JP2013228264A - 突出部高さ測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】突起部が正反射しにくい形状をしていたり、突起部が小さい場合でも、平面から突出した高さを高精度で測定できる、突出部高さ測定装置及び方法を提供する。
【解決手段】測定対象物に向けて第1のライン光を第1の方向から照射する第1ライン光照射部3と、突出部に向けて第2のライン光を第2の方向から照射する第2ライン光照射部4と、測定対象物の表面で反射した第1のライン光及び突出部の表面で反射した第2のライン光を第3の方向から撮像する撮像部5と、第1及び第2のライン光の入射角度及び撮像部で撮像された位置並びに撮像角度に基づいて突出部の高さを求める演算部とを備え、第1のライン光の入射角度及び撮像部撮像角度は、測定対象物表面に対して正反射の位置にあり、第2のライン光の入射角度は第1のライン光の入射角度と異なることを特徴とする突出部高さ測定装置1である。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体装置のチップや基板平面等の上に複数分布している突出部の前記平面から突出した高さ(いわゆる、バンプ高さ)を測定する、突出部高さ測定装置に関する。
従来は、測定対象となる基板平面に対し、斜め方向からライン状の光線を照射し、前記平面に対して垂直若しくは、前記ライン状の光線が正反射する方向から、ライン状の光線を撮像し、撮像したライン状の光線の相対位置と、撮像角度とに基づいて(いわゆる光切断原理によって)、基板平面から突出した突出部の高さを測定していた。
図10は、従来の突出部高さ測定装置を示す斜視図である。
図11は、従来の突出部高さ測定装置を正面図であり、図10に対応している。
従来の突出部高さ測定装置1zは、基板10表面上に点在する突出部10bの高さを測定するために、照明部3zと観察部5zとを含んで構成されている。照明部3zは、ライン照明31zを含んで構成されている。ライン照明31zは、表面に対する法線10vと角度θ1をなして、基板10の被測定領域に向けてライン光32zが照射されるように配置されている。
観察部5zは、レンズなどを含む鏡筒54zと、撮像カメラ55zとを含んで構成されており、基板10の表面及び突出部10bで反射した光53zを観察できるように、表面に対する法線10vと角度θ1をなして、配置されている。
特開平6−167322号公報 特開平10−209227号公報
従来の突出部高さ測定装置1zでは、基板表面で反射された光と、突出部表面で反射した光とでは、強度が異なるため、突出部が小さいと、突出部表面で反射した光の強度も下がる。つまり、撮像される輝点が小さい。この現象は、突出部が球面などの正反射しにくい形状である場合に顕著に表れる。
さらに、突出部が小さく、照射ビームの幅に対して十分な差がない場合、基板表面の位置を示すビームの厚みが太く明るいのに対し、突出部の頭頂部を示す輝点が小さく暗い状態で撮像されるため、正確な高さ測定を行うことが難しかった。
図12は、従来の突出部高さ測定装置の観察部で撮像された例示画像であり、本来測定したい突出部10bの頭頂部を示す輝点Brが小さく観察されている一方、測定対象ではない基板表面からの反射光Aや突出部の隙間から回り込んだ光F’が強く観察されている様子を示している。
そこで本発明は、突出部が正反射しにくい形状をしていたり、突出部が小さい場合でも、平面から突出した高さを高精度で測定できる、突出部高さ測定装置及び方法を提供することを目的とする。
以上の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、
測定対象物の表面に突出した突出部の高さを測定する突出部高さ測定装置であって、
前記測定対象物を載置する載置台と、
前記測定対象物に向けて第1のライン光を第1の方向から照射する第1ライン光照射部と、
前記突出部に向けて第2のライン光を第2の方向から照射する第2ライン光照射部と、
前記第1のライン光が前記測定対象物の表面で反射した第1の反射光と、前記第2のライン光が前記突出部の表面で反射した第2の反射光とを、第3の方向から撮像して画像イメージとして取得する撮像部とを備え、
前記観察対象物表面の法線に対して、前記第1の方向は第1の角度をなしており、前記第2の方向は第2の角度をなしており、前記第3の方向は第3の角度をなしており、
前記撮像部で取得した画像イメージのうち、前記第1の反射光により生じた輝点の位置情報と、前記第2の反射光により生じた輝点の位置情報とを取得する画像処理部を備え、
前記第1の角度と、前記第2の角度と、前記第3の角度と、前記第1の反射光により生じた輝点の位置情報と、前記第2の反射光により生じた輝点の位置情報とに基づいて前記突出部の高さを求める演算部とを備え、
前記第1の方向と前記第3の方向とは、前記測定対象物表面に対して正反射の位置にあり、
前記第1の角度と、前記第2の角度とは異なる角度である
ことを特徴とする突出部高さ測定装置である。
上記の突出部高さ測定装置を用いるので、
照射された第1のライン光のうち、基板表面で反射する正反射光が最も強い光として、エリアカメラに撮像される。
一方、照射された第2のライン光のうち、バンプ頭頂部で反射した散乱光がエリアカメラにて撮像されるが、基板表面が鏡面に近い場合、基板表面で反射した光のほとんどが正反射するためエリアカメラにて撮像されない。或いは、基板表面が鏡面ではない場合には、弱い散乱光成分のみがエリアカメラにて撮像される。
そのため、第1のライン光を用いて基板表面の位置を計測し、第2のライン光を用いて突出部位置を計測し、第1及び第2ライン光の入射角度と、エリアカメラの観察角度とに基づいて、突出部高さを測定することができる。
請求項2に記載の発明は、
前記第1の角度に対して、前記第2の角度が大きい
ことを特徴とする、請求項1に記載の突出部高さ測定装置置である。
上記の突出部高さ測定装置を用いれば、
前記第2のライン光の入射角度が小さい場合に比べて、基板表面からの反射光と突出部からの反射光の撮像位置の差H’が実際の突出部高さhに対して大きく拡大される。その結果精度よく突出部高さを測定することが可能となる。また、ノイズ成分(いわゆる、ワンバウンド輝点)の影響を軽減できる。そのため、より正確に突出部高さ測定することができる。
請求項3に記載の発明は、
第1のライン光の光量を調節する第1ライン光光量調節部又は、
第2のライン光の光量を調節する第2ライン光光量調節部を備えた、
ことを特徴とする、請求項1又は2のいずれかに記載の突出部高さ測定装置である。
上記の突出部高さ測定装置を用いれば、
基板表面の位置を計測するための第1のライン光と、突出部位置を計測するための第2のライン光を、それぞれの計測に適切な光量に設定することができ、撮像時のサチュレーションを抑えることができる。そのため、小さなバンプでも明るい輝点の画像を撮像できるので、より正確に突出部高さ測定することができる。
請求項4に記載の発明は、
第1ライン光照射部から測定対象物の被測定領域までの光路長に対して、
第2ライン光照射部から測定対象物の被測定領域までの光路長の方が長い
ことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の突出部高さ測定装置である。
上記の突出部高さ測定装置を用いれば、
第1ライン光照射部の照射部と第2ライン光照射部とが近づけられない位置関係に設置したい場合でも、第1ライン光照射部又は第2ライン光照射部のどちらか一方のみ、光路長が長くなるように、前後にずらして配置することができる。この場合、第1ライン光及び第2ライン光の入射角度を選択する幅が広がるため、より適切な入射角度に設定した配置をすることができるので、より正確に突出部高さ測定することができる。
請求項5に記載の発明は、
第1のライン光の厚みを調節する第1ライン光厚み調節部又は、
第2のライン光の厚みを調節する第2ライン光厚み調節部を備えた
ことを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の突出部高さ測定装置である。
上記の突出部高さ測定装置を用いれば、
基板表面の位置を計測するための第1のライン光と、突出部位置を計測するための第2のライン光を、それぞれの計測に適切な厚みに設定することができる。
さらに、上述の発明のように光路長を変えた場合、光路長の変化に伴って当該ライン光の厚みが変化してしまうことを防ぐことができる。
請求項6に記載の発明は、
第1のライン光の偏光を調節する第1ライン偏光調節部又は、
第2のライン光の偏光を調節する第2ライン偏光調節部を備えた
ことを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の突出部高さ測定装置である。
上記の突出部高さ測定装置を用いれば、
基板表面の位置を計測するための第1のライン光のうち、基板表面で反射する光を適切な強度に調節してエリアカメラで撮像し、
突出部位置を計測するための第2のライン光のうち、突出部で反射する光を適切な強度に調節してエリアカメラで撮像することができる。そのため、小さなバンプでも明るい輝点の画像を撮像できるので、より正確に突出部高さ測定することができる。
請求項7に記載の発明は、
第1のライン光の波長と、第2のライン光の波長とが、異なる波長である
ことを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の突出部高さ測定装置である。
上記の突出部高さ測定装置を用いれば、
カラー画像を撮像できるエリアカメラを用いて、基板表面の位置を計測するための第1のライン光と、突出部位置を計測するための第2のライン光とを区別して認識することができる。
請求項8に記載の発明は、
第1ライン光照射部と第2ライン光照射部とは、
それぞれ共通する光源部と、前記光源部から照射された光を分岐する光分岐器と、
光分岐器から分岐照射された光の方向を変える反射器又は偏光器とで構成されている
ことを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の突出部高さ測定装置である。
上記の突出部高さ測定装置を用いれば、
共通する1つの光源から、2つのライン光を照射することができる。さらに、この形態であれば、反射器や偏光器の配置や種類を変えることで、第1ライン光と第2ライン光について、入射角度が異なるように配置したり、光量や厚みを調節したり、一方の光路長を長くしたり、偏光方向を別々に設定したりすることが容易にできる。
突出部が正反射しにくい形状をしていたり、突出部が小さい場合でも、平面から突出した高さを高精度で測定できる。
本発明を具現化する形態の一例を示す斜視図である。 本発明を具現化する形態の一例を示す正面図である。 本発明を具現化する形態の一例を示す部分拡大正面図である。 本発明を具現化する形態の一例を示すシステム構成図である。 本発明を具現化する形態の別の一例を示す正面図である。 本発明を具現化する形態の別の一例を示す部分拡大正面図である。 本発明を具現化する形態の一例で球状突出部を観察する様子示す部分拡大正面図である。 本発明を具現化する形態の別の一例球状突出部を観察する様子示す部分拡大正面図である。 本発明を具現化する形態のさらに別の一例を示す正面図である。 従来の突出部高さ測定装置を示す斜視図である。 従来の突出部高さ測定装置を示す正面図である。 従来の突出部高さ測定装置の観察部で撮像された例示画像である。
本発明を実施するための形態について、図を用いながら説明する。
図1は、本発明を具現化する形態の一例を示す斜視図である。
各図において直交座標系の3軸をX、Y、Zとし、XY平面を水平面、Z方向を鉛直方向とする。特にZ方向は矢印の方向を上とし、その逆方向を下と表現する。
本発明を具現化する突出部高さ測定装置1は、載置台23と、第1ライン光照射部3と、第2ライン光照射部4と、撮像部5と、演算部8とを含んで構成されている。
[基板載置台]
基板載置台23は、測定対象物となる基板10を載置するものである。
具体的には、基板載置台23は、上面が平坦に加工された金属板材に溝や孔が形成されたものや、多孔質セラミックを含んで構成されており、前記溝や孔、多孔質セラミックは、開閉制御用バルブを介して真空源に接続されている。そのため基板載置台23は、基板10を平坦な状態で保持することができる。
[第1ライン光照射部]
第1ライン光照射部3は、第1ライン照明部31を含んで構成されている。
第1ライン照明部31は、筐体の一端に設けられた出射口31vから、所定の厚み32tと所定の幅32wを有するシート状の光線(いわゆる、ライン光)を外部に照射するものである。具体的には、第1ライン照明部31は、内部にレーザダイオードが光源として組み込まれており、当該レーザダイオードから発せられたビームをシリンドリカルレンズを通過させたり、シリンドリカルミラーで反射させたりして、所定の厚み32tを保った状態で幅方向(図で示すX方向)に引き延ばした光を第1のライン光32として、出射口31vから外部に照射する。なお、このライン光は、スリット光、帯状光線、ライトシートと呼ばれる場合もある。
第1ライン照明部31は、上記形態のほか、光源にレーザ光線を用い、ポリゴンスキャナと組み合わせて、幅方向(X方向)に高速でスキャン照射するものであったり、光源にランプやLEDなどを用い、照射された光を組合せレンズを用いて成形したり、スリットを通過させたりしてライン状に成形したものであっても良い。
第1ライン照明部31は、突出部高さ測定装置1のフレーム(図示せず)に連結して取り付けられており、第1のライン光32が、基板10に向けて第1の方向から照射される様に配置されている。そのため、第1ライン光照射部3は、基板10に向けて第1のライン光32を第1の方向から照射することができる。なお、第1の方向から基板10に向けて照射された第1のライン光32は、基板10の表面で反射し、その一部が、第3の方向に反射した第1の反射光53aとして後述の撮像部5で撮像される。
[第2ライン光照射部]
第2ライン光照射部4は、第2ライン照明部41を含んで構成されている。
第2ライン照明部41は、筐体の一端に設けられた出射口41vから、所定の厚み42tと所定の幅42wを有するシート状の光線(いわゆる、ライン光)を外部に照射するものである。
具体的には、第2ライン照明部41は、第1ライン照明部31と同様の構成をしており、所定の厚み42tを保った状態で幅方向(図で示すX方向)に引き延ばした光を第2のライン光42として、出射口41vから外部に照射する。
第2ライン照明部41は、突出部高さ測定装置1のフレーム(図示せず)に連結して取り付けられており、第2のライン光42が、基板10に向けて第2の方向から照射される様に配置されている。そのため、第2ライン光照射部4は、基板10に向けて第2のライン光42を第2の方向から照射することができる。なお、第2の方向から基板10に向けて照射された第2のライン光42は、基板状の突出部10bの表面で反射し、その一部が、第3の方向に反射した第2の反射光53bとして後述の撮像部5で撮像される。
[撮像部]
撮像部5は、鏡筒54と、撮像カメラ55とを含んで構成されている。
鏡筒54は、レンズなどの光学素子が組み込まれて構成されており、撮像カメラ55に取り付けられている。鏡筒54は、第1の方向から基板10に向けて照射された第1のライン光32が、基板10の表面で反射し、第3の方向に反射した第1の反射光53aと、第2の方向から基板10に向けて照射された第2のライン光42が、基板状の突出部10bの表面で反射し、第3の方向に反射した第2の反射光53bとを通過させ、撮像カメラ55の受光部に結像させる。
撮像カメラ55は、エリアカメラを用い、レンズ54を通して結像された、第1の反射光53aと第2の反射光53bとを含む反射光53を、イメージエリアセンサで画像イメージとして取得し、取得した画像イメージを、画像信号又は画像データとして外部に出力する。具体的には、前記イメージエリアセンサは、CCDやCMOSなどの受光素子が2次元的に配列されたものが例示できる。
撮像カメラ55は、突出部高さ測定装置1のフレーム(図示せず)に連結して取り付けられており、基板10の表面で反射した第1のライン光及び突出部10bの表面で反射した第2のライン光を第3の方向から撮像する様に配置されている。
図2は、本発明を具現化する形態の一例を示す正面図であり、図1に示した図と対応している。
この時、被測定領域の中心に、基板10の表面に対する法線10vを設定すると、法線10vに対して、第1のライン光32が照射される第1の方向は、第1の角度θ1をなして、第1ライン照明部31が配置されている。同様に、第2のライン光42が照射される第2の方向は、第2の角度θ2をなして、第2ライン照明部41が配置されている。
撮像カメラ55で撮像される反射光53が照射される第3の方向は、第3の角度θ3をなして、撮像カメラ55が配置されている。
また、第1ライン照明部31と撮像カメラ55とは、法線10vを挟んで対向する位置(つまり、測定対象物に対して正反射の位置)に配置されている。
なお、第1の角度θ1と、第2の角度θ2とは異なる角度で、第1ライン照明部31と第2ライン照明部41が配置されている。
[高さ測定のためのキャリブレーション]
図3(a)は、本発明を具現化する形態の一例を示す部分拡大正面図であり、基板10に向けて照射された第1のライン光32と、基板10の表面から第3の方向に反射した第1の反射光53aと、基板10に向けて照射された第2のライン光42と、基板10の表面から第3の方向に反射した第2の反射光53bと、撮像カメラ55の受光素子56との位置関係が示されている。
交点Mの、基板10の表面からの高さSbについて、下記の様にして算出する。
まず、第1のライン光32と、第2のライン光42とが交わる点を、交点Mと定義する。また、交点Mから第3の方向(つまり、矢印53vに示す方向)に進んだと仮に定義する光が、受光素子56に入射する位置を、基準位置orgと定義する。
基板10の表面上の点B1から第3の方向に反射した第1の反射光53aが、受光素子56に入射する位置を、位置f1bと定義する。
基板上の表面上の点B2から第3の方向に反射した第2の反射光53bが、受光素子56に入射する位置を、位置f2bと定義する。
なお、各位置org,f1b,f2bは、受光素子56上の画素座標値によって表すことができる。さらに、受光素子56の最端位置56zを0ピクセルとし、矢印56vに示す方向に画素座標値が増えていくものとする(以下、同様)。具体例を示すと、矢印56方向に、1080ピクセルを持つ受光素子を用いた場合、例えば図3(a)に示す位置orgは100ピクセル、位置f2bは700ピクセル、位置f1bは900ピクセルとして出力される。
続いて、高さの測定及びそのためのキャリブレーションに用いる式について説明する。
突出部の高さについては、Z方向に上向きを正の値として取り扱う。
交点Mの基板10の表面からの高さSbは、基準位置org、位置f1b,f2bから下記の様にして算出される。
交点Mに対する位置B1の高さに対応する、基準位置orgから位置f1bまでの距離L1bは、以下の数式(1)で表される。
Figure 2013228264
一方、交点Mに対する位置B2の高さに対応する、基準位置orgから位置f2bまでの距離L2bは、以下の数式(2)で表される。
Figure 2013228264
交点Mの基板10の表面からの高さSbは、以下の数式(3)(4)で表される。
なお、距離L1b,L2bと、高さSbの値は、図3(a)に示すように、交点Mが基板10の表面より上にあれば、負の値となる。逆に、交点Mが基板10の表面より下にあれば正の値となる。
Figure 2013228264
Figure 2013228264
距離L1bと距離L2bを算出するに当たって、基準位置orgは未知の値であるが、
高さSbが変化すると、距離L1bと距離L2bとは比例して変化する。
よって、比例定数Kを定義すると、以下の数式(5)で表される。
Figure 2013228264
比例定数Kを構成する、距離L1bと距離L2bは、それぞれ上述の数式(3)(4)を変形すると、以下の数式(6)(7)で表される。
Figure 2013228264
Figure 2013228264
よって、比例定数Kは、以下の数式(8)で表され、角度θ1,θ2,θ3の関係から算出できる。
Figure 2013228264
さらに数式(1)(2)(5)(8)より、比例定数Kは、次の数式(9)で表される。
Figure 2013228264
数式(9)を変形すると、基準位置orgは、以下の数式(10)で表され、位置f1bと、位置f2bと、角度θ1,θ2,θ3の関係から算出した比例定数Kに基づいて、算出することができる。
Figure 2013228264
上述の手順は、測定前に行うものであり、キャリブレーションと呼ぶ。
[突出部の高さ測定]
次に、本発明を適用させて、基板10上の突出部10bの高さhを求める手順を説明する。
図3(b)は、本発明を具現化する形態の一例を示す部分拡大正面図であり、基板10に向けて照射された第1のライン光32と、基板10の表面上の点Bから第3の方向に反射した第1の反射光53aと、基板10に向けて照射された第2のライン光42と、基板上の突出部10b上の点Tから第3の方向に反射した第2の反射光53bと、撮像カメラ55の受光素子56との位置関係が示されている。
このとき、基板上の突出部10bの高さhは、第3の方向に反射した第1の反射光53aが受光素子56に入射した位置f1と、第3の方向に反射した第2の反射光53bが受光素子56に入射した位置f3と、前記角度θ1〜θ3との関係に基づいて算出される。具体的な算出式については、以下に示す。
交点Mの基板10の表面からの高さSは、基準位置org、位置f1,f3から下記の様にして算出される。
交点Mに対する位置Bの高さに対応する、基準位置orgから位置f1までの距離L1は、以下の数式(11)で表される。
Figure 2013228264
一方、交点Mに対する位置Tの高さに対応する、基準位置orgから位置f3までの距離L3は、以下の数式(12)で表される。
Figure 2013228264
交点Mの基板10の表面からの高さSは、以下の数式(13)(14)で表される。
なお、距離L1,L3と、高さSの値は、図3(b)に示すように、交点Mが基板10の表面より上にあれば、負の値となる。逆に、交点Mが基板10の表面より下にあれば正の値となる。
Figure 2013228264
突出部10b上に第2のライン光42が照射される点Tと、点Tと交点Mとの距離X’を定義すると、距離X’は、以下の数式(14)で表される。
Figure 2013228264
一方、点Tと点Bとのz方向の距離が、求めたい高さhであり、交点Mに対応する基準位置orgと、点B,点Tに対応する位置f1,f3と、高さSの関係から、以下の数式(15)を定義することができる。
Figure 2013228264
数式(15)を変形し、距離X’を表す数式(14)より、求めたい高さhは、以下の数式(16)で表され、上述のキャリブレーションで求めた基準位置orgと、位置f1,f3と、角度θ1,θ2,θ3の関係から算出できる。
なお、上記の位置f1は、本発明にかかる第1の反射光により生じた輝点の位置情報に、位置f3は、本発明にかかる第2の反射光により生じた輝点の位置情報に、それぞれ対応する。
なお、点Tが点BよりもZ方向に上にあれば、高さhの値は、図3(b)に示すように交点Mが基板10の表面より上にあっても、逆に交点Mが基板10の表面より下にあっても、正の値として算出される。
Figure 2013228264
[システム構成]
本発明を具現化する突出部高さ測定装置1は、画像処理部7と、演算部8とをさらに含んで構成されている。
図4は、本発明を具現化する形態の一例を示すシステム構成図である。
画像処理部7は、前記撮像部で取得した画像イメージのうち、第1の反射光53aにより生じた輝点の位置情報と、第2の反射光53bにより生じた輝点の位置情報とを取得するものであり、上述した受光素子56上の位置f1,f3を検出するものである。さらに画像処理部7は、上記キャリブレーションにおいて、第1の反射光53aにより生じた輝点の位置情報と、第2の反射光53bにより生じた輝点の位置情報とを取得し、位置f1b,f2bを検出する。
具体的には、以下のように構成されている。
画像処理部7は、撮像カメラ55に接続された画像処理ユニット70と、画像処理ユニット70の実行プログラムを含んで構成されており、撮像カメラ55から出力された画像イメージに対応する画像信号又は画像データが入力される。画像処理部7では、入力された画像イメージに含まれる輝点を検出する画像処理が行われ、輝点の位置情報が取得される。取得された輝点の位置情報は、演算部8に出力される。
演算部8は、画像処理部7で取得された各点の位置に基づいて、突出部10bの高さhを求めるものである。
具体的には、演算部8は、画像処理ユニット70に接続された制御用コンピュータ80と、制御用コンピュータ80の実行プログラムを含んで構成されており、基準位置orgを算出する数式(10)や、求めたい高さhを算出する数式(16)、角度θ1,θ2,θ3が登録されている。そして、実行プログラムに基づいて、求めたい高さhを算出するための演算が逐次行われるように構成されている。
突出部高さ測定装置1は、画像処理部7と演算部8とが上述の様な構成をしているので、反射光53が受光素子56に入射した位置に基づいて、基板上の突出部10bの高さhを求めることができる。
[基板移動部]
本発明を具現化する突出部高さ測定装置1は、基板移動部2と、制御部9とをさらに含んで構成しても良い。
基板移動部2は、突出部高さ測定装置1のフレームに取り付けられた第1ライン光照射部3と、第2ライン光照射部4と、撮像部5に対して、載置台23を相対移動させるものである。具体的には、基板移動部2は、突出部高さ測定装置1の装置ベース(図示せず)上に載置されたY軸ステージ21と、Y軸ステージ21上に取り付けられたX軸ステージ22と、X軸ステージ22上に取り付けられた基板載置台23とを含んで構成する。
Y軸ステージ21は、その上に取り付けられたX軸ステージ22をY方向に所定の速度で移動させ、所定の位置に位置決め移動させ、静止させるものである。
X軸ステージ22は、その上に取り付けられた基板載置台23をX方向に所定の速度で移動させ、所定の位置に位置決め移動させるものである。
制御部9は、基板移動部2を所定の速度で移動させ、所定の位置で静止させるものである。具体的には、制御部9は、Y軸ステージ21やX軸ステージ22と接続された位置決め制御ユニット90と、位置決め制御ユニット90の実行プログラムを含んで構成されている。位置決め制御ユニット90は、Y軸ステージ21やX軸ステージ22をそれぞれ独立して制御し、基板載置台23をX,Y方向に独立して、所定の速度で移動させ、所定の位置に静止させる。
Y軸ステージ21やX軸ステージ22が制御され、基板10をどのように移動し、静止させるかは、制御用コンピュータ80から位置決め制御ユニット90に送信される、位置決め指令に基づいて制御が行われる。位置決め制御ユニット90から制御用コンピュータ80には、Y軸ステージ21やX軸ステージ22の現在位置情報が送信される。制御用コンピュータ80は、上述の演算により求められた、基板上の突出部10bの高さhと、Y軸ステージ21やX軸ステージ22の現在位置情報とを併せて取得することができる。
基板移動部2と、制御部9とをさらに含んだ突出部高さ測定装置1は、上述の様な構成をしているので、基板載置台23上に載置された基板10を、X,Y方向に所定の速度で移動させ、所定の位置に静止させることができ、第1ライン光照射部3と、第2ライン光照射部4と、撮像部5に対して、相対移動させることができる。そうすることで、基板10の一部の被観察領域に対して第1のライン光32と第2のライン光42を照射して、反射光53を撮像して、当該一部の被観察領域に含まれる突出部10bの高さを測定するように構成した場合であっても、基板10をX,Y方向に独立して移動させて撮像し、基板10全面に対して、突出部の高さを自動的に測定することができる。
つまり、撮像カメラ55が基板10上の一部の被観察領域を観察できるように構成されている場合、一度に基板10上の突出部10bの高さを取得することができなかった。しかし、基板10をX,Y方向に独立して移動させて小分けに撮像(いわゆる、分割撮像)を行い、後で前記分割撮像によって得られた測定結果を集約する。そうすることにより、最終的には、基板10全面に対して撮像を行ない、基板10上の全ての突出部10bの高さを取得したのと同様の結果が得られる。
[第1の角度θ1と第2の角度θ2との関係]
上述した第1の角度θ1と第2の角度θ2との関係についてさらに詳しく述べると、どちらが大きくても(例えば、第1の角度θ1が45度の場合、第2の角度θ2が30度であっても、60度であっても)、本発明を適用させることができる。
しかし、第1の角度θ1に対して第2の角度θ2が小さい形態の場合、高さ測定の分解能は、図3に示す距離X’に対応する距離L3の分解能となる。
そのため、第1ライン照明部31と第2ライン照明部41とを配置する際に、第1の角度θ1に対して、第2の角度θ2が大きくなるように配置することが、高さ測定の分解能を上げる観点からより好ましいと言える。
図5は、本発明を具現化する形態の別の一例を示す正面図である。
上述で図2を用いて説明した形態と比較すると、基板10に対して第1ライン光照射部3と撮像部5とは同じ位置に配置されているが、第2ライン光照射部4を構成する第2ライン照明部41が、第1ライン照明部31よりも大きな角度で配置されている。
図6は、本発明を具現化する形態の別の一例を示す部分拡大正面図である。
図6(a)は、上述で図3(a)を用いて説明した形態と異なり、第2の角度θ2が、第1の角度θ1よりも大きくなるように、第1ライン照明部31と第2ライン照明部41とが配置されている。
さらに図6(b)は、図6(a)と同様に、上述で図3(b)を用いて説明した形態と異なり、第1の角度θ1に対して第2の角度θ2が大きくなるように、第1ライン照明部31と第2ライン照明部41とが配置されている。
この形態であれば、同じ高低差の突出部10bの高さを測定する場合に、距離X’が大きくなるため、それに伴い距離L3も大きくなり、高さ測定の分解能を上げることが容易となる。
さらに、この形態であれば、下述のワンバウンド輝点の発生を防ぐことができるため、より好ましい。本発明を適用させて突出部の高さ測定をする際、Y方向に基板10を所定ピッチ動かし、静止させた状態で撮像を行う形態としても良いし、基板10をY方向に一定速度で移動させながら所定の間隔でライン光をストロボ発光させて撮像を行う形態としても良い。
図7は、本発明を具現化する形態の一例で球状突出部を観察する様子示す部分拡大正面図である。
図7(a)は、先の時刻における、突出部10bの位置と、第1のライン光32と、第2のライン光42と、撮像カメラ55で撮像される反射光53との位置関係が示されている。一方、図7(b)は、Y方向に所定ピッチPy1動いた後の時刻おける、突出部10bの位置と、第1のライン光32と、第2のライン光42と、撮像カメラ55で撮像される反射光53との位置関係が示されている。図7(b)中の破線10b1’は、図7(a)に示した先の時刻における突出部10bの位置を示している。
第1の角度θ1が第2の角度θ2よりも大きい場合、基板10の表面の反射率が高く、突出部10bが球状をしていると、以下のようになる。
即ち、図7(a)に示すような位置関係にあるとき、第2のライン光42が突出部10bの表面S1で拡散反射した光(散乱光)は、撮像素子56に照射される光53bとして矢印53vに示す方向に反射される。
一方、図7(b)に示すような位置関係にあるとき、突出部10bの表面S1’で拡散反射された光(散乱光)のうち、受光素子56にて受光される光は、突出部10bの表面S1’で反射して直接的に受光素子56に照射される第2の反射光53bと、突出部10bの表面S1’で反射してさらに基板10の表面S2で反射して受光素子56に照射されるワンバウンド光53b’と2つとなる。そのため、撮像カメラ55で取得した画像イメージには、突出部10bの表面S1’の輝点とともに、ワンバウンド光53b’による基板10の表面S2の輝点が同時に観察されることになり、突出部10bの表面S1’の輝点の正しい位置が判別できなくなる現象が発生する。このような、同時に観察される輝点をワンバウンド輝点と呼ぶ。
上記の現象を避けるために、第1の角度θ1に対して、第2の角度θ2が大きい状態で、第1ライン照明部31と、第2ライン照明部41とを配置する(例えば、第1の角度θ1が30度なら第2の角度θ2を45度としたり、第1の角度θ1が45度なら第2の角度θ2を60度とする)ことが好ましい。
図8は、本発明を具現化する形態の別の一例として、球状突出部を観察する様子示す部分拡大正面図であり、第2の角度θ2が、第1の角度θ1よりも大きくなるように、第1ライン照明部31と第2ライン照明部41とが配置されている。
図8(a)は、先の時刻における、突出部10bの位置と、第1のライン光32と、第2のライン光42と、撮像カメラ55で撮像される反射光53との位置関係が示されている。
一方、図8(b)は、Y方向に所定ピッチPy2動いた後の時刻おける、突出部10bの位置と、第1のライン光32と、第2のライン光42と、撮像カメラ55で撮像される反射光53との位置関係が示されている。図8(b)中の破線10b2’は、図8(a)に示した先の時刻における突出部10bの位置を示している。
図8(a)に示すような位置関係にあるとき、第2のライン光42が突出部10bの表面S1で反射した光は、撮像素子56に照射される光53bとして矢印53vに示す方向に反射される。
一方、図8(b)に示すような位置関係にあるとき、第2のライン光42が突出部10bの表面S1で反射した光は、撮像素子56にて観察されない。或いは、ワンバウンド輝点が同時に観察されることがないため、突出部10bの表面S1の輝点の正しい位置が判別できなくなるといった現象は発生しない。第2のライン光42が表面S0で反射してさらに突出部10bの表面S1’で反射して受光素子56に照射されるワンバウンド光53b’がワンバウンド輝点だが、上述のように同時に観察されることがないため、問題とならない。
[2つのライン光の光量調節]
突出部高さ測定装置1を構成する第1ライン光照射部3は、第1ライン照明部31と接続された光量調節ユニット38をさらに含んで構成しても良い。または、突出部高さ測定装置1を構成する第1ライン光照射部4は、第2ライン照明部41と接続された光量調節ユニット48をさらに含んで構成しても良い。
光量調節ユニット38は、第1ライン照明部31と接続されており、第1のライン光32の光量を調節するためのものである。光量調節ユニット48は、第2ライン照明部41と接続されており、第2のライン光42の光量を調節するためのものである。
具体的には、光量調節ユニット38,48は、第1ライン照明部31や第2ライン照明部41を構成する光源に印可する電圧や電流を調節して、光源の出力を調整するものである。
突出部高さ測定装置1において、基板10の表面の粗度や反射率が、突出部10bの表面のそれらと異なる場合、取得する画像イメージの中で、第1の反射光53aにより生じた輝点と、第2の反射光53bにより生じた輝点とで、明るさが異なる。そうすると、画像処理によってこれらの輝点のどちらかが検出できなくなる恐れがあった。しかし、光量調節ユニットが備えられていれば、双方の輝点の明るさを調節することができ、画像処理により輝点や輝線の位置が検出しやすくなる。
[2つのライン光の光路長]
上述した第1及び第2のライン光32,42は、各出射口31v、41vから基板10の被測定領域までの距離が同じにあるように配置しても、異なるように配置しても、本発明を適用させることができる。
しかし、第1の角度θ1と第2の角度θ2とが近い場合、各出射口31v、41vから基板10の被測定領域までの距離が同じにあるように配置させようとすると、第1ライン照明部31と第2ライン照明部41とが接触してしまい、所望の角度に設定できない場合がある。このような場合は、どちらか一方、或いは両方の位置をずらして、各出射口31v,41vから基板10の被測定領域までの距離が異なるような位置に配置することが好ましい。
[ライン光の厚み調節]
上述した第1のライン光32と、第2のライン光42は、所定の厚み32t,42tと、所定の幅32w,42wで、基板10に向けて照射される。
ライン光の厚み32t,42tは、測定したい突出部の高さよりも小さい寸法や、同程度の寸法、或いは大きい寸法を選択して、本発明を適用させることができる。
しかし、第1のライン光32と、第2のライン光42とは、所定の拡がり角をもって、厚み32t,42tが変化する場合がある。
また、ライン光の厚み32t,42tが、突出部10bの高さhよりも大きい場合、ライン光の厚みの中に突出部10bが埋もれてしまい、突出部10bの高さhを正しく測定できなくなる場合がある。
そのため、第1ライン照明部32は、第1のライン光32の厚み32tを調節する第1ライン光線厚み調節部を含んで構成する、或いは、第2ライン照明部42は、第2のライン光42の厚み42tを調節する第2ライン光線厚み調節部を含んで構成することが好ましい。
具体的には、第1ライン光線厚み調節部は、第1ライン照明部31において、内部に組み込まれているシリンドリカルレンズの位置を調整する機構を含んで構成したり、第1ライン照明部31の出射口31vに取り付けたスリットの太さを調整する機構を含んで構成したりする。第2ライン光線厚み調節部は、上述の第1ライン光線厚み調節部と同様の機構を含んで構成する。
そうすることで、第1のライン光32の厚み32tや、第2のライン光42の厚み42tの、どちらか一方、或いは双方を調節して、ライン光の厚み32t,42tを、突出部10bの高さhよりも小さく設定し、ライン光の厚みの中に突出部10bが埋もれることを防ぐことができる。そのため、突起部10bの表面S1で反射した光53bが撮像カメラ55で撮像されるので、受光素子56上の位置f3に基づいて、求めたい突出部10bの高さhの測定精度が向上する。
[偏光の調節]
上述した第1のライン光32と、第2のライン光42は、特に偏光方向を限定することなく、偏光手段を用いることなく、本発明を適用させることができる。
しかし、基板表面が鏡面で突出部が球面などの正反射しにくい形状である場合、第1の反射光と第2の反射光の光量に大きな差が発生するため、突出部高さの測定が難しくなることがある。このような場合、光源側もしくはカメラ側に偏光手段を配置して用いることが好ましい。
第1のライン光の偏光方向と、第2のライン光の偏光方向を同一にし、撮像側に偏光フィルタを設置することで、所望の偏光割合でエリアカメラに撮像する。この形態の場合、第1のライン光と第2のライン光にP偏光の照明を使い、基板表面が鏡面の場合、基板表面からはP偏光成分が多く反射され光量も高い、一方、突出部からはS偏光成分が比較的低い光量で反射される。これは、散乱によってP偏光成分とS偏光成分が比較的低い光量で反射されるためである。
撮像側に設置した偏光フィルタの偏光割合をS偏光を多く入射するように設定し、基板表面からの反射光量を抑え、突出部からの反射成分を大きくエリアカメラに撮像させることが可能となる。
そうすることで、基板表面で反射する偏光と突出部で反射する偏光の割合が最も良い状態でエリアカメラに撮像することができ、測定精度を向上させることができる。
[波長の限定]
上述した第1のライン光32と、第2のライン光42は、特に仕様波長限定することなく、赤色、緑色、青色、白色光など、同一波長領域の光のみならず、異なる波長領域の光であっても良く、カメラ側の受光素子に対応する波長を含む光を照射するものであれば、本発明を適用させることができる。
しかし、第1のラインで鏡面の基板表面を撮像し、第2のラインで突出部を撮像する場合には第2のラインの基板表面からの反射光は正反射となり、カメラに入射しない。しかし、基板表面が鏡面ではなく、わずかに散乱する場合、第2のラインによる基板表面の反射光もカメラに入射することになる。また、第1のラインの突出部の反射光がカメラに強く入射するような場合もある。
このように第1のラインと第2のラインから多くの輝点が反射し、カメラに入射する場合は突出部の測定が難しくなることがある。このような場合、第1のラインと第2のラインの波長を異なるように設置することが好ましい。
そうすれば、波長によって撮像された輝点が第1のラインか第2のラインか判定する事が可能となる。
[分岐手段]
上述した第1のライン光32と、第2のライン光42は、別個の光源を用意して配置することで、本発明を適用させることができる。しかし、別個の光源を用意すると、コストが高くなったり、小型化を図ろうとすると各構成機器のレイアウト上で制約が生じてしまう場合がある。このような場合、1つの共通する光源を用い、それを分岐し、分岐したそれぞれの光が角度θ1,θ2に設定して配置する構成とすることが好ましい。
図9は、本発明を具現化する形態のさらに別の一例を示す正面図である。
上述の第1及び第2の照明部3,4に代えて、別の照明部6を配置する。別の照明部6は、ライン照明部61と、分岐手段63と、反射手段64とを含んで構成されており、ライン照明部61から照射されたライン光62が分岐手段63で分岐され、そのうち透過した光は第1のライン光65aとして基板10に向けて照射される。一方、分岐手段63で分岐されて反射した光は反射手段64で反射され、第2のライン光65bとして基板10に向けて照射される。このとき、第1のライン光65aは、法線10vに対して角度θ1をなし、第2のライン光65bは、法線10vに対して角度θ2をなすように配置される。
また、反射した光53は、法線10vに対して角度θ3をなして反射され、観察部5の鏡筒54を通してカメラ55で観察できるように配置されている。
この様な形態にすれば、ライン照明部が1つで済むのでコストダウンを図れたり、分岐手段63や反射手段64を最適化設計することで、小型化を図ることができる。
なお、分岐手段としては、ハーフミラー及びビームスプリッタを例示することができる。ハーフミラー及びビームスプリッタは、入射光の一部のエネルギー成分を透過光として通過させ、残りのエネルギーを反射光として取り出す仕組みをしている。
ハーフミラー及びビームスプリッタは、透過光及び反射光のエネルギー配分を設定したり、偏光方向を設定したり、波長を限定したりすることができる。そのため、分岐手段を用いた場合であっても、上述した本発明にそれぞれ適用させることができる。
1 突出部高さ測定装置
2 基板移動部
3 第1ライン光照射部
4 第2ライン光照射部
5 撮像部
6 別の照明部
8 演算部
9 制御部
10 基板
10b 基板上の突出部
10c キャリブレーションツール
10p 格子状のパターン
10f 観察エリア
10v 法線
21 Y軸ステージ
22 X軸ステージ
23 基板載置台
31 第1ライン照明部
31v 出射口
32 第1のライン光
32w 第1のライン光の幅
32t 第1のライン光の厚み
38 光量調節ユニット
41 第2ライン照明部
41v 出射口
42 第2のライン光
42w 第2のライン光の幅
42t 第2のライン光の厚み
48 光量調節ユニット
53 反射光
53a 第1の反射光
53b 第2の反射光
54 鏡筒
55 撮像カメラ
56 受光素子
61 ライン照明部
62 ライン光
63 分岐手段(ビームスプリッタ)
64 反射手段(ミラー)
65a 第1のライン光
65b 第2のライン光
68 光量調節ユニット
90 制御用コンピュータ
91 情報入力部
92 情報出力部
93 発報部
94 情報記録部
95 制御ユニット
96 画像処理ユニット
org 基準位置
f1 位置
θ1 第1の角度
θ2 第2の角度
θ3 第3の角度
A 基板表面からの反射光
Br 突出部の頭頂部を示す輝点
B 基板平面上に第1のライン光が照射される点
M 第1のライン光と第2のライン光との交点
T 突出部上に第2のライン光が照射される点
F’ 回り込んだ光
S1 球状突出部の表面
S2 基板の表面

Claims (8)

  1. 測定対象物の表面に突出した突出部の高さを測定する突出部高さ測定装置であって、
    前記測定対象物を載置する載置台と、
    前記測定対象物に向けて第1のライン光を第1の方向から照射する第1ライン光照射部と、
    前記突出部に向けて第2のライン光を第2の方向から照射する第2ライン光照射部と、
    前記第1のライン光が前記測定対象物の表面で反射した第1の反射光と、前記第2のライン光が前記突出部の表面で反射した第2の反射光とを、第3の方向から撮像して画像イメージとして取得する撮像部とを備え、
    前記観察対象物表面の法線に対して、前記第1の方向は第1の角度をなしており、前記第2の方向は第2の角度をなしており、前記第3の方向は第3の角度をなしており、
    前記撮像部で取得した画像イメージのうち、前記第1の反射光により生じた輝点の位置情報と、前記第2の反射光により生じた輝点の位置情報とを取得する画像処理部を備え、
    前記第1の角度と、前記第2の角度と、前記第3の角度と、前記第1の反射光により生じた輝点の位置情報と、前記第2の反射光により生じた輝点の位置情報とに基づいて前記突出部の高さを求める演算部とを備え、
    前記第1の方向と前記第3の方向とは、前記測定対象物表面に対して正反射の位置にあり、
    前記第1の角度と、前記第2の角度とは異なる角度である
    ことを特徴とする突出部高さ測定装置。
  2. 前記第1の角度に対して、前記第2の角度が大きい
    ことを特徴とする、請求項1に記載の突出部高さ測定装置。
  3. 第1のライン光の光量を調節する第1ライン光光量調節部又は、
    第2のライン光の光量を調節する第2ライン光光量調節部を備えた、
    ことを特徴とする、請求項1又は2のいずれかに記載の突出部高さ測定装置。
  4. 第1ライン光照射部から測定対象物の被測定領域までの光路長に対して、
    第2ライン光照射部から測定対象物の被測定領域までの光路長の方が長い
    ことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の突出部高さ測定装置。
  5. 第1のライン光の厚みを調節する第1ライン光線厚み調節部又は、
    第2のライン光の厚みを調節する第2ライン光線厚み調節部を備えた
    ことを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の突出部高さ測定装置。
  6. 第1のライン光の偏光を調節する第1ライン偏光調節部又は、
    第2のライン光の偏光を調節する第2ライン偏光調節部を備えた
    ことを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の突出部高さ測定装置。
  7. 第1のライン光の波長と、第2のライン光の波長とが、異なる波長である
    ことを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の突出部高さ測定装置。
  8. 第1ライン光照射部と第2ライン光照射部とは、
    それぞれ共通する光源部と、前記光源部から照射された光を分岐する光分岐器と、
    光分岐器から分岐照射された光の方向を変える反射器又は偏光器とで構成されている
    ことを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の突出部高さ測定装置。
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