JP7001305B2 - 路面状態判定装置及び路面状態判定プログラム - Google Patents

路面状態判定装置及び路面状態判定プログラム Download PDF

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Description

本発明は、路面状態判定装置及び路面状態判定プログラムに関する。
特許文献1には、路面反射光の垂直偏光画像と路面反射光の水平偏光画像との偏光比から路面状態を判別する装置が開示されている。
特許第5610254号公報
しかしながら、上記従来技術のように、反射光を用いて垂直偏光画像及び水平偏光画像に基づいて路面状態を判別する場合、反射光が少ない場合、すなわち暗闇又は反射光の強度が小さい場合には、反射光による画像を撮影することは困難であるため、路面状態を精度良く判定することが困難である。
本発明は、上記問題点を鑑みてなされたものであり、反射光が少ない場合でも路面状態を精度良く判定することができる路面状態判定装置及び路面状態判定プログラムを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明の路面状態判定装置は、路面からの複数の異なる波長の放射光による垂直偏光画像及び水平偏光画像を撮影する撮影部と、前記撮影部により撮影された前記複数の異なる波長の前記垂直偏光画像及び前記水平偏光画像に基づいて偏光度を各々算出する算出部と、前記算出部により前記複数の異なる波長の各々について算出された前記偏光度の比に基づいて、前記路面の状態を判定する判定部と、を備える。
また、請求項に記載したように、前記判定部は、前記偏光度の比に基づいて、前記路面が乾燥状態及び湿潤状態の何れであるかを判定するようにしてもよい。
また、請求項に記載したように、前記撮影部は、3つの異なる波長の放射光による前記垂直偏光画像及び前記水平偏光画像を撮影し、前記算出部は、前記3つの異なる波長の各々に対応する前記垂直偏光画像及び前記水平偏光画像の各々について前記偏光度を算出し、前記判定部は、前記3つの異なる波長のうち、前記波長の組み合わせが異なる2組の前記偏光度の比に基づいて、前記路面の状態を判定するようにしてもよい。
また、請求項に記載したように、前記判定部は、2組の前記偏光度の比のうち一方の前記偏光度の比に基づいて、前記路面が乾燥状態及び湿潤状態の何れであるかを判定し、前記路面が前記湿潤状態であると判定された場合は、2組の前記偏光度の比のうち他方の前記偏光度の比に基づいて、前記路面が濡れた状態及び凍結状態の何れであるかを判定するようにしてもよい。
また、請求項に記載したように、前記複数の異なる波長は、予め定めた範囲内の波長であると共に、前記判定部による判定対象である複数の前記路面の状態における、波長と偏光度との関係を表す偏光度特性において、前記偏光度が各々ピークとなる波長としてもよい。
また、請求項に記載したように、前記複数の異なる波長は、予め定めた範囲内の波長であると共に、前記判定部による判定対象である複数の前記路面の状態における、波長と偏光度との関係を表す偏光度特性において、複数の波長間の偏光度の傾きが逆となる波長としてもよい。
また、請求項に記載したように、前記複数の異なる波長は、予め定めた範囲内の波長であると共に、前記判定部による判定対象である複数の前記路面の状態における、波長と偏光度との関係を表す偏光度特性において、複数の波長間の偏光度の差の絶対値が最大となる波長としてもよい。
また、請求項に記載したように、前記予め定めた範囲が、7~13μmの範囲としてもよい。
また、請求項に記載したように、前記算出部は、前記垂直偏光画像を構成する垂直画素及び前記水平偏光画像を構成する水平画素の同じ位置の画素毎に、前記水平画素と前記垂直画素との差分を、前記水平画素と前記垂直画素との和で除算した値を前記偏光度として算出し、前記判定部は、前記算出部により前記画素毎に算出された前記偏光度の代表値に基づいて、前記路面状態を判定するようにしてもよい。
請求項10記載の発明の路面状態判定装置は、路面からの放射光による垂直偏光画像及び水平偏光画像を撮影する撮影部と、前記撮影部により撮影された前記垂直偏光画像及び前記水平偏光画像に基づいて偏光度を算出する算出部と、前記算出部により算出された前記偏光度に基づいて、前記路面の状態を判定する判定部と、を備え、前記算出部は、前記垂直偏光画像を構成する垂直画素及び前記水平偏光画像を構成する水平画素の同じ位置の画素毎に、前記水平画素と前記垂直画素との差分を、前記水平画素と前記垂直画素との和で除算した値を前記偏光度として算出し、前記判定部は、前記算出部により前記画素毎に算出された前記偏光度の代表値に基づいて、前記路面の状態を判定する。
請求項11記載の発明の路面状態判定装置は、路面からの複数の異なる波長の光による垂直偏光画像及び水平偏光画像を撮影する撮影部と、前記撮影部により撮影された前記複数の異なる波長の前記垂直偏光画像及び前記水平偏光画像に基づいて、前記複数の異なる波長の偏光度を各々算出する算出部と、前記算出部により前記複数の異なる波長の各々について算出された偏光度の比に基づいて、前記路面の状態を判定する判定部と、を備える。
請求項12記載の発明の路面状態判定プログラムは、コンピュータを、請求項1~11の何れか1項に記載の路面状態判定装置の各部として機能させるための路面状態判定プログラムである。
本発明によれば、反射光が少ない場合でも路面状態を精度良く判定することができる、という効果を奏する。
第1実施形態に係る路面状態判定装置の構成例を示す図である。 第1実施形態に係る路面状態判定処理のフローチャートである。 垂直偏光画像の一例を示す図である。 水平偏光画像の一例を示す図である。 偏光度画像の一例を示す図である。 走行路を撮影した画像の一例を示す図である。 路面が乾燥している場合の偏光について説明するための図である。 路面が湿潤している場合の偏光について説明するための図である。 第2実施形態に係る路面状態判定装置の構成例を示す図である。 第2実施形態に係る路面状態判定処理のフローチャートである。 路面が濡れた状態の偏光度特性の一例を示す図である。 路面が凍結した状態の偏光度特性の一例を示す図である。 路面が濡れた状態及び凍結状態の偏光度比の一例を示す図である。 異なる波長の組み合わせの偏光度比を表す図である。 判定対象の路面状態が2種類の場合における波長の選択方法について説明するための図である。 判定対象の路面状態が3種類の場合における波長の選択方法について説明するための図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1は、本実施の形態に係る路面状態判定装置10の構成例を示す図である。路面状態判定装置10は、カメラ12、偏光フィルタ14、カメラ制御部16、偏光フィルタ制御部18、及びコンピュータ20を備える。
カメラ12は、例えば車両のフロントウィンドウ等、車両が走行する走行路の路面を撮影可能な位置に設置され、車両前方の路面を含む領域を撮影する。
偏光フィルタ14は、入射光を地平面に対して垂直方向に偏光するフィルタ14Vと、入射光を地平面に対して水平方向に偏光するフィルタ14Hと、を備えている。フィルタ14V、14Hとしては、例えばワイヤグリッド偏光フィルタが用いられる。
また、偏光フィルタ14は、フィルタ14V及びフィルタ14Hの何れかがカメラ12の撮影レンズ12Aの前方に位置するように、回転軸22を中心として回転可能な構成となっている。
フィルタ14Vが撮影レンズ12Aの前方に配置された状態で、カメラ12が路面からの放射光を撮影することにより、放射光が地平面に対して垂直方向に偏光された画像(以下、垂直偏光画像と称する)が得られる。また、フィルタ14Hが撮影レンズ12Aの前方に配置された状態で、カメラ12が路面からの放射光を撮影することにより、放射光が地平面に対して水平方向に偏光された画像(以下、水平偏光画像と称する)が得られる。
偏光フィルタ制御部18は、カメラ制御部16から出力された同期信号に同期して偏光フィルタ14を回転させ、フィルタ14V、14Hの何れかを撮影レンズ12Aの前方に配置させる。
カメラ制御部16は、コンピュータ20の指示により、カメラ12のシャッタータイミングを制御すると共に、同期信号を偏光フィルタ制御部18へ出力する。具体的には、フィルタ14Vが撮影レンズ12Aの前方に配置されるように同期信号を偏光フィルタ制御部18へ出力し、カメラ12に撮影を指示する。これにより、カメラ12により垂直偏光画像が撮影される。次に、フィルタ14Hが撮影レンズ12Aの前方に配置されるように同期信号を偏光フィルタ制御部18へ出力し、カメラ12に撮影を指示する。これにより、カメラ12により水平偏光画像が撮影される。カメラ制御部16は、カメラ12により撮影された垂直偏光画像及び水平偏光画像の映像信号をコンピュータ20に出力する。
コンピュータ20は、CPU、ROM、RAM等を含んで構成される。コンピュータ20は、カメラ制御部16に撮影を指示し、カメラ制御部16から垂直偏光画像及び水平偏光画像の映像信号を取得する。そして、コンピュータ20は、取得した垂直偏光画像及び水平偏光画像に基づいて偏光度を算出し、算出された偏光度に基づいて、路面の状態を判定する。
次に、本実施形態の作用として、コンピュータ20のCPUで実行される路面状態判定処理について、図2に示すフローチャートを参照して説明する。コンピュータ20のCPUは、例えばROMに記憶された路面状態判定処理のプログラムを読み込んで実行する。
ステップS100では、カメラ制御部16に撮影を指示する。カメラ制御部16は、同期信号を偏光フィルタ制御部18へ出力すると共に、カメラ12に撮影を指示する。これにより、偏光フィルタ制御部18は、偏光フィルタ14を回転させてフィルタ14Vを撮影レンズ12Aの前方に配置させる。この状態でカメラ12が撮影を実行する。これにより、路面からの放射光を垂直偏光した光が撮影レンズ12Aに入射され、カメラ12により垂直偏光画像が撮影される。続いて、カメラ制御部16は、同期信号を偏光フィルタ制御部18へ出力すると共に、カメラ12に撮影を指示する。偏光フィルタ制御部18は、偏光フィルタ14を回転させてフィルタ14Hを撮影レンズ12Aの前方に配置させ、カメラ12は、撮影を実行する。これにより、路面からの放射光を水平偏光した光が撮影レンズ12Aに入射され、カメラ12により水平偏光画像が撮影される。
ステップS102では、カメラ制御部16から垂直偏光画像及び水平偏光画像を取得する。なお、図3には垂直偏光画像の一例を示し、図4には水平偏光画像の一例を示した。
ステップS104では、ステップS102で取得した垂直偏光画像及び水平偏光画像に基づいて、偏光度画像を生成する。具体的には、垂直偏光画像を構成する画素(以下、垂直画素と称する)の画素値をDv、水平偏光画像を構成する画素(以下、水平画素と称する)の画素値をDhとした場合に、垂直画素及び水平画素の同じ位置の画素毎に、偏光度Pを次式により算出する。
P=(Dh-Dv)/(Dh+Dv) ・・・(1)
すなわち、水平画素の画素値Dhと垂直画素の画素値Dvとの差分を、水平画素の画素値Dhと垂直画素の画素値Dvとの和で除算した値を偏光度Pとして算出する。これにより、各画素の偏光度の集合である偏光度画像が生成される。なお、図5には偏光度画像の一例を示した。
ステップS106では、偏光度画像の一部の領域を、路面の状態を判定するためのサンプル領域として設定する。例えば、図6に示すように、車両の前方を撮影した場合、偏光度画像30には、例えばアスファルト等の走行路32が含まれる。また、走行路32の両側には、白線34が設けられるのが通常である。従って、例えば偏光度画像30からパターンマッチング等の公知の手法を用いて走行路32の両側の白線34を抽出し、抽出した白線34で囲まれる領域の一部の領域をサンプル領域として設定する。なお、走行路32が存在する可能性が高い領域を予め定めておき、その予め定めた領域をサンプル領域としてもよい。なお、図5には、サンプル領域の一例を示した。
ステップS108では、ステップS106で設定したサンプル領域内の画素の偏光度の代表値を算出する。本実施形態では、代表値の一例として平均値を用いる。なお、代表値としては、平均値に限らず、中央値、最小値、最大値等を用いても良い。
ここで、一例として走行路がアスファルトの場合において、アスファルトの表面が湿潤状態の場合と乾燥状態の場合におけるアスファルトからの放射光の偏光について説明する。なお、本実施形態では、湿潤状態とは、路面が水分を有する状態、すなわち路面が濡れた状態と、路面が氷を有する状態、すなわち路面が凍結した状態を含む。
例えば図7に示すように、アスファルト40の表面が乾燥状態の場合、アスファルト40の表面はラフネスが大きいため、アスファルト40の表面からの放射光による偏光はほとんど見られず、偏光度は小さい値を示す。なお、図7において実線の矢印は放射光の水平偏光成分Phを表し、破線の矢印は放射光の垂直偏光成分Pvを表す。
これに対し、図8に示すように、アスファルト40の表面に例えば水分42が存在する場合、水分42の表面からの放射光が支配的となる。水分42の表面は鏡面となるので、放射光による偏光が現れ(例えば放射光の垂直偏光成分Pvのみが放射され)、偏光度を検出可能となる。すなわち、ステップS108で算出した偏光度の平均値に基づいて路面の状態を判定することができる。
そこで、ステップS110では、ステップS108で算出した偏光度の平均値が予め定めた閾値以上であるか否かを判定する。ここで、閾値は、例えば路面が湿潤状態の場合の偏光度と乾燥状態の場合の偏光度を予め実験等によって測定した結果等に基づいて予め定められ、偏光度の平均値が閾値以上であれば路面が湿潤状態であり、閾値未満であれば路面が乾燥状態であると判定できる値に設定される。
そして、ステップS108で算出した偏光度の平均値が予め定めた閾値以上であればステップS112へ移行し、ステップS108で算出した偏光度の平均値が予め定めた閾値未満であればステップS114へ移行する。
ステップS112では、路面が湿潤状態であると判定する。判定結果は、例えば図示しないメモリに出力されたり、路面の状態を用いた処理を行う他の装置等に出力されたりする。
このように、本実施形態では、路面からの放射光による垂直偏光画像及び水平偏光画像に基づいて算出した偏光度に基づいて路面の状態を判定するので、反射光が少ない場合、例えば暗闇のような状態でも路面の状態を精度良く判定することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
図9には、第2実施形態に係る路面状態判定装置10Aの構成を示した。路面状態判定装置10Aが図1に示す路面状態判定装置10と異なる点は、波長選択フィルタ50及び波長選択フィルタ制御部52を備えた点である。なお、その他の構成は同じであるので、説明は省略する。
波長選択フィルタ50は、本実施形態では一例として、3つの異なる波長λ1、λ2、λ3の光を透過させるフィルタ50-1、50-2、50-3を備える。
波長選択フィルタ50は、偏光フィルタ14と同様に、フィルタ50-1~50-3の何れかがカメラ12の撮影レンズ12Aの前方に位置するように、回転軸22を中心として回転可能な構成となっている。
フィルタ50-1が撮影レンズ12Aの前方に配置された状態で、カメラ12が路面からの放射光を撮影することにより、波長λ1の放射光の垂直偏光画像又は水平偏光画像が得られる。また、フィルタ50-2が撮影レンズ12Aの前方に配置された状態で、カメラ12が路面からの放射光を撮影することにより、波長λ2の放射光の垂直偏光画像又は水平偏光画像が得られる。フィルタ50-3が撮影レンズ12Aの前方に配置された状態で、カメラ12が路面からの放射光を撮影することにより、波長λ3の放射光の垂直偏光画像又は水平偏光画像が得られる。
波長選択フィルタ制御部52は、カメラ制御部16から出力された同期信号に同期して波長選択フィルタ50を回転させ、フィルタ50-1~50-3の何れかを撮影レンズ12Aの前方に配置させる。
次に、本実施形態の作用として、コンピュータ20で実行される路面状態判定処理について、図10に示すフローチャートを参照して説明する。
ステップS200では、カメラ制御部16に撮影を指示する。カメラ制御部16は、同期信号を偏光フィルタ制御部18及び波長選択フィルタ50へ出力すると共に、カメラ12に撮影を指示する。これにより、偏光フィルタ制御部18は、偏光フィルタ14を回転させてフィルタ14Vを撮影レンズ12Aの前方に配置させ、波長選択フィルタ50は、フィルタ50-1を撮影レンズ12Aの前方に配置させる。この状態でカメラ12が撮影を実行する。これにより、波長λ1の放射光の垂直偏光画像が撮影される。続いて、カメラ制御部16は、同期信号を偏光フィルタ制御部18へ出力すると共に、カメラ12に撮影を指示する。偏光フィルタ制御部18は、偏光フィルタ14を回転させてフィルタ14Hを撮影レンズ12Aの前方に配置させる。この状態でカメラ12が撮影を実行する。これにより、波長λ1の放射光の水平偏光画像が撮影される。続いて、波長λ2、λ3についても波長λ1の場合と同様に撮影を実行する。これにより、波長λ1、λ2の垂直偏光画像及び水平偏光画像が得られる。
ステップS202では、カメラ制御部16から波長λ1~λ3の垂直偏光画像及び水平偏光画像を取得する。
ステップS204では、ステップS202で取得した波長λ1~λ3の垂直偏光画像及び水平偏光画像の各々について、図2のステップS104と同様に、偏光度画像を各々生成する。
ステップS206では、ステップS204で生成した波長λ1~λ3の偏光度画像の各々について、図2のステップS106と同様に、サンプル領域を設定する。
ステップS208では、ステップS206で波長λ1~λ3の偏光度画像について設定したサンプル領域の各々について、図2のステップS108と同様に、サンプル領域内の画素の偏光度の平均値(以下、単に偏光度と称する)を算出する。
ステップS210では、ステップS208で算出した3つの異なる波長λ1~λ3の偏光度に基づいて、波長の組み合わせが異なる2組の偏光度の比を算出する。例えば波長λ1の偏光度P1と波長λ2の偏光度P2の比P1/P2と、波長λ1の偏光度P1と波長λ3の偏光度P3の比P1/P3と、を算出する。
ここで、偏光度、放射光の波長、及び放射光と路面とが成す角度の関係を、路面(アスファルト)の状態が濡れた状態(水分を有する状態)と凍結した状態(氷を有する状態)のそれぞれの場合について説明する。図11には、路面が濡れた状態において、放射光と路面とが成す角度が20度、40度、60度、80度のそれぞれの場合における偏光度と波長との関係を表す偏光度特性を示し、図12には、路面が凍結した状態において、放射光と路面とが成す角度が20度、40度、60度、80度のそれぞれの場合における偏光度と波長との関係を表す偏光度特性を示した。
図11、12に示すように、それぞれの角度における偏光度と波長との関係を表す偏光度特性は相似の関係にあると言える。そして、図11、12に示す偏光度特性から、波長λ1を9μm、波長λ2を9.5μm、波長λ3を12μmとした場合における角度20~80度の偏光度の比P1/P2、P2/P3、P3/P1の算出結果を図13に示す。
また、偏光度の比P1/P2を横軸、偏光度の比P2/P3を縦軸とした特徴図に、図13の算出結果をプロットしたものを図14に示す。図14に示すように、路面の状態が水分を有する場合、氷を有する場合の何れにおいても、4つの角度の偏光度の比がほぼ同じ位置にプロットされ、重なっているのが判る。なお、路面の状態が乾いている場合(アスファルト)については、表面のラフネスが大きいことから、偏光度の変化は小さいと見なして、偏光度の比は、どの波長を選択してもほぼ1であると見なしている。
図14に示すように、例えば偏光度の比P1/P2が閾値TH1以上であれば、路面が濡れた状態又は凍結した状態、すなわち湿潤状態であると判定することができ、偏光度の比P1/P2が閾値TH1未満であれば、路面が乾いた状態であると判定することができる。
また、図14に示すように、偏光度の比P2/P3が閾値TH2以上であれば、路面が水分を有する状態であると判定することができ、偏光度の比P2/P3が閾値TH2未満であれば、路面が氷を有する状態であると判定できる。
そこで、ステップS212では、ステップS210で算出した偏光度の比P1/P2が閾値TH1以上であるか否かを判定する。そして、偏光度の比P1/P2が閾値TH1以上の場合は、ステップS214へ移行する。一方、偏光度の比P1/P2が閾値TH1未満の場合は、ステップS218へ移行し、路面が乾燥状態であると判定する。
ステップS214では、ステップS210で算出した偏光度の比P2/P3が閾値TH2以上であるか否かを判定する。そして、偏光度の比P2/P3が閾値TH2以上であれば、ステップS216へ移行し、路面の状態が水分を有する状態、すなわち路面が濡れた状態であると判定する。一方、偏光度の比P2/P3が閾値TH2未満であれば、ステップS220へ移行し、路面が氷を有する状態、すなわち凍結状態と判定する。
このように、本実施形態では、偏光度の比に基づいて路面の状態を判定するので、放射光と路面との成す角度にばらつきがあっても、偏光度の変化の影響が路面の状態の判定の精度に悪影響を及ぼさず、精度良く路面の状態を判定することができる。
なお、本実施形態では、偏光度の比P1/P2、偏光度の比P2/P3に基づいて、路面が乾燥状態、濡れた状態、及び凍結状態の何れであるかを判定する場合について説明したが、例えば偏光度の比P1/P2に基づいて、路面が乾燥状態及び湿潤状態の何れであるかを判定するようにしてもよい。
次に、波長λ1~λ3の選択の方法について説明する。
まず、判定対象の路面の状態の種類が2種類の場合(例えば路面が乾燥状態の場合と湿潤状態の場合)に、2つの波長λ1、λ2を選択する方法について説明する。この場合、例えば以下の第1~第3の条件を満たす波長を選択する。
第1の条件:予め定めた選択可能な波長の範囲内の偏光度特性において、偏光度が各々ピークになる波長。
第2の条件:予め定めた選択可能な波長の範囲内の偏光度特性において、複数の波長間の偏光度の傾きが逆となる波長。
第3の条件:予め定めた選択可能な波長の範囲内の偏光度特性において、複数の波長間の偏光度の差の絶対値が最大となる波長。
上記第1~第3の少なくとも一つの条件を満たす2つの波長を選択する。なお、予め定めた波長範囲は、図11、12に示すように、放射光と路面とが成す角度が変化しても偏光度特性が相似の関係となる範囲、例えば7~13μmの範囲とすることが好ましい。
図15(A)~(D)には、2種類の路面の状態における、波長と偏光度との関係を表す偏光度特性60-1、60-2の組み合わせの一例を示した。
図15(A)は、第1の条件を満たす場合の例である。また、図15(B)は、第1の条件及び第2の条件を満たす場合の例である。また、図15(C)は、第2の条件及び第3の条件を満たす場合の例である。また、図15(D)は、第3の条件を満たす場合の例である。
また、図16(A)~(D)には、路面の状態が3種類の場合(例えば路面が乾燥状態の場合、濡れた状態の場合、凍結状態の場合)における波長と偏光度との関係を表す偏光度特性62-1、62-2、62-3の組み合わせの一例を示した。
図16(A)は、第1の条件を満たす場合の例である。また、図16(B)、(C)は、第1の条件及び第2の条件を満たす場合の例である。また、図16(D)は、第1の条件及び第3の条件を満たす場合の例である。
上記のように波長を適宜選択することにより、精度良く路面の状態を判定することができる。
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内で様々な変形や応用が可能であることはいうまでもない。例えば、上記各実施形態では、放射光を撮影して路面状態を判定する場合について説明したが、反射光を撮影して路面状態を判定するようにしてもよい。
10、10A 路面状態判定装置
12 カメラ
14 偏光フィルタ
16 カメラ制御部
18 偏光フィルタ制御部
20 コンピュータ
50 波長選択フィルタ
52 波長選択フィルタ制御部

Claims (12)

  1. 路面からの複数の異なる波長の放射光による垂直偏光画像及び水平偏光画像を撮影する撮影部と、
    前記撮影部により撮影された前記複数の異なる波長の前記垂直偏光画像及び前記水平偏光画像に基づいて偏光度を各々算出する算出部と、
    前記算出部により前記複数の異なる波長の各々について算出された前記偏光度の比に基づいて、前記路面の状態を判定する判定部と、
    を備えた路面状態判定装置。
  2. 前記判定部は、前記偏光度の比に基づいて、前記路面が乾燥状態及び湿潤状態の何れであるかを判定する
    請求項記載の路面状態判定装置。
  3. 前記撮影部は、3つの異なる波長の放射光による前記垂直偏光画像及び前記水平偏光画像を撮影し、
    前記算出部は、前記3つの異なる波長の各々に対応する前記垂直偏光画像及び前記水平偏光画像の各々について前記偏光度を算出し、
    前記判定部は、前記3つの異なる波長のうち、前記波長の組み合わせが異なる2組の前記偏光度の比に基づいて、前記路面の状態を判定する
    請求項又は請求項記載の路面状態判定装置。
  4. 前記判定部は、2組の前記偏光度の比のうち一方の前記偏光度の比に基づいて、前記路面が乾燥状態及び湿潤状態の何れであるかを判定し、前記路面が前記湿潤状態であると判定された場合は、2組の前記偏光度の比のうち他方の前記偏光度の比に基づいて、前記路面が濡れた状態及び凍結状態の何れであるかを判定する
    請求項記載の路面状態判定装置。
  5. 前記複数の異なる波長は、予め定めた範囲内の波長であると共に、前記判定部による判定対象である複数の前記路面の状態における、波長と偏光度との関係を表す偏光度特性において、前記偏光度が各々ピークとなる波長である
    請求項の何れか1項に記載の路面状態判定装置。
  6. 前記複数の異なる波長は、予め定めた範囲内の波長であると共に、前記判定部による判定対象である複数の前記路面の状態における、波長と偏光度との関係を表す偏光度特性において、複数の波長間の偏光度の傾きが逆となる波長である
    を備えた請求項の何れか1項に記載の路面状態判定装置。
  7. 前記複数の異なる波長は、予め定めた範囲内の波長であると共に、前記判定部による判定対象である複数の前記路面の状態における、波長と偏光度との関係を表す偏光度特性において、複数の波長間の偏光度の差の絶対値が最大となる波長である
    請求項の何れか1項に記載の路面状態判定装置。
  8. 前記予め定めた範囲が、7~13μmの範囲である
    請求項の何れか1項に記載の路面状態判定装置。
  9. 前記算出部は、前記垂直偏光画像を構成する垂直画素及び前記水平偏光画像を構成する水平画素の同じ位置の画素毎に、前記水平画素と前記垂直画素との差分を、前記水平画素と前記垂直画素との和で除算した値を前記偏光度として算出し、
    前記判定部は、前記算出部により前記画素毎に算出された前記偏光度の代表値に基づいて、前記路面の状態を判定する
    請求項1~の何れか1項に記載の路面状態判定装置。
  10. 路面からの放射光による垂直偏光画像及び水平偏光画像を撮影する撮影部と、
    前記撮影部により撮影された前記垂直偏光画像及び前記水平偏光画像に基づいて偏光度を算出する算出部と、
    前記算出部により算出された前記偏光度に基づいて、前記路面の状態を判定する判定部と、
    を備え、
    前記算出部は、前記垂直偏光画像を構成する垂直画素及び前記水平偏光画像を構成する水平画素の同じ位置の画素毎に、前記水平画素と前記垂直画素との差分を、前記水平画素と前記垂直画素との和で除算した値を前記偏光度として算出し、
    前記判定部は、前記算出部により前記画素毎に算出された前記偏光度の代表値に基づいて、前記路面の状態を判定する
    路面状態判定装置。
  11. 路面からの複数の異なる波長の光による垂直偏光画像及び水平偏光画像を撮影する撮影部と、
    前記撮影部により撮影された前記複数の異なる波長の前記垂直偏光画像及び前記水平偏光画像に基づいて、前記複数の異なる波長の偏光度を各々算出する算出部と、
    前記算出部により前記複数の異なる波長の各々について算出された偏光度の比に基づいて、前記路面の状態を判定する判定部と、
    を備えた路面状態判定装置。
  12. コンピュータを、請求項1~11の何れか1項に記載の路面状態判定装置の各部として機能させるための路面状態判定プログラム。
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