JP7001349B2 - 自動運転制御装置 - Google Patents

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本開示は、自動運転制御装置に関する。
従来、特許文献1に記載の車両の制御装置がある。この制御装置は、アイドルストップ状態のエンジンを再始動させる際にオルタネータに異常が生じている場合には、スタータモータによりエンジンを再始動させる。また、この制御装置は、アイドルストップ状態のエンジンを再始動させる際にスタータモータに異常が生じている場合には、オルタネータによりエンジンを再始動させる。さらに、この制御装置は、アイドルストップ状態のエンジンを再始動させる際にオルタネータ及びスタータモータの両者が正常である場合には、オルタネータ及びスタータモータのいずれか一方によりエンジンを再始動させる。
特開2016-11605号公報
ところで、特許文献1に記載の車両の制御装置では、スタータモータ又はオルタネータによりエンジンを再始動させる際に、車両のバッテリからスタータモータ又はオルタネータに大電力を供給する必要がある。バッテリからスタータモータ又はオルタネータに大電力が供給される際には、車両のバッテリ電圧が一時的に低下する現象が発生する。自動運転機能を有する車両では、このようなバッテリ電圧の一時的な低下が自動運転の実行中に発生すると、自動運転機能を実現するための自動運転機器への供給電力が低下するおそれがある。これに起因して自動運転機器の動作に支障をきたすと、適切な自動運転を維持できない可能性がある。
本開示は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、より的確に自動運転を維持することの可能な自動運転制御装置を提供することにある。
上記課題を解決する自動運転制御装置(47)は、自動運転制御部(472)と、余裕度判定部(473)と、道路勾配検出部(470)と、を備える。自動運転制御部は、車両の自動運転制御を実行すべく、車両の自動運転機器を制御する。余裕度判定部は、車両のエンジンを始動させる始動機を駆動させることにより自動運転機器の動作に一時的な支障が生じた場合でも、登坂路を走行中の車両が後方に向かって進むことなく自動運転機器が正常な状態に戻るだけの時間的な余裕が存在する状況であるか否かを判定する。道路勾配検出部は、車両が走行する道路の勾配を検出する。余裕度判定部は、道路の勾配の絶対値が所定の勾配判定値以下であると判断することにより、時間的な余裕が存在する状況であると判定する。自動運転制御部は、自動運転制御においてエンジン始動要求が行われた後に、余裕度判定部の判定結果において時間的な余裕が存在する状況であると判定されることに基づいて、エンジンの始動を許可する。
上記課題を解決する他の自動運転制御装置(47)は、自動運転制御部(472)と、余裕度判定部(473)と、道路勾配検出部(470)と、を備える。自動運転制御部は、車両の自動運転制御を実行すべく、車両の自動運転機器を制御する。余裕度判定部は、車両のエンジンを始動させる始動機を駆動させることにより自動運転機器の動作に一時的な支障が生じた場合でも、降坂路を走行中の車両が前方に加速することなく自動運転機器が正常な状態に戻るだけの時間的な余裕が存在する状況であるか否かを判定する。道路勾配検出部は、車両が走行する道路の勾配を検出する。余裕度判定部は、道路の勾配の絶対値が所定の勾配判定値以下であると判断することにより、時間的な余裕が存在する状況であると判定する。自動運転制御部は、自動運転制御においてエンジン始動要求が行われた後に、余裕度判定部の判定結果において時間的な余裕が存在する状況であると判定されることに基づいて、エンジンの始動を許可する。
上記課題を解決する他の自動運転制御装置(47)は、自動運転制御部(472)と、余裕度判定部(473)と、障害物検出部(475)と、を備える。自動運転制御部は、車両の自動運転制御を実行すべく、車両の自動運転機器を制御する。余裕度判定部は、車両のエンジンを始動させる始動機を駆動させることにより自動運転機器の動作に一時的な支障が生じた場合でも、障害物に接触することなく自動運転機器が正常な状態に戻るだけの時間的な余裕が存在する状況であるか否かを判定する。障害物検出部は、車両の周囲の障害物の有無を検出する。余裕度判定部は、車両の周辺に障害物が存在しないと判断することにより、時間的な余裕が存在する状況であると判定する。自動運転制御部は、自動運転制御においてエンジン始動要求が行われた後に、余裕度判定部の判定結果において時間的な余裕が存在する状況であると判定されることに基づいて、エンジンの始動を許可する。
上記課題を解決する他の自動運転制御装置(47)は、自動運転制御部(472)と、余裕度判定部(473)と、運転者判定部(476)と、を備える。自動運転制御部は、車両の自動運転制御を実行すべく、車両の自動運転機器を制御する。余裕度判定部は、車両のエンジンを始動させる始動機を駆動させることにより自動運転機器の動作に一時的な支障が生じた場合でも、車両の運転状態を自動運転から運転者の手動運転に引き継ぐだけの余裕が存在する状況であるか否かを判定する。運転者判定部は、運転者が車両を手動操作できる状態であるか否かを判定する。余裕度判定部は、運転者判定部の判定結果において運転者が車両を運転できる状態であると判定されることに基づいて、余裕が存在する状況であると判定する。自動運転制御部は、自動運転制御においてエンジン始動要求が行われた後に、余裕度判定部の判定結果において余裕が存在する状況であると判定されることに基づいて、エンジンの始動を許可する。
この構成によれば、始動機を駆動させることにより自動運転機器の動作に一時的な支障が生じた場合でも自動運転機器が正常な状態に戻るだけの時間的な余裕が存在する状況でエンジンの始動が許可される。これにより、仮に始動機の駆動に伴い自動運転機器の動作に支障をきたした場合でも、その自動運転機器が正常な状態に戻るだけの時間的な余裕があるため、自動運転機器を適切に復帰させることができる。よって、より的確に自動運転を維持することが可能となる。
なお、上記手段、及び特許請求の範囲に記載の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
本開示によれば、より的確に自動運転を維持することの可能な自動運転制御装置を提供できる。
図1は、第1実施形態の自動運転ECUが搭載された車両の概略構成を示すブロック図である。 図2は、第1実施形態の自動運転ECUの概略構成を示すブロック図である。 図3は、第1実施形態の自動運転ECUにより実行される処理の手順を示すフローチャートである。 図4は、バッテリのSOC値の推移を示すグラフである。 図5は、第1実施形態の自動運転ECUにより実行される制限始動処理の手順を示すフローチャートである。 図6は、第1実施形態の第1変形例の自動運転ECUにより実行される制限始動処理の手順を示すフローチャートである。 図7は、第1実施形態の第2変形例の自動運転ECUにより実行される制限始動処理の手順を示すフローチャートである。 図8は、第1実施形態の第2変形例の自動運転ECUによる自動運転制御の機能の制限パターンの一例を示す図表である。 図9は、道路勾配θに対する判定値θth1,θth2と車速Vとの関係を示すグラフである。 図10は、第2実施形態の自動運転ECUにより実行される処理の手順を示すフローチャートである。 図11は、第3実施形態の自動運転ECUにより実行される処理の手順を示すフローチャートである。 図12は、第4実施形態の自動運転ECUにより実行される処理の手順を示すフローチャートである。 図13は、第5実施形態の自動運転ECUにより実行される処理の手順を示すフローチャートである。 図14は、第6実施形態の自動運転ECUにより実行される処理の手順を示すフローチャートである。
以下、自動運転制御装置の実施形態について図面を参照しながら説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
<第1実施形態>
はじめに、自動運転制御装置の第1実施形態について説明する。まず、第1実施形態の自動運転制御装置が搭載される車両の概略構成について説明する。
図1に示されるように、車両10には、動力システム20と、電源システム30と、自動運転システム40とが搭載されている。
動力システム20は、車両10の動力を統括的に管理する部分である。動力システム20は、エンジン21と、スタータモータ22と、オルタネータ23と、車速センサ24と、エンジンECU(Electronic Control Unit)25とを備えている。
エンジン21は、車両10が走行するための動力を生成する内燃機関である。
スタータモータ22は、電源システム30のバッテリ31からの電力の供給に基づいてエンジン21をクランキング動作させることにより、エンジン21を始動させる。本実施形態では、スタータモータ22が始動機に相当する。
オルタネータ23は、エンジン21から伝達される動力に基づいて発電する。オルタネータ23で発電された電力はバッテリ31に充電される。オルタネータ23は、エンジン21の回転速度を減少させるとともに、その減速時のエネルギを利用して発電する減速回生機能を有するものであってもよい。
車速センサ24は、車両の走行速度Vを検出するとともに、検出された車速Vに応じた信号を出力する。車速センサ24の出力信号は、エンジンECU25に取り込まれている。
エンジンECU25は、エンジン21を統括的に制御するエンジン制御を実行する部分である。エンジンECU25は、CPUやROM、RAM等を有するマイクロコンピュータを中心に構成されている。CPUは、エンジン制御に関する演算処理を実行する。ROMには、エンジン制御に関する各種プログラムやデータ等が記憶されている。RAMには、CPUの演算結果が一時的に記憶される。
具体的には、エンジンECU25は、運転者によるエンジン始動操作を検出した際にエンジン21を始動させる、いわゆるエンジン始動制御を実行する。また、エンジンECU25は、車速センサ24の出力信号に基づいて車速Vの情報を取得する。エンジンECU25は、車速Vの他、エンジン冷却水の温度やアクセルペダルの踏み込み量、吸入空気量等に基づいてエンジン21の駆動を制御する。
さらに、エンジンECU25は、アイドリングストップ制御やコースティング走行制御等も実行する。アイドリングストップ制御は、車両10の一時停止時にエンジン21を自動的に停止させる制御である。コースティング走行制御は、車両走行中にアクセルペダルの踏み込み量が零となった際に、エンジン21を自動的に停止させる制御である。また、車両10がエンジン21とは別に走行用のモータを備える、いわゆるハイブリッド車両である場合、エンジンECU25は、走行用モータの動作時にエンジン21を自動的に停止させる制御も実行する。
電源システム30は、車両に搭載されるバッテリ31の充放電電力や各種車載器32の電力供給等を統括的に管理する部分である。
バッテリ31は、充電及び放電の可能なリチウムイオン電池等の二次電池からなる。具体的には、バッテリ31は、オルタネータ23で発電された電力により充電される。また、バッテリ31は、スタータモータ22の他、車両10に搭載される各種車載器32に電力を供給する。
車載器32には、エアコン装置320やファン装置321、デフォッガ322、触媒用ヒータ323、センサ用ヒータ324等が含まれている。エアコン装置320は、車両の空調装置において、車室内を空調するための空気を冷却する装置である。ファン装置321は、車両のラジエータに車室外の空気を送風する。デフォッガ322は、車両の窓ガラスに配置されており、電力の供給に基づき熱を発することにより窓ガラスの曇りを除去する。触媒用ヒータ323は、車両の排気浄化触媒を加熱することにより、排気浄化触媒の温度を活性化温度まで上昇させる。センサ用ヒータ324は、空燃比センサや酸素センサ等を加熱することにより、センサの温度を適温まで上昇させる。
電源システム30は、電流センサ33と、電圧センサ34と、電源ECU(Electronic Control Unit)35とを備えている。
電流センサ33は、バッテリ31の出力電流Ibを検出するとともに、検出されたバッテリ31の出力電流Ibに応じた信号を出力する。電圧センサ34は、バッテリ31の出力電圧Vbを検出するとともに、検出されたバッテリ31の出力電圧Vbに応じた信号を出力する。
電源ECU35は、バッテリ31の充放電や車載器32の電力供給を統括的に制御する電力制御を実行する部分である。電源ECU35は、CPUやROM、RAM等を有するマイクロコンピュータを中心に構成されている。CPUは、電力制御に関する演算処理を実行する。ROMには、電力制御に関する各種プログラムやデータ等が記憶されている。RAMには、CPUの演算結果が一時的に記憶される。
具体的には、電源ECU35は、各センサ33,34の出力信号に基づいて、バッテリ31の出力電流Ib及び出力電圧Vbの情報を取得する。電源ECU35は、これらの情報に基づいてバッテリ31のSOC(state of charge:充電状態)値を演算する。SOC値は、バッテリ31の完全放電状態を「0[%]」と定義し、バッテリ31の満充電状態を「100[%]」と定義した上で、バッテリ31の充電状態を「0[%]~100[%]」の範囲で表す値である。電源ECU35は、バッテリ31のSOC値に基づいてバッテリ31の充放電を制御する。また、電源ECU35は、各種車載器32の電力供給を制御している。
自動運転システム40は、車両10の自動運転制御を統括的に実行する部分である。自動運転システム40は、カメラ41と、レーザ装置42と、レーダ装置43と、操作装置44と、勾配センサ45と、自動運転機器46と、自動運転ECU(Electronic Control Unit)47とを備えている。
カメラ41は、車両10の前方の所定範囲や車両の後方の所定範囲等、車両10の周辺に設定された所定範囲を撮像するとともに、撮像された画像データを出力する。レーザ装置42は、例えばレーザレーダ装置である。レーダ装置43は、例えばミリ波レーダ装置である。レーザ装置42及びレーダ装置43は、車両の周辺に設定された探査範囲に存在する物体を検知するとともに、検知された物体の位置に応じた信号を出力する。操作装置44は、車両10の運転者により操作される部分である。操作装置44は、自動運転を開始又は停止する際に操作される操作スイッチ等を備えている。
勾配センサ45は、車両10の位置している道路の勾配θを検出するとともに、検出された道路勾配θに応じた信号を出力する。本実施形態の道路勾配θは、水平方向に平行な道路勾配を「0°」と定義した上で、車両10にとって登坂路となる道路勾配を正の角度で、また車両10に降板路となる道路勾配を負の角度で表したものとなっている。
自動運転機器46は、自動運転機能を実現するために車両に搭載されている各種機器である。自動運転機器46には、動力系の機器、制動系の機器、及び操舵系の機器が含まれる。動力系の機器は、例えばエンジン21やトランスミッションである。制動系の機器は、例えば電子制御ブレーキシステム461やブレーキ装置である。操舵系の機器は、例えば電動パワーステアリング装置460である。
電動パワーステアリング装置460は、車両10のステアリングホイールに付与される操舵トルクに応じたアシストトルクをステアリングホイールに付与することにより運転者の操舵を補助するアシスト制御を実行する。また、電動パワーステアリング装置460は、自動運転ECU47からの要求に応じて自動操舵制御を実行する。自動操舵制御は、ステアリングホイールにトルクを付与することにより、運転者のステアリングホイールの操舵によらずに車両10の操舵角を自動的に変化させる制御である。
電子制御ブレーキシステム461は、運転者がブレーキペダルを踏み込んだ際に車両10の前輪及び後輪のそれぞれの回転速度や旋回状態に応じて各車輪に加わる制動力を最適に分配する、いわゆるアンチロックブレーキ制御等を実行する。また、電子制御ブレーキシステム461は、自動運転ECU47からの要求に応じて自動ブレーキ制御を実行する。自動ブレーキ制御は、運転者のブレーキペダルの踏み込み操作によらず、車両の各車輪に制動力を自動的に付与する制御である。
自動運転ECU47は、車両10の自動運転を統括的に制御する自動運転制御を実行する部分である。本実施形態では、自動運転ECU47が自動運転制御装置に相当する。自動運転ECU47は、CPUやROM、RAM等を有するマイクロコンピュータを中心に構成されている。CPUは、自動運転制御に関する演算処理を実行する。ROMには、自動運転制御に関する各種プログラムやデータ等が記憶されている。RAMには、CPUの演算結果が一時的に記憶される。
エンジンECU25、電源ECU35、及び自動運転ECU47は、車載ネットワーク50を介して通信可能に接続されている。したがって、エンジンECU25、電源ECU35、及び自動運転ECU47は、相互に情報を授受することや、動作を指示することが可能である。
例えば、自動運転ECU47は、エンジンECU25及び電源ECU35と通信を行うことにより、エンジン21の各種状態量及びバッテリ31の各種状態量を検出することができる。また、自動運転ECU47は、自動運転制御において、エンジンECU25に対してエンジン21の動作を指示することにより、エンジン21の回転速度等を自動的に制御することができる。
また、自動運転ECU47は、車載ネットワーク50を介してカーナビゲーション装置60と通信可能に接続されている。自動運転ECU47は、車両10が将来走行する道路の勾配や曲率等の情報をカーナビゲーション装置60から取得するとともに、取得した走行路に関する情報を用いて自動運転制御を実行する。走行路に関する情報は、例えば車両10の目標走行ラインの設定に利用される。
図2に示されるように、自動運転ECU47は、道路勾配検出部470と、車速検出部471と、自動運転制御部472とを有している。
道路勾配検出部470は、勾配センサ45の出力信号に基づいて、車両10が現在位置している道路の勾配θを検出する。また、道路勾配検出部470は、車両10が将来走行する道路勾配θfの情報をカーナビゲーション装置60から取得することにより、将来の道路勾配θfを検出する。
車速検出部471は、エンジンECU25との通信により車速Vを検出する。
自動運転制御部472は、自動運転制御を実行する部分である。具体的には、自動運転制御部472は、操作装置44の出力信号に基づいて、運転者により自動運転の開始操作が行われたことを検出すると、自動運転制御を開始する。本実施形態の自動運転制御部472は、自動運転制御として、エンジン21やトランスミッション等を含む車両10の動力系、電子制御ブレーキシステム461やブレーキ装置等を含む車両10の制動系、及び電動パワーステアリング装置460等を含む車両の操舵系を自動的に制御する。
例えば、自動運転制御部472は、カメラ41の画像データに基づいて車両前方の車線境界線や前方車両、車両10の走行にとって障害となる障害物等を検出する。また、自動運転制御部472は、レーザ装置42及びレーダ装置43のそれぞれの出力信号に基づいて、前方車両や障害物等を検出する。自動運転制御部472は、検出された車両前方の車線境界線や前方車両、障害物等の情報に基づいて、車両10の目標走行ラインを設定するとともに、この目標走行ラインに応じた目標操舵角を演算する。自動運転制御部472は、演算された目標操舵角を電動パワーステアリング装置460に出力することにより、目標操舵角に基づいた自動操舵制御を電動パワーステアリング装置460に実行させる。これにより、車両10の操舵角が目標動作角に応じて変化するため、車両10が目標走行ラインに沿って自動的に走行する。
また、自動運転制御部472は、前方車両や障害物の位置に基づいて、車両10が前方車両や障害物に接触する可能性があるか否かを判定し、接触する可能性がある場合には、電子制御ブレーキシステム461に自動ブレーキ制御を実行させる。これにより、自動運転制御中において車両10の接触を未然に回避することが可能となっている。
ところで、エンジンECU25がアイドルストップ制御やコースティング制御等によりエンジン21を一時的に停止させた場合、その後にエンジン21を再始動させる際には、バッテリ31からスタータモータ22に大電流を供給する必要があるため、バッテリ31の電圧が一時的に低下する現象が生じる可能性がある。このようなバッテリ31の電圧の一時的な低下が自動運転の実行中に発生すると、自動運転機器46に供給される電力が低下するおそれがある。これに起因して自動運転機器46の動作に支障をきたすと、適切な自動運転機能を維持できない可能性がある。
そこで、図2に示されるように、本実施形態の自動運転ECU47は、スタータモータ22を駆動させることにより自動運転機器46の動作に一時的な支障が生じた場合でも自動運転機器46が正常な状態に戻るだけの時間的な余裕が存在する状況であるか否かを判定する余裕度判定部473を更に有している。以下では、便宜上、スタータモータ22を駆動させることにより自動運転機器46の動作に一時的な支障が生じた場合でも自動運転機器46が正常な状態に戻るだけの時間的な余裕が存在する状況を単に「時間的な余裕が存在する状況」とも称する。また、スタータモータ22を駆動させることにより自動運転機器46の動作に一時的な支障が生じた場合でも自動運転機器46が正常な状態に戻るだけの時間的な余裕が存在しない状況を単に「時間的な余裕が存在しない状況」とも称する。自動運転制御部472は、自動運転制御においてエンジン21を始動させる際に、余裕度判定部473の判定結果により時間的な余裕が存在する状況であると判定することに基づいて、エンジン21の始動を許可する。
具体的には、自動運転ECU47は、図3に示される処理を所定の演算周期で繰り返し実行する。
図3に示されるように、自動運転制御部472は、まず、ステップS10の処理として、自動運転制御を実行しているか否かを判断する。自動運転制御部472は、ステップS10の処理で否定判断した場合には、すなわち自動運転制御を実行していない場合には、一連の処理を一旦終了する。
自動運転制御部472は、ステップS10の処理で肯定判断した場合には、すなわち自動運転制御を実行している場合には、ステップS11の処理として、エンジン21の始動要求があるか否かを判断する。エンジン21の始動要求は、例えばエンジンECU25により行われる。エンジンECU25は、アイドルストップ制御やコースティング制御等においてエンジン21を一時的に停止させた後に再始動させる際に、エンジン21の始動要求を自動運転ECU47に対して行う。エンジン21の始動要求が自動運転ECU47に対して行われた場合、自動運転ECU47がエンジンECU25に対してエンジン21の始動を許可することにより、エンジンECU25によるエンジン21の始動が可能となる。これに対し、自動運転ECU47がエンジン21の始動を禁止すれば、エンジン21が停止状態に維持される。
自動運転制御部472は、ステップS11で否定判断した場合、すなわちエンジン21の始動要求がない場合には、一連の処理を一旦終了する。
自動運転制御部472がステップS11で肯定判断した場合、すなわちエンジン21の始動要求がある場合には、余裕度判定部473が、ステップS12の処理として、道路勾配検出部470により検出される現在の道路勾配θが所定範囲内であるか否かを判定する。具体的には、余裕度判定部473は、現在の道路勾配の絶対値|θ|が所定値θth以下であるか否かを判定する。なお、所定値θthは、時間的な余裕が存在する状況であるか否かを判定することができるように予め実験等により求められており、自動運転ECU47のROMに記憶されている。本実施形態における時間的な余裕のある状況とは、登坂路を走行中の車両10において自動運転機器46の動作に支障が生じた場合でも、道路勾配θに起因して車両10が車両後方に向かってほとんど下がることなく自動運転機器46を復帰させることの可能な状況を意味する。あるいは、本実施形態における時間的な余裕のある状況とは、降板路を走行中の車両10において自動運転機器46の動作に支障が生じた場合でも、道路勾配θに起因して車両10が車両前方に向かってほとんど加速することなく自動運転機器46を復帰させることの可能な状況を意味する。
道路勾配の絶対値|θ|が所定値θth以下である場合、すなわち余裕度判定部473がステップS12の処理で肯定判定した場合には、自動運転制御部472は、時間的な余裕が存在する状況であると判定し、ステップS15の処理として、エンジン21の始動を許可する。
余裕度判定部473は、道路勾配の絶対値|θ|が所定値θthを超えている場合、すなわちステップS12の処理で否定判定した場合には、時間的な余裕が存在しない状況であると判定し、ステップS13として、勾配減少地点が現在以降に存在するか否かを判定する。勾配減少地点は、現在以降に道路勾配の絶対値|θ|が所定値θth以下となる地点である。
具体的には、余裕度判定部473は、道路勾配検出部470により検出される将来の道路勾配θfの情報に基づいて、現在から所定時間Taが経過するまでの期間に、道路勾配の絶対値|θf|が所定値θth以下となる地点が存在するか否かを判定する。
なお、所定時間Taとしては、例えば運転者がエンジン21を始動させずに待つことの可能な時間を感応評価により実験的に得た上で、その得られた時間が用いられる。また、所定時間Taとしては、バッテリ31のSOC値がエンジン21の始動に必要な電気エネルギを維持できる等の要件から実験的に求められた時間が用いられる。
あるいは、図4に一点鎖線で示されるように、余裕度判定部473は、現在から所定時間前までのバッテリ31の推移に基づいてバッテリ31のSOC値の予測値を演算し、その演算値に基づいて所定時間Taを設定してもよい。具体的には、余裕度判定部473は、まずは、現在の時刻t10から所定時間前までのバッテリ31の推移に基づいて単位時間当たりのバッテリ31のSOC値の変化量を演算する。そして、余裕度判定部473は、演算された単位時間当たりのバッテリ31のSOC値の変化量を用いて、バッテリ31の現在値からの推移を一点鎖線で示されるように外挿し、現在の時刻t10から時刻t11までの経過時間を所定時間Taとして演算する。時刻t11は、バッテリ31のSOC値の予測値が所定値Sthに達する時刻である。所定値Sthは、エンジン21の始動に必要なバッテリ31のSOC値の下限値、あるいはその下限値よりも大きい値に設定されている。なお、余裕度判定部473は、未来の総消費電力の予測値を積算することにより、SOC値の予測値を演算し、その演算値に基づいて所定時間Taを設定してもよい。
なお、余裕度判定部473は、ステップS13の処理として、車両10が現在地から所定距離だけ走行するまでの区間に勾配減少地点が存在するか否かを判定してもよい。すなわち、余裕度判定部473は、ステップS13の処理において、時間を判定基準に用いる方法に代えて、車両10の走行距離を判定基準に用いる方法を採用することもできる。
将来の道路勾配の絶対値|θf|が所定値θth以下である場合には、すなわち余裕度判定部473がステップS13の処理で肯定判定した場合には、自動運転制御部472は、勾配減少地点が現在以降に存在すると判定し、一連の処理を一旦終了する。この場合、その後に車両10が勾配減少地点まで走行すると、道路勾配の絶対値|θ|が所定値θth以下となる。この際、自動運転ECU47が図3に示される処理を実行すると、余裕度判定部473がステップS12の処理で肯定判定するとともに、自動運転制御部472が、ステップS15の処理として、エンジン21の始動を許可する。
一方、将来の道路勾配の絶対値|θf|が所定値θthを超えている場合には、すなわち余裕度判定部473がステップS13の処理で否定判定した場合には、自動運転制御部472は、勾配減少地点が現在以降に存在しないと判定し、ステップS14の制限始動処理を実行する。制限始動処理は、自動運転機能を制限した状態で、エンジン21を始動させる処理である。
具体的には、自動運転制御部472は、図5に示されるように、ステップS140の処理として、電子制御ブレーキシステム461により車両10に制動力を付与することで車速Vを減少させるとともに、ステップS141の処理として、車速Vが所定速度Vth1を超えているか否かを判定する。自動運転制御部472は、車速Vが所定速度Vth1を超えている場合には、一連の処理を一旦終了する。この場合、自動運転ECU47が図3に示される処理を周期的に実行することにより、ステップS14の処理が繰り返し実行され、車速Vが徐々に減少する。これにより、車速Vが所定速度Vth1以下になると、自動運転制御部472が、ステップS141の処理で否定判定し、ステップS142の処理として、エンジン21の始動を許可する。すなわち、車速Vが所定速度Vth1以下になった時点でエンジン21が始動する。
以上説明した本実施形態の自動運転ECU47によれば、以下の(1)~(3)に示される作用及び効果を得ることができる。
(1)スタータモータ22を駆動させることにより自動運転機器46の動作に一時的な支障が生じた場合でも自動運転機器46が正常な状態に戻るだけの時間的な余裕が存在する状況でエンジン21の始動が許可される。これにより、仮にスタータモータ22の駆動に伴い自動運転機器46の動作に支障をきたした場合でも、支障の生じた自動運転機器46が正常な状態に戻るだけの時間的な余裕があるため、自動運転機器46を適切に復帰させることができる。よって、より的確に自動運転を維持することが可能となる。
(2)余裕度判定部473は、道路勾配θに基づいて、時間的な余裕が存在する状況であるか否かを判定する。これにより、時間的な余裕が存在する状況であるか否かを容易に判定することが可能となる。
(3)自動運転制御部472は、余裕度判定部473の判定結果により時間的な余裕が存在する状況でないと判定した場合には、車速Vを減少させた上でエンジン21の始動を許可する。これにより、仮にスタータモータ22の駆動により自動運転機器46の動作に支障が生じた場合でも、それが車両の走行に相対的に表れ難くなるため、運転者に不安感を与え難くなる。
(第1変形例)
次に、第1実施形態の自動運転ECU47の第1変形例について説明する。
本変形例の自動運転制御部472は、図3に示されるステップS14の制限始動処理として、図6に示される処理を実行する。すなわち、自動運転制御部472は、まず、ステップS143の処理として、電力供給制限処理を実行する。電力供給制限処理は、一乃至複数の電気負荷への電力供給を制限する処理である。電力供給を制限することの可能な電気負荷としては、例えばエンジン21の始動期間に電力供給を一時的に制限しても自動運転制御に支障のない電気負荷が選択される。このような電力供給の制限対象となる電気負荷には、エアコン装置320やファン装置321、デフォッガ322、触媒用ヒータ323、及びセンサ用ヒータ324等が含まれる。なお、「電力供給の制限」には、電力供給量を通常よりも小さくすること、及び電力供給を遮断することが含まれる。
自動運転制御部472は、ステップS143の処理を実行した後、ステップS144の処理としてエンジン21の始動を許可するとともに、ステップS145の処理として電気負荷への電力供給の制限を解除する。
このような構成によれば、一乃至複数の電気負荷への電力供給が制限されることにより、スタータモータ22を始動させた際に自動運転機器46の動作に支障をきたす可能性の低い状況を意図的に作り出すことができる。よって、エンジン21を始動させる際に、より的確に自動運転機器の動作を確保することが可能となる。
(第2変形例)
次に、第1実施形態の自動運転ECU47の第2変形例について説明する。
本変形例の自動運転制御部472は、図3に示されるステップS14の制限始動処理として、図7に示される処理を実行する。すなわち、自動運転制御部472は、まず、ステップS146の処理として、自動運転機器46の少なくとも一部の機能を制限する。
具体的には、自動運転制御部472は、自動運転機器46における動力機能、制動機能、及び操舵機能の少なくとも一つの機能を制限する。動力機能は、エンジン21やトランスミッション等の車両10の動力系に関連する機能を示す。制動機能は、ブレーキ装置や電子制御ブレーキシステム461等の車両10の制動系に関連する機能を示す。操舵機能は、電動パワーステアリング装置460等の車両10の操舵系に関連する機能を示す。
より詳細には、自動運転制御部472は、図8に示されるパターンP1~P7のいずれかを実行する。図8に示される「制限なし」とは、該当する機能に対応する自動運転機器46に制限を設けずに実行することを意味する。図8に示される「制限あり」とは、該当する機能に対応する自動運転機器46の一部に制限を設けること、あるいは該当する機能に対応する自動運転機器46を停止させることを意味する。例えばパターンP5では動力機能に関して「制限あり」となっているが、その一例としては車両10の走行速度に上限速度を設けた上でのエンジン21及びトランスミッションの自動制御が可能な状態である。あるいは、エンジン21及びトランスミッションの自動制御を禁止する、すなわち運転者の手動操作に切り替えることも可能な状態である。
なお、図8に示されるパターンP7では、動力機能、制動機能、及び操舵機能の全てが「制限あり」となっている。このパターンP7では、自動運転機器46における動力機能、制動機能、及び操舵機能の全てを制限することにより、自動運転機器46の全ての機能を制限してもよい。また、パターンP7では、例えば自動運転機器46における制動機能及び操舵機能を禁止しつつ、動力機能に制限を設けてもよい。一例としては、制動機能及び操舵機能に関しては運転者の手動操作に切り替え、且つ車両10の走行速度に上限速度を設けた上でエンジン21及びトランスミッションを自動制御する。
図7に示されるように、自動運転制御部472は、まず、ステップS146の処理に続いて、ステップS147の処理としてエンジン21の始動を許可するとともに、ステップS148の処理としてステップS146の処理で制限された自動運転機器46の機能の制限を解除する。
このような構成によれば、自動運転機器46の少なくとも一部の機能が制限されることにより、スタータモータ22を始動させた際に自動運転機器46の動作に支障をきたす可能性の低い状況を意図的に作り出すことができる。よって、エンジン21を始動させる際に、より的確に自動運転機器の動作を確保することが可能となる。
(第3変形例)
次に、第1実施形態の自動運転ECU47の第3変形例について説明する。
本変形例の自動運転制御部472は、図3に示されるステップS12の処理において、図9に示されるマップを用いることにより、道路勾配検出部470により検出される現在の道路勾配θが所定範囲内であるか否かを判定する。図9に示されるマップでは、道路勾配θに対する2つの判定値θth1,θth2と車速Vとの関係、及び車両の登坂能力限界値θmaxと車速Vとの関係が示されている。判定値θth1は、車速Vが零であるときに正の値に設定されるとともに、車速Vが速くなるほど、その値が増加するように設定されている。判定値θth2は、車速Vが零であるときに負の値に設定されるとともに、車速Vが速くなるほど、その値が増加するように設定されている。このマップでは、「θth2≦θ≦min(θth1,θmax)」を満たす範囲、すなわち図中のマップにおいてハッチングが付されている範囲が始動の許可される範囲に設定されている。換言すれば、図9に示されるマップにおいてハッチングが付されている範囲が、ステップS12の処理で肯定判定される範囲として設定されている。
なお、自動運転制御部472は、図9に示されるマップにおいて、現在の道路勾配θに代えて、将来の道路勾配θfを用いることにより、図3に示されるステップS13の処理を実行してもよい。
このような構成によれば、図3に示されるステップS12の処理及びステップS13の処理の判定精度を向上させることができる。
<第2実施形態>
次に、自動運転ECU47の第2実施形態について説明する。以下、第2実施形態の自動運転ECU47との相違点を中心に説明する。
図1に破線で示されるように、本実施形態の自動運転ECU47は、横加速度センサ48を更に有している。横加速度センサ48は、車両10の横加速度を検出するとともに、検出された横加速度に応じた信号を自動運転ECU47に出力する。
図2に破線で示されるように、自動運転ECU47は、道路曲率検出部474を更に有している。道路曲率検出部474は、横加速度センサ48の出力信号に基づいて車両の横加速度を検出するとともに、検出された横加速度に基づいて、車両10が走行している道路の曲率Rをマップや演算式等を用いて演算する。また、道路曲率検出部474は、車両10が将来走行する道路曲率Rfの情報をカーナビゲーション装置60から取得することにより、将来の道路曲率Rfを検出する。
図10に示されるように、本実施形態の自動運転ECU47では、自動運転制御部472がステップS11で肯定判定した場合、すなわちエンジン21の始動要求がある場合には、余裕度判定部473が、ステップS20の処理として、車両の現在走行している道路の曲率Rが所定範囲内であるか否かを判定する。具体的には、余裕度判定部473は、道路曲率検出部474により検出される現在の道路曲率Rが所定値Rth以下であるか否かを判定する。
道路曲率Rが所定値Rth以下である場合、すなわち余裕度判定部473がステップS20の処理で肯定判定した場合には、自動運転制御部472は、時間的な余裕が存在する状況であると判定し、ステップS15の処理として、エンジン21の始動を許可する。本実施形態における時間的な余裕のある状況とは、カーブ路を走行中の車両10において自動運転機器46の動作に支障が生じた場合でも、道路曲率Rに起因して車両10に横ずれがほとんど生じることなく自動運転機器46を復帰させることの可能な状況を意味する。
余裕度判定部473は、道路曲率Rが所定値Rthを超えている場合、すなわちステップS20の処理で否定判定した場合には、時間的な余裕が存在しない状況であると判定し、ステップS21の処理として、曲率減少地点が現在以降に存在するか否かを判定する。曲率減少地点は、現在以降に道路曲率Rが所定値Rth以下となる地点である。
具体的には、余裕度判定部473は、道路曲率検出部474により検出される将来の道路曲率Rfに基づいて、現在から所定時間Taが経過するまでの期間に、道路曲率Rfが所定値Rth以下となる地点が存在するか否かを判定する。なお、所定時間Taの設定方法は、第1実施形態と同様である。
将来の道路曲率Rfが所定値Rth以下である場合には、すなわち余裕度判定部473がステップS21の処理で肯定判定した場合には、自動運転制御部472は、曲率減少地点が現在以降に存在すると判定し、一連の処理を終了する。この場合、その後に車両10が曲率減少地点まで走行すると、道路曲率Rが所定値Rth以下となる。この際、自動運転ECU47が図3に示される処理を実行すると、余裕度判定部473がステップS20の処理で肯定判定するとともに、自動運転制御部472が、ステップS15の処理として、エンジン21の始動を許可する。
一方、将来の道路曲率Rfが所定値Rthを超えている場合には、すなわち余裕度判定部473がステップS21の処理で否定判定した場合には、自動運転制御部472は、曲率減少地点が現在以降に存在しないと判定し、ステップS14の制限始動処理を実行する。
以上説明した本実施形態の自動運転ECU47によれば、第1実施形態の自動運転ECU47による(2)の作用及び効果に代わり、以下の(4)に示される作用及び効果を得ることができる。
(4)余裕度判定部473は、道路曲率Rに基づいて、時間的な余裕が存在する状況であるか否かを判定する。これにより、時間的な余裕が存在する状況であるか否かを容易に判定することが可能となる。
<第3実施形態>
次に、自動運転ECU47の第3実施形態について説明する。以下、第3実施形態の自動運転ECU47との相違点を中心に説明する。
図2に破線で示されるように、本実施形態の自動運転ECU47は、障害物検出部475を有している。障害物検出部475は、カメラ41により撮像される車両10の現在地の周囲の障害物を検出する。障害物は、例えば人や他車両である。
図11に示されるように、本実施形態の自動運転ECU47では、自動運転制御部472がステップS11で肯定判定した場合、すなわちエンジン21の始動要求がある場合には、余裕度判定部473が、ステップS30の処理として、障害物検出部475の検出結果に基づいて、車両10の現在地の周囲に障害物が存在するか否かを判定する。本実施形態における時間的な余裕のある状況とは、走行中の車両10において自動運転機器46の動作に支障が生じた場合でも、障害物に接触することなく自動運転機器46を復帰させることの可能な状況を意味する。
車両10の現在地の周囲に障害物が存在しない場合、すなわち余裕度判定部473がステップS30の処理で否定判定した場合には、自動運転制御部472は、時間的な余裕が存在する状況であると判定し、ステップS15の処理として、エンジン21の始動を許可する。
余裕度判定部473は、車両10の現在地の周囲に障害物が存在する場合、すなわちステップS30の処理で肯定判定した場合には、時間的な余裕が存在しない状況であると判定し、ステップS31として、エンジン21の始動に必要な電気エネルギをバッテリ31が保有しているか否かを判定する。具体的には、余裕度判定部473は、バッテリ31のSOC値が所定値Sth以上であることをもって、エンジン21の始動に必要な電気エネルギをバッテリ31が保有していると判定する。なお、所定値Sthは、エンジン21の始動に必要なバッテリ31のSOC値の下限値よりも大きい値に設定されている。
また、余裕度判定部473は、バッテリ31のSOC値に代わる指標として、バッテリ31の端子電圧を用いてもよい。すなわち、余裕度判定部473は、端子電圧が所定値以上であることに基づいて、エンジン21の始動に必要な電気エネルギをバッテリ31が保有していると判定してもよい。
エンジン21の始動に必要な電気エネルギをバッテリ31が保有している場合には、すなわち余裕度判定部473がステップS31の処理で肯定判定した場合には、自動運転制御部472は、一連の処理を終了する。この場合、その後に車両10の周囲に障害物が存在しない地点まで車両10が走行した後、自動運転ECU47が図3に示される処理を実行すると、余裕度判定部473がステップS30の処理で否定判定するとともに、自動運転制御部472が、ステップS15の処理として、エンジン21の始動を許可する。
一方、余裕度判定部473がステップS31の処理で否定判定した場合には、すなわちバッテリ31のSOC値がエンジン21の始動に必要な下限値以下となりそうな場合には、自動運転制御部472は、ステップS14の制限始動処理を実行する。
以上説明した本実施形態の自動運転ECU47によれば、第1実施形態の自動運転ECU47による(2)の作用及び効果に代わり、以下の(5)に示される作用及び効果を得ることができる。
(5)余裕度判定部473は、車両10の周囲の障害物の有無に基づいて、時間的な余裕が存在する状況であるか否かを判定する。これにより、時間的な余裕が存在する状況であるか否かを容易に判定することが可能となる。
<第4実施形態>
次に、自動運転ECU47の第4実施形態について説明する。以下、第3実施形態の自動運転ECU47との相違点を中心に説明する。
図12に示されるように、本実施形態の自動運転ECU47では、自動運転制御部472がステップS11で肯定判定した場合、すなわちエンジン21の始動要求がある場合には、余裕度判定部473が、ステップS40の処理として、車速検出部471により検出される車速Vが所定速度Vth2以下であるか否かを判定する。
車速Vが所定速度Vth2以下である場合、すなわち余裕度判定部473がステップS40の処理で肯定判定した場合には、自動運転制御部472は、時間的な余裕が存在する状況であると判定し、ステップS15の処理として、エンジン21の始動を許可する。本実施形態における時間的な余裕のある状況とは、走行中の車両10において自動運転機器46の動作に支障が生じた場合でも、車両10の乗員に不安感を与えることなく自動運転機器46を復帰させることの可能な状況を意味する。
余裕度判定部473は、車速Vが所定速度Vth2を超えている場合、すなわちステップS40の処理で否定判定した場合には、時間的な余裕が存在しない状況であると判定し、ステップS31以降の処理を実行する。
以上説明した本実施形態の自動運転ECU47によれば、第3実施形態の自動運転ECU47による(5)の作用及び効果に代わり、以下の(6)に示される作用及び効果を得ることができる。
(6)余裕度判定部473は、車速Vに基づいて、時間的な余裕が存在する状況であるか否かを判定する。これにより、時間的な余裕が存在する状況であるか否かを容易に判定することが可能となる。
<第5実施形態>
次に、自動運転ECU47の第5実施形態について説明する。以下、第3実施形態の自動運転ECU47との相違点を中心に説明する。
図1に示されるように、本実施形態の自動運転ECU47は、ドライバモニタ49を更に備えている。ドライバモニタ49は、車両10の運転者の顔を撮像するカメラ等からなる。ドライバモニタ49により撮像される画像データ等は、自動運転ECU47に取り込まれる。
図2に破線で示されるように、自動運転ECU47は、運転者判定部476を更に有している。運転者判定部476は、ドライバモニタ49により撮像される画像データ等に基づいて、運転者が車両10を手動操作できる状態であるか否かを判定する。例えば、運転者判定部476は、ドライバモニタ49により撮像される画像データ等に基づいて、運転者が睡眠状態であるか否かを判定し、運転者が睡眠状態であると判定される場合には、運転者が車両10を手動操作できる状態ではないと判定する。
図13に示されるように、本実施形態の自動運転ECU47では、自動運転制御部472がステップS11で肯定判定した場合、すなわちエンジン21の始動要求がある場合には、余裕度判定部473が、ステップS50の処理として、車両10の運転状態を自動運転から運転者の手動運転に引き継ぐことが可能であるか否かを判断する。具体的には、余裕度判定部473が、運転者判定部476により運転者が車両10を手動操作できる状態であると判定されることに基づいて、車両10の運転状態を自動運転から運転者の手動運転に引き継ぐことが可能であると判定する。
車両10の運転状態を自動運転から運転者の手動運転に引き継ぐことが可能である場合、すなわち余裕度判定部473がステップS40の処理で肯定判定した場合には、自動運転制御部472は、時間的な余裕が存在する状況であると判定し、ステップS15の処理として、エンジン21の始動を許可する。本実施形態における時間的な余裕のある状況とは、走行中の車両10において自動運転機器46の動作に支障が生じた場合でも、自動運転から運転者の手動運転に引き継ぐことの可能な状況を意味する。
余裕度判定部473は、車両10の運転状態を自動運転から運転者の手動運転に引き継ぐことが不可能な場合、すなわちステップS40の処理で否定判定した場合には、時間的な余裕が存在しない状況であると判定し、ステップS31以降の処理を実行する。
以上説明した本実施形態の自動運転ECU47によれば、第1実施形態の自動運転ECU47による(5)の作用及び効果に代わり、以下の(7)に示される作用及び効果を得ることができる。
(7)余裕度判定部473は、運転者が車両10を手動操作できる状態であるか否かに基づいて、時間的な余裕が存在する状況であるか否かを判定する。これにより、時間的な余裕が存在する状況であるか否かを容易に判定することが可能となる。
<第6実施形態>
次に、自動運転ECU47の第6実施形態について説明する。以下、第3実施形態の自動運転ECU47との相違点を中心に説明する。
図1に示されるように、本実施形態の自動運転ECU47は、日射センサ51、外気温センサ52、及びレインセンサ53を更に備えている。日射センサ51は、車両10における日射量を検出するとともに、検出された日射量に応じた信号を出力する。外気温センサ52は、車室内の空気の温度である外気温を検出するとともに、検出された外気温に応じた信号を出力する。レインセンサ53は、車両10に付着する雨滴量を検出するとともに、検出された雨滴量に応じた信号を出力する。
また、自動運転ECU47は、無線通信を通じてクラウド装置70と通信可能に接続されている。クラウド装置70は、地域ごとの気象情報を管理している。
図2に示されるように、自動運転ECU47は、気象状態検出部477を更に有している。気象状態検出部477は、日射センサ51により検出される日射量、外気温センサ52により検出される外気温、及びレインセンサ53により検出される雨滴量のそれぞれと閾値との比較に基づいて、車両10の現在地の気象状態を検出する。また、気象状態検出部477は、クラウド装置70との通信により、車両10が将来走行する地点における気象状態を得ることもできる。
図14に示されるように、本実施形態の自動運転ECU47では、自動運転制御部472がステップS11で肯定判定した場合、すなわちエンジン21の始動要求がある場合には、余裕度判定部473が、ステップS60の処理として、気象状態検出部477により検出される車両10の現在地の気象状態が適切であるか否かを判定する。なお、適切な気象状態とは、スタータモータ22を駆動させることにより自動運転機器46の動作に一時的な支障が生じた際に自動運転機器46が正常な動作に戻るだけの時間的な余裕が存在する気象状態である。
気象状態が適切である場合には、すなわち余裕度判定部473がステップS60の処理で肯定判定した場合には、自動運転制御部472は、時間的な余裕が存在する状況であると判定し、ステップS15の処理として、エンジン21の始動を許可する。本実施形態における時間的な余裕のある状況とは、走行中の車両10において自動運転機器46の動作に支障が生じた場合でも、運転者に不安感を与えることなく自動運転機器46を復帰させることの可能な状況を意味する。
余裕度判定部473は、気象状態が不適切である場合、すなわちステップS60の処理で否定判定した場合には、時間的な余裕が存在しない状況であると判定し、ステップS61として、気象状態が適切になる地点が現在以降に存在するか否かを判定する。具体的には、余裕度判定部473は、気象状態検出部477により検出される将来の気象状態に基づいて、現在から所定時間Taが経過するまでの期間に、気象状態が適切になる地点が存在するか否かを判定する。
気象状態が適切になる地点が現在以降に存在する場合には、すなわち余裕度判定部473がステップS61の処理で肯定判定した場合には、自動運転制御部472は、一連の処理を終了する。この場合、その後に気象状態が適切になる時点まで車両10が走行した後、自動運転ECU47が図3に示される処理を実行すると、余裕度判定部473がステップS60の処理で肯定判定するとともに、自動運転制御部472が、ステップS15の処理として、エンジン21の始動を許可する。
一方、余裕度判定部473がステップS61の処理で否定判定した場合には、すなわち気象状態が適切になる地点が現在以降に存在しない場合には、自動運転制御部472は、ステップS14の制限始動処理を実行する。
以上説明した本実施形態の自動運転ECU47によれば、第1実施形態の自動運転ECU47による(5)の作用及び効果に代わり、以下の(7)に示される作用及び効果を得ることができる。
(7)余裕度判定部473は、気象状態に基づいて、時間的な余裕が存在する状況であるか否かを判定する。これにより、時間的な余裕が存在する状況であるか否かを容易に判定することが可能となる。
<他の実施形態>
なお、各実施形態は、以下の形態にて実施することもできる。
・第3実施形態の自動運転ECU47は、カメラ41に代えて、クラウド装置70との通信により得られる交通情報等に基づいて、車両10の現在地の周囲の障害物、あるいは現在地以降の車両10の障害物を検出してもよい。
・オルタネータ23は、エンジン21をクランキング動作させることによりエンジン21を始動させることの可能な機能を有するものであってもよい。このようなエンジン始動機能をオルタネータ23が有している場合には、オルタネータ23も始動機に相当する。したがって、各実施形態の実施にあたって、オルタネータ23の駆動に伴うバッテリ31の電圧降下を考慮する必要があることは言うまでもない。
・図1に破線で示されるように、車両には、バッテリ31の他、サブバッテリ36が搭載されていてもよい。サブバッテリ36は、バッテリ31の充電量が減少した際に、車両10に搭載される各種電子機器に補助的に電力を供給する。
・自動運転ECU47が提供する手段及び/又は機能は、実体的な記憶装置に記憶されたソフトウェア及びそれを実行するコンピュータ、ソフトウェアのみ、ハードウェアのみ、あるいはそれらの組み合わせにより提供することができる。例えば自動運転ECU47がハードウェアである電子回路により提供される場合、それは多数の論理回路を含むデジタル回路、又はアナログ回路により提供することができる。
・本開示は上記の具体例に限定されるものではない。上記の具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本開示の特徴を備えている限り、本開示の範囲に包含される。前述した各具体例が備える各要素、及びその配置、条件、形状等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。前述した各具体例が備える各要素は、技術的な矛盾が生じない限り、適宜組み合わせを変えることができる。
47:自動運転制御装置
470:道路勾配検出部
471:車速検出部
472:自動運転制御部
473:余裕度判定部
474:道路曲率検出部
475:障害物検出部
476:運転者判定部
477:気象状態検出部

Claims (12)

  1. 車両の自動運転制御を実行すべく、前記車両の自動運転機器を制御する自動運転制御部(472)と、
    前記車両のエンジンを始動させる始動機を駆動させることにより前記自動運転機器の動作に一時的な支障が生じた場合でも、登坂路を走行中の車両が後方に向かって進むことなく前記自動運転機器が正常な状態に戻るだけの時間的な余裕が存在する状況であるか否かを判定する余裕度判定部(473)と、
    前記車両が走行する道路の勾配を検出する道路勾配検出部(470)と、を備え、
    前記余裕度判定部は、前記道路の勾配の絶対値が所定の勾配判定値以下であると判断することにより、前記時間的な余裕が存在する状況であると判定し、
    前記自動運転制御部は、前記自動運転制御において前記エンジン始動要求が行われた後に、前記余裕度判定部の判定結果において前記時間的な余裕が存在する状況であると判定されることに基づいて、前記エンジンの始動を許可する
    自動運転制御装置。
  2. 車両の自動運転制御を実行すべく、前記車両の自動運転機器を制御する自動運転制御部(472)と、
    前記車両のエンジンを始動させる始動機を駆動させることにより前記自動運転機器の動作に一時的な支障が生じた場合でも、降坂路を走行中の車両が前方に加速することなく前記自動運転機器が正常な状態に戻るだけの時間的な余裕が存在する状況であるか否かを判定する余裕度判定部(473)と、
    前記車両が走行する道路の勾配を検出する道路勾配検出部(470)と、を備え、
    前記余裕度判定部は、前記道路の勾配の絶対値が所定の勾配判定値以下であると判断することにより、前記時間的な余裕が存在する状況であると判定し、
    前記自動運転制御部は、前記自動運転制御において前記エンジン始動要求が行われた後に、前記余裕度判定部の判定結果において前記時間的な余裕が存在する状況であると判定されることに基づいて、前記エンジンの始動を許可する
    自動運転制御装置。
  3. 前記自動運転制御部は、
    前記余裕度判定部の判定結果により前記時間的な余裕が存在する状況でないと判定した場合には、前記車両が現在地から所定距離だけ走行するまでの区間に、前記道路の勾配の絶対値が前記所定の勾配判定値以下になる勾配減少地点が存在するか否かを判定し、
    前記勾配減少地点が存在する場合には、前記エンジンの始動を一旦保留した後、前記車両が前記勾配減少地点に到達した時点で前記エンジンの始動を許可し、
    前記勾配減少地点が存在しない場合には、前記自動運転制御の機能を制限した状態で前記エンジンの始動を許可する
    請求項1又は2に記載の自動運転制御装置。
  4. 車両の自動運転制御を実行すべく、前記車両の自動運転機器を制御する自動運転制御部(472)と、
    前記車両のエンジンを始動させる始動機を駆動させることにより前記自動運転機器の動作に一時的な支障が生じた場合でも、障害物に接触することなく前記自動運転機器が正常な状態に戻るだけの時間的な余裕が存在する状況であるか否かを判定する余裕度判定部(473)と、
    前記車両の周囲の障害物の有無を検出する障害物検出部(475)と、を備え、
    前記余裕度判定部は、前記車両の周辺に障害物が存在しないと判断することにより、前記時間的な余裕が存在する状況であると判定し、
    前記自動運転制御部は、前記自動運転制御において前記エンジン始動要求が行われた後に、前記余裕度判定部の判定結果において前記時間的な余裕が存在する状況であると判定されることに基づいて、前記エンジンの始動を許可する
    自動運転制御装置。
  5. 前記自動運転制御部は、
    前記余裕度判定部の判定結果により前記時間的な余裕が存在する状況でないと判定した場合には、前記車両のバッテリのSOC値が所定のSOC判定値以上であるか否かを判定し、
    前記バッテリのSOC値が前記SOC判定値以上である場合には、前記エンジンの始動を一旦保留した後、前記車両の周辺に障害物が存在しなくなった時点で前記エンジンの始動を許可し、
    前記バッテリのSOC値が前記SOC判定値未満である場合には、前記自動運転制御の機能を制限した状態で前記エンジンの始動を許可する
    請求項に記載の自動運転制御装置。
  6. 車両の自動運転制御を実行すべく、前記車両の自動運転機器を制御する自動運転制御部(472)と、
    前記車両のエンジンを始動させる始動機を駆動させることにより前記自動運転機器の動作に一時的な支障が生じた場合でも、前記車両の運転状態を自動運転から運転者の手動運転に引き継ぐだけの余裕が存在する状況であるか否かを判定する余裕度判定部(473)と、
    運転者が前記車両を手動操作できる状態であるか否かを判定する運転者判定部(476)と、を備え、
    前記余裕度判定部は、前記運転者判定部の判定結果において運転者が前記車両を手動操作できる状態であると判定されることに基づいて、前記余裕が存在する状況であると判定し、
    前記自動運転制御部は、前記自動運転制御において前記エンジン始動要求が行われた後に、前記余裕度判定部の判定結果において前記余裕が存在する状況であると判定されることに基づいて、前記エンジンの始動を許可する
    自動運転制御装置。
  7. 前記自動運転制御部は、
    前記余裕度判定部の判定結果により前記余裕が存在する状況でないと判定した場合には、前記車両のバッテリのSOC値が所定のSOC判定値以上であるか否かを判定し、
    前記バッテリのSOC値が前記SOC判定値以上である場合には、前記エンジンの始動を一旦保留した後、運転者が前記車両を運転できる状態になった時点で前記エンジンの始動を許可し、
    前記バッテリのSOC値が前記SOC判定値未満である場合には、前記自動運転制御の機能を制限した状態で前記エンジンの始動を許可する
    請求項に記載の自動運転制御装置。
  8. 前記自動運転制御部は、前記自動運転制御の機能の制限として、前記始動機を除く一乃至複数の電気負荷への電力供給を制限する
    請求項3,5,7のいずれか一項に記載の自動運転制御装置。
  9. 電力供給の制限対象となる前記電気負荷は、前記エンジンの始動期間に電力供給を一時的に制限した場合でも前記自動運転制御に支障のない電気負荷である
    請求項に記載の自動運転制御装置。
  10. 前記自動運転制御部は、前記エンジンの始動を許可した後に前記電気負荷への電力供給の制限を解除する
    請求項又はに記載の自動運転制御装置。
  11. 前記自動運転制御部は、前記自動運転制御の機能の制限として、前記車両の速度を所定の制限速度以下に制限する
    請求項3,5,7のいずれか一項に記載の自動運転制御装置。
  12. 前記自動運転制御部は、前記自動運転制御の機能の制限として、前記自動運転機器の少なくとも一部の機能を制限する
    請求項3,5,7のいずれか一項に記載の自動運転制御装置。
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