JP7001184B1 - ワーク形状計測システム - Google Patents
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Abstract
Description
例えば、特許文献1では、二次元レーザ変位計が用いられている。二次元レーザ変位計は、ワークを搬送するベルトコンベヤの走行方向と直交する線上にレーザを照射して、線上におけるワークのスライスデータを取得する。
そこで、本発明は、システムが高価になることを抑制し、ワークの形状を精度よく計測することを目的としている。
このため、二次元レーザ変位計を用いずに、変位センサのワークに対する第1移動方向の位置ごとに変位を測定することができる。なお、変位センサがワークよりも軽量であれば、第1移動機構が発生すべきエネルギーが小さくて済む。
そこで、変位センサが、光を前記対向方向に射出し、ワークの表面から光の射出方向と同じ方向に戻る反射光を検知し、光が照射された部位の前記変位を計測してもよい。
変位センサが、共焦点光学系を有してもよい。
この変位センサは、いわゆる「同軸共焦点型」である。このため、表面の変位ひいてはワークの形状を、例えば三角測量を測定原理とするセンサと比べ、一層精度よく計測することができる。
上記構成によれば、変位センサが、対向方向に位置決めされて光を対向方向に射出する姿勢を保持して、第1移動方向に移動する。このため、変位センサの測定結果が安定し、測定精度を維持することができる。
上記構成によれば、変位センサのワークに対する第1移動方向の位置が、センサ可動範囲内の変位センサを監視する第1リニアスケールによって検出される。第1移動機構の構成部材の動作量(例えば、アクチュエータの回転位置など)を検出する場合と比べ、変位センサの位置を直接的に検出することができる。よって、位置の検出精度が向上する。
ここで、ワークの中には、その表面に孔、溝あるいは突起のような凹凸部が設けられているものがある。凹凸部と表面との境界では、凹部の深さや凸部の高さに応じた変位がある。そして、例えば、この境界がレーザの照射範囲(レーザスポット径)内を通過するとき、照射範囲内には表面と凹凸部とが両方含まれた状態となる。変位センサの測定結果が、表面の高さを示す値でも凹凸部の高さを示す値でもない、曖昧な数値になるおそれがある。
上記構成によれば、ワークの位置および姿勢を安定させることができる。よって、変位センサの測定結果も安定し、測定精度を維持することができる。
ワーク支持装置に、ワークを支持している状態で、対向方向および第1移動方向に直交する第2移動方向に前記ワークを移動させる第2移動機構が設けられてもよい。ワーク形状計測装置が、第2移動機構を駆動させて変位センサのワークに対する第2移動方向の位置を制御する第2移動制御部を更に有してもよい。
ワーク形状計測システムが、変位センサのワークに対する第2移動方向の位置を検出する第2位置センサを更に備えてもよい。第2位置センサが、第2移動機構によるワーク可動範囲に隣接して設置され、当該ワーク可動範囲内の前記ワークの第2移動方向の位置を監視する第2リニアスケールにより構成されてもよい。
上記方法およびプログラムは、上記ワーク形状計測装置の技術的特徴と対応する技術的特徴を具備している。したがって、変位センサのワークに対する第1移動方向の位置ごとに変位を測定することができる。
(ワーク形状計測システム)
図1および図2は、本発明の第1実施形態に係るワーク形状計測システム100を示す。ワーク形状計測システム100は、ワーク形状計測装置1、変位センサ2、ワーク支持装置3、センサ支持フレーム4、移動機構5、および位置センサ8を備えている。移動機構5は、第1移動機構6および第2移動機構7を有する。位置センサ8は、第1位置センサ9および第2位置センサ10を有する。
更に、ワーク形状計測装置1は、ワーク形状計測システム100が導入された生産現場の作業員により操作される端末装置80と通信可能に接続される。端末装置80は、例えばパーソナルコンピュータであり、ワーク形状計測システム100の動作条件を入力するキーボード等の入力装置や、計測結果などを表示するディスプレイも有する。
ワーク90には、凹部92と表面91との間に境界95が形成される。境界95とは、凹部92の表面91上の開口縁、あるいは、表面91と凹部92の底面との間の段差面である。なお、ワーク90には、凸部93と表面91との間にも、同様の境界95が形成される。
このようなワーク90を生産する現場では、作業員が、出荷前に凹部92(特に、より微細な吸着孔92b)の位置および形状が公差に収まっているか否かを確かめる検品作業を行う。ワーク形状計測システム100は、この検品作業の省力化を支援し、出荷されるワーク90の品質向上を支援することができる。
図4は、変位センサ2を示す。変位センサ2は、複数の波長の光を含む白色光を射出し、射出される光Lおよびその反射光を共焦点光学系12で調整する。変位センサ2で検知される反射光は、射出される光と同軸状である。すなわち、本実施形態に係る変位センサ2は、いわゆる「白色同軸共焦点型」である。
受光部24は、分光器23から出射される光の強度を波長ごとに計測する。受光部24は、例えば、光電変換素子で構成される。電荷結合素子(CCD)または相補型金属酸化膜半導体(CMOS)を用いたイメージセンサは、受光部24の好適例である。
制御回路25は、光源22および受光部24の動作を制御する。また、制御回路25は、受光部24で得られた波長ごとの光の強度に基づき、ヘッド11の軸方向(光軸方向)におけるワーク90の表面91の変位を計測する計測部26(図1を参照)として機能する。
図5に示すように、変位センサ2は、対物面がワーク90の表面91から光軸方向に間隔をあけた状態で表面91と光軸方向に対向するように、配置される。
受光部24は、反射光を検知し、計測部26は、対向方向Zにおいて或る基準位置に対する表面91の変位を計測する。「基準位置」は、どこに設定されていてもよい。本実施形態では、単なる一例として、基準位置が対物面上に設定されている。変位センサ2は、対物面からの対向方向Zにおける距離を、変位の計測結果として出力する。
二次元レーザ変位計を用いずに、変位センサ2のワーク90に対する第1移動方向Xの位置ごとに変位を測定することができる。
ヘッド11は、共焦点光学系12を内蔵するが、光源22および受光部24を含まない。ヘッド11が小型軽量化されているため、小さいエネルギーでヘッド11を高速で移動させることができる。ヘッド11を筐体21に接続する光ファイバ20は、可撓性を有する。このため、ヘッド11の移動が阻害されない。
図2に戻り、ワーク支持装置3およびセンサ支持フレーム4は、ワーク90の生産現場の床面上に定置される。ワーク支持装置3は、ワーク90を支持する。センサ支持フレーム4は、変位センサ2を支持する。
移動機構5は、変位センサ2をワーク90に対して移動方向X、Yに相対移動させる。第1移動機構6は、センサ支持フレーム4に設けられている。第1移動機構6は、変位センサ2を床面に対して第1移動方向Xに移動させる。第2移動機構7は、ワーク支持装置3に設けられている。第2移動機構7は、ワーク90を床面に対して第2移動方向Yに移動させる。
変位センサ2の対向方向Zの位置が固定されるため、変位の計測結果が安定する。ワーク90が可動支持体7aに支持されて対向方向Zの位置が固定されるため、変位の計測結果が安定する。
第1位置センサ9は、変位センサ2のヘッド11のワーク90に対する第1移動方向Xの位置を検出する。本実施形態では、第1位置センサ9が、第1リニアスケール9Aによって構成されている。第1リニアスケール9Aは、第1移動機構6によるセンサ可動範囲に隣接して設置される。具体的には、センサ支持フレーム4の梁に取り付けられ、案内部材6aと平行に設けられている。第1リニアスケール9Aは、センサ可動範囲内の変位センサ2の第1移動方向Xの位置を監視する。
図1に示すように、ワーク形状計測装置1は、ワーク形状計測プログラムを実行することで、記憶部30、入力部31、出力部32、変位センサ制御部33、移動制御部34、変位取得部35、位置取得部36、位置同期部37、補正区間抽出部38、補正部39、中心位置計測部41、形状計測部42および判定部43を有する。移動制御部34は、第1移動制御部34aおよび第2移動制御部34bを有する。位置取得部36は、第1位置取得部36aおよび第2位置取得部36bを有する。
入力部31は、端末装置80からワーク形状計測システム100の動作条件を入力する。動作条件には、中心位置計測部41で中心位置を計測するモードや、形状計測部42で形状を計測するモードなど、複数の動作モードが含まれる。移動制御部34は、入力された動作条件(動作モード)に従って、動作モードごとに予め決められた移動経路に沿って変位センサ2をワーク90に対して移動方向X、Yに相対移動させる。
変位センサ制御部33は、変位センサ2の動作を制御する。変位センサ制御部33は、変位センサ2の制御回路25によって実現されていてもよい。
移動制御部34は、移動機構5の動作を制御し、変位センサ2のワーク90に対する移動方向の位置を制御する。移動制御部34は、第1移動機構6の動作を制御する第1移動制御部34aと、第2移動機構7の動作を制御する第2移動制御部34bとを有する。
第2移動制御部34bは、第2エンコーダ7dの検出結果を参照し、入力された動作条件に従って第2移動アクチュエータ7bの動作を制御する。それにより、第2移動制御部34bは、変位センサ2のワーク90に対する第2移動方向Yの位置を制御する。
位置同期部37は、変位取得部35で逐次取得される計測結果を、位置取得部36で逐次取得される検出結果と対応付ける。これにより、あるタイミングで導出された一つの計測結果が、同じタイミングで検出された検出結果と紐付けされる。変位の計測結果が、変位センサ2が移動方向においてワーク90に対してどこに位置していたときに導出されたものであるのかを、特定することができる。
補正部39は、補正区間抽出部38で抽出された補正区間αの内側で、境界95の位置を導出する。補正部39は、境界95で変位が急峻に変化するように計測結果を補正する。
「計測結果が連続的に増加または減少している区間(連続変化区間)」に関し、図5の右位置では、スポット光sが表面91上に照射され、計測部26は、距離Z91に対応する安定した計測結果を導出することができる。図5の左位置では、スポット光sが凹部92の底面上に照射され、計測部26は、距離Z92に対応する安定した計測結果を導出することができる。変位センサ2が右位置から左位置へ移動する過程で、スポット光sが境界95を通過する。
図6(A)の平面図上部に図示されたスポット光s1を参照する。境界95がスポット光s1内に(すなわち、光Lの照射範囲内に)含まれていると、スポット光s1が、表面91上に照射された領域A91(白抜きの領域)と、凹部92内へ照射された領域A92(黒塗潰しの領域)とに分かれる。この場合において、計測部26は、単一の値を計測結果として導出し、変位センサ2は、導出された単一の値を計測結果としてワーク形状計測装置1に出力する。
参照符号「x1」~「x5」は、第1移動方向Xにおける、変位センサ2の光軸の位置である。参照符号「s(x1)」は、光軸が第1移動方向Xにおいて位置x1に位置付けられている場合における、スポット光である。なお、光軸は、スポット光sの中心と一致する。参照符号「z(x1)」は、光軸が第1移動方向Xにおいて位置x1に位置付けられている場合に、計測部26によって導出される単一の計測結果である。s(x1)およびz(x1)は、「x1」を他の位置を表す記号と置き換えることで、その位置のスポット光および計測結果を表す参照符号に準用される。
変位センサ2の光軸が位置x3または位置x4に位置する場合には、スポット光s(x3)の全域が凹部92の底面上に照射される(A92:100%)。このため、計測部26は、距離Z92に相当する値を計測結果z(x3)として導出する。光軸が位置x3と位置x4との間に位置する場合も、これと同様である。
図6(B)に示すように、本例では、境界95が、対向方向Zに対して傾斜していない。よって、連続変化区間の寸法が、スポット径φsと等しい。
スポット径φsが小さければ、連続変化区間を極力縮小することができ、スライスデータの実際の形状に対する誤差を極力抑制することができる。ただし、スポット径φsが小さい場合でも、凹部92の公差が小さい場合には、検品作業において高い計測精度が要求される場合もある。
図8(A)および図8(B)、並びに図9(A)および図9(B)は、補正区間抽出部38および補正部39において実行される処理の説明図である。ここでは、変位センサ2のワーク90に対する第2移動方向Yの位置を固定して、変位センサ2がワーク90に対して第1移動方向Xに等速で移動している。
補正部39は、補正区間αの寸法から、上記の所定距離(スポット径φsに相当)を減算することで、境界95の移動方向の寸法を導出する。図8(A)および図8(B)に示す例では、図6(A)と同様、境界95の寸法W95がゼロ値であるが、この減算により境界95の寸法W95が精度よく計測される。
別の方法では、補正部39は、第1端xaでの変位の計測結果である第1端変位値z(xa)と、第2端xbでの変位の計測結果である第2端変位値z(xb)との平均値を算出する。本例では、第1端変位値z(xa)が、距離Z91に相当する値(例えば、10mm)であり、第2端変位値z(xb)が、距離Z92に相当する値(例えば、20mm)であり、これらの平均値が15mmとなる。補正部39は、位置と対応付けられた計測結果を参照して、この平均値と対応する位置を導出する。本例では、位置x27での計測結果z(x27)が14mmであり、位置x28での計測結果z(x28)が16mmであるので、補正部39は、幅を持たない境界95の位置xcを、位置x27と位置x28との中間の一点に設定する。
図8(A)では、補正後の計測結果が太線で示されている。補正区間α内でなだらかに変化していた計測結果が、境界95の位置xcで急峻に変化するように補正されている。補正後の計測結果に基づくスライスデータは、補正前と比べ、実際の形状により近似する。
補正区間抽出部38は、上記同様にして、所定距離以上の連続変化区間を補正区間αとして抽出する。図9(A)に示す例では、位置x41~x43の区間および位置x54~x56の区間では変化量がゼロ値で推移するため、補正区間抽出部38は、これら2つの区間を連続変化区間ではないと判定する。位置x43~x54の区間では変化量が正値であり続けるため、補正区間抽出部38は、当該区間を連続変化区間であると判定する。当該区間の第1移動方向Xにおける寸法は、所定距離よりも長い。したがって、補正区間抽出部38は、この連続変化区間を補正区間αとして抽出する。
補正部39は、境界95の位置xcを、補正区間αの第1端xa(位置x23)と第2端xb(位置x32)との中間に設定する。図9(A)に示す例では、幅を持つ境界95の中央が、位置x48と位置x49との中間の一点に設定される。境界95の第1境界端が、寸法W95の半分値だけ、当該中央から第1端xaへ離れた一点に設定される。境界95の第2境界端が、寸法W95の半分値だけ、当該中央から第2端xbへ離れた一点に設定される。本例では、境界95の位置xcは、第1境界端から第2境界端までの範囲を有している。
図9(A)では、補正後の計測結果が太線で示されている。補正区間α内でなだらかに変化していた計測結果が、境界95の位置xcで急峻に変化するように補正されている。補正後の計測結果に基づくスライスデータは、補正前と比べ、実際の形状により近似する。
以上は、変位センサ2が第1移動方向Xに相対移動するとした。変位センサ2が第2移動方向Yに相対移動する場合、第1移動方向Xおよび第2移動方向Yの両方の成分を有する移動方向に相対移動する場合も、同様にして境界95の位置およびその周辺の形状を精度よく計測することができる。
以下、以上のように境界95付近での形状計測精度が向上したワーク形状計測システム100の動作について、図10に示すワーク形状計測方法の手順に沿って説明する。
ここでは、一例として、入力部31が、ワーク90に形成された多数の吸着孔92bのうちの四隅の吸着孔92b1~92b4の中心位置と、2つの取付孔92aの形状を計測するという動作条件を入力したとする(図11~図13を参照)。
次に、補正区間抽出部38が補正区間を抽出し(S8)、補正部39が補正区間内で境界95の位置を導出する(S9)。本例では、図12および図13において、移動経路60、70上で補正区間として抽出される箇所が、白抜き丸印(○)で示されている。補正区間として抽出される箇所は、対向方向Zに見たときに移動経路60、70が境界95と交差する箇所である。
図13に示すように、各横経路71が、2点P95で境界95と交差する。補正部39は、各点P95で第1移動方向Xの位置を精度よく計測する。
図12に示すように、まず、中心位置計測部41は、横経路61上の2点P95x1、P95x2の中点P61Cの第1移動方向Xの位置x61Cと、縦経路62上の2点P95y1、P95y2の中点P62Cの第2移動方向Yの位置y62Cとを計測する。中点P61Cは、第1移動方向Xに延びる弦の中点であるため、その第1移動方向Xの位置x61Cは、中心位置の第1移動方向Xの位置と同等である。中点P62Cは、第2移動方向Yに延びる弦の中点であるため、その第2移動方向Yの位置y62Cは、中心位置C92の第2移動方向Yの位置と同等である。中心位置計測部41は、計測された位置x61Cを中心位置C92の第1移動方向の位置に設定し、計測された位置y62Cを中心位置C92の第2移動方向Yの位置に設定する。
図13に示すように、形状計測部42は、導出された境界の位置を順次に繋ぐことで、対向方向Zに見たときの境界95の輪郭線を導出する。形状計測部42は、境界同士を曲線で繋いでもよいし直線で繋いでもよい。
次に、判定部43が、中心位置あるいは形状の計測結果から、ワーク90の品質の良否を判定する(S12)。判定部43は、例えば、計測された中心位置の理想値からのずれ量を導出し、そのずれ量が所定の許容値未満であるか否かを判定する。判定部43は、例えば、計測された形状の面積の理想値に対する差分を導出し、その差分が所定の許容値未満であるか否かを判定する。この判定のため、記憶部30は、理想値および許容値を予め記憶していてもよい。
本実施形態では、境界95の位置が精度よく計測されており、その計測結果に基づいて中心位置および形状が計測されている。このため、中心位置および形状の計測精度も高く、そのため品質良否も精度よく判定することができる。作業員の検品作業の省力化を支援することができる。
これまで本発明の実施形態について説明したが、上記構成は本発明の範囲内で適宜変更、追加および/または削除可能である。
例えば、図14(A)および図14(B)に示すように、凹部92A、92Bが正方形であっても、移動経路60を適用して中心位置C92A、C92Bを計測することができる。図14(C)に示すように凹部92Cが長方形であっても、図14(D)に示すように凹部92Dが正多角形(例えば、五角形)であっても、移動経路60を適用して中心位置C92C、C92Dを計測することができる。例えば、図15(A)に示すように、凹部92Aが正方形であっても、移動経路70を適用して形状を計測することができる。
図15(B)に示すように、計測対象の中心位置から放射状に延びる複数の放射経路71Aで構成される移動経路70Aが適用されてもよい。図15(B)では放射経路71Aが12本であるが、要求される計測精度に応じて、放射経路71Aの本数は適宜変更可能である。移動経路70Aを適用する前に、中心位置が上記実施形態の手法で予め計測されてもよい。
図16に示す変形例では、例えば正方形や半円のように、凹部92の輪郭線が直線を含む。直線の境界95が、スポット光s内で変位センサ2の移動方向に直交する方向に延び、円形のスポット光sの弦を成している。この場合、スポット径φsと、スポット光sの光軸の位置x100と、当該位置x100と対応する単一の計測結果z(100)とから、境界95の位置xcを幾何学的に導出することができる。なお、表面91の変位を示す値(Z91)と、凹部92の底面の変位を示す値(Z92)は、ワーク形状計測装置1において既知とする。
上記実施形態では、形状が既知の取付孔92aの形状を計測したが、形状計測部42は、形状が未知の凹部または凸部の形状の計測にも好適に適用される。
上記実施形態では、変位センサ2が白色同軸共焦点型であるが、変位センサ2は、この形式のものに限定されない。
1 ワーク形状計測装置
2 変位センサ
3 ワーク支持装置
5 移動機構
6 第1移動機構
7 第2移動機構
8 位置センサ
9 第1位置センサ
9A 第1リニアスケール
10 第2位置センサ
10A 第2リニアスケール
33 変位センサ制御部
34 移動制御部
34a 第1移動制御部
34b 第2移動制御部
35 変位取得部
36 位置取得部
36a 第1位置取得部
36b 第2位置取得部
37 位置同期部
38 補正区間抽出部
39 補正部
41 中心位置計測部
42 形状計測部
60,70 移動経路
90 ワーク
91 表面
92 凹部
93 凸部
95 境界
W95 (境界の)寸法
L 光
s スポット光
φs スポット径
xa 第1端
xb 第2端
xc (境界の)位置
z(xa) 第1端変位値
z(xb) 第2端変位値
α 補正区間
α1 第1区間
α2 第2区間
C92 中心位置
δy 間欠移動量
X 第1移動方向
Y 第2移動方向
Z 対向方向
Claims (1)
- ワークの表面と対向配置され、前記ワークの前記表面に点状の光を照射し、対向方向における前記ワークの前記表面の変位を計測する変位センサと、
前記変位センサを前記対向方向と直交する第1移動方向に移動させる第1移動機構と、
前記変位センサの前記ワークに対する前記第1移動方向の位置を検出する第1位置センサと、
前記変位センサおよび前記第1移動機構と接続されるワーク形状計測装置と、を備え、
前記ワーク形状計測装置が、
前記第1移動機構を駆動させて前記変位センサの前記ワークに対する前記第1移動方向の前記位置を制御する第1移動制御部と、
前記第1移動制御部が前記変位センサを移動させている状態で、前記変位センサから前記変位の計測結果を逐次取得する変位取得部と、
前記第1移動制御部が前記変位センサを移動させている状態で、前記第1位置センサから前記第1移動方向の前記位置の検出結果を逐次取得する第1位置取得部と、
前記変位取得部で逐次取得される前記計測結果を、前記第1位置取得部で逐次取得される前記検出結果と対応付ける位置同期部と、
前記位置同期部で互いに対応付けられた前記計測結果および前記検出結果を参照して、前記計測結果が前記第1移動方向の位置の変化に応じて連続的に増加または減少している区間を、前記ワークの前記表面に設けられた凹部または凸部と前記表面との境界が含まれている補正区間として抽出する補正区間抽出部と、
前記補正区間抽出部で抽出された前記補正区間の内側で、前記境界の位置を導出し、前記境界で前記変位が急峻に変化するように前記計測結果を補正する補正部と、を有する、
ワーク形状計測システム。
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