JP7003329B2 - ドハティ増幅器 - Google Patents

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Description

本発明は、ドハティ増幅器に関する。
近年、通信量の増加により、通信用の変調信号におけるPAPR(Peak to Average Power Ratio)が拡大している。PAPRの拡大に対応する観点から、通信装置用の増幅器において、飽和出力電力よりも低い出力電力による動作状態(以下「バックオフ動作状態」という。)における効率の向上が求められている。
通常の増幅器において、バックオフ動作状態における効率は、飽和出力電力による動作状態(以下「飽和動作状態」という。)における効率よりも低い。より具体的には、出力電力が低下するにつれて次第に効率が低下する。これに対して、ドハティ増幅器を用いることにより、バックオフ動作状態における効率の向上を図ることができる。
すなわち、ドハティ増幅器は、主増幅器、いわゆる「キャリア増幅器」を有している。また、ドハティ増幅器は、補助増幅器、いわゆる「ピーク増幅器」を有している。ドハティ増幅器に要求される出力電力(以下「要求出力電力」という。)が所定値以上であるときは、キャリア増幅器がオン状態に設定されるとともに、ピーク増幅器がオン状態に設定される。他方、要求出力電力が所定値未満であるときは、キャリア増幅器がオン状態に設定されるとともに、ピーク増幅器がオフ状態に設定される。
これにより、かかる所定値に対応する出力電力によるバックオフ動作状態にて、飽和動作状態における効率と同等の効率が実現される。より具体的には、飽和出力電力よりも6デシベル(以下「dB」と記載する。)程度低い出力電力によるバックオフ動作状態にて、飽和動作状態における効率と同等の効率が実現される。この結果、6dB程度のPAPRに対応することができる。
以下、飽和出力電力とバックオフ動作状態にて飽和動作状態における効率と同等の効率が実現される出力電力との差分値を「バックオフ量」という。すなわち、ドハティ増幅器は、バックオフ量に応じたPAPRに対応可能なものである。そこで、特許文献1には、ドハティ増幅器のバックオフ量を6dBよりも大きくする技術が開示されている。
すなわち、キャリア増幅器(3)と出力合成点(13)間に位相線路(21)が設けられている(特許文献1の図1等参照。)。また、ピーク増幅器(7)と出力合成点(13)間に位相線路(23)が設けられている(特許文献1の図1等参照。)。ここで、位相線路(21)の電気長(θ)は、所定の数式に基づく値に設定されている(特許文献1の式(1)参照。)。また、位相線路(23)の電気長(θ)は、他の所定の数式に基づく値に設定されている(特許文献1の式(2)参照。)。これにより、6dBよりも大きいバックオフ量が実現される(特許文献1の図4等参照。)。
国際公開第2007/015462号
図1~図7を参照して後述するように、従来のドハティ増幅器においては、特に補助増幅器がオフ状態に設定されているとき、主増幅器に対する出力側のインピーダンスが周波数に応じて大きく変動する。かかるインピーダンスの変動により、動作可能な周波数帯域(以下「動作周波数帯域」という。)が狭いという問題があった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、ドハティ増幅器において、バックオフ量の拡大と動作周波数帯域の拡大(以下「広帯域化」という。)との両立を図ることを目的とする。
本発明のドハティ増幅器は、主増幅器と、補助増幅器と、を含む増幅器と、前記主増幅器と前記増幅器による出力合成部との間に設けられており、かつ、第1伝送線路及び第2伝送線路により構成されている第1出力回路と、前記補助増幅器と前記出力合成部との間に設けられており、かつ、第3伝送線路により構成されている第2出力回路と、を含むバックオフ量拡大用の出力回路と、前記第1出力回路に対して電気的に並列に設けられており、かつ、前記出力回路におけるインピーダンスの周波数特性を補償する広帯域化用の周波数特性補償回路と、を備え、前記第2伝送線路及び前記第3伝送線路により合成回路が構成されており、前記第1伝送線路の電気長が90度に設定されており、かつ、前記合成回路の電気長が90度に設定されていることにより、前記出力回路の電気長が180度に設定されている
本発明によれば、上記のように構成したので、バックオフ量の拡大と広帯域化との両立を図ることができる。
実施の形態1に係るドハティ増幅器の要部を示す回路図である。 比較用のドハティ増幅器の要部を示す回路図である。 実施の形態1に係るドハティ増幅器における補助増幅器がオフ状態に設定されているときのインピーダンスを示す説明図である。 比較用のドハティ増幅器における補助増幅器がオフ状態に設定されているときのインピーダンスを示す説明図である。 実施の形態1に係るドハティ増幅器における補助増幅器がオフ状態に設定されているときのインピーダンス変換を示す説明図である。 比較用のドハティ増幅器における補助増幅器がオフ状態に設定されているときのインピーダンス変換を示す説明図である。 周波数に対する反射量を示す特性図である。 実施の形態1に係るドハティ増幅器における補助増幅器がオン状態に設定されているときのインピーダンスを示す説明図である。 実施の形態2に係るドハティ増幅器の要部を示す回路図である。 実施の形態3に係るドハティ増幅器の要部を示す回路図である。 実施の形態4に係るドハティ増幅器の要部を示す回路図である。 実施の形態5に係るドハティ増幅器の要部を示す回路図である。
以下、この発明をより詳細に説明するために、この発明を実施するための形態について、添付の図面に従って説明する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係るドハティ増幅器の要部を示す回路図である。図1を参照して、実施の形態1に係るドハティ増幅器について説明する。
以下、特に断りのない限り、電気長の値は、所定の周波数(以下「基準周波数」という。)f_refにおける値であるものとする。基準周波数f_refは、例えば、使用される周波数帯域(以下「使用周波数帯域」という。)における中心周波数f_centerと同等の値に設定されている。
図中、1は入力端子である。入力端子1は、信号源(不図示)と電気的に接続されている。入力端子1は、ドハティ増幅器100に対する信号の入力を受け付けるものである。入力端子1と分配器3間に入力整合回路2が設けられている(図中「IMN」)。入力整合回路2は、入力端子1と分配器3間のインピーダンス整合をとる回路である。入力整合回路2は、例えば、集中定数回路、分布定数回路、集中定数及び分布定数による複合回路、LC型整合回路、又は1個以上のλ/4線路を用いた回路により構成されている。
分配器3は、入力整合回路2による出力信号を2本の経路P1,P2に分配するものである。分配器3は、当該分配された信号を出力するものである。2本の経路P1,P2のうちの一方の経路(以下「第1経路」ということがある。)P1は、主増幅器8を含む経路である。2本の経路P1,P2のうちの他方の経路(以下「第2経路」ということがある。)P2は、補助増幅器9を含む経路である。
分配器3は、例えば、ウィルキンソン分配器又はハイブリッド回路により構成されている。ハイブリッド回路における個々の回路は、例えば、集中定数回路、分布定数回路、集中定数及び分布定数による複合回路、LC型整合回路、又は1個以上のλ/4線路を用いた回路により構成されている。
分配器3と主増幅器8間に入力整合回路(以下「第1入力整合回路」という。)4が設けられている。第1入力整合回路4は、主増幅器8に対する入力整合をとる回路である。第1入力整合回路4は、例えば、集中定数回路、分布定数回路、集中定数及び分布定数による複合回路、LC型整合回路、又は1個以上のλ/4線路を用いた回路により構成されている。
分配器3と補助増幅器9間に位相補正回路5が設けられている。位相補正回路5は、第2経路P2の電気長を第1経路P1の電気長と同等にする回路である。位相補正回路5は、例えば、伝送線路6により構成されている。伝送線路6は、経路P1,P2間の電気長の差分値と同等の電気長を有している。
分配器3と補助増幅器9間に入力整合回路(以下「第2入力整合回路」という。)7が設けられている。より具体的には、位相補正回路5と補助増幅器9間に第2入力整合回路7が設けられている。第2入力整合回路7は、補助増幅器9に対する入力整合をとる回路である。第2入力整合回路7は、例えは、集中定数回路、分布定数回路、集中定数及び分布定数による複合回路、LC型整合回路、又は1個以上のλ/4線路を用いた回路により構成されている。
主増幅器8は、第1入力整合回路4による出力信号を増幅するものである。主増幅器8は、当該増幅された信号を出力するものである。主増幅器8は、トランジスタにより構成されている。具体的には、例えば、主増幅器8は、FET(Field Effect Transistor)、HBT(Heterojunction Bipolar Transistor)又はHEMT(High Electron Mobility Transistor)により構成されている。主増幅器8のゲートバイアスは、いわゆる「A級」に対応する値、いわゆる「B級」に対応する値、又はA級とB級間の値に設定されている。
補助増幅器9は、第2入力整合回路7による出力信号を増幅するものである。補助増幅器9は、当該増幅された信号を出力するものである。補助増幅器9は、トランジスタにより構成されている。具体的には、例えば、補助増幅器9は、FET、HBT又はHEMTにより構成されている。補助増幅器9のゲートバイアスは、いわゆる「C級」に対応する値に設定されている。
以下、主増幅器8及び補助増幅器9を総称して単に「増幅器」ということがある。増幅器8,9は、バイアス量に対する出力の電気的特性(例えば出力抵抗及び出力振幅)が互いに同等なものである。したがって、仮に増幅器8,9のバイアス量が互いに同等の値に設定されている場合、主増幅器8による出力の電気的特性が補助増幅器9による出力の電気的特性と同等となる。また、この場合、主増幅器8の飽和出力電力が補助増幅器9の飽和出力電力と同等となる。
図中、18は、増幅器8,9による出力が合成される部位(以下「出力合成部」という。)を示している。主増幅器8と出力合成部18間に第1出力回路10が設けられている。第1出力回路10は、例えば、2本の伝送線路11,12により構成されている。2本の伝送線路11,12のうちの一方の伝送線路(以下「第1伝送線路」という。)11は、90度又は略90度の電気長を有している。2本の伝送線路11,12のうちの他方の伝送線路(以下「第2伝送線路」という。)12は、90度未満の電気長を有している。
また、補助増幅器9と出力合成部18間に第2出力回路13が設けられている。第2出力回路13は、例えば、伝送線路(以下「第3伝送線線路」という。)14により構成されている。第3伝送線路14は、90度未満の電気長を有している。以下、第1出力回路10及び第2出力回路13を総称して単に「出力回路」ということがある。
ここで、第1出力回路10の電気長(以下「第1電気長」という。)θ1、すなわち第1伝送線路11及び第2伝送線路12の合計電気長は、以下の式(1)に基づく値に設定されている。また、第1出力回路10の特性インピーダンスは、主増幅器8の飽和動作状態における最適負荷インピーダンスRopt1と同等の値に設定されている。

Figure 0007003329000001
また、第2出力回路13の電気長(以下「第2電気長」という。)θ2、すなわち第3伝送線路14の電気長は、以下の式(2)に基づく値に設定されている。また、第2出力回路13の特性インピーダンスは、補助増幅器9の飽和動作状態における最適負荷インピーダンスRopt2と同等の値に設定されている。ここで、Ropt2は、Ropt1と同等の値に設定されている。例えば、Ropt1=Roptであり、かつ、Ropt2=Roptである。

Figure 0007003329000002
上記式(1)及び上記式(2)におけるγは、ドハティ増幅器100に要求されるバックオフ量(以下「要求バックオフ量」という。)OBOに対応する値である。より具体的には、γは、以下の式(3)に基づく値である。

Figure 0007003329000003
すなわち、第2伝送線路12及び第3伝送線路14の合計電気長は、90度又は略90度に設定されている。したがって、第1伝送線路11、第2伝送線路12及び第3伝送線路14の合計電気長は、180度又は略180度に設定されている。換言すれば、第1出力回路10及び第2出力回路13の合計電気長は、180度又は略180度に設定されている。
なお、主増幅器8の寄生成分は、インダクタ(不図示)により補償される。または、主増幅器8の寄生成分は、回路上、第1出力回路10に取り込まれる。このため、電気長の観点においては、第1出力回路10が主増幅器8の出力部と直結されている。また、補助増幅器9の寄生成分は、他のインダクタ(不図示)により補償される。または、補助増幅器9の寄生成分は、回路上、第2出力回路13に取り込まれる。このため、電気長の観点においては、第2出力回路13が補助増幅器9の出力部と直結されている。
以下、周波数に対するインピーダンスを示す特性を「周波数特性」という。ドハティ増幅器100は、周波数特性補償回路15を有している。周波数特性補償回路15は、特に補助増幅器9がオフ状態に設定されているとき、出力回路10,13における周波数特性を補償する回路である。周波数特性補償回路15による周波数特性の補償については、図1~図7を参照して後述する。
周波数特性補償回路15は、第1出力回路10に対して電気的に並列に設けられている。周波数特性補償回路15は、例えば、180度又は略180度の電気長を有するオープンスタブ16により構成されている。図中、17は、第1伝送線路11、第2伝送線路12及びオープンスタブ16が接続されている部位(以下「接続部」という。)を示している。
経路P1,P2のうちの増幅器8,9に対する出力側の部位(以下「部分経路」という。)P3においては、いわゆる「アイソレーション」がなされていない。図1に示す如く、部分経路P3は、経路P1,P2のうちの第1出力回路10、第2出力回路13及び出力合成部18を含む部位である。
出力合成部18と出力端子20間に出力整合回路19が設けられている(図中「OMN」)。出力整合回路19は、出力合成部18と出力端子20間のインピーダンス整合をとる回路である。出力整合回路19は、例えば、集中定数回路、分布定数回路、集中定数及び分布定数による複合回路、LC型整合回路、又は1個以上のλ/4線路を用いた回路により構成されている。出力端子20は、負荷21と電気的に接続されている。
入力端子1、入力整合回路2、分配器3、第1入力整合回路4、位相補正回路5、第2入力整合回路7、主増幅器8、補助増幅器9、第1出力回路10、第2出力回路13、周波数特性補償回路15、出力整合回路19及び出力端子20により、ドハティ増幅器100の要部が構成されている。
次に、図1~図7を参照して、ドハティ増幅器100の動作について、補助増幅器9がオフ状態に設定されているときのインピーダンス変換を中心に説明する。併せて、ドハティ増幅器100の効果について説明する。なお、Ropt1=Roptであり、かつ、Ropt2=Roptであるものとする。
図2は、ドハティ増幅器100に対する比較用のドハティ増幅器100’を示している。図2に示す如く、ドハティ増幅器100’は、周波数特性補償回路15を有しないものである。すなわち、ドハティ増幅器100’は、特許文献1等に記載されている従来のドハティ増幅器に対応するものである。
図3は、補助増幅器9がオフ状態に設定されているときのドハティ増幅器100におけるインピーダンスを示している。図中、Γ1は、出力合成部18から出力端子20側を見たインピーダンスを示している。また、Γ2は、第2伝送線路12の出力部から出力端子20側を見たインピーダンスを示している。また、Γ3は、接続部17から出力端子20側を見たインピーダンスを示している。また、Γ4は、第1伝送線路11の出力部から出力端子20側を見たインピーダンスを示している。また、Γ5は、主増幅器8の出力部から出力端子20側を見たインピーダンスを示している。
図4は、補助増幅器9がオフ状態に設定されているときのドハティ増幅器100’におけるインピーダンスを示している。図中、Γ1’は、出力合成部18から出力端子20側を見たインピーダンスを示している。また、Γ2’は、第2伝送線路12の出力部から出力端子20側を見たインピーダンスを示している。また、Γ4’は、第1伝送線路11の出力部から出力端子20側を見たインピーダンスを示している。また、Γ5’は、主増幅器8の出力部から出力端子20側を見たインピーダンスを示している。
図5は、Γ2、Γ4及びΓ5がプロットされたスミスチャートである。図中、矢印A1は、Γ2からΓ4へのインピーダンス変換を示している。また、矢印A2は、Γ4からΓ5へのインピーダンス変換を示している。図5に示す如く、Γ2、Γ4及びΓ5の各々は、周波数に応じて変動するものである。
図6は、Γ2’、Γ4’及びΓ5’がプロットされたスミスチャートである。図中、矢印A1’は、Γ2’からΓ4’へのインピーダンス変換を示している。また、矢印A2’は、Γ4’からΓ5’へのインピーダンス変換を示している。図6に示す如く、Γ2’、Γ4’及びΓ5’の各々は、周波数に応じて変動するものである。
以下、使用周波数帯域における中心周波数f_centerよりも高い周波数領域f_high、すなわち基準周波数f_refよりも高い周波数領域f_highを「高周波領域」という。また、使用周波数帯域における中心周波数f_centerよりも低い周波数領域f_low、すなわち基準周波数f_refよりも低い周波数領域f_lowを「低周波領域」という。
ドハティ増幅器100に対する要求出力電力が所定値以上であるときは、主増幅器8がオン状態に設定されるとともに、補助増幅器9がオン状態に設定される。他方、ドハティ増幅器100に対する要求出力電力が所定値未満であるときは、主増幅器8がオン状態に設定されるとともに、補助増幅器9がオフ状態に設定される。これは、ドハティ増幅器100’においても同様である。
補助増幅器9がオフ状態に設定されているときは、補助増幅器9の出力部から補助増幅器9側を見たインピーダンスが無限大となる(図中「Open」)。したがって、第2出力回路13は、補助増幅器9がオフ状態に設定されているとき、オープンスタブの機能を果たすものである。ここで、第2出力回路13の電気長が90度未満であるため、第2出力回路13は、補助増幅器9がオフ状態に設定されているとき、容量性の負荷の機能を果たすものである。
ドハティ増幅器100におけるΓ1は、0.5×Roptと同等のインピーダンスとなる。また、ドハティ増幅器100’におけるΓ1’も、0.5×Roptと同等のインピーダンスとなる。これは、出力整合回路19が設けられていることによるものである。
これに対して、ドハティ増幅器100におけるΓ2は、容量性のインピーダンスとなる(図5参照)。また、ドハティ増幅器100’におけるΓ2’も、容量性のインピーダンスとなる(図6参照)。これは、第2出力回路13が容量性の負荷の機能を果たすことによるものである。
ドハティ増幅器100においては、第2伝送線路12が設けらていることにより、Γ2がΓ3に変換される。また、周波数特性補償回路15が設けられていることにより、Γ3がΓ4に変換される。すなわち、第2伝送線路12及び周波数特性補償回路15が設けられていることにより、Γ2がΓ4に変換される(図5参照)。
Γ3は、中心周波数f_centerにて0.5×Roptよりも小さいインピーダンスとなり、かつ、高周波領域f_highにて誘導性のインピーダンスとなり、かつ、低周波領域f_lowにて容量性のインピーダンスとなる。これに対して、Γ4は、高周波領域f_highにて容量性のインピーダンスとなり、かつ、低周波領域f_lowにて誘導性のインピーダンスとなる(図5参照)。これは、周波数特性補償回路15における周波数特性によるものである。周波数特性補償回路15における周波数特性については後述する。
他方、ドハティ増幅器100’においては、第2伝送線路12が設けられていることにより、Γ2’がΓ4’に変換される(図6参照)。Γ4’は、高周波領域f_highにて誘導性のインピーダンスとなり、かつ、低周波領域f_lowにて容量性のインピーダンスとなる(図6参照)。
すなわち、ドハティ増幅器100における第2伝送線路12は、Γ3をΓ2よりも実軸Reに近づけることにより、Γ4をΓ2よりも実軸Reに近づける機能を果たすものである。換言すれば、ドハティ増幅器100における第2伝送線路12は、第2出力回路13により実軸Reから離れたインピーダンスを(Γ1→Γ2)、実軸Reの近くに戻す機能を果たすものである(Γ2→Γ3)。
また、ドハティ増幅器100’における第2伝送線路12は、Γ4’をΓ2’よりも実軸Reに近づける機能を果たすものである。換言すれば、ドハティ増幅器100’における第2伝送線路12は、第2出力回路13により実軸Reから離れたインピーダンスを(Γ1’→Γ2’)、実軸Reの近くに戻す機能を果たすものである(Γ2’→Γ4’)。
ドハティ増幅器100においては、第1伝送線路11が設けられていることにより、Γ4がΓ5に変換される(図5参照)。また、ドハティ増幅器100’においては、第1伝送線路11が設けられていることにより、Γ4’がΓ5’に変換される(図6参照)。
Γ5は、2×Roptよりも大きいインピーダンスとなる(図5参照)。したがって、ドハティ増幅器100を用いることにより、6dBよりも大きいバックオフ量を実現することができる。また、Γ5’は、2×Roptよりも大きいインピーダンスとなる(図6参照)。したがって、ドハティ増幅器100’を用いることにより、6dBよりも大きいバックオフ量を実現することができる。
ここで、図5及び図6に示す如く、周波数に対するΓ5’の変動量は、周波数に対するΓ5の変動量よりも大きい。このため、ドハティ増幅器100’の動作周波数帯域は、ドハティ増幅器100の動作周波数帯域よりも狭い。
換言すれば、周波数に対するΓ5の変動量は、周波数に対するΓ5’の変動量よりも小さい。このため、ドハティ増幅器100の動作周波数帯域は、ドハティ増幅器100’の動作周波数帯域よりも広い。これは、周波数特性補償回路15が設けられていることにより、出力回路10,13における周波数特性が補償されるためである。
すなわち、第1伝送線路11における周波数特性は、高周波領域f_highにてインピーダンスが誘導性となり、かつ、低周波領域f_lowにてインピーダンスが容量性となるものである。また、第2伝送線路12及び第3伝送線路14により構成されている回路(以下「合成回路」という。)における周波数特性も、高周波領域f_highにてインピーダンスが誘導性となり、かつ、低周波領域f_lowにてインピーダンスが容量性となるものである。
したがって、高周波領域f_highにおいては、主増幅器8の出力部から出力端子20側を見たとき、第1伝送線路11による誘導性インピーダンスと合成回路による誘導性インピーダンスとが互いに強め合う関係にある。他方、低周波領域f_lowにおいては、主増幅器8の出力部から出力端子20側を見たとき、第1伝送線路11による容量性インピーダンスと合成回路による容量性インピーダンスとが互いに強め合う関係にある。このため、ドハティ増幅器100’におけるΓ5’は、周波数に応じて大きく変動する。
これに対して、周波数特性補償回路15における周波数特性は、高周波領域f_highにてインピーダンスが容量性となり、かつ、中心周波数f_centerにてインピーダンスが無限大となり、かつ、低周波領域f_lowにてインピーダンスが誘導性となるものである。
したがって、高周波領域f_highにおいては、主増幅器8の出力部から出力端子20側を見たとき、周波数特性補償回路15による容量性インピーダンスが出力回路10,13による誘導性インピーダンスを打ち消す機能を果たす。他方、低周波領域f_lowにおいては、主増幅器8の出力部から出力端子20側を見たとき、周波数特性補償回路15による誘導性インピーダンスが出力回路10,13による容量性インピーダンスを打ち消す機能を果たす。このため、周波数に対するΓ5の変動は、周波数に対するΓ5’の変動よりも小さくなる。
このように、ドハティ増幅器100は、出力回路10,13が設けられていることにより、ドハティ増幅器100’と同様にバックオフ量を拡大することができる。これに加えて、ドハティ増幅器100は、周波数特性補償回路15が設けられていることにより、ドハティ増幅器100’に比して動作周波数帯域を拡大することができる。
図7は、周波数に対する主増幅器8による出力電力の反射量を示す特性図である。図中、特性線Iは、ドハティ増幅器100における補助増幅器9がオフ状態に設定されているときの反射量を示している。他方、特性線IIは、ドハティ増幅器100’における補助増幅器9がオフ状態に設定されているときの反射量を示している。
図7に示す如く、ドハティ増幅器100を用いることにより、ドハティ増幅器100’を用いた場合に比して、広い周波数範囲に亘り反射量が低減される。したがって、ドハティ増幅器100を用いることにより、ドハティ増幅器100’を用いた場合に比して、動作周波数帯域を拡大することができる。
次に、図8を参照して、補助増幅器9がオン状態に設定されているときのドハティ増幅器100におけるインピーダンスについて説明する。より具体的には、飽和動作状態におけるインピーダンスについて説明する。
図中、Γ5は、主増幅器8の出力部から出力端子20側を見たインピーダンスを示している。また、Γ6は、補助増幅器9の出力部から出力端子20側を見たインピーダンスを示している。
補助増幅器9がオン状態に設定されているとき、Γ5は、Roptと同等のインピーダンスとなる。ここで、上記のとおり、Ropt1=Roptである。したがって、Γ5は、主増幅器8の最適負荷インピーダンスRopt1と整合された状態となる。
また、このとき、Γ6は、Roptと同等のインピーダンスとなる。ここで、上記のとおり、Ropt2=Roptである。したがって、Γ6は、補助増幅器9の最適負荷インピーダンスRopt2と整合された状態となる。
次に、ドハティ増幅器100の変形例について説明する。
位相補正回路5は、伝送線路6に限定されるものではない。例えば、位相補正回路5は、集中定数回路、分布定数回路、集中定数及び分布定数による複合回路、LC型整合回路、又は1個以上のλ/4線路を用いた回路により構成されているものであっても良い。
第1出力回路10は、第1伝送線路11及び第2伝送線路12に限定されるものではない。例えば、第1出力回路10は、90度以上の電気長を有する1本の伝送線路(不図示)により構成されているものであっても良い。
第2出力回路13は、第3伝送線路14に限定されるものではない。例えば、第2出力回路13は、集中定数回路、分布定数回路、集中定数及び分布定数による複合回路、LC型整合回路、又は1個以上のλ/4線路を用いた回路により構成されているものであっても良い。
周波数特性補償回路15は、オープンスタブ16に限定されるものではない。例えば、周波数特性補償回路15は、集中定数回路、分布定数回路、集中定数及び分布定数による複合回路、LC型整合回路、又は90度若しくは略90度の電気長を有する伝送線路により構成されているものであっても良い。すなわち、周波数特性補償回路15は、ショートスタブにより構成されているものであっても良い。
以上のように、ドハティ増幅器100は、主増幅器8と、補助増幅器9と、を含む増幅器8,9と、主増幅器8と増幅器8,9による出力合成部18との間に設けられており、かつ、第1電気長θ1を有する第1出力回路10と、補助増幅器9と出力合成部18との間に設けられており、かつ、第2電気長θ2を有する第2出力回路13と、を含むバックオフ量拡大用の出力回路10,13と、第1出力回路10に対して電気的に並列に設けられており、かつ、出力回路10,13におけるインピーダンスの周波数特性を補償する広帯域化用の周波数特性補償回路15と、を備える。これにより、バックオフ量の拡大と広帯域化との両立を図ることができる。
また、補助増幅器9がオフ状態に設定されているとき、第2出力回路13がオープンスタブの機能を果たすことにより、第2出力回路13が容量性の負荷の機能を果たすものである。これにより、バックオフ量の拡大を実現することができる。
また、基準周波数f_refに対する高周波領域f_highにて、周波数特性補償回路15による容量性インピーダンスが出力回路10,13による誘導性インピーダンスを打ち消すものであり、かつ、基準周波数f_refに対する低周波領域f_lowにて、周波数特性補償回路15による誘導性インピーダンスが出力回路10,13による容量性インピーダンスを打ち消すものである。これにより、広帯域化を実現することができる。
また、第1電気長θ1は、要求バックオフ量OBOに対応する値γを用いて、数式θ1=arctan(-√((γ(γ-1))/(γ-4)))に基づく値に設定されており、第2電気長θ2は、要求バックオフ量OBOに対応する値γを用いて、数式θ2=arctan(√(((γ-4)(γ-1))/γ))に基づく値に設定されている。すなわち、第1電気長θ1が上記式(1)に基づく値に設定されており、かつ、第2電気長θ2が上記式(2)に基づく値に設定されている。これにより、バックオフ量の拡大を実現することができる。
また、第1出力回路10は、第1伝送線路11及び第2伝送線路12により構成されており、第2出力回路13は、第3伝送線路14により構成されており、第2伝送線路12及び第3伝送線路14により合成回路が構成されており、第1伝送線路11の電気長が90度に設定されており、かつ、合成回路の電気長が90度に設定されていることにより、出力回路10,13の電気長が180度に設定されている。これにより、バックオフ量の拡大を実現することができる。また、周波数特性補償回路15を第1出力回路10に対して電気的に並列に設けることができる。
また、周波数特性補償回路15は、180度の電気長を有するオープンスタブにより構成されている。これにより、周波数特性補償回路15を実現することができる。
なお、本願の請求の範囲に記載された「90度」の用語の意義は、完全な90度はもちろんのこと、略90度も包含するものである。また、本願の請求の範囲に記載された「180度」の用語の意義は、完全な180度はもちろんのこと、略180度も包含するものである。
実施の形態2.
図9は、実施の形態2に係るドハティ増幅器の要部を示す回路図である。図9を参照して、実施の形態2に係るドハティ増幅器について説明する。なお、図9において、図1に示す構成部材等と同様の構成部材等には同一符号を付して説明を省略する。
図9に示す如く、ドハティ増幅器100aは、主増幅器8a及び補助増幅器9aを有している。入力端子1、入力整合回路2、分配器3、第1入力整合回路4、位相補正回路5、第2入力整合回路7、主増幅器8a、補助増幅器9a、第1出力回路10、第2出力回路13、周波数特性補償回路15、出力整合回路19及び出力端子20により、ドハティ増幅器100aの要部が構成されている。
ドハティ増幅器100における増幅器8,9は、バイアス量に対する出力の電気的特性(例えば出力抵抗及び出力振幅)が互いに同等なものであった。したがって、仮に増幅器8,9のバイアス量が互いに同等の値に設定されている場合、主増幅器8による出力の電気的特性が補助増幅器9による出力の電気的特性と同等となるものであった。また、この場合、主増幅器8の飽和出力電力が補助増幅器9の飽和出力電力と同等となるものであった。
これに対して、ドハティ増幅器100aにおける増幅器8a,9aは、バイアス量に対する出力の電気的特性が互いに異なるものである。したがって、仮に増幅器8a,9aのバイアス量が互いに同等の値に設定されている場合、主増幅器8aによる出力の電気的特性が補助増幅器9aによる出力の電気的特性と異なるものである。また、この場合、主増幅器8aの飽和出力電力が補助増幅器9aの飽和出力電力と異なるものである。
また、ドハティ増幅器100において、主増幅器8の飽和動作状態における最適負荷インピーダンスRopt1は、補助増幅器9の飽和動作状態における最適負荷インピーダンスRopt2と同等なものであった。例えば、Ropt1=Roptであり、かつ、Ropt2=Roptであった。これに対して、ドハティ増幅器100aにおいて、主増幅器8aの飽和動作状態における最適負荷インピーダンスRopt1は、補助増幅器9aの飽和動作状態における最適負荷インピーダンスRopt2と異なるものである。例えば、Ropt1=Roptであるのに対して、Ropt2=Ropt’である。
ドハティ増幅器100aにおいて、第1出力回路10の特性インピーダンスは、主増幅器8aの飽和動作状態における最適負荷インピーダンスRopt1と同等の値に設定されている。すなわち、かかる特性インピーダンスは、Roptと同等の値に設定されている。また、ドハティ増幅器100aにおいて、第2出力回路13の特性インピーダンスは、補助増幅器9aの飽和動作状態における最適負荷インピーダンスRopt2と同等の値に設定されている。すなわち、かかる特性インピーダンスは、Ropt’と同等の値に設定されている。
ドハティ増幅器100aにおいて、出力整合回路19は、出力端子20側のインピーダンスRが以下の式(4)に示す値となるように、出力合成部18と出力端子20間のインピーダンス整合をとるものである。
R=(Ropt×Ropt’)/(Ropt+Ropt’) (4)
以上のように、ドハティ増幅器100aにおいては、主増幅器8aの飽和出力電力が補助増幅器9aの飽和出力電力と異なるものである。このような場合であっても、ドハティ増幅器100の動作と同様の動作により、バックオフ量の拡大と広帯域化との両立を図ることができる。
実施の形態3.
図10は、実施の形態3に係るドハティ増幅器の要部を示す回路図である。図10を参照して、実施の形態3に係るドハティ増幅器について説明する。なお、図10において、図1に示す構成部材等と同様の構成部材等には同一符号を付して説明を省略する。
図10に示す如く、主増幅器8と第1出力回路10間に出力整合回路(以下「第1出力整合回路」という。)31が設けられている。第1出力整合回路31は、例えば、集中定数回路、分布定数回路、集中定数及び分布定数による複合回路、LC型整合回路、又は1個以上のλ/4線路を用いた回路により構成されている。第1出力整合回路31の電気長は、主増幅器8の出力部から見たとき、180度に対する整数倍の値、又は略180度に対する整数倍の値に設定されている。
また、補助増幅器9と第2出力回路13間に出力整合回路(以下「第2出力整合回路」という。)32が設けられている。第2出力整合回路32は、例えば、集中定数回路、分布定数回路、集中定数及び分布定数による複合回路、LC型整合回路、又は1個以上のλ/4線路を用いた回路により構成されている。第2出力整合回路32の電気長は、補助増幅器9の出力部から見たとき、180度に対する整数倍の値、又は略180度に対する整数倍の値に設定されている。
入力端子1、入力整合回路2、分配器3、第1入力整合回路4、位相補正回路5、第2入力整合回路7、主増幅器8、補助増幅器9、第1出力回路10、第2出力回路13、周波数特性補償回路15、出力整合回路19、出力端子20、第1出力整合回路31及び第2出力整合回路32により、ドハティ増幅器100bの要部が構成されている。
第1出力整合回路31が設けられていることにより、主増幅器8の飽和動作状態における最適負荷インピーダンスRopt1は、主増幅器8及び第1出力整合回路31により構成されている増幅器(以下「第1増幅器」という。)33の最適負荷インピーダンスRopt1’に変換される。すなわち、最適負荷インピーダンスRopt1’は、最適負荷インピーダンスRopt1と異なる値である。例えば、Ropt1=Roptであるのに対して、Ropt1’=Ropt”である。
第2出力整合回路32が設けられていることにより、補助増幅器9の飽和動作状態における最適負荷インピーダンスRopt2は、補助増幅器9及び第2出力整合回路32により構成されている増幅器(以下「第2増幅器」という。)34の最適負荷インピーダンスRopt2’に変換される。すなわち、最適負荷インピーダンスRopt2’は、最適負荷インピーダンスRopt2と異なる値である。例えば、Ropt2=Roptであるのに対して、Ropt2’=Ropt”である。
したがって、ドハティ増幅器100bは、ドハティ増幅器100に対して、最適負荷インピーダンスRopt1を有する主増幅器8に代えて最適負荷インピーダンスRopt1’を有する第1増幅器33が設けられたものであるとみなすことができる。また、ドハティ増幅器100bは、ドハティ増幅器100に対して、最適負荷インピーダンスRopt2を有する補助増幅器9に代えて最適負荷インピーダンスRopt2’を有する第2増幅器34が設けられたものであるとみなすことができる。
これにより、ドハティ増幅器100bの動作は、ドハティ増幅器100の動作と同様であるとみなすことができる。ドハティ増幅器100bを用いることにより、ドハティ増幅器100を用いた場合と同様に、バックオフ量の拡大と広帯域化との両立を図ることができる。
なお、ドハティ増幅器100bは、増幅器8,9に代えて増幅器8a,9aを有するものであっても良い。
また、ドハティ増幅器100bは、第1出力整合回路31又は第2出力整合回路32のうちのいずれか一方のみを有するものであっても良い。
以上のように、ドハティ増幅器100bは、主増幅器8と第1出力回路10との間に設けられており、かつ、180度に対する整数倍の電気長を有する第1出力整合回路31と、補助増幅器9と第2出力回路13との間に設けられており、かつ、180度に対する整数倍の電気長を有する第2出力整合回路32と、を備える。このような場合であっても、ドハティ増幅器100の動作と同様の動作により、バックオフ量の拡大と広帯域化との両立を図ることができる。
なお、上記のとおり、本願の請求の範囲に記載された「180度」の用語の意義は、完全な180度はもちろんのこと、略180度も包含するものである。
実施の形態4.
図11は、実施の形態4に係るドハティ増幅器の要部を示す回路図である。図11を参照して、実施の形態4に係るドハティ増幅器について説明する。なお、図11において、図1に示す構成部材等と同様の構成部材等には同一符号を付して説明を省略する。
図11に示す如く、第1出力回路10と出力合成部18間に回路(以下「第1回路」という。)41が設けられている。第1回路41の電気長は、180度に対する整数倍の値、又は略180度に対する整数倍の値に設定されている。第1回路41は、例えば、伝送線路42により構成されている。
また、第2出力回路13と出力合成部18間に回路(以下「第2回路」という。)43が設けられている。第2回路43の電気長は、180度に対する整数倍の値、又は略180度に対する整数倍の値に設定されている。第2回路43は、例えば、伝送線路44により構成されている。
入力端子1、入力整合回路2、分配器3、第1入力整合回路4、位相補正回路5、第2入力整合回路7、主増幅器8、補助増幅器9、第1出力回路10、第2出力回路13、周波数特性補償回路15、出力整合回路19、出力端子20、第1回路41及び第2回路43により、ドハティ増幅器100cの要部が構成されている。
ドハティ増幅器100cの動作は、ドハティ増幅器100の動作と同様である。ドハティ増幅器100cを用いることにより、ドハティ増幅器100を用いた場合と同様に、バックオフ量の拡大と広帯域化との両立を図ることができる。
なお、ドハティ増幅器100cは、増幅器8,9に代えて増幅器8a,9aを有するものであっても良い。
また、ドハティ増幅器100cは、第1出力整合回路31又は第2出力整合回路32のうちの少なくとも一方を有するものであっても良い。
また、ドハティ増幅器100cは、第1回路41又は第2回路43のうちのいずれか一方のみを有するものであっても良い。
以上のように、ドハティ増幅器100cは、第1出力回路10と出力合成部18との間に設けられており、かつ、180度に対する整数倍の電気長を有する第1回路41と、第2出力回路13と出力合成部18との間に設けられており、かつ、180度に対する整数倍の電気長を有する第2回路43と、を備える。このような場合であっても、ドハティ増幅器100の動作と同様の動作により、バックオフ量の拡大と広帯域化との両立を図ることができる。
なお、上記のとおり、本願の請求の範囲に記載された「180度」の用語の意義は、完全な180度はもちろんのこと、略180度も包含するものである。
実施の形態5.
図12は、実施の形態5に係るドハティ増幅器の要部を示す回路図である。図12を参照して、実施の形態5に係るドハティ増幅器について説明する。なお、図12において、図1に示す構成部材等と同様の構成部材等には同一符号を付して説明を省略する。
図1に示す如く、ドハティ増幅器100dは、主増幅器8用の入力端子(以下「第1入力端子」ということがある。)51を有している。すなわち、第1入力整合回路4は、第1入力端子51と主増幅器8間に設けられている。第1入力端子51は、第1経路P1に対する信号の入力を受け付けるものである。
また、ドハティ増幅器100dは、補助増幅器9用の入力端子(以下「第2入力端子」ということがある。)52を有している。すなわち、第2入力整合回路7は、第2入力端子52と補助増幅器9間に設けられている。第2入力端子52は、第2経路P2に対する信号の入力を受け付けるものである。
第1入力端子51及び第2入力端子52の各々は、信号源53と電気的に接続されている。信号源53は、例えば、インバータ、DAC(Digital-to-Analog Converter)又はDDS(Direct Digital Synthesizer)により構成されている。
第1入力整合回路4、第2入力整合回路7、主増幅器8、補助増幅器9、第1出力回路10、第2出力回路13、周波数特性補償回路15、出力整合回路19、出力端子20、第1入力端子51及び第2入力端子52により、ドハティ増幅器100dの要部が構成されている。
ドハティ増幅器100dにおいて、主増幅器8及び補助増幅器9の各々のゲートバイアスは、ゲートバイアス用の閾値に対する近傍の値に設定される。これにより、第1入力端子51に対する信号入力の有無に応じて、主増幅器8のオンオフが切り替わる状態となる。また、第2入力端子52に対する信号入力の有無に応じて、補助増幅器9のオンオフが切り替わる状態となる。
そこで、要求出力電力が所定値以上であるときは、信号源53により第1入力端子51及び第2入力端子52の各々に信号が入力される。これにより、主増幅器8がオン状態に設定されるとともに、補助増幅器9がオン状態に設定される。他方、要求出力電力が所定値未満であるときは、信号源53により第1入力端子51のみに信号が入力される。これにより、主増幅器8がオン状態に設定されるとともに、補助増幅器9がオフ状態に設定される。
すなわち、ドハティ増幅器100dは、ドハティ増幅器100の動作と同様の動作により、バックオフ量の拡大と広帯域化との両立を図ることができる。これに加えて、個々の増幅器8,9が専用の入力端子51,52を用いることにより、個々の増幅器8,9のオンオフを適切に制御することができる。この結果、ドハティ増幅器100dの効率の更なる向上を図ることができる。また、ドハティ増幅器100dの利得の更なる向上を図ることができる。
なお、ドハティ増幅器100dは、位相補正回路5を有するものであっても良い。この場合、位相補正回路5は、第2入力端子52と第2入力整合回路7間に設けられているものであっても良い。
また、ドハティ増幅器100dは、増幅器8,9に代えて増幅器8a,9aを有するものであっても良い。
また、ドハティ増幅器100dは、第1出力整合回路31又は第2出力整合回路32のうちの少なくとも一方を有するものであっても良い。
また、ドハティ増幅器100dは、第1回路41又は第2回路43のうちの少なくとも一方を有するものであっても良い。
以上のように、ドハティ増幅器100dは、主増幅器8用の第1入力端子51と、補助増幅器9用の第2入力端子52と、を備え、第1入力端子51及び第2入力端子52の各々が信号源53と電気的に接続されている。これにより、個々の増幅器8,9のオンオフを適切に制御することができる。この結果、ドハティ増幅器100dの効率の更なる向上を図ることができる。また、ドハティ増幅器100dの利得の更なる向上を図ることができる。
なお、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
本発明のドハティ増幅器は、例えば、通信装置に用いることができる。
1 入力端子、2 入力整合回路、3 分配器、4 第1入力整合回路、5 位相補正回路、6 伝送線路、7 第2入力整合回路、8,8a 主増幅器、9,9a 補助増幅器、10 第1出力回路、11 第1伝送線路、12 第2伝送線路、13 第2出力回路、14 第3伝送線路、15 周波数特性補償回路、16 オープンスタブ、17 接続部、18 出力合成部、19 出力整合回路、20 出力端子、21 負荷、31 第1出力整合回路、32 第2出力整合回路、33 第1増幅器、34 第2増幅器、41 第1回路、42 伝送線路、43 第2回路、44 伝送線路、51 第1入力端子、52 第2入力端子、53 信号源、100,100a,100b,100c,100d ドハティ増幅器。

Claims (9)

  1. 主増幅器と、補助増幅器と、を含む増幅器と、
    前記主増幅器と前記増幅器による出力合成部との間に設けられており、かつ、第1伝送線路及び第2伝送線路により構成されている第1出力回路と、前記補助増幅器と前記出力合成部との間に設けられており、かつ、第3伝送線路により構成されている第2出力回路と、を含むバックオフ量拡大用の出力回路と、
    前記第1出力回路に対して電気的に並列に設けられており、かつ、前記出力回路におけるインピーダンスの周波数特性を補償する広帯域化用の周波数特性補償回路と、
    を備え
    前記第2伝送線路及び前記第3伝送線路により合成回路が構成されており、
    前記第1伝送線路の電気長が90度に設定されており、かつ、前記合成回路の電気長が90度に設定されていることにより、前記出力回路の電気長が180度に設定されている
    ことを特徴とするドハティ増幅器。
  2. 前記補助増幅器がオフ状態に設定されているとき、前記第2出力回路がオープンスタブの機能を果たすことにより、前記第2出力回路が容量性の負荷の機能を果たすものであることを特徴とする請求項1記載のドハティ増幅器。
  3. 基準周波数に対する高周波領域にて、前記周波数特性補償回路による容量性インピーダンスが前記出力回路による誘導性インピーダンスを打ち消すものであり、かつ、前記基準周波数に対する低周波領域にて、前記周波数特性補償回路による誘導性インピーダンスが前記出力回路による容量性インピーダンスを打ち消すものであることを特徴とする請求項1記載のドハティ増幅器。
  4. 前記第1出力回路が有する第1電気長θ1は、要求バックオフ量に対応する値γを用いて、数式θ1=arctan(-√((γ(γ-1))/(γ-4)))に基づく値に設定されており、
    前記第2出力回路が有する第2電気長θ2は、前記要求バックオフ量に対応する値γを用いて、数式θ2=arctan(√(((γ-4)(γ-1))/γ))に基づく値に設定されている
    ことを特徴とする請求項1記載のドハティ増幅器。
  5. 前記周波数特性補償回路は、180度の電気長を有するオープンスタブにより構成されていることを特徴とする請求項1記載のドハティ増幅器。
  6. 前記主増幅器の飽和出力電力が前記補助増幅器の飽和出力電力と異なるものであることを特徴とする請求項1記載のドハティ増幅器。
  7. 前記主増幅器と前記第1出力回路との間に設けられており、かつ、180度に対する整数倍の電気長を有する第1出力整合回路と、
    前記補助増幅器と前記第2出力回路との間に設けられており、かつ、180度に対する整数倍の電気長を有する第2出力整合回路と、
    を備えることを特徴とする請求項1記載のドハティ増幅器。
  8. 前記第1出力回路と前記出力合成部との間に設けられており、かつ、180度に対する整数倍の電気長を有する第1回路と、
    前記第2出力回路と前記出力合成部との間に設けられており、かつ、180度に対する整数倍の電気長を有する第2回路と、
    を備えることを特徴とする請求項1記載のドハティ増幅器。
  9. 前記主増幅器用の第1入力端子と、前記補助増幅器用の第2入力端子と、を備え、
    前記第1入力端子及び前記第2入力端子の各々が信号源と電気的に接続されている
    ことを特徴とする請求項1記載のドハティ増幅器。
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