JP2006302792A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 燃料電池システムにおいて、高温である気体がその気体より低温であるバルブに流入する場合に、簡単かつ小型な構成の冷却器により冷却した気体をバルブに流入させることにより、バルブが結露して異物が付着するのを防止する。
【解決手段】 燃料電池システムは、燃料供給源Sfと改質部21を連通する改質用燃料供給管31と、改質用燃料供給管31に接続され改質部21に改質水を供給する水蒸気供給管41との合流点と燃料供給源Sfとの間の改質用燃料供給管31に設けられた第2改質用燃料バルブ35と、合流点と第2改質用燃料バルブ35との間の改質用燃料供給管31に設けられて、当該燃料電池システムで利用する低温の流体と改質用燃料供給管31を流通する気体とが伝熱部材(改質用燃料供給管31および給水管42)を隔てて流通するように構成され、該低温流体と気体との間で伝熱部材を介して熱交換が行われる冷却器36を備えている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、気体が流通する管とその管を開閉するバルブとを備えた燃料電池システムに関し、特にその管を流通する気体によるバルブの結露を防止できるようにしたものに関する。
このような燃料電池システムの一形式として、特許文献1「燃料電池システムとその運転方法」に示されているものが知られている。特許文献1の図1に示されているように、燃料電池システムにおいては、改質器1で改質された改質ガスは、加湿器6内に流入し、ノズル等の加湿促進手段7から液体中にバブリング放出される。そして、バブリングにより粉体が除去された改質ガスは、水中から出て加湿器6の上部に設けられた吐出口6aからバーナー燃料供給弁4に流入する。この燃料電池システムは、起動時に給水弁8を介して加湿器6に室温以下の冷却水を供給して水温を下げるようになっている。これにより、加湿器6内で改質ガスの露点を下げ、バーナー3に通じる配管内での結露を防ぐことで脈動や失火を防止することができるようになっている。
特開2002−063922号公報(第2−5頁、図1,2)
上述した特許文献1に記載の燃料電池システムにおいては、起動時に高温である改質ガスがそれより低温であるバーナー燃料供給弁4に流入する際に、加湿器6を冷却手段としても機能させることにより改質ガスを冷却してバルブであるバーナー燃料供給弁4に流入させており、この方法は加湿を必要とする気体に対してはバルブが結露して異物が付着するのを抑制するには有効であるが、加湿を必要としない気体に対してこのような大掛かりな装置を必要とする方法を適用すると、燃料電池システムが高コスト化・大型化となるという問題があった。また、加湿器6の水面(水量)を管理する水面管理手段が必要となり、燃料電池システムが高コスト化となりまた構造が複雑化するという問題があった。さらに、改質ガスを冷却水に直接接触させることにより冷却しているので、改質ガス中の水素ガスが冷却水に溶出してその結果燃料電池の発電出力が低下するという問題があり、また水素ガスが溶出した冷却水を外部に排出するため環境が悪化するという問題があった。
本発明は、上述した各問題を解消するためになされたもので、燃料電池システムにおいて、高温である気体がその気体より低温であるバルブに流入する場合に、簡単かつ小型な構成の冷却器により冷却した気体をバルブに流入させることにより、バルブが結露して異物が付着するのを防止することを目的とする。
上記の課題を解決するため、請求項1に係る発明の構成上の特徴は、気体が流通する管とその管を開閉するバルブとを備えた燃料電池システムにおいて、管のバルブより上流位置に設けられて、当該燃料電池システムで利用する低温の流体と気体とが伝熱部材を隔てて流通するように構成され、該低温流体と気体との間で伝熱部材を介して熱交換が行われる冷却器を備えたことである。
また請求項2に係る発明の構成上の特徴は、燃料供給源から供給される改質用燃料を改質して改質ガスを生成して燃料電池に供給する改質部と、燃料供給源と改質部を連通する改質用燃料供給管と、改質用燃料供給管に接続され改質部に改質水を供給する改質水供給管と、改質水供給管との合流点と燃料供給源との間の改質用燃料供給管に設けられた電磁開閉弁と、合流点と電磁開閉弁との間の改質用燃料供給管に設けられて、当該燃料電池システムで利用する低温の流体と改質用燃料供給管を流通する気体とが伝熱部材を隔てて流通するように構成され、該低温流体と気体との間で伝熱部材を介して熱交換が行われる冷却器を備えたことである。
また請求項3に係る発明の構成上の特徴は、請求項2において、冷却器は、低温流体が流通する管路が改質用燃料供給管の外周壁にらせん状に当接して巻き付けられて構成されていることである。
また請求項4に係る発明の構成上の特徴は、請求項2または請求項3において、冷却器に流通する低温流体は、改質部に供給される前の改質水であることである。
また請求項5に係る発明の構成上の特徴は、請求項4において、冷却器を通った後の改質水は、蒸発部で加熱された後に改質部に供給されることである。
また請求項6に係る発明の構成上の特徴は、請求項2または請求項3において、燃料電池から排出される排熱および/または改質器にて発生する排熱を熱媒体に回収して利用する排熱回収システムをさらに備え、冷却器に流通する低温流体は、熱媒体であることである。
また請求項7に係る発明の構成上の特徴は、請求項6において、排熱回収システムは熱媒体を冷却する熱媒体冷却器を備え、冷却器に流通する低温流体は、熱媒体冷却器を通った後の冷却された熱媒体であることである。
上記のように構成した請求項1に係る発明においては、水蒸気を含む高温である気体がその気体より低温であるバルブに流入する場合に、バルブの上流に設けられた簡単な構成の冷却器を通過する際に、気体が冷却されバルブとの温度差が小さくなることにより、気体の流入にともなってバルブ内に結露が発生するのを防止することができる。したがって、気体に含まれる異物がバルブ内に付着することを防止し、バルブの開閉に支障をきたすことを防止することができる。
上記のように構成した請求項2に係る発明においては、燃料電池システムが停止するにあたってパージ処理する際に、改質部から改質ガス、水蒸気などを含む高温である気体が改質用燃料供給管を通ってその気体より低温である電磁開閉弁に逆流する場合に、電磁開閉弁の上流に設けられた簡単な構成の冷却器を通過する際に、気体が冷却され電磁開閉弁との温度差が小さくなることにより、気体の流入にともなって電磁開閉弁内に結露が発生するのを防止することができる。したがって、気体に含まれる異物が電磁開閉弁内に付着することを防止し、電磁開閉弁の開閉に支障をきたすことを防止することができる。
上記のように構成した請求項3に係る発明においては、請求項2に係る発明において、冷却器は、低温流体が流通する管路が改質用燃料供給管の外周壁にらせん状に当接して巻き付けられて構成されているので、容易に製造可能であり、また簡単かつ小型な構成とすることができる。
上記のように構成した請求項4に係る発明においては、請求項2または請求項3に係る発明において、冷却器に流通する低温流体は、改質部に供給される前の改質水であるので、燃料電池システムに既に利用している液体を有効利用して高い冷却効果を達成することができる。
上記のように構成した請求項5に係る発明においては、請求項4に係る発明において、冷却器を通った後の改質水は、蒸発部で加熱された後に改質部に供給されるので、燃料電池システムの運転中には改質水は蒸発部で加熱されて改質部に供給され、一方、燃料電池システムの停止にあたっては改質部から逆流する高温の気体を冷却するという2つの機能を簡単な構成にて達成することができる。
上記のように構成した請求項6に係る発明においては、請求項2または請求項3に係る発明において、燃料電池から排出される排熱および/または改質器にて発生する排熱を熱媒体に回収して利用する排熱回収システムをさらに備え、冷却器に流通する低温流体は熱媒体であるので、燃料電池システムに既に利用している液体を有効利用して高い冷却効果を達成することができる。
上記のように構成した請求項7に係る発明においては、請求項6に係る発明において、排熱回収システムは熱媒体を冷却する熱媒体冷却器を備え、冷却器に流通する低温流体は、熱媒体冷却器を通った後の冷却された熱媒体であるので、より高い冷却効果を達成することができる。
1)第1実施形態
以下、本発明による燃料電池システムの第1実施形態について説明する。図1はこの燃料電池システムの概要を示す概要図である。この燃料電池システムは燃料電池10とこの燃料電池10に必要な水素ガスを含む改質ガス(燃料ガス)を生成する改質器20を備えている。
燃料電池10は、燃料極11と酸化剤極である空気極12と両極11,12間に介在された電解質13を備えており、燃料極11に供給された改質ガスおよび空気極12に供給された酸化剤ガスである空気(カソードエア)を用いて発電するものである。なお、空気の代わりに空気の酸素富化したガスを供給するようにしてもよい。
改質器20は、改質用燃料を水蒸気改質し、水素リッチな改質ガスを燃料電池10に供給するものであり、改質部21、蒸発部22、一酸化炭素シフト反応部(以下、COシフト部という)23および一酸化炭素選択酸化反応部(以下、CO選択酸化部という)24およびバーナ(燃焼部)25から構成されている。改質用燃料としては天然ガス、LPG、灯油、ガソリン、メタノールなどがあり、本実施形態においては天然ガスにて説明する。
改質部21は、外部から供給された改質用燃料に蒸発部22からの水蒸気(改質水)を混合した混合ガスを改質部21に充填された触媒により改質して水素ガスと一酸化炭素ガスを生成している(いわゆる水蒸気改質反応)。これと同時に、水蒸気改質反応にて生成された一酸化炭素と水蒸気を水素ガスと二酸化炭素とに変成している(いわゆる一酸化炭素シフト反応)。これら生成されたガス(いわゆる改質ガス)はCOシフト部23に導出される。
COシフト部23は、この改質ガスに含まれる一酸化炭素と水蒸気をその内部に充填された触媒により反応させて水素ガスと二酸化炭素ガスとに変成している。これにより、改質ガスは一酸化炭素濃度が低減されてCO選択酸化部24に導出される。
CO選択酸化部24は、改質ガスに残留している一酸化炭素と外部からさらに供給されたCO酸化用の空気(エア)とをその内部に充填された触媒により反応させて二酸化炭素を生成している。これにより、改質ガスは一酸化炭素濃度がさらに低減されて(10ppm以下)燃料電池10の燃料極11に導出される。
改質部21には燃料供給源Sf(例えば都市ガス管)に接続された改質用燃料供給管31が接続されており、燃料供給源Sfから改質用燃料が供給されている。改質用燃料供給管31には、上流から順番に一対の第1改質用燃料バルブ32,32、改質用燃料ポンプ33、脱硫器34、第2改質用燃料バルブ35および後述する冷却器36が設けられている。第1および第2改質用燃料バルブ32,35は制御装置の指令によって改質用燃料供給管31を開閉する電磁開閉弁である。なお、第2改質用燃料バルブ35は、改質水供給管を構成する水蒸気供給管41との合流点と燃料供給源Sfとの間の改質用燃料供給管31に設けられるのが好ましい。改質用燃料ポンプ33は燃料供給源Sfから供給される改質用燃料を吸い込み改質部21に吐出するものであり、制御装置の指令に応じて改質用燃料供給量を調整するものである。脱硫器34は改質用燃料中の硫黄分(例えば、硫黄化合物)を除去するものである。これにより、改質用燃料は硫黄分が除去されて改質部21に供給される。
また、改質用燃料供給管31の冷却器36と改質部21との間には蒸発部22に接続された水蒸気供給管41が接続され、蒸発部22から供給された水蒸気が改質用燃料に混合されて改質部21に供給されている。蒸発部22には改質水供給源である水タンクSwに接続された給水管42が接続されている。給水管42には、上流から順番に改質水ポンプ43、改質水バルブ44および冷却器36が設けられている。改質水ポンプ43は水タンクSwから供給される改質水を吸い込み蒸発部22に吐出するものであり、制御装置の指令に応じて改質水供給量を調整するものである。改質水バルブ44は制御装置の指令によって給水管42を開閉する電磁開閉弁である。蒸発部22は例えばバーナ25から排出される燃焼ガス(または、改質部21、COシフト部23などの排熱)によって加熱されており、これにより圧送された改質水を水蒸気化する。なお、改質用燃料供給管31および給水管42は耐水性、伝熱性のある金属製(例えば防錆鋼管製)である。なお、水蒸気供給管41および給水管42により改質水供給管が構成されている。
冷却器36は、第2改質用燃料バルブ35と改質部21との間の改質用燃料供給管31に設けられている。冷却器36は、第2改質用燃料バルブ35と改質水供給管を構成する水蒸気供給管41との合流点との間の改質用燃料供給管31に設けられるのが好ましい。したがって、燃料電池システムの起動運転および定常運転時においては、燃料供給源Sfからの改質用燃料が改質用燃料供給管31を通って改質部21に供給される。燃料電池システムの停止運転時(パージ処理)においては、改質部21からの改質ガス、水蒸気、改質用燃料が改質用燃料供給管31を起動運転および定常運転時と逆向きに流れて冷却器36を通ってバーナ25に供給されて外部に排出される。
この冷却器36は、低温流体(例えば室温以下)である改質水が流通する管路である給水管42が改質用燃料供給管31の外周壁にらせん状に当接して巻き付けられて構成されている。これにより、冷却器36は、改質水と改質用燃料供給管31を流通する気体とが伝熱部材であるそれぞれの管31,42を隔てて流通するように構成されるとともに、改質水と前記気体との間で伝熱部材である給水管42および改質用燃料供給管31の管壁を介して熱交換が行われるようになっている。
なお、冷却器36は、このような構成に限られず、簡単な構成で、かつ、改質水が改質用燃料供給管を流通する気体と伝熱部材を隔てて流通するように構成されるものであれば、他の形式の熱交換器例えばプレート式熱交換器、シェルアンドチューブ式熱交換器などの形式で構成するようにしてもよい。プレート式熱交換器は、流路が形成され、かつ伝熱材で形成されたプレートを複数積層して構成され熱交換する2つの流体をプレートを隔てて流通させるものである。プレート式熱交換器の伝熱部材はプレートである。シェルアンドチューブ式熱交換器は、シェルとシェル内に配設され、かつ伝熱材で形成された複数の伝熱管から構成され熱交換する2つの流体の一方を伝熱管内に流通させ他方を伝熱管外のシェル内に流通させるものである。シェルアンドチューブ式熱交換器の伝熱部材は伝熱管である。
バーナ(燃焼部)25は、改質部21を加熱して水蒸気改質反応に必要な熱を供給するための燃焼ガスを生成するものである。このバーナ25は、システム起動した後改質用燃料の供給開始までの間は、燃料供給源Sfから供給される燃焼用燃料を外部から供給される燃焼用空気で燃焼し、改質用燃料の供給開始以降から定常運転開始までにおいては、CO選択酸化部24から直接供給される改質ガスを燃焼用空気で燃焼し、そして、定常運転時に燃料電池10の燃料極11から供給されるアノードオフガス(燃料電池に供給され使用されずに排出された改質ガス)を燃焼用空気で燃焼し、その燃焼ガスを改質部21に導出するものである。なお、改質ガスまたはアノードオフガスの熱量不足は燃焼用燃料を追加してその燃焼熱で補充するようになっている。この燃焼ガスは改質部21を(同改質部21の触媒の活性温度域となるように)加熱し、その後排気管56を通って外部に排出されるようになっている。
このバーナ25には、第1改質用燃料バルブ32と改質用燃料ポンプ33の間の改質用燃料供給管31から分岐した燃焼用燃料供給管37が接続されており、燃焼用燃料が供給されるようになっている。燃焼用燃料供給管37には、上流から順番に燃焼用燃料ポンプ38および燃焼用燃料バルブ39が設けられている。燃焼用燃料ポンプ38は燃料供給源Sfから供給される燃焼用燃料を吸い込みバーナ25に吐出するものであり、制御装置の指令に応じて燃焼用燃料供給量を調整するものである。燃焼用燃料バルブ39は制御装置の指令によって燃焼用燃料供給管37を開閉する電磁開閉弁である。また、バーナ25には燃料極11の導出口に一端が接続されているオフガス供給管52の他端が接続されており、燃料電池10の起動運転時にCO選択酸化部24からの改質ガスが改質ガス供給管51、バイパス管53およびオフガス供給管52を通って供給され、燃料電池10の定常運転時に燃料電池10から排出されるアノードオフガス(燃料極11にて未使用な水素を含んだ改質ガス)が供給されるようになっている。
また、改質用燃料供給管31の脱硫器34と第2改質用燃料バルブ35との間には、窒素供給管45を介して窒素供給源Snが接続されている。窒素供給管45には、制御装置の指令によって窒素供給管45を開閉する窒素バルブ46が設けられている。これにより、窒素バルブ46が開かれると、改質器20、燃料電池10に窒素が供給される。
燃料電池10の燃料極11の導入口には改質ガス供給管51を介してCO選択酸化部24が接続されており、燃料極11に改質ガスが供給されるようになっている。燃料極11の導出口にはオフガス供給管52を介してバーナ25が接続されており、燃料電池10から排出されるアノードオフガスをバーナ25に供給するようになっている。バイパス管53は燃料電池10をバイパスして改質ガス供給管51およびオフガス供給管52を直結するものである。改質ガス供給管51にはバイパス管53との分岐点と燃料極11の導入口との間に第1改質ガスバルブ51aが設けられている。オフガス供給管52にはバイパス管53との合流点と燃料極11の導出口との間にオフガスバルブ52aが設けられている。バイパス管53には第2改質ガスバルブ53aが設けられている。第1および第2改質ガスバルブ51a,53aおよびオフガスバルブ52aはそれぞれの管51,53,52を開閉するものであり、制御装置により制御されている。起動運転時には、改質器20から一酸化炭素濃度の高い改質ガスを燃料電池10に供給するのを回避するため、第1改質ガスバルブ51aおよびオフガスバルブ52aを閉じ第2改質ガスバルブ53aを開き、定常運転時には、CO選択酸化部24からの改質ガスを燃料電池10に供給するため、第1改質ガスバルブ51aおよびオフガスバルブ52aを開き第2改質ガスバルブ53aを閉じている。
また、燃料電池10の空気極12の導入口には、カソード用空気供給管54が接続されており、空気極12内に空気が供給されるようになっている。さらに、燃料電池10の空気極12の導出口には、排気管55が接続されており、空気極12からの空気(カソードオフガス)が外部に排出されるようになっている。
また、改質ガス供給管51、オフガス供給管52、排気管55および排気管56の途中には、それぞれ改質ガス用凝縮器61、アノードオフガス用凝縮器62、カソードオフガス用凝縮器63および燃焼ガス用凝縮器64が設けられている。改質ガス用凝縮器61は改質ガス供給管51中を流れる燃料電池10の燃料極11に供給される改質ガス中の水蒸気を凝縮する。アノードオフガス用凝縮器62はオフガス供給管52中を流れる燃料電池10の燃料極11から排出されるアノードオフガス中の水蒸気を凝縮する。カソードオフガス用凝縮器63は排気管55中を流れる燃料電池10の空気極12から排出されるカソードオフガス中の水蒸気を凝縮する。燃焼ガス用凝縮器64は排気管56中を流れる改質部21から排出される燃焼ガス(燃焼排ガス)中の水蒸気を凝縮する。なお、各凝縮器61〜64は、凝縮冷媒が循環する凝縮冷媒循環回路75上に配設されており、凝縮冷媒との熱交換によって各ガス中の水蒸気を凝縮している。
これら凝縮器61〜64は配管65を介して純水器66に連通しており、各凝縮器61〜64にて凝縮された凝縮水は、純水器66に導出され回収されるようになっている。純水器66は、各凝縮器61〜64から供給された凝縮水すなわち回収水を内蔵のイオン交換樹脂によって純水にするものであり、純水化した回収水を水タンクSwに導出するものである。なお、純水器66には水道水供給源(例えば水道管)から供給される補給水(水道水)を導入する給水管が接続されており、純水器66内の貯水量が下限水位を下回ると水道水が供給されるようになっている。
さらに、燃料電池システムは、燃料電池10から排出される排熱および/または改質器20にて発生する排熱を熱媒体に回収して利用する排熱回収システム70を備えている。この排熱回収システム70は、貯湯水を貯湯する貯湯槽71と、凝縮冷媒循環回路75とは独立して設けられ貯湯水が循環する貯湯水循環回路72と、燃料電池10と熱交換する燃料電池熱媒体が循環する燃料電池熱媒体循環回路であるFC冷却水循環回路73と、貯湯水と燃料電池熱媒体との間で熱交換が行われる第1熱交換器74と、燃料電池10から排出される排熱および/または改質器20にて発生する排熱を少なくとも回収した液体である熱媒体(凝縮冷媒)が循環する熱媒体循環回路である凝縮冷媒循環回路75と、貯湯水と凝縮冷媒との間で熱交換が行われる第2熱交換器76と、が備えられている。これにより、燃料電池10の発電にて発生した排熱(熱エネルギー)は、FC冷却水に回収され、第1熱交換器74を介して貯湯水に回収されて、この結果貯湯水を加熱(昇温)する。また、燃料電池10から排出されるオフガスの排熱(熱エネルギー)および改質器20にて発生した排熱(熱エネルギー)は、各凝縮器61〜64を介して凝縮冷媒に回収され、第2熱交換器76を介して貯湯水に回収されて、この結果貯湯水を加熱(昇温)する。なお、本明細書中および添付の図面中の「FC」は「燃料電池」の省略形として記載している。
燃料電池10から排出される排熱には、燃料電池10から排出されるオフガス(アノードおよびカソードオフガス)の排熱だけでなく、燃料電池10の発電で発生する排熱が含まれている。燃料電池10の発電で発生する排熱は、燃料電池10のFC冷却水を介する排熱であり、FC冷却水、第1熱交換器74、貯湯水および第2熱交換器76を介して凝縮冷媒に熱を与えている(凝縮冷媒に回収されている)。また、改質器20にて発生する排熱には、改質ガスの排熱、バーナ25からの燃焼排ガスの排熱、および改質器20と熱交換する排熱(改質器自身の排熱)が含まれている。
貯湯槽71は、1つの柱状容器を備えており、その内部に温水が層状に、すなわち上部の温度が最も高温であり下部にいくにしたがって低温となり下部の温度が最も低温であるように貯留されるようになっている。貯湯槽71の柱状容器の下部には水道水などの水(低温の水)が補給され、貯湯槽71に貯留された高温の温水が貯湯槽71の柱状容器の上部から導出されるようになっている。
貯湯水循環回路72の一端および他端は貯湯槽71の下部および上部に接続されている。貯湯水循環回路72上には、一端から他端に向かって順番に貯湯水循環手段である貯湯水循環ポンプ72a、第2熱交換器76、および第1熱交換器74が配設されている。貯湯水循環ポンプ72aは、貯湯槽71の下部の貯湯水を吸い込んで貯湯水循環回路72を通水させて貯湯槽71の上部に吐出するものであり、制御装置によって制御されてその流量(送出量)が制御されるようになっている。
FC冷却水循環回路73上には、FC冷却水循環手段であるFC冷却水循環ポンプ73aが配設されており、このFC冷却水循環ポンプ73aは、制御装置によって制御されてその流量(送出量)が制御されるようになっている。また、FC冷却水循環回路73上には第1熱交換器74が配設されている。
凝縮冷媒循環回路75上には、凝縮冷媒循環手段である凝縮冷媒循環ポンプ75aが配設されている。この凝縮冷媒循環ポンプ75aは、矢印方向へ凝縮冷媒を流すようになっており、制御装置によって制御されてその流量(送出量)が制御されるようになっている。また、凝縮冷媒循環回路75上には、第2熱交換器76が配設されている。さらに、凝縮冷媒循環回路75上には、第2熱交換器76から下流に向かって順番にラジエータ77、凝縮冷媒循環ポンプ75a、アノードオフガス用凝縮器62、燃焼ガス用凝縮器64、カソードオフガス用凝縮器63および改質ガス用凝縮器61が配設されている。なお、各凝縮器61〜64の配置は上述した順番に限らないし、また、各凝縮器61〜64は一本の配管に直列に配置する場合に限らず、凝縮冷媒循環回路75を複数に分岐して各分岐路に並列に配置するようにしてもよい。また、凝縮冷媒循環回路75上には少なくとも改質ガス用凝縮器61が配置されるようになっている。
ラジエータ77は、凝縮冷媒を冷却する冷却手段であり、制御装置の指令によってオン・オフ制御されており、オン状態のときには凝縮冷媒を冷却し、オフ状態のときには冷却しないものである。
なお、上述した各循環回路72,73,75は、貯湯水、FC冷却水、凝縮冷媒が流通する管から構成されており、各管は耐水性、伝熱性のある金属製(例えば防錆鋼管製)である。
次に、上述した燃料電池システムの作動について説明する。制御装置は、時刻t0にて図示しない起動スイッチがオンされると、燃料電池システムを暖機する起動運転を開始する。制御装置は、第1改質用燃料バルブ32,32および燃焼用燃料バルブ39を開いて燃料供給源Sfをバーナ25に接続し、燃焼用燃料ポンプ38および燃焼用空気ポンプ(図示省略)を駆動して燃焼用燃料および燃焼用空気をバーナ25に供給してバーナ25を着火する。これにより、燃焼用燃料が燃焼され、燃焼ガスにより改質部21内の改質触媒および蒸発部22が加熱される。このとき、第1改質ガスバルブ51aおよびオフガスバルブ52aを閉じ第2改質ガスバルブ53aを開いてCO選択酸化部24がバーナ25に接続するようになっている。
制御装置は、蒸発部22の温度が第1の所定温度Th1以上となれば(時刻t1)、改質水バルブ44を開き、改質水ポンプ43を駆動させ改質水を所定流量(所定供給量)だけ蒸発部22を介して改質部21に供給する。そして、蒸発部22の温度が所定温度Th1以上となった時点(時刻t1)から第1所定時間T1(例えば1分)以上となれば、第2改質用燃料バルブ35を開き、改質用燃料ポンプ33を駆動させ改質用燃料を所定流量(所定供給量)だけ改質部21に供給するとともに、酸化用空気(酸化用エア)を所定流量(所定供給量)だけCO選択酸化部24に供給する。これにより、改質部21に改質用燃料と水蒸気の混合ガスが供給され、改質部21では上述した水蒸気改質反応および一酸化炭素シフト反応が生じて改質ガスが生成される。そして、改質部21から導出された改質ガスはCOシフト部23およびCO選択酸化部24により一酸化炭素ガスを低減されてCO選択酸化部24から導出され、燃料電池10を通らないでバイパス管53を通って直接バーナ25に供給されて燃焼される。なお、燃焼用燃料は改質ガスの燃焼で不足する熱量を補うように供給される。
このような改質ガスの生成中において、制御装置は、CO選択酸化部24の触媒の温度が第2の所定温度Th2以上となれば(時刻t4)、第1改質ガスバルブ51aおよびオフガスバルブ52aを開き第2改質ガスバルブ53aを閉じてCO選択酸化部24を燃料電池10の燃料極11の導入口に接続するとともに燃料極11の導出口をバーナ25に接続する。すなわち、起動運転を終了し続いて定常運転を開始する。これにより、CO選択酸化部24から導出された改質ガスは燃料極11に供給され発電に使用される。燃料極11からのアノードオフガスはバーナ25に供給されて燃焼される。なお、燃焼用燃料はアノードオフガスの燃焼で不足する熱量を補うように供給される。定常運転中には、所望の出力電流(負荷装置で消費される電流・電力)となるように改質用燃料、燃焼用燃料、燃焼用空気、酸化用空気、カソードエアおよび改質水を供給するようになっている。
このような定常運転中に停止スイッチが押されるなどして燃料電池システムの運転を停止する場合には、改質装置20、燃料電池10など燃料電池システム内に留めておくとシステムに有害である気体(例えば、改質用燃料、燃焼用燃料、改質ガス)を外部に排出するためのパージ処理が実行される。具体的には、制御装置は、改質用燃料ポンプ33および燃焼用燃料ポンプ38の駆動を停止し第1改質用燃料バルブ32,32を閉じて改質部21およびバーナ25への各燃料の供給を停止するとともに、改質水ポンプ43の駆動を停止し改質水バルブ44を閉じて改質部21への水蒸気の供給を停止する。また、第2改質用燃料バルブ35および燃焼用燃料バルブ39を開いて、改質部21は改質用燃料供給管31および燃焼用燃料供給管37を介してバーナ25と連通し、さらに排気管56を介して外部と連通する。さらに、第1改質ガスバルブ51aおよびオフガスバルブ52aが開かれ第2改質ガスバルブ53aが閉じられて、CO選択酸化部24は燃料電池10を介してバーナ25と連通し、さらに排気管56を介して外部と連通する。これにより、改質部21内に残留している改質用燃料、水蒸気、改質ガスなどが、改質用燃料供給管31、燃焼用燃料供給管37および排気管56を通る第1経路L1、または改質ガス供給管51、オフガス供給管52および排気管56を通る第2経路L2を通って外部に排出されるようになっている。このとき、改質用燃料供給管31、燃焼用燃料供給管37、脱硫器34、改質用燃料ポンプ33および燃焼用燃料ポンプ38内に残留している各燃料、水蒸気などが排出されるとともに、COシフト部23、CO選択酸化部24、改質ガス供給管51、燃料電池10の燃料極11およびオフガス供給管52内に残留している改質用燃料、水蒸気、改質ガスなどが排出される。
引き続いて、窒素バルブ46を開いて、窒素供給源Snが改質用燃料供給管31と連通し、改質用燃料供給管31に窒素ガスが供給される。これにより、窒素ガスは、窒素供給管45および第1経路L1を通って外部に排出される。この窒素ガスの排出とともに、第1経路L1の各配管内、およびこれら配管途中に設けられた部品(脱硫器34、ポンプ33,38)内に残留する燃料などが排出される。また、窒素供給源Snから供給される窒素ガスは、窒素供給管45および第2経路L2を通って外部に排出される。この窒素ガスの排出とともに、第2経路L2の各配管内、およびこれら配管途中に設けられた部品(改質部21、COシフト部23、CO選択酸化部24、燃料極11)内に残留する燃料、水蒸気、改質ガスが排出される。
そして、第1および第2経路L1,L2が窒素ガスで充たされるのに十分な所定時間が経過すると、窒素バルブ46を閉じて窒素ガスの供給を停止する。その直後、第1経路L1上の第2改質用燃料バルブ35および燃焼用燃料バルブ39を閉じ、第2経路L2上の第1改質ガスバルブ51aおよびオフガスバルブ52aを閉じるので、全てのバルブ32,35,39,44,46,51a,52a,53aが閉じられて、燃料電池システムの燃料電池10、改質器20は閉塞される。
さらに、上述した燃料電池システムの起動から停止までの第2改質用燃料バルブ35の状態を詳述する。起動運転時において、第1改質用燃料バルブ32が開状態となった後で第2改質用燃料バルブ35が開状態となると、燃料供給源Sfからの改質用燃料が第2改質用燃料バルブ35を通って改質部21に流入する。このとき、流入する改質用燃料は室温以下の低温であり、そのため第2改質用燃料バルブ35の温度は、流入する改質用燃料とほぼ同一の温度となっている。定常運転時においても、起動運転時と同様に燃料供給源Sfからの改質用燃料が第2改質用燃料バルブ35を通って改質部21に流入しており、そのため第2改質用燃料バルブ35の温度は流入する改質用燃料とほぼ同一の温度となっている。
燃料電池システムの停止時において、第1改質用燃料バルブ32が閉状態となった後で第2改質用燃料バルブ35および燃焼用燃料バルブ39が開状態となると、改質部21に残留している気体である改質用燃料、水蒸気、改質ガスなどが第2改質用燃料バルブ35を通ってバーナ25に流入し外部に排出する。このとき、改質部21内に残留している気体は室温より非常に高温(例えば600℃)であり、また改質用燃料供給管31の水蒸気供給管41との合流点と改質部21との間に残留している水蒸気は室温より高温(例えば100℃)である。しかし、これら高温の気体が、第2改質用燃料バルブ35の手前に配置されている冷却器36を通過する際に、給水管42内にある燃料電池システム内温度以下である改質水と熱交換することにより冷却されて(例えば約40℃)第2改質用燃料バルブ35に流入するようになっている。したがって、改質部21側からの高温の気体が、停止時前に室温以下の低温であった第2改質用燃料バルブ35に直接流入するのではなく、第2改質用燃料バルブ35の手前に配設された冷却器36によって冷却されて第2改質用燃料バルブ35との温度差が少なくなった状態で流入している。
上述の説明から明らかなように、この実施形態においては、燃料電池システムが停止するにあたってパージ処理する際に、改質部21から改質ガス、水蒸気などを含む高温である気体が改質用燃料供給管31を通ってその気体より低温である第2改質用燃料バルブ(電磁開閉弁)35に逆流する場合に、第2改質用燃料バルブ35の上流に設けられた簡単な構成の冷却器36を通過する際に、その気体が冷却され第2改質用燃料バルブ35との温度差が小さくなることにより、気体の流入にともなって第2改質用燃料バルブ35内に結露が発生するのを防止することができる。したがって、水蒸気が第2改質用燃料バルブ35に付着することを防止しひいては水蒸気に含まれる異物(例えば、改質触媒から発生する粉体)が第2改質用燃料バルブ35内に付着することを防止し、第2改質用燃料バルブ35の開閉に支障をきたすことを防止することができる。また、冷却器36において、改質部21から改質ガス、水蒸気などを含む高温である気体と低温流体である改質水とが、伝熱部材である給水管42および改質用燃料供給管31を隔てて流通するように構成されているので、改質ガスなどに含まれる有害成分が改質水に溶出するのを防止することができ、また例え溶出してもその改質水は改質部21に供給されるので、有害成分が外部に排出されることはない。
また、冷却器36は、低温流体である改質水が流通する管路である給水管42が改質用燃料供給管31の外周壁にらせん状に当接して巻き付けられて構成されているので、容易に製造可能であり、また簡単かつ小型な構成とすることができる。
また、冷却器36に流通する低温流体(改質水)は、改質部21に供給される前の改質水であるので、燃料電池システムに既に利用している低温の液体を有効利用して高い冷却効果を達成することができる。
また、冷却器36を通った後の改質水は、蒸発部22で加熱された後に改質部21に供給されるので、燃料電池システムの運転中には改質水は蒸発部22で加熱されて改質部21に供給され、一方、燃料電池システムの停止にあたっては改質部21から逆流する高温の気体を冷却するという2つの機能を簡単な構成にて達成することができる。
なお、上述した実施形態においては、燃料電池システムの停止にあたって第2改質用燃料バルブ35の上流に冷却器36を配設するようにしたが、この場合に限らず、水蒸気を含む高温である気体がその気体より低温であるバルブ(例えば電磁開閉弁)に流入する場合に、そのバルブの上流に冷却器36を配設するようにしてもよい。これによっても、バルブの上流に設けられた簡単な構成の冷却器36を通過する際に、気体が冷却されバルブとの温度差が小さくなることにより、気体の流入にともなってバルブ内に結露が発生するのを防止することができる。したがって、気体に含まれる異物がバルブ内に付着することを防止し、バルブの開閉に支障をきたすことを防止することができる。
2)第2実施形態
次に、本発明による燃料電池システムの第2実施形態について説明する。図2は第2実施形態にかかる燃料電池システムの概要を示す概要図である。上述した第1実施形態においては、冷却器36に流通する低温流体が改質部21に供給される前の改質水であったが、これに代えて、燃料電池10から排出される排熱および/または改質器20にて発生する排熱を回収して利用する排熱回収システム70に流通する熱媒体であってもよい。なお、第1実施形態と同一の構成部材については同一符号を付してその説明を省略する。
具体的には、冷却器36は、低温流体である凝縮冷媒が流通する管路である凝縮冷媒循環回路75が改質用燃料供給管31の外周壁にらせん状に当接して巻き付けられて構成されている。この冷却器36は、凝縮冷媒と改質用燃料供給管31を流通する気体とが伝熱部材であるそれぞれの管31と凝縮冷媒循環回路75の管を隔てて流通するように構成され、凝縮冷媒と前記気体との間で伝熱部材である凝縮冷媒循環回路75の管および改質用燃料供給管31の管壁を介して熱交換が行われるようになっている。この冷却器36は、他の熱交換器(各凝縮器62,64,63,61、第2熱交換器76)の上流であり、かつラジエータ77の直下流に配設されるのが好ましい。凝縮冷媒循環回路75中、最も温度(例えば約40℃)が低いからである。なお、改質水を供給する給水管42は冷却水36を経ないで直接蒸発部22に接続されるようになっている。
この場合においても、燃料電池システムが停止するにあたってパージ処理する際に、改質部21から改質ガス、水蒸気などを含む高温である気体がその気体より低温である第2改質用燃料バルブ(電磁開閉弁)35に逆流する場合に、第2改質用燃料バルブ35の上流に設けられた簡単な構成の冷却器36を通過する際に、その気体が冷却され第2改質用燃料バルブ35との温度差が小さくなることにより、気体の流入にともなって第2改質用燃料バルブ35内に結露が発生するのを防止することができる。したがって、水蒸気が第2改質用燃料バルブ35に付着することを防止しひいては水蒸気に含まれる異物(例えば、改質触媒から発生する粉体)が第2改質用燃料バルブ35内に付着することを防止し、第2改質用燃料バルブ35の開閉に支障をきたすことを防止することができる。また、冷却器36において、改質部21から改質ガス、水蒸気などを含む高温である気体と低温流体である凝縮冷媒とが、伝熱部材である凝縮冷媒循環回路75の管および改質用燃料供給管31を隔てて流通するように構成されているので、改質ガスなどに含まれる有害成分が凝縮冷媒に溶出するのを防止することができるので、有害成分が外部に排出されることはない。
なお、本第2実施形態においては、凝縮冷媒循環ポンプ75aを駆動させて低温流体である凝縮冷媒を凝縮冷媒循環回路75で循環させるようにしてもよい。これによれば、冷却器36での上述した熱交換により、改質部21からの改質ガス、水蒸気などを含む高温である気体の排熱を凝縮冷媒に回収しひいては貯湯水に回収することができる。したがって、熱回収効率を向上させることができる。
また、燃料電池10から排出される排熱および/または改質器20にて発生する排熱を熱媒体に回収して利用する排熱回収システム70をさらに備え、冷却器36に流通する低温流体は熱媒体であるので、燃料電池システムに既に利用している液体を有効利用して高い冷却効果を達成することができる。
また、排熱回収システム70は熱媒体を冷却する熱媒体冷却器であるラジエータ77を備え、冷却器36に流通する低温流体は、熱媒体冷却器77を通った後の冷却された熱媒体であるので、より高い冷却効果を達成することができる。
なお、上述した第2実施形態においては、排熱回収システム70の熱媒体として、凝縮冷媒循環回路75を循環する凝縮冷媒を使用したが、これに限らず、貯湯水循環回路72を循環する貯湯水、FC冷却水循環回路73を循環するFC冷却水を使用するようにしてもよい。
また、冷却器36に流通させる低温流体として、燃料電池システムに既に利用している他の低温液体(例えば、貯湯槽71、純水器66に供給される水道水)を使用するようにしてもよい。
また、冷却器36として凝縮器を使用してもよい。この凝縮器は、例えば上述した各凝縮器61〜64と同様な構成とするようにすればよい。
また、上述した排熱回収システム70は、貯湯水循環回路72と凝縮冷媒循環回路75とは独立して設けていたが、両回路72,75を一つの循環回路にして、第2熱交換器76を削除するようにしてもよい。
なお、本発明は、上述した水蒸気改質方式だけでなく、部分酸化改質方式にも適用できる。この場合、改質水を供給しないので、それに関する構成部材、水タンクSw、水蒸気供給管41、給水管42、蒸発部22は削除されている。冷却器36に流通させる低温流体としては、燃料電池システムに既に利用している低温液体(例えば、凝縮冷媒循環回路75を循環する凝縮冷媒、貯湯水循環回路72を循環する貯湯水、FC冷却水循環回路73を循環するFC冷却水、貯湯槽71、純水器66に供給される水道水)を使用するようにしてもよい。
本発明による燃料電池システムの第1実施形態の概要を示す概要図である。 本発明による燃料電池システムの第2実施形態の概要を示す概要図である。
符号の説明
10…燃料電池、11…燃料極、12…空気極、20…改質器、21…改質部、22…蒸発部、23…一酸化炭素シフト反応部(COシフト部)、24…一酸化炭素選択酸化反応部(CO選択酸化部)、25…バーナ、31…改質用燃料供給管、32…第1改質用燃料バルブ、33…改質用燃料ポンプ、34…脱硫器、35…第2改質用燃料バルブ(電磁開閉弁)、36…冷却器、37…燃焼用燃料供給管、38…燃焼用燃料ポンプ、39…燃焼用燃料バルブ、41…水蒸気供給管、42…給水管、43…改質水ポンプ、44…改質水バルブ、51…改質ガス供給管、52…オフガス供給管、53…バイパス管、54…カソード用空気供給管、55,56…排気管、61〜64…各凝縮器、70…排熱回収システム、71…貯湯槽、72…貯湯水循環回路、73…FC冷却水循環回路、74…第1熱交換器、75…凝縮冷媒循環回路、76…第2熱交換器、77…ラジエータ。

Claims (7)

  1. 気体が流通する管とその管を開閉するバルブとを備えた燃料電池システムにおいて、
    前記管の前記バルブより上流位置に設けられて、当該燃料電池システムで利用する低温の流体と前記気体とが伝熱部材を隔てて流通するように構成され、該低温流体と前記気体との間で前記伝熱部材を介して熱交換が行われる冷却器を備えたことを特徴とする燃料電池システム。
  2. 燃料供給源から供給される改質用燃料を改質して改質ガスを生成して燃料電池に供給する改質部と、
    前記燃料供給源と前記改質部を連通する改質用燃料供給管と、
    前記改質用燃料供給管に接続され前記改質部に改質水を供給する改質水供給管と、
    前記改質水供給管との合流点と前記燃料供給源との間の前記改質用燃料供給管に設けられた電磁開閉弁と、
    前記合流点と前記電磁開閉弁との間の前記改質用燃料供給管に設けられて、当該燃料電池システムで利用する低温の流体と前記改質用燃料供給管を流通する気体とが伝熱部材を隔てて流通するように構成され、該低温流体と前記気体との間で前記伝熱部材を介して熱交換が行われる冷却器を備えたことを特徴とする燃料電池システム。
  3. 請求項2において、前記冷却器は、前記低温流体が流通する管路が前記改質用燃料供給管の外周壁にらせん状に当接して巻き付けられて構成されていることを特徴とする燃料電池システム。
  4. 請求項2または請求項3において、前記冷却器に流通する低温流体は、前記改質部に供給される前の改質水であることを特徴とする燃料電池システム。
  5. 請求項4において、前記冷却器を通った後の改質水は、蒸発部で加熱された後に前記改質部に供給されることを特徴とする燃料電池システム。
  6. 請求項2または請求項3において、
    前記燃料電池から排出される排熱および/または前記改質器にて発生する排熱を熱媒体に回収して利用する排熱回収システムをさらに備え、
    前記冷却器に流通する低温流体は、前記熱媒体であることを特徴とする燃料電池システム。
  7. 請求項6において、前記排熱回収システムは前記熱媒体を冷却する熱媒体冷却器を備え、
    前記冷却器に流通する低温流体は、前記熱媒体冷却器を通った後の冷却された熱媒体であることを特徴とする燃料電池システム。
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