JP6986111B2 - 車体側部構造及び車体側部構造の製造方法 - Google Patents

車体側部構造及び車体側部構造の製造方法 Download PDF

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本発明は、車体側部構造及び車体側部構造の製造方法に関するものである。
車両側部には、下部に車両前後方向に延びるサイドシルが配設され、その外側にサイドパネルアウタが配設される構造が知られている。近年、車両の軽量化を図るため、アルミニウム合金等の材料でサイドパネルアウタを形成して用いることが行われている。このように車両側部を形成した場合、アルミニウム製のサイドパネルアウタと鋼製のサイドシルとの合わせ面において異種金属同士が接触することにより、電食が発生し易くなる。このため、従来、車両側部における電食の発生を抑制するための技術が種々提案されている。
例えば特許文献1には、鋼製のサイドシルと、サイドシルと接合部で接合されるアルミニウム製のサイドパネルアウタと、接合部よりも車両下側に形成された取付孔と、取付孔に挿入凸部を挿入することにより取り付けられる外装部材と、を有する構成が開示されている。特許文献1に記載の技術によれば、外装部材の取付け用の取付孔が接合部よりも車両下側に形成されているので、サイドシルの車両外側の側壁部とサイドパネルアウタとの間の閉断面内への水の侵入を抑制することができるとされている。
特開2019−26061号公報
ところで、これらの部材は車両側部の下部に配置されるため、路面に面する被水環境下に晒される。このため、サイドシルとサイドパネルアウタとの間の袋断面部内へ侵入した水が袋断面部下端の合わせ面に溜まり続け、電食を引き起こすおそれがある。よって、さらなる電食発生の抑制が要求されていた。
そこで、本発明は、従来技術と比較して、電食の発生を一層抑制した車体側部構造及び車体側部構造の製造方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、請求項1に記載の発明に係る車体側部構造(例えば、実施形態における車体側部構造1)は、アルミニウム合金製のサイドパネルアウタ(例えば、実施形態におけるサイドパネルアウタ2)と、前記サイドパネルアウタより車幅方向の内側に設けられ、前記サイドパネルアウタより下方に位置する縦壁(例えば、実施形態におけるスチフナ縦壁部25c)を含む鋼製のサイドシルスチフナ(例えば、実施形態におけるサイドシルスチフナ25)と、前記サイドパネルアウタの下端部と接合されて第一接合部(例えば、実施形態における第一接合部31)を形成するとともに、前記サイドシルスチフナの前記縦壁と接合されて第二接合部(例えば、実施形態における第二接合部32)を形成することにより、前記サイドパネルアウタと前記サイドシルスチフナとを連結する鋼製の延長片(例えば、実施形態における延長片5)と、前記サイドパネルアウタ、前記サイドシルスチフナ及び前記延長片に囲まれて形成される袋断面部(例えば、実施形態における袋断面部7)と、を備えることを特徴としている。
また、請求項2に記載の発明に係る車体側部構造は、前記第一接合部において、前記延長片は、前記サイドパネルアウタより前記車幅方向の外側に位置していることを特徴としている。
また、請求項3に記載の発明に係る車体側部構造は、前記第一接合部は、前記袋断面部内に突出する内シーラ(例えば、実施形態における内シーラ33)を有することを特徴としている。
また、請求項4に記載の発明に係る車体側部構造は、前記第一接合部は、前記延長片の上端部において、前記車幅方向の外側に露出する外シーラ(例えば、実施形態における外シーラ34)を有することを特徴としている。
また、請求項5に記載の発明に係る車体側部構造は、前記第一接合部及び前記第二接合部の少なくとも一方は、接着結合と、機械的結合と、を併用して形成されるとともに、前記車幅方向の外側から外装部材(例えば、実施形態における外装部材6)により覆われることを特徴としている。
また、請求項6に記載の発明に係る車体側部構造は、前記サイドシルスチフナには、前記袋断面部と連通する孔(例えば、実施形態における孔27)が形成され、前記孔は、蓋体(例えば、実施形態における蓋体28)により覆われていることを特徴としている。
また、請求項7に記載の発明に係る車体側部構造は、前記サイドパネルアウタは、車体のドア開口(例えば、実施形態におけるドア開口11)を形成する開口フランジ(例えば、実施形態における開口フランジ10)のうち、上部から後部に亘る第一領域(例えば、実施形態における第一領域21)に設けられ、前記第一領域は、前記サイドパネルアウタと、前記サイドシルスチフナを含む補強部材(例えば、実施形態における補強部材4)と、前記補強部材より前記車幅方向の内側に設けられる鋼製のインナパネル(例えば、実施形態におけるインナパネル3)と、が重ねられた3層構造となっており、前記開口フランジにおける前記第一領域以外の前部及び下部の第二領域(例えば、実施形態における第二領域22)は、前記補強部材と、前記インナパネルと、が重ねられた2層構造となっていることを特徴としている。
また、請求項8に記載の発明に係る車体側部構造は、前記補強部材のうち、前記第一領域に対応する部分の強度は、前記第二領域に対応する部分の強度より低いことを特徴としている。
また、請求項9に記載の発明に係る車体側部構造は、前記開口フランジは環状に周回し、前記サイドパネルアウタ及び前記サイドシルスチフナは、機械的結合により互いに結合される機械的結合部(例えば、実施形態における機械的結合部41)と、溶接により互いに結合される抵抗溶接部(例えば、実施形態における抵抗溶接部42)と、を有し、前記機械的結合部と前記抵抗溶接部とは、前記開口フランジの周回方向に沿って連続して設けられることを特徴としている。
請求項10に記載の発明に係る車体側部構造の製造方法は、上述の車体側部構造を製造するための車体側部構造の製造方法であって、前記サイドパネルアウタと前記補強部材とを機械的結合により結合して車体側部ユニットを形成する側部ユニット形成工程と、前記インナパネルをフロアに結合するフロア結合工程と、を有し、前記フロア結合工程は、フロアを基準として複数の部材を取り付けることにより車体を製造するメインライン(例えば、実施形態におけるメインライン51)に設けられ、前記側部ユニット形成工程は、前記メインラインとは異なるサブライン(例えば、実施形態におけるサブライン52)に設けられることを特徴としている。
本発明の請求項1に記載の車体側部構造によれば、鋼製の延長片は、第一接合部においてアルミニウム合金製のサイドパネルアウタと接合され、第一接合部より下方に位置する第二接合部において鋼製のサイドシルスチフナと接合される。これにより、延長片を介してサイドパネルアウタとサイドシルスチフナとを連結できる。また、袋断面部の下端部に位置する第二接合部の合わせ面は、鋼材同士、すなわち同材同士の合わせ面となる。これにより、袋断面部内へ侵入した水が袋断面部の下端部に溜まり続けた場合であっても、袋断面部の下端部で異種金属同士が接合される従来技術と比較して、第二接合部における電食の発生を抑制できる。
したがって、従来技術と比較して、電食の発生を一層抑制した車体側部構造を提供できる。
本発明の請求項2に記載の車体側部構造によれば、延長片のうち、サイドパネルアウタと第一接合部において接合される上端部は、袋断面部より外側に露出している。このため、延長片の上端部が袋断面部内に位置する場合と比較して、延長片の上端部にシーラ等の防水部材を配置し易く、かつこれらの管理が行いやすい。このように延長片の上端部に適切な状態で防水処理を施すことにより、例えば袋断面部の側面(サイドパネルアウタの側面)を伝って上方から下方へ降りてくる水が延長片の上端部に溜まることを抑制できる。よって、第一接合部において、延長片の上端部に水が溜まることによる電食の発生を抑制できる。
本発明の請求項3に記載の車体側部構造によれば、第一接合部において、袋断面部の内側には内シーラが設けられている。内シーラは、例えば接合前にサイドパネルアウタと延長片との間に塗布され、接合時の圧力により延ばされて袋断面部内にはみ出し形成される。このような内シーラを用いてサイドパネルアウタと延長片との境界部分をシールすることにより、第一接合部における異種金属同士の合わせ面に水が侵入することを抑制できる。よって、第一接合部における電食の発生を抑制できる。
本発明の請求項4に記載の車体側部構造によれば、延長片の上端部に外シーラが設けられる。延長片はサイドパネルアウタより車幅方向の外側に位置するので、延長片の上端部に外シーラを容易に配置できる。また、外シーラの塗布量等を容易に管理することができる。袋断面部の外側に外シーラを設けることにより、袋断面部の外側から第一接合部の合わせ面に水が侵入することを抑制できる。よって、より一層第一接合部における電食の発生を抑制できる。
本発明の請求項5に記載の車体側部構造によれば、第一接合部又は第二接合部は、接着により2部材を接合する接着結合と、機械的結合により2部材を接合する機械的結合と、を併用して形成される。このように、複数の結合方法を併用して各部材同士が接合されるので、いずれか一方の結合方法のみにより各部材同士が接合される場合と比較して、接合部における接合強度を高めることができる。また、これらの接合部は、車幅方向の外側から外装部材により覆われている。このため、機械的結合が施されたことによる外観品質の低下を抑制し、車体側部構造の外観品質を良好に維持することができる。よって、接合強度の向上及び外観品質の向上を両立した車体側部構造とすることができる。
本発明の請求項6に記載の車体側部構造によれば、サイドシルスチフナに形成された孔を通じて電着塗料等を袋断面部内に導入又は袋断面部内から排出できる。これらの孔に蓋体を配置することにより、袋断面部内に侵入した水に対して、異種金属同士の合わせ面である接合部への被水防止を図ることができる。
本発明の請求項7に記載の車体側部構造によれば、開口フランジの上部から後部に亘る第一領域にアルミニウム合金製のサイドパネルアウタが設けられることにより、車体側部を軽量化できる。一方、開口フランジの前部及び下部と対応する第二領域は、鋼製の補強部材及びインナパネルが重ねられて形成される。これにより、高い耐衝撃性能が求められる開口フランジの前部及び下部において、耐衝撃性能を高めた車体側部構造とすることができる。
本発明の請求項8に記載の車体側部構造によれば、補強部材のうち第一領域に対応する部分の強度は、補強部材のうち第二領域に対応する部分の強度より低い。第一領域に位置する補強部材は、例えば第二領域に位置する補強部材と比較して板厚が薄く形成されることにより、第二領域よりも低強度に形成される。このように第一領域に位置する補強部材の板厚を薄くすることで、開口フランジの上部と対応する部分の軽量化を図ることができる。同様に、第一領域に位置する補強部材は、例えば第二領域に位置する補強部材と比較して比重の小さい脆弱な材料により形成されてもよい。このように第一領域に位置する補強部材の材料を比重の小さい材料とすることで、開口フランジの上部と対応する部分のさらなる軽量化を図ることができる。一方、乗員が乗るために第一領域と比較して高い耐衝撃性能が要求される第二領域は、第一領域より高強度に形成されている。これにより、第二領域において高い耐衝撃性能を有するとともに、第一領域において好適に軽量化した車体側部構造とすることができる。
本発明の請求項9に記載の車体側部構造によれば、機械的結合部と抵抗溶接部とが開口フランジの周回方向に沿って連続しているので、開口フランジの縁部における接合強度を向上できる。これにより、開口フランジ全体の強度を向上できる。
本発明の請求項10に記載の車体側部構造の製造方法によれば、側部ユニット形成工程と、フロア結合工程と、により車体側部構造が製造される。フロア結合工程は、車体の製造ラインにおけるメインラインに設けられ、側部ユニット形成工程は、車体の製造ラインにおけるサブラインに設けられる。これにより、側部ユニット形成工程を追加する際に、既存の製造設備を大幅に変更することなく、サブラインを追加することにより容易に側部ユニット形成工程を製造ラインに組み込むことができる。よって、既存の設備を有効に利用した、汎用性の高い車体側部構造の製造方法とすることができる。
したがって、従来技術と比較して電食の発生を一層抑制した車体側部構造を容易に製造可能な、汎用性の高い車体側部構造の製造方法を提供できる。
実施形態に係る車体側部構造の正面図。 実施形態に係る車体側部構造の上面図。 図1のIII−III線に沿う断面図。 実施形態に係るセンターピラーの断面斜視図。 図1のV−V線に沿う断面図。 図5のVI部拡大図。 図6のVII部拡大図。 図7のVIII−VIII線に沿う断面図。 図1のIX−IX線に沿う断面図。 実施形態に係る車体側部構造の製造方法を示す説明図。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。以下の説明において、図中の矢印FRは車体前方を指し、矢印UPは車体上方を指し、矢印OUTは車体の車幅方向外側を指している。
(車体側部構造)
図1は、実施形態に係る車体側部構造1の正面図である。図2は、実施形態に係る車体側部構造1の上面図である。
図1及び図2に示すように、車体側部構造1は、複数のドア開口11を形成する開口フランジ10を備える。開口フランジ10は、車体の両側部に左右一対設けられている。車体側部構造1は、フロントピラー14と、センターピラー15と、リアピラー16と、ルーフサイド部12と、ロッカ部13と、を有する。
フロントピラー14、センターピラー15、及びリアピラー16は、車体の前方から後方に向かって順に配設されている。フロントピラー14、センターピラー15、及びリアピラー16は、それぞれ上下方向に沿って延びている。フロントピラー14とセンターピラー15との間に前側ドアのドア開口11が設けられている。センターピラー15とリアピラー16との間に後側ドアのドア開口11が設けられている。
ルーフサイド部12は、開口フランジ10の上部を形成している。ルーフサイド部12には、フロントピラー14、センターピラー15、及びリアピラー16の上端部が接続されている。ルーフサイド部12は、前後方向に沿って延びている。ルーフサイド部12は、車体の上方を覆うルーフパネル17と接続されている。
ロッカ部13は、開口フランジ10の下部を形成している。ロッカ部13には、フロントピラー14、センターピラー15、及びリアピラー16の下端部が接続されている。ロッカ部13は、前後方向に沿って延びている。
このように形成された車体側部構造1のうち、各ドア開口11の縁部に沿って環状に周回する縁部分が開口フランジ10となっている。車体側部構造1(開口フランジ10)は、サイドパネルアウタ2と、インナパネル3と、補強部材4と、延長片5と、を備える。
図3は、図1のIII−III線に沿う断面図である。図4は、実施形態に係るセンターピラー15の断面斜視図である。
図1及び図3に示すように、開口フランジ10の上部から後部に亘る第一領域21(図1の斜線で示す領域参照)には、サイドパネルアウタ2が設けられている。第一領域21は、車幅方向から見てルーフサイド部12、リアピラー16、及びロッカ部13の後端部を含む領域である。サイドパネルアウタ2は、アルミニウム合金により形成されている。サイドパネルアウタ2は、開口フランジ10における車幅方向の最も外側に配置されている。図3に示すように、サイドパネルアウタ2は、ルーフサイド部12において、車幅方向の外側及び上方の間の斜め方向に向けて凸となる断面ハット状に形成されている。断面ハット状に形成されたサイドパネルアウタ2の車幅方向内側の端部は、ルーフパネル17(図2参照)と接続されている。
インナパネル3は、サイドパネルアウタ2より車幅方向の内側に設けられている。インナパネル3は、鋼製の材料により形成されている。具体的に、インナパネル3は、鋼板を折り曲げて形成されている。ルーフサイド部12を形成するインナパネル3の縁部は、アウタパネルの両端のフランジと重ねられた状態で結合部40により結合されている。これによりインナパネル3は、断面ハット状に形成されたサイドパネルアウタ2の開口を覆っている。
補強部材4は、車幅方向においてサイドパネルアウタ2とインナパネル3との間に設けられている。補強部材4は、鋼製の材料により形成されている。具体的に、補強部材4は、鋼板を折り曲げて形成されている。ルーフサイド部12において、補強部材4は、車幅方向の外側及び上方の間の斜め方向に向けて凸となる断面ハット状に形成されている。車幅方向の内側及び外側に位置する補強部材4の両フランジは、サイドパネルアウタ2及びインナパネル3に挟まれた状態で結合部40において結合されている。つまり、結合部40では、内側から順にインナパネル3、補強部材4及びサイドパネルアウタ2が3枚重ねられている。3枚の部材が重ねられて結合された状態で、補強部材4の開口をインナパネル3が覆うことにより、補強部材4とインナパネル3との間に閉断面23が形成されている。
図1及び図4に示すように、インナパネル3及び補強部材4は、開口フランジ10の第一領域21及び第一領域21以外の第二領域22を含む全領域に設けられている。第二領域22は、フロントピラー14、センターピラー15及びロッカ部13を含む領域である。換言すれば、第二領域22は、正面視において、開口フランジ10全体のうちサイドパネルアウタ2が設けられていない領域である。
図4に示すように、第一領域21は、サイドパネルアウタ2と、補強部材4と、インナパネル3と、が重ねられた3層構造となっている。第二領域22は、補強部材4と、インナパネル3と、が重ねられた2層構造となっている。
センターピラー15等が位置する第二領域22において、インナパネル3は、車幅方向の内側に凸となる断面ハット状に形成されている。第二領域22において、補強部材4は、車幅方向の外側に凸となる断面ハット状に形成されている。このように形成されたインナパネル3及び補強部材4は、開口同士が向き合って配置されることにより、閉断面を形成している。
補強部材4のうち、第一領域21に対応する部分の強度は、第二領域22に対応する部分の強度より低くなるように形成されている。本実施形態において、第一領域21に設けられた補強部材4の板厚は、第二領域22に設けられた補強部材4の板厚より薄く形成される。これにより、第二領域22と比較して第一領域21における補強部材4の強度が低くなっている。
なお、第二領域22と比較して第一領域21の補強部材4を低強度とする手段については、上述の板厚を変更する手段に限定されない。例えば、第二領域22の補強部材4と比較して比重の小さい脆弱な材料を用いることにより、第一領域21における補強部材4の強度を低下させてもよい。また、第一領域21の補強部材4に切欠き等を形成することで強度を低下させてもよい。これらの手段を併用してもよい。
図5は、図1のV−V線に沿う断面図である。図6は、図5のVI部拡大図である。図7は、図6のVII部拡大図である。
次に、開口フランジ10の下部に位置するロッカ部13の構成について説明する。
図5に示すように、ロッカ部13において、インナパネル3は、車幅方向の内側に凸となる断面ハット状に形成されたサイドシルインナ19を形成している。ロッカ部13において、補強部材4は、車幅方向の外側に凸となる断面ハット状に形成されたサイドシルスチフナ25を形成している。
具体的に、サイドシルインナ19は、インナ上フランジ19aと、インナ上壁部19bと、インナ縦壁部19cと、インナ下壁部19dと、インナ下フランジ19eと、を有する。インナ上フランジ19aは、上下方向に沿って延びている。インナ上壁部19bは、インナ上フランジ19aの下端部から屈曲されて車幅方向の内側へ延びている。インナ縦壁部19cは、インナ上壁部19bの車幅方向内側の端部から屈曲されて下方へ延びている。インナ下壁部19dは、インナ縦壁部19cの下端部から屈曲されて車幅方向の外側へ延びている。インナ下フランジ19eは、インナ下壁部19dの車幅方向外側の端部から屈曲されて下方へ延びている。
サイドシルスチフナ25は、サイドシルインナ19より車幅方向の外側に配置されている。サイドシルスチフナ25は、スチフナ上フランジ25aと、スチフナ上壁部25bと、スチフナ縦壁部25c(請求項の縦壁)と、スチフナ下壁部25dと、スチフナ下フランジ25eと、を有する。スチフナ上フランジ25aは、上下方向に沿って延びている。スチフナ上フランジ25aは、インナ上フランジ19aと対向して設けられている。スチフナ上壁部25bは、スチフナ上フランジ25aの下端部から屈曲されて車幅方向の外側へ延びている。スチフナ縦壁部25cは、スチフナ上壁部25bの車幅方向外側の端部から屈曲されて下方へ延びている。スチフナ下壁部25dは、スチフナ縦壁部25cの下端部から屈曲されて車幅方向の内側へ延びている。スチフナ下フランジ25eは、スチフナ下壁部25dの車幅方向内側の端部から屈曲されて下方へ延びている。スチフナ下フランジ25eは、インナ下フランジ19eと対向して設けられている。
サイドシルインナ19及びサイドシルスチフナ25は、鋼製の材料により形成されている。インナ上フランジ19aとスチフナ上フランジ25aとが接続され、インナ下フランジ19eとスチフナ下フランジ25eとが接続されることにより、サイドシルインナ19とサイドシルスチフナ25との間に断面四角形状の閉断面23が形成されている。鋼製のサイドシルインナ19及びサイドシルスチフナ25が結合されて閉断面23を形成することにより、ロッカ部13は、車幅方向外側からの外力に対して高い耐衝撃性能を有する。
サイドシルスチフナ25は、複数の孔27と、蓋体28と、を有する。
孔27は、閉断面23の内外を連通するようにサイドシルスチフナ25の所定の壁部に設けられている。孔27は、サイドシルスチフナ25を板厚方向に貫通している。本実施形態において、孔27は、スチフナ縦壁部25c及びスチフナ上壁部25bに形成されている。孔27は、サイドシルスチフナ25の前後方向に沿って複数設けられている。これらの孔27は、電着塗料を閉断面23内に導入又は排出するための孔27である。
蓋体28は、閉断面23の内側から孔27を覆っている。蓋体28は、例えば選択的に閉断面23の内外を連通可能なセパレータである。
ロッカ部13において、サイドパネルアウタ2は、サイドシルスチフナ25より車幅方向の外側に設けられている。サイドパネルアウタ2は、サイドシルスチフナ25の上方の一部を車幅方向の外側から覆っている。
具体的に、ロッカ部13を形成するサイドパネルアウタ2は、アウタ上フランジ2aと、アウタ上壁部2bと、アウタ側壁部2cと、を有する。アウタ上フランジ2aは、上下方向に沿って延びている。アウタ上フランジ2aは、スチフナ上フランジ25aと対向して設けられている。アウタ上フランジ2aは、スチフナ上フランジ25aと接続されている。アウタ上壁部2bは、アウタ上フランジ2aの下端部から屈曲されて車幅方向の外側へ延びている。アウタ側壁部2cは、アウタ上壁部2bの車幅方向外側の端部から屈曲されて下方へ延びている。アウタ側壁部2cの下端部は、スチフナ縦壁部25cの上下方向における中央部で終端している。換言すれば、サイドシルスチフナ25のスチフナ縦壁部25cの少なくとも一部は、サイドパネルアウタ2より下方に位置している。
図6に示すように、延長片5は、サイドパネルアウタ2とサイドシルスチフナ25とを接続している。延長片5は、鋼製の材料により形成されている。具体的に、延長片5は、上下方向に延びる鋼板を折り曲げて形成されている。延長片5の上端部は、サイドパネルアウタ2のアウタ側壁部2cと接合されている。延長片5の下端部は、サイドシルスチフナ25のスチフナ縦壁部25cと接合されている。延長片5は、サイドパネルアウタ2におけるアウタ側壁部2cの下端部と接合されて第一接合部31を形成するとともに、サイドシルスチフナ25のスチフナ縦壁部25cと接合されて第二接合部32を形成している。よって、第一接合部31では、鋼とアルミニウム合金との異種金属同士が接合されている。第二接合部32では、鋼材同士、すなわち同材同士が接合されている。サイドパネルアウタ2、サイドシルスチフナ25及び延長片5により囲まれた領域として、袋断面部7が形成されている。袋断面部7は、サイドシルスチフナ25に形成された孔27により閉断面23と連通している。
第一接合部31において、延長片5は、アウタ側壁部2cのうち車幅方向の外側を向く面に取り付けられている。つまり、第一延頂部において、延長片5は、サイドパネルアウタ2より車幅方向の外側に位置している。
図7に示すように、第一接合部31は、袋断面部7内に突出する内シーラ33と、車幅方向の外側に露出する外シーラ34と、を有する。
内シーラ33は、延長片5のうち車幅方向の内側を向く面であって、かつサイドパネルアウタ2の下端部と対応する位置に設けられている。内シーラ33は、製造時においてサイドパネルアウタ2と延長片5とを接合する際に、サイドパネルアウタ2と延長片5との間に配置したシール剤が押圧力によって引き延ばされて袋断面部7側に突出することにより形成される。内シーラ33は、例えば袋断面部7内の水分等が延長片5とサイドパネルアウタ2との合わせ面に侵入することを抑制している。
外シーラ34は、サイドパネルアウタ2のうち車幅方向の外側を向く面であって、かつ延長片5の上端部と対応する位置に設けられている。外シーラ34は、サイドパネルアウタ2と延長片5とを接合した後に、延長片5の上端部を覆うように塗布される金属部材接合用のダストシーラ等である。外シーラ34は、外部から飛散した水分やサイドパネルアウタ2のアウタ側壁部2cを伝って降りてきた水分等が延長片5とサイドパネルアウタ2との合わせ面に侵入することを抑制している。
図6に示すように、第二接合部32は、第一接合部31より下方に設けられている。第二接合部32は、袋断面部7の下端部に設けられている。第二接合部32は、第一接合部31が設けられる上端部から下方へ向かうにつれて延長片5が車幅方向の内側へ位置するように屈曲形成されることにより、第一接合部31より車幅方向の内側に設けられている。第二接合部32において、延長片5は、スチフナ縦壁部25cのうち車幅方向の外側を向く面に取り付けられている。つまり、第二接合部32において、延長片5は、サイドシルスチフナ25より車幅方向の外側に位置している。
図8は、図7のVIII−VIII線に沿う断面図である。
第一接合部31において、サイドパネルアウタ2及び延長片5は、接着結合部43と、機械的結合部41と、を併用して結合されている。
接着結合部43は、第一接合部31におけるサイドパネルアウタ2と延長片5との合わせ面の全面に亘って設けられている。接着結合部43は、合わせ面に接着剤が塗布されることによりサイドパネルアウタ2と延長片5とを結合している。
機械的結合部41は、車体の前後方向に沿って所定の間隔をあけて複数設けられている。機械的結合部41は、カシメやパンチ等により部材を塑性変形させることにより、サイドパネルアウタ2と延長片5とを機械的に結合している。
本実施形態において、第二接合部32には、第一接合部31と同様に接着結合部43及び機械的結合部41が併用して設けられている。第二接合部32に設けられる接着結合部43及び機械的結合部41の構成は、第一接合部31に設けられる接着結合部43及び機械的結合部41の構成と同等となっている。
図5に示すように、機械的結合部41が形成された第一接合部31及び第二接合部32は、車幅方向の外側から外装部材6により覆われている。外装部材6は、外部に露出される意匠部材である。外装部材6は、機械的結合部41が形成されることによるロッカ部13の外観品質の低下を抑制する機能を果たしている。
図9は、図1のIX−IX線に沿う断面図である。
図1に示すように、開口フランジ10は、ドア開口11を囲むように環状に周回して形成されている。ドア開口11の内周部と対応する開口フランジ10の縁部には、複数の結合部40が設けられている。結合部40は、サイドパネルアウタ2、補強部材4(サイドシルスチフナ25)及びインナパネル3(サイドシルインナ19)を結合している。結合部40は、開口フランジ10の周回方向に沿って連続して設けられている。
結合部40は、接着結合部43と、機械的結合部41と、抵抗溶接部42と、を有する。
接着結合部43は、サイドパネルアウタ2と補強部材4との間の合わせ面に設けられている。接着結合部43は、合わせ面に接着剤が塗布されることによりサイドパネルアウタ2と補強部材4とを結合している。接着結合部43は、アルミニウム合金製のサイドパネルアウタ2と鋼製の補強部材4との間に設けられることにより、サイドパネルアウタ2と補強部材4との異種金属同士が接触することによる電食の発生を抑制する機能を果たしている。
機械的結合部41は、開口フランジ10の周回方向に沿って所定の間隔をあけて複数設けられている。機械的結合部41は、カシメやパンチ等により部材を塑性変形させることにより、サイドパネルアウタ2と補強部材4とを機械的に結合している。
抵抗溶接部42は、開口フランジ10の周回方向において、機械的結合部41の間に設けられている。抵抗溶接部42は、開口フランジ10の周回方向に沿って複数設けられている。抵抗溶接部42は、材料による電気抵抗の違いを利用して、補強部材4とインナパネル3とを溶接している。本実施形態において、インナパネル3は、上述の接着結合部43及び機械的結合部41によりサイドパネルアウタ2と接合された状態の補強部材4に対して溶接される。補強部材4とインナパネル3との溶接時には、サイドパネルアウタ2、補強部材4及びインナパネル3が順に重ねられた状態で、サイドパネルアウタ2とインナパネル3に溶接用治具を接触させる。これにより、アルミニウムと比較して電気抵抗の大きい鋼製のインナパネル3及び補強部材4間で溶接が行われる。
(車体側部構造の製造方法)
次に、上述の車体側部構造1を製造するための車体側部構造1の製造方法について説明する。
図10は、実施形態に係る車体側部構造1の製造方法を示す説明図である。
車体側部構造1の製造方法は、側部ユニット形成工程と、フロア結合工程と、を有する。
側部ユニット形成工程では、サイドパネルアウタ2と補強部材4とを機械的結合により結合して車体側部ユニット(不図示)を形成する。車体側部ユニットは、例えば上述の車体側部構造1においてインナパネル3を有する前の状態の開口フランジ10である。
フロア結合工程では、側部ユニット形成工程の後、インナパネル3をフロアに結合する。
このように側部ユニット形成工程とフロア結合工程とを経ることにより、車体側部構造1が製造される。
図10に示すように、フロア結合工程は、フロアを基準として複数の部材を取り付けることにより車体側部構造1を有する車体を製造するメインライン51に設けられている。側部ユニット形成工程は、メインライン51とは異なるサブライン52に設けられている。
(作用、効果)
次に、上述の車体側部構造1及び車体側部構造1の製造方法の作用、効果について説明する。
本実施形態の車体側部構造1によれば、鋼製の延長片5は、第一接合部31においてアルミニウム合金製のサイドパネルアウタ2と接合され、第一接合部31より下方に位置する第二接合部32において鋼製のサイドシルスチフナ25と接合される。これにより、延長片5を介してサイドパネルアウタ2とサイドシルスチフナ25とを連結できる。また、袋断面部7の下端部に位置する第二接合部32の合わせ面は、鋼材同士、すなわち同材同士の合わせ面となる。これにより、袋断面部7内へ侵入した水が袋断面部7の下端部に溜まり続けた場合であっても、袋断面部7の下端部で異種金属同士が接合される従来技術と比較して、第二接合部32における電食の発生を抑制できる。
したがって、従来技術と比較して、電食の発生を一層抑制した車体側部構造1を提供できる。
第一接合部31において、延長片5は、サイドパネルアウタ2より車幅方向の外側に位置している。これにより、延長片5のうち、サイドパネルアウタ2と第一接合部31において接合される上端部は、袋断面部7より外側に露出している。このため、延長片5の上端部が袋断面部7内に位置する場合と比較して、延長片5の上端部にシーラ等の防水部材を配置し易く、かつこれらの管理が行いやすい。このように延長片5の上端部に適切な状態で防水処理を施すことにより、例えば袋断面部7の側面(サイドパネルアウタ2の側面)を伝って上方から下方へ降りてくる水が延長片5の上端部に溜まることを抑制できる。よって、第一接合部31において、延長片5の上端部に水が溜まることによる電食の発生を抑制できる。
第一接合部31において、袋断面部7の内側には内シーラ33が設けられている。内シーラ33は、例えば接合前にサイドパネルアウタ2と延長片5との間に塗布され、接合時の圧力により延ばされて袋断面部7内にはみ出し形成される。このような内シーラ33を用いてサイドパネルアウタ2と延長片5との境界部分をシールすることにより、第一接合部31における異種金属同士の合わせ面に水が侵入することを抑制できる。よって、第一接合部31における電食の発生を抑制できる。
延長片5の上端部には、車幅方向の外側に露出する外シーラ34が設けられる。延長片5はサイドパネルアウタ2より車幅方向の外側に位置するので、延長片5の上端部に外シーラ34を容易に配置できる。また、外シーラ34の塗布量等を容易に管理することができる。袋断面部7の外側に外シーラ34を設けることにより、袋断面部7の外側から第一接合部31の合わせ面に水が侵入することを抑制できる。よって、より一層第一接合部31における電食の発生を抑制できる。
第一接合部31又は第二接合部32は、接着により2部材を接合する接着結合と、機械的結合により2部材を接合する機械的結合と、を併用して形成される。このように、複数の結合方法を併用して各部材同士が接合されるので、いずれか一方の結合方法のみにより各部材同士が接合される場合と比較して、接合部における接合強度を高めることができる。また、これらの接合部31,32は、車幅方向の外側から外装部材6により覆われている。このため、機械的結合が施されたことによる外観品質の低下を抑制し、車体側部構造1の外観品質を良好に維持することができる。よって、接合強度の向上及び外観品質の向上を両立した車体側部構造1とすることができる。
サイドシルスチフナ25には、袋断面部7と連通する孔27が形成され、孔27は、蓋体28により覆われている、これにより、サイドシルスチフナ25に形成された孔27を通じて電着塗料等を袋断面部7内に導入又は袋断面部7内から排出できる。これらの孔27に蓋体28を配置することにより、袋断面部7内に侵入した水に対して、異種金属同士の合わせ面である接合部への被水防止を図ることができる。
開口フランジ10の第一領域21は、サイドパネルアウタ2、補強部材4及びインナパネル3が重ねられた3層構造となっており、開口フランジ10の第二領域22は、補強部材4及びインナパネル3が重ねられた2層構造となっている。開口フランジ10の上部から後部に亘る第一領域21にアルミニウム合金製のサイドパネルアウタ2が設けられることにより、車体側部を軽量化できる。一方、開口フランジ10の前部及び下部と対応する第二領域22は、鋼製の補強部材4及びインナパネル3が重ねられて形成される。これにより、高い耐衝撃性能が求められる開口フランジ10の前部及び下部において、耐衝撃性能を高めた車体側部構造1とすることができる。
補強部材4のうち第一領域21に対応する部分の強度は、補強部材4のうち第二領域22に対応する部分の強度より低い。第一領域21に位置する補強部材4は、例えば第二領域22に位置する補強部材4と比較して板厚が薄く形成されることにより、第二領域22よりも低強度に形成される。このように第一領域21に位置する補強部材4の板厚を薄くすることで、開口フランジ10の上部と対応する部分の軽量化を図ることができる。同様に、第一領域21に位置する補強部材4は、例えば第二領域22に位置する補強部材4と比較して比重の小さい脆弱な材料により形成されてもよい。このように第一領域21に位置する補強部材4の材料を比重の小さい材料とすることで、開口フランジ10の上部と対応する部分のさらなる軽量化を図ることができる。一方、乗員が乗るために第一領域21と比較して高い耐衝撃性能が要求される第二領域22は、第一領域21より高強度に形成されている。これにより、第二領域22において高い耐衝撃性能を有するとともに、第一領域21において好適に軽量化した車体側部構造1とすることができる。
開口フランジ10は、機械的結合部41及び抵抗溶接部42を有する。機械的結合部41と抵抗溶接部42とが開口フランジ10の周回方向に沿って連続しているので、開口フランジ10の縁部における接合強度を向上できる。これにより、開口フランジ10全体の強度を向上できる。
本実施形態の車体側部構造1の製造方法によれば、側部ユニット形成工程と、フロア結合工程と、により車体側部構造1が製造される。フロア結合工程は、車体の製造ラインにおけるメインライン51に設けられ、側部ユニット形成工程は、車体の製造ラインにおけるサブライン52に設けられる。これにより、側部ユニット形成工程を追加する際に、既存の製造設備を大幅に変更することなく、サブライン52を追加することにより容易に側部ユニット形成工程を製造ラインに組み込むことができる。よって、既存の設備を有効に利用した、汎用性の高い車体側部構造1の製造方法とすることができる。
したがって、従来技術と比較して電食の発生を一層抑制した車体側部構造1を容易に製造可能な、汎用性の高い車体側部構造1の製造方法を提供できる。
なお、本発明の技術範囲は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
上述の実施形態では、第一接合部31及び第二接合部32において、それぞれ接着結合部43と機械的結合部41とが併用して形成される構成について説明したが、これに限られない。第一接合部31及び第二接合部32の少なくとも一方において接着結合部43及び機械的結合部41が併用して設けられていればよく、第一接合部31及び第二接合部32の他方は、接着結合部43又は機械的結合部41を有していてもよい。すなわち、例えば第一接合部31は接着結合部43及び機械的結合部41を有し、第二接合部32は接着結合部43のみを有する構成としてもよい。この場合、外装部材6は、機械的結合部41が形成された第一接合部31のみを覆うように設けられてもよい。
上述の実施形態では、第一接合部31が内シーラ33及び外シーラ34を有する構成について説明したが、第二接合部32にも別途シーラを設けてもよい。
サイドシルスチフナ25に形成される孔27の位置及び個数は、上述の実施形態における位置及び個数に限定されない。
図2に示すように、ルーフパネル17における窓孔18の縁部においても、開口フランジ10の縁部と同様に接着結合部43や機械的結合部41等の結合部40が設けられていてもよい。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上述した実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上述した実施形態を適宜組み合わせてもよい。
1 車体側部構造
2 サイドパネルアウタ
3 インナパネル
4 補強部材
5 延長片
6 外装部材
7 袋断面部
10 開口フランジ
11 ドア開口
21 第一領域
22 第二領域
25 サイドシルスチフナ
25c スチフナ縦壁部(縦壁)
27 孔
28 蓋体
31 第一接合部
32 第二接合部
33 内シーラ
34 外シーラ
41 機械的結合部
42 抵抗溶接部
51 メインライン
52 サブライン

Claims (10)

  1. アルミニウム合金製のサイドパネルアウタと、
    前記サイドパネルアウタより車幅方向の内側に設けられ、前記サイドパネルアウタより下方に位置する縦壁を含む鋼製のサイドシルスチフナと、
    前記サイドパネルアウタの下端部と接合されて第一接合部を形成するとともに、前記サイドシルスチフナの前記縦壁と接合されて第二接合部を形成することにより、前記サイドパネルアウタと前記サイドシルスチフナとを連結する鋼製の延長片と、
    前記サイドパネルアウタ、前記サイドシルスチフナ及び前記延長片に囲まれて形成される袋断面部と、
    を備えることを特徴とする車体側部構造。
  2. 前記第一接合部において、前記延長片は、前記サイドパネルアウタより前記車幅方向の外側に位置していることを特徴とする請求項1に記載の車体側部構造。
  3. 前記第一接合部は、前記袋断面部内に突出する内シーラを有することを特徴とする請求項2に記載の車体側部構造。
  4. 前記第一接合部は、前記延長片の上端部において、前記車幅方向の外側に露出する外シーラを有することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の車体側部構造。
  5. 前記第一接合部及び前記第二接合部の少なくとも一方は、接着結合と、機械的結合と、を併用して形成されるとともに、前記車幅方向の外側から外装部材により覆われることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の車体側部構造。
  6. 前記サイドシルスチフナには、前記袋断面部と連通する孔が形成され、
    前記孔は、蓋体により覆われていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の車体側部構造。
  7. 前記サイドパネルアウタは、車体のドア開口を形成する開口フランジのうち、上部から後部に亘る第一領域に設けられ、
    前記第一領域は、前記サイドパネルアウタと、前記サイドシルスチフナを含む補強部材と、前記補強部材より前記車幅方向の内側に設けられる鋼製のインナパネルと、が重ねられた3層構造となっており、
    前記開口フランジにおける前記第一領域以外の前部及び下部の第二領域は、前記補強部材と、前記インナパネルと、が重ねられた2層構造となっていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の車体側部構造。
  8. 前記補強部材のうち、前記第一領域に対応する部分の強度は、前記第二領域に対応する部分の強度より低いことを特徴とする請求項7に記載の車体側部構造。
  9. 前記開口フランジは環状に周回し、
    前記サイドパネルアウタ及び前記サイドシルスチフナは、機械的結合により互いに結合される機械的結合部と、溶接により互いに結合される抵抗溶接部と、を有し、
    前記機械的結合部と前記抵抗溶接部とは、前記開口フランジの周回方向に沿って連続して設けられることを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の車体側部構造。
  10. 請求項9に記載の車体側部構造を製造するための車体側部構造の製造方法であって、
    前記サイドパネルアウタと前記補強部材とを機械的結合により結合して車体側部ユニットを形成する側部ユニット形成工程と、
    前記インナパネルをフロアに結合するフロア結合工程と、
    を有し、
    前記フロア結合工程は、フロアを基準として複数の部材を取り付けることにより車体を製造するメインラインに設けられ、
    前記側部ユニット形成工程は、前記メインラインとは異なるサブラインに設けられることを特徴とする車体側部構造の製造方法。
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