JP7000560B2 - 異常予兆検出装置および工作機械 - Google Patents

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Description

本明細書は、異常予兆検出装置および工作機械を開示する。
従来より、バイト等の工具(切削体)を用いた機械加工中に工具の状態に関するデータを取得し、そのデータに基づいて工具の異常を検出するものが知られている。例えば、特許文献1には、工具の振動を一定周期でサンプリングし、現在のサンプリング値と過去の複数回のサンプリング値とによってモデルのパラメータを演算する。そして、パラメータの基準値と、演算した現在のパラメータとの乖離度を求め、求めた乖離度が所定の管理基準に達した場合に工具の異常を検出するものとしている。
特開昭57-54053号公報
このような工具の異常を検出することは、工具を用いた機械加工を行う工作機械において重要な課題といえる。しかしながら、上述した手法では、複数回のサンプリングが必要となることから、工具の異常の予兆を速やかに検出するために、なお改善の余地がある。
本開示は、工具の異常の予兆を早期に検出可能として工具の適切な使用を可能とすることを主目的とする。
本開示は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本開示の異常予兆検出装置は、機械加工に用いられる工具の異常の予兆を検出する異常予兆検出装置であって、前記機械加工中の前記工具の振動データを収集するデータ収集部と、前記機械加工の開始当初の所定期間において前記データ収集部により収集された前記振動データを正常領域のデータとして1クラスサポートベクターマシンにおける判定モデルを構築するモデル構築部と、前記モデル構築部により構築された前記判定モデルを用いて、前記振動データが前記正常領域に含まれるか否かを判定することにより、前記工具の異常の予兆の有無を検出する予兆検出部と、を備えることを要旨とする。
本開示の異常予兆検出装置は、機械加工の開始当初の所定期間において収集された振動データを正常領域のデータとして1クラスサポートベクターマシンにおける判定モデルを構築し、振動データが判定モデルの正常領域に含まれるか否かを判定することにより、工具の異常の予兆の有無を検出する。これにより、判定モデルを機械加工の開始当初の所定期間で構築して、異常の予兆の検出を速やかに開始することができる。また、同じ内容の機械加工を行う同じ種類の工具については、既に構築した判定モデルを用いて、機械加工の開始当初から異常の予兆を検出することも可能となる。したがって、工具の異常の予兆を早期に検出可能として工具の適切な使用を可能とすることができる。
工作機械10の構成の概略の一例を示す構成図。 工作機械10の電気的な接続関係を示す説明図。 異常の予兆検出に関する制御装置50の機能ブロック図。 振動データの時間推移の一例を示す説明図。 異常予兆検出処理の一例を示すフローチャート。 閾値Thと類似度Dsの一例を示す説明図。 振動データと類似度Dsの時間推移の一例を示す説明図。 モデル再構築に伴う類似度Dsの変化を示す説明図。
次に、本開示の実施の形態を図面を用いて説明する。図1は工作機械10の構成の概略の一例を示す構成図であり、図2は工作機械10の電気的な接続関係を示す説明図である。なお、図1中の左右方向をY軸方向、上下方向をZ軸方向とし、図1の紙面と垂直な方向をX軸方向とする。
工作機械10は、チップやドリルなどの工具Tを用いてワークWに加工作業を行うマシニングセンタなどの加工装置として構成されている。工作機械10は、図1,図2に示すように、架台としてのベース12と、ベース12上に設けられたテーブル14およびコラム16と、ワークチャック装置20と、主軸装置30と、主軸移動機構40と、制御装置50とを備える。また、工作機械10は、操作パネル18と、報知器19とを備える。操作パネル18は、タッチパネル式の液晶画面として構成されており、加工メニュー等の各種指示画面や各種設定の変更画面、作業状況を示す状況画面などを表示したり、操作者による選択操作や設定操作を受け付けたりする。また、操作パネル18は、その他に、工作機械10の電源をオンオフする電源ボタンや工作機械10の作動を開始する開始ボタン、作動を停止させる停止ボタンなどを備える。報知器19は、警告音や異常の旨の音声などを出力するスピーカや異常報知用の態様で点灯する回転灯などで構成されている。なお、工作機械10は、図示しない自動工具交換装置を備えており、機械加工の内容に応じて主軸装置30に装着する工具Tを自動で交換可能となっている。
ワークチャック装置20は、テーブル14上に配置されワークWが載置される載置台22と、図示しないサーボモータとボールねじ機構などにより構成され載置台22をY軸方向に移動させるY軸移動機構24と、載置台22に載置されたワークWをチャックする複数対のチャック爪26と、チャック爪26を開閉する図示しない開閉装置とを備える。主軸装置30は、先端に工具Tが交換可能に装着される主軸32と、主軸32を回転駆動させる主軸モータ34と、主軸32の振動を検出する振動センサ36と、を備える。主軸移動機構40は、それぞれ図示しないサーボモータとボールねじ機構などにより構成され、主軸装置30をZ軸方向に移動させるZ軸移動機構42と、コラム16に設けられ主軸装置30をZ軸移動機構42ごとX軸方向に移動させるX軸移動機構44と、を備える。
制御装置50は、図示しないCPUやROM、RAM、各種インターフェースなどを備える。制御装置50には、主軸装置30の振動センサ36の検出値や各サーボモータからの位置信号、操作パネル18で受け付けられた操作信号などが入力される。また、制御装置50は、ワークチャック装置20のY軸移動機構24のサーボモータや開閉装置、主軸装置30の主軸モータ34、主軸移動機構40のZ軸移動機構42やX軸移動機構44の各サーボモータに駆動信号を出力したり、操作パネル18に表示信号を出力したり、異常の予兆の旨を示す異常予兆警報の報知指令を報知器19に出力したりする。
また、制御装置50は、振動センサ36からの振動データを用いて、周知の1クラスサポートベクターマシン(以下、1クラスSVM)により、工具Tの異常の予兆を検出する機能を有する。図3は異常の予兆検出に関する制御装置50の機能ブロック図である。図示するように、制御装置50は、データ収集部51と、特徴量抽出部53と、モデル構築部54と、類似度演算部56と、閾値変更部57と、異常予兆報知部58とを備える。
データ収集部51は、主軸装置30の振動センサ36の検出電圧(V)を振動データとして収集しRAMなどの振動データ領域52に格納する。図4は振動データの時間推移の一例を示す説明図であり、横軸が時間(秒)、縦軸が振動センサ36の検出電圧(V)を示す。この図4では、工作機械10の複数回の加工作業、例えば1または複数のワークWに対する複数回の穴開け加工時における振動データの一例を示す。工作機械10において、穴開け用のドリルなどの工具Tの使用が継続されるうちに、その工具Tが摩耗したり工具Tに疲労が蓄積されたりするため、加工開始当初の正常状態における振動との差が大きくなり、疲労の蓄積度合いによっては工具Tが折損する場合がある。図4の例では、右端の振動データが著しく大きくなっており、工具Tが折損した場合を示している。このような工具Tの折損が生じる前の適切なタイミングで作業者が工具Tを交換することが望ましいが、作業者が工具Tの適切な交換時期を見極めるのは困難である。このため、まだ十分に使用できるにも拘わらず作業者が早めに工具Tを交換したり、作業者の工具Tの交換が遅れて折損が生じたりする場合がある。特に、工作機械10において中古の工具Tが用いられる場合、工具Tの疲労の蓄積度合いが不明であったり工具T毎に個体差が大きかったりするため、作業者による交換時期の見極めが一層困難となる。
特徴量抽出部53は、データ収集部51により収集された振動データに対し、例えば高速フーリエ変換(FFT)を施して周波数の特徴量を抽出する。モデル構築部54は、所定の学習期間において特徴量抽出部53により抽出された周波数の特徴量を正常領域のデータとして取り扱い、1クラスSVMによる異常判定に用いる判定モデル55を構築する。類似度演算部56は、1クラスSVMの判定モデル55における正常領域のデータとそれ以外のデータとを分類する判定基準としての閾値Thと、特徴量抽出部53により抽出された周波数の特徴量とを比較し、閾値Thとの距離を示す類似度Dsを演算する。1クラスSVMでの異常判定では、類似度演算部56により演算された類似度Dsが値0以上である場合に正常と判定し、類似度Dsが値0未満である場合に異常と判定する。閾値変更部57は、操作パネル18を介して受け付けられた閾値Thの設定変更操作に基づいて、閾値Thの設定を変更する。異常予兆報知部58は、類似度演算部56により演算された類似度Dsが値0未満である場合に、異常の予兆の旨を報知するように報知器19に報知指令を出力する。
次に、こうして構成された本実施形態の工作機械10の動作について説明する。ここでは、異常の予兆を検出する動作を説明する。図5は異常予兆検出処理の一例を示すフローチャートである。この処理は、工作機械10の機械加工の準備が整った状態で、制御装置50の上述した異常の予兆検出に関する各機能により実行される。この処理が開始されると、制御装置50は、まず、工具Tを用いた機械加工が開始されるのを待ち(S100)、機械加工が開始されると振動センサ36から収集した振動データに基づいて1クラスSVMの判定モデル55を構築する(S110)。この判定モデル55の構築は、所定の学習期間が終了するまで(S120)、行われる。なお、所定の学習期間は、例えば工作機械10が穴開け加工を開始してから数回の穴開け加工が終了するまでの期間などとすることができる。このように、制御装置50は、機械加工が開始された当初の振動データに基づいて判定モデル55を構築するのである。これは、機械加工が開始された当初の期間であれば工具Tが折損する可能性が低く、その期間に得られる振動データは正常状態のデータとして取り扱うことができるためである。
制御装置50は、所定の学習期間が終了すると、操作パネル18を介して閾値Thの設定変更操作が受け付けられたか否か(S130)、機械加工中であるか否か(S150)、をそれぞれ判定する。制御装置50は、S130で設定変更操作が受け付けられたと判定すると、その設定変更操作に基づいて閾値Thの設定を変更する(S140)。ここで、図示は省略するが、作業者は、操作パネル18の設定画面を介して、閾値Thを正側または負側に調整可能となっている。
また、制御装置50は、S150で機械加工中であると判定すると、S110で構築した判定モデル55を用いて、振動センサ36から収集した振動データが判定モデル55の正常領域に含まれるか否かに基づいて異常の予兆を検出する(S160)。また、制御装置50は、S160の処理で異常の予兆があるか否か(S170)、実行中の機械加工(1回の加工)が終了したか否か(S180)、をそれぞれ判定しながら、S160の処理を継続する。S160では、制御装置50は、上述したように、振動データから抽出した周波数の特徴量と閾値Thとを比較して、特徴量と閾値Thとの距離を示す類似度Dsを演算し、類似度Dsが値0未満である場合に、S170で異常の予兆があると判定する。なお、制御装置50は、類似度Dsが値0以上である場合には、S170で異常の予兆はないと判定する。
ここで、図6は、閾値Thと類似度Dsの一例を示す説明図である。図6では、○印が学習期間中に収集した判定モデル55のデータを示し、□印と△印とがモデル構築後のデータを示す。また、点線が正常領域の閾値Thを示しており、制御装置50は、類似度Dsが正となる□印であれば異常の予兆がないと判定し、類似度Dsが負となる△印であれば異常の予兆があると判定する。なお、閾値変更部57により変更前よりも負側に閾値Thが変更されると、類似度演算部56で演算される類似度Dsが値0以上となり易くなるため、正常と判定され易いものとなる。一方、閾値変更部57により変更前よりも正側に閾値Thが変更されると、類似度演算部56で演算される類似度Dsが値0未満となり易くなるため、異常と判定され易いものとなる。
制御装置50は、S170で異常の予兆がないと判定したまま、今回の機械加工が終了したと判定すると(S180)、次の機械加工があるか否かを判定し(S190)、次の機械加工がないと判定すると、異常予兆検出処理を終了する。一方、制御装置50は、S190で次の機械加工があると判定すると、次の機械加工における加工内容(加工条件)が同一であるか否かを判定する(S200)。S200では、制御装置50は、機械加工の対象となるワークWの材質や形状、サイズ、加工位置、加工代や機械加工で使用される工具Tの種類などが同一であるか否かに基づいて、加工内容が同一であるか否かを判定する。制御装置50は、加工内容が同一であると判定すると、S150に戻り処理を繰り返す。
この場合、次の機械加工が開始されると、制御装置50は、既に構築した判定モデル55を用いて異常の予兆検出を行うことになる。即ち、制御装置50は、一旦判定モデル55を構築すると、以降は同じ加工内容の機械加工に対して、新たに判定モデル55を構築することなく、同じ判定モデル55を継続して用いるのである。したがって、例えば中古の工具Tを用いる場合において、同じ種類の工具Tの判定モデル55が既に構築されていれば、中古の工具Tを用いた機械加工の開始当初から異常の予兆を検出することが可能となる。上述したように、中古の工具Tは、作業者による交換時期の見極めが困難であるから、機械加工の開始当初から異常の予兆検出を可能とすることで中古の工具Tの折損を未然に防止して適切に使用することが可能となる。また、制御装置50は、S200で次の機械加工の加工内容が同一ではないと判定すると、S100に戻り処理を行う。即ち、加工内容が切り替わる場合には、制御装置50は、新たに判定モデル55を構築するのである。
また、制御装置50は、類似度Dsが値0未満になると、S170で異常の予兆があると判定して、異常の予兆の旨を示す異常予兆警報を報知器19から出力する(S210)。なお、制御装置50は、異常の予兆の旨を示す警告メッセージを操作パネル18に表示させるものとしてもよい。
図7は、振動データと類似度Dsの時間推移の一例を示す説明図である。上述したように、機械加工を開始してからの所定の学習期間において判定モデル55を構築する。また、工具Tの摩耗や疲労の蓄積などの状態の変化に伴う振動データの変化により、類似度Dsが値0に徐々に近付いていく。そして、制御装置50は、類似度Dsが値0を下回った時刻T1で異常の予兆があると判定し、異常予兆警報を出力する。
制御装置50は、異常予兆警報を出力すると、作業者により工具Tが交換されるか(S220)、判定モデル55の再構築の指示(工具Tの継続使用の指示)がなされるのを待つ(S230)。異常予兆警報に気付いた作業者は、工具Tの状態を確認し、必要があれば工具Tを交換してから、操作パネル18を介して工具Tの交換が完了した旨を入力する。あるいは、作業者は、工具Tの状態を確認して、まだ交換の必要がないと判断すると、操作パネル18の指示画面を介して判定モデル55の再構築の指示と現在の工具Tの継続使用の指示とを入力する。そして、制御装置50は、S220で工具Tが交換されたと判定すると、同じ種類の工具Tに交換されており判定モデル55を新たに構築する必要はないから、S130に戻り処理を行う。
また、制御装置50は、S230で判定モデル55の再構築が指示されたと判定すると、S160,S170で異常の予兆ありと判定した際の振動データを含めて判定モデル55を再構築する処理を行ってから(S240)、S130に戻る。ここで、図8はモデル再構築に伴う類似度Dsの変化を示す説明図である。図8(a)は、時刻T2で類似度Dsが偶発的に値0を下回った場合を示しており、工具Tは継続使用が可能な状態とする。この場合、作業者が判定モデル55の再構築を指示すると、制御装置50は、時刻T2の振動データを含めて判定モデル55を再構築する。そして、制御装置50は、再構築した判定モデル55を用いて異常の予兆検出を行うから、図8(b)に示すように、類似度Dsが値0を下回り難くすることができる。このように、異常の予兆を検出した際の振動データを正常なデータとして判定モデル55を再構築することで、偶発的な類似度Dsの落ち込みを抑えて、異常の予兆の検出精度を上げることができる。また、異常の予兆が報知されても、作業者が確認した上で工具Tの継続使用を判断するから、工具Tの交換タイミングを適切なものとすることができる。
ここで、本実施形態の構成要素と本開示の構成要素との対応関係を明らかにする。本実施形態の工作機械10の制御装置50が異常予兆検出装置に相当し、異常予兆検出処理のS110で振動センサ36からの振動データを収集するデータ収集部51がデータ収集部に相当し、異常予兆検出処理のS110で判定モデル55を構築するモデル構築部54がモデル構築部に相当し、異常予兆検出処理のS160,S170で予兆検出を行う類似度演算部56が予兆検出部に相当する。また、異常予兆検出処理のS210で報知器19を用いて異常予兆警報を出力する異常予兆報知部58が予兆報知部に相当する。異常予兆検出処理のS130,S140で操作パネル18を介して閾値Thの設定変更を受け付けて閾値Thを変更する閾値変更部57が閾値変更部に相当する。異常予兆検出処理のS230で操作パネル18を介して再構築の指示を受け付ける制御装置50が受付部に相当する。また、工作機械10が工作機械に相当する。
以上説明した本実施形態の工作機械10では、1クラスSVMにおける判定モデル55を機械加工の開始当初の学習期間(所定期間)で構築することで、工具Tの異常の予兆の検出を速やかに開始することができる。また、同じ機械加工に用いられる別の工具Tについては、既に構築した判定モデル55を用いて、機械加工の開始当初から異常の予兆を検出することも可能である。したがって、工具Tの異常の予兆を早期に検出可能として工具Tの適切な使用を可能とすることができる。
また、工作機械10は、工具Tの異常予兆警報を出力して作業者に適切な対応を促すことができる。また、工作機械10は、判定モデル55の閾値Thを変更可能であるから、異常の予兆の検出感度を調整することができる。また、工作機械10は、再構築の指示に基づいて、工具Tの異常の予兆が検出された際の振動データを正常領域のデータに含めて判定モデル55を再構築するから、振動データが偶発的に正常領域から外れた場合などに異常の予兆を検出するのを抑えて、予兆の検出精度を向上させることができる。
なお、本開示は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本開示の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
例えば、上述した実施形態では、異常の予兆を出力した場合に工具Tの継続使用が指示されると、異常の予兆を検出した際の振動データを正常領域のデータに含めて判定モデル55を再構築するものとしたが、これに限られるものではない。即ち、単に工具Tの継続使用を行い、判定モデル55の再構築を行わないものとしてもよい。あるいは、工具Tは交換するものの、判定モデル55の再構築を行うものとしてもよい。
上述した実施形態では、閾値Thの設定変更を作業者から受け付け可能なものとしたが、これに限られず、閾値Thの設定変更を受け付けないものなどとしてもよい。
上述した実施形態では、工作機械10の制御装置50が異常の予兆を検出するものとしたが、これに限られず、工作機械10の制御装置50とは別の装置が異常の予兆を検出するものなどとしてもよい。例えば、複数の工作機械10を統括して管理する管理装置が、各工作機械10から振動データを収集してそれぞれの異常の予兆を検出するものなどとしてもよい。また、そのようにする場合、異常の予兆を検出した場合に、工作機械10が備える報知器19を用いて異常予兆警報を出力するものに限られず、管理装置が備える表示画面に異常の予兆の旨を示す警告メッセージを表示したり、管理装置から作業者の携帯端末に異常の予兆を検出した旨の情報を送信するものなどとしてもよい。
本開示の異常予兆検出装置において、前記予兆検出部により前記工具の異常の予兆が検出された場合に、異常の予兆の旨(異常予兆警報)を報知する予兆報知部を備えるものとしてもよい。こうすれば、工具の異常の予兆の旨を速やかに作業者に報知して、工具の交換などの適切な対応を促すことができる。
本開示の異常予兆検出装置において、前記振動データが前記正常領域に含まれるか否かを判定するための前記正常領域の閾値を、作業者からの指示に基づいて変更可能な閾値変更部を備え、前記予兆検出部は、前記閾値変更部により変更された変更後の前記閾値に基づいて前記振動データが前記正常領域に含まれるか否かを判定するものとしてもよい。こうすれば、閾値を変更することにより異常の予兆の検出感度を調整することができるから、予兆のさらなる早期検出を図ったり頻繁な予兆の検出を抑えたりすることができる。
本開示の異常予兆検出装置において、前記予兆検出部により前記工具の異常の予兆が検出された場合に、作業者から前記判定モデルの再構築の指示を受け付ける受付部を備え、前記モデル構築部は、前記受付部により再構築の指示が受け付けられると、前記工具の異常の予兆が検出された際の前記振動データを前記正常領域のデータに含めて前記判定モデルを再構築するものとしてもよい。こうすれば、振動データが偶発的に正常領域から外れた場合などに異常の予兆を検出するのを抑えることができるから、予兆の検出精度を向上させることができる。
本開示の工作機械は、交換可能な工具を用いて機械加工を行う工作機械であって、上述したいずれかの異常予兆検出装置を備えることを要旨とする。
本開示の工作機械は、上述したいずれかの異常予兆検出装置を備えるため、上述した異常予兆検出装置と同様の効果、例えば、工具の異常の予兆を早期に検出可能として工具の適切な使用を可能とする効果が得られるものとなる。
本開示は、工作機械で用いられる工具の異常の監視などに利用可能である。
10 工作機械、12 ベース、14 テーブル、16 コラム、18 操作パネル、19 報知器、20 ワークチャック装置、22 載置台、24 Y軸移動機構、26 チャック爪、30 主軸装置、32 主軸、34 主軸モータ、36 振動センサ、40 主軸移動機構、42 Z軸移動機構、44 X軸移動機構、50 制御装置、51 データ収集部、52 振動データ領域、53 特徴量抽出部、54 モデル構築部、55 判定モデル、56 類似度演算部、57 閾値変更部、58 異常予兆報知部、Ds 類似度、T 工具、Th 閾値、W ワーク。

Claims (4)

  1. 機械加工に用いられる工具の異常の予兆を検出する異常予兆検出装置であって、
    前記機械加工中の前記工具の振動データを収集するデータ収集部と、
    前記機械加工の開始当初の所定期間である学習期間において前記データ収集部により収集された前記振動データを正常領域のデータとして1クラスサポートベクターマシンにおける判定モデルを構築するモデル構築部と、
    前記学習期間が終了した後に、前記モデル構築部により構築された前記判定モデルを用いて、前記振動データが前記正常領域に含まれるか否かを判定することにより、前記工具の異常の予兆の有無を検出する予兆検出部と、
    前記予兆検出部により前記工具の異常の予兆が検出された場合に、作業者から前記判定モデルの再構築の指示を受け付ける受付部と、
    を備え
    前記モデル構築部は、前記学習期間が終了した後に、前記受付部により再構築の指示が受け付けられると、前記工具の異常の予兆が検出された際の前記振動データを前記正常領域のデータに含めて前記判定モデルを再構築する異常予兆検出装置。
  2. 請求項1に記載の異常予兆検出装置であって、
    前記予兆検出部により前記工具の異常の予兆が検出された場合に、異常の予兆の旨を報知する予兆報知部を備える
    異常予兆検出装置。
  3. 請求項1または2に記載の異常予兆検出装置であって、
    前記振動データが前記正常領域に含まれるか否かを判定するための前記正常領域の閾値を、作業者からの指示に基づいて変更可能な閾値変更部を備え、
    前記予兆検出部は、前記閾値変更部により変更された変更後の前記閾値に基づいて前記振動データが前記正常領域に含まれるか否かを判定する
    異常予兆検出装置。
  4. 交換可能な工具を用いて機械加工を行う工作機械であって、
    請求項1ないしのいずれか1項に記載の異常予兆検出装置を備える
    工作機械。
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