JP7003507B2 - リチウムの回収方法 - Google Patents

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Description

本発明は、二次電池用正極材料の製造工程排水からリチウムを回収するリチウムの回収方法に関する。
リチウムは、陶器やガラスの添加剤、鉄鋼連続鋳造用のガラスフラックス、グリース、医薬品、電池等、産業において広く利用されている。特に、二次電池であるリチウムイオン電池は、エネルギー密度が高く、電圧が高いことから、最近ではノートパソコンなどの電子機器のバッテリーや電気自動車・ハイブリッド車の車載バッテリーとしての用途が拡大しており、需要が急増している。これに伴い、原料である水酸化リチウムや炭酸リチウムの需要が急増している。
バッテリーの正極材料は様々な種類があるが、最近では従来のLCO(LiCoO)から三元系であるNCA(Li(Ni1-a-bCoAl)O)やNCM(Li(Ni1-a-bMnCo)O)が普及している。これらの正極材料は、ニッケル、コバルト、マンガンなどの硫酸塩水溶液から混合水酸化物を生成し、その後、水酸化リチウムや炭酸リチウムなどのリチウム化合物を添加して焼成することで製造する。焼成物は、水洗して乾燥後、製品になるが、水洗液には未反応のリチウム化合物が溶解する。
ところで、リチウムは、アルカリ金属であり、ナトリウムやカリウムと同様に水質汚濁に関する規制がされていない。工場の排水処理工程では通常、水質汚濁法や条例で規制された金属のみ処理して除去することから、上述した水洗液中のリチウムは排水処理工程で除去されず、公共用水域に放流される。リチウムは、海水に含まれる金属であり、公共用水域に放流しても環境上の問題はないが、電池材料にも使用される有用な金属である。そのため、資源のリサイクルという観点から、製造工程において排出される排水に含まれるリチウムを廃棄せずに回収するといった有効活用をすることが望ましい。
排水中に含まれるリチウムは陽イオンで存在することから、排水中からリチウムを回収する方法として様々な方法が提案されている。例えば、特許文献1では、溶媒抽出法を多段で行い、リチウムを回収する方法が提案されている。また、特許文献2では、イオン交換膜を利用した電気透析を用いる方法が提案されている。
特開2006-057142号公報 特開2012-234732号公報
しかしながら、特許文献1では、排水中から溶媒抽出法を用いた場合、排水中の有機物の処理が必要となることや、消防法上の危険物を扱う設備となるため安全上の対策が必要になることや、多段抽出であるため、工程が長く、非効率的である。また、特許文献2では、電気透析装置は排水処理として用いるには大規模な装置が必要となり、コスト面や運用面で不利である。
また、排水中からリチウムを回収するのに、安価で簡便な方法として、例えば陽イオン交換樹脂を利用する方法も考えられる。しかしながら、リチウムは価数が1価であり、かつ原子量が6.9と小さいため、陽イオンの中でも吸着性が最も低い。そのため、リチウムは、陽イオン交換樹脂を利用しても吸着しにくい。すなわち、排水からリチウムを回収する過程において陽イオン交換樹脂に対するリチウムの吸着性を上げ、高い溶離率で回収することが望まれている。
そこで、本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みて考案されたものであり、陽イオン交換樹脂を利用して、薬剤コスト等を生じさせることなく効率的に、しかも高い溶離率でリチウムを回収することが可能な、新規かつ改良されたリチウムの回収方法を提供することを目的とする。
すわなち、上記目的を達成するため、本発明者らは、二次電池用正極材料の製造工程において、正極材料を水で洗浄した際に排出される排水がリチウムを高濃度で含んでいること、及び共沈させた金属水酸化物を含むスラリーから金属水酸化物を分離した際に排出される排水がナトリウム塩を高濃度で含んでいることに着目し、強酸性陽イオン交換樹脂の官能基であるスルホン酸基をNa型として、リチウムを吸着させ、ナトリウム塩を含む水溶液でリチウムを溶離することが可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の一態様では、リチウム二次電池用正極材料の製造工程においてリチウム金属複合酸化物を水洗することにより排出される排水からリチウムを回収するリチウムの回収方法であって、リチウムイオンを含有する前記排水を、官能基としてスルホン酸ナトリウム基を含む強酸性陽イオン交換樹脂に供給し接触させることにより、該リチウムイオンを該強酸性陽イオン交換樹脂に吸着させる吸着工程と、前記強酸性陽イオン交換樹脂を、ナトリウム塩を含有する溶離液に供給し接触させることにより、該強酸性陽イオン交換樹脂に吸着した前記リチウムイオンを溶離する溶離工程とを有し、前記排水中のリチウム濃度は、0.3g/L以上であり、前記ナトリウム塩が、硫酸ナトリウムである
記溶離液は、前記リチウム二次電池正極材料の製造工程において金属水酸化物を分離した際に排出される排水であることが好ましい。
本発明によれば、薬剤コストを抑えつつ、高い溶離率でリチウムを溶離させて回収することができる。
リチウム二次電池用正極材料の製造工程の概略を示すフロー図である。 本発明の一実施形態に係るリチウムの回収方法の概略を示すフロー図である。 実施例1における吸着曲線(BVと吸着後液中のリチウム濃度の関係)を示す図である。 実施例1における溶離曲線(BVと溶離液中のリチウム濃度の関係)を示す図である。 比較例1における吸着曲線(BVと吸着後液中のリチウム濃度の関係)を示す図である。 比較例1における溶離曲線(BVと溶離液中のリチウム濃度の関係)を示す図である。
以下、本発明の具体的な実施形態(以下、「本実施形態」という)について詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。
[1.リチウム二次電池用正極材料の製造工程の概要]
まず、リチウム二次電池用正極材料の製造工程の概要について図面を使用しながら説明する。図1は、リチウム二次電池用正極材料の製造工程の概略を示すフロー図である。リチウム二次電池用正極材料の製造工程は、図1に示すように、晶析工程S101と分離工程S102と焼成工程S103と水洗工程S104とから構成される。詳細には、晶析工程S101は、ニッケル、コバルト、マンガン、又はアルミニウム等の原料からなる各硫酸金属塩の混合水溶液に、ナトリウム水溶液を加えて、これらの金属水酸化物を共沈させて金属水酸化物を含むスラリーを得る工程である。また、分離工程S102は、得られた金属水酸化物を含むスラリーから金属複合水酸化物を固液分離等により分離する工程である。また、焼成工程S103は、得られた金属複合水酸化物と炭酸リチウムとを混合し、この混合物を所定の温度で焼成することによりリチウム金属複合酸化物を得る工程である。そして、水洗工程S104は、得られたリチウム金属複合酸化物を水洗処理する工程である。
リチウム二次電池用正極材料の製造工程のうち、水洗工程S104では、リチウム金属複合酸化物を水洗処理するため、リチウムイオンを高濃度で含む排水が排出される。このような排水を公共用水域に放流することは、リチウムが工業的にも有用な金属であるため、資源のリサイクルにおいて、製造工程において排出されるリチウムを廃棄せずに回収し有効活用することが求められている。
また、リチウム二次電池用正極材料の製造工程排水には、硫酸ナトリウムを多く含む排水が発生する。
そこで、本発明者らは、後述する本実施形態に係るリチウムの回収方法において、リチウム二次電池用正極材料の製造工程排水に含まれるリチウムを高収率で溶離させ、さらに硫酸ナトリウムを多く含む排水を使用することで薬剤コストを抑えることを見出した。以下、リチウムの回収方法を説明する。
[2.リチウムの回収方法]
次に、本発明の一実施形態に係るリチウムの回収方法について図面を使用しながら説明する。図2は、本発明の一実施形態に係るリチウムの回収方法の概略を示すフロー図である。本実施形態に係るリチウムの回収方法は、リチウム二次電池用正極材料の製造工程排水からリチウムを回収するものであって、図2に示すように、置換工程S1と、吸着工程S2と、溶離工程S3と、炭酸化工程S4とを有する。以下、各工程S1~S4をそれぞれ説明する。
置換工程S1は、強酸性陽イオン交換樹脂に含有される官能基であるスルホン酸基(以下、「H型」ともいう。)をスルホン酸ナトリウム基(以下、「Na型」ともいう。)に置換する工程である。本実施形態では、H型をNa型に置換することで、リチウムイオンに対する強酸性陽イオン交換樹脂の吸着性を向上させることができる。なお、置換工程S1は、後述する吸着工程S2と溶離工程S3とを複数回繰り返すことで、リチウムイオンに対する強酸性陽イオン交換樹脂の吸着性が低下するので、この吸着性を再生する目的で行うこともできる。
すなわち、置換工程S1では、強酸性陽イオン交換樹脂をカラムに詰め、所定量の塩酸水溶液を通液する。次いで、純水を所定の条件で通液して強酸性陽イオン交換樹脂を洗浄する。次いで、硫酸ナトリウム水溶液を強酸性陽イオン交換樹脂に通液する。この操作を複数回繰り返すことで、強酸性陽イオン交換樹脂に含有される官能基は、スルホン酸基がスルホン酸ナトリウム基へ置換される。なお、カラム方式の他に、バッチ混合でよい。
本実施形態では、スルホン酸基を有する強酸性陽イオン交換樹脂を用いているが、陽イオン交換樹脂であれば特に限定されるものではない。また、使用する樹脂は強酸性陽イオン交換樹脂であれば、どのようなものでも構わない。例えば、購入した樹脂をメーカーの推奨の方法でH型をNa型にするコンディショニングを行っても良いが、官能基は最終的にNa型にしておく必要がある。Na型にするには、硫酸ナトリウムなどのナトリウム塩を含む水溶液を強酸性陽イオン交換樹脂に接触させれば良い。
次に、吸着工程S2は、リチウムイオンを強酸性陽イオン交換樹脂に吸着させる工程である。具体的には、リチウムイオンを含有する溶液を、官能基としてスルホン酸ナトリウム基を含む強酸性陽イオン交換樹脂に供給し接触させることにより、リチウムイオンを強酸性陽イオン交換樹脂に吸着させる。
本実施形態では、陽イオン交換樹脂を使用してリチウムを回収する。陽イオン交換樹脂を用いた回収方法は、安価で簡便なものである。ここで、陽イオン交換樹脂には官能基がスルホン酸基の強酸性陽イオン交換樹脂、カルボン酸基の弱酸性陽イオン交換樹脂などがある。いずれの樹脂も官能基の水素又はナトリウム原子と排水中の陽イオンを交換することで排水から金属との交換反応を利用して通液した水溶液から金属を回収する。強酸性陽イオン交換樹脂は、全てのpH領域(0~14)で使用できるが、弱酸性陽イオン交換樹脂はカルボン酸を解離させるために、おおむねpH4~5以上で用いる必要がある。
純水製造などで用いられる強酸性陽イオン交換樹脂は、官能基がスルホン酸基であり、Na型又はH型で使用する。Na型とは官能基がナトリウム塩型、すなわちスルホン酸ナトリウムの状態を示し、H型は官能基がスルホン酸の状態を示す。通常、陽イオン交換樹脂は、同じ価数であれば原子量が大きいか、あるいは価数が大きい陽イオンをより選択的に吸着する傾向を示す。
リチウムは価数が1価であり、原子量が他の金属原子よりも小さいため、H型での回収が考えられる。リチウムを吸着する工程では、スルホン酸基がH型になっているため、排水を通液するとリチウムを容易に吸着できる。しかしながら、リチウムを溶離する場合は、この傾向に反してスルホン酸基に結合しているリチウムを溶離することになるため、水素イオン濃度の濃い、高濃度の酸を用いて吸着しているリチウムと溶離液中の水素イオンを交換して、溶離液中にリチウムを移行させなければならない。
この方法でリチウムを回収しようとした場合、リチウムイオンを吸着する工程では、リチウムと交換された水素イオンのためにカラム流出液のpHが低下する。このため、カラム流出液の排水処理時には中性にするための中和剤が必要になる。
さらに、溶離液は高濃度の酸を用いるため、溶離液からリチウムを炭酸塩で回収しようとした場合、これらの酸を中和するための中和剤が必要になる。これは、炭酸リチウムを沈殿させるために炭酸イオンが存在する状態、すなわち溶液がアルカリ性である必要となるからである。強酸性の状態でソーダ灰などの炭酸源を添加しても、分解して二酸化炭素になり、炭酸リチウムは生成しない。したがって、H型でリチウムを回収しようとすると多くの中和剤が必要になり、生産コストの増加を招くといったデメリットがある。さらに、濃度の高い酸は、生産現場において取扱いに注意が必要であり、環境上や安全上の配慮が必要になる。
本発明者らは、高濃度の酸を使用しない方法として強酸性陽イオン交換樹脂をH型ではなくNa型とする処理に着眼した。例えば、軟水器の例では、マグネシウムイオンやカルシウムイオンを吸着させる工程で官能基のナトリウムと除去対象のマグネシウムイオンやカルシウムイオンをイオン交換させることで原水中から除去する。マグネシウムイオンやカルシウムイオンを溶離する工程では、高濃度の食塩水を通液することで官能基に吸着したマグネシウムやカルシウムとナトリウムイオンをイオン交換させることで溶離液中にマグネシウムやカルシウムを回収し、官能基をナトリウム型に戻す。この方法であれば、リチウムを吸着する工程で発生するカラム流出液の中和処理や炭酸リチウム沈殿のための中和処理が不要である。そこで、本発明者らは、強酸性陽イオン交換樹脂を用いた方法がナトリウムより選択性の高い、マグネシウムイオンやカルシウムイオンを吸着させるにも関わらず、ナトリウムより選択性の劣るリチウムを回収することにも適用できるよう創意工夫をした。これにより、リチウム二次電池用正極材料の製造工程にて排出されるリチウムイオンを含有する溶液はリチウムイオンの濃度が高いため、この溶液を使用することでナトリウムより選択性の劣るリチウムを回収できることを見出した。
リチウムの吸着は、リチウム二次電池用正極材料の製造工程排水をNa型にした強酸性陽イオン交換樹脂に供給し接触させることで行う。NCAやNCM等のリチウム二次電池用正極材料の製造工程では、上述した通り、水洗工程S104(図1参照)において正極材料の表面に付着した未反応のリチウム化合物を純水で洗浄することで、リチウムを含む洗浄排水が発生する。上記製造工程排水は、洗浄排水を含むため、高濃度のリチウムイオンを含有する。
製造工程排水をNa型にした強酸性陽イオン交換樹脂に接触させる方法としては、バッチ混合でも、カラム方式でも良く、特にこだわらないが、規模が大きい場合、カラム方式の方が利便性は高い。イオン交換法は排水処理等で多く用いられるが、除去対象の金属濃度が高い場合、沈殿分離などで該金属を粗分離した後、残留する該金属を規制値以下の濃度とするための精密分離法として用いられることが一般的である。このように、低濃度で存在する金属を吸着しようとした場合、ナトリウムより選択性の高い金属しか回収できないが、リチウム濃度が高い液を通液した場合はナトリウムより選択性の低い金属、すなわちリチウムが吸着される。これは、溶離又は再生時に、高濃度の酸又はナトリウム塩を含む液を通液させて交換反応を行わせるのと同じ原理である。通液する工程排水中のリチウム濃度は0.3g/L以上が好ましく、0.5g/L以上がより好ましい。もし、工程排水中のリチウム濃度は0.3g/L未満である場合には、リチウムがNa型の強酸性陽イオン交換樹脂に吸着しにくいおそれがある。
また、陽イオン交換樹脂とリチウムイオンを含有する溶液とのBVは、所定の範囲に調整し、好ましくはBV30以下に調整する。BV30を超えた場合、リチウムイオンを強酸性陽イオン交換樹脂に吸着させる吸着能が低下してしまう。なお、BV(ベッドボリューム)とは、充填された強酸性陽イオン交換樹脂(体積量)に対し接触させた液体量の流量倍量をいう。
さらに、本実施形態では、リチウムイオンを陽イオン交換樹脂に吸着させた後、後述する溶離工程S3前に、リチウム以外の他の成分を洗浄するため、純水を強酸性陽イオン交換樹脂に通液してもよい。
次に、溶離工程S3は、強酸性陽イオン交換樹脂に吸着したリチウムイオンを溶離する工程である。具体的には、吸着工程S2にて用いた強酸性陽イオン交換樹脂に、ナトリウム塩を含有する溶離液を供給し接触させることで、その強酸性陽イオン交換樹脂に吸着したリチウムイオンを溶離する。
リチウムを溶離するには、ナトリウム塩を高濃度に含む溶離液であれば良いが、好ましくはナトリウム塩の濃度が100g/Lである。もし、ナトリウム塩として食塩水を用いた場合、後述する炭酸化工程S4において炭酸塩としてリチウムを回収する際、塩素が高濃度に残留することとなる。また、回収した炭酸リチウムは、再度、リチウム二次電池用正極材料の製造工程で用いることになるが、塩素は生産設備の構成材料を腐食させたりするため、含有濃度を低く抑える必要がある。そのため、このような観点からも食塩水をナトリウム塩として用いることが望ましくない。したがって、ナトリウム塩としては、好ましくは硫酸ナトリウムである。さらに、NCAやNCMといったリチウム二次電池用正極材料の製造工程では、上述した通り、各工程S101~S104(図1参照)により、硫酸ナトリウムを多く含む工程排水が発生し、これを利用することができる。
強酸性陽イオン交換樹脂に対してナトリウムはリチウムよりも原子量が大きいことで、ナトリウムはリチウムより選択性が高いため、溶離液の濃度は特に限定されない。しかしながら、溶離液中のナトリウム濃度が低い場合、回収するリチウムの濃度が低くなり、吸着したリチウムを全量回収しようとした場合、溶離液の液量が増加することとなる。すなわち、低濃度のリチウムイオン水溶液が、生成されることになる。したがって、溶離液には、ナトリウム塩を高濃度に含むものが使用される。
また、強酸性陽イオン交換樹脂とナトリウム塩を含有する溶離液とのBVは、所定の範囲に調整し、好ましくはBV1以上6以下の間の溶離されたリチウムイオン水溶液を回収することが好ましい。BV6を超えた場合、強酸性陽イオン交換樹脂からリチウムイオンを溶離させる溶離液を通液しても水溶液中のリチウムイオンが薄い濃度となっている。
本実施形態では、溶離工程S3が終了した後、強酸性陽イオン交換樹脂の置換基がNa型に置き換わっているので、再度、吸着工程S2を繰り返すことで強酸性陽イオン交換樹脂にリチウムイオンを含有する溶液を供給し接触することでリチウムイオンを吸着させることができる。ただし、このような繰り返しを複数回行った場合、強酸性陽イオン交換樹脂の吸着性が低下してくる。そこで、溶離工程S3が終了した後、置換工程S1に戻り、コンディショニング処理により強酸性陽イオン交換樹脂の吸着性を再生してもよい。
次に、炭酸化工程S4は、上記溶離工程S3で得られた高濃度のリチウムイオン水溶液からリチウムを炭酸リチウムとして回収する工程である。
リチウムを炭酸リチウムとして沈殿回収しようとした場合、炭酸リチウムの溶解度以下(20℃の水の場合で約13g/L、80℃の水の場合で約8.5g/L)になった液からは回収できなくなることから、この場合、濃縮操作が必要になる。濃縮操作には多大なコストがかかることから、溶離液のリチウム濃度は高い方がコスト的に有利である。しかしながら、硫酸ナトリウムは温度によって溶解度が大きく変わることが知られていることから、操業する条件に応じて析出しない濃度にする必要がある。このように、溶離液中のナトリウム濃度は操業に応じて適宜決めることができる。
溶離されたリチウムイオン水溶液から、炭酸リチウムを生成する方法は、リチウムイオン水溶液を、炭酸ナトリウムや炭酸カルシウム等の水溶性炭酸塩と混合撹拌することによって、水溶液中のリチウムイオンを固体の炭酸リチウムとして析出させることができる。なお、水溶性炭酸塩としては、炭酸ナトリウムが好ましい。
リチウムの炭酸塩である炭酸リチウムは、他の塩とは溶解性が異なり、水溶液の温度が高くなると急激に溶解度が低下する。即ち、炭酸リチウムの溶解度は、25℃では1.28%であるが、60℃になると1.00%に低下し、更に100℃になると0.70%にまで減少する。このため、高濃度のリチウムイオン水溶液の温度を60℃以上に高めると、溶解度の高い硫酸ナトリウム等の他の塩よりも炭酸リチウムの溶解度が低くなり、炭酸リチウムが選択的に結晶として沈殿するため、固体として高純度の炭酸リチウムを得ることができる。なお、高濃度のリチウムイオン水溶液の温度は高い方が良いが、一般的に80℃以上となると反応槽や周辺装置の耐熱性の観点から操作が難しくなったりコスト増になったりし、更に90℃以上では水の沸点に近づくため、60~80℃が適当な温度範囲が好ましい。
このように、炭酸化工程S4で得られた炭酸リチウムは、上述したリチウム二次電池の製造工程の焼成工程S103(図1参照)において、金属複合水酸化物と混合して焼成することによりリチウム金属複合酸化物を得ることができる。すなわち、本実施形態では、強酸性陽イオン交換樹脂を使用してリチウムを回収するというクローズドシステム化が図れる。
[4.まとめ]
以上より、本実施形態に係るリチウムの回収方法は、リチウムイオンを含有する溶液を、官能基としてスルホン酸ナトリウム基を含む強酸性陽イオン交換樹脂に供給し接触させることにより、リチウムイオンを強酸性陽イオン交換樹脂に吸着させる吸着工程S2と、強酸性陽イオン交換樹脂を、ナトリウム塩を含有する溶離液に供給し接触させることにより、強酸性陽イオン交換樹脂に吸着したリチウムイオンを溶離する溶離工程S3とを有する。
本実施形態では、薬剤コストを抑えつつ、高い溶離率でリチウムを溶離させて回収することができる。また、酸性廃水等の別途の処理が必要な溶離後の排液も生じないため、薬剤コスト等を抑えて効率的に処理することができる。その結果、本実施形態は、リチウム二次電池用正極材料の製造工程において排出される排水内のリチウムを廃棄せずに回収し有効活用できるため、工業上の意義が大きい。
以下、本発明を適用した具体的な実施例について説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
実施例1では、Na型の陽イオン交換樹脂を使用して、リチウム二次電池用正極材料の製造工程排水に含まれるリチウムイオンを下記の操作により溶離した。
(樹脂の準備)
まず、官能基としてH型のスルホン酸基を含有する強酸性陽イオン交換樹脂(住化ケムテック社製:デュオライトCF20LF)50mLを直径20mmのガラス製カラムに詰めた。
次に、以下の操作a)~c)を3回繰り返し、陽イオン交換樹脂をNa型にした。
a)73g/Lの塩酸水溶液をSV10h-1で500mL(BV10)通液した。
b)塩酸水溶液を通液後、純水をSV10h-1で500mL(BV10)通液して陽イオン交換樹脂を洗浄した。
c)洗浄後、50g/Lの硫酸ナトリウム水溶液をSV10h-1で500mL(BV10)通液した。
(吸着操作)
次に、上記洗浄により得られたNa型のスルホン酸基を含有する強酸性陽イオン交換樹脂を10mL分取し、直径10mLのカラムに詰めた。このカラムには、リチウムを1.3g/L、ナトリウムを0.12g/L、カリウムを0.01g/Lを含み、pHが約8であるリチウム二次電池用正極材料の製造工程排水をSV20h-1で0.6L(BV60)通液して、リチウムを強酸性陽イオン交換樹脂に吸着させた。
(洗浄)
次に、リチウムが吸着された強酸性陽イオン交換樹脂に純水をSV20h-1で2.0L(BV200)通液して残留液を洗浄した。
(溶離操作)
次に、洗浄後の強酸性陽イオン交換樹脂に150g/Lの硫酸ナトリウム水溶液を通液し、SV1h-1で70mL(BV7)通液して、強酸性陽イオン交換樹脂に吸着したリチウムイオンを溶離した。
これらの操作は、全て常温で行った。実施例1で得られた結果について、図3に、実施例1における吸着曲線(BVと吸着後液中のリチウム濃度の関係)を示し、図4に、実施例1における溶離曲線(BVと溶離液中のリチウム濃度の関係)を示した。
<比較例1>
比較例1では、実施例1と異なり、H型の陽イオン交換樹脂を使用して、リチウム二次電池用正極材料の製造工程排水に含まれるリチウムイオンを下記の操作により溶離した。
(樹脂の準備)
まず、官能基としてH型のスルホン酸基を含有する強酸性陽イオン交換樹脂(住化ケムテック社製:デュオライトCF20LF)50mLを直径20mmのガラス製カラムに詰めた。
次に、以下の操作a)~c)を2回繰り返した後、3回目はa)及びb)のみを施し、陽イオン交換樹脂をH型にした。
a)73g/Lの塩酸水溶液をSV10h-1で500mL(BV10)通液した。
b)塩酸水溶液を通液後、純水をSV10h-1で500mL(BV10)通液して陽イオン交換樹脂を洗浄した。
c)洗浄後、50g/Lの硫酸ナトリウム水溶液をSV10h-1で500mL(BV10)通液した。
(吸着操作)
次に、上記洗浄により得られたH型のスルホン酸基を含有する強酸性陽イオン交換樹脂を10mL分取し、直径10mLのカラムに詰めた。このカラムには、リチウムを1.3g/L、ナトリウムを0.12g/L、カリウムを0.01g/Lを含み、pHが約8であるリチウム二次電池用正極材料の製造工程排水をSV20h-1で0.6L(BV60)通液して、リチウムを強酸性陽イオン交換樹脂に吸着させた。
(洗浄)
次に、リチウムが吸着された強酸性陽イオン交換樹脂に純水をSV20h-1で2.0L(BV200)通液して残留液を洗浄した。
(溶離操作)
次に、洗浄後の強酸性陽イオン交換樹脂に硫酸濃度100g/Lの硫酸水溶液を、SV1h-1で70mL(BV7)、常温で通液して、強酸性陽イオン交換樹脂に吸着したリチウムイオンを溶離した。
これらの操作は、全て常温で行った。比較例1で得られた結果について、図5に、比較例1における吸着曲線(BVと吸着後液中のリチウム濃度の関係)を示し、図6に、比較例1における溶離曲線(BVと溶離液中のリチウム濃度の関係)を示した。
(実施例による考察)
実施例1と比較例1の吸着曲線(図3,5)と溶離曲線(図4,6)を比較すると、実施例1のNa型でも、比較例1のH型と同様に吸着・溶離ができ、強酸性陽イオン交換樹脂を用いた場合でも、ナトリウムより選択性の劣るリチウムを吸着回収することが可能であることを確認した。これによって、Na型を用いる実施例1では、安全・環境上の配慮が必要である、排水処理に中和剤が必要な酸を用いずにリチウムを回収することが可能となることを確認した。なお、H型を用いる比較例1では、溶離液として高濃度の硫酸を用いたため、溶離液からリチウムを炭酸塩で回収しようとした場合、硫酸を中和するための中和剤が必要であった。
さらに、溶離液中のリチウム濃度はどちらの場合もBV2でリチウム濃度が3~3.5g/L(炭酸リチウム濃度で16~19g/L)と高く、濃縮せずに炭酸リチウムを回収することが可能であることを確認した。
S1 置換工程、S2 吸着工程、S3 溶離工程、S4 炭酸化工程、S101 晶析工程、S102 分離工程、S103 焼成工程、S104 水洗工程

Claims (2)

  1. リチウム二次電池用正極材料の製造工程においてリチウム金属複合酸化物を水洗することにより排出される排水からリチウムを回収するリチウムの回収方法であって、
    リチウムイオンを含有する前記排水を、官能基としてスルホン酸ナトリウム基を含む強酸性陽イオン交換樹脂に供給し接触させることにより、該リチウムイオンを該強酸性陽イオン交換樹脂に吸着させる吸着工程と、
    前記強酸性陽イオン交換樹脂を、ナトリウム塩を含有する溶離液に供給し接触させることにより、該強酸性陽イオン交換樹脂に吸着した前記リチウムイオンを溶離する溶離工程とを有し、
    前記排水中のリチウム濃度は、0.3g/L以上であり、
    前記ナトリウム塩が、硫酸ナトリウムであることを特徴とするリチウムの回収方法。
  2. 記溶離液は、前記リチウム二次電池正極材料の製造工程において金属水酸化物を分離した際に排出される排水であることを特徴とす請求項に記載のリチウムの回収方法。
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