JP2017222774A - インク、画像形成方法及び画像形成装置 - Google Patents

インク、画像形成方法及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】色材の沈降を抑制し、堅牢性に優れた印刷層を形成するインクを提供すること。【解決手段】中空粒子と、水と、有機溶剤と、樹脂粒子と、を含むインクであって、SP値が8.5以上12.0以下である有機溶剤及びポリアミド系樹脂粒子を含有することを特徴とするインク。SP値が8.5以上12.0以下である有機溶剤としては下記の一般式(I)又は(II)で表される化合物を用いることが好ましい。【選択図】なし

Description

本発明は、インク、該インクを用いた画像形成方法及び画像形成装置に関する。
従来インクジェットプリンターでは基準インクとして黒、イエロー、マゼンタ、シアンが用いられている。
一般的な記録用メディアとしては白色の普通紙が用いられる。しかしながら、記録用メディアが透明フィルム等の白色普通紙以外のメディアにカラー画像を形成すると、カラー画像の発色性が悪くなる。そこで、下地を隠蔽したり、カラー画像の透過性を低下させてカラー画像の発色性を良くする目的で白色インクを用いることが行われている。
またウインドウサインや電飾看板等においては、透明フィルムに白インクを用いて画像形成し、広範囲の白色画像を形成することが行われている。
白色インクの色材として用いられる各種金属酸化物や、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、酸化チタン等の顔料は、比重が大きくすぐに沈降してしまいインクの保存性に問題がある。
一方で比重の小さい中空粒子を白色顔料として利用することが広く知られている。
中空粒子は粒径当たりの体積に対して比重が軽く、分散性が良好な粒子であり、樹脂からなる有機中空粒子や金属酸化物からなる無機中空粒子、無機有機混合型中空粒子等が存在している。
特許文献1では中空構造を有する有機粒子、無機粒子からなるインクが開示されている。
しかし中空粒子を用いた白インクにおいても、フィルム等のメディアへのインク定着が十分ではなく、白インクで形成した印刷層の耐久性に問題があった。
フィルム等の非浸透系のメディアに対するインクの定着性向上の一つの方法として、SP値の低い疎水性の溶剤を使用することが挙げられる。しかしその場合、中空粒子の耐溶剤性を向上する必要があり、中空粒子の外殻やコア粒子を形成する樹脂の体積、粒子径、比重などが大きくなり、耐溶剤性向上の結果として沈降性が悪化する課題があった。そのためこれまでの中空粒子を使用したインクでは定着性と沈降性の向上を両立できていなかった。そして、定着性、すなわち密着性の良くない画像は画像堅牢性に劣るものとなる。
本発明では色材として中空粒子を用いることで、色材の沈降を抑制し、堅牢性に優れた印刷層を形成するインクを提供することを目的とする。
前記目的は次の発明によって達成される。
中空粒子と、水と、有機溶剤と、樹脂粒子と、を含むインクであって、
前記有機溶剤として、SP値が8.5以上12.0以下である有機溶剤を含有し、前記樹脂粒子として、ポリアミド系樹脂粒子を含有することを特徴とするインク。
なお、本発明におけるSP値の単位は(cal/cm1/2である。
本発明によれば、従来に比較して粒子径及びかさ密度が大きい中空粒子を用いても、沈降性の悪化を防止するだけでなく、インクによって形成された画像の堅牢性を向上するインクを提供することが可能となる。
本発明の実施形態における画像形成装置の全体図である。 本発明における液滴吐出ヘッド例の概略図である。 本発明における液滴吐出ヘッド例の拡大図である。
本発明について以下に説明するが、本発明は下記に示す実施形態に限定されるものではない。
<インク>
本発明のインクは、少なくとも、中空粒子、水、有機溶剤、及び樹脂粒子を含有し、必要に応じて添加剤として、界面活性剤、消泡剤、更にその他の成分を含有する。
<色材>
本発明のインクは色材として、無機中空粒子、有機中空粒子、無機有機混合型中空粒子から選ばれる少なくとも1種を含有する。好ましくは、無機中空粒子、又は無機有機混合型中空粒子である。
有機中空粒子はいわゆる樹脂中空粒子を指し、外殻に使用する樹脂組成としてはアクリル樹脂、スチレン―アクリル樹脂、架橋型スチレン−アクリル樹脂等のアクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、マレイン酸系樹脂などが挙げられる。これらは、単独または複数組み合わせても良い。
無機中空粒子は外殻となる材料が白色であると白色度の点から望ましいため、着色の少ない酸化物、窒化物、酸窒化物等が好ましい。
例えば、チタン、シリカ、カルシウム、アルミニウム、ジルコニウム、ストロンチウムの酸化物、窒化物、酸窒化物等が挙げられる。これらは、単独または複数組み合わせても良い。
さらに、有機中空粒子と無機中空粒子は単独で使用しても良いし、組み合わせて混合して使用しても良い。
インク中の色材成分としての中空粒子の含有量は3質量%以上10質量%以下であることが好ましい。3質量%以上とすることで白色度を確保でき、10質量%以下とすることで塗膜強度を確保することができる。
中空粒子の累積50体積%粒子径(D50)は、粒径が大きいと経時放置で顔料が沈降しやすく、また粒径が小さい場合は隠蔽性が低くなってしまうため白色度が低下する。そのため通常の白色インクの顔料は一般的に体積平均粒径で0.05μm以上0.5μm以下程度の範囲で白色度と沈降性とを確保しているが、本発明においては0.05μm以上10.0μm以下の範囲においても沈降性の品質を確保して使用することが可能となる。
前記D50は、例えば、粒度分析装置(ナノトラック Wave−UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
本発明における中空粒子のかさ密度は密充填かさ密度(固めかさ密度、タップかさ密度)であり、粉体試料を入れた容器をタップし密充填することにより得られる密度である。一般的に密度が高いと沈降性が悪化するためインク溶媒の密度よりも低いことが望ましく1.0g/cm以下、より好ましくは0.5g/cm以下が望ましいが、本発明においては0.5g/cm以上4.0g/cm以下の範囲においても沈降性の品質を確保しつつ使用することが可能となる。
前記かさ密度は例えば粉体測定評価装置(ホソカワミクロン(株)製パウダテスターTYPE:PT−E)を用いて測定することができる。
本発明のインクを下地として他色のインクを上塗り塗布する場合に、塗布するインクの顔料としては例えばブラック顔料、イエロー顔料、マゼンタ顔料、シアン顔料、オレンジ顔料、グリーン顔料や、金色、銀色などの光沢色顔料やメタリック顔料などを用いることができる。
無機顔料として、バリウムイエロー、カドミウムレッド、クロムイエローに加え、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法などの公知の方法によって製造されたカーボンブラックを使用することができる。
また、有機顔料としては、アゾ顔料、多環式顔料(例えば、フタロシアニン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、インジゴ顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフラロン顔料など)、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレートなど)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラックなどを使用できる。これらの顔料のうち、溶媒と親和性の良いものが好ましく用いられる。
顔料の具体例として、黒色用としては、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、または銅、鉄(C.I.ピグメントブラック11)、酸化チタン等の金属類、アニリンブラック(C.I.ピグメントブラック1)等の有機顔料があげられる。
さらに、カラー用としては、C.I.ピグメントイエロー1、3、12、13、14、17、24、34、35、37、42(黄色酸化鉄)、53、55、74、81、83、95、97、98、100、101、104、108、109、110、117、120、138、150、153、155、180、185、213、C.I.ピグメントオレンジ5、13、16、17、36、43、51、C.I.ピグメントレッド1、2、3、5、17、22、23、31、38、48:2、48:2(パーマネントレッド2B(Ca))、48:3、48:4、49:1、52:2、53:1、57:1(ブリリアントカーミン6B)、60:1、63:1、63:2、64:1、81、83、88、101(べんがら)、104、105、106、108(カドミウムレッド)、112、114、122(キナクリドンマゼンタ)、123、146、149、166、168、170、172、177、178、179、184、185、190、193、202、207、208、209、213、219、224、254、264、C.I.ピグメントバイオレット1(ローダミンレーキ)、3、5:1、16、19、23、38、C.I.ピグメントブルー1、2、15(フタロシアニンブルー)、15:1、15:2、15:3、15:4(フタロシアニンブルー)、16、17:1、56、60、63、C.I.ピグメントグリーン1、4、7、8、10、17、18、36、等がある。
染料としては、特に限定されることなく、酸性染料、直接染料、反応性染料、及び塩基性染料が使用可能であり、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
前記染料として、例えば、C.I.アシッドイエロー 17,23,42,44,79,142、C.I.アシッドレッド 52,80,82,249,254,289、C.I.アシッドブルー 9,45,249、C.I.アシッドブラック 1,2,24,94、C.I.フードブラック 1,2、C.I.ダイレクトイエロー 1,12,24,33,50,55,58,86,132,142,144,173、C.I.ダイレクトレッド 1,4,9,80,81,225,227、C.I.ダイレクトブルー 1,2,15,71,86,87,98,165,199,202、C.I.ダイレクドブラック 19,38,51,71,154,168,171,195、C.I.リアクティブレッド 14,32,55,79,249、C.I.リアクティブブラック 3,4,35が挙げられる。
インク中の色材の含有量は、画像濃度の向上、良好な定着性や吐出安定性の点から、0.1質量%以上15質量%以下が好ましく、より好ましくは1質量%以上10質量%以下である。
<中空粒子分散体>
本発明における白色顔料としての中空粒子に水や分散剤などを混合して顔料分散体としたものに、水や有機溶剤などの材料を混合して白色インクを製造することも可能である。前記中空粒子分散体は、水、中空粒子、分散剤、必要に応じてその他の成分を分散し、粒径を調整して得られる。中空粒子をインク中に分散させるには、分散剤を用いて分散させる方法があるが、中空粒子に親水性官能基を導入して自己分散性顔料とする方法なども挙げられる。
分散剤を用いて分散させる方法としては、界面活性剤に代表される、公知の低分子型の分散剤、高分子型の分散剤を用いて分散する方法が挙げられる。
分散剤としては、顔料に応じて例えば、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン界面活性剤等を使用することが可能である。
竹本油脂社製RT−100(ノニオン系界面活性剤)や、ナフタレンスルホン酸Naホルマリン縮合物も、分散剤として好適に使用できる。
分散剤は1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
中空粒子表面に親水性官能基を導入して自己分散性を得る方法としては、例えば、例えばスルホン基やカルボキシル基等の官能基を付加し水中に分散可能とする方法が使用できる。
前記中空粒子分散体における中空粒子の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、良好な吐出安定性が得られ、また、画像濃度を高める点から、0.1質量%以上50質量%以下が好ましく、0.1質量%以上30質量%以下がより好ましい。
<水>
水としては、例えば、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等の純水、又は超純水を用いることができる。インクにおける水の種類及び含有量は、目的に応じて適宜選択することができる。インクにおける水の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、インクの乾燥性及び吐出信頼性の点から、10質量%以上90質量%以下が好ましく、15質量%以上60質量%以下がより好ましい。
<有機溶剤>
本発明のインクは、SP値が8.5以上12.0以下である有機溶剤を含有する。
有機溶剤のSP値を上記の数値範囲とすることで、フィルム等の非浸透メディアに画像形成する場合にメディアに対する溶剤の親和性が向上しインクの密着性を向上し、画像堅牢性を向上することができる。ポリアミド系樹脂を使用し樹脂粒子を系に均一に分散させると、有機溶剤、中空顔料粒子、その他樹脂との相互作用により系中に水素結合からなる3次元網目構造を形成し顔料粒子の沈降を防止することが可能になる。また使用する有機溶剤のSP値により、系中での水素結合を含む、結合構造の形成のし易さが異なるため、中空白色顔料を用いた場合に課題となる沈降を防止するのに効果的な有機溶剤のSP値は8.5以上12以下とすることが必要である。
特に、本発明のインクに含有される有機溶剤は下記一般式(I)で示される化合物及び下記式(II)で示される化合物の少なくとも1種を含有することが好ましい。
Figure 2017222774
[式(I)中、Rは炭素数1〜4のアルキル基である。]
Figure 2017222774
〔式(II)中、Rは炭素数1〜2のアルキル基であり、Rは水素原子又は炭素数1〜2のアルキル基である。〕
式(I)で示される化合物中のRは、SP値が8.5以上12.0以下を満たす範囲内で、炭素数1〜4のアルキル基の中から選択して使用できる。
式(II)で示される化合物のR、Rは、SP値が8.5以上12.0以下を満たす範囲内で、炭素数1〜2のアルキル基の中から選択して使用できる。
SP値の算出法には種々の算出法があるが本発明におけるSP値は一般的に良く知られているFedorsの方法により算出されるものである。
例えば式(I)においてRが炭素数1のメチル基の場合SP値は約9.2となり、Rが炭素数4のブチル基の場合にはSP値は約9.0となる。
また式(II)においてRが炭素数1のメチル基、Rが水素原子の場合、SP値は約11.8となりR、Rが炭素数2のエチル基の場合SP値は約8.6となる。式(I)の化合物及び式(II)の化合物はR、R、Rの置換基の組み合わせ種類によりSP値が変化するが、式(I)の化合物はSP値が9.0〜9.2の範囲となり、式(II)の化合物はSP値8.6〜11.8の範囲となる。
更に上記溶剤の他に補助的に効果を示す有機溶剤を含有しても良い。例えば、多価アルコール類、多価アルコールアルキルエーテル類や多価アルコールアリールエーテル類などのエーテル類、含窒素複素環化合物、アミド類、アミン類、含硫黄化合物類が挙げられる。
有機溶剤の具体例としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,2−ペンタンジオール、1,3−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,3−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジオール、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、エチル−1,2,4−ブタントリオール、1,2,3−ブタントリオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、ペトリオール等の多価アルコール類、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ε−カプロラクタム、γ−ブチロラクトン等の含窒素複素環化合物、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、3−メトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミド、3−ブトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミド等のアミド類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエチルアミン等のアミン類、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール等の含硫黄化合物、プロピレンカーボネート、炭酸エチレン等が挙げられる。
有機溶剤としては、湿潤剤として機能するだけでなく、良好な乾燥性を得られることから、沸点が250℃以下の有機溶剤を用いることが好ましい。
上記SP値が8.5以上12.0以下である有機溶剤のインク中における含有量は20質量%以上60質量%以下が好ましい。
全有機溶剤のインク中における含有量は、特に制限はないが、インクの乾燥性等の点から、20質量%以上80質量%以下が好ましく、20質量%以上70質量%以下がより好ましい
<樹脂粒子>
本発明のインクに含有される樹脂粒子は、ポリアミド系に分類される樹脂を少なくとも含有する。樹脂粒子は溶媒中に粒子状で分散されたディスパージョンの状態で存在する。
ポリアミド系樹脂を使用し樹脂粒子を系に均一に分散させると、有機溶剤、中空顔料粒子、との相互作用により、また、その他の樹脂が含まれる場合には該その他樹脂との相互作用により系中に3次元網目構造を形成し顔料粒子の沈降を防止することが可能になる。また使用する有機溶剤のSP値により系での系中での水素結合を含む、結合構造の形成のし易さが異なり、沈降を防止するのに効果的な有機溶剤のSP値は8.5以上12.0以下であり、そのSP値の有機溶剤との組み合わせにより沈降防止の効果を発現するポリアミド系樹脂の酸価は7.5mgKOH/g以上40.0mgKOH/g以下が好ましく、より好ましくは9.0mgKOH/g以上30.0mgKOH/g以下、更に好ましくは9.0mgKOH/g以上24.0mgKOH/g以下である。
また上記有機溶剤のインク中における含有量(質量基準)を1とした場合に、ポリアミド系樹脂の含有量は0.0005以上0.6以下が好ましい。この範囲内であれば樹脂の不足により十分な顔料沈降防止効果が発現されない不具合を解消でき、さらに樹脂過剰により乾燥後のインクが硬く脆くなりフィルムの屈曲に対する追従性などの画像堅牢性が低下してしまう不具合も解消することができる。
本発明に用いられるポリアミド系の樹脂粒子としては、例えばディスパロンAQH−800、AQ−580、AQ−600、AQ−607、AQ−610、AQ−633E(楠本化成株式会社)などが挙げられる。
ポリアミド系樹脂の製造方法としては、公知の方法を適用することができ、モノマーの組み合わせとしてジカルボン酸とジアミンの組み合わせ、例えばダイマー酸とダイマージアミンを加温して反応させることで製造することができる。
また樹脂の酸価は、公知の方法で求めることができ、例えば樹脂をキシレンとジメチルホルムアミド1:1溶液に溶解し、電位差滴定法により0.1mol/L水酸化カリウム・エタノール溶液で滴定し、水酸化カリウム溶液の終点までの滴定量から酸価を算出する。詳細には「JIS−K2501−2003石油製品及び潤滑油−中和価試験方法」に基づいて行うことができる。
上記ポリアミド系樹脂粒子の前記インク中における含有量は0.01質量%以上3質量%以下が望ましい。この範囲とすると、沈降防止と画像堅牢性に優れたインクを得ることができる。
更に上記樹脂の他に補助的に効果を示す樹脂を含有しても良い。
インク中に含有するその他の樹脂の種類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレン系樹脂、ブタジエン系樹脂、スチレン−ブタジエン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリルスチレン系樹脂、アクリルシリコーン系樹脂などが挙げられる。
これらの樹脂は有機溶剤に溶解して用いても良いし、樹脂粒子として用いても良い。樹脂粒子を、水を分散媒として分散した樹脂エマルションの状態で、色材や有機溶剤などの材料と混合してインクを得ることが可能である。前記樹脂粒子としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。また、これらは、1種を単独で用いても、2種類以上の樹脂粒子を組み合わせて用いてもよい。
補助的に添加する樹脂の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、定着性、インクの保存安定性の点から、インク全量に対して、1質量%以上40質量%以下が好ましく、5質量%以上30質量%以下がより好ましい
樹脂粒子の体積平均粒径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、良好な定着性、高い画像硬度を得る点から、10nm以上1,000nm以下が好ましく、10nm以上200nm以下がより好ましく、10nm以上100nm以下が特に好ましい。
前記体積平均粒径は、例えば、粒度分析装置(ナノトラック Wave−UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
<添加剤>
インクには、必要に応じて、界面活性剤、消泡剤、防腐防黴剤、防錆剤、pH調整剤等を加えても良い。
<界面活性剤>
界面活性剤としては、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤のいずれも使用可能である。
シリコーン系界面活性剤には特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができる。中でも高pHでも分解しないものが好ましく、例えば、側鎖変性ポリジメチルシロキサン、両末端変性ポリジメチルシロキサン、片末端変性ポリジメチルシロキサン、側鎖両末端変性ポリジメチルシロキサン等が挙げられ、変性基としてポリオキシエチレン基、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン基を有するものが、水系界面活性剤として良好な性質を示すので特に好ましい。また、前記シリコーン系界面活性剤として、ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤を用いることもでき、例えば、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルシロキサンのSi部側鎖に導入した化合物等が挙げられる。
フッ素系界面活性剤としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸化合物、パーフルオロアルキルカルボン酸化合物、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物が、起泡性が小さいので特に好ましい。前記パーフルオロアルキルスルホン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸、パーフルオロアルキルスルホン酸塩等が挙げられる。前記パーフルオロアルキルカルボン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロアルキルカルボン酸塩等が挙げられる。前記パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物としては、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの硫酸エステル塩、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの塩等が挙げられる。これらフッ素系界面活性剤における塩の対イオンとしては、Li、Na、K、NH、NHCHCHOH、NH(CHCHOH)、NH(CHCHOH)等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えばラウリルアミノプロピオン酸塩、ラウリルジメチルベタイン、ステアリルジメチルベタイン、ラウリルジヒドロキシエチルベタインなどが挙げられる。
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンプロピレンブロックポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アセチレンアルコールのエチレンオキサイド付加物などが挙げられる。
アニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの塩、などが挙げられる。
これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
前記シリコーン系界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、側鎖変性ポリジメチルシロキサン、両末端変性ポリジメチルシロキサン、片末端変性ポリジメチルシロキサン、側鎖両末端変性ポリジメチルシロキサンなどが挙げられ、変性基としてポリオキシエチレン基、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン基を有するポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤が水系界面活性剤として良好な性質を示すので特に好ましい。
このような界面活性剤としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。市販品としては、例えば、ビックケミー株式会社、信越化学工業株式会社、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社、日本エマルジョン株式会社、共栄社化学などから入手できる。
上記のポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、一般式(S−1)式で表わされる、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルポリシロキサンのSi部側鎖に導入したものなどが挙げられる。
Figure 2017222774
(但し、一般式(S−1)式中、m、n、a、及びbは、それぞれ独立に、整数を表わし、Rは、アルキレン基を表し、R’は、アルキル基を表す
上記のポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤としては、市販品を用いることができ、例えば、KF−618、KF−642、KF−643(信越化学工業株式会社)、EMALEX−SS−5602、SS−1906EX(日本エマルジョン株式会社)、FZ−2105、FZ−2118、FZ−2154、FZ−2161、FZ−2162、FZ−2163、FZ−2164(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社)、BYK−33、BYK−387(ビックケミー株式会社)、TSF4440、TSF4452、TSF4453(東芝シリコン株式会社)などが挙げられる。
前記フッ素系界面活性剤としては、フッ素置換した炭素数が2〜16の化合物が好ましく、フッ素置換した炭素数が4〜16である化合物がより好ましい。
フッ素系界面活性剤としては、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物、及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物などが挙げられる。 これらの中でも、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物は起泡性が少ないため好ましく、特に一般式(F−1)及び一般式(F−2)で表わされるフッ素系界面活性剤が好ましい。
Figure 2017222774
上記一般式(F−1)で表される化合物において、水溶性を付与するためにmは0〜10の整数が好ましく、nは0〜40の整数が好ましい。
一般式(F−2)
2n+1−CH2CH(OH)CH2−O−(CH2CH2O)−Y
上記一般式(F−2)で表される化合物において、YはH、又はCnF2n+1でnは1〜6の整数、又はCHCH(OH)CH−CnF2n+1でnは4〜6の整数、又はCpH2p+1でpは1〜19の整数である。aは4〜14の整数である。
上記のフッ素系界面活性剤としては市販品を使用してもよい。 この市販品としては、例えば、サーフロンS−111、S−112、S−113、S−121、S−131、S−132、S−141、S−145(いずれも、旭硝子株式会社製);フルラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129、FC−135、FC−170C、FC−430、FC−431(いずれも、住友スリーエム株式会社製);メガファックF−470、F−1405、F−474(いずれも、大日本インキ化学工業株式会社製);ゾニール(Zonyl)TBS、FSP、FSA、FSN−100、FSN、FSO−100、FSO、FS−300、UR、キャプストーンFS−30、FS−31、FS−3100、FS−34、FS−35(いずれも、Chemours社製);FT−110、FT−250、FT−251、FT−400S、FT−150、FT−400SW(いずれも、株式会社ネオス社製)、ポリフォックスPF−136A,PF−156A、PF−151N、PF−154、PF−159(オムノバ社製)、ユニダインDSN-403N(ダイキン工業株式会社製)などが挙げられ、これらの中でも、良好な印字品質、特に発色性、紙に対する浸透性、濡れ性、均染性が著しく向上する点から、Chemours社製のFS−3100、FS−34、FS−300、株式会社ネオス製のFT−110、FT−250、FT−251、FT−400S、FT−150、FT−400SW、オムノバ社製のポリフォックスPF−151N及びダイキン工業株式会社製のユニダインDSN-403Nが特に好ましい。
インク中における界面活性剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、濡れ性、吐出安定性に優れ、画像品質が向上する点から、0.001質量%以上5質量%以下が好ましく、0.05質量%以上5質量%以下がより好ましい。
<消泡剤>
消泡剤としては、特に制限はなく、例えば、シリコーン系消泡剤、ポリエーテル系消泡剤、脂肪酸エステル系消泡剤などが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、破泡効果に優れる点から、シリコーン系消泡剤が好ましい。
<防腐防黴剤>
防腐防黴剤としては、特に制限はなく、例えば、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オンなどが挙げられる。
<防錆剤>
防錆剤としては、特に制限はなく、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウムなどが挙げられる。
<pH調整剤>
pH調整剤としては、pHを7以上に調整することが可能であれば、特に制限はなく、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミンなどが挙げられる。
インクの物性としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、粘度、表面張力、pH等が以下の範囲であることが好ましい。
インクの25℃での粘度は、印字濃度や文字品位が向上し、また、良好な吐出性が得られる点から、5mPa・s以上30mPa・s以下が好ましく、5mPa・s以上25mPa・s以下がより好ましい。ここで、粘度は、例えば回転式粘度計(東機産業社製RE−80L)を使用することができる。測定条件としては、25℃で、標準コーンローター(1°34’×R24)、サンプル液量1.2mL、回転数50rpm、3分間で測定可能である。
インクの表面張力としては、記録媒体上で好適にインクがレベリングされ、インクの乾燥時間が短縮される点から、25℃で、35mN/m以下が好ましく、32mN/m以下がより好ましい。
インクのpHとしては、接液する金属部材の腐食防止の観点から、7〜12が好ましく、8〜11がより好ましい。
<記録媒体>
記録媒体としては特に制限はなく、普通紙、光沢紙、特殊紙、布などを用いることもできるが、非浸透性基材を用いても良好な画像形成が可能である。
前記非浸透性基材とは、水透過性、吸収性が低い表面を有する基材であり、内部に多数の空洞があっても外部に開口していない材質も含まれ、より定量的には、ブリストー(Bristow)法において接触開始から30msec1/2までの水吸収量が10mL/m以下である基材をいう。
前記非浸透性基材としては、例えば、塩化ビニル樹脂フィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネートフィルムなどのプラスチックフィルムを、好適に使用することができる。
<画像形成装置、画像形成方法>
本発明のインクは、インクジェット記録方式による各種画像形成装置、例えば、プリンタ、ファクシミリ装置、複写装置、プリンタ/ファックス/コピア複合機、立体造形装置などに好適に使用することができる。
本願において、記録装置、記録方法とは、記録媒体に対してインクや各種処理液等を吐出することが可能な装置、当該装置を用いて記録を行う方法である。記録媒体とは、インクや各種処理液が一時的にでも付着可能なものを意味する。
この画像形成装置には、インクを吐出するヘッド部分が設けられており、インクを熱、圧力、及び振動から選択される少なくとも1種の刺激で印加し、該記録用インクを飛翔させて画像を記録することが可能となっている。またヘッドだけでなく、記録媒体の給送、搬送、排紙に係わる手段、その他、前処理装置、後処理装置と称される装置などを含むことができる。
画像形成装置、画像形成方法は、加熱工程に用いる加熱手段、乾燥工程に用いる乾燥手段を有しても良い。加熱手段、乾燥手段には、例えば、記録媒体の印字面や裏面を加熱、乾燥する手段が含まれる。加熱手段、乾燥手段としては、特に限定されないが、例えば、温風ヒーター、赤外線ヒーターを用いることができる。加熱、乾燥は、印字前、印字中、印字後などに行うことができる。
また、画像形成装置、画像形成方法は、インクによって文字、図形等の有意な画像が可視化されるものに限定されるものではない。例えば、幾何学模様などのパターン等を形成するもの、3次元像を造形するものも含まれる。
また、画像形成装置には、特に限定しない限り、吐出ヘッドを移動させるシリアル型装置、吐出ヘッドを移動させないライン型装置のいずれも含まれる。
更に、この画像形成装置には、卓上型だけでなく、A0サイズの記録媒体への印刷も可能とする広幅の画像形成装置や、例えばロール状に巻き取られた連続用紙を記録媒体として用いることが可能な連帳プリンタも含まれる。
本発明のインクジェット記録方法の一例としては、色材として白色(ホワイト)の顔料を含有するインク(ホワイトインク)を記録媒体に塗布する工程と、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)などのカラー色材を有するインクを用いて記録する記録工程とを有する記録方法とすることもできる。この際ホワイトインクは、記録媒体の全面に塗布することも可能であり、また、記録媒体の一部に塗布してもよい。記録媒体の一部に塗布する場合は、例えば、記録を行う箇所と同一の箇所に塗布してもよいし、又は記録を行う箇所と一部共通する箇所でも良いし、独立した箇所に塗布してもよい。
前記ホワイトインクを用いる場合、ホワイトインクを記録媒体表面に塗布し、その上にホワイト以外の、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、オレンジ(Or)、グリーン(Gr)など他の色のインクを重ねて記録しても良い。この方法によれば、例えば、透明フィルムを用いた場合であっても、前記ホワイトインクを下地としてカラーインクに重ねて付着させるため、カラーインクによる記録の視認性を確保することができる。本発明のインクは、非浸透性記録媒体に対しても良好な乾燥性、高光沢、耐擦過性等を有するので、視認性を向上させるために透明フィルム等の非浸透性記録媒体にホワイトインクを塗布することが可能である。
本発明のインクは、インクジェット記録方法に制限されず、広く使用することが可能である。インクジェット記録方法以外にも、例えば、ブレードコート法、グラビアコート法、グラビアオフセットコート法、バーコート法、ロールコート法、ナイフコート法、エアナイフコート法、コンマコート法、Uコンマコート法、AKKUコート法、スムージングコート法、マイクログラビアコート法、リバースロールコート法、4本乃至5本ロールコート法、ディップコート法、カーテンコート法、スライドコート法、ダイコート法、スプレーコート法などが挙げられる。
実施態様の一例として、前記ホワイトインクを記録媒体の全面に塗布する場合は、インクジェット記録方法以外の塗工方法で塗工し、ホワイト以外の色のインクで記録する場合は、インクジェット記録方法で記録する態様が可能である。
別の実施態様として、ホワイトインクを用いた記録も、ホワイト以外の色のインクを用いた記録も、インクジェット記録方法で記録する態様が可能である。
画像形成装置の一例を図1に基づいて説明する。
本発明が適用されるインクジェット記録装置300は、記録媒体搬送部301と画像形成部304、巻き取り装置308で構成されている。
記録媒体搬送部301は、給紙装置307、複数の搬送ローラ302で構成されている。記録媒体203はロール状に巻かれた連続紙(ロール紙)であり、搬送ローラ302によって給紙装置307から巻き出され、プラテン上を搬送されて巻き取り装置308によって巻き取られる。
記録媒体は例えば普通紙、上質紙、薄紙、厚紙、記録紙、OHPシート、合成樹脂フィルム、金属薄膜及び/又はその他表面にインク等で画像を形成することができるものを含む。本実施形態においてはロール紙を用いているが、画像を形成することができる記録媒体はロール紙に限定されない。
この画像形成部304は、図2に示すように、フルライン型のヘッドであり被記録媒体搬送方向上流側よりブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、オレンジ(Or)、グリーン(Gr)、ホワイト(W)に対応可能な7つの記録ヘッド304K、304C、304M、304Y、304Or、304Gr、304W、を配設して構成されている。
例えば、ブラック(K)の記録ヘッド304Kは、搬送方向と直行する方向に短い4つのヘッドユニット304K−1、304K−2、304K−3、304K−4を千鳥状に配列させることで印刷領域幅を確保している。
図3はヘッドユニット304K−1の拡大図である。同図に示すように304K−1のノズル面309には多数の印字ノズル310がヘッドユニット304K−1の長手方向に沿って配列されてノズル列を構成している。本実施形態ではノズル列は1列であるが複数列設けることもできる。なお、他の記録ヘッド304C、304M、304Y、304Or、304Gr、304Wも同様の構成であり、7つの記録ヘッド304K、304C、304M、304Y、304Or、304Gr、304Wは同じピッチを保持して搬送方向に配列されている。これにより、1回の記録動作で印刷領域幅全体への画像形成が可能となる。
また画像形成装置には後処理部として図1に示すように、画像形成工程後の記録媒体に後処理液を付着する後処理部305、後処理液が付着された記録媒体203を乾燥させる後処理後乾燥部306を設けてもよい。
後処理後乾燥装置は例えば図1に示すようなヒートローラ313、314からなる。この装置によれば、後処理液を付着された連続紙は搬送ローラにより、ヒートローラに搬送される。ヒートローラは高温に熱せられており、後処理液を付着された連続紙は、ヒートローラからの接触伝熱により、水分が蒸発し、乾燥される。乾燥手段としてはこれに限らず、赤外線乾燥装置、マイクロ波乾燥装置、温風などを適用することもでき、単体の装置を用いるのではなく例えばヒートローラと温風装置を組み合わせるなどをしても良い。
<画像形成物>
本発明の画像形成物は、記録媒体上に、本発明のインクを用いて形成された画像を有してなる。インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法により記録して記録物とすることができる。
以下、本発明のインクについて、実施例サンプルと比較例サンプルでの検証例を示す。なお本発明は下記に示す例に限定されるものではない。
また、以下の記載においては特に明記しない限り、「%」は「質量%」を示す。
なお、以下ではSP値の単位は(cal/cm1/2であり、樹脂粒子の酸価の単位は[mgKOH/g]である。
[かさ密度の測定]
ここで説明するかさ密度は密充填かさ密度を指し、公知の方法で測定することができる。
容積100cm、質量αのステンレス製かさ密度測定用カップの開口部にキャップを装着し、このキャップ上部まで測定粒子充填後、キャップカバーを取り付けて、測定用試料を準備する。測定装置としてホソカワミクロン(株)製パウダテスター(TYPE:PT−E)を用い、タッピングホルダに上記測定用試料をセットして、速度1回/秒の条件で10分間タッピングを行う。タッピング終了後、試料の入った測定用カップ質量βを測定する。
かさ密度は試料質量(β−α)を、測定用カップの容積100cmで割ることによって算出する。密充填かさ密度[g/cm]=(β−α)/100
[中空粒子の合成例]
中空粒子は公知の方法で合成することができる。
<中空粒子合成例1>
4−ビニルピリジン50g、ジビニルベンゼン2g、スチレン28g、ブチルアクリレート20g、トルエン100g、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド2gを混合した溶液をポリビニルアルコール10gを溶解した水400gに加え、日本ケミカルズ社製乳化試験機ET−3Aにより回転数10000rpmで40分間撹拌し、1.0〜5.0μmの油滴を水中に分散させた懸濁液を得た。この懸濁液を1000mlのセパラブルフラスコに入れ窒素雰囲気下70℃15時間150rpmで撹拌しポリマー粒子を得た。フラスコを開放し18r室温放置し揮発性物質を除去し、粒子径(D50)が2.7μmの[中空粒子1](有機中空粒子)を得た。かさ密度は1.02g/cmであった。
<中空粒子合成例2>
中空粒子合成例1の乳化回転数を8000rpm、撹拌時間を20分間に変える以外同様にして粒子径(D50)が4.5μmの[中空粒子2](有機中空粒子)を得た。かさ密度は0.85g/cmであった。
<中空粒子合成例3>
シリカ換算濃度が40%のエチルシリケートエタノール溶液15g、イソプロパノール5g、1.7%塩酸水溶液40g、1.0%アンモニウム水溶液40gをに30分間200rpmで撹拌し、水を添加して固形分含量6%のシリカ加水分解液を調製した。このシリカ加水分解液200gおよびイオン交換水4gを混合し、シリカ粒子を含有するスラリーを調製した。 このスラリーを、噴霧乾燥機(SPRAY DRYER SD−1000、東京理科機械(株)製)を用い、入口温度:160℃、出口温度:80℃、熱風量、4.5m/分、噴霧圧力:150kPa、流量:100ml/時の噴霧条件で噴霧造粒し、粒子径(D50)が2.5μmの[中空粒子3](シリカ中空粒子)を得た。かさ密度は0.50g/cmであった。
<中空粒子合成例4>
平均粒径1.3μmのスチレン単量体粒子(SX−130 綜研化学(株)製)100gに酸化チタン粒子15gとポリメチルメタクリレート10gを室温環境下でハイブリタイザー(NHS−1 奈良機器製作所製)で周速90m/sで5分間撹拌し球状スチレン−酸化チタン複合粒子を得た。
得られた複合粒子を酸素雰囲気下で10℃/分の昇温率で800℃まで昇温し、800℃で3時間焼成した。その後、降温率20℃/分で室温まで冷却して粒子径(D50)が4.6μmの[中空粒子4](酸化チタン中空粒子)を得た。かさ密度は3.4g/cmであった。
<中空粒子合成例5>
平均粒径5.0μのスチレン単量体粒子(SX−500 綜研化学(株)製)85gに平均粒径0.025μmのコロイダルシリカ15gと平均粒径0.02μmのアルミナゾルを混合し室温環境下でハイブリタイザー(NHS−1 奈良機器製作所製)で周速80m/sで10分間撹拌し球状スチレン−アルミナ・シリカ複合粒子を得た。
得られた複合粒子を酸素雰囲気下で20℃/分の昇温率で900℃まで昇温し、900℃で3時間焼成した。その後降温率20℃/分で室温まで冷却して粒子径(D50)が9.5μmの[中空粒子4](アルミナ・シリカ中空粒子)を得た。かさ密度は0.95g/cmであった。
[顔料分散液の合成例]
<顔料分分散液の調製例1>
ビーカー中でポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル5gを高純水200.0gに溶解させ、前記[中空粒子1]50gを添加し日本精機製作所製ホモジナイザーで10000rpmで30分間攪拌を行った。得られた有機白色顔料分分散液を水冷しながら日本精機製作所製超音波ホモジナイザーUS−300T(チップφ26)にて200μAで1時間処理し、得られた顔料粒子分散液をシンマルエンタープライゼス製DYNO−Milマルチラボ型にメディア粒子に粒径2ミリのジルコニアビーズを用いて、ビーズ充填率70体積%、撹拌翼周速8m/s、バッチ処理で30分間処理し、アドバンスドナノテクノロジー製ナノメーカーを用いて100MPaの圧力で20パス分散処理を行った。その後メンブランフィルターにて濾過を行い中空粒子が20質量%の[顔料分散液1]を得た。
<顔料分散液の調製例2>
顔料分散液の調製例1のポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテルを8g、高純水を500g、[中空粒子1]を[中空粒子2]65gに変える以外は同様にして中空粒子12質量%の[顔料分散液2]を得た。
<顔料分散液の調製例3>
高純水300gにDISPERBYK−2008(BYK製)10.0gを溶解させ、日本精機製作所製ホモジナイザーで5000rpm、30分間攪拌を行いながら、[中空粒子3]50.0gを添加し10000rpmで30分間攪拌を行った。
得られた顔料分散液を水冷しながら日本精機製作所製超音波ホモジナイザーUS−300T(チップφ26)にて200μAで1時間処理しメンブランフィルターにて濾過を行って、中空粒子14質量%の[顔料分散液3]を得た。
[顔料分散液の調製例4>
顔料分散液の調製例3の高純水を100gとし、[中空粒子3]を[中空粒子4]30gに変える以外同様にして中空粒子27質量%の[顔料分散液4]を得た。
<顔料分散液の調製例5>
顔料分散液の調製例1の高純水を200gとし、[中空粒子1]を粒子径(D50)が0.3μm、かさ密度0.3g/cmのJSR社製SX866(A)60gに変える以外同様にして中空粒子25質量%の[顔料分散液5]を得た。
<顔料分散液の調製例6>
顔料分散液の調製例1の高純水を200g、中空粒子を粒子径(D50)が0.08μm、かさ密度0.03g/cmの日鉄鉱業(株)製シリナックス60gに変える以外同様にして中空粒子25質量%の[顔料分散液6]を得た。
<顔料分散液の調製例7>
顔料分線駅の調製例3の[中空粒子3]を[中空粒子5]50gに変える以外同様にして中空粒子12%質量%の[顔料分散液7]を得た。
顔料分散液1〜7の中空粒子の種類、物性及び濃度を表1に示す。
Figure 2017222774
[ポリアミド系樹脂の合成例]
<合成例1:ポリアミド系樹脂Aの合成>
攪拌装置、温度調節器、分水器、及び窒素導入管を備えた1リットルの4ツ口フラスコに、アジピン酸112.5部(0.77モル)とキシレン16.9部を計量し、50℃に加温した。次にダイマージアミン308部(0.62モル)を徐々に加え、150℃で60分間攪拌した。更に175℃まで緩やかに加温し150分間脱水反応を行い、ポリアミド系樹脂Aを得た。得られたポリアミド系樹脂Aの酸価は40mgKOH/gであった。
(ポリアミド系樹脂Aの水分散体の調製)
得られたポリアミド系樹脂A 20部とポリオキシエチレン-2-エチルヘキシルエーテル5部、プロピレングリコールモノメチルエーテル15部とを混合し、さらに120℃まで加温し溶解させた。溶解後N,N’-ジメチルエタノールアミン2部を加えて混合した。
上記混合物を40℃に加温した高純水203部を入れた500ミリリットルの4ツ口フラスコに徐々に加え、添加終了後40℃で10分間撹拌し、その後80℃の恒温槽で24時間静置しポリアミド系樹脂Aの水分散体を得た。
<合成例2:ポリアミド系樹脂Bの合成>
ポリアミド系樹脂の合成例1のアジピン酸をダイマー酸354部(0.6モル)、キシレンを53.1部に変更し、ダイマージアミンをヘキサメチレンジアミン46.5部(0.4モル)に変更する以外は合成例1と同様にしてポリアミド系樹脂Bを得た。得られたポリアミド系樹脂Bの酸価は63mgKOH/gであった。
(ポリアミド系樹脂Bの水分散体の調製>
上記ポリアミド系樹脂Aの水分散体の調製において、ポリアミド系樹脂A 20部をポリアミド系樹脂B 20部とし、N,N’-ジメチルエタノールアミン2部をN,N’-ジメチルエタノールアミン3部とする以外はポリアミド系樹脂Aの水分散体の調製と同様にしてポリアミド系樹脂Bの水分散体を得た。
[インクの作製]
インクの成分としては次の(i)〜(vi)を用いる。
(i)顔料分散液
(ii)有機溶剤
(iii)樹脂
(iv)界面活性剤 KF−618(信越化学工業株式会社製)
(v)pH調整剤 2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール(東京化成工業株式会社製)
(vi)水
上記(iv)界面活性剤、(v)pH調整剤、(vi)水、(ii)有機溶剤、(iii)樹脂を混合撹拌後、さらに(i)顔料分散液を加え混合撹拌しインクを作製した。
以下の実施例では上記ポリアミド系樹脂A及びポリアミド系樹脂Bに加えて下記のポリアミド系樹脂を用いた。
実施例で用いたポリアミド系樹脂及びその酸価(単位:mgKOH/g)は次の通りである。
・ポリアミド系樹脂A (酸価:40)
・ポリアミド系樹脂B (酸価:63)
・ポリアミド系樹脂C (楠本化成株式会社製 ディスパロンAQH800 酸価:7.5)
・ポリアミド系樹脂D (楠本化成株式会社製 ディスパロンAQ580 酸価:9.2)
・ポリアミド系樹脂E (楠本化成株式会社製 ディスパロンAQ633E 酸価:22.5)
・ポリウレタン系樹脂A (楠本化成株式会社製 NeoRez R−966 酸価19)
[実施例1]
式(I)のRが炭素数1のSP値9.2の有機溶剤、界面活性剤、pH調整剤、水をビーカに加えマグネチックスタラーで30分間攪拌し、その後酸価が7.5のポリアミド系樹脂Cを添加し30分間攪拌、[顔料分散液3]を添加しさらに30分間攪拌し実施例1のインクを得た。添加する材料の配合比は表2に示す配合比で行った。
[実施例2]
実施例1のインクの有機溶剤を式(II)のR、Rがそれぞれ炭素数2、炭素数2のSP値8.6の有機溶剤に、ポリアミド樹脂を酸価が63のポリアミド系樹脂Bに、顔料分散液を[顔料分散液4]にする以外は実施例1と同様にして実施例2のインクを得た。
[実施例3]
実施例1のインクの有機溶剤を式(I)のRが炭素数4のSP値9.0の有機溶剤に、ポリアミド樹脂を酸価が9.2のポリアミド系樹脂Dに、顔料分散液を[顔料分散液2]にする以外は実施例1と同様にして実施例3のインクを得た。
[実施例4]
実施例1のインクのポリアミド樹脂を酸価が40のポリアミド系樹脂Aに、顔料分散液を顔料分散液1にする以外は実施例1と同様にして実施例4のインクを得た。
[実施例5]
式(II)のRが炭素数1、Rが水素のSP値11.8の有機溶剤、界面活性剤、pH調整剤、水をビーカに加えマグネチックスタラーで30分間攪拌し、その後酸価が22.5のポリアミド系樹脂Eを添加し30分間攪拌、その後[顔料分散液2]を添加し30分間攪拌、その後さらに[顔料分散液3]を添加し30分間攪拌し実施例5のインクを得た。
[実施例6]
式(I)のRが炭素数1のSP値9.2の有機溶有機溶剤、界面活性剤、pH調整剤、水をビーカに加えマグネチックスタラーで30分間攪拌し、その後ポリウレタン系樹脂Aを添加し30分間攪拌、その後酸価が63のポリアミド系樹脂Bを添加し30分間攪拌、その後顔料分散液4を添加し30分間攪拌し実施例6のインクを得た。
[実施例7]
実施例6のインクのポリアミド樹脂を酸価が22.5のポリアミド系樹脂Eに、顔料分散液を[顔料分散液3]にする以外は実施例6と同様にして実施例7のインクを得た。
[実施例8]
実施例7のインクの顔料分散液を[顔料分散液5]に、有機溶剤量とポリアミド系樹脂量を変更する以外は実施例7と同様にして実施例8のインクを得た。
[実施例9]
実施例1のインクの、顔料分散液を[顔料分散液6]にする以外は実施例1と同様にして実施例9のインクを得た。
[実施例10]
実施例1のインクの、顔料分散液を[顔料分散液7]にする以外は実施例1と同様にして実施例10のインクを得た。
[実施例11]
実施例1のインクの、有機溶剤を式(I)のRが炭素数1のSP値9.2の有機溶剤と、SP値13.5の1,2−プロパンジオールにする以外は実施例1と同様にして実施例11のインクを得た。
[比較例1]
式(I)のRが炭素数1のSP値9.2の有機溶剤、界面活性剤、pH調整剤、水をビーカに加えマグネチックスタラーで30分間攪拌し、[顔料分散液4]を添加しさらに30分間攪拌し比較例1のインクを得た。添加する材料の配合比は表3に示す配合比で行った。
[比較例2]
SP値13.5の1,2−プロパンジオールと、界面活性剤、pH調整剤、水をビーカに加えマグネチックスタラーで30分間攪拌し、その後酸価が40のポリアミド系樹脂Aを添加し30分間攪拌、顔料分散液2を添加しさらに30分間攪拌し比較例2のインクを得た。
添加する材料の配合比は表3に示す配合比で行った。
[比較例3]
SP値13.5の1,2ープロパンジオールと、界面活性剤、pH調整剤、水をビーカに加えマグネチックスタラーで30分間攪拌し、[顔料分散液1]を添加しさらに30分間攪拌し比較例3のインクを得た。添加する材料の配合比は表3に示す配合比で行った。
[比較例4]
式(I)のRが炭素数1のSP値9.2の有機溶有機溶剤、界面活性剤、pH調整剤、水をビーカに加えマグネチックスタラーで30分間攪拌し、その後ポリウレタン系樹脂Aを添加し30分間攪拌、その後顔料分散液3を添加し30分間攪拌し比較例4のインクを得た。
[評価]
<中空粒子沈降性評価>
作製したインクを、側面が透明であるサンプル瓶(容量約20mL)に20mL取り分けたのち、70℃環境下に14日間静置した後のインク組成物を目視観察することで、顔料沈降性の評価を行った。結果を表4に示す。このときの評価基準は以下の通りである。
◎:顔料が容器下部に沈降している様子が観察されない
○:顔料が容器下部に沈降している様子が観察されるが、サンプル瓶を3回振ることで、沈降していない状態に戻る
×:顔料が容器下部に沈降している様子が観察され、サンプル瓶を3回以上振っても、沈降していない状態に戻らない
<画像堅牢性評価>
作製したインクをインクジェットプリンターに充填し、PVCフィルム(3M社製IJ4334C)に対しベタ画像を印刷し、60℃で30分乾燥させた。
画像のベタ部に対し、粘着テープ(TQC製ISO付着テープ)を使用した碁盤目剥離試験により、試験升目100個の剥がれ具合により評価した。この結果を表4に示す。このときの評価基準は以下の通りである。
◎: 100個の升目のどれにも剥がれが見られない。
○: 100個の升目のうち1〜5個剥がれたものがある。
×: 100個の升目のうち6個以上に剥がれが見られる。
Figure 2017222774
Figure 2017222774
Figure 2017222774
203 記録媒体
300 インクジェット記録装置
301 記録媒体搬送部
302 搬送ローラ
304 画像形成部
304K、304C、304M、304Y、304Or、304Gr、304W 記録ヘッド
304K−1、304K−2、304K−3、304K−4 ヘッドユニット
305 後処理部
306 後処理後乾燥部
307 給紙装置
308 巻き取り装置
309 ノズル面
310 印字ノズル
313、314 ヒートローラ
特開2012−007089号公報

Claims (13)

  1. 中空粒子と、水と、有機溶剤と、樹脂粒子と、を含むインクであって、
    前記有機溶剤として、SP値が8.5以上12.0以下である有機溶剤を含有し、前記樹脂粒子として、ポリアミド系樹脂粒子を含有することを特徴とするインク。
  2. 前記中空粒子は、無機中空粒子、有機中空粒子、又は無機有機混合型中空粒子であることを特徴とする請求項1に記載のインク。
  3. 前記中空粒子は、無機中空粒子、又は無機有機混合型中空粒子であることを特徴とする請求項1又は2に記載のインク。
  4. 前記中空粒子の粒子径(D50)が0.05μm以上10.0μm以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のインク。
  5. 前記中空粒子のかさ密度が0.5g/cm以上4.0g/cm以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のインク。
  6. 前記ポリアミド系樹脂の酸価が7.5mgKOH/g以上40.0mgKOH/g以下であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のインク。
  7. 前記ポリアミド系樹脂の酸価が9.0mgKOH/g以上24.0mgKOH/g以下であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のインク。
  8. 前記ポリアミド系樹脂粒子の前記インク中における含有量が0.01質量%以上3質量%以下であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のインク。
  9. 前記中空粒子の前記インク中における含有量(質量基準)を1とした場合に、前記ポリアミド系樹脂の前記インク中における含有量が0.0005以上0.6以下であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載のインク。
  10. 前記SP値が8.5以上12以下である有機溶剤が、下記一般式(I)で示される化合物、及び下記一般式(II)で示される化合物の少なくとも1種を含有することを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載のインク。
    Figure 2017222774
    [式(I)中、Rは炭素数1〜4のアルキル基である。]
    Figure 2017222774
    〔式(II)中、Rは炭素数1〜2のアルキル基であり、Rは水素原子又は炭素数1〜2のアルキル基である。〕
  11. 前記SP値が8.5以上12以下である有機溶剤の前記インク中における含有量が20質量%以上60質量%以下であることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載のインク。
  12. 請求項1乃至11のいずれかに記載のインクを熱、圧力、及び振動から選択される少なくとも1種の刺激で印加し、該記録用インクを飛翔させて画像を記録するインク飛翔工程を少なくとも含むことを特徴とする画像形成方法。
  13. 請求項1乃至12のいずれかに記載のインクを熱、圧力、及び振動から選択される少なくとも1種の刺激で印加し、該記録用インクを飛翔させて画像を記録するインク飛翔手段を少なくとも有することを特徴とする画像形成装置。
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