JP6999365B2 - 足場吊上装置 - Google Patents
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上記課題を解決する足場吊上装置は、互いの間隔が固定された状態で平行且つ水平に延びる複数のフレームと、そのフレームに対し固定された状態で回転可能とされている滑車と、その滑車に対し上記フレームの延びる方向に離れた位置で同フレームに固定されているウインチと、を備える。この足場吊上装置においては、ウインチから延びるワイヤが滑車に巻き掛けられるとともにフレームの上方に位置する作業位置に連結され、複数のフレームの上に足場を取り付けた状態で、ウインチにより上記ワイヤを巻き取ることにより、足場が上記作業位置まで吊り上げられる。また、同装置のフレームには、滑車の中心軸を支持する支持部材が固定されている一方、その支持部材を固定することが可能な固定部がフレームの延びる方向に間隔をおいて複数箇所に設けられている。更に、上記支持部材は、上記複数箇所の固定部のうちのいずれかを選択して固定することが可能とされている。
フレームに対する支持部材(滑車)の固定位置を変更する際、滑車とウインチとの間の距離が短くなることに起因してウインチのフリートアングルが大きくなりすぎると、ウインチによるワイヤの巻き取りに支障を来すおそれがある。しかし、上記構成によれば、フレームに対する支持部材の固定位置を変更するとき、ウインチによるワイヤの巻き取りに支障を来すことのないレベルにフリートアングルが小さく抑えられるよう、フレームに対するウインチの固定位置を変更することができる。詳しくは、支持部材とウインチとの間の距離が、ウインチによるワイヤの巻き取りに支障を来すことのないレベルにフリートアングルが小さく抑えられる値となるよう、フレームに対するウインチの固定位置を変更することができる。
図1に示す足場吊上装置1は、高架橋のメンテナンス作業など高所での作業を行う際の足場を、同作業が行われる作業位置まで吊り上げるためのものである。足場吊上装置1は、水平方向に延びる直方体状のトラスフレーム2と、そのトラスフレーム2に対し固定された状態で回転可能に支持されている滑車3と、その滑車3に対しトラスフレーム2の延びる方向に離れた位置で同トラスフレーム2に固定されているウインチ4と、を備えている。
図1に示すように、トラスフレーム2は、複数(この例では三つ)の分割体を同トラスフレーム2の延びる方向に接続することによって形成されており、それら分割体の数を変えることによって同トラスフレーム2の延びる方向についての長さを調整可能なものとされている。なお、この例では分割体20,21によってトラスフレーム2が形成されている。
図8は、トラスフレーム2における長手方向の端部であって、滑車3及びサポートジャッキ12が設けられている部分を示している。図9は、図8のトラスフレーム2のサポートジャッキ12が設けられている部分を、矢印A-A方向から見た状態を示している。図10は、図8のトラスフレーム2の滑車3及びキャスタ11が設けられている部分を、矢印B-B方向から見た状態を示している。図11は、トラスフレーム2における長手方向の端部を斜め下方から見た状態を示している。
図12は立板14及び滑車3を側方から見た状態を示しており、図13は図12の立板14及び滑車3を矢印C-C方向から見た状態を示しており、図14は立板14及び滑車3を上方から見た状態を示している。
足場吊上装置1のトラスフレーム2は、複数の分割体20,21,22を同トラスフレーム2の延びる方向に接続することによって形成される。ちなみに、この例では、分割体20の長手方向両端部に対し分割体21と分割体22との少なくとも一方を数の調整を適宜行ったうえで長手方向に接続することにより、足場10の大きさ等に応じた長さのトラスフレーム2が形成されている。なお、図15の(a)~(f)はトラスフレーム2の長さの調整例を示している。
(1)足場吊上装置1においては、トラスフレーム2上に取り付けられる足場10を大きさの異なる別のものに取り替えたり、トラスフレーム2上における足場10の取り付け位置を変更したりしようとする場合がある。この場合、上記滑車3から上方に延びるワイヤ6とトラスフレーム2上に取り付けられる足場10とが接触しないよう、トラスフレーム2に対する取付台13(滑車3)の固定位置が変更される。これにより、足場吊上装置1のトラスフレーム2上に取り付けられる足場10を大きさの異なる別のものに取り替えたり、トラスフレーム2上における足場10の取り付け位置を変更したりすることが、大きく制限されてしまうことはなくなり、その制限に伴って足場吊上装置1の汎用性が低下することを抑制できるようになる。
・連結具7については、ワイヤ6を支持具16に対し連結することの可能な他の構造のものを採用してもよい。
トラスフレーム2の長手方向における滑車3とウインチ4との距離は同ウインチ4のフリートアングルに影響を及ぼす。詳しくは、図16に示すように、滑車3とウインチ4との上記距離(図16のL)が短くなるほど、ウインチ4のフリートアングル(図16のθ)が大きくなる。このため、トラスフレーム2に対する滑車3(取付台13)の固定位置をトラスフレーム2の長手方向に変更したとき、その変更態様によっては距離Lが短くなってフリートアングルθが大きくなりすぎるおそれがある。このようにフリートアングルθが大きくなりすぎると、ウインチ4によるワイヤ6の適正な巻き取りができなくなる。しかし、トラスフレーム2に対するウインチ4の固定位置を上述したように変更できれば、フリートアングルθがウインチ4によるワイヤ6の巻き取りに悪影響を及ぼすほど大きくなるとき、言い換えれば上記悪影響が生じるほど上記距離Lが短くなるとき、それを上記ウインチ4の固定位置の変更を通じて抑制することができる。
・足場吊上装置1において、三つ以上のトラスフレーム2が互いの間隔を固定した状態で平行となるように設けられていてもよい。
Claims (3)
- 互いの間隔が固定された状態で平行且つ水平に延びる複数のフレームと、
前記フレームに対し固定された状態で回転可能とされている滑車と、
前記滑車に対し前記フレームの延びる方向に離れた位置で同フレームに固定されているウインチと、を備えており、
前記ウインチから延びるワイヤが前記滑車に巻き掛けられるとともに前記フレームの上方に位置する作業位置に連結され、前記複数のフレームの上に足場を取り付けた状態で、前記ウインチにより前記ワイヤを巻き取ることにより、前記足場を前記作業位置まで吊り上げる足場吊上装置において、
前記フレームには、前記滑車の中心軸を支持する支持部材が固定されている一方、その支持部材を固定することが可能な固定部が前記フレームの延びる方向に間隔をおいて複数箇所に設けられており、
前記支持部材は、前記複数箇所の固定部のうちのいずれかを選択して固定することが可能とされており、
前記滑車は一つのフレームに同フレームの延びる方向に間隔をおいて二つ設けられており、それら滑車の間には各滑車に対応してそれぞれ前記ウインチが設けられており、
前記ウインチは、前記フレームに対する固定位置を同フレームの延びる方向に変更することが可能とされている
ことを特徴とする足場吊上装置。 - 前記フレームは、複数の分割体を同フレームの延びる方向に接続することによって形成されており、それら分割体の数を変えることによって同フレームの延びる方向についての長さを調整可能なものである請求項1に記載の足場吊上装置。
- 請求項1又は2に記載の足場吊上装置において、
前記ワイヤを前記作業位置に設けられている支持具に対し連結するための連結具を備えており、
前記連結具は、前記支持具を挟み込むことが可能な一対の挟持片と、前記ワイヤによる下方への荷重を受けて同荷重に基づき前記一対の挟持片を互いに接近させる方向に変位させるリンク機構とを備えており、前記一対の挟持片で前記支持具を挟み込んで同支持具に対し前記一対の挟持片を係合させることにより、前記作業位置に連結されるものであることを特徴とする足場吊上装置。
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