JP2005206514A - 酸化染毛剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】 第1剤中のアルカリ剤量を減量しても十分なブリーチ力が発揮され、高水準のブリーチ力を維持しつつ使用時における目、鼻、頭皮等への刺激並びに毛髪へのダメージを十分に低減することが可能な多剤式酸化染毛剤を提供すること。
【解決手段】 使用前に混合して施術するための、アルカリ剤を含有する第1剤と酸化剤を含有する第2剤とを少なくとも備える多剤式酸化染毛剤であって、前記酸化染毛剤中に、グルタミン酸二酢酸、アスパラギン酸二酢酸、グリシン二酢酸、アルキルグリシン二酢酸、フィチン酸及びそれらの塩からなる群から選ばれる少なくとも1種を脱色促進剤として含有することを特徴とする酸化染毛剤。
【選択図】 なし

Description

本発明は、酸化染毛剤に関し、更に詳しくは、使用前に混合して施術するための、アルカリ剤を含有する第1剤と酸化剤を含有する第2剤とを少なくとも備える多剤式酸化染毛剤に関する。
なお、酸化染毛剤には、広義には、毛髪を染色するためのいわゆる狭義の「酸化染毛剤」と、毛髪を脱色するためのいわゆる「酸化脱色剤(ブリーチ剤)」とがあるが、本明細書及び特許請求の範囲においてはこれら両者を含めて「酸化染毛剤」と呼称する。また、本明細書及び特許請求の範囲においては、アルカリ剤を含有する第1剤と酸化剤を含有する第2剤とを備える二剤式酸化染毛剤と、さらに第3剤として過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム等の過酸化物を混合して用いる酸化染毛剤とを総称して「多剤式酸化染毛剤」という。
いわゆる狭義の多剤式酸化染毛剤は、第1剤に含有されているアルカリ剤によって第2剤に含有されている酸化剤を分解して酸素を発生させ、その酸素により毛髪のメラニンを分解脱色せしめると共に第1剤に含有されている酸化染料を毛髪内部の皮質で発色・定着せしめることにより毛髪を染毛するものが一般的である。また、いわゆる多剤式酸化脱色剤は、第1剤に酸化染料を含有させずに、第1剤に含有されているアルカリ剤によって第2剤に含有されている酸化剤から発生した酸素によって毛髪のメラニンの分解脱色の程度を調節することにより毛髪を脱色(染毛)するものが一般的である。したがって、多剤式酸化染毛剤、すなわち狭義の多剤式酸化染毛剤及び多剤式酸化脱色剤のいずれにおいても、酸化剤を分解して発生させた酸素によるメラニンの分解脱色力(ブリーチ力)が、その後の染毛の結果を大きく左右する要因となる。
このような多剤式酸化染毛剤においては、ブリーチ力を出す手段として、過酸化水素等の酸化剤をアンモニア等のアルカリ剤と混合して髪に作用させる方法が一般的に用いられており、ブリーチ力については過酸化水素等の酸化剤の安定性と共にアルカリ剤の種類や濃度が大きく影響していた。例えば、アルカリ剤としてアンモニアを用いると、比較的高いブリーチ力が得られるものの、十分なブリーチ力を得るためには多量のアンモニアを配合する必要があり、使用時に目、鼻、頭皮等への刺激が強くなってしまうという問題があった。また、アルカリ剤としてモノエタノールアミンを用いると、目、鼻、頭皮等への刺激は比較的小さいもののブリーチ力が少々弱く、十分なブリーチ力を得るためには多量のモノエタノールアミンを配合する必要があり、残留性が高いために毛髪へのダメージが大きいという問題があった。さらに、アルカリ剤として水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム等の無機アルカリを用いると、目、鼻、頭皮等への刺激は比較的少ないものの、ブリーチ力が弱く、メラニンが十分に分解脱色されないという問題があった。
そこで従来は、過酸化水素を二剤混合時まで安定に保ってその効果を向上せしめる手段として、特開平8−26943号公報(特許文献1)には第2剤に過酸化水素と共にフェナセチン及び1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸又はその塩を配合する方法が開示されており、また、特開2000−344635号公報(特許文献2)にはアセトアニリド及び1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸又はその塩を配合する方法が開示されている。しかしながら、これらの方法では、過酸化水素は安定化されるものの、第1剤に含有されるべきアルカリ剤の量は従来と同様であり、使用時における目、鼻、頭皮等への刺激や毛髪へのダメージを十分に解消することはできなかった。
一方、特開平7−179325号公報(特許文献3)には感作性抑制を目的としてEDTA(エチレンジアミン四酢酸)等のイオン封鎖剤を第1剤に含有させる方法が開示されており、また、特開昭60−155108号公報(特許文献4)には毛髪や皮膚等への損傷を防ぐために水溶性アンモニウム塩である炭酸アンモニウムや重炭酸アンモニウムを混合して低いpHで処理する方法が開示されている。しかしながら、これらの方法では、使用時における目、鼻、頭皮等への刺激や毛髪へのダメージは比較的低減されるものの、十分なブリーチ力を得ることはできなかった。
また、別の手段として金属イオンを使用する方法も提案されているが、やはり十分なブリーチ力を得ることはできず、更にヘアカラーの色目が変わるといった問題があり、未だ十分なものではなかった。
特開平8−26943号公報 特開2000−344635号公報 特開平7−179325号公報 特開昭60−155108号公報
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、第1剤中のアルカリ剤量を減量しても十分なブリーチ力が発揮され、高水準のブリーチ力を維持しつつ使用時における目、鼻、頭皮等への刺激並びに毛髪へのダメージを十分に低減することが可能な多剤式酸化染毛剤を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、多剤式酸化染毛剤中に特定のアミノ酸変性物、フィチン酸又はフィチン酸塩を含有させることにより、第1剤中のアルカリ剤量を減量しても十分なブリーチ力が発揮され、高水準のブリーチ力を維持しつつ使用時における目、鼻、頭皮等への刺激並びに毛髪へのダメージを十分に低減することが可能となることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の酸化染毛剤は、使用前に混合して施術するための、アルカリ剤を含有する第1剤と酸化剤を含有する第2剤とを少なくとも備える多剤式酸化染毛剤であって、前記酸化染毛剤中に、グルタミン酸二酢酸、アスパラギン酸二酢酸、グリシン二酢酸、アルキルグリシン二酢酸、フィチン酸及びそれらの塩からなる群から選ばれる少なくとも1種を脱色促進剤として含有することを特徴とするものである。
このような本発明の酸化染毛剤においては、前記アルカリ剤がアンモニア又はモノエタノールアミンであることが好ましく、また、前記酸化剤が過酸化水素であることが好ましい。さらに、本発明の酸化染毛剤においては、前記酸化染毛剤中における前記脱色促進剤の含有量が0.05〜8質量%であることが好ましい。
また、本発明の酸化染毛剤においては、前記酸化染毛剤中に、炭酸塩、炭酸水素塩、ヒドロキシカルボン酸及びその塩、エチレンジアミン四酢酸及びその塩、並びに、ジエチレントリアミン五酢酸及びその塩、からなる群から選ばれる少なくとも1種が脱色助剤として更に含有されていることが好ましい。
本発明の多剤式酸化染毛剤によれば、第1剤中のアルカリ剤量を減量しても十分なブリーチ力が発揮されるため、高水準のブリーチ力を維持しつつ使用時における目、鼻、頭皮等への刺激並びに毛髪へのダメージを十分に低減することが可能となる。
以下、本発明の酸化染毛剤をその好適な実施形態に即して詳細に説明する。本発明の酸化染毛剤は、使用前に混合して施術するための、アルカリ剤を含有する第1剤と酸化剤を含有する第2剤とを少なくとも備える多剤式酸化染毛剤であって、前記酸化染毛剤中に、グルタミン酸二酢酸、アスパラギン酸二酢酸、グリシン二酢酸、アルキルグリシン二酢酸、フィチン酸及びそれらの塩からなる群から選ばれる少なくとも1種を脱色促進剤として含有することを特徴とするものである。
先ず、本発明に必須の脱色促進剤について説明する。すなわち、本発明の多剤式酸化染毛剤は、その酸化染毛剤中に、グルタミン酸二酢酸、アスパラギン酸二酢酸、グリシン二酢酸、アルキルグリシン二酢酸、フィチン酸及びそれらの塩からなる群から選ばれる少なくとも1種を脱色促進剤として含有する必要がある。このようなアミノ酸変性物又はフィチン酸の塩としては、それらを水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア、モノエタノールアミン等のアルカリで中和されたもの(ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、モノエタノールアミン塩等)が好適なものとして挙げられる。このような特定のアミノ酸変性物、フィチン酸又はフィチン酸塩を多剤式酸化染毛剤中に含有させることにより、第1剤中のアルカリ剤量を減量しても十分なブリーチ力が発揮されるため、高水準のブリーチ力の達成と使用時における目、鼻、頭皮等への刺激並びに毛髪へのダメージの十分な低減という従来は両立が困難であった課題が同時に達成される。
本発明にかかる前記脱色促進剤は、後述するアルカリ剤を含有する第1剤と酸化剤を含有する第2剤とを少なくとも備える多剤式酸化染毛剤中に含有されていればよい。すなわち、本発明にかかる前記脱色促進剤は、第1剤にのみ含有されていても、第2剤にのみ含有されていても、第1剤及び第2剤の両方に含有されていてもよく、或いは、後述する第3剤を備える場合は第3剤に含有されていてもよい。
本発明の多剤式酸化染毛剤における前記脱色促進剤の含有量は、使用前に各剤を混合した際に前記脱色促進剤の含有量が0.05〜8質量%であることが好ましく、0.1〜6質量%であることが特に好ましい。酸化染毛剤中の前記脱色促進剤の含有量が0.05質量%未満では十分なブリーチ力が得られず、他方、8質量%を超えて添加してもそれ以上の効果は得られず不経済となる。なお、混合前の各剤における前記脱色促進剤の含有量は特に制限されず、各剤の混合比等に応じて適宜選択されるが、例えば、前記脱色促進剤が第1剤にのみ含有される場合においては第1剤中の前記脱色促進剤の含有量は0.1〜16質量%程度であることが好ましく、前記脱色促進剤が第2剤にのみ含有される場合においては第2剤中の前記脱色促進剤の含有量は0.1〜16質量%程度であることが好ましい。
また、本発明の多剤式酸化染毛剤は、その酸化染毛剤中に、前記脱色促進剤に加えて更に、炭酸塩、炭酸水素塩、ヒドロキシカルボン酸及びその塩、エチレンジアミン四酢酸及びその塩、並びに、ジエチレントリアミン五酢酸及びその塩、からなる群から選ばれる少なくとも1種が脱色助剤として含有されていることが好ましい。このような炭酸塩としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸アンモニウム等が挙げられ、炭酸水素塩としては、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素アンモニウム等が挙げられる。また、ヒドロキシカルボン酸としては、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸、ポリα−ヒドロキシアクリル酸等が挙げられ、それらの塩としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア、モノエタノールアミン等のアルカリで中和されたものが挙げられる。さらに、エチレンジアミン四酢酸やジエチレントリアミン五酢酸の塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩等が挙げられる。このような特定の化合物を多剤式酸化染毛剤中に含有させることにより、ブリーチ力の更なる向上が達成される傾向にある。
本発明にかかる前記脱色助剤も、第1剤と第2剤とを少なくとも備える多剤式酸化染毛剤中に含有されていればよく、第1剤にのみ含有されていても、第2剤にのみ含有されていても、第1剤及び第2剤の両方に含有されていてもよく、或いは、後述する第3剤を備える場合は第3剤に含有されていてもよい。
本発明の多剤式酸化染毛剤における前記脱色助剤の含有量は、使用前に各剤を混合した際に前記脱色助剤の含有量が0.1〜10質量%であることが好ましく、0.2〜5質量%であることが特に好ましい。酸化染毛剤中の前記脱色助剤の含有量が前記下限未満ではブリーチ力の向上効果が十分に達成されない傾向にあり、他方、前記上限を超えて添加してもそれ以上の効果は得られず不経済となる傾向にある。なお、混合前の各剤における前記脱色助剤の含有量は特に制限されず、各剤の混合比等に応じて適宜選択されるが、例えば、前記脱色助剤が第1剤にのみ含有される場合においては第1剤中の前記脱色助剤の含有量は0.2〜20質量%程度であることが好ましく、前記脱色助剤が第2剤にのみ含有される場合においては第2剤中の前記脱色助剤の含有量は0.2〜20質量%程度であることが好ましい。
次に、本発明の多剤式酸化染毛剤に用いられる第1剤について説明する。本発明にかかる第1剤はアルカリ剤を含有するものであり、使用前に後述する第2剤、更に必要に応じて後述する第3剤と混合して毛髪の染毛(脱色を含む)の施術に供されるものである。
このような第1剤に含有させるアルカリ剤としては、アンモニア、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられ、中でも達成されるブリーチ力の観点からアンモニア又はモノエタノールアミンが好ましい。
本発明にかかる第1剤における前記アルカリ剤の含有量は特に制限されず、各剤の混合比等に応じて適宜選択されるが、本発明においては第1剤中のアルカリ剤量を減量しても十分なブリーチ力が発揮されるため、第1剤における前記アルカリ剤の含有量は2〜16質量%程度であることが好ましく、また、使用前に各剤を混合した際に前記アルカリ剤の含有量が1〜8質量%であることが好ましい。前記アルカリ剤の各含有量が前記下限未満では十分なブリーチ力が達成されない傾向にあり、他方、前記上限を超えると使用時における目、鼻、頭皮等への刺激や毛髪へのダメージが大きくなる傾向にある。
また、本発明にかかる第1剤には、フェニレンジアミン類、トルイレンジアミン類、ジフェニルアミン類、アミノフェノール類等の酸化染料;レゾルシン、メタアミノフェノール、カテコール等のカップラー;ニトロパラフェニレンジアミン等の日本ヘアカラー工業会発行の「染毛剤製造承認申請要領(改訂第5版)」に記載のもの;赤色102号、黄色203号、青色404号等の日本化粧品工業連合会編の「法定色素ハンドブック」に収載されている化粧品用タール色素;HC Blue No.2、Disperse Black 9、Basic Brown 16(Arianor)等の日本ヘアカラー工業会自主基準「染毛料(化粧品)に配合できる色素リスト」に収載されている色素等の、酸化染料や色素等を適宜配合することができる。
更に、本発明にかかる第1剤には、その効果を損なわない範囲で、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、アルキルエーテル硫酸塩等の界面活性剤;セタノール、セトステアリルアルコール、ステアリルアルコール等の高級アルコール;エタノール、ベンジルアルコール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル等の溶剤;コハク酸、ピロリドンカルボン酸等の有機酸;リン酸、塩酸等の無機酸;ミリスチン酸イソプロピル、アボガド油、オリーブ油等の油剤;ジメチルポリシロキサン、アミノ変性シリコーン、アルキル変性シリコーン等のシリコーン誘導体;グリセリン、ポリエチレングリコール等の多価アルコール類;ヒドロキシエチルセルロース、アクリル酸コポリマー、ジアリル4級アンモニウム塩/アクリルアミドコポリマー等の重合物;亜硫酸塩、システイン、チオグリコール酸等の還元剤;紫外線吸収剤、香料等を適宜配合することができる。
本発明にかかる第1剤に含有される溶媒としては水が好ましく、また、第1剤のpHは9.5〜12程度であることが好ましい。第1剤のpHが前記下限未満ではブリーチ力が低下する傾向にあり、他方、前記上限を超えると使用時における目、鼻、頭皮等への刺激や毛髪へのダメージが大きくなる傾向にある。
次に、本発明の多剤式酸化染毛剤に用いられる第2剤について説明する。本発明にかかる第2剤は酸化剤を含有するものであり、使用前に前述の第1剤、更に必要に応じて後述する第3剤と混合して毛髪の染毛(脱色を含む)の施術に供されるものである。
このような第1剤に含有させる酸化剤としては、過酸化水素、過ホウ酸ナトリウム、過酸化尿素、過炭酸ナトリウム等の過酸化物が挙げられ、中でも達成されるブリーチ力の観点から過酸化水素が好ましい。
本発明にかかる第2剤における前記酸化剤の含有量は特に制限されず、各剤の混合比等に応じて適宜選択されるが、第2剤における前記酸化剤の含有量は1〜12質量%程度であることが好ましく、また、使用前に各剤を混合した際に前記酸化剤の含有量が0.5〜9質量%であることが好ましい。前記酸化剤の各含有量が前記下限未満では十分なブリーチ力が達成されない傾向にあり、他方、前記上限を超えると使用時における頭皮等への刺激や毛髪へのダメージが大きくなる傾向にある。
更に、本発明にかかる第2剤においても、その効果を損なわない範囲で、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、アルキルエーテル硫酸塩等の界面活性剤;セタノール、セトステアリルアルコール、ステアリルアルコール等の高級アルコール;エタノール、ベンジルアルコール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル等の溶剤;コハク酸、ピロリドンカルボン酸等の有機酸;リン酸、塩酸等の無機酸;ミリスチン酸イソプロピル、アボガド油、オリーブ油等の油剤;ジメチルポリシロキサン、アミノ変性シリコーン、アルキル変性シリコーン等のシリコーン誘導体;グリセリン、ポリエチレングリコール等の多価アルコール類;ヒドロキシエチルセルロース、アクリル酸コポリマー、ジアリル4級アンモニウム塩/アクリルアミドコポリマー等の重合物;亜硫酸塩、システイン、チオグリコール酸等の還元剤;紫外線吸収剤、香料等を適宜配合することができる。
本発明にかかる第2剤に含有される溶媒としては水が好ましく、また、第2剤のpHは1.5〜6程度であることが好ましい。第2剤のpHが前記範囲外では酸化剤の保存安定性が劣り、品質を保持し難い傾向にある。
以上、本発明の多剤式酸化染毛剤に用いられる第1剤及び第2剤について説明したが、本発明の多剤式酸化染毛剤には更に第3剤が備えられていてもよく、その場合は前記第1剤及び第2剤と共に第3剤を混合して毛髪の染毛(脱色を含む)の施術に供される。このような第3剤の具体的な組成は特に制限されないが、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム等の過酸化物を含有するものが好ましく、第3剤におけるこのような過酸化物の含有量としては10〜100質量%程度であることが好ましい。
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1〜10及び比較例1〜4)
<脱色剤試験>
先ず、表1に示す諸成分を同表に示す配合比(質量%)で混合し、更に同表に示すようにpHを調整して第2剤A〜Cをそれぞれ調製した。また、表2〜4に示す諸成分を同表に示す配合比(質量%)で混合し、更に同表に示すようにpHを調整して実施例1〜10及び比較例1〜4の第1剤をそれぞれ調製した。
次に、表2〜4に示すように実施例1〜10及び比較例1〜4の第1剤と第2剤A〜Cとを組み合わせ、それぞれ第1剤と第2剤とを質量比が第1剤:第2剤=1:1となるように混合して実施例1〜10及び比較例1〜4の多剤式酸化染毛剤(狭義の多剤式酸化脱色剤)を得た。
得られた実施例1〜10及び比較例1〜4の多剤式酸化染毛剤をそれぞれ毛髪に2倍質量となるように塗布し、30分間室温にて放置した後、洗浄及び乾燥し、施術された毛髪において達成されたブリーチ力を以下の評価方法に基づいて評価した。得られた結果を表2〜4に併記した。
ブリーチ力の評価方法
デミ ミレアム ファッションゾーン ヘアカラーデザイン チャートブック(日華化学(株)製)に付属のレベルスケールを基準にして、毛髪の明度を目視で判定し、試験前後の明度差をブリーチ力として評価した。
Figure 2005206514
Figure 2005206514
Figure 2005206514
Figure 2005206514
(実施例11〜16及び比較例5)
<染毛剤試験>
先ず、表5〜6に示す諸成分を同表に示す配合比(質量%)で混合し、更に同表に示すようにpHを調整して実施例11〜16及び比較例5の第1剤をそれぞれ調製した。次に、表5〜6に示すように実施例11〜16及び比較例5の第1剤と表1に示す第2剤A〜Cとを組み合わせ、それぞれ第1剤と第2剤とを質量比が第1剤:第2剤=1:1となるように混合して実施例11〜16及び比較例5の多剤式酸化染毛剤(狭義の多剤式酸化染毛剤)を得た。
得られた実施例11〜16及び比較例5の多剤式酸化染毛剤をそれぞれ、新生部位が5cm以上ある被験者10人に対して、頭皮と毛髪の左右均等な位置に正確に同量となるように素早く塗布し、刺激の程度をモニタリングして刺激性を以下の評価基準(比較例5がコントロール)に基づいて評価した。また、多剤式酸化染毛剤をそれぞれ塗布してから室温にて30分間放置した後、洗浄及び乾燥し、施術された新生部位において達成されたブリーチ力を以下の評価基準(比較例5がコントロール)に基づいて評価した。得られた結果を表5〜6に併記した。
刺激性の評価基準
◎:被験者のほとんど全てが比較例5よりも明らかに刺激の程度が低いと判定した。
○:被験者の2/3以上が比較例5よりも明らかに刺激の程度が低いと判定した。
△:刺激の程度がほとんど変わらないと判定されたりして、被験者の判定が半々程度に分かれた。
×:被験者の2/3以上が比較例5の方が明らかに刺激の程度が低いと判定した。
ブリーチ力の評価基準
◎:比較例5よりも明らかに明るく仕上がった。
○:比較例5よりもやや明るく仕上がった。
△:比較例5とほとんど同じ明るさに仕上がった。
×:比較例5より暗く仕上がった。
Figure 2005206514
Figure 2005206514
以上説明した通り、本発明の多剤式酸化染毛剤によれば、第1剤中のアルカリ剤量を減量しても十分なブリーチ力が発揮され、高水準のブリーチ力を維持しつつ使用時における目、鼻、頭皮等への刺激並びに毛髪へのダメージを十分に低減することが可能となるため、被施術者及び施術者への影響が少なく、更に作業環境にも配慮した毛髪等に対する染毛(脱色を含む)の施術が可能となる。

Claims (5)

  1. 使用前に混合して施術するための、アルカリ剤を含有する第1剤と酸化剤を含有する第2剤とを少なくとも備える多剤式酸化染毛剤であって、前記酸化染毛剤中に、グルタミン酸二酢酸、アスパラギン酸二酢酸、グリシン二酢酸、アルキルグリシン二酢酸、フィチン酸及びそれらの塩からなる群から選ばれる少なくとも1種を脱色促進剤として含有することを特徴とする酸化染毛剤。
  2. 前記アルカリ剤がアンモニア又はモノエタノールアミンであることを特徴とする、請求項1に記載の酸化染毛剤。
  3. 前記酸化剤が過酸化水素であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の酸化染毛剤。
  4. 前記酸化染毛剤中に前記脱色促進剤を0.05〜8質量%含有することを特徴とする、請求項1〜3のうちのいずれか一項に記載の酸化染毛剤。
  5. 前記酸化染毛剤中に、炭酸塩、炭酸水素塩、ヒドロキシカルボン酸及びその塩、エチレンジアミン四酢酸及びその塩、並びに、ジエチレントリアミン五酢酸及びその塩、からなる群から選ばれる少なくとも1種を脱色助剤として更に含有することを特徴とする、請求項1〜4のうちのいずれか一項に記載の酸化染毛剤。
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