JP7004889B2 - 回転圧入排水管装置 - Google Patents
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Description
また、道路造成地などの盛土状に形成された法面や擁壁においても、同様の理由により、法面の土中内部、擁壁の土中内部に向けて、側面に透水孔を有する排水管が打ち込まれている。
本発明は上記従来の課題に鑑み、堤防敷幅が大きな堤体内にも深く挿入することができ、排水効果が向上するばかりでなく、先行堀りを不要にして周辺の土が乱れによる水みちの発生を抑制することができる回転圧入排水管装置を提供することを目的とする。
ことを第3の特徴とする。
第5の特徴とする。
(1)頭部有孔管と排水本体パイプと、これらの中に挿入される先端ロッドを備えた回転圧入シャフトの二重構造にすることで、より深く堤体内に進入させることができ排水効果が向上する。
(2)先行堀りが不要となり、周辺の土が乱れることによる水みちの発生を抑制する。
(3)とくに、盛土で築堤された堤防及び道路、盛土された造成地では経年の沈下に追随して排水本体パイプが撓み、直下に空洞が発生しない。
(4)頭部有孔管に接合された螺旋羽根の高さまで、土中の水を滞留させて集水孔に導く効果がある。
回転圧入排水管装置1は、螺旋羽根3付の頭部有孔管4を組み込むタイプと組み込まないタイプの使い分けが可能な装置であり、比較的大規模の堤防で、その堤防敷幅が大きい場合と、比較的小規模な堤防で、その堤防敷幅が小さい堤防に対応するように開発された。その違いは、大規模堤防に対応する回転圧入排水管装置1には、先頭ロッド2の後部に螺旋羽根3が接合された頭部有孔管4をねじ込み接続させて、その後方に第1の排水本体パイプA5を挿入し、さらにその後方に第2の排水本体パイプB6をねじ込む方法と、比較的小規模な堤防では、先頭ロッド2に螺旋羽根3が接合された頭部有孔管4をねじ込むことなく、その後方に差し込み可能な第1の排水本体パイプA5を挿入し、さらにその後方に第2の排水本体パイプB6をねじ込む方法である。
前者は比較的短尺な回転圧入排水管装置1を回転させることにより、管周面の摩擦力を遮断しながら圧入する工法であり、後者は比較的長尺な回転圧入排水管装置1を回転させることで、螺旋羽根3に推進力が付与されて、尚且つ、この推進力でもって圧入による挿入力が緩和される。回転する部分は、前者では先頭ロッド2のみが回転し、後者では先頭ロッド2及び螺旋羽根3付き頭部有孔管4が回転するだけで、いずれも後続の第1の排水本体パイプA5及び第2の排水本体パイプB6は回転せずに牽引されて土中内に配置される。
回転圧入排水管装置1の回転と圧入は、回転挿入機械(図示せず)で回転圧入シャフト7を回転させながら機械を前進させ回転挿入する。回転圧入シャフト7の構成は、先端シャフト8と、多角形状カプラー9と、先頭シャフト10及び接続シャフト11をねじ込んで繋ぎ構成されている。
回転圧入排水管装置1に回転力を伝えるには、同シャフト先端部分に接続された多角形状カプラー9を先頭ロッド2内の多角形内溝13に嵌装し、同シャフトを回転挿入機械で回転させることにより回転力を伝える。また、挿入は回転圧入機構の前進ストロークの押圧により挿入させていく。
すなわち、前述したように、頭部有孔管4が回転することにより、接合された螺旋羽根3が土中内で推進力を与え、回転圧入排水管装置1内に装填された回転圧入シャフト7後部のフランジ14部分で押圧されながら挿入されて、フランジ14部分が第1の本体排水パイプA5に融着接合された内部の異形パイプフランジ面16に引っ掛かり牽引される。
尚、接続シャフト11は第2の排水本体パイプB6と同様に施工ごとに必要本数を繋いで回転と押圧をシャフトに与える。
先端ロッド12は尖塔状部19を形成した先端シャフト8からなり、後部に多角形状カプラー9をねじ込み、その後方にフランジ14が設けられた回転圧入シャフト7をねじ込んで繋ぐ。さらに、その後方に施工ごとに必要な本数の接続シャフト11をねじ込んで繋ぐ。尖塔状部19を有した先端シャフト8の後部には雄ネジ20が刻設され、フランジ14を有した先頭シャフト10の後方部にはフランジ14の無い接続シャフト11がねじ込まれるように内ネジ21が刻設されている。
前述したように、回転圧入排水管装置1には2種類の組み立て方法があり、先頭ロッド2の後部に螺旋羽根3が接合された頭部有孔管4をねじ込み接続した長尺タイプと、先頭ロッド2の後部に直接差し込み可能な第1の排水本体パイプA5を挿入した短尺タイプの2種類である。ここでは、第1の排水本体パイプA5と第2の排水本体パイプB6のねじ込み接続方法が同じであるため、便宜上、排水本体パイプの説明は長尺タイプで行う。
先ず、先頭ロッド2後部の内ネジ21部に螺旋羽根3が接合された頭部有孔管4の外ネジ22部分をねじ込み接続させる。
次いで、第1の排水本体パイプA5の先端部分に被冠してある補強キャップ24の細まったソケット25を頭部有孔管4後部に差し込み、第2の排水本体パイプB6を繋ぐ。
その後、回転圧入機械を始動させて回転圧入シャフト7を回転させ、排水管装置1を回転させながら機械を前進させ挿入する。当初の回転圧入排水管装置1の長さ分の挿入距離に到達し、回転圧入機械の前進能力が停止すると、回転ドラム内のチャックを解放させて必要本数の第2の排水本体パイプB6並びに接続シャフト11を繋いで同様に機械を再始動して回転圧入させる。この作業を必要長さ分反復して行う。
図1(a)は回転圧入シャフト7を示すものであり、先端シャフト8には雄ネジ20が刻設され、また先頭シャフト10の先端部分にも雄ネジ20が刻設されていて、多角形状カプラー9を介してねじ込み接続されている。先端シャフト8の先端は尖塔状19に形成され、先頭シャフト10の後部にはフランジ14が形成されていて、その後方部には接続シャフト11をねじ込み繋ぐことができるように内ネジ21が刻設されている。また、先頭シャフト10は長尺タイプと短尺タイプを適宜選択してその長さL30を変化させる。
図1(e)は先頭ロッド2と頭部有孔管4の側面図であり、貫通孔26からも集水が可能である。傾斜部31にはコンポジット盛32が施されていて、硬い地層を解して推進する。また、頭部有孔管4の先端部分には外ネジ22が設けられている。側周面には螺旋羽根3が接合されていて、螺旋羽根3の間隔内に複数の集水孔33が開設されている。図1(f)は先頭ロッド2の多角形内溝13を表すものであり、六角断面としているが、多角形状でもよい。
図7(a)に示すように、透水濾過材27は、大きく分けて筒状フィルター27aと棒状フィルター27bと網状フィルター27dとから構成されている。網状フィルター27dは第1の排水本体パイプA5及び第2の排水本体パイプB6の全長に渡って収納され、球状の先端部27hを有する棒状フィルター27bと後端のフィルタフランジ27cが一体的に形成されていて、フィルタフランジ27cは第1の排水本体パイプA5に収納された網状フィルター27dに溶着されている。尚、頭部有孔管4内と棒状フィルター27bの外径には狭小の隙間が空くので、予め筒状フィルター27aを収納することも考えられる。
2 先頭ロッド
3 螺旋羽根
4 頭部有孔管
5 第1の排水本体パイプA
6 第2の排水本体パイプB
7 回転圧入シャフト
8 先端シャフト
9 多角形状カプラー
10 先頭シャフト
11 接続シャフト
12 先端ロッド
13 多角形状内溝
14 フランジ
15 異形パイプ
16 異形パイプフランジ面
17 フランジ面
18 スラストベアリング
19 尖塔状部
20 雄ネジ
21 内ネジ
22 外ネジ
23 平坦面
24 補強キャップ
25 ソケット
26 先頭ロッドの貫通孔
27 透水濾過材
27a筒状フィルター
27b棒状フィルター
27cフィルタフランジ
27d網状フィルター
27e網無パイプ部
27f抜取り用取手
27g網体
27h棒状フィルターの先端部
27i網状フィルターの連結ピン
28 エンドキャップ
29 通水路
30 先頭シャフトの長さL
31 先頭ロッドの傾斜面
32 傾斜面のコンポジット盛り
33 集水孔
34 ソケット
35 ソケットの蓋体
36 蓋体の排水口
37 蓋体の取っ手
38 生分解性グリース
W 排水
S 盛土法面
d 集水孔無し区間
Claims (6)
- 堤防又は道路などの盛土の土中の浸透水を排水する機能を備えた回転圧入排水管装置において、その先端部の先頭ロッドの貫通孔と外周面に複数の集水孔が開孔されると共に、螺旋羽根が形成された頭部有孔管に第1の排水本体パイプ及び第2の排水本体パイプを繋いで、回転圧入シャフトを挿入して接続された頭部有孔管を回転させながら土中を推進させると共に、後続の前記第1の排水本体パイプ及び第2の排水本体パイプを牽引するようにした回転圧入排水管装置において、前記頭部有孔管の先頭ロッドに回転圧入シャフトのカプラーを嵌装し、当該回転圧入シャフトの回転力を先頭ロッド及び頭部有孔管に伝達させて回転させながら、後続の第1の排水本体パイプの回転を遮断するように第1の排水本体パイプ内部にスラストベアリングを装着したことを特徴とする回転圧入排水管装置。
- 回転圧入シャフトには、その後部にスラストベアリング面を当接させるフランジが形成され、スラストベアリング対面部分により後続の第1の排水本体パイプに融着接合された異形パイプ内部面にも当接されていて、後続の第1の排水本体パイプに回転圧入シャフトの牽引力と圧入力は伝達されるが、回転力はベアリング効果により遮断されることを特徴とする請求項1記載の回転圧入排水管装置。
- 後続の第2の排水本体パイプの両端には、それぞれ外ネジ及び内ネジが形成されていて、牽引挿入時の引張力と同等程度の剛性を有すると共に、逆ネジで接続されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の回転圧入排水管装置。
- 回転圧入シャフトの挿入完了後、当該回転圧入シャフトの抜き取りに際して、螺旋羽根が当該回転圧入シャフトと先頭ロッドと頭部有孔管及び後続の第1の排水本体パイプ及び第2の排水本体パイプの間隙に働く摩擦抵抗による回転圧入排水管装置の移動を不動に規制可能な引抜抵抗力を有することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の回転圧入排水管装置。
- 先端ロッド及び頭部有孔管はステンレス製であり、また、後続の第1の排水本体パイプ及び第2の排水本体パイプはポリエチレン製又は鋼管であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の回転圧入排水管装置。
- 回転圧入排水管装置は、集水孔から流入する土粒子等をフィルタリングする透水濾過材が嵌装されていて当該透水濾過材には交換用の抜取用取手が装着されていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の回転圧入排水管装置。
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