JP7001458B2 - 荷電装置および電気集塵装置 - Google Patents

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本発明は、高電圧の印加によって発生するコロナ放電により、含塵空気中の塵埃や油煙中のミスト等の粒子を帯電させる荷電装置および該荷電装置を備える電気集塵装置に関する。
コロナ放電によって空気中の粒子を帯電させる装置が知られている。
例えば、特許文献1には、金属リングのU型の凹溝内に繊維束の一端部が充填されて支持されたイオン発生器が開示されている(特許文献1参照)。
特開2017-50264号公報
しかしながら、特許文献1に記載のイオン発生器では、繊維束の一端部が金属リングのU型の凹溝内に充填されて支持されているため、空気の流通方向の片側だけしか繊維束を配置することができない。また、繊維束を周方向に間隔を空けて配置するのが難しいため、繊維束間で放電干渉が発生する虞がある。したがって、荷電効率を高めることができないという問題がある。
さらにまた、構造上、周方向に亘って凹溝内に充填されているすべての繊維束を脱落しないようにすることが難しいといった問題や、繊維束を交換することが難しいといった問題もある。
本発明は、上記した課題を解決すべくなされたものであり、荷電効率の向上を図ることができ、また、束ねられた繊維状の線電極の脱落を防止するとともに該線電極を容易に交換することのできる荷電装置および電気集塵装置を提供する。
上記した目的を達成するため、本発明の第1の荷電装置は、高電圧の印加によって発生するコロナ放電により空気中の粒子を帯電させる荷電装置であって、複数の繊維状の線電極を束ねて形成される放電用電極と、前記放電用電極の先端部が突出するように該放電用電極を両側から挟持する第1および第2の挟持体と、前記放電用電極を挟持した前記第1および第2の挟持体をさらに両側から挟持する第1および第2の板状部材と、を備え、前記第1の挟持体は前記第1の板状部材に対向して配置され、前記第2の挟持体は前記第2の板状部材に対向して配置され、前記放電用電極の先端部は、空気の流通方向の上流側と下流側とに向かって前記第1および第2の板状部材から突出し、前記第1の板状部材と前記第2の板状部材の少なくともいずれか一方の板状部材から前記第1の挟持体と第2の挟持体の少なくともいずれか一方の挟持体を介して前記放電用電極に高電圧が印加されることを特徴とする。
本発明の第2の荷電装置は、上記した第1の荷電装置において、前記第1の板状部材と前記第2の板状部材とは、リング状に形成され、前記放電用電極を挟持した前記第1および第2の挟持体をさらに両側から挟持した状態で固定手段によって互いに固定されていることが好ましい。
本発明の第1および第2の荷電装置によれば、放電用電極の先端部が空気の流通方向の上流側と下流側とに向かって配置されるので、荷電効率を向上させることができる。放電用電極を挟持する挟持体が板状部材によって挟持されているため、放電用電極が挟持体から抜け難い。したがって、すべての放電用電極に対して抜け(脱落)を防止する構造を比較的に低コストで実現することができる。加えて、比較的簡単な抜け難い構造により、すべての放電用電極に対して安定的に高電圧を印加することができる。
本発明の第3の荷電装置は、上記した第1または第2の荷電装置において、高電圧が印加される前記第1の挟持体と前記第2の挟持体の少なくともいずれか一方の挟持体は接着層を介して、高電圧が印加される前記第1の板状部材と前記第2の板状部材の少なくともいずれか一方の板状部材に固定され、前記接着層は導電性を有していることが好ましい。
本発明の第3の荷電装置によれば、放電用電極に対して板状部材および導電性を備えた接着層を経由して安定的に高電圧を印加することができる。
本発明の第4の荷電装置は、上記した第1または第2の荷電装置において、高電圧が印加される前記第1の挟持体と前記第2の挟持体の少なくともいずれか一方の挟持体は両側に接着層を備えた導電材により構成されていることが好ましい。
本発明の第4の荷電装置によれば、比較的簡単な構成で放電用電極を支持し、放電用電極に挟持体を経由して高電圧を印加することができる。
本発明の第5の荷電装置は、上記した第2~第4のいずれかの荷電装置において、前記第1の挟持体および前記第2の挟持体は、空気の流通方向に直交する周方向に隙間を空けて複数に分割され、該隙間に支持用碍子および給電用碍子が設けられていることが好ましい。
本発明の第5の荷電装置によれば、比較的簡単な構成で、荷電装置を支持し、給電することができる。
本発明の第6の荷電装置は、上記した第1~第5のいずれかの荷電装置において、前記第1の挟持体および前記第2の挟持体は、空気の流通方向の上流側と下流側に2分割され、該上流側の挟持体が挟持する前記放電用電極と該下流側の挟持体が挟持する前記放電用電極とは、前記線電極の本数や長さが異なることが好ましい。
本発明の第6の荷電装置によれば、放電用電極の線電極の本数や長さを変えることで、使用する用途に適した荷電装置を提供することができる。
本発明の第7の荷電装置は、上記した第1~第6のいずれかの荷電装置において、前記第1の挟持体および前記第2の挟持体は、空気の流通方向の上流側と下流側に2分割され、該上流側の挟持体が挟持する前記放電用電極と該下流側の挟持体が挟持する前記放電用電極とは、前記線電極間のピッチが1/2ピッチ分、周方向にずれて配置されていることが好ましい。
本発明の第7の荷電装置によれば、荷電力の最も弱い一方の放電用電極間の中心位置に、他方の放電用電極を配置することで、荷電効率を向上させることができる。
本発明の第8の荷電装置は、上記した第2~第7のいずれかの荷電装置において、前記固定手段は、前記第1の板状部材と前記第2の板状部材の少なくともいずれか一方の板状部材の空気の流通方向の端部に設けられた突起部により構成されていることが好ましい。
本発明の第8の荷電装置によれば、突起部を折り曲げることで、簡単に第1の板状部材と第2の板状部材間を固定することができる。
本発明の第9の荷電装置は、上記した第8の荷電装置において、前記放電用電極は所定間隔で間欠的に配置され、前記突起部は前記放電用電極間に配置されていることが好ましい。
本発明の第9の荷電装置によれば、間欠的に配置することで、放電用電極同士の放電干渉を防止することができ、荷電効率を向上させることができる。また、突起部は、放電用電極間に設けられているので、放電用電極の配置や荷電効率に悪影響を与えることがない。
本発明の第10の荷電装置は、上記した第8または第9の荷電装置において、前記第1の板状部材と前記第2の板状部材とは板厚が異なり、前記突起部は板厚の薄い方の該板状部材に設けられ、該突起部の根元部分には切欠部が形成されていることが好ましい。
本発明の第10の荷電装置によれば、突起部を板厚の薄い方の板状部材に設けると共に、突起部の根元部分が切り欠かれているので、突起部を曲げ易く、使い勝手を高めることができる。
本発明の第11の電気集塵装置は、上記した第2~第10のいずれかの荷電装置を備えた電気集塵装置であって、一端が端面部で閉塞され且つ他端が開放された筒状の接地電極として形成されている外筒体と、両端が開放された筒状の接地電極として形成され、前記外筒体の内部において前記外筒体との間に隙間を介して設けられている内筒体と、を備え、前記放電用電極は、前記隙間において前記外筒体および前記内筒体に対して電気的に絶縁された状態で設けられていることが好ましい。
本発明の第11の電気集塵装置によれば、荷電効率に優れた電気集塵装置を提供することができる。
本発明の第12の電気集塵装置は、上記した第11の電気集塵装置において、前記外筒体の前記端面部に凹部が形成されており、空気が前記端面部に向かうように流通する空気流路を備えていることが好ましい。
本発明の第12の電気集塵装置によれば、空気が端面部に接触したり流通方向を変化させたりすることで、比較的大きな粒子を空気から分離することができ、上流側への負荷を軽減できると共に、集塵効率を向上させることができる。また、接地電極の強度向上を図ることができる。
本発明の第13の電気集塵装置は、上記した第11または第12の電気集塵装置において、前記空気流路は、前記端面部に向かうように流通した後、前記外筒体の他端側で反転して前記外筒体と前記内筒体との隙間に流入して他端から一端に向かって流通した後、空気の流通方向を反転して前記内筒体の内部を一端から他端に向かって流通するように形成され、前記内筒体の他端部には外鍔部が形成されていることが好ましい。
本発明の第13の電気集塵装置によれば、荷電装置に付着した粒子や、外筒体および内筒体に集塵された粒子が落下した場合、外鍔部に貯留されるため、別途オイルパンを設ける必要がなくなり経済性を高めることができる。
本発明によれば、荷電効率の向上を図ることができ、また、束ねられた繊維状の線電極の脱落を防止するとともに該線電極を容易に交換することができる。
本発明の一実施形態に係る電気集塵装置を斜め上方から示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る電気集塵装置の内部を斜め上方から示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る電気集塵装置の内部を斜め下方から示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る電気集塵装置を示す断面図である。 (A)は本発明の一実施形態に係る荷電装置を示す斜視図、(B)はA部を拡大して示す斜視図である。 (A)は本発明の一実施形態に係る荷電装置を分解して示す斜視図、(B)はB部を拡大して示す斜視図である。 本発明の一実施形態の荷電装置の一部を拡大して示す断面図である。 本発明の一実施形態の荷電装置における放電用電極の変形例を模式的に示す側面図である。
以下、添付の図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。なお、図中に示す「U」は「上」を示し、「D」は「下」を示している。
[電気集塵装置]
図1~図4を参照して、本実施形態に係る電気集塵装置1について説明する。図1は電気集塵装置1を斜め上方から示す斜視図、図2は電気集塵装置1の内部を斜め上方から示す斜視図、図3は電気集塵装置1の内部を斜め下方から示す斜視図、図4は電気集塵装置1を示す断面図である。
電気集塵装置1は、コロナ放電によって空気中の粒子を帯電させて捕集する装置である。図示は省略するが、例えば、電気集塵装置1は、調理器で焼かれた食材等から発生する水分、煙(油煙)、オイルミスト等の粒子を空気と共に吸引して排気する無煙ロースターに組み込まれている。調理器は、テーブルに埋め込まれたバスタブ状の収容フレーム60(図4参照)の内部に固定されている。収容フレーム60の底部には、外部(室外)と連通する排気ダクト61(図4参照)の上流端部が突き出すように設けられている。電気集塵装置1は、調理器の側方に隣接して収容フレーム60内に設けられ、排気ダクト61の上流端部に接続されている。排気ダクト61の下流側には、排気ダクト61を介して電気集塵装置1内および収容フレーム60内等に吸引力を働かせる吸引ファン(図示せず)が設けられている。
電気集塵装置1は、外筒体10と、内筒体11と、荷電装置70と、を備えており、荷電装置70は、放電部12と、給電用碍子13と、2つの支持用碍子14と、高電圧電源部15と、を備えている。外筒体10および内筒体11は、基準電位点(例えば、大地等)に接続された接地電極となっている。放電部12は、外筒体10と内筒体11との間でコロナ放電を発生させる放電用電極30を含んでいる。給電用碍子13および各支持用碍子14は、外筒体10と放電部12との間を電気的に絶縁する。なお、以下の説明において、「流通方向」とは、空気が流れる方向を指す。また、「上流」および「下流」並びにこれらに類する用語は、空気の流通方向における「上流」および「下流」並びにこれらに類する概念を指す。
<外筒体>
外筒体10は、上部外筒体16と下部外筒体17とで構成され、例えば、不燃性、導電性および耐腐食性に優れるステンレスで形成されている。上部外筒体16は、上端(一端)を端面部16Aで閉塞し、且つ下端(他端)を開放した有天略円筒状に形成されている。上部外筒体16の端面部16Aには、主に強度を向上させる目的で、中央部に凹部18が形成されている。上部外筒体16の周壁16Bの上下方向やや下側には、1つの給電用穴19(図4参照)と2つの支持用穴20とが開口している。合計3つの穴19,20は、上部外筒体16の周方向に略等間隔(略120度間隔)で形成されている。給電用穴19の直径は、各支持用穴20よりも大きく設定されている。なお、詳細は後述するが、3つの穴19,20に対応して給電用碍子13と2つの支持用碍子14とが配置されている。また、上部外筒体16の周壁16Bには、給電用穴19と各支持用穴20の下方に3つの係合穴21が形成されている。3つの係合穴21は、上部外筒体16の周方向に略等間隔(略120度間隔)で形成されている。
下部外筒体17は、円環状に形成されており、外周部に形成される底面部17Aと、底面部17Aの外周部から立ち上がる外周壁17Bと、底面部17Aの内周部から立ち上がる内周壁17Cと、で構成されている。下部外筒体17の底面部17Aには、複数の吸込口22が開口されている。各吸込口22は、メンテナンス時に指が吸込口22を通って放電部12に接触するのを防止するため、所定の大きさに仕切られている。下部外筒体17の外周壁17Bには、上部外筒体16の各係合穴21に対応する位置に凸部23が形成されている。各凸部23は、内向きに突出して形成され、上部外筒体16の各係合穴21に係合可能となっている。これにより、上部外筒体16と下部外筒体17は着脱可能となっている。
<内筒体>
内筒体11は、上下方向両端を開放した略円筒状に形成され、外筒体10と同様に、ステンレスで形成されている。内筒体11は、円筒形状の本体部24と、本体部24の下方に形成される拡幅部25と、により構成されている。本体部24は、直径(外径)が外筒体10よりも小さく設定され、上部外筒体16の周壁16Bとの間に隙間が形成されるように設けられている。また、本体部24は、外筒体10より上下方向に短く設定され、上部外筒体16の端面部16Aとの間に隙間が形成されるように設けられている。
拡幅部25は、本体部24の下端から外側下方に向かって延出して形成されており、下方に排気ダクト61が接続されるようになっている。拡幅部25は、本体部24との間に水平に形成される段差部26と、段差部26から外側下方に延出する傾斜部27と、傾斜部27の下端から外側水平に延出する外鍔部28と、により構成されている。段差部26は下部外筒体17の内周角部を支持するように形成されている。これにより、下部外筒体17が内筒体11に嵌合することで、外筒体10と内筒体11との間の距離は、下部外筒体17により設定される。また、外筒体10は、内筒体11に対して上方向から装着可能、且つ、上方向に取り外し可能となっている。
作業員は、メンテナンス等で排気ダクト61に対して内筒体11の着脱作業を行う場合、外鍔部28を把持するので、この時に作業員の手を傷つけない様に、外鍔部28の先端部はカール状に丸められて形成されている。また、外鍔部28は、放電用電極30に付着した後落下する油滴や、外筒体10や内筒体11に集塵された後に落下する油滴や、含塵空気中の塵埃等を貯留することもできる。なお、図4において、外鍔部28の径方向の寸法は、外筒体10の外径と略同一寸法に示されているが、外筒体10の外径より大きく設定されていてもよい。
<放電部>
図5~図7に示すように、放電部12は、複数の放電用電極30と、各放電用電極30を支持する略円筒状(略円環状)の支持筒体31と、を含んでいる。
(放電用電極)
各放電用電極30は、複数の繊維状の線電極30Aを束ねてブラシ状に形成されている。線電極30Aは、直径12μmのステンレス製の繊維である。本実施形態では、例えば、約100本の線電極30Aが束ねられることで、1つの放電用電極30が形成されている。複数の放電用電極30は、支持筒体31から上下両側(流通方向の上流側と下流側)に向かって延びた状態で設けられている。
複数の放電用電極30は全て略同じ全長に形成され、複数の放電用電極30の先端は略揃えられている。各放電用電極30の突出長さ(支持筒体31の上端(下端)から各放電用電極30の先端までの長さ)は、約5mmに設定されている。複数の放電用電極30は、支持筒体31の周方向に沿って略等間隔(例えば、約5mm)で並んだ状態に間欠的に設けられている。複数の放電用電極30は、支持筒体31の上部と下部とで同位相となるように並べられている。すなわち、支持筒体31を挟んで上下に対向する一対の放電用電極30は、上下方向に延ばした直線上に設けられている。このように、複数の放電用電極30を間欠的に配置することで、線電極30A同士の放電干渉を防止することができ、荷電効率を向上させることができる。
(支持筒体)
支持筒体31は、内筒体11よりも上下方向に短く、上下方向両端を開放した略円筒状(略円環状)に形成されている。支持筒体31の直径(外径)は、外筒体10よりも小さく、且つ内筒体11よりも大きく設定されている。支持筒体31は、放電用電極30の先端部が突出するように放電用電極30を内外両側から挟持する第1の挟持体としての内側挟持体32および第2の挟持体としての外側挟持体33と、放電用電極30を内外両側から挟持した内側挟持体32および外側挟持体33をさらに内外両側から挟持する第1の板状部材としてのリング体34および第2の板状部材としての薄板35と、により構成されている。
内側挟持体32および外側挟持体33は、いずれも、テープ製であり、本実施形態では、それぞれ別体で構成されている。内側挟持体32は、カーボンを含んだ導電性の両面テープ製であり、導電性の基材32Aの内外両面に導電性を有する接着層32B,32Cが形成されて構成されている。内側挟持体32は、高電圧が印加されるリング体34に対向するように配置され、内側の接着層32Bを介してリング体34に接着される。
外側挟持体33は、アルミニウム性の基材33Aの内面に導電性を有する接着層33Bが形成されて構成されている。本実施形態では、内側挟持体32側から高電圧が印加されるため、外側挟持体33の基材33Aおよび接着層33Bは導電性を有していなくてもよい。内側挟持体32と外側挟持体33とは、接着層32Cおよび接着層33Bを介してお互いに接着され、放電用電極30を固定する。
外側挟持体33は、薄板35に対向するように配置され、薄板35に対して接着層を介さずに接する。これは、洗浄等により挟持体36(内側挟持体32と外側挟持体33とで放電用電極30を挟持したもの)が劣化して交換を必要とする場合に、挟持体36の交換作業を容易に行うことできる。本実施形態において、挟持体36は、上下方向(流通方向)に2分割され、周方向に3分割されている。この場合、挟持体36は、上下方向に分割せずに上下一体化してもよい。また、挟持体36は、給電用碍子13および支持用碍子14との干渉を防ぐために3分割されているが、この分割数は碍子13,14の数によって変更してもよい。
図6(A)に良く示されているように、リング体34は、両端部に給電ネジ用穴37が形成された帯状で導電性を有する板状部材をリング形状に曲成し、該両端部を重合させて該穴37に給電ネジ38を挿通することでリング形状が保持されるようになっている。リング体34は、給電ネジ38のネジ頭38Aと接触し、高電圧が印加されるようになっている。リング体34の一端部は段付き形状を有しており、該両端部が重合した時に外面が円滑な湾曲面を形成するようになっている。リング体34の外面には接着層32Bを介して内側挟持体32が接着される。なお、洗浄等により挟持体36が劣化して交換する場合を考慮して、内側挟持体32の接着層32Bの接着強度は、リング体34の外面から挟持体36を容易に剥がすことができる接着強度に設定されている。リング体34は、例えば、板厚が1mmのステンレス製で形成され、薄板35の板厚0.3mmより厚い板厚を有しており、洗浄しても錆び難くなっている。リング体34には、給電ネジ用穴37の他に2つの支持用碍子用穴39が形成されており、給電ネジ用穴37と2つの支持用碍子用穴39は周方向に均等間隔(120度間隔)で形成されている。
図6(A)に良く示されているように、薄板35は、帯状の板状部材をリング体34に沿うように両端部に隙間を有するリング形状に曲成すること形成されている。薄板35の両端部の隙間には給電用碍子13(図4参照)等が配置される。なお、薄板35は予めリング状に製作されていてもよい。薄板35は、板厚がリング体34よりも薄い0.3mmのステンレス製で形成されているため、洗浄しても錆び難く、リング形状に形成し易い。
薄板35には、横長の長穴41が2箇所に形成されている。各長穴41はリング体34の支持用碍子用穴39に対応した位置に設けられている。長穴41を設けることにより、挟持体36が接着されたリング体34に薄板35を組み付ける時、リング体34または薄板35が周方向にある程度ずれたとしても組み付けることができるため、組み付け性を向上させることができる。
薄板35の上下縁部には、固定手段として突起部42が形成されている。突起部42は、放電用電極30の線電極30Aの間に、周方向に沿って一定間隔で形成されている。本実施形態において、突起部42は、片側の縁部に7箇所ずつ合計14箇所形成されている。なお、突起部42の個数は、リング体34のサイズによって適宜決定される。
図6(B)に良く示されているように、突起部42の根元部分は、曲げ易いように切欠部42Aを有している。突起部42を内側に曲げてリング体34の上下縁部に係止させることで薄板35がリング体34に固定され、挟持体36は薄板35とリング体34とに挟持された状態に保持される。曲げられた突起部42は曲げられた状態を解除することも簡単にできる。これにより、比較的簡単に挟持体36を取り外しすることができるため、放電用電極30が傷んだり、異常放電により摩耗したりした場合に挟持体36を容易に交換することができる。挟持体36を交換可能とすることにより、リング体34および薄板35を再利用することができるため、経済性を高めることができる。なお、本実施形態では、突起部42をリング体34より厚みの薄い薄板35に設けたが、反対にリング体34に設けたり、或いは、リング体34と薄板35の両方に設けたりしてもよい。
<給電用碍子>
図1~図4に示されているように、給電用碍子13は、例えば、磁器または陶器もしくは電気絶縁性に優れる樹脂で形成されており、上部外筒体16によって支持される。給電用碍子13は、外筒体10の外側に配置される板状部43と、給電用穴19を貫通して外筒体10と支持筒体31の間に配置される胴部44と、を備え、板状部43および胴部44には径方向に給電ネジ38が螺合可能なネジ穴45が形成されている。なお、ネジ穴45は、ネジ山が形成されていない貫通穴で形成しても良い。給電ネジ38は、内側からリング体34の給電ネジ用穴37を介してネジ穴45に挿入され、給電ネジ38の先端部38Bは板状部43の外面から突出するようになっている。板状部43は、外筒体10の接線方向に延出する横長形状を有しており、その左右両端部にはフランジ部46が形成されている。板状部43の外面には、給電板47の位置決め用凸部40が突設され、給電板47は給電ネジ38の先端部38Bにナット48が螺合することで給電用碍子13に固定される。給電板47は、高電圧電源部15と電気的に接触する。
胴部44は、円筒形状を有しており、その外周面44Aは凹凸に形成されている。胴部44の外周には、胴部44を囲うように保護用碍子49が設けられている。保護用碍子49は、例えば、磁器または陶器もしくは電気絶縁性に優れる樹脂で形成されている。保護用碍子49は、内外両端部に鍔部49A、49Bを有する円筒状に形成されており、鍔部49A、49Bにより、外筒体10と放電部12との間を所定間隔に安定的に維持することができる。このように給電用碍子13を構成することで、高電圧電源部15から、給電板47、給電ネジ38、リング体34、内側挟持体32を経由して、各放電用電極30に高電圧が印加されるようになっている。この時、保護用碍子49により給電ネジ38と外筒体10の給電用穴19との沿面距離を長くすることができるため、給電ネジ38と給電用穴19との間での沿面リーク(沿面放電)を防止し、安定的に高電圧を印加することができる。なお、保護用碍子49は必ずしも設けなくてもよい。
<支持用碍子>
2つの支持用碍子14は、それぞれ、例えば、磁器または陶器もしくは電気絶縁性に優れる樹脂で形成されており、上部外筒体16によって支持される。図5~図6に示されているように、各支持用碍子14は、内外両端部に鍔部14A、14Bを有する円柱状に形成されており、鍔部14A、14Bにより、外筒体10と放電部12との間を所定間隔に安定的に維持することができる。各支持用碍子14の内側鍔部14Aの内側には止め輪(スナップリング)53用の溝部54が形成されている。この溝部54を支持用碍子用穴39および長穴41に挿入し、薄板35の内側から溝部54に止め輪(スナップリング)53を固定することで各支持用碍子14が支持筒体31に固定される。また、各支持用碍子14の外側鍔部14Bの外側には上部外筒体16の支持用穴20(図1参照)と係合可能な溝部55が形成されている。この溝部55に各支持用穴20を係合することで各支持用碍子14が上部外筒体16に固定される。この時、各支持用穴20は各支持用碍子の外側鍔部14Bによって塞がれる。
<高電圧電源部>
図1に示すように、高電圧電源部15は、高圧トランス15Aと、倍圧部15Bと、リミットスイッチ15Cと、を含んでいる。高電圧電源部15は、各放電用電極30と各筒体10,11との間に高電圧を印加する。高圧トランス15Aは、元電源P(商用電源)の交流電圧を昇圧する。倍圧部15Bは、高圧トランス15Aで昇圧した交流電圧を直流電圧に変換し、且つ更に昇圧することで約5kVの高電圧を生成する。また、倍圧部15Bは、放電用電極30に対する高電圧の印加を制御する出力制御部としても機能する。リミットスイッチ15Cは、電気集塵装置1を収容フレーム60に装着した時に投入状態(ON状態)となり、電気集塵装置1を収容フレーム60から離脱した時に開放状態(OFF状態)となる。
[荷電装置の組立]
ここで、荷電装置70の組立手順について説明する。
まず、作業者は、内側挟持体32の内面をリング体34の外周面に接着層32Bを介して接着する。この時、リング体34の上下端面と挟持体36の上下端面とを合わせ、各放電用電極30がリング体34より気流方向の上流側および下流側に突出するように接着する。
次に、リング体34および挟持体36の上下端面と薄板35の上下端面とを合わせながら、薄板35を挟持体36の外側に巻き付けた後、ラジオペンチ等の工具を使用して、各突起部42を内側に折り曲げ、リング体34に係止させる。この時、薄板35は、板厚の薄い板状を有しているため、簡単にリング体34の形状に沿うように巻き付けることができるが、予めリング体34の形状に沿ったリング状に加工していてもよい。
次に、2つの支持用碍子14の内側の溝54に止め輪(スナップリング)53を固定して各支持用碍子14を支持筒体31に固定するとともに、各支持用碍子14の外側の溝55に各支持用穴20を係合することで各支持用碍子14を外筒体10に固定する。
以上の手順により、荷電装置70の組立が完了する。なお、給電用碍子13および各支持用碍子14は、上記したように電気集塵装置1の外筒体10を組立てる時に取り付けられ、これにより、支持筒体31(各放電用電極30)は、外筒体10と内筒体11との間において外筒体10と内筒体11とに電気的に絶縁された状態で取り付けられる。また、この状態で、外筒体10、内筒体11および支持筒体31は、同一軸心(同心円)上に配置されている。さらに、組み立てられた電気集塵装置1は、収容フレーム60内に収容され、排気ダクト61の上流端部に接続される。
<空気流路>
図4に示すように、電気集塵装置1の外側および内側には、空気流路71が形成されている。空気流路71は、第1流路71Aと、第2流路71Bと、第3流路71Cと、を含んでいる。
第1流路71Aは、外筒体10の外周面と収容フレーム60の側面との間に形成されている。第1流路71Aは、外筒体10の外周面に沿って上下方向に延びている。第1流路71Aでは、上方から下方に向かって空気が流れるようになっている。第2流路72Bは、外筒体10の内周面と内筒体11の外周面との間で上下方向に延びた状態に形成されている。第2流路71Bでは、第1流路71Aの下端(下流端)で反転した空気が下方から上方に向かって流れるようになっている。第3流路71Cは、内筒体11の内部で上下方向に延びた状態に形成されている。第3流路71Cでは、第2流路71Bの上端(下流端)で反転した空気が上方から下方に向かって流れるようになっている。第3流路71Cの下流端部は、排気ダクト61の上流端部に接続されている。
以上のように、空気流路71は、第1流路71Aの下流端と第2流路71Bの下流端とで空気の流通方向を2回反転させているため、全体として略S字状に形成されている。
[電気集塵装置の作用]
次に、電気集塵装置1の作用について説明する。
調理器で焼かれた食材から発生した油煙等の粒子を含む空気は、吸引ファンによる吸引力によって調理器の吸引口から収容フレーム60内に吸い込まれ、電気集塵装置1に向かって流れる。図4に示すように、粒子を含む空気は、流通方向の上流側に設けられた端面部16Aに衝突して僅かに減速されつつ、端面部16Aや第1流路71Aに沿って上方から下方に向かって流れる。この時、比較的大きな粒子の一部は、空気から分離されて、凹部18に貯留される。なお、上部外筒体16の端面部16Aは、空気が衝突して分離された粒子が凹部18に向かい易いように、凹部18の方に向かって傾斜するように形成させてもよい。
粒子を含む空気は、第1流路71Aの下流端まで流れた後、その流通方向を反転(Uターン)されて、第2流路71Bに流入する。このとき、粒子を含む空気が第1流路71Aから第2流路71Bに向かって急激に進路変更されるため、空気中の粒子のうち比較的粒径が大きく重い粒子(例えば、液滴や火の粉等)が遠心力等によって空気から分離される。その際、分離された粒子の一部は、外鍔部28に貯留され、その他の分離された粒子は、収容フレーム60の下部(排気ダクト61の周囲)に形成された回収部72に落下し、捕集される。
次に、粒子を含む空気は、第2流路71Bに沿って下方から上方に向かって流れる。高電圧電源部15は、第2流路71Bの中間部に配置された放電部12と各筒体10,11との間に高電圧を印加する。すると、各放電用電極30の周囲に生じた電界によってコロナ放電(負極性コロナ)が発生する。
図4に示すように、コロナ放電は、各放電用電極40の先端部と外筒体10との間に略円錐状の帯電エリアEAを形成する。また、コロナ放電は、各放電用電極30の先端部と内筒体11との間に略円錐状の帯電エリアEAを形成する。このコロナ放電は、第2流路71B(帯電エリアEA)を流れる空気中の粒子を帯電させる。帯電した粒子は、接地電極である外筒体10の内周面または内筒体11の外周面に引き寄せられて吸着される。すなわち、空気中の粒子は、空気から分離されて各筒体10,11の表面に捕集される。
図4に示すように、第2流路71Bに流入した空気は、外筒体10と支持筒体31との間を流れる空気と、内筒体11と支持筒体31との間を流れる空気に分流される。内筒体11と支持筒体31との間を通過した空気は、下流側(上側)の放電用電極30で発生した帯電エリアEAを通過した後、外筒体10と支持筒体31との間を通過した空気と合流する。合流した空気は、外筒体10の上部隅部分から端面部16Aに沿って流れる。このため、帯電した粒子は、外筒体10の上部隅部分付近や端面部16Aの内面(下面)に捕集される。
次に、粒子が分離された空気は、第2流路71Bの下流端まで流れた後、その流通方向を反転(Uターン)されて、第3流路71Cに流入する。空気は、第3流路71Cに沿って上方から下方に向かって流れ、排気ダクト61に流入する。なお、帯電した粒子は、内筒体11の外周面にも吸着することがある(図4参照)。
以上によって、粒子を除去された空気が排気ダクト61を通って外部に排気される。なお、外鍔部28や回収部62に捕集された粒子は、定期的に回収され、除去される。また、各筒体10,11に捕集された粒子は、電気集塵装置1の定期メンテナンス時に除去される。具体的には、各筒体10,11に捕集された粒子は、収容フレーム60から取り出された電気集塵装置1に対し、アルカリ洗剤を用いた超音波洗浄等を実施することで除去される。
[効果]
本実施形態の荷電装置70は、運転時間の経過と共に汚れるため、定期的に洗浄する必要がある。洗浄時は、食洗機で洗浄するのが効率がよい。その際、挟持体36は、リング体34と薄板35によって保護されているので、挟持体36が痛み難く、放電用電極40の脱落等の恐れも少ない。また、単にテープ状に接着されたものを曲げると接着部分が延びて隙間が出来易くなり、繊維が抜ける可能性があることに加えて、テープは柔らかいため、形状が安定しない。しかしながら、本実施形態の荷電装置70では、挟持体36がリング体34と薄板35に挟持されているので、放電用電極30と挟持体36との密着性が向上し、放電用電極30を構成する線電極30Aが抜け難い。したがって、挟持体36の耐久性が向上する。
また、本実施形態の荷電装置70では、挟持体36がリング体34の外周面に貼り付けられているので、薄板35を取り外せば、容易にリング体34から取り外すことができる。したがって、洗浄や運転時間の経過と共に、線電極30Aの痛みが酷かったり、磨耗が激しかったりした場合に、挟持体36を容易に交換することができる。
また、本実施形態に係る電気集塵装置1では、空気中の粒子は、帯電エリアEAを通過する過程で帯電し、外筒体10の内周面、端面部16Aの内面、内筒体11の外周面および内筒体11の内周面に捕集されていた。この構成によれば、外筒体10の内側表面の略全体および内筒体11の表面の略全体を粒子の捕集エリアとして用いることができる。これにより、捕集エリアを拡大することができるため、粒子の捕集量を増加させることができる。
また、本実施形態に係る電気集塵装置1では、粒子を含む空気が外筒体10の下側でUターンすることで、空気中の粒子のうち比較的粒径が大きく重い粒子(例えば、液滴や火の粉等)を空気から分離することができる。したがって、多量の粒子を含む空気が帯電エリアEAに流入することが抑制され、放電用電極30に付着する粒子の量(数)を減少させることができる。これにより、長期間に亘って適正なコロナ放電を発生させることができる。また、電気集塵装置1内への液滴や火の粉等の流入を抑制することで、電気集塵装置1の故障や電気集塵装置1内や排気ダクト61内での発火を防止することができる。また、例えば、空気中の粒子を分離・除去するデミスターやプレフィルター等を空気流路71に配置する必要がなくなるため、電気集塵装置1の製造コストを削減することもできる。さらに、接地電極となる外筒体10の内部に放電用電極30が設けられているため、例えば、メンテナンス時等に作業者が誤って放電用電極30に触れてしまうことを防止することができる。これにより、作業者は安全にメンテナンス作業等を行うことができると共に、放電用電極30の変形や破損を予防することもできる。
また、本実施形態に係る電気集塵装置1では、外筒体10は、端面部16Aを鉛直方向上方に向けた姿勢で設けられている。この構成によれば、粒子を含む空気が外筒体10の外側下部でUターンすることで、空気中の粒子を空気から効率良く分離することができる。また、外筒体10の内側では、第2流路71Bが下方から上方に向かって延びているため、帯電エリアEAに対する粒子の進入を有効に阻害することができる。
また、本実施形態に係る電気集塵装置1によれば、放電用電極30に繊維状の線電極30Aを用いているため、太い電極を用いた場合に比べて、低い印加電圧でコロナ放電を発生させることができる。これにより、火花の発生を抑制することができると共に、空気のイオン化に伴うオゾンの発生を抑制することもできる。また、支持筒体31の流通方向の上下両側に放電用電極30を設けているため、支持筒体31の流通方向の片側に放電用電極30を設けた場合に比べて、放電用電極30の数を増加させることができる。これにより、コロナ放電の発生箇所が増加するため、空気中の粒子を効率良く帯電させることができる。
[変形例]
上記した本実施形態に係る荷電装置70では、流通方向の上流側と下流側の放電用電極30の位相と長さは同一に設定されているが、本発明はこの形態に限定されるものではない。例えば、図8に示すように、支持筒体31の下部に固定された下流側の放電用電極30と、支持筒体31の上部に固定された上流側の放電用電極30とが、周方向に1/2ピッチ位相がずれていてもよい。これにより、荷電力の最も弱い上流側(下側)の放電用電極30間の中心位置に、下流側(上側)の放電用電極30を配置することができ、荷電効率を向上させることができる。
また、図8に示すように、荷電装置70の使用形態や用途に応じて、上流側(下側)の放電用電極30(線電極30A)の長さL1を下流側(上側)の放電用電極30(線電極30A)の長さL2より長くしたり、あるいは、上流側(下側)の放電用電極30の線電極30Aの本数を下流側(上側)の放電用電極30の線電極30Aの本数より多くしたりしてもよい。これにより、中心的な役割の上流側(下側)の放電用電極30からの荷電力を補助的な役割の下流側(上側)の放電用電極30からの荷電力より高めることができ、放電電流が大きくなり、集塵効率を向上させることができる。
また、上記した本実施形態に係る荷電装置70では、内側挟持体32と外側挟持体33とが別体で構成されているが、内側挟持体32と外側挟持体33を一体化してもよい。この場合、内側挟持体32と外側挟持体33は導電性を有する折り曲げ可能なテープであり、折り曲げたところに線電極30Aを束ねた放電用電極30を挟み、接着や圧着によって放電用電極30を固定する。そして、高電圧が印加されるリング体34と接する内側挟持体32の内面に導電性の接着層が両面に形成された導電性両面テープを接着し、この導電性両面テープにより挟持体36とリング体34とを固定することで、放電用電極30に安定的に高電圧を印加することができる。
また、上記した本実施形態に係る荷電装置70では、高電圧電源部15から、リング体34、内側挟持体32を経由して、各放電用電極30に高電圧が印加されるように構成されているが、給電用碍子13の構造を変えて、高電圧電源部15から、薄板35、外側挟持体33を経由して、各放電用電極30に高電圧が印加されるように構成してもよい。この場合、上記した本実施形態における内側挟持体32と外側挟持体33の機能は逆になり、薄板35に接着される外側挟持体33がカーボンを含んだ導電性両面テープで形成される。
また、本実施形態に係る電気集塵装置1では、外筒体10、内筒体11および支持筒体31が、それぞれ、円筒状に形成されているが、本発明はこれに限定されない。例えば、外筒体10、内筒体11および支持筒体31は、それぞれ、楕円形状断面を有する筒状に形成されていてもよいし、三角形や四角形等の多角形状断面を有する角筒状に形成されていてもよい。また、外筒体10、内筒体11および支持筒体31は、ステンレス製に限らず、鉄、銅、アルミニウム合金等の金属で形成されていてもよい。
また、本実施形態に係る電気集塵装置1では、支持筒体31の上部に固定した放電用電極30と、支持筒体31の下部に固定した放電用電極30とが分かれていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、放電用電極30が、支持筒体31を上下方向に貫通して支持筒体31の上下両端から突出するように形成されていてもよい。すなわち、上側の放電用電極30と下側の放電用電極30とが一本に繋がっていてもよい。
また、本実施形態に係る内側挟持体32は、カーボンを含んだ導電性の両面テープ製であるが、本発明はこれに限定されない。すなわち、導電性を備えた両面テープであればよい。また、本実施形態に係る電気集塵装置1では、支持筒体31が、3つの碍子13,14を介して外筒体10に支持されているが、本発明はこれに限定されない。
なお、上記実施形態の説明は、本発明に係る荷電装置および電気集塵装置の一態様を示すものであって、本発明の技術範囲は、上記実施形態に限定されるものではない。
本発明の技術は、調理時に発生する油煙を吸引して捕集する無煙ロースター等に利用することができる。また、室内において空気中の花粉や煙草の煙等の粒子を集塵する空気清浄器等に利用することもできる。さらに、室外の空気から塵埃(粒子)を除去した空気を室内に取り込む給気ダクト装置や、室内の空気から塵埃(粒子)を除去した空気を室外に排気する排気ダクト装置等に利用することもできる。
1 電気集塵装置
10 外筒体
11 内筒体
13 給電用碍子
14 支持用碍子
16A 端面部
18 凹部
28 外鍔部
30 放電用電極
30A 線電極
32 内側挟持体(第1の挟持体)
32B 接着層
32C 接着層
33 外側挟持体(第2の挟持体)
34 リング体(第1の板状部材)
35 薄板(第2の板状部材)
42 突起部(固定手段)
70 荷電装置
71 空気流路

Claims (13)

  1. 高電圧の印加によって発生するコロナ放電により空気中の粒子を帯電させる荷電装置であって、
    複数の繊維状の線電極を束ねて形成される放電用電極と、
    前記放電用電極の先端部が突出するように該放電用電極を両側から挟持する第1および第2の挟持体と、
    前記放電用電極を挟持した前記第1および第2の挟持体をさらに両側から挟持する第1および第2の板状部材と、
    を備え、
    前記第1の挟持体は前記第1の板状部材に対向して配置され、前記第2の挟持体は前記第2の板状部材に対向して配置され、前記放電用電極の先端部は、空気の流通方向の上流側と下流側とに向かって前記第1および第2の板状部材から突出し、前記第1の板状部材と前記第2の板状部材の少なくともいずれか一方の板状部材から前記第1の挟持体と第2の挟持体の少なくともいずれか一方の挟持体を介して前記放電用電極に高電圧が印加されることを特徴とする荷電装置。
  2. 前記第1の板状部材と前記第2の板状部材とは、リング状に形成され、前記放電用電極を挟持した前記第1および第2の挟持体をさらに両側から挟持した状態で固定手段によって互いに固定されている請求項1に記載の荷電装置。
  3. 高電圧が印加される前記第1の挟持体と前記第2の挟持体の少なくともいずれか一方の挟持体は接着層を介して、高電圧が印加される前記第1の板状部材と前記第2の板状部材の少なくともいずれか一方の板状部材に固定され、前記接着層は導電性を有している請求項1または2に記載の荷電装置。
  4. 高電圧が印加される前記第1の挟持体と前記第2の挟持体の少なくともいずれか一方の挟持体は両側に接着層を備えた導電材により構成されている請求項1または2に記載の荷電装置。
  5. 前記第1の挟持体および前記第2の挟持体は、空気の流通方向に直交する周方向に隙間を空けて複数に分割され、該隙間に支持用碍子および給電用碍子が設けられている請求項2~4のいずれかの請求項に記載の荷電装置。
  6. 前記第1の挟持体および前記第2の挟持体は、空気の流通方向の上流側と下流側に2分割され、該上流側の挟持体が挟持する前記放電用電極と該下流側の挟持体が挟持する前記放電用電極とは、前記線電極の本数又は長さが異なる請求項1~5のいずれかの請求項に記載の荷電装置。
  7. 前記第1の挟持体および前記第2の挟持体は、空気の流通方向の上流側と下流側に2分割され、該上流側の挟持体が挟持する前記放電用電極と該下流側の挟持体が挟持する前記放電用電極とは、前記放電用電極間のピッチが1/2ピッチ分、周方向にずれて配置されている請求項1~6のいずれかの請求項に記載の荷電装置。
  8. 前記固定手段は、前記第1の板状部材と前記第2の板状部材の少なくともいずれか一方の板状部材の空気の流通方向の端部に設けられた突起部により構成されている請求項2~7のいずれかの請求項に記載の荷電装置。
  9. 前記放電用電極は所定間隔で間欠的に配置され、前記突起部は前記放電用電極間に配置されている請求項8に記載の荷電装置。
  10. 前記第1の板状部材と前記第2の板状部材とは板厚が異なり、前記突起部は板厚の薄い方の該板状部材に設けられ、該突起部の根元部分には切欠部が形成されている請求項8または9に記載の荷電装置。
  11. 請求項2~10のいずれかの請求項に記載の荷電装置を備えた電気集塵装置であって、
    一端が端面部で閉塞され且つ他端が開放された筒状の接地電極として形成されている外筒体と、
    両端が開放された筒状の接地電極として形成され、前記外筒体の内部において前記外筒体との間に隙間を介して設けられている内筒体と、
    を備え、
    前記放電用電極は、前記隙間において前記外筒体および前記内筒体に対して電気的に絶縁された状態で設けられている電気集塵装置。
  12. 前記外筒体の前記端面部に凹部が形成されており、
    空気が前記端面部に向かうように流通する空気流路を備えている請求項11に記載の電気集塵装置。
  13. 前記空気流路は、前記端面部に向かうように流通した後、前記外筒体の他端側で反転して前記外筒体と前記内筒体との隙間に流入して他端から一端に向かって流通した後、空気の流通方向を反転して前記内筒体の内部を一端から他端に向かって流通するように形成され、
    前記内筒体の他端部には外鍔部が形成されている請求項11または12に記載の電気集塵装置。
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