JP6997949B2 - ラミネート型電池モジュールの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、複数のラミネート型電池セルが所定の方向に配列され電気的に接続されているラミネート型電池モジュールの製造方法に関する。
電池の一形態として、ラミネートフィルム外装体に電極体が収容されて構成されているラミネート型電池セルが知られている。複数のラミネート型電池セルが電気的に接続されたラミネート型電池モジュールは、車両搭載用の高出力電源等として汎用されている。例えば特許文献1には、配列方向に並べられ直列接続されている複数のラミネート型電池セルと、上記配列方向に隣り合ったラミネート型電池セルの間に配置されている熱伝導部材と、を有するラミネート型電池モジュールが開示されている。
特開2014-212032号公報
一般に、ラミネートフィルム外装体は表面が平滑で、摩擦が小さい。このため、ラミネート型電池セルを組み合わせて、上記のようなラミネート型電池モジュールを製造しようとすると、熱伝導部材に対するラミネート型電池セルの位置がずれ易く、組み立てが難しい。言い換えれば、ラミネート型電池モジュールは組立性が悪い。組立性を向上するためには、例えば、接着テープなどを使用して熱伝導部材にラミネート型電池セルを固定することが考えられる。しかし、かかる方法では接着テープの分だけモジュールの重量や体積が増加する課題がある。このため、ラミネート型電池モジュールの製造にあたっては、重量や体積の増加を回避しつつ組立性を向上する新たな技術が求められていた。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、重量や体積の増加を回避しつつ組立性を向上することのできるラミネート型電池モジュールの製造方法を提供することにある。
本発明によって、配列方向に配列され電気的に接続されている複数のラミネート型電池セルと、上記配列方向において上記ラミネート型電池セルと隣り合うように配置されている熱伝導部材と、を有するラミネート型電池モジュールの製造方法が提供される。かかる製造方法は、上記ラミネート型電池セルの上記熱伝導部材と接する部分、および、上記熱伝導部材の上記ラミネート型電池セルと接する部分、のうちの少なくとも一方に親水化処理を施した後、上記ラミネート型電池セルと上記熱伝導部材とを重ね合わせた状態で加熱しながら押圧して、上記ラミネート型電池セルと上記熱伝導部材とを接合することを包含する。
上記製造方法では、ラミネート型電池セルと熱伝導部材とを相互に接合して、物理的に一体化する。このことにより、熱伝導部材に対してラミネート型電池セルの位置が固定され、ラミネート型電池セルの位置がずれ難くなる。また、上記製造方法では、熱伝導部材をラミネート型電池セルに固定するための部材(例えば接着テープ)が不要となる。したがって、モジュールの重量や体積の増加を回避しつつ、組立性を向上することができる。
一実施形態に係るラミネート型電池モジュールの外形を模式的に示す側面図である。 ラミネートフィルム外装体と熱伝導部材との界面を模式的に示す要部断面図である。
以下、適宜図面を参照しながら、ここに開示される製造方法の好適な実施形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって実施に必要な事柄は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。ここに開示される製造方法は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。
また、以下の図面において、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付し、重複する説明は省略または簡略化することがある。各図における寸法関係(長さ、幅、厚み等)は、必ずしも実際の寸法関係を反映するものではない。
また、本明細書において範囲を示す「A~B(ただし、A,Bは任意の値。)」の表記は、A以上B以下を意味するものとする。
ここでは、まずラミネート型電池モジュールの構成について説明し、次いで一実施形態に係るラミネート型電池モジュールの製造方法について説明する。
<ラミネート型電池モジュール>
図1は、一実施形態に係るラミネート型電池モジュール(以下、単に「モジュール」ということがある。)100の外形を模式的に示す側面図である。図2は、ラミネート型電池セル1のラミネートフィルム外装体10と、熱伝導部材40との界面を模式的に示す要部断面図である。なお、図2では電極体20の構造についての図示を省略している。また、図1,2において、符号Xは、ラミネート型電池セル1の配列方向を示している。
モジュール100は、複数のラミネート型電池セル(以下、単に「電池セル」ということがある。)1と、複数の熱伝導部材40と、一対のエンドプレート50A、50Bと、複数の拘束バンド52と、を備えている。
なお、本明細書において、「ラミネート型電池セル」とは、ラミネートフィルムを外装体として利用し、その内部に電極体を収容した構成の電池全般をいう。ラミネート型電池セルは、例えば、リチウムイオン二次電池やニッケル水素電池等の蓄電池(二次電池)であってもよく、電気二重層キャパシタ等の蓄電素子であってもよい。
複数の電池セル1は、ここでは同一形状を有している。複数の電池セル1は、平板状である。複数の電池セル1は、それぞれ一対の平坦な幅広面を有しており、当該幅広面が熱伝導部材40と対向するように、配列方向X(図1の左右方向)に沿って並べられている。配列方向Xの偶数番目の電池セル1は、配列方向Xの奇数番目の電池セル1に対して180°回転させた状態で配置されている。なお、モジュール100を構成する電池セル1は、ここでは5個であるが、これには限定されない。モジュール100を構成する電池セル1の数は、典型的には10個以上、例えば10~100個程度であってもよい。
各電池セル1の外面には、正極端子1aと負極端子1bとが突出している。正極端子1aと負極端子1bとは、ラミネートフィルム外装体10の内部から外部に延びている。ここでは、配列方向Xに隣り合う電池セル1の正極端子1aと負極端子1bとが電気的に接続されている。このことにより、複数の電池セル1は直列に接続されている。
電池セル1の構成は従来と同様でよく、特に限定されない。電池セル1は、ここでは全固体電池である。電池セル1は、ラミネートフィルム外装体10と、ラミネートフィルム外装体10の内部に収容されている電極体20と、を備えている。ラミネートフィルム外装体10は袋状であり、電極体20を収容する収容空間の周縁が熱溶着(ヒートシール)されることにより封止されている。
ラミネートフィルム外装体10は、電極体20を収容する絶縁性の容器である。ラミネートフィルム外装体10の構成は従来公知と同様でよく、特に限定されない。ラミネートフィルム外装体10は、典型的には多層構造を有するラミネートフィルムで構成されている。本実施形態のラミネートフィルム外装体10は3層構造であり、電極体20に近い側から、シーラント層11と、ガスバリア層12と、保護層(外層)13と、がこの順に積層されて構成されている。
シーラント層11は、熱溶着を可能にするための層である。シーラント層11は、ラミネートフィルム外装体10の最内層、すなわち、電極体20に最も近い側に位置している。シーラント層11は、例えば、熱可塑性樹脂で構成されている。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン;ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル;等の結晶性樹脂や、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル等の非結晶性樹脂が挙げられる。なかでも、ここに開示される技術の効果をより高いレベルで発揮する観点から、結晶性樹脂、特にはポリオレフィンが好ましい。
ガスバリア層12は、電池セル1の内外で、湿気や空気あるいは電池セル1の内部で発生したガスの出入りを遮断する層である。ガスバリア層12は、例えば、アルミニウム、鉄、ステンレス等の金属材料で構成されている。なかでも、コストや軽量化の観点から、アルミニウムが好ましい。ガスバリア層12は、例えば、アルミニウム箔やアルミニウム蒸着層であってもよい。
保護層13は、ラミネートフィルム外装体10の耐久性を向上するための層である。保護層13は、ガスバリア層12よりも外表面側に位置している。保護層13は、ラミネートフィルム外装体10の最外層であってもよい。保護層13は、例えば、PET等のポリエステル、ポリアミド(ナイロン)等で構成されている。
なお、本実施形態では、一例として、ラミネートフィルム外装体10が、シーラント層11とガスバリア層12と保護層13とで構成される3層構造である場合について説明した。ただし、ラミネートフィルム外装体10の多層構造は、4層以上、例えば4~10層であってもよい。一例として、上記した層と層との間に、両層を相互に接着するための接着層を備えていてもよい。接着層は、例えばポリアミド(ナイロン)等の樹脂で構成されていてもよい。また、他の一例として、保護層13の上に、例えば最外層として、さらに印刷層、難燃層、表面保護層等を備えていてもよい。
電極体20は、図示しない正極と負極と固体電解質層とを備えている。固体電解質層は、配列方向Xにおいて、正極と負極との間に介在されている。電極体20の構成は従来公知と同様でよく、特に限定されない。電極体20は、典型的には、矩形状の正極と矩形状の負極とが固体電解質層を介して配列方向Xに積み重ねられている積層型の電極体(積層電極体)である。ただし、電極体20は、帯状の正極と帯状の負極とが固体電解質層を介して積み重ねられ、長手方向に捲回されてなる捲回型の電極体(捲回電極体)であってもよい。また、電極体20は、例えば正極および/または負極の表面に、さらに絶縁層などの層を備えていてもよい。
正極は、正極集電体と当該正極集電体に固着された正極活物質層とを備えていてもよい。正極集電体は、導電性の良好な金属、例えばアルミニウムからなる導電性部材である。正極活物質層は、少なくとも電荷担体を可逆的に吸蔵および放出可能な正極活物質を含んでいる。正極活物質は、例えばリチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物等のリチウム遷移金属複合酸化物である。正極活物質層は、さらに他の成分、例えば後述する固体電解質材料や、導電材、バインダ等を含んでいてもよい。
負極は、負極集電体と当該負極集電体に固着された負極活物質層とを備えていてもよい。負極集電体は、導電性の良好な金属、例えば銅からなる導電性部材である。負極活物質層は、少なくとも電荷担体を可逆的に吸蔵および放出可能な負極活物質を含んでいる。負極活物質は、例えば黒鉛等の炭素材料である。負極活物質層は、さらに他の成分、例えば後述する固体電解質材料や、バインダ、増粘剤等を含んでいてもよい。
固体電解質層は、イオン伝導性を有する固体電解質材料を含んでいる。固体電解質材料は、結晶質であっても非晶質(ガラス質)であってもよい。電池セル1がリチウムイオン二次電池である場合、固体電解質層は、Liイオン伝導性を有する固体電解質材料を含んでいる。Liイオン伝導性を有する固体電解質材料としては、例えば、LiS-P系、LiS-SiS系等の硫化物系固体電解質、La0.51Li0.34TiO2.94、Li1.3Al0.3Ti1.7(PO等の酸化物系固体電解質、等が挙げられる。
なお、本実施形態では、一例として、電池セル1が全固体電池である場合について説明した。ただし、電池セル1は、例えば液状の電解質(電解液)を有する液系の二次電池であってもよい。その場合、電極体20は、正極と負極とがセパレータなどの絶縁部材を介して対向された構成であってもよい。また、ラミネートフィルム外装体10の内部には、電極体20に加えて電解液が収容されていてもよい。電解液は、例えば、カーボネート類やエステル類等の非水溶媒と、電荷担体を生成するリチウム塩等の支持塩とを含んでいてもよい。
熱伝導部材40は、電池セル1を適正な温度で使用するために、電池セル1を冷却および/または加熱するための部材である。熱伝導部材40は、例えば充放電時に電池セル1の内部で発生した熱を放散させるための放熱板として機能する。複数の熱伝導部材40は、ここでは同一形状を有している。複数の熱伝導部材40は、平板状である。複数の熱伝導部材40は、それぞれ一対の平坦な幅広面を有しており、当該幅広面が電池セル1またはエンドプレート50A、50Bと対向するように配置されている。言い換えれば、複数の熱伝導部材40は、配列方向Xにおいて、複数の電池セル1の間、および、電池セル1とエンドプレート50A、50Bとの間、にそれぞれ配置されている。熱伝導部材40の構成は従来公知と同様でよく、特に限定されない。熱伝導部材40は、例えば、ポリプロピレン(PP)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)等の樹脂材料や、熱伝導性の良い金属材料で構成されている。熱伝導部材40は、例えば、電池セル1と対向する面に、冷却用流体(典型的には空気)の流路として利用可能な複数の溝部分を有していてもよい。
一対のエンドプレート50A、50Bは、配列方向X(図1の左右方向)において、モジュール100の両端に配置されている。エンドプレート50A、50Bは、複数の電池セル1と複数の熱伝導部材40とを配列方向Xに挟み込んでいる。複数の拘束バンド52は、複数のビス54によって、エンドプレート50A、50Bに固定されている。複数の拘束バンド52は、それぞれ、配列方向Xに規定の拘束圧が加わるように取り付けられている。このことにより、複数の電池セル1と複数の熱伝導部材40とに対して配列方向Xから荷重が加えられ、モジュール100として一体的に保持されている。なお、本実施形態では、エンドプレート50A、50Bと、複数の拘束バンド52と、複数のビス54とで、複数の電池セル1が拘束されている。ただし、拘束機構はこれに限定されるものではない。
図2に示すように、本実施形態のモジュール100では、電池セル1の熱伝導部材40と接する部分、ここではラミネートフィルム外装体10の最外層である保護層13の表面に、親水部13aが設けられている。そして、電池セル1と熱伝導部材40とが、親水部13aを介して接合されている。このことにより、電池セル1と熱伝導部材40とが物理的に一体化されている。言い換えれば、電池セル1と熱伝導部材40とが接合体となっている。なお、本明細書において「接合」とは、上下を反転させたときに落下しない程度の一体性を有することをいう。
以下、このようなモジュール100の製造方法について説明する。
<ラミネート型電池モジュールの製造方法>
ここに開示される製造方法は、電池セル1の熱伝導部材40と接する部分、および、熱伝導部材40の電池セル1と接する部分、のうちの少なくとも一方に親水化処理を施した後、電池セル1と熱伝導部材40とを重ね合わせた状態で加熱しながら押圧して、電池セル1と熱伝導部材40とを接合することを特徴とする。このこと以外は、従来の一般的な構築プロセスを適宜採用し得る。本実施形態の製造方法は、以下の3つの工程:(1)電池セル1と熱伝導部材40とを用意する用意工程;(2)電池セル1の表面を親水化処理する親水化処理工程;(3)電池セル1と熱伝導部材40とを加熱しながら押圧する加熱押圧工程;を包含する。なお、これら工程に加えて、任意の段階で他の工程を含むことは妨げられない。以下、各工程について順に説明する。
(1)用意工程では、電池セル1と熱伝導部材40とを用意する。電池セル1は、ラミネートフィルム外装体10の内部に電極体20を収容した後、電極体20を収容した収容空間の周縁を熱溶着(ヒートシール)して封止することによって、作製することができる。ラミネートフィルム外装体10は、例えば、市販品を購入することで用意することができる。電極体20は、例えば、次の工程:正極活物質と固体電解質材料と溶媒とを含んだ正極スラリーを正極集電箔上に塗工し、乾燥して、正極を作製する工程;負極活物質と固体電解質材料と溶媒とを含んだ負極スラリーを負極集電箔上に塗工し、乾燥して、負極を作製する工程;上記作製した正極および/または負極、あるいはキャリアシートの表面に、固体電解質材料を含んだ固体電解質層を成形する工程;上記正極と上記負極とを、上記固体電解質層を介在させた状態で積層し、積層方向から押圧プレスする工程;を包含する製造方法によって、作製することができる。
(2)親水化処理工程では、電池セル1の熱伝導部材40と接する側の表面、具体的にはラミネートフィルム外装体10の保護層13の表面を親水化処理する。なお、本明細書において「親水化処理」とは、保護層13の表面を改質して、親水性を高める処理全般をいう。すなわち、当該処理を施すことによって、処理前よりも保護層13の親水性が高められる処理をいう。親水化処理は、例えば、水酸基やカルボキシル基のような酸素(O)を含む酸素含有基を保護層13の表面に導入する化学的処理である。なお、保護層13の親水性は、例えば、水の静止接触角(濡れ性)によって把握し得る。
本工程において、親水化処理を施す領域(範囲)は、後述する加熱押圧工程で熱伝導部材40と接する領域を含むように設定する。親水化処理を施す領域は、熱伝導部材40の幅広面の表面積以上に設定するとよい。ただし、熱伝導部材40の幅広面の表面積よりも小さく設定してもよい。平面視において、親水化処理は、例えば、保護層13の全面に施してもよいし、熱伝導部材40の幅広面の表面積と同じサイズで施してもよい。親水化処理は、保護層13の表面に連続的に施してもよく、ドット状、縞状のように不連続に施してもよい。
親水化処理の方法は従来公知と同様でよく、特に限定されない。親水化処理は、例えば、酸素ガス(O)、オゾン(O)、酸化物イオン(O2-)、酸素ラジカル、酸素プラズマ等の酸素を含む化学種を保護層13の表面に供給することを含む処理である。親水化処理の具体例として、コロナ放電処理、プラズマ処理、紫外線照射処理、オゾン処理等が挙げられる。なかでもコロナ放電処理が簡便で好ましい。
コロナ放電処理は、例えば、スパークギャップ方式、真空管方式、ソリッドステート方式等の一般的なコロナ放電処理装置を用いて行うことができる。コロナ放電処理装置の一例では、放電電極と、接地された対極誘電体ロールとの間に電圧を印加して、コロナ放電を生じさせる。コロナ放電処理の条件は、保護層13の表面に所望の親水性が付与されるように適宜調整すればよく、特に限定されない。一例として、コロナ放電密度を、概ね5~50W/m/minに設定するとよく、例えば10±5W/m/minとし得る。また、処理時間は、生産性やコストの観点から、概ね10分以内、典型的には5分以内、例えば0.1秒~1分とし得る。
以上のようにして、電池セル1の表面、ここではラミネートフィルム外装体10の保護層13の表面に親水化処理を施して、親水部13aを形成することができる。
(3)加熱押圧工程では、まず、電池セル1のラミネートフィルム外装体10を熱伝導部材40と対向させて、ラミネートフィルム外装体10と熱伝導部材40とを重ね合わせる。このとき、ラミネートフィルム外装体10の親水部13aが、熱伝導部材40と接触するように配置する。次に、電池セル1と熱伝導部材40とを加熱しつつ、電池セル1と熱伝導部材40とを重ね合わせた方向(図2のX方向と同じ。)から押圧する。加熱や押圧の条件は、電池セル1と熱伝導部材40とが相互に接合されるように適宜調整すればよく、特に限定されない。一例として、加熱温度は、概ね40℃以上、典型的には40~80℃、例えば60±10℃とし得る。また、押圧時の圧力(プレス圧)は、概ね5MPa以上、典型的には10~100MPa、例えば30±10MPaとし得る。
以上のようにして、電池セル1と熱伝導部材40とを接合して、これらが物理的に一体化された接合体を得ることができる。なお、接合体は、電池セル1の片側の幅広面のみに親水化処理を施して、1つの熱伝導部材40が接合された形態であってもよく、電池セル1の両側の幅広面にそれぞれ親水化処理を施して、2つの熱伝導部材40が接合された形態であってもよい。
そして、典型的には上記(1)~(3)の工程を複数回繰り返して上記接合体を複数個作成した後、これらを配列方向Xからエンドプレート50A、50Bで挟み込み、複数の拘束バンド52と複数のビス54とを用いて拘束する。以上のようにして、配列方向Xに配列された複数のラミネート型電池セル1と、配列方向Xにおいてラミネート型電池セル1と隣り合う位置に配置されている熱伝導部材40と、を有するモジュール100を作製することができる。
このように、上記製造方法では、保護層13に親水部13aを形成した後、当該親水部13aを介して電池セル1と熱伝導部材40とを接合し、物理的に一体化する。このことにより、熱伝導部材40を電池セル1に固定するための接着テープや接着剤などが不要となる。したがって、モジュール100の重量や体積の増加を回避しつつ、組立性を向上することができる。その結果、モジュール100の生産性を高めて、生産コストを低減することができる。また、モジュール100を軽量化あるいは省スペース化して、単位重量あたり、あるいは単位体積あたりの電池特性(例えば電池容量)を向上することができる。さらには、モジュール100の状態において、外部から振動や衝撃等が加えられた場合にも電池セル1と熱伝導部材40との位置ずれを抑制して、高い耐久性を実現することができる。
モジュール100は、各種用途に利用可能であるが、例えば車両に搭載されるモーター用の動力源(駆動用電源)として好適に用いることができる。車両の種類は特に限定されないが、典型的には自動車、例えばプラグインハイブリッド自動車(PHV)、ハイブリッド自動車(HV)、電気自動車(EV)等が挙げられる。
以上、本発明を詳細に説明したが、上記実施形態は例示にすぎず、ここで開示される発明には上述の具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
例えば、上記した実施形態では、(2)親水化処理工程において、電池セル1の熱伝導部材40と接する側の表面、具体的にはラミネートフィルム外装体10の保護層13の表面に親水化処理を施すようにしていた。しかし、これには限定されない。ここに開示される技術において、親水化処理は、電池セル1の熱伝導部材40と接する部分、および、熱伝導部材40の電池セル1と接する部分、のうちの少なくとも一方に施せばよい。例えば、熱伝導部材40の電池セル1と接する部分に親水化処理を施してもよい。
1 ラミネート型電池セル(電池セル)
10 ラミネートフィルム外装体
13 保護層
13a 親水部
40 熱伝導部材
100 ラミネート型電池モジュール(モジュール)

Claims (1)

  1. 配列方向に配列され電気的に接続されている複数のラミネート型電池セルと、前記配列方向において前記ラミネート型電池セルと隣り合うように配置されている熱伝導部材と、を有するラミネート型電池モジュールの製造方法であって、
    前記ラミネート型電池セルの前記熱伝導部材と接する部分、および、前記熱伝導部材の前記ラミネート型電池セルと接する部分の双方に親水化処理を施した後、前記ラミネート型電池セルと前記熱伝導部材とを重ね合わせた状態で加熱しながら押圧して、前記ラミネート型電池セルと前記熱伝導部材とを接合することを包含する、
    ラミネート型電池モジュールの製造方法。
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