JP7004723B2 - 過酸化水素、過酸化塩、重炭酸塩、および少なくとも1種のポリリン誘導体を含む、毛髪淡色化組成物 - Google Patents

過酸化水素、過酸化塩、重炭酸塩、および少なくとも1種のポリリン誘導体を含む、毛髪淡色化組成物 Download PDF

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Description

本発明は、ケラチン物質、好ましくはケラチン繊維、特にヒトケラチン繊維たとえば毛髪を淡色化するための組成物に関し、それには、(a)過酸化水素および/または1種または複数の過酸化水素生成系から選択される、1種または複数の化学的酸化剤;(b)1種または複数の重炭酸塩および/または1種または複数の重炭酸塩生成系;(c)その組成物の合計質量を基準にして、0.5質量%以上の合計含量である、1種または複数のポリリン誘導体;(d)1種または複数の過酸化塩、が含まれ、好ましくは、その組成物のpHは、11以下、好ましくは10以下、好ましくは9.7以下である。
本発明はさらに、前記組成物を使用する淡色化方法、およびさらには、前記淡色化組成物を使用するのに好適な多区画(multi-compartment)デバイスにも関する。
本発明は、ケラチン物質、好ましくはケラチン繊維の淡色化の分野、より特には、毛髪の淡色化の分野に関する。
毛髪の淡色化は、「色調深度(tone depth)」によって評価されるが、それは、淡色化の程度またはレベルの特性を表している。「色調(tone)」の概念は、自然な色合い(natural shade)の分類に基づいていて、一段階の色調で、それぞれの色合いを、それの直前または直後の色合いから区別している。自然な色合いの定義および分類は、ヘアスタイリングの専門家には周知であって、公刊物の(非特許文献1)に公表されている。
色調深度は、1(黒色)から10(極めて明るいブロンド)までの範囲であり、1単位が1色調に相当していて、数字が大きいほど、色合いが明るくなる。
淡色化によって、頭髪の最初の自然な色調深度よりは明るい色調深度を与えることが可能となるが、これは、消費者によって特に求められていることである。
通常採用されている、ヒトケラチン繊維を淡色化するための方法は、ほとんどの場合、アルカリ性のpH条件下で、少なくとも1種の酸化剤を含む水性組成物を使用することからなっている。この酸化剤は、毛髪のメラニンを分解させる役割を有していて、それにより、存在させる酸化剤の性質にも依存するが、多少なりとも明確な淡色化をその繊維に与える。したがって、比較的に穏やかな淡色化では、その酸化剤は、一般的には過酸化水素である。より強力な淡色化が望まれる場合には、過酸化水素の存在下に、過酸化塩、たとえば過硫酸塩が通常使用される。
その淡色化方法が、一般的には、高いアルカリ性条件下で実施され、最も一般的に使用されるアルカリ性薬剤がアンモニア水であるという事実から、1つの困難が生じる。アンモニア水を使用することは、このタイプの方法では、特に有利である。特に、それによって、その組成物のpHを、酸化剤の活性化を起こさせることが可能なアルカリ性のpHに調節することが可能となる。しかしながら、このアルカリ性薬剤は、ケラチン繊維の膨潤の原因ともなり、繊維の鱗片を開かせ、それによって、繊維の中への酸化剤の浸透が促進され、その反応の効力が高くなる。
しかしながら、この塩基性化剤は揮発性が高く、それが原因で、その方法の際に消散するアンモニアの、強烈で、かなり不快な臭気特性のために使用者に不快感を与える。
さらには、アンモニアが消散した量だけ、このロスを補う目的で、必要以上に高い量で使用することが必要となる。このことは、使用者にとって重大な結果を与えない訳ではなく、使用者は、臭気による迷惑に留まるだけではなく、より大きな耐えがたいリスクにも直面する可能性もあるが、それはたとえば、頭皮が刺激され、それが刺すような痛みに反映されたりする。
さらには、アンモニア水と過硫酸塩を使用することによって、毛髪繊維のまとまりに問題がない訳ではなく、毛髪の質が損なわれる恐れもある。この毛髪の質の劣化の本質的な原因は、その美容的性能たとえばその艶の低下、およびその機械的性能の低下、より特にはその機械的強度の低下(これは、その空隙率の増大にも反映される)である。毛髪が、弱められ、その後の処理、たとえばブロー乾燥の際に、脆くなる可能性もある。
アンモニア水の全部または幾分かを、1種または複数の他の標準的な塩基性化剤、たとえばアルカノールアミンと置きかえることも提案されたが、ここで提案された解決法では、アンモニア水をベースとしたものと同程度の効果を有する組成物が得られず、その理由は特に、それらの塩基性化剤が、酸化剤の存在下で顔料着色された繊維に十分な淡色化を与えられないからである。さらには、モノエタノールアミンは、高濃度で使用すると、頭皮に刺激を与える可能性がある。
したがって、繊維に十分な淡色化を与えることを可能としなければならない、毛髪淡色化手法には、一般的には、過酸化水素水溶液との混合物として、塩基性化剤として、アンモニア水もしくはモノエタノールアミンのいずれかを使用するか、またはそうでなければ、モノエタノールアミンとアンモニア水との混合物を使用することが含まれる。
Charles Zviak,"Siences des traitements capillaires[Hair treatment science]"(Masson,1988),p.215 and 278
したがって、本発明の目的の1つは、ケラチン物質、好ましくはヒトケラチン繊維たとえば毛髪を淡色化するための組成物を提供することであるが、そのものは、上述のような欠点を有していない、すなわち、それらは、極めて良好な淡色化性能を作り出すことが可能でありながらも、同時に、既存の組成物よりも優れた作業品質を有しており、特に、繊維にそれらを適用している際またはそれらを調製している際の不快臭がより小さく、そして、頭皮が十分に耐えられ、毛髪の性質(繊維のまとまりおよび手触り感)が損なわれることがない。
特に、本発明による方法によって、低含量の過酸化塩を含むか、および/またはそのpHが、従来技術の組成物よりもアルカリ性度が弱い(すなわち、7により近い)組成物を用いて、良好なレベルの淡色化を得ることが可能となった(淡色化力が得られた)。
これらの目的および他の目的が本発明によって達成されたが、したがってその1つの主題が、以下のものを含む、ケラチン物質、好ましくはケラチン繊維、特にヒトケラチン繊維たとえば毛髪を淡色化するための、化粧用組成物である:
(a)1種または複数の化学的酸化剤(好ましくは過酸化水素および/または1種または複数の過酸化水素生成系から選択されるが、過酸化塩(d)以外のもの)、
(b)1種または複数の重炭酸塩および/または1種または複数の重炭酸塩生成系、
(c)1種または複数のポリリン誘導体(好ましくは、少なくとも1個の酸素原子および/または少なくとも1個の炭素原子、好ましくは少なくとも1個の酸素原子を含む少なくとも1種のリンカーLを介して共有結合で共に結合された少なくとも2個のリン原子を含む直鎖状もしくは環状の化合物から選択され、前記ポリリン誘導体は、その組成物の合計質量を基準にして、0.5質量%以上の合計含量で存在している)、
(d)1種または複数の過酸化塩;
この組成物のpHは、好ましくは11以下、好ましくは10以下、好ましくは9.7以下である。
本発明の目的においては、「淡色化するための組成物」または「淡色化組成物」という用語は、ケラチン物質、ケラチン繊維に適用される、直ぐに使用することが可能な組成物を意味している。その淡色化組成物は、前記繊維に適用する直前に調製してもよい。
本発明の1つの主題はさらに、ケラチン物質、好ましくはケラチン繊維、特にヒトケラチン繊維たとえば毛髪を淡色化するための方法である。
本発明はさらに、本発明における組成物を使用するための多区画デバイスにも関する。
このように、本発明における組成物によって、ケラチン繊維の上に、特に淡色化のレベルおよび淡色化の均質性の点において、ならびにさらに輝きの中和の点(特にCIEL色評価系における色パラメーターbに関して)、極めて良好な淡色化性能を与えることが可能となり、それでもなお、それと同時に、繊維のまとまりを保持し(繊維の破断量を制限し)、そして繊維の良好な手触り品質を保持している。
さらには、本発明における淡色化方法は、ケラチン繊維へのそれら適用の際、またはそれらの調製の際の臭気に伴う欠点を有していない、組成物の使用も可能とする。
以下の記述および実施例を読めば、本発明の特徴および利点が、より明らかになるであろう。
以下の文章において、そして特に断らない限り、値の範囲の限界値は、その範囲の中に含まれる。
本発明による方法で処理されるヒトケラチン繊維は、好ましくは、毛髪である。
「少なくとも1種の(at least one)」という表現は、「1種または複数の(one or more)」の表現と等価である。
(a)化学的酸化剤
本発明における淡色化組成物には、過酸化水素、および/または1種または複数の過酸化水素生成系から選択される、本発明における過酸化塩以外の、1種または複数の化学的酸化剤が含まれる。
「化学的酸化剤」という用語は、大気酸素以外の酸化剤を意味している。
第一の特に好ましい実施態様においては、その酸化剤が過酸化水素である。特に、本発明における過酸化塩以外の、過酸化水素生成系は、以下のものから選択することができる:
a)過酸化尿素;
b)過酸化水素を放出することが可能なポリマー錯体、たとえば、特に粉体の形態にあるポリビニルピロリドン/H、ならびに米国特許第5 008 093号明細書;米国特許第3 376 110号明細書;米国特許第5 183 901号明細書に記載されているような、その他のポリマー錯体;
c)適切な物質の存在下で過酸化水素を発生するオキシダーゼ(たとえば、グルコースオキシダーゼの場合のグルコース、または尿酸とウリカーゼ);
d)または、それらの混合物。
本発明の1つの好ましい実施態様においては、その組成物に、過酸化水素、および/またはa)過酸化尿素、b)ポリビニルピロリドン/Hから選択される、過酸化水素を放出することが可能なポリマー錯体;c)オキシダーゼ、から選択される1種または複数の過酸化水素生成系が含まれる。
さらにより好ましくは、本発明における組成物には、酸化剤としての過酸化水素が含まれる。
特定の実施態様においては、過酸化水素(および/または1種または複数の過酸化水素生成系)を、それをケラチン繊維に適用する直前に、本発明における組成物に対して添加することができる。過酸化水素および/または過酸化水素生成剤を含む中間組成物は、酸化性組成物と呼ぶことも可能であり、それには、毛髪-淡色化組成物の中で慣用され、以下においても定義される、各種の追加の化合物または各種のアジュバントがさらに含まれていてもよい。
本発明の特定の形態においては、好適に使用される過酸化水素および/または過酸化水素生成系は、淡色化組成物の合計質量を基準にして、0.1質量%~25質量%、好ましくは1質量%~20質量%、さらにより好ましくは2質量%~15質量%の過酸化水素の合計含量を有している。
(b)重炭酸塩および/または重炭酸塩生成系
本発明による淡色化システムには、1種または複数の重炭酸塩および/または1種または複数の重炭酸塩生成系(炭酸水素塩とも呼ばれる)が含まれる。
重炭酸塩または重炭酸塩生成系は、淡色化方法の際の1種または複数の化粧用組成物の中で使用することができる。
「重炭酸塩生成系」という用語は、たとえば水中の二酸化炭素のような、その場(インサイチュー)で重炭酸塩が生成する系を意味している。
重炭酸塩は、好ましくは、以下のものから選択される:
a)次式のもの:
-- R’,HCO 、ここで、R’は、水素原子、アルカリ金属、またはホスホニウム基R”-(ここでR”は、同一であっても異なっていてもよいが、水素原子、任意選択により置換されていてもよい(C~C)アルキル基たとえばヒドロキシエチルを表す)を表し、R’が水素原子を表している場合には、その炭酸水素塩は、炭酸二水素塩(CO,HO)と呼ばれる;および
-- Met’2+(HCO 、ここでMet’はアルカリ土類金属を表している。
より特には、その重炭酸塩は、アルカリ金属およびアルカリ土類金属の重炭酸塩;好ましくはアルカリ金属の重炭酸塩から選択される。1つの好ましい実施態様においては、その重炭酸塩が、重炭酸アンモニウムではない。
好ましくは、それらは、Na、K、Mg、Ca、およびそれらの混合物の重炭酸塩から、特に炭酸ナトリウムおよび炭酸カリウムならびにそれらの混合物から選択され、好ましくは重炭酸ナトリウムである。
これらの重炭酸塩は、天然水由来、たとえばビシー盆地(Vichy basin)からの湧き水、またはラ・ロシェ・ポセイ(La Roche Posay)からの湧き水、あるいは、バドア水(Badoit water)であってもよい(参照、たとえば、仏国特許第2 814943号明細書)。特に、重炭酸ナトリウム[144-55-8]=NaHCOおよび重炭酸カルシウム=Ca(HCOを挙げることができる。
本発明においては、好適に使用される重炭酸塩薬剤は、その淡色化組成物の合計質量を基準にして0.01質量%~20質量%、さらにより好ましくはその組成物の合計質量を基準にして、0.1質量%~15質量%、さらにより好ましくは0.5質量%~10質量%を占める。
(c)ポリリン誘導体
特に、本発明における淡色化組成物には、c)1種または複数のポリリン誘導体が、その組成物の合計質量を基準にして、0.5質量%以上の合計含量で含まれる。
「ポリリン誘導体」という用語は、好ましくは、少なくとも1個の酸素原子および/または少なくとも1個の炭素原子を含む少なくとも1種のリンカーLを介して共有結合により共に結合されている少なくとも2個のリン原子を含む直鎖状もしくは環状の化合物を意味している。1つの実施形態においては、そのリンカーが少なくとも1個の炭素原子を含んでいる場合、それには、少なくとも1個の窒素原子が含まれていてもよい。
特に好ましくは、本発明の各種の主題において使用されるポリリン誘導体のリンカーLには、少なくとも1個の酸素原子が含まれる。
好ましくは、本発明において使用されるポリリン誘導体が、20個未満のリン原子、好ましくは15個未満のリン原子、好ましくは10個未満のリン原子を含む。
そのポリリン誘導体が、基-P(R)(=O)-OH、基-P(R)(=O)-OM、基>P(=O)-OHおよび/または基>P(=O)-OMから選択される少なくとも2つの基を含んでいるのが好ましいが、ここで:
・ Mは、カチオン性対イオンを表し、好ましくはアルカリ金属およびアルカリ土類金属から選択され、
・ Rは、ヒドロキシル基、基-O-M(ここで、Mは、カチオン性対イオンを表し、好ましくはアルカリ金属およびアルカリ土類金属から選択される)、(C~C)アルキル、(C~C)アルコキシ、シクロアルキルオキシ、または(ヘテロ)アリールオキシ基を表し、かつ
・ >は、リン原子に結合され、環の一部を形成する2つの結合を表す。
本発明においては、前記ポリリン誘導体は、その組成物の合計質量を基準にして、0.5質量%以上の合計含量で存在している。
1つの好ましい実施形態においては、そのポリリン誘導体は、無機のポリリン誘導体から選択される。
また別の実施形態においては、そのポリリン誘導体は、有機のポリリン誘導体から選択される。
好ましくは、本発明における組成物の中に存在しているポリリン誘導体は、非アミン誘導体である。
好ましくは、先に定義されたポリリン誘導体c)は、ポリリン酸塩およびポリホスホン酸塩、ならびにそれらの混合物から選択される。
好ましくは、そのポリリン誘導体はポリリン酸塩である。
好ましくは、先に定義されたポリリン誘導体c)が、以下のものから選択される:
- 以下のものから選択される無機のポリリン誘導体:
o ピロリン酸塩、好ましくは塩の形態にあるもの、好ましくはアルカリ金属塩(水和されていても、あるいは水和されていなくてもよい)、たとえば、ピロリン酸ナトリウム、ピロリン酸カリウム、またはピロリン酸ナトリウム十水和物;
o ヘキサメタリン酸塩、好ましくは塩の形態にあるもの、好ましくはアルカリ金属塩(水和されていても、あるいは水和されていなくてもよい)、たとえばヘキサメタリン酸ナトリウム;
o トリポリリン酸塩、好ましくは塩の形態にあるもの、好ましくはアルカリ金属塩(水和されていても、あるいは水和されていなくてもよい)、たとえばトリポリリン酸ナトリウム;
o トリメタリン酸塩、好ましくは塩の形態にあるもの、好ましくはアルカリ金属塩(水和されていても、あるいは水和されていなくてもよい)、たとえばトリメタリン酸ナトリウム;
o およびそれらの混合物;
- ならびに、好ましくは以下のものから選択される有機のポリリン誘導体:
o 有機ポリリン酸誘導体、たとえばポリリン酸、たとえばフィチン酸(別名:myo-イノシトールヘキサリン酸);
o 有機ポリホスホン酸誘導体、たとえばポリホスホン酸、たとえば、EDTMP、DETMP、ATMP、HEDP、DTPMP、およびそれらの混合物;
- ならびにそれらの混合物。
好ましくは、そのポリリン誘導体は以下のものから選択される:
- 以下のものから選択される無機ポリリン酸塩誘導体:水和もしくは非水和のアルカリ金属のピロリン酸塩、たとえば、ピロリン酸ナトリウム、ピロリン酸カリウム、ピロリン酸ナトリウム十水和物;およびポリリン酸塩、たとえば、ヘキサメタリン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム、トリメタリン酸ナトリウム;およびそれらの混合物;
- および以下のものから選択される有機のポリリン誘導体:有機ポリリン酸誘導体、たとえば、ポリリン酸、たとえばフィチン酸(別名:myo-イノシトールヘキサリン酸)、有機ポリホスホン酸誘導体、たとえば、ポリホスホン酸、たとえば、EDTMP、DETMP、ATMP、HEDP、DTPMP、およびそれらの混合物;
- ならびにそれらの混合物。
好ましくは、そのポリリン誘導体が、無機ポリリン酸塩誘導体から、好ましくは水和もしくは非水和のアルカリ金属のピロリン酸塩から、好ましくはピロリン酸ナトリウム、ピロリン酸カリウム、およびピロリン酸ナトリウム十水和物から選択される。
好ましくは、前記ポリリン誘導体が、下記の式(I)、(II)および(III)のいずれか1つに属する化合物、またはそれらの混合物、およびさらには、それらの溶媒和物、たとえば水和物から選択される:
Figure 0007004723000001
[式中、
- nは、2~10、好ましくは2~6、さらにより好ましくは2~3の範囲であり;
- mは、2~10、好ましくは2~6の範囲であり;
Yは、少なくとも1個のリン原子を含み、かつ任意選択により1個または複数のリンではないヘテロ原子を含んでいてもよいアルキル鎖、または任意選択により1個または複数のヘテロ原子を含んでいてもよい環状の炭素ベースの基を表すが、前記炭化水素ベースの基は、1個または複数のリン原子を含む1個または複数の基で置換されており;
- MまたはM’は、水素原子、アルカリ金属、またはアルカリ土類金属を表し;
- 「----」は、MまたはM’がHの場合には単結合を表し、そうでない場合にはイオン結合を表す]
MまたはM’がH以外のものである場合には、MまたはM’は、その分子全体の電荷がゼロになるようにするということは理解されたい。したがって、二価の金属の場合なら、MとM’は同一の二価の金属を表してよい。
式(I)のポリリン誘導体は、直鎖状である。
式(II)のポリリン誘導体は、環状である。
好ましくは、第一の実施形態においては、そのポリリン誘導体が、好ましくは、以下のものから選択される無機のポリリン酸塩化合物である:
・ ポリリン酸塩および/またはそれらの水和物;およびそれらの混合物、好ましくはナトリウムおよび/またはカリウム塩、たとえばヘキサメタリン酸ナトリウム(SHMP)、
Figure 0007004723000002
ポリリン酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム、トリメタリン酸ナトリウム、好ましくは次式を有するトリポリリン酸ナトリウム:
Figure 0007004723000003
・ ピロリン酸塩および/またはそれらの水和物、およびそれらの混合物、好ましくはナトリウムおよび/またはカリウム塩;好ましくは以下のものから選択されるもの:ピロリン酸ナトリウムおよび/またはピロリン酸カリウム、およびそれらの水和物、たとえば
次式を有するピロリン酸ナトリウム十水和物:
Figure 0007004723000004
または、次式を有するピロリン酸カリウム:
Figure 0007004723000005
第二の実施形態においては、そのポリリン誘導体が、有機ポリリン酸誘導体および/または有機ポリホスホン酸誘導体、好ましくは以下のものから選択されるもの:ポリリン酸、ポリホスホン酸、たとえば、EDTMP、DETMP、ATMP、HEDP、DTPMP
Figure 0007004723000006
DETMP、およびそれらの混合物;
- イミノジ(メチルホスホン)酸(例L)またはその塩、およびそれらの混合物;
Figure 0007004723000007
- 次式のエチドロン酸四ナトリウム(例K)
Figure 0007004723000008
- 次式のフィチン酸
Figure 0007004723000009
- ならびにそれらの混合物。
好ましくは、そのポリリン誘導体が無機のポリリン酸塩から選択され、好ましくは以下のものから選択される:任意選択により水和されていてもよいアルカリ金属のピロリン酸塩、好ましくはピロリン酸ナトリウム、ピロリン酸カリウム、ピロリン酸ナトリウム十水和物から選択される;ならびに、ポリメタリン酸塩、たとえばヘキサメタリン酸ナトリウム、トリメタリン酸ナトリウム;ポリリン酸ナトリウムたとえば、トリポリリン酸ナトリウム、およびそれらの混合物。アルカリ金属としては、好ましくは、ナトリウムおよび/またはカリウムが使用される。
また別の実施形態においては、その有機のポリリン誘導体が、ポリリン酸、たとえば、フィチン酸、ポリホスホン酸、たとえばEDTMP、DETMP、ATMP、HEDP、DTPMP、およびそれらの混合物から選択される。
好ましくは、先に定義されたポリリン誘導体(c)が、それらを含む組成物の質量を基準にして、0.5質量%~20質量%、より特には0.55質量%~15質量%、さらにより好ましくは0.7質量%~12質量%の範囲の合計含量を占める。
特に好ましくは、先に定義されたポリリン誘導体(c)が、その組成物の質量を基準にして、1質量%~10質量%の範囲の合計含量で存在する。
好ましくは、先に定義されたポリリン誘導体(c)が、その組成物の合計質量を基準にして、2質量%~10質量%、好ましくは2.5質量%~10質量%の範囲の合計含量を占める。
特に好ましい実施態様においては、そのポリリン誘導体が、過酸化塩以外のものである。好ましくは、そのポリリン誘導体が、過酸化塩ではない。
(d)過酸化塩
本発明における組成物には、d)1種または複数の過酸化塩が含まれる。好ましくは、その過酸塩が、ポリリン化合物ではない。
特に好ましい方法においては、その過酸化塩が、先に定義されたポリリン誘導体ではない。特に、このことは、先に定義されたポリリン誘導体が、過酸化塩とは異なっているということを意味している。
有利には、その過酸化塩が、アルカリ金属、たとえばカリウムまたはナトリウムの過硫酸塩および過ホウ酸塩;マグネシウムペルオキシドから、単独または混合物として選択される。
特に好ましい実施形態においては、その過酸化塩が、アンモニウム塩ではない。
好ましくは、その組成物には、過酸化塩として、少なくとも1種の過硫酸塩、さらにより好ましくは、過硫酸ナトリウムおよび/または過硫酸カリウムの内の少なくとも1つが含まれる。
有利には、過酸化塩の含量が、その組成物の質量を基準にして、0.01質量%~50質量%、好ましくは0.05質量%~20質量%、さらにより好ましくは0.1質量%~10質量%の範囲である。
追加の酸化剤:
本発明における淡色化組成物には、先に述べた過酸化塩とは別で、過酸化水素または過酸化水素生成系とも別の、1種または複数の追加の酸化剤をさらに含んでいてもよい。
より特には、その追加の酸化剤は、アルカリ金属の臭素酸塩またはフェリシアン化物から選択してもよい。
本発明における組成物には、先に定義された重炭酸塩b)とは別で、そして先に定義されたポリリン誘導体c)とは別の、1種または複数の追加の塩基性化剤をさらに含んでいてもよい。
追加の塩基性化剤
その追加の塩基性化剤は、無機物であっても、有機物であってもよい。それは、以下のものから選択することができる:i)アルカノールアミン、たとえばモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、およびそれらの誘導体、ii)オキシエチレン化および/またはオキシプロピレン化エチレンジアミン、iii)無機または有機の水酸化物、iv)アルカリ金属のケイ酸塩、たとえばメタケイ酸ナトリウム、v)アミノ酸、好ましくは塩基性アミノ酸、たとえばアルギニン、リシン、オルニチン、シトルリンおよびヒスチジン、ならびにvi)次式(II)の化合物:
Figure 0007004723000010
[式中、
- Wは、二価の(C~C)アルキレン基、好ましくはプロピレン基であるが、任意選択により特にヒドロキシル基またはC~Cアルキル基で置換されていてもよく;
- R、R、R、およびRは、同一であっても異なっていてもよく、水素原子、またはC~Cアルキル、またはC~Cヒドロキシアルキル基を表す];
vii)およびそれらの混合物。
無機または有機の水酸化物は、好ましくは、以下のものから選択される:i)アルカリ金属の水酸化物、ii)アルカリ土類金属の水酸化物、たとえば水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウム、iii)遷移金属の水酸化物、たとえば、第III、IV、VおよびVI族からの金属の水酸化物、ならびにiv)ランタニドまたはアクチニドの水酸化物。それらを存在させる場合には、先に定義された塩基性化剤d)は、それらを含む組成物の合計質量を基準にして、好ましくは0.001質量%~10質量%、より特には0.005%~8%を占める。
本発明の有利な実施形態においては、本発明における組成物には、いかなるアンモニア、あるいは、いかなるアンモニア生成化合物、たとえばアンモニウム塩も含まない。
特に好ましい実施形態においては、その組成物には、いかなるアンモニウム塩も含まない。したがって、好ましくは、その追加のアルカリ性薬剤は、アンモニアまたはアンモニウム塩からは選択されない。
本発明の有利な実施形態においては、本発明における淡色化組成物には、たとえばアルカノールアミンのような、特にモノエタノールアミンのような有機アミンは、一切含まない。
好ましくは、本発明における淡色化組成物には、いかなる追加のアミノアルカリ性薬剤も、特にアンモニアまたは有機アミンを含まない。
本発明における組成物は、先に述べたポリリン誘導体(c)以外の、1種または複数の酸性化剤をさらに含んでいてもよい。
酸性化剤の中でも、例として挙げられるのは、以下のものである:鉱酸、たとえば塩酸、(オルト)リン酸、ホウ酸、硝酸、もしくは硫酸、または有機酸、たとえば少なくとも1個のカルボン酸基を含む化合物、たとえば酢酸、酒石酸、クエン酸もしくは乳酸、スルホン酸基、ホスホン酸基、またはリン酸基を含む化合物。
好ましくは、その酸性化剤が、リンやポリリン誘導体とは別なものである。その酸性化剤が、リンやポリリン化合物ではないのが好ましい。
塩酸、硫酸、ホウ酸、さらにはカルボン酸、たとえば酢酸、乳酸、クエン酸、またはスルホン酸から選択することが可能な、酸性化剤を添加することによって、それを調節することができる。
組成物のpH
本発明における淡色化組成物は、11以下、好ましくは、10以下、好ましくは9.7以下のpHを有している。
好ましくは、本発明における組成物は、6~11、6~10、好ましくは7~9.7の範囲のpHを有している。
本発明における組成物のpHが7~8.5の範囲であれば、好ましい。
先行する請求項のいずれか1項に記載の組成物であって、そのpHが、11以下、好ましくは10以下、好ましくは9.7以下であり、好ましくはpHの範囲が、6~11、好ましくは6~10、好ましくは6~9.7、好ましくは7~8.5であることを特徴とする、組成物。
特に、既存の淡色化組成物に比較して、本発明における組成物を使用すれば、良好または、さらに良好な淡色化のレベルを得ることが可能となり、しかもそれと同時に、実質的に、より低いpH(すなわち、7により近いpH)を有していることが観察される。
脂肪族物質
1つの実施形態においては、本発明における組成物には、1種または複数の脂肪性物質を含んでいてよい。
本発明の目的においては、「脂肪性物質」という用語は、通常の室温(20~25℃)、大気圧(760mmHg、すなわち、1.013×10Pa)で水の中に不溶性で、水中溶解度が、5%未満、好ましくは1%未満、さらにより好ましくは0.1%未満の有機化合物を意味している。脂肪性物質は、一般的には、それらの構造の中に、少なくとも6個の炭素原子を含む、炭化水素ベースの鎖を有している。それに加えて、その脂肪族物質は一般的に、同じ温度および圧力条件下では、有機溶媒、たとえばクロロホルム、エタノール、ベンゼン、液状石油ゼリー、またはデカメチルシクロペンタシロキサンなどの中に可溶性である。
それらの脂肪性物質はさらに、非-(ポリ)オキシアルキル化、そして非-(ポリ)グリセロール化である。別の言い方をすれば、それらの脂肪性物質は、それらの構造の中に、(ポリ)エチレンオキシド単位、または(ポリ)グリセロール単位、または(ポリ)プロピレングリコール単位を含んでいない。
脂肪性物質は、固体の脂肪性物質および/または液体の脂肪性物質(「オイル」とも呼ばれる)、ならびにそれらの混合物から選択することができる。
「オイル」という用語は、液体である、すなわち室温(25℃)、大気圧(760mmHg、すなわち、1.013×10Pa)で、それ自体の質量の作用によって流動することが可能であるような、「脂肪性物質」を意味している。好ましくは、25℃の温度、1s-1の剪断速度のときの、オイルの粘度が、10-3Pa.s~2Pa.sの間である。それは、コーン-プレート様式のThermo Haake RS600レオメーター、またはそれと同等の機器を用いて測定することができる。
本発明の目的においては、「固体の脂肪性物質」という用語は、室温(20~25℃)および大気圧(760mmHg、すなわち、1.013×10Pa)では液体でない、特に、固体の化合物、または上述の条件下、1s-1の剪断速度で、2Pa.sよりも高い粘度を有している化合物である、脂肪性物質を意味している。
本発明における組成物の中で使用される固体の脂肪性物質は、室温より高い融点、好ましくは、40℃以上、好ましくは、46~95℃の範囲の融点を有している。
特に、その脂肪性物質は、炭化水素ベースの脂肪性物質、シリコーン脂肪性物質および/またはフルオロ脂肪性物質から選択することができる。
「炭化水素ベースの脂肪性物質」という用語は、炭素原子および水素原子、そして任意選択により酸素原子または窒素原子から実質的に形成されるか、さらにはそれらから構成されていてもよいが、ケイ素原子またはフッ素原子はまったく含まない脂肪性物質を意味している。それに含まれるのは、アルコール、エステル、エーテル、カルボン酸、アミンおよび/またはアミド基である。
その炭化水素ベースの脂肪性物質は、特に、炭化水素、動物由来の脂肪性物質、植物由来の脂肪性物質、脂肪族アルコール、脂肪族エステル、および脂肪族エーテルから選択することができる。
第一の実施形態においては、その脂肪性物質が、シリコーン脂肪性物質であってよい。
「シリコーン脂肪性物質」という用語は、少なくとも1個のケイ素原子を含む脂肪性物質を意味している。「非シリコーン脂肪性物質」という用語は、ケイ素(Si)原子をまったく含まない脂肪性物質を意味している。
1つの実施形態においては、そのシリコーン脂肪性物質が、液状シリコーンオイル(別名:シリコーンオイルまたは液状シリコーン)であってよい。「液状シリコーン」という用語は、通常の温度(25℃)および大気圧(760mmHg;すなわち、1.013×10Pa)では液体であるオルガノポリシロキサンを意味している。
好ましくは、そのシリコーンは、液体のポリジアルキルシロキサン、特に、液体のポリジメチルシロキサン(PDMS)、および少なくとも1個のアリール基を含む液体のポリオルガノシロキサンから選択される。
ポリジアルキルシロキサンは、特に、トリメチルシリル末端基を含むポリジメチルシロキサン、およびジメチルシラノール末端基を含むポリジメチルシロキサン(ジメチコノール(CTFA)の名称で知られている)から選択される。アリール基を含むポリオルガノシロキサンは、特にポリジアリールシロキサン、特にポリジフェニルシロキサン、およびポリアルキルアリールシロキサンから選択される。
オルガノポリシロキサンについては、Walter Noll、”Chemistry and Technology of Silicones”(1968,Academic Press)に、さらに詳しく定義されている。それらは、揮発性であっても、不揮発性であってもよい。
それらが揮発性である場合には、そのシリコーンは、より特には、60℃~260℃の間の沸点を有するもの、さらにより特には、以下のものから選択される:
(i)3~7個、好ましくは4~5個のケイ素原子を含む環状ポリジアルキルシロキサン。それらは、たとえば、オクタメチルシクロテトラシロキサン(特に、Volatile Silicone(登録商標)7207(Union Carbide製)またはSilbione(登録商標)70045 V2(Rhodia製)の商品名で販売されている)、デカメチルシクロペンタシロキサン(Volatile Silicone(登録商標)7158(Union Carbide製)、およびSilbione(登録商標)70045 V5(Rhodia製)の商品名で販売されている)、およびそれらの混合物である。
次式を有する、ジメチルシロキサン/メチルアルキルシロキサンタイプのシクロコポリマー、たとえば、Volatile Silicone(登録商標)FZ 3109(Union Carbide販売)を挙げることもできる:
Figure 0007004723000011
環状ポリジアルキルシロキサンとオルガノケイ素化合物との混合物、たとえば、オクタメチルシクロテトラシロキサンとテトラ(トリメチルシリル)ペンタエリスリトールとの混合物(50/50)、およびオクタメチルシクロテトラシロキサンとオキシ-1,1’-ビス(2,2,2’,2’,3,3’-ヘキサトリメチルシリルオキシ)ネオペンタンとの混合物も挙げることができる;
(ii)2~9個のケイ素原子を含み、25℃で5×10-6/s以下の粘度を有する、直鎖状の揮発性ポリジアルキルシロキサン。一例は、デカメチルテトラシロキサンであって、特にToray Silicone社から名称SH 200として販売されている。このカテゴリーに属するシリコーンについてはさらに、Cosmetics and Toiletries,Vol.91,Jan.,76,pp.27~32,Todd & Byers,”Volatile Silicone Fluids for Cosmetics”に公表された記事にも記載がある。
不揮発性ポリジアルキルシロキサン、ポリジアルキルシロキサンガムおよび樹脂、上述のオルガノ官能基を用いて変性されたポリオルガノシロキサン、およびそれらの混合物が、使用するのに好ましい。
これらのシリコーンは、より特には、ポリジアルキルシロキサンから選択されるが、その中でも主として、トリメチルシリル末端基を有するポリジメチルシロキサンを挙げることができる。シリコーンの粘度は、ASTM標準445 Appendix Cに従い、25℃で測定する。
これらのポリジアルキルシロキサンの内でも、非限定的ではあるが、以下の市販製品を挙げることができる:
- Silbione(登録商標)オイルの47および70 047シリーズ、またはMirasil(登録商標)オイル(Rhodia販売)、たとえばオイル70 047 V500 000;
- Mirasil(登録商標)シリーズのオイル(Rhodia販売);
- Dow Corning社からの200シリーズのオイル、たとえば60 000mm/sの粘度を有するDC200;
- Viscasil(登録商標)オイル(General Electric製)、およびSFシリーズのある種のオイル(SF 96、SF 18)(General Electric製)。
ジメチコノール(CTFA)の名称で知られる、ジメチルシラノール末端基を有するポリジメチルシロキサン、たとえば、Rhodia社製の48シリーズのオイルも挙げることができる。
ポリジアルキルシロキサンのこのカテゴリーにおいては、Goldschimidt社によってAbil Wax(登録商標)9800および9801の名称で販売されているものも挙げられるが、このものはポリジ(C~C20)アルキルシロキサンである。
本発明において使用することが可能なシリコーンゴムは、特にはポリジアルキルシロキサンであり、好ましくは、200 000~1 000 000の間の高い数平均分子質量を有するポリジメチルシロキサンであるが、これらは、単独で使用してもよいし、あるいは溶媒中の混合物として使用してもよい。この溶媒は、以下のものから選択することができる:揮発性シリコーン、ポリジメチルシロキサン(PDMS)オイル、ポリフェニルメチルシロキサン(PPMS)オイル、イソパラフィン、ポリイソブチレン、塩化メチレン、ペンタン、ドデカン、およびトリデカン、またはそれらの混合物。
好ましくは、本発明における組成物において使用することが可能な脂肪性物質は、非シリコーン脂肪性物質、すなわちケイ素(Si)原子を一切含まない脂肪性物質である。
第二の実施形態においては、その脂肪性物質が、フルオロ脂肪性物質であってよい。「フルオロ脂肪性物質」という用語は、少なくとも1個のフッ素原子を含む脂肪性物質を意味している。
特に、フルオロ脂肪性物質としては、たとえば以下のフルオロオイルを挙げることができる:BNFL Fluorochemicals社から、Flutec(登録商標)PC1およびFlutec(登録商標)PC3の名称で販売されているペルフルオロメチルシクロペンタン、およびペルフルオロ-1,3-ジメチルシクロヘキサン;ペルフルオロ-1,2-ジメチルシクロブタン;ペルフルオロアルカンたとえば、3M社からPF5050(登録商標)およびPF5060(登録商標)の名称で販売されている、ドデカフルオロペンタンおよびテトラデカフルオロヘキサン、または、Atochem社からForalkyl(登録商標)の名称で販売されている、ブロモペルフルオロオクチル;ノナフルオロメトキシブタンおよびノナフルオロエトキシイソブタン;ペルフルオロモルホリン誘導体たとえば、3M社からPF5052(登録商標)の名称で販売されている4-トリフルオロメチルペルフルオロモルホリン。
好ましい第三の実施形態においては、その脂肪性物質が、先に定義された炭化水素ベースの脂肪性物質である。特に、好ましくは、その炭化水素ベースの脂肪性物質が、炭化水素ベースのオイルおよび炭化水素ベースの固体の脂肪性物質、ならびにそれらの混合物から選択され、好ましくは炭化水素ベースのオイルから選択される。
好ましくは炭化水素ベースであるその脂肪性物質は、好ましくは以下のものから選択するのが有利である:直鎖状、分岐状、任意選択により環状の、C~C16アルカン、たとえばヘキサン、ドデカン、イソパラフィンたとえばイソヘキサデカン、イソデカン、イソドデカン、およびそれらの混合物;16個を超える炭素原子を含む炭化水素、好ましくは流動パラフィン、石油ゼリー、液状石油ゼリー、ポリデセン、および水素化ポリイソブテンたとえば、Parleam(登録商標)、およびそれらの混合物、液状の脂肪族アルコールたとえば、オクチルドデカノール、脂肪酸、ならびに脂肪酸および/または脂肪族アルコールの液状エステル、またはそれらの混合物。
本発明の第一の好ましい異なる態様においては、その脂肪性物質が、オイル、好ましくは炭化水素ベースのオイルである。
その炭化水素ベースのオイルは、以下のものから選択するのが好ましい:
- 鉱物由来または合成由来の、ハロゲン化もしくは非ハロゲン化の、直鎖状もしくは分岐状の炭化水素で、16個未満の炭素原子を含む、特には6個~15個の間の炭素原子を含む、たとえばヘキサン、シクロヘキサン、ウンデカン、ドデカン、イソドデカン、イソヘキサデカンもしくはトリデカン、または16個を超える炭素原子を含む、たとえば液状石油ゼリー、流動パラフィン、式C10n[(20n)+2]のポリデセン(式中、nは、3~9、好ましくは3~7の範囲である)、ポリブテン、水素化ポリブテン、ポリイソブテン、水素化ポリイソブテン、たとえばParleam(登録商標)、およびそれらの混合物;
- 6~30個の炭素原子を含む、不飽和または分岐状の液状の脂肪族アルコール、たとえば、C2n+1OH(式中、ここでnは、6~20の間(両端を含む)の整数である)のもの。特には、以下のものを挙げることができる:オレイルアルコール、リノレニルアルコール、リノレイルアルコール、リシノレイルアルコール、ウンデシレニルアルコール、イソステアリルアルコール、およびオクチルドデカノール;
- 植物または合成由来のトリグリセリドオイル、6~30個の炭素原子を含む液状脂肪酸トリグリセリド、たとえば、ヘプタン酸またはオクタン酸のトリグリセリド、またはそれらに代わるものとして、たとえば、ヒマワリ油、トウモロコシ油、ダイズ油、インゲンマメ油、グレープシード油、ゴマ油、ハシバミ油、アンズ油、マカダミア油、アララ油、ヒマシ油、アボカド油、カプリル酸/カプリン酸のトリグリセリド、たとえばStearineries Dubois社により販売されているもの、またはDynamit Nobel社によりMiglyol(登録商標)810、812、および818の名称で販売されているもの、ホホバ油、およびシアバター油;ならびに
- トリグリセリド以外の液状エステル。
これらのエステルは、好ましくは、飽和もしくは不飽和で、直鎖状もしくは分岐状のC~C26脂肪族モノ酸またはポリ酸と、飽和もしくは不飽和で、直鎖状もしくは分岐状のC~C26脂肪族モノアルコールまたはポリアルコールとの液状エステルであって、それらのエステルの合計した炭素原子の個数は、10以上である。
好ましくは、モノアルコールのエステルのためには、本発明のエステルを誘導するためのアルコールおよび酸の中の少なくとも1つが、分岐状である。
モノ酸とモノアルコールとのモノエステルとしては、以下のものを挙げることができる:エチルパルミテート、イソプロピルパルミテート、アルキルミリステートたとえば、イソプロピルミリステートまたはエチルミリステート、イソセチルステアレート、2-エチルヘキシルイソノナノエアート、イソデシルネオペンタノエ-ト、およびイソステアリルネオペンタノエ-ト。
~C22ジカルボン酸またはトリカルボン酸とC~C22アルコールとのエステル、およびモノカルボン酸、ジカルボン酸またはトリカルボン酸と、糖類以外のC~C26ジヒドロキシ、トリヒドロキシ、テトラヒドロキシまたはペンタヒドロキシアルコールとのエステルもまた使用することができる。
特に以下のものを挙げることができる:ジエチルセバケート;ジイソプロピルセバケート;ジイソプロピルアジペート;ジ-n-プロピルアジペート;ジオクチルアジペート;ジイソステアリルアジペート;ジオクチルマレエート;グリセリルウンデシレネート;オクチルドデシルステアロイルステアレート;ペンタエリスリチルモノレシノレエート;ペンタエリスリチルテトライソナノエート;ペンタエリスリチルテトラペラルゴネート;ペンタエリスリチルテトライソステアレート;ペンタエリスリチルテトラオクタノエート;プロピレングリコールジカプリレート;プロピレングリコールジカプレート;トリデシルエルケート;トリイソプロピルサイトレート;トリイソステアリルサイトレート;グリセリルトリラクテート;グリセリルトリオクタノエート;トリオクチルドデシルサイトレート;トリオレイルサイトレート;プロピレングリコールジオクタノエート;ネオペンチルグリコールジヘプタノエート;ジエチレングリコールジイソノナノエート;およびポリエチレングリコールジステアレート。
上述のエステルの中でも、以下のものを使用するのが好ましい:エチル、イソプロピル、ミリスチル、セチル、もしくはステアリルパルミテート、2-エチルヘキシルパルミテート、2-オクチルデシルパルミテート、アルキルミリステートたとえば、イソプロピル、ブチル、セチル、もしくは2-オクチルドデシルミリステート、ヘキシルステアレート、プロピレングリコールジカプリレート、ブチルステアレート、イソブチルステアレート;ジオクチルマレート、ヘキシルラウレート、2-ヘキシルデシルラウレート、イソノニルイソノナエ-ト、またはセチルオクタノエート。
その組成物にはさらに、液状脂肪族エステルとして、C~C30、好ましくはC12~C22脂肪酸の、糖のエステルおよびジエステルが含まれていてもよい。「糖」という用語は、酸素を有している炭化水素ベースの化合物であって、アルデヒドまたはケトン官能基の存在または非存在下に数個のアルコール官能基を含み、そして少なくとも4個の炭素原子を含むものを意味していると思われたい。これらの糖は、単糖類、少糖類、または多糖類であってよい。
炭化水素ベースのオイルは、好ましくは、以下のものから選択される:式C10n[(20n)+2]のポリデセン(式中、nは、3~9、好ましくは3~7の範囲である)、脂肪族アルコール、エステル、特に脂肪族アルコールまたは脂肪酸のエステル、C12~C24脂肪酸の、糖のエステルまたはジエステル、環状エステル、環状エーテル、炭化水素ベースのオイル、鉱油、植物油、または動物油、またはそれらの混合物。
好ましくは、液体の脂肪性物質は、以下のものから選択される:ポリデセン、液状石油ゼリー、流動パラフィン、イソドデカン、脂肪族アルコールたとえばオクチルドデカノールまたはイソステアリルアルコール、および脂肪族アルコールまたは脂肪酸の液状エステル、液状石油ゼリー、流動パラフィン、ポリデセン、ならびにそれらの混合物。
さらにより好ましくは、液体の脂肪性物質が、液状石油ゼリー、イソドデカン、およびオクチルドデカノール、ならびにそれらの混合物から選択される。
好ましくは、液体の脂肪性物質(室温では液状である)、好ましくは炭化水素ベースであるそれらの物質は、本発明における組成物の中に、その組成物の合計質量を基準にして、5質量%~80質量%、より好ましくは10質量%~80質量%、好ましくは15質量%~75質量%、さらにより好ましくは20質量%~70質量%、さらにより有利には25%~70%、そして好ましくは25質量%~60質量%の範囲の合計含量で存在している。
本発明の第二の異なる態様においては、その炭化水素ベースの脂肪性物質が固体である。したがって、本発明における組成物には、1種または複数の固体の、炭化水素ベースの脂肪性物質が含まれる。
好ましくは、その固体の脂肪性物質が、脂肪族アルコール、および脂肪酸および/または脂肪族アルコールのエステル、およびワックス、およびさらにはそれらの混合物から選択される。
1つの好ましい実施形態においては、その固体の脂肪性物質が、好ましくは固体の脂肪族アルコール、および/または脂肪酸および/または脂肪族アルコールの固体のエステルから選択される、炭化水素ベースの脂肪性物質である。好ましくは、その固体の炭化水素ベースの脂肪性物質は、直鎖状もしくは分岐状で、飽和もしくは不飽和の固体の14~30個の炭素原子を含む脂肪族アルコール、および/またはC~C26脂肪酸とC~C26脂肪族アルコールとから誘導される固体のエステルから選択される。
好ましくは、その固体の脂肪族アルコールは、飽和もしくは不飽和、そして直鎖状もしくは分岐状であって、14~30個の炭素原子を含んでいる。好ましくは、その脂肪族アルコールは、14~30個、好ましくは16~22個の炭素原子を含む飽和で直鎖状の脂肪族アルコールから選択される。
それに加えて、その脂肪族アルコールには、いかなるC~Cオキシアルキレン単位も、そしていかなるグリセロール単位も含まれないということは理解されたい。
好ましくは、その固体の脂肪性物質が、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、およびそれらの混合物から選択される。たとえば、セチルステアリルアルコールを使用することができる。
炭化水素ベースの固体の脂肪性物質はさらに、脂肪酸および/または脂肪族アルコールの固体のエステルから選択することができるが、特に、C~C26脂肪酸とC~C26脂肪族アルコールとから誘導される固体のエステルを挙げることができる。
特に、これらのエステルは、以下のものから選択することができる:オクチルドデシルベヘネート、イソセチルベヘネート、セチルラクテート、ステアリルオクタノエート、オクチルオクタノエート、セチルオクタノエート、デシルオレエート、ミリスチルステアレート、オクチルパルミテート、セチルパルミテート、オクチルペラルゴネート、オクチルステアレート、アルキルミリステートたとえば、セチルミリステート、ミリスチルミリステートまたはステアリルミリステート、およびヘキシルステアレート。
好ましくは、室温で固体であり、好ましくは炭化水素ベースである、その脂肪性物質は、本発明における組成物の中に、その組成物の合計質量を基準にして、0.1質量%~15質量%、好ましくは0.5質量%~10質量%、より好ましくは1質量%~8質量%の範囲の合計含量で存在している。
好ましくは、その脂肪性物質が、炭化水素ベースの脂肪性物質から、より好ましくは以下のものから選択される:
- 直鎖状、分岐状、任意選択により環状の、C~C16アルカン、たとえばヘキサン、ドデカン、イソパラフィンたとえばイソヘキサデカン、イソデカン、およびそれらの混合物;
- 16個を超える炭素原子を有する炭化水素、好ましくは、流動パラフィン、石油ゼリー、液状石油ゼリー、ポリデセン、および水素化ポリイソブテンたとえばParleam(登録商標)、ならびにそれらの混合物;
- 脂肪族アルコール、たとえばオクチルドデカノール、イソステアリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、およびベヘニルアルコール、ならびにそれらの混合物;
- ならびにそれらの混合物。
それらを、炭化水素ベースの液体の脂肪性物質から選択するのが好ましい。
本発明における組成物には、好ましくは合計質量で少なくとも5%の脂肪性物質、好ましくは非シリコーン、特にオイルを含んでいてもよく、それは好ましくは、炭化水素ベースのものであって、本発明の組成物の合計質量を基準にして、好ましくは少なくとも10質量%である。
より特には、本発明における組成物には、その組成物の合計質量を基準にして、少なくとも15質量%、さらにより好ましくは少なくとも20質量%、さらにより好ましくは少なくとも25質量%の、脂肪性物質(これは、好ましくは、非シリコーン、特にオイル、好ましくは非シリコーンオイルである)を含んでいてよい。
本発明における組成物は、より特には、その組成物の合計質量を基準にして5質量%~80質量%、より好ましくは10質量%~80質量%、好ましくは15質量%~75質量%、さらにより好ましくは20質量%~70質量%、さらにより有利には25質量%~70質量%、好ましくは25質量%~60質量%の範囲の合計含量である、脂肪性物質(これは、好ましくは、非シリコーン、特にオイル、好ましくは非シリコーンオイルである)の含量を有している。
界面活性剤:
本発明における組成物には、1種または複数の界面活性剤を含んでいてよい。それらの界面活性剤は、アニオン性界面活性剤、両性(amphoteric)または双性(zwitterionic)界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、およびカチオン性界面活性剤から選択することができる。
「アニオン性界面活性剤」という用語は、イオン性もしくはイオン化可能な基として、アニオン性の基のみを含んでいる界面活性剤を意味している。これらのアニオン性の基は、COH、CO 、SOH、SO 、OSOH、OSO 、HPO、HPO 、PO 2-、HPO、HPO 、PO 2-、POH、およびPO基から選択するのが好ましい。
本発明の組成物において使用することが可能なアニオン性界面活性剤の例としては、以下のものを挙げることができる:アルキルスルフェート、アルキルエーテルスルフェート、アルキルエーテルスルフェート、アルキルアミドエーテルスルフェート、アルキルアリールポリエーテルスルフェート、モノグリセリドスルフェート、アルキルスルホネート、アルキルアミドスルホネート、アルキルアリールスルホネート、α-オレフィンスルホネート、パラフィンスルホネート、アルキルスルホスクシネート、アルキルエーテルスルホスクシネート、アルキルアミドスルホスクシネート、アルキルスルホアセテート、アシルサルコシネート、アシルグルタメート、アルキルスルホスクシネート、アシルイセチオネート、およびN-(C~C)アルキルN-アシルタウレート、ポリグリコシド-ポリカルボン酸のアルキルモノエステルの塩、アシルラクチレート、D-ガラクトシドウロン酸の塩、アルキルエーテルカルボン酸の塩、アルキルアリールエーテルカルボン酸の塩、アルキルアミドエーテルカルボン酸の塩;ならびに、これらすべての化合物の、相当する非塩化の形態(これらすべての化合物のアルキル基およびアシル基は、特に断らない限り、一般的には、6~24個の炭素原子を含み、そしてアリール基は、一般的には、フェニル基を表している)。
これらの化合物は、オキシエチレン化されていてもよく、その場合には、1~50個のエチレンオキシド単位を含んでいるのが好ましい。
ポリグリコシド-ポリカルボン酸のC~C24アルキルモノエステルの塩は、C~C24アルキルポリグリコシド-サイトレート、C~C24アルキルポリグリコシド-タータレート、およびC~C24アルキルポリグリコシド-スルホスクシネートから選択することができる。
そのアニオン性界面活性剤が塩の形態にある場合には、それらは、以下のものから選択することができる:アルカリ金属塩たとえば、ナトリウム塩またはカリウム塩、好ましくはナトリウム塩、アンモニウム塩、アミン塩特にはアミノアルコール塩、またはアルカリ土類金属塩たとえばマグネシウム塩。
アミノアルコール塩の例を特に挙げれば、以下のものである:モノ-、ジ-、およびトリ-エタノールアミンの塩、モノ-、ジ-、またはトリ-イソプロパノールアミンの塩、ならびに2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール、2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオール、およびトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンの塩。
アルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩、特にナトリウム塩またはマグネシウム塩を使用するのが好ましい。
任意選択により存在してもよいアニオン性界面活性剤は、穏やかな(mild)アニオン性界面活性剤、すなわちスルフェート官能基を含まないアニオン性界面活性剤であってもよい。
穏やかなアニオン性界面活性剤としては、特に、以下の化合物およびそれらの塩、さらにはそれらの混合物を挙げることができる:
ポリオキシアルキル化アルキルエーテルカルボン酸;
ポリオキシアルキル化アルキルアリールエーテルカルボン酸;
ポリオキシアルキル化アルキルアミドエーテルカルボン酸、特に2~50個のエチレンオキシド基を含むもの;
アルキル-D-ガラクトシドウロン酸;
アシルサルコシネート、アシルグルタメート;ならびに
アルキルポリグリコシドカルボン酸エステル。
最も特に使用することができるのは、ポリオキシアルキル化アルキルエーテルカルボン酸、たとえばラウリルエーテルカルボン酸(4.5EO)、たとえば、Kaoから、Akypo RLM 45 CAの名称で販売されているものである。
本発明において使用することが可能な、両性または双性界面活性剤としては、特に、任意選択により四級化されてもよい二級もしくは三級の脂肪族アミン誘導体がよいが、その中では、その脂肪族基が、8~22個の炭素原子を含む直鎖状もしくは分岐状の鎖であり、前記アミン誘導体が、少なくとも1個のアニオン性の基、たとえばカルボキシレート、スルホネート、スルフェート、ホスフェート、またはホスホネート基を含んでいる。
特に、以下のものを挙げることができる:(C~C20)アルキルベタイン、スルホベタイン、(C~C20)アルキルアミド(C~C)アルキルベタイン、または(C~C20)アルキルアミド(C~C)-アルキルスルホベタイン。
上で定義されたような、使用することが可能な、任意選択により四級化されてもよい二級もしくは三級の脂肪族アミン誘導体としては、下記の、それぞれ(A)、(A)および(A)の構造の化合物も挙げることができる:
-CONHCHCH-N(R)(R)(CHCOO) (A
[式中、
は、酸のR-COOHから誘導され、好ましくは加水分解されたヤシ油の中に存在するC10~C30アルキルもしくはアルケニル基、またはヘプチル基、ノニル基、またはウンデシル基を表し、
は、β-ヒドロキシエチル基を表し、かつ
は、カルボキシメチル基を表す]、
および
R’-CONHCHCH-N(B)(B’) (A
[式中、
Bは、-CHCHOX’を表し、
B’は、-(CH-Y’(ここでz=1または2)を表し、
X’は、-CH-COOH、CH-COOZ’、-CHCH-COOH、もしくは-CHCH-COOZ’の基、または、水素原子を表し、
Y’は、-COOH、-COOZ’、またはCH-CHOH-SOHもしくは-CH-CHOH-SOZ’の基を表し、
Z’は、アルカリ金属またはアルカリ土類金属、たとえばナトリウムから誘導されたイオン、アンモニウムイオン、または有機アミンから誘導されたイオンを表し、
R’は、好ましくは加水分解されたアマニ油またはヤシ油の中に存在する酸R’-COOHのC10~C30アルキル基またはアルケニル基、アルキル基、特にC17アルキル基およびそのイソ形、または不飽和のC17基を表す]
式(A)または(A)の化合物は、CTFA dictionary,5th edition,1993に、ココアンホ二酢酸二ナトリウム、ラウロアンホ二酢酸二ナトリウム、カプリルアンホ二酢酸二ナトリウム、カプリロアンホ二酢酸二ナトリウム、ココアンホ二プロピオン酸二ナトリウム、ラウロアンホ二プロピオン酸二ナトリウム、カプリルアンホ二プロピオン酸二ナトリウム、カプリロアンホ二プロピオン酸二ナトリウム、ラウロアンホ二プロピオン酸、ココアンホ二プロピオン酸の名称で分類されている。
例としては、Rhodia社から、商品名Miranol(登録商標)C2M Concentrateとして販売されている、ココアンホ二酢酸塩を挙げることができる。
”-NHCH(Y”)-(CHCONH(CHn’-N(R)(R) (A
[式中、
Y”は、基-COOH、-COOZ”もしくは-CH-CH(OH)SOH、または基-CHCH(OH)SO-Z”であり;
およびRは、互いに独立して、C~Cアルキルまたはヒドロキシアルキル基を表し;
Z”は、アルカリ金属またはアルカリ土類金属たとえばナトリウムから誘導されたカチオン性の対イオン、アンモニウムイオン、または有機アミンから誘導されたイオンを表し;
”は、好ましくは加水分解されたアマニ油またはヤシ油の中に存在する酸R”-COOHのC10~C30のアルキル基またはアルケニル基を表し;
nおよびn’は、互いに独立して、1~3の範囲の整数を表す]
式(A)の化合物の中では、CTFA dictionaryの中でジエチルアミノプロピルココアスパルタミドナトリウムの名称で分類され、Chimex社によりChimexane HBの名称で販売されている化合物を挙げることができる。
上述の両性または双性界面活性剤の中では、(C~C20アルキル)ベタイン、たとえばココイルベタイン、(C~C20アルキル)アミド(C~Cアルキル)ベタインたとえば、ココイルアミドプロピルベタイン、およびそれらの混合物を使用するのが好ましい。その両性または双性界面活性剤が、ココイルアミドプロピルベタインおよびココイルベタインから選択されれば、より好ましい。
本発明の組成物中のノニオン性界面活性剤は、たとえば、”Handbook of Surfactants”(M.R.Porter,出版社Blackie & Son(Glasgow and London),1991,p.116~178に特に記載されている。それらは、特に、脂肪族アルコール、脂肪族α-ジオール、脂肪族(C~C20)アルキルフェノールおよび脂肪酸から選択されるが、それらの化合物は、エトキシル化、プロポキシル化またはグリセロール化されて、少なくとも1種の、たとえば8~18個の炭素原子を含む脂肪族の鎖を含み、エチレンオキシド基またはプロピレンオキシド基の数は、可能性としては特に1~200の範囲であり、そしてグリセロール基の数は、可能性としては特に1~30である。
また、以下のものを挙げることができる。エチレンオキシドと脂肪族アルコールおよびプロピレンオキシドと脂肪族アルコールの縮合物、好ましくは1~30個のエチレンオキシド単位を含むエトキシル化脂肪酸アミド、平均して1~5個、特には1.5~4個のグリセロール基を含むポリグリセロール化脂肪酸アミド、1~30個のエチレンオキシド単位を含むソルビタンのエトキシル化脂肪酸エステル、スクロースの脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールの脂肪酸エステル、(C~C24アルキル)ポリグリコシド、オキシエチレン化植物油、N-(C~C24アルキル)グルカミン誘導体、アミンオキシドたとえば(C10~C14アルキル)アミンオキシド、またはN-(C10~C14アシル)アミノプロピルモルホリンオキシド。
本発明における組成物において使用することが可能なカチオン性界面活性剤は、一般的には、任意選択によりポリオキシアルキル化されてもよい、一級、二級もしくは三級の脂肪族アミン塩、四級アンモニウム塩、およびそれらの混合物から選択される。
特に挙げられる四級アンモニウム塩の例は、以下のものである:
- 下記の一般式(X)に相当するもの:
Figure 0007004723000012
[式中、基R~R11は、同一であっても異なっていてもよく、1~30個の炭素原子を含む直鎖状もしくは分岐状の脂肪族基、または芳香族基たとえば、アリールまたはアルキルアリールを表すが、基R~R11の少なくとも1つは、8~30個の炭素原子、好ましくは12~24個の炭素原子を含む。その脂肪族基には、ヘテロ原子たとえば、特にたとえば、酸素、窒素、硫黄、およびハロゲンが含まれていてもよい]
その脂肪族基は、たとえば、C~C30アルキル、C~C30アルコキシ、ポリオキシ(C~C)アルキレン、C~C30アルキルアミド、(C12~C22)アルキルアミド(C~C)アルキル、(C12~C22)アルキルアセテート、およびC~C30ヒドロキシアルキル基から選択され;Xは、ハライド、ホスフェート、アセテート、ラクテート、(C~C)アルキルスルフェート、および(C~C)アルキル-もしくは(C~C)アルキルアリール-スルホネートの群から選択されるアニオンである。
式(X)の四級アンモニウム塩の中でも好ましいのは、第一には、テトラアルキルアンモニウムクロリド、たとえばジアルキルジメチルアンモニウムまたはアルキルトリメチルアンモニウムクロリド(その中のアルキル基は、約12~22個の炭素原子を含む)、特に、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロリド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロリド、セチルトリメチルアンモニウムクロリドまたはベンジルジメチルステアリルアンモニウムクロリドであるか、または、第二には、ジステアロイルエチルヒドロキシエチルメチルアンモニウムメトスルフェート、ジパルミトイルエチルヒドロキシエチルアンモニウムメトスルフェートもしくはジステアロイルエチルヒドロキシエチルアンモニウムメトスルフェートであるか、または、最後にパルミチルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリドまたはステアラミドプロピルジメチル(ミリスチルアセテート)アンモニウムクロリド(Van Dyk社よりCeraphyl(登録商標)70の名称で販売されている)である;
- イミダゾリンの四級アンモニウム塩、たとえば下記の式(XI)のもの:
Figure 0007004723000013
[式中、
12は、たとえば獣脂の脂肪酸から誘導された8~30個の炭素原子を含むアルケニルもしくはアルキル基を表し;
13は、水素原子、C~Cアルキル基、または8~30個の炭素原子を含むアルケニル基もしくはアルキル基を表し;
14は、C~Cアルキル基を表し;
15は、水素原子、C~Cアルキル基を表し;
は、ハライド、ホスフェート、アセテート、ラクテート、(C~C)アルキルスルフェート、および(C~C)アルキルスルホネートもしくは(C~C)アルキルアリールスルホネートの群から選択されるアニオンである]
好ましくは、R12およびR13が、たとえば獣脂脂肪酸から誘導された、12~21個の炭素原子を含むアルケニルもしくはアルキル基の混合物を表し、R14がメチル基を表し、かつR15が水素原子を表している。そのような製品は、たとえば、Rewo社によってRewoquat(登録商標)W75の名称で販売されている。
- 四級のジアンモニウムまたはトリアンモニウム塩、特には下記の式(XII):
Figure 0007004723000014
[式中、R16は、およそ16~30個の炭素原子を含むアルキル基を表すが、それは任意選択により、ヒドロキシル化されても、および/または1個もしくは複数の酸素原子で中断されてもよく;
17は、水素、1~4個の炭素原子を有するアルキル基、または基-(CH-N(R16a)(R17a)(R18a)から選択され、
16a、R17a、R18a、R18、R19、R20、およびR21は、同一であっても、異なっていてもよく、水素、または1~4個の炭素原子を有するアルキル基から選択され、そして
は、ハライド、アセテート、ホスフェート、ナイトレート、(C~C)アルキルスルフェート、(C~C)アルキル-もしくは(C~C)アルキルアリール-スルホネート、特にはメチルスルフェート、およびエチルスルフェートの群から選択されるアニオンである]
そのような化合物は、たとえば、Finetexから入手可能なFinquat CT-P(Quaternium 89)、およびFinetexから入手可能なFinquat CT(Quaternium 75)である。
- 下記の式(XIII)のものなどの、1個または複数のエステル官能基を含む四級アンモニウム塩:
Figure 0007004723000015
[式中、
22は、C~Cアルキル基、およびC~Cのヒドロキシアルキル基またはジヒドロキシアルキル基から選択され、
23は、以下のものから選択され:
- 基
Figure 0007004723000016
- 飽和もしくは不飽和、直鎖状もしくは分岐状のC~C22炭化水素ベースの基R27
- 水素原子、
25は、以下のものから選択され:
- 基
Figure 0007004723000017
- 飽和もしくは不飽和、直鎖状もしくは分岐状のC~C炭化水素ベースの基R29
- 水素原子、
24、R26、およびR28は、同一であっても、異なっていてもよく、飽和もしくは不飽和で直鎖状もしくは分岐状のC~C21炭化水素ベースの基から選択され;
r、s、およびtは、同一であっても、異なっていてもよく、2~6の範囲の整数であり、
r1およびt1は、同一であっても異なっていてもよいが、0または1に等しく、
r2+r1=2r、t1+t2=2tであり、
yは、1~10の範囲の整数であり、
xおよびzは、同一であっても、異なっていてもよく、0~10の範囲の整数であり、
は、単一体または錯体の、有機または無機のアニオンであるが、
ただし、x+y+zの合計が1~15であり、xが0の場合には、R23がR27を表し、かつzが0の場合には、R25がR29を表す。
アルキル基のR22は、直鎖状または分岐状であってよいが、より特には、直鎖状である。
22が、メチル基、エチル基、ヒドロキシエチル基、またはジヒドロキシプロピル基を表すのが好ましいが、より特には、メチル基またはエチル基である。
x+y+zの合計が1~10の範囲であれば、有利である。
23が、炭化水素ベースの基R27である場合には、それが長く、12~22個の炭素原子を含んでいてもよいし、あるいはそれが短く、1~3個の炭素原子を含んでいてもよい。
25が炭化水素ベースの基R29である場合には、それが1~3個の炭素原子を含んでいるのが好ましい。
有利には、R24、R26およびR28が、同一であっても、異なっていてもよく、直鎖状もしくは分岐状、飽和もしくは不飽和のC11~C21の炭化水素ベースの基、より特に、直鎖状もしくは分岐状、飽和もしくは不飽和のC11~C21のアルキル基およびアルケニル基から選択される。
好ましくは、xとzは、同一であっても、異なっていてもよく、0または1に等しい。
有利には、yが1に等しい。
r、s、およびtは、同一であっても異なっていてもよいが、好ましくは、2または3に等しく、さらにより特には、2に等しい。
アニオンXは、ハライド、好ましくはクロリド、ブロミドもしくはヨーダイド、(C~C)アルキルスルフェートまたは(C~C)アルキルスルホネートもしくは(C~C)アルキルアリールスルホネートであるのが好ましい。しかしながら、メタンスルホネート、ホスフェート、ナイトレート、トシレート、有機酸から誘導されるアニオンたとえば、アセテートもしくはラクテート、または各種その他の、エステル官能基を有するアンモニウムと適合性のあるアニオンを使用してもよい。
アニオンXは、さらにより特には、クロリド、メチルスルフェート、またはエチルスルフェートである。
本発明による組成物においては、より特には、式(XIII)のアンモニウム塩が使用されるが、その中で:
- R22は、メチル基またはエチル基を表し、
- xおよびyは、1に等しく、
- zは、0または1に等しく、
- r、s、およびtは2に等しく、
- R23は、以下のものから選択され:
- 基
Figure 0007004723000018
- メチル、エチル、またはC14~C22炭化水素ベースの基、
- 水素原子、
- R25は、以下のものから選択され:
- 基
Figure 0007004723000019
- 水素原子、
- R24、R26およびR28が、同一であっても、異なっていてもよく、直鎖状もしくは分岐状、飽和もしくは不飽和のC13~C17の炭化水素ベースの基、好ましくは、直鎖状もしくは分岐状、飽和もしくは不飽和のC13~C17のアルキル基およびアルケニル基から選択される。
その炭化水素ベースの基が直鎖状であれば、有利である。
式(XIII)の化合物の例としては、以下のものが挙げられる:塩、特に、ジアシルオキシエチルジメチルアンモニウム、ジアシルオキシエチルヒドロキシエチルメチルアンモニウム、モノアシルオキシエチルジヒドロキシエチルメチルアンモニウム、トリアシルオキシエチルメチルアンモニウム、またはモノアシルオキシエチルヒドロキシエチルジメチルアンモニウム、およびそれらの混合物のクロリドまたは、メチルスルフェート。それらのアシル基には、好ましくは、14~18個の炭素原子が含まれ、より特に、植物油たとえば、パーム油またはヒマワリ油から得られる。その化合物がいくつかのアシル基を含んでいる場合、それらの基は同一であっても、異なっていてもよい。
これらの反応生成物は、たとえば、任意選択によりオキシアルキレン化されてもよい、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、アルキルジエタノールアミン、または、アルキルジイソプロパノールアミンを、脂肪酸または植物もしくは動物由来の脂肪酸混合物を用いて直接エステル化することによるか、または、それらのメチルエステルをエステル交換反応させることによって得られる。このエステル化に続けて、アルキル化剤の手段による四級化を行うが、そのようなアルキル化剤としては、たとえば以下のものが挙げられる:アルキルハライド、好ましくはメチルもしくはエチルのハライド、ジアルキルスルフェート、好ましくはジメチルもしくはジエチルスルフェート、メチルメタンスルホネート、メチルパラ-トルエンスルホネート、グリコールクロロヒドリン、またはグリセロールクロロヒドリン。
そのような化合物は、たとえば次のような名称で販売されている:Dehyquart(登録商標)(Henkel社)、Stepanquat(登録商標)(Stepan社)、Noxamium(登録商標)(Ceca社)、またはRewoquat(登録商標)WE 18(Rewo-Witco社)。
本発明による組成物には、たとえば四級アンモニウムのモノエステル、ジエステル、およびトリエステル塩の混合物で、その重量の大半がジエステル塩であるようなものが含まれていてもよい。
米国特許第A4,874,554号明細書および米国特許第A4,137,180号明細書に記載されているような、少なくとも1個のエステル官能基を含むアンモニウム塩を使用することもまた可能である。
ベヘノイルヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリド(たとえばKao社からQuartamin BTC131の名称で販売されている)を使用してもよい。
その少なくとも1個のエステル官能基を含むアンモニウム塩が、2個のエステル官能基を有しているのが好ましい。
カチオン性界面活性剤の中では、セチルトリメチルアンモニウム塩、ベヘニルトリメチルアンモニウム塩、およびジパルミトイルエチルヒドロキシエチルメチルアンモニウム塩、ならびにそれらの混合物を選択するのが、より特に好ましく、さらに、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロリド、セチルトリメチルアンモニウムクロリド、ジパルミトイルエチルヒドロキシエチルアンモニウムメトスルフェート、およびそれらの混合物を選択するのが、より特に好ましい。
好ましくは、界面活性剤は、アニオン性および/またはノニオン性界面活性剤、好ましくはノニオン性界面活性剤から選択する。
その組成物に1種または複数の界面活性剤が含まれている場合、それらの含量は、その組成物の合計質量を基準にして、好ましくは0.05質量%~20質量%、より好ましくは0.1質量%~10質量%、さらにより好ましくは0.5質量%~5質量%の範囲とするのがよい。
液体の有機溶媒
本発明の1つの実施形態においては、その本発明における組成物が、好ましくは0MPa1/2超かつ16MPa1/2より小のハンセン溶解度パラメーター(Hansen solubility parameter)δHを有する液体の有機化合物から選択される、1種または複数の液体の有機溶媒を含む。
本発明の文脈においては、そのような化合物は、「ヒドロトロピックな化合物」としても知られている。
本発明の目的においては、「ヒドロトロピックな化合物」という用語は、水性相の中での疎水性化合物の溶解度を増大させることが可能な化合物を意味している。
前記液体化合物は、より好ましくは5~15.8MPa1/2の間、さらにより好ましくは8~15.8MPa1/2の間、さらにより好ましくは8~15MPa1/2の間のハンセン溶解度パラメーターδHを有している。
これらの化合物は、温度25℃、大気圧(760mmHg;すなわち、1.013×10Pa)では液状である。
先に定義されたハンセン溶解度パラメーターδHの値を有する化合物は、たとえば、次のハンセン溶解度パラメーターの参考文献に記載されている:”A User’s Handbook”(Charles M.Hansen,CRC Press,2000),p.167~185、または”Handbook of Solubility Parameters and Other Parameters”(CRC Press),p.95~121およびp.177~185。
この溶解度パラメーターδHの数値は、水素結合の生成に関連している。有機化合物の間の相互作用には、主として3つのタイプが存在しているということを思い出してほしい:それらは、無極性相互作用、永久双極子-双極子相互作用、および水素結合タイプの相互作用であり、後者の相互作用は、本発明において採用された組成物の中に存在しているヒドロトロピックな化合物を定義するパラメーターの主題を形成している。
特に、”Handbook of Solubility Parameters and Other Cohesion Parameters”(CRC Press),p.95~121およびp.177~185に、次式が与えられている:
δH=(Σ-zUh/V)1/2
式中、zUh(単位、J.mol-1)は、考慮対象の官能基の、水素結合に伴う溶解度パラメーターへの寄与を表し(数値は、p.183の表14にある)、このパラメーターzUhは、文献”The relation between surface tension and solubility parameter in liquids”(Bagda,E.,Farbe Lack,84,212,1978)にも記載があり;かつ、Vは、その分子容である。
溶解度パラメーターδHの値は通常、温度25℃、大気圧(760mmHg、すなわち、1.013×10Pa)におけるものであるということには注意されたい。
特に、0MPa1/2超かつ16MPa1/2未満のハンセン溶解度パラメーターδHの値を有する液体の有機化合物は、ノニオン性の化合物である。
好ましくは、前記液体の有機溶媒は、以下のものから選択される:アルコールエーテル、脂肪族エステル、脂肪族エーテル、芳香族エーテル、アリール置換基を有しているアルカノール、ラクトン、およびそれらの混合物。
前記液体の有機溶媒は、好ましくは、以下のものから選択される:
・ アルコールエーテル、特にC~C30アルコールのC~Cエーテル、これらは、好ましくは、飽和で、直鎖状もしくは分岐状であって、任意選択により、1個または複数の、隣接していないエーテル官能基で中断されてもよい;
・ 1個または複数の、隣接していないエーテル官能基で中断されている、C~Cカルボン酸とC~C10モノアルコールまたはポリヒドロキシル化アルコールとの脂肪族エステル;
・ 芳香族エーテル、特にC~CアルキルのC~C10芳香族エーテルであって、任意選択によりヒドロキシル基を有していてもよい;
・ C~Cアルキルの(C~C10)アリール(C~C)アルキルエーテル、任意選択によりヒドロキシル基を有していてもよい;
・ アリール置換基を有するアルカノール、好ましくはそのアリール部が、C~C10アリール部、有利にはCアリール部であり、そのアルカノールのアルキル部が、C~Cアルキル部であるものであって、このアルキル部が多分、ヘテロ原子、有利には酸素またはヒドロキシル基、好ましくはたとえばベンジルアルコールを用いて末端停止されたり、中断されたりしている;
・ ラクトン、好ましくは式(iii)のもの、およびそれらとの混合物:
Figure 0007004723000020
[式中、R’は、水素、直鎖状もしくは分岐状のC~Cアルキル、直鎖状もしくは分岐状のC~Cヒドロキシアルキルを表し、nは、1、2または3に等しく、そして好ましくはR’が、水素、直鎖状もしくは分岐状のC~Cアルキルまたは直鎖状もしくは分岐状のC~Cのヒドロキシアルキルを表す]
特に有利なラクトンの例を挙げれば、γ-ブチロラクトンである。
ある種の液体のアルカノール、たとえば1-ペンタノールも挙げることができる。
さらにより好ましくは、前記液体の有機溶媒は、以下のものから選択される:ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ(n-ブチル)エーテル(そのINCI名称は、PPG-2ブチルエーテルである)、トリプロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールn-ブチルエーテル、プロピレングリコールn-プロピルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルおよびモノエチルエーテル、3-フェニル-1-プロパノール、2-フェニル-1-プロパノール、ベンジルアルコール、ベンジルオキシエタノール、フェノキシエタノール、およびこれらの化合物の混合物。
液体の有機溶媒は、好ましくは、プロピレングリコール誘導体および芳香族アルコール、およびそれらの混合物から選択され、さらにより好ましくは、アリール置換基を有するアルカノールから、そしてさらにより好ましくはベンジルアルコールおよび/またはプロピレングリコールn-ブチルエーテルから選択される。
0MPa1/2超かつ16MPa1/2未満のハンセン溶解度パラメーターδHの値を有する液体の有機化合物とは異なる、他の有機溶媒を使用することも可能である。例を挙げれば、C~C低級アルカノールたとえば、エタノールおよびイソプロパノール;ポリオールおよびポリオールエーテルである。
好ましくは、液体の有機溶媒を存在させる場合には、それらは、その組成物の合計質量を基準にして、0.1質量%~35質量%、好ましくは0.1質量%~20質量%、さらにより好ましくは0.5質量%~10質量%の範囲の合計含量を占める。
直接染料
本発明における組成物には、任意選択により、カチオン性、アニオン性、およびノニオン性の化学種、好ましくはカチオン性またはノニオン性の化学種から選択された、b)1種または複数の合成もしくは天然の直接染料を含んでいてもよい。
好適な直接染料の例としては、以下のものが挙げられる:アゾ直接染料;(ポリ)メチン染料たとえば、シアニン、ヘミシアニンおよびスチリル;カルボニル染料;アジン染料;ニトロ(ヘテロ)アリール染料;トリ(ヘテロ)アリールメタン染料;ポルフィリン染料;フタロシアニン染料、天然の直接染料(単独、または混合物の形態)。
直接染料では、カチオン性直接染料が好ましい。下記の、式(IIIa)および(III’a)のヒドラゾノカチオン性染料、ならびにアゾカチオン性染料(IVa)および(IV’a)、ならびにジアゾカチオン性染料(Va)を挙げることができる:
Figure 0007004723000021
式(IIIa)、(III’a)、(IVa)、(IV’a)および(Va)において:
・ Hetは、好ましくは環内にカチオン性電荷を有する、カチオン性ヘテロアリール基、たとえばイミダゾリウム、インドリウムまたはピリジニウムを表すが、任意選択によりそれらは、好ましくは1個または複数の(C~C)アルキル基たとえばメチルで置換されていてもよく;
・ Arは、環外にカチオン性電荷、好ましくはアンモニウム、特にはトリ(C~C)アルキルアンモニウムたとえばトリメチルアンモニウムを有するアリール基、たとえばフェニルまたはナフチルを表し;
・ Arは、アリール基、特にはフェニルを表すが、それは、任意選択により、好ましくは、たとえば以下に記すような1個または複数の電子供与性基を用いて置換されていてもよい:i)任意選択により置換されていてもよい(C~C)アルキル、ii)任意選択により置換されていてもよい(C~C)アルコキシ、iii)(ジ)(C~C)(アルキル)アミノ(任意選択により、そのアルキル基の上で、ヒドロキシル基を用いて置換されていてもよい)、iv)アリール(C~C)アルキルアミノ、v)任意選択により置換されていてもよい、N-(C~C)アルキル-N-アリール(C~C)アルキルアミノ。または、1つの別の態様として、Arが、ジュロリジン基を表し;
・ Ar’は、任意選択により置換されていてもよい二価の(ヘテロ)アリーレン基、たとえばフェニレン、特にはpara-フェニレン、またはナフタレンを表しているが、それらは、任意選択により、好ましくは、1種または複数の基(C~C)アルキル、ヒドロキシル、(C~C)アルコキシを用いて置換されていてもよく;
・ Ar”は、任意選択により置換されていてもよい(ヘテロ)アリール基、たとえばフェニルまたはピラゾリルを表すが、それらは、任意選択により、好ましくは1種または複数の(C~C)アルキル、ヒドロキシル、(ジ)(C~C)(アルキル)アミノ、(C~C)アルコキシまたはフェニル基を用いて置換されていてもよく:
・ RおよびRは、同一であっても異なっていてもよく、水素原子または(C~C)アルキル基を表すが、それは、任意選択により、好ましくはヒドロキシル基を用いて置換されていてもよく;
あるいは、1つの別の態様として、置換基Rが、Hetの置換基と、および/またはRがArの置換基と、および/またはRがRとが、それらが有している原子を共有して、(ヘテロ)シクロアルキルを形成し;
特には、RおよびRが、水素原子または(C~C)アルキル基を表しているが、それは、任意選択によりヒドロキシル基を用いて置換されていてもよく;
・ Anは、アニオン性対イオン、たとえばメシレートまたはハライドを表す。
特に、先に定義された、式(IIIa)、(III’a)および(IVa)の環内カチオン性電荷、より特には国際公開第95/15144号パンフレット、国際公開第95/01772号パンフレットおよび欧州特許第714954号明細書に記載された染料から誘導される、式(IIIa)、(III’a)および(IVa)のそれらを有するアゾおよびヒドラゾノカチオン性染料を挙げることができる。
好ましくは、そのカチオン性の部分が、次の誘導体から誘導される:
Figure 0007004723000022
式(III-1)および(IV-1)では、以下の基を有している:
- Rは、(C~C)アルキル基、たとえばメチルを表し;
- RおよびRは、同一であっても異なっていてもよいが、水素原子または(C~C)アルキル基、たとえばメチルを表し;かつ
- Rは、水素原子または電子供与性基、たとえば、任意選択により置換されていてもよい(C~C)アルキル基、任意選択により置換されていてもよい(C~C)アルコキシ基、または任意選択によりアルキル基の上でヒドロキシル基を用いて置換されていてもよい(ジ)(C~C)(アルキル)アミノ基を表すが、特にはRは水素原子を表し;
- Zは、CH基または窒素原子、好ましくはCHを表し、
- Anは、アニオン性対イオン、たとえばメシレートまたはハライドを表す。
特に、式(IIIa-1)および(IVa-1)の染料は、ベーシックレッド51(Basic Red 51)、ベーシックイエロー87(Basic Yellow 87)、およびベーシックオレンジ31(Basic Orange 31)、またはそれらに相当する誘導体から選択される:
Figure 0007004723000023
本発明において使用することが可能な天然直接染料の中では、以下のものを挙げることができる:ヘンノタンニン酸(hennotannic acid)、ジュグロン、アリザリン、プルプリン、カルミン酸、ケルメス酸、プルプロガリン、プロトカテクアルデヒド、インジゴ、イサチン、クルクミン、スピヌロシン、アピゲニジン、およびオルセイン。これら天然色素を含む抽出液または浸出液、特に、ヘンナベースの抽出液またはパップ剤もまた使用することができる。
直接染料を存在させる場合には、それらが、その組成物の合計質量を基準にして、より特には0.001質量%~10質量%、好ましくは0.005質量%~5質量%を占めるようにする。
本発明の1つの特定の実施形態においては、その方法が、染毛方法であり、その組成物が、先に定義された少なくとも1種の直接染料を含む。
媒体
ケラチン繊維を淡色化するのに好適な、化粧料として許容される媒体は、支持体とも呼ばれるが、一般的には、水、または水と少なくとも1種の先に述べた有機溶媒との混合物、または有機溶媒の混合物を含み、水への溶解が十分ではない化合物を溶解させる。
本発明において使用される組成物には、一般的には、水、または水と1種または複数の有機溶媒との混合物、または有機溶媒の混合物を含む。
本発明における組成物は、好ましくは、水を含む。その水含量は、その組成物の合計質量を基準にして、好ましくは5質量%~90質量%、より好ましくは10質量%~80質量%、さらにより好ましくは20質量%~70質量%の範囲である。
カチオン性ポリマー
本発明の有利な実施形態においては、その組成物に、1種または複数のカチオン性ポリマーを含む。
本発明における組成物において使用することが可能なカチオン性ポリマーとしては、特に、以下のものを挙げることができる:
(1)アルキルジアリルアミンのシクロポリマーまたはジアルキルジアリルアンモニウムのシクロポリマー、たとえば、その鎖の主構成成分として、式(I)または(II)に相当する単位を含むホモポリマーまたはコポリマー:
Figure 0007004723000024
[式中、
- kおよびtは、0または1に等しいが、k+tの合計が1に等しく;
- R12は、水素原子またはメチル基を表し;
- R10およびR11は、互いに独立して、C~Cアルキル基、C~Cヒドロキシアルキル基、C~Cアミドアルキル基を表すか;またはそれとは別で、R10およびR11が、それらが結合されている窒素原子を共有して、ヘテロサイクリック基たとえばピペリジルまたはモルホリニルを表していてもよく;R10およびR11が、互いに独立して、好ましくは、C~Cアルキル基を表し;
- Yは、アニオンたとえば、ブロミド、クロリド、アセテート、ボレート、サイトレート、タータレート、ビスルフェート、ビサルファイト、スルフェート、またはホスフェートである。
より特には、ジメチルジアリルアンモニウム塩(たとえばクロリド)のホモポリマー、たとえばNalco社からMerquat 100の名称で販売されているものを挙げることができる。ファミリー(1)のポリマーは、ジアルキルジアリルアンモニウムホモポリマーから選択するのが好ましい。
(2)次式の繰り返し単位を含む、四級ジアンモニウムポリマー:
Figure 0007004723000025
[式中、
- R13、R14、R15、およびR16は、同一であっても異なっていてもよいが、1~20個の炭素原子を含む脂肪族、脂環族、または芳香脂肪族基、またはC~C12ヒドロキシアルキル脂肪族基を表すか、
そうでなければ、R13、R14、R15およびR16が、それらに結合されている窒素原子を用いて、共にまたは個別に、任意選択により第二の非窒素のヘテロ原子を含む複素環を形成してもよく;
そうでなければ、R13、R14、R15およびR16が、ニトリル、エステル、アシル、アミドを用いて置換された、直鎖状もしくは分岐状のC~Cアルキル基、または-CO-O-R17-Dもしくは-CO-NH-R17-D基(ここで、R17はアルキレンであり、Dは四級アンモニウム基である)を表し;
- AおよびBは、2~20個の炭素原子を含む、直鎖状もしくは分岐状で、飽和もしくは不飽和の二価のポリメチレン基を表すが、それらは、その主鎖の中で、1種または複数の芳香族環、または1個または複数の酸素もしくは硫黄原子、またはスルホキシド、スルホン、ジスルフィド、アミノ、アルキルアミノ、ヒドロキシル、四級アンモニウム、ウレイド、アミドもしくはエステル基を含むか、それらに結合されているか、またはインターカーレーションされているかであってもよく、かつ
- Xは、鉱酸または有機酸から誘導されるアニオンを表すが;
、R13、およびR15は、それらが結合している2つの窒素原子を用いてピペラジン環を形成することができるということは理解されたい;
さらに、Aが、直鎖状もしくは分岐状で、飽和もしくは不飽和のアルキレンまたはヒドロキシアルキレン基を表している場合には、Bもまた、基(CH-CO-D-OC-(CH-を表していてよいが、ここでnおよびpは、同一であっても異なっていてもよいが、2~20の範囲の整数であり、かつDは、以下のものを表す:
a)式-O-Z-O-のグリコール残基、ここでZは、直鎖状もしくは分岐状の炭化水素ベースの基、または次式の1つに相当する基:-(CHCHO)-CHCH-、および-[CHCH(CH)O]-CHCH(CH)-(ここで、xおよびyは、1~4の整数を表して、所定のユニークな重合度を表すか、または1~4いずれかの数字が、平均重合度を表している);
b)ビス-二級ジアミン残基、たとえばピペラジン誘導体;
c)式-NH-Y-NH-のビス-一級ジアミン残基(ここでYは、直鎖状もしくは分岐状の炭化水素ベースの基、またはそうでなければ、二価の基-CH-CH-S-S-CH-CH-を表す);
d)式-NH-CO-NH-のウレイレン基。
が、アニオンたとえば、クロリドまたはブロミドであるのが好ましい。これらのポリマーは、一般的には、1000~100 000の間の数平均モル質量(Mn)を有している。
より特には、次式に相当する繰り返し単位で構成されているカチオン性ポリマーを挙げることができる:
Figure 0007004723000026
[式中、R、R、R、およびRは、同一であっても異なっていてもよいが、1~4個の炭素原子を含むアルキル基またはヒドロキシアルキル基を示し、nおよびpは、2~20の範囲の整数であり、かつXは、鉱酸または有機酸から誘導されるアニオンである]
特に好ましい式(IV)の化合物は、R、R、R、およびRがメチル基を表し、n=3、p=6、およびX=Clのものであって、このものは、INCI(CTFA)命名法に従えばヘキサジメトリンクロリドとして知られている。
好ましくは、カチオン性ポリマーが、ジアルキルジアリルアンモニウムホモポリマー、特に、ジメチルジアリルアンモニウム塩のホモポリマー、上の式(IV)に相当する繰り返し単位で構成されているポリマー、特にポリ(ジメチルイミニオ)-1,3-プロパンジイル(ジメチルイミニオ)-1,6-ヘキサンジイルジクロリド(そのINCI名称は、ヘキサジメトリンクロリドである)、ならびにそれらの混合物である。
カチオン性ポリマーを存在させる場合には、本発明における組成物におけるそれらの濃度は、その組成物の質量を基準にして0.01質量%~10質量%、好ましくはその組成物の質量を基準にして0.1%~5%、さらにより有利にはその組成物の質量を基準にして0.2質量%~3質量%の範囲であるのがよい。
その他の添加物
本発明における組成物には、毛髪淡色化組成物において慣用される各種のアジュバントがさらに含まれていてよいが、そのようなものとしてはたとえば、以下のものが挙げられる:アニオン性、カチオン性、ノニオン性、両性または双性のポリマーまたはそれらの混合物;鉱物質増粘剤、特に、クレーまたはタルクのような充填剤;有機増粘剤、特に、アニオン性、カチオン性、ノニオン性および両性のポリマー性結合増粘剤;抗酸化剤;浸透剤;金属イオン封鎖剤;芳香剤;分散剤;皮膜形成剤;セラミド;保存剤;乳白剤。
上述のアジュバントは、一般的には、それらそれぞれを、その組成物の質量を基準にして、0.01質量%~40質量%の間、好ましくはその組成物の質量を基準にして、0.1質量%~20質量%の間の量で存在させる。
言うまでもないことではあるが、当業熟練者ならば、これらの可能な追加の化合物を選択して、その添加を想定することによって、本発明における淡色化方法おいて有用なその組成物に本質的に伴っている有利な性質に悪影響を与えることが、まったくないか、または実質的にないように、配慮するであろう。
その組成物は特に、1種または複数の増粘剤を含んでいてよい。特に、その増粘剤は、親有機性のクレーおよびヒュームドシリカ、またはそれらの混合物から選択される鉱物質増粘剤であってよい。
親有機性のクレーは、モンモリロナイト、ベントナイト、ヘクトライト、アタパルジャイト、およびセピオライト、ならびにそれらの混合物から選択することができる。そのクレーが、ベントナイトまたはヘクトライトであるのが好ましい。
これらのクレーは、四級アミン、三級アミン、アミンアセテート、イミダゾリン、アミンセッケン、脂肪族スルフェート、アルキルアリールスルホネート、およびアミンオキシド、ならびにそれらの混合物から選択される化学物質を用いて変性されていてもよい。
親有機性のクレーとしては、以下のものを挙げることができる:クアテルニウム-18 ベントナイト、たとえば、RheoxからBentone 3、Bentone 38、およびBentone 38Vの名称で販売されているもの、United CatalystからのTixogel VP、およびSouthern ClayからのClaytone 34、Claytone 40、およびClaytone XL;ステアラルコニウムベントナイト、たとえば、RheoxからBentone 27の名称で販売されているもの、United CatalystからのTixogel LG、およびSouthern ClayからのClaytone AFおよびClaytone APA;ならびにクアテルニウム-18/ベンザルコニウムベントナイト、たとえばSouthern Clayから、Claytone HTおよびClaytone PSの名称で販売されているもの。
ヒュームドシリカは、揮発性ケイ素化合物を酸水素炎中で高温加水分解させることによって得ることができ、微細なシリカが得られる。この方法によって、特に、その表面に大量のシラノール基を有する親水性シリカを得ることが可能となる。そのような親水性シリカは、たとえば、以下のような名称で販売されている:Degussaからの、Aerosil 130(登録商標)、Aerosil 200(登録商標)、Aerosil 255(登録商標)、Aerosil 300(登録商標)、およびAerosil 380(登録商標)、ならびにCabotからの、Cab-O-Sil HS-5(登録商標)、Cab-O-Sil EH-5(登録商標)、Cab-O-Sil LM-130(登録商標)、Cab-O-Sil MS-55(登録商標)、およびCab-O-Sil M-5(登録商標)。
シラノール基の数を減らすために、化学反応によってシリカの表面を化学的に変性することも可能である。特に、疎水性の基を用いてシラノール基を置換することも可能であり、それにより疎水性シリカが得られる。
それらの疎水性の基は、以下のものであってよい:
- トリメチルシロキシル基、これは、特に、ヘキサメチルジシラザンの存在下にヒュームドシリカを処理することにより得られる。そのように処理したシリカは、CTFA(6th Edition,1995)においては、Silica シリレートとして知られている。それらは、たとえば、DegussaからAerosil R812(登録商標)、そしてCabotからCab-O-Sil TS-530(登録商標)の品番で販売されている。
- ジメチルシリルオキシルまたはポリジメチルシロキサン基、これは、特に、ポリジメチルシロキサンまたはジメチルジクロロシランの存在下に、ヒュームドシリカを処理することにより得られる。そのように処理したシリカは、CTFA(6th Edition,1995)においては、Silica ジメチルシリレートとして知られている。それらは、たとえば、Degussa社からAerosil R972(登録商標)およびAerosil R974(登録商標)、そしてCabot社からCab-O-Sil TS-610(登録商標)およびCab-O-Sil TS-720(登録商標)の品番で販売されている。
ヒュームドシリカは、ナノメートルからマイクロメートルの単位、たとえば約5~200nmの粒径を有しているのが好ましい。
それを存在させる場合には、その鉱物質増粘剤が、その組成物の質量を基準にして、1質量%~30質量%を占めるようにする。
その組成物はさらに、1種または複数の有機増粘剤を含んでいてよい。
それらの増粘剤は、以下のものから選択することができる:脂肪酸アミド(ココナツモノエタノールアミドまたはジエタノールアミド、オキシエチレン化カルボン酸アルキルエーテルモノエタノールアミド)、ポリマー系増粘剤たとえば、セルロースベースの増粘剤(ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、またはカルボキシメチルセルロース)、グアーゴムおよびそれらの誘導体(ヒドロキシプロピルグアー)、微生物由来のガム(キサンタンガム、スクレログルカンガム)、架橋されたアクリル酸もしくはアクリルアミドプロパンスルホン酸ホモポリマーおよび関連のポリマー(親水性領域と脂肪族-鎖の疎水性領域(少なくとも10個の炭素原子を含むアルキルまたはアルケニル)とを含むポリマーであって、それは、水性媒体中で、相互の間または他の分子との間で、可逆的に結合することが可能である)。
特定の実施形態においては、その有機増粘剤が、以下のものから選択される:セルロースベースの増粘剤(ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、またはカルボキシメチルセルロース)、グアーゴムおよびそれらの誘導体(ヒドロキシプロピルグアー)、微生物由来のガム(キサンタンガムまたはスクレログルカンガム)、および架橋されたアクリル酸もしくはアクリルアミドプロパンスルホン酸ホモポリマー、そして好ましくは、セルロースベースの増粘剤、特にヒドロキシエチルセルロースから選択される。
有機増粘剤が存在する場合、それの含量は、その組成物の質量を基準にして、通常0.01質量%~20質量%、好ましくは0.1質量%~5質量%の範囲である。
本発明の組成物は、各種の形態たとえば、溶液、エマルション(乳状液、またはクリーム)、またはジェル、好ましくはエマルションの形態、特にはダイレクトエマルションをとることができる。
好ましくは、本発明における淡色化組成物には、以下のものを含む:
(a)1種または複数の酸化剤(好ましくは過酸化水素および/または1種または複数の過酸化水素生成系から選択されるが、過酸化塩以外のもの)、
(b)1種または複数の重炭酸塩および/または1種または複数の重炭酸塩生成系、
(c)1種または複数のポリリン誘導体(好ましくは、少なくとも1個の酸素原子および/または少なくとも1個の炭素原子を含む、少なくとも1種のリンカーLを介して共有結合により共に結合された少なくとも2個のリン原子を含む直鎖状もしくは環状の化合物から選択され、その組成物の合計質量を基準にして、0.5質量%以上の合計含量で存在している)、
(d)1種または複数の過酸化塩、
(e)好ましくは、1種または複数の界面活性剤、
(f)好ましくは、1種または複数の脂肪性物質、好ましくは非シリコーン脂肪性物質、
(g)好ましくは、1種または複数の液体の有機溶媒、
前記組成物のpHは、好ましくは9以下、好ましくは6~8.5の間である。
好ましくは、本発明における淡色化組成物には、以下のものを含む:
(a)1種または複数の酸化剤(好ましくは過酸化水素および/または1種または複数の過酸化水素生成系から選択されるが、過酸化塩以外のもの);
(b)1種または複数の重炭酸塩および/または1種または複数の重炭酸塩生成系、
(c)1種または複数のポリリン誘導体(少なくとも1個の酸素原子および/または少なくとも1個の炭素原子を含む、少なくとも1種のリンカーLを介して共有結合により共に結合された少なくとも2個のリン原子を含む直鎖状もしくは環状の化合物から選択され、その組成物の合計質量を基準にして、0.5質量%以上の合計含量で存在している)、
(d)1種または複数の過酸化塩、
(e)好ましくは、1種または複数の界面活性剤、
(f)好ましくは、1種または複数の脂肪性物質(その組成物の質量を基準にして、5質量%~40質量%、好ましくは5質量%~30質量%、さらにより好ましくは10%~25%の範囲の含量)、および
(g)好ましくは、1種または複数の液体の有機溶媒、
前記組成物のpHは、好ましくは11以下、好ましくは10以下、好ましくは9.7以下である。
淡色化方法(lightening process)
本発明における淡色化方法は、先に定義された、少なくとも成分(a)~(d)、および任意選択により成分(e)および/または(f)および/または(g)を含む組成物を、ケラチン物質、好ましくは湿潤もしくは乾燥状態のケラチン繊維に適用することからなっている。その組成物は、一般的には1分間~1時間、好ましくは5分間~30分間、その場所に留めおく。
淡色化方法の際の温度は、通常室温(15℃~25℃)~80℃の間、好ましくは室温~60℃の間である。
処理が完了したら、そのケラチン物質、好ましくはヒトケラチン繊維を、任意選択により水で濯ぎ、任意選択によりシャンプーを用いて洗浄してから水を用いて濯ぎ、その後で、乾燥させるか、または乾燥するまで放置する。
本発明における組成物は、好ましくは、少なくとも2種の組成物を混合することにより調製する。好ましくは、前記少なくとも2種の組成物の混合は、本発明における組成物をケラチン繊維に適用する直前に調合することによって実施される。
本発明の第一の異なる態様においては、先に定義された、少なくとも成分(a)~(d)、および任意選択により成分(e)および/または(f)および/または(g)を含む本発明における組成物が、2種の組成物を混合することによって得られる:
- 先に述べたような(a)1種または複数の酸化剤、および(d)1種または複数の過酸化塩を含む、組成物(A)、および
- 先に定義された(b)1種または複数の重炭酸塩および/または1種または複数の重炭酸塩生成系、および先に定義された(c)1種または複数のポリリン誘導体を含む、組成物(B)、
組成物(A)+(B)を混合することによって得られる本発明における淡色化組成物の中で、ポリリン誘導体(c)の含量が、その組成物の合計質量を基準にして、0.5質量%以上になるようにし、好ましくは、組成物(A)+(B)を混合することによって得られる本発明における組成物のpHが、好ましくは11以下、好ましくは10以下、好ましくは9.7以下になるようにする。
好ましくは、組成物(A)または(B)の少なくとも一方が水性である。
さらにより好ましくは、組成物(A)および(B)の両方が水性である。
「水性組成物」という用語は、少なくとも5%の水を含む組成物を意味している。水性組成物には、好ましくは10質量%を超える水、さらにより有利には20質量%を超える水が含まれる。
好ましくは、組成物(A)が水性である。
組成物(A)と(B)は、質量比(A)/(B)が、好ましくは0.2~10、さらにより好ましくは0.5~2になるように混合する。
したがって、この実施形態においては、その淡色化方法は、ケラチン繊維に、先に記したようにして組成物(A)と(B)とを混合することにより得られる淡色化組成物を適用することからなっている。
本発明の第二の異なる態様においては、先に定義された、少なくとも成分(a)~(d)または(a)~(g)を含む本発明における組成物が、2種の組成物を混合することによって得られる:
- 先に述べたような(c)1種または複数のポリリン誘導体、および先に述べたような(a)1種または複数の酸化剤、および(d)1種または複数の過酸化塩を含む、組成物(A)、および
- 先に定義された(b)1種または複数の重炭酸塩および/または1種または複数の重炭酸塩生成系、ならびに先に定義された(c)1種または複数のポリリン誘導体を含む、組成物(B)、
組成物(A)+(B)の混合の結果得られる本発明における淡色化組成物の中におけるポリリン誘導体(c)の含量が、その組成物の合計質量を基準にして、0.5質量%以上となるようにし、好ましくは、組成物(A)+(B)の混合の結果得られる本発明における組成物のpHが、好ましくは11以下、好ましくは10以下、好ましくは9.7以下となるようにする。
本発明の第三の異なる態様においては、先に定義された、少なくとも成分(a)~(d)、または(a)~(g)を含む本発明における組成物が、3種の組成物を混合することによって得られる:
- 先に述べたような(a)1種または複数の酸化剤を含む、組成物(A)、
- (d)1種または複数の過酸化塩を含む、組成物(B)、および
- 先に定義された(b)1種または複数の重炭酸塩および/または1種または複数の重炭酸塩生成系、ならびに先に定義された(c)1種または複数のポリリン誘導体を含む、組成物(C)、
好ましくは、組成物(A)+(B)+(C)の混合の結果得られる本発明における淡色化組成物の中におけるポリリン誘導体(c)の含量が、その組成物の合計質量を基準にして、0.5質量%以上となるようにし、好ましくは、組成物(A)+(B)+(C)の混合の結果得られる本発明における組成物のpHが、11以下、好ましくは10以下、好ましくは9.7以下となるようにする。
デバイス
最後に、本発明は、多区画デバイスにも関するが、それに含まれるのは、少なくとも、先に述べたような組成物(A)を収納する第一の区画、および少なくとも、先に述べたような組成物(B)を収納する第二の区画であり、さらに任意選択により、先に述べたような組成物(C)を含む第三の区画であってもよく、それらの区画の組成物は、適用する直前に混合することが意図されている。
(A)+(B)、または(A)+(B)+(C)を混合することにより誘導される配合物の中の、ポリリン誘導体の含量は、各種の区画の組成物を混合することにより誘導される配合物の質量を基準にして、0.5質量%以上であり、好ましくはそのpH範囲が、6~11の間、好ましくは6~10の間、好ましくは7~9.7の間である。
以下の実施例は、本発明を説明するのに役立つが、しかしながら、本質的に本発明を限定するものではない。
これらの実施例において、毛髪の房の色は、Minolta Spectrophotometer CM2600D測色計を使用し、CIE L系で評価した。
このL系においては、3つのパラメーターがそれぞれ、明度(colour intensity)(L)、緑/赤色座標軸(a)、青/黄色座標軸(b)を表している。Lの値が高くなるほど、色が明るくなる。aの値が高くなるほど、色の赤味が強くなり、そしてbの値が高くなるほど、色の黄味が強くなる。
未処理の毛髪の房と処理後の毛髪の房との間の、淡色化の変化すなわち程度を、パラメーターDEで定義するが、それは次の式に従って計算される:
Figure 0007004723000027
この数式において、パラメーターのL、a、およびbは、淡色化の後の毛髪の房についての測定値を表し、パラメーターのL 、a 、およびb は、未処理の毛髪の房についての測定値を表す。DEの値が高いほど、そのケラチン繊維の淡色化が良好である。
実施例1:
下記の淡色化組成物A、B、C、D、およびEを調製したが、その中では、それらの量は、重量パーセントで表されている。
組成物Cは、本発明外の比較例組成物であって、過硫酸カリウムをまったく含まないが、組成物A、B、D、およびEは、本発明における組成物である。
Figure 0007004723000028
手順
淡色化組成物A~Eを、色調深度3(TD3)の天然着色の毛髪に適用したが、「混合物/毛髪の房」の浴比はそれぞれ10/1(g/g)であった。40℃に温度設定したホットプレート上で、リーブオン時間(leave-on time)は、1時間である。その時間が完了したら、それらの毛髪の房を濯ぎ、次いで、フードの下、40℃で乾燥させる。
結果
それらの毛髪の房の色を、Minolta CM3600D分光測色計を使用して、CIE L系で、色調深度3を有する、淡色化していない着色毛髪に対して評価した。
色調深度3(TD3)を有する天然着色の毛髪の房の、各種の組成物を用いて得られた淡色化の測定結果を次の表にまとめた。
Figure 0007004723000029
本発明による組成物A、B、D、およびEでは、使用した過硫酸塩が低含量で、かつ低いpH値(9未満、さらには8未満)であったにも関わらず、極めて高いレベルの淡色化が得られたことが観察された。その一方で、比較例組成物Cでは、低い淡色化のレベルしか得られない。
実施例2:
次の淡色化組成物を、次の成分から、次の割合(グラムで示す)で調製した。
Figure 0007004723000030
淡色化組成物G~Lを、色調深度4(TD4)を有する天然着色のコーカサス人の毛髪の房に適用した。
「混合物/毛髪の房」の浴比は、それぞれで、10/1(g/g)である。
40℃に温度設定したホットプレート上で、リーブオン時間は、1時間である。リーブオン時間が完了したら、その毛髪の房を濯いでから、乾燥フード中、40℃で乾燥させる。
毛髪の房の色は、Minolta CM3600D分光測色計を使用し、CIE L系で評価した。
Figure 0007004723000031
本発明による組成物J、K、またはLは、使用した過硫酸塩が低含量であるにも関わらず、極めて高いレベルの淡色化が得られ、特に、比較例組成物G、H、およびIで得られるよりもはるかに優れた淡色化が得られることが観察された。
実施例3:
次の淡色化組成物を、次の成分から、次の割合(グラムで示す)で調製した。
Figure 0007004723000032
Figure 0007004723000033
比較
混合物M1(本発明)=A1+Ox(本発明) 対 混合物M2(比較例)=B1+Ox(比較例)
手順
使用時に、以下のものを共に混合する:
- 1質量部の、組成物A1またはB1
- 1部の、組成物Ox
Figure 0007004723000034
組成物A1と酸化剤Oxとの混合物M1のpHを調節して、9.2とする。組成物B1と酸化剤Oxとの比較例の混合物M2のpHを調節して、10.2とする。
次いで、それぞれの混合物を、天然の栗茶色の毛髪の房(色調深度4)に適用する。
「混合物/毛髪の房」の浴比は、それぞれで、10/1(g/g)である。
カバーをかけ、33℃で、リーブオン時間は50分間である。この時間が経過したら、その毛髪の房を濯ぎ、次いで標準的なシャンプーを用いて洗浄し、そして乾燥させる。
色の測定
Minolta CM2600d分光測色計(光源D65、角度10゜、正反射光を含む)を使用し、CIELab系で、その測定を行った。
結果/淡色化性能(L)
この系においては、Lが明度(lightness)を表しており、Lの値が高いほど、その毛髪の房が淡色化されている。
Figure 0007004723000035
本発明による混合物M1は、比較例の混合物M2(従来技術による)と比較すると、より高いLの値が得られ、したがって、淡色化がより大きい。

Claims (30)

  1. ケラチン物質を淡色化するための組成物であって、
    (a)過酸化水素および/または1種または複数の過酸化水素生成系から選択されるが、過酸化塩(d)以外のものである、1種または複数の化学的酸化剤;
    (b)1種または複数の重炭酸塩および/または1種または複数の重炭酸塩生成系;
    (c)少なくとも1個の酸素原子および/または少なくとも1個の炭素原子を含む少なくとも1種のリンカーLを介して共有結合で共に結合された少なくとも2個のリン原子を含む直鎖状もしくは環状の化合物から選択される、無機のポリリン誘導体であって、前記の組成物の合計質量を基準にして、0.5質量%以上の合計含量である、1種または複数のポリリン誘導体;
    (d)1種または複数の過酸化塩であって、前記の組成物の合計質量を基準にして、0.05質量%~20質量%の合計含量である過酸化塩;
    を含み、かつ
    前記組成物のpHが、11以下である、
    組成物。
  2. 前記化学的酸化剤(a)が、過酸化水素から選択されることを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
  3. 化学的酸化剤が、前記組成物の合計質量を基準にして、0.1質量%~25質量%を占めることを特徴とする、請求項1または2に記載の組成物。
  4. (d)前記過酸化塩がアルカリ金属の過硫酸塩および過ホウ酸塩;マグネシウムペルオキシド;およびそれらの混合物から選択されることを特徴とする、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
  5. 過酸化塩の含量が、前記組成物の質量を基準にして、0.1質量%~10質量%を占めることを特徴とする、請求項1~4のいずれか1項に記載の組成物。
  6. 前記重炭酸塩および/または前記重炭酸塩生成系が、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の重炭酸塩、およびそれらの混合物から選択されることを特徴とする、請求項1~5のいずれか1項に記載の組成物。
  7. 前記重炭酸塩および/または前記重炭酸塩生成系が、Na、K、Mg、Caの重炭酸塩およびそれらの混合物から選択されることを特徴とする、請求項1~6のいずれか1項に記載の組成物。
  8. 前記重炭酸塩および/または前記重炭酸塩生成系が、重炭酸ナトリウムまたは重炭酸カリウム、およびそれらの混合物から選択されることを特徴とする、請求項1~7のいずれか1項に記載の組成物。
  9. 前記重炭酸塩が、前記淡色化組成物の合計質量を基準にして、0.01質量%~20質量%を占めることを特徴とする、請求項1~8のいずれか1項に記載の組成物。
  10. 前記ポリリン誘導体が、少なくとも1個の酸素原子を含む少なくとも1種のリンカーLを介して共有結合で共に結合された、少なくとも2個のリン原子を含む直鎖状もしくは環状の化合物から選択されることを特徴とする、請求項1~9のいずれか1項に記載の組成物。
  11. 前記ポリリン誘導体が、基-P(R)(=O)-OH、基-P(R)(=O)-OM、基>P(=O)-OHおよび/または基>P(=O)-OMから選択される少なくとも2つの基を含み、ここで:
    ・ Mが、カチオン性対イオンを表し、
    ・ Rは、ヒドロキシル基、基-OM(ここで、Mは、カチオン性対イオンを表す)を表し、かつ
    ・ >が、リン原子に結合され、環の一部を形成する2つの結合を表す
    ことを特徴とする、請求項1~10のいずれか1項に記載の組成物。
  12. 前記ポリリン誘導体が、下記の式(I)および(II)のいずれか1つに属する化合物、またはそれらの混合物、およびさらには、それらの溶媒和物から選択されることを特徴とする、請求項1~11のいずれか1項に記載の組成物:
    Figure 0007004723000036
    [式中、
    - nは、2~10の範囲であり;
    - mは、2~10の範囲であり
    MまたはM’は、水素原子、アルカリ金属、またはアルカリ土類金属を表し;
    - 「----」は、MまたはM’がHの場合には単結合を表し、そうでない場合にはイオン結合を表す]。
  13. 前記ポリリン誘導体が、
    - 以下のものから選択される無機のポリリン誘導体:
    o ピロリン酸塩;
    o ヘキサメタリン酸塩;
    o トリポリリン酸塩;
    o トリメタリン酸塩;および
    o それらの混合
    ら選択されることを特徴とする、請求項1~12のいずれか1項に記載の組成物。
  14. 前記ポリリン誘導体が、
    - 以下のものから選択される無機ポリリン酸塩誘導体:水和もしくは非水和のアルカリ金属のピロリン酸塩およびポリリン酸塩;ならびにそれらの混合
    ら選択されることを特徴とする、請求項1~13のいずれか1項に記載の組成物。
  15. 前記ポリリン誘導体が、無機ポリリン酸塩誘導体から選択されることを特徴とする、請求項1~14のいずれか1項に記載の組成物。
  16. 前記ポリリン誘導体が、それらを含む淡色化組成物の質量の、0.5質量%~20質量%の範囲の合計含量で存在していることを特徴とする、請求項1~15のいずれか1項に記載の組成物。
  17. 前記ポリリン誘導体が、前記組成物の合計質量を基準にして、1質量%~10質量%の範囲の合計含量で存在していることを特徴とする、請求項1~16のいずれか1項に記載の組成物。
  18. 前記ポリリン誘導体が、前記組成物の合計質量を基準にして、2質量%~10質量%の範囲の合計含量で存在していることを特徴とする、請求項1~17のいずれか1項に記載の組成物。
  19. 1種または複数の界面活性剤を含むことを特徴とする、請求項1~18のいずれか1項に記載の組成物。
  20. 1種または複数の脂肪性物質を含むことを特徴とする、請求項1~19のいずれか1項に記載の組成物。
  21. 前記脂肪性物質が、前記組成物の合計質量を基準にして、5質量%~80質量%の範囲の合計含量を占めることを特徴とする、請求項20に記載の組成物。
  22. 0MPa1/2超かつ16MPa1/2未満のハンセン溶解度パラメーターδHの値を有し、前記組成物の合計質量を基準にして、0.1質量%~35質量%の範囲の合計含量の、1種または複数の液体の有機溶媒を含むことを特徴とする、請求項1~21のいずれか1項に記載の組成物。
  23. 前記pHが、10以下であることを特徴とする、請求項1~22のいずれか1項に記載の組成物。
  24. ケラチン物質を淡色化するための方法であって、請求項1~23のいずれか1項に定義された前記組成物が、前記ケラチン物質に適用される、方法。
  25. 請求項1~23のいずれか1項に定義された前記組成物が、以下の2種の組成物:
    - (a)過酸化水素および/または1種または複数の過酸化水素生成系から選択される、過酸化塩以外の、1種または複数の化学的酸化剤、および(d)1種または複数の過酸化塩を含む、組成物(A);および
    - 請求項1~23のいずれか1項に定義された、1種または複数の重炭酸塩および/または1種または複数の重炭酸塩生成系、および(c)1種または複数のポリリン誘導体を含む、組成物(B)
    を混合することにより誘導され、
    組成物(A)+(B)を混合することによって得られる組成物のc)ポリリン誘導体の含量が、前記組成物の合計質量を基準にして、0.5質量%以上となるようにし、組成物(A)+(B)を混合することによって得られる組成物のpHが、11以下となるようにする
    ことを特徴とする、請求項24に記載の淡色化方法。
  26. 請求項1~23のいずれか1項に定義された前記組成物が、以下の2種の組成物:
    - 請求項1~2のいずれか1項に定義された(c)1種または複数のポリリン誘導体、および(a)過酸化塩以外の1種または複数の酸化剤、および(d)1種または複数の過酸化塩を含む、組成物(A)、および
    - 先に定義された(b)1種または複数の重炭酸塩および/または1種または複数の重炭酸塩生成系、ならびに先に定義された(c)1種または複数のポリリン誘導体を含む、組成物(B)
    を混合することにより誘導され、
    組成物(A)+(B)の混合の結果得られる本発明における淡色化組成物の中におけるポリリン誘導体(C)の含量が、前記組成物の合計質量を基準にして、0.5質量%以上となるようにし、組成物(A)+(B)の混合の結果得られる本発明における組成物のpHが、11以下となるようにする
    ことを特徴とする、請求項24に記載の淡色化方法。
  27. 請求項1~23のいずれか1項に定義された前記組成物が、少なくとも3種の組成物:
    - 先に定義された(a)1種または複数の酸化剤を含む、組成物(A)、
    - (d)1種または複数の過酸化塩を含む、組成物(B)、および
    - 先に定義された(b)1種または複数の重炭酸塩および/または1種または複数の重炭酸塩生成系、および請求項1~2のいずれか1項に定義された(c)1種または複数のポリリン誘導体を含む、組成物(C)
    を混合することにより誘導され、
    組成物(A)+(B)+(C)の混合の結果得られる本発明における淡色化組成物のポリリン誘導体の含量が、その組成物の合計質量を基準にして、0.5質量%以上となるようにし、組成物(A)+(B)+(C)の混合の結果得られる本発明における組成物のpHが、11以下となるようにする
    ことを特徴とする、請求項24に記載の淡色化方法。
  28. 多区画デバイスであって、請求項25において定義された組成物(A)を含む少なくとも1つの第一の区画、および請求項25において定義された組成物(B)を含む少なくとも1つの第二の区画を含み、前記区画の前記組成物は、適用する前に混合されて、混合の後に配合物が得られることが意図されており、組成物(A)+(B)を混合することによって得られる組成物の、請求項1~2のいずれか1項に定義された(c)ポリリン誘導体の含量が、(A)+(B)を混合することによって得られる前記組成物の質量を基準にして、0.5質量%以上となるようにし、
    (A)+(B)を混合することによって得られる前記配合物のpHが、11以下となるようにする、多区画デバイス。
  29. 多区画デバイスであって、請求項26において定義された組成物(A)を含む少なくとも1つの第一の区画、および請求項26において定義された組成物(B)を含む少なくとも1つの第二の区画を含み、前記区画の前記組成物は、適用する前に混合されて、混合の後に配合物が得られることが意図されており、組成物(A)+(B)を混合することによって得られる組成物の、請求項1~2のいずれか1項に定義された(c)ポリリン誘導体の含量が、(A)+(B)を混合することによって得られる前記組成物の質量を基準にして、0.5質量%以上となるようにし、
    (A)+(B)を混合することによって得られる前記配合物のpHが、11以下となるようにする、多区画デバイス。
  30. 多区画デバイスであって、請求項27において定義された組成物(A)を含む少なくとも1つの第一の区画、および請求項27において定義された組成物(B)を含む少なくとも1つの第二の区画を含み、さらに任意選択により、請求項27において定義された組成物(C)を含む第三の区画を含んでいてもよく、前記区画の前記組成物は、適用する前に混合されて、混合の後に配合物が得られることが意図されており、組成物(A)+(B)+(C)を混合することによって得られる前記組成物の、請求項1~2のいずれか1項に定義されたc)ポリリン誘導体の含量が、(A)+(B)+(C)を混合することによって得られる組成物の質量を基準にして、0.5質量%以上となるようにし、(A)+(B)+(C)を混合することによって得られる前記配合物のpHが、11以下となるようにする、多区画デバイス。
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