JP2005265841A - 光学式測定装置および光学式測定方法 - Google Patents

光学式測定装置および光学式測定方法 Download PDF

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浩史 岡部
Takuya Honjo
琢也 本城
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浩 福井
Takuichi Furusawa
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Abstract

【課題】 電極の周期配列パターンに対する測定を精度良く行えるようにする。
【解決手段】 測定対象のガラス基板に集光レンズ114を介した集束光を照射すると、電極31の配列パターンにより生じた回折光が発生し、基板の表面3aおよび裏面3bで反射する。この表面反射光および裏面反射光が集光状態に近い状態で入射する位置に一次元CCD122が配備される。一次元CCD122上には、各反射光が分離して入射するとともに、m次の表面反射光の入射位置と(m+1)次の表面反射光の入射位置との間にm次の裏面反射光が入射する。この一次元CCD122により得られた受光量データの中から表面反射光の強度のみを抽出し、その分布状態に基づき電極31の配列パターンを測定する。
【選択図】 図5

Description

この発明は、液晶ディスプレイ(LCD)用のガラス基板のように、所定大きさの構造物が周期性をもって配列された透光性を有する基板を対象として、前記構造物の周期配列構造を測定する光学式測定装置に関する。
なお、この明細書では、構造物として、電極を例にして説明するが、これに限らず、カラーフィルタ、ブラックマトリクスなどを構造物とすることもできる。いずれの構造物についても、大きさ、形状、高さ、幅などを測定することができる。
周期性を持つ凹凸パターンを測定する従来の方法では、観測対象の凹凸パターンに光を照射することにより複数次の回折光を発生させ、各次の回折光の強度の関係を理論値と照合することにより、凹部の深さや幅、配列の周期などを測定している。(特許文献1参照。)
特開平9−5049号 公報
上記の従来技術を透明基板に適用する場合には、基板表面で反射した回折光(以下、「表面反射光」という。)に加え、基板を透過して裏面側で反射した回折光(以下、「裏面反射光」という。)を考慮する必要がある。図17は、従来の構成の光学系で透明基板を測定した場合の光の進行状態を示すものである。図中の3aはガラス基板3の上面であり、所定の間隔毎に電極31が形成されている。この明細書では、この上面3aをガラス基板3の表面と考える。また、ガラス基板3の底面の内側の面3bを裏面と考える。
従来の光学系は、測定対象に対し、コリメートレンズなどにより平行化した光を照射する一方、ガラス基板3からの反射光の光路に集光レンズ200や一次元CCD201(以下、単に「CCD201」という。)を配備している。図17では、ガラス基板3(以下、単に「基板3」という。)への照射光および表面反射光の光路を実線で示す一方、基板3内への透過光および裏面反射光の光路を一点鎖線により示している。基板3に対し、平行なビーム光が照射される場合には、基板3側からの反射光も平行な状態となる。また裏面反射光と表面反射光とも平行な関係になるから、集光レンズ200を通過した後の反射光を特定の位置に集めることができる。前記CCD201は、この反射光の集光位置に対応させて配備される。
なお、上記図17では、0次回折光の進行状態のみを示しているが、他の回折光についても、同様の原理により、表面反射光および裏面反射光をCCD201の特定位置に集めることができる。
この図17の例において、基板3の厚みが光源のコヒーレント長よりも大きいものとすると、表面反射光と裏面反射光とは干渉しない状態となり、いずれの回折光についても、表面反射光の強度と裏面反射光の強度とを加算した値に相当する受光量を得ることができる。
図18は、上記の考察を説明するためのものである。図18(1)は、CCD201上に表面反射光のみが集光したと想定した場合の受光量の分布曲線であり、図18(2)は、裏面反射光のみが集光したと想定した場合の受光量の分布曲線である。これらの曲線には、いずれも、各次数の回折光の強度を反映した複数のピークが現れているが、曲線間におけるピークの座標は一致している。図18(3)は、前記(1)の曲線の示す強度に(2)の曲線が示す強度を加算して得られる曲線である。前記図17の光学系によれば、この図18(3)の分布曲線が得られると考えることができる。
上記のような測定処理は、一般に、「定盤」と称される支持台(鋳鉄定盤や石定盤などがある。)の上にガラス基板を設置した状態下で行われる。しかしながら、基板がこのような状態で支持されていると、つぎのような要因により、裏面反射光の強度を正しく得るのが困難になる。
まず1つには、定盤の上面は完全な水平面ではないため、図19に示すように、定盤(図中、符号400で示す。)と基板3との間に空気層が生じることがある。ガラス基板3の裏面の反射率は、定盤400に接する場合と空気に接する場合とで異なるものとなるから、裏面反射光の強度は、反射の位置によって異なるものとなる。また、図中、点線の矢印q,qで示すように、基板3から透過した光が空気層内で多重反射すると、その反射光が裏面反射光の強度に影響を及ぼすおそれがある。
また、石定盤には、反射光を低減するために黒色の石が使用されることが多いが、材料となる石の色は均一ではなく、白っぽい石が混入することがあるため、定盤の反射率を一定にできない。鋳鉄定盤についても、反射光の低減のために黒色に塗装されるが、塗装に色むらがあると、同様に反射率を一定にできなくなる。このような定盤の反射率のばらつきも、裏面反射光の強度における誤差を大きくする要因となる。
上記したような要因により裏面反射光の強度を正確に得られない場合、電極パターンの形状を精度良く反映した反射光の分布曲線を得るのが困難となり、測定誤差が大きくなるという問題が生じる。
この発明は、この問題に着目し、基板の表面反射光を裏面反射光から切り離して取り出すことにより、構造物の周期配列パターンに対する測定を精度良く行えるようにすることを目的とする。
この発明にかかる光学式測定装置は、透光性を有する基板の表面に周期性をもって配列された構造物を測定対象として、前記基板の表面に対し、複数の構造物を横切るように光を照射したときに生じる回折光を用いて前記構造物の周期配列構造を測定するものである。この装置は、前記構造物の配列方向に沿う一辺を有し、その一辺が基板表面に接触した状態で起立する仮想平面を入射面として、前記構造物の配列方向における大きさが徐々に小さくなるような集束光を基板の表面に対して斜めに入射させる投光部と、少なくとも一方向に沿って配列された複数の受光用画素を含む撮像素子であって、前記集束光に対する基板からの反射光に含まれる各次数の回折光を前記画素の一配列方向において受光するように配置された撮像素子を含む受光部とを具備する。また前記撮像素子上において、前記集束光により前記基板から生じた表面反射光のm次の回折光が入射する位置と(m+1)次の回折光が入射する位置との間に裏面反射光のm次の回折光が入射するように、前記基板に対する投光部の距離ならびにその集束光の照射角度と、前記基板に対する受光部の距離ならびに前記基板に対する撮像素子の受光面の角度が調整されている。
上記光学式測定装置では、ガラス基板のような透明基板上の構造物のほか、光を透過させることが可能な半透明の基板に形成された構造物を測定対象とすることができる。基板の表面とは、構造物が配列された凹凸のある面と考えることができる。また、裏面は基板の底面の内側の面と考えることができる。
投光部は、レーザーダイオードのような光源と複数のレンズとを含み、周期性をもって配列された複数の構造物を含むスポット光または帯状光を照射できるように構成されるのが望ましい。この投光部の入射面は、測定対象の基板に垂直に起立する面に限らず、斜めに起立する面であってもよい。
また、前記投光部のレンズ群には、前記基板の表面に集束光を照射するために、集光レンズを含ませるのが望ましい。一方、受光部側には、集光レンズを設けなくともよい。また、撮像素子としては、基板からの反射光に含まれる各回折光を受光するように配置された一次元撮像素子を用いることができるが、これに代えて2次元撮像素子を使用し、その画素の一配列方向において前記各回折光を受光するようにしてもよい。なお、撮像素子の具体例としては、CCD、CMOSデバイス、フォトダイオードアレイなどをあげることができる。
投光部側の集光レンズとして、このレンズと基板との距離よりも十分に長い焦点距離を持つものを使用すれば、集束する光であっても、複数の構造物を横切る大きさの光を照射することができる。この照射光によって生じた回折光は、基板の表面および裏面で反射するが、反射の後も集束状態が維持され、所定の位置に集光するようになる。また、裏面反射光は、表面反射光よりも投光部から離れた場所で反射するから、表面反射光とは異なる位置に集光させることができる。
前記撮像素子は、集光レンズが基板から所定距離だけ離れて設置されている場合、測定に必要な表面反射光が集光すると考えられる位置に合わせて配備するのが望ましい。この場合、構造物の大きさや周期によって、集光位置が若干変動することが予想されるが、集光レンズの焦点深度を深くすれば、撮像素子に十分に絞り込みされた光を入射させることができる。また、裏面反射光の集光位置は、撮像素子よりも手前になると考えられるが、同様に、十分に絞り込みされた状態の光を入射させることができる。よって、表面反射光、裏面反射光のいずれについても、撮像素子上に十分に鮮明な像を結像させることができる。
また上記の撮像素子は、m次の表面反射光の入射位置と(m+1)次の表面反射光の入射位置との間にm次の裏面反射光が入射するように配備されるので、受光量の分布曲線として、表面反射光の像と裏面反射光の像とが交互かつ次数の順に並んだ状態の曲線を得ることができる。よって、この分布曲線中のピークを1つおきに選択することにより、各次数にかかる表面反射光の強度を求めることができ、その強度に基づき、構造物の大きさや配列の周期などを測定することができる。
前記mの値は、前記基板から生じた各回折光の並びにおいて前記投光部から遠ざかる方向を正方向として変化する。受光部に受光レンズを使用しない場合には、撮像素子上の各回折光が入射可能な範囲においても、投光部から遠ざかる方向が正方向となる。一方、受光部に受光レンズを設けた場合には、投光部より遠ざかる方向が負方向となり、投光部に近づく方向が正方向となる可能性もある。
好ましい態様にかかる光学式測定装置は、前記撮像素子の画素配列のうち前記回折光が入射可能な範囲から得られた受光量の分布データから最大の受光量を抽出するとともに、この最大受光量および前記投光部と受光部との位置関係に基づき、前記受光量の分布データの中から各次数の表面反射光の強度を個別に抽出する抽出手段と、前記抽出手段により抽出された各表面反射光の強度を用いて前記構造物を測定する測定手段とが設けられる。
この態様は、LCD用の基板のように、矩形状の構造物がマトリクス配列された構成のパターンを測定対象とする場合に適用できる。このようなマトリクス配列により基板の表面に矩形状の凹凸パターンが生じる場合には、0次回折光の強度が圧倒的に優勢になる場合が多い。このような場合の0次回折光の反射光は、表面反射、裏面反射ともに、他の回折光の反射光よりも強くなると考えることができる。
また、上記した光学系によれば、受光量の分布曲線では、表面反射光に対応するピークと裏面反射光に対応するピークとが交互かつ次数の順に並んでいるから、この中の最大のピークと2番目に大きいピークとが並ぶ部分が0次回折光に対応するものと考えることができる。また、表面反射は裏面反射よりも投光部に近い場所で生じるから、基板からの各回折光の並び方向に沿って前記撮像素子の画素が配列されている場合には、表面反射光の像は裏面反射光の像よりも投光部に近い位置に生成されると考えることができる。
受光量の分布データは、撮像素子からの受光量信号をディジタル変換することにより得ることができる。前記抽出手段や測定手段は、この受光量の分布データを処理するコンピュータにより構成することができる(以下の態様でも同様である。)。抽出手段は、上記の原理に基づき、受光量の分布データが示すピークの中から最大値とその隣の2番目に大きいピークとを抽出し、このうちの投光部に近い方のピークを0次回折光の表面反射光に対応するピークとして抽出することができる。さらに、この0次回折光の表面反射光に対応するピークを基準にして1つおきにピークを抽出することにより、0次以外の次数の回折光の表面反射光に対応するピークを抽出することができる。よって、次数毎に抽出されたピークの示す値をその次数の表面反射光の強度として特定することができる。なお、表面反射光の強度はピークの値のみに限らず、ピークを中心とする所定範囲のデータを積分した値とすることもできる。
前記測定手段は、抽出された各次数の強度の分布曲線をあらかじめ用意された複数とおりの理論曲線と比較するなどして、構造物の高さ、幅などを測定することができる。なお、理論曲線は、構造物の高さ、幅、周期が所定値であるものとして、回折光の表面反射光の強度を求めることにより得ることができる。また、各理論曲線は、それぞれその曲線を導き出すためのパラメータ(前記した構造物の高さ、幅、配列の周期など)に対応づけた状態で、前記抽出手段や測定手段が設定されたコンピュータのメモリに登録されるのが望ましい。
測定手段は、前記抽出された強度による分布曲線について、たとえば最小自乗法によりこの分布曲線に最も近い理論曲線を抽出し、この理論曲線に対応するパラメータの示す配列パターンを測定対象の構造として特定することができる。よって、特定された配列パターンにかかるパラメータの示す値を、測定結果として出力することができる。
上記の態様に含まれるより好ましい態様の光学式測定装置は、測定対象の構造物の配列周期を入力する入力手段と、前記入力手段により入力された配列周期を用いて前記撮像素子における各次数の表面反射光の入射位置の間隔を算出する算出手段とを具備する。この場合の抽出手段は、前記撮像素子の画素配列のうち前記回折光が入射可能な範囲から得られた受光量の分布データを対象として、この受光量の分布データから最大のピークと2番目に大きなピークとが並ぶ部分を抽出し、この2つのピークのうち、各ピークの並びを前記基板から生じた各回折光の並びに合わせたときに前記投光部に近くなる方のピークを0次の表面反射光の入射位置として特定するとともに、この入射位置から前記算出手段により算出された間隔のm倍(ただしm≠0)に相当する距離だけ離れた位置をm次の表面反射光の入射位置として特定する。そして、これら特定された位置に基づき、各表面反射光の強度を抽出する。
上記において、入力手段は、キーボードなどの入力部または外部機器から配列周期を示すデータを入力する入力ポートとして構成することができる。算出手段は、前記抽出手段や測定手段と同様のコンピュータにより構成することができる。この算出手段は、0次の表面反射光が一次元撮像素子に達するまでの距離L、投光部の光の波長、入射角、および前記配列周期に基づき、撮像素子上でのm次の表面反射光の入射位置と(m+1)次の表面反射光の入射位置との距離aを求めることができる。この距離aが前記各次数の表面反射光の入射位置の間隔に相当する、と考えることができる。
なお、前記距離Lは、前記受光部の位置を調整するための条件として、あらかじめ求めることができる。
この態様の抽出手段も、前出の原理に基づき、受光量の分布データ中の最大値と2番目に大きいピークとが並ぶ部分から、投光部に近い方のピークを表面反射光に対応するものとして特定し、そのピークの座標を0次の表面反射光の入射位置とすることができる。なお、受光部に受光レンズが設けられ、撮像素子における正負方向が回折光の並びにおける正負方向と逆転する場合には、前記2つのピークのうちで表面反射光に対応するものとして特定されるのは、投光部から遠い方のピークとなる。
さらに、この0次の表面反射光の入射位置を基準に正負両方向に(a×m)だけ離れた位置をmの値を変えながら求めることで、0次以外の複数の表面反射光の入射位置を特定することができる。ただし、この抽出処理は撮像素子の画素配列の長さの範囲内で行われるものであり、正方向の抽出数と負方向の抽出数とは必ずしも一致しない。
このようにして、複数次数分の表面反射光の入射位置が特定されると、抽出手段は、これらの入射位置毎に、その位置を中心とする所定範囲を積分するなどして、各表面反射光の強度を抽出することができる。
なお、上記した2つの態様は、0次回折光が他の次数の回折光よりも圧倒的に優勢になることを前提としたものであるが、構造物の形状によっては、周期性をもって配列されていても、0次回折光が最大とならない場合がある。このような場合に対応する態様の装置は、構造物が配列されていない測定対象と同種の基板に投光部からの光を照射したときに生じる反射光、すなわち鏡面反射光について、前記撮像素子への入射位置を表すデータがあらかじめ登録された登録手段と、前記測定対象の基板について、前記撮像素子の画素配列のうち前記回折光が入射可能な範囲から得られた受光量の分布データの中から前記登録手段に登録された入射位置に対応する受光量を抽出するとともに、この受光量の抽出値および前記投光部と受光部との位置関係に基づき、受光量の分布データの中から各次数の表面反射光の強度を抽出する抽出手段と、前記抽出手段により抽出された各表面反射光の強度を用いて前記構造物を測定する測定手段とを具備する。
構造物が配列されていない基板からの反射光が入射する位置は、測定対象の基板の表面から裏面までの間に反射面が位置するものと仮定して、理論的に求めることができる。この場合、理論上の入射位置から正負両方向に前記距離aより小さい所定距離cだけ離れた位置の範囲を設定し、この範囲を前記入射位置を表すデータとして登録することができる。なお、前記登録手段は、不揮発性のメモリ装置により構成されるのが望ましい。
0次回折光が最大とならない場合に対応する測定装置のより好ましい態様では、測定対象の構造物の配列周期を入力する入力手段と、前記入力手段により入力された配列周期を用いて前記撮像素子における各次数の表面反射光の入射位置の間隔を算出する算出手段とが設けられる。前記登録手段には、前記反射光の入射位置を表すデータとして、あらかじめ前記撮像素子の画素配列のうちの前記回折光が入射可能な範囲から抽出した所定大きさの範囲が登録される。前記抽出手段は、前記撮像素子の画素配列のうち前記登録手段に登録された範囲において最大のピークと2番目に大きなピークとが並ぶ部分を抽出し、この2つのピークのうち、各ピークの並びを前記基板から生じた各回折光の並びに合わせたときに前記投光部に近くなる方のピークを0次の表面反射光の入射位置として特定するとともに、前記回折光が入射可能な全範囲からの受光量の分布データに対し、前記0次の表面反射光の入射位置から前記算出手段により算出された間隔のm倍に相当する距離だけ離れた位置をm次の表面反射光の入射位置として特定し、特定された各入射位置に基づき各次数の表面反射光の強度を抽出する。なお、入力手段や算出手段については、2番目に説明した態様と同様に構成することができる。抽出手段についても、同じく2番目の態様の構成を適用できるが、2つのピークを抽出する範囲は登録手段に登録されたデータに基づいて限定される。
この発明にかかる光学式測定装置には、前記構造物の配列方向に直交する方向に対する投光部の位置を調整するための位置調整手段と、前記撮像素子により得られた受光量の分布データを用いて、前記位置調整手段による位置調整処理を制御する制御手段とを設けることができる。この場合の位置調整手段は、基板または投光部のいずれか一方を移動させる駆動機構として構成することができる。特に基板側を移動させる場合には、移動調整手段は、基板を支持するXYステージとして構成することができる。
制御手段は、前記抽出手段や測定手段と同様のコンピュータにより構成することが可能であって、前記位置調整手段に位置調整処理を行わせる都度、その状態下で得られた受光量の分布データから0次の表面反射光および0次の裏面反射光のいずれにも対応しない範囲の受光量を抽出する手段と、前記抽出された受光量を所定の基準値と比較する手段と、前記比較処理の結果を用いて、前記基板と投光部とについて測定に適した位置関係を判別する手段とを含むものとすることができる。
矩形状の構造物がマトリクス配列された基板を測定対象とする場合、各方向にかかる構造物のいずれか一方を測定対象とすることになる(勿論、各方向を順に測定対象とすることもできる。)。この場合に、前記測定対象の構造物による回折光を撮像素子に入射させるには、この構造物の配列を横切り、かつ他方の(測定対象でない)構造物にかからないような光を照射する必要がある。もし、測定対象外の構造物に光が照射されてしまうと、光の回折は生じにくくなり、0次の反射光のみが優勢になると考えることができる。上記の態様によれば、測定対象の構造物の配列に直交する方向に対する投光部の位置を調整しつつ、0次の反射光以外の受光量が基準値を上回る位置をサーチして、投光部と測定対象の構造物との位置関係が測定に適した状態になるように調整することができる。または、あらかじめ定めた回数だけ、位置調整処理、受光量の抽出処理、および比較処理を実行し、受光量の抽出値が基準値に最も近い状態になったときの基板と投光部との位置関係を最適な状態であると判断してもよい。このように、基板と投光部との位置を調整した上で測定処理を行うことにより、測定処理の精度を大幅に高めることができる。
なお、上記の態様でも、受光量の抽出処理では、撮像素子により得られた受光量分布データまたは前記した登録範囲内の分布データから最大のピークおよび2番目に大きなピークが並ぶ部分を0次の回折光に対応すると判断することができる。よって、この0次回折光に対応する部分を除外した範囲の一部または全体から受光量を抽出して、前記基準値と比較すればよい。基準値は、あらかじめ、モデルの基板を用いた測定により抽出しても良いし、理論値から導き出した値としてもよい。いずれの場合も、基準値は、装置内のメモリに登録しておくのが望ましい。
さらに、この発明にかかる測定方法は、透光性を有する基板の表面に周期性をもって配列された構造物を測定対象として、前記基板の表面に対し、複数の構造物を横切るように光を照射したときに生じる回折光を用いて、前記構造物の周期配列パターンを測定するものである。この方法では、前記構造物の配列方向に沿う一辺を有し、その一辺が基板表面に接触した状態で起立する仮想平面が入射面となるように設定された投光部により、前記構造物の配列方向における大きさが徐々に小さくなるような集束光を基板の表面に対して斜めに入射させ、少なくとも一方向に沿って配列された複数の受光用画素が配列された撮像素子を、前記集束光により前記基板から生じた表面反射光のm次の回折光が入射する位置と(m+1)次の回折光が入射する位置との間に裏面反射光のm次の回折光が入射するように配置して、前記投光部からの集束光に対する基板からの反射光を受光する。
上記の光学式測定方法にかかる好ましい態様では、前記撮像素子の画素配列のうち前記回折光が入射可能な範囲から得られた受光量の分布データから最大の受光量を抽出するとともに、この最大受光量および前記投光部と受光部との位置関係に基づき、前記受光量の分布データの中から各次数の表面反射光の強度を個別に抽出し、抽出された各表面反射光の強度を用いて前記構造物を測定する。
また、他の好ましい態様にかかる光学式測定方法では、前記構造物に対する光の照射位置を構造物の配列方向に直交する方向に沿って移動させながら、撮像素子により得られた受光量の分布データを用いて前記照射位置が測定に適した位置であるか否かを判別するステップを繰り返し実行する。この判別のステップでは、前記撮像素子により得られた受光量の分布データから0次の表面反射光および裏面反射光のいずれにも対応しない範囲の受光量を抽出するステップと、前記抽出された受光量を所定の基準値と比較するステップとを実行し、前記基準値を上回る受光量が得られたとき、その時点での光の照射位置が測定に適していると判別する。
この発明によれば、撮像素子により、表面反射光の像と裏面反射光の像とが交互かつ次数の順に並んだ状態の受光量の分布曲線を得ることができるので、この受光量の分布曲線の中から各次数の表面反射光の強度を抽出して測定を行うことができる。よって、ノイズ成分を多く含んだ裏面反射光の影響を受けることなく、高精度の測定処理を行うことができる。
図1は、この発明の一実施例にかかる光学式測定装置の外観を使用例とともに示す。
この光学式測定装置は、LCD用のガラス基板3に形成された電極について、その大きさや配列の周期などを測定するためのもので、センサヘッド1とコントローラ2とをケーブル4により接続して成る。なお、コントローラ2は、パーソナルコンピュータにセンサヘッド1用のインターフェース基板やプログラムが組み込まれたもので、キーボード2aやモニタ2bなどの周辺機器を含む。
前記センサヘッド1には、レーザーダイオードを光源とする投光部や一次元CCD(以下単に「CCD」という。)を有する受光部などが含まれる。コントローラ2は、このセンサヘッド1の動作を制御するとともに、CCDからの出力を取り込んで後記する測定処理を実行する。なお、この実施例のセンサヘッド1は、その主軸を鉛直方向に合わせて配備されているが、これに限らず、主軸を斜めに傾けた状態で配備してもよい。
図2は、上記光学式測定装置の電気構成を示す。前記センサヘッド1には、投光部11および受光部12のほか、投光回路13、受光回路14、タイミング制御回路15などが含められる。なお、投光部11,受光部12の構成については、後で図4を用いて説明するが、投光部11にはレーザーダイオード111(図4に示す。)が、受光部12にはCCD122(図4に示す。)が、それぞれ配備される。
コントローラ2は、CPU21、メモリ22、ハードディスク23、入出力部24など、パーソナルコンピュータにおける通常の構成を具備するほか、前記した専用のインターフェース基板20を有する。インターフェース基板20には、インターフェース部25、A/D変換回路26、センサ制御回路27、トリガ入力部28、電源回路29などが搭載されており、インターフェース部25を介してCPUバス201に接続されている。
上記において、コントローラ2のハードディスク23内には、測定処理を実行するためのプログラムや判定テーブルなどが格納される。メモリ22は、測定に使用する受光量データを一時保存するのに用いられる。入出力部24は、キーボード2a、モニタ2b、図示しない外部機器への出力端子などを含む。
インターフェース基板20のセンサ制御回路27は、センサヘッド1のタイミング制御回路15に測定処理のタイミングを知らせるトリガ信号を与えるためのものである。このトリガ信号は、トリガ入力部28からの外部信号に基づき生成することができるほか、CPU21からのコマンドに基づき生成することもできる。いずれのトリガ信号を採用するかは、事前のデータ入力により設定することができる。なお、トリガ入力部28は、基板検知用のセンサなどに接続されるものである。
タイミング制御回路15は、前記トリガ信号に応じて所定長さのタイミング信号を生成し、これを投光回路13および受光回路14に出力する。投光回路13は、このタイミング信号に基づき投光部11のレーザーダイオード111を駆動する。受光回路14は、前記タイミング信号に基づき、受光部12のCCD122を駆動する。これにより、レーザーダイオード111の発光に同期するタイミングでガラス基板3からの反射光を受光することができる。
CCD122により生成された受光量信号は、インターフェース基板20のA/D変換回路26に入力されて、ディジタル変換される。CPU21は、この受光量信号のディジタルデータ(以下、「受光量データ」という。)をインターフェース部25を介して取り込んで、メモリ22に格納した後、このメモリ22内の受光量データを用いて前記した測定処理を実行する。
なお、前記電源回路29は、センサヘッド1に電源を供給するためのものである。図2では図示していないが、この電源回路29からの電源ライン、センサ制御回路27からのトリガ信号の伝送ライン、CCD122からの受光量信号の伝送ラインなどは、前記ケーブル4内に収容されることになる。
図3は、前記ガラス基板3の側面および上面を拡大して示す。このガラス基板3(以下、単に「基板3」という。)は、所定の厚みtを持つもので、上面3aには、縦横の各方向に沿って、それぞれ所定幅の矩形状電極31が一定間隔おきに配備される。この実施例では、2方向のいずれか一方における電極31の周期配列に着目し(勿論、各方向の周期配列に順に着目することも可能である。)、その配列方向に沿って所定長さの帯状光5を照射する。これにより、電極31の凹凸状態を反映した複数の回折光が発生し、基板の表面および裏面で反射するようになる。なお、基板3の表面とは、前記電極31が配列された上面3aに相当する。また、基板3の裏面とは、底面の内側の面3bと考えることができる。また、基板3の底面は図示しない定盤上に支持されるものとする。
図3において、hは電極31の高さを、dは電極31の幅を、Λは電極31の配列の周期を、それぞれ示す。この実施例では、基板3の厚みtおよび周期Λは一定であり、h,dの値を測定対象とする。この測定のために、この実施例では、前記h,dの値の組み合わせが異なる複数とおりの周期配列パターンについて、あらかじめ、各回折光の表面反射光の理論上の強度を求め、前記メモリ22に登録している。具体的には、各回折光の強度を配列パターン毎に対応づけた判定テーブルが登録される。CPU21は、処理対象の基板3から得た受光量データを用いて各次数にかかる表面反射光の強度を測定し、その測定値を前記判定テーブルと照合することにより、前記基板3におけるh,dの値を特定する。この処理の詳細については後記する。
図4は、前記センサヘッド1内の投光部11および受光部12の主要構成を、これらの作用とともに示す。なお、図中、x,yは、測定対象の電極の配列を基準にした座標軸であって、yが電極の配列方向に、xがこれに直交する方向に、それぞれ対応する。また、図中の吹き出し(A)は、基板3への光の照射状態を示し、吹き出し(B)は、CCD122への反射光の集光状態を示す。
前記投光部11は、光源となるレーザーダイオード111の前方に、コリメートレンズ112、シリンドリカルレンズ113、および集光レンズ114が順に配置されて成る。一方、受光部12は、前記CCD122の前方にシリンドリカルレンズ121が配備された構成のものである。なお、投光部11側のレーザーダイオード111および各レンズ112,113,114は、それぞれ専用のホルダ115,116,117,118内により支持される。同様に、受光部12側のレンズ121やCCD122も、専用のホルダ123,124により支持されている。
上記において、レーザーダイオード111から出射された光はコリメートレンズ112により平行にされた後、シリンドリカルレンズ113および集光レンズ114を順に通過する。シリンドリカルレンズ113は、前記コリメートレンズ112を通過した平行光をx方向で絞り込んで、y方向に長い帯状光を生成する。この帯状光を構成する平行光は、集光レンズ114によって集束光に変換される。ただし、集光レンズ114には、このレンズ114から基板3までの標準的な距離よりも十分に長い焦点距離を有するものが使用されるので、吹き出し(A)に示すように、基板3に対し、所定数の電極31を横切る長さの帯状光5を照射することができる。
受光部12側のCCD122は、この集光レンズ114の焦点距離に対応する位置であって、前記帯状光5に対する回折光の反射光を切り分けて受光できる位置に配備される(詳細については後記する。)。なお、投光部11側のシリンドリカルレンズ113の作用により、各反射光は前記投光部12側での絞り込みの方向と反対方向に広がる光となるが、受光部12側のシリンドリカルレンズ121は、この広がりを絞り込み、前記反射光を所定長さの帯状光6に成形するように機能する。
なお、この実施例では、帯状光6がCCD122の画素122aの幅よりも長くなるように、シリンドリカルレンズ121の曲率を調整している。また、CCD122は、その画素配列を帯状光6の並び方向に対応させて配備される。吹き出し(B)においては、CCD122の画素配列方向をY、これに直交する方向をXとして示す。
図5は、前記図4の光学系による光の進行状態を模式的に示す。この図5では、基板3への照射光および表面反射光を実線で示し、基板3への透過光および裏面反射光を一点鎖線で示す。なお、この図5では、各表面反射光と裏面反射光との関係を明瞭にするために、0次回折光にかかる光路のみを示すが、他の回折光についても、同様の関係を得ることができる。
前記投光部11で生成された平行光は、集光レンズ114を通過することによって集束光に変換された後、基板3に照射される。基板3は鏡面であるので、表面反射光においても集束状態が維持され、所定位置で集光するようになる。裏面反射光でも、同様に収束状態が維持されるが、この裏面反射光は、投光部11に対し、表面反射光よりも遠方で反射するから、表面反射光とは異なる位置に集光するようになる。
なお、照射光の1光路に対応する表面反射光と裏面反射光とに着目すると、これらの反射光は、基板3の上方において平行に進行する光となる。
この実施例では、前記した電極31の高さdおよび幅wがそれぞれ所定値であり、前記集光レンズ114が基板3から前記標準的な距離をおいて置かれたときの表面反射光の集光位置に合わせて、CCD122を配備するようにしている。また、電極31の配列パターンやセンサヘッド1の高さ位置が変動すると、CCD112に対する表面反射光の集光位置も変化すると考えられる。また、裏面反射光は、表面反射光に比べて、集光レンズ114から反射位置までの距離が長くなるので、上記のように表面反射光の集光位置に合わせてCCD122を配備すると、CCD122の手前に集光するようになる。しかしながら、集光レンズ114の焦点深度を深くすれば、これらの集光位置のずれはわずかなものとなり、いずれの反射光も、集光状態とみなし得る状態でCCD112に入射させることができる。よって、表面反射光と裏面反射光とをCCD122上に分離して入射させ、各反射光の鮮明な像を得ることができる。
図6は、光学系が前記図5のように調整されている場合に、CCD122の各画素により得られる受光量の強度分布の望ましい状態を示す。図6(1)は、CCD122上に表面反射光のみが集光したと想定した場合の分布曲線であり、各次数の表面反射光に対応する山状の画像が所定間隔をおいて出現している。以下、この山状の画像を「表面反射光像」という。図6(2)は、裏面反射光のみが集光したと想定した場合の分布曲線であり、同様に、各次数の裏面反射光に対応する山状の画像が所定間隔をおいて出現している。以下、この山状の画像を「裏面反射光像」という。図6(3)は、前記(1)の分布曲線が示す強度に(2)の分布曲線が示す強度を加算して得られる曲線である。基板3の厚みtが光源のコヒーレント長よりも大きく、表面反射光と裏面反射光とが干渉しない場合には、この(3)に示すような受光量の分布曲線が得られることになる。
なお、上記いずれの曲線も、横軸は受光量データの座標を表すもので、前記図4の吹き出し(B)のY方向に対応する。投光部11と受光部12とが前記図4の関係をもって配置される場合、図6では、投光部11から離れる方向に進むほど座標が大きくなることになる。
各回折光の反射光が、前記図5に示した原理に基づいてCCD122上に集光する場合、この図6の例のように、m次の回折光にかかる表面反射光像Pと裏面反射光像pとが異なる位置に現われるようになる。また、この図6の例では、m次の表面反射光像Pとつぎの(m+1)次の表面反射光像Pm+1との間にm次の裏面反射光像pが位置している。言い換えれば、各表面反射光像と裏面反射光像とが交互かつ次数の順に並んだ状態となっている。
また、前記電極の周期パターンのような矩形状の構造物による凹凸パターンに光を照射すると、0次回折光が他の回折光よりも圧倒的に優勢になる場合が多い。図6(1)の例ではピークが最大の表面反射光像Pが、図6(2)の例ではピークが最大の裏面反射光像pが、それぞれ0次回折光に対応すると考えることができる。これらの反射光像P,pは、実際に得られる受光量の分布曲線においては、図6(3)に示すように、隣り合わせに位置すると考えることができる。なお、図中、0次よりも右側の像P,p,P,p,P,p・・・は、1次、2次、3次・・・の表面反射光像および裏面反射光像であり、0次よりも左側の像P−1,p−1,P−2,p−2,P−3,p−3は、−1次、−2次、−3次・・・の表面反射光像および裏面反射光像である。
この実施例にかかる光学式測定装置では、各回折光の表面反射光と裏面反射光とが前記図6(3)のような状態でCCD122上に分離して集光するような条件をあらかじめ求め、この条件に基づき、集光レンズ114の焦点距離や、集光レンズ114とCCD122との位置関係などを調整する。以下、この条件について、図7〜9を用いて説明する。
まず、図7は、前記図6(3)のように、各次数にかかる表面反射光像と裏面反射光像とを交互かつ次数の順に並べるための条件を示す。図中、P,Pm+1は、それぞれm次、(m+1)次の表面反射光像であり、p,pm+1は、m次、(m+1)次の裏面反射光像である。前記図6(3)のような受光量の分布曲線を得るには、同じ次数にかかる表面反射光像Pと裏面反射光像pとの距離bが表面反射光像P,pm+1間の距離aよりも小さくなる必要がある。すなわち、a>bの関係が必要となる。
図8(1)は、前記m次および(m+1)次の表面反射光の光路により前記距離aを示したものである。図中のLは、基板3への光照射位置Cで生じた0次の表面反射光がCCD122に集光するように調整した場合の0次表面反射光の光路の長さである。以下、このLを距離Lという。この実施例では、前記光学系の調整に必要な条件を、距離Lにより示すようにしている。
図中、θはm次の回折角である。ここで、電極の配線パターンの周期をΛ、照射光の波長をλ、基板の厚みをt、光の入射角をθiとすると、回折角θは、つぎの(1)式により求めることができる。
Figure 2005265841
θm+1は(m+1)次の回折角であり、上記(1)式のmを(m+1)に置き換えることにより求めることができる。ここで、回折角θ,θm+1がきわめて小さい(θ,θm+1≪1)と考えると、前記距離aは、つぎの(2)式による値に近似するものとなる。
Figure 2005265841
つぎに、図8(2)は、前記m次の回折光の表面反射光および裏面反射光の光路により距離bを示したものである。図中の角度θtrは、基板3に透過した回折光が垂直方向に対してなす角度である。回折角θがきわめて小さい場合には、前記距離bは、つぎの(3)式に近似するものとなる。なお、(3)式中、nは基板裏面の屈折率である。
Figure 2005265841
上記(2)(3)を前記した条件:a>bにあてはめることにより、前記距離Lについて、つぎの(4)式を導き出すことができる。
Figure 2005265841
ただし、表面反射光像の幅wが、前記距離a,bに対して無視できないほどの大きさになる場合には、上記の分布曲線を得るための条件を、つぎの(5)式のように設定するのが望ましい。この場合には、前記距離Lについて、(4)式に代えて、(6)式を導き出すことができる。なお、前記表面反射光の幅wについては、たとえば、図9に示すように、表面反射光像のピークに対する強度が1/e以上となる領域の幅とすることができる。
Figure 2005265841
Figure 2005265841
この実施例にかかる光学式測定装置では、センサヘッド1を基板3から所定の距離だけ離して設置したときに、基板3とCCD122との距離が前記(4)式または(6)式の関係を満たすように、集光レンズ114とCCD122との位置関係が調整されている。また、集光レンズ114としては、上記の位置関係において、表面反射光がCCD122上に集光し、かつ裏面反射光も集光しているとみなすことができる状態になるような焦点距離を持つものが採用される。なお、前記距離Lの特定に必要なパラメータΛ,λ,θi,t,nは、測定対象の基板や電極のパターン、投光部11の構成などに基づき、あらかじめ特定することができる。
上記のような調整を行うことにより、CCD122では、同じ次数にかかる表面反射光像と裏面反射光像との組が次数毎に順に並んだ分布曲線を生成することができる。前記コントローラ2のCPU21は、この分布曲線を示す受光量データの中から各次数の表面反射光像を示すものを抽出し、それらの強度を用いて電極の周期パターンを測定する。
なお、この実施例は、0次回折光が他の次数の回折光よりも圧倒的に優勢になることを前提としたものであるが、電極31の形状によっては、周期性をもって配列されていても、0次回折光が最大とならない場合がある。このようなケースに対応するには、電極31が配列されていない測定対象と同種の基板3に投光部12からの光を照射したときに生じる反射光、すなわち鏡面反射光について、あらかじめCCD122に対する入射位置の範囲を求めてメモリ22内に登録しておき、測定時に、前記登録された範囲の受光量から最大のピークと2番目のピークとを抽出し、これらを0次回折光に対応するものとして特定すればよい。
電極31が配列されていない基板3からの反射光が入射する位置は、基板3の表面3aから裏面3bまでの間に反射面が位置するものと仮定して、理論的に求めることができる。この場合、理論上の入射位置から正負両方向に前記(2)式の距離aより小さい所定距離cだけ離れた位置の範囲を設定し、これを前記入射位置の範囲として登録することができる。
図10は、上記した表面反射光の強度の抽出にかかるCPU21の手順を示す。なお、この手順は、後記する図12のステップ2の詳細な手順にあたるので、各ステップを20番代の数字により示す。また、この図10および以下の説明では、各ステップを「ST」と略す。
前記したように、0次回折光にかかる表面反射光と裏面反射光とは、いずれも他の次数にかかる反射光よりも強度が高く、また受光量の分布曲線中に並んで位置する関係にある。そこで、この手順では、ST21において、受光量データ中の各反射光像の中からピークが最大のものとピークが2番目に大きいものとを抽出する。そして、これらのピーク間の距離が前記距離bに近い値であり、両者の間に他のピークが存在しないことを確認した上で、これらのピークに対応する2つの反射光像を0次回折光に対応するものとして特定する。
つぎのST22では、前記0次回折光に対応する一対の反射光像のいずれか一方を、表面反射光像として特定する。前記図5に示したように、裏面反射光は、表面反射光よりも投光部11から離れた位置で反射し、表面反射光と平行に進行するから、CCD122上においても、投光部11から離れた位置に集光することになる。したがって、ST22では、前記一対の反射光像のうち投光部11に近い方の像(図6の座標軸によれば、座標の小さい方の像となる。)を、表面反射光像として特定する。
また、この実施例にかかる受光量の分布曲線では、各次数にかかる表面反射光像は、前記図7の距離aを隔てて次数の順に並んでいる。そこで、つぎのST23では、前記0次の表面反射光像の位置から前記距離aをm倍(m<0,m>0)した値だけ離れた位置を、m次の表面反射光像の位置として特定する。なお、aの具体的な値は、前記した(2)式により求めることができる。
ST24では、特定された各表面反射光像の強度を求める。この強度として、この実施例では、図11に示すように、各表面反射光像P,Pm+1・・・につき、それぞれ幅w,wm+1・・・の範囲に含まれるデータの積分値を求めるようにしている。なお、この場合の幅w,wm+1・・・も、前記図9に示した幅wと同様に、ピークの1/e以上の強度を得た領域に対応するものとすることができる。
図12は、電極の配列パターンの測定にかかる一連の手順を示す。なお、この図および以下の説明においても、各ステップは「ST」と略して示す。
まず、最初のST1では、測定処理に必要な受光量データを取り込む処理を行う。この処理では、前記センサ制御回路27を介してセンサヘッド1側の投光回路13および受光回路14を駆動した後、CCD122からの受光量信号をA/D変換し、メモリ22に格納することになる。
つぎのST2では、ST1で得た受光量データにつき、前記図10の手順を実行することにより、各次数の表面反射光の強度を検出する。つぎのST3では、前記した判定テーブルから所定の配列パターンにかかる理論上の表面反射光の強度(回折光毎の複数の強度を含むデータである。)を読み出す。ST4では、前記ST2で抽出された各強度と前記理論上の強度とについて、最小自乗法により両者の誤差σを算出する。
以下、判定テーブルに登録された配列パターン毎に、ST3、4の処理を実行することにより、順に誤差σを求める。登録されたすべての配列パターンについて誤差σが求められると、ST5が「YES」となり、つぎのST6において、前記誤差σが最小となったときの配列パターンを測定対象の構造として特定する。この後、ST7では、この特定された周期パターンにかかる電極の幅dおよび高さhを、測定結果として外部に出力する。
CPU21が光学式測定装置として行う処理は上記図12のとおりである。さらに、CPU21は、この測定結果から前記電極の配列パターンの良否を判別する処理を行うこともできる。
このように、上記の処理によれば、定盤の特性の影響を受けやすい裏面反射光を除外して、表面反射光のみによる測定を行うことができるから、電極の周期パターンについて、精度の高い測定を行うことができる。
ところで、前記図3〜5では、基板上の一方向に沿って配列される電極31のみを示したが、実際のLCD用の基板3では、ソース線およびゲート線の2種類の電極がマトリクス配列されており、前記帯状光5は、測定対象となる方の電極の配列に沿って照射されることになる。この場合、測定対象の電極に対する測定処理を精度良く行うには、他方の電極にかからない位置に帯状光5が照射されるように、基板3に対するセンサヘッド1の位置を調整する必要がある。
図13は、測定対象の電極と帯状光5との位置関係について、良好な例と良好でない例とを対比させて示す。図中、水平方向(y方向)に沿って配列される電極31aはソース線であり、垂直方向(x方向)に沿って配列される電極31bはゲート線である。また、これらの電極31a,31bで囲まれる領域毎に薄膜トランジスタ(TFT)32が設けられる。
ここで、ソース線31aを測定対象とした場合には、前記帯状光5はy軸方向に沿って照射されることになる。この場合の帯状光5は、図中の矢印Aに示すように、ゲート線31bや薄膜トランジスタ32にかからない位置に照射されるのが望ましい。矢印BやCのように、ゲート線31bにかかる位置に帯状光5が照射されると、ソース線31aの配列周期に起因した光の回折は殆ど起こらなくなり、前記図6(3)に示したような受光量データを得るのは困難となる。
特に、大型基板の電極構造を検査する場合には、基板に複数の測定対象領域を設定した上で、基板またはセンサヘッド1を移動させて、各測定対象領域にセンサヘッド1を順に位置合わせして測定を行う必要がある。しかしながら、この種の基板における電極間の間隔はきわめて微小なものであるから、基板やセンサヘッド1を機械的に位置決めするだけでは、帯状光5を適正な位置に照射するのは困難である。
そこで、つぎに示す実施例では、測定処理に先立ち、帯状光5の照射位置を微小移動させつつ、各位置で得た受光量の分布データを用いて、測定に最適な照射位置を特定するようにしている。
図14は、LCD基板の電極検査用の検査装置の構成を示す。この検査装置は、センサヘッド1のほか、基板3を支持するXYステージ7、2台のカメラ9、および2台のコントローラ2S,8などを含む。
XYステージ7は、基板3の製造装置50の隣に配備されており、製造装置50から搬出された基板3を受け取った後、これを支持しながら、x方向およびy方向に移動させることができる。センサヘッド1およびカメラ9は、それぞれ専用の支持部71,72によりXYステージ7の上方に固定配備される。なお、センサヘッド1の構成は、前記図2および図4に示したのと同様である。
この実施例の基板3には、複数の測定対象領域300が設定されるとともに、これらの測定対象領域300毎に、その領域をセンサヘッド1の下方に位置合わせするためのアライメントマーク(図示せず。)が設けられている。前記コントローラ8は、XYステージ7およびカメラ9に接続されており、カメラ9からの画像を処理してアライメントマークの位置を抽出し、その抽出結果に基づきXYステージ7の動作を制御する。
もう一方のコントローラ2Sは、前記図1,2に示したコントローラ2に、XYステージ7の制御や検査のための機能を付加したものである。このコントローラ2Sは、コントローラ8およびセンサヘッド1に接続されており、コントローラ8との通信によってXYステージの動作を制御しつつ、センサヘッド1からの受光量データを処理することによって、測定対象領域300とセンサヘッド1とが最適な位置関係になるように調整する。
ここで図15を用いて、XYステージの位置調整のための受光量データの処理について説明する。
センサヘッド1の投光部11からの帯状光5が前記図13の矢印Aで示す位置に照射された場合には、測定対象の電極31aによる複数の回折光が生じる。よって、この場合の受光量データでは、図15(1)に示すように、各次数の表面反射光像と裏面反射光像とが交互かつ次数の順に並んだ状態となる。これに対し、前記矢印B,Cで示したように、帯状光5が測定対象外の電極にかかる位置に照射された場合には、測定対象の電極31aによる光の回折が起こりにくい状態となる。このため、受光量データでは、図15(2)に示すように、0次の反射光像P,pを除き、顕著な反射光像が表れない状態となる。
この実施例では、あらかじめ測定対象領域300に適切に帯状光5を照射できた場合の受光量データの理論曲線から0次以外の所定の次数(図15の例では2次とする。)の表面反射光および裏面反射光の強度を求め、これらを足し合わせた強度を基準値として、コントローラ2Sのメモリ内に登録する。一方、前記CCD122から得た実際の受光量データについても、2次の表面反射光像Pおよび裏面反射光像pが含まれるはずの領域Rを特定し、その領域R内の受光量を抽出する。そして、この領域Rから抽出した受光量を前記基準値と比較することによって、測定に必要な回折光が得られているか否かを判断する。
なお、受光量データ中の領域Rを特定する際には、前記図10と同様の手順で、最大のピークと2番目に大きいピークとが並ぶ領域を抽出した後、前記(2)式の距離aを2倍した値に基づき、領域Rの位置を特定する。また、領域R内の受光量は、この領域R内の受光量データを積分することによって得ることができる。
図16は、前記検査装置における処理の手順を示す。なお、この一連の手順を実行する主体は前記コントローラ2Sであるが、XYステージ7の移動制御は、コントローラ8を介して行われる。なお、この実施例でも、測定対象の電極が配列される方向がy方向であり、XYステージ7の位置調整はx方向に沿って行われるものとする。
図16の手順は、前記XYステージ7上に基板3が搬入されたことに応じてスタートする。最初のST101では、前記アライメントマークに基づき、1番目の測定対象領域300がセンサヘッド1の下方にくるようにXYステージ7の位置を調整する。
ST102では、XYステージ7の調整回数を計数するためのカウンタmをゼロリセットする。つぎのST103では、センサヘッド1を駆動し、CCD122からの受光量データを入力する。そして、ST104では、受光量データから前記した領域Rを特定して、その領域R内の受光量を抽出する。続くST105では、抽出した受光量をXYステージの現在位置とともにメモリ内に保存する。なお、XYステージ7の現在位置は、たとえばxy座標系におけるステージの原点の座標により表すことができる。
ST106では、前記XYステージ7をx軸方向に沿って所定量Δxだけ移動する。ST107では、前記カウンタmを1つ大きな値に更新する。この更新後のmが所定のしきい値M以下であれば、ST108からST103に戻る。
上記のようにして、XYステージ7の位置を調整しつつ受光量データを取り込む処理をM回実行し、毎時の領域R内の受光量とXYステージの位置とを対応づけてメモリに保存する。この処理が終了すると、ST109に進み、保存された受光量を前記した基準値と比較する。そして、基準値との差が最も小さい受光量に対応するXYステージ7の位置を、測定に最適な位置であると判別する。
ST110では、前記ST109で判別した最適位置にXYステージ7を移動し、ST111で測定処理を実行する。なお、この測定処理では前記図12に示したのと同様の手順を実行するので、ここでは詳細な説明を省略する。
以下、他の測定対象領域300についても、同様にST101〜111の処理を実行する。すべての測定対象領域300に対する処理が終了すると、ST112が「YES」となってST113に進み、測定対象領域300毎の測定結果に基づき、前記電極の配列パターンの良否を判定する。そして、ST114において、モニタ2a(図14に示す。)や図示しない上位システムなどに前記判定処理の結果を出力し、しかる後に処理を終了する。
上記の図16の手順によれば、いずれの測定対象領域300に対しても、前記図13に矢印Aで示した位置に帯状光5を照射して測定処理を行うことができるから、測定対象の電極により生じた回折光の表面反射光像を用いて、前記電極の配列パターンを精度良く測定することが可能となる。よって、検査の精度を大幅に向上して、信頼性の高い検査装置を提供することができる。
なお、上記実施例の検査装置では、説明を簡単にするために、センサヘッド1を固定配備するとしたが、実際の仕様では、検査対象の電極の配列周期Λに合わせて前記(4)式の距離Lを変動できるように、センサヘッド1を上下動可能に配備するのが望ましい。この場合、コントローラ2Sに検査対象の基板3の厚みtや電極31の周期Λを入力することによりLの値を求め、この値に応じてセンサヘッド1の高さを調整することができる。また、測定処理時に、受光量データから各次数の表面反射光像を特定する処理(前記図10のST23に対応する処理)においても、入力されたΛの値に基づき前記距離aを求めることによって、各表面反射光像の位置を特定することができる。
この発明にかかる光学式測定装置の外観および使用例を示す図である。 光学式測定装置の電気構成を示すブロック図である。 ガラス基板の構成を測定対象のパラメータおよび測定方法とともに示す図である。 投光部および受光部の主要構成を作用とともに示す図である。 照射光および反射光の進行状態を示す図である。 表面反射光と裏面反射光との好ましい分布の関係を示す図である。 図6の分布曲線を得るのに必要な条件を示す図である。 図7のa,bを反射光の光路により示した図である。 表面反射光像の幅wにかかる定義を示す図である。 表面反射光の強度検出処理の手順を示すフローチャートである。 強度の計測方法を示す図である。 測定処理の手順を示すフローチャートである。 帯状光の照射位置について、良好な例と良好でない例とを対比させて示す図である。 電極検査用の検査装置の構成例を示す図である。 検査対象領域と帯状光との位置合わせのための受光量データの処理を説明する図である。 検査の手順を示すフローチャートである。 従来の測定方法にかかる光学系の構成を光の進行状態とともに示す図である。 図17の光学系により得られる表面反射光と裏面反射光との分布の関係を示す図である。 図17の光学系における問題点を示す図である。
符号の説明
1 センサヘッド
2,2S コントローラ
3 ガラス基板
5,6 帯状光
7 XYステージ
11 投光部
12 受光部
21 CPU
27 センサ制御回路
31,31a,31b 電極
111 レーザーダイオード
114 集光レンズ
122 一次元CCD
表面反射光像
裏面反射光像

Claims (9)

  1. 透光性を有する基板の表面に周期性をもって配列された構造物を測定対象として、前記基板の表面に対し、複数の構造物を横切るように光を照射したときに生じる回折光を用いて前記構造物の周期配列構造を測定する装置であって、
    前記構造物の配列方向に沿う一辺を有し、その一辺が基板表面に接触した状態で起立する仮想平面を入射面として、前記構造物の配列方向における大きさが徐々に小さくなるような集束光を基板の表面に対して斜めに入射させる投光部と、
    少なくとも一方向に沿って配列された複数の受光用画素を含む撮像素子であって、前記集束光に対する基板からの反射光に含まれる各次数の回折光を前記画素の一配列方向において受光するように配置された撮像素子を含む受光部とを具備し、
    前記撮像素子上において、前記集束光により前記基板から生じた表面反射光のm次の回折光(mは任意の整数であって、前記基板から生じた各回折光の並びにおいて前記投光部から遠ざかる方向を正方向として値が変化する。)が入射する位置と(m+1)次の回折光が入射する位置との間に裏面反射光のm次の回折光が入射するように、前記基板に対する投光部の距離ならびにその集束光の照射角度と、前記基板に対する受光部の距離ならびに前記基板に対する撮像素子の受光面の角度が調整されている光学式測定装置。
  2. 請求項1に記載された光学式測定装置であって、
    前記撮像素子の画素配列のうち前記回折光が入射可能な範囲から得られた受光量の分布データから最大の受光量を抽出するとともに、この最大受光量および前記投光部と受光部との位置関係に基づき、前記受光量の分布データの中から各次数の表面反射光の強度を個別に抽出する抽出手段と、前記抽出手段により抽出された各表面反射光の強度を用いて前記構造物を測定する測定手段とを具備する光学式測定装置。
  3. 請求項2に記載された光学式測定装置であって、
    測定対象の構造物の配列周期を入力する入力手段と、前記入力手段により入力された配列周期を用いて前記撮像素子における各次数の表面反射光の入射位置の間隔を算出する算出手段とを具備し、
    前記抽出手段は、前記撮像素子の画素配列のうち前記回折光が入射可能な範囲から得られた受光量の分布データを対象として、この受光量の分布データから最大のピークと2番目に大きなピークとが並ぶ部分を抽出し、この2つのピークのうち、各ピークの並びを前記基板から生じた各回折光の並びに合わせたときに前記投光部に近くなる方のピークを0次の表面反射光の入射位置として特定するとともに、この入射位置から前記算出手段により算出された間隔のm倍に相当する距離だけ離れた位置をm次の表面反射光の入射位置として特定し、特定された各入射位置に基づき各次数の表面反射光の強度を抽出する光学式測定装置。
  4. 請求項1に記載された光学式測定装置であって、
    前記構造物が配列されていない測定対象と同種の基板に投光部からの光を照射したときに基板から生じる反射光について前記撮像素子への入射位置を表すデータがあらかじめ登録された登録手段と、
    前記測定対象の基板について、前記撮像素子の画素配列のうち前記回折光が入射可能な範囲から得られた受光量の分布データの中から前記登録手段に登録された入射位置に対応する受光量を抽出するとともに、この受光量の抽出値および前記投光部と受光部との位置関係に基づき、受光量の分布データの中から各次数の表面反射光の強度を個別に抽出する抽出手段と、
    前記抽出手段により抽出された各表面反射光の強度を用いて前記構造物を測定する測定手段とを具備する光学式測定装置。
  5. 請求項4に記載された光学式測定装置であって、
    測定対象の構造物の配列周期を入力する入力手段と、前記入力手段により入力された配列周期を用いて前記撮像素子における各次数の表面反射光の入射位置の間隔を算出する算出手段とを具備し、
    前記登録手段には、前記反射光の入射位置を表すデータとして、あらかじめ前記撮像素子の画素配列のうちの前記回折光が入射可能な範囲から抽出した所定大きさの範囲が登録されており、
    前記抽出手段は、前記撮像素子の画素配列のうち前記登録手段に登録された範囲において最大のピークと2番目に大きなピークとが並ぶ部分を抽出し、この2つのピークのうち、各ピークの並びを前記基板から生じた各回折光の並びに合わせたときに前記投光部に近くなる方のピークを0次の表面反射光の入射位置として特定するとともに、前記回折光が入射可能な全範囲からの受光量の分布データに対し、前記0次の表面反射光の入射位置から前記算出手段により算出された間隔のm倍に相当する距離だけ離れた位置をm次の表面反射光の入射位置として特定し、特定された各入射位置に基づき各次数の表面反射光の強度を抽出する光学式測定装置。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載された光学式測定装置であって、
    前記構造物の配列方向に直交する方向に対する投光部の位置を調整するための位置調整手段と、前記撮像素子により得られた受光量の分布データを用いて、前記位置調整手段による位置調整処理を制御する制御手段とを具備し、
    前記制御手段は、前記位置調整手段に位置調整処理を行わせる都度、その状態下で得られた受光量の分布データから0次の表面反射光および0次の裏面反射光のいずれにも対応しない範囲の受光量を抽出する手段と、前記抽出された受光量を所定の基準値と比較する手段と、前記比較処理の結果を用いて、前記基板と投光部とについて測定に適した位置関係を判別する手段とを含んで成る光学式測定装置。
  7. 透光性を有する基板の表面に周期性をもって配列された構造物を測定対象として、前記基板の表面に対し、複数の構造物を横切るように光を照射したときに生じる回折光を用いて、前記構造物の周期配列パターンを測定する方法であって、
    前記構造物の配列方向に沿う一辺を有し、その一辺が基板表面に接触した状態で起立する仮想平面が入射面となるように設定された投光部により、前記構造物の配列方向における大きさが徐々に小さくなるような集束光を基板の表面に対して斜めに入射させ、
    少なくとも一方向に沿って配列された複数の受光用画素が配列された撮像素子を、前記集束光により前記基板から生じた表面反射光のm次の回折光(mは任意の整数であって、前記基板から生じた各回折光の並びにおいて前記投光部から遠ざかる方向を正方向として値が変化する。)が入射する位置と(m+1)次の回折光が入射する位置との間に裏面反射光のm次の回折光が入射するように配置して、前記投光部からの集束光に対する基板からの反射光を受光することを特徴とする光学式測定方法。
  8. 請求項7に記載された光学式測定方法において、
    前記撮像素子の画素配列のうち前記回折光が入射可能な範囲から得られた受光量の分布データから最大の受光量を抽出するとともに、この最大受光量および前記投光部と受光部との位置関係に基づき、前記受光量の分布データの中から各次数の表面反射光の強度を個別に抽出し、抽出された各表面反射光の強度を用いて前記構造物を測定するようにした光学式測定方法。
  9. 請求項7または8に記載された光学式測定方法において、
    前記構造物に対する光の照射位置を構造物の配列方向に直交する方向に沿って移動させながら、撮像素子により得られた受光量の分布データを用いて前記照射位置が測定に適した位置であるか否かを判別するステップを繰り返し実行し、
    前記判別のステップでは、前記撮像素子により得られた受光量の分布データから0次の表面反射光および0次の裏面反射光のいずれにも対応しない範囲の受光量を抽出するステップと、前記抽出された受光量を所定の基準値と比較するステップとを実行し、前記基準値を上回る受光量が得られたとき、その時点での光の照射位置が測定に適していると判別する光学式測定方法。
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