JP7000110B2 - 医用画像処理装置、x線診断装置、及び医用画像処理プログラム - Google Patents

医用画像処理装置、x線診断装置、及び医用画像処理プログラム Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、医用画像処理装置、X線診断装置、及び医用画像処理プログラムに関する。
従来、X線診断装置による撮像下で、ガイドワイヤー、及びカテーテル等のデバイスを被検体の血管内を進行する手技が行われている。
特開2012-005636号公報
本実施形態の目的は、デバイスを進めることが可能な走行ルートをリアルタイムに可視化することにある。
実施形態によれば、医用画像処理装置は、保持部、抽出部、算出部、生成部、及び表示制御部を備える。取得部は、時系列のX線画像を順次取得する。抽出部は、順次取得されたX線画像から血管領域を順次抽出する。算出部は、前記抽出部により抽出された血管領域に含まれる血管の血管径を算出する。生成部は、前記算出部により算出された血管径に関する条件を充たす血管を抽出した血管領域画像を順次生成する。表示制御部は、前記血管領域画像の生成に応じて、当該血管領域画像と当該血管領域画像に対応する前記X線画像とを重畳した重畳画像を、順次生成して表示部に表示する。
図1は、実施形態に係るX線診断装置の構成を示す模式図である。 図2は、実施形態におけるX線診断装置の構成を示す斜視図である。 図3は、実施形態に係るX線診断装置が備える処理回路の動作を説明するためのフローチャートである。 図4は、実施形態において生成される二値化画像データに基づく二値化画像を表す図である。 図5は、実施形態に係るX線診断装置が備える処理回路が血管径を算出する方法を説明するための図である。 図6は、実施形態に係るX線診断装置が備える処理回路が血管径を算出する方法を説明するための図である。 図7は、実施形態において生成される血管領域画像データに基づく血管領域画像を表す図である。 図8は、実施形態に係るX線診断装置が備えるディスプレイに表示される重畳画像を表す図である。 図9は、その他の変形例において生成される血管領域画像データに基づく血管領域画像を表す図である。 図10は、その他の変形例に係るX線診断装置が備えるディスプレイに表示される重畳画像を表す図である。 図11は、その他の変形例に係るX線診断装置が備えるディスプレイに表示されるX線画像及び重畳画像を表す図である。 図12は、他の実施形態に係る非一過性の記憶媒体を表す図である。
以下、実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係るX線診断装置1の構成を示す模式図である。また、図2は、本実施形態に係るX線診断装置1の構成を示す斜視図の例である。図1及び図2に示されるX線診断装置1は、例えば、血管領域を観察するX線アンギオグラフィ装置である。なお、第1の実施形態に係るX線診断装置1は、X線アンギオグラフィ装置に限定されず、X線TV装置等、順次取得したX線画像を順次表示(リアルタイム表示)できる任意のX線診断装置に適用可能である。以下、X線アンギオグラフィ装置を用いた血管造影撮像を行うことを前提として本実施形態を説明する。
なお、図2に示されるように、以下の説明において、被検体Pの体軸方向(即ち、天板211の長手方向)をy軸、後述するCアーム191を保持するスタンド193の中心軸(回動軸)方向をz軸とし、y軸及びz軸と直交する方向をx軸とする。
X線診断装置1は、図1及び図2に示されるように、X線発生部11、X線検出器13、高電圧発生装置15、画像生成回路17、保持装置19、寝台部21、駆動部23、画像処理装置30、及び制御回路41を備える。X線診断装置1には、心電計が接続されてもよい。
X線発生部11は、天板211上に載置された被検体Pに照射するX線を発生する。X線発生部11は、X線管、及びX線管から照射されたX線に対してX線錘(コーンビーム)を形成するX線絞り器を有する。X線管は、X線を発生する真空管であり、陰極(フィラメント)より放出された電子を高電圧によって加速させてタングステン陽極に衝突させX線を発生させる。X線絞り器は、X線管と被検体Pの間に位置し、X線管から照射されたX線ビームを所定の照射視野のサイズに絞り込む。
X線検出器13は、X線発生部11から発生され、被検体Pを透過したX線を検出する。
X線検出器13は、例えば、X線を検出することができるフラットパネルディテクタ(FPD:Flat Panel Detector)を備える。FPDは、複数の半導体検出素子を有する。半導体検出素子には、間接変換形と直接変換形とがある。間接変換形とは、入射X線を蛍光体などのシンチレータによって光に変換し、変換された光を電気信号に変換する形式である。直接変換形とは、入射X線を直接的に電気信号に変換する形式である。なお、X線検出器13として、イメージインテンシファイア(I.I.:Image Intensifier)が用いられてもよい。
X線の入射に伴って複数の半導体検出素子で発生された電気信号は、図示しないアナログディジタル変換器(A/D変換器:Analog to Digital converter)に出力される。A/D変換器は、電気信号をディジタルデータに変換する。A/D変換器は、ディジタルデータを、画像生成回路17に出力する。
高電圧発生装置15は、X線発生部11を制御し、予め設定された周期(時間間隔)でX線発生部11が備えるX線管からX線を発生させる。高電圧発生装置15は、高電圧発生器、及びX線制御部を備える。高電圧発生器は、X線発生部11が備えるX線管の陰極から発生する熱電子を加速するために、陽極と陰極の間に印加する高電圧を発生する。X線制御部は、制御回路41から供給される指示信号に従い、高電圧発生器における管電流、管電圧、照射時間、及び照射タイミング等のX線照射条件を制御する。なお、高電圧発生装置15は、X線発生部11を制御し、時間的に連続してX線を発生させてもよい。
画像生成回路17は、X線検出器13の出力に基づいて、X線画像を生成する。画像生成回路17は、X線検出器13からA/D変換器を介して出力されたディジタルデータに対して、前処理を実行する。前処理とは、X線検出器13におけるチャンネル間の感度不均一の補正、及び金属等のX線強吸収体による極端な信号の低下、又はデータの脱落に関する補正等である。
画像生成回路17は、前処理されたディジタルデータに基づいて、X線画像データを生成する。画像生成回路17は、生成したX線画像データをバッファメモリ32、及びディスプレイ27に出力する。
保持装置19は、X線発生部11とX線検出器13とを移動可能に支持する。具体的には、保持装置19は、図2に示されるように、Cアーム191、ホルダ192、スタンド193、及び床旋回アーム194を有する。
Cアーム191には、一方の端部(下端部)にX線発生部11が、他の端部(上端部)にX線検出器13が対向して取り付けられている。X線発生部11、及びX線検出器13は、矢印eの方向に対しスライド自在にそれぞれCアーム191に取り付けられている。また、Cアーム191は、ホルダ192を介してスタンド193に保持されている。Cアーム191は、ホルダ192の側面に矢印aの方向にスライド自在に取り付けられている。ホルダ192は、スタンド193に対し矢印bの方向に回動自在に取り付けられている。このホルダ192の回動に伴ってCアーム191もx軸を中心として回動する。
床旋回アーム194は、床面200に対して回動軸z1で矢印d方向に回動自在に取り付けられている。床旋回アーム194の一方の端部は、床面160に配置されている。床旋回アーム194の他の端部にはスタンド193が、回動軸z2を中心に矢印cの方向に回動自在に取り付けられている。このとき、床旋回アーム84の回動軸z1及びスタンド83の回動軸z2は何れもz方向に対して設定される。
保持装置19は、Cアームスライド機構、ホルダ回動機構、スタンド回動機構、及び床旋回アーム回動機構を有する。Cアームスライド機構は、例えばギア及びステッピングモータを有する。Cアームスライド機構は、駆動部23から供給される駆動信号に基づいて、Cアーム191をa方向へスライド移動させる。ホルダ回動機構は、例えばギア及びステッピングモータを有する。ホルダ回動機構は、駆動部23から供給される駆動信号に基づいて、ホルダ192をb方向へ回動させる。スタンド回動機構は、例えばギア及びステッピングモータを有する。スタンド回動機構は、駆動部23から供給される駆動信号に基づいて、スタンド193をc方向へ回動させる。床旋回アーム回動機構は、例えばギア及びステッピングモータを有する。床旋回アーム回動機構は、駆動部23から供給される駆動信号に基づいて、床旋回アーム194をd方向へ回動させる。
なお、保持装置19は、Cアームの代わりにΩアームを備えていてもよい。また、保持装置19は、Cアーム及びΩアームの両方を備えていてもよい。
図2に示される寝台部21は、天板211、及び寝台212を有する。天板211には、被検体Pが載置される。寝台212は、水平移動機構、及び垂直移動機構を有する。水平移動機構は、例えばギア及びステッピングモータを有する。水平移動機構は、駆動部23から供給される駆動信号に基づいて、被検体Pを載置した天板211を体軸方向(f方向)へ水平移動させる。垂直移動機構は、例えばギア及びステッピングモータを有する。垂直移動機構は、駆動部23から供給される駆動信号に基づいて、被検体Pを載置した天板211をg方向へ垂直移動させる。
駆動部23は、制御回路41の制御の下、保持装置19と、寝台部21とを駆動する。具体的には、駆動部23は、制御回路41からの制御信号に応じ、保持装置19に設けられた各種移動機構、すなわちCアームスライド機構、ホルダ回動機構、スタンド回動機構、及び床旋回アーム回動機構に対して駆動信号を供給する。これにより、駆動部23は、X線発生部11、及びX線検出器13から構成される撮像系を所望の方向へ移動させる。また、駆動部23は、制御回路41からの制御信号に応じ、寝台部21に設けられた各移動機構、すなわち水平移動機構、及び垂直移動機構に対し駆動信号を供給する。これにより、駆動部23は、被検体Pを載置した天板211を所望の方向へ移動させる。
図1に示される画像処理装置30は、メモリ31、バッファメモリ32、ディスプレイ33、入力インタフェース35、処理回路37、及び通信インタフェース39を有する。
図1に示されるメモリ31は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)及び画像メモリ等の電気的情報を記録するメモリと、それらメモリに付随するメモリコントローラやメモリインタフェース等の周辺回路から構成されている。メモリ31は、画像生成回路17で生成されたX線画像データを記憶する。このX線画像データに基づくX線画像は、例えば、造影剤を用いて撮像された血管造影画像である。
また、メモリ31は、処理回路37で生成された各種画像データ、X線診断装置1の制御プログラム、画像処理装置30の処理プログラム、診断プロトコル、入力インタフェース35から送られてくる操作者の指示、X線撮像に関する撮像条件などの各種データ群、及び入力インタフェース35とネットワークとを介して送られてくる種々のデータ等を記憶する。また、メモリ31は、血管の表示に関する設定条件を記憶する。設定条件には、例えば、表示対象となる血管の血管径の大きさ(予め設定される閾値)が含まれる。
バッファメモリ32は、画像メモリ等の電気的情報を記録するメモリと、それらメモリに付随するメモリコントローラやメモリインタフェース等の周辺回路から構成されている。バッファメモリ32は、画像生成回路17で生成されたX線画像データを、生成されたものから順次保持する。
図1に示されるディスプレイ33は、処理回路37に制御され、各種医用画像、X線画像、及び後述する重畳画像等を表示する。ディスプレイ33は、ディスプレイ本体に表示用の信号を供給する内部回路、ディスプレイと内部回路とをつなぐコネクタやケーブルなどの周辺回路から構成されている。
図1に示される入力インタフェース35は、被検体情報の入力、X線照射条件を含むX線撮像条件の設定、各種コマンド信号の入力等を受け付ける。また、入力インタフェース35は、血管の表示に関する設定条件の入力等を受け付ける。入力インタフェース35は、例えば、関心領域(ROI)の設定などを行うためのトラックボール、スイッチボタン、マウス、キーボード、操作面へ触れることで入力操作を行うタッチパッド、及び表示画面とタッチパッドとが一体化されたタッチパネルディスプレイ等によって実現される。入力インタフェース35は、処理回路37、及び制御回路41に接続されている。入力インタフェース35は、操作者から受け取った入力操作を電気信号へ変換し、処理回路37、及び/又は制御回路41へと出力する。なお、本明細書において入力インタフェース35はマウス、キーボードなどの物理的な操作部品を備えるものだけに限られない。例えば、装置とは別体に設けられた外部の入力機器から入力操作に対応する電気信号を受け取り、この電気信号を制御回路へ出力する電気信号の処理回路も入力インタフェース35の例に含まれる。
処理回路37は、画像処理装置30の中枢として機能するプロセッサである。処理回路37は、例えば、メモリ31に記憶されている処理プログラムを実行することにより、当該プログラムに対応する機能を実現する。
通信インタフェース39は、有線、無線又はその両方にて外部装置と通信するための回路である。外部装置は、例えば、モダリティ、画像処理装置、放射線部門情報管理システム(RIS:Radiological Information System)、病院情報システム(HIS:Hospital Information System)及びPACS(Picture Archiving and Communication System)等のシステムに含まれるサーバ、あるいは他のワークステーション等である。
図1に示される処理回路37は、メモリ31に記憶されている処理プログラムを実行することで、当該プログラムに対応する機能を実現する。例えば、処理回路37は、処理プログラムを実行することで、二値化(抽出)機能371、血管径算出機能372、画像生成機能373、及び表示制御機能374を実現する。なお、本実施形態では、単一のプロセッサによって二値化機能371、血管径算出機能372、画像生成機能373、及び表示制御機能374が実現される場合を説明するが、これに限定されない。例えば、複数の独立したプロセッサを組み合わせて処理回路を構成し、各プロセッサが処理プログラムを実行することにより二値化機能371、血管径算出機能372、画像生成機能373、及び表示制御機能374を実現しても構わない。
二値化機能371は、画像生成回路17により生成されたX線画像データに基づいて、二値化画像データを生成する機能である。二値化機能371が実行されると、処理回路37は、例えば、画像生成回路17により生成されたX線画像データに対し、コントラストを強調する処理を施す。処理回路37は、コントラストが強調されたX線画像データに対し、二値化処理を施す。具体的には、処理回路37は、コントラストが強調されたX線画像データに基づくX線画像の各画素に対し、画素値が所定の閾値以下である画素を血管領域を表す白色画素、例えば各画素の画素値をRGB値で(255、255、255)とする処理を施す。また、処理回路37は、画素値が所定の閾値より大きな画素を血管領域以外の領域を表す黒色画素、例えば各画素の画素値をRGB値で(0、0、0)とする処理を施す。さらに、処理回路37は、二値化処理が施されたX線画像データに基づくX線画像から微小な血管領域を除去する処理を施す。例えば、処理回路37は、血管領域を表す白色画素の連結数が所定の閾値以下の画素を血管領域以外の領域を表す黒色画素とする。これにより、二値化画像データが生成される。なお、処理回路37は、微小な血管領域を除去する処理を実行せずに、二値化処理が施されたX線画像データを二値化画像データとして生成してもよい。
血管径算出機能372は、二値化機能371により生成された二値化画像データに基づいて、二値化画像データに基づく二値化画像が表す各血管の血管径を算出する機能である。血管径算出機能372が実行されると、処理回路37は、二値化機能371により生成された二値化画像データに基づく二値化画像の全ての白色画素において、血管径を算出する。
画像生成機能373は、血管径算出機能372により算出された血管径に基づき、所望の血管径の血管を含む血管領域画像を表す血管領域画像データを生成する機能である。画像生成機能373が実行されると、処理回路37は、二値化機能371により生成された二値化画像データに基づく二値化画像に含まれる白色画素のうち、血管径算出機能372により算出された血管径が、所定の血管径以上である血管を表す血管領域に対応する画素のみを抽出する。処理回路37は、抽出した画素に所定のRGB値を割り当てる。これにより、血管領域画像データが生成される。
表示制御機能374は、画像生成機能373により生成された血管領域画像データに基づく血管領域画像に基づいて、診断対象に含まれる血管に関する血管走行を表す画像を表示する機能である。表示制御機能374が実行されると、処理回路37は、画像生成機能373により生成された血管領域画像データに基づく血管領域画像、及び当該血管領域画像データに対応するX線画像データに基づくX線画像を重畳する。これにより、所望の血管径を有する血管が強調された重畳画像を表す重畳画像データが生成される。処理回路37は、生成した重畳画像データに基づく重畳画像をディスプレイ33に表示する。
次に、本実施形態に係るX線診断装置1の動作について、図3のフローチャートを参照して説明する。
図3は、本実施形態に係るX線診断装置1が備える処理回路37の動作の例を説明するためのフローチャートである。以下の説明では、カテーテル治療におけるX線撮像中において、予め設定された周期でX線がX線管から順次発生され、予め設定された周期と同じ周期に対応するフレームレートで、当該X線に基づくX線画像データが画像生成回路17により順次生成されているものとする。また、順次生成されたX線画像データは、バッファメモリ32にフレーム単位で順次保持されるものとする。また、処理回路37は、バッファメモリ32にフレーム単位で順次保持されるX線画像データに対して順次各種画像処理を実行するものとする。また、処理回路37は、X線撮像中に、入力インタフェース35を介し、血管の表示に関する設定条件の変更の入力を少なくとも1回以上受け付けるものとする。なお、以下では、診断対象が心臓領域である場合を例に挙げて説明する。
なお、本実施形態に係るX線診断装置が臨床適用されるシチュエーションの例としては、心筋梗塞や狭心症に対して行われる治療である冠動脈インターベンション(PCI:Percutaneous Coronary Intervention)等が挙げられる。右冠動脈CTO(Chronic Total Occlusion、慢性完全閉塞)病変に対する冠動脈インターベンションにおいて、左冠動脈からコラテラル(側副血行路)を伝って右冠動脈CTO病変を示す閉塞箇所にガイドワイヤー、及びカテーテル等のデバイスを進める手法、いわゆるレトログレードアプローチが用いられることがある。
処理回路37は、入力インタフェース35を介し、X線撮像を開始する旨の指示を受け付ける(ステップSA1)。
処理回路37は、X線撮影を開始する旨の指示を受け付けると、画像生成機能373を実行し、血管の表示に関する設定条件をメモリ31から読み込む(ステップSA2)。設定条件は、例えば、「表示対象となる血管の血管径の大きさが2mm以上」である。このとき、設定条件に含まれる予め設定される閾値は、「2mm」である。読み込まれた血管の表示に関する設定条件は、処理回路37が備える所定のメモリに記憶される。
処理回路37は、血管の表示に関する設定条件を変更する変更入力が行われたか否か判定する(ステップSA3)。
処理回路37は、血管の表示に関する設定条件を変更する変更入力が行われているため、当該設定条件を変更する変更入力が行われていると判定し(ステップSA3のYes)、所定のメモリに記憶された設定条件を変更入力に基づく設定条件に変更する(ステップSA4)。変更入力に基づく設定条件は、例えば、「表示対象となる血管の血管径の大きさが3mm以上」である。このとき、設定条件に含まれる予め設定される閾値は、「3mm」である。これにより、処理回路37は、表示対象となる血管の血管径の大きさが「3mm以上」であると認識する。
なお、処理回路37は、変更入力が行われなかったと判定した場合(ステップSA3のNo)、血管の表示に関する設定条件を変更しない。
処理回路37は、フレーム単位のX線画像データがバッファメモリ32に保持されると、当該1フレームのX線画像データを取得する(ステップSA5)。
処理回路37は、X線画像データを取得すると、取得したX線画像データに対し、二値化処理を施す(ステップSA6)。これにより、二値化画像データが生成される。図4は、本実施形態において生成される二値化画像の例を表す図である。図4に示される領域R100のうち、白色で表される領域は、血管領域を表す。図4に示される領域R100のうち、黒色で表される領域は、血管領域以外の領域を表す。
処理回路37は、生成された二値化画像データに基づく二値化画像の全ての白色画素において、血管径を算出する(ステップSA7)。図5及び図6は、本実施形態に係るX線診断装置1が備える処理回路37が血管径を算出する方法を説明するための図である。以下、図5及び図6において、斜線で示される領域は黒色画素、白色で示される領域は白色画素を表すものとする。図5において、白色画素を含む領域R11は、血管領域を表す。また、図5において、黒色画素を含む領域R12、及びR13は、血管領域以外の領域、例えば背景となる領域を表す。また、図5及び図6において、画素R14(実点ハッチング部分)は、白色画素のうち血管径を算出する際の注目画素を表す。なお、画素の形は、例えば1辺の長さがuの正方形である。1辺の長さuは、例えば1mmである。
処理回路37は、例えば、この画素R14の中心を通過点とする四方向について、血管領域の幅を算出する。処理回路37は、算出した四方向の血管領域の幅のうち、最小の幅を注目画素における血管径として算出する。具体的には、処理回路37は、図6に示されるように、注目画素である画素R14の中心を通過する矢印kの方向、矢印lの方向、矢印mの方向及び矢印nの方向の四方向について血管領域の幅を算出する。処理回路37は、図6に示されるように、算出した四方向の血管領域の幅のうち、最小の幅は、矢印nの方向の3.6mmであるため、この3.6mmを画素R14における血管径として算出する。
処理回路37は、二値化画像の全ての白色画素において、血管径を算出すると、指定された血管の表示に関する設定条件に基づき、血管領域画像データを生成する(ステップSA8)。具体的には、処理回路37は、生成された二値化画像データに基づく二値化画像に含まれる白色画素のうち、ステップSA7において算出した血管径の大きさが「3mm以上」である血管を表す血管領域に対応する画素を抽出する。処理回路37は、抽出した画素に所定のRGB値を割り当てる。これにより、血管領域画像データが生成される。図7は、本実施形態に係るX線診断装置1が備えるディスプレイ33に表示される血管領域画像を表す図である。図7に示される血管領域画像では、二値化画像から抽出された所定の血管径より大きい血管を表す画素(実点ハッチング部分)に所定の色、すなわちRGB値が割り当てられている。所定のRGB値は、例えば赤色を表す(255、0、0)である。
処理回路37は、ステップSA8において血管領域画像データが生成されると、例えば当該血管領域画像データと、当該血管領域画像データに対応するX線画像データに基づいて重畳画像データを生成する。当該血管領域画像データに対応するX線画像データは、例えばバッファメモリ32に保持されているX線画像データである。処理回路37は、生成した重畳画像データに基づく重畳画像をディスプレイ33に表示する(ステップSA9)。図8は、本実施形態に係るX線診断装置1が備えるディスプレイ33に表示される重畳画像の例を表す図である。図8では、元画像であるX線画像上に当該X線画像に対応する血管領域画像が重畳されている。これにより、指定された所定の血管径以上である血管を強調して表示することが可能となる。
処理回路37は、重畳画像をディスプレイ33に表示すると、X線撮像終了の指示が入力されたか否か判定する(ステップSA10)。処理回路37は、X線撮像終了の指示が入力されていないと判定した場合(ステップSA10のNo)、次にバッファメモリ32に保持されたX線画像データについてステップSA3からステップSA10までの処理を実行する。
処理回路37は、X線撮像終了の指示が入力されていると判定した場合(ステップSA10のYes)、一連の処理を終了する。
本実施形態によれば、バッファメモリ32は、時系列のX線画像データをフレーム単位で順次保持する。処理回路37は、バッファメモリ32に順次保持されたX線画像データに基づくX線画像から血管領域をフレーム単位で順次抽出する。処理回路37は、抽出した血管領域に含まれる血管の血管径を算出する。処理回路37は、算出した血管径に基づいて、所定の大きさの血管径の血管を含む血管領域画像を表す血管領域画像データを生成する。処理回路37は、血管画像データを生成すると、当該血管画像データに基づく血管領域画像と、生成した血管画像データに対応するX線画像データに基づくX線画像とを重畳し、所望の血管径の血管が強調された重畳画像を表す重畳画像データを生成する。処理回路37は、生成した重畳画像データに基づく重畳画像をディスプレイ33に表示する。
従来、例えばレトログレードアプローチにおいて、右冠動脈CTO病変を示す閉塞箇所にデバイスを進めるには、治療を担当する医師等は、カテーテル治療中に収集されるX線画像である左冠動脈造影画像を確認し、左冠動脈から閉塞箇所までのデバイスの走行ルートを特定する必要がある。しかしながら、この左冠動脈造影画像に含まれる血管は枝分かれが多い。また、心臓の動きのために左冠動脈造影画像に表示される血管の形態は時々刻々と変動する。このため、X線画像である通常の左冠動脈造影画像を確認するだけでは、右冠動脈CTO病変へ繋がる走行ルートを特定することは困難である。
本実施形態に係るX線診断装置によれば、デバイスを進めるのに必要な血管径がある程度確保された血管を選択的に表示することができるため、デバイスを進めることが可能な走行ルートをリアルタイムに可視化することができる。特に、レトログレードアプローチにおいて、右冠動脈CTO病変へ繋がる走行ルートを特定することが可能となる。
また、上記実施形態によれば、処理回路37は、X線撮像中に、入力インタフェース35を介し、血管の表示に関する設定条件の変更の入力を少なくとも1回以上受け付ける。これにより、操作者は、デバイスの進め具合に応じて、表示されるデバイスの走行ルートの表示態様をリアルタイムに変更することが可能となる。
(その他の変形例)
上記実施形態では、処理回路37は、所定の血管径以上である血管領域に対応する画素を抽出していたがこれに限定されない。例えば、処理回路37は、二値化画像から全ての血管領域に対応する画素を抽出するようにしてもよい。このとき、処理回路37は、抽出した画素に対し、血管径に応じて所定のRGB値を割り当てる。血管の表示に関する設定条件は、例えば、「xmm以上、かつ、ymm未満(x<y)の血管径を有する血管領域のRGB値は(0、0、255)」及び「ymm以上、かつ、zmm未満(y<z)の血管径を有する血管領域のRGB値は(0、255、0)」である。また、処理回路37は、図3に示されるステップSA8において、生成された二値化画像データに基づく二値化画像に含まれる白色画素の全てを抽出する。処理回路37は、抽出した全ての白色画素について、血管の血管径に応じた所定のRGB値をそれぞれ割り当てる。これにより、血管領域画像データが生成される。図9は、その他の変形例において生成される血管領域画像データに基づく血管領域画像を表す図である。図9に示される血管領域画像では、斜線模様、及び格子模様で示される血管領域を表す画素に対し、血管径に応じて所定の色、すなわちRGB値がそれぞれ割り当てられている。
処理回路37は、図3に示されるステップSA9において、ステップSA5において取得したX線画像データ、及びステップSA8において生成した血管領域画像データに基づいて重畳画像データを生成する。処理回路37は、生成した重畳画像データに基づく重畳画像をディスプレイ33に表示する。図10は、その他の変形例に係るX線診断装置が備えるディスプレイに表示される重畳画像を表す図である。図10では、元画像であるX線画像上に当該X線画像に対応する血管領域画像が重畳されている。これにより、血管径が異なる血管を血管径に応じて強調表示することが可能となる。
また、上記実施形態では、処理回路37は、元画像であるX線画像上に当該X線画像に対応する血管領域画像が重畳されている重畳画像をディスプレイ33に表示していたがこれに限定されない。例えば、処理回路37は、元画像であるX線画像と、当該X線画像に対応する重畳画像とを並列表示するようにしてもよい。図11は、その他の変形例に係るX線診断装置1が備えるディスプレイ33に表示されるX線画像及び重畳画像の例を表す図である。図11によれば、左側にライブ画像としてX線画像F331が表示されている。また、図11によれば、右側にリファレンス画像としてX線画像F331に対応する重畳画像F332が表示されている。これにより、操作者は、X線画像、及び当該X線画像を加工した重畳画像の両方を見ながらデバイスをより安全、かつ、容易に任意の病変部に進めることが可能となる。なお、処理回路37は、例えば、図11に示されるX線画像F331をディスプレイ33の右側、重畳画像F332をディスプレイ33の左側に配置して並列表示するようにしてもよい。また、処理回路37は、X線画像、及び当該X線画像に対応する血管領域画像をディスプレイ33に並列表示するようにしてもよい。
[他の実施形態]
上記実施形態では、処理回路37は、画像生成回路17により生成されるX線画像データに基づくX線画像の全体の領域に対し、画像処理を施して血管領域画像データを生成していたがこれに限定されない。例えば、処理回路37は、X線画像の一部の領域に対して画像処理を施すようにしてもよい。具体的には、処理回路37は、カテーテル治療におけるX線撮像中に、画像生成回路17により生成されるX線画像データに基づくX線画像のうち、当該X線画像に含まれるデバイスの先端が位置する領域付近の領域のみを対象として画像処理を施す。デバイスの先端が位置する領域付近の領域とは、例えば、デバイスの先端から所定の距離内に含まれる部分的な領域である。このとき、処理回路37は、この部分的な領域に含まれる血管のみを含む血管領域画像を表す血管領域画像データを生成する。処理回路37は、生成した血管領域画像データに基づく血管領域画像を、対応するX線画像に重畳する。処理回路37は、重畳した結果生成される重畳画像データに基づく重畳画像をディスプレイ33に表示する。これにより、デバイスの先端から所定の距離以上離れた領域の血管は表示されず、実際にデバイスが進むべき血管のみを提示することが可能となる。
また、上記実施形態では、処理回路37は、画像生成回路17により生成されるX線画像データに基づくX線画像に対して二値化処理を施して血管領域を抽出していたがこれに限定されない。処理回路37は、例えば所定の画像認識技術を用いて、画像生成回路17により生成されるX線画像データに基づくX線画像から血管領域を抽出してもよい。
また、上記実施形態では、処理回路37は、注目画素の中心を通過点とする四方向について算出した四方向の血管領域の幅のうち、最小の幅を注目画素における血管径として算出していたがこれに限定されない。処理回路37は、血管の略中心を通る芯線を抽出し、芯線上の各点において、芯線と略直交する方向の血管領域の幅を血管径として算出してもよい。また、処理回路37は、抽出した芯線の方向と、例えば図6に示される矢印kの方向、矢印lの方向、矢印mの方向及び矢印nの方向との交わる角度のうち狭い方(90度以下の方)の角度をそれぞれ算出し、当該角度が最も大きい方向の血管領域の幅を血管径として算出してもよい。
また、上記実施形態では、処理回路37は、予めメモリ31に記憶された血管径に関する閾値を含む血管の表示に関する設定条件を、図3に示されるステップSA2において読み込んだ後、図3に示されるステップSA8において血管領域画像データを生成していたが、設定条件の設定タイミングはこれに限定されない。処理回路37は、例えば、図3に示されるステップSA7において血管径を算出した後、かつ、図3に示されるステップSA8において血管領域画像データを生成する前に、算出した血管径に基づいて、血管の表示に関する設定条件に含まれる血管径に関する閾値を決定してもよい。このとき、処理回路37は、決定した閾値に基づいて血管領域画像データを生成する。また、血管の表示に関する設定条件に含まれる閾値は、入力インタフェース35を介し、任意のタイミングで設定されてもよい。
また、上記実施形態では、診断対象は心臓領域であるとしたがこれに限定されない。例えば、診断対象は、血管領域を含む下肢、肝臓等を診断対象としてもよい。
また、上記実施形態では、X線診断装置1の制御プログラム、画像処理装置30の処理プログラム、及び診断プロトコル等はメモリ31に記憶されていたがこれに限定されない。X線診断装置1の制御プログラム、画像処理装置30の処理プログラム、及び診断プロトコル等のうち少なくとも1つは、例えば、図12に示されるように、非一過性の記憶媒体100に記憶されていてもよい。このとき、例えば、X線診断装置1は、非一過性の記憶媒体100に記憶されている制御プログラムを読み出し、メモリ31上にインストールする等して各機能を実行する。また、X線診断装置1が備える画像処理装置30は、非一過性の記憶媒体100に記憶されている処理プログラムを読み出し、メモリ31上にインストールする等して各機能を実行する。
上記説明において用いた「プロセッサ」という文言は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、或いは、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC))、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等の回路を意味する。プロセッサは記憶回路(メモリ)、又は非一過性の記憶媒体に保存されたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。なお、本実施形態の各プロセッサは、プロセッサごとに単一の回路として構成される場合に限らず、複数の独立した回路を組み合わせて1つのプロセッサとして構成し、その機能を実現するようにしてもよい。さらに、図1、及び図2における複数の構成要素を1つのプロセッサへ統合してその機能を実現するようにしてもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…X線診断装置、11…X線発生部、13…X線検出器、15…高電圧発生装置、17…画像生成回路、19…保持装置、21…寝台部、23…駆動部、30…画像処理装置、31…メモリ、32…バッファメモリ、33…ディスプレイ、35…入力インタフェース、37…処理回路、39…通信インタフェース、41…制御回路、83…スタンド、84…床旋回アーム、160…床面、191…Cアーム、192…ホルダ、193…スタンド、194…床旋回アーム、200…床面、211…天板、212…寝台、371…二値化機能、372…血管径算出機能、373…画像生成機能、374…表示制御機能。

Claims (11)

  1. 時系列のX線画像を順次取得する取得部と、
    順次取得されたX線画像から血管領域を順次抽出する抽出部と、
    前記抽出部により抽出された血管領域に含まれる血管の血管径を算出する算出部と、
    前記算出部により算出された血管径が予め設定される閾値以上の大きさである血管を前記血管領域から抽出した血管領域画像を順次生成する生成部と、
    前記血管領域画像の生成に応じて、当該血管領域画像と当該血管領域画像に対応する前記X線画像とを重畳した重畳画像を、順次生成して表示部に表示する表示制御部と
    を備える医用画像処理装置。
  2. 前記抽出部は、前記X線画像に二値化処理を施すことにより前記血管領域を抽出する請求項1に記載の医用画像処理装置。
  3. 前記生成部は、前記血管径に応じて、前記血管領域画像に含まれる各血管に当該血管の血管径の大きさに対応する色を割り当てる請求項1乃至2のうちいずれかに記載の医用画像処理装置。
  4. 前記生成部は、前記血管径について、血管の表示に関する設定条件を変更する変更指示が入力されると、当該変更指示に基づく大きさの血管径の血管を前記血管領域から抽出した血管領域画像を生成する請求項1乃至3のうちいずれかに記載の医用画像処理装置。
  5. 前記生成部は、前記X線画像が表す領域のうち、当該X線画像に含まれるデバイスの先端が位置する領域付近の領域のみを対象として前記血管領域画像を生成する請求項1乃至4のうちいずれかに記載の医用画像処理装置。
  6. 前記算出部は、前記血管領域の各位置について、複数の方向の前記血管領域の幅を算出し、算出した複数の方向の前記血管領域の幅のうち最小の幅を前記血管径として算出する請求項1乃至5のうちいずれかに記載の医用画像処理装置。
  7. 前記表示制御部は、前記X線画像と当該X線画像に対応する前記重畳画像とを前記表示部に並列表示する請求項1乃至6のうちいずれかに記載の医用画像処理装置。
  8. X線を出力するX線管と、
    前記X線管から出力されたX線を検出し、当該検出したX線に基づく電気信号を順次出力するX線検出器と、
    前記順次出力された電気信号に基づくX線画像を順次取得する取得部と、
    順次取得されたX線画像から血管領域を順次抽出する抽出部と、
    前記抽出部により抽出された血管領域に含まれる血管の血管径を算出する算出部と、
    前記算出部により算出された血管径が予め設定される閾値以上の大きさである血管を前記血管領域から抽出した血管領域画像を順次生成する生成部と、
    前記血管領域画像の生成に応じて、当該血管領域画像と当該血管領域画像に対応する前記X線画像とを重畳した重畳画像を、順次生成して表示部に表示する表示制御部と
    を備えるX線診断装置。
  9. コンピュータに、
    時系列のX線画像を順次取得し、
    順次取得されたX線画像から血管領域を順次抽出し、
    前記抽出された前記血管領域に含まれる血管の血管径を算出し、
    前記算出された血管径が予め設定される閾値以上の大きさである血管を前記血管領域から抽出した血管領域画像を順次生成し、
    前記血管領域画像の生成に応じて、当該血管領域画像と当該血管領域画像に対応する前記X線画像とを重畳した重畳画像を、順次生成して表示部に表示すること、
    を実行させる医用画像処理プログラム。
  10. 時系列のX線画像を順次取得する取得部と、
    順次取得されたX線画像から血管領域を順次抽出する抽出部と、
    前記抽出部により抽出された血管領域に含まれる血管の血管径を算出する算出部と、
    前記算出部により算出された血管径が予め設定される閾値以上の大きさである血管を抽出した血管領域画像を順次生成する生成部と、
    前記血管領域画像の生成に応じて、当該血管領域画像と当該血管領域画像に対応する前記X線画像とを重畳した重畳画像を、順次生成して表示部に表示する表示制御部と
    を備え、
    前記生成部は、前記血管径に応じて、前記血管領域画像に含まれる各血管に当該血管の血管径の大きさに対応する色を割り当てる、医用画像処理装置。
  11. 時系列のX線画像を順次取得する取得部と、
    順次取得されたX線画像から血管領域を順次抽出する抽出部と、
    前記抽出部により抽出された血管領域に含まれる血管の血管径を算出する算出部と、
    前記算出部により算出された血管径が予め設定される閾値以上の大きさである血管を抽出した血管領域画像を順次生成する生成部と、
    前記血管領域画像の生成に応じて、当該血管領域画像と当該血管領域画像に対応する前記X線画像とを重畳した重畳画像を、順次生成して表示部に表示する表示制御部と
    を備え、
    前記生成部は、前記X線画像が表す領域のうち、当該X線画像に含まれるデバイスの先端が位置する領域付近の領域のみを対象として前記血管領域画像を生成する、医用画像処理装置。
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