JP7006534B2 - 化学強化ガラス板、携帯情報端末および化学強化ガラス板の製造方法 - Google Patents

化学強化ガラス板、携帯情報端末および化学強化ガラス板の製造方法 Download PDF

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本発明は、化学強化ガラス板、携帯情報端末および化学強化ガラス板の製造方法に関する。
近年、スマートフォンなどの携帯電子機器等の携帯情報端末のカバー部材として、合成樹脂に代えて化学強化したガラス板を使用する技術が知られている(特許文献1及び2)。また、ガラス板を化学強化する技術が知られている。
特許文献1には、中央側領域と湾曲するように形成された曲面領域とを備え、裏面側において、曲面領域に形成された圧縮応力層の厚さは、中央側領域に形成された圧縮応力層の厚さよりも厚い、ディスプレイ用カバーガラスであり、曲面状に形成された部分の湾曲の内側領域について所定の強度を保つことが開示されている。
特許文献2には、特許文献1と同様であり、曲面領域の板厚は、中央側領域の板厚よりも0.5mm以上2.5mm以下の範囲で厚く、前記曲面領域は、前記曲面領域の湾曲の内側に位置する凹側領域のうちの近似R(曲率半径)が最も小さい領域の近似Rが2.5mm以上となるように形成されていることを開示している。
特開2013-121897号公報 特開2013-125118号公報
特許文献1及び2には、携帯電話等の電子機器にガラス板を使用する場合、ガラス板の曲部が衝撃に弱く割れやすいことに注目して、圧縮応力層を厚くすることが開示されている。しかしながら、これらの特許文献に開示される範囲でガラス板の化学強化を行ったとしても、ガラス板全体の化学強化が不完全であり、特に端部及び端面における耐衝撃性等の強度が不十分であるという課題があった。
そこで本発明は、全体が化学強化され、強度が向上した化学強化ガラス板、携帯情報端末および化学強化ガラス板の製造方法の提供を目的とする。
本発明の化学強化ガラス板は、第1面と、前記第1面と対向する第2面と、前記第1面の接線の法線方向に厚さを有し、所定の前記厚さからなる第1の領域と、前記第1の領域の前記厚さよりも厚い領域を含む第2の領域とを備え、前記第1の領域は、最も薄い部分の前記厚さを厚さWとしたとき、前記厚さWから厚さ1.1×Wに至るまでの連続した領域であり、前記第2の領域は、1.1×W超の厚さを有する領域で、最も厚い部分の前記厚さをWとし、前記第2の領域における圧縮応力層の深さが、前記第1の領域の圧縮応力層の深さよりも深く形成される部分を有し、前記第1の領域と前記第2の領域において、圧縮応力層の深さが80μm以上であり、前記厚さWの位置の圧縮応力層の深さをLとし、前記厚さWの位置の圧縮応力層の深さをLとし、L及びLが、L/L≧1.2の関係式を満たす。
本発明の化学強化ガラス板によれば、前記第1の領域と前記第2の領域において、圧縮応力層の深さが80μm以上であり、前記第1の領域の圧縮応力層の深さLと、前記第2の領域の圧縮応力層の深さLとが、L/L≧1.2の関係式を満たすため、ガラス板全体の強度が増すと共に、第1の領域よりも厚く形成された第2の領域の圧縮応力層の深さがより深くなる。これにより、例えば、端部や端面近傍を含む第2の領域の強度が増すことで、端部及び端面を起点とする割れの発生を抑制でき、使用上の利便性、安全性を向上できる。
図1(a)および(b)は、本発明に係る化学強化ガラス板を示し、図1(a)は第1の実施形態の断面図、図1(b)は携帯情報端末との関係を示す斜視図である。 図2(a)~(c)は、本発明に係る化学強化ガラス板を示し、図2(a)は第2の実施形態の断面図、図2(b)は、第1の実施形態に基づく携帯情報端末との関係を示す断面図、図2(c)は第2の実施形態に基づく携帯情報端末との関係を示す断面図である。 図3(a)~(e)は、本発明に係る化学強化ガラス板を示し、第2の実施形態の他の断面図である。 図4は、本発明に係る化学強化ガラス板の第3の実施形態の断面図である。 図5(a)および(b)は、化学強化ガラス板の断面における圧縮応力層の深さ、圧縮応力および引張応力の関係を示すグラフである。 図6(a)~(c)は、圧縮応力と圧縮応力層の深さを測定する応力測定装置の一例を示し、図6(a)は模式図、図6(b)は演算手段のブロック図、図6(c)は測定手順を示すフローチャート図である。 図7は、圧縮応力層の深さとガラスの厚さとの関係を示すグラフである。 図8は本発明に係る化学強化ガラス板の第1の領域と第2の領域の深さ方向と圧縮応力CSの関係を示すグラフである。 図9(a)~(c)は、本発明に係る三次元形状の化学強化ガラス板の製造方法を説明する図である。 図10(a)~(c)は、本発明に係る三次元形状の化学強化ガラス板の、他の製造方法を説明する図である。 図11(a)および(b)は、本発明に係る三次元形状の化学強化ガラス板の、他の製造方法を説明する図である。
以下、発明を実施するための形態に基づいて、本発明の詳細およびその他の特徴について説明する。なお、以下の図面において、同一又は対応する部材又は部品には、同一又は対応する符号を付すことにより、重複する説明を省略する。また、図面は、特に指定しない限り、部材又は部品間の相対比を示すことを目的としない。よって、具体的な寸法は、以下の限定的でない実施形態に照らし、適宜選択可能である。
本発明の実施形態にかかる化学強化ガラス板は、例えば、携帯型電子機器等の携帯情報端末に好適に使用できる。例えば、携帯電話、スマートフォン、タブレットPC、等のカバーガラスである。これらの用途以外にも、高強度が要求される用途、例えば、磁気ディスク用基板、フラットパネルディスプレイ用基板、太陽電池用カバーガラス、等もあるが、これらの例示に限定されない。
図1(a)はガラス板1の第1の実施形態の断面図である。本実施形態のガラス板1は、第1面2と、第2面3とを有する。第1面2は、ガラス板1をスマートフォン等のカバーガラスとして使用した場合、ユーザの手が触れる表面であり、第2面3は第1面2に対向して、裏面である。ガラス板1は、第1面2から第2面3に至る厚さWを有し、第1面2の正面方向からの視点にて略四角形状をなし、平面状からなる第1の領域10と、第1の領域10の形成方向(画定方向)に対して異なる方向に延在する第2の領域20を備えている。第2の領域20は、第1の領域10の周辺を取り囲むように設けられ、第2面3からの視点、つまり、裏面視すると、ガラス板1は、器形の三次元形状をなしている。なお、図1(a)に示す断面図は、平面視において略四角形状の一辺に平行な方向で切断したときの断面であり、本明細書でとくにことわりがない場合「断面」とは、このような取り扱いとする。また、以下、本明細書において「ガラス板1」は、とくにことわりがない場合、化学強化処理が施された「化学強化ガラス」を意味する。
第1の領域10は、ガラス板1の最小厚さ(最小板厚)となる部分を含み、かつ最小厚さをWとするとき、厚さがWから1.1×Wに至るまで連続した領域とする。とくに、最小厚さWとなる部分は、ガラス板1の断面において幅方向(図面でいう略水平方向)の中心付近に位置し、最小厚さWとなる位置から端部に向かうにつれて厚さが厚くなる。そして、厚さがWから1.1×Wに至るまで連続した領域を第1の領域とし、厚さ1.1×W超からガラス板1の端部までが第2の領域である。第2の領域は、端部に向かう途中で厚さが1.1×W以下となる部分を有する場合も含むものとする。すなわち、第1の領域は、ガラス板1において、厚さWから最初に厚さ1.1×Wに至るまでの領域であり、第2の領域は、第1の領域以外の領域をいう。
なお、ガラス1の厚さ(板厚)は、第1面2の接線に対して垂直方向の(ガラスの)厚さに相当する。図1(a)に示すガラス板1の場合、第1面2が平坦で厚さが一定な(中心)部分を含む領域が第1の領域10であり、第1の領域10の周辺に位置する厚さ1.1×W超となる第2の領域20を有する。なお、第1の領域10は、第1面2が平面状のものに限らず、上記条件を満たせば、第1面2が湾曲した面を有してもよい。なお、このように厚さが異なるガラス板1は、「偏肉化したガラス板」ともいう。
本実施形態のガラス板1は、第1面2および第2面3の中心部分から端面21に向かって曲率半径が小さくなる部分を有し、該曲率半径が最も小さくなる部分に相当する湾曲部30を有する。湾曲部30は、第1面2と第2面3のうち少なくとも一方の面に有すればよく、図1(a)に示すガラス板1は、両面に湾曲部30を有する。このように湾曲部30を有することで、厚さが異なるガラス板1の形状をなす。
また、第2の領域20は、例えば携帯情報端末50の筐体51と当接する平坦状の端面21を有している。そして、ガラス1は、図1(a)について、第1面2、(図面左側の)端面21、第2面3、(図面右側の)端面21をこの順に繋いだときの線が、ガラス1の断面図における外縁をなす。ガラス板1の第2の領域20は、最大厚さ(最大板厚)Wを有する。ここで、最大厚さWは、第1面2の接線に対する法線方向の厚さの最大値をいう。なお、ガラス板1において、端面21は、第1面2と第2面3とを繋ぐ(断面において)直線状の部分(面)に相当するが、後述する実施形態においては、所定の形状に加工したとき、端面が無い実施形態もある。また、ガラス板1における端面21とは、ガラス板1を加工する前の平板状のガラスにおいて両主面を繋ぐ端面が存在する場合、ガラス板1においても該(平板状のガラスの)端面に相当する部分があれば、それを端面21としてもよい。
第1の領域10の厚さWと第2の領域20の厚さWは、Wが0.3mm以上であり、W/W≧1.5の関係式を満たすことが好ましく、より好ましくはW/W≧1.7であり、さらに好ましくはW/W≧1.9である。また、W/W≦4が好ましく、より好ましくはW/W≦3.5であり、さらに好ましくはW/W≦3である。W/Wが1.5以上であると、第2の領域20の強度が保たれ、4以下であると成形しやすくなり、取り扱いも容易となる。また、図1(a)に示すガラス1は、第2の領域20の厚さが、第2の領域全てにおいて、第1の領域10の厚さ(厚さ1.1×W)よりも厚いが、この形状に限らない。例えば、ガラス1は、後述するように、第2の領域20のうち中央付近が最も厚く(厚さ:W)、端面に向かって厚さが漸減する形状でもよい。
ガラス板1は、第1面2において、厚さWの方向から見たときの総投影面積に対する前記第1の領域10の投影面積比率が、0.5以上が好ましく、より好ましくは0.6以上、さらに好ましくは0.7以上である。また、該投影面積比率は、0.98以下が好ましく、より好ましくは0.95以下、さらに好ましくは0.9以下である。
本実施形態のガラス板1は、化学強化処理がされているが、以後、化学強化処理によってガラス板に形成される圧縮応力層の深さとして「L」、圧縮応力として「CS」、引張応力として「CT」等を用いる。また、圧縮応力および引張応力は、第1の領域10側ではWの「A」、第2の領域20側ではWの「B」を付加して説明する。
図1(b)は、ガラス板1の使用例を示し、ガラス板1は、携帯情報端末50の筐体51に接着材などを介して接合される。ガラス板1の第2面3には、他の部分よりも肉厚の薄い凹部4が形成されてもよい。携帯情報端末50には、指紋センサー52などが設けられ、例えば、凹部4は、指紋センサー52の上部から覆うように配置され、指紋センサー52の認証を容易にしている。
図2(a)~(c)は、ガラス板1の幾つかの実施形態を示す断面模式図である。図2(a)は、ガラス板1の第2の実施形態を示す断面模式図であり、平面視において略四角形状の一辺に平行な方向で切断したときの断面である。第2の実施形態では、第1の実施形態に比べて、第1面2における湾曲部30の曲率半径が大きく形成され、第1面2において、第1の領域10の平面に対する第2の領域20の傾きが緩やかである。即ち、第1の実施形態では、第1の領域10の形成方向(例えば水平方向)に対して、垂直方向に延在する第2の領域20を示しているが、第2の実施形態では、所定の角度を有して傾斜する方向に延在している。なお、湾曲部30の曲率や第2の領域20の傾きは、限定されない。
図2(b)及び図2(c)は、携帯情報端末50の両側から2枚のガラス板1で挟持する状態を示した断面模式図であり、図2(b)は、第1の実施形態を採用した場合で、図2(c)は、第2の実施形態を採用した場合である。2枚のガラス板1の端面21を互いに当接させる場合、例えば当接面にメタルフレームなどを介してもよい。
また、図3(a)~(e)は、ガラス板1の実施形態のうち、図2(a)のガラス板1とは異なる第2の実施形態の他の例を示す断面模式図である。図3(a)に示すガラス板1は、第1の領域について、第1面2および第2面3がいずれも曲面形状をなしている。そして、第2の領域20は、ガラス板1の端部に向かって徐々に厚さが厚くなる部分を有し、図3(a)に示す位置が厚さWとなる。また、図3(a)に示すガラス板1は、第1面2と第2面3とを繋ぐ、(断面において)直線状の端面21を有する。なお、図3(a)に示すガラス板1において、端面21付近の厚さは、Wよりも小さい値である。
図3(b)に示すガラス板1は、第1の領域の大部分が一定の厚さWを有する。そして、第2の領域20は、ガラス板1の第1面2の端部に向かって徐々に厚さが厚くなる部分を有し、図3(b)に示す所定の位置で厚さWとなり、該位置から第1面2の端部に向かって厚さがWよりも小さくなる。なお、図3(b)に示すガラス板1は、第1面2と第2面3が繋がっており、端面を有しない実施形態である。
図3(c)に示すガラス板1は、図3(b)に示すガラス板1を変形した実施形態である。具体的に、図3(c)に示すガラス板1は、第1の領域の大部分が一定の厚さWを有する。そして、第2の領域20は、ガラス板1の第1面2の端部に向かって徐々に厚さが厚くなる部分を有し、図3(c)に示す所定の位置で厚さWとなり、該位置から第1面2の端部に向かって厚さがWよりも小さくなる。なお、図3(c)に示すガラス板1は、第1面2と第2面3とを繋ぐ、(断面において)直線状の端面21を有する。
図3(d)に示すガラス板1は、第1の領域の大部分が一定の厚さWを有する。そして、第2の領域20は、ガラス板1の第1面2の端部に向かって徐々に厚さが厚くなる部分を有し、図3(d)に示す所定の位置で厚さWとなり、該位置から第1面2の端部に向かって厚さがWよりも小さくなる。図3(d)に示すガラス板1は、とくにその断面において、第1面2が「J」字状の曲線を有するとともに、第2面3も「J」字状の曲線を有する。また、図3(d)に示すガラス板1は、第1面2と第2面3とを繋ぐ、(断面において)直線状の端面21を有する。
図3(e)に示すガラス板1は、図3(d)に示すガラス板1を変形した実施形態である。具体的に、図3(e)に示すガラス板1は、第1の領域の大部分が一定の厚さWを有する。そして、第2の領域20は、ガラス板1の第1面2の端部に向かって徐々に厚さが厚くなる部分を有するが、図3(e)に示す所定の位置から厚さWとなるとともに、第1面2の端部まで一定の厚さWを維持する形状である。なお、図3(e)に示すガラス板1も、第1面2と第2面3とを繋ぐ、(断面において)直線状の端面21を有する。
図4は、ガラス板1の第3の実施形態を示す。第3の実施形態のガラス板1は、第1の面2において第1の領域10及び第2の領域20が平坦状である。また、本実施形態のガラス板1は、第2の面3において第2の領域20全ての領域の厚さが第1の領域10の厚さに比べて厚く形成されている。なお、第3の実施形態のガラス1は、湾曲部30が第2面3側にある。また、図4に示すガラス板1も、第1面2と第2面3とを繋ぐ、(断面において)直線状の端面21を有する。
本実施形態のガラス板1は、成形および、化学強化処理による強化が可能な組成を有する限り、種々の組成のガラスを使用できる。具体的には、アルミノシリケートガラス、ソーダライムガラス、ホウ珪酸ガラス、鉛ガラス、アルカリバリウムガラス、アルミノホウ珪酸ガラス等が挙げられる。
ガラス板1の組成は特に制限されないが、例えば、以下のガラス組成が挙げられる。
酸化物基準のモル百分率表示で、SiOを50~80%、Alを2~25%、LiOを0~20%、NaOを0.1~18%、KOを0~10%、MgOを0~15%、CaOを0~5%、Pを0~5%、Bを0~5%、Yを0~5%およびZrOを0~5%を含む。
なお、本実施形態のガラス板1は、生産効率の点から、リチウムが含有されていることが好ましい。
ガラス板1の製造方法は特に制限されない。ガラス板1の加工前の状態、即ち、略均一な厚さの平板状のガラス板は、例えば、所望のガラス原料を連続溶融炉に投入し、ガラス原料を好ましくは1500~1600℃で加熱溶融し、清澄した後、成形装置に供給した上で溶融ガラスを成形し、徐冷することにより製造できる。
本実施形態のガラス板1は、例えば、ダウンドロー法(例えば、オーバーフローダウンドロー法、スロットダウン法およびリドロー法等)、フロート法、ロールアウト法およびプレス法等の様々な方法で製造した平板状のガラス板を加工して実現できる。フロート法では、溶かしたガラス素地を錫等の溶融金属上に浮かべ、厳密な温度操作で厚さ、板幅が略均一な平板状のガラス板を成形できる。本実施形態では、三次元形状のガラス板1の形状に成形するため、平板状のガラス板を加熱し、金型に接触させた状態で圧力差を用いて曲げる、曲げ成形法を適用できる。
なお、本実施形態のガラス板1は、平板状のガラス板ではなく塊状のガラスを加熱し、凹凸形状を有する一組の金型でプレス加工する方法も適用できるが、成形方法はこれに限定されない。また、ガラス板1は、曲げ加工、削り加工、金型成形等により成形され、成形後に化学強化されるが、成形方法、工程順序に特に制限されない。次に、本実施形態のガラス板を得るための具体的な製造方法の例(製造方法1~3)について、図面を用いて説明する。
<製造方法1>
図9(a)~(c)は、本実施形態に係る三次元形状のガラス板を得る、製造方法の一例(以下「製造方法1」という。)を説明するための模式図であり、図9(a)、図9(b)そして、図9(c)の流れにしたがって製造する。
図9(a)は、厚さが一定の平板ガラスの断面模式図であり「平板ガラスを準備する工程」を説明する図でもある。該工程では、最終的に本実施形態の三次元形状のガラス板を得るため、所定の平面形状(例えば長方形)や寸法を有する平板ガラスを準備する。一定の厚さを有する平板ガラスの厚さはとくに制限はないが、例えば、携帯情報端末のカバーガラス用であれば、該厚さは、1.0~2.5mmの範囲であればよく、1.3~2.0mmの範囲が好ましい。
図9(b)は、偏肉化したガラス板の断面模式図であり、準備した平板ガラスについて、平面視において第1の領域と、その周辺(外側)に第1の領域の厚さよりも厚い、厚さWを有する第2の領域を与える「ガラス板偏肉化工程」を説明する図でもある。該工程は、第1の領域を研削する方法、第1の領域を研磨する方法のうち、少なくとも1つの方法を用いて、第1の領域を周辺(第2の領域)より薄くする例が挙げられる。
また、該工程はこの他に、凸型と凹型を有する(不図示の)成形金型を用いて、偏肉化したガラス板を成形する例も挙げられる。この例では、平板ガラスを凸型と凹型との間に挟持した状態で、成形金型をガラス材料の軟化点以上(例えば、900~950℃)まで加熱して成形する「加熱成形工程」を含む。なお、平板ガラス板は、凸型と凹型との間に挟持する前にガラス転移温度より低い温度、例えば500℃程度に予熱させると、その後の加熱による温度差を小さくでき、割れ等の損傷を低減できるので好ましい。該加熱成形工程は、第1の領域の厚さが第2の領域の厚さよりも薄くなるように、ガラス材料が軟化した状態で成形金型を加圧してガラス板を偏肉化させる。さらに、この例では、加熱成形工程後、成形した状態を保持して、成形金型およびガラス材料をガラス転移温度よりも低い温度に冷却する「冷却工程」を含み、所定の偏肉化したガラス板を得る。
図9(c)は、本実施形態の三次元形状のガラス板の断面模式図であり、偏肉化したガラス板を、該三次元形状のガラス板の形状に合わせた凸型と凹型を有する(不図示の)成形金型を用いて、曲げ加工する「曲げ加工工程」を説明する図でもある。該工程では、偏肉したガラス板を凸型と凹型との間に挟持した状態で、成形金型をガラス材料のガラス転移温度以上まで加熱して成形する「加熱成形工程」を含む。該加熱成形工程は、ガラス材料が軟化した状態で成形金型を加圧して三次元形状のガラス板となるように成形する。さらに、この例では、加熱成形工程後、成形した状態を保持して、成形金型およびガラス材料をガラス転移温度よりも低い温度に冷却する「冷却工程」を含み、本実施形態の三次元形状のガラス板を得る。この三次元形状のガラス板は、第1の領域の延伸方向と第2の領域の延伸方向とが異なる形状となる。
この曲げ加工工程は、上記の冷却工程で得られた三次元形状のガラス板について、さらに表面形状を所望の形状にする「表面加工工程」を含んでもよい。表面加工工程は、曲面をなす部分について、砥石による「機械加工」(CNC加工)を施す例が挙げられ、所望の曲率半径が得られるように精密加工を実施してもよい。また、表面加工工程には、表面を研磨する「研磨加工」を含んでもよく、上記の「機械加工」と「研磨加工」の順番や回数は任意に実施できる。
上記の研磨加工は、例えば、第1の領域に対して所定の厚さに調整するように、ラッピング、ポリッシング、エッチングのうち少なくとも1つの研磨方法を使用できる。さらに、研磨加工は、第1の領域において、第1面2、第2面3のうち少なくとも一方に対して実施してもよく、研磨加工の容易性から、第1面2に対してのみ実施してもよい。また、製造方法1は、その後、後述する化学強化処理工程を含む。
<製造方法2>
図10(a)~(c)は、本実施形態に係る三次元形状のガラス板を得る、製造方法の他の一例(以下「製造方法2」という。)を説明するための模式図であり、図10(a)、図10(b)そして、図10(c)の流れにしたがって製造する。
図10(a)は、厚さが一定の平板ガラスの断面模式図であり「平板ガラスを準備する工程」を説明する図でもある。該工程は、製造方法1における「平板ガラスを準備する工程」と同じであり、詳細の説明を省略する。
図10(b)は、一定厚の三次元形状のガラス板の断面模式図であり、平板ガラス板を、凸型と凹型を有する(不図示の)成形金型を用いて、該一定厚の三次元形状のガラス板の形状に曲げる「曲げ工程」を説明する図でもある。該工程は、平板ガラス板を凸型と凹型との間に挟持した状態で、成形金型をガラス材料のガラス転移温度以上の温度(例えば、ガラス転移温度+100℃)まで加熱して成形する「加熱成形工程」を含む。なお、平板ガラス板は、製造方法1と同様、凸型と凹型との間に挟持する前にガラス転移温度より低い温度となるように予熱させてもよい。該加熱成形工程は、ガラス材料が軟化した状態で成形金型を加圧して一定厚の三次元形状のガラス板となるように成形する。さらに、該工程は、加熱成形工程後、成形した状態を保持して、成形金型およびガラス材料をガラス転移温度よりも低い温度に冷却する「冷却工程」を含み、一定厚の三次元形状のガラス板を得る。該一定厚の三次元形状のガラス板は、後述する「ガラス板偏肉化工程」を経たときにできる、(仮想の)第1の領域とその外側にある(仮想の)第2の領域を有し、曲げ工程により、(仮想の)第1の領域の延伸方向と(仮想の)第2の領域の延伸方向とが異なる形状を得る。なお、図10(b)に示す破線は、次の「ガラス板偏肉化工程」で削除するガラスの境界線である。
図10(c)は、偏肉化した三次元形状のガラス板の断面模式図であり、一定厚の三次元形状のガラス板の第1の領域を含む部分を薄くする「ガラス板偏肉化工程」を説明する図でもある。該工程は、得られた一定厚の三次元形状のガラス板について、(仮想の)第1の領域を含む部分を薄型化するように、砥石による「機械加工」(CNC加工)を施す例が挙げられる。また、該工程は、表面を研磨する「研磨加工」を含んでもよく、上記の「機械加工」と「研磨加工」の順番や回数は任意に実施できる。
研磨加工は、例えば、第1の領域を含む部分に対して所定の厚さに調整するように、ラッピング、ポリッシング、エッチングのうち少なくとも1つの研磨方法を使用できる。さらに、研磨加工は、第1の領域を含む部分において、第1面2、第2面3のうち少なくとも一方に対して実施してもよく、研磨加工の容易性から、第1面2に対してのみ実施してもよい。また、製造方法2は、その後、後述する化学強化処理工程を含む。
<製造方法3>
図11(a)および(b)は、本実施形態に係る三次元形状のガラス板を得る、製造方法の他の一例(以下「製造方法3」という。)を説明するための模式図であり、図11(a)そして、図11(b)の流れにしたがって製造する。
図11(a)は、厚さが一定の平板ガラスの断面模式図であり「平板ガラスを準備する工程」を説明する図でもある。該工程は、製造方法1における「平板ガラスを準備する工程」と同じであり、詳細の説明を省略する。
図11(b)は、偏肉化した三次元形状のガラス板の断面模式図であり、平板ガラス板を、凸型と凹型を有する(不図示の)成形金型を用いて、該偏肉化した三次元形状のガラス板の形状に曲げる「ガラス板曲げ偏肉化工程」を説明する図でもある。該工程は、平板ガラス板を凸型と凹型との間に挟持した状態で、成形金型をガラス材料の軟化点以上まで加熱して成形する「加熱成形工程」を含む。該加熱成形工程は、ガラス材料が軟化した状態で成形金型を加圧して偏肉化した三次元形状のガラス板となるように成形する。さらに、該工程は、加熱成形工程後、成形した状態を保持して、成形金型およびガラス材料をガラス転移温度よりも低い温度に冷却する「冷却工程」を含み、偏肉化した三次元形状のガラス板を得る。偏肉化した三次元形状のガラス板は、第1の領域とその外側にある第2の領域を有し、曲げ工程により、第1の領域の延伸方向と第2の領域の延伸方向とが異なる形状を得る。
なお、ガラス板曲げ偏肉化工程は、冷却工程後、さらに、上述の製造方法1のように、偏肉化した三次元形状のガラス板表面形状を所望の形状に精密加工する「表面加工工程」を含んでもよい。表面加工工程は、上述の「機械加工」と「研磨加工」の少なくともいずれか一方を含み、これらの順番や回数は任意に実施できる。また、製造方法3は、その後、後述する化学強化処理工程を含む。
<化学強化処理工程>
ガラス板1は、化学強化ガラスである。化学強化ガラスは、ガラス表面にイオン交換により形成された圧縮応力層を有するガラスである。例えば、大きなイオン半径の金属イオン(例えば、Kイオン)を含む金属塩(例えば硝酸カリウム)の溶液に、ガラス板をガラス転移温度以下の温度で接触させる化学強化処理を適用する。化学強化処理により、三次元形状のガラス板の表面において、イオン交換が行われ、化学強化が進行する。例えば、ガラス板中のイオン半径が小さなアルカリ金属イオン(例えば、Liイオン及び/またはNaイオン)をイオン半径のより大きい他のアルカリイオン(例えば、Naイオン及び/またはKイオン)に置換することにより、ガラスの表面に圧縮応力層が形成される。
本実施形態のガラス板1は、例えば、リチウムを含有する三次元形状のガラス板を硝酸塩および硫酸塩の少なくとも一方を含有する無機塩組成物と接触させる。このように、三次元形状のガラス板に含まれるリチウムイオンと、無機塩組成物に含まれるリチウムイオンよりイオン半径の大きいイオンと、をイオン交換させる工程を含めることで、圧縮応力層を深く形成できる。なお、本明細書において、無機塩組成物は溶解した状態で用いるので、単に「溶融塩」ともいい、同義として扱う。
無機塩組成物は、硝酸塩および硫酸塩の少なくとも一方を含有する。硝酸塩としては、例えば、硝酸ナトリウム、硝酸カリウムが挙げられる。硫酸塩としては、例えば、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、ナトリウム硫酸塩が挙げられる。
また、無機塩組成物は、本発明の効果を阻害しない範囲で、その他の成分を含有してもよい。その他の成分としては、例えば、塩化ナトリウム、ホウ酸ナトリウム、ナトリウム塩化塩、ナトリウムホウ酸塩、塩化カリウム、ホウ酸カリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム等が挙げられる。これらは単独で添加しても、複数種を組み合わせて添加してもよい。
無機塩組成物にガラスを接触させる方法としては、ペースト状の無機塩組成物をガラスに塗布する方法、無機塩組成物の水溶液をガラスに噴射する方法、融点以上に加熱した無機塩組成物の溶融塩の塩浴にガラスを浸漬させる方法などが挙げられるが、これらの中では無機塩組成物の溶融塩にガラスを浸漬させる方法が好ましい。
無機塩組成物の溶融塩にガラスを浸漬させる化学強化処理は、例えば、次の手順で行う。まず、ガラスを予熱し、前記溶融塩を、化学強化処理を行う温度に調整する。次いで、予熱したガラスを溶融塩中に所定の時間浸漬した後、ガラスを溶融塩中から引き上げ、放冷する。ガラスの予熱温度は、化学強化処理温度に依存するが、一般に100℃以上が好ましい。化学強化処理は1回以上であればよく、異なる条件で2回以上実施してもよい。
化学強化処理を行う温度は、被強化ガラスの歪点(通常500~600℃)以下が好ましく、より高い圧縮応力層の深さ(DOL;Depth of Layer)を得るためには特に350℃以上が好ましく、380℃以上がより好ましく、400℃以上がさらに好ましい。また、化学強化処理を行う温度は、溶融塩の劣化・分解を抑制する点から、500℃以下が好ましく、480℃以下がより好ましく、450℃以下がさらに好ましい。なお、化学強化処理を行う時間として、ガラスの無機塩組成物への接触時間は1~24時間が好ましく、2~20時間がより好ましい。
本実施形態のガラス板1の圧縮応力層の深さ、圧縮応力および引張応力の関係は、横軸にガラスの厚さ、縦軸に圧縮応力/引張応力とした、図5(a)および(b)に示されるグラフにより説明できる。図5(a)は1回の化学強化処理により得られるガラス板の厚さに対する応力分布を示すグラフである。また、図5(b)は1段階目と2段階目とで化学強化処理の条件を変えた、2回の化学強化処理により得られるガラス板の厚さに対する応力分布を示すグラフである。
図5(a)、図5(b)に示されるように、ガラス板1は、少なくともユーザの手が触れる側の表面である第1面2に圧縮応力層ができ、ガラス内部には引張応力が形成される。ここで、ガラス表面(第1面2)からの深さ方向をx(単位[μm])とし、xに対応する圧縮応力をσとする。圧縮応力σがゼロになるガラス表面からの距離を圧縮応力深さL(単位[μm])とし、内部の引張応力をCT(Center Tension:単位[MPa])とし、表面の圧縮応力σをCS(Compressive Stress:単位[MPa])とする。
本実施形態のガラス板1は、第1面2から深さ方向に圧縮応力層を備え、第1の領域10の圧縮応力層の深さLよりも第2の領域20の圧縮応力層の深さLの方が深い部分を有することで第2の領域20での強度が増す。なお、第2の領域20の圧縮応力層は、第1面2に加え、第2面3や端面21から深さ方向に備えられてもよいが、とくにことわりがない場合、第2の領域の圧縮応力層の深さLは、第1面2からの圧縮応力層の深さとする。本明細書において、[dσ/dx]x=L(単位[MPa/μm])は、圧縮応力層の深さLにおける圧縮応力値σのカーブ曲線の傾きを示す。この傾きが小さいことでガラスの厚さの違いによる圧縮応力層の深さの違いが大きくなる。
本実施形態のガラス板1は、表面から深さ方向における圧縮応力値σのカーブ曲線の傾き[dσ/dx]x=Lが好ましくは-2以上([dσ/dx]x=L≧-2)であれば圧縮応力層が深くなり、ガラス板1の耐衝撃性が強固になる。また、[dσ/dx]x=Lはより好ましくは-1以上であり、さらに好ましくは-0.5以上である。なお、[dσ/dx]x=Lは負の値である。
ガラス板1が、例えば携帯情報端末50のカバーガラスとして用いられる場合、携帯情報端末50の落下、外部からの衝撃等によりガラス板1が破損することがある。その際、ガラス板1は、第1の領域10に比べると第2の領域20の方が強い衝撃を受けやすいため、第2の領域20を起点として破損する現象が生じやすい。そのため、本実施形態のガラス板は、第2の領域の化学強化の強度レベルが高いことで破損を低減できる。
本実施形態のガラス板1は、第2の領域20が、第1の領域10に比較して厚く形成されている場合(W>W)においても、圧縮応力層の深さを深く(L>L)形成できる。本実施形態のガラス板1は、ガラス板全体が強化され、特に、第2の領域20で圧縮応力層の深さLを深くでき、ガラス板1の周辺での耐衝撃性の向上も図れる。そのため、ガラス板1は、落下や衝撃に強くなり、例えば携帯情報端末50用のカバーガラス板として好適である。
本実施形態のガラス板1は、第1の領域10の厚さWの位置における第1面2からの圧縮応力層の深さをLとし、第2の領域20の厚さWの位置における第1面2からの圧縮応力層の深さをLとすると、L及びLは80μm以上であり、L/L≧1.2の関係式を満たすことが好ましい。L及びLはより好ましくは90μm以上であり更に好ましくは100μm以上である。L/L≧1.2の関係式を満たすことにより、第2の領域20の圧縮応力層の深さが第1の領域10の深さよりも深くなり、第2の領域20の強度がより向上して割れにくくなる。L/Lはより好ましくは1.3以上、さらに好ましくは1.4以上である。L/Lの上限は特に制限されないが典型的に3以下が好ましく、更に好ましくは2以下である。
本実施形態のガラス板1は、第1の領域10の厚さWの位置における引張応力をCTとし、第2の領域20の厚さWの位置における引張応力をCTとしたときに、CT及びCTは、|CT|>|CT|の関係式を満たすことが好ましい。|CT|>|CT|の関係式を満たすことにより、第2の領域20が第1の領域10に比べ割れの原因となる引張応力が低くなり、衝撃等での破損が軽減できる。
本実施形態のガラス板1は、第1の領域10における圧縮応力層の深さLと、第1の領域10の厚さWとが、L/W≧0.15の関係式を満たすことが好ましく、より好ましくはL/W≧0.17であり、さらに好ましくはL/W≧0.19である。L/W≧0.15であることにより、耐衝撃性の向上が図れる。L/Wの上限は特に制限されないが、典型的には0.25以下である。
ガラス表面の圧縮応力(CS)と圧縮応力層の深さ(DOL)は散乱光光弾性応力計等の応力測定装置により測定できる。後述する実施例で用いた散乱光光弾性応力計(型式SLP-1000:折原製作所)の原理について、図6に基づいて説明する。
応力測定装置100は、レーザ光源101と、偏光部材102と、偏光位相差可変部材103と、光供給部材104と、光変換部材105と、撮像素子106と、演算部107と、光波長選択部材108とを備える。測定するガラス板である被測定体120は、光供給部材104の上部に設置され、レーザ光源101から出射するレーザ光110が被測定体120に入射して測定が行われる。偏光位相差可変部材103は、レーザ光110の偏光位相差を、当該前記レーザ光110の波長に対して1波長以上可変する。
撮像素子106は、偏光位相差を可変されたレーザ光110が被測定体120に入射されたことにより発する散乱光を、所定の時間間隔で複数回撮像し、複数の画像を取得する。また、応力測定装置100は、図示しない演算部を備え、演算部は、複数の画像を用いて散乱光の周期的な輝度変化を測定し、輝度変化の位相変化を算出し、位相変化に基づき被測定体120の表面からの深さ方向の応力分布を算出する。
また、応力測定装置100の、演算手段140は、図6(b)に示すとおり、輝度変化測定手段141と、位相変化算出手段142と、応力分布算出手段143とを有する。
応力測定装置100は、以下の工程順で測定する。
(1)レーザ光110を偏光位相差可変部材103で偏光位相差する偏光位相差工程(ステップS201)。
(2)光供給部材104で被測定体120にレーザ光110を供給する光供給工程(ステップS202)。
(3)被測定体120からの散乱光を撮像素子106で撮像する撮像工程(ステップS203)。
(4)演算部107で撮像された散乱光からの周期的な輝度変化を測定する輝度変化測定工程(ステップS204)。
(5)演算部107で位相変化を算出する位相変化算出工程(ステップS205)。
(6)演算部107で応力分布を算出する応力分布算出工程(ステップS206)。
ここで実施例と比較例の試作条件(表1)、測定結果(表2)及び圧縮応力層の深さと板厚との関係を示す図(図7)に基づいて、本実施形態のガラス板1の優位性を説明する。なお、表1において、「-」とは、2段階目の化学強化処理を実施していないことを示す。また、実施例4について第1の領域10と第2の領域20についてCS値とDOL値を比較したグラフを作成した。
(実施例1~8)
実施例1~8は、LiO、Al、SiOを含有するガラス板(表2において、LiAlSiと示す。)を、表1に示す条件により化学強化処理して試料を作製した。具体的に実施例1~8および後述する比較例1~3は、図1(a)に示すように第1の領域10の延伸方向に対する第2の領域20の延伸方向が、略直交するように曲げ加工されており、第2面3と略平行な端面21を有するガラス板の形状とした。なお、図1(a)のガラス板1の第2の領域20のうち、垂直方向に延伸する部分の水平方向の幅(厚さ)は略一定の形状とした。表2に示す通り、実施例1~実施例3は、第1の領域10の厚さWが0.6mm、第2の領域20の厚さWが1.2~1.6mmであり、実施例4~実施例8は、第1の領域10の厚さWが0.8mm、第2の領域20の厚さWが1.2~2.0mmである。なお、表2において、圧縮応力層の深さL、傾き、(第1の領域の)CS、CTおよびDOLは、いずれも、第1面2における値を示す。
実施例1~8および、後述する比較例1~3は、「製造方法2」に基づき、化学強化ガラス板を作製した。化学強化処理前の偏肉化した三次元形状ガラス板の形状は、下記の方法を用いた。
(1)平板ガラスを準備する工程
まず、フロート法を用いて、板厚が0.7mm、1.2mm、1.4mm、1.6mm、2.0mm一定の平板ガラスを準備した。ガラス材料は、AGC株式会社製のDT-STAR(転移温度:549℃、歪点:508℃)を用いた。
(2)ガラス板曲げ偏肉化工程
次に、外形寸法が180mm×120mm×30mmの金型として、凸型と凹型との体積が略同一のものを用いて、凸型と凹型との間に、準備した平板ガラスを挟持させた状態で、ガラスの粘性係数が109.5[Pa・s]となるまで金型を昇温させた。次いで、その温度を維持した状態で、プレス圧の最大値が0.55MPaとなるようにガラスを加圧して成形した。その後、プレス圧の最大値が0.5MPaでガラスを加圧した状態でガラスの歪点まで冷却し、常温まで放冷した。このとき得られた三次元形状のガラス板は、(第1の領域表面の法線方向からの)平面視で、150mm×80mmの略長方形であり、第1の領域の全周にわたって表面(第1面2)の湾曲部の曲率半径が5mmであった。なお、三次元形状のガラス板は、表面(第1面2)の中心部は曲率半径100mm超の平坦部を有し、曲げ深さ(第1面2から端面21までの長さ)は約3.2mmとした。
(3)表面加工工程
最後に、常温まで放冷した後の三次元形状のガラス板は、上記の平坦部について、所定の厚さだけCNC加工により研削し、曲面状をなす第2の領域が所定の形状になるように研磨加工した。その後、三次元形状のガラス板を、酸化セリウム研磨剤を用いて、第1面2、第2面3、端面21と全ての表面を研磨して平滑化させた表面形状を得た。作製した、実施例1~8、比較例1~3の三次元形状のガラス板の各領域における厚さは、表2に示す通りである。
表1に示す通り、化学強化処理の条件として、実施例1は、1段階目において、NaNO 100%の溶融塩に450℃にて2.5時間浸漬させた後、2段階目において、KNO 100%の溶融塩に415℃にて2時間浸漬させた。実施例2及び実施例3は、実施例1と同じ条件とした。実施例4は、1段階目は実施例1と同じあるが、2段階目は、KNO 100%の溶融塩に425℃にて1.5時間浸漬させた。実施例5、実施例6及び実施例8は実施例4と同じ条件とした。実施例7は、1段階目の浸漬時間を20時間とした以外は実施例4と同じ条件とした。
(比較例1)
比較例1は、Al、SiOを含有するガラス板(表2においてAlSiと示す。)を表1に示す条件により化学強化処理をして試料を作製した。表2に示す通り、比較例1の第1の領域10の厚さWは0.6mmであり、第2の領域20の厚さWは、1.2mmである。表1に示す通り、化学強化処理の条件として、比較例1は、KNO 97質量%およびNaNO 3質量%の混合溶融塩に435℃にて4.5時間浸漬し、2段階目は実施しなかった。
(比較例2)
比較例2は、LiO、Al、SiOを含有するガラス板を表1に示す条件により化学強化処理をして試料を作製した。表2に示す通り、比較例2の第1の領域10の厚さWは0.6mmであり、第2の領域20の厚さWは1.2mmである。表1に示す通り、比較例2は、KNO 100%の溶融塩に410℃にて73時間浸漬し、2段階目は実施しなかった。
(比較例3)
比較例3は、LiO、Al、SiOを含有するガラス板を表1に示す条件により化学強化処理をして試料を作製した。表2に示す通り、比較例3の第1の領域10の厚さWは0.6mmであり、第2の領域20の厚さWは、0.7mmである。表1に示す通り、化学強化処理の条件として、比較例3は、1段階目において、NaNO 100%の溶融塩に450℃にて2.5時間浸漬させた後、2段階目において、KNO 100%の溶融塩に415℃にて2時間浸漬させた。
以上の条件で作製した実施例及び比較例の試料について、散乱光光弾性応力計(折原製作所社製SLP-1000)、表面応力計(折原製作所社製FSM-6000)、または、複屈折イメージングシステム(株式会社東京インスツルメンツ製Abrio-IM)を用いてそれぞれ、圧縮応力CS、引張応力CT、圧縮応力層の深さL、圧縮応力値σを測定し、傾き[dσ/dx]x=Lを算出した。結果を表2、図7および図8に示す。なお、図7は、横軸をガラスの厚さ、縦軸を圧縮応力層の深さとし、ガラスが所定の厚さのときに最適な化学強化処理条件と同じ条件で、ガラスの厚さを変化させたときの、ガラスの厚さと圧縮応力層の深さとの関係を示したグラフである。図7において、実線は、ガラス板の厚さが0.6mmのときの最適な化学強化処理条件における関係、破線は、ガラス板の厚さが0.8mmのときの最適な化学強化処理条件における関係を示した。
Figure 0007006534000001
Figure 0007006534000002
表2の実施例4における第2の領域20のCSは980(MPa)であり、CTは40(MPa)であり、DOLは190(μm)であった。なお、第2の領域20のCS、CTおよびDOLは、いずれも第1面2における値である。図7は、圧縮応力層の深さと第2の領域20の厚さとの関係を示すグラフである。また、図8は実施例4について、第1の領域10と第2の領域20の深さ方向と圧縮応力CSの関係を示すグラフである。
表2および図8に示すように、実施例4では圧縮応力層の深さLが深くなり、厚さWを厚くしても確実に圧縮応力層の深さLが深くなった。また、第2の領域20が第1の領域10に比較して厚く形成されている場合においても、第2の領域20の圧縮応力層の深さを深くできた。これは第1の領域と第2の領域を同時に同条件で化学強化処理した結果を示している。また、第1の領域10の圧縮応力層の深さLと、第2の領域20の圧縮応力層の深さLとが、L/L≧1.2の関係式を満たすことがわかる。
第2の領域20の圧縮応力層の深さが第1の領域10の深さよりも深く、LおよびLがL/L≧1.2の関係式を満たすため、第2の領域20がより高強度になり割れにくくなる。ガラス板の強度を評価した結果、実施例は比較例と比較して、高い強度を示し、特に端部及び端面を起点とする割れの発生が抑制された。
また、図7に示すように、実施例4において、第1の領域10では、厚さWが増すと圧縮応力層が深くなることがわかる。第1の領域10の厚さWと第2の領域20の厚さWとの関係が、比較例3のようにあまり変わらない(比率1=1.17)と、圧縮応力層の深さの変化も少ない(比率2=1.11)。しかし、実施例1~8のように比率1(W/W)が1.5以上であると、圧縮応力層の深さの比率2(L/L)が大きくなり、ガラス板1の強度がより向上する。
また、表2から、実施例1~8のように圧縮応力の傾き[dσ/dL]x=Lが緩やかであり、[dσ/dL]x=L≧-2を満たすことにより、圧縮応力層の深さLがより深くなり、ガラス板1の耐衝撃性がより向上し、より強固になることがわかる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数値、形態、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
本発明の化学強化ガラス板及びその製造方法は、耐衝撃性が強いガラス板が求められる携帯情報端末や基板等の分野に最適である。
1 ガラス板
2 第1面
3 第2面
10 第1の領域
20 第2の領域
21 端面
30 湾曲部
CT 引張応力
CS 圧縮応力
L 圧縮応力層の深さ
W 厚さ
σ 圧縮応力値

Claims (15)

  1. 第1面と、
    前記第1面と対向する第2面と、
    前記第1面の接線の法線方向に厚さを有し、所定の前記厚さからなる第1の領域と、前記第1の領域の前記厚さよりも厚い領域を含む第2の領域とを備え、
    前記第1の領域は、最も薄い部分の前記厚さを厚さWとしたとき、前記厚さWから厚さ1.1×Wに至るまでの連続した領域であり、
    前記第2の領域は、1.1×W超の厚さを有する領域で、最も厚い部分の前記厚さをWとし、
    前記第2の領域における圧縮応力層の深さが、前記第1の領域の圧縮応力層の深さよりも深く形成される部分を有し、
    前記第1の領域と前記第2の領域において、圧縮応力層の深さが80μm以上であり、
    前記厚さWの位置の圧縮応力層の深さをLとし、前記厚さWの位置の圧縮応力層の深さをLとし、L及びLが、L/L≧1.2の関係式を満たし、
    前記第1の領域と前記第2の領域において、
    前記第1面からの深さ方向をxとし、
    前記第1面からの深さ方向に対応する圧縮応力値をσとし、
    圧縮応力値σがゼロとなる深さを圧縮応力の深さLとしたときの、
    圧縮応力の傾きを表す関係式が[dσ/dx] x=L ≧-2を満たす化学強化ガラス板。
  2. 前記Wが0.3mm以上であり、W/W≧1.5の関係式を満たす請求項1に記載の化学強化ガラス板。
  3. 前記第1面において、総投影面積に対する前記第1の領域の投影面積比率が0.5以上である請求項1または2に記載の化学強化ガラス板。
  4. 前記Lと、前記Wとが、L/W≧0.15の関係式を満たす請求項1~のいずれか1項に記載の化学強化ガラス板。
  5. 前記第2の領域は、前記第1の領域の形成方向に対して異なる方向に延在する請求項1~のいずれか1項に記載の化学強化ガラス板。
  6. 前記第1面と前記第2面のうち少なくとも一方は、最小の曲率半径を有する湾曲部を有している請求項1~のいずれか1項に記載の化学強化ガラス板。
  7. 少なくともリチウムが含有されている請求項1~のいずれか1項に記載の化学強化ガラス板。
  8. 請求項1~のいずれか1項に記載の化学強化ガラス板を有する携帯情報端末。
  9. 第1面と、前記第1面と対向する第2面とを有し、厚さが一定の平板ガラスを準備する工程と、
    前記平板ガラスの平面視における、第1の領域と前記第1の領域の外側にある第2の領域について、前記第1の領域の厚さを前記第2の領域の厚さより薄くなる部分を有するようにして、偏肉化したガラス板を形成するガラス板偏肉化工程と、
    前記偏肉化したガラス板において、前記第1の領域における延伸方向と前記第2の領域における延伸方向とを異ならせて三次元形状ガラスを形成する曲げ工程と、
    前記三次元形状ガラスの、前記第1の領域と前記第2の領域において、圧縮応力層の深さが80μm以上であり、前記第1の領域の圧縮応力層の深さをLとし、前記第2の領域の圧縮応力層の深さをLとし、L及びLが、L/L≧1.2の関係式を満たし、
    前記第1の領域と前記第2の領域において、
    前記第1面からの深さ方向をxとし、
    前記第1面からの深さ方向に対応する圧縮応力値をσとし、
    圧縮応力値σがゼロとなる深さを圧縮応力の深さLとしたときの、
    圧縮応力の傾きを表す関係式が[dσ/dx] x=L ≧-2を満たす化学強化をする、化学強化処理工程を含む、化学強化ガラス板の製造方法。
  10. 前記曲げ工程と、前記化学強化処理工程との間に、前記三次元形状ガラスの表面を研磨する研磨工程を含む、請求項に記載の化学強化ガラス板の製造方法。
  11. 前記ガラス板偏肉化工程は、前記平板ガラス板をガラス材料の転移点以上に加熱して金型により成形する、加熱成形工程と、前記加熱成形工程後、前記ガラス材料の転移点より低い温度に冷却する冷却工程を含む、請求項9または10に記載の化学強化ガラス板の製造方法。
  12. 前記ガラス板偏肉化工程は、前記平板ガラスの前記第1の領域を研磨する工程および前記平板ガラスの前記第1の領域を研削する工程のうち、少なくとも一方を含む、請求項9または10に記載の化学強化ガラス板の製造方法。
  13. 第1面と、前記第1面と対向する第2面とを有し、厚さが一定の平板ガラスを準備する工程と、
    前記平板ガラスの平面視における、第1の領域と前記第1の領域の外側にある第2の領域について、前記第1の領域における延伸方向と前記第2の領域における延伸方向とを異ならせて三次元形状ガラスを形成する曲げ工程と、
    前記三次元形状ガラスの前記第1の領域の厚さを前記第2の領域の厚さより薄くなる部分を有するようにして、偏肉化した三次元形状ガラスを形成するガラス板偏肉化工程と、
    前記三次元形状ガラスの、前記第1の領域と前記第2の領域において、圧縮応力層の深さが80μm以上であり、前記第1の領域の圧縮応力層の深さをLとし、前記第2の領域の圧縮応力層の深さをLとし、L及びLが、L/L≧1.2の関係式を満たし、
    前記第1の領域と前記第2の領域において、
    前記第1面からの深さ方向をxとし、
    前記第1面からの深さ方向に対応する圧縮応力値をσとし、
    圧縮応力値σがゼロとなる深さを圧縮応力の深さLとしたときの、
    圧縮応力の傾きを表す関係式が[dσ/dx] x=L ≧-2を満たす化学強化をする、化学強化処理工程を含む、化学強化ガラス板の製造方法。
  14. 第1面と、前記第1面と対向する第2面とを有し、厚さが一定の平板ガラスを準備する工程と、
    前記平板ガラスの平面視における、第1の領域と前記第1の領域の外側にある第2の領域について、前記第1の領域における延伸方向と前記第2の領域における延伸方向とを異ならせるとともに、前記第1の領域の厚さを前記第2の領域の厚さより薄くなる部分を有するようにして、偏肉化した三次元形状ガラスを形成するガラス板曲げ偏肉化工程と、
    前記三次元形状ガラスの、前記第1の領域と前記第2の領域において、圧縮応力層の深さが80μm以上であり、前記第1の領域の圧縮応力層の深さをLとし、前記第2の領域の圧縮応力層の深さをLとし、L及びLが、L/L≧1.2の関係式を満たし、
    前記第1の領域と前記第2の領域において、
    前記第1面からの深さ方向をxとし、
    前記第1面からの深さ方向に対応する圧縮応力値をσとし、
    圧縮応力値σがゼロとなる深さを圧縮応力の深さLとしたときの、
    圧縮応力の傾きを表す関係式が[dσ/dx] x=L ≧-2を満たす化学強化をする、化学強化処理工程を含み、
    前記ガラス板曲げ偏肉化工程は、前記平板ガラス板をガラス材料の転移点以上に加熱して金型により成形する、加熱成形工程と、前記加熱成形工程後、前記ガラス材料の転移点より低い温度に冷却する冷却工程を含む、化学強化ガラス板の製造方法。
  15. 前記ガラス板曲げ偏肉化工程と、前記化学強化処理工程との間に、前記三次元形状ガラスの表面を研磨する研磨工程を含む、請求項14に記載の化学強化ガラス板の製造方法。
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