JP6992482B2 - 圧力センサ - Google Patents

圧力センサ Download PDF

Info

Publication number
JP6992482B2
JP6992482B2 JP2017242243A JP2017242243A JP6992482B2 JP 6992482 B2 JP6992482 B2 JP 6992482B2 JP 2017242243 A JP2017242243 A JP 2017242243A JP 2017242243 A JP2017242243 A JP 2017242243A JP 6992482 B2 JP6992482 B2 JP 6992482B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
protective film
pressure sensor
film
substrate
unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017242243A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019109133A (ja
Inventor
和宏 松並
睦雄 西川
悠子 藤本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Electric Co Ltd filed Critical Fuji Electric Co Ltd
Priority to JP2017242243A priority Critical patent/JP6992482B2/ja
Priority to CN201811240289.9A priority patent/CN109932108B/zh
Priority to US16/174,247 priority patent/US10962430B2/en
Priority to DE102018218690.1A priority patent/DE102018218690A1/de
Publication of JP2019109133A publication Critical patent/JP2019109133A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6992482B2 publication Critical patent/JP6992482B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01LMEASURING FORCE, STRESS, TORQUE, WORK, MECHANICAL POWER, MECHANICAL EFFICIENCY, OR FLUID PRESSURE
    • G01L9/00Measuring steady of quasi-steady pressure of fluid or fluent solid material by electric or magnetic pressure-sensitive elements; Transmitting or indicating the displacement of mechanical pressure-sensitive elements, used to measure the steady or quasi-steady pressure of a fluid or fluent solid material, by electric or magnetic means
    • G01L9/0041Transmitting or indicating the displacement of flexible diaphragms
    • G01L9/0051Transmitting or indicating the displacement of flexible diaphragms using variations in ohmic resistance
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01LMEASURING FORCE, STRESS, TORQUE, WORK, MECHANICAL POWER, MECHANICAL EFFICIENCY, OR FLUID PRESSURE
    • G01L9/00Measuring steady of quasi-steady pressure of fluid or fluent solid material by electric or magnetic pressure-sensitive elements; Transmitting or indicating the displacement of mechanical pressure-sensitive elements, used to measure the steady or quasi-steady pressure of a fluid or fluent solid material, by electric or magnetic means
    • G01L9/02Measuring steady of quasi-steady pressure of fluid or fluent solid material by electric or magnetic pressure-sensitive elements; Transmitting or indicating the displacement of mechanical pressure-sensitive elements, used to measure the steady or quasi-steady pressure of a fluid or fluent solid material, by electric or magnetic means by making use of variations in ohmic resistance, e.g. of potentiometers, electric circuits therefor, e.g. bridges, amplifiers or signal conditioning
    • G01L9/06Measuring steady of quasi-steady pressure of fluid or fluent solid material by electric or magnetic pressure-sensitive elements; Transmitting or indicating the displacement of mechanical pressure-sensitive elements, used to measure the steady or quasi-steady pressure of a fluid or fluent solid material, by electric or magnetic means by making use of variations in ohmic resistance, e.g. of potentiometers, electric circuits therefor, e.g. bridges, amplifiers or signal conditioning of piezo-resistive devices
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01LMEASURING FORCE, STRESS, TORQUE, WORK, MECHANICAL POWER, MECHANICAL EFFICIENCY, OR FLUID PRESSURE
    • G01L19/00Details of, or accessories for, apparatus for measuring steady or quasi-steady pressure of a fluent medium insofar as such details or accessories are not special to particular types of pressure gauges
    • G01L19/06Means for preventing overload or deleterious influence of the measured medium on the measuring device or vice versa
    • G01L19/0627Protection against aggressive medium in general
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01LMEASURING FORCE, STRESS, TORQUE, WORK, MECHANICAL POWER, MECHANICAL EFFICIENCY, OR FLUID PRESSURE
    • G01L9/00Measuring steady of quasi-steady pressure of fluid or fluent solid material by electric or magnetic pressure-sensitive elements; Transmitting or indicating the displacement of mechanical pressure-sensitive elements, used to measure the steady or quasi-steady pressure of a fluid or fluent solid material, by electric or magnetic means
    • G01L9/0041Transmitting or indicating the displacement of flexible diaphragms
    • G01L9/0051Transmitting or indicating the displacement of flexible diaphragms using variations in ohmic resistance
    • G01L9/0052Transmitting or indicating the displacement of flexible diaphragms using variations in ohmic resistance of piezoresistive elements

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Pressure Sensors (AREA)
  • Measuring Fluid Pressure (AREA)

Description

本発明は、圧力センサに関する。
従来、ピエゾ抵抗素子をシールド膜で保護した圧力センサが知られている(特許文献1)。また、アルミニウムやアルミニウム合金など基材からなるパッド上に、Cr膜とPt膜の積層膜である密着度確保・拡散防止膜と、当該密着度確保・拡散防止膜上に積層されたAu膜とを備える圧力センサが知られている(特許文献2)。
特許文献1 特開2000-221091号公報
特許文献2 特開2015-10931号公報
圧力センサの信頼性を向上させることが好ましい。
本発明の第1の態様においては、基板のダイアフラムに設けられたセンサ部と、基板に設けられ、センサ部と電気的に接続された回路部と、基板の上方に設けられた導電性のパッドと、パッド上に設けられた第1保護膜とを備える圧力センサを提供する。第1保護膜は、回路部の上方にも設けられていてよい。
第1保護膜は、回路部の全体を覆ってよい。
第1保護膜は、センサ部の少なくとも一部を覆わなくてよい。
第1保護膜は、センサ部の一部を覆ってよい。
第1保護膜は、金および白金の少なくとも1つを含んでよい。
センサ部は、第1導電型のウェル領域と、ウェル領域内に設けられた第2導電型の拡散領域と、ウェル領域において、拡散領域と隣接して設けられた絶縁領域とを有してよい。圧力センサは、絶縁領域の上方に設けられ、第1保護膜と異なる材料を有する第2保護膜を更に備えてよい。
圧力センサは、センサ部の上方に設けられたパッシベーション膜を更に備えてよい。第1保護膜は、パッシベーション膜上に設けられていてよい。
第2保護膜は、パッシベーション膜の下方に設けられていてよい。
絶縁領域は、基板上に設けられた素子分離膜を有してよい。第2保護膜は、素子分離膜上に設けられてよい。
回路部は、MOSトランジスタを有してよい。第2保護膜は、MOSトランジスタのゲートポリシリコンと同一の材料を有してよい。
第1保護膜の端部は、基板の上方において、第2保護膜と重複して設けられてよい。
第1保護膜および第2保護膜は、ウェル領域の端部の上方において重複して設けられてよい。
第2保護膜は、ポリシリコンを含んでよい。
なお、上記の発明の概要は、本発明の特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
実施例1に係る圧力センサ100の上面図の一例を示す。 センサ部60が有する抵抗部11の回路構成の一例を示す。 実施例2に係る圧力センサ100の構成の一例を示す。 実施例3に係る圧力センサ100の構成の一例を示す。 比較例1に係る圧力センサ500の上面図を示す。 比較例1に係る圧力センサ500のa-a'断面図を示す。 比較例1に係る圧力センサ500が有する抵抗部511の構造の一例を示す。 実施例3に係る圧力センサ100が有する抵抗部11の構造の一例を示す。 比較例2に係る圧力センサ600に設けられた回路部630の構成の一例を示す。 比較例2に係る圧力センサ600に設けられた回路部630の構成の一例を示す。 実施例に係る圧力センサ100に設けられた回路部30の構成の一例を示す。 実施例に係る圧力センサ100に設けられた回路部30の構成の一例を示す。 圧力センサの出力変化量の保護膜依存性を示す。 圧力センサ100の製造方法の一例を示す。 圧力センサ100の断面図の一例を示す。 より具体的な圧力センサ100の構成の一例を示す。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
本明細書においては基板の深さ方向と平行な方向における一方の側を「上」、他方の側を「下」と称する。基板、層またはその他の部材の2つの主面のうち、一方の面を上面、他方の面を下面と称する。「上」、「下」の方向は重力方向、または、半導体装置の実装時における基板等への取り付け方向に限定されない。本明細書では、X軸、Y軸およびZ軸の直交座標軸を用いて技術的事項を説明する場合がある。基板の深さ方向をZ軸とする。また、直交座標系は、本例ではいわゆる右手系である。
また、本明細書および添付図面においては、NまたはPを冠記した層や領域では、それぞれ電子または正孔が多数キャリアであることを意味する。また、NやPに付す+および-は、それぞれそれが付されていない層や領域よりも高不純物濃度および低不純物濃度であることを意味する。なお、本明細書において、第1導電型をN型とし第2導電型をP型として説明するが、第1導電型および第2導電型はそれぞれ入れ替えられてもよい。
図1Aは、実施例1に係る圧力センサ100の上面図の一例を示す。圧力センサ100は、回路部30およびセンサ部60を備える。圧力センサ100は、基板10の上面において、第1パッド41および第2パッド42を有する。
基板10は、第2導電型の半導体基板である。基板10は、一例として、P-型の導電型を有する。例えば、基板10は、SiおよびSiC等の半導体基板である。
センサ部60は、基板10のダイアフラムを有する。ダイアフラムは、圧力センサ100に生じた圧力に応じて歪み量が変化する。一例において、ダイアフラムは、基板10の裏面をエッチングすることにより形成される。本例のセンサ部60は、基板10において、ダイアフラムを形成するために裏面がエッチングされた領域である。センサ部60は、ダイアフラムの歪み量の変化を検出するための抵抗部11を有する。本例のセンサ部60は、基板10に設けられることにより、回路部30と1チップ化されている。
抵抗部11は、ホイートストンブリッジを構成する4つの抵抗部11a~抵抗部11dを含む。本例の抵抗部11a~抵抗部11dは、ダイアフラムの歪みに応じて抵抗が変化するピエゾ抵抗素子を利用した半導体ひずみゲージである。これにより、センサ部60は、圧力センサ100に生じた圧力を抵抗変化として検出する。
絶縁領域16は、センサ部60において、基板10の上面に設けられた絶縁性の領域である。一例において、絶縁領域16は、基板10の上面に絶縁膜が設けられた領域である。例えば、絶縁領域16は、基板10の酸化により形成されたLOCOS(Local Oxidation of Silicon)膜やポリシリコン膜を有する。絶縁領域16は、基板10の上面において、櫛形状に設けられる。これにより、抵抗部11の蛇行パターンが形成される。
電圧Va~電圧Vdは、抵抗部11a~抵抗部11dの抵抗の変化に応じて変化する。電圧Vaは、抵抗部11aと抵抗部11cとの間の端子の電圧である。電圧Vbは、抵抗部11aと抵抗部11bとの間の端子の電圧である。電圧Vcは、抵抗部11cと抵抗部11dとの間の端子の電圧である。電圧Vdは、抵抗部11bと抵抗部11dとの間の端子の電圧である。
回路部30は、センサ部60の周囲に設けられる。回路部30は、センサ部60と電気的に接続されている。回路部30は、センサ部60が検出した信号を処理するIC等の回路を有する。回路部30は、センサ部60が出力した信号を処理することにより、圧力センサ100に生じる圧力を検出する。例えば、ダイアフラムに歪みが生じると、ホイートストンブリッジの出力に電位差が生じる。回路部30は、ホイートストンブリッジが出力する電圧Va~電圧Vdの電位差を増幅することで、圧力センサ100に生じた圧力を電気信号に変換する。
第1パッド41、第2パッド42は、基板10の上方に設けられる導電性のパッドである。第1パッド41や第2パッド42などのパッドは、基板10上に設けられたアルミニウムやアルミニウム合金などの基材からなる。第1パッド41や第2パッド42などのパッドは、基板10上の配線と同一の材料で形成されてよい。一例において、第1パッド41、第2パッド42は、回路部30の上方の絶縁膜をエッチングすることにより形成された開口に設けられる。
圧力センサ100の基板10の上方(後述するパッシベーション膜26上)には、第1保護膜21が設けられる。本例では、第1保護膜21は、回路部30、センサ部60、第1パッド41及び第2パッド42の上方に設けられる。また、第1保護膜21は、回路部30の全体を覆うことが好ましい。回路部30の全体を覆うとは、回路部30に設けられた回路の全ての上方を覆うことを指す。また本例では、第1保護膜21は、センサ部60の大半を覆っているが、センサ部60の一部を覆わなくてもよい。
第2パッド42上の第1保護膜21と、第1パッド41上の第1保護膜21とは分離されており、第2パッド42は、第1パッド41と電気的に分離されたパッドである。すなわち、第2パッド42上に設けられた第1保護膜21は、第2パッド42上以外の回路部30上に設けられた第1保護膜21と電気的に分離されている。第2パッド42は、ワイヤボンディング等で、圧力センサ100の外部と電気的に接続されてもよいし、回路部30に設けられた回路と電気的に接続されてもよい。第1パッド41は、第1保護膜21をグランド電位に設定するグランド端子であってもよい。なお、図示するパッド以外に、第1パッド41や第2パッド42に相当するパッドが設けられてよい。
第1保護膜21は、耐帯電性能に加えて、耐腐食性能を有することが好ましい。一例において、第1保護膜21は、耐酸性の材料を含む。本例の第1保護膜21は、金および白金の少なくとも1つを含む。例えば、第1保護膜21は、基板10側から、クロム(Cr)、白金(Pt)および金(Au)が積層されたCr/Pt/Auである。また、第1保護膜21は、基板10側から、チタン(Ti)、白金(Pt)および金(Au)が積層されたTi/Pt/Auである。
圧力センサ100は、耐帯電性能および耐腐食性能を有することが好ましい。特に、耐帯電性能および耐腐食性能を得るために専用の成膜工程を追加することなく、耐腐食性能および耐帯電性能を向上することが好ましい。
耐腐食性能とは、圧力センサ100の上面に付着した腐食性の物質に対する耐性である。第1保護膜21は、耐腐食性を有することにより、圧力センサ100の上面の腐食から保護する。例えば、圧力センサ100は、排ガス環境等で使用される場合、耐酸性の保護膜を有することが好ましい。
耐帯電性能とは、圧力センサ100の上面に付着した電荷に対する耐性である。圧力センサ100の上面に帯電した電荷が蓄積すると、圧力センサ100が誤動作する場合がある。第1保護膜21は、圧力センサ100の上面に電荷が蓄積した場合に、帯電した電荷による圧力センサ100の誤動作を防止する遮蔽膜として機能する。
回路部30の上方に設けられる第1保護膜21は、予め定められた基準電位に設定される。第1保護膜21は、圧力センサ100の基板10と同一の電位に設定されてよい。例えば、第1保護膜21は、グランド電位に設定される。これにより、圧力センサ100の上面に帯電した電荷が付着した場合であっても、第1保護膜21が電荷により生じる電界を遮蔽することができる。
本例の第1保護膜21は、回路部30の上方に加えて、第1パッド41上にも設けられている。これにより、第1保護膜21は、耐腐食性能を向上しつつ、回路部30における耐帯電性能も向上させることができる。この場合、圧力センサ100は、第1パッド41の上面を覆う保護膜と同一の材料で回路部30を覆うことにより、追加の成膜工程を設ける必要がない。
第1保護膜21は、第1パッド41および回路部30と第2パッド42とで異なる材料で形成されてもよい。但し、第1保護膜21は、第1パッド41および回路部30と第2パッド42とにおいて、同一の材料で形成されることにより、成膜工程が少なくなる。
図1Bは、センサ部60が有する抵抗部11の回路構成の一例を示す。電圧Vaは、入力電圧IN+に対応する。電圧Vbは、出力電圧OUT-に対応する。電圧Vcは、出力電圧OUT+に対応する。電圧Vdは、入力電圧IN-に対応する。電圧Vcと電圧Vbとの差分を出力電圧Voutとして出力する。このように、圧力センサ100は、ダイアフラムに応じて変化する抵抗部11a~抵抗部11dの抵抗値を、各端子の電圧Va~Vdから読み取ることにより圧力センサ100に加えられた圧力を検出する。
図2は、実施例2に係る圧力センサ100の構成の一例を示す。本例では、第1保護膜21を設ける位置が、実施例1に係る圧力センサ100と相違する。
第1保護膜21は、回路部30、第1パッド41および第2パッド42の上方に設けられる。本例では、第1保護膜21は、センサ部60の大半を覆わない。これにより、金や白金を含む基板10よりも硬い第1保護膜21が、ダイアフラムに膜応力を発生させ、歪み特性に対する影響を抑制できる。そのため、第1保護膜21を全面に設ける場合と比較して、圧力センサ100の精度を高めることができる。
但し、第1保護膜21は、絶縁領域16上や抵抗部11上を覆ってよい。これにより、絶縁領域16上や抵抗部11上などの素子性能に重要な影響を与える箇所を実施例1と同様に第1保護膜21で保護することができる。すなわち、絶縁領域16上や抵抗部11上に耐帯電性能および耐腐食性能を持たせることができる。
なお、回路部30は歪まないので、回路部30上の第1保護膜21については、膜応力を考慮しなくてもよい。
なお、本例の第1保護膜21は、回路部30、第1パッド41および第2パッド42、絶縁領域16および抵抗部11のそれぞれの上方において、同一の材料で形成されている。但し、第1保護膜21は、回路部30、第1パッド41および第2パッド42と、絶縁領域16および抵抗部11とのいずれかで異なる材料で形成されてもよい。但し、圧力センサ100の製造の観点からは、同一の材料により同時に形成することが好ましい。
本例の圧力センサ100は、センサ部60に設ける第1保護膜21の領域が、実施例1に係る圧力センサ100の場合よりも少なくなる。そのため、第1保護膜21の膜応力が圧力センサ100の特性に与える影響が小さい。
図3は、実施例3に係る圧力センサ100の構成の一例を示す。本例では、第1保護膜21を設ける位置が、実施例1および実施例2に係る圧力センサ100と相違する。また、本例の圧力センサ100は、第2保護膜28を更に備える。
第1保護膜21は、回路部30、第1パッド41および第2パッド42の上方に設けられる。本例の第1保護膜21は、センサ部60の大半を覆わず、センサ部60の内側の上方に第1保護膜21が設けられていない点で、実施例1と相違する。また、本例の第1保護膜21は、センサ部60の大半を覆わない点で実施例2と一致しているものの、絶縁領域16や抵抗部11の上方に設けられない点で、実施例2と相違する。本例の第1保護膜21は、センサ部60の内側に設けられていない。そのため、第1保護膜21を全面に設ける場合と比較して、第1保護膜21の膜応力が圧力センサ100の特性に与える影響が小さい。
なお、本例の第1保護膜21は、回路部30、第1パッド41および第2パッド42のそれぞれの上方において、同一の材料で形成されている。但し、第1保護膜21は、回路部30、第1パッド41および第2パッド42のいずれかで異なる材料で形成されてもよい。但し、圧力センサ100の製造の観点からは、同一の材料により同時に形成することが好ましい。
第2保護膜28は、絶縁領域16および抵抗部11の上方に設けられる。第2保護膜28は、第1保護膜21と異なる材料を有する。ここで、ダイアフラムの膜応力は、圧力センサ100の特性に直結するので、ダイアフラムには基板10と応力が近い材料を用いることが好ましい。一例において、第2保護膜28は、第1保護膜21よりも柔軟性のある材料で形成される。柔軟性のある材料とは、圧力センサ100の特性に影響を与えにくい材料である。即ち、柔軟性のある材料とは、基板10に設けられたダイアフラムの歪みを阻害しない材料であることが好ましい。
例えば、第2保護膜28は、基板10と同一の材料を有することにより、基板10の柔軟性と同程度の柔軟性を有する材料である。本例の圧力センサ100は、センサ部60に第2保護膜28を設けることにより、センサ部60に第1保護膜21を設ける場合と比較して、圧力センサ100の特性に与える影響が小さい。そして、第2保護膜28の膜厚は、第1保護膜21の膜厚よりも薄いことが好ましい。なお、第2保護膜28は、回路部30に設けられたトランジスタのゲート(後述するゲート51)と同一の材料を有してよい。例えば、第2保護膜28の材料は、ポリシリコンを含む。第2保護膜28は、耐帯電性能を向上するために、予め定められた基準電位に接続される。
なお、本例の圧力センサ100は、センサ部60にポリシリコンの第2保護膜28を有し、回路部30に金や白金を含む第1保護膜21を設ける。ここで、回路部30においても基準電位に設定されたポリシリコンを設けることにより、遮蔽することも考えられる。しかしながら、回路部30では、MOSトランジスタのゲートにポリシリコンを用いるので、さらに遮蔽膜専用のポリシリコンを形成する工程を追加する必要がある。一方、本例の圧力センサ100では、回路部30に第2保護膜28を設けていないので、遮蔽膜専用のポリシリコンの成膜工程を追加する必要がない。更に、回路部30に金や白金を含む第1保護膜21を設けることで、耐腐食性能(例えば、耐酸性)を確保することができる。
なお、第2保護膜28を、絶縁領域16および抵抗部11の上方に限らず、センサ部60(ダイアフラム)の大半を覆うように設けてもよい。但し、第2保護膜28を、絶縁領域16および抵抗部11の上方に設けた方が、圧力センサ100の特性に与える影響がより小さくなる。
図4Aは、比較例1に係る圧力センサ500の上面図を示す。比較例1にかかる圧力センサ500は、基板510上に抵抗部511を有する。比較例1にかかる圧力センサ500は、第1保護膜21に相当する構成を有さない点で実施例と相違する。すなわち、比較例1にかかる圧力センサ500では、パッド上に金や白金を含む保護膜が設けられない。同様に、抵抗部511が検出した信号を処理するための回路部上にも金や白金を含む保護膜が設けられない。回路部上には、パッドや配線と同一の材料、例えばアルミニウムやアルミニウム合金からなる保護膜521が形成される。保護膜521は、パッドや配線等のアルミニウムを扱うプロセスと同一のプロセスで形成されてよい。本例の保護膜521は、複数のスリット515が設けられる。なお、センサ部上、とりわけ、センサ部の絶縁領域や抵抗部511の上方には、保護膜521は設けられない。
図4Bは、比較例1に係る圧力センサ500のa-a'断面図を示す。a-a'断面図は、図4Aにおいて、抵抗部511およびスリット515を通るXZ断面である。図4Bに示すように圧力センサ500は、一例として、ガラス台座519上に基板510が積層されている。基板510の裏面側には、真空基準室513が設けられ、ダイアフラムが形成されている。
本例では、保護膜521は、パッドや配線と同一の材料(例えば、アルミニウム)、同一のプロセスで形成される。このため、スリット515を設け、保護膜521の一部を開口する必要がある。これは、スリット515を設けないと、水素アニール時に、基板510内の回路に水素を導入するための経路を確保できず、水素アニールの効果を享受することができないためである。しかしながら、圧力センサ500にスリット515を設けると、スリット515を設けた領域の耐酸性が悪化するおそれがある。
これに対し、実施例に係る圧力センサ100では、パッドや配線等のアルミニウムを扱うプロセスと同一のプロセスでは第1保護膜21を形成しない。実施例では、圧力センサ100のプロセスの終段のパッド(第1パッド41および第2パッド42)の上方に金や白金を含む保護膜を形成する段階において、このパッド上の保護膜を回路部上まで延伸することで第1保護膜21を形成する。水素アニールは、この終段のプロセスよりも手前となるため、当然ながら、圧力センサ100に比較例1のスリット515に相当する構成を設ける必要がない。したがって、比較例1に係る構成に対し、耐腐食性能(耐酸性)を確保することができる。
また、実施例に係る圧力センサ100では、水素をデバイスに届けるためのスリットを第1保護膜21に設ける必要がないので、回路部30の全面を第1保護膜21で覆うことができる。これにより、本例の圧力センサ100は、ICの初期特性および耐久試験による特性変動を低減できる。また、金属膜で圧力センサの全面を覆うことによる水素アニール不足の恐れがない。よって、圧力センサ100の信頼性が向上する。
図5は、比較例1に係る圧力センサ500が有する抵抗部511の構造の一例を示す。同図は、圧力センサ500の表面に負電荷90が付着する前後の様子を示している。上述のように、比較例1の圧力センサ500のセンサ部の絶縁領域や抵抗部511の上方には、保護膜521は設けられない。
抵抗部511は、蛇行パターンの拡散領域514を有する。圧力センサ500の表面に負電荷90が付着した場合、素子分離膜518のウェル領域512側に反転層が形成される。図中の領域Rは、負電荷90の影響を受けて反転した領域を示す。反転層が形成されると、拡散領域514が1つの大きな拡散領域として機能し、拡散領域514の蛇行パターンが実質的に蛇行パターンでなくなる場合がある。この場合、抵抗部511では電流Iが蛇行パターンで流れなくなり、得られる抵抗値が変化する。これにより、抵抗部511で構成されるホイートストンブリッジの出力電圧が大幅に変動し、消費電流が増大する。したがって、圧力センサ500の特性に与える影響が大きくなる。
図6は、実施例3に係る圧力センサ100が有する抵抗部11の構造の一例を示す。本例の圧力センサ100は、基板10と、素子分離膜18と、第2保護膜28とを備える。また、圧力センサ100は、基板10に設けられたウェル領域12および拡散領域14を備える。
ウェル領域12は、第1導電型を有する。ウェル領域12は、一例としてN-型である。ウェル領域12は、基板10の上面に設けられている。ウェル領域12は、基板10の上面にドーパントを注入することにより形成される。
拡散領域14は、ウェル領域12に設けられた第2導電型の領域である。拡散領域14は、一例としてP+型である。拡散領域14は、基板10の上面に形成されている。拡散領域14は、基板10の上面において、半導体ひずみゲージ(ピエゾ抵抗素子)を構成する蛇行パターンを有する。本例の拡散領域14は、N型のウェル領域12内に形成されたP型の不純物層である。拡散領域14は、ホイートストンブリッジを構成する4つの抵抗部11a~抵抗部11dの拡散抵抗の少なくとも一部である。
素子分離膜18は、絶縁領域16において、基板10上に設けられる。素子分離膜18は、一例として、基板10の酸化により形成されたLOCOS(Local Oxidation of Silicon)膜である。素子分離膜18は、ウェル領域12において、拡散領域14と隣接して設けられる。素子分離膜18は、拡散領域14において蛇行パターンに沿って電流Iが流れるように設けられる。
第2保護膜28は、素子分離膜18上に設けられる。第2保護膜28は、基準電位に接続されている。本例の第2保護膜28は、グランド電位に接続されている。
本例の圧力センサ100は、グランド電位に接続された第2保護膜28を素子分離膜18の上面に有する。これにより、抵抗部11の上面に負電荷90が付着した場合であっても、素子分離膜18の下方のウェル領域12に反転層が形成されるのを防止できる。そのため、回路部30の表面とICチップとの間に電位差が生じるのを抑制し、圧力センサの誤動作を防止できる。よって、本例の圧力センサ100は、帯電物質による誤動作を防止し、優れた耐帯電性能を有する。
なお、図6では、実施例3の第2保護膜28を素子分離膜18の上面に有する効果を説明したが、第1保護膜21を抵抗部11の上方に設けた場合にも、同様に帯電物質による誤動作を防止することができる。
図7Aは、比較例2に係る圧力センサ600に設けられた回路部630の構成の一例を示す。比較例2の圧力センサ600は、回路部630上にも保護膜521を有さない点で比較例1の圧力センサ500と相違する。なお、比較例2の圧力センサ600は、比較例1の圧力センサ500と同様に、基板510、ウェル領域512および素子分離膜518を有する。
回路部630は、トランジスタ部650を有する。本例では、圧力センサ600の表面に付着した負電荷90がトランジスタ部650に与える影響について説明する。負電荷90は、PMOSトランジスタのトランジスタ部650に影響を与える。本例のトランジスタ部650は、ゲート651と、ソース652と、ドレイン653とを備える。ソース652およびドレイン653は、P+型の導電型を有する。
負電荷90は、負に帯電した物質である。圧力センサ600が圧力を測定する場合、圧力センサ600の表面に負電荷90が付着することがある。この場合、素子分離膜518の下面のウェル領域512は、マイナス電界の影響を受けて反転現象を引き起こす。ウェル領域512の反転が生じると、隣接するトランジスタ部650同士の間において、元々分離されていたソース652およびドレイン653が反転層により接続される。したがって、分離されていたソース652とドレイン653との間でリーク電流が生じ、センサ信号の大幅変動や誤作動を引き起こす場合がある。なお、図中の領域Rは、マイナス電界の影響を受けて反転した領域を示す。
図7Bは、圧力センサ600に設けられた回路部630の構成の一例を示す。回路部630は、トランジスタ部650を有する。本例では、圧力センサ600の表面に付着した正電荷95がトランジスタ部650に与える影響について説明する。正電荷95は、NMOSトランジスタのトランジスタ部650に影響を与える。本例のトランジスタ部650は、ゲート651と、ソース654と、ドレイン655とを備える。ソース654およびドレイン655は、N-型の導電型を有する。
正電荷95は、正に帯電した物質である。圧力センサ600が圧力を測定する場合、圧力センサ600の表面に正電荷95が付着することがある。正電荷95が圧力センサ600の表面に付着する場合、素子分離膜518の下面の基板510は、プラス電界の影響を受けて反転現象を引き起こす。基板510の反転が生じると、隣接するトランジスタ部650同士の間において、元々分離されていたソース654およびドレイン655が反転層により接続される。したがって、分離されていたソース654とドレイン655との間でリーク電流が生じ、センサ信号の大幅変動や誤作動を引き起こす場合がある。なお、図中の領域Rは、マイナス電界の影響を受けて反転した領域を示す。
図8Aは、実施例に係る圧力センサ100に設けられた回路部30の構成の一例を示す。回路部30は、NMOSのトランジスタ部50を有する。本例では、圧力センサ100の表面に付着した負電荷90がトランジスタ部50に与える影響について説明する。
トランジスタ部50は、ゲート51と、ソース52と、ドレイン53とを有する。ゲート51は、第2保護膜28と同一の材料を有してよい。例えば、ゲート51は、ポリシリコンで形成されている。ソース52およびドレイン53は、P+型の導電型を有する。
本例では、回路部30の上方に第1保護膜21が設けられる。そのため、本例の圧力センサ100は、負電荷90が付着した場合、負電荷90が第1保護膜21に遮蔽されてトランジスタ部50に影響しない。したがって、圧力センサ100は、負電荷90に対して優れた耐帯電性能を有する。
図8Bは、圧力センサ100に設けられた回路部30の構成の一例を示す。回路部30は、PMOSのトランジスタ部50を有する。本例では、圧力センサ100の表面に付着した正電荷95がトランジスタ部50に与える影響について説明する。トランジスタ部50は、ゲート51と、ソース54と、ドレイン55とを有する。ゲート51は、ポリシリコンで形成されている。ソース54およびドレイン55は、N-型の導電型を有する。
本例では、回路部30の上方に第1保護膜21が設けられる。そのため、本例の圧力センサ100は、正電荷95が付着した場合、正電荷95が第1保護膜21に遮蔽されてトランジスタ部50に影響しない。したがって、圧力センサ100は、正電荷95に対しても優れた耐帯電性能を有する。
以上の通り、圧力センサ100は、優れた耐帯電性能を有する。
図9は、圧力センサの出力変化量の保護膜依存性を示す。縦軸は圧力センサの出力変化量を示し、横軸は試験時間(Hr)を示す。実線は、センサ部60に保護膜を有する圧力センサ100の出力変化量を示す。ここでは、実施例3の第2保護膜28を有する圧力センサ100の出力変化量を示す。また、破線は、比較例のセンサ部に保護膜を有さない圧力センサ500、600の出力変化量を示す。ここでは、比較例2の保護膜521を有さない圧力センサ600の出力変化量を示す。
試験時間の経過に伴い、圧力センサの表面に帯電する電荷の電荷量が多くなる。実線では、圧力センサ100が第2保護膜28を有することにより、試験時間が経過しても圧力センサの出力変化量が少ない。第2保護膜28は、圧力センサ100の表面に付着した負電荷90又は正電荷95により生じる電界を遮蔽する。そのため、試験時間の経過に伴い圧力センサ100の表面に付着する負電荷90又は正電荷95が増加しても、圧力センサ100に与える影響が小さい。なお、絶縁領域16および抵抗部11の上方に、第1保護膜21を設けた場合も同様である。
一方、破線では、圧力センサ600がセンサ部に保護膜を有さないので、圧力センサ600の表面に付着した負電荷90又は正電荷95の影響を受ける。これにより、試験時間の経過に伴い圧力センサ600の出力が変化する。圧力センサ600の出力は、負電荷90又は正電荷95の影響により、増加又は低下する。
図10は、圧力センサ100の製造方法の一例を示す。圧力センサ100は、同一チップにトランジスタ部50を備えてよい。この場合、圧力センサ100のセンサ部60とトランジスタ部50の少なくとも一部の工程を共通化してよい。
圧力センサ100の製造方法では、P型の基板10を用意し、当該基板10の上面にN型のウェル領域12を形成する。ウェル領域12は、基板10の上面へイオン注入することにより形成される。その後、基板10の上面に素子分離膜18を形成し、ウェル領域12上に絶縁膜20を形成する。素子分離膜18を形成する段階は、トランジスタ部50の素子分離膜18と同一プロセスにより実行されてよい。絶縁膜20を形成する段階は、トランジスタ部50のゲート絶縁膜と同一プロセスにより実行されてよい。
次に、ウェル領域12内に、半導体ひずみゲージ(ピエゾ抵抗素子)を構成する拡散領域14を形成する。拡散領域14は、イオン注入によって形成されてよい。拡散領域14は、レジスト等のマスクを用いて形成される。拡散領域14を形成する段階は、トランジスタ部50のソースおよびドレインを形成する段階と同一のプロセスにより実行されてよい。例えば、拡散領域14は、P型のドーパントを注入することにより形成されたP+領域である。
次に、第2保護膜28を素子分離膜18の上面に形成する。本例の第2保護膜28は、トランジスタ部50のゲート51を形成する段階と同一のプロセスにより形成されたポリシリコンである。なお、第2保護膜28を素子分離膜18の上面のみに形成せず、絶縁膜20上も覆うように一面に形成してもよい。
次に、層間絶縁膜22を絶縁膜20および第2保護膜28の上方に形成する。配線24を層間絶縁膜22上に形成する。層間絶縁膜22には、開口が形成されてよい。層間絶縁膜22に開口を形成する場合、層間絶縁膜22の開口内に配線24を形成する。さらにパッシベーション膜26が層間絶縁膜22および配線24の上面に形成される。本例のパッシベーション膜26は、窒化膜等の表面保護膜である。更に、パッシベーション膜26には、パッド用の開口が形成されてよい。
パッシベーション膜26の上面には、第1保護膜21が形成される。第1保護膜21は、スパッタ等により積層された複数の種類の金属層を有してよい。例えば、第1保護膜21は、Cr/Pt/Au又はTi/Pt/Auである。なお、第1保護膜21の上面には、圧力を伝達するためのゲル状の保護材を設けてもよい。例えば、保護材としてシリコンゲルを形成してよい。
以上の通り、圧力センサ100のセンサ部の工程の少なくとも一部をトランジスタ部50の工程と共通化することにより製造プロセスが簡略化される。本例の圧力センサ100は、トランジスタ部50のCMOS製造プロセスを共通化することにより、大幅な設計の変更を必要とせず、センサ部60と回路部30とを1チップに集積したモノリシック化を実現する。本例の圧力センサ100は、製造コストが安価で、且つ、信頼性が高い。
図11は、圧力センサ100の断面図の一例を示す。同図は、センサ部60の端部近傍の断面図を示している。センサ部60は、基板10の裏面をエッチングすることにより形成されたダイアフラムを有する。基板10は、ガラス台座19上に設けられている。ダイアフラムの下方には、真空基準室13が設けられている。
第1保護膜21および第2保護膜28の配置は、圧力センサ100の特性への影響と、圧力センサ100の信頼性を考慮して適宜変更されてよい。
第1保護膜21は、回路部30において、パッシベーション膜26上に設けられている。第1保護膜21は、回路部30からセンサ部60側に延伸させることにより、より広い領域で耐腐食性が向上する。但し、第1保護膜21は、センサ部60側に延伸させすぎると、センサ部60の膜応力が変化し、圧力センサ100の特性が悪化する場合がある。そのため、第1保護膜21は、耐腐食性能および耐帯電性能に対する影響に加えて、圧力センサ100の特性への影響を考慮して、配置する領域が決定される。
第2保護膜28は、少なくとも抵抗部11の近傍の素子分離膜18の上方に設けられる。これにより、第2保護膜28は、抵抗部11における反転層の形成を防止する。
また、第1保護膜21は、回路部30からセンサ部60まで延伸している。これにより、第1保護膜21の端部は、基板10の上方において、第2保護膜28と重複して設けられている。本例の第1保護膜21および第2保護膜28は、ウェル領域12の端部の上方において重複して設けられている。なお、第2保護膜28は、抵抗部11の全体を覆ってもよい。但し、この場合も第2保護膜28は、センサ部60の少なくとも一部を覆わない。
図12は、より具体的な圧力センサ100の構成の一例を示す。本例の圧力センサ100は、回路部30において、信号処理回路31と、特性補償回路32と、過電圧保護回路34と、EMC保護素子35とを備える。
信号処理回路31は、センサ部60が出力した信号を処理する。一例において、信号処理回路31は、抵抗部11が検出した電位差を増幅して、圧力を電気信号として出力する。これにより、信号処理回路31は、圧力センサ100に生じた圧力を算出する。
特性補償回路32は、センサ部60の特性を補償する回路である。一例において、特性補償回路32は、環境温度等に基づいて、センサ部60の出力特性を補正する。これにより、特性補償回路32は、圧力センサ100の特性を補償する。
故障診断回路33は、センサ部60が故障しているか否かを診断する。一例において、故障診断回路33は、センサ部60が故障している場合に、圧力センサ100の動作を停止させる。
過電圧保護回路34は、センサ部60に入力される電圧を監視する。これにより、過電圧保護回路34は、過電圧からセンサ部60を保護する。
EMC保護素子35は、センサ部60を電磁波から保護するための素子である。一例において、EMC保護素子35は、回路部30の回路から発生する電磁波による妨害から回路を保護する。また、EMC保護素子35は、圧力センサ100の外部からの電磁ノイズから圧力センサ100を保護することができる。
以上の通り、本例の圧力センサ100は、優れた耐腐食性能と耐帯電性能を提供することができる。よって、圧力センサ100は、過酷な環境下であっても誤動作しにくく、高精度に圧力を検出できる。したがって、圧力センサ100は、自動車用、医療用又は産業用などの各種装置に用いられてよい。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
10・・・基板、11・・・抵抗部、12・・・ウェル領域、13・・・真空基準室、14・・・拡散領域、16・・・絶縁領域、18・・・素子分離膜、19・・・ガラス台座、20・・・絶縁膜、21・・・第1保護膜、22・・・層間絶縁膜、24・・・配線、26・・・パッシベーション膜、28・・・第2保護膜、30・・・回路部、31・・・信号処理回路、32・・・特性補償回路、33・・・故障診断回路、34・・・過電圧保護回路、35・・・EMC保護素子、41・・・第1パッド、42・・・第2パッド、50・・・トランジスタ部、51・・・ゲート、52・・・ソース、53・・・ドレイン、54・・・ソース、55・・・ドレイン、60・・・センサ部、90・・・負電荷、95・・・正電荷、100・・・圧力センサ、500、600・・・圧力センサ、510・・・基板、511・・・抵抗部、513・・・真空基準室、512・・・ウェル領域、514・・・拡散領域、515・・・スリット、518・・・素子分離膜、519・・・ガラス台座、521・・・保護膜、630・・・回路部、650・・・トランジスタ部、651・・・ゲート、652・・・ソース、653・・・ドレイン、654・・・ソース、655・・・ドレイン

Claims (12)

  1. 圧力センサであって、
    基板のダイアフラムに設けられたセンサ部と、
    前記基板に設けられ、前記センサ部と電気的に接続された回路部と、
    前記基板の上方に設けられた導電性のパッドと、
    前記パッド上に設けられた第1保護膜と
    を備え、
    前記センサ部は、
    第1導電型のウェル領域と、
    前記ウェル領域内に設けられた第2導電型の拡散領域と、
    前記ウェル領域において、前記拡散領域と隣接して設けられた絶縁領域と、
    を有し、
    前記圧力センサは、前記絶縁領域の上方に設けられ、前記第1保護膜と異なる材料を有する第2保護膜を更に備え、
    前記第1保護膜は、前記回路部の上方にも設けられている
    圧力センサ。
  2. 前記第1保護膜は、前記回路部の全体を覆う
    請求項1に記載の圧力センサ。
  3. 前記第1保護膜は、前記センサ部の少なくとも一部を覆わない
    請求項1又は2に記載の圧力センサ。
  4. 前記第1保護膜は、前記センサ部の一部を覆う
    請求項1から3のいずれか一項に記載の圧力センサ。
  5. 前記第1保護膜は、金および白金の少なくとも1つを含む
    請求項1から4のいずれか一項に記載の圧力センサ。
  6. 前記センサ部の上方に設けられたパッシベーション膜を更に備え、
    前記第1保護膜は、前記パッシベーション膜上に設けられている
    請求項1から5のいずれか一項に記載の圧力センサ。
  7. 前記第2保護膜は、前記パッシベーション膜の下方に設けられている
    請求項に記載の圧力センサ。
  8. 前記絶縁領域は、前記基板上に設けられた素子分離膜を有し、
    前記第2保護膜は、前記素子分離膜上に設けられる
    請求項からのいずれか一項に記載の圧力センサ。
  9. 前記回路部は、MOSトランジスタを有し、
    前記第2保護膜は、前記MOSトランジスタのゲートポリシリコンと同一の材料を有する
    請求項からのいずれか一項に記載の圧力センサ。
  10. 前記第1保護膜の端部は、前記基板の上方において、前記第2保護膜と重複して設けられる
    請求項からのいずれか一項に記載の圧力センサ。
  11. 前記第1保護膜および前記第2保護膜は、前記ウェル領域の端部の上方において重複して設けられる
    請求項から10のいずれか一項に記載の圧力センサ。
  12. 前記第2保護膜は、ポリシリコンを含む
    請求項から11のいずれか一項に記載の圧力センサ。
JP2017242243A 2017-12-18 2017-12-18 圧力センサ Active JP6992482B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017242243A JP6992482B2 (ja) 2017-12-18 2017-12-18 圧力センサ
CN201811240289.9A CN109932108B (zh) 2017-12-18 2018-10-24 压力传感器
US16/174,247 US10962430B2 (en) 2017-12-18 2018-10-29 Pressure sensor
DE102018218690.1A DE102018218690A1 (de) 2017-12-18 2018-10-31 Drucksensor

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017242243A JP6992482B2 (ja) 2017-12-18 2017-12-18 圧力センサ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019109133A JP2019109133A (ja) 2019-07-04
JP6992482B2 true JP6992482B2 (ja) 2022-01-13

Family

ID=66674966

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017242243A Active JP6992482B2 (ja) 2017-12-18 2017-12-18 圧力センサ

Country Status (4)

Country Link
US (1) US10962430B2 (ja)
JP (1) JP6992482B2 (ja)
CN (1) CN109932108B (ja)
DE (1) DE102018218690A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115790921B (zh) * 2023-02-09 2023-06-13 成都凯天电子股份有限公司 一种mems高温压力传感器芯片及其设计方法

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005181066A (ja) 2003-12-18 2005-07-07 Denso Corp 圧力センサ
JP3987386B2 (ja) 2001-11-20 2007-10-10 株式会社鷺宮製作所 圧力センサ
JP5891597B2 (ja) 2011-04-07 2016-03-23 富士電機株式会社 半導体基板または半導体装置の製造方法
JP6136644B2 (ja) 2013-06-28 2017-05-31 富士電機株式会社 半導体圧力センサ装置およびその製造方法
US9689766B2 (en) 2012-10-01 2017-06-27 Endress + Hauser Gmbh + Co. Kg Pressure sensor with cover layer
JP6258185B2 (ja) 2013-11-18 2018-01-10 センサータ テクノロジーズ インコーポレーテッド 油充填パッケージングにおける表面電荷耐性のためのmems圧力センサフィールドシールドレイアウト

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000221091A (ja) * 1999-02-03 2000-08-11 Hitachi Ltd 歪み検出センサ
US7884432B2 (en) * 2005-03-22 2011-02-08 Ametek, Inc. Apparatus and methods for shielding integrated circuitry
JP4421511B2 (ja) * 2005-05-30 2010-02-24 三菱電機株式会社 半導体圧力センサ
CN202267554U (zh) * 2011-10-20 2012-06-06 刘胜 带有屏蔽层的硅压阻式压力传感器芯片
US9733142B2 (en) 2012-10-17 2017-08-15 Kabushiki Kaisha Saginomiya Seisakusho Pressure sensor, and sensor unit provided with same
JP2015011013A (ja) * 2013-07-02 2015-01-19 アルプス電気株式会社 物理量センサ
CN104425485B (zh) * 2013-08-26 2017-03-15 武汉飞恩微电子有限公司 一种硅压阻式压力传感器芯片
JP6404591B2 (ja) * 2014-04-23 2018-10-10 富士電機株式会社 半導体装置の製造方法、半導体装置の評価方法および半導体装置
JP6170879B2 (ja) * 2014-05-29 2017-07-26 センサータ テクノロジーズ インコーポレーテッド 歪みゲージ圧力センサ
GB2539631A (en) * 2015-04-09 2016-12-28 Continental automotive systems inc Symmetrical piezoresistive pressure sensor with stacking ICs

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3987386B2 (ja) 2001-11-20 2007-10-10 株式会社鷺宮製作所 圧力センサ
JP2005181066A (ja) 2003-12-18 2005-07-07 Denso Corp 圧力センサ
JP5891597B2 (ja) 2011-04-07 2016-03-23 富士電機株式会社 半導体基板または半導体装置の製造方法
US9689766B2 (en) 2012-10-01 2017-06-27 Endress + Hauser Gmbh + Co. Kg Pressure sensor with cover layer
JP6136644B2 (ja) 2013-06-28 2017-05-31 富士電機株式会社 半導体圧力センサ装置およびその製造方法
JP6258185B2 (ja) 2013-11-18 2018-01-10 センサータ テクノロジーズ インコーポレーテッド 油充填パッケージングにおける表面電荷耐性のためのmems圧力センサフィールドシールドレイアウト

Also Published As

Publication number Publication date
CN109932108B (zh) 2021-09-28
US20190187016A1 (en) 2019-06-20
CN109932108A (zh) 2019-06-25
US10962430B2 (en) 2021-03-30
JP2019109133A (ja) 2019-07-04
DE102018218690A1 (de) 2019-06-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4421511B2 (ja) 半導体圧力センサ
EP2458359B1 (en) Semiconductor pressure sensor, pressure sensor device, electronic apparatus, and method for manufacturing semiconductor pressure sensor
US7703329B2 (en) Pressure sensor
US9733142B2 (en) Pressure sensor, and sensor unit provided with same
JP2008008883A (ja) 磁気センサ及びセンサ
EP2878940B1 (en) MEMS pressure sensor field shield layout for surface charge immunity in oil filled packaging
EP2530444A1 (en) Pressure sensor
US20150008544A1 (en) Physical quantity sensor
EP1975587A1 (en) Pressure sensor package and electronic part
KR102194166B1 (ko) 오일 충전된 패키징의 표면 전하 면역성을 위한 미세 전자기계 시스템 압력 센서 필드 쉴드 레이아웃
US20150260596A1 (en) Pressure Sensor with Cover Layer
JP6992482B2 (ja) 圧力センサ
JP3455235B2 (ja) 半導体圧力センサ
US9790085B1 (en) Actively preventing charge induced leakage of semiconductor devices
JP5225883B2 (ja) 加速度センサー
JP2008082835A (ja) 半導体歪測定装置、歪測定方法、圧力センサ及び加速度センサ
JP6881056B2 (ja) 圧力センサおよび圧力センサの製造方法
JP2008209163A (ja) センサ装置
JP6524858B2 (ja) 脈波測定装置
WO2023176082A1 (ja) Memsセンサ
JP2021181942A (ja) ひずみセンサモジュール
JP2007171057A (ja) 加速度センサ
JP6621434B2 (ja) Memsセンサ
JP6115507B2 (ja) 圧力センサ
JP2006153513A (ja) 加速度センサ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20201116

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210916

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20211005

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211028

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20211109

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20211122

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6992482

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150