JP6984170B2 - 燃料電池システム - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池システムに関する。
従来、この種の燃料電池システムとしては、燃焼排ガス中の水蒸気を貯湯水との熱交換で凝縮し凝縮水を生成する熱交換器(凝縮器)と、熱交換器から供給された凝縮水を貯蔵する水タンクと、水タンクに設けられ凝縮水の導電率を検出する導電率計と、水タンクの凝縮水を加熱する水タンク凍結防止ヒータと、を備えるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。このシステムでは、導電率計によって検出された凝縮水の導電率が所定値以上である場合には、水タンク凍結防止ヒータを加熱させて凝縮水を加熱し、加熱により凝縮水の導電率が低下したときには凝縮水に溶存する炭酸ガスに起因して導電率が上昇したと判断し、加熱によっても凝縮水の導電率が低下しないときには、凝縮器の破損により導電率の比較的高い熱媒体が水タンクに流入したと判断している。
また、タンク内の水を蒸発部に供給する供給通路において蒸発部の入口ポートの直前の水の水位を検知する水センサを備えるものが提案されている(例えば、特許文献2参照)。このシステムでは、燃焼部の着火前に水センサの検知信号に基づいて供給通路における原料水の水位を蒸発部の入口ポートの直前に設定し、燃焼部の着火後に適正なタイミングで蒸発部に水を供給する。これにより、水不足によるコーキング(改質触媒の機能不能)や水過多による失活(改質触媒の性能低下)を防止している。
特開2015−122251号公報 特開2012−133915号公報
上述したように、固体酸化物形燃料電池では、原燃料ガスを改質ガスに改質する際に気化した水として伝導度の低い純水化したものを用いるため、導電率(伝導度)を検出するセンサが必要となる。また、蒸発部(気化器)に適正なタイミングで水を供給するために蒸発部(気化器)の水供給流路の入力ポート近傍に水の有無を検出するセンサも必要となる。このため、2つのセンサを必要とするため、部品点数の増加や設置場所の確保、コストの増大を招いてしまう。一方、燃料電池システムでは、必要なセンサを省略すると、システムの運転に支障が生じる場合がある。
本発明の燃料電池システムは、センサ数を低減しつつシステムを適正に運転することを主目的とする。
本発明の燃料電池システムは、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の燃料電池システムは、
水素を含む改質ガスと酸素を含む酸化剤ガスとに基づいて発電する燃料電池を備える燃料電池システムであって、
水を蓄える水タンクと、
前記水タンクからの水供給流路に導電性の高い材料で形成された取付部材を介して接続され、前記水タンクから供給される水を気化する気化器と、
原燃料ガスを前記気化器により気化された水を用いて改質して前記改質ガスを生成する改質器と、
前記燃料電池の排ガスと冷媒との熱交換により排ガス中の水を凝縮して前記水タンクに供給する熱交換器と、
前記取付部材に接触するように取り付けられ、一対の電極を有し、前記一対の電極における静電容量値を検出する静電容量検出器と、
前記静電容量検出器により検出された静電容量値が閾値未満のときにシステムを停止する制御装置と、
を備えることを要旨とする。
この本発明の燃料電池システムでは、気化器は導電性の高い材料で形成された取付部材を介して水タンクからの水供給流路に接続されており、一対の電極を有する静電容量検出器が取付部材に接するように取り付けられている。燃料電池システムでは、気化器に供給する水は純水化されている必要があるため、その伝導度は10μS/cm以下である。このため、静電容量検出器における水と取付部材とは絶縁された状態となるから、静電容量検出器が取付部材に接触して取り付けられていても水本来の静電容量値を検出することができる。このため、静電容量検出器により検出された静電容量値が水の有無を判定するために予め定められた閾値以上のときには静電容量検出器に水が存在する(気化器に水が供給されている)と判定することができ、静電容量検出器により検出された静電容量値が閾値未満のときには静電容量検出器に水が存在しない(気化器に水が供給されていない)と判定することができる。また、水に水道水などが混入すると伝導度が大きくなる。この場合、高伝導度の水を介して取付部材に静電容量検出器の電極間の静電容量の電荷が移動するため、静電容量検出器により検出される静電容量値は小さくなり、静電容量検出器に水が存在しているにも拘わらず、静電容量値が閾値未満となる。したがって、静電容量検出器により検出された静電容量値が閾値以上のときには静電容量検出器に水が存在する(気化器に水が供給されている)と共に水の伝導度が許容値以下であると判定することができ、静電容量検出器により検出された静電容量値が閾値未満のときには静電容量検出器に水が存在しない(気化器に水が供給されていない)か、水の伝導度が許容値を超えていると判定することができる。これにより、静電容量検出器が水の有無を検出するセンサと水の伝導度が許容値以下であるか否かを検出するセンサの2つのセンサの機能を兼ねることができる。そして、本発明の燃料電池システムでは、静電容量検出器により検出された静電容量値が閾値未満のときにシステムを停止する。これにより、システムを適正に運転することができる。これらの結果、センサ数を低減しつつシステムを適正に運転することができる。なお、取付部材は、システムのアースに接続されているものとしてもよい。
本発明の燃料電池システムにおいて、前記水供給流路に取り付けられた水ポンプを有し、前記制御装置は、前記水ポンプを駆動した状態で一定時間に亘って前記静電容量検出器により検出された静電容量値が閾値未満のときにシステムを停止するものとしてもよい。こうすれば、より適正にシステムを運転することができる。
実施形態の燃料電池システム10の構成の概略を示す構成図である。 水センサ59の構成の一例を示す構成図である。 水センサ59の構成の一例を示す構成図である。 本実施形態の水センサ59の静電容量値計測値と改質水の伝導度との関係の一例を示す説明図である。 制御装置90のCPU91により実行されるシステム異常検出制御処理の一例を示すフローチャートである。 デューティ設定用マップの一例を示す説明図である。
次に、本発明を実施するための形態について図面を参照しながら説明する。
図1は実施形態の燃料電池システム10の構成の概略を示す構成図であり、図2および図3は実施形態の燃料電池システム10が備える水センサ59の構成の一例を示す構成図である。実施形態の燃料電池システム10は、図1に示すように、水素を含む燃料ガスと酸素を含む酸化剤ガス(エア)との供給を受けて発電する燃料電池スタックFCを有する発電ユニット20と、発電ユニット20の発電に伴って発生する熱を回収して給湯する貯湯タンク101を有する給湯ユニット100と、システム全体を制御する制御装置90とを備える。
発電ユニット20は、改質水と原燃料ガス(例えば天然ガスやLPガス)との供給を受けてこれらを加熱することにより改質水を蒸発させて水蒸気を生成すると共に原燃料ガスを予熱する気化器32と、気化器32からの原燃料ガスを水蒸気改質反応により改質して水素を含む改質ガス(燃料ガス)を生成する改質器33と、改質器33から改質ガス供給管34を介して供給される改質ガスとエアとにより発電する燃料電池スタックFCとを含む発電モジュール30と、気化器32に原燃料ガスを供給する原燃料ガス供給装置40と、燃料電池スタックFCにエアを供給するエア供給装置50と、改質水タンク57内の改質水を気化器32に供給する改質水供給装置55と、発電モジュール30で発生した排熱を回収する排熱回収装置60と、改質水タンク57に必要な水を供給するための自動給水装置70とを備える。
気化器32と改質器33と燃料電池スタックFCは、断熱性材料により形成された箱型のモジュールケース31内に収容されている。モジュールケース31内には、燃料電池スタックFCの起動や、気化器32における水蒸気の生成、改質器33における水蒸気改質反応に必要な熱を供給するための燃焼部35が設けられている。燃焼部35には燃料電池スタックFCを通過した燃料オフガス(アノードオフガス)と酸化剤オフガス(カソードオフガス)とが供給され、これらの混合ガスを点火ヒータ36により点火して燃焼させることにより、燃料電池スタックFCや気化器32、改質器33を加熱する。燃料オフガスおよび酸化剤オフガスの燃焼により生成される燃焼排ガスは、燃焼触媒37を介して熱交換器62へ供給される。燃焼触媒37は、燃焼部35で燃え残った燃料ガスを触媒によって再燃焼させる酸化触媒である。
排熱回収装置60は、発電モジュール30から燃焼排ガスが供給される熱交換器62と貯湯水を貯蔵する貯湯タンク101とを接続して貯湯水の循環路を形成する循環配管61を有する。循環配管61には、循環ポンプ63が設けられており、循環ポンプ63を駆動することにより、熱交換器62による貯湯水と燃焼排ガスとの熱交換により貯湯水を加温すると共に加温した貯湯水を貯湯タンク101へ貯湯する。熱交換器62は凝縮水供給管66を介して改質水タンク57に接続されると共に排気ガス排出管67を介して外気と接続されている。熱交換器62に供給された燃焼排ガスは、貯湯水との熱交換により水蒸気成分が凝縮され、凝縮された水(凝縮水)が図示しない水精製器によって浄化されて改質水タンク57に回収される。また、残りの排気ガス(ガス成分)は、排気ガス排出管67を介して外気へ排出される。
原燃料ガス供給装置40は、ガス供給源1と気化器32とを接続する原燃料ガス供給管41を有する。原燃料ガス供給管41には、ガス供給源1側から順に、原燃料ガス供給弁(2連弁)42,43、オリフィス44、原燃料ガスポンプ45、脱硫器46が設けられており、原燃料ガス供給弁42,43を開弁した状態で原燃料ガスポンプ45を駆動することにより、ガス供給源1からの原燃料ガスを脱硫器46を通過させて気化器32へ供給する。気化器32へ供給された原燃料ガスは、気化器32を経て改質器33へ供給され、改質ガス(燃料ガス)へと改質される。脱硫器46は、原燃料ガスに含まれる硫黄化合物を除去するものであり、例えば、硫黄化合物をゼオライトなどの吸着剤に吸着させて除去する常温脱硫方式などを採用することができる。また、原燃料ガス供給管41の原燃料ガス供給弁43とオリフィス44との間には、当該原料ガス供給管41内の原燃料ガスの圧力を検出する圧力センサ47が設けられ、オリフィス44と原燃料ガスポンプ45との間には、原料ガス供給管41を流れる原燃料ガスの単位時間当たりの流量を検出する流量センサ48が設けられている。
エア供給装置50は、外気と連通するフィルタ52と燃料電池スタックFCとを接続するエア供給管51を有する。エア供給管51には、エアブロワ53が設けられており、エアブロワ53を駆動することにより、フィルタ52を介して吸入したエアを燃料電池スタックFCへ供給する。また、エア供給管51には、エアブロワ53の下流側に、当該エア供給管51を流れるエアの単位時間当たりの流量を検出する流量センサ54が設けられている。
改質水供給装置55は、改質水を貯蔵する改質水タンク57と気化器32とを接続する改質水供給管56を有する。改質水供給管56には、改質水ポンプ58が設けられており、改質水ポンプ58を駆動することにより、改質水タンク57の改質水を気化器32へ供給する。改質水供給管56の気化器32への取付配管56aは、導電性の高い材料(例えばステンレス)により形成されており、図2および図3に示すように、システムのアースに接続されている。この取付配管56aには水センサ59が接触するように取り付けられている。水センサ59は、静電容量方式のセンサとして構成されており、図2に示すように一対の電極59a,59bが水センサ59の内部の水に直接接触する構成であっても、図3に示すように一対の電極59a,59bが水センサ59の内部の水に非接触な構成であてもよい。改質水は水精製機74などにより純水化されているため、改質水の伝導度は10μS/cm以下となる。水センサ59内部に純水化された改質水が存在する(取付配管56aに改質水が供給されている)ときには、水センサ59内部の改質水と取付配管56aとは絶縁された状態となるから、水センサ59は改質水本来の静電容量値となる。このため、水センサ59によって検出される静電容量計測値Cが予め定めた閾値Cref以上のときには水センサ59内部に改質水が存在する(取付配管56aに改質水が供給されている)と判定し、静電容量計測値Cが閾値Cref未満のときには水センサ59内部に改質水が存在しない(取付配管56aに改質水が供給されていない)と判定することができる。熱交換器62の故障により貯湯水が改質水に混入した場合などでは、改質水の伝導度は30μS/cm以上となる。この場合、高伝導度の改質水を介して取付配管56aに水センサ59内部の静電容量の電荷が移動する。このため、水センサ59により検出される静電容量計測値Cが小さくなり、水センサ59内部に改質水が存在しているにも拘わらず、静電容量計測値Cが閾値Cref未満となる。本実施形態の水センサ59の静電容量値計測値Cと改質水の伝導度との関係を図4に示す。図から解るように、水センサ59により検出された静電容量計測値Cが閾値Cref以上のときには、水センサ59内部に改質水が存在しており(取付配管56aに改質水が供給されており)、且つ、改質水の伝導度は許容値以下であると判定することができ、水センサ59により検出された静電容量計測値Cが閾値Cref未満のときは、水センサ59内部に改質水が存在していない(取付配管56aに水が供給されていない)か、或いは、水センサ59内部に存在する改質水の伝導度が30μS/cm以上であるかのいずれかであると判定することができる。
気化器32へ供給された改質水は、気化器32で水蒸気とされ、改質器33における水蒸気改質反応に利用される。改質水タンク57には、図示しないが、タンク内の改質水の水位が所定水位(満水位近傍)に到達したことを検出するためのフロート式水位センサとして構成された水位センサが設けられている。
自動給水装置70は、水源(水道配管)と改質水タンク57とを接続する給水管71を有する。給水管71には、水源側から順に、給水弁(電磁弁)72、逆止弁73、水精製器74が設けられており、給水弁72を開弁することにより、水源からの水道水を水精製器74を介して改質水タンク57へ供給する。水精製器74は、水精製材としてイオン交換樹脂を収容しており、水がイオン交換樹脂の樹脂層を通過することにより水に含まれる不純物を除去して純水化する。
燃料電池スタックFCは、酸素イオン伝導体からなる固体電解質と、固体電解質の一方の面に設けられたアノードと、固体電解質の他方の面に設けられたカソードとを備える固体酸化物燃料電池セルが積層されたものとして構成されており、アノードに供給される燃料ガス中の水素とカソードに供給されるエア中の酸素とによる電気化学反応によって発電する。燃料電池スタックFCの出力端子にはDC/DCコンバータとインバータとを含むパワーコンディショナ81を介して商用電源2から負荷4への電力ライン3が接続されており、燃料電池スタックFCからの直流電力は、パワーコンディショナ81による電圧変換および直流/交流変換を経て商用電源2からの交流電力に付加されて負荷4に供給される。パワーコンディショナ81から分岐した電力ラインには電源基板82が接続されている。電源基板82は、原燃料ガス供給弁42,43や原燃料ガスポンプ45、エアブロワ53、改質水ポンプ58、循環ポンプ63、給水弁72、水センサ59、図示しない水位センサ、可燃ガスセンサ86、圧力センサ47、流量センサ48,54などの補機類に直流電力を供給する直流電源として機能する。
筐体22には、吸気口22aと排気口22bとが設けられている。吸気口22a付近には外気を取り込んで筐体22の内部を換気するための換気ファン24が設けられ、排気口22b付近には可燃ガスのガス漏れを検出するための可燃ガスセンサ86が設けられている。
制御装置90は、CPU91を中心としたマイクロプロセッサとして構成されており、CPU91の他に処理プログラムを記憶するROM92と、データを一時的に記憶するRAM93と、計時を行なうタイマ94と、図示しない入出力ポートと、を備える。制御装置90には、圧力センサ47や流量センサ48,54、水センサ59、図示しない水位センサ、可燃ガスセンサ86などからの各種検出信号が入力ポートを介して入力されている。また、制御装置90からは、換気ファン24のファンモータへの駆動信号や原燃料ガス供給弁42,43のソレノイドへの駆動信号、原燃料ガスポンプ45のポンプモータへの駆動信号、エアブロワ53のブロワモータへの駆動信号、改質水ポンプ58のポンプモータへの駆動信号、循環ポンプ63のポンプモータへの駆動信号、給水弁72のソレノイドへの駆動信号、パワーコンディショナ81のインバータやDC/DCコンバータへの制御信号、点火ヒータ36への駆動信号、各種情報を表示する表示パネル85への表示信号などが出力ポートを介して出力されている。
次に、こうして構成された燃料電池システム10の動作、特に、水センサ59により検出される静電容量計測値に基づく動作について説明する。図5は、制御装置90のCPU91により実行されるシステム異常検出制御処理の一例を示すフローチャートである。このルーチンは、システムの起動が許可されたときから所定時間毎に繰り返し実行される。
システム異常検出制御処理が実行されると、制御装置90のCPU91は、まず、システム要求値(例えばシステムの目標出力)に基づいて改質水ポンプ58のデューティDutyを設定し(ステップS100)、設定したデューティDutyで改質水ポンプ58を駆動する(ステップS110)。デューティDutyの設定は、本実施形態では、システム要求値とデューティDutyとの関係を予め定めてデューティ設定用マップとしてROM92に記憶しておき、システム要求値が与えられるとマップから対応するデューティDutyを導出することにより行なうものとした。システム要求値としてシステムの目標出力を用いた場合のデューティ設定用マップの一例を図6に示す。
続いて、水センサ59からの静電容量計測値Cを入力し(ステップS120)、入力した静電容量計測値Cが閾値Cref未満である状態が一定時間継続しているか否かを判定する(ステップS130,S140)。静電容量計測値Cが閾値Cref以上であるときには、水センサ59内部に改質水が存在しており(取付配管56aに改質水が供給されており)、且つ、改質水の伝導度は許容値以下であると判断し、本処理を終了する。また、静電容量計測値Cが閾値Cref未満ではあるがその状態が一定時間継続していないときには、水センサ59内部に改質水が存在していない(取付配管56aに改質水が供給されていない)か、或いは、水センサ59内部に存在する改質水の伝導度が30μS/cm以上であるかのいずれかであるが、異常と確定するには至らないと判断し、本処理を終了する。静電容量計測値Cが閾値Cref未満である状態が一定時間継続したと判定したときには、システムに異常が生じていると判断し、システムを停止し(ステップS150)、本処理を終了する。このように、静電容量計測値Cが閾値Cref未満である状態が一定時間継続するのを待ってシステムを停止するのは、システムに異常が生じていることをより適正に判定するためである。
以上説明した実施形態の燃料電池システム10では、改質水供給管56の気化器32への取付配管56aを導電性の高い材料により形成し、取付配管56aに水センサ59を接触するように取り付ける。水センサ59により検出された静電容量計測値Cが閾値Cref以上のときには、水センサ59内部に改質水が存在しており(取付配管56aに改質水が供給されており)、且つ、改質水の伝導度は許容値以下であると判定することができ、水センサ59により検出された静電容量計測値Cが閾値Cref未満のときは、水センサ59内部に改質水が存在していない(取付配管56aに水が供給されていない)か、或いは、水センサ59内部に存在する改質水の伝導度が30μS/cm以上であるかのいずれかであると判定することができる。このため、取付配管56aにおける改質水の有無と改質水の伝導度が許容値以下であるか否かの判定を単一のセンサにより行なうことができる。これにより、センサ数を低減することができると共にコストの軽減を図ることができる。
また、実施形態の燃料電池システム10では、水センサ59により検出された静電容量計測値Cが閾値Cref未満である状態が一定時間継続したときには、システムを停止する。これにより、システムを適正に運転することができる。
実施形態の燃料電池システム10では、水センサ59により検出された静電容量計測値Cが閾値Cref未満である状態が一定時間継続したときには、システムを停止するものとしたが、水センサ59により検出された静電容量計測値Cが閾値Cref未満であると判定したときには直ちにシステムを停止するものとしてもよい。
本実施形態の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。本実施形態では、改質水タンク57が「水タンク」に相当し、取付配管56aが「取付部材」に相当し、気化器32が「気化器」に相当し、改質器33が「改質器」に相当し、熱交換器62が「熱交換器」に相当し、一対の電極59a,59bが「一対の電極」に相当し、水センサ59が「静電容量検出器」に相当し、制御装置90が「制御装置」に相当する。
なお、本実施形態の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、本実施形態が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、本実施形態は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、燃料電池システムの製造産業などに利用可能である。
1 ガス供給源、2 商用電源、3 電力ライン、4 負荷、10 燃料電池システム、20 発電ユニット、22 筐体、22a 吸気口、22b 排気口、24 換気ファン、30 発電モジュール、31 モジュールケース、32 気化器、33 改質器、34 改質ガス供給管、35 燃焼部、36 点火ヒータ、37 燃焼触媒、40 原燃料ガス供給装置、41 原燃料ガス供給管、42,43 原燃料ガス供給弁、44 オリフィス、45 原燃料ガスポンプ、46 脱硫器、47 圧力センサ、48 流量センサ、50 エア供給装置、51 エア供給管、52 フィルタ、53 エアブロワ、54 流量センサ、55 改質水供給装置、56 改質水供給管、57 改質水タンク、58 改質水ポンプ、59 水センサ、60 排熱回収装置、61 循環配管、62 熱交換器、63 循環ポンプ、66 凝縮水供給管、67 排気ガス排出管、70 自動給水装置、71 給水管、72 給水弁、73 逆止弁、74 水精製器、81 パワーコンディショナ、82 電源基板、85 表示パネル、86 可燃ガスセンサ、90 制御装置、91 CPU、92 ROM、93 RAM、94 タイマ、100 給湯ユニット、101 貯湯タンク、FC 燃料電池スタック。

Claims (2)

  1. 水素を含む改質ガスと酸素を含む酸化剤ガスとに基づいて発電する燃料電池を備える燃料電池システムであって、
    水を蓄える水タンクと、
    前記水タンクからの水供給流路に導電性の高い材料で形成された取付部材を介して接続され、前記水タンクから供給される水を気化する気化器と、
    原燃料ガスを前記気化器により気化された水を用いて改質して前記改質ガスを生成する改質器と、
    前記燃料電池の排ガスと冷媒との熱交換により排ガス中の水を凝縮して前記水タンクに供給する熱交換器と、
    前記取付部材に接触するように取り付けられ、一対の電極を有し、前記一対の電極における静電容量値を検出する静電容量検出器と、
    前記静電容量検出器により検出された静電容量値が閾値未満のときにシステムを停止する制御装置と、
    を備え
    前記取付部材は、システムのアースに接続されている、
    燃料電池システム。
  2. 請求項1記載の燃料電池システムであって、
    前記水供給流路に取り付けられた水ポンプを有し、
    前記制御装置は、前記水ポンプを駆動した状態で一定時間に亘って前記静電容量検出器により検出された静電容量値が閾値以下のときにシステムを停止する、
    燃料電池システム。
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