機として開閉部材321を開位置に変位させるか否かの抽選(開放抽選)が実行される。第二特別始動入賞口32と同様に、入賞誘導路20を通過した遊技球に限り、普通始動入賞口40に入賞する可能性がある。第二特別始動入賞口32は進入した遊技球が内部に取り込まれる(そのまま遊技領域902を流下するものではない)一方、普通始動入賞口40は進入した遊技球がそのまま遊技領域902を流下する「ゲート」である。普通始動入賞口40の真っ直ぐ下方に第二特別始動入賞口32が設けられているため、普通始動入賞口40を通過した遊技球は、上記開閉部材321が開位置に位置していれば、極めてイレギュラーな事象が発生しない限り、そのまま第二特別始動入賞口32に入賞することとなる。
規制装置10は、規制部材11および駆動源12を有する。規制部材11は、螺線状の溝111が形成された細長い部材である(図1、図2参照)。軸部分と、当該軸部分から外側に向かって突出する螺線状の突起112(当該突起112の間の領域が溝111である)が形成された部材とみることもできる。当該溝111は、遊技球の一部が入り込むことが可能な大きさに形成されている。駆動源12(本実施形態ではモータである)は、かかる規制部材11を回転させるものである。駆動源12から規制部材11までの動力伝達機構はどのようなものであってもよい。
規制部材11は、その回転中心軸が上下方向に沿うようにして、少なくとも一部が入賞誘導路20に入り込むように配置されている。螺線状の溝111を形成する螺線状の突起112の頂点と、入賞誘導路20の壁面との間の隙間は、遊技球が通過不可能な大きさに形成されている(図3参照)。つまり、螺線状の溝111を形成する突起112の頂点と入賞誘導路20の壁面との間の最短距離は、遊技球の直径よりも小さいとうことである。
入賞誘導路20の入口側の空間(以下、入口空間21と称する)は、一の遊技球のみが滞留することができる空間となっている(図3(a)参照)。つまり、入賞誘導路20内に進入した遊技球は、規制部材11の突起112によって停止させられる。かかる状態で新たな遊技球が入賞誘導路20内に進入しようとしても、その遊技球は既に入口空間21内に存在する遊技球によって弾かれ、入賞誘導路20内に進入しない。当該弾かれた遊技球は入賞誘導路20とは別のルート(以下、別誘導路29と称する)を通って遊技領域902を流下する。ただし、詳細を後述するように、規制部材11によって遊技球が送られて入口空間21に空ができた場合には新たな遊技球が入賞誘導路20内に進入することになる。
このように構成される規制装置10の作用は以下の通りである。入賞誘導路20を通過する遊技球の動きを規制する規制装置10の作用を発現させる際には、駆動源12を駆動し、規制部材11を等速度で回転させる。規制部材11の回転方向は、螺線状の溝111が下方に推移する方向とされる。したがって、入賞誘導路20内に進入した遊技球は、その少なくとも一部が螺線状の溝111に嵌まり込んだ状態で(螺線状の溝111を形成する螺線状の突起112に引っ掛かった状態で)下方に変位していくことになる(図3(a)(b)参照)。最終的に螺線状の突起112に引っ掛かった状態が解消され(図3(c)参照)、当該遊技球は入賞誘導路20の出口から出ていくことになる。このように遊技球が変位していく過程で、入口空間21内が空けば、新たな遊技球が入賞誘導路20内に進入する。
規制部材11は等速度で回転しているから、遊技球が入賞誘導路20の出口から出ていく間隔は、入口空間21に定期的に遊技球が入り込んでいる限りにおいて一定である。図4に示すように、ある遊技球(図4において「イ」で示す遊技球)が規制部材11に引っ掛かった状態(保留された状態)が解除されてから、次の遊技球(図4において「ロ」で示す遊技球)が規制部材に引っ掛かった状態(保留された状態)が解除されるまでの時間が一定時間であるということである。本実施形態では、遊技者が継続的に遊技している(いわゆる右打ち遊技を行っている)限りにおいて、入賞誘導路20内に遊技球が入り込もうとするように構成されている(入賞誘導路20の入口部分の形状がこのように構成されている)。つまり、遊技球が継続的に入賞誘導路20に向けて発射されていれば、入口空間21が遊技球でふさがっているときにはその遊技球によって弾かれるものの、入口空間21が空いているときには遊技球が入口空間21内に進入する。
このように、遊技球が継続的に入賞誘導路20に向けて発射されている(遊技者が継続的に遊技している)ときには、規制装置10(規制部材11)の作用により、一定時間間隔で、入賞誘導路20の出口から遊技球が出ていくことになる。つまり、一定時間間隔で、遊技球が普通始動入賞口40や第二特別始動入賞口32に向かうことになる。より具体的には、一定時間間隔で、遊技球が普通始動入賞口40に入賞(通過)し、第二特別始動入賞口32が開状態にあるとき(開閉部材321が開位置に位置するとき)には当該第二特別始動入賞口32に遊技球が入賞することになる。遊技球が継続的に発射されない、入賞誘導路20に遊技球が進入しない等の事象が発生したときであっても、入賞誘導路20の出口からある遊技球が出た後、次の遊技球が出るまでの間隔は上記一定時間未満となることはない。つまり、規制装置10は、入賞誘導路20の出口から出る遊技球の間隔を、少なくとも当該一定時間以上(所定時間以上)となるようにするものであるといえる。
以下、本実施形態にかかる遊技機1の遊技性について図5を用いて説明する。本実施形態にかかる遊技機1は、いわゆる一種二種混合機である。遊技状態としては、通常遊技状態と特別遊技状態が設定されている。通常遊技状態中は、遊技者は、第一特別始動入賞口31を狙って遊技球を発射させる(いわゆる左打ち遊技を行う)。つまり、第一特別始動入賞口31に遊技球が入賞することを契機とした抽選(以下、第一抽選と称することもある)に当選することを目指して遊技する状態である。かかる第一抽選に当選したときに発生する大当たり遊技終了後は、特別遊技状態に移行するように設定されている。つまり、本実施形態では、通常遊技状態での大当たり(いわゆる初当たり)時には、100%の確率で遊技者に有利な特別遊技状態に移行するように設定されている。ただし、特別遊技状態に移行する確率が100%未満とするように設定することを否定するものではない。
特別遊技状態は、遊技者がいわゆる右打ち遊技を行う状態である。特別遊技状態では、通常遊技状態に比して、普通始動入賞口40に遊技球が入賞することを契機として実行される開閉部材321の開放抽選に当選しやすい状態である。つまり、開閉部材321が閉位置から開位置に変位しやすい状態である。このように開閉部材321が閉位置に変位するため、遊技球が第二特別始動入賞口32に入賞することを契機とした抽選(以下、第二抽選と称することもある)を受けることが可能となる。第二抽選は、第一抽選と同じ確率で大当たりに当選するものであり、かつ第一抽選に比して小当たり当選確率が高いものである。小当たりに当選した場合には、特別領域60に遊技球が進入可能な状態となる。遊技球が特別領域60に進入すると、大当たり遊技が実行される。本実施形態では、小当たりに当選した場合、指示通りに遊技を行えば(特別領域60に向かって遊技球を発射すれば)、遊技球が特別領域60に進入するように設定されている。具体的には、特別領域60は、入賞誘導路20を通過した遊技球、別誘導路29を通過した遊技球のいずれもが進入可能な位置に設けられているため、遊技者が右打ち遊技を継続しておりさえすれば、遊技球が特別領域60に進入するように設定されている。つまり、実質的には、小当たり当選は大当たり当選と同価値である。このように、特別遊技状態は、いわゆる「二種」の遊技性により、大当たり獲得を目指す遊技性であることがいえる。ただし、特別遊技状態であっても、第二抽選により大当たりに当選すること(小当たり当選を経ずに大当たりを獲得すること。いわゆる直当たりが発生すること)もある。
本実施形態では、特別遊技状態は、所定回数(本実施形態では5回)の当否抽選(第二抽選)が連続してはずれとなるまで継続する(特別遊技状態は、所定回数の当否抽選が連続してはずれとなるまで継続するいわゆる時短状態であるともいえる)。当否抽選が所定回数連続してはずれとなるまでの間に小当たりに当選した場合またはいわゆる直当たりとなった場合には、その大当たり遊技終了後に再び特別遊技状態に移行する。特別遊技状態(第二抽選)は、大当たり当選確率よりも小当たり当選確率の方が極めて高く設定される。例えば、大当たり当選確率は約1/300であるのに対し、小当たり当選確率は約1/5とされる。このように構成されているため、特別遊技状態は、実質的には、所定回数の当否抽選が連続してはずれとなるよりも前に小当たりに当選することを目指して遊技する遊技状態であるといえる。つまり、所定回数の当否抽選により小当たりに当選すれば、いわゆる連チャンが発生することになる。
特別遊技状態において所定回数連続して当否抽選がはずれとなった場合には、通常遊技状態に移行する。そして、再び第一抽選を経た大当たりを目指して遊技することになる。
上記特別遊技状態中は、以下のように、規制装置10の作用を利用した演出が実行される。特別遊技状態においては、入賞誘導路20を通過した遊技球が普通始動入賞口40に進入することを契機とした開放抽選に当選することで第二特別始動入賞口32が開放される。当該開放抽選に当選する確率は100%またはほぼ100%(ほとんどはずれないように)に設定されているため、比較的容易に第二特別始動入賞口32が開放される。また、本実施形態では、開放抽選に当選したときの開放時間は比較的長く設定されているため、遊技者が継続的に遊技球を発射させていれば、特別遊技状態中におけるほとんどの期間、第二特別始動入賞口32は開状態にある。
したがって、特別遊技状態において、遊技者が継続的に遊技球を発射させていれば、規制装置10の作用により、一定時間間隔で遊技球が第二特別始動入賞口32に向かって送られるため、当該間隔で第二特別始動入賞口32に遊技球が入賞していくことになる。
本実施形態では、第二特別始動入賞口32に遊技球が入賞することを契機として当否判定情報(特図2の当否判定情報)が取得され、それに基づき第二抽選が実行されることになるが、当該当否判定情報の記憶領域は設定されていない。すなわち、いわゆる特図2保留は設定されていない(特図2保留は常に0である)。なお、いわゆる特図1保留については4つ設定されている。
したがって、遊技球が第二特別始動入賞口32に入賞する度にその当否判定結果を報知する演出(以下、入賞演出と称することもある)が開始され、当該演出の結末により、当否判定結果(小当たりまたは大当たり(直当たり)に当選したか否か)が示される。当該入賞演出の具体的態様はどのようなものであってもよいから詳細な説明を省略する。入賞演出の一例として、遊技者(味方)側のキャラクタと敵側のキャラクタが戦い、小当たりまたは大当たりとなる場合には、遊技者側のキャラクタが勝利する(はずれの場合は敗北する)ような映像が表示領域911に表示される演出を挙げることができる(図6参照)。
入賞演出に要する時間は、一定である。当該時間の長さは、上述した一定時間と略同じである(図6参照)。厳密には、所定時間(一定時間よりも短い時間)超かつ一定時間よりも僅かに短い時間とされる。特別遊技状態中においては、上述した規制装置10(規制部材11)の作用により、一定時間間隔で、入賞誘導路20の出口から遊技球が出ていくことになる。つまり、略一定時間間隔で遊技球が第二特別始動入賞口32に入賞し、それを契機とした当否抽選が実行され、その結果が入賞演出により報知されることとなる。したがって、ある遊技球が第二特別始動入賞口32に入賞することを契機とした入賞演出が終了した後、次の遊技球が第二特別始動入賞口32に入賞することになる(入賞する蓋然性が極めて高い)から、間を空けることなく新たな入賞演出が開始されることになる。ただし、当然ではあるが、途中で小当たりまたは大当たり(直当たり)に当選した場合には、次の入賞演出は実行されず、当該当たり態様に応じた演出が発生することになる。具体的には、小当たり当選の場合には特別領域60を狙う演出が行われ、特別領域60への遊技球の進入が認められた場合には大当たり遊技に移行するという遊技の流れとなる。大当たり当選の場合には、そのまま大当たり遊技に移行するという遊技の流れとなる。
なお、特別遊技状態中に遊技者が遊技を休止した場合や、第二特別始動入賞口32の入口まで遊技球が到達したときに開閉部材321が閉位置に位置していた場合には、遊技球が一定時間間隔で第二特別始動入賞口32に入賞しないことになる。このような場合には、ある入賞演出が終了した後、次の入賞が発生するまで新たな入賞演出が発生しないようにされる。
以下、上記実施形態にかかる遊技機1を改良、変形、具体化等した具体例について説明する。なお、以下の各具体例を用いて説明する事項を複数適用した構成としてもよい。
○第一具体例
上記実施形態における規制装置10は、第二特別始動入賞口32や普通始動入賞口40に向かって移動する遊技球の動きを規制するものであることを説明したが、規制装置10によって動きが規制される遊技球が向かう対象は変更可能である。
○第二具体例
上記実施形態では、規制部材11が等速度で回転させられることにより、入賞誘導路20から一定時間間隔で遊技球が出ていくように構成されていることを説明したが、規制部材11の回転速度を変化させることにより、規制部材11が設けられた誘導路から出ていく遊技球の間隔が変化するような構成としてもよい。
また、規制部材11の回転が停止している間は、当該規制部材11が設けられた誘導路から遊技球が出ていくことはない。これを利用し、規制部材11を一時的に停止させるような制御を行ってもよい。つまり、規制部材11の駆動と停止を繰り返すよう制御する(停止している期間を制御する)ことで、任意の間隔で遊技球が誘導路から出ていく(所定の入賞口等の対象に向かって送られる)構成としてもよい。上記実施形態に則していえば、ある遊技球が第二特別始動入賞口32に入賞することを契機として当否判定結果が報知された後、規制部材11を所定量(360度)回転させ、次の遊技球が第二特別始動入賞口32に向かって送られるようにすることが考えられる。このようにすれば、第二特別始動入賞口32に遊技球が入賞することを契機とした当否抽選の結果が順に報知される構成となる。
このように、規制部材11の回転速度を変化させることや、規制部材11を一時的に停止させることにより、規制装置10(規制部材11)が設けられた領域から遊技球が出ていく間隔を適宜調整すること(その都度変化させること)が可能である。例えば、遊技球が誘導路から出ていく間隔が所定時間以上となるように制御することが可能である。
○第三具体例
上記実施形態は、入賞誘導路20から出ていかないように規制部材11によって遊技球が保留されるとみることもできる。かかる規制部材11によって保留される遊技球の数は、規制部材11に形成される螺線状の溝111(螺線状の突起112)の数に依存する。つまり、当該溝111の数を多くすればするほど、保留される遊技球の数が多くなる。このように、規制部材11に形成される螺線状の溝111の数は適宜増減可能である。入口空間21に留まる遊技球も保留されている一つとすれば、螺線状の溝111の数+1が保留可能な遊技球数ということになる。
上記実施形態における特別遊技状態は、当否抽選が5回連続してはずれとなるまで継続するものであることを説明したが、このような設定であるとするのであれば、規制部材11によって保留される遊技球の数が5以上となる構成とすることが考えられる(図7参照)。このようにすれば、特別遊技状態が継続するか否かの鍵となる遊技球を一度に保留させることが可能となる。例えば、特別遊技状態に移行したとき、まず入賞誘導路20内に5以上の遊技球を保留させ、その後一つずつ第二特別始動入賞口32に向かって遊技球を送り、第二特別始動入賞口32に入賞することを契機とした当否抽選が行われるようにする。なお、この場合、第二特別始動入賞口32の入口を開閉する開閉部材321を設けない、または普通始動入賞口40を遊技球が通過することによって実行される開閉抽選の実行速度を高め、普通始動入賞口40を通過した遊技球が第二特別始動入賞口32の入口に到達するまでの間に開閉部材321が開位置に位置するようにすることが考えられる。
このように、規制部材11に形成される溝111の数を適宜増減させることで、所定数の遊技球を所定の領域に保留(滞留)させる装置として規制装置10を利用することも可能である。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
上記実施形態から得られる具体的手段(遊技機)を以下に列挙する。
・手段1
遊技球の入賞が、当否判定手段による当否判定の契機となる特別始動入賞口と、
前記特別始動入賞口に向かう遊技球が通過することになる入賞誘導路と、
前記入賞誘導路の出口からある遊技球が出た後、当該出口から次の遊技球が出るまでの時間が、所定時間以上となるように、前記入賞誘導路内を移動する遊技球の動きを規制する規制装置と、
を備えることを特徴とする遊技機。
上記遊技機は、特別始動入賞口に対し、ある遊技球が入賞する時点から次の遊技球が入賞する時点までの時間が所定時間以上となるという従来にない面白みのあるものである。
・手段2
前記規制装置は、前記入賞誘導路内に継続的に遊技球が進入しているとき、当該入賞誘導路の出口からある遊技球が出た後、当該出口から次の遊技球が出るまでの時間が、一定時間となるように構成されていることを特徴とする手段1に記載の遊技機。
このようにすれば、遊技球が継続的に発射されている限り、一定時間間隔で特別始動入賞口に遊技球が向かう遊技性を実現することが可能となる。
・手段3
遊技球が前記特別始動入賞口に入賞する度に、当該入賞に基づく入賞演出を実行する演出実行手段を備えることを特徴とする手段1または手段2に記載の遊技機。
遊技球の入賞間隔が所定時間以上となるから、遊技球が特別始動入賞口に入賞する度に、当該入賞に基づく入賞演出が発生するようにすることもできる。
・手段4
前記入賞演出に要する時間は、前記一定時間と略同じであることを特徴とする請求項2を引用する手段3に記載の遊技機。
遊技球が継続的に発射されている場合には遊技球の入賞間隔が一定時間となるから入賞演出に要する時間を当該一定時間と略同じとすることができる。
・手段5
前記規制装置は、
螺旋状の溝が形成された規制部材と、
前記規制部材を回転させる駆動源と、
を有し、
遊技球が前記螺線状の溝に係合された状態で、前記規制部材が前記駆動源の動力により回転することで、当該遊技球が前記特別始動入賞口側に送られていくように構成されていることを特徴とする手段1から手段4のいずれかに記載の遊技機。
上記のように、特別始動入賞口に向かう遊技球の間隔が所定時間以上となるようにする規制装置を構築することができる。
・手段6
遊技球が進入することが可能な普通始動入賞口と、
常態において前記特別始動入賞口の入口を閉鎖する閉位置にあり、遊技球が前記普通始動入賞口を通過することを契機とした開放抽選に当選した場合に前記始動入賞口の入口を開放する開位置に変位する開閉部材と、
を備え、
前記入賞誘導路の出口から出た遊技球が、前記普通始動入賞口を通過して、前記特別始動入賞口に向かうように構成されていることを特徴とする手段1から手段5のいずれかに記載の遊技機。
このようにすることで、普通始動入賞口に向かう遊技球の間隔も所定時間以上となるようにすることができる。
1 遊技機
10 規制装置
11 規制部材
111 溝
112 突起
12 駆動源
20 入賞誘導路
21 入口空間
30 特別始動入賞口
32 第二特別始動入賞口
321 開閉部材
40 普通始動入賞口

Claims (1)

  1. 遊技球の入賞が、当否判定手段による当否判定の契機となる第一始動入賞口および第二始動入賞口と、
    前記第一始動入賞口を狙って遊技球を発射すべき遊技状態である通常遊技状態、および、当該通常遊技状態よりも遊技者に有利な遊技状態であって前記第二始動入賞口を狙って遊技球を発射すべき遊技状態である特別遊技状態を設定する遊技状態設定手段と、
    N個以上の遊技球を保持することが可能である保持装置と、
    を備え、
    前記特別遊技状態が開始されてからN回連続して当否判定結果がはずれとなったときには前記通常遊技状態に移行する一方、前記特別遊技状態が開始されてからN回連続して当否判定結果がはずれとなる前に当否判定結果が当たりとなったときには当たり遊技の終了後に再び前記特別遊技状態が開始されるものであり、
    前記保持装置による保持状態が解除された遊技球が、前記第二始動入賞口に向かうように設定されていることを特徴とする遊技機。
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