JP2014182923A - 燃料電池システム及びその運転方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構成で、燃料電池の排熱を回収する熱交換器への入水温度を低減させ、水蒸気を含む排ガスの凝縮性能を確保可能とし、装置のコンパクト化と信頼性向上を図る。
【解決手段】燃料電池モジュール1が発生する熱を、貯湯タンク3中の湯水を循環する貯湯循環経路5に設けた排ガス熱交換器2によって回収するとともに、貯湯循環経路5の貯湯タンク3の上流側と下流側とを接続するバイパス経路11と、その途中に、原料ガスの燃焼熱により、貯湯タンクの湯水を加熱する燃焼熱交換器6を設け、貯湯タンク3の蓄熱量が所定の量以上である場合は、貯湯タンク3から供給される湯水または排ガス熱交換器2から排出される湯水を燃焼熱交換器6に供給し、原料ガスバーナ14への原料ガスの供給を停止し、空気供給器16により空気のみを供給して燃焼熱交換器6に供給された湯水を放熱させ、放熱した湯水を排ガス熱交換器2に戻す。
【選択図】図1

Description

本発明は、水素と酸素の直接反応により電気エネルギーを生成する燃料電池システムに関する。
燃料電池を用いた発電システムは、発電効率が高く、大気汚染物質もほとんど排出しないため、省エネかつクリーンな発電装置として近年期待されている。特に、発電時に発生する熱を貯湯タンクに湯として回収し、その熱を給湯や暖房等に利用する燃料電池コージェネレーションシステムは、総合的なエネルギー効率が高く、家庭用のエネルギー機器としての普及が望まれている。ただ、発電に伴う熱の回収だけでは給湯や暖房用の熱としては十分ではないため、燃焼装置からなる補助熱源を用いて、貯湯タンク内部の湯または貯湯タンクから送出される湯を、必要に応じて加熱して利用するのが一般的である。
以下に、従来の燃料電池システムの構成について、図5を用いて説明する。
図5に示すように、燃料電池51は、水素生成器52で生成された水素をアノード62に、空気ブロワなどにより供給された空気中の酸素をカソード63に流通させ、電気化学的に反応させることで発電を行う。水素生成器52は、例えば、メタンなどの原料ガスを水蒸気で改質することにより、燃料電池51の燃料ガスとなる水素を生成するものである。さらに、図5に示すように、貯湯タンク53および貯湯ポンプ54と、水素生成器52の排ガスから熱回収を行う排ガス熱交換器55と、燃料電池51のカソード63の出口に設けたカソードオフガス熱交換器56と、燃料電池51の冷却水熱交換器57とを、この順番に配管接続し、貯湯タンク53の貯湯水を加熱するように貯湯水循環流路59を構成している。そして、冷却水循環ポンプ60は、冷却水タンク73に貯蔵された冷却水を、燃料電池51内部の冷却部64と冷却水熱交換器57とを接続した冷却水循環流路58に循環させる。
このとき、カソードオフガス熱交換器56において燃料電池51のカソードオフガスを冷却することにより得られた凝縮水と、排ガス熱交換器55において水素生成器52の排ガスを冷却することにより得られた凝縮水とは、気液分離器70においてカソードオフガスおよび排ガスと分離される。そして、分離された凝縮水は、凝縮水タンク75に回収され、冷却水供給ポンプ74により冷却水供給流路77を通じて冷却水タンク73に補給されて、燃料電池51の冷却水として利用される。冷却水タンク73の水は、改質水ポンプ78により水素生成器52に送られ、水蒸気改質にも利用される。なお、凝縮水タンク75に回収された凝縮水は、排ガスからの炭酸成分や若干の不純物を含むため、水処理装置を構成するイオン交換樹脂76を介して純水化され、冷却水タンク73に供給される。
このような燃料電池システムを初めて運転する場合は、あらかじめ冷却水循環流路58を純水で満たしておく必要があるため、例えば、貯湯水循環流路59から給水流路82を給水弁81を介して凝縮水タンク74に接続し、燃料電池システムの設置時に、まず給水弁81を開放して凝縮水タンク70を水道水で満たし、次に冷却水供給ポンプ74でイオン交換樹脂76を介して冷却水タンク73を純水で満たし、冷却水循環ポンプ60で冷却水循環流路58を満たす(例えば、特許文献1参照)。
一方、燃料電池51において発電を安定的に行うためには、燃料電池51での反応温度、すなわち燃料電池51の温度を一定に保持する必要がある。そのために、冷却水熱交換器57の上流に放熱器79を設置し、貯湯タンク53の蓄熱量が増大し、貯湯タンク53
から供給される貯湯水の温度が高い場合は、放熱器79により冷却水熱交換器57に流入する貯湯水の温度を下げ、燃料電池51の温度の安定化を図る構成も提案されている(例えば、特許文献2参照)。なお、特許文献2においては、放熱器79として、燃料電池51の起動時にのみ使用するプロセスガスバーナーを活用している。このプロセスガスバーナーは、本来、起動時に発生する発電には利用できない可燃性ガスを燃焼処理するためもので、燃焼熱を貯湯タンク53からの貯湯水に回収利用するものである。
特開2006−107893号公報 特開2002−216819号公報
しかしながら、上記従来の構成では、貯湯タンク53から供給される貯湯水の温度が高い場合は、排ガス熱交換器55などにおける凝縮水の回収量が減るため、水道水を外部から補充して改質水として利用する必要が生じ、水道水を浄化するためのイオン交換樹脂76の負荷が増大し、装置の大型化やイニシャルコストの増大を招くという課題があった。
これは、以下の理由によるものである。つまり、燃料電池システムが発電を連続的に実施しているとき、貯湯タンク53への蓄熱は継続的に実施される。このとき、貯湯タンク53からの出湯量が少ないと、貯湯タンク53の蓄熱量が徐々に増大する。貯湯タンク53が湯で満たされると、貯湯タンク53から供給される貯湯水の温度が高くなる。排ガス熱交換器55への入水温度が高くなると、水蒸気成分を含む排ガスを冷却する能力が低減し、得られる凝縮水の量が減ってしまう。この凝縮水は、イオン交換樹脂76で浄化された後、水素発生器78に供給され水蒸気改質に利用されるものである。凝縮水の回収量が減ると、改質水の供給に不足が生じ、安定した発電が継続できなくなる。そこで、給水弁81を開放して、外部より水道水を凝縮水タンク75に供給し、システム内部の水回収の不足分を補う。水道水は一般に純度が低く、そのままでは改質水に適さない。そのため、イオン交換樹脂76を用いて水道水を浄化して用いるが、イオン交換樹脂76の処理能力は有限であるため、装置の寿命に応じた十分な量を確保しておく必要が生じ、結果的に、装置の大型化やイニシャルコストの増大を招いてしまう。
一方、排ガス熱交換器55などに貯湯タンク53から供給される貯湯水の温度を下げるために、外部空気により貯湯水を冷却する放熱器を、排ガス熱交換器55よりも上流に設置すると、システム構成が複雑化し、装置の大型化を招くという課題もあった。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、簡単な構成で、排ガス熱交換器やカソードオフガス熱交換器への入水温度を低減させ、その凝縮性能を確保することができ、コンパクトで信頼性の高い燃料電池システムを提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の燃料電池システムは、アノードおよびカソードを有し、水素含有ガスおよび酸化剤ガスを用いて発電する燃料電池を備える燃料電池モジュールと、前記燃料電池モジュールが発生する熱を湯水として溜める貯湯タンクと、前記貯湯タンク中の湯水を循環する貯湯循環経路と、前記燃料電池モジュールと前記貯湯循環経路との間の熱交換を行う熱交換器と、前記貯湯循環経路の前記貯湯タンクの上流側と下流側とを接続するバイパス経路と、前記バイパス経路の途中に設けられ、原料ガスの燃焼熱により、前記貯湯タンクの湯水を加熱する燃焼熱交換器と、前記燃焼熱交換器に原料ガスの燃焼熱を与える原料ガスバーナと、前記原料ガスバーナに原料ガスを供給する原
料ガス供給器と、前記原料ガスバーナに空気を供給する空気供給器とを備える燃料電池システムであって、前記貯湯タンクの蓄熱量が所定の量未満である場合に、前記貯湯循環経路の湯水を循環して前記貯湯タンクから前記熱交換器へ湯水を供給し、前記燃料電池モジュールの熱を回収して前記貯湯タンクへ蓄熱するよう構成され、前記貯湯タンクの蓄熱量が所定の量以上である場合に、前記貯湯タンクから供給される湯水または前記熱交換器から排出される湯水を前記燃焼熱交換器に供給し、前記原料ガスバーナへの原料ガスの供給を停止し、かつ、前記空気供給器により前記燃焼熱交換器へ空気を供給して前記燃焼熱交換器に供給された湯水を放熱させ、放熱した湯水を前記熱交換器に戻すよう構成されたものである。
これによって、簡単な構成で、燃料電池を備えた燃料電池モジュールの排熱を回収する熱交換器への入水温度を低減させ、燃料電池モジュールからの水蒸気を含む排ガスの凝縮性能を確保することができ、コンパクトで信頼性の高い燃料電池システムを提供することが可能となる。
本発明の燃料電池システムは、簡単な構成で、燃料電池モジュールの排熱を回収する排ガス熱交換器等への入水温度を低減し、効率的な水の回収とシステムのコンパクト化を実現することができる。
本発明の実施の形態1における燃料電池システムの構成図 本発明の実施の形態1における燃料電池システムの構成図 本発明の実施の形態2における燃料電池システムの構成図 本発明の実施の形態3における燃料電池システムの構成図 従来の燃料電池システムの構成図
第1の発明は、アノードおよびカソードを有し、水素含有ガスおよび酸化剤ガスを用いて発電する燃料電池を備える燃料電池モジュールと、前記燃料電池モジュールが発生する熱を湯水として溜める貯湯タンクと、前記貯湯タンク中の湯水を循環する貯湯循環経路と、前記燃料電池モジュールと前記貯湯循環経路との間の熱交換を行う熱交換器と、前記貯湯循環経路の前記貯湯タンクの上流側と下流側とを接続するバイパス経路と、前記バイパス経路の途中に設けられ、原料ガスの燃焼熱により、前記貯湯タンクの湯水を加熱する燃焼熱交換器と、前記燃焼熱交換器に原料ガスの燃焼熱を与える原料ガスバーナと、前記原料ガスバーナに原料ガスを供給する原料ガス供給器と、前記原料ガスバーナに空気を供給する空気供給器とを備える燃料電池システムであって、前記貯湯タンクの蓄熱量が所定の量未満である場合に、前記貯湯循環経路の湯水を循環して前記貯湯タンクから前記熱交換器へ湯水を供給し、前記燃料電池モジュールの熱を回収して前記貯湯タンクへ蓄熱するよう構成され、前記貯湯タンクの蓄熱量が所定の量以上である場合に、前記貯湯タンクから供給される湯水または前記熱交換器から排出される湯水を前記燃焼熱交換器に供給し、前記原料ガスバーナへの原料ガスの供給を停止し、かつ、前記空気供給器により前記燃焼熱交換器へ空気を供給して前記燃焼熱交換器に供給された湯水を放熱させ、放熱した湯水を前記熱交換器に戻すよう構成された燃料電池システムである。
これによれば、貯湯タンクの蓄熱量が所定の量以上であるような場合、すなわち、燃料電池モジュールの排熱を回収する熱交換器への入水温度が高くなるような場合においても、湯切れ時などに貯湯タンクの湯水の沸き上げに利用される燃焼熱交換器を用いて放熱させるだけの簡単な構成で、容易に熱交換器への入水温度が下げられる。したがって、例えば、燃料電池モジュールからの水蒸気を含む排ガスの凝縮性能を確保することが容易とな
り、システム内部での水の回収が十分確保され、外部からの水道水の給水が低減されるため、水浄化のためのイオン交換樹脂の容量が抑制され、システムのコンパクト化やイニシャルコストの低減を図ることできる。また、燃料電池モジュールによる安定発電に適した温度条件を確保することが容易となり、信頼性の高い燃料電池システムを提供することができる。
第2の発明は、第1の発明において、燃料電池モジュールは原料ガスを改質して水素含有ガスを生成する水素生成器を備え、さらに、前記燃料電池モジュールから排出された排ガスを外部に排出する排気経路と、前記排気経路を流れる排ガス中に含まれる水分が凝縮して発生する凝縮水を溜める凝縮水タンクと、前記凝縮水タンク及び前記水素生成器を接続する改質水経路とを備え、熱交換器は、前記排気経路と前記貯湯循環経路との間の熱交換を行うよう構成された燃料電池システムである。これによれば、上記した効果に加えて、都市ガス、LPガス、灯油などの様々な原料ガスを利用して発電が行えるため、より汎用性の高い燃料電池システムを提供することができる。
第3の発明は、第2の発明において、燃料電池モジュールは、可燃性ガスを燃焼し水素生成器を加熱する燃焼器を備え、排気経路は、前記燃焼器から排出される燃焼排ガスを排出する排気経路を含む燃料電池システムである。これによれば、貯湯タンクの蓄熱量が所定の量以上であるような場合においても、簡単な構成で容易に熱交換器への入水温度が下げられる。したがって、例えば、固体高分子形の燃料電池に適用するような場合においても、水素生成器からの水蒸気を含む燃焼排ガスの凝縮性能を確保することが容易となり、システム内部での水の回収が十分確保され、外部からの水道水の給水が低減されるため、水浄化のためのイオン交換樹脂の容量が抑制され、システムのコンパクト化や低コスト化を実現することできる。
第4の発明は、第2または第3の発明において、排気経路は、燃料電池のカソード側から排出されるカソード排ガスを排出する排気経路を含む燃料電池システムである。これによれば、貯湯タンクの蓄熱量が所定の量以上であるような場合においても、簡単な構成で容易に熱交換器への入水温度が下げられる。したがって、例えば、固体高分子形の燃料電池に適用するような場合においても、燃料電池のカソード側からの水蒸気を含むカソード排ガスの凝縮性能を確保することが容易となり、システム内部での水の回収が十分確保され、外部からの水道水の給水が低減されるため、水浄化のためのイオン交換樹脂の容量が抑制され、システムのコンパクト化や低コスト化を実現することできる。
第5の発明は、第1の発明において、燃料電池モジュールの排熱を回収する熱媒体を循環する循環経路を備え、熱交換器は、前記熱媒体循環経路と貯湯循環経路との間の熱交換を行うよう構成された燃料電池システムである。これによれば、貯湯タンクの蓄熱量が所定の量以上であるような場合、すなわち、燃料電池モジュールの排熱を回収する熱交換器への入水温度が高くなるような場合においても、簡単な構成で容易に熱交換器への入水温度が下げられる。したがって、例えば、固体高分子形の燃料電池に適用するような場合においても、燃料電池の反応温度の均一かつ安定化が容易となり、燃料電池モジュールによる安定な発電に適した温度条件を確保することが容易となるため、信頼性の高い燃料電池システムを提供することができる。
第6の発明は、アノードおよびカソードを有し、水素含有ガスおよび酸化剤ガスを用いて発電する燃料電池を備える燃料電池モジュールと、前記燃料電池モジュールが発生する熱を湯水として溜める貯湯タンクと、前記貯湯タンク中の湯水を循環する貯湯循環経路と、前記燃料電池モジュールと前記貯湯循環経路との間の熱交換を行う熱交換器と、前記貯湯循環経路の前記貯湯タンクの上流側と下流側とを接続するバイパス経路と、前記バイパス経路の途中に設けられ、原料ガスの燃焼熱により、前記貯湯タンクの湯水を加熱する燃
焼熱交換器と、前記燃焼熱交換器に原料ガスの燃焼熱を与える原料ガスバーナと、前記原料ガスバーナに原料ガスを供給する原料ガス供給器と、前記原料ガスバーナに空気を供給する空気供給器とを備える燃料電池システムの運転方法であって、前記貯湯タンクの蓄熱量が所定の量未満である場合に、前記貯湯循環経路の湯水を循環して前記貯湯タンクから前記熱交換器へ湯水を供給し、前記燃料電池モジュールの熱を回収して前記貯湯タンクへ蓄熱する工程と、前記貯湯タンクの蓄熱量が所定の量以上である場合に、前記貯湯タンクから供給される湯水または前記熱交換器から排出される湯水を前記燃焼熱交換器に供給し、前記原料ガスバーナへの原料ガスの供給を停止し、かつ、前記空気供給器により前記燃焼熱交換器へ空気を供給して前記燃焼熱交換器に供給された湯水を放熱させ、放熱した湯水を前記熱交換器に戻す工程とを備えた燃料電池システムの運転方法である。これによれば、第1の発明と同様の効果を実現することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
以下に、本発明の実施の形態1の燃料電池システムについて、図1を用いて説明する。
図1は、本発明の実施の形態1における燃料電池システムの構成図である。
図1に示すように、本実施の形態1の燃料電池システムは、燃料電池モジュール1、その排熱を回収する排ガス熱交換器2、排ガス熱交換器2からの温水を貯留する貯湯タンク3から構成される。
燃料電池モジュール1は、アノード22およびカソード23を有し、水素含有ガスおよび酸化剤ガスを用いて発電する燃料電池21と、原料ガスを改質して水素含有ガスを生成する水素生成器24を備えている。燃料電池21は、例えば、固体酸化物形の燃料電池であり、水素生成器24で生成された水素含有ガスと、空気ブロワなどから送られた酸化剤ガス(空気中の酸素)とを、燃料極であるアノード22および酸素極であるカソード23において電気化学的に反応させて発電を行うものである。燃料電池21において電気化学反応を行った後に得られる排ガスは、主に水蒸気と二酸化炭素から構成された高温ガスである。
燃料電池モジュール1は、燃料電池21からの排ガスを外部に排出する排気経路25を備え、この排気径路25は排ガス熱交換器2を経由して、排気経路25を流れる排ガス中に含まれる水分が凝縮して発生する凝縮水を溜める凝縮水タンク10に接続されている。この凝縮水タンク10は、改質水経路26を通じて、水素生成器24を接続されており、改質水経路26には、さらに、凝縮水タンク10に貯留された水を改質水として水素生成器24に搬送する改質水ポンプ9と、この水をあらかじめ浄化するイオン交換樹脂28が設けられている。
水素生成器24は、例えば、メタンやプロパンなどの炭化水素ガスを含む原料ガスから、触媒による改質反応、例えば水蒸気改質反応により水素を生成し、燃料電池21のアノード22に送出するものである。燃料電池モジュール1がこのような水素生成器24を備えることで、都市ガス、LPガス、灯油などの様々な原料ガスを利用して発電が行えるため、燃料電池システムの汎用性はより高いものとなる。
排ガス熱交換器2は、燃料電池モジュール1からの排気経路25と、貯湯タンク3中の湯水を循環ポンプ4により循環する貯湯循環経路5との間に設置され、燃料電池モジュール1からの排ガスと貯湯タンク3からの湯水とが熱交換するように構成されている。
貯湯タンク3は、燃料電池モジュール1が発生する熱を排ガス熱交換器2で回収し、湯水として溜めるものである。その下部には、貯湯タンク3への蓄熱量を検出するための温度センサ31を備えている。貯湯タンク3への給水や貯湯タンク3から外部への給湯を行うために、給水入口管41、減圧弁42、第1給水管43および第2給水管44、出湯管45、混合弁46、給湯出口管47を備えている。貯湯タンク3への給水は、一般の上水管に接続された給水入口管41から、減圧弁42、第1給水管43を経由して行われる。また、貯湯タンク3からの給湯は、給水入口管41、減圧弁42、第2給水管44を経由して供給された水と、貯湯タンク3の上部から出湯管45を経由して出湯された湯とが、混合弁46で適温に混合され、給湯出口管47を介して外部に供給される。
本実施の形態1の燃料電池システムは、貯湯循環経路5の貯湯タンク3の上流側と下流側とを接続するバイパス経路11を備えており、このバイパス経路11には、ポンプ12と電磁弁13と燃焼熱交換器6が設けられている。燃焼熱交換器6は、例えば、フィンチューブ式の熱交換器であり、原料ガスの燃焼熱により、貯湯タンク3の湯水を加熱するものである。原料ガス供給器15により原料ガスを原料ガスバーナ14に供給し、同じく空気供給器16により原料ガスバーナ14に外部から空気を供給して、原料ガスを燃焼させ、その燃焼ガスにより燃焼熱交換器6を加熱する。原料ガス供給器15は、例えば、外部の都市ガスやLPガスと接続され、ガスの入り切りを行う開閉弁や、ガスの流量を制御する比例弁などから構成される。また、空気供給器16は、例えば、DCファンであり、ガスの流量に応じて、空気の流量を制御できるものである。
貯湯循環経路5には、さらに、貯湯タンク3からの湯水を燃焼熱交換器6に直接導くための経路切換弁17、バイパス経路11には、燃焼熱交換器6を出た湯水を排ガス熱交換器2に直接導くための経路切換弁18を備えている。
貯湯タンク3の蓄熱量が所定の量未満である場合、例えば、温度センサ31で検出される湯水の温度が所定の値未満である場合は、循環ポンプ4により、貯湯タンク3内の湯水を、経路切換弁17を経由して排ガス熱交換器2へ直接供給し、この排ガス熱交換器2において、燃料電池モジュール1の排熱を回収して貯湯タンク3へ蓄熱する。
なお、燃焼熱交換器6は、貯湯タンク3の蓄熱量が足りない場合、ユーザーへの給湯量を確保するために、貯湯タンク3の湯水を、原料ガスバーナ14を用いて直接加熱するものである。具体的には、電磁弁13を開放し、ポンプ12を駆動して、貯湯タンク3内の湯水を燃焼熱交換器6に送り、原料ガス供給器15からの都市ガス等の原料ガスを、空気供給器16からの空気と混合させ、原料ガスバーナ14で燃焼させ、湯水を加熱して貯湯タンク3へ蓄熱する。
このような燃料電池システムを初めて運転する場合は、あらかじめ凝縮水タンク10を水で満たしておき、水素生成器10での水蒸気改質に利用される水を確保しておく必要がある。そのために、貯湯循環経路5から給水のための流路30が、給水弁29を介して凝縮水タンク10に接続されている。燃料電池システムの初期設置時には、まず給水弁29を開放して凝縮水タンク10を水道水で満たし、次に改質水ポンプ9でイオン交換樹脂28を介して水素生成器24に純水を供給する。この改質水に不純物が含まれると、水素生成器24内部の触媒の劣化が進んだり、その蒸発部にスケールが付着して、改質性能が劣化する原因となる。
ここで、貯湯タンク3の蓄熱量が所定の量以上である場合、例えば、温度センサ31で検出される湯水の温度が所定の値以上である場合は、経路切換弁17を切り換えて、貯湯タンク3内の湯水を、まず燃焼熱交換器6に供給する。原料ガスバーナ14への原料ガス
の供給は停止させた状態で、空気供給器16を駆動させ、外部からの空気を原料ガスバーナ14を経由して、燃焼熱交換器6へ供給することにより、燃焼熱交換器6に供給された湯水を放熱させ、外気により冷却する。この放熱した湯水は、経路切換弁18を切り換えることにより、排ガス熱交換器2に戻され、ここで燃料電池モジュール1の排熱を回収して貯湯タンク3へ蓄熱する。このとき、一連の湯水の搬送は、循環ポンプ4により行われる。
なお、貯湯タンク3からの湯水を冷却する必要があるかどうかは、排ガス熱交換器2での凝縮性能が十分確保されるか否かで判断されるものである。排ガス熱交換器2での水の凝縮量は、燃料電池モジュール1からの排ガスの温度や成分、排ガス熱交換器2の熱交換性能に依存するものであるが、排ガス熱交換器2への入水温度が、例えば40℃以下であれば、十分な量の凝縮水を確保することができるものであれば、貯湯タンク3下部の温度センサ31で検出される湯水の温度が40℃以上であれば、燃焼熱交換器6を用いて外気により冷却するものとすればよい。
本実施の形態によれば、燃料電池モジュール1の排熱を回収する排ガス熱交換器2への入水温度が高くなるような場合においても、湯切れ時などに貯湯タンク3の湯水の沸き上げに利用される燃焼熱交換器6を用いて放熱させるだけの簡単な構成で、容易に排ガス熱交換器2への入水温度が下げられる。燃料電池モジュール1からの排熱による水加熱量は、一般に、家庭で通常用いられるガス給湯機等の水加熱量よりかなり低い。よって、貯湯タンク3にあらかじめ蓄熱しておく貯湯式のシステムを採用していることが多いが、万一、貯湯タンク3の蓄熱量が少なくなった場合、ユーザーの出湯要求に対応できなくなる可能性がある。そこで、このような湯切れに備えて、バックアップ用の燃焼熱交換器6と、これを加熱するための原料ガスバーナ14等を搭載しているのが一般的である。このような燃焼熱交換器6を放熱器としても兼用し、積極的に活用することにより、装置の大型化を抑制することができる。排ガス熱交換器2への入水温度が高くなるような場合とは、すなわち、貯湯タンク3内に湯が十分に存在する場合を意味する。よって、燃焼熱交換器6が貯湯タンク3の沸き上げに利用されることが無いため、放熱器として有効に活用することができる。
また、排ガス熱交換器2への入水温度を下げることで、燃料電池モジュール1からの水蒸気を含む排ガスの凝縮性能を確保することが容易となる。システム内部での水の回収が十分確保されると、給水経路30を通じた外部からの水道水の給水が低減されるため、水浄化のためのイオン交換樹脂28の容量が抑制される。これにより、システムのコンパクト化やイニシャルコストの低減を図ることできる。
したがって、本実施の形態によれば、簡単な構成で、燃料電池モジュールの排熱を回収する排ガス熱交換器等への入水温度を低減し、効率的な水の回収とシステムのコンパクト化を実現することができる。
なお、図2に示すように、貯湯循環経路5の貯湯タンク3の上流側と下流側とを接続するバイパス経路11が、貯湯タンク3に直接接続されるような構成にしても構わない。このような配管構成の場合は、バイパス経路11に、燃焼熱交換器6を出た湯水を排ガス熱交換器2に導くための経路切換弁19を、貯湯循環経路5に、燃焼熱交換器6からの湯水を排ガス熱交換器2に導くための経路切換弁20をそれぞれ設置し、これらを接続した経路を構成すればよい。貯湯タンク3からの湯水を燃焼熱交換器6を用いて冷却する場合は、経路切換弁19および20を切り換え、循環ポンプ4を駆動することにより、貯湯タンク3内の湯水を、燃焼熱交換器6、経路切換弁19、経路切換弁20の順に通流させ、排ガス熱交換器2に送ることで、図1の構成と同様の効果を得ることができる。
(実施の形態2)
以下に、本発明の実施の形態2の燃料電池システムについて、図3を用いて説明する。
図3は、本発明の実施の形態2における燃料電池システムの構成図である。なお、本実施の形態の燃料電池システムの主な構成およびその作用は、実施の形態1で説明したものと略同一であるので、詳細な説明は省略する。
本実施の形態2が実施の形態1と異なるのは、排ガス熱交換器2からの湯水が、放熱器である燃焼熱交換器6を経由して冷却された後、貯湯タンク3を介さずに排ガス熱交換器2に戻る構成とした点である。
バイパス経路11には、ポンプ12と電磁弁13と燃焼熱交換器6が設けられている。燃焼熱交換器6は、実施の形態1と同様に、原料ガスの燃焼熱により、貯湯タンク3の湯水を加熱するものである。原料ガス供給器15により原料ガスを原料ガスバーナ14に供給し、同じく空気供給器16により原料ガスバーナ14に外部から空気を供給して、原料ガスを燃焼させ、燃焼熱交換器6を加熱する。なお、貯湯循環経路5には、排ガス熱交換器2からの湯水を燃焼熱交換器6に導くための経路切換弁32と、燃焼熱交換器6を出た湯水を貯湯タンク3を介さずに排ガス熱交換器2に導くための経路切換弁33を備えている。
本実施の形態において、貯湯タンク3の蓄熱量が所定の量未満である場合、例えば、温度センサ31で検出される湯水の温度が所定の値未満である場合は、循環ポンプ4により、貯湯タンク3内の湯水を排ガス熱交換器2へ直接供給し、この排ガス熱交換器2において、燃料電池モジュール1の排熱を回収した後、経路切換弁32および33を経由して貯湯タンク3へ蓄熱するよう構成される。
なお、燃焼熱交換器6は、貯湯タンク3の蓄熱量が足りない場合、ユーザーへの給湯量を確保するために、貯湯タンク3の湯水を、原料ガスバーナ14を用いて直接加熱するものである。具体的には、電磁弁13を開放し、ポンプ12を駆動して、貯湯タンク3内の湯水を燃焼熱交換器6に送り、原料ガス供給器15からの都市ガス等の原料ガスを、空気供給器16からの空気と混合させ、原料ガスバーナ14で燃焼させ、湯水を加熱して貯湯タンク3へ蓄熱する。
ここで、貯湯タンク3の蓄熱量が所定の量以上である場合、例えば、温度センサ31で検出される湯水の温度が所定の値以上である場合は、経路切換弁32および33を切り換え、循環ポンプ4を駆動することにより、排ガス熱交換器2において、燃料電池モジュール1の排熱を回収し高温となった湯水を、経路切換弁32を介して、まず燃焼熱交換器6に供給する。原料ガスバーナ14への原料ガスの供給は停止させた状態で、空気供給器16を駆動させ、外部からの空気を原料ガスバーナ14を経由して、燃焼熱交換器6へ供給することにより、燃焼熱交換器6に供給された湯水を放熱させ、外気により冷却する。この放熱した湯水は、経路切換弁33を経由して貯湯タンク3を介さずに再び排ガス熱交換器2に送られる。
したがって、本実施の形態によれば、貯湯タンク3内部の蓄熱状態に影響を与えることなく、実施の形態1と同様に、簡単な構成で、燃料電池モジュールの排熱を回収する排ガス熱交換器等への入水温度を低減し、効率的な水の回収とシステムのコンパクト化を実現することができる。
(実施の形態3)
以下に、本発明の実施の形態3の燃料電池システムについて、図4を用いて説明する。
図4は、本発明の実施の形態3における燃料電池システムの構成図である。
図4に示すように、本実施の形態3の燃料電池システムは、燃料電池モジュール1、その排熱を回収する排ガス熱交換器2、カソードオフガス熱交換器91および冷却水熱交換器92と、これらの熱交換器からの温水を貯留する貯湯タンク3から構成される。
燃料電池モジュール1は、アノード22およびカソード23を有し、水素含有ガスおよび酸化剤ガスを用いて発電する燃料電池21と、原料ガスを改質して水素含有ガスを生成する水素生成器24を備えている。
燃料電池21は、例えば、固体高分子形の燃料電池であり、水素生成器24で生成された水素含有ガスと、空気ブロワなどから送られた酸化剤ガス(空気中の酸素)とを、燃料極であるアノード22および酸素極であるカソード23において電気化学的に反応させて発電を行うものである。
水素生成器24は、例えば、メタンやプロパンなどの炭化水素ガスを含む原料ガスから、触媒による改質反応(例えば水蒸気改質反応)により水素を生成し、燃料電池21のアノード22に送出するものである。燃料電池モジュール1がこのような水素生成器24を備えることで、都市ガス、LPガス、灯油などの様々な原料ガスを利用して発電が行えるため、燃料電池システムの汎用性はより高いものとなる。
貯湯タンク3からの湯水は、循環ポンプ4により、貯湯循環経路5を循環し、水素生成器24を燃料電池21のアノードオフガス等の可燃性ガスを燃焼することで加熱する燃焼器27からの排ガスの排熱を回収する排ガス熱交換器2と、燃料電池21のカソードオフガスの排熱を回収するカソードオフガス熱交換器91と、燃料電池21の冷却水の排熱を回収する冷却水熱交換器92とを介して貯湯タンク3に戻る。
排ガス熱交換器2は、貯湯循環経路5を循環する湯水との熱交換により水素生成器24の燃焼器27からの排ガスの排熱を回収するとともに、排ガスから凝縮水を生成する。カソードオフガス熱交換器91は貯湯循環経路5を循環する湯水との熱交換により燃料電池21から排出されるカソードオフガスの排熱を回収するとともに、カソードオフガスから凝縮水を生成する。冷却水熱交換器92は燃料電池21の冷却水の排熱を回収する。
なお、排ガス熱交換器2からの排ガスおよびその凝縮水と、カソードオフガス熱交換器91からのカソードオフガスおよびその凝縮水は、気液分離器90において、凝縮水成分とガス成分とに分離され、ガス成分であるカソードオフガスと排ガスは外部に排気され、凝縮水は凝縮水タンク10に貯留される。なお、これら熱交換器としては、例えば二重管式やシェルアンドチューブ式、プレート式などの熱交換器を用いられる。
冷却水タンク87は、燃料電池21で発電に伴って発生する熱を回収し、燃料電池を所定温度に保つための冷却水を貯留する。水供給管89は、凝縮水タンク10内の凝縮水を冷却水として冷却水タンク87に補給する。冷却水供給ポンプ88は、凝縮水タンク10より下方に配置されたポンプであり、凝縮水タンク10内の凝縮水を水供給管89を通して冷却水タンク87に送る。イオン交換樹脂28は、水供給管89の途中に設けられ凝縮水タンク10からの凝縮水を純水に処理する。
冷却水タンク87に蓄えられた純度の高い水は、ポンプ85により、冷却水循環経路84を通じて、燃料電池21の冷却部86に送られ、燃料電池21を一定の温度に保つ。燃料電池21の安定的な発電のためには、燃料電池21の温度を均一に保ち、反応温度を一
定に維持することが重要である。また、冷却水タンク87内部の水は、改質水ポンプ9により水素生成器24に送られ、ここでの水蒸気改質反応に供される。
貯湯タンク3は、燃料電池モジュール1が発生する熱を排ガス熱交換器2、カソードオフガス熱交換器91および冷却水熱交換器92で回収し、湯水として溜めるものである。その下部には、貯湯タンク3への蓄熱量を検出するための温度センサ31を備えている。
貯湯タンク3への給水や貯湯タンク3から外部への給湯を行うために、給水入口管41、減圧弁42、第1給水管43および第2給水管44、出湯管45、混合弁46、給湯出口管47を備えている。貯湯タンク3への給水は、一般の上水管に接続された給水入口管41から、減圧弁42、第1給水管43を経由して行われる。また、貯湯タンク3からの給湯は、給水入口管41、減圧弁42、第2給水管44を経由して供給された水と、貯湯タンク3の上部から出湯管45を経由して出湯された湯とが、混合弁46で適温に混合され、給湯出口管47を介して外部に供給される。
本実施の形態3の燃料電池システムは、貯湯循環経路5の貯湯タンク3の上流側と下流側とを接続するバイパス経路11を備えており、このバイパス経路11には、ポンプ12と電磁弁13と燃焼熱交換器6が設けられている。燃焼熱交換器6は、例えば、フィンチューブ式の熱交換器であり、原料ガスの燃焼熱により、貯湯タンク3の湯水を加熱するものである。原料ガス供給器15により原料ガスを原料ガスバーナ14に供給し、同じく空気供給器16により原料ガスバーナ14に外部から空気を供給して、原料ガスを燃焼させ、その燃焼ガスにより燃焼熱交換器6を加熱する。原料ガス供給器15は、例えば、外部の都市ガスやLPガスと接続され、ガスの入り切りを行う開閉弁や、ガスの流量を制御する比例弁などから構成される。また、空気供給器16は、例えば、DCファンであり、ガスの流量に応じて、空気の流量を制御できるものである。
貯湯循環経路5には、さらに、貯湯タンク3からの湯水を燃焼熱交換器6に直接導くための経路切換弁17、バイパス経路11には、燃焼熱交換器6を出た湯水を排ガス熱交換器2、91および92に直接導くための経路切換弁18を備えている。
貯湯タンク3の蓄熱量が所定の量未満である場合、例えば、温度センサ31で検出される湯水の温度が所定の値未満である場合は、循環ポンプ4により、貯湯タンク3内の湯水を、経路切換弁17を経由して排ガス熱交換器2、カソードオフガス熱交換器91および冷却水熱交換器92へ直接供給し、各熱交換器において、燃料電池モジュール1の排熱を回収して貯湯タンク3へ蓄熱する。
なお、燃焼熱交換器6は、貯湯タンク3の蓄熱量が足りない場合、ユーザーへの給湯量を確保するために、貯湯タンク3の湯水を、原料ガスバーナ14を用いて直接加熱するものである。具体的には、電磁弁13を開放し、ポンプ12を駆動して、貯湯タンク3内の湯水を燃焼熱交換器6に送り、原料ガス供給器15からの都市ガス等の原料ガスを、空気供給器16からの空気と混合させ、原料ガスバーナ14で燃焼させ、湯水を加熱して貯湯タンク3へ蓄熱する。
このような燃料電池システムを初めて運転する場合は、あらかじめ凝縮水タンク10および冷却水タンク87を水で満たしておき、燃料電池21を冷却する冷却水や水素生成器10での水蒸気改質に利用される水を確保しておく必要がある。そのために、貯湯循環経路5から給水のための流路30が、給水弁29を介して凝縮水タンク10に接続されている。燃料電池システムの初期設置時には、まず給水弁29を開放して凝縮水タンク10を水道水で満たし、次に冷却水供給ポンプ88でイオン交換樹脂28を介して冷却水タンク87に純水を供給する。この冷却水タンク87の水に不純物が含まれると、燃料電池21
や水素生成器24内部の触媒の劣化が進んだり、水素生成器24の蒸発部(図示せず)にスケールが付着して、改質性能が劣化する原因となる。
ここで、貯湯タンク3の蓄熱量が所定の量以上である場合、例えば、温度センサ31で検出される湯水の温度が所定の値以上である場合は、経路切換弁17を切り換えて、貯湯タンク3内の湯水を、まず燃焼熱交換器6に供給する。原料ガスバーナ14への原料ガスの供給は停止させた状態で、空気供給器16を駆動させ、外部からの空気を原料ガスバーナ14を経由して、燃焼熱交換器6へ供給することにより、燃焼熱交換器6に供給された湯水を放熱させ、外気により冷却する。この放熱した湯水は、経路切換弁18を切り換えることにより、排ガス熱交換器2、カソードオフガス熱交換器91および冷却水熱交換器92に戻され、ここで燃料電池モジュール1の排熱を回収して貯湯タンク3へ蓄熱する。このとき、一連の湯水の搬送は、循環ポンプ4により行われる。
本実施の形態によれば、燃料電池モジュール1の排熱を回収する排ガス熱交換器2、カソードオフガス熱交換器91および冷却水熱交換器92への入水温度が高くなるような場合においても、湯切れ時などに貯湯タンク3の湯水の沸き上げに利用される燃焼熱交換器6を用いて放熱させるだけの簡単な構成で、容易に排ガス熱交換器2、91および92への入水温度が下げられる。燃料電池モジュール1からの排熱による水加熱量は、一般に、家庭で通常用いられるガス給湯機等の水加熱量よりかなり低い。よって、貯湯タンク3にあらかじめ蓄熱しておく貯湯式のシステムを採用していることが多いが、貯湯タンク3の蓄熱量が万一少なくなった場合、ユーザーの出湯要求に対応できなくなる可能性がある。そこで、このような湯切れに備えて、バックアップ用の燃焼熱交換器6と、これを加熱するための原料ガスバーナ14等を搭載しているのが一般的である。このような燃焼熱交換器6を放熱器としても兼用し、積極的に活用することにより、装置の大型化を抑制することができる。排ガス熱交換器2への入水温度が高くなるような場合とは、すなわち、貯湯タンク3内に湯が十分に存在する場合を意味する。よって、燃焼熱交換器6が貯湯タンク3の沸き上げに利用されることが無いため、放熱器として有効に活用することができる。
また、本実施例のように、固体高分子形の燃料電池に適用するような場合においても、排ガス熱交換器2およびカソードオフガス熱交換器91への入水温度を下げることで、水素生成器24からの水蒸気を含む燃焼排ガスの凝縮性能や、燃料電池21のカソード側からの水蒸気を含むカソード排ガスの凝縮性能を確保することが容易となる。システム内部での水の回収が十分確保されると、給水経路30を通じた外部からの水道水の給水が低減されるため、水浄化のためのイオン交換樹脂28の容量が抑制される。これにより、システムのコンパクト化やイニシャルコストの低減を図ることできる。
さらに、貯湯タンク3の蓄熱量が所定の量以上である場合も、燃料電池21の冷却水熱交換器92への入水温度が下げられるため、燃料電池21の反応温度の均一かつ安定化が容易となり、燃料電池モジュールによる安定な発電に適した温度条件を確保することが容易となるため、信頼性の高い燃料電池システムを提供することができる。
したがって、本実施の形態によれば、簡単な構成で、燃料電池モジュールの排熱を回収する排ガス熱交換器やカソードオフガス熱交換器、冷却水熱交換器への入水温度を低減し、効率的な水の回収と発電反応の安定化を図り、コンパクトで信頼性の高いシステムを実現することができる。
なお、実施の形態1〜3において、貯湯タンク3の下部に温度センサ31を設けて、その蓄熱量を検出するものとしたが、貯湯タンク3から排ガス熱交換器2に至る貯湯循環経路などに温度センサを設け、貯湯タンク3内部の蓄熱状態を間接的に検出するような構成としても構わない。
また、実施の形態1〜3において、本発明の燃料電池システムは、図1〜図4で説明した配管構成を備えるものとしたが、貯湯タンク3に排ガス熱交換器2を用いて燃料電池モジュール1の排熱を回収する構成と、貯湯タンク3を燃焼熱交換器6を用いて加熱する構成と、貯湯タンクからの湯水を燃焼熱交換器で冷却し熱交換器に供給する構成または熱交換器で加熱された湯水を燃焼熱交換器で冷却し再度熱交換器に供給する構成を備えたものであれば、特にこれらに限定されるものではない。
以上のように、本発明にかかる燃料電池システムは、水の効率的な回収利用を実現することができるので、家庭用および業務用の、固体酸化物形および固体高分子形燃料電池システムなどの様々な燃料電池システムに適用できる。
1 燃料電池モジュール
2、55 排ガス熱交換器
3、53 貯湯タンク
5 貯湯循環経路
6 燃焼熱交換器
11 バイパス経路
14 原料ガスバーナ
15 原料ガス供給器
16 空気供給器
21、51 燃料電池
22、62 アノード
23、63 カソード
91、56 カソードオフガス熱交換器
92、57 冷却水熱交換器

Claims (6)

  1. アノードおよびカソードを有し、水素含有ガスおよび酸化剤ガスを用いて発電する燃料電池を備える燃料電池モジュールと、
    前記燃料電池モジュールが発生する熱を湯水として溜める貯湯タンクと、
    前記貯湯タンク中の湯水を循環する貯湯循環経路と、
    前記燃料電池モジュールと前記貯湯循環経路との間の熱交換を行う熱交換器と、
    前記貯湯循環経路の前記貯湯タンクの上流側と下流側とを接続するバイパス経路と、
    前記バイパス経路の途中に設けられ、原料ガスの燃焼熱により、前記貯湯タンクの湯水を加熱する燃焼熱交換器と、
    前記燃焼熱交換器に原料ガスの燃焼熱を与える原料ガスバーナと、
    前記原料ガスバーナに原料ガスを供給する原料ガス供給器と、
    前記原料ガスバーナに空気を供給する空気供給器と、
    を備える燃料電池システムであって、
    前記貯湯タンクの蓄熱量が所定の量未満である場合に、前記貯湯循環経路の湯水を循環して前記貯湯タンクから前記熱交換器へ湯水を供給し、前記燃料電池モジュールの熱を回収して前記貯湯タンクへ蓄熱するよう構成され、前記貯湯タンクの蓄熱量が所定の量以上である場合に、前記貯湯タンクから供給される湯水または前記熱交換器から排出される湯水を前記燃焼熱交換器に供給し、前記原料ガスバーナへの原料ガスの供給を停止し、かつ、前記空気供給器により前記燃焼熱交換器へ空気を供給して前記燃焼熱交換器に供給された湯水を放熱させ、放熱した湯水を前記熱交換器に戻すよう構成された燃料電池システム。
  2. 燃料電池モジュールは原料ガスを改質して水素含有ガスを生成する水素生成器と、
    前記燃料電池モジュールから排出された排ガスを外部に排出する排気経路と、
    前記排気経路を流れる排ガス中に含まれる水分が凝縮して発生する凝縮水を溜める凝縮水タンクと、
    前記凝縮水タンク及び前記水素生成器を接続する改質水経路と、をさらに備え、
    前記熱交換器は、前記排気経路と前記貯湯循環経路との間の熱交換を行うよう構成された請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 燃料電池モジュールは、可燃性ガスを燃焼し前記水素生成器を加熱する燃焼器を備え、
    前記排気経路は、前記燃焼器から排出される燃焼排ガスを排出する排気経路を含む、請求項2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記排気経路は、前記燃料電池のカソード側から排出されるカソード排ガスを排出する排気経路を含む、請求項2または3に記載の燃料電池システム。
  5. 前記燃料電池モジュールの排熱を回収する熱媒体を循環する熱媒体循環経路を備え、
    前記熱交換器は、前記熱媒体循環経路と前記貯湯循環経路との間の熱交換を行うよう構成された請求項1に記載の燃料電池システム。
  6. アノードおよびカソードを有し、水素含有ガスおよび酸化剤ガスを用いて発電する燃料電池を備える燃料電池モジュールと、前記燃料電池モジュールが発生する熱を湯水として溜める貯湯タンクと、前記貯湯タンク中の湯水を循環する貯湯循環経路と、前記燃料電池モジュールと前記貯湯循環経路との間の熱交換を行う熱交換器と、前記貯湯循環経路の前記貯湯タンクの上流側と下流側とを接続するバイパス経路と、前記バイパス経路の途中に設けられ、原料ガスの燃焼熱により、前記貯湯タンクの湯水を加熱する燃焼熱交換器と、前記燃焼熱交換器に原料ガスの燃焼熱を与える原料ガスバーナと、前記原料ガスバーナに原料ガスを供給する原料ガス供給器と、前記原料ガスバーナに空気を供給する空気供給器
    と、を備える燃料電池システムの運転方法であって、
    前記貯湯タンクの蓄熱量が所定の量未満である場合に、前記貯湯循環経路の湯水を循環して前記貯湯タンクから前記熱交換器へ湯水を供給し、前記燃料電池モジュールの熱を回収して前記貯湯タンクへ蓄熱し、前記貯湯タンクの蓄熱量が所定の量以上である場合に、前記貯湯タンクから供給される湯水または前記熱交換器から排出される湯水を前記燃焼熱交換器に供給し、前記原料ガスバーナへの原料ガスの供給を停止し、かつ、前記空気供給器により前記燃焼熱交換器へ空気を供給して前記燃焼熱交換器に供給された湯水を放熱させ、放熱した湯水を前記熱交換器に戻す工程を備えた燃料電池システムの運転方法。
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