JP6989028B2 - オートサンプラ - Google Patents

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Description

本発明は、分析装置に対して分析対象である試料を供給するオートサンプラに関する。
液体クロマトグラフ等の分析装置に用いられるオートサンプラがある。オートサンプラが備えるニードルは、分析対象である試料が収容されたバイアルから試料を採取し、採取した試料を液体クロマトグラフの分析流路に注入する。オートサンプラは、複数のバイアルに収容された試料を連続的に液体クロマトグラフの分析流路に供給することができる。
オートサンプラによって試料が分析流路に供給された後、試料の一部がオートサンプラのニードルに残存する場合がある。例えば、試料がニードルに吸着することによって、試料がニードルに残存する。ニードルに吸着した残存試料は、次の試料の供給工程において、分析流路に供給される試料に混入される場合がある。混入した残存試料は、液体クロマトグラフにおける分析結果に影響を与える。例えば、混入した残存試料の成分が、次の試料の分析結果において、微小なピークとして現れる。この現象は、キャリーオーバーと呼ばれる。キャリーオーバーが極力小さいことが、オートサンプラの性能として求められる。
キャリーオーバーの対策として、試料の吸引工程の前後のタイミングで、ニードルの洗浄が行われる。ニードルの洗浄は、洗浄液が満たされたリンスポートにニードルを挿入することにより行われる。あるいは、ニードルの洗浄は、ニードルによりリンスポートに満たされた洗浄液を吸引および吐出することにより行われる(例えば、特許文献1参照)。
リンスポートで使用される洗浄液としては、分析条件または試料の種類に応じて様々な液体が選択される。そして、洗浄液として塩素系等の腐食性の高い液体が使用される場合がある。リンスポートに収容されている腐食性の高い洗浄液が気化すると、気化したガスがオートサンプラ内に充満する。これにより、気化した腐敗性の高いガスによってオートサンプラの筐体内の金属部品に錆が発生する恐れがある。
そこで、オートサンプラの筐体内部を定期的に換気することにより、錆の発生を防止する仕組みが必要である。この仕組みとして、従来、筐体側面に排気ファンを備えたオートサンプラがある。これにより、オートサンプラ内の空気が排気ファンにより定期的に換気される。
特開2017−207391号公報
オートサンプラの筐体側面に設けられたファンにより、オートサンプラ内を換気する方法は、換気のために長い時間を要する。筐体の大きいオートサンプラにおいては、特に換気に要する時間が長くなる。
また、結露防止の目的または冷却温度の均一化の目的のため、オートサンプラ内の空気を冷却する冷却システムを備えたオートサンプラがある。排気ファンによりオートサンプラ内を換気する方法は、冷却システムにより冷却された空気を筐体外部に排気することになり、冷却性能を低下させることになる。
本発明の目的は、オートサンプラの筐体内の換気に長い時間を要することなく、且つ、オートサンプラの筐体内の冷却性能を低下させることなく、リンスポートから気化するガスをオートサンプラの外部に排気することである。
(1)本発明の一局面に従うオートサンプラは、分析装置に対して試料を供給するオートサンプラであって、分析対象の試料を分析装置に供給するための注入ポートと、バイアルに収容された分析対象の試料を採取するとともに、分析対象の試料を注入ポートに注入するニードルと、ニードルを洗浄する洗浄ユニットと、排気ファンとを備える。洗浄ユニットは、洗浄液を収容するとともに、収容された洗浄液内に洗浄を必要とするニードルが挿入される洗浄容器と、洗浄容器を収容するとともに洗浄容器から溢れる洗浄液を受け入れる空間、および、空間内のガスを洗浄ユニットの外部に排気するためのユニット排気通路を有するユニット本体とを含む。ユニット本体は、ニードルが洗浄容器にアクセスするときに通過するユニット開口を有する。オートサンプラは、さらに、注入ポート、ニードルおよびユニット開口が配置される第1領域と排気ファンが配置される第2領域とを区分する境界部と、境界部に設けられた排気開口を介してユニット排気通路と接続され、排気ファンの負圧により、空間から排気されたガスが流入する第2領域内の排気領域とを備える。
このオートサンプラは、境界部により、注入ポート、ニードルおよびユニット開口が配置される第1領域と排気ファンが配置される第2領域とに区分される。洗浄ユニットの空間は洗浄ユニット内のユニット排気通路を介して第2領域の排気領域に接続される。排気ファンの負圧により、洗浄ユニットの空間のガスは、ユニット排気通路および境界部に設けられた排気開口を介して第2領域内の排気領域に排気される。
このオートサンプラによれば、洗浄ユニット内のガスは、洗浄ユニット内のユニット排気通路を介して第2領域に排気されるので、洗浄ユニット内のガスがユニット開口を介して流出し、ガスが第1領域に充満することが防止される。洗浄液として塩素系等の腐敗性の高い液体が使用されている場合であっても、気化したガスが第1領域に充満することが防止される。これにより、腐敗性の高いガスによって、第1領域内の金属製の部品に錆が発生することが防止される。
このオートサンプラによれば、洗浄ユニットから流出されるガスが、第1領域に充満することはない。したがって、従来のようにオートサンプラの筐体側面に排気ファンを設けて第1領域を換気する必要がなく、第1領域を換気する時間が短くなる。また、このオートサンプラは第1領域を排気ファンにより換気しないので、第1領域内の冷却性能が低下することはない。
(2)ユニット本体は、空間とユニット排気通路とを隔てる隔壁を有し、隔壁に設けられた隔壁開口を介して、空間内のガスがユニット排気通路に排気されてもよい。隔壁によって、洗浄容器から溢れ出た洗浄液を受け入れる空間とガスが排気される空間とが区分される。
(3)ユニット排気通路は、上下方向に延びてもよい。隔壁開口から排気されたガスが上下方向に流れて排気される。
(4)隔壁開口は、隔壁の上端に設けられてもよい。洗浄容器から溢れ出た洗浄液を受け入れる空間を広く確保することができる。
(5)洗浄ユニットは、ニードルによる洗浄容器へのアクセスを可能にユニット開口を覆う洗浄ユニットカバーを含んでもよい。
このオートサンプラは、洗浄ユニットのユニット開口を覆う洗浄ユニットカバーを含むので、洗浄ユニット内のガスが第1領域に充満することがさらに防止される。これによって、腐敗性の高いガスによって、第1領域内の金属製の部品に錆が発生することが、効果的に防止される。
(6)洗浄ユニットカバーは、ニードルが洗浄容器にアクセスするときに通過する経路上に設けられ、ニードルによる洗浄容器へのアクセスを可能に設けられるキャップを有してもよい。
洗浄ユニットカバーは、ニードルが通過する経路上にキャップを有するので、洗浄ユニット内のガスが第1領域に充満することがさらに防止される。また、洗浄ユニットカバーにおいてニードルが通過する部分は、試料等により汚染されることがあるが、キャップを交換することで汚染部分を除去することが可能である。
(7)キャップは、ニードルを通過させるための孔を有してもよい。ニードルが通過する孔以外の部分においては、洗浄ユニット内の空間と第1領域とが区分される。
(8)キャップは、ニードルに突き刺されることにより、ニードルを通過させるための孔が形成される孔用領域を有してもよい。
ニードルが通過するまでは、ニードル通過用の孔も存在しない。洗浄ユニット内の空間と第1領域とがより効果的に区分される。洗浄ユニット内のガスが第1領域に流れることがさらに効果的に防止される。
(9)オートサンプラは、さらに、排気ファンの負圧により空間から排気領域に流入したガスをオートサンプラの外部に送り出す外部排気通路を備えてもよい。
第2領域の排気領域に流入したガスは、さらに、オートサンプラの外部まで送り出される。第2領域における部品に対してもガスによる汚染が防止される。
本発明によれば、オートサンプラの筐体内の換気に長い時間を要することなく、且つ、オートサンプラの筐体内の冷却性能を低下させることなく、リンスポートから気化するガスをオートサンプラの外部に排気することが可能である。
図1は本実施の形態に係るオートサンプラ7が接続された液体クロマトグラフ8を示す全体図である。 図2は本実施の形態に係るリンスポート1の側面図である。 図3はリンスポート1の側面断面図である。 図4はリンスポート1の平面図である。 図5は本実施の形態に係るリンスポート本体2を斜め上方から見た斜視図である。 図6はリンスポート本体2を斜め下方から見た斜視図である。 図7はリンスポート本体2の平面図である。 図8はリンスポート本体2の側面断面図である。 図9は本実施の形態に係る洗浄容器3Aを斜め上方から見た斜視図である。 図10は本実施の形態に係る洗浄容器3Bを斜め上方から見た斜視図である。 図11は本実施の形態に係るリンスポートカバー4の斜視図である。 図12は本実施の形態に係るカバーキャップ45を示す平面図である。 図13は本実施の形態に係るカバーキャップ45Aを示す平面図である。 図14は本実施の形態に係るオートサンプラ7の側面断面図である。 図15は本実施の形態に係るオートサンプラ7の平面図である。 図16は図14の部分拡大図である。 図17は図15の部分拡大図である。
以下、本発明の実施の形態に係るオートサンプラ7について図面を参照しながら詳細に説明する。
(1)液体クロマトグラフの全体構成
図1は、本実施の形態に係るオートサンプラ7が用いられる液体クロマトグラフ8を示す全体図である。図1に示すように、液体クロマトグラフ8は、オートサンプラ7、カラム81および検出器82を備える。オートサンプラ7は、リンスポート1、ニードル73、注入ポート74、冷却システム78、送液チューブ52A,52B、排液チューブ55およびポンプ75A,75Bを備えている。オートサンプラ7の装置外部には、洗浄液槽76A,76Bおよび排液槽77が設けられている。
オートサンプラ7内には、所定の場所にサンプルプレート71が配置される。サンプルプレート71には複数の試料バイアル72が配置される。試料バイアル72は、試料を収容する。ニードル73は、試料バイアル72、リンスポート1および注入ポート74の間を移動可能である。ニードル73は、試料バイアル72から試料を採取する。ニードル73は、試料を注入ポート74に注入することにより、カラム81に試料を供給する。ニードル73は、試料が注入ポート74に注入された後、または、試料バイアル72から試料を採取した後に、リンスポート1において洗浄される。
リンスポート1は、洗浄容器3A,3Bを収容している。洗浄容器3Aには、送液チューブ52Aが接続されている。送液チューブ52Aの端部は、洗浄液槽76A内に配置されている。ポンプ75Aは、洗浄容器3Aと洗浄液槽76Aとの間において送液チューブ52Aに接続されている。この構成により、ポンプ75Aが駆動されると、洗浄液槽76A内の洗浄液が送液チューブ52Aを介して洗浄容器3A内に送り込まれる。本実施の形態において、ポンプ75Aは洗浄液槽76Aに収容された洗浄液を洗浄容器3Aに送り込むための洗浄液用ポンプとしての用途と、ニードル73により試料の採取および吐出を行うための計量ポンプとしての用途とを兼用している。ポンプ75Aとしては、例えば精度の高い流量調整が可能なポンプが用いられる。なお、図1において、ポンプ75Aとニードル73との間に設けられるバルブおよび送液路等は図示省略している。
洗浄容器3Bには、送液チューブ52Bが接続されている。送液チューブ52Bの端部は、洗浄液槽76B内に配置されている。ポンプ75Bは、洗浄容器3Bと洗浄液槽76Bとの間において送液チューブ52Bに接続されている。この構成により、ポンプ75Bが駆動されると、洗浄液槽76B内の洗浄液が送液チューブ52Bを介して洗浄容器3B内に送り込まれる。本実施の形態において、ポンプ75Bは洗浄液槽76Bに収容された洗浄液を洗浄容器3Bに送り込むための専用のポンプである。ポンプ75Bとしては、例えばポンプ75Aと比べてパワーの大きいポンプが用いられる。
オートサンプラ7は筐体701を有している。また、オートサンプラ7は境界部702を有している。オートサンプラ7内の空間は、境界部702によって第1領域A1と第2領域A2に区分されている。第1領域A1には、リンスポート1、サンプルプレート71、ニードル73、注入ポート74および冷却システム78が配置される。第2領域A2には、送液チューブ52A,52B、排液チューブ55およびポンプ75A,75Bが配置される。
第1領域A1は、筐体701と境界部702で覆われており、オートサンプラ7の外部とは密閉されている。第1領域A1は、冷却システム78によって冷却される。冷却システム78は、第1領域A1内の空気を循環させるファンを備えており、第1領域A1は、領域の全域が冷却される。
第2領域A2は、境界部702によって第1領域A1と区分されている。第2領域A2は、筐体701によって部分的にオートサンプラ7の外部と区分されているが、全ての領域が外部と区分されてはいない。つまり、第2領域A2は、第1領域A1とは異なりオートサンプラ7の外部とは密閉されていない。後で説明するが、第1領域A1と第2領域A2とは洗浄液等が送液される部分等において繋がっているが、それ以外の部分では区分されており、領域内の空気が移動することはできない。これにより、第2領域A2は外部とは密閉されていないが、第1領域A1における冷却効果は維持される。
上述したように、液体クロマトグラフ8は、カラム81および検出器82を備える。ニードル73によって、注入ポート74に注入された試料は、カラム81に送られる。オートサンプラ7から連続的に送り込まれる試料がカラム81に供給される。カラム81において成分分離された試料は、検出器82において検出される。
(2)リンスポートの全体構成
次に、本実施の形態に係るリンスポート1の全体構成について説明する。図2は、リンスポート1の側面図である。図3は、リンスポート1の側面断面図である。図4は、リンスポート1の平面図である。図2〜図4および後で参照する図面において、位置関係を明確にするために互いに直交するX方向、Y方向およびZ方向を示す矢印が付されている。X方向およびY方向は水平面内で直交し、Z方向は上下方向に相当する。なお、リンスポート1には上下の方向は存在しないが、以下の説明においては、リンスポート1がオートサンプラ7の所定の位置に取り付けられた状態における上下の方向が、リンスポート1の上下の方向であるとして説明する。
図2〜図4に示すように、リンスポート1は、リンスポート本体2と洗浄容器3A,3Bを備えている。図3および図4に示すように、洗浄容器3A,3Bは、X方向に間隔を空けて並んでいる。リンスポート本体2は、本体上部21と本体下部22とを備える。本体上部21と本体下部22とは一体的に形成されている。本体上部21は、上端と下端が開口した筒形状を有する。本体上部21の上端の開口は、リンスポート本体2の上端のユニット開口210である。ニードル73は、ユニット開口210を介して洗浄容器3A,3Bにアクセスする。図3に示すように、本体上部21は、内部に洗浄容器3A,3Bを収容する。図2に示すように、洗浄容器3A,3Bの上端は、本体上部21の上端よりも上方に配置されている。本体下部22は、上端が開口した形状を有する。図3に示すように、本体下部22は、洗浄容器3A,3Bの下端を支持する。本体上部21の内部空間と本体下部22の内部空間とによってリンスポート本体2の内部空間20が形成されている。内部空間20は、洗浄容器3A,3Bから溢れた洗浄液を受け入れる。
図2および図3に示すように、本体下部22の下部には、本体下部22の下端から下方に延びる筒状の突起である第1供給ポート24A、第2供給ポート24Bおよび排液ポート23が設けられている。図3に示すように、第1供給ポート24Aは洗浄容器3Aの下方に位置している。第1供給ポート24A内の円柱状の内部空間を通して、本体下部22は下方に向けて開口している。第2供給ポート24Bは洗浄容器3Bの下方に位置している。第2供給ポート24B内の円柱状の内部空間を通して、本体下部22は下方に向けて開口している。排液ポート23は、X方向で第1供給ポート24Aと第2供給ポート24Bとの間に位置している。排液ポート23の円柱状の内部空間において、本体下部22は開口している。排液ポート23は、内部空間20に接続されている。
図3に示すように、第1供給ポート24Aには、送液チューブ52Aの上端が挿入される。送液チューブ52Aは、締結部材51Aおよび53Aによって、本体下部22に固定される。第1供給ポート24Aの円筒状の部材の内壁には、ねじ山が形成されており、締結部材51Aの外周には、ねじ山が形成されている。また、締結部材51Aおよび53Aは、回転中心軸部分に上下方向に貫通するチューブ挿入孔が形成されており、このチューブ挿入孔に送液チューブ52Aが挿入されている。この構造によって、締結部材51Aおよび53Aが送液チューブ52Aを保持するとともに、締結部材51Aがねじ構造によって本体下部22に固定される。
第2供給ポート24Bには、送液チューブ52Bの上端が挿入される。送液チューブ52Bは、締結部材51Bおよび53Bによって、本体下部22に固定される。第2供給ポート24Bの円筒状の部材の内壁には、ねじ山が形成されており、締結部材51Bの外周には、ねじ山が形成されている。また、締結部材51Bおよび53Bは、回転中心軸部分に上下方向に貫通するチューブ挿入孔が形成されており、このチューブ挿入孔に送液チューブ52Bが挿入されている。この構造によって、締結部材51Bおよび53Bが送液チューブ52Bを保持するとともに、締結部材51Bがねじ構造によって本体下部22に固定される。
(3)リンスポート本体の構成
次に、図5〜図8を参照しながら、リンスポート本体2の構成について説明する。図5は、リンスポート本体2を斜め上方から見た斜視図であり、図6は、リンスポート本体2を斜め下方から見た斜視図である。図7は、リンスポート本体2の平面図である。図8は、リンスポート本体2の側面断面図である。
図5に示すように、本体上部21は、略直方体形状をしており、略直方体形状の内部空間20を有する。内部空間20は、ユニット開口210を介して上方に開口している。本体上部21と本体下部22との間には、取付プレート25が設けられている。取付プレート25には、複数個所にボルト孔が設けられている。取付プレート25がオートサンプラ7内の境界部702にボルト締めされることにより、リンスポート本体2がオートサンプラ7内で境界部702に固定される。
図6に示すように、本体下部22の下端からは、排液ポート23、第1供給ポート24Aおよび第2供給ポート24Bが下方に向けて延びる。本体下部22の上部には取付プレート25が設けられている。取付プレート25は、略長方形状の外形を有している。取付プレート25には、排気口202が設けられている。排気口202の役割については後で詳しく説明する。
図7に示すように、リンスポート本体2は、平面視で略長方形状の内部空間20を有している。図7は、図4に示すリンスポート1から、洗浄容器3A,3Bを取り外した状態を示す図である。本体下部22の底面には、容器取付孔26A,26Bが設けられている。容器取付孔26A,26Bの内周面には、後で説明するように、洗浄容器3A,3Bを固定するためのねじ山が形成されている。
内部空間20の端部には、排気口201が設けられている。排気口201の側部にはユニット排気通路200が設けられている。排気口201は、ユニット排気通路200に接続されている。排気口201およびユニット排気通路200の役割については後で詳しく説明する。
図8に示すように、リンスポート本体2は、本体上部21の内部に隔壁203を備える。隔壁203は上下方向に延びており、本体上部21の内部の空間を内部空間20とユニット排気通路200に区分している。ユニット排気通路200は上下方向に延びる空間である。内部空間20とユニット排気通路200とは、本体上部21の上端付近において、排気口201を介して接続されている。また、ユニット排気通路200の下端は、排気口202を介してリンスポート本体2の外部に向けて開口している。排気口202は、図6で示したように、取付プレート25の下面において下方に向けて開口している。
(4)洗浄容器の構成
次に、図9および図10を参照しながら、洗浄容器3A,3Bの構成について説明する。図9は、洗浄容器3Aを斜め上方から見た斜視図である。図10は、洗浄容器3Bを斜め上方から見た斜視図である。なお、洗浄容器3A,3Bには上下の方向は存在しないが、以下の説明においては、洗浄容器3A,3Bがリンスポート本体2に収容され、且つリンスポート1がオートサンプラ7に取り付けられた状態における上下の方向が、洗浄容器3A,3Bの上下の方向であるとして説明する。
図9に示すように、洗浄容器3Aは、円筒状の外形を有している。洗浄容器3Aの内部は、洗浄液を収容する収容部30Aが形成されている。洗浄容器3Aの上端には、2つの突起31A,31Aが設けられている。2つの突起31A,31Aの間には、2つの溝32A,32Aが形成されている。図10に示すように、洗浄容器3Bも、円筒状の外形を有している。本実施の形態においては、洗浄容器3Bの上下方向の長さは、洗浄容器3Aの上下方向の長さよりも長い。洗浄容器3Bの内部は、洗浄液を収容する収容部30Bが形成されている。洗浄容器3Bの上端にも、2つの突起31B,31Bが設けられている。2つの突起31B,31Bの間には、2つの溝32B,32Bが形成されている。
また、図3に示すように、洗浄容器3A,3Bの下端には、取付部33A,33Bが設けられている。取付部33A,33Bは円筒状の部材であり、その外周部にねじ山が形成されている。取付部33A,33Bの円筒中心付近には、洗浄液供給路331A,331Bが形成されている。洗浄液供給路331A,331Bは、それぞれ収容部30A,30Bに接続されている。
(5)リンスポートの組立て構成
図3および図7に示すように、リンスポート本体2の本体下部22には、容器取付孔26A,26Bが設けられている。容器取付孔26A,26Bは、円筒状の孔であり、その内周面にねじ山が形成されている。洗浄容器3Aの取付部33Aを容器取付孔26Aに挿入し、ねじ締めをすることにより、洗浄容器3Aがリンスポート本体2の本体下部22に固定される。洗浄容器3Bの取付部33Bを容器取付孔26Bに挿入し、ねじ締めをすることにより、洗浄容器3Bがリンスポート本体2の本体下部22に固定される。このようにして、洗浄容器3A,3Bの下端が本体下部22に固定され、洗浄容器3A,3Bが、リンスポート本体2の内部空間20に収容される。なお、洗浄容器3A,3Bの下部には、図3に示すように、O−リング36A,36Bが嵌めこまれ、収容部30A,30Bと内部空間20との間の密閉が確保されている。
また、図3を参照して説明したように、締結部材51A,53Aのチューブ挿入孔に送液チューブ52Aが挿入された状態で、締結部材51Aが第1供給ポート24Aにねじ締めされる。これにより、送液チューブ52Aが、リンスポート本体2の本体下部22に接続される。この状態で、送液チューブ52Aは、本体下部22内の流路27Aを介して洗浄液供給路331Aと接続される。以上の構成により、送液チューブ52Aは、流路27Aおよび洗浄液供給路331Aを介して、洗浄容器3Aの収容部30Aと繋がる。
また、図3を参照して説明したように、締結部材51B,53Bのチューブ挿入孔に送液チューブ52Bが挿入された状態で、締結部材51Bが第2供給ポート24Bにねじ締めされる。これにより、送液チューブ52Bが、リンスポート本体2の本体下部22に接続される。この状態で、送液チューブ52Bは、本体下部22内の流路27Bを介して洗浄液供給路331Bと接続される。以上の構成により、送液チューブ52Bは、流路27Bおよび洗浄液供給路331Bを介して、洗浄容器3Bの収容部30Bと繋がる。
また、図1を参照して説明したように、送液チューブ52A,52Bは、それぞれポンプ75A,75Bに接続される。以上の構成において、ポンプ75A,75Bが駆動することにより、洗浄液槽76A,76Bに収容されている洗浄液が送液チューブ52A,52Bを介して第1・第2供給ポート24A,24Bに送られる。送液チューブ52Aを介して第1供給ポート24Aに送られた洗浄液は、図3で示すように、流路27Aおよび洗浄液供給路331Aを介して、洗浄容器3Aの収容部30Aに流れ込む。送液チューブ52Bを介して第2供給ポート24Bに送られた洗浄液は、図3で示すように、流路27Bおよび洗浄液供給路331Bを介して、洗浄容器3Bの収容部30Bに流れ込む。
(6)洗浄処理
上記のとおり構成されたリンスポート1が図1で示すようにオートサンプラ7内に収容される。ニードル73は、図示しない駆動部を有しており、図示しない制御部による制御に基づいて、試料バイアル72、リンスポート1および注入ポート74の間を移動する。ニードル73は、制御部の制御に基づいて、リンスポート1内の洗浄容器3Aまたは3Bのいずれかにおいて洗浄される。
ニードル73は、例えばニードル73により試料バイアル72内の試料を採取した後、洗浄容器3Aまたは3Bにおいて洗浄される。ニードル73が洗浄容器3Aまたは3Bにおいて洗浄される前のタイミングで、洗浄に利用される洗浄容器3Aまたは3Bには、洗浄液が満たされている。ニードル73は、洗浄容器3Aまたは3B内に上方からアクセスすることにより、洗浄液によって洗浄される。ニードル73は、洗浄容器3Aまたは3B内に進入することにより、その外周面に付着した試料等が洗い落とされる。
ニードル73は、例えばニードル73により注入ポート74に試料を注入した後、洗浄容器3Aまたは3Bにおいて洗浄される。あるいは、次の試料の採取の工程の前に、ニードル73が洗浄容器3Aまたは3Bにおいて洗浄される。この場合にも、ニードル73が洗浄容器3Aまたは3Bにおいて洗浄される前のタイミングで、洗浄に利用される洗浄容器3Aまたは3Bには、洗浄液が満たされている。ニードル73は、洗浄容器3Aまたは3B内に上方からアクセスすることにより、洗浄液によって洗浄される。ニードル73は、洗浄容器3Aまたは3B内に進入することにより、その外周面に付着した試料等が洗い落とされる。あるいは、ニードル73は、洗浄容器3Aまたは3B内において洗浄液を吸引および吐出することにより、ニードル73の内部が洗浄される。
ポンプ75Aまたはポンプ75Bが駆動し、洗浄容器3Aまたは3Bに追加の洗浄液が供給されると、洗浄容器3Aまたは3B内の洗浄液が洗浄容器3Aまたは3Bの上端から溢れる。溢れた洗浄液は、リンスポート本体2の内部空間20内に流れる。内部空間20内に流れた洗浄液は、排液ポート23を介して排液チューブ55に流れる。排液チューブ55に流れ出した洗浄液は、排液槽77に回収される。
本実施の形態においては、上述したように、洗浄容器3A,3Bは、いずれもリンスポート本体2に対して個別に取り外し可能である。したがって、洗浄容器3Aの材料と洗浄容器3Bの材料として異なる種類の材料が用いられることが可能である。洗浄容器3A,3Bの材料としては、例えば、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン:polyetheretherketone)、ステンレスおよびセラミックが用いられることができる。一例として、洗浄容器3Aの材料としてPEEKが用いられ、洗浄容器3Bの材料としてステンレスが用いられるといった組み合わせが可能である。
なお、本実施の形態においては、リンスポート本体2の材料として、PPS(ポリフェニレンサルファイド:Poly Phenylene Sulfide)が用いられている。リンスポート本体2は、洗浄容器3A,3Bが溢れ出る洗浄液を受け入れるため、耐薬品性に優れていることが望ましい。この観点からリンスポート本体2の材料として、ステンレスなどの金属が用いられてもよいが、加工性の観点から本実施の形態においては、PPSが用いられる。
(7)溝の構造
図4および図9等に示したように、洗浄容器3Aの上端には、2つの突起31A,31Aが設けられ、2つの突起31A,31Aの間には、2つの溝32A,32Aが形成されている。図4および図10等に示したように、洗浄容器3Bの上端には、2つの突起31B,31Bが設けられ、2つの突起31B,31Bの間には、2つの溝32B,32Bが形成されている。
洗浄容器3A,3Bがリンスポート本体2に締結されるとき、オペレータは、工具を洗浄容器3A,3Bの上端に引っ掛けることで洗浄容器3A,3Bの取り付け作業および取り外し作業を行うことができる。洗浄容器3A,3Bの上端の溝32A,32Bは、洗浄液が溢れるときに洗浄液が流れ出る流路も兼ねている。
(8)リンスポートカバーの構成
次に、リンスポートカバー4の構成について説明する。図11は、リンスポートカバー4の斜視図である。図12は、カバーキャップ45の平面図である。図13は、カバーキャップ45Aの平面図である。なお、リンスポートカバー4およびカバーキャップ45,45Aには上下の方向は存在しないが、以下の説明においては、リンスポートカバー4およびカバーキャップ45,45Aがリンスポート本体2に取り付けられ、且つリンスポート1がオートサンプラ7に取り付けられた状態における上下の方向が、リンスポートカバー4およびカバーキャップ45,45Aの上下の方向であるとして説明する。
図11に示すように、リンスポートカバー4は、略直方体の外形を有している。リンスポートカバー4の下部は略全体が開口している。図2は、リンスポート本体2の上部にリンスポートカバー4が取り付けられた状態を示している。リンスポートカバー4の下部の開口は、リンスポート本体2の本体上部21の上端のユニット開口210と接続されている。これにより、リンスポートカバー4は、本体上部21のユニット開口210を覆う。言い換えると、リンスポートカバー4は、リンスポート本体2の内部空間20を上方から覆う。
図11に示すように、リンスポートカバー4の上面には、2つのキャップ挿入溝41,41が形成されている。キャップ挿入溝41は、平面視円形状の溝である。キャップ挿入溝41は、カバーキャップ45の上下の厚みに対応した深さを有している。キャップ挿入溝41の中央は、開口42が設けられている。
図12に示すように、カバーキャップ45は、平面視円形状である。カバーキャップ45は、リンスポートカバー4のキャップ挿入溝41に装着することが可能である。キャップ挿入溝41の直径は、カバーキャップ45の直径と略同じか、またはカバーキャップ45の直径よりわずかに小さい。この構成により、カバーキャップ45をキャップ挿入溝41に押し込むことにより、カバーキャップ45がキャップ挿入溝41に保持される。
カバーキャップ45の中央には、図12に示すように、ニードル73の挿入孔451が設けられている。カバーキャップ45がリンスポートカバー4に装着されたとき、挿入孔451の位置は、平面視でリンスポートカバー4の開口42と重なる。これにより、ニードル73は、挿入孔451を介してリンスポートカバー4を通過し、リンスポート1に収容された洗浄容器3A,3Bにアクセスする。
本実施の形態においては2種類のカバーキャップ45,45Aが利用可能である。図13に示すように、カバーキャップ45Aは、平面視円形状である。カバーキャップ45Aは、リンスポートカバー4のキャップ挿入溝41に装着することが可能である。キャップ挿入溝41の直径は、カバーキャップ45Aの直径と略同じか、またはカバーキャップ45Aの直径よりわずかに小さい。この構成により、カバーキャップ45Aをキャップ挿入溝41に押し込むことにより、カバーキャップ45Aがキャップ挿入溝41に保持される。
カバーキャップ45Aの中央には、図12で示したカバーキャップ45とは異なり、使用前には、ニードル73の挿入孔が設けられていない。カバーキャップ45Aが最初に使用されたとき、ニードル73が孔用領域452を突き破ることで、ニードル73の挿入孔が形成される。以降は、ニードル73は形成された挿入孔を介して洗浄容器3A,3Bにアクセスする。
リンスポートカバー4およびカバーキャップ45,45Aの材料としては、例えば、PP(ポリプロピレン:polypropylene)、PE(ポリエチレン:polyethylene)等が用いられる。
(9)排気構造
次に、図14〜図17を参照して、リンスポート1から気化したガスの排気構造について説明する。図14はオートサンプラ7の側面断面図である。上述したように、オートサンプラ7は筐体701を有している。また、オートサンプラ7は境界部702を有している。オートサンプラ7内の空間は、境界部702によって、第1領域A1と第2領域A2に区分されている。境界部702は、X方向およびY方向に延びる境界である。これにより、オートサンプラ7内の空間は、境界部702の上方に位置する第1領域A1と境界部702の下方に位置する第2領域A2とに区分されている。
図に示すように、リンスポート本体2の本体上部21は、第1領域A1に配置されている。冷却システム78は、第1領域A1において筐体701に取り付けられている。また、図14では図示省略しているが、サンプルプレート71、ニードル73および注入ポート74も第1領域A1に配置されている。
図15はオートサンプラ7の装置内部の平面図である。オートサンプラ7の四方の側部は筐体701で覆われている。図15においては、筐体701の上面は図示していないが、オートサンプラ7の上部も筐体701の上面で覆われている。図15に示すように、第1領域A1は、平面視で略長方形状の領域である。第1領域A1には、リンスポート本体2の本体上部21が配置されている。また、図15では図示省略しているが、サンプルプレート71、ニードル73および注入ポート74が第1領域A1に配置されている(図1参照)。
図16は図14の部分拡大図である。図16に示すように、リンスポート1は、境界部702の上面に取り付けられている。図5を参照して説明したように、リンスポート本体2の取付プレート25がオートサンプラ7内の境界部702にボルト締めされることにより、リンスポート本体2が境界部702に固定される。
図16に示すように、リンスポート本体2の本体下部22は、境界部702に配置されている。リンスポート本体2の下端から下方に突出する第1供給ポート24A、第2供給ポート24Bおよび排液ポート23は、第2領域A2に配置されている。図16では図示省略しているが、第1供給ポート24Aに接続される送液チューブ52A、第2供給ポート24Bに接続される送液チューブ52Bおよび排液ポート23に接続される排液チューブ55も、第2領域A2に配置されている。送液チューブ52A、送液チューブ52Bおよび排液チューブ55は、オートサンプラ7の外部に延び、その端部は、洗浄液槽76A,76Bおよび排液槽77に配置されている(図1参照)。
図16に示すように、境界部702には、排気開口703が設けられている。排気開口703は、リンスポート本体2のユニット排気通路200の下端の排気口202に接続されている。また、排気開口703の下端は、第2領域A2内の排気室705に接続されている。この構造により、リンスポート1の内部空間20は、排気口201、ユニット排気通路200、排気口202および排気開口703を介して排気室705内の排気領域706に接続されている。
図16に示すように、排気室705内には、排気ファン707が設けられている。排気ファン707が駆動すると、リンスポート1の内部空間20内のガスは、排気口201、ユニット排気通路200、排気口202および排気開口703を介して、排気領域706に流入する。
また、排気室705には、排気ファン707の下流側に外部排気通路708が接続されている。外部排気通路708は、図14および図15に示すように、第2領域A2内をX方向に延び、その端部は筐体701の外部で開口している。
図17は図15の部分拡大図である。図17に示すように、ユニット排気通路200の下方に排気室705が配置されている。排気室705内の排気領域706には排気ファン707が配置されている。排気室705には外部排気通路708が接続されている。
以上の構成により、排気領域706内のガスは、排気ファン707の圧力によって外部排気通路708を通ってオートサンプラ7の外部に排気される。つまり、排気ファン707の駆動により、リンスポート1の内部空間20内のガスは、排気口201、ユニット排気通路200、排気口202、排気開口703、排気領域706および外部排気通路708を介して、オートサンプラ7の外部に排気される。
以上説明したように、本実施の形態のオートサンプラ7は、境界部702により、注入ポート74、ニードル73およびユニット開口210が配置される第1領域A1と排気ファン707が配置される第2領域A2とに区分される。リンスポート1の内部空間20はリンスポート1内のユニット排気通路200を介して第2領域A2の排気領域706に接続される。排気ファン707の負圧により、リンスポート1の内部空間20のガスは、ユニット排気通路200および境界部702に設けられた排気開口703を介して第2領域A2内の排気領域706に排気される。
リンスポート1内のガスは、排気ファン707の負圧により、リンスポート1内のユニット排気通路200を介して第2領域A2に排気されるので、リンスポート1内のガスがユニット開口210から流出することが防止される。これにより、ユニット開口210から流出したガスが第1領域A1内に充満することが防止される。洗浄液として塩素系等の腐敗性の高い液体が使用されている場合であっても、気化したガスが第1領域A1内に充満することが防止される。これにより、腐敗性の高いガスによって、第1領域A1内の金属製の部品に錆が発生することが防止される。
本実施の形態のオートサンプラ7によれば、リンスポート1から流出されるガスが、第1領域A1に充満することはない。したがって、従来のようにオートサンプラ7の筐体701の側面に排気ファンを設けて第1領域A1を換気する必要がなく、第1領域A1を換気する時間が短くなる。また、オートサンプラ7は第1領域A1を排気ファンにより換気しないので、第1領域A1の冷却性能が低下することはない。
また、上述したように、リンスポート本体2は、ニードル73が洗浄容器3A,3Bにアクセスするときに通過するユニット開口210を有している。そして、リンスポート1は、ニードル73による洗浄容器3A,3Bへのアクセスを可能にユニット開口210を覆うリンスポートカバー4を有している。
本実施の形態のオートサンプラ7は、リンスポート1のユニット開口210を覆うリンスポートカバー4を有するので、リンスポート1内のガスが第1領域A1内に充満することがさらに防止される。腐敗性の高いガスによって、第1領域A1内の金属製の部品に錆が発生することが、効果的に防止される。
また、リンスポートカバー4は、ニードル73が洗浄容器3A,3Bにアクセスするときに通過する経路上に設けられ、ニードル73による洗浄容器3A,3Bへのアクセスを可能に設けられるカバーキャップ45,45Aを有している。
リンスポートカバー4は、ニードル73が通過する経路上にキャップ45を有するので、リンスポート1内のガスが第1領域A1内に充満することがさらに防止される。また、リンスポートカバー4においてニードル73が通過する部分は、試料等により汚染されることがあるが、カバーキャップ45,45Aを交換することで汚染部分を除去することが可能である。
また、カバーキャップ45は、ニードル73を通過させるための挿入孔451を有するので、ニードル73が通過する挿入孔451以外の部分においては、リンスポート1内の内部空間20と第1領域A1とが区分される。
また、カバーキャップ45Aは、ニードル73に突き刺されることにより、ニードル73を通過させるための孔が形成される孔用領域452を有している。ニードル73が通過するまでは、ニードル通過用の孔も存在しない。リンスポート1内の内部空間20と第1領域A1とがより効果的に区分される。リンスポート1内のガスが第1領域A1に流れることがさらに効果的に防止される。
また、上述したように、オートサンプラ7は、排気ファン707の負圧により内部空間20から排気領域706に流入したガスをオートサンプラ7の外部に送り出す外部排気通路708を備える。第2領域A2の排気領域に流入したガスは、さらに、オートサンプラ7の外部まで送り出される。第2領域A2における部品に対してもガスによる汚染が防止される。
(10)請求項の各構成要素と実施の形態の各要素との対応
以下、請求項の各構成要素と実施の形態の各要素との対応の例について説明する。上記の実施の形態では、リンスポート1が洗浄ユニットの例であり、リンスポート本体2がユニット本体の例である。また、排気口201は、隔壁開口の例である。
請求項の各構成要素として、請求項に記載されている構成または機能を有する種々の要素を用いることもできる。
(11)他の実施の形態
上記の実施の形態においては、リンスポート1が2つの洗浄容器3A,3Bを備える構成を例に説明したが、洗浄容器の数はこれに限定されない。リンスポート1に収容される洗浄容器は、1つであってもよいし、3つ以上であってもよい。
上記の実施の形態においては、排気口202および排気開口703が直接接続される場合を例に説明したが、排気口202および排気開口703がチューブやパイプなどを介して接続されていてもよい。また、上記の実施の形態においては、隔壁203の上端に、隔壁開口である排気口201が設けられるが、隔壁開口は隔壁203の上端に設けられなくてもよい。隔壁開口は隔壁203の上部付近に設けられた孔であってもよい。
上記の実施の形態においては、ユニット開口210がリンスポートカバー4により覆われる例を説明したが、リンスポートカバー4は必須ではない。リンスポートカバー4を装着しない構成であっても、排気ファン707の負圧により、ガスが第1領域A1に充満することを防止できる。例えば、腐敗性の強い洗浄液を使用するか否かによって、リンスポートカバー4の装着の有無を選択してもよい。
上記の実施の形態においては、排気ファン707の負圧により、リンスポート1の内部空間20のガスは、第2領域A2内の排気領域706に排気される。他の方法として、排気ファンの正圧により、リンスポート1内のガスを第2領域A2に排気するようにしてもよい。この場合、第2領域A2と内部空間20とを繋ぐ通路を2つ用意する。第2領域A2にファンを配置し、そのファンにより発生した正圧により、一方の通路を介して、内部空間20に正圧を発生させる。内部空間20内のガスは、ファンにより与えられた正圧により、他方の通路を介して第2の領域A2に排気される。この方法によっても、リンスポート1内のガスがオートサンプラ7内に充満することを防止できる。

Claims (9)

  1. 分析装置に対して試料を供給するオートサンプラであって、
    分析対象の試料を分析装置に供給するための注入ポートと、
    バイアルに収容された分析対象の試料を採取するとともに、分析対象の試料を前記注入ポートに注入するニードルと、
    前記ニードルを洗浄する洗浄ユニットと、
    排気ファンとを備え、
    前記洗浄ユニットは、
    洗浄液を収容するとともに、収容された洗浄液内に洗浄を必要とするニードルが挿入される洗浄容器と、
    前記洗浄容器を収容するとともに前記洗浄容器から溢れる洗浄液を受け入れる空間、および、前記空間内のガスを前記洗浄ユニットの外部に排気するためのユニット排気通路を有するユニット本体とを含み、
    前記ユニット本体は、
    前記ニードルが前記洗浄容器にアクセスするときに通過するユニット開口を有し、
    前記オートサンプラは、さらに、
    前記注入ポート、前記ニードルおよび前記ユニット開口が配置される第1領域と前記排気ファンが配置される第2領域とを区分する境界部と、
    前記境界部に設けられた排気開口を介して前記ユニット排気通路と接続され、前記排気ファンの負圧により、前記空間から排気されたガスが流入する前記第2領域内の排気領域と、
    を備えるオートサンプラ。
  2. 前記ユニット本体は、前記空間と前記ユニット排気通路とを隔てる隔壁を有し、
    前記隔壁に設けられた隔壁開口を介して、前記空間内のガスが前記ユニット排気通路に排気される、請求項1に記載のオートサンプラ。
  3. 前記ユニット排気通路は、上下方向に延びる、請求項1に記載のオートサンプラ。
  4. 前記隔壁開口は、前記隔壁の上端に設けられる、請求項2に記載のオートサンプラ。
  5. 前記洗浄ユニットは、
    前記ニードルによる前記洗浄容器へのアクセスを可能に前記ユニット開口を覆う洗浄ユニットカバーを含む、請求項1に記載のオートサンプラ。
  6. 前記洗浄ユニットカバーは、
    前記ニードルが前記洗浄容器にアクセスするときに通過する経路上に設けられ、前記ニードルによる洗浄容器へのアクセスを可能に設けられるキャップを有する、請求項5に記載のオートサンプラ。
  7. 前記キャップは、
    前記ニードルを通過させるための孔を有する、請求項6に記載のオートサンプラ。
  8. 前記キャップは、
    前記ニードルに突き刺されることにより、前記ニードルを通過させるための孔が形成される孔用領域を有する、請求項6に記載のオートサンプラ。
  9. 前記オートサンプラは、さらに、
    前記排気ファンの負圧により前記空間から前記排気領域に流入したガスを前記オートサンプラの外部に送り出す外部排気通路を備える請求項1に記載のオートサンプラ。
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