JP2022164313A - 白色組成液、組成液収容容器、インクジェット記録方法、インクジェット記録装置及び記録物 - Google Patents

白色組成液、組成液収容容器、インクジェット記録方法、インクジェット記録装置及び記録物 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、貯蔵安定性、乾燥性に優れ、耐擦過性にも優れる白色組成液を提供することを目的とする。【解決手段】水及び中空粒子を含有する白色組成液であり、前記中空粒子が、シロキサン構造を含有する樹脂からなることを特徴とする白色組成液。前記中空粒子のガラス転移温度が100℃以上であることが好ましい。また、白色組成液が更に樹脂粒子を含有し、前記樹脂粒子のガラス転移温度が、30℃以上90℃以下であることが好ましい。【選択図】なし

Description

本発明は、白色組成液、組成液収容容器、インクジェット記録方法、インクジェット記録装置及び記録物に関する。
インクジェットプリンターは低騒音、低ランニングコストであり、かつ、カラー印刷が容易であるなどの利点を有するので、デジタル信号の出力機器として一般家庭に広く普及している。
近年では、家庭用のみならず、例えば食品、飲料、日用品などの包装材料にインクジェットで作像する技術が発展してきている。
インクジェットプリンターの用途の多様化に伴い、印刷する基材も多様化しており、例えばプラスチックフィルムの様な非浸透性基材に印刷されることもある。
インクジェットプリンターで用いられる白色インクにおいて、色材として例えば金属酸化物、硫酸バリウム、炭酸カルシウムなどが用いられる。
しかしながら、このような白色色材は、比重が大きいことから経時で沈降し貯蔵安定性に劣ることがある。
比重が大きいことによる色材の沈降を抑制して、白隠蔽性を発現するために、中空粒子が用いられることがある(例えば特許文献1参照)。
白色インクは、用途の一例として画像の背景として使用されることがあるため、濡れ性が良く均一な白画像を形成する必要がある。また、白色インクは印刷基材上の広い領域に渡って印刷される。
プラスチックフィルムの様な非浸透性基材においては基材にインクが浸透しないため、インクの乾燥性が悪い場合、ブロッキングが発生することがある。
特許文献2には、濡れ性を向上させ、優れた画像品質とするために、ポリエーテル変性シロキサンを含有する水性インク組成物が提示されている。特許文献2には、ポリエーテル変性シロキサンは、インキ中に添加され、印刷時にインキ液滴中を移動し、記録媒体へ配向することで濡れ性を改善すると記載されている。
特許文献3には、水及び中空粒子を含有し、前記中空粒子は、樹脂中空粒子の表面を無機層で被覆してなり、かつ前記中空粒子の体積平均粒径が300nm以上800nm以下であり、前記樹脂中空粒子における樹脂層の平均厚さが25nm以上100nm以下であり、前記無機層の平均厚さが5nm以上20nm以下であることを特徴とする白色インクが提示されている。
特許文献3に記載の白色インクでは、中空粒子としては、スチレン-アクリル系の中空粒子を作成した後にテトラエトキシシランを添加して攪拌することで、シリカで被覆した中空粒子としている。
本発明は、貯蔵安定性、乾燥性に優れ、耐擦過性にも優れる白色組成液を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明は下記に記載するとおりの白色組成液に係るものである。
水及び中空粒子を含有する白色組成液であり、前記中空粒子が、シロキサン構造を含有する樹脂からなることを特徴とする白色組成液。
本発明によると、貯蔵安定性、乾燥性に優れ、耐擦過性にも優れる白色組成液を提供することができる。
本発明のインクを用いる画像形成装置の一例を示す図である。 本発明のインクを収容するメインタンクの斜視図である。 本発明の実施形態のインクジェット記録装置の一例を示す概略構成図である。
本発明の白色組成液は、水及び中空粒子を含有する白色組成液であり、前記中空粒子が、シロキサン構造を含有する樹脂からなる。
中空粒子を用いることにより、貯蔵安定性の高い白色組成液を得ることができる。
シロキサン構造を含有する樹脂からなる中空粒子を用いることにより、組成液滴の濡れ性が向上し、組成液滴がより広がって組成液の表面積が増大して乾燥性に優れた白色組成液とすることができ、またより貯蔵安定性に優れた白色組成液とすることができる。
特許文献2に記載されているように、濡れ性を向上させるために、添加剤としてポリエーテル変性シロキサン化合物を含むインキ組成物とした場合、貯蔵安定性に劣る場合がある。
貯蔵安定性が劣る理由は定かではないが、添加剤が組成液中に均一に存在しないことが貯蔵安定性低下に繋がることが考えられる。
本発明では、中空粒子を構成する樹脂にシロキサン構造を含有させすることにより、より貯蔵安定性に優れ、組成液滴の濡れ性に優れる白色組成液とすることができる。
以下では、本発明の白色組成液を構成する成分について説明する。
本願明細書では、「組成液」及び「白色組成液」をそれぞれ「インク」及び「白色インク」ということがある。
<中空粒子>
前記中空粒子とは、組成液を乾燥させた際に、中空粒子の内部(コア部)は気体であり、その外側(シェル部)が固体(樹脂)で覆われているものを指す。
乾燥前の組成液中においては、前記中空粒子の内部には、気体、水若しくは組成液中に含まれる溶剤等の液体が含まれていると想定されるが、乾燥過程において液体成分が無くなり内部が気体となることによって、内部の気体と外側の固体との屈折率の差によって光の散乱が生じ、白色組成液として使用することができる。
本発明においては、前記白色組成液を用いて形成された画像のハンター白色度が20以上であるものを白色とする。
前記中空粒子の体積平均粒径は、100nm以上1000nm以下であることが好ましく、300nm以上800nm以下であることがより好ましい。
前記範囲とすることにより、貯蔵安定性や隠蔽性に優れた白色組成液とすることができる。印刷用途として用いる場合にはこの範囲であることが好ましい。
化粧用組成物特に顔用メイクアップ製品として用いる場合には、中空粒子の平均一次粒径が200nm未満、好ましくは5nm以上150nm以下、より好ましくは10nm以上100nm以下であることが好ましい。この範囲であると気温の高い気候である国においても貯蔵安定性がよい。また、シリル化シリカ、パーライト、ジステアルジモニウムヘクトライトなどと組み合わせるとよい。
前記体積平均粒径は、例えば、粒度分析装置(ナノトラック Wave-UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
前記中空粒子のガラス転移温度は、80℃以上150℃以下であることが好ましく、90℃以上150℃以下であることがより好ましく、100℃以上150℃以下であることがより好ましい。
前記範囲とすることにより、乾燥工程において加熱した場合において、樹脂の融着による中空構造の消失を低減することができ、また耐ブロッキング性にも優れた画像を形成することができる。
ガラス転移温度は、例えば、示差走査熱量計(TA-60WS及びDSC-60、株式会社島津製作所製)を用いて測定することができる。
シロキサン構造を含有する樹脂からなる中空粒子の材料として、隠蔽性の点からシロキサン構造を含有するスチレン/アクリル樹脂、メチルメタクリレート樹脂を用いることが好ましい。
シロキサン構造を含有する樹脂としては、樹脂の主鎖構造に対して側鎖又は架橋構造中にシロキサン構造を含有する樹脂が好ましい。
白色組成液中における中空粒子の含有量としては、貯蔵安定性や隠蔽性、乾燥性等の点から5質量%以上30質量%以下であることが好ましく、10質量%以上25質量%以下であることがより好ましい。
中空粒子の調製方法としては、特に制限されるものではなく公知の方法を適用することができる。
一例として、ビニルモノマー、乳化剤、重合開始剤を水媒体中において窒素雰囲気下で加熱しながら攪拌する乳化重合法が挙げられる。
ビニルモノマーとしては、例えば、スチレン、ビニルトルエン、エチレン、ビニルアセテート、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリル酸エステルなどが挙げられる。(メタ)アクリル酸エステルとしては、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチルメタクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、オレイル(メタ)アクリレート、パルミチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
またビニルモノマーとして、二官能性ビニルモノマーを用いて架橋することにより、隠蔽性だけでなく耐熱性、耐溶剤性等に優れた中空粒子を得ることができる。
二官能性ビニルモノマーとしては、例えば、ジビニルベンゼン、アリルメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、1,5-ブタンジオールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレートなどが挙げられる。
樹脂中にシロキサン構造を含有させる方法として、一例として下記構造式(1)又は下記構造式(2)で表されるような、ビニル基を有するシロキサン化合物を含有させ、前記ビニルモノマー類と反応させることにより、シロキサン構造を含有させることができる。
Figure 2022164313000001
Figure 2022164313000002
濡れ性向上や貯蔵安定性向上等の点から、シロキサン構造は中空粒子の外殻の外表面近傍に存在することが好ましい。
乳化重合法では、乳化させた状態でモノマー類を反応させるため、ビニルモノマーを段階的に投入し、前記シロキサン構造を含有するビニルモノマーを最後に投入することが好ましい。
シロキサン構造が中空粒子の外殻の外表面近傍に存在する中空粒子を得るには、例えば、以下に記載するような乳化重合法が採用できる。
第一段階目で種粒子を含む溶液にビニルモノマーを添加して重合して樹脂粒子を合成する。次に、第二段階目で前記樹脂粒子を含む溶液に、シロキサン構造を含有するビニルモノマーを添加して重合し、シロキサン構造を表面に有する樹脂粒子を合成する。次いでシロキサン構造を表面に有する樹脂粒子中の種粒子を膨潤・溶解して中空粒子を得る。
前記乳化剤としては、特に制限はなく、公知のものから目的に応じて適宜使用することができる。
重合開始剤としては、水に可溶な公知の化合物を用いることができ、例えば、過酸化水素、過硫酸カリウムなどが挙げられる。
また、本発明においては、本発明の効果を損なわない範囲で、前記中空粒子と共に、色材として他の無機白色顔料を併用しても良い。
無機白色顔料としては、例えば、塩基性炭酸鉛(2PbCO・Pb(OH)、いわゆる、シルバーホワイト)、酸化亜鉛(ZnO、いわゆる、ジンクホワイト)、酸化チタン(TiO、いわゆる、チタンホワイト)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO、いわゆる、チタンストロンチウムホワイト)、などが挙げられる。
前記白色組成液は、更に樹脂粒子を含むことが好ましい。
白色組成液が樹脂粒子を含むことにより、より優れたブロッキング性、密着性、耐擦過性を有する白色組成液とすることができる。
前記樹脂粒子のガラス転移温度は、前記中空粒子のガラス転移温度よりも低いことが好ましく、30℃以上90℃以下であることが好ましく、30℃以上80℃以下であることがより好ましい。
前記樹脂粒子の体積平均粒径としては、10nm以上300nm以下であることが好ましく、50nm以上200nm以下であることがより好ましい。
これにより、画像を形成する際に、前記樹脂粒子が、前記中空粒子間の隙間を埋めるように定着し、より優れたブロッキング性、密着性、耐擦過性を有する画像を形成することができる。
<樹脂>
インク中に含有する樹脂の種類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレン系樹脂、ブタジエン系樹脂、スチレン-ブタジエン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリルスチレン系樹脂、アクリルシリコーン系樹脂などが挙げられる。
これらの樹脂からなる樹脂粒子を用いても良い。樹脂粒子を、水を分散媒として分散した樹脂エマルションの状態で、色材や有機溶剤などの材料と混合してインクを得ることが可能である。前記樹脂粒子としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。また、これらは、1種を単独で用いても、2種類以上の樹脂粒子を組み合わせて用いてもよい。
樹脂の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、定着性、インクの保存安定性の点から、インク全量に対して、1質量%以上30質量%以下が好ましく、5質量%以上20質量%以下がより好ましい。
<水>
インクにおける水の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、インクの乾燥性及び吐出信頼性の点から、10質量%以上90質量%以下が好ましく、20質量%~60質量%がより好ましい。
前記白色組成液には、適宜必要に応じて有機溶剤、界面活性剤、消泡剤、防腐防黴剤、防錆剤、pH調整剤等を加えてもよい。
<有機溶剤>
本発明に使用する有機溶剤としては特に制限されず、水溶性有機溶剤を用いることができる。例えば、多価アルコール類、多価アルコールアルキルエーテル類や多価アルコールアリールエーテル類などのエーテル類、含窒素複素環化合物、アミド類、アミン類、含硫黄化合物類が挙げられる。
水溶性有機溶剤の具体例としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,2-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、2,3-ブタンジオール、3-メチル-1,3-ブタンジオール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,2-ペンタンジオール、1,3-ペンタンジオール、1,4-ペンタンジオール、2,4-ペンタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,2-ヘキサンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,3-ヘキサンジオール、2,5-ヘキサンジオール、1,5-ヘキサンジオール、グリセリン、1,2,6-ヘキサントリオール、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、エチル-1,2,4-ブタントリオール、1,2,3-ブタントリオール、2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオール、ペトリオール等の多価アルコール類、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類、2-ピロリドン、N-メチル-2-ピロリドン、N-ヒドロキシエチル-2-ピロリドン、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、ε-カプロラクタム、γ-ブチロラクトン等の含窒素複素環化合物、ホルムアミド、N-メチルホルムアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、3-メトキシ-N,N-ジメチルプロピオンアミド、3-ブトキシ-N,N-ジメチルプロピオンアミド等のアミド類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエチルアミン等のアミン類、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール等の含硫黄化合物、プロピレンカーボネート、炭酸エチレン等が挙げられる。
湿潤剤として機能するだけでなく、良好な乾燥性を得られることから、沸点が250℃以下の有機溶剤を用いることが好ましい。
炭素数8以上のポリオール化合物、及びグリコールエーテル化合物も好適に使用される。炭素数8以上のポリオール化合物の具体例としては、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオールなどが挙げられる。
グリコールエーテル化合物の具体例としては、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類;エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類などが挙げられる。
有機溶剤のインク中における含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、インクの乾燥性及び吐出信頼性の点から、10質量%以上60質量%以下が好ましく、20質量%以上60質量%以下がより好ましい。
本発明の白色組成液には、本発明の効果を損なわない範囲で、更に界面活性剤を添加しても良い。
<界面活性剤>
界面活性剤としては、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤のいずれも使用可能である。
シリコーン系界面活性剤には特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができる。中でも高pHでも分解しないものが好ましく、例えば、側鎖変性ポリジメチルシロキサン、両末端変性ポリジメチルシロキサン、片末端変性ポリジメチルシロキサン、側鎖両末端変性ポリジメチルシロキサン等が挙げられ、変性基としてポリオキシエチレン基、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン基を有するものが、水系界面活性剤として良好な性質を示すので特に好ましい。また、前記シリコーン系界面活性剤として、ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤を用いることもでき、例えば、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルシロキサンのSi部側鎖に導入した化合物等が挙げられる。
フッ素系界面活性剤としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸化合物、パーフルオロアルキルカルボン酸化合物、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物が、起泡性が小さいので特に好ましい。前記パーフルオロアルキルスルホン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸、パーフルオロアルキルスルホン酸塩等が挙げられる。前記パーフルオロアルキルカルボン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロアルキルカルボン酸塩等が挙げられる。前記パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物としては、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの硫酸エステル塩、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの塩等が挙げられる。これらフッ素系界面活性剤における塩の対イオンとしては、Li、Na、K、NH、NHCHCHOH、NH(CHCHOH)、NH(CHCHOH)等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えばラウリルアミノプロピオン酸塩、ラウリルジメチルベタイン、ステアリルジメチルベタイン、ラウリルジヒドロキシエチルベタインなどが挙げられる。
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンプロピレンブロックポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アセチレンアルコールのエチレンオキサイド付加物などが挙げられる。
アニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの塩、などが挙げられる。
これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
前記シリコーン系界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、側鎖変性ポリジメチルシロキサン、両末端変性ポリジメチルシロキサン、片末端変性ポリジメチルシロキサン、側鎖両末端変性ポリジメチルシロキサンなどが挙げられ、変性基としてポリオキシエチレン基、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン基を有するポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤が水系界面活性剤として良好な性質を示すので特に好ましい。
このような界面活性剤としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。市販品としては、例えば、ビックケミー株式会社、信越化学工業株式会社、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社、日本エマルジョン株式会社、共栄社化学などから入手できる。
上記のポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、一般式(S-1)式で表わされる、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルポリシロキサンのSi部側鎖に導入したものなどが挙げられる。
Figure 2022164313000003
(但し、一般式(S-1)式中、m、n、a、及びbは、それぞれ独立に、整数を表わし、Rは、アルキレン基を表し、R’は、アルキル基を表す。)
上記のポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤としては、市販品を用いることができ、例えば、KF-618、KF-642、KF-643(信越化学工業株式会社)、EMALEX-SS-5602、SS-1906EX(日本エマルジョン株式会社)、FZ-2105、FZ-2118、FZ-2154、FZ-2161、FZ-2162、FZ-2163、FZ-2164(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社)、BYK-33、BYK-387(ビックケミー株式会社)、TSF4440、TSF4452、TSF4453(東芝シリコン株式会社)などが挙げられる。
前記フッ素系界面活性剤としては、フッ素置換した炭素数が2~16の化合物が好ましく、フッ素置換した炭素数が4~16である化合物がより好ましい。
フッ素系界面活性剤としては、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物、及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物などが挙げられる。これらの中でも、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物は起泡性が少ないため好ましく、特に一般式(F-1)及び一般式(F-2)で表わされるフッ素系界面活性剤が好ましい。
Figure 2022164313000004
上記一般式(F-1)で表される化合物において、水溶性を付与するためにmは0~10の整数が好ましく、nは0~40の整数が好ましい。
一般式(F-2)
2n+1-CHCH(OH)CH-O-(CHCHO)-Y
上記一般式(F-2)で表される化合物において、YはH、又はCmF2m+1でmは1~6の整数、又はCHCH(OH)CH-CmF2m+1でmは4~6の整数、又はCpH2p+1でpは1~19の整数である。nは1~6の整数である。aは4~14の整数である。
上記のフッ素系界面活性剤としては市販品を使用してもよい。この市販品としては、例えば、サーフロンS-111、S-112、S-113、S-121、S-131、S-132、S-141、S-145(いずれも、旭硝子株式会社製);フルラードFC-93、FC-95、FC-98、FC-129、FC-135、FC-170C、FC-430、FC-431(いずれも、住友スリーエム株式会社製);メガファックF-470、F-1405、F-474(いずれも、大日本インキ化学工業株式会社製);ゾニール(Zonyl)TBS、FSP、FSA、FSN-100、FSN、FSO-100、FSO、FS-300、UR、キャプストーンFS-30、FS-31、FS-3100、FS-34、FS-35(いずれも、Chemours社製);FT-110、FT-250、FT-251、FT-400S、FT-150、FT-400SW(いずれも、株式会社ネオス社製)、ポリフォックスPF-136A,PF-156A、PF-151N、PF-154、PF-159(オムノバ社製)、ユニダインDSN-403N(ダイキン工業株式会社製)などが挙げられ、これらの中でも、良好な印字品質、特に発色性、紙に対する浸透性、濡れ性、均染性が著しく向上する点から、Chemours社製のFS-3100、FS-34、FS-300、株式会社ネオス製のFT-110、FT-250、FT-251、FT-400S、FT-150、FT-400SW、オムノバ社製のポリフォックスPF-151N及びダイキン工業株式会社製のユニダインDSN-403Nが特に好ましい。
<消泡剤>
消泡剤としては、特に制限はなく、例えば、シリコーン系消泡剤、ポリエーテル系消泡剤、脂肪酸エステル系消泡剤などが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、破泡効果に優れる点から、シリコーン系消泡剤が好ましい。
<防腐防黴剤>
防腐防黴剤としては、特に制限はなく、例えば、1,2-ベンズイソチアゾリン-3-オンなどが挙げられる
<防錆剤>
防錆剤としては、特に制限はなく、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウムなどが挙げられる。
<pH調整剤>
pH調整剤としては、pHを7以上に調整することが可能であれば、特に制限はなく、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミンなどが挙げられる。
インクの物性としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、粘度、表面張力、pH等が以下の範囲であることが好ましい。
インクの25℃での粘度は、印字濃度や文字品位が向上し、また、良好な吐出性が得られる点から、5mPa・s以上30mPa・s以下が好ましく、5mPa・s以上25mPa・s以下がより好ましい。ここで、粘度は、例えば回転式粘度計(東機産業株式会社製RE-80L)を使用することができる。測定条件としては、25℃で、標準コーンローター(1°34’×R24)、サンプル液量1.2mL、回転数50rpm、3分間で測定可能である。
インクの表面張力としては、記録媒体上で好適にインクがレベリングされ、インクの乾燥時間が短縮される点から、25℃で、35mN/m以下が好ましく、32mN/m以下がより好ましい。
インクのpHとしては、接液する金属部材の腐食防止の観点から、7~12が好ましく、8~11がより好ましい。
本発明の白色組成液は、適宜非白色組成液と組み合わせた組成液セットとして用いても良い。
前記非白色組成液は、有機溶剤、水、色材、樹脂を含有することが好ましい。
また必要に応じて、界面活性剤、消泡剤、防腐防黴剤、防錆剤、pH調整剤等の添加剤を加えても良い。
前記非白色組成液の有機溶剤、樹脂、界面活性剤、消泡剤、防腐防黴剤、防錆剤、pH調整剤としては、特に制限されず、例えば、前記白色組成液のものと同様に適宜選択して用いることができる。
前記非白色組成液の色材としては、制限されず、顔料、染料を使用可能である。
顔料としては、無機顔料又は有機顔料を使用することができる。これらは、1種単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。また、混晶を使用しても良い。
顔料としては、例えば、ブラック顔料、イエロー顔料、マゼンタ顔料、シアン顔料、緑色顔料、橙色顔料、金色や銀色などの光沢色顔料やメタリック顔料などを用いることができる。
無機顔料として、バリウムイエロー、カドミウムレッド、クロムイエローに加え、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法などの公知の方法によって製造されたカーボンブラックを使用することができる。また、有機顔料としては、アゾ顔料、多環式顔料(例えば、フタロシアニン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、インジゴ顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフラロン顔料など)、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレートなど)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラックなどを使用できる。これらの顔料のうち、溶媒と親和性の良いものが好ましく用いられる。
<色材>
色材としては特に限定されず、顔料、染料を使用可能である。
顔料としては、無機顔料又は有機顔料を使用することができる。これらは、1種単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。また、混晶を使用しても良い。
顔料としては、例えば、ブラック顔料、イエロー顔料、マゼンタ顔料、シアン顔料、白色顔料、緑色顔料、橙色顔料、金色や銀色などの光沢色顔料やメタリック顔料などを用いることができる。
無機顔料として、バリウムイエロー、カドミウムレッド、クロムイエローに加え、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法などの公知の方法によって製造されたカーボンブラックを使用することができる。
また、有機顔料としては、アゾ顔料、多環式顔料(例えば、フタロシアニン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、インジゴ顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロン顔料など)、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレートなど)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラックなどを使用できる。これらの顔料のうち、溶媒と親和性の良いものが好ましく用いられる。その他、樹脂中空粒子、無機中空粒子の使用も可能である。
顔料の具体例として、黒色用としては、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、または銅、鉄(C.I.ピグメントブラック11)、酸化チタン等の金属類、アニリンブラック(C.I.ピグメントブラック1)等の有機顔料があげられる。
さらに、カラー用としては、C.I.ピグメントイエロー1、3、12、13、14、17、24、34、35、37、42(黄色酸化鉄)、53、55、74、81、83、95、97、98、100、101、104、108、109、110、117、120、138、150、153、155、180、185、213、C.I.ピグメントオレンジ5、13、16、17、36、43、51、C.I.ピグメントレッド1、2、3、5、17、22、23、31、38、48:2、48:2(パーマネントレッド2B(Ca))、48:3、48:4、49:1、52:2、53:1、57:1(ブリリアントカーミン6B)、60:1、63:1、63:2、64:1、81、83、88、101(べんがら)、104、105、106、108(カドミウムレッド)、112、114、122(キナクリドンマゼンタ)、123、146、149、166、168、170、172、177、178、179、184、185、190、193、202、207、208、209、213、219、224、254、264、C.I.ピグメントバイオレット1(ローダミンレーキ)、3、5:1、16、19、23、38、C.I.ピグメントブルー1、2、15(フタロシアニンブルー)、15:1、15:2、15:3、15:4(フタロシアニンブルー)、16、17:1、56、60、63、C.I.ピグメントグリーン1、4、7、8、10、17、18、36、等がある。
染料としては、特に限定されることなく、酸性染料、直接染料、反応性染料、及び塩基性染料が使用可能であり、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
前記染料として、例えば、C.I.アシッドイエロー 17,23,42,44,79,142、C.I.アシッドレッド 52,80,82,249,254,289、C.I.アシッドブルー 9,45,249、C.I.アシッドブラック 1,2,24,94、C.I.フードブラック 1,2、C.I.ダイレクトイエロー 1,12,24,33,50,55,58,86,132,142,144,173、C.I.ダイレクトレッド 1,4,9,80,81,225,227、C.I.ダイレクトブルー 1,2,15,71,86,87,98,165,199,202、C.I.ダイレクトブラック 19,38,51,71,154,168,171,195、C.I.リアクティブレッド 14,32,55,79,249、C.I.リアクティブブラック 3,4,35が挙げられる。
非白色組成液中の色材の含有量は、画像濃度の向上、良好な定着性や吐出安定性の点から、0.1質量%以上15質量%以下が好ましく、より好ましくは1質量%以上10質量%以下である。
顔料を分散してインクを得るためには、顔料に親水性官能基を導入して自己分散性顔料とする方法、顔料の表面を樹脂で被覆して分散させる方法、分散剤を用いて分散させる方法、などが挙げられる。
顔料に親水性官能基を導入して自己分散性顔料とする方法としては、例えば、顔料(例えばカーボン)にスルホン基やカルボキシル基等の官能基を付加することで、水中に分散可能とする方法が挙げられる。
顔料の表面を樹脂で被覆して分散させる方法としては、顔料をマイクロカプセルに包含させ、水中に分散可能とする方法が挙げられる。これは、樹脂被覆顔料と言い換えることができる。この場合、インクに配合される顔料はすべて樹脂に被覆されている必要はなく、本発明の効果が損なわれない範囲において、被覆されない顔料や、部分的に被覆された顔料がインク中に分散していてもよい。
分散剤を用いて分散させる方法としては、界面活性剤に代表される、公知の低分子型の分散剤、高分子型の分散剤を用いて分散する方法が挙げられる。
分散剤としては、顔料に応じて例えば、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン界面活性剤等を使用することが可能である。
竹本油脂社株式会社製RT-100(ノニオン系界面活性剤)や、ナフタレンスルホン酸Naホルマリン縮合物も、分散剤として好適に使用できる。
分散剤は1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
<顔料分散体>
顔料に、水や有機溶剤などの材料を混合してインクを得ることが可能である。また、顔料と、その他水や分散剤などを混合して顔料分散体としたものに、水や有機溶剤などの材料を混合してインクを製造することも可能である。
前記顔料分散体は、水、顔料、顔料分散剤、必要に応じてその他の成分を混合、分散し、粒径を調整して得られる。分散は分散機を用いると良い。
顔料分散体における顔料の粒径については特に制限はないが、顔料の分散安定性が良好となり、吐出安定性、画像濃度などの画像品質も高くなる点から、最大個数換算で最大頻度が20nm以上500nm以下が好ましく、20nm以上150nm以下がより好ましい。顔料の粒径は、粒度分析装置(ナノトラック Wave-UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
前記顔料分散体における顔料の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、良好な吐出安定性が得られ、また、画像濃度を高める点から、0.1質量%以上50質量%以下が好ましく、0.1質量%以上30質量%以下がより好ましい。
前記顔料分散体は、必要に応じて、フィルター、遠心分離装置などで粗大粒子をろ過し、脱気することが好ましい。
本発明における白色組成液は、必要に応じて前処理液と組み合わせて用いても良い。
前処理液は、凝集剤、有機溶剤、水を含有し、必要に応じて界面活性剤、消泡剤、pH調整剤、防腐防黴剤、防錆剤等を含有しても良い。
有機溶剤、界面活性剤、消泡剤、pH調整剤、防腐防黴剤、防錆剤は、白色組成液に用いる材料と同様の材料を使用でき、その他、公知の処理液に用いられる材料を使用できる。
凝集剤の種類は特に限定されず、水溶性カチオンポリマー、酸、多価金属塩等が挙げられる。
<記録媒体>
記録媒体としては特に制限はなく、普通紙、光沢紙、特殊紙、布などを用いることもできるが、非浸透性基材を用いても良好な画像形成が可能である。
前記非浸透性基材とは、水透過性、吸収性が低い表面を有する基材であり、内部に多数の空洞があっても外部に開口していない材質も含まれ、より定量的には、ブリストー(Bristow)法において接触開始から30msec1/2までの水吸収量が10mL/m以下である基材をいう。
前記非浸透性基材としては、例えば、塩化ビニル樹脂フィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネートフィルムなどのプラスチックフィルムを、好適に使用することができる。
<記録物>
本発明のインク記録物は、記録媒体上に、本発明のインクを用いて形成された画像を有してなる。
インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法により記録して記録物とすることができる。
<記録装置、記録方法>
本発明のインクは、インクジェット記録方式による各種記録装置、例えば、プリンタ、ファクシミリ装置、複写装置、プリンタ/ファックス/コピア複合機、立体造形装置などに好適に使用することができる。
本発明において、記録装置、記録方法とは、記録媒体に対してインクや各種処理液等を吐出することが可能な装置、当該装置を用いて記録を行う方法である。記録媒体とは、インクや各種処理液が一時的にでも付着可能なものを意味する。
この記録装置には、インクを吐出するヘッド部分だけでなく、記録媒体の給送、搬送、排紙に係わる手段、その他、前処理装置、後処理装置と称される装置などを含むことができる。
記録装置、記録方法は、加熱工程に用いる加熱手段、乾燥工程に用いる乾燥手段を有しても良い。加熱手段、乾燥手段には、例えば、記録媒体の印字面や裏面を加熱、乾燥する手段が含まれる。加熱手段、乾燥手段としては、特に限定されないが、例えば、温風ヒーター、赤外線ヒーターを用いることができる。加熱、乾燥は、印字前、印字中、印字後などに行うことができる。
また、記録装置、記録方法は、インクによって文字、図形等の有意な画像が可視化されるものに限定されるものではない。例えば、幾何学模様などのパターン等を形成するもの、3次元像を造形するものも含まれる。
また、記録装置には、特に限定しない限り、吐出ヘッドを移動させるシリアル型装置、吐出ヘッドを移動させないライン型装置のいずれも含まれる。
更に、この記録装置には、卓上型だけでなく、A0サイズの記録媒体への印刷も可能とする広幅の記録装置や、例えばロール状に巻き取られた連続用紙を記録媒体として用いることが可能な連帳プリンタも含まれる。
記録装置の一例を以下に示す。
図1乃至図2を参照して記録装置の一例を説明する。図1は同装置の斜視説明図である。図2はメインタンクの斜視説明図である。記録装置の一例としての画像形成装置400は、シリアル型画像形成装置である。画像形成装置400の外装401内に機構部420が設けられている。ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ホワイト(W)などの各色用のメインタンク410(410a、410b、410c、410d、410e)の各インク収容部411は、例えばアルミニウムラミネートフィルム等の包装部材により形成されている。インク収容部411は、例えば、プラスチックス製の収容容器ケース414内に収容される。これによりメインタンク410は、各色のインクカートリッジとして用いられる。
一方、装置本体のカバー401cを開いたときの開口の奥側にはカートリッジホルダ404が設けられている。カートリッジホルダ404には、メインタンク410が着脱自在に装着される。これにより、各色用の供給チューブ436を介して、メインタンク410の各インク排出口413と各色用の吐出ヘッド434とが連通し、吐出ヘッド434から記録媒体へインクを吐出可能となる。
図3を参照して更に別の記録装置の一例を説明する。ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ホワイト(W)などの各色インクのインクカートリッジと吐出ヘッドを備える各色印刷ユニット23a、23b、23c、23d、23eにより、供給ロール21から供給された被記録媒体22にインクが吐出される。その後、被記録媒体22は印刷物巻き取りロール26へと搬送される。各印刷ユニット23a、23b、23c、23d、23eには、インク吐出部でインクが液状化するように、加温機構を設けてもよい。また必要に応じて、接触又は非接触により記録媒体を室温程度まで冷却する機構を設けてもよい。また、インクジェット記録方式としては、吐出ヘッド幅に応じて間欠的に移動する記録媒体に対し、ヘッドを移動させて記録媒体上にインクを吐出するシリアル方式や、連続的に記録媒体を移動させ、一定の位置に保持されたヘッドから記録媒体上にインクを吐出するライン方式のいずれであっても適用することができる。
インクを乾燥させるための加熱機構は、被記録媒体22の搬送経路上に設けることによって被記録媒体22に吐出したインクを乾燥させることができる。例えば、各色印刷ユニット23a、23b、23c、23d、23eと印刷物巻き取りロール26との間に加熱機構を設けたり、各印刷ユニット23a、23b、23c、23d、23e下部に設けたり、或いはこれらを併用したりすることによって記録媒体22に吐出したインクを乾燥させることができる。
加熱機構は、例えばドラムヒーターの様な接触加熱式のものや、IRヒーターの様な非接触加熱式のものなどを適宜使用すると良い。
記録装置には、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ホワイト(W)インクを吐出する部分だけでなく、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ホワイト(W)以外のインクや、前処理装置、後処理装置と称される装置などを含むことができる。
前処理装置、後処理装置の一態様として、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ホワイト(W)などのインクの場合と同様に、前処理液や、後処理液を有する液体収容部と液体吐出ヘッドを追加し、前処理液や、後処理液をインクジェット記録方式で吐出する態様がある。
前処理装置、後処理装置の他の態様として、インクジェット記録方式以外の、例えば、ブレードコート法、ロールコート法、スプレーコート法による前処理装置、後処理装置を設ける態様がある。
なお、インクの使用方法としては、インクジェット記録方法に制限されず、広く使用することが可能である。インクジェット記録方法以外にも、例えば、ブレードコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ディップコート法、カーテンコート法、スライドコート法、ダイコート法、スプレーコート法などが挙げられる。
<後処理液>
後処理液は、透明な層を形成することが可能であれば、特に限定されない。後処理液は、有機溶剤、水、樹脂、界面活性剤、消泡剤、pH調整剤、防腐防黴剤、防錆剤等、必要に応じて選択し、混合して得られる。また、後処理液は、記録媒体に形成された記録領域の全域に塗布しても良いし、インク像が形成された領域のみに塗布しても良い。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。また、以下の記載においては特に明記しない限り、「部」は「質量部」を示し、「%」は「質量%」を示す。
[中空粒子1の調製]
メタクリル酸メチル136部、メタクリル酸84部、乳化剤としてネオゲンSF-20(第一工業製薬株式会社製)6部、及びイオン交換水110部からなる混合物を、ホモミキサーを用いて乳化し、均一な乳白色のエマルションを得た。
次に、攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、及び還流管を備えたフラスコ内に、予めイオン交換水231部を仕込み、窒素を導入しつつ70℃に昇温した。次いで、5%過硫酸アンモニウム水溶液9部を投入した後、予め調製しておいた前記エマルションを2.5時間かけて連続的に滴下した。また、滴下開始から3時間経過するまでの間、1時間毎に5%過硫酸アンモニウム水溶液1.8部を投入した。滴下終了後70℃で2時間熟成した後冷却し、種粒子の分散液である[種粒子分散液1]を得た。
<一段階目の重合>
攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、及び還流管を備えたフラスコ内に、窒素を導入しつつ、イオン交換水140部、5%過硫酸アンモニウム水溶液9部を仕込み、上記[種粒子分散液1]53部を滴下投入し、撹拌しながら70℃に昇温した。
一方、ブチルメタクリレート3.5部、メチルメタクリレート19部、メタクリル酸0.6部、ネオゲンSF-20(第一工業製薬株式会社製)6部、イオン交換水56部からなる混合物を、ホモミキサーを用いて乳化し、均一な乳白色のエマルションを得た。このエマルションを、前記種粒子を含む溶液に滴下ロートを通して30分間かけて均一に滴下し、これと同時に5%過硫酸ナトリウム水溶液1.8部を30分間かけ滴下した。滴下終了後70℃で1時間熟成した。
<二段階目の重合>
スチレン75部、前記構造式(1)で表される化合物7部、ジビニルンゼン0.5部、ネオゲンSF-20(第一工業製薬株式会社製)6部、イオン交換水60部の混合物を、ホモミキサーを用いて乳化し、均一な乳白色のエマルションを得た。このエマルションを、前記一段階目の重合で得られた反応液に滴下ロートを通して60分間かけて均一に滴下し、これと同時に5%過硫酸ナトリウム水溶液1.8部を60分間かけて均一に滴下した。滴下終了後、種粒子を膨潤、溶解させるために、28%のアンモニア水7.5部を滴下し、70℃で1時間熟成した後冷却し[中空粒子1]を得た。
「中空粒子1」の体積平均粒径は490nm、「中空粒子1」を乾燥させて得た樹脂膜のガラス転移温度は120℃であった。
[中空粒子2の調製]
メタクリル酸メチル136部、メタクリル酸84部、乳化剤としてネオゲンSF-20(第一工業製薬株式会社製)6部、及びイオン交換水110部からなる混合物を、ホモミキサーを用いて乳化し、均一な乳白色のエマルションを得た。
次に、攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、及び還流管を備えたフラスコ内に、予めイオン交換水231部を仕込み、窒素を導入しつつ70℃に昇温した。次いで、5%過硫酸アンモニウム水溶液9部を投入した後、予め調製しておいた前記エマルションを2.5時間かけて連続的に滴下した。また、滴下開始から3時間経過するまでの間、1時間毎に5%過硫酸アンモニウム水溶液1.8部を投入した。滴下終了後70℃で2時間熟成した後冷却し、種粒子の分散液である[種粒子分散液2]を得た。
<一段階目の重合>
攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、及び還流管を備えたフラスコ内に、窒素を導入しつつ、イオン交換水140部、5%過硫酸アンモニウム水溶液9部を仕込み、上記[種粒子分散液2]53部を滴下投入し、撹拌しながら70℃に昇温した。
一方、ブチルメタクリレート3.5部、メチルメタクリレート19部、メタクリル酸0.6部、ネオゲンSF-20(第一工業製薬株式会社製)6部、イオン交換水56部からなる混合物を、ホモミキサーを用いて乳化し、均一な乳白色のエマルションを得た。このエマルションを、前記種粒子を含む溶液に滴下ロートを通して30分間かけて均一に滴下し、これと同時に5%過硫酸ナトリウム水溶液1.8部を30分間かけ滴下した。滴下終了後70℃で1時間熟成した。
<二段階目の重合>
スチレン75部、前記構造式(2)で表される化合物4部、ネオゲンSF-20(第一工業製薬株式会社製)6部、イオン交換水60部の混合物を、ホモミキサーを用いて乳化し、均一な乳白色のエマルションを得た後、このエマルションを、前記一段階目の重合で得られた反応液に滴下ロートを通して60分間かけて均一に滴下し、これと同時に5%過硫酸ナトリウム水溶液1.8部を60分間かけて均一に滴下した。滴下終了後、種粒子を膨潤、溶解させるために、28%のアンモニア水7.5部を滴下し、70℃で1時間熟成した後冷却し[中空粒子2]を得た。
[中空粒子2]の体積平均粒径は490nm、[中空粒子2]を乾燥させて得た樹脂膜のガラス転移温度は117℃であった。
[中空粒子3の調製]
メタクリル酸メチル136部、メタクリル酸84部、乳化剤としてネオゲンSF-20(第一工業製薬株式会社製)6部、及びイオン交換水110部からなる混合物を、ホモミキサーを用いて乳化し、均一な乳白色のエマルションを得た。
次に、攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、及び還流管を備えたフラスコ内に、予めイオン交換水231部を仕込み、窒素を導入しつつ70℃に昇温した。次いで、5%過硫酸アンモニウム水溶液9部を投入した後、予め調製しておいた前記エマルションを2.5時間かけて連続的に滴下した。また、滴下開始から3時間経過するまでの間、1時間毎に5%過硫酸アンモニウム水溶液1.8部を投入した。滴下終了後70℃で2時間熟成した後冷却し、種粒子の分散液である[種粒子分散液3]を得た。
<一段階目の重合>
攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、及び還流管を備えたフラスコ内に、窒素を導入しつつ、イオン交換水140部、5%過硫酸アンモニウム水溶液9部を仕込み、上記[種粒子分散液3]53部を滴下投入し、撹拌しながら70℃に昇温した。
一方、ブチルメタクリレート2部、メチルメタクリレート13部、2エチルヘキシルアクリレート26部、メタクリル酸0.6部、ネオゲンSF-20(第一工業製薬株式会社製)6部、イオン交換水85部からなる混合物を、ホモミキサーを用いて乳化し、均一な乳白色のエマルションを得た。このエマルションを、前記種粒子を含む溶液に滴下ロートを通して30分間かけて均一に滴下し、これと同時に5%過硫酸ナトリウム水溶液1.8部を30分間かけ滴下した。滴下終了後70℃で1時間熟成した。
<二段階目の重合>
スチレン95部、前記構造式(1)で表される化合物7部、ジビニルベンゼン0.5部、ネオゲンSF-20(第一工業製薬株式会社製)6部、イオン交換水80部の混合物を、ホモミキサーを用いて乳化し、均一な乳白色のエマルションを得た後、このエマルションを、前記一段階目の重合で得られた反応液に滴下ロートを通して60分間かけて均一に滴下し、これと同時に5%過硫酸ナトリウム水溶液1.8部を60分間かけて均一に滴下した。滴下終了後、種粒子を膨潤、溶解させるために、28%のアンモニア水7.5部を滴下し、70℃で1時間熟成した後冷却し[中空粒子3]を得た。
[中空粒子3]の体積平均粒径は500nm、[中空粒子3]を乾燥させて得た樹脂膜のガラス転移温度は124℃であった。
[中空粒子4の調製]
メタクリル酸メチル136部、メタクリル酸84部、乳化剤としてネオゲンSF-20(第一工業製薬株式会社製)6部、及びイオン交換水110部からなる混合物を、ホモミキサーを用いて乳化し、均一な乳白色のエマルションを得た。
次に、攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、及び還流管を備えたフラスコ内に、予めイオン交換水231部を仕込み、窒素を導入しつつ70℃に昇温した。次いで、5%過硫酸アンモニウム水溶液9部を投入した後、予め調整しておいたエマルションを2.5時間かけて連続的に滴下した。また、滴下開始から3時間経過するまでの間、1時間毎に5%過硫酸アンモニウム水溶液1.8部を投入した。滴下終了後70℃で2時間熟成した後冷却し、種粒子の分散液である[種粒子分散液4]を得た。
<一段階目の重合>
攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、及び還流管を備えたフラスコ内に、窒素を導入しつつ、イオン交換水140部、5%過硫酸アンモニウム水溶液9部を仕込み、上記[種粒子分散液4]53部を滴下投入し、撹拌しながら70℃に昇温した。
一方、ブチルメタクリレート3.5部、メチルメタクリレート19部、メタクリル酸0.6部、ネオゲンSF-20(第一工業製薬株式会社製)6部、イオン交換水56部からなる混合物を、ホモミキサーを用いて乳化し、均一な乳白色のエマルションを得た。このエマルションを前記種粒子を含む溶液に滴下ロートを通して30分間かけて均一に滴下し、これと同時に5%過硫酸ナトリウム水溶液1.8部を30分間かけ滴下した。滴下終了後70℃で1時間熟成した。
<二段階目の重合>
スチレン75部、ジビニルンゼン0.5部、ネオゲンSF-20(第一工業製薬株式会社製)6部、イオン交換水60部の混合物を、ホモミキサーを用いて乳化し、均一な乳白色のエマルションを得た後、このエマルションを、前記一段階目の重合で得られた反応液に滴下ロートを通して60分間かけて均一に滴下し、これと同時に5%過硫酸ナトリウム水溶液1.8部を60分間かけて均一に滴下した。滴下終了後、種粒子を膨潤、溶解させるために、28%のアンモニア水7.5部を滴下し、70℃で1時間熟成した後冷却し[中空粒子4]を得た。
[中空粒子4]の体積平均粒径は480nm、[中空粒子4]を乾燥させて得た樹脂膜のガラス転移温度は120℃であった。
[樹脂粒子A]
メタクリル酸メチル120部、アクリル酸2エチルヘキシル30部、スチレン166部、反応性乳化剤としてのアクアロンHS-10(第一工業製薬株式会社製)2.2部、及びイオン交換水166部からなる混合物を、ホモミキサーを用いて乳化し、均一な乳白色のエマルションを得た。
次に、攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、及び還流管を備えた1Lのフラスコ内に、予めイオン交換水、及び硫酸により調製しておいたpH3の水287部を仕込み、窒素を導入しつつ70℃に昇温した。次いで、反応性乳化剤としての10%アクアロンHS-10(第一工業製薬株式会社製)水溶液12.7部、5%過硫酸アンモニウム水溶液8.7部を投入した後、予め調製しておいた前記エマルションを2.5時間かけて連続的に滴下した。また、滴下開始から3時間経過するまでの間、1時間毎に5%過硫酸アンモニウム水溶液1.8部を投入した。滴下終了後70℃で2時間熟成した後冷却し、水酸化ナトリウム水溶液でpHを7~8となるように調整し、[樹脂粒子A]の分散液を得た。
[樹脂粒子A]の、構造式(2)の構造/(構造式(2)の構造+スチレン)の比率は0.40、ガラス転移温度は86℃であった。
[その他の成分]
表1中に示した成分の商品名と供給元は以下のとおりである。
[その他の樹脂粒子]
・スーパーフレックス210(Tg:41℃)(第一工業製薬株式会社製)
・ボンコートCG-8400(Tg:25℃)(DIC株式会社製)
・エリーテルKA-5034(Tg:67℃)(ユニチカ株式会社製)
[界面活性剤]
・ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤 KF-351A(信越化学工業株式会社製)
<白色組成液の調製>
表1に記載の処方に従って各材料を混合攪拌し、0.2μmのポリプロピレンフィルターでろ過して白色組成液1~15を調製した。
<乾燥性(耐ブロッキング性)評価>
PETフィルム(エスペットE-5100、東洋紡株式会社製)に対して、予め白色組成液を充填したインクジェットプリンター(IPSiO GXe5500、株式会社リコー製)を用いて5cm四方のベタ画像を印刷し、その後80℃で1分間乾燥させた。
得られた画像面に、印刷していない基材を5枚重ね、これを10cm×10cm四方のガラス板2枚の間に挟み、その上から0.5kg/cmの荷重をかけた状態で1時間放置した。その後、画像を取出し、上に重ねた基材を剥がして以下の基準に沿って評価した。
評価結果を表1に記載した。
[評価基準]
◎:貼り付き及び転写がない
〇:僅かに貼り付きがあるが、転写は無い
△:僅かに転写が見られる
×:著しく転写が見られる
<貯蔵安定性評価>
作製した白色組成液を密閉容器に入れ、60℃の恒温槽で1週間静置し、下記式(1)で算出される保管前後の粘度変化率から貯蔵安定性を評価した。
粘度変化率(%)
=((60℃で1週間保存後の粘度-初期粘度)/初期粘度)×100 …(1)
評価結果を表1に記載した。
[評価基準]
〇:粘度変化率が10%以内である
△:粘度変化率が10%を超え、20%以内である
×:粘度変化率が20%を超える
<耐擦過性評価>
PETフィルム(エスペットE-5100、東洋紡株式会社製)に対して、予め白色組成液を充填したインクジェットプリンター(IPSiO GXe5500、株式会社リコー製)を用いてベタ画像を印刷し、その後80℃で2分間乾燥させた。
得られた画像を、木綿(カナキン3号)で200gの荷重をかけて20回擦過し、画像の状態を目視で観察し、以下の評価基準に従って評価した。
評価結果を表1に記載した。
[評価基準]
〇:画像状態に変化は見られない
△:僅かに傷、剥がれが見られる
×:画像の剥がれが著しい
Figure 2022164313000005
本発明は下記(1)の白色組成液に係るものであるが、下記(2)~(9)を本発明の実施形態として含む
(1)水及び中空粒子を含有する白色組成液であり、前記中空粒子が、シロキサン構造を含有する樹脂からなることを特徴とする白色組成液。
(2)前記中空粒子のガラス転移温度が100℃以上150℃以下である、上記(1)に記載の白色組成液。
(3)前記白色組成液が更に樹脂粒子を含有し、前記樹脂粒子のガラス転移温度が30℃以上90℃以下である、上記(1)又は(2)に記載の白色組成液。
(4)前記白色組成液中における中空粒子の含有量が10質量%以上25質量%以下である、上記(1)乃至(3)の何れか1項に記載の白色組成液。
(5)前記中空粒子を構成する樹脂がシロキサン構造を含有するスチレン/アクリル樹脂又はメチルメタクリレート樹脂を含有する、上記(1)乃至(4)の何れか1項に記載の白色組成液。
(6)上記(1)乃至(5)のいずれか1項に記載の白色組成液を収容した組成液収容部を備えたことを特徴とする組成液収容容器。
(7)組成液を吐出ヘッドのノズルから吐出させ、記録媒体に付与して記録するインクジェット記録方法において、前記組成液として上記(1)乃至(5)のいずれか1項に記載の白色組成液を用いることを特徴とするインクジェット記録方法。
(8)上記(6)に記載の組成液収容容器と、前記組成液収容容器に収容された前記白色組成液の液滴を吐出させるための吐出ヘッドとを有することを特徴とするインクジェット記録装置。
(9)記録媒体上に上記(1)乃至(5)のいずれか1項に記載の白色組成液を用いて形成された画像を有してなることを特徴とする記録物。
(図1及び図2について)
400 画像形成装置
401 画像形成装置の外装
401c 装置本体のカバー
404 カートリッジホルダ
410 メインタンク
410a、410b、410c、410d、410e ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ホワイト(W)の各色用のメインタンク
411 インク収容部
413 インク排出口
414 収容容器ケース
420 機構部
434 吐出ヘッド
436 供給チューブ
(図3について)
21 供給ロール
22 被記録媒体
23a、23b、23c、23d、23e 印刷ユニット
26 印刷物巻取りロール
特開2010-031196号公報 特開2015-124342号公報 特開2019-163352号公報

Claims (9)

  1. 水及び中空粒子を含有する白色組成液であり、前記中空粒子が、シロキサン構造を含有する樹脂からなることを特徴とする白色組成液。
  2. 前記中空粒子のガラス転移温度が100℃以上150℃以下である、請求項1に記載の白色組成液。
  3. 前記白色組成液が更に樹脂粒子を含有し、前記樹脂粒子のガラス転移温度が30℃以上90℃以下である、請求項1又は2に記載の白色組成液。
  4. 前記白色組成液中における中空粒子の含有量が10質量%以上25質量%以下である、請求項1乃至3の何れか1項に記載の白色組成液。
  5. 前記中空粒子を構成する樹脂が、シロキサン構造を含有するスチレン/アクリル樹脂又はメチルメタクリレート樹脂を含有する、請求項1乃至4の何れか1項に記載の白色組成液。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の白色組成液を収容した組成液収容部を備えたことを特徴とする組成液収容容器。
  7. 組成液を吐出ヘッドのノズルから吐出させ、記録媒体に付与して記録するインクジェット記録方法において、前記組成液として請求項1乃至5のいずれか1項に記載の白色組成液を用いることを特徴とするインクジェット記録方法。
  8. 請求項6に記載の組成液収容容器と、前記組成液収容容器に収容された前記白色組成液の液滴を吐出させるための吐出ヘッドとを有することを特徴とするインクジェット記録装置。
  9. 記録媒体上に請求項1乃至5のいずれか1項に記載の白色組成液を用いて形成された画像を有してなることを特徴とする記録物。
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