JP6998847B2 - 抗菌繊維 - Google Patents

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Description

本発明は、天然繊維、再生繊維、半合成繊維、合成繊維に代表される衣料用繊維の表面に極性ビニルモノマーを特定の条件でグラフト重合させた改質繊維であって、特に洗濯耐久性に優れた抗菌性能を有する抗菌繊維に関する。
従来より、洗濯耐久性に優れた抗菌性繊維は、界面活性剤系、アルコール系、フェノール系、ビグアナイド系、アニリド系、イミダゾール・チアゾール系、イソチアゾロン系、ニトリル系、有機金属系、無機金属系など多種多様な抗菌剤を処理したものが提案されている。特に第4級アンモニウムカチオンの抗菌効果を利用した抗菌剤や銀、銅、亜鉛などの金属イオンを用いた抗菌剤、及びグルコン酸クロルヘキシジンなどのハロゲン族原子を含む抗菌剤など様々なものが広く用いられている。
通常、これらの抗菌剤は、繊維中への練込みや吸尽法、パッドドライキュア法等の公知の方法により処方される。抗菌剤成分は、繊維内に均一分散している必要はなく、繊維表面に偏在していてもよいが、洗濯耐久性等の一般消費性能に優れたものであることが望まれる。
例えば特許文献1にはアクリル系繊維の湿式紡糸の際、第4級アンモニウム塩を延伸後に付与し乾燥させる方法が提案されている。この方法によれば、繊維表面の微細凹凸に抗菌剤を保持させることができるが、抗菌剤が繰り返しの洗濯によって徐々に脱落してしまい、長期間にわたり、十分な抗菌性能を確保できるものにはならない。
また、特許文献2にはジンクピリチオン(ピリチオン亜鉛、ZPT)等に例示されるピリジン誘導体を繊維に吸尽処理させる方法が提案されている。この方法によれば、比較的低濃度の抗菌剤であっても十分な抗菌性を得ることができるが、優れた性能を保持するが故の問題として皮膚刺激性が強く、衣料用途への適用では処方量を十分に考慮する必要がある。
更に、特許文献3にはセルロース系繊維をリンゴ酸やクエン酸のような有機酸で処理することによって抗菌繊維が得られることが提案されている。しかしながら、この方法は、レーヨンを除くセルロース系繊維に限定されるものであり、ポリエステルやポリアミドなどの汎用合成繊維への応用は期待できない。
また、銀、銅、亜鉛等の金属イオンを担持させた抗菌繊維も数多く提案されている。例えば特許文献4~6のように銀イオンを担持させる方法では、優れた抗菌性能、制菌性能を保持できるが、酸化や硫化等によって繊維自体が経時変色する可能性が高く、蛍光白染品や極淡色染品への適用が難しいという問題を抱えている。
一方、ポリエステル繊維の改質方法として、特許文献7にはポリエステル繊維表面に親水性を有するビニルモノマーをグラフト率5~25%でグラフト重合によって導入せしめた吸湿性に優れたポリエステル繊維が提案されている。この方法では、着用快適性及び吸湿性に優れた布帛が得られるが、変退色や性能低下を起こさずに洗濯耐久性のある抗菌性が得られる方法までは提案していない。
また、特許文献8には不飽和ジカルボン酸を有するポリエステル繊維にラジカル重合性化合物を放射線グラフト重合法により耐久性よく付与する方法が提案されている。この方法では、吸水性、吸湿性、制電性に優れた布帛が得られるが、やはり洗濯耐久性のある抗菌性が得られる方法までは提案していない。
さらに、特許文献9にはカルボン酸系ビニル系モノマーをグラフト重合したセルロース繊維を含む織物であって、アルカリ金属及び/又は二価金属の含有割合やカルボン酸とカルボン酸金属塩のそれぞれに由来する各吸光度の比率を好適化することによって消臭性を向上させたものが提案されている。しかし、この方法では、消臭性は向上するが、抗菌性の向上を目的としていないため、洗濯耐久性のある抗菌性が得られていない。
特許第2985690号公報 特許第4239284号公報 特許第6092510号公報 特開2002-235281号公報 特開2004-169206号公報 特開2004-190197号公報 特開2004-324008号公報 特開平6-128878号公報 特開2012-251265号公報
本発明は、かかる従来技術の現状に鑑み創案されたものであり、その目的は、抗菌性に関して優れた洗濯耐久性を持つ繊維を提供することにあり、特に皮膚刺激等、人体に及ぼす影響が少なく、尚且つ経時変退色などの消費性能低下が生じることのない、洗濯耐久性に優れた抗菌繊維を提供することにある。
本発明者は、上記目的を達成するために洗濯耐久性のある抗菌性を持つ繊維について鋭意検討した結果、カルボン酸由来の吸収ピークの吸光度Aに対するカルボン酸アルカリ金属塩由来の吸収ピークの吸光度Bの吸光度比B/Aを消臭性を目的としたものに比べて低めの特定の範囲にしたうえで極性ビニルモノマーを繊維にグラフト重合させることによって、衣料用としての欠点を生じさせずに洗濯耐久性のある抗菌性を繊維に付与できることを見出し、本発明の完成に至った。
即ち、本発明は、以下の(1)~(8)の構成を有するものである。
(1)極性ビニルモノマーを繊維にグラフト重合させた繊維であって、赤外分光分析法による、カルボン酸に由来する吸収ピークの吸光度Aに対するカルボン酸アルカリ金属塩に由来する吸収ピークの吸光度Bの吸光度比B/Aが0.01~0.04であること、及びJIS L 1902(2015)に記載される菌液吸収法、混釈平板培養法に基づき、試験菌株としてスタフィロコッカス・アウレウス(黄色ぶどう球菌)NBRC12732株を使用した抗菌性評価において、未洗濯、及びJIS L 1930(2014)付属書Fの洗濯方法C4Mに準じ10回洗濯処理した後の抗菌活性値がいずれも2.2~6.5であることを特徴とする抗菌繊維。
(2)極性ビニルモノマーが、アクリル酸、メタクリル酸、及びそれらの誘導体からなる群から選択される少なくとも1種を含むことを特徴とする(1)に記載の抗菌繊維。
(3)繊維にグラフト重合させた極性ビニルモノマーの重合比率が繊維重量比換算で12~60%であることを特徴とする(1)又は(2)に記載の抗菌繊維。
(4)繊維中の極性ビニルモノマー残留量が5μg/g未満であることを特徴とする(1)~(3)のいずれかに記載の抗菌繊維。
(5)繊維中に含まれるアルカリ金属元素として、ナトリウム及び/またはカリウムを含むことを特徴とする(1)~(4)のいずれかに記載の抗菌繊維。
(6)誘電結合プラズマ質量分析法(ICP-MS)によるアルカリ金属元素の含有量が1000μg/g超、8000μg/g以下であることを特徴とする(5)に記載の抗菌繊維。
(7)繊維の水による抽出液pHが3.0以上、8.0未満であることを特徴とする(1)~(6)のいずれかに記載の抗菌繊維。
(8)試験菌株としてスタフィロコッカス・アウレウス(黄色ぶどう球菌)NBRC12732株を使用した抗菌性評価において、未洗濯、及びJIS L 1930(2014)付属書Fの洗濯方法C4Mに準じ10回洗濯処理した後の抗菌活性値がいずれも3.0~6.0であることを特徴とする(1)~(7)のいずれかに記載の抗菌繊維。
本発明の抗菌繊維は、洗濯耐久性に優れた抗菌性を有し、しかも皮膚刺激も少なく、衣料用、資材用を問わず、広い分野で使用することができる。また、本発明の抗菌性繊維は、銀や銅などの金属を含まないため、酸化や硫化等による変退色、性能低下を引き起こす心配がないという利点を有する。
本発明の抗菌繊維について以下に詳細に説明する。原料繊維としては、ポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィン、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニル、ビニロン、ポリ塩化ビニリデン、ポリ乳酸などの合成繊維、綿、麻、獣毛、絹などの天然繊維、レーヨン、ポリノジック、キュプラ、リヨセル、モダールなどの再生繊維、セルロースアセテート、プロミックスなどの半合成繊維などが挙げられる。特に綿、レーヨン、リヨセル、ポリエステルなどの衣料用の汎用繊維が好ましく用いられる。
原料繊維として合成繊維、半合成繊維、再生繊維を用いた場合の断面形状は、特に限定されず、公知のものを使用することができる。また、必要に応じて艶消剤や顔料、酸化防止剤、紫外線吸収剤等の機能加工剤を混練して用いることも可能である。また、単糸繊度についても特に限定されない。
本発明の抗菌繊維中のアルカリ金属元素の含有量は、誘電結合プラズマ質量分析法(ICP-MS)を用いて定量評価すると、1000μg/g超、8000μg/g以下、好ましくは2000μg/g超、7000μg/g以下、更に好ましくは3000μg/g超、6500μg/g以下の範囲である。アルカリ金属元素の含有量が上記範囲を超過すると、良好な吸湿特性が得られるものの、生地pHが高くなり、結果としてカルボキシラートアニオンが安定化する酸性領域にならず、安定した高い抗菌性を得ることが難しい。また、上記範囲以下では、衣料に用いた場合に皮膚に直接触れたときの刺激が強いとともに抗菌性も低下する。
アルカリ金属元素とは、周期表における水素を除く第1族に属する典型元素である、ナトリウム、カリウム、リチウムなどが挙げられ、特にナトリウム及び/またはカリウムを含むことが好ましい。本発明の繊維に含まれるアルカリ金属元素がナトリウムである場合、本発明の抗菌繊維は、好ましいアルカリ金属元素含有量と同様の理由から、誘電結合プラズマ質量分析法(ICP-MS)の定量評価によるナトリウム含有量が2000μg/g超、8000μg/g以下であることが好ましい。
本発明の抗菌繊維は、赤外分光分析法による、カルボン酸に由来する吸収ピークの吸光度Aに対するカルボン酸アルカリ金属塩に由来する吸収ピークの吸光度Bから算出される、吸光度比B/Aが0.01~0.04、好ましくは0.013~0.037の範囲である。吸光度比B/Aが上記範囲を超過する範囲、即ちカルボン酸アルカリ金属塩の割合が多い系では吸湿性に富むものの、ゲル化が著しく、湿潤時の力学的強度を保持することができない。また上記範囲未満では特に疎水性繊維にグラフト重合させた場合、吸湿性に乏しいものとなり、繊維製品とした場合の風合いや着心地、着用感の観点より好ましくない。
本発明の抗菌繊維は、JIS L 1902(2015)に記載される菌液吸収法、混釈平板培養法に基づき、試験菌株としてスタフィロコッカス・アウレウス(黄色ぶどう球菌)NBRC12732株を使用した抗菌性評価において、未洗濯、及びJIS L 1930(2014)付属書Fの洗濯方法C4Mに準じ10回洗濯処理した後の抗菌活性値がいずれも2.2~6.5、さらには3.0~6.0、さらには4.0~6.0を達成することができる。
本発明の抗菌繊維は、抗菌性能としては、スタフィロコッカス・アウレウス(黄色ぶどう球菌)や肺炎球菌に代表されるグラム陽性菌に対する抗菌効果があるばかりか、肺炎桿菌、大腸菌、緑膿菌などグラム陰性菌にも効果が期待できる。本発明のように極性ビニルモノマーを重合した繊維が抗菌性を発揮する理由は、ある一定の生地pH域にコントロールされている状態において、カルボキシラートアニオンが細菌類に対して抗菌作用を発揮するためと考えられる。
本発明における抗菌性は、JIS L 1902(2015)に記載される菌液吸収法、混釈平板培養法に基づき、試験菌株としてスタフィロコッカス・アウレウス(黄色ぶどう球菌)NBRC12732株を使用して評価するものであり、一般社団法人繊維評価技術協議会が規定するSEKマーク繊維製品認証基準(文書管理番号JEC301、平成30年4月1日改訂版)にも同菌株が指定されている。
洗濯方法、特に家庭洗濯についての規格は、1995年度版JIS L0217 付表1に記載される103法が一般的に利用されていたが、2014年度版JIS L0001、及び2014年度版JIS L1930発行にあたり、上記103法に近似する洗濯作用力を有する方法としてJIS L1930付属書Fに規定される洗濯方法C4Mに基づく洗濯評価方法が一般化されつつある。
本発明の抗菌繊維は、上記洗濯方法C4M法にて10回洗濯実施した後の抗菌活性値、及び未洗濯での抗菌活性値がいずれも2.2~6.5、さらには3.0~6.0、さらには4.0~6.0を達成することができる。抗菌活性値が上記範囲未満では優れた抗菌性能を発揮できず、逆に抗菌活性値が上記範囲を超えると、皮膚表面の常在菌にまで影響を及ぼすばかりか、皮膚刺激性が強すぎるため、皮膚障害の懸念が生じる可能性が高くなる。
本発明の抗菌繊維は、極性ビニルモノマーを繊維にグラフト重合した繊維であるが、極性ビニルモノマーは、アクリル酸、メタクリル酸、及びそれらの誘導体からなる群から選択される少なくとも1種を含むことが好ましい。繊維製品に抗菌性を付与するにあたり、従来より第1級アミド、第2級アミド、第3級アミド、第4級アンモニウムカチオン等を配合した抗菌剤は広く活用されており、優れた抗菌性を有することは既に公知である。本発明の抗菌繊維は、上記の従来のアミド、アンモニウムカチオン等を含まずとも、抗菌性を有することを特徴とするが、従来公知の抗菌剤の併用も妨げるものではない。また、極性ビニルモノマーは、単一組成である必要はなく、適宜必要に応じて複数種の極性ビニルモノマーと共重合しても構わないし、その他の反応性モノマーと共重合させてもよい。
本発明の抗菌繊維は、繊維中の極性ビニルモノマー残留量(すなわちグラフト重合時に未反応で残存する極性ビニルモノマー、及びグラフト重合後、加水分解等によって解重合された極性ビニルモノマー、及びその変性物の総量)が繊維の総重量に対して5μg/g未満であることが望ましい。極性ビニルモノマー残留量は、繊維試料をエタノールで超音波抽出し、得られたエタノール溶液をガスクロマトグラフ質量分析装置(GCMS)によって評価するものであり、現状では5μg/g未満という数値は、当該方法での検出下限値未満と同義である。得られる抗菌繊維の皮膚刺激性の観点から、当該極性ビニルモノマー残留量が少ないほど好ましい。
繊維中の極性ビニルモノマー残留量を少なくするための方策としては、仕込みモノマーを必要以上に過剰量投入としないことは勿論のこと、グラフト重合加工後の高温排液、繰り返し湯洗い、オーバーフロー水洗を組合せ、生地へのモノマー残留量を低減させることが挙げられる。グラフト重合加工後は、未反応モノマー及びその分解物、分散剤や開始剤等の助剤及びその分解物などが処理溶液中に残存しており、より具体的には浴温が70~85℃の範囲、好ましくは75~80℃の範囲の高温で排液することによって、繊維中の極性ビニルモノマー残留量を低減させることができる。
また、繰り返し湯洗いについても浴温80~100℃で繰り返し洗浄し、繊維中のモノマーを浴中に排出させたうえ、同様に浴温が70~85℃の範囲、好ましくは75~80℃の範囲の高温で排液するとよい。繰り返し回数は、2回以上の複数回が望ましい。繰り返し湯洗いを実施した後、浴温40~60℃でオーバーフロー水洗すると更に残留量の低減が可能となる。また、極性ビニルモノマーの排出を促進させるため、アニオン系またはノニオン系の界面活性剤を併用することも可能である。
極性ビニルモノマーを繊維にグラフト重合する場合、重合開始剤を使用するが、重合開始剤としては、アゾ化合物であるアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、有機過酸化物である過酸化ベンゾイル(BPO)などの一元開始剤や、過酸化水素と鉄(II)塩、過硫酸塩と亜硫酸水素ナトリウムなど酸化剤と還元剤の組合せによる二元開始剤(レドックス開始剤)等を用いることができる。
極性ビニルモノマーを繊維にグラフト重合させる方法としては、短繊維にオーバーマイヤー染色機などの高圧容器を用いてバッチ処理する方法、紡績糸やフィラメントの状態でソフトワインドし、オーバーマイヤー染色機などの高圧容器を用いてバッチ処理する方法、織物や編物、不織布などのシート状物とし、高圧パッドスチーマーなどで連続処理する方法、若しくはジッカ―染色機などを用いてバッチ処理する方法が例示される。特に短繊維にオーバーマイヤー染色機などの高圧容器を用いてバッチ処理する方法が、後続の紡績工程において、他繊維との混用による更なる機能性の付与や風合いの観点で好ましい。
繊維にグラフト重合させた極性ビニルモノマーの重合比率(グラフト率)は、好ましくは繊維重量比換算で12~60%、より好ましくは15~45%の範囲である。重合比率が上記範囲未満でも抗菌性能を発揮し得るが、洗濯耐久性の観点で不十分である可能性がある。また、重合比率が上記範囲を超過すると、繊維強伸度の低下、各種染色堅牢度の低下、抗菌繊維の硬化を引き起こすおそれがある。
極性ビニルモノマーは、アクリル酸、メタクリル酸、及びそれらの誘導体からなる群から選択される少なくとも1種を含むことが好ましい。即ち、カルボキシ基を有するビニルモノマーであることが好ましい。但し極性ビニルモノマーは、単一組成のモノマーである必要はなく、メタクリル酸とアクリル酸の組合せ、メタクリル酸と塩化ビニル、メタクリル酸とスチレンの組合せなど、得られる性能に応じて適宜共重合量を調整すればよい。極性ビニルモノマーの中では、特にメタクリル酸が好適に用いられる。
繊維に極性ビニルモノマーをグラフト重合させるとき、極性ビニルモノマーがカルボキシ基の場合、反応液のpHは2.8~4.0に調整することが好ましい。より好ましくは3.0~3.5である。このpH領域から外れると、グラフト重合反応の効率が低下して、目的のグラフト重合率を得られにくくなり易い。グラフト重合加工した直後では、繊維に導入されたカルボキシ基の殆どが酸型(-COOH)の形態になっており、酸性が強い。そのまま使用すると抗菌性は高くとも人体への負担が大きくなってしまうので、中和操作を行うことが好ましい。中和は、水やアルカリ性化合物を使ってカルボキシ基の水素の一部を水酸基やアルカリ金属塩に置換することができる。より好ましい中和方法は、アルカリ性化合物を使わずに水及び又はお湯を使ってグラフト後の繊維を中和することである。
尚、繊維の中和処理は、グラフト重合加工の直後で行っても良いし、糸、織編物、不織布、衣料品等の最終製品までのどの段階で行っても良く、最終製品が販売されて消費段階に行く前に適正な抽出pH領域になっていればよい。
しかし、カルボキシ基の一部をアルカリ金属塩にすることで、消臭性や吸湿性、pHコントロール性等の抗菌性以外の機能が得られるため、抗菌性が得られる範囲内で、カルボキシ基をアルカリ金属塩に置換してもよい。用いるアルカリ化合物は、水に可溶で、その水溶液がアルカリ性を呈するアルカリ金属化合物が好ましく用いられる。アルカリ金属化合物としては、アルカリ金属の水酸化物、炭酸塩、リン酸塩などが挙げられ、具体的には水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸リチウムなどが挙げられる。
前述のグラフト加工及び中和処理により得られた糸又はワタ、生地の水による抽出液pH(水素イオン指数)は3.0以上、8.0未満になるようにすることが好ましい。カルボキシラートアニオンが細菌類に対して抗菌性を有すると考えると、安定した高い抗菌性を得るには、カルボキシラートアニオンがより安定化する酸性領域でコントロールすることが望ましい。そのため、上記のように3.0以上、8.0未満、好ましくは4.0以上、7.0未満、更に好ましくは4.5以上、6.5未満の酸性域のpHに管理するのがよい。抽出液pHが上記範囲未満になると、前述のように皮膚に対する刺激が強くなる。また抽出液pHが上記範囲を越えると、淡色染色品の黄変など変退色が生じ易くなる懸念があるばかりか、繊維の抗菌性が低下しやすくなる。
本発明の抗菌繊維中に含まれるアルカリ金属元素含有量は、極性ビニルモノマーを繊維にグラフト重合した後のアルカリ金属化合物での処理によりコントロールすることができる。アルカリ金属元素含有量は、アルカリ金属化合物の水溶液濃度、繊維に対するアルカリ金属化合物の使用濃度、浴比(繊維と処理液の重量比率)、処理温度、処理時間等でコントロールすることができる。
本発明の抗菌繊維は、カルボキシ基を有するビニルモノマーで繊維にグラフト重合を行い、その後、カルボキシ基の一部を中和することで得ることができる。得られた抗菌繊維は、カルボン酸アルカリ金属塩の吸光度/カルボン酸の吸光度とする吸光度比を0.010~0.040のように低めとすることで十分な抗菌性を発揮することができる。より好ましくは0.014~0.037である。
本発明の抗菌繊維は、単独、若しくは適宜他繊維と混用して混繊、混紡、交織編など公知の方法で織編物として用いるのみならず、単独、若しくは適宜他繊維と混用し、カードウェッブとした後、ニードルパンチングやサーマルボンド法等の方法で絡合させた不織布としてもよいし、得られた不織布を数枚合わせてなる積層物としてもよい。また、得られたそれら二次元シート物を用い、樹脂コーティング、フィルムラミネート、ボンディングなど更に高次加工して用いることも可能である。また、言うまでもなく、単独、若しくは適宜他繊維と混用し、布団やクッション、椅子等の詰めワタとして使用することもできる。
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではなく、本文中及び実施例中に示す主旨を逸脱しない範囲で適宜変更実施できることは言うまでもない。なお、本発明の実施例および比較例における性能評価は下記に基づくものである。
〔グラフト重合率〕
グラフト重合前の原料繊維の絶乾重量をWa、グラフト重合後の繊維を105℃の乾燥機で3時間以上乾燥処理し、20℃環境下のデシケータにて20分以上冷却した後の絶乾重量をWbとし、以下の式に基づきグラフト重合率(G)を算出した。
G(質量%)=100×(Wb-Wa)/Wa
〔残留モノマー量の定量〕
試料0.3gを精秤後、エチルアルコール15mlに浸漬し、30分間の超音波抽出を実施した後、得られたエチルアルコール溶液をガスクロマトグラフ質量分析装置を用い、下記の条件に従い、残留モノマーの同定及び定量を実施した。
(ガスクロマトグラフ質量分析条件(GC-MS))
・装置:島津製作所社製QP-2010型
・カラム:Stabllwax(長さ30m、内径0.25mm、膜厚0.25μm)
・注入口温度:240℃
・カラム線速度:40cm/秒
〔抗菌性評価〕
2015年度版JIS L1902「繊維製品の抗菌性試験方法及び抗菌効果」に規定されるa)菌液吸収法、混釈平板培養法による定量試験を実施した。試験菌株は独立行政法人製品評価技術基盤機構バイオテクノロジーセンターから供給を受けるスタフィロコッカス・アウレウス(Staphylococcus aureus/黄色ぶどう球菌)NBRC12732株を使用し、評価した。
〔繊維中の金属濃度の測定〕
繊維中の金属濃度の測定は、蛍光X線分析法により含有金属の一次スクリーニングを行って金属濃度の概算を求めた後、誘電結合プラズマ質量分析法により、繊維中のアルカリ金属(Na、K、Li)の精密な濃度を求めた。
蛍光X線分析法によって繊維中の金属濃度の測定を実施した。繊維中に存在する既知の金属(二酸化チタンとしてのチタン原子)の濃度に基づき、検出された元素の蛍光X線照射強度から濃度の概算値を求めた。
〔蛍光X線分析(XRF)〕
・装置:日本電子社製JSX-1000S型
・雰囲気:真空
・電圧:50kV
・測定範囲:ナトリウム~ウラン(ロジウムを除く)
〔繊維中の金属濃度の測定〕
(測定試料の調製)
硝酸(1+1)と過酸化水素の混合溶液(硝酸(1+1):過酸化水素の容積比で4:1)を溶媒とし、200℃条件でマイクロウェーブ分解法(密閉容器内における加圧酸分解法)によって繊維試料を分解し、溶液サンプルとした。
定量試験は一次スクリーニングによって検出された元素について下記の誘電結合プラズマ質量分析法(ICP-MS法)に基づき元素含有量(μg/g)を定量して、アルカリ金属塩の含有量を調べた。
〔誘電結合プラズマ質量分析条件(ICP-MS)〕
・装置:アジレント・テクノロジー社製7700x型
・キャリアガス流量:1.07L/分
・プラズマガス流量:15L/分
・補助ガス流量:0.9L/分
〔赤外分光分析(FT-IR)〕
(試験試料の準備)
繊維試料をよく解した後、圧力をかけてフィルム状に成型し、顕微透過法によって赤外分光スペクトルを測定した。
(吸光度比の求め方)
波長1709cm-1付近のピークの吸収より高波長側の最初の谷付近と波長1545cm-1付近のピークの吸収より低波長側の最初の谷付近を結ぶ接線をベースラインとし、波長1709cm-1付近のピークトップにおけるベースラインからの高さAを波長1711cm-1(カルボン酸に由来する吸収)の吸光度を求める。次に、波長1545cm-1付近のピークトップにおけるベースラインからの高さBを波長1558cm-1(カルボン酸アルカリ金属塩に由来する吸収)の吸光度とする。なお、カルボン酸アルカリ金属塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩などが想定されるが、それらがそれぞれ混合されていたとしても吸光度のピークはそれぞれが分岐することなく、ブロードなピーク形状になるので、そのピークトップの高さを測ればよい。また、明確な吸収ピークが観測されない場合は、波長1711cm-1若しくは波長1545cm-1の位置でのベースラインの高さをその吸収の吸光度とし、以下の数式にて吸光度比を求める。
吸光度比(B/A)=カルボン酸アルカリ金属塩の吸光度/カルボン酸の吸光度
〔赤外分光分析(FT-IR)条件〕
・装置:サーモフィッシャーサイエンティフィック社製Nicolet iN10型
・測定波長:4000~500cm-1
・検出器:MCT検出器
・分解能:8cm-1
・ビームスプリッター:KBr(臭化カリウム)
〔繊維の水による抽出液pH〕
JIS L1096:2010抽出液のpH(8.37)A法(JIS法)の条件にて測定した。但し、測定試料が、繊維、糸の場合は、試料を5.0g±0.1g秤量して、そのまま抽出試験に供する。
〔洗濯試験〕
2014年度版JIS L1930「繊維製品の家庭洗濯試験方法」付属書Fに規定されるC4Mの方法に準じて洗濯処理を実施した。標準洗剤はJAFET標準配合洗剤を用い9.4項の表1に規定される1.33g/Lを投入して実施した。また、洗濯時はグラフトされた繊維をナイロンネットに入れ、それぞれの原料繊維に基づく、負荷布(付属書Hに規定)を組合せ、被洗物重量が約2kg(洗濯浴比1:20)となるように洗濯・脱水処理を実施した。脱水処理後はナイロンネットから取り出し、繊維を軽く手で解し、吸取紙で軽く水分を除去した上、標準状態にて24時間以上乾燥し、抗菌性評価に供した。
〔皮膚パッチ試験〕
表面グラフト重合させた繊維を用い、48時間の閉塞貼付試験を実施した。被験者(健康な日本人男性および女性23名)に対し、背中部位(傍脊椎部)に検体(表面グラフト重合させた繊維)及び対照物質(大塚製薬社製生理食塩水、大塚製薬社製注射用蒸留水、日興リカ社製白色ワセリンをそれぞれ脱脂綿に含ませたもの)を48時間、空気が触れない状態で閉塞貼付した。
48時間経過後、貼付した試料を剥がし、貼付した試料を剥がした直後(貼付48時間後)、及び貼付72時間後(48時間後に貼付した試料を剥がし、24時間が経過した後)の皮膚状態を皮膚科専門医に目視判定頂き、皮膚刺激性を評価した。
上記閉塞貼付試験に使用するパッチテストユニットの構成は下記の通りである。
・Finn Chamber(EPITEST,Finland)
・Scanpor Tape(NORGESPLASTER,Norway)
皮膚刺激指数の算定方法は、48時間後及び72時間後の何れか高い方の反応に評点を与え、各被験物質の評点総和を被験者数で除した値を百分率化する。
判定基準は表1の通りであり、皮膚刺激指数は下記の数式より導出する。
皮膚刺激指数=評点総和/被験者数×100
Figure 0006998847000001
得られた皮膚刺激指数より、表2に示す「香粧品の皮膚刺激指数による分類」によって安全性を評価する。尚、当該安全性判定の根拠は日本香粧品科学会誌19(臨時増刊)49~56頁に記載の「香粧品と安全性」(須貝哲郎)に基づく。
Figure 0006998847000002
(実施例1~8)及び(比較例1~4)
使用する原料繊維として、レンチング社製リヨセルステープルファイバー(繊度1.3デシテックス38ミリカット品)、レンチング社製レーヨン(モダール)ステープルファイバー(繊度1.1デシテックス39ミリカット品)、中国石油化工集団儀征化繊社製ポリエステルセミダルステープルファイバー(繊度6.6デシテックス64ミリカット品)の3種類を用い、日阪製作所社製オーバーマイヤー染色機に浴比1:10の条件で詰め込み、80℃の浴温条件で精練を実施した。排液、湯洗、水洗を繰り返した後、表1に示すpH調整剤以外の薬剤を仕込み、浴比が1:10、表3に示す処理温度×時間の条件にて繊維表面へのグラフト重合を進めた。
排液後、70℃×10分の条件で湯洗い処理を行った。この湯洗い処理の繰り返し回数を変えることで、表1の繊維の抽出液pHになるようにコントロールした。尚、pH調整剤(アルカリ化合物)を用いて中和する場合は、湯洗繰り返しの途中でその処理を行い、更に湯洗を繰り返す。pH調整剤を使うときの条件は浴比1:10でPH調整剤を所定濃度使用し、60℃×30分の条件で行う。排液後に紡績用油剤(竹本油脂社製ホノールMGR)4g/L投入し、浴比1:10、80℃×10分間の浴液循環処理を実施した。排液後に脱水乾燥、開繊を行い、各原料繊維からなる抗菌繊維(ステープルファイバー)を得た。得られた性能は表4に示す通りであった。
Figure 0006998847000003
Figure 0006998847000004
本発明の抗菌繊維は、皮膚刺激等、人体に及ぼす影響が少なく、尚且つ経時変退色などの消費性能低下が生じることのない、洗濯耐久性に優れた抗菌繊維であり、インナー、スポーツ、ユニフォーム、ワーキング等の衣料用途やカーテン、シーツ、壁紙等の生活資材用途等として好適である。

Claims (5)

  1. 極性ビニルモノマーを繊維にグラフト重合させた繊維であって、赤外分光分析法による、カルボン酸に由来する吸収ピークの吸光度Aに対するカルボン酸アルカリ金属塩に由来する吸収ピークの吸光度Bの吸光度比B/Aが0.01~0.04であること、JIS L 1902(2015)に記載される菌液吸収法、混釈平板培養法に基づき、試験菌株としてスタフィロコッカス・アウレウス(黄色ぶどう球菌)NBRC12732株を使用した抗菌性評価において、未洗濯、及びJIS L 1930(2014)付属書Fの洗濯方法C4Mに準じ10回洗濯処理した後の抗菌活性値がいずれも2.2~6.5であること、繊維にグラフト重合させた極性ビニルモノマーの重合比率が繊維重量比換算で12~60%であること、及び繊維中に含まれるアルカリ金属元素として、ナトリウム及び/またはカリウムを含み、誘電結合プラズマ質量分析法(ICP-MS)によるアルカリ金属元素の含有量が1000μg/g超、8000μg/g以下であることを特徴とする抗菌繊維。
  2. 極性ビニルモノマーが、アクリル酸、メタクリル酸、及びそれらの誘導体からなる群から選択される少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項1に記載の抗菌繊維。
  3. 繊維中の極性ビニルモノマー残留量が5μg/g未満であることを特徴とする請求項1又は2に記載の抗菌繊維。
  4. 繊維の水による抽出液pHが3.0以上、8.0未満であることを特徴とする請求項1~のいずれかに記載の抗菌繊維。
  5. 試験菌株としてスタフィロコッカス・アウレウス(黄色ぶどう球菌)NBRC12732株を使用した抗菌性評価において、未洗濯、及びJIS L 1930(2014)付属書Fの洗濯方法C4Mに準じ10回洗濯処理した後の抗菌活性値がいずれも3.0~6.0であることを特徴とする請求項1~のいずれかに記載の抗菌繊維。
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