JP6999921B2 - 天井下地材補強構造 - Google Patents

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Description

本発明は、天井下地材補強構造に関する。
吊ボルトに支持された野縁受けと、野縁受けに支持される野縁とを備えた天井下地材を補強する構造としては、たとえば、野縁受けと吊ボルトの上端部とをブレースで連結する構造や、野縁受けに沿って延在する補強材を野縁上に敷設する構造(たとえば特許文献1参照)等が知られていた。このような構造によれば、天井下地材の剛性を高めて、耐震性の向上を図ることができる。
特開2011-21424号公報
前記した従来の補強構造では、補強部材を取り付けるための広い設置スペースが必要である。さらに、補強部材は大掛かりなものであるので、多くの施工手間と時間を要するという問題があった。
そこで、本発明は、前記の問題を解決するためになされたものであり、広い設置スペースを必要とせず、少ない施工手間と時間で天井下地材を補強することができる天井下地材補強構造を提供することを課題とする。
前記課題を解決するための本発明は、野縁と野縁受けとを備えた天井下地材を補強する天井下地材補強構造において、前記野縁受けの内側に設けられた補強部材と、前記補強部材を前記野縁受けの幅方向両側から挟んで前記野縁受けに固定する固定部材とを備えており、前記補強部材は、前記野縁受けの側面部に当接する第一側板部と、当該第一側板部と平行で且つ間隔を隔てて配置された第二側板部と、前記第一側板部と前記第二側板部とを繋ぐ連結板部とを備え、断面S字形状を呈しており、前記第一側板部は、側方から打ち込まれる接続治具を介して前記固定部材および前記野縁受けに固定され、前記第二側板部は、側方から打ち込まれる接続治具を介して前記固定部材に固定され、前記野縁受けは、前記補強部材と前記固定部材とで挟まれていることを特徴とする天井下地材補強構造である。
このような構成によれば、補強部材を野縁受けの内側に設けるので新たな設置スペースを必要としない。また、補強部材は、野縁受けの内側に挿入して固定部材で野縁受けに固定するだけでよいので、施工手間と時間は少なくて済む。さらに、第一側板部と第二側板部の二面で補強部材に作用する応力に対抗するので、補強部材の剛性を高めることができる。また、第一側板部と第二側板部に交差する板部が多くなるので、補強部材の剛性を高めることができる。
本発明では、前記補強部材は、ブレースの取付位置に配置されているものが好ましい。
また、本発明では、前記野縁受けは、上フランジとウエブと下フランジとを備えた断面コ字形を呈しており、前記固定部材は、野縁と野縁受けとを固定すべく、前記野縁受けを幅方向両側から挟持するとともに下端部で前記野縁のリップ部を係止するクリップであり、前記クリップは、接合部と野縁受け挟持部と野縁係止部とをそれぞれ備えた第一部材および第二部材を有しており、前記第一側板部は、前記第一部材の野縁受け挟持部とで前記野縁受けの前記ウエブを挟んだ状態で、前記第一部材の前記野縁受け挟持部および前記野縁受けの前記ウエブに固定され、前記第二側板部は、第二部材の野縁受け挟持部に固定されるものが好ましい。このような構成によれば、補強部材を第一部材と第二部材のそれぞれに固定しているので、補強部材、野縁受けおよびクリップが強固に一体化して固定することができる。野縁受けは、ウエブが第一部材と補強部材に挟まれているので、補強効果が大きい。
さらに、本発明では、前記第一部材の前記野縁係止部は、前記野縁の両側の前記リップ部を係止する一対の係止片を備え、前記第二部材の前記野縁係止部は、前記野縁の片側の前記リップ部を係止する一つの係止片を備えており、前記第一部材には補強カバーが取り付けられており、前記補強カバーは、前記第一部材の前記野縁受け挟持部に当接するクリップ固定部と前記野縁の上面に当接する野縁当接部とを有するものが好ましい。このような構成によれば、第二部材が片方のみの係止片を備えていることで、第一部材と第二部材を連結した状態で、野縁に装着することができる。つまり、一つの係止片を切り欠いて他の係止片を三方に配置すれば、クリップを斜めにずらすことで野縁の内側に挿入可能となる。これによって、クリップの装着を容易に行うことができる。また、クリップ固定部と野縁当接部とを備える補強カバーを設けたことで、野縁受けおよびクリップが野縁に対して第一部材側に回転しようとする力に対抗できる。
また、本発明では、前記補強カバーは、前記野縁のリップ部に係合する野縁係合部をさらに有するものが好ましい。このような構成によれば、補強カバーが野縁係合部を有することで野縁からの浮き上がりを防止できるので、野縁受けおよびクリップが野縁に対して第二部材側に回転しようとする力に対抗できる。
また、本発明では、前記補強カバーは、前記野縁の側面に固定される野縁固定部をさらに有するものが好ましい。このような構成によれば、野縁受けおよびクリップが野縁に対して回転しようとする力により一層対抗できる。
さらに、前記課題を解決するための本発明は、野縁と野縁受けとを備えた天井下地材を補強する天井下地材補強構造において、前記野縁受けの内側に設けられた補強部材と、前記補強部材を前記野縁受けの幅方向両側から挟んで前記野縁受けに固定する固定部材とを備えており、前記補強部材は、前記野縁受けの側面部に当接する第一側板部と、当該第一側板部と平行で且つ間隔を隔てて配置された第二側板部と、前記第一側板部と前記第二側板部とを繋ぐ連結板部とを備え、断面S字形状を呈しており、前記野縁受けは、上フランジとウエブと下フランジとを備えた断面コ字形を呈しており、前記固定部材は、野縁と野縁受けとを固定すべく、前記野縁受けを幅方向両側から挟持するとともに下端部で前記野縁のリップ部を係止するクリップであり、前記クリップは、接合部と野縁受け挟持部と野縁係止部とをそれぞれ備えた第一部材および第二部材を有しており、前記第一側板部は、前記第一部材の野縁受け挟持部とで前記野縁受けの前記ウエブを挟んだ状態で、側方から打ち込まれる接続治具を介して前記第一部材の前記野縁受け挟持部および前記野縁受けの前記ウエブに固定され、前記第二側板部は、側方から打ち込まれる接続治具を介して第二部材の野縁受け挟持部に固定されることを特徴とする天井下地材補強構造である。
本発明によれば、広い設置スペースを必要とせず、少ない施工手間と時間で天井下地材を補強することができる、といった優れた効果を発揮する。
本発明の実施形態に係る天井下地材補強構造を示した斜視図である。 本発明の実施形態に係る天井下地材補強構造を示した側面図である。 (a)は補強部材を示した側面図、(b)は正面図である。 補強部材を示した斜視図である。 クリップと保護カバーを示した正面図である。 クリップの第二部材を示した背面図である。 クリップを示した分解斜視図である。 (a)は補強カバーを示した平面図、(b)は側面図、(c)は正面図である。 補強カバーを示した斜視図である。 本発明の実施形態に係る天井下地材補強構造の各部材と吊ボルトおよびブレースの位置関係を示した側面図である。 本発明の実施形態に係る天井下地材補強構造の各部材の位置関係の変形例を示した側面図である。 本発明の実施形態に係る天井下地材補強構造の変形例を示した側面図である。
本発明の実施形態に係る天井下地材補強構造について、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、本実施形態では、天井下地材補強構造を野縁の軸方向に沿って補強カバー側から見た部分を正面、野縁受けの軸方向に沿って見た部分を側面とする。
図1に示すように、本実施形態に係る天井下地材補強構造1は、野縁2と野縁受け3とを備えた天井下地材を補強する構造であって、野縁2と野縁受け3とを連結する部分において、野縁受け3とクリップ20を補強する。野縁2は、溝型を呈しており、底板部2aと、底板部2aの幅方向両側から立ち上がる側板部2b,2bと、側板部2bの上端に形成されたリップ部2cとを備えている。リップ部2cは内側に突出している。野縁受け3は、断面コ字形を呈しており、上フランジ3aとウエブ3bと下フランジ3cとを備えている。野縁2は、野縁受け3の下側で野縁受け3と直交して配置されている。
図1および図2に示すように、天井下地材補強構造1は、補強部材10とクリップ20と補強カバー50とを備えている。クリップ20は、野縁2と野縁受け3を接続する役目と、補強部材10を野縁受け3に固定する固定部材の役目を果たす。
補強部材10は、野縁2と野縁受け3との連結部分における野縁受け3を補強する部位であって、野縁受け3の内側に設けられている。図3および図4にも示すように、補強部材10は、金属製の板材を折り曲げ加工して形成されている。なお、補強部材10は、押出形材によって構成されていてもよい。補強部材10は、第一側板部11と第二側板部12と連結板部13とを備えており、断面S字形状を呈している。
図10に示すように、本実施形態では、吊ボルト5の両側の野縁受け3にブレース6の下端部が接続されている。補強部材10は、ブレース6の接続位置の近傍の吊ボルト5を中心として、両側に延在している。補強部材10の両側位置には、クリップ20と補強カバー50が設けられて、野縁受け3の下側に野縁2が固定されている。クリップ20と補強カバー50は、吊ボルト5を挟んだ補強部材10の左右両側それぞれに、二箇所ずつ設けられている。補強部材10の延在長さ寸法およびクリップ20および補強カバー50の設置箇所数は、要求されるブレース6の強度に応じて適宜設定される。
なお、補強部材10の設置位置は、前記構成に限定されるものではない。例えば、図11に示すように、クリップ20と補強カバー50を中心として、両側に補強部材10を延在させてもよい。この場合、左右一対のブレース6,6でクリップ20と補強カバー50を挟むように、ブレース6を配置するのが好ましい。このような構成とすることで、ブレース6から作用する応力を補強部材10で受けることができる。
第一側板部11は、野縁受け3のウエブ3b(側面部)に当接する部位である。第一側板部11には、補強部材10を野縁受け3、クリップ20および補強カバー50と固定するためのビスVが打ち込まれる。第一側板部11の下端には、第二側板部12側に張り出す張出水平板部15が連続している。張出水平板部15の張出寸法は、連結板部13の幅寸法と同等である。
第二側板部12は、第一側板部11と平行で、且つ野縁受け3の幅方向に間隔を隔てて配置されている。第二側板部12は、第一側板部11より上側に設けられている。第二側板部12の高さ寸法と第一側板部11の高さ寸法は、合わせて野縁受け3の上フランジ3aと下フランジ3c間の内のり寸法と同等となっている。第二側板部12には、補強部材10をクリップ20と固定するためのビスVが打ち込まれる。第二側板部12の上端には、第一側板部11側に張り出す張出水平板部15が連続している。張出水平板部15の張出寸法は、連結板部13の幅寸法と略同等である。
連結板部13は、第一側板部11と第二側板部12とを繋ぐ部位である。連結板部13は、水平方向に延在しており、第一側板部11の上端から連続して第二側板部12の下端に繋がっている。本実施形態では、第二側板部12の高さ寸法は第一側板部11の高さ寸法よりも大きくなっていて、連結板部13が、補強部材10の高さ方向の中間部よりも低い位置に配置されている。このような構成によれば、補強部材10の重心が下がるので、野縁受け3が転倒し難くなる。連結板部13の幅寸法は、野縁受け3の上フランジ3aおよび下フランジ3cの突出寸法と略同等であって、第二側板部12の外側面が野縁受け3の上フランジ3aおよび下フランジ3cの先端面と同一面内になるように構成されている。以上のような構成の補強部材10は、野縁受け3の上フランジ3aとウエブ3bと下フランジ3cの内面にそれぞれ当接した状態で野縁受け3の内側空間に納まる。なお、連結板部13は、水平方向に延在していることに限定されるものではなく、傾斜していてもよい。
図1および図2に示すように、クリップ20は、野縁受け3および補強部材10を幅方向両側から挟持するとともに、その下端部で野縁2を係止する。図5乃至図7にも示すように、クリップ20は、第一部材21と第二部材22を有している。第一部材21と第二部材22は、ボルトBを介して上端部同士が接合されている。
第一部材21は、金属製の板材を折り曲げ加工して形成されている。第一部材21は、接合部23と野縁受け挟持部24と野縁係止部25とを備えている。接合部23は、第二部材22の接合部23と当接する部位である。接合部23は、第一部材21の上端部で縦方向に延在している。接合部23にはボルト孔26が形成されている。
野縁受け挟持部24は、第二部材22の野縁受け挟持部29とで、野縁受け3および補強部材10を両側から挟持する部位である。また、野縁受け挟持部24は、補強部材10とで野縁受け3のウエブ3bを挟んでいる。野縁受け挟持部24は、接合部23の下端から屈曲した水平部24aと水平部24aの先端から屈曲した垂下部24bとを備えている。水平部24aは、野縁受け3の上フランジ3aの上面に当接する。垂下部24bは、野縁受け3のウエブ3bの外面に当接する。垂下部24bの高さ寸法は、野縁受け3の高さ寸法より大きい。垂下部24bの下端部は、野縁受け3の下端よりも下方に突出する。垂下部24bの下部は幅が小さくなっており、野縁2の内側に挿入可能となっている。垂下部24bには、ビス孔27が形成されている。
野縁係止部25は、野縁2のリップ部2cを内側下方から係止する部位である。野縁係止部25は、垂下部24bの下端から外側に張り出す張出部25aと、張出部25aの幅方向両側に設けられた係止片25b,25bを備えている。張出部25aは、野縁2の軸方向に沿って水平方向に張り出している。張出部25aの基端部には、垂下部24bの下端部に跨る補強ビード28が設けられている。係止片25bは、断面J字形状を呈しており、リップ部2cに下側から噛み合う。
第二部材22は、金属製の板材を折り曲げ加工して形成されている。第二部材22は、第一部材21よりも板厚が若干薄くなっている。なお、第二部材22の板厚を、第一部材21の板厚と同じにしてもよい。第二部材22は、接合部23と野縁受け挟持部29と野縁係止部30とを備えている。接合部23は、第一部材21の接合部23と当接する部位である。接合部23は、第一部材21の接合部23と同じ形状であって、第二部材22の上端部で縦方向に延在している。接合部23にはボルト孔26が形成されている。
野縁受け挟持部29は、第一部材21の野縁受け挟持部24とで、野縁受け3を両側から挟持する部位である。野縁受け挟持部29は、接合部23の下端から屈曲した水平部29aと水平部29aの先端から屈曲した垂下部29bとを備えている。水平部29aは、第一部材21の水平部24aと同じ形状であって、野縁受け3の上フランジ3aの上面に当接する。垂下部29bは、野縁受け3の断面コ字の開口端部を覆い、補強部材10の第二側板部12に当接する。垂下部29bの高さ寸法は、垂下部24bの高さ寸法と同等である。垂下部29bの下端部は、野縁受け3の下端よりも下方に突出する。垂下部29bの下部は、一側が斜めに切り欠かれている(図6および図7参照)。垂下部29bには、ビス孔27が形成されている。
野縁係止部30は、野縁2の一方のリップ部2cを内側から係止する部位である。野縁係止部30は、垂下部29bの下端から外側に張り出す張出部30aと、張出部30aの幅方向片側に設けられた係止片30bを備えている。張出部30aは、野縁2の軸方向に沿って水平方向に張り出している。張出部30aの幅寸法は、第一部材21の張出部25aの幅寸法よりも小さい。張出部30aの基端部には、垂下部29bの下端部に跨る補強ビード28が設けられている。係止片30bは、断面J字形状を呈しており、リップ部2cに下側から噛み合う。第二部材22の係止片30bは、一方のみに形成されており、他方には形成されていない。
以上のような構成のクリップ20は、第一部材21と第二部材22を予めボルトBで弛んだ状態で仮固定しておく。そして、補強部材10を野縁受け3に装着した後に、第一部材21を野縁2に係止させる。その後、第二部材22を上方に回転させた状態で、第一部材21を野縁受け3に装着する。第二部材22を下方に回転させて、野縁2に係止させる。このとき、第二部材22は、係止片30bが片方にしか設けられていないので、野縁係止部30を野縁2内に挿入することができる。つまり、第一部材21と第二部材22を繋いだまま野縁2および野縁受け3に装着することができる。
補強カバー50は、野縁受け3が野縁2に対して回転(傾倒)しようとするのを抑制するとともに、クリップ20の野縁2への係合強度を補強する。補強カバー50は第一部材21に取り付けられる。補強カバー50は、金属製の板材を折り曲げ加工して形成されている。補強カバー50は、クリップ固定部51と水平張出部52と野縁係合部53と野縁固定部54とを有している。
クリップ固定部51は、鉛直方向に延在しており、第一部材21の垂下部24bの外面に当接する。クリップ固定部51には、ビス孔55が形成されている。ビス孔55は、第一部材21のビス孔27に相当する位置に形成されている。水平張出部52は、クリップ固定部51の下端から外側に張り出す。水平張出部52は、野縁係止部25を上側から覆うとともに、野縁係止部25の先端より所定長さ張り出す。水平張出部52の基端部には、クリップ固定部51の下端部に跨る補強ビード58が設けられている。水平張出部52には、補強カバー50を補強するためのビード56が形成されている。ビード56は、野縁2の軸方向に延在して、上方に突出して形成されている。水平張出部52のうち、基端部で野縁係止部25を覆う部分は、野縁2の幅よりも外側に張り出している。水平張出部52の基端部の幅方向両端は、野縁2の上面に当接する野縁当接部52a(図1、図8および図9参照)となる。水平張出部52のうち、野縁係止部25の先端より張り出した部分は、野縁2のリップ部2c,2c間の寸法より狭くなっている。
野縁係合部53は、野縁2のリップ部2c,2cに内側から係合する。野縁係合部53は、水平張出部52のうち、野縁係止部25の先端より張り出した部分の両側に設けられた係合片53a,53aからなる。係合片53aは、断面J字形状を呈しており、リップ部2cに下側から噛み合う。
野縁固定部54は、野縁2の側板部2b(側面)に外側から当接して、ビス止めされる。野縁固定部54は、水平張出部52のうち、野縁係止部25を覆う部分(基端部)の両側に設けられた垂下板部54a,54aからなる。垂下板部54aは、野縁2の側板部2bの下端の近傍で下端より少し上方まで延在している。垂下板部54aには、ビス孔57が形成されている。
本実施形態では、補強カバー50を、係止片30bが一つ設けられた第二部材22側ではなく、係止片25bが二つ設けられた第一部材21側に設けている。これは、係止片30bが少ない第二部材22側の方が、野縁2の上側に傾きやすく、第一部材21が野縁2に対して近付く方向に応力が作用するためである。
以上のような構成の補強カバー50は、クリップ20を装着した後に、取り付けられる。補強カバー50は、斜めにずらすことで野縁係合部53を野縁2の内側に挿入した後、水平張出部52を水平にすることで、係合片53aをリップ部2cに係合させる。そして、クリップ固定部51を、第一部材21の垂下部24bの外面に当接させ、ビスVで固定する(図1および図2参照)。野縁固定部54側から野縁2の側板部2bにビスVを打ち、補強カバー50と野縁2を固定する。これによって、野縁受け3、補強部材10、クリップ20、補強カバー50および野縁2が一体に固定される。
本実施形態に係る天井下地材補強構造1によれば、補強部材10を野縁受け3の内側に装着しているので、従来のように別途の設置スペースを設ける必要がない。補強部材10は、野縁受け3の内周面に当接して装着されるので、補強部材10の位置決めが容易であるとともに、補強効果が高い。さらに、補強部材10は、断面S字形状であり、第一側板部11と第二側板部12に交差する連結板部13を有するので、補強部材10の剛性を高めることができる。特に、補強部材10の上下両端に張出水平板部15,15が設けられているので、補強部材10の剛性をより一層高めることができる。
また、補強部材10を野縁受け3に仮止めして、クリップ20と補強カバー50を装着して、ビスVで固定するので、野縁受け3、補強部材10、クリップ20および補強カバー50を容易に一体固定することができる。したがって、天井下地材補強構造1の施工手間および時間を低減することができる。
さらに、本実施形態では、野縁受け3をクリップ20の第一部材21と第二部材22とで挟持して、補強部材10を第一部材21と第二部材22のそれぞれに当接した状態で固定しているので、補強部材10、野縁受け3およびクリップ20を強固に一体化することができる。
また、本実施形態では、補強カバー50をクリップ20に取り付けたことで、クリップ20が野縁2に対して回転しようとする力に対抗できるので、野縁2と野縁受け3の固定強度を高めることができる。具体的には、クリップ20が第一部材21側に傾こうとしたときに、第一部材21がクリップ固定部51に受け止められる。補強カバー50が回転しようとする応力は、野縁当接部52aから野縁2の上面に流すことで対抗する。これによって、野縁受け3およびクリップ20が回転しようとするのを押さえることができる。さらに、補強カバー50は、野縁2の側板部2bに固定される野縁固定部54を有するので、補強カバー50が野縁2に強固に固定される。さらに、補強カバー50はビスでクリップ20にも固定可能である。したがって、野縁2と野縁受け3の固定強度をより一層高めることができる。
さらに、本実施形態では、補強部材10の設置部分に、ブレース6を接続しているので、ブレース6から作用する応力を補強部材10で受けることができる。特に、ブレース6の接続位置の両側に、クリップ20を設けて補強部材10を固定しているので、補強部材10を安定した状態で強固に固定できる。
以上、本発明を実施するための形態についてそれぞれ説明したが、本発明は前記の実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、材質、形状や大きさなど適宜設計変更が可能である。例えば、前記実施形態では、クリップ20の係止片が一つ削除されて、3つの係止片25b,25b,30bを備えた構成となっているが、張出部25a,30aの先端四隅のそれぞれに係止片が設けられたものであってもよい。この場合には、図12に示すように、補強カバー50を設けないこともある。補強部材10の第一側板部11と、野縁受け3のウエブ3bと、クリップ20の第一部材21とをビスVで固定し、補強部材10の第二側板部12と、クリップ20の第二部材22とを別のビスVで固定すればよい。このようにすれば、クリップ20で野縁受け3を挟持する前でも、第一部材21と第二部材22を補強部材10にそれぞれ固定することができる。また、野縁受け3の両側から容易に施工することができる。
また、前記実施形態では、補強部材10は断面S字形状を呈しているがこれに限定されるものではない。補強部材10は、たとえば、断面矩形形状、断面H型形状、断面U型形状等の他の形状であってもよい。
1 天井下地材補強構造
2 野縁
3 野縁受け
10 補強部材
11 第一側板部
12 第二側板部
13 連結板部
20 クリップ
21 第一部材
22 第二部材
24 野縁受け挟持部
25 野縁係止部
25b 係止片
29 野縁受け挟持部
30 野縁係止部
30b 係止片
50 補強カバー
51 クリップ固定部
52 水平張出部
52a 野縁当接部
53 野縁係合部
53a 係合片

Claims (7)

  1. 野縁と野縁受けとを備えた天井下地材を補強する天井下地材補強構造において、
    前記野縁受けの内側に設けられた補強部材と、前記補強部材を前記野縁受けの幅方向両側から挟んで前記野縁受けに固定する固定部材とを備えており、
    前記補強部材は、前記野縁受けの側面部に当接する第一側板部と、当該第一側板部と平行で且つ間隔を隔てて配置された第二側板部と、前記第一側板部と前記第二側板部とを繋ぐ連結板部とを備え、断面S字形状を呈しており、
    前記第一側板部は、側方から打ち込まれる接続治具を介して前記固定部材および前記野縁受けに固定され、
    前記第二側板部は、側方から打ち込まれる接続治具を介して前記固定部材に固定され、
    前記野縁受けは、前記補強部材と前記固定部材とで挟まれている
    ことを特徴とする天井下地材補強構造。
  2. 前記補強部材は、ブレースの取付位置に配置されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の天井下地材補強構造。
  3. 前記野縁受けは、上フランジとウエブと下フランジとを備えた断面コ字形を呈しており、
    前記固定部材は、野縁と野縁受けとを固定すべく、前記野縁受けを幅方向両側から挟持するとともに下端部で前記野縁のリップ部を係止するクリップであり、
    前記クリップは、接合部と野縁受け挟持部と野縁係止部とをそれぞれ備えた第一部材および第二部材を有しており、
    前記第一側板部は、前記第一部材の野縁受け挟持部とで前記野縁受けの前記ウエブを挟んだ状態で、前記第一部材の前記野縁受け挟持部および前記野縁受けの前記ウエブに固定され、
    前記第二側板部は、第二部材の野縁受け挟持部に固定される
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の天井下地材補強構造。
  4. 前記第一部材の前記野縁係止部は、前記野縁の両側の前記リップ部を係止する一対の係止片を備え、
    前記第二部材の前記野縁係止部は、前記野縁の片側の前記リップ部を係止する一つの係止片を備えており、
    前記第一部材には補強カバーが取り付けられており、
    前記補強カバーは、前記第一部材の前記野縁受け挟持部に当接するクリップ固定部と前記野縁の上面に当接する野縁当接部とを有する
    ことを特徴とする請求項に記載の天井下地材補強構造。
  5. 前記補強カバーは、前記野縁のリップ部に係合する野縁係合部をさらに有する
    ことを特徴とする請求項に記載の天井下地材補強構造。
  6. 前記補強カバーは、前記野縁の側面に固定される野縁固定部をさらに有する
    ことを特徴とする請求項または請求項に記載の天井下地材補強構造。
  7. 野縁と野縁受けとを備えた天井下地材を補強する天井下地材補強構造において、
    前記野縁受けの内側に設けられた補強部材と、前記補強部材を前記野縁受けの幅方向両側から挟んで前記野縁受けに固定する固定部材とを備えており、
    前記補強部材は、前記野縁受けの側面部に当接する第一側板部と、当該第一側板部と平行で且つ間隔を隔てて配置された第二側板部と、前記第一側板部と前記第二側板部とを繋ぐ連結板部とを備え、断面S字形状を呈しており、
    前記野縁受けは、上フランジとウエブと下フランジとを備えた断面コ字形を呈しており、
    前記固定部材は、野縁と野縁受けとを固定すべく、前記野縁受けを幅方向両側から挟持するとともに下端部で前記野縁のリップ部を係止するクリップであり、
    前記クリップは、接合部と野縁受け挟持部と野縁係止部とをそれぞれ備えた第一部材および第二部材を有しており、
    前記第一側板部は、前記第一部材の野縁受け挟持部とで前記野縁受けの前記ウエブを挟んだ状態で、側方から打ち込まれる接続治具を介して前記第一部材の前記野縁受け挟持部および前記野縁受けの前記ウエブに固定され、
    前記第二側板部は、側方から打ち込まれる接続治具を介して第二部材の野縁受け挟持部に固定される
    ことを特徴とする天井下地材補強構造。
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