JP6991817B2 - 共役ジエン系重合体組成物、マスターバッチ、タイヤ用部材、及び共役ジエン系重合体組成物の製造方法 - Google Patents

共役ジエン系重合体組成物、マスターバッチ、タイヤ用部材、及び共役ジエン系重合体組成物の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、共役ジエン系重合体組成物、マスターバッチ、タイヤ用部材、及び共役ジエン系重合体組成物の製造方法に関する。
近年、自動車に対する省燃費化要求が高まり、自動車用タイヤ、特に地面と接するタイヤトレッドの材料として、転がり抵抗が小さい材料の開発が求められている。
一方、安全性の観点からは、湿潤路面でのブレーキ性能(ウェットスキッド抵抗性)に優れること、また良好な加工性を有しつつ、加硫物とした際には、補強性充填剤による補強効果が得られ、良好実用上十分な耐摩耗性、破断特性を有する材料が求められている。
補強性充填剤として、従来多く用いられてきたカーボンブラックに替えてシリカを用いた場合、転がり抵抗性とウェットスキッド抵抗性のバランスに優れたゴム組成物が得られることが知られている。
しかしながら、シリカの表面は親水性を有するため、疎水性の高い共役ジエン系重合体と組み合わせて組成物とすると、当該組成物中では、シリカ粒子同士が凝集し、良好な分散性が得られないという問題を有している。
そのため、共役ジエン系重合体にシリカ表面と相互作用する官能基を導入(変性)することで、シリカ表面との親和性を高め、組成物中でのシリカの分散性を改良して、転がり抵抗性をより優れたものにする試みが行われている。
例えば、特許文献1には、グリシジルアミノ基を有する変性剤を重合体末端に反応させて得られる変性共役ジエン系重合体が開示されており、特許文献2には、窒素原子を含有するアルコキシシラン類を重合体末端に反応させて得られる変性共役ジエン系重合体が開示されている。
また、特許文献3には、樹脂とシリカの溶融混練の条件を調整することによって、シリカの分散性を向上させる方法が記載されている。
国際公開第01/23467号パンフレット 特表2008-527150号公報 特開2008-266577号公報
しかしながら、従来提案されている共役ジエン系重合体組成物においては、更なる省燃費化と安全性、更には耐摩耗性に対する要求の高まりに応えるべく、より高性能なタイヤを実現するための技術開発が要求されている。
具体的には、特許文献1又は2に記載のように、シリカとの親和性を向上させるように共役ジエン系重合体を変性することによってシリカの分散性は改善するものの、かかる特性を発揮する重合体の構造が限定的であるという問題を有しており、重合体の構造によらず(例えば変性していなかったり、官能基の少ない共役ジエン系重合体であっても)シリカの分散性を高めることが可能になれば、タイヤの設計の自由度はより高くなり、安全性や耐摩耗性を更に改善することにも資する可能性があり、タイヤ以外の用途にも利用が広がると考えられるが、未だこのような技術は開発されていない。
また、特許文献3に記載の方法は、溶融状態とはいえ固体の樹脂とシリカを物理的に混練する方法であるので、分散性の向上効果は限定的にしか得られていないという問題を有している。
そこで本発明においては、上述した従来技術が有する問題点に鑑みて、共役ジエン系重合体の構造への依存が少なく、シリカの分散性を向上させ、省燃費性能、ウェットグリップ性能に優れ、実用上十分な破断強度、破断伸び、及び耐摩耗性を有するゴム組成物を得ることが可能な、共役ジエン系重合体組成物、マスターバッチ、及び共役ジエン系重合体組成物の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記従来技術の課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、シリカ系無機充填剤の体積分率φ(vоl%)と共役ジエン系重合体組成物のペイン効果ΔG’(MPa)とが所定の関係を満たす共役ジエン系重合体組成物により上記従来技術の課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は以下の通りである。
〔1〕
共役ジエン系重合体のマトリクス中にシリカ系無機充填剤が分散し、
前記シリカ系無機充填剤の、共役ジエン系重合体組成物中の体積分率φ(vol%)と、
粘弾性試験により算出されるペイン効果ΔG’(MPa)と、
が、
下記式(I)を満たす、共役ジエン系重合体組成物の製造方法であって、
ΔG’< 0.250×exp(0.162×φ) ・・・(I)
(式(I)中、ΔG’は、ASTM D6204に準拠して前記共役ジエン系重合体組成
物の0.07%歪と1200%歪を測定した時の貯蔵弾性率(G’)値の差として得られ
るペイン効果を表す。φは、共役ジエン系重合体組成物中のシリカ系無機充填剤の体積分
率(vоl%)を表す。)
共役ジエン系重合体が溶解した溶液に、シリカ系無機充填剤を分散させ、分散液を得る
工程(A)と、
前記分散液を脱溶剤する工程(C)と、
を、有し、
前記工程(A)において、シリカ系無機充填剤の分散を行い、
前記脱溶剤する工程(C)において、
回転する二軸のスクリューを有する装置へ前記分散液を搬送しながら加熱し、
前記スクリューのモーター電流値と、無負荷時における前記スクリューのモーター電流
値とが以下の式(II)を満たすようにする、
役ジエン系重合体組成物の製造方法。
1.05≦((I1)/(I0))≦2.00 ・・・(II)
(式(II)中、I1は、前記脱溶剤する工程(C)における前記スクリューのモーター
電流値〔A〕を表し、I0は、無負荷時における前記スクリューのモーター電流値〔A〕
を表す。)
〔2〕
前記工程(A)において、前記溶液に、前記シリカ系無機充填剤100質量部に対して
、分散剤を1~50質量部、添加する、
前記〔1〕に記載の共役ジエン系重合体組成物の製造方法。
〔3〕
前記工程(A)よりも前の工程として、
共役ジエン系重合体を製造し、当該共役ジエン系重合体を変性する工程を有する、
前記〔1〕又は〔2〕に記載の共役ジエン系重合体組成物の製造方法。
〔4〕
前記分散液を脱溶剤する工程(C)よりも前の工程として、
共役ジエン系重合体溶液又はオイルを加える工程(B)を実施する、
前記〔1〕乃至〔3〕のいずれか一に記載の共役ジエン系重合体組成物の製造方法。



本発明によれば、優れたシリカの分散性を有し、省燃費性能、ウェットグリップ性能に優れ、実用上十分な破断強度、破断伸び、及び耐摩耗性を有するゴム組成物を得ることが可能な、共役ジエン系重合体組成物、マスターバッチ、及び共役ジエン系重合体組成物の製造方法を提供できる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」と言う。)について詳細に説明する。なお、以下の本実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明は以下の実施形態に制限されるものではない。本発明は、その要旨の範囲内で適宜変形して実施することができる。
〔共役ジエン系重合体組成物〕
本実施形態の共役ジエン系重合体組成物は、
共役ジエン系重合体にシリカ系無機充填剤が分散した共役ジエン系重合体組成物であって、
前記共役ジエン系重合体組成物中の前記シリカ系無機充填剤の体積分率φ(vol%)と、
粘弾性試験により算出されるペイン効果ΔG’(MPa)と、
が、
下記式(1)を満たす共役ジエン系重合体組成物である。
ΔG’<0.250×exp(0.162×φ)・・・(I)
(式(I)中、ΔG’は、ASTM D6204に準拠して前記共役ジエン系重合体組成物の0.07%歪と1200%歪を測定した時の貯蔵弾性率(G’)値の差として得られるペイン効果を表す。φは、共役ジエン系重合体組成物中のシリカ系無機充填剤の体積分率(vоl%)を表す。)
(共役ジエン系重合体)
本実施形態の共役ジエン系重合体組成物は、共役ジエン系重合体を含有する。
「共役ジエン系重合体」とは、繰り返し単位に共役ジエン由来の構造を少なくとも1種類有する高分子量体である。
共役ジエン系重合体は、共役ジエン単量体を重合することによって得られる単独重合体であってもよい。
共役ジエン単量体としては、重合可能な単量体であれば特に限定されず、例えば、1,3-ブタジエン、イソプレン、2,3-ジメチル-1,3-ブタジエン、1,3-ペンタジエン、3-メチル-1,3-ペンタジエン、1,3-ヘプタジエン、及び1,3-ヘキサジエンが挙げられる。これらの中でも、工業的入手の容易さの観点から、1,3-ブタジエン、及びイソプレンが好ましい。
これらは1種のみを単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
前記共役ジエン系重合体は、上記の共役ジエン単量体と芳香族ビニル単量体との共重合体であってもよい。
芳香族ビニル単量体としては、共役ジエン単量体と共重合可能な単量体であれば特に限定されず、例えば、スチレン、m又はp-メチルスチレン、α-メチルスチレン、ビニルエチルベンゼン、ビニルキシレン、ビニルナフタレン、ジフェニルエチレン、及びジビニルベンゼンが挙げられる。これらの中でも、工業的入手の容易さの観点から、スチレンが好ましい。これらは1種のみを単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
後述する本実施形態の共役ジエン系重合体組成物の製造方法において、共役ジエン系重合体が溶解した溶液に、シリカ系無機充填剤を分散させて、共役ジエン系重合体とシリカ系無機充填剤とを含む分散液を調製する工程(A)で、分散剤を添加する場合、分散剤と相溶性の高い共役ジエン系重合体であると、分散剤の界面活性効果を最大化する観点から好ましい。
また、分散剤と共役ジエン系重合体とが前記工程(A)で使用する溶媒に溶解しやすいものであることにより、分散剤がシリカ系無機充填剤の表面等と反応しやすいため好ましい。さらに、溶媒を除去した後に分散剤と共役ジエン系重合体との相溶性が高いと、シリカ系無機充填剤の配合物とした際の粘度を下げることができ、加工性が良化する観点から好ましい。
上述した観点から、具体的には、溶解度パラメータが近い共役ジエン系重合体を採用することが好ましい。
共役ジエン系重合体中に、芳香族ビニル単量体単位を含む場合、結合した芳香族ビニル単量体の量(以下、単に「結合芳香族ビニル量」ともいう。)は、共役ジエン系重合体の総量(100質量%)に対して、5.0質量%以上70質量%以下であることが好ましく、10質量%以上50質量%以下であることがより好ましい。結合芳香族ビニル量がこのような範囲であると、本実施形態の共役ジエン系重合体組成物をタイヤに加工した場合に、タイヤの転がり抵抗性とウェットスキッド抵抗性とのバランスがより優れる傾向にあり、耐摩耗性及び破壊強度も満足する共役ジエン系重合体組成物の加硫物を得られる傾向にある。
結合芳香族ビニル量は、具体的には、フェニル基の紫外吸光によって測定でき、ここから結合共役ジエン量も求めることができる。
共役ジエン系重合体における共役ジエン結合単位中のビニル結合量(1,2-又は3,4-結合)は、10モル%以上75モル%以下であることが好ましく、13モル%以上65モル%以下であることがより好ましい。ビニル結合量が前記範囲であると、タイヤに加工した場合に低ヒステリシスロス性とウェットスキッド抵抗性とのバランスがより優れ、耐摩耗性及び破壊強度も満足する共役ジエン系重合体組成物の加硫物を得ることができる傾向にある。
なお、共役ジエン系重合体が共重合体である場合は、その共重合体は、ランダム共重合体であっても、ブロック共重合体であってもよい。ここで、共役ジエン系重合体がブタジエンとスチレンの共重合体である場合には、ハンプトンの方法(R.R.Hampton,Analytical Chemistry,21,923(1949))により、ブタジエン結合単位中のビニル結合量(1,2-結合量)を求めることができる。
ランダム共重合体としては、以下に限定されないが、例えば、ブタジエン-イソプレンランダム共重合体、ブタジエン-スチレンランダム共重合体、イソプレン-スチレンランダム共重合体、及びブタジエン-イソプレン-スチレンランダム共重合体が挙げられる。
共重合体鎖中の各単量体の組成分布は、統計的ランダムな組成に近い完全ランダム共重合体、及び組成分布に勾配があるテーパー(勾配)ランダム共重合体が挙げられる。共役ジエン系重合体の結合様式、すなわち1,4-結合、1,2-結合等の組成は、分子鎖によって均一であってもよいし、異なっていてもよい。
ブロック共重合体としては、以下に限定されないが、例えば、ブロックが2個からなる2型ブロック共重合体、3個からなる3型ブロック共重合体、及び4個からなる4型ブロック共重合体挙げられる。ここで、スチレン等の芳香族ビニル単量体からなるブロックをSで表し、ブタジエン、イソプレン等の共役ジエン単量体からなるブロック及び/又は芳香族ビニル単量体と共役ジエン単量体との共重合体からなるブロックをBで表すと、S-B2型ブロック共重合体、S-B-S3型ブロック共重合体、及びS-B-S-B4型ブロック共重合体等の式で表される。
前記式において、各ブロックの境界は必ずしも明瞭に区別される必要はない。例えば、ブロックBが芳香族ビニル単量体と共役ジエン単量体との共重合体の場合、ブロックB中の芳香族ビニル単量体は均一に分布していても、又はテーパー状に分布していてもよい。また、ブロックBに、芳香族ビニル単量体が均一に分布している部分及び/又はテーパー状に分布している部分がそれぞれ複数個共存していてもよい。さらに、ブロックBに、芳香族ビニル単量体含有量が異なるセグメントが複数個共存していてもよい。共重合体中にブロックS、ブロックBがそれぞれ複数存在する場合、それらの分子量及び組成の構造は、同一でもよいし、異なっていてもよい。
共役ジエン系重合体の分子量の大きさはシリカ系無機充填剤の分散性には直接的な影響は少ないが、本実施形態の共役ジエン系重合体組成物をタイヤに利用する場合、共役ジエン系重合体の重量平均分子量(Mw)は、加工性や物性の観点から10万以上200万以下であることが好ましい。また、15万以上であることがより好ましく、20万以上であることがさらに好ましく、25万以上であることがさらにより好ましい。また、重量平均分子量は、180万以下であることがより好ましく、150万以下であることがさらに好ましく、130万以下であることがさらにより好ましい。
なお、一般的には、共役ジエン系重合体の分子量の大きさはシリカ系無機充填剤の分散性に間接的に影響することがある。すなわち分子量が高いと、共役ジエン系重合体の粘度が高くなるため、溶融混練しようとするとシリカ系無機充填剤と練り難く、シリカ系無機充填剤の分散性が低くなる傾向にあるが、本実施形態の場合には、後述する共役ジエン系重合体組成物の製造方法に示すように、工程(A)にて、共役ジエン系重合体が溶解した溶液に、シリカ系無機充填剤を混合し、分散させるため、溶融混練し難くなることの影響は小さい。また、オイルを添加して混合物の粘度を下げたり、固形分濃度を下げたりする等することにより粘度を下げることも可能である。
共役ジエン系重合体の分子量分布(Mw/Mn)(Mn:数平均分子量、Mw:重量平均分子量)は、1.02以上6.0以下であることが好ましく、1.05以上5.0以下であることがより好ましく、1.07以上4.0以下であることがさらに好ましい。分子量分布が6.0以下であることにより、低ヒステリシスロス性が良好となる傾向にある。また、分子量分布が1.02以上であることにより、シリカ系無機充填剤の混合性及び加工性が良好となる傾向にある。また、後述する本実施形態の共役ジエン系重合体組成物の製造方法において、シリカ系無機充填剤が分散した共役ジエン系重合体の溶液から脱溶剤する工程(C)における操作性の観点から、(Mw/Mn)は、1.5以上3.0以下がより好ましく、1.7以上2.7以下がさらに好ましい。
また、重量平均分子量及び数平均分子量は、標準ポリスチレン試料を用いた検量式として、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下、「GPC」と表す。)から求められる。
本実施形態の共役ジエン系重合体組成物及びその成形体の耐摩耗性や強度の観点から、共役ジエン系重合体は、該共役ジエン系重合体の総量(100質量%)に対して、分子量100万以上の成分の含有量が1.0質量%以上99質量%以下であることが好ましく、5.0質量%以上70質量%以下であることがより好ましく、10質量%以上50質量%以下であることがさらに好ましい。共役ジエン系重合体中の分子量100万以上の成分は、上述のように標準ポリスチレン試料を用いた検量式として、GPCにより測定することができる。
共役ジエン系重合体のムーニー粘度は、20以上120以下であることが好ましく、30以上110以下であることがより好ましく、40以上100以下であることがさらに好ましい。ムーニー粘度が120以下であることで、シリカ系無機充填剤の混合性及び本実施形態の共役ジエン系重合体組成物の加工性が良好となる傾向にある。また、ムーニー粘度が20以上であることで、加硫物性が良好となる傾向にある。ムーニー粘度は、JIS K6300-1:2001に準拠した方法により測定でき、具体的には後述する実施例に記載する方法により測定できる。
(共役ジエン系重合体の製造方法)
共役ジエン系重合体の製造方法としては、特に限定されないが、乳化重合法や溶液重合法等が挙げられるが、運転制御や分子構造制御、分子修飾(変性)の容易さから溶液重合法が好ましい。
溶液重合法を用いた共役ジエン系重合体の製造方法は、公知の方法を適用することができる。一般的には炭化水素溶媒中にて、アルカリ金属化合物又はアルカリ土類金属化合物を重合開始剤として用い、共役ジエン単量体、又は共役ジエン単量体と芳香族ビニル単量体とを、重合又は共重合することで、活性末端を有する共役ジエン系重合体を得る重合工程、必要に応じて変性剤と反応させる変性工程、更に炭化水素溶媒を揮発させ固形分(共役ジエン系重合体)を単離する脱揮工程から成る製法にて製造することができる。
<重合反応用溶剤>
溶液重合法を用いた共役ジエン系重合体の、重合工程における重合反応は、溶剤(以下、「重合反応用溶剤」ともいう。)中で重合する溶液重合の反応が好ましい。
重合反応用溶剤としては、以下に限定されるものではないが、例えば、飽和炭化水素、芳香族炭化水素等の炭化水素系溶媒が挙げられる。
具体的な重合反応用溶剤としては、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素;シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタン、メチルシクロヘキサン等の脂環族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;これらの混合物からなる炭化水素等が挙げられる。
<重合開始剤>
溶液重合法を用いた共役ジエン系重合体の、重合工程における重合開始剤として用いるアルカリ金属化合物は、特に限定されないが、有機リチウム化合物が好ましい。
有機リチウム化合物としては、低分子化合物、可溶化したオリゴマーの有機リチウム化合物、有機基とリチウムの結合様式において炭素-リチウム結合を有する化合物、錫-リチウム結合を有する化合物等が挙げられる。
有機リチウム化合物としては、以下に限定されるものではないが、例えば、n-ブチルリチウム、sec-ブチルリチウム、tert-ブチルリチウム、n-ヘキシルリチウム、ベンジルリチウム、フェニルリチウム、スチルベンリチウム等が挙げられる。
上記のモノ有機リチウム化合物に加え、多官能有機リチウム化合物を併用して、重合を行うこともできる。
前記多官能有機リチウム化合物としては、以下に限定されるものではないが、例えば、1,4-ジリチオブタン、sec-ブチルリチウムとジイソプロペニルベンゼンの反応物、1,3,5-トリリチオベンゼン、n-ブチルリチウムと1,3-ブタジエン及びジビニルベンゼンの反応物、n-ブチルリチウムとポリアセチレン化合物の反応物等が挙げられる。さらに、米国特許第5,708,092号明細書、英国特許第2,241,239号明細書、米国特許第5,527,753号明細書等に開示されている公知の有機アルカリ金属化合物も使用することができる。
有機リチウム化合物としては、工業的入手の容易さ及び重合反応のコントロールの容易さの観点から、n-ブチルリチウム、sec-ブチルリチウムが好ましい。
これらの有機リチウム化合物は、1種のみを単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
他の有機アルカリ金属化合物としては、例えば、有機ナトリウム化合物、有機カリウム化合物、有機ルビジウム化合物、有機セシウム化合物等が挙げられる。具体的には、ナトリウムナフタレン、カリウムナフタレン等が挙げられる。その他にも、リチウム、ナトリウム及びカリウム等のアルコキサイド、スルフォネート、カーボネート等が挙げられる。また、他の有機金属化合物と併用してもよい。
アルカリ土類金属化合物としては、有機マグネシウム化合物、有機カルシウム化合物、有機ストロンチウム化合物等が挙げられる。また、アルカリ土類金属のアルコキサイド、スルフォネート、カーボネート等の化合物を用いてもよい。これらの有機アルカリ土類金属化合物は、アルカリ金属化合物や、その他有機金属化合物と併用してもよい。
<重合形態>
溶液重合法を用いた共役ジエン系重合体の重合様式としては、特に限定されないが、回分式(「バッチ式」ともいう。)、連続式等の重合様式で行うことができる。連続式においては、1個又は2個以上の連結された反応器を用いることができる。反応器は、撹拌機付きの槽型、管型等のものが用いられる。
(変性共役ジエン系重合体)
本実施形態の共役ジエン系重合体組成物に含有されている共役ジエン系重合体は、その製造工程において変性されたもの(官能基を導入したもの)であってもよく、非変性のものであってもよい。
非変性の共役ジエン系重合体も、後述する本実施形態の共役ジエン系重合体組成物の製造方法における、共役ジエン系重合体が溶解した溶液にシリカ系無機充填剤を分散させ、溶液を得る工程(A)において、分散剤を用いることで、分散剤が溶液中でシリカ系無機充填剤の表面に吸着又は反応し、その表面を疎水化することで、共役ジエン系重合体中にシリカ系無機充填剤を均一に分散できる。
非変性の共役ジエン系重合体と分散剤との組み合わせで、シリカ系無機充填剤の分散性を改善する場合、重合体の構造、分散剤の種類や量の選択の自由度が大きくなるメリットがある。
変性によってシリカ系無充填剤に親和性のある官能基を導入する場合には、重合反応の最後に変性剤を反応させたり、重合体同士をカップリングする等の方法があるが、ある程度導入の場所や数が限られる。これに対し、溶液中で分散剤と重合体を混合する場合には、分散剤の量は適宜調整できるので、目的に応じて設定可能である。
変性共役ジエン系重合体には、シリカ系無機充填剤が分散し易くなることを意図して変性されたものが多く、このような変性共役ジエン系重合体は、本実施形態の共役ジエン系重合体組成物に配合した場合にも、シリカ系無機充填剤の分散性が良好になる傾向にある。変性共役ジエン系重合体を用いることにより、後述する本実施形態の共役ジエン系重合体組成物の製造方法において、共役ジエン系重合体が溶解した溶液に、シリカ系無機充填剤を分散させ、分散液を得る工程(A)において、その変性された箇所もシリカ系無機充填剤の表面に吸着又は反応するため、シリカ系無機充填剤を含む配合物とした時により補強効果が発現し、さらに共役ジエン系重合体に由来するヒステリシスロスを低減し省燃費性向上に寄与するため好ましい。
非変性共役ジエン系重合体と分散剤の組み合わせの場合、非変性共役ジエン系重合体とシリカ系無機充填剤が吸着又は反応する位置は制御できないが、例えば末端を変性した変性共役ジエン系重合体の場合には、確実に重合体の末端をシリカ系無機充填剤に固定することができるため、共役ジエン系重合体の運動を抑制する効果が高く見込まれる。
変性共役ジエン系重合体は、従来、シリカ系無機充填剤と溶融混練する工程で官能基がシリカ系無機充填剤に作用することが想定されていたのに対し、後述する本実施形態の共役ジエン系重合体組成物の製造方法において、共役ジエン系重合体が溶解した溶液にシリカ系無機充填剤を分散させ分散液を得る工程(A)で作用することによって官能基がより効率よく、均一に高い吸着性又は反応性を発揮できると想定される。
変性共役ジエン系重合体の場合、当該工程(A)において分散剤を添加することは必須ではないが、変性共役ジエン系重合体と分散剤を併用することで、シリカ系無機充填剤を一層効率よく、均一に分散させることも可能である。
本実施形態の共役ジエン系重合体組成物に含まれる共役ジエン系重合体が、溶液重合法を用いて製造された共役ジエン系重合体の場合であって、これを変性する際には、その変性工程において、重合工程で得られた共役ジエン系重合体の活性末端に対して、エポキシ基及びアルコキシシリルキ基からなる群より選ばれる少なくとも1種の官能基を有する化合物(以下、「変性剤」ともいう。)で変性を行うことが好ましい。
変性剤であるエポキシ基を有する化合物としては、以下に限定されないが、例えば、エチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル等の多価アルコールのポリグリシジルエーテル;4,4’-ジグリシジル-ビスフェノールA等の2個以上のフェノール基を有する芳香族化合物のポリグリシジルエーテル;1,4-ジグリシジルベンゼン、1,3,5-トリグリシジルベンゼン、ポリエポキシ化液状ポリブタジエン等のポリエポキシ化合物;4,4’-ジグリシジル-ジフェニルメチルアミン、4,4’-ジグリシジル-ジベンジルメチルアミン等のエポキシ基含有3級アミン;ジグリシジルアニリン、ジグリシジルオルソトルイジン、テトラグリシジルメタキシレンジアミン、テトラグリシジルアミノジフェニルメタン、テトラグリシジル-p-フェニレンジアミン、ジグリシジルアミノメチルシクロヘキサン、テトラグリシジル-1,3-ビスアミノメチルシクロヘキサン等のジグリシジルアミノ化合物等が挙げられる。
上述したエポキシ基を有する化合物の中では、分子中に、2個以上のエポキシ基及び1個以上の窒素含有基を有する多官能化合物が好ましく、後述する一般式(3)で表される化合物がより好ましく、ジグリシジルアミノ基を持つ多官能化合物がさらに好ましい。
また、ジグリシジルアミノ基を持つ多官能化合物は、分子中に、エポキシ基を2個以上有し、3個以上有することが好ましく、4個以上有することがより好ましい。
アルコキシシリル基を有する化合物としては、以下に限定されないが、例えば、ジメトキシジメチルシラン、キシジメチルシラン、ジエトキシジエチルシラン、トリフェノキシビニルシラン、トリメトキシビニルシラン、トリエトキシビニルシラン、トリ(2-メチルブトキシ)エチルシラン、トリ(2-メチルブトキシ)ビニルシラン、トリフェノキシフェニルシラン、テトラフェノキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラキス(2-エチルヘキシルオキシ)シラン、フェノキシジビニルクロロシラン、メトキシジエチルクロロシラン、ジフェノキシメチルクロロシラン、ジフェノキシフェニルヨードシラン、ジエトキシメチルクロロシラン、ジメトキシエチルクロロシラン、トリエトキシクロロシラン、トリフェノキシクロロシラン、トリス(2-エチルヘキシルオキシ)クロロシラン、フェノキシメチルジクロロシラン、メトキシエチルジクロロシラン、エトキシメチルジクロロシラン、フェノキシフェニルジヨードシラン、フェノキシジクロロシラン、ジメトキシジクロロシラン、及びビス(2-メチルブトキシ)ジブロモシラン等が挙げられる。
変性剤であるアルコキシシリル基を有する化合物の中でも、分子内にN原子と複数個のアルコキシシリル基を有するものが好ましい。このような化合物としては、以下に限定されるものではないが、例えば、2,2-ジメトキシ-1-(3-トリメトキシシリルプロピル)-1-アザ-2-シラシクロペンタン、2,2-ジエトキシ-1-(3-トリエトキシシリルプロピル)-1-アザ-2-シラシクロペンタン、2,2-ジメトキシ-1-(4-トリメトキシシリルブチル)-1-アザ-2-シラシクロヘキサン、2,2-ジメトキシ-1-(5-トリメトキシシリルペンチル)-1-アザ-2-シラシクロヘプタン、2,2-ジメトキシ-1-(3-ジメトキシメチルシリルプロピル)-1-アザ-2-シラシクロペンタン、2,2-ジエトキシ-1-(3-ジエトキシエチルシリルプロピル)-1-アザ-2-シラシクロペンタン、2-メトキシ,2-メチル-1-(3-トリメトキシシリルプロピル)-1-アザ-2-シラシクロペンタン、2-エトキシ,2-エチル-1-(3-トリエトキシシリルプロピル)-1-アザ-2-シラシクロペンタン、2-メトキシ,2-メチル-1-(3-ジメトキシメチルシリルプロピル)-1-アザ-2-シラシクロペンタン、2-エトキシ,2-エチル-1-(3-ジエトキシエチルシリルプロピル)-1-アザ-2-シラシクロペンタン、1-[3-(トリアルコキシシリル)-プロピル]-4-アルキルピペラジン、1-[3-(アルキルジアルコキシシリル)-プロピル]-4-アルキルピペラジン、1-[3-(トリアルコキシシリル)-プロピル]-3-アルキルイミダゾリジン、1-[3-(アルキルジアルコキシシリル)-プロピル]-3-アルキルイミダゾリジン、1-[3-(トリアルコキシシリル)-プロピル]-3-アルキルヘキサヒドロピリミジン、1-[3-(アルキルジアルコキシシリル)-プロピル]-3-アルキルヘキサヒドロピリミジン、3-[3-(トリアルコキシシリル)-プロピル]-1-アルキル-1,2,3,4-テトラヒドロピリミジン、3-[3-(アルキルジアルコキシシリル)-プロピル]-1-アルキル-1,2,3,4-テトラヒドロピリミジン、1-[3-(トリエトキシシリル)-プロピル]-4-メチルピペラジン、1-[3-(ジエトキシエチルシリル)-プロピル]-4-メチルピペラジン、1-[3-(トリメトキシシリル)-プロピル]-3-メチルイミダゾリジン、1-[3-(ジエトキシエチルシリル)-プロピル]-3-エチルイミダゾリジン、1-[3-(トリエトキシシリル)-プロピル]-3-メチルヘキサヒドロピリミジン、1-[3-(ジメトキシメチルシリル)-プロピル]-3-メチルヘキサヒドロピリミジン、3-[3-(トリブトキシシリル)-プロピル]-1-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロピリミジン、3-[3-(ジメトキシメチルシリル)-プロピル]-1-エチル-1,2,3,4-テトラヒドロピリミジン、1-(2-エトキシエチル)-3-[3-(トリメトキシシリル)-プロピル]-イミダゾリジン、及び(2-{3-[3-(トリメトキシシリル)-プロピル]-テトラヒドロピリミジン-1-イル}-エチル)ジメチルアミン等が挙げられる。
これらの中でも、アルコキシシリル基を有する化合物官能基とシリカ等の無機充填剤との反応性及び相互作用性の観点と、加工性の観点から、1-[3-(トリエトキシシリル)-プロピル]-4-メチルピペラジン、2,2-ジメトキシ-1-(3-トリメトキシシリルプロピル)-1-アザ-2-シラシクロペンタン、及び2,2-ジエトキシ-1-(3-トリエトキシシリルプロピル)-1-アザ-2-シラシクロペンタンが好ましい。
上述したアルコキシシリル基を有する化合物の中でも、分子中に、窒素原子及び2個以上のアルコキシシリル基を有する化合物がより好ましく、後述する一般式(4)で表される化合物がさらに好ましい。これらの中でも、変性剤の官能基と、シリカ等の無機充填剤との反応性及び相互作用性の観点や、加工性の観点から、変性剤は、下記の一般式(3)で表される化合物及び下記の一般式(4)で表される化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物であることが好ましい。
Figure 0006991817000001
前記式(3)中、R1及びR2は、各々独立して、炭素数1~10のアルキル基、又は、エーテル基、及び3級アミン基からなる群より選ばれる少なくとも1種の官能基を有する炭素数1~10のアルキル基を表す。
3及びR4は、各々独立して、水素原子、炭素数1~20のアルキル基、又は、エーテル基、及び3級アミン基からなる群より選ばれる少なくとも1種の官能基を有する炭素数1~20のアルキル基を表す。
5は、炭素数1~20のアルキル基、又は、エーテル基、3級アミン基、エポキシ基、カルボニル基、及びハロゲン基からなる群より選ばれる少なくとも1種の官能基を有する炭素数1~20のアルキル基を表す。
nは、1~6の整数を表す。
Figure 0006991817000002
前記式(4)中、R1及びR2は、各々独立して、炭素数1~20のアルキル基、又は、炭素数6~20のアリール基を表す。
3及びR4は、各々独立して、炭素数1~20のアルキル基を表す。
5は、炭素数1~6のアルキル基を表し、隣接する窒素原子及び珪素原子とともに5員環以上の環構造をなす。
6は、炭素数1~20のアルキル基、活性水素原子を有しない且つヘテロ原子で置換されている炭素数1~20のアルキル基、又は、有機置換シリル基を表す。
mは1又は2の整数を表し、nは2又は3の整数を表す。
前記一般式(3)で表される化合物としては、以下に限定されないが、例えば、テトラグリシジル-p-フェニレンジアミン、ジグリシジルアミノメチルシクロヘキサン、テトラグリシジル-1,3-ビスアミノメチルシクロヘキサンが挙げられる。
前記一般式(4)で表される化合物としては、以下に限定されないが、例えば、2,2-ジメトキシ-1-(3-トリメトキシシリルプロピル)-1-アザ-2-シラシクロペンタン、2,2-ジエトキシ-1-(3-トリエトキシシリルプロピル)-1-アザ-2-シラシクロペンタン、2,2-ジメトキシ-1-(4-トリメトキシシリルブチル)-1-アザ-2-シラシクロヘキサン、2,2-ジメトキシ-1-(5-トリメトキシシリルペンチル)-1-アザ-2-シラシクロヘプタン、2,2-ジメトキシ-1-(3-ジメトキシメチルシリルプロピル)-1-アザ-2-シラシクロペンタン、2,2-ジエトキシ-1-(3-ジエトキシエチルシリルプロピル)-1-アザ-2-シラシクロペンタン、2-メトキシ,2-メチル-1-(3-トリメトキシシリルプロピル)-1-アザ-2-シラシクロペンタン、2-エトキシ,2-エチル-1-(3-トリエトキシシリルプロピル)-1-アザ-2-シラシクロペンタン、2-メトキシ,2-メチル-1-(3-ジメトキシメチルシリルプロピル)-1-アザ-2-シラシクロペンタン、2-エトキシ,2-エチル-1-(3-ジエトキシエチルシリルプロピル)-1-アザ-2-シラシクロペンタンが挙げられる。これらの中でも、変性剤の官能基とシリカ等の無機充填剤との反応性及び相互作用性の観点、並びに加工性の観点から、mが2、nが3であるものがより好ましく、2,2-ジメトキシ-1-(3-トリメトキシシリルプロピル)-1-アザ-2-シラシクロペンタン、2,2-ジエトキシ-1-(3-トリエトキシシリルプロピル)-1-アザ-2-シラシクロペンタンがさらに好ましい。
(シリカ系無機充填剤)
本実施形態の共役ジエン系重合体組成物は、共役ジエン系重合体に、シリカ系無機充填剤が分散した形態を有している。
シリカ系無機充填剤としては、特に限定されず、公知のものを用いることができるが、SiO2、又はSi3Alを構成単位として含む固体粒子が好ましく、SiO2、又はSi3Alを構成単位の主成分とすることがより好ましい。
ここで、主成分とは、シリカ系無機充填剤中に50質量%以上、好ましくは70質量%以上、より好ましくは80質量%以上含有される成分をいう。
シリカ系無機充填剤として、具体的には、シリカ、クレイ、タルク、マイカ、珪藻土、ウォラストナイト、モンモリロナイト、ゼオライト、ガラス繊維等の無機繊維状物質等が挙げられる。また、表面を疎水化したシリカ系無機充填剤や、シリカ系無機充填剤とシリカ系以外の無機充填剤との混合物も用いることができる。強度や耐摩耗性等の観点からは、シリカ及びガラス繊維が好ましく、シリカがより好ましい。例えば、乾式シリカ、湿式シリカ、合成ケイ酸塩シリカ等が挙げられる。これらの中でも、加硫物とした際の破壊特性果並びにウェットスキッド抵抗性のバランスの観点から、湿式シリカが好ましい。ここでシリカ系無機充填剤は、表面改質されているものを用いてもよい。
本実施形態の共役ジエン系重合体組成物において、実用上良好な耐摩耗性や破断強度を得る観点から、シリカ系無機充填剤のBET吸着法で求められる窒素吸着比表面積は、好ましくは100~300m2/gであり、より好ましくは130~280m2/gであり、さらに好ましくは150~250m2/gである。
また必要に応じて、比較的比表面積が小さい(例えば、比表面積が200m2/g未満のシリカ)と、比較的比表面積の大きい(例えば、200m2/g以上のシリカ)と、を組み合わせて、窒素吸着比表面積が前記範囲となるように調整したシリカ系無機充填剤を用いることができる。これにより、良好な耐摩耗性、破断強度及び低発熱性を高度にバランスさせることができる。
本実施形態の共役ジエン系重合体組成物の共役ジエン系重合体中において、シリカ系無機充填剤の一次粒径は3~100nmであることが好ましく、より好ましくは5~50nm、さらに好ましくは10~30nmである。3nm以上とすることにより、本実施形態の共役ジエン系重合体組成物のハンドリングが良好になる傾向にあり、100nm以下とすることにより良好な補強効果が発揮される傾向にある。
シリカ系無機充填剤の形状は特に限定されず、目標とする物性に応じて球状、真球状、無定形の粒状、針状、繊維状、板状のもの等を使用できるが、本実施形態の共役ジエン系重合体組成物をタイヤに加工する場合、異方性が出にくい球状又は真球状のものを使用することが、応力集中の偏在が起きにくく好ましい。
本実施形態の共役ジエン系重合体組成物におけるシリカ系無機充填剤の含有量は、共役ジエン系重合体100質量部に対し、5~150質量部であることが好ましく、より好ましくは10~130質量部であり、さらに好ましくは15~100質量部である。シリカ系無機充填剤の含有量が5質量部以上であることにより、補強効果が向上する。また、シリカ系無機充填剤の含有量が150質量部以下であることにより、低発熱性により優れる。
(分散剤)
本実施形態の共役ジエン系重合体組成物は、シリカ系無機充填剤100質量部に対し、分散剤を1~50質量部、含有していることが好ましく、2~45質量部がより好ましく、3~40質量部がさらに好ましい。
分散剤によりシリカ系無機充填剤表面を改質させることができ、分散性が向上する。
分散剤は、後述する共役ジエン系重合体組成物の製造方法における、共役ジエン系重合体が溶解した溶液にシリカ系無機充填剤を分散させて分散液を得る工程(A)において、シリカ系無機充填剤100質量部に対して、1~50質量部、添加することが好ましい。
かかる工程(A)及び分散剤の構造や具体例については、後述する。
〔共役ジエン系重合体組成物の製造方法〕
本実施形態の共役ジエン系重合体組成物の製造方法においては、共役ジエン系重合体のマトリクス中にシリカ系充填剤が分散した共役ジエン系重合体組成物を製造する。
本実施形態の共役ジエン系重合体組成物の製造方法は、
共役ジエン系重合体が溶解した溶液に、シリカ系無機充填剤を分散させ、分散液を得る工程(A)と、
前記分散液を脱溶剤する工程(C)と、
を、有する。
なお、前記工程(A)と前記工程(C)の間に、前記工程(A)により得た分散液に、共役ジエン系重合体溶液及び/又はオイルを加える工程(B)を実施してもよい。
(ゴム用軟化剤)
前記工程(B)において添加するオイルとしては、ゴム用軟化剤(伸展油)が適用できる。
これにより、本実施形態の共役ジエン系重合体組成物の加工性の向上効果が得られる。
ゴム用軟化剤としては、鉱物油、又は液状若しくは低分子量の合成軟化剤が好適である。ゴムの軟化、増容、加工性の向上を図るために使用されているプロセスオイル又はエクステンダーオイルと呼ばれる鉱物油系ゴム用軟化剤は、芳香族環、ナフテン環、及びパラフィン鎖の混合物であり、パラフィン鎖の炭素数が全炭素中50%以上を占めるものがパラフィン系と呼ばれ、ナフテン環炭素数が30~45%のものがナフテン系、芳香族炭素数が30%を超えるものが芳香族系と呼ばれている。
本実施形態の共役ジエン系重合体組成物及び当該共役ジエン系重合体組成物を含むマスターバッチとともに用いるゴム用軟化剤としては、適度な芳香族含量を有するものが共役ジエン系重合体との馴染みがよい傾向にあるため好ましい。
本実施形態において、オイルを添加する工程(B)を行うタイミングは特に限定されず、後述する脱溶剤する工程(C)のよりも前の工程であればよく、工程(A)の前でもよく、工程(A)に続く工程として実施してもよい。
添加されたオイル、例えば、ゴム用軟化剤は、後述する脱溶剤する工程(C)においてトルクを下げる効果を有するとともに、分散液から溶剤を脱揮した後にも、脱揮されずに共役ジエン系重合体組成物又はマスターバッチと共に残存し、他の材料と混合加工する際に、加工性を改良する効果を有する。
オイル、例えばゴム用軟化剤の配合量は、本実施形態の共役ジエン系重合体組成物又はマスターバッチに由来する共役ジエン系重合体を含有するゴム成分100質量部に対して、0~100質量部が好ましく、5~80質量部がより好ましく、10~50質量部がさらに好ましい。オイル、例えばゴム用軟化剤の配合量がゴム成分100質量部に対して100質量部以下とすることにより、ブリードアウトを抑制でき、本実施形態の共役ジエン系重合体組成物の表面にベタツキを生ずることを防止することができる。
(工程(A))
本実施形態の、共役ジエン系重合体組成物の製造方法は、共役ジエン系重合体が溶解した溶液(共役ジエン系重合体溶液と記載する場合がある。)に、シリカ系無機充填剤を分散させ、分散液を得る工程(A)を有する。
<共役ジエン系重合体の溶液>
工程(A)における共役ジエン系重合体が溶解した溶液は、共役ジエン系重合体と溶剤とを含む。
溶剤としては、特に限定されないが、例えば、C4~C8の炭化水素溶剤、トルエン、キシレンが挙げられる。さらに、溶剤は環式の構造を有するものでもよく、不飽和結合又は分岐構造を有するものでもよい。沸点及び蒸気圧が製造工程上取り扱いやすいことから、C5又はC6の炭化水素溶剤が好ましく、ペンタン、ノルマルヘキサン、及びシクロヘキサンがより好ましい。これらは1種のみを単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせてもよい。溶液重合法を用いて製造した共役ジエン系重合体の場合、製造プロセス簡素化の観点から、共役ジエン系重合体の重合工程で使用したものと同じ溶剤であることが好ましい。すなわち、重合反応や、必要に応じて変性反応を行った溶液から溶媒を除くことなくそのまま使用することができる。
共役ジエン系重合体が溶解した溶液は、その共役ジエン系重合体溶液の総量(100質量%)に対して、溶剤を10質量%以上99質量%以下含むことが好ましく、より好ましくは30質量%以上98質量%以下、さらに好ましくは50質量%以上97質量%以下含む。溶剤を10質量%以上含むことにより、分散機で分散させる際の粘度を低下させ、シリカ系無機充填剤の分散をより進行させる効果がある。一方、99質量%以下含むことで、後述する脱溶剤する工程(C)で揮発させる溶剤量を減らし、プロセスへの負荷を低減することができる。
<極性化合物>
工程(A)における共役ジエン系重合体が溶解した溶液には、溶液重合法による重合工程で添加された極性化合物が共存してもよい。
極性化合物は、溶液重合法による重合工程において、芳香族ビニル単量体を共役ジエン単量体とランダムに共重合させるためにも用いることができ、共役ジエン部のミクロ構造を制御するためのビニル化剤としても用いることができる。また、重合速度の改善等にも効果がある。
極性化合物としては、以下に限定されないが、例えば、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジメトキシベンゼン、2,2-ビス(2-オキソラニル)プロパン等のエーテル類;テトラメチルエチレンジアミン、ジピペリジノエタン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、キヌクリジン等の第3級アミン化合物;カリウム-t-アミラート、カリウム-t-ブチラート、ナトリウム-t-ブチラート、ナトリウムアミラート等のアルカリ金属アルコキシド化合物;トリフェニルホスフィン等のホスフィン化合物が挙げられる。これらの極性化合物は、それぞれ1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
極性化合物の添加量は、特に限定されず、目的等に応じて選択することができるが、重合開始剤1モルに対して、0.01モル以上100モル以下であることが好ましい。また、極性化合物(ビニル化剤)は、重合体の共役ジエン部分のミクロ構造の調節剤として、所望のビニル結合量に応じて、適量を用いることができる。
多くの極性化合物は、共役ジエン単量体と芳香族ビニル単量体との共重合において有効なランダム化効果を有し、芳香族ビニル単量体の分布の調整剤及びスチレンブロック量の調整剤としても用いることができる。
共役ジエン単量体と芳香族ビニル単量体とをランダム化する方法としては、特に限定されないが、例えば、特開昭59-140211号公報に記載されているような、共重合の途中に1,3-ブタジエンの一部を断続的に添加する方法が挙げられる。
<安定剤>
工程(A)においては、共役ジエン系重合体溶液に、共役ジエン系重合体に対して、保管中のゲルの生成を防止する観点、及び加工時の安定性を向上させる観点から、ゴム用安定剤を共存させてもよい。
ゴム用安定剤は、公知のものを用いることができ、以下に限定されるものではないが、例えば、2,6-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシトルエン(BHT)、n-オクタデシル-3-(4’-ヒドロキシ-3’,5’-ジ-tert-ブチルフェノール)プロピネート、2-メチル-4,6-ビス[(オクチルチオ)メチル]フェノール等の酸化防止剤が好ましい。
これらは1種のみを単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせてもよい。
<シリカ系無機充填剤>
工程(A)において、シリカ系無機充填剤としては、上述したものを用いることができる。
本実施形態の共役ジエン系重合体組成物の製造方法において、工程(A)を経る方法を採用することで、共役ジエン系重合体組成物において分散した状態でのシリカ系無機充填剤の含有量を大きくできる傾向にある。そのため、シリカ系無機充填剤を含有する共役ジエン系重合体組成物を調製する場合に、目的物よりもシリカリッチな共役ジエン系重合体組成物を予め製造し、これをマスターバッチとし、それにポリマー等を適宜追加して混練し、目的とする共役ジエン系重合体組成物を調製する方法を採用できる。
また、工程(A)において、目的物よりもシリカリッチな共役ジエン系重合体のシリカ分散液を予め調製しておき、これに、所定量の共役ジエン系重合体溶液を適宜追加して溶剤を揮発させることで、目的とする共役ジエン系重合体組成物を製造することもできる。
なお、後述する工程(C)で、スチームストリッピングによって溶媒を除去する工程を実施する場合、特にシリカ含有量が多い場合には、シリカが水を吸収して再凝集することが考えられるが、後述する脱揮二軸押出機を使用すると、スチームストリッピングが不要になるために、よりシリカリッチで良好な分散性の組成物を得やすい点でも好ましいと言える。また脱揮二軸押出機を使用することで、シリカ含有量が多くトルクが上がりがちな配合においても、トルクの上昇を抑えて押出しできるメリットもある。
<分散剤>
工程(A)は、分散剤の存在下で実施することが好ましい。
かかる工程(A)においては、シリカ系無機充填剤100質量部に対し、分散剤を1~50質量部、添加することが好ましく、より好ましくは2~45質量部、さらに好ましくは3~40質量部である。
分散剤によりシリカ系無機充填剤の表面を改質し、分散性を向上させることができる。
分散剤によるシリカ系無機充填剤の表面改質は、化学反応を通じて所定の官能基をシリカ系無機充填剤の表面に結合させるか、あるいは混合又は吸着を通じて分散剤を物理的な方法でシリカ系無機充填剤の表面に結合させる。例えば、Wang W,Nanse G,Vidal A,et al.K.G.K[J],1994,47:493で述べられるように、分散剤を溶剤に溶かした後にシリカ系無機充填剤と混合して液相で改質する方法、例えば、Wang MJ,Wolff.S.R.C.T[J],1992,65:715で述べられるように、分散剤をシリカ系無機充填剤と混合し加熱して固相で改質する方法を含むが、これらに限定されない。
このような分散剤としては、以下の一般式(1)又は(2)で表されるものが挙げられる。
(R1mSi(OR24-m・・・(1)
(一般式(1)中、R1は置換又は非置換の1価炭化水素基であり、R1が複数含まれる場合には、各々独立して互いに同じでも異なってもよい。R2は炭素数1~4のアルキル基であり、R2が複数含まれる場合には、各々独立して互いに同じでも異なってもよい。mは0~3の整数であり、nは0~2の整数である。)
3Si(R4n(OR53-n・・・(2)
(一般式(2)中、R3は炭素数8~30の直鎖又は分岐状アルキル基、R4は置換又は非置換の1価炭化水素基であり、R4が複数含まれる場合には、各々独立して互いに同じでも異なってもよい。R5は炭素数1~4のアルキル基であり、R5が複数含まれる場合には、各々独立して互いに同じでも異なってもよい。mは0~3の整数であり、nは0~2の整数である。)
一般式(1)のシラン化合物において、R1は置換基を有してもよい1価の炭化水素基であり、好ましくは置換基を有してもよい炭素数1~7の直鎖若しくは分枝状のアルキル基又はアリール基を表す。具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、sec-ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、フェニル基、o-トリル基、m-トリル基、p-トリル基、ベンジル基等が挙げられる。
一般式(1)中、R2は、炭素数1~4のアルキル基である。具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等が挙げられる。
一般式(1)中、mは0~3の整数であり、m=0の場合は、テトラアルコキシシランとなる。
前記一般式(1)のシラン化合物としては、以下に限定されるものではないが、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、エチルトリメトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、ペンチルトリメトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、2-エチルヘキシルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、トリエチルメトキシシラン、ブチルジメチルメトキシシラン等が挙げられる。
前記一般式(2)のシラン化合物において、R3は炭素数8~30の直鎖又は分岐状アルキル基である。R3としては、例えば、n-オクチル基、n-デシル基、n-ドデシル基(ラウリル基)、n-テトラデシル基(ミリスチル基)、n-ヘキサデシル基(セチル基)、n-オクタデシル基(ステアリル基)、1-ヘキシル-ヘキシル基、4-ヘキシル-シクロヘキシル基、3-ヘキシル-1-ノルボルニル基、n-トリアコンチル基、n-アイコサニル基等が挙げられる。
前記一般式(2)のシラン化合物において、R4は置換基を有してもよい1価の炭化水素であり、好ましくは置換基を有してもよい炭素数1~7の直鎖若しくは分枝状のアルキル基又はアリール基を表す。具体例としては、一般式(1)のR1の例と同様なものが挙げられる。
前記一般式(2)中、R5は、炭素数1~4のアルキル基である。具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等が挙げられる。
前記一般式(2)中、nは0~2の整数である。
前記一般式(2)のシラン化合物としては、以下に限定されるものではないが、例えば、オクチルトリメトキシシラン、n-デシルトリメトキシシラン、n-ドデシルトリメトキシシラン、n-テトラデシルトリメトキシシラン、n-ヘキサデシルトリメトキシシラン、n-オクタデシルトリメトキシシラン、1-ヘキシル-ヘキシルトリエトキシシラン、4-ヘキシル-シクロヘキシルトリメトキシシラン、3-ヘキシル-1-ノルボルニルトリメトキシシラン、n-トリアコンチルトリメトキシシラン、n-アイコサニルトリメトキシシラン、n-ドデシルメチルジメトキシシラン、n-テトラデシルメチルジメトキシシラン、n-ヘキサデシルメチルジメトキシシラン、n-オクタデシルメチルジメトキシシラン等が挙げられる。
<カップリング剤>
本実施形態の共役ジエン系重合体組成物を加硫して、例えばタイヤに使用することを企図している場合、ゴム成分中にカップリング剤を包含させることは公知である。
本実施形態の共役ジエン系重合体組成物の製造方法において、工程(A)で添加する分散剤の一部又は全部として、ゴム成分とのカップリング能を有する分散剤を使用することは、共役ジエン系重合体組成物又はマスターバッチ中でのシリカ系無機充填剤の分散性を向上させ、加硫物とした時にゴムの補強効果を向上できるため好ましい。
このような、カップリング能を有する分散剤としては、従来公知の分散剤(シランカップリング剤)を用いることができ、以下に限定されるものではないが、例えば、ビス(3-トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2-トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(4-トリエトキシシリルブチル)テトラスルフィド、ビス(3-トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2-トリメトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(4-トリメトキシシリルブチル)テトラスルフィド、ビス(3-トリエトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(2-トリエトキシシリルエチル)トリスルフィド、ビス(4-トリエトキシシリルブチル)トリスルフィド、ビス(3-トリメトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(2-トリメトキシシリルエチル)トリスルフィド、ビス(4-トリメトキシシリルブチル)トリスルフィド、ビス(3-トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2-トリエトキシシリルエチル)ジスルフィド、ビス(4-トリエトキシシリルブチル)ジスルフィド、ビス(3-トリメトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2-トリメトキシシリルエチル)ジスルフィド、ビス(4-トリメトキシシリルブチル)ジスルフィド、3-トリメトキシシリルプロピル-N,N-ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3-トリエトキシシリルプロピル-N,N-ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、2-トリエトキシシリルエチル-N,N-ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、2-トリメトキシシリルエチル-N,N-ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3-トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾリルテトラスルフィド、3-トリエトキシシリルプロピルベンゾチアゾールテトラスルフィド、3-トリメトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィドなどのスルフィド系;3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3-メルカプトプロピルトリエトキシシラン、2-メルカプトエチルトリメトキシシラン、2-メルカプトエチルトリエトキシシラン、8-メルカプトオクタノイルトリエトキシシランなどのメルカプト系等が挙げられる。スルフィド系のシランカップリング剤としてはエボニックデグサ社製のSi75、Si69等が挙げられ、メルカプト系のシランカップリング剤としては、Momentive社製のNXT-Z100、NXT-Z45、NXT、エボニックデグサ社製のSi363等が挙げられる。
これらの分散剤(シランカップリング剤)は、1種のみを単独で用いてもよく、所望とする分散性と加硫物の物性を考慮して2種以上を組み合わせて用いてもよい。
カップリング剤の添加量は、特に限定されず、所望とする分散度と加硫物の物性とコスト等を加味して決定できるが、シリカ系無機充填剤100質量部に対し、1~50質量部が好ましく、より好ましくは2~40質量部であり、さらに好ましくは3~30質量部である。
<工程(A)における分散操作>
本実施形態の共役ジエン系重合体組成物の製造方法における工程(A)においては、共役ジエン系重合体溶液にシリカ系無機充填剤を微分散させる。当該分散させる方法は、特に限定されないが、例えば、高速回転せん断型撹拌機、コロイドミル、ロールミル、高圧噴射式分散機、超音波分散機、ボールミル等の容器駆動型ミル、ビーズミル等の媒体撹拌ミル等を用いる方法が挙げられる。特に、比較的温和な条件下で微分散化でき、かつ温度管理が容易であることから、ビーズミル等の媒体撹拌ミルを用いる方法が好ましい。
工程(A)において、ビーズミルを使用する際のビーズのサイズは、共役ジエン系重合体の溶液中でのシリカ系無機充填剤の最終粒径に影響を及ぼす。塗料に代表される顔料分散の技術分野で知られているように、ビーズミルによる分散工程は、分散させる組成物とビーズとの衝突によって実施される。より大きなビーズは、ビーズが一緒に充填された場合、その間により大きな間隙を有し、したがって、シリカ系無機充填剤の平均粒径がこの体積より小さくなると、粒子は単にミリングビーズの空隙に入り込み、それ以上粉砕することはできない。かかる観点から、工程(A)における平均ビーズ直径は0.05mmから2.0mmが好ましく、より好ましくは0.1mmから1.5mm、さらに好ましくは0.1mmから1.0mmであり、シリカ系無機充填剤の粒径に合わせて適宜選択でき、粒径の異なる複数の無機充填剤を添加してもよい。
ビーズの材質については、特に限定されないが、塗料に代表される顔料分散の技術分野で知られているように、その比重、均一性、長期使用にわたる耐摩耗性を考慮し選択できる。好ましくは、酸化ジルコニウムビーズが、使用される。
工程(A)において、ビーズミルを用いて分散処理する際、シリカ系無機充填剤の最終粒径に影響を及ぼすその他の運転条件として、ビーズミル内に投入するビーズの充填率が挙げられる。詳細には、ビーズの充填率とはビーズミル内の容積に対する、投入するビーズの体積の比率のことを言う。充填率が高いほど、ビーズの個数が増えて接触頻度が増えるため、粉砕・分散速度が速くなる傾向にある。一方で、溶液の発熱や装置内の部材の摩耗、更には共役ジエン系重合体の分子鎖切断に繋がりうるため、適切な範囲を選定する必要があり、使用するビーズミルの特性にもよるが、一般的には0.5から0.9の間で選択する。
工程(A)において、ビーズミルを用いて分散処理する際、上述のビーズ充填率に加え、アジテータの周速も、シリカ系無機充填剤の最終粒径に影響を及ぼす運転条件として挙げられる。アジテータ周速が速いと、ビーズに伝達する運動エネルギーが大きくなり、ビーズ同士の接触頻度も増すため、粉砕・分散速度が速くなる傾向にある一方で、溶液の発熱や装置内の部材の摩耗、更には共役ジエン共重合等の分子鎖切断に繋がりうるため、適切な範囲を選定する必要があり、使用するビーズミルの特性にもよるが、一般的には6~15m/sの間で選択する。
工程(A)において、ビーズで分散処理する際の、分散液粘度は、一般的には分散液中の固形分濃度で調節できる。粘度が高すぎる場合は発熱が生じるため、固形分濃度を下げる必要が発生するが、一方で所望の固形分を採取するために必要な溶液処理量が増えるため、使用する装置が許容する粘度範囲内で適当な濃度に調節する必要があり、使用するビーズミルの特性にもよるが、一般的には5~5000mPasが好ましく、より好ましくは10~3000mPas、さらに好ましくは20~1000mPasとなるよう調節する。分散液液粘度は、例えばアルミニウムの軽量円錐(1°の角度を有する直径60mm)付きのARG2レオメータを用いて測定することができる。
(工程(B))
本実施形態の共役ジエン系重合体組成物の製造方法においては、上述した工程(A)で得られた、シリカ無機充填剤が分散した共役ジエン系重合体の分散液に対し、必要に応じて共役ジエン系重合体溶液や、上述したオイル、ゴム用軟化剤、安定剤等を加える工程(B)を実施することができる。
かかる工程(B)においては、後述する工程(C)にて取り出す、共役ジエン系重合体組成物又はマスターバッチ中の共役ジエン系重合体、シリカ系無機充填剤、分散剤、ゴム用軟化剤、安定剤等の組成を調整した分散液又は溶液を作製する。
なお、工程(B)は、後述する脱溶剤する工程(C)の前であれば、任意のタイミングでさらに行うことができ、工程(A)の前の工程として実施してもよい。
<共役ジエン系重合体溶液>
前記工程(B)において添加する共役ジエン系重合体溶液とは、共役ジエン系重合体と溶剤とを含むものをいう。
工程(B)において添加する共役ジエン系重合体溶液における共役ジエン系重合体は、特に限定されないが、共役ジエン単量体を重合することによって得られる単独重合体であってもよい。共役ジエン単量体としては、重合可能な単量体であれば特に限定されず、例えば、1,3-ブタジエン、イソプレン、2,3-ジメチル-1,3-ブタジエン、1,3-ペンタジエン、3-メチル-1,3-ペンタジエン、1,3-ヘプタジエン、及び1,3-ヘキサジエンが挙げられる。これらの中でも、工業的入手の容易さの観点から、1,3-ブタジエン、及びイソプレンが好ましい。これらは1種のみならず2種以上を併用してもよい。
ここで、上述した工程(A)において使用したものと同一でもよく、異なっていてもよい。
工程(B)において添加する共役ジエン系重合体溶液の溶剤としては、特に限定されないが、例えば、C4~C8の炭化水素溶剤、トルエン、キシレンが挙げられる。さらに、溶剤は環式の構造を有するものでもよく、不飽和結合又は分岐構造を有するものでもよい。沸点及び蒸気圧が製造工程上取り扱いやすいことから、C5又はC6の炭化水素溶剤が好ましく、ペンタン、ノルマルヘキサン、及びシクロヘキサンがより好ましい。製造プロセス簡素化の観点から、上述の工程(A)で使用したものと同じ溶剤であることが好ましい。
工程(B)において添加する共役ジエン系重合体溶液は、その共役ジエン系重合体溶液の総量(100質量%)に対して、溶剤を1.0質量%以上99質量%以下含むことが好ましく、より好ましくは30質量%以上98質量%以下含み、さらに好ましくは50質量%以上97質量%以下含む。
溶剤を1.0質量%以上含むことで、上述した工程(A)で得た分散液との均一混合が速くなる傾向にあり、99質量%以下含むことで、後述する工程(C)において揮発させる溶剤量が減るため、レートアップに繋がる。ここで、工程(A)で得た分散液の粘度と、工程(B)において添加する共役ジエン系重合体溶液の粘度は、極力近い方が、均一混合が速くなる傾向にあるため、好ましい。
工程(B)においてオイル、例えばゴム用軟化剤を添加する場合、その添加量は、本実施形態の共役ジエン系重合体組成物又はマスターバッチに由来する共役ジエン系重合体100質量部に対して、0~100質量部が好ましく、5~80質量部がより好ましく、10~50質量部がさらに好ましい。オイル、例えばゴム用軟化剤の添加量が、前記共役ジエン系重合体100質量部に対して100質量部以下であると、ブリードアウトを生じることを抑制でき、組成物表面にベタツキを生ずることを防止できる。
工程(B)において、共役ジエン系重合体に対して、保管中のゲルの生成を防止する観点、及び加工時の安定性を向上させる観点から、ゴム用安定剤を添加してもよい。ゴム用安定剤としては、公知のものを用いることができ、以下に限定されるものではないが、例えば、2,6-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシトルエン(BHT)、n-オクタデシル-3-(4’-ヒドロキシ-3’,5’-ジ-tert-ブチルフェノール)プロピネート、2-メチル-4,6-ビス[(オクチルチオ)メチル]フェノール等の酸化防止剤が好ましい。
(工程(C))
工程(C)においては、上述した工程(A)又は工程(B)で得られた共役ジエン系重合体組成物又はマスターバッチの分散液から溶剤を揮発させ、固形分としての共役ジエン系重合体組成物又はマスターバッチを得る工程である。
<脱揮方法>
工程(C)は、スチームストリッピング、フラッシュタンク、薄膜型濃縮器、ドラムドライヤー、及び撹拌翼付き濃縮容器、脱揮二軸押出機等を用いる方法が挙げられるが、排水への環境負荷低減、低せん断性及び分散形態維持の観点から脱揮二軸押出機を使用する方法が好ましい。
工程(C)として脱揮二軸押出機を使用して脱溶剤する場合、工程(A)及び工程(B)で製造した分散液を、回転する二軸のスクリューを有する装置で搬送しながら加熱し、当該分散液に含まれる溶剤を脱揮する。また、この工程(C)における上記スクリューのモーター電流値と無負荷時における上記スクリューのモーター電流値とが下記の関係式(II)を満たすことが望ましい。
1.05≦((I1)/(I0))≦2.00 ・・・(II)
式(II)中、I1は、前記脱揮工程(C)における前記スクリューのモーター電流値〔A〕を表し、I0は、無負荷時における前記スクリューのモーター電流値〔A〕を表す。
工程(C)により、ゲルの生成や共役ジエン系重合体の分子鎖切断を抑えつつ、適当な残揮発分量となるまで溶剤を脱揮した共役ジエン系重合体組成物又はマスターバッチを得ることができる。この脱揮した共役ジエン系重合体組成物又はマスターバッチは、適当な残揮発分量となっていればよく、溶剤を含んでいてもよい。また、脱揮した組成物の外観は、固体状、粉末状、液状等のいずれであってもよい。
前記二軸のスクリューを有する装置としては、特に限定されないが、例えば、樹脂混練に用いるスクリュー押出機、スクリューニーダー、及びこれらに類似した構造のものが挙げられる。特に、押出機のスクリューの数は、2本が好ましい。
工程(C)においては、二軸のスクリューを有する装置を使用する方法以外にも、溶剤を脱揮するその他の方法を併用してもよく、かかる他の方法を併用する場合、溶剤を脱揮する装置は、所望とする脱揮の進行に応じて、二軸のスクリューを有する装置の前及び/又は後に使用してもよい。
また、工程(C)においては、二軸のスクリューを有する装置を二基以上用いることが、脱揮された共役ジエン系重合体組成物又はマスターバッチの残揮発成分量の観点から好ましい。この場合は、二基以上の二軸のスクリューを有する装置を直列に連結して分散液を連続式に送る方法や、各装置でバッチ式に処理する方法が挙げられるが、連続式に送る方法の方が生産効率の面でより好ましい。連続式に分散液を移送する装置としては、例えばギアポンプ等のポンプ、二軸押出機等のスクリュー型装置、及びコンベア等を例に挙げることができる。2つ以上の装置を連結して連続式に脱揮する場合、温度や圧力等の脱揮の条件は装置ごとに異なっていてもよい。一般に、濃縮初期の段階では加熱速度が工程(C)の律速となるため、伝熱面積の広く取れる装置がより好ましい。そのためにスクリュー内部を中空状態として、そこに熱媒を通すことによってスクリュー表面を伝熱部にすることもより好ましい。濃縮の進行に伴い固形物が析出する場合がある。その場合、固形物に内包された溶剤分を脱揮させるためには固形物にせん断を与え、表面更新する機能が要求される。
工程(C)における、分散液を回転する二軸のスクリューで搬送しながら加熱し、溶剤を脱揮する際のモーター電流値(I1)と、二軸のスクリューを有する装置内が空の状態でスクリューを回転させたときの回転動力、すなわち無負荷時の電流値(I0)との比(I1)/(I0)は、下記の関係式(II)を満たすことにより、ゲルの生成と共役ジエン系重合体の分子鎖切断を抑えつつ適当な残揮発分量となるまで溶剤を脱揮することができる。
1.05≦((I1)/(I0))≦2.00 ・・・(II)
(I1)/(I0)を1.05以上とすることにより、共役ジエン系重合体組成物が、適度に表面が更新され、溶剤の脱揮を促進させることができる。一方、(I1)/(I0)を2.00以下とすることにより、ゲル生成と共役ジエン系重合体の分子鎖切断を抑えることができる。さらに、(I1)/(I0)は、溶剤脱揮性と熱劣化のバランスの観点から、1.10以上1.80以下であることが好ましく、1.20以上1.60以下であることがより好ましい。
なお、(I1)は、関係式(II)を満たせば一定値である必要はなく、変動する値であってもよい。(I1)/(I0)は、装置内の共役ジエン系重合体組成物又はマスターバッチと溶剤の混合物の充填率やスクリューの回転数が高いほど、大きくなる傾向にある。また、(I1)/(I0)は、スクリューの形状、スクリュー径、スクリューの長さ、胴体とスクリューの間隔、マスターバッチと溶剤との混合物の供給速度等、によっても調整することができる。複数のスクリューを回転させる場合は、回転方向は同方向でも逆方向でもよく、回転速度は同じでも異なっていてもよいが、スクリューへの重合体の付着防止の観点から、回転方向は逆方向、回転速度は異なっている方が好ましい。
二軸のスクリューを有する装置を用いる工程(C)において、平均滞留時間は、脱溶剤性と熱劣化とのバランスの観点から、5.0秒以上300秒以下であることが好ましく、10秒以上250秒以下であることがより好ましく、20秒以上200秒以下であることがさらに好ましい。
工程(C)は、溶剤の含有量が、得られる共役ジエン系重合体組成物の総量(100質量%)に対して、5.0質量%以下になるまで脱揮する工程であることが好ましく、0.5質量%以下になるまで脱揮する工程であることがより好ましい。
また、工程(C)において、二軸のスクリューを有する装置の内容積と単位時間当たりに揮発する溶剤量とが下記の関係式(III)を満たすことが好ましい。
1.0≦((VA)/(V0))≦50 ・・・(III)
式(III)中、(V0)は、当該装置の内容積〔L〕を表し、(VA)は、単位時間〔h〕当たりに揮発する溶剤量〔L〕を表す。
工程(C)において、スクリューを有する装置を用いる場合、ベント配管が閉塞することを防ぐ観点から、スクリューの径(D)に対するスクリューの長さ(L)の比率(以下、「L/D」と表す。)は、4.0以上12以下であることが好ましく、5.0以上10以下であることがより好ましい。L/Dが4.0以上であることで、脱揮能力が高くなる傾向にあり、L/Dが12以下であることで、ゲルの生成量と共役ジエン系重合体の分子鎖切断を抑えられる傾向にある。なお、二軸のスクリューは、各々独立に、比率が上記の範囲内のスクリューであるが、スクリューの径及びスクリューの長さが同一であることが好ましい。
回転する二軸のスクリューは、これらの回転方向が互いに同方向でも逆方向でもよく、回転速度が同じでも異なっていてもよいが、スクリューへの重合体の付着防止の観点から、回転方向は逆方向、回転速度は異なっていることがより好ましい。
上記のスクリューを有する装置を二基以上用いた場合において、L/Dは、各々独立に、4.0以上12以下であればよい。なお、L/Dがこのような範囲にない装置であっても、上記のスクリューを有する装置と組み合わせて用いてもよい。
工程(C)において、単位時間〔h〕当たりに揮発する溶剤量(VA)〔L〕(以下、単に「VA」とも表す。)対する上記のスクリューを有する装置の内容積(V0)〔L〕(以下、単に「V0」とも表す。)の比率(((VA)/(V0))、以下、単に「(VA)/(V0)」とも表す)は、下記の関係式(III)を満たすことにより、マスターバッチ溶液のベントアップによるベント配管の閉塞を防ぎつつ、適当な残揮発分量となるまで溶剤を脱揮することができる傾向にある。
1.0≦((VA)/(V0))≦50 ・・・(III)
(VA)/(V0)が1.0以上であることで、熱劣化とゲル化、更に共役ジエン系重合体の分子鎖切断を抑えることができる傾向にある。また、(VA)/(V0)が50以下であることで、分散液のベントアップを抑えることができる傾向にある。
さらに、(VA)/(V0)は、脱揮性と熱劣化と分子鎖切断のバランスの観点から、5.0以上45以下であることがより好ましく、10以上30以下であることがさらに好ましい。
Aは、上記の関係式(III)を満たす限りは、一定値である必要はなく、変動する値であってもよい。なお、ベントアップとは、共役ジエン系重合体組成物を含む分散液がベント開口部を通過してベント配管部へ流入してくる現象であり、配管内壁の表面に付着した分散液が乾燥すると、固形の組成物が表面に残留する。ベントアップが継続して発生すると、ベント配管内壁に組成物が堆積し、やがてベント配管は閉塞する。ベント配管が閉塞すると、装置内で溶液から蒸発した溶剤ガスの排出が妨げられ、十分に脱揮されないため、組成物の残揮発成分量が増加することもある。
0は、装置胴体の容積からスクリューの容積を除いた容積である。装置胴体の容積には、胴体を加熱冷却するためのジャケット及び装置に接続された配管の容積は含まれない。装置に接続された配管は、装置と連結する配管すべてを指し、具体的には、マスターバッチの溶液を供給するための配管、脱揮した後の溶液の濃縮物及び組成物を装置外へ送るための配管、脱揮された溶剤ガスを装置外に送るための配管等が挙げられる。胴体の全部又は一部を拡大したり、縮小したりすることで、V0を調整することができる。また、VAの値が大きい場合には、装置の胴体の一部に、溶剤ガスが滞留するための空間を設けることで、V0の値を上げ、(VA)/(V0)を適切な範囲に調整することができる。
0は、脱揮性の観点からは、1.0以上であることが好ましく、5.0以上であることがより好ましく、10以上であることがさらに好ましい。また、装置内を減圧にした減圧脱揮条件における漏れ込み空気量の観点からは、500以下であることが好ましく、400以下であることがより好ましく、300以下であることがさらに好ましい。
Aは、装置のベント口からベント配管を通して排出された溶剤ガスを冷却及び液化して回収された、溶剤の容積である。溶剤ガスの冷却及び液化にはコンデンサー等の冷却器を用いることができる。VAは、スクリューを有する装置に供給されるマスターバッチ溶液中の溶剤組成が大きく、その供給量が大きいほど大きくなる傾向がある。また、スクリューを有する装置で加温する温度が高く、該装置内の圧力が低いときも大きくなる傾向がある。
上記のスクリューを有する装置を二基以上用いた場合においては、各々独立に、VA、V0、VA/V0を算出し、各々のVA/V0が、上述した範囲内にあればよい。また、VAの単位時間とは、該装置を二基以上用いる場合に、直列に連結する場合は全ての装置を操作した合計時間をそれぞれのVAの単位時間の基礎とし、バッチ式に処理する場合は各々の装置の処理に費やした時間をそれぞれのVAの単位時間の基礎とする。なお、VA/V0がこのような範囲にない装置であっても、すなわち、本実施形態のスクリューを有する装置でなくとも、上記のスクリューを有する装置と合わせて用いてもよい。
二軸のスクリューを有する装置は、脱揮された溶剤ガス成分を装置の外に排気するための、ベント口を1つ以上有することが好ましい。脱揮されたガスは、ベント口から排出されたあと、冷却器等で冷却、凝縮し、液体として回収、再利用されることもある。ベント口にマスターバッチの粉末が付着すると、排気量が低下する可能性もあるため、ベント口には付着する粉末を除去する装置を付けてもよい。具体的に粉末を除去する装置としては、例えばベント口の内壁面に沿って回転するスクレーパーや回転翼が挙げられる。二軸のスクリューを持つ装置のジャケットに、高温の水蒸気やオイル等の熱媒を流通させて、組成物と溶剤との混合物を加熱することができる。この時の熱媒体の温度は、脱揮速度の観点から50℃以上300℃以下が好ましく、混合物の搬送性とゲル抑制の観点から100℃以上200℃以下がより好ましい。脱揮される組成物の温度は、これらの範囲となるが、溶剤脱揮に伴う気化熱消費のため、これらの範囲より低い場合もある。
溶剤が脱揮する時の気相部の圧力は、脱揮速度の観点から常圧以下であることが好ましいが、脱揮速度と組成物の溶剤ガスによる同伴防止等の観点から、50torr以上650torr以下であることが好ましい。圧力を制御するために、例えば、ベント口に配管を通して真空ポンプを接続することができる。
組成物溶液を、スクリューを有する装置に供給する前に加熱すると、脱揮速度が向上する傾向にあり、好ましい。加熱する温度は、特に限定されないが、装置内の圧力における溶剤の沸点以上に溶液を加熱すると、脱揮速度が高くなる傾向にあり、該溶剤の沸点よりも50℃以上高く加熱することがより好ましく、該溶剤の沸点よりも80℃以上高く加熱することがさらに好ましい。また、当該装置内での脱揮時の組成物の同伴を防止する観点から、140℃以下に加熱することが好ましく、120℃以下に加熱することがより好ましい。具体的な例としては、共役ジエン系重合体溶液中の溶剤がヘキサンで、二軸のスクリューを有する装置内の圧力が400torrの場合、400torrにおけるヘキサンの沸点は約50℃なので、共役ジエン系重合体溶液を50℃以上に加熱するとよい。
<プレ濃縮>
共役ジエン系重合体組成物又はマスターバッチの分散液は、工程(C)において二軸のスクリューを有する装置に供給する前に、二軸のスクリューを有しない装置で濃縮することもできる。その装置としては、例えば、フラッシュタンク、薄膜型濃縮器、ドラムドライヤー、及び撹拌翼付き濃縮容器が挙げられる。
脱揮後の共役ジエン系重合体組成物又はマスターバッチを、二軸のスクリューを有する装置から装置外へ排出する排出口の形状は、特に限定されないが、排出口の面積や排出口の位置を調整することにより排出量を制御し、モーター電流値を制御することができる。また、熱や大気中の酸素による劣化を防ぐために、不活性ガス雰囲気下、又は減圧下の環境下で保存することが好ましい。
脱揮された共役ジエン系重合体組成物の残揮発分量は、その組成物の総量(100質量%)に対して、0.001質量%以上5.0質量%以下であることが、組成物を製品に加工する際の作業性の観点から好ましい。残揮発分は、重合や分散に用いた溶剤などの原料の他、水を含んでもよい。
〔共役ジエン系重合体組成物の物性〕
(ペイン効果(ΔG’))
本実施形態の共役ジエン系重合体組成物中におけるシリカ系無機充填剤の分散性は、未加硫粘弾性装置「RPA2000(ALPHA TECHNOLOGIES社製)」を用い、ASTM D6204に準拠して測定した0.07%歪と1200%歪の貯蔵弾性率(G’)値の差として得られるペイン効果ΔG’(MPa)によって評価できる。
ペイン効果は、通常はゴムマトリックス中の充填剤-充填剤相互作用についての情報を得るために用いられており、小さい歪における貯蔵弾性率(G’)値が高ければ高いほど、充填剤-充填剤相互作用はより高い。歪掃引測定の間に、貯蔵弾性率値は、充填剤-充填剤ネットワークの破壊のために低下して、小さい歪で開始した充填剤-充填剤相互作用であるにもかかわらず、大きな歪においてと同様のG’値が得られる。
ここで、ペイン効果(ΔG’)及び小さい歪における貯蔵弾性率(G’)は、共役ジエン系重合体組成物中におけるシリカ系無機充填剤の分散性だけでなく、シリカ系無機充填剤の体積分率(φ)により変動し、シリカ系無機充填剤の体積分率(φ)が多いほど、その値は大きくなる傾向にある。共役ジエン系重合体組成物中のシリカ系無機充填剤の体積分率(φ)は、例えば、灰分(共役ジエン系重合体組成物又はマスターバッチを燃焼させた時に燃焼せずに残る成分量)測定や、蛍光X線を利用した公知の定量分析法、公知のICP分析法により定量したシリカ系無機充填剤の重量分率を体積分率に換算することで測定できる。
本実施形態における共役ジエン系重合体組成物は、上述のペイン効果ΔG’(MPa)と体積分率φ(vоl%)が、以下の式(I)の関係を満たす。
ΔG’<0.250×exp(0.162×φ)・・・(I)
ΔG’の範囲としては、好ましくはΔG’<0.200×exp(0.162×φ)であり、より好ましくはΔG’<0.150×exp(0.162×φ)である。
ΔG’が上記上限値未満であることにより、シリカ系無機充填剤がより分散した共役ジエン系重合体組成物となるためより好ましい。
シリカ系無機充填剤の分散性の観点からは、ΔG’の下限値は特に限定されないが、共役ジエン系重合体組成物の剛性を十分発現させる観点からは、0.0100×exp(0.162×φ)<ΔG’が好ましく、0.0150×exp(0.162×φ)<ΔG’がより好ましく、0.0200×exp(0.162×φ)<ΔG’がさらに好ましい。
共役ジエン系重合体組成物の粘弾性試験により算出されるペイン効果ΔG’は、(1)共役ジエン系重合体が溶解した溶液にシリカ系無機充填剤を分散させ(工程(A))、(2)前記分散工程(A)においてはビーズミル等の湿式媒体撹拌ミルを使用して十分に撹拌することにより、重合体溶液中でシリカ系無機充填剤を分散させることで、式(I)の関係を満たすように制御することが可能である。ΔG’をより小さくするためには、(3)前記分散工程(A)においては、適切な分散剤を併用し、及び/又は(4)前記工程(C)の脱溶剤工程においては水を使用しないことが好ましい。(3)前記分散工程(A)で分散剤を添加することによって、シリカ系無機充填剤の再凝集を抑制して分散性を向上させ、ΔG’を小さくできる傾向にある。シリカ系無機充填剤100質量部に対し、1~50質量部の分散剤添加することで、ΔG’の低下が確認できる場合が多いが、分散剤やシリカ系無機充填剤の種類にもよるが、ΔG’の低下を顕著にする観点で、8~30質量%程度の分散剤を添加するのが一般的である。他方、(4)(C)脱溶剤工程において水を加えると、シリカ系無機充填剤の分散形態が崩れ、ΔG’が上がる傾向にあるので、水を使用しない脱溶剤方法を採用することが好ましい。
シリカ系無機充填剤の体積分率(φ)の範囲としては、含有量が共役ジエン系重合体100質量部に対し、5~150質量部を満たす範囲内であれば特に限定されないが、シリカ系無機充填剤による共役ジエン系重合体組成物の補強効果を十分発現させつつ、工程(C)における電流値を適切な範囲で制御する観点から、好ましくは0.5~50vol%、より好ましくは1.0~45vol%、さらに好ましくは1.5~40vol%である。
前記式(I)を満たす共役ジエン系重合体組成物は、重合体中にシリカ系無機充填剤が微分散した状態であるので、シリカ系無機充填剤の分散性が求められる用途で幅広く利用可能である。
〔マスターバッチ〕
本実施形態のマスターバッチは、上述した本実施形態の共役ジエン系重合体組成物を含有する。
すなわち、本実施形態のマスターバッチは、本実施形態の共役ジエン系組成物の構成成分を含有しており、目的物、例えばゴム材料等の製造工程における利便性を図る観点等のために、構成成分、例えばシリカ系無機充填剤がリッチに含有されたものであってもよく、本実施形態の共役ジエン系組成物の必須の構成成分の他、さらに、オイル、共役ジエン系重合体等を配合されたものであってもよい。
前記式(I)を満たす本実施形態の共役ジエン系重合体組成物をシリカマスターバッチとしてタイヤ原料にすると、加硫物におけるシリカ系無機充填剤の分散性が良化するため転がり抵抗とウェットスキッド抵抗性のバランスが良化する。更に耐摩耗性及び引張特性、加工性に優れたものとなる。
〔用途〕
本実施形態の共役ジエン系重合体組成物は、ベールと当業界で称される直方体に圧縮成形でき、各種用途に適用することができる。また、共役ジエン系重合体組成物は、天然ゴム等の他のゴム材料、シリカ系無機充填剤、カーボン等の無機材料等と配合して、タイヤ用部材、各種工業用ベルト、履物等にも加工できる。
〔ゴム組成物、及びその成形体〕
本実施形態の共役ジエン系重合体組成物、及びマスターバッチは、上述した各種成分の他、必要に応じてその他の成分を配合することにより、所望の機能をもたせたゴム組成物、及びその成形体とすることができる。
(ゴム成分)
本実施形態の共役ジエン系重合体組成物は、加硫物として好適に用いられる。
加硫物は、例えば本実施形態の共役ジエン系重合体組成物又はマスターバッチを、必要に応じて、シリカ系無機充填剤やカーボンブラック等の有機充填剤、本実施形態の組成物に含まれるゴム成分以外のゴム状重合体、シランカップリング剤、ゴム用軟化剤、加硫剤、加硫促進剤・助剤等と混合して組成物とした後、加熱して加硫することにより得ることができる。
本実施形態の共役ジエン系重合体組成物は、タイヤ等のゴム製品の製造にマスターバッチとして利用できる。
例えば、タイヤ用ゴム組成物を調製する場合、タイヤにおけるシリカ含有量と、ゴム成分の含有量を勘案して、シリカ含有量が目的物より多いマスターバッチを製造する。このシリカマスターバッチと、天然ゴム等その他のゴム成分を必要に応じて混練してタイヤ用の組成物を調製することができる。
従来のタイヤ用ゴム組成物では、ゴム成分とシリカ系無機充填剤を溶融混練していたが、シリカ表面の親水基のため、ゴム成分とシリカ系無機充填剤は相溶し難く、分散性を高めるのが難しかった。これに対し、本実施形態のマスターバッチを使用すると、シリカ系無機充填剤が共役ジエン系重合体中にあらかじめ微分散しているので、その他のゴム成分と混合した目的の組成物中においてもシリカ系無機充填剤が微分散した状態になり易い。そのため、加硫物としたときに、低ヒステリシスロス性とウェットスキッド抵抗性とのバランスに優れ、かつ実用上十分な耐摩耗性や破壊強度を有し、優れた加工性を付与できる。
本実施形態のマスターバッチ組成物を、タイヤ、防振ゴム等の自動車部品、靴等の加硫ゴム用途に用いる場合、必要に応じて追加でシリカ系無機充填剤をさらに含んでもよい。
この場合、シリカマスターバッチに含まれる以外の(追加で添加した)無機充填剤は、マスターバッチ及びそれ以外のゴム成分と溶融混練することになる。追加した無機充填剤は、シリカマスターバッチの分散性と比較すれば、分散性の低い状態になると想定されるが、シリカマスターバッチ由来のシリカ系無機充填剤の分散性に由来して目的物の分散性を良好にすることが可能である。また、目的の組成物が複数のシリカ系無機充填剤を含有する場合に、(1) シリカマスターバッチに複数のシリカ系無機充填剤を配合してもよいし、(2)粒径や表面の状態等の影響でよりゴムに分散しにくいシリカ系無機充填剤をシリカマスターバッチに配合し、それ以外の充填剤を溶融混練してもよい。
本実施形態のマスターバッチは、共役ジエン系重合体以外のゴム状重合体を、さらに含んでいてもよい。このようなゴム状重合体としては、特に限定されず、例えば共役ジエン系重合体又はその水素添加物、共役ジエン系化合物とビニル芳香族化合物とのランダム共重合体又はその水素添加物、共役ジエン系化合物とビニル芳香族化合物とのブロック共重合体又はその水素添加物、非ジエン系重合体、天然ゴム等が挙げられる。
具体的には、ブタジエンゴム又はその水素添加物、イソプレンゴム又はその水素添加物、スチレン-ブタジエンゴム又はその水素添加物、スチレン-ブタジエンブロック共重合体又はその水素添加物、スチレン-イソプレンブロック共重合体又はその水素添加物等のスチレン系エラストマー、アクリロニトリル-ブタジエンゴム又はその水素添加物等が挙げられる。
また、非ジエン系重合体としては、エチレン-プロピレンゴム、エチレン-プロピレン-ジエンゴム、エチレン-ブテン-ジエンゴム、エチレン-ブテンゴム、エチレン-ヘキセンゴム、エチレン-オクテンゴム等のオレフィン系エラストマー、ブチルゴム、臭素化ブチルゴム、アクリルゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム、塩素化ポリエチレンゴム、エピクロルヒドリンゴム、α、β-不飽和ニトリル-アクリル酸エステル-共役ジエン共重合ゴム、ウレタンゴム、多硫化ゴム等が挙げられる。
上述した各種ゴム状重合体は、水酸基やアミノ基等の極性を有する官能基を付与した変性ゴムであってもよい。またその重量平均分子量は、性能と加工特性のバランスの観点から、2,000~2,000,000であることが好ましく、5,000~1,500,000であることがより好ましい。また、低分子量のいわゆる液状ゴムを用いることもできる。これらのゴム状重合体は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
<その他のシリカ系無機充填剤>
本実施形態のマスターバッチに含まれているシリカ系無機充填剤の他、さらにその他のシリカ系無機充填剤を含有させる場合、これらの配合比率(質量比)は、マスターバッチに由来するシリカ系無機充填剤と、上述したその他のシリカ系無機充填剤を、合計で5~300質量部含むものとすることが好ましく、10~250質量部含むものがより好ましく、20~200質量部含むものが更に好ましい。無機充填剤の添加効果が発現する観点から、マスターバッチに由来するシリカ系無機充填剤と、追加のシリカ系無機充填剤の合計量は5質量部以上とすることが好ましく、組成物の加工性や機械強度を実用的に十分なものとする観点からが300質量部以下とすることが好ましい。
<カーボンブラック>
本実施形態における共役ジエン系重合体組成物、又はマスターバッチには、カーボンブラックを含有させてもよい。
カーボンブラックとしては、特に限定されず、例えば、SRF、FEF、HAF、ISAF、SAF等の各クラスのカーボンブラックが使用できる。これらの中でも、窒素吸着比表面積が50m2/g以上、ジブチルフタレート(DBP)吸油量が80mL/100gのカーボンブラックが好ましい。
カーボンブラックの含有量は、本実施形態の共役ジエン系重合体組成物又はマスターバッチに由来する共役ジエン系重合体成分を含むゴム成分100質量部に対し、0.5~100質量部が好ましく、3~100質量部がより好ましく、5~50質量部がさらに好ましい。カーボンブラックの含有量は、ドライグリップ性能や導電性等のタイヤ等の用途に求められる性能を発現する観点から、0.5質量部以上とすることが好ましく、分散性の観点から、100質量部以下とすることが好ましい。
<その他の充填剤>
本実施形態の共役ジエン系重合体組成物には、シリカ系無機充填剤やカーボンブラック以外に、金属酸化物や金属水酸化物をその他の充填剤として含有させてもよい。
金属酸化物とは、化学式MxOy(Mは金属原子を表し、x及びyは各々1~6の整数を表す。)を構成単位の主成分とする固体粒子のことをいい、例えばアルミナ、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛等を用いることができる。
また金属酸化物と金属酸化物以外の無機充填剤の混合物も用いることができる。金属水酸化物としては、特に限定されず、例えば水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化ジルコニウム等が挙げられる。
<シランカップリング剤>
本実施形態の共役ジエン系重合体組成物には、シランカップリング剤を含有させてもよい。
シランカップリング剤は、ゴム成分とシリカ系無機充填剤との相互作用を緊密にする機能を有しており、ゴム成分及びシリカ系無機充填剤のそれぞれに対する親和性又は結合性の基を有しており、一般的には、硫黄結合部分とアルコキシシリル基、シラノール基部分を一分子中に有する化合物が用いられる。具体的には、ビス-[3-(トリエトキシシリル)-プロピル]-テトラスルフィド、ビス-[3-(トリエトキシシリル)-プロピル]-ジスルフィド、ビス-[2-(トリエトキシシリル)-エチル]-テトラスルフィド等が挙げられる。
シランカップリング剤の含有量は、共役ジエン系重合体組成物由来のシリカ系無機充填剤と、上述した追加するその他のシリカ系無機充填剤の合計100質量部に対して、0.1~30質量部が好ましく、0.5~20質量部がより好ましく、1~15質量部がさらに好ましい。マスターバッチの製造工程において、シランカップリング剤を使用した場合は、そのマスターバッチに由来するカップリング剤の量との合計量が上記範囲内にあることが好ましい。シランカップリング剤の配合量が上記範囲であると、シランカップリング剤による上記添加効果を一層顕著なものにできる。
<ゴム用軟化剤>
本実施形態における共役ジエン系重合体組成物、又はマスターバッチには、加工性の改良を図るために、上述した工程(B)を実施するタイミング以外において、ゴム用軟化剤をさらに含有させてもよい。
ゴム用軟化剤としては、鉱物油、又は液状若しくは低分子量の合成軟化剤が好適である。ゴムの軟化、増容、加工性の向上を図るために使用されているプロセスオイル又はエクステンダーオイルと呼ばれる鉱物油系ゴム用軟化剤は、芳香族環、ナフテン環、及びパラフィン鎖の混合物であり、パラフィン鎖の炭素数が全炭素中50%以上を占めるものがパラフィン系と呼ばれ、ナフテン環炭素数が30~45%のものがナフテン系、芳香族炭素数が30%を超えるものが芳香族系と呼ばれている。本実施形態のマスターバッチとともに用いるゴム用軟化剤としては、適度な芳香族含量を有するものが共重合体との馴染みがよい傾向にあるため好ましい。
ゴム用軟化剤の配合量は、本実施形態の共役ジエン系重合体組成物又はマスターバッチに由来する共役ジエン系重合体を含有するゴム成分100質量部に対して、0~100質量部が好ましく、5~80質量部がより好ましく、10~50質量部がさらに好ましい。本実施形態の共役ジエン系重合体組成物又はマスターバッチの製造工程において、ゴム用軟化剤を添加した場合は、それに由来するゴム用軟化剤との合計量が上記範囲内にあることが好ましい。ゴム用軟化剤の含有量がゴム成分100質量部に対して100質量部以下であることにより、ブリードアウトを生じることを防止でき、組成物表面にベタツキを生ずることを防止できる。
<混練方法>
本実施形態の共役ジエン系重合体組成物又はマスターバッチと、その他のゴム状重合体、シリカ系無機充填剤、カーボンブラックやその他の充填剤、シランカップリング剤、ゴム用軟化剤等の添加剤とを混合する方法については特に限定されるものではない。
例えば、オープンロール、バンバリーミキサー、ニーダー、単軸スクリュー押出機、2軸スクリュー押出機、多軸スクリュー押出機等の一般的な混和機を用いた溶融混練方法、各成分を溶解混合後、溶剤を加熱除去する方法等が挙げられる。これらのうち、ロール、バンバリーミキサー、ニーダー、押出機による溶融混練法が生産性、良混練性の観点から好ましい。また、マスターバッチと各種配合剤とを一度に混練する方法、複数の回数に分けて混合する方法のいずれも適用可能である。
<加硫組成物>
本実施形態の共役ジエン系重合体組成物は、加硫剤により加硫処理を施した加硫組成物としてもよい。
加硫剤としては、以下に限定されるものではないが、例えば、有機過酸化物及びアゾ化合物等のラジカル発生剤、オキシム化合物、ニトロソ化合物、ポリアミン化合物、硫黄、硫黄化合物が使用できる。硫黄化合物には、一塩化硫黄、二塩化硫黄、ジスルフィド化合物、高分子多硫化合物等が含まれる。
加硫剤の使用量は、通常は、本実施形態の共役ジエン系重合体組成物に由来する共役ジエン系重合体を含むゴム成分100質量部に対して0.01~20質量部であり、0.1~15質量部が好ましい。加硫方法としては、従来公知の方法を適用でき、加硫温度は、通常120~200℃であり、好ましくは140~180℃である。
また、加硫に際しては、必要に応じて加硫促進剤を用いてもよい。加硫促進剤としては、従来公知の材料を用いることができ、以下に限定されるものではないが、例えば、スルフェンアミド系、グアニジン系、チウラム系、アルデヒド-アミン系、アルデヒド-アンモニア系、チアゾール系、チオ尿素系、ジチオカルバメート系等の加硫促進剤が挙げられる。
また、加硫助剤としては、亜鉛華、ステアリン酸等を使用できる。加硫促進剤の使用量は、通常、本実施形態の組成物に由来する共役ジエン系重合体を含有するゴム成分100質量部に対して0.01~20質量部であり、0.1~15質量部が好ましい。
本実施形態の共役ジエン系重合体組成物には、本実施形態の目的を損なわない範囲内で、上述した以外のその他の軟化剤や充填剤、さらに、耐熱安定剤、帯電防止剤、耐候安定剤、老化防止剤、着色剤、滑剤等の各種添加剤を用いてもよい。その他の軟化剤としては、公知の軟化剤を用いることができる。その他の充填剤としては、具体的には、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸アルミニウム、硫酸バリウム等が挙げられる。上記の耐熱安定剤、帯電防止剤、耐候安定剤、老化防止剤、着色剤、潤滑剤としては、それぞれ公知の材料を用いることができる。
次に、具体的な実施例及び比較例を挙げて本実施形態をさらに詳細に説明するが、本実施形態はその要旨を超えない限り、以下の実施例により何ら限定されるものではない。
実施例及び比較例における各種特性の評価方法は以下のとおりである。
(評価1)結合スチレン量
後述する製造例1~4の試料B、D、F、H100mgをクロロホルムで100mLにメスアップ、溶解して測定サンプルとした。
スチレンのフェニル基によるUV254nmの吸収により結合スチレン量(質量%)を測定した(島津製作所社製、分光光度計「UV-2450」)。
(評価2)ブタジエン部分のミクロ構造(1,2-ビニル結合量)
後述する製造例1~4の試料B、D、F、H50mgを10mLの二硫化炭素に溶解して測定サンプルとした。
溶液セルを用いて、赤外線スペクトルを600~1000cm-1の範囲で測定して所定の波数における吸光度によりハンプトンの方法の計算式に従いブタジエン部分のミクロ構造を求めた(日本分光社製、フーリエ変換赤外分光光度計「FT-IR230」)。
(評価3)変性前及び変性前ムーニー粘度
ムーニー粘度計(上島製作所社製、「VR1132」)を用い、JIS K6300(ISO289-1)に準拠し、後述する製造例1~4における変性前及び変性後のムーニー粘度を測定した。
測定温度は、変性前は110℃とし、変性後は100℃とした。
まず、試料を1分間予熱した後、2rpmでローターを回転させ、4分後のトルクを測定してムーニー粘度(ML1+4)とした。
(評価4)シリカ系無機充填剤の平均粒径(メジアン径)
レーザー回折式粒度分布径(株式会社堀場製作所製、Partica LA-950)を用い、分散液中のシリカ系無機充填剤の平均粒径(メジアン径)を測定した。
分散液をシクロヘキサンで固形分濃度約1%に希釈し、透過性が85%~95%の推奨レベルの間になるまで調整した後、超音波で1分処理し、測定セルに投入した。
計算用の屈折率は、シクロヘキサンについては1.427、シリカ系無機充填剤については波長依存性があることを考慮し、(R)は1.457、(B)は1.470を用いた。
(評価5)マスターバッチ中のシリカ系無機充填剤の体積分率φ(vоl%)
測定装置としてTG-DTA(日立ハイテクサイエンス社製、示差熱熱重量同時測定装置STA7200RV)を使用し、マスターバッチW(g)を外径5.0mmのアルミニウム製パンに入れ、25℃から500℃まで20℃/minの昇温速度で加熱し、マスターバッチに含まれる可燃性分を除去するため、500℃で25分保持して、質量変化が恒常的であることを確認し、残渣物であるシリカ系無機充填剤の質量WS(g)を測定した。
さらに、シリカ系無機充填剤との仕込み量比から分散剤の質量WD(g)を計算し、W(g)からの差分からポリマーの質量WP(g)を計算した。
シリカ系無機充填剤、分散剤、ポリマーの比重をそれぞれdS(g/cm3)、dD(g/cm3)、dP(g/cm3)とし、以下の式によりマスターバッチ中のシリカ系無機充填剤の体積分率φ(vol%)を算出した。
φ=(WS/dS)/[(WS/dS)+(WD/dD)+(WP/dP)]×100
(評価6)ペイン効果
測定装置としてRPA2000(ALPHA TECHNOLOGIES社製、未加硫粘弾性装置)を用い、ASTM D6204に準拠して測定した0.070%歪と1200%歪の貯蔵粘弾性(G’)値の差としてペイン効果ΔG’(MPa)を測定した。
(条件1)脱揮装置の内容積(V0
実施例及び比較例における脱揮装置の内容積(V0)は、脱揮装置の内容積(L)を表し、スクリュー部や装置ジャケット部の容積は含まなかった。具体的には、スクリューを具備したまま、装置に接続するベント配管やフィード、原料フィード配管、重合体吐出配管等の配管と装置の接続部を全て閉じた状態で装置内に水を入れ、満液となるまで入れた水量をV0とした。
〔製造例:共役ジエン系重合体〕
(製造例1)
内容積10Lで、内部の高さと直径の比(L/D)が4であり、底部に入り口、頂部に出口を有し、撹拌機及び温度調整用のジャケットを有するオートクレーブを2基直列に連結し、1基目を重合反応器として、2基目を変性反応器とした。
予め、水分等の不純物を除去した、1,3-ブタジエンを16.0g/分、スチレンを8.0g/分、n-ヘキサンを136.0g/分の条件で混合した。この混合溶液が1基目の反応器に入る直前で、不純物不活性化処理用のn-ブチルリチウムを0.056mmol/分でスタティックミキサーで混合した後、1基目反応器の底部に連続的に供給した。更に、極性物質として2,2-ビス(2-オキソラニル)プロパンを0.020g/分の速度で、重合開始剤としてn-ブチルリチウムを0.150mmol/分の速度で、1基目反応器の底部へ供給し、反応器出口の内温を80℃となるように重合反応を継続させた。1基目反応器出口より、変性剤添加前の重合体溶液を少量抜き出し、酸化防止剤(BHT)をポリマー100gあたり0.2gとなるように添加した後に溶媒を除去し、110℃のムーニー粘度を測定した結果、52であった。2基目の反応器の温度を85℃に保ち、変性剤としてテトラグリシジル-1,3-ビスアミノメチルシクロヘキサン(TGAMH)を0.038mmol/分の速度で2基目反応器の底部から添加し、変性(カップリング)反応を実施した。2基目反応器の頂部から流出した重合体溶液に酸化防止剤(BHT)をポリマー100gあたり0.2gとなるように0.048g/分(n-ヘキサン溶液)で連続的に添加し、変性反応を終了させ、変性共役ジエン系重合体の15質量%溶液(試料A)を得た。
更に、試料Aに対し、スチームストリッピングにより溶媒を除去した後に乾燥機により乾燥処理を施して、変性共役ジエン系重合体の固体(試料B)を得た。
試料A及び試料Bの性状を表1に示す。
(製造例2)
変性剤をテトラグリシジル-1,3-ビスアミノメチルシクロヘキサンから2,2-ジメトキシ-1-(3-トリメトキシシリルプロピル)-1-アザ-2-シラシクロペンタン(AS-1)に替えた。その他の条件は(製造例1)と同様にして、変性共役ジエン系重合体の15質量%溶液(試料C)、及び変性共役ジエン系重合体の固体(試料D)を得た。試料B及び試料Dの性状を表1に示す。
(製造例3)
変性剤をテトラグリシジル-1,3-ビスアミノメチルシクロヘキサンからN-n-ブチル-アザ-2,2-ジメトキシシラシクロペンタン(AS-2)に替えた。その他の条件は(製造例1)と同様にして、変性共役ジエン系重合体の15質量%溶液(試料E)及び、変性共役ジエン系重合体の固体(試料F)を得た。
試料E及び試料Fの性状を表1に示す。
(製造例4)
1基目反応器の底部へ供給する極性物質2,2-ビス(2-オキソラニル)プロパンの速度を0.010g/分、重合開始剤としてのn-ブチルリチウムの速度を0.075mmol/分とし、さらに変性剤を使用しなかった以外は、(製造例1)と同様にして、共役ジエン系重合体の15質量%溶液(試料G)、及び共役ジエン系重合体の固体(試料H)を得た。
試料G及び試料Hの性状を表1に示す。


Figure 0006991817000003
〔マスターバッチ〕
(実施例1)組成物(M1)
試料A3.9kgにシクロヘキサン15.4kgを加えて希釈し、シリカ系無機充填剤438.8gと、分散剤(1)としてn-オクチルトリエトキシシラン87.8gを加え、ホモジナイザーで10000rpm×5分攪拌し、懸濁させた。ここで配合組成比は、試料Aに含まれる変性共役ジエン系重合体100質量部に対し、シリカ系無機充填剤75質量部、分散剤(1)が15質量部であった。この液を0.5mmのジルコニア製ビーズを充填したビーズミル装置(株式会社広島メタル&マシナリー社製UAM-05)で送液量17.0kg/h、周速10m/sで6時間処理し、次いでビーズを0.1mmに替え送液量17.0kg/h、周速12m/sで6時間処理し、分散液を得た。分散液中のシリカ系無機充填剤の平均粒径(メジアン径)は520nmであった。
次いでこの分散液を、スクリュー径(D)が50mm、スクリュー径(D)に対するスクリュー長さ(L)の比率(L/D)=6.0、V0=4.0の二軸スクリュー型ニーダーに、供給口から0.83kg/minの速さで連続的に供給した。この時スクリュー回転速度とモーター駆動部から見た時の回転方向は、一方は反時計回りで50rpm、もう一方は時計回りで100rpmであった。モーター電流値は試料を供給する前はI0=7.9Aで、試料を供給した後はI1=12.0Aで、I1/I0=1.52であった。電流は周波数60Hzの交流であった。ニーダーのジャケットに180℃の熱媒オイルを供給しながら分散液を加熱した。ベント口は配管を通して真空ポンプに接続され、装置内部を100torrに保った。分散液はスクリューで搬送されながら濃縮されていき、最終的にはニーダー装置の先端上面に接続された小型押出機から排出され、固形状の組成物(M1)を得た。気化した溶剤はベント口を通り、真空ポンプ手前に設置された7℃に冷却されたコンデンサーで凝縮され、液体として回収された。組成物(M1)中のシリカ系無機充填剤の体積分率φは23.6vol%、ペイン効果ΔG’は2.3MPaであった。
(実施例2)組成物(M2)
試料Aの替わりに試料Cを用いた以外は実施例1と同様にして、固形状の組成物(M2)を得た。
ここで、分散液中のシリカ系無機充填剤の平均粒径(メジアン径)は490nm、脱揮装置の電流値はI1=11.9AでI1/I0=1.51であった。組成物(M2)中のシリカ系無機充填剤の体積分率φは23.6vol%、ペイン効果ΔG’は1.8MPaであった。
(実施例3)組成物(M3)
試料Aの替わりに試料Eを用いた以外は実施例1と同様にして、固形状の組成物(M3)を得た。
ここで、分散液中のシリカ系無機充填剤の平均粒径(メジアン径)は550nm、脱揮装置の電流値はI1=12.3AでI1/I0=1.56であった。組成物(M3)中のシリカ系無機充填剤の体積分率φは23.6vol%、ペイン効果ΔG’は2.0MPaであった。
(実施例4)組成物(M4)
試料Aの替わりに試料Gを用いた以外は実施例1と同様にして、固形状の組成物(M4)を得た。
ここで、分散液中のシリカ系無機充填剤の平均粒径(メジアン径)は620nm、脱揮装置の電流値はI1=12.6AでI1/I0=1.59であった。組成物(M4)中のシリカ系無機充填剤の体積分率φは23.6vol%、ペイン効果ΔG’は3.4MPaであった。
(実施例5)組成物(M5)
分散剤をn-オクチルトリエトキシシラン87.8gの替わりに、分散剤(1)であるn-オクチルトリエトキシシラン52.7g、及び分散剤(2)であるNXT-Z45(Momentive社製)35.1gを用いた以外は実施例1と同様にして、固形状の組成物(M5)を得た。
ここで、分散液中のシリカ系無機充填剤の平均粒径(メジアン径)は500nm、脱揮装置の電流値はI1=12.0AでI1/I0=1.52であった。組成物(M5)中のシリカ系無機充填剤の体積分率φは23.6vol%、ペイン効果ΔG’は2.2MPaであった。
(実施例6)組成物(M6)
分散剤をn-オクチルトリエトキシシラン87.8gの替わりに、分散剤(1)であるn-オクチルトリエトキシシラン52.7g、及び分散剤(2)であるNXT-Z45(Momentive社製)35.1gを用いた以外は実施例2と同様にして、固形状の組成物(M6)を得た。
ここで、分散液中のシリカ系無機充填剤の平均粒径(メジアン径)は510nm、脱揮装置の電流値はI1=11.8AでI1/I0=1.48であった。組成物(M6)中のシリカ系無機充填剤の体積分率φは23.6vol%、ペイン効果ΔG‘は2.2MPaであった。
(実施例7)組成物(M7)
分散剤をn-オクチルトリエトキシシラン87.8gの替わりに、分散剤(2)であるNXT-Z45(Momentive社製)87.8gを用いた以外は実施例1と同様にして、固形状の組成物(M7)を得た。
ここで、分散液中のシリカ系無機充填剤の平均粒径(メジアン径)は500nm、脱揮装置の電流値はI1=13.2AでI1/I0=1.67であった。組成物(M7)中のシリカ系無機充填剤の体積分率φは23.6vol%、ペイン効果ΔG’は1.9MPaであった。
(実施例8)組成物(M8)
分散剤をn-オクチルトリエトキシシラン87.8gの替わりに、分散剤(2)であるNXT-Z45(Momentive社製)87.8gを用いた以外は実施例2と同様にして、固形状の組成物(M8)を得た。
ここで、分散液中のシリカ系無機充填剤の平均粒径(メジアン径)は480nm、脱揮装置の電流値はI1=13.4AでI1/I0=1.70であった。組成物(M7)中のシリカ系無機充填剤の体積分率φは23.6vol%、ペイン効果ΔG’は1.1MPaであった。
(実施例9)組成物(M9)
分散剤を使用しなかった以外は実施例1と同様にして、固形状の組成物(M9)を得た。
ここで、分散液中のシリカ系無機充填剤の平均粒径(メジアン径)は3.4μm、脱揮装置の電流値はI1=15.6AでI1/I0=1.97であった。組成物(M9)中のシリカ系無機充填剤の体積分率φは26.0vol%、ペイン効果ΔG’は16.0MPaであった。
(実施例10)組成物(M10)
分散剤を使用しなかった以外は実施例6と同様にして、固形状の組成物(M10)を得た。
ここで、分散液中のシリカ系無機充填剤の平均粒径(メジアン径)は2.7μm、脱揮装置の電流値はI1=15.2AでI1/I0=1.92であった。組成物(M10)中のシリカ系無機充填剤の体積分率φは26.0vol%、ペイン効果ΔG’は15.5MPaであった。
(実施例11)組成物(M11)
シリカ系無機充填剤を585.0gとし、分散剤(1)であるn-オクチルトリエトキシシランを117.0gとした以外は実施例1と同様にして、固形状の組成物(M11)を得た。
ここで、分散液中のシリカ系無機充填剤の平均粒径(メジアン径)は530nm、脱揮装置の電流値はI1=15.2AでI1/I0=1.92であった。組成物(M11)中のシリカ系無機充填剤の体積分率φは31.9vol%、ペイン効果ΔG’は16.5MPaであった。
(実施例12)組成物(M12)
シリカ系無機充填剤を585.0gとし、分散剤(1)であるn-オクチルトリエトキシシランを117.0gとした以外は実施例2と同様にして、固形状の組成物(M12)を得た。
ここで、分散液中のシリカ系無機充填剤の平均粒径(メジアン径)は490nm、脱揮装置の電流値はI1=15.0AでI1/I0=1.90であった。組成物(M12)中のシリカ系無機充填剤の体積分率φは31.9vol%、ペイン効果ΔG’は15.1MPaであった。
(実施例13)組成物(M13)
シリカ系無機充填剤を292.5gとし、分散剤(1)であるn-オクチルトリエトキシシランを58.5gとした以外は実施例1と同様にして、固形状の組成物(M13)を得た。
ここで、分散液中のシリカ系無機充填剤の平均粒径(メジアン径)は530nm、脱揮装置の電流値はI1=10.2AでI1/I0=1.29であった。組成物(M13)中のシリカ系無機充填剤の体積分率φは19.0vol%、ペイン効果ΔG’は1.3MPaであった。
(実施例14)組成物(M14)
シリカ系無機充填剤を292.5gとし、分散剤(1)であるn-オクチルトリエトキシシランを58.5gとした以外は実施例2と同様にして、固形状の組成物(M14)を得た。
ここで、分散液中のシリカ系無機充填剤の平均粒径(メジアン径)は500nm、脱揮装置の電流値はI1=9.8AでI1/I0=1.24であった。組成物(M14)中のシリカ系無機充填剤の体積分率φは19.0vol%、ペイン効果ΔG’は0.8MPaであった。
(実施例15)組成物(M15)
分散剤をn-オクチルトリエトキシシラン87.8gの替わりに、分散剤(2)であるNXT-Z45(Momentive社製)を35.1g用いた以外は実施例1と同様にして、固形状の組成物(M15)を得た。
ここで、分散液中のシリカ系無機充填剤の平均粒径(メジアン径)は490nm、脱揮装置の電流値はI1=12.2AでI1/I0=1.54であった。組成物(M15)中のシリカ系無機充填剤の体積分率φは25.0vol%、ペイン効果ΔG’は4.5MPaであった。
(実施例16)組成物(M16)
分散剤をn-オクチルトリエトキシシラン87.8gの替わりに、分散剤(2)であるNXT-Z45(Momentive社製)を35.1g用いた以外は実施例2と同様にして、固形状の組成物(M16)を得た。
ここで、分散液中のシリカ系無機充填剤の平均粒径(メジアン径)は480nm、脱揮装置の電流値はI1=12.1AでI1/I0=1.53であった。組成物(M16)中のシリカ系無機充填剤の体積分率φは25.0vol%、ペイン効果ΔG’は3.3MPaであった。
(実施例17)組成物(M17)
分散液の脱揮方法を、二軸スクリュー型ニーダーによる脱揮からスチームストリッピング及びロールによる乾燥とした以外は実施例1と同様にして、固形状の組成物(M11)を得た。
組成物(M17)中のシリカ系無機充填剤の体積分率φは23.6vol%、ペイン効果ΔG’は10.8MPaであった。
(実施例18)組成物(M18)
分散液の脱揮方法を、二軸スクリュー型ニーダーによる脱揮からスチームストリッピング及びロールによる乾燥とした以外は実施例2と同様にして、固形状の組成物(M18)を得た。
組成物(M18)中のシリカ系無機充填剤の体積分率φは23.6vol%、ペイン効果ΔG’は10.6MPaであった。
(比較例1)組成物(M19)
予め180℃に加熱したバンバリー型ラボプラストミル(東洋精機製容量250cc)に、試料(B)100質量部を添加し回転数50rpmにて3分間素練りしたあと、シリカ系無機充填剤75質量部を加え回転数50rpmで混練を開始した。
内温が150℃に達した後は、160℃を超えないよう回転数を調節しながら2分間混練を継続し、排出し組成物(M19)を得た。
組成物(M19)中のシリカ系無機充填剤の体積分率φは26.0vol%、ペイン効果ΔG’は32.3MPaであった。
(比較例2)組成物(M20)
試料(B)の替わりに試料(D)を用いた以外は比較例1と同様にして、組成物(M20)を得た。
組成物(M20)中のシリカ系無機充填剤の体積分率φは26.0vol%、ペイン効果ΔG’は29.9MPaであった。
(比較例3)組成物(M21)
試料(B)の替わりに試料(F)を用いた以外は比較例1と同様にして、組成物(M21)を得た。
組成物(M21)中のシリカ系無機充填剤の体積分率φは26.0vol%、ペイン効果ΔG’は32.0MPaであった。
(比較例4)組成物(M22)
試料(B)の替わりに試料(H)を用いた以外は比較例1と同様にして、組成物(M22)を得た。
組成物(M22)中のシリカ系無機充填剤の体積分率φは26.0vol%、ペイン効果ΔG’は43.4MPaであった。
実施例1~18、比較例1~4の組成物の組成(質量部)、組成物中のシリカ系無機充填剤の体積分率φ、及びペイン効果ΔG’を、表2、表3に示す。
なお、表2、表3中の脱溶剤条件の(二軸押出)は、「二軸押出機を用いた脱溶剤操作」を意味し、(スチーム)は、「スチームストリッピングによる脱溶剤操作」を意味する。
Figure 0006991817000004
Figure 0006991817000005
〔実施例19~36、比較例5~12〕
表4及び表5に示す試料及び試薬を用いて、以下に示す条件に従い、それぞれの試料を含有するゴム組成物を得た。
組成物試料(M1~M22):すべての試料におけるシリカ系無機充填剤含有量を統一するため、マスターバッチ試料由来のシリカ系無機充填剤が、(変性)共役ジエン系重合体100質量部に対し75質量部となるよう決定した。
(変性)共役ジエン系重合体(試料B,D,F,H):100質量部(比較例9~12のみ)
シリカ系無機充填剤(エボニック デグサ社製の商品名「Ultrasil 7000GR」窒素吸着比表面積170m2/g):75.0質量部
シランカップリング剤:分散剤としてMomentive社製の商品名「NXT-Z45」を使用したマスターバッチ試料については、既にカップリング剤としての効果を有していると見なしてシランカップリング剤は加えず、「NXT-Z45」を使用していない試料については、エボニック デグサ社製の商品名「Si75」(ビス(トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド)を6.0質量部加えた。

また、表4及び表5に示す組成に加えて、下記の材料を添加した。
カーボンブラック(東海カーボン社製、シーストKH(N339)):5.0質量部
S-RAEオイル(JX日鉱日石エネルギー社製の商品名「プロセスNC140」):42.0質量部
亜鉛華:2.5質量部
ステアリン酸:1.0質量部
老化防止剤(N-(1,3-ジメチルブチル)-N‘-フェニル-p-フェニレンジアミン):2.0質量部
硫黄:2.2質量部
加硫促進剤1(N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアジルスルフィンアミド):1.7質量部
加硫促進剤2(ジフェニルグアニジン):2.0質量部
合計:239.4~259.4質量部
上記した材料を下記の方法により混練してゴム組成物を得た。
温度制御装置を具備する密閉混練機(内容量0.3L)を使用し、第一段の混練として、充填率65%、ローター回転数50/57rpmの条件で、マスターバッチ試料(M1~M22)、(変性)共役ジエン系重合体、シリカ系無機充填剤、カーボンブラック、シランカップリング剤、S-RAEオイル、亜鉛華、ステアリン酸を混練した。
このとき、密閉混合機の温度を制御し、排出温度は155~160℃でゴム組成物(配合物)を得た。
次に、第二段の混練として、上記で得た配合物を室温まで冷却後、老化防止剤を加え、再度混練した。
この場合も、混合機の温度制御により、配合物の排出温度を155~160℃に調整した。
冷却後、第三段の混練として、70℃に設定したオープンロールにて、硫黄、加硫促進剤を加えて混練した。
その後、成型し、160℃で20分間、加硫プレスにて加硫した。
加硫後、ゴム組成物の物性を測定した。
物性測定結果を表4及び表5に示す。
ゴム組成物の物性は、下記の方法により測定した。
((1)配合物ムーニー粘度(配合物ムーニー粘度))
硫黄及び加硫促進剤を加えて混練した後の試料を測定対象とし、ムーニー粘度計を使用し、JIS K6300-1に準拠して、130℃、1分間の予熱を行った後に、ローターを毎分2回転で4分間回転させた後の粘度を測定した。
値が小さいほど加工性に優れることを示す。
((2)破断強度、破断伸び)
加硫後のゴム組成物を測定試料とし、JIS K6251の引張試験法に準拠して測定し、比較例10の結果を100として指数化した。
((3)粘弾性パラメータ)
加硫後のゴム組成物を測定試料とし、レオメトリックス・サイエンティフィック社製の粘弾性試験機「ARES」を使用し、ねじりモードで粘弾性パラメータを測定した。
各々の測定値は比較例10の結果を100として指数化した。
0℃において周波数10Hz、ひずみ1%で測定したtanδをウェットグリップ性能(表4及び表5中、0℃ tanδ (歪み 1%)と表記した。)の指標とした。
値が大きいほどウェットグリップ性能が良好であることを示す。
また、50℃において周波数10Hz、ひずみ3%で測定したtanδを省燃費特性の指標(表4及び表5中、50℃ tanδ (歪み 3%)と表記した。)とした。
値が大きいほど省燃費性能が良好であることを示す。
((4)耐摩耗性)
加硫後のゴム組成物を測定試料とし、アクロン摩耗試験機(安田精機製作所社製)を使用し、JIS K6264-2に準拠して、荷重44.1N、1000回転の摩耗量を測定し、比較例10の結果を100として指数化した。
指数が大きいほど耐摩耗性が優れることを示す。
表4及び表5に示す通り、実施例19~36のゴム組成物は、比較例10のゴム組成物と比較して、50℃のtanδが低く、タイヤの低転がり抵抗性が実現されているとともに、0℃のtanδが高くウェットスキッド抵抗性に優れていることが確認された。
また、比較例10の組成物と比較して、配合物ムーニー粘度が低く、加工性と加硫物の物性のバランスに優れていることが確認された。
さらに、実用十分な耐摩耗性及び破壊強度を有していることが確認された。
以上より、本実施例のマスターバッチ及びゴム組成物は、加硫物としたときに、転がり抵抗性とウェットスキッド抵抗性とのバランスに優れ、実用上十分な耐摩耗性や破壊強度を有し、かつ加工性にも優れていることが確認された。
Figure 0006991817000006
Figure 0006991817000007
本発明の共役ジエン系重合体組成物は、タイヤ用ベーストレッド及びタイヤの材料として、産業上の利用可能性を有している。

Claims (4)

  1. 共役ジエン系重合体のマトリクス中にシリカ系無機充填剤が分散し、
    前記シリカ系無機充填剤の、共役ジエン系重合体組成物中の体積分率φ(vol%)と、
    粘弾性試験により算出されるペイン効果ΔG’(MPa)と、
    が、
    下記式(I)を満たす、共役ジエン系重合体組成物の製造方法であって、
    ΔG’< 0.250×exp(0.162×φ) ・・・(I)
    (式(I)中、ΔG’は、ASTM D6204に準拠して前記共役ジエン系重合体組成
    物の0.07%歪と1200%歪を測定した時の貯蔵弾性率(G’)値の差として得られ
    るペイン効果を表す。φは、共役ジエン系重合体組成物中のシリカ系無機充填剤の体積分
    率(vоl%)を表す。)
    共役ジエン系重合体が溶解した溶液に、シリカ系無機充填剤を分散させ、分散液を得る
    工程(A)と、
    前記分散液を脱溶剤する工程(C)と、
    を、有し、
    前記工程(A)において、シリカ系無機充填剤の分散を行い、
    前記脱溶剤する工程(C)において、
    回転する二軸のスクリューを有する装置へ前記分散液を搬送しながら加熱し、
    前記スクリューのモーター電流値と、無負荷時における前記スクリューのモーター電流
    値とが以下の式(II)を満たすようにする、
    役ジエン系重合体組成物の製造方法。
    1.05≦((I1)/(I0))≦2.00 ・・・(II)
    (式(II)中、I1は、前記脱溶剤する工程(C)における前記スクリューのモーター
    電流値〔A〕を表し、I0は、無負荷時における前記スクリューのモーター電流値〔A〕
    を表す。)
  2. 前記工程(A)において、前記溶液に、前記シリカ系無機充填剤100質量部に対して
    、分散剤を1~50質量部、添加する、
    請求項に記載の共役ジエン系重合体組成物の製造方法。
  3. 前記工程(A)よりも前の工程として、
    共役ジエン系重合体を製造し、当該共役ジエン系重合体を変性する工程を有する、
    請求項1又は2に記載の共役ジエン系重合体組成物の製造方法。
  4. 前記分散液を脱溶剤する工程(C)よりも前の工程として、
    共役ジエン系重合体溶液又はオイルを加える工程(B)を実施する、
    請求項1乃至3のいずれか一項に記載の共役ジエン系重合体組成物の製造方法。
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