JP7006409B2 - 印刷装置、印刷方法 - Google Patents

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本発明は、印刷装置、および印刷方法に関する。
近年、赤外線ヒーターを用いた乾燥システムを搭載した印刷方式は、温風乾燥と比較して印字物の乾燥時間の短縮や膜厚のある印字物に印刷可能になるという観点より、今後伸びが予想されている。
このような印刷方式としては、例えば、光学的変化顔料と、赤外反射特性又は赤外透過特性を持つ着色顔料を含有したインキが開示されている(特許文献1参照)。
また、赤外光吸収部と反射部とからなる印刷部が、赤外反射層とその隠蔽層側に位置する赤外光吸収インキ印刷からなるホログラムシートが開示されている(特許文献2参照)。
しかし上記した従来技術ではいずれもインクジェット用インクに適応することはできず、新たにインクジェット用インクの発明が必要である。
特許文献3には、水溶性脂肪族系有機酸、水溶性有機モノアミン化合物、800~1200nmに最大吸収波長を持つ近赤外吸収剤、水溶性有機溶剤及び水を含有し、前記水溶性脂肪族系有機酸に含まれる酸基に対し、1.0モル当量以上の前記水溶性有機モノアミン化合物を含有するインクジェット用前処理液が開示され、該前処理剤と、着色剤、水溶性有機溶剤、界面活性剤、浸透剤及び水を含有するインクジェット記録用インクと、近赤外線を照射可能な光源ユニットを備える画像形成装置が開示されている。近赤外吸収剤を前処理液に含有させることにより、溶媒の蒸発を促進させることができ、インクを印字した後の記録媒体の乾燥性が良好となり、スミア定着性を損なうことなく文字にじみを抑制できることが記載されている。
赤外線ランプを用いた乾燥システムを用いることで乾燥時間の短縮および膜厚のある印字物の印刷が可能になるという観点で印刷物の生産性は向上するが、インクが加熱されるだけでなく基材も加熱されるため、基材の変形・変色といったダメージを与えてしまう。そこで、本発明は、基材ダメージを抑えながら印字物の生産性向上を高めることができる印刷装置を提供することを目的とする。
本発明は、以下の印刷装置に関する。
(1)水、有機溶剤および近赤外線反射材料を含有する先塗り液と、
水、有機溶剤、色材および近赤外吸収色素を含有するインクと、
被印刷物に前記先塗り液を付与する先塗り液付与機構と、
前記先塗り液が付与された被印刷物に前記インクを付与して画像を形成する、インク付与機構と、
前記画像に近赤外線を照射する乾燥機構と
を有する印刷装置。
本発明によれば、基材の変形・変色といったダメージを与えずに乾燥時間の短縮および膜厚のある印字物に印刷可能になるという観点で印刷物の生産性を向上することができる印刷装置を提供できる。
本発明に係る記録装置の一例を模式的に示す斜視図である。 本発明に係るインク収容容器の一例を模式的に示す斜視図である。 本発明に係る近赤外線を照射する乾燥機構である赤外線照射装置の一例を示す模式図である。
本発明は、上記(1)に係るものであるが、下記の(2)~(7)も実施の形態として含む。
(2)前記被印刷物が、非浸透性である前記(1)に記載の印刷装置。
(3)前記近赤外線反射材料が金属材料である前記(1)または(2)に記載の印刷装置。
(4)前記金属材料の前記先塗り液における含有率が1質量%以上10質量%以下である前記(3)記載の印刷装置。
(5)前記インクを付与する機構が、インクを吐出してインクを付与するインクジェット用記録ヘッドである前記(1)~(4)のいずれかに記載の印刷装置。
(6)水、有機溶剤および近赤外線反射材料を含有する先塗り液を被印刷物に付与する工程と、
水、有機溶剤、色材および近赤外吸収色素を含有するインクを前記先塗り液が付与された被印刷物に付与して画像を形成する工程と、
前記画像に近赤外線を照射して画像を乾燥する乾燥工程と
を有する印刷方法。
(7)前記画像を形成する工程が、インクジェット方式である前記(6)記載の印刷方法。
本発明は、水、有機溶剤、色材および近赤外吸収色素を含有するインクを用いる。インクには、必要に応じて、樹脂、添加剤を含めても良い。
以下、本発明のインクに用いる有機溶剤、水、色材、樹脂、近赤外吸収色素、添加剤等について説明する。
<水>
インクにおける水の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、インクの乾燥性及び吐出信頼性の点から、10質量%以上90質量%以下が好ましく、20質量%~60質量%がより好ましい。
<有機溶剤>
本発明に使用する有機溶剤としては特に制限されず、水溶性有機溶剤を用いることができる。例えば、多価アルコール類、多価アルコールアルキルエーテル類や多価アルコールアリールエーテル類などのエーテル類、含窒素複素環化合物、アミド類、アミン類、含硫黄化合物類が挙げられる。
水溶性有機溶剤の具体例としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,2-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、2,3-ブタンジオール、3-メチル-1,3-ブタンジオール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,2-ペンタンジオール、1,3-ペンタンジオール、1,4-ペンタンジオール、2,4-ペンタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,2-ヘキサンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,3-ヘキサンジオール、2,5-ヘキサンジオール、1,5-ヘキサンジオール、グリセリン、1,2,6-ヘキサントリオール、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、エチル-1,2,4-ブタントリオール、1,2,3-ブタントリオール、2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオール、ペトリオール等の多価アルコール類、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類、2-ピロリドン、N-メチル-2-ピロリドン、N-ヒドロキシエチル-2-ピロリドン、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、ε-カプロラクタム、γ-ブチロラクトン等の含窒素複素環化合物、ホルムアミド、N-メチルホルムアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、3-メトキシ-N,N-ジメチルプロピオンアミド、3-ブトキシ-N,N-ジメチルプロピオンアミド等のアミド類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエチルアミン等のアミン類、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール等の含硫黄化合物、プロピレンカーボネート、炭酸エチレン等が挙げられる。
湿潤剤として機能するだけでなく、良好な乾燥性を得られることから、沸点が250℃以下の有機溶剤を用いることが好ましい。
炭素数8以上のポリオール化合物、及びグリコールエーテル化合物も好適に使用される。炭素数8以上のポリオール化合物の具体例としては、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオールなどが挙げられる。
グリコールエーテル化合物の具体例としては、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類;エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類などが挙げられる。
炭素数8以上のポリオール化合物、及びグリコールエーテル化合物は、記録媒体として紙を用いた場合に、インクの浸透性を向上させることができる。
有機溶剤のインク中における含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、インクの乾燥性及び吐出信頼性の点から、10質量%以上60質量%以下が好ましく、20質量%以上60質量%以下がより好ましい。
<色材>
色材としては特に限定されず、顔料、染料を使用可能である。
顔料としては、無機顔料又は有機顔料を使用することができる。これらは、1種単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。また、混晶を使用しても良い。
顔料としては、例えば、ブラック顔料、イエロー顔料、マゼンダ顔料、シアン顔料、白色顔料、緑色顔料、橙色顔料、金色や銀色などの光沢色顔料やメタリック顔料などを用いることができる。
無機顔料として、酸化チタン、酸化鉄、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、バリウムイエロー、カドミウムレッド、クロムイエローに加え、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法などの公知の方法によって製造されたカーボンブラックを使用することができる。
また、有機顔料としては、アゾ顔料、多環式顔料(例えば、フタロシアニン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、インジゴ顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロン顔料など)、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレートなど)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラックなどを使用できる。これらの顔料のうち、溶媒と親和性の良いものが好ましく用いられる。その他、樹脂中空粒子、無機中空粒子の使用も可能である。
顔料の具体例として、黒色用としては、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、または銅、鉄(C.I.ピグメントブラック11)、酸化チタン等の金属類、アニリンブラック(C.I.ピグメントブラック1)等の有機顔料があげられる。
さらに、カラー用としては、C.I.ピグメントイエロー1、3、12、13、14、17、24、34、35、37、42(黄色酸化鉄)、53、55、74、81、83、95、97、98、100、101、104、108、109、110、117、120、138、150、153、155、180、185、213、C.I.ピグメントオレンジ5、13、16、17、36、43、51、C.I.ピグメントレッド1、2、3、5、17、22、23、31、38、48:2、48:2(パーマネントレッド2B(Ca))、48:3、48:4、49:1、52:2、53:1、57:1(ブリリアントカーミン6B)、60:1、63:1、63:2、64:1、81、83、88、101(べんがら)、104、105、106、108(カドミウムレッド)、112、114、122(キナクリドンマゼンタ)、123、146、149、166、168、170、172、177、178、179、184、185、190、193、202、207、208、209、213、219、224、254、264、C.I.ピグメントバイオレット1(ローダミンレーキ)、3、5:1、16、19、23、38、C.I.ピグメントブルー1、2、15(フタロシアニンブルー)、15:1、15:2、15:3、15:4(フタロシアニンブルー)、16、17:1、56、60、63、C.I.ピグメントグリーン1、4、7、8、10、17、18、36、等がある。
染料としては、特に限定されることなく、酸性染料、直接染料、反応性染料、及び塩基性染料が使用可能であり、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
前記染料として、例えば、C.I.アシッドイエロー 17,23,42,44,79,142、C.I.アシッドレッド 52,80,82,249,254,289、C.I.アシッドブルー 9,45,249、C.I.アシッドブラック 1,2,24,94、C.I.フードブラック 1,2、C.I.ダイレクトイエロー 1,12,24,33,50,55,58,86,132,142,144,173、C.I.ダイレクトレッド 1,4,9,80,81,225,227、C.I.ダイレクトブルー 1,2,15,71,86,87,98,165,199,202、C.I.ダイレクドブラック 19,38,51,71,154,168,171,195、C.I.リアクティブレッド 14,32,55,79,249、C.I.リアクティブブラック 3,4,35が挙げられる。
インク中の色材の含有量は、画像濃度の向上、良好な定着性や吐出安定性の点から、0.1質量%以上15質量%以下が好ましく、より好ましくは1質量%以上10質量%以下である。
顔料を分散してインクを得るためには、顔料に親水性官能基を導入して自己分散性顔料とする方法、顔料の表面を樹脂で被覆して分散させる方法、分散剤を用いて分散させる方法、などが挙げられる。
顔料に親水性官能基を導入して自己分散性顔料とする方法としては、例えば、顔料(例えばカーボン)にスルホン基やカルボキシル基等の官能基を付加することで、水中に分散可能とする方法が挙げられる。
顔料の表面を樹脂で被覆して分散させる方法としては、顔料をマイクロカプセルに包含させ、水中に分散可能とする方法が挙げられる。これは、樹脂被覆顔料と言い換えることができる。この場合、インクに配合される顔料はすべて樹脂に被覆されている必要はなく、本発明の効果が損なわれない範囲において、被覆されない顔料や、部分的に被覆された顔料がインク中に分散していてもよい。
分散剤を用いて分散させる方法としては、界面活性剤に代表される、公知の低分子型の分散剤、高分子型の分散剤を用いて分散する方法が挙げられる。
分散剤としては、顔料に応じて例えば、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン界面活性剤等を使用することが可能である。
竹本油脂社製RT-100(ノニオン系界面活性剤)や、ナフタレンスルホン酸Naホルマリン縮合物も、分散剤として好適に使用できる。
分散剤は1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
<顔料分散体>
顔料に、水や有機溶剤などの材料を混合してインクを得ることが可能である。また、顔料と、その他水や分散剤などを混合して顔料分散体としたものに、水や有機溶剤などの材料を混合してインクを製造することも可能である。
前記顔料分散体は、水、顔料、顔料分散剤、必要に応じてその他の成分を混合、分散し、粒径を調整して得られる。分散は分散機を用いると良い。
顔料分散体における顔料の粒径については特に制限はないが、顔料の分散安定性が良好となり、吐出安定性、画像濃度などの画像品質も高くなる点から、最大個数換算で最大頻度が20nm以上500nm以下が好ましく、20nm以上150nm以下がより好ましい。顔料の粒径は、粒度分析装置(ナノトラック Wave-UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
前記顔料分散体における顔料の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、良好な吐出安定性が得られ、また、画像濃度を高める点から、0.1質量%以上50質量%以下が好ましく、0.1質量%以上30質量%以下がより好ましい。
前記顔料分散体は、必要に応じて、フィルター、遠心分離装置などで粗大粒子をろ過し、脱気することが好ましい。
<樹脂>
インク中に含有する樹脂の種類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレン系樹脂、ブタジエン系樹脂、スチレン-ブタジエン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリルスチレン系樹脂、アクリルシリコーン系樹脂などが挙げられる。
これらの樹脂からなる樹脂粒子を用いても良い。樹脂粒子を、水を分散媒として分散した樹脂エマルションの状態で、色材や有機溶剤などの材料と混合してインクを得ることが可能である。前記樹脂粒子としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。また、これらは、1種を単独で用いても、2種類以上の樹脂粒子を組み合わせて用いてもよい。
樹脂粒子の体積平均粒径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、良好な定着性、高い画像硬度を得る点から、10nm以上1,000nm以下が好ましく、10nm以上200nm以下がより好ましく、10nm以上100nm以下が特に好ましい。
前記体積平均粒径は、例えば、粒度分析装置(ナノトラック Wave-UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
樹脂の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、定着性、インクの保存安定性の点から、インク全量に対して、1質量%以上30質量%以下が好ましく、5質量%以上20質量%以下がより好ましい。
インク中の固形分の粒径については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、吐出安定性、画像濃度などの画像品質を高くする点から、最大個数換算で最大頻度が20nm以上1000nm以下が好ましく、20nm以上150nm以下がより好ましい。固形分は樹脂粒子や顔料の粒子等が含まれる。粒径は、粒度分析装置(ナノトラック Wave-UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
<近赤外吸収色素>
近赤外吸収色素とは、本発明においては最大吸収波長が波長700nm以上1000nm以下にある材料のことをいい、有機色素や金属錯体の電荷移動に基づく強い光吸収を示す。近赤外吸収を示す化合物群の中には,ポリメチン骨格を伸ばしたシアニン色素,アルミニウムや亜鉛を中心に持つフタロシアニン色素,各種ナフタロシアニン化合物,平面四配位構造を有するニッケルジチオレン錯体,スクアリウム色素,キノン系化合物,ジインモニウム化合物,アゾ化合物等が知られている。
近赤外吸収色素としては、波長380~780nmの可視部に吸収がなく、波長780~1000nmの近赤外部に最大吸収があるものが好ましい。
最大吸収波長の吸光係数[L/(g・cm)]は50以上が好ましい。
近赤外吸収色素の含有量としてはインク中の樹脂の分散安定性および保存安定性の観点から、インク全量に対して、0.1質量%以上30質量%以下が好ましく、0.5質量%以上20質量%以下がより好ましい。
インクに近赤外吸収色素を添加することにより、印字後に近赤外線を照射した際に、インク部分のみが加熱/乾燥され、基材ダメージを抑制できる。一方、前処理液に近赤外吸収色素を添加した場合、印字後に近赤外線を照射した際にインクが付着していない部分にも熱が加わり、基材ダメージを与えてしまう。
<添加剤>
インクには、必要に応じて、界面活性剤、消泡剤、防腐防黴剤、防錆剤、pH調整剤等を加えても良い。
<界面活性剤>
界面活性剤としては、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤のいずれも使用可能である。
シリコーン系界面活性剤には特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができる。中でも高pHでも分解しないものが好ましく、例えば、側鎖変性ポリジメチルシロキサン、両末端変性ポリジメチルシロキサン、片末端変性ポリジメチルシロキサン、側鎖両末端変性ポリジメチルシロキサン等が挙げられ、変性基としてポリオキシエチレン基、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン基を有するものが、水系界面活性剤として良好な性質を示すので特に好ましい。また、前記シリコーン系界面活性剤として、ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤を用いることもでき、例えば、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルシロキサンのSi部側鎖に導入した化合物等が挙げられる。
フッ素系界面活性剤としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸化合物、パーフルオロアルキルカルボン酸化合物、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物が、起泡性が小さいので特に好ましい。前記パーフルオロアルキルスルホン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸、パーフルオロアルキルスルホン酸塩等が挙げられる。前記パーフルオロアルキルカルボン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロアルキルカルボン酸塩等が挙げられる。前記パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物としては、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの硫酸エステル塩、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの塩等が挙げられる。これらフッ素系界面活性剤における塩の対イオンとしては、Li、Na、K、NH4、NH3CH2CH2OH、NH2(CH2CH2OH)2、NH(CH2CH2OH)3等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えばラウリルアミノプロピオン酸塩、ラウリルジメチルベタイン、ステアリルジメチルベタイン、ラウリルジヒドロキシエチルベタインなどが挙げられる。
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンプロピレンブロックポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アセチレンアルコールのエチレンオキサイド付加物などが挙げられる。
アニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの塩、などが挙げられる。
これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
前記シリコーン系界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、側鎖変性ポリジメチルシロキサン、両末端変性ポリジメチルシロキサン、片末端変性ポリジメチルシロキサン、側鎖両末端変性ポリジメチルシロキサンなどが挙げられ、変性基としてポリオキシエチレン基、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン基を有するポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤が水系界面活性剤として良好な性質を示すので特に好ましい。
このような界面活性剤としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。市販品としては、例えば、ビックケミー株式会社、信越化学工業株式会社、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社、日本エマルジョン株式会社、共栄社化学などから入手できる。
上記のポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、一般式(S-1)式で表わされる、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルポリシロキサンのSi部側鎖に導入したものなどが挙げられる。
Figure 0007006409000001
(但し、一般式(S-1)式中、m、n、a、及びbは、それぞれ独立に、整数を表わし、Rは、アルキレン基を表し、R’は、アルキル基を表す。)
上記のポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤としては、市販品を用いることができ、例えば、KF-618、KF-642、KF-643(信越化学工業株式会社)、EMALEX-SS-5602、SS-1906EX(日本エマルジョン株式会社)、FZ-2105、FZ-2118、FZ-2154、FZ-2161、FZ-2162、FZ-2163、FZ-2164(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社)、BYK-33、BYK-387(ビックケミー株式会社)、TSF4440、TSF4452、TSF4453(東芝シリコン株式会社)などが挙げられる。
前記フッ素系界面活性剤としては、フッ素置換した炭素数が2~16の化合物が好ましく、フッ素置換した炭素数が4~16である化合物がより好ましい。
フッ素系界面活性剤としては、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物、及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物などが挙げられる。これらの中でも、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物は起泡性が少ないため好ましく、特に一般式(F-1)及び一般式(F-2)で表わされるフッ素系界面活性剤が好ましい。
Figure 0007006409000002
上記一般式(F-1)で表される化合物において、水溶性を付与するためにmは0~10の整数が好ましく、nは0~40の整数が好ましい。
一般式(F-2)
2n+1-CH2CH(OH)CH2-O-(CH2CH2O)-Y
上記一般式(F-2)で表される化合物において、YはH、又はCn2n+1でnは1~6の整数、又はCH2CH(OH)CH2-Cn2n+1でnは4~6の整数、又はCp2p+1でpは1~19の整数である。aは4~14の整数である。
上記のフッ素系界面活性剤としては市販品を使用してもよい。この市販品としては、例えば、サーフロンS-111、S-112、S-113、S-121、S-131、S-132、S-141、S-145(いずれも、旭硝子株式会社製);フルラードFC-93、FC-95、FC-98、FC-129、FC-135、FC-170C、FC-430、FC-431(いずれも、住友スリーエム株式会社製);メガファックF-470、F-1405、F-474(いずれも、大日本インキ化学工業株式会社製);ゾニール(Zonyl)TBS、FSP、FSA、FSN-100、FSN、FSO-100、FSO、FS-300、UR、キャプストーンFS-30、FS-31、FS-3100、FS-34、FS-35(いずれも、Chemours社製);FT-110、FT-250、FT-251、FT-400S、FT-150、FT-400SW(いずれも、株式会社ネオス社製)、ポリフォックスPF-136A,PF-156A、PF-151N、PF-154、PF-159(オムノバ社製)、ユニダインDSN-403N(ダイキン工業株式会社製)などが挙げられ、これらの中でも、良好な印字品質、特に発色性、紙に対する浸透性、濡れ性、均染性が著しく向上する点から、Chemours社製のFS-3100、FS-34、FS-300、株式会社ネオス製のFT-110、FT-250、FT-251、FT-400S、FT-150、FT-400SW、オムノバ社製のポリフォックスPF-151N及びダイキン工業株式会社製のユニダインDSN-403Nが特に好ましい。
インク中における界面活性剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、濡れ性、吐出安定性に優れ、画像品質が向上する点から、0.001質量%以上5質量%以下が好ましく、0.05質量%以上5質量%以下がより好ましい。
<消泡剤>
消泡剤としては、特に制限はなく、例えば、シリコーン系消泡剤、ポリエーテル系消泡剤、脂肪酸エステル系消泡剤などが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、破泡効果に優れる点から、シリコーン系消泡剤が好ましい。
<防腐防黴剤>
防腐防黴剤としては、特に制限はなく、例えば、1,2-ベンズイソチアゾリン-3-オンなどが挙げられる。
<pH調整剤>
pH調整剤としては、pHを7以上に調整することが可能であれば、特に制限はなく、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミンなどが挙げられる。
インクの物性としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、粘度、表面張力、pH等が以下の範囲であることが好ましい。
インクの25℃での粘度は、印字濃度や文字品位が向上し、また、良好な吐出性が得られる点から、5mPa・s以上30mPa・s以下が好ましく、5mPa・s以上25mPa・s以下がより好ましい。ここで、粘度は、例えば回転式粘度計(東機産業社製RE-80L)を使用することができる。測定条件としては、25℃で、標準コーンローター(1°34’×R24)、サンプル液量1.2mL、回転数50rpm、3分間で測定可能である。
インクの表面張力としては、記録媒体上で好適にインクがレベリングされ、インクの乾燥時間が短縮される点から、25℃で、35mN/m以下が好ましく、32mN/m以下がより好ましい。
インクのpHとしては、接液する金属部材の腐食防止の観点から、7~12が好ましく、8~11がより好ましい。
以下、本発明の先塗り液に用いる近赤外線反射材料、有機溶剤、水、樹脂、添加剤等について説明する。
<先塗り液>
先塗り液は、水、有機溶剤および近赤外線反射材料を含有する。先塗り液には、必要に応じて、多価金属化合物、ノニオン性樹脂粒子、界面活性剤、消泡剤、pH調整剤、防腐防黴剤、防錆剤等の添加剤を含めても良い。
有機溶剤、界面活性剤、消泡剤、pH調整剤、防腐防黴剤、防錆剤は、インクに用いる材料と同様の材料を使用でき、その他、公知の処理液に用いられる材料を使用できる。
<ノニオン性樹脂粒子>
本発明におけるノニオン性樹脂粒子とは、酸性あるいは塩基性の官能基の中和によって電荷を利用せずとも立体反発によって分散可能な樹脂粒子のことを指す。
樹脂粒子の化学構造に特に限定はなく、ノニオン分散可能な樹脂粒子であればどのようなものでも使用することが出来るが、ポリオレフィン樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ウレタン樹脂、スチレンブタジエン樹脂およびこれらの樹脂の共重合体から選ばれる少なくとも1つであるとき、様々な基材に対する強固な密着性が得られるため好ましく、さらにエチレン-酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン-酢酸ビニル-塩化ビニル共重合樹脂、オレフィン変性ウレタン樹脂であることがさらに好ましい。
ノニオン性樹脂粒子のTgは-30~30℃であることが好ましく、また、-25~25℃であることがより好ましい。
Tgが-30℃以上であれば樹脂皮膜が十分強靭なものとなり、先塗り層がより堅牢なものとなり、30℃以下であれば樹脂の成膜性が向上し、充分な柔軟性も担保されるため基材密着性が強固なものとなり好ましい。
添加量は液体組成物総量に対して固形分として0.5質量%以上20質量%以下となるように添加することが好ましい。
0.5質量%以上で樹脂が充分に基材を被覆することが出来るため密着性が向上し、20質量%以下であれば膜厚が厚くなりすぎないため密着性の低下の恐れが無い。
<多価金属化合物>
多価金属化合物はインク中の顔料を着滴後に速やかに凝集させ、カラーブリードを抑制するとともに、発色性を向上させる。
多価金属化合物としては、以下に限定されないが、例えば、チタン化合物、クロム化合物、銅化合物、コバルト化合物、ストロンチウム化合物、バリウム化合物、鉄化合物、アルミニウム化合物、カルシウム化合物、マグネシウム化合物及びニッケル化合物、並びにこれらの塩(多価金属化合物)が挙げられる。
これら多価金属化合物の中でも、顔料を効果的に凝集させることができるため、カルシウム化合物、マグネシウム化合物、およびニッケル化合物からなる群より選択される一種以上が好ましく、カルシウムやマグネシウム等のアルカリ土類金属がより好ましい。
なお、多価金属化合物はイオン性のものが好ましい。特に、上記多価金属化合物がカルシウム塩である場合、反応液の安定性がより良好となる。
上記の多価金属化合物の具体例としては、炭酸カルシウム、硝酸カルシウム、塩化カルシウム、酢酸カルシウム、硫酸カルシウム、塩化マグネシウム、酢酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、硫酸バリウム、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、珪酸アルミニウム、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、水酸化アルミニウムなどが挙げられる。
これらの中でも、潮解性による先塗り層の強度低下を防ぐ目的で酢酸カルシウムが好ましい。
前記多価金属イオンの液体組成物全体に対する濃度が0.05~0.5モル/kgであるとき、特に優れた貯蔵安定性とともに、カラーブリードが抑えられるため好適である。
<近赤外線反射材料>
近赤外線反射材料とは、本発明においては、波長700nm以上1000nm以下の光を反射する材料のことをいう。近赤外線反射材料としては、金属材料が好ましく、例えば、アルミニウム、白金、酸化アルミニウム、アルミ合金、硫酸バリウム、炭酸マグネシウム、乳白ガラス、二酸化チタン、アンチモンドープ酸化スズ、酸化タングステン、ホウ化ランタン等の無機化合物、金属銀粉、金属銅粉等の金属粉などが挙げられ、二酸化チタン、金属粉がより好ましい。近赤外線反射材料の種類、混合割合は、特に限定されない。
「光を反射する」とは光の反射率が30%以上の場合をいい、好ましくは50%以上のものをいう。光の反射率は、紫外可視近赤外(UV-Vis-NIR)分光光度計を用いて測定することができる。波長700nm-1000nmの間の光を照射し、得られた拡散反射スペクトルから、波長700nm-1000nmにおける最大吸収波長の吸光度を求め、反射率を算出した。
また近赤外線反射材料の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、良好な分散安定性が得られ、また、画像濃度を高める点から、0.1質量%以上50質量%以下が好ましく、1質量%以上20質量%以下がより好ましい。
<記録媒体>
記録媒体としては特に制限はなく、普通紙、光沢紙、特殊紙、布などを用いることもできるが、非浸透性基材を用いても良好な画像形成が可能である。
前記非浸透性基材とは、水透過性、吸収性が低い表面を有する基材であり、内部に多数の空洞があっても外部に開口していない材質も含まれ、より定量的には、ブリストー(Bristow)法において接触開始から30msec1/2までの水吸収量が10mL/m以下である基材をいう。
前記非浸透性基材としては、例えば、塩化ビニル樹脂フィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネートフィルムなどのプラスチックフィルムを、好適に使用することができる。
前記ポリプロピレン、ポリエチレンとしては特に制限はなく、例えばAR1025、AR1056、AR1082、EC1082、1082D、1073D、1056D、1025D、FR1073(旭・デュポン フラッシュスパン プロダクツ株式会社)、P2002、P2102、P2108、P2161、P2171、P2111、P4266、P5767、P3162、P6181、P8121、P1162、P1111、P1128、P1181、P1153、P1157、P1146、P1147、P1171(東洋紡株式会社)、YPI、アクアユポ、スーパーユポ、ウルトラユポ、ニューユポ、ユポ電飾用紙、ユポ建材用紙、ユポハイグロス、ユポジェット、メタリックユポ(株式会社ユポ・コーポレーション)などが挙げられる。
<記録物>
本発明のインク記録物は、記録媒体上に、本発明のインクを用いて形成された画像を有してなる。
インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法により記録して記録物とすることができる。
本発明の印刷装置は、水、有機溶剤および近赤外線反射材料を含有する先塗り液と、水、有機溶剤、色材および近赤外吸収色素を含有するインクと、被印刷物に先塗り液を付与する先塗り液付与機構と、先塗り液が付与された被印刷物にインクを付与して画像を形成するインク付与機構と、画像に近赤外線を照射する乾燥機構とを有する。前記インクを付与する機構は、インクを吐出してインクを付与するインクジェット用記録ヘッドであることが好ましい。
本発明の印刷方法は、水、有機溶剤および近赤外線反射材料を含有する先塗り液を付与する工程と、水、有機溶剤、色材および近赤外吸収色素を含有するインクを付与して画像形成する工程と、近赤外線を照射して画像を乾燥する乾燥工程とを有する。前記画像形成する工程は、インクジェット方式であることが好ましい。
先塗り液が基材表面に塗られていることで、近赤外線を印字物に照射した際、基材部は近赤外線が反射されるために熱が伝わりにくい。このため基材自体が熱によって溶かされる等のダメージが軽減される。
<記録装置、記録方法>
本発明のインクは、インクジェット記録方式による各種記録装置、例えば、プリンタ、ファクシミリ装置、複写装置、プリンタ/ファックス/コピア複合機、立体造形装置などに好適に使用することができる。
本発明において、記録装置、記録方法とは、記録媒体に対してインクや各種処理液等を吐出することが可能な装置、当該装置を用いて記録を行う方法である。記録媒体とは、インクや各種処理液が一時的にでも付着可能なものを意味する。
この記録装置には、インクを吐出するヘッド部分だけでなく、記録媒体の給送、搬送、排紙に係わる手段、その他、前処理装置、後処理装置と称される装置などを含むことができる。
記録装置、記録方法は、加熱工程に用いる加熱手段、乾燥工程に用いる乾燥手段を有しても良い。加熱手段、乾燥手段には、例えば、記録媒体の印字面や裏面を加熱、乾燥する手段が含まれる。加熱手段としては、特に限定されないが、例えば、温風ヒーター、赤外線ヒーターを用いることができる。また乾燥手段としては、近赤外線を照射して画像を乾燥する乾燥機構を有する。該乾燥手段としては、近赤外線を含む赤外線を照射する手段であればよく、例えば、赤外線ヒーターを用いることができる。加熱、乾燥は、印字前、印字中、印字後などに行うことができる。
赤外線ヒーターを用いる場合、少なくとも図3に示すような赤外線照射装置を備えていることが好ましい。赤外照射装置は記録装置の後工程に設けられ、少なくともランプと反射ミラーから成る装置である。
ランプの種類としては、カーボンランプ、タングステンランプ、セラミックスランプ、ハロゲンランプ等が挙げられる。例えば、UH-USC-CL300、UHUSC-CL700、UH-USC-CL1000、UH-USD-CL300、UHUSD-CL700、UH-USD-CL1000、UH-MA1-CL300、UHMA1-CL700、UH-MA1-CL1000(全てウシオ電機製)、PH-100、PH-150、PH-300、SI-3-1200、SII-3-600、NSP01、NSP02、NSP03、NSP04、NSP0、NSP06、NSP07、NSP08、NSP09、NSP10、NSP11、NSP12、NSK01、NSK02(坂口電熱製)などが挙げられる。
また、記録装置、記録方法は、インクによって文字、図形等の有意な画像が可視化されるものに限定されるものではない。例えば、幾何学模様などのパターン等を形成するもの、3次元像を造形するものも含まれる。
また、記録装置には、特に限定しない限り、吐出ヘッドを移動させるシリアル型装置、吐出ヘッドを移動させないライン型装置のいずれも含まれる。
更に、この記録装置には、卓上型だけでなく、A0サイズの記録媒体への印刷も可能とする広幅の記録装置や、例えばロール状に巻き取られた連続用紙を記録媒体として用いることが可能な連帳プリンタも含まれる。
記録装置の一例について図1乃至図2を参照して説明する。図1は同装置の斜視説明図である。図2はメインタンクの斜視説明図である。記録装置の一例としての画像形成装置400は、シリアル型画像形成装置である。画像形成装置400の外装401内に機構部420が設けられている。ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色用のメインタンク410(410k、410c、410m、410y)の各インク収容部411は、例えばアルミニウムラミネートフィルム等の包装部材により形成されている。インク収容部411は、例えば、プラスチックス製の収容容器ケース414内に収容される。これによりメインタンク410は、各色のインクカートリッジとして用いられる。
一方、装置本体のカバー401cを開いたときの開口の奥側にはカートリッジホルダ404が設けられている。カートリッジホルダ404には、メインタンク410が着脱自在に装着される。これにより、各色用の供給チューブ436を介して、メインタンク410の各インク排出口413と各色用の吐出ヘッド434とが連通し、吐出ヘッド434から記録媒体へインクを吐出可能となる。
この記録装置には、インクを吐出する部分だけでなく、前処理装置、後処理装置と称される装置などを含むことができる。
前処理装置、後処理装置の一態様として、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)などのインクの場合と同様に、先塗り液や、後処理液を有する液体収容部と液体吐出ヘッドを追加し、先塗り液や、後処理液をインクジェット記録方式で吐出する態様がある。
前処理装置、後処理装置の他の態様として、インクジェット記録方式以外の、例えば、ブレードコート法、ロールコート法、スプレーコート法による前処理装置、後処理装置を設ける態様がある。
なお、インクの使用方法としては、インクジェット記録方法に制限されず、広く使用することが可能である。インクジェット記録方法以外にも、例えば、ブレードコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ディップコート法、カーテンコート法、スライドコート法、ダイコート法、スプレーコート法などが挙げられる。
本発明の用語における前処理液と先塗り液とは同義語とする。
本発明において、乾燥性、非浸透性基材への定着性を向上させるために、記録時の乾燥温度は50℃以上が好ましい。記録時の乾燥温度の上限については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、安全性の点から基材の熱変形の点から200℃以下が好ましい。記録前・記録後の乾燥温度については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
また、本発明の用語における、画像形成、記録、印字、印刷等は、いずれも同義語とする。
記録媒体、メディア、被印刷物は、いずれも同義語とする。
以下、実施例及び比較例を示して本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。なお、例中の「部」は「質量部」であり、「%」は、評価基準中のものを除き、「質量%」である。
<インクの調製>
<顔料分散液の調製>
<調製例1:ブラック顔料分散液の調製>
以下の処方混合物をプレミックスした後、ディスクタイプのビーズミル(シンマルエンタープライゼス社KDL型、メディア:直径0.3mmジルコニアボール使用)で7時間循環分散して固形分が20%のブラック顔料分散液を得た。
カーボンブラック顔料(商品名:Monarch800、キャボット社製)・15部
アニオン性界面活性剤(パイオニンA-51-B、竹本油脂株式会社製)・・・2部
イオン交換水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・83部
<調製例2:シアン顔料分散液の調製>
カーボンブラック顔料を、ピグメントブルー15:3(商品名:LIONOL BLUE FG-7351、東洋インキ株式会社製)に変更した以外は、調製例1のブラック顔料分散液と同様にして、固形分が20%のシアン顔料分散液を得た。
<調製例3:マゼンタ顔料分散液の調製>
カーボンブラック顔料を、ピグメントレッド122(商品名:トナーマゼンタEO02、クラリアントジャパン株式会社製)に変更した以外は、調製例1のブラック顔料分散液と同様にして、固形分が20%のマゼンタ顔料分散液を得た。
<調製例4:イエロー顔料分散液の調製>
カーボンブラック顔料を、ピグメントイエロー74(商品名:ファーストイエロー531、大日精化工業株式会社製)に変更した以外は、調製例1のブラック顔料分散液と同様にして、固形分が20%のイエロー顔料分散液を得た。
<インクA>
以下の配合で調合後、混合攪拌し、5μmのフィルター(ザルトリウス社製ミニザルト)で濾過して、インクAのシアンインクを得た。表1に示す通り総量を100部とした。
シアン顔料分散液(調製例2) 20.0部
スーパーフレックス300(第一工業製薬社製ポリウレタン樹脂) 15.0部
NIR746A(QCR Solutions Corp社製赤外吸収色素
最大吸収波長746nm、吸光係数347L/g・cm) 1.0部
BYK-348(BYK社製、界面活性剤) 1.0部
1,2-プロパンジオール 3.0部
1,3-ブタンジオール 3.0部
エクアミドM100(3-メトキシ-N,N-ジメチルプロピオンアミド) 10.0部
ジプロピレングリコールモノメチルエーテル 10.0部
3-メトキシ-3-メチルブタノール 4.0部
プロキセルLV(アビシア製防腐剤) 0.1部
高純水 残量
インクAのシアンインクにおけるシアン顔料分散液を、調製例3のマゼンタ顔料分散液、調製例4のイエロー顔料分散液、調製例1のブラック顔料分散液に変更した以外はシアンインクと同様にして、インクAのマゼンタインク、イエローインク、ブラックインクを得た。
<インクB~F>
表1に記載の処方でインクAと同様にしてインクB~Fを調製した。表1における数値の単位は部(質量部)であり、インクの総量を100部とした。
ただし、上記に記載のない表1中の赤外吸収色素は以下の市販品を使用した。
ADS832WS(American Dye Source社製赤外吸収色素
最大吸収波長830nm、吸光係数1.7×105L/mol・cm)
NIR980A(QCR Solutions Corp社製赤外吸収色素)
最大吸収波長980nm、吸光係数153L/g・cm)
NIR1054B(QCR Solutions Corp社製赤外吸収色素
最大吸収波長1054nm、吸光係数32L/g・cm)
VIS655A(QCR Solutions Corp社製赤外吸収色素
最大吸収波長655nm、吸光係数355L/g・cm)
Figure 0007006409000003
<先塗り液の調製>
(ノニオン性樹脂粒子の調製)
<エチレン酢酸ビニル樹脂Aの調製>
窒素吹き込み口、温度計、撹拌機を備えた耐圧50リットルオートクレーブにPVA-1{重合度1700、けん化度88モル%、(株)クラレ製PVA-217}を1061g、イオン交換水19440g、L(+)酒石酸ナトリウム12.7g、酢酸ナトリウム10.6g、塩化第一鉄0.4gを仕込み、95℃で完全に溶解し、その後60℃に冷却し、窒素置換を行った。
次に酢酸ビニル22360gを仕込んだ後、エチレンを45kg/cm2まで加圧して導入し、0.4%過酸化水素水溶液1000gを5時間かけて圧入し、60℃で乳化重合を行った。
重合初期のpHを確認したところ、pH=5.2であった。
残存酢酸ビニル量が10%となったところで、エチレンを放出し、エチレン圧力20kg/cm2とし、3%過酸化水素水溶液50gを圧入し、重合を継続した。
エマルション中の残存酢酸ビニルモノマー量が1.5%になった段階でエチレンを放出し冷却した。
冷却後、pHを確認したところpH=4.8であった。
ついで亜硫酸水素ナトリウム20gを添加し、30℃、100mmHgの減圧下で、1時間脱エチレンした。
系を窒素で大気圧に戻した後、t-ブチルヒドロパーオキサイド10gを添加し2時間攪拌した。
重合終了時のpHを確認したところ、pH=4.7であった。
このエマルションを濾過し、固形分を50%に調整してエチレン-酢酸ビニル樹脂Aを得た。
エチレン-酢酸ビニル樹脂AのTgをDSC(リガク製Thermo plus EVO2/DSC)にて測定したところ0℃であった。
<ウレタン樹脂Aの調製>
1,6-ヘキサンジオール1モルに対して、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート1.4モル、1,6-ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート三量体1モルに対して分子量1,000のポリエチレングリコールモノメチルエーテルを1/3モル反応させたジイソシアネート化合物0.1モル、全質量の15%のN-メチル-2-ピロリドンを反応フラスコに仕込み、窒素気流下で、90℃で2時間反応させてプレポリマーを得た。
シリコーン系消泡剤SE-21(ワッカーシリコン社製)0.2gを溶解した600gの水に上記で得られた固形分85%のプレポリマー組成物450gを15分で滴下し、25℃で10分撹拌後、下記式(1)の化合物とエチレンジアミン、アジピン酸ヒドラジドを滴下してポリウレタン樹脂Aを得た。
Figure 0007006409000004
ポリウレタン樹脂AのTgをDSC(リガク製Thermo plus EVO2/DSC)にて測定したところ20℃であった。
<先塗り液a>
以下の配合で調合後、混合攪拌し、5μmのフィルター(ザルトリウス社製ミニザルト)で濾過して、先塗り液aを得た。表2に示す通り総量を100部とした。
1,2-プロパンジオール 10.0部
エマルゲンLS-106(花王社製界面活性剤) 1.0部
酢酸カルシウム1水和物 1.76部
エチレン酢酸ビニル樹脂A(固形分として) 10.0部
銀粉末(近赤外線反射材料) 5.0部
プロキセルLV(アビシア製防腐剤) 0.1部
高純水 残量
<先塗り液b~p>
表2に記載の処方で先塗り液aと同様にして先塗り液b~pを調製した。表2おける数値の単位は部であり、先塗り液の総量を100部とした。
ただし、上記に記載のない表2中の樹脂には以下の市販品を使用した。
エチレン-酢酸ビニル樹脂B(ノニオン性樹脂粒子):
住化ケムテックス製スミカフレックス951HQ(Tg:-25℃)
エチレン-酢酸ビニル-塩化ビニル共重合樹脂A(ノニオン性樹脂粒子):
住化ケムテックス製スミカフレックス808HQ(Tg:25℃)
酢酸ビニル-アクリル樹脂A(ノニオン性樹脂粒子):
日信化学製ビニブラン1225(Tg:9℃)
Figure 0007006409000005
<評価に用いた基材>
ポリカーボネート(PC)(厚み:0.5mm)
ポリ塩化ビニル(PVC)(厚み:0.1mm)
ポリエチレンテレフタレート(PET)(厚み:0.01mm)
ポリエチレンテレフタレート(PET)(厚み:0.1mm)
ポリエチレンテレフタレート(PET)(厚み:0.5mm)
ポリエチレンテレフタレート(PET)(厚み:5.0mm)
[実施例1~26、比較例1~14]
次に、表3に示す先塗り液及びインクを用いて、下記に示す条件で印刷を行い、以下のようにして、基材ダメージ、擦過性、乾燥性を評価した。結果を表3に示す。
評価結果が○の状態を実使用可能の状態とする。
<基材ダメージ>
インクジェットプリンタIPSiO GX5000(リコー社製)に、実施例1~26及び比較例1~14の各先塗り液とインクとをそれぞれ充填して、表3に示す基材に、予めバーコーターNo.1で先塗り液を全面に塗工したのち75℃で3分乾燥させた後、解像度600dpiで印字を行った。
印字直後に、表3に示すように、(1)前記図3に示す赤外線照射ユニットに印刷物を通過させ乾燥・定着、または(2)70℃の熱風乾燥ユニットに印刷物を通過させ乾燥・定着させ、目視で観察し、下記の基準で評価した。表3に示す乾燥時間は、赤外線照射ユニットを用いた場合は、赤外線照射時間を、熱風乾燥ユニットを用いた場合は、熱風で乾燥した加熱時間を示す。前記赤外線照射ユニットを用いた乾燥は、赤外線ヒーターとして、カーボンヒーターを用い、強度3kWで、赤外線を照射した。
〔評価基準〕
○:基材の変形は殆どみられない。
△:若干の基材の変形がみられる。
×:明らかに基材の変形がみられる。
<擦過性>
インクジェットプリンタIPSiO GX5000(リコー社製)に、実施例1~26及び比較例1~14の各先塗り液とインクとをそれぞれ充填して、表3に示す基材に、予めバーコーターNo.1で先塗り液を全面に塗工したのち75℃で3分乾燥させた後、解像度600dpiで印字を行った。
印字直後に、基材ダメージの評価と同様に、(1)前記図3に示す赤外線照射ユニットに印刷物を通過させ乾燥・定着、または(2)70℃の熱風乾燥ユニットに印刷物を通過させ乾燥・定着させた。次いで印字部を綿布で10回擦り、綿布への顔料転写具合を目視で観察し、下記の基準で評価した。
〔評価基準〕
○:綿布への顔料転写は殆どみられない。
△:若干の顔料転写がみられる。
×:明らかに顔料が転写している。
<乾燥性>
インクジェットプリンタIPSiO GX5000(リコー社製)に、実施例1~26及び比較例1~14の各先塗り液とインクとをそれぞれ充填して、表3に示す基材に、予めバーコーターNo.1で先塗り液を全面に塗工したのち75℃で3分乾燥させた後、解像度600dpiで印字を行った。
印字直後に、基材ダメージの評価と同様に、(1)前記と同じ図3に示す赤外線照射ユニットに印刷物を通過させ乾燥・定着、または(2)70℃の熱風乾燥ユニットに印刷物を通過させ乾燥・定着させた。次いで印字部へ濾紙を押し当て、濾紙への転写具合を目視で観察し、下記の基準で評価した。
〔評価基準〕
○:濾紙への顔料転写は殆どみられない。
△:若干の顔料転写が見られる。
×:明らかに顔料が転写している。
<固形分>
表1、表2に、顔料分散体、樹脂の含有率を固形分として記載した。固形分の測定は、以下の手順で行った。
直径5cmのアルミ皿に顔料分散体液、または樹脂を約1g秤量し、105℃で1時間乾燥させ、残分を秤量することで算出した。
Figure 0007006409000006
400 画像形成装置
401 画像形成装置の外装
401c 装置本体のカバー
404 カートリッジホルダ
410 メインタンク
410k、410c、410m、410y ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色用のメインタンク
411 インク収容部
413 インク排出口
414 収容容器ケース
420 機構部
434 吐出ヘッド
436 供給チューブ
特開2004-188808号公報 特開平06-043810号公報 特開2014-058054号公報

Claims (7)

  1. 水、有機溶剤および近赤外線反射材料を含有する先塗り液と、
    水、有機溶剤、色材および近赤外吸収色素を含有するインクと、
    被印刷物に前記先塗り液を付与する先塗り液付与機構と、
    前記先塗り液が付与された被印刷物に前記インクを付与して画像を形成する、インク付与機構と、
    前記画像に近赤外線を照射する乾燥機構と
    を有する印刷装置。
  2. 前記被印刷物が、非浸透性である請求項1に記載の印刷装置。
  3. 前記近赤外線反射材料が金属材料である請求項1または2に記載の印刷装置。
  4. 前記金属材料の前記先塗り液における含有率が1質量%以上10質量%以下である請求項3記載の印刷装置。
  5. 前記インクを付与する機構が、インクを吐出してインクを付与するインクジェット用記録ヘッドである請求項1~4のいずれかに記載の印刷装置。
  6. 水、有機溶剤および近赤外線反射材料を含有する先塗り液を被印刷物に付与する工程と、
    水、有機溶剤、色材および近赤外吸収色素を含有するインクを前記先塗り液が付与された被印刷物に付与して画像を形成する工程と、
    前記画像に近赤外線を照射して画像を乾燥する乾燥工程と
    を有する印刷方法。
  7. 前記画像を形成する工程が、インクジェット方式である請求項6記載の印刷方法。
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