JP6995476B2 - 培養容器カバー、培養容器カバーの製造方法、及びカバー付き培養容器 - Google Patents

培養容器カバー、培養容器カバーの製造方法、及びカバー付き培養容器 Download PDF

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本発明は、培養容器カバー、培養容器カバーの製造方法、及びカバー付き培養容器に関する。
例えば特許文献1、2に開示されるように、培養容器の底面に微細構造体を形成する技術が知られている。培養容器の底面に微細構造体を形成することで、細胞の成育や増殖に関して安定したデータが得られる。特許文献1に開示された技術では、培養容器の底面に直接微細構造体を形成する。特許文献2に開示された技術では、シャーレあるいはマルチウェルプレートの底面に微細構造体を形成する。具体的には、プレート状の基材上に微細構造体を形成する。ついで、一又は複数の柱状空間が形成された筒状部材を基材の底面に固定する。特許文献2には、他の方法として、微細構造体が形成されたフィルム体を上記筒状部材と基材とで挟み込み、これらを固定する方法が挙げられている。固定の方法として、特許文献2には、接着剤、熱融着、吸着、ネジによる螺合が挙げられている。
特開平2-84174号公報 国際公開第2007/097120号
しかし、特許文献1、2に開示された技術では、微細構造体が培養容器と一体化されているので、使用済みの培養容器をリサイクルすることができないという問題があった。つまり、培養試験毎に新しい培養容器を用意する必要があった。
さらに、特許文献2では、筒状部材と微細構造体が形成された基材とを固定するのに手間がかかるため、培養容器に微細構造体を形成するためのコストが高くなるといった問題もあった。さらに、筒状部材の固定に接着剤を使用した場合、接着剤に含まれる添加剤等が微細構造体に溶出し、微細構造体を汚染する可能性があった。この場合、添加剤によって細胞の培養に悪影響を与える可能性があった。さらに、固定が不十分の場合、筒状部材と微細構造体との隙間から培養液等が漏れる可能性もあった。したがって、培養容器の品質が低下する可能性があった。
ここで、培養容器の品質低下を抑制する方法として、原盤(金型)を用いて培養容器を一体成型することも考えられる。この方法では、培養容器の反転形状を有する原盤が必要になる。つまり、この原盤の表面には、筒状部材の柱状空間に対応する凸部が一又は複数形成されている。さらに、原盤の凸部の先端には、微細構造体の反転形状を有する微細構造体が形成されている。そして、この原盤の表面形状を基材に転写することで、培養容器が作製される。ただし、この方法では、原盤の凸部の先端に微細構造体を形成する必要がある。そして、原盤の凸部の先端に微細構造体を形成することは非常に難しいという問題があった。したがって、この方法では、培養容器の品質低下の問題を根本的に解決することができない。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、培養容器をリサイクルすることができ、培養容器に微細構造体を形成するためのコストを低減することができ、かつ、培養容器の品質低下を抑制することが可能な、新規かつ改良された培養容器カバー、培養容器カバーの製造方法、及びカバー付き培養容器を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、
培養液を収容する複数の凹部を有する培養容器の上面全体を被覆し、前記培養容器の上面側に着脱可能な定形の培養容器カバーであって、
透明な基材と、
前記基材の一方の表面に形成され、10~1000μmの内径を有する微細凹部が配列された凹凸構造体と、
前記基材の他方の表面側に突出し、前記培養容器の前記凹部の底面部及び側面部に沿って折れ曲がった形状を有し、前記凹部に嵌合するように前記凹部を被覆可能な複数の変形部と、
を備える、培養容器カバーが提供される。
ここで、変形部は、凹部の底面部を被覆可能であってもよい。
また、変形部は、凹部の側面部のうち、少なくとも一部を被覆可能であってもよい。
また、変形部は、凹部の底面部及び側面部に沿って折れ曲がった形状を有していてもよい。
前記変形部は、
前記基材及び前記凹凸構造体に形成され、互いに離間して同一方向に伸びる1対の側面用切り込み部と、
前記1対の側面用切り込み部の先端に形成される環状の底面用切り込み部と、
前記1対の側面用切り込み部によって形成される側面被覆部と、
前記底面用切り込み部によって前記側面被覆部の先端に形成される底面被覆部と、
を備え、
前記側面被覆部は、前記凹部の側面部に沿って前記基材の他方の表面側に折れ曲がっており、かつ、前記凹部の側面部の少なくとも一部を被覆可能であり、
前記底面被覆部は、前記凹部の底面部に沿って折れ曲がっており、かつ、前記凹部の底面部を被覆可能であってもよい。
また、底面用切り込み部は、前記凹部の底面部の輪郭に沿った形状を有していてもよい。
また、変形部は、凹部の側面部の全体を被覆可能であってもよい。
また、前記凹凸構造体は、微細凸部及び前記微細凹部が周期的に配列された凹凸構造体であってもよい。
また、微細凸部及び微細凹部のうち、少なくとも一方の平面視形状は、多角形または円形であってもよい。
また、微細凹部の平面視形状が多角形または円形であってもよい。
また、微細凸部のアスペクト比は0.5以上であってもよい。
また、微細構造体は、熱可塑性樹脂、紫外線硬化樹脂、熱硬化樹脂、及び化学重合性樹脂からなる群から選択される何れか1種以上で構成されていてもよい。
本発明の他の観点によれば、
透明な基材と、
前記基材の一方の表面に形成され、10~1000μmの内径を有する微細凹部が配列された凹凸構造体と、
前記基材の他方の表面側に突出し、培養容器の凹部を被覆可能な変形部と、
を備え、
前記変形部は、
前記基材及び前記凹凸構造体に形成され、互いに離間して同一方向に伸びる1対の側面用切り込み部と、
前記1対の側面用切り込み部の先端に形成される環状の底面用切り込み部と、
前記1対の側面用切り込み部によって形成される側面被覆部と、
前記底面用切り込み部によって前記側面被覆部の先端に形成される底面被覆部と、を備え、
前記側面被覆部は、前記凹部の側面部に沿って前記基材の他方の表面側に折れ曲がっており、かつ、前記凹部の側面部の少なくとも一部を被覆可能であり、
前記底面被覆部は、前記凹部の底面部に沿って折れ曲がっており、かつ、前記凹部の底面部を被覆可能である、培養容器カバーが提供される。
本発明の他の観点によれば、前記培養容器カバーの製造方法において、透明な基材の一方の表面に、10~1000μmの内径を有する微細凹部が配列された凹凸構造体を形成する凹凸構造体形成工程と、
培養容器の表面形状に相当する表面形状を有する原盤の表面形状を前記基材に転写する転写工程と、
を含む、培養容器カバーの製造方法が提供される。
ここで、転写工程では、原盤を基材の他方の表面の下方に配置し、真空・圧空成型法により原盤の表面形状を基材に転写してもよい。
本発明の他の観点によれば、
透明な基材の一方の表面に、10~1000μmの内径を有する微細凹部が配列された凹凸構造体を形成する凹凸構造体形成工程と、
互いに離間して同一方向に伸びる1対の側面用切り込み部を前記基材及び前記凹凸構造体に形成する第1の切り込み部形成工程と、
環状の底面用切り込み部を前記1対の側面用切り込み部の先端に形成する第2の切り込み部形成工程と、
前記1対の側面用切り込み部によって形成される側面被覆部を培養容器の凹部の側面部に沿って前記基材の他方の表面側に折り曲げる第1の折り曲げ工程と、
前記底面用切り込み部によって前記側面被覆部の先端に形成される底面被覆部を前記凹部の底面部に沿って折り曲げる第2の折り曲げ工程と、
を含む、培養容器カバーの製造方法が提供される。
本発明の他の観点によれば、培養容器と、培養容器を被覆する上記の培養容器カバーと、を備える、カバー付き培養容器が提供される。
以上説明したように本発明によれば、培養容器を培養容器カバーで被覆するだけで、微細構造体を培養容器に形成することができる。したがって、培養容器に微細構造体を形成するためのコストを抑制することができる。そして、培養試験終了後は、培養容器カバーを培養容器から剥がすことで、培養容器をリサイクルすることができる。さらに、接着剤が不要になるので、接着剤が培養容器の微細構造体を汚染することもない。さらに、カバー付き微細構造体を作製するに際して、接着剤、熱融着、吸着、ネジによる螺合といった固着工程は不要なので、液漏れといった問題も発生しない。したがって、培養容器、具体的にはカバー付き培養容器の品質低下を抑制することができる。
本発明の第1の実施形態に係る培養容器カバーの概略構成を示す断面図である。 微細構造体を拡大して示す平面図である。 微細構造体を拡大して示す断面図である。 微細構造体の他の例を示す平面図である。 微細構造体の他の例を示す平面図である。 微細構造体の他の例を示す平面図である。 微細構造体が形成された基材を示す断面図である。 培養容器に培養容器カバーを装着する様子を示す断面図である。 培養容器カバーが装着された培養容器の構成を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る培養容器カバーの概略構成を示す断面図である。 切り込み部及び各被覆部の構成を示す平面図である。 切り込み部及び各被覆部の他の例を示す平面図である。 切り込み部及び各被覆部の他の例を示す平面図である。 培養容器に培養容器カバーを装着する様子を示す断面図である。 培養容器カバーが装着された培養容器の構成を示す断面図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
<1.第1の実施形態>
(1-1.培養容器カバーの構成)
まず、図1~図6に基づいて、第1の実施形態に係る培養容器カバー10-1の構成について説明する。培養容器カバー10-1は、透明な基材20と、基材20の一方の表面20a上に形成された微細構造体30と、変形部40とを備える。
基材20には、微細構造体30が形成される。基材20の材質は透明であれば特に制限されないが、例えば、生体適合性があり、かつ透明な熱可塑性樹脂で形成されることが好ましい。このような熱可塑性樹脂としては、例えば、オレフィン系樹脂(例えば、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、エチレンビニルアセテート等)、ポリアミド系樹脂(例えばナイロン等)、ポリスチレン系樹脂(例えば、ポリスチレン(PS)、アクリロニトリル-スチレンコポリマー(AS)樹脂、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレンコポリマー(ABS)樹脂等)、塩化ビニル、ポリカーボネート(PC)、シクロオレフィン系樹脂(例えば、シクロオレフィンポリマー(COP)樹脂、シクロオレフィンコポリマー(COC)樹脂等)、ポリアセタール、シリコーン系樹脂、メタクリル系樹脂(例えば、ポリメチルメタクリレート等)、フッ素系樹脂、アクリル系樹脂等が挙げられる。
基材20の厚さは特に制限されないが、10~1000μm程度であっても良い。したがって、基材20はいわゆるフィルム状、薄板状の材料である。厚さの下限値は数十μm程度、例えば20~30μm程度であってもよく、厚さの上限値は数百μm程度、例えば4~500μm程度であってもよい。
微細構造体30は、培養対象の細胞が設置される構造体であり、基材20の一方の表面20aに形成される。具体的には、微細構造体30は、微細凸部30a及び微細凹部30bが周期的に配列された凹凸構造体となっている。
より具体的には、図2に示すように、基材20上に微細凹部30bがマトリックス状に配置されており、微細凸部30aは微細凹部30b間の隔壁となっている。また、微細凹部30bの平面視形状(基材20の表面20aに平行な断面形状)は正方形となっている。もちろん、微細凹部30bの平面視形状はこの例に限られず、正六角形(図4)、正三角形(図5)、または円形(図6)であってもよい。微細凹部30bの平面視形状はさらに他の形状(例えば各種多角形、楕円等)であってもよい。また、微細凹凸構造の凹凸が逆になっていても良い。すなわち、微細凸部30aが基材20上にマトリックス状に配置されていてもよい。この場合、微細凸部30aの平面視形状が図2等に示す形状を有することになる。
微細凸部30aの幅W(隣接する微細凹部30b間の距離)は特に制限されないが、1~100μm程度であってもよい。幅Wの下限値は数μm程度、例えば2~3μm程度であってもよく、上限値は数十μm程度、例えば40~50μm程度であってもよい。
微細凹部30bの内径Lは特に制限されないが、10~1000μm程度であってもよい。内径Lの下限値は数十μm程度、例えば20~30μm程度であってもよく、内径Lの上限値は数百μm程度、例えば4~500μm程度であってもよい。なお、微細凹部30bの内径Lは、微細凹部30bの平面視形状が正三角形、正方形となる場合、平面視形状の各辺の長さとなる。微細凹部30bの内径Lは、微細凹部30bの平面視形状が円形となる場合、平面視形状の直径となる。微細凹部30bの内径Lは、微細凹部30bの平面視形状が正六角形となる場合、対向する微細凸部30a間の距離となる。微細凹部30bの平面視形状が他の形状となる場合、微細凹部30bの内径Lは、例えば平面視形状を内包する最小の円の直径とすれば良い。
微細凹部30bの深さH(図3参照)は特に制限されないが、アスペクト比(H/W)が0.5以上となるように設定されれば良い。
微細構造体30の構造は上記の例に限定されない。例えば、微細凸部30a及び微細凹部30bの平面視形状および配列はランダムであってもよい。
微細構造体30を構成する材質は特に制限されないが、例えば、熱可塑性樹脂、紫外線硬化樹脂、熱硬化樹脂、及び化学重合性樹脂からなる群から選択される何れか1種以上で構成されることが好ましい。
熱可塑性樹脂は、基材20と同種のものであればよい。この場合、後述する原盤の表面形状を直接基材20の一方の表面20aに転写することで微細構造体30が形成される。紫外線硬化樹脂は、重合性化合物及び紫外線硬化開始剤を含む。重合性化合物は、例えばエポキシ重合性化合物及びアクリル重合性化合物である。紫外線硬化開始剤は、紫外線によって活性化し、重合性化合物の重合を開始させる材料である。紫外線硬化開始剤としては、例えば、エポキシ重合性化合物を硬化させるアニオンまたはカチオン硬化開始剤、アクリル重合性化合物を硬化させるラジカル重合型硬化剤等が挙げられる。
熱硬化樹脂は、重合性化合物及び熱硬化開始剤を含む。重合性化合物は、例えばエポキシ重合性化合物及びアクリル重合性化合物である。熱硬化開始剤は、熱によって活性化し、重合性化合物の重合を開始させる材料である。熱硬化開始剤としては、例えば、エポキシ重合性化合物を硬化させる熱アニオンまたは熱カチオン硬化開始剤、アクリル重合性化合物を硬化させる熱ラジカル重合型硬化剤等が挙げられる。
化学重合性樹脂は、たとえば重合性化合物と硬化剤とを含む。未使用時にはこれらは別々に保管される。重合性化合物は、例えばチオール修飾ヒアルロン酸等である。硬化剤の種類は特に問われないが、例えばポリエチレングリコールジアクリレート等が挙げられる。化学重合性樹脂の使用時には、重合性化合物と硬化剤とを混合し、必要であればインキュベート等の追加処理を行う。これにより、重合性化合物が硬化剤によって硬化される。結果として生成される樹脂は、例えばハイドロゲル(あるいはその凝固物)となる。なお、化学重合性樹脂の例としては、ESI BIO社製HyStem(登録商標)、101 Bio社製Col-Tgel等が挙げられる。
ESI BIO社製HyStemは、Glycosil(登録商標)(チオール修飾ヒアルロン酸)、Extralink(登録商標)-Lite(硬化剤。PEGDA、ポリエチレングリコールジアクリレート)、および脱気脱イオン水(DG Water)で構成される。101 Bio社製Col-Tgelは、架橋後に固体基質を形成する、調整可能なコラーゲンベースのヒドロゲルである。この化学重合性樹脂は、主成分に 硬化剤を混合し、37℃で45分間インキュベートすることで、ゲルが凝固する。
なお、微細構造体30を構成する樹脂は上記に限られず、例えば電子線硬化樹脂などであっても良い。
また、微細構造体30を構成する樹脂には、生体適合性のフィラーを添加しても良い。このような添加剤としては、ハイドロキシアパタイト、シリコン、カーボン等が挙げられる。
変形部40は、培養容器100(図8参照)の凹部110を被覆可能な部分である。具体的には、変形部40は、基材20の他方の表面20b側に突出している。変形部40は、凹部110の側面部110bを被覆する側面被覆部40bと、凹部110の底面部110aを被覆する底面被覆部40aとを備える。ここで、変形部40の数は、培養容器100に形成される凹部110の数によって調整されればよい。例えば、変形部40の数は、培養容器100の凹部110の数と同数であってもよく、凹部110の数よりも少なくても良い。詳細は後述するが、変形部40は、培養容器100の表面形状に相当する培養容器用原盤を用いて作製される。つまり、基材20の他方の表面20bの形状が培養容器100の表面形状と略同一とされる。変形部40は、凹部110の底面部110a及び側面部110bに沿って折れ曲がった形状を有する。このため、変形部40は、凹部110の全体を被覆することができる。
ここで、培養容器100の種類は特に制限されず、例えばシャーレ、マルチウェルプレート等であってもよい。培養容器100がシャーレとなる場合、凹部110の数は1つとなるので、変形部40の数も1つとなる。培養容器100がマルチウェルプレートとなる場合、凹部110は複数存在するので、これに応じて変形部40の数が調整される。
(1-2.培養容器カバーの製造方法)
つぎに、図1及び図7に基づいて、培養容器カバー10-1の製造方法について説明する。まず、図7に示すように、基材20の一方の表面20aに微細構造体30を形成する。微細構造体30の形成方法は、例えば以下の方法が挙げられる。まず、微細構造体30の反転形状(微細凹部30bに相当する部分が微細凸部となり、微細凸部30aに相当する部分が微細凹部となる形状)を有する微細構造体用原盤を準備する。微細構造体用原盤の製造方法は特に限定されない。例えば、微細構造体用原盤は、フォトリソグラフィ及びエッチングによって作製されてもよい。この方法では、まず、微細構造体用原盤基材上にレジスト層を形成する。ついで、レジスト層の所望の部分(具体的には、微細構造体用原盤の微細凹部が形成される部分)にレーザ光を照射することで、当該部分を露光する。ついで、露光部分を現像することで、レジスト層に凹凸を形成する。ついで、このレジスト層をマスクとして微細構造体用原盤基材をエッチングすることで、微細構造体用原盤基材の表面に微細構造体を形成する。なお、微細構造体用原盤は、機械的な切削(例えば、ダイヤモンドバイト等を用いた切削)によって作製されても良い。
その後の工程は基材20の材質によって異なる。基材20が熱可塑性樹脂で構成される場合、基材20を加熱して柔らかくし、一方の表面20aに微細構造体用原盤の微細構造体を押し付ける。これにより、基材20の一方の表面20aに微細構造体用原盤の微細構造体を転写する。つまり、一方の表面20aに微細構造体30を形成する。
一方、微細構造体30が硬化樹脂(つまり、紫外線硬化樹脂、熱硬化樹脂、または化学重合性樹脂等)で構成される場合には、まず、微細構造体用原盤の微細構造体上に未硬化樹脂からなる未硬化樹脂層を形成する。化学重合性樹脂を使用する場合、重合性化合物及び硬化剤を混合して未硬化樹脂とする。ついで、未硬化樹脂層に基材20を押し付ける。ついで、この状態で未硬化樹脂層を硬化する。これにより、基材20上に微細構造体30を形成する。なお、化学重合性樹脂を使用する場合、未硬化樹脂層を形成した直後から未硬化樹脂層の硬化が開始される場合があるので、未硬化樹脂層を形成後なるべく早めに基材20を未硬化樹脂層に押し付けることが好ましい。
以上の工程により、図1に示すように、基材20の一方の表面20aに微細構造体30を形成する。すなわち、微細構造体形成基材10aを作製する。ついで、微細構造体30が形成された基材20、すなわち微細構造体形成基材10aに変形部40を形成する。変形部40は、例えば以下に説明する真空・圧空成型法により形成される。具体的には、まず、微細構造体形成基材10aを成型ボックス内に設置する。ここで、微細構造体形成基材10aは、成型ボックスのほぼ中心位置に配置される。そして、成型ボックスの内部空間は、微細構造体形成基材10aによって上下に2分割される。そして、下方の空間側に基材20の他方の表面20bを向ける。また、下側の空間に変形部用原盤を配置する。ここで、変形部用原盤は、培養容器100の表面形状に相当する(すなわち、培養容器100の表面形状と略同一の)表面形状を有する。変形部用原盤は、微細構造体用原盤と同じ方法で作製されれば良い。ついで、上下の空間を同時に真空引きする。ついで、微細構造体形成基材10aを加熱することで柔らかくする。ここで、変形部用原盤を加熱しても良い。
ついで、変形部用原盤を上昇させることで、変形部用原盤の表面形状を基材20の他方の表面20bに押し当てる。ついで、上方の空間を大気開放する。これにより、上下の空間に圧力差が生じるので、変形部用原盤の表面形状、すなわち培養容器100の表面形状が基材20の他方の表面20bに転写される。さらに転写を進行させるために、上方の空間に圧空(例えば0.5MPa程度)を掛ける。この状態を所定時間保持する。これにより、変形部用原盤の表面形状、すなわち培養容器100の表面形状を基材20の他方の表面20bに転写する。すなわち、図1に示す培養容器カバー10-1を作製する。その後、培養容器カバー10-1を十分に冷却する。ついで、上下の空間の圧力を大気圧に戻して、培養容器カバー10-1を成型ボックスから取出す。以上の工程により、図1に示す培養容器カバー10-1を作製する。なお、上記の真空・圧空成型法によれば、変形部用原盤を微細構造体30に押し当てることがないので、微細構造体30の損傷を抑制することができる。
ここで、基材20がポリエチレンで構成される場合、微細構造体形成基材10aを110℃、変形部用原盤を100℃に加熱した状態で、上方の空間に0.5MPaの圧力を加えて数十秒保持する。ついで、微細構造体形成基材10aを50℃付近まで除冷してから変形部用原盤を離型する。これにより、良好な成型結果が得られる。もちろん、培養容器カバー10-1の製造方法は上記に限られず、培養容器カバー10-1が作製できるのであればどのような方法であってもよい。
<3.培養容器カバーの使用方法>
つぎに、図8及び図9に基づいて、培養容器カバー10-1の使用方法について説明する。まず、図8に示す培養容器100を準備する。培養容器100の表面には、細胞が培養される凹部110が一又は複数形成されている。培養容器100がシャーレとなる場合、凹部110は1つとなり、培養容器100がマルチウェルプレートとなる場合、凹部110は複数となる。ついで、培養容器カバー10-1の変形部40が凹部110に嵌合するように、培養容器カバー10-1で培養容器100を被覆する。これにより、図9に示すように、培養容器100を培養容器カバー10-1で覆う。すなわち、カバー付き培養容器200を作製する。ついで、カバー付き培養容器200を用いて細胞を培養する。なお、培養容器カバー10-1で培養容器100を被覆するに際して、接着剤は不要である。つまり、培養容器カバー10-1は培養容器100から自由に着脱することができる。このため、培養容器100をリサイクルすることができる。さらに、接着剤によって微細構造体30が汚染されることはない。なお、接着剤を用いて培養容器100と培養容器カバー10-1を接着しても良い。この場合でも、接着剤は微細構造体30が形成されていない他方の表面20bと培養容器100とを接着するので、微細構造体30を汚染しない。したがって、接着剤を使用しても、微細構造体30の品質にほとんど影響は与えない。しかし、リサイクルの観点からは接着剤を使用しないことが好ましい。
第1の実施形態によれば、培養容器100を培養容器カバー10-1で被覆するだけで、微細構造体30を培養容器100に形成することができる。したがって、培養容器100に微細構造体30を形成するためのコストを抑制することができる。そして、培養試験終了後は、培養容器カバー10-1を培養容器100から剥がしてもよい。これにより、培養容器100をリサイクルすることができる。さらに、接着剤が不要になるので、接着剤が培養容器100の微細構造体30を汚染することもない。仮に接着剤を使用しても、接着剤は微細構造体30を汚染しない。さらに、カバー付き培養容器200を作製するに際して、接着剤、熱融着、吸着、ネジによる螺合といった固着工程は不要なので、液漏れといった問題も発生しない。したがって、培養容器100、具体的にはカバー付き培養容器200の品質低下を抑制することができる。
<2.第2の実施形態>
(2-1.培養容器カバーの構成)
つぎに、図10~図13に基づいて、第2の実施形態に係る培養容器カバー10-2の構成について説明する。培養容器カバー10-2は、基材20と、基材20の一方の表面20a上に形成された微細構造体30と、変形部50とを備える。つまり、第2の実施形態は、変形部50の構成が変形部40と異なる。そこで、変形部50について説明する。
変形部50は、図10及び図11に示すように、底面用切り込み部51と、1対の側面用切り込み部52と、底面被覆部50aと、側面被覆部50bとを備える。1対の側面用切り込み部52は、基材20及び微細構造体30に互いに離間して形成され、同一方向に伸びる切り込みである。ここで、同一方向とは、側面用切り込み部52の延伸方向が互いに垂直でないことを意味する。一例として、側面用切り込み部52の延伸方向が平行であれば良い。
底面用切り込み部51は、1対の側面用切り込み部52の先端に形成される。底面用切り込み部51は、凹部110(培養容器100の凹部110)の底面部110aの輪郭に沿った形状を有する。図11の例では、底面部110aは四角形となっている。ここで、底面用切り込み部51は、必ずしも凹部110の底面部110aの輪郭に沿っている必要はなく、環状であればよい。例えば、凹部110の底面部110aの形状が円形であっても、底面用切り込み部51の形状は四角形などであってもよい。より隙間なく底面部110aを被覆するという観点からは、底面用切り込み部51は、凹部110の底面部110aの輪郭に沿っていることが好ましい。
側面被覆部50bは、1対の側面用切り込み部52によって形成される。具体的には、1対の側面用切り込み部52によって挟まれる領域が側面被覆部50bとなる。側面被覆部50bは、凹部110の側面部110bに沿って基材20の他方の表面20b側に折れ曲がっており、かつ、凹部110の側面部110bの少なくとも一部を被覆可能となっている。なお、図11は、折り曲げられる前の側面被覆部50bを示す。なお、側面用切り込み部52の長さを凹部110の側面部110bの長さに合わせた場合、変形部50の形成に必要な切り出し領域(具体的には、底面用切り込み部50a及び側面用切り込み部52によって囲まれる領域)が大きくなりすぎる場合がある。例えば、凹部110が深い形状となっている場合、側面用切り込み部52を長くする必要があるので、切り出し領域が大きくなりやすい。この場合、切り出し領域同士が重なる(干渉する)ことがありうる。凹部110が狭いピッチで形成される場合も同様の問題が発生しうる。そして、切り出し領域が重なる場合、全ての凹部110に対応する変形部50を形成することができない。この場合、側面用切り込み部52の長さを側面部110bよりも短くし、側面被覆部50bを側面部110bに合わせて延伸させてもよい。つまり、切り出し領域を小さくしてもよい。また、一部の凹部110に対応する変形部50だけ形成するようにしてもよい。
底面被覆部50aは、底面用切り込み部51によって側面被覆部50bの先端に形成される。底面被覆部50aは、凹部110の底面部110aに沿って折れ曲がっており、かつ、凹部110の底面部110aを被覆可能となっている。なお、図11は、折り曲げられる前の底面被覆部50aを示す。したがって、変形部50は、凹部110の底面部110a及び側面部110bに沿って折れ曲がった形状を有する。
ここで、図11に示す例では、底面用切り込み部51が四角形となっているが、凹部110の形状に応じて底面用切り込み部51の形状も変わってもよい。図12は円形の例を示し、図13は正六角形の例を示す。なお、図11及び図13から明らかな通り、底面用切り込み部51が多角形となる場合、側面用切り込み部52は、底面用切り込み部51の頂点に連結されることが好ましい。
(2-2.培養容器カバーの製造方法)
つぎに、図7、図10及び図11に基づいて、培養容器カバー10-2の製造方法について説明する。まず、第1の実施形態と同様の方法により、図7に示す微細構造体形成基材10aを作製する。ついで、図11に示すように、微細構造体形成基材10a上の所望の位置(具体的には、凹部110に対向する位置)に、図11に示す底面用切り込み部51及び1対の側面用切り込み部52を形成する。底面用切り込み部51及び1対の側面用切り込み部52を形成する方法は特に問われないが、底面用切り込み部51及び1対の側面用切り込み部52の輪郭を有する金型を微細構造体形成基材10aに押し当てても良い。ついで、側面被覆部50bを基材20の他方の表面20b側に折り曲げる。具体的には、側面被覆部50bを凹部110の側面部110bに沿って折り曲げる。ついで、底面被覆部50aを凹部110の底面部110aに沿って折り曲げる。以上の工程により、図10に示す培養容器カバー10-2を作製する。したがって、第2の実施形態によれば、第1の実施形態よりも簡易な工程で培養容器カバー10-2を作製することができる。なお、微細構造体形成基材10aに切り込みを入れるタイミング、及び折り曲げを行うタイミングは特に問われない。例えば、培養容器カバー10-2を使用する前に予め微細構造体形成基材10aに切り込みを入れ、かつ折り曲げを行ってもよい。あるいは、微細構造体形成基材10aに切り込みだけ先に入れておき、培養容器カバー10-2の使用直前に折り曲げを行っても良い。培養容器カバー10-2の使用直前に微細構造体形成基材10aに切り込みを入れ、折り曲げを行っても良い。以下の使用方法の例では、培養容器カバー10-2を使用する前に予め微細構造体形成基材10aに切り込みを入れ、かつ折り曲げを行っている。
<3.培養容器カバーの使用方法>
つぎに、図14及び図15に基づいて、培養容器カバー10-2の使用方法について説明する。まず、図14に示す培養容器100を準備する。培養容器100は第1の実施形態と同様のものである。ついで、培養容器カバー10-2の変形部50が凹部110に嵌合するように、培養容器カバー10-2で培養容器100を被覆する。ここで、側面被覆部50bの長さが不足している場合、側面被覆部50bを延伸すればよい。これにより、図15に示すように、培養容器100を培養容器カバー10-2で覆う。すなわち、カバー付き培養容器300を作製する。ついで、カバー付き培養容器300を用いて細胞を培養する。なお、培養容器カバー10-2で培養容器200を被覆するに際して、接着剤は使用しないことが好ましい。接着剤によって微細構造体30が汚染される可能性があるからである。
第2の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果が得られる。なお、図15から明らかな通り、第2の実施形態による培養容器カバー10-2は、側面部110bの一部を覆うが、側面部110bの全体を覆うことができない。このため、側面部110bの一部が露出する。しかし、細胞の培養は基本的に底面部110aで行われるため、培養試験に与える影響はほとんどない。ただし、リサイクル時には露出部分を洗浄することが好ましい。また、培養容器カバー10-2を、培養容器100から取り外した際、培養液(培地)が底面被覆部50aの周囲から流出する。ただし、細胞は底面被覆部50aにとどまる。したがって、培養容器カバー10-2を培養容器100から取り外し、他の培養容器100に付け替えた後に、他の培養容器において培養液の交換を行うことができる。すなわち、培養液の交換を容易に行うことができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
10-1、10-2 培養容器カバー
20 基材
20a 一方の表面
20b 他方の表面
30 微細構造体
30a 微細凸部
30b 微細凹部
40 変形部
100 培養容器
110 凹部

Claims (16)

  1. 培養液を収容する複数の凹部を有する培養容器の上面全体を被覆し、前記培養容器の上面側に着脱可能な定形の培養容器カバーであって、
    透明な基材と、
    前記基材の一方の表面に形成され、10~1000μmの内径を有する微細凹部が配列された凹凸構造体と、
    前記基材の他方の表面側に突出し、前記培養容器の前記凹部の底面部及び側面部に沿って折れ曲がった形状を有し、前記凹部に嵌合するように前記凹部を被覆可能な複数の変形部と、
    を備える、培養容器カバー。
  2. 前記変形部は、前記凹部の底面部を被覆可能である、請求項1記載の培養容器カバー。
  3. 前記変形部は、前記凹部の側面部のうち、少なくとも一部を被覆可能である、請求項2記載の培養容器カバー。
  4. 前記変形部は、
    前記基材及び前記凹凸構造体に形成され、互いに離間して同一方向に伸びる1対の側面用切り込み部と、
    前記1対の側面用切り込み部の先端に形成される環状の底面用切り込み部と、
    前記1対の側面用切り込み部によって形成される側面被覆部と、
    前記底面用切り込み部によって前記側面被覆部の先端に形成される底面被覆部と、
    を備え、
    前記側面被覆部は、前記凹部の側面部に沿って前記基材の他方の表面側に折れ曲がっており、かつ、前記凹部の側面部の少なくとも一部を被覆可能であり、
    前記底面被覆部は、前記凹部の底面部に沿って折れ曲がっており、かつ、前記凹部の底面部を被覆可能である、請求項1~3の何れか1項に記載の培養容器カバー。
  5. 前記底面用切り込み部は、前記凹部の底面部の輪郭に沿った形状を有する、請求項4記載の培養容器カバー。
  6. 前記変形部は、前記凹部の側面部の全体を被覆可能である、請求項1~3の何れか1項に記載の培養容器カバー。
  7. 前記凹凸構造体は、微細凸部及び前記微細凹部が周期的に配列された凹凸構造体である、請求項1~6の何れか1項に記載の培養容器カバー。
  8. 前記微細凸部及び前記微細凹部のうち、少なくとも一方の平面視形状は、多角形または円形である、請求項7記載の培養容器カバー。
  9. 前記微細凹部の平面視形状が多角形または円形である、請求項8記載の培養容器カバー。
  10. 前記微細凸部または前記微細凹部のアスペクト比は0.5以上である、請求項7~9の何れか1項に記載の培養容器カバー。
  11. 前記凹凸構造体は、熱可塑性樹脂、紫外線硬化樹脂、熱硬化樹脂、及び化学重合性樹脂からなる群から選択される何れか1種以上で構成される、請求項1~10の何れか1項に記載の培養容器カバー。
  12. 透明な基材と、
    前記基材の一方の表面に形成され、10~1000μmの内径を有する微細凹部が配列された凹凸構造体と、
    前記基材の他方の表面側に突出し、培養容器の凹部を被覆可能な変形部と、
    を備え、
    前記変形部は、
    前記基材及び前記凹凸構造体に形成され、互いに離間して同一方向に伸びる1対の側面用切り込み部と、
    前記1対の側面用切り込み部の先端に形成される環状の底面用切り込み部と、
    前記1対の側面用切り込み部によって形成される側面被覆部と、
    前記底面用切り込み部によって前記側面被覆部の先端に形成される底面被覆部と、を備え、
    前記側面被覆部は、前記凹部の側面部に沿って前記基材の他方の表面側に折れ曲がっており、かつ、前記凹部の側面部の少なくとも一部を被覆可能であり、
    前記底面被覆部は、前記凹部の底面部に沿って折れ曲がっており、かつ、前記凹部の底面部を被覆可能である、培養容器カバー。
  13. 請求項1~11の何れか1項に記載の培養容器カバーの製造方法において、
    透明な基材の一方の表面に、10~1000μmの内径を有する微細凹部が配列された凹凸構造体を形成する凹凸構造体形成工程と、
    培養容器の表面形状に相当する表面形状を有する原盤の表面形状を前記基材に転写する転写工程と、
    を含む、培養容器カバーの製造方法。
  14. 前記転写工程では、前記原盤を前記基材の他方の表面の下方に配置し、真空・圧空成型法により前記原盤の表面形状を前記基材に転写する、請求項13記載の培養容器カバーの製造方法。
  15. 透明な基材の一方の表面に、10~1000μmの内径を有する微細凹部が配列された凹凸構造体を形成する凹凸構造体形成工程と、
    互いに離間して同一方向に伸びる1対の側面用切り込み部を前記基材及び前記凹凸構造体に形成する第1の切り込み部形成工程と、
    環状の底面用切り込み部を前記1対の側面用切り込み部の先端に形成する第2の切り込み部形成工程と、
    前記1対の側面用切り込み部によって形成される側面被覆部を培養容器の凹部の側面部に沿って前記基材の他方の表面側に折り曲げる第1の折り曲げ工程と、
    前記底面用切り込み部によって前記側面被覆部の先端に形成される底面被覆部を前記凹部の底面部に沿って折り曲げる第2の折り曲げ工程と、
    を含む、培養容器カバーの製造方法。
  16. 培養容器と、
    前記培養容器を被覆する請求項1~12の何れか1項に記載の培養容器カバーと、
    を備える、カバー付き培養容器。
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