JP6983680B2 - インクジェットヘッド、及びその製造方法、並びにインクジェットプリンタ - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、インクジェットヘッド、及びその製造方法、並びにインクジェットプリンタに関する。
近年、インクジェットヘッドにおいては、導電性インクなどの多様なインクを吐出させるため、電極等をインクから保護することが求められている。
このような要求に対し、絶縁性を有する被膜を、電極を被覆するように設けたインクジェットヘッドが知られている。(特許文献1)
特開2003−19797号公報
本発明が解決しようとする課題は、絶縁耐久性に優れたインクジェットヘッド、及びこのようなインクジェットヘッドを備えたインクジェットプリンタを提供することにある。
実施形態によれば、記録媒体へ向けてインクを吐出するノズルが設けられたノズルプレートと、ノズルと連通する位置に圧力室を形成し、圧力室内の圧力を変化させて圧力室内のインクを吐出させる圧電部材と、圧電部材のうち圧力室と隣接した部分に位置し、圧電部材に駆動パルスを印加する電極と、電極を被覆する電極保護膜とを備え、電極保護膜は、ポリパラキシレン骨格を有する化合物からなる黄色の膜であるインクジェットヘッドが提供される。
実施形態に係るインクジェットヘッドを示す斜視図。 実施形態に係るインクジェットヘッドを構成するアクチュエータ基板、フレーム及びノズルプレートを示す分解斜視図。 実施形態に係るインクジェットヘッドの部分切断上面図。 図3に示すインクジェットヘッドの一部を示すY軸に垂直な平面に沿った断面図。 実施形態に係るインクジェットヘッドの電極保護膜の断面のFE−SEMによる顕微鏡写真。 図5Aに示す電極保護膜の一部を拡大して示す顕微鏡写真。 紫外線照射前の膜表面のFE−SEMによる顕微鏡写真。 紫外線照射後の膜表面のFE−SEMによる顕微鏡写真。 紫外線照射又は酸素プラズマ処理による酸化処理を行なった膜の色と紫外線照射又は酸素プラズマ処理を行なう前の膜の色との色差を測定した結果を示すグラフ。 実施形態に係るインクジェットプリンタを示す模式図。 電圧パルスを印加した回数に対する電極保護膜のリーク電流値の関係を示すグラフ。 電圧パルスの大きさに対する電極保護膜のリーク電流値の関係を示すグラフ。
1.インクジェットヘッド
1−1.構成
以下、図面を参照しながら実施形態を説明する。
図1は、実施形態に係る、インクジェットプリンタのヘッドキャリッジに搭載して使用するオンデマンド型のインクジェットヘッド1を示す斜視図である。以下の説明では、X軸、Y軸、Z軸からなる直交座標系を用いる。図中の矢印の指し示す方向を便宜上プラス方向とする。X軸方向は印刷幅方向に対応する。Y軸方向は記録媒体が搬送される方向に対応する。Z軸プラス方向は記録媒体に対向する方向である。
図1を参照して概略的に説明すると、インクジェットヘッド1は、インクマニホールド10、アクチュエータ基板20、フレーム40及びノズルプレート50を備えている。
アクチュエータ基板20は、X軸方向を長手方向とする矩形をなしている。アクチュエータ基板20の材料としては、例えばアルミナ(Al)、窒化珪素(Si)、炭化珪素(SiC)、窒化アルミニウム(AlN)及びチタン酸ジルコン酸鉛(PZT:Pb(Zr,Ti)O)等が挙げられる。
アクチュエータ基板20は、インクマニホールド10の開口端を塞ぐようにインクマニホールド10の上に重ねられている。インクマニホールド10は、インク供給管11及びインク戻し管12を介してインクカートリッジに接続される。
アクチュエータ基板20上には、フレーム40が取り付けられている。フレーム40上には、ノズルプレート50が取り付けられている。ノズルプレート50には、Y軸に沿って2列を形成するように、複数のノズルNがX軸方向に沿って所定の間隔をあけて設けられている。
図2は、実施形態に係るインクジェットヘッドを構成するアクチュエータ基板、フレーム及びノズルプレートの分解斜視図である。図3は、実施形態に係るインクジェットヘッドの部分切断上面図である。図4は、図3に示すインクジェットヘッドの一部を示すY軸に垂直な平面に沿った断面図である。
このインクジェットヘッド1は、いわゆるせん断モードシェアードウォールのサイドシューター型である。
図2及び図3に示すように、アクチュエータ基板20には、Y軸方向の中央部で列を形成するように、複数のインク供給口21がX軸方向に沿って間隔をあけて設けられている。また、アクチュエータ基板20には、インク供給口21の列に対してY軸プラス方向及びY軸マイナス方向においてそれぞれ列を形成するように、複数のインク排出口22がX軸方向に沿って間隔をあけて設けられている。
中央のインク供給口21の列と一方のインク排出口22の列との間には、複数の圧電部材30が設けられている。これら圧電部材30は、X軸方向に延びた列を形成している。また、中央のインク供給口21の列と他方のインク排出口22の列との間にも、複数の圧電部材30が設けられている。これら圧電部材30も、X軸方向に延びた列を形成している。
複数の圧電部材30からなる列の各々は、図4に示すように、アクチュエータ基板20上に積層された第1の圧電体301及び第2の圧電体302で構成されている。第1の圧電体301及び第2の圧電体302の材料としては、例えばチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、ニオブ酸リチウム(LiNbO)、タンタル酸リチウム(LiTaO)等が挙げられる。第1の圧電体301及び第2の圧電体302は、厚さ方向に沿って互いに逆向きに分極されている。
第1の圧電体301及び第2の圧電体302からなる積層体には、Y軸方向に各々が延び、X軸方向に配列した複数の溝が設けられている。これら溝は、第2の圧電体302側で開口しており、第2の圧電体302の厚さよりも大きな深さを有している。以下、この積層体のうち、隣り合った溝に挟まれた部分をチャネル壁という。これらチャネル壁は、Y軸方向に各々が延び、X軸方向に配列している。
圧電部材30は、後述するノズルNと連通する位置に圧力室32を形成し、圧力室32内の圧力を変化させて圧力室32内のインクを吐出させる。なお、インクが流通する圧力室32は、隣り合った2つのチャネル壁の間の溝に位置した空間である。圧力室32の幅、ここでは、圧力室32のX軸方向に沿った寸法は、好ましくは20乃至100μmの範囲内にあり、より好ましくは、30乃至70μmの範囲内にある。
圧力室32を取り囲む側壁及び底には、電極33が形成されている。すなわち、圧電部材30のうち、圧力室32と隣接した部分には、電極33が形成されている。これら電極33は、Y軸方向に沿って延びた配線パターン31に接続されている。電極33は、圧電部材30に駆動パルスを印加する。
後述するフレキシブルプリント基板との接続部を除き、電極33及び配線パターン31を含むアクチュエータ基板20の表面には、電極保護膜34が形成されている。電極保護膜34については、後で詳述する。
フレーム40は、図2及び図3に示すように、開口部を有している。この開口部は、アクチュエータ基板20よりも小さく、かつ、アクチュエータ基板20のうち、インク供給口21、圧電部材30、及びインク排出口22が設けられた領域よりも大きい。フレーム40は、例えばセラミックスからなる。フレーム40は、例えば接着剤によりアクチュエータ基板20に接合される。
ノズルプレート50は、ノズルプレート基板と、その媒体対向面(ノズルNからインクを吐出する吐出面)に設けられた撥油膜とを含んでいる。ノズルプレート基板は、例えば、ポリイミドフィルムなどの樹脂フィルムからなる。なお、撥油膜は省略してもよい。
ノズルプレート50は、フレーム40の開口部よりも大きい。ノズルプレート50は、例えば接着剤によってフレーム40に接合される。
ノズルプレート50には、記録媒体へ向けてインクを吐出する複数のノズルNが設けられている。これらノズルNは、圧力室32に対応して2つの列を形成している。ノズルNは、記録媒体対向面から圧力室32の方向に進むに従って径が大きくなっている。ノズルNの寸法は、インクの吐出量に応じて所定の値に設定される。ノズルNは、例えば、エキシマレーザーを用いたレーザー加工を施すことによって形成することができる。
アクチュエータ基板20、フレーム40及びノズルプレート50は、図1に示すように一体化されており、中空構造を形成している。アクチュエータ基板20、フレーム40及びノズルプレート50によって囲まれた領域は、インク流通室である。インクは、インクマニホールド10からインク供給口21を通してインク流通室に供給され、圧力室32を通過し、余剰のインクがインク排出口22からインクマニホールド10へ戻るように循環する。インクの一部は、圧力室32を流れる間にノズルNから吐出されて印刷に用いられる。
配線パターン31には、アクチュエータ基板20上であってフレーム40の外側の位置でフレキシブルプリント基板60が接続されている。フレキシブルプリント基板60には、圧電部材30を駆動する駆動回路61が搭載されている。
電極保護膜34は、ポリパラキシレン骨格を有する化合物を含んだ黄色の膜である。
ここで、「黄色」とは、JIS Z 8781−4:2013「測色‐第4部:CIE1976L*a*b*色空間」に準拠して測定される色座標が、以下の範囲内にあることを意味する。すなわち、電極保護膜34が黄色であるとは、その色をL*a*b*色空間で表した場合に、明度指数L*が80乃至90の範囲内にあり、色座標a*が−2乃至0の範囲内にあり、且つ色座標b*が3乃至5の範囲内にあることを意味する。明度指数L*は85乃至88の範囲内にあり、色座標a*は−1.2乃至−1.0の範囲内にあり、且つ色座標b*は3.8乃至4.4の範囲内にあることが好ましい。
なお、上記の測色には、例えば、インクジェットヘッド1から剥がした後の電極保護膜34を使用する。また、上記の測定は、例えば、蛍光分光濃度計(SPECTRODENSITOMETER、FD−7、コニカミノルタ社製)を用いて行なうことができる。
電極保護膜34は、圧電部材30と圧力室32との間に位置する部分の膜厚が、1乃至10μmの範囲内にあることが好ましく、2乃至5μmの範囲内にあることがより好ましい。電極保護膜34の膜厚が大きすぎる場合、圧力室32の容積が小さくなりすぎる虞があり、また、圧力室32が拡張及び縮小するような変形を妨げる虞がある。電極保護膜34の膜厚を小さくすると、電圧パルスを繰り返し印加した後の絶縁性が不十分となるか、又は、初期の絶縁性が不十分となる虞がある。従って、上記の構成を採用することは、圧電部材30の作動を阻害することなく、長期の絶縁耐久性に優れたインクジェットヘッドを得る上で有利である。
電極保護膜34は、ポリパラキシレン骨格を有する化合物を含んでいる。
電極保護膜34は、ポリパラキシレン骨格を有する化合物として、以下の一般式(I)で表される繰返し単位を含んでいることが好ましい。
Figure 0006983680
なお、一般式(I)において、R1乃至R8は、互いに独立に、水素原子又はハロゲン原子を表す。好ましくは、R1乃至R4は、水素原子又はフッ素原子であり、R5乃至R8は、水素原子又は塩素原子である。
電極保護膜34は、ポリパラキシレン骨格を有する化合物として、上記の一般式(I)において、R1乃至R8の全てが水素原子である化合物、又は、R1乃至R4が水素原子であり、R5乃至R8の何れかの原子が塩素原子であり且つR5乃至R8のうち他の原子は水素原子である化合物を含んでいることが好ましい。すなわち、電極保護膜34は、ポリパラキシリレン、又はポリモノクロロパラキシリレンを含んでいることが好ましい。電極保護膜34は、ポリモノクロロパラキシリレンを含んでいることがより好ましい。
電極保護膜34を構成する化合物の一例としては、diX(登録商標;KISCO社製)が挙げられる。
また、電極保護膜34は、表面領域が変性していてもよい。一例として、電極保護膜34の表面領域は、酸化されていてもよい。図5Aは、実施形態に係るインクジェットヘッドの電極保護膜の断面のFE−SEMによる顕微鏡写真である。図5Bは、図5Aに示す電極保護膜の一部を拡大して示す顕微鏡写真である。なお、この画像は、インクジェットヘッド1から採取した電極保護膜34を、シリコン上に設置して取得した。
図5Bに示すように、電極保護膜34の表面領域341には、酸化に伴う変性が認められる。この表面領域341の厚さは、10乃至100nmの範囲内にあることが好ましく、20乃至60nmの範囲内にあることがより好ましい。この表面領域341の厚さが大きすぎると、電極保護膜34の初期における絶縁性が不十分となる虞がある。表面領域341の厚さが小さすぎると、電圧パルスを繰返し印加した後の絶縁性が不十分となる虞がある。
1−2.インクの吐出
以下、圧電部材30の動作を説明する。ここでは、隣り合う3つの圧力室32のうち中央の圧力室32に着目して動作を説明する。なお、隣り合う3つの圧力室32に対応する電極33を電極A、B及びCとし、中央の圧力室32に対応した電極33は、電極Bであるとする。
ノズルNからインクを吐出させるには、まず、例えば、中央の電極Bに、両隣の電極A及びCの電位よりも高い電位の電圧パルスを印加して、チャネル壁に直交する方向に電界を生じさせる。こうして、チャネル壁をせん断モードで駆動させ、中央の圧力室32を挟む1対のチャネル壁を、中央の圧力室32が拡張するように変形させる。
次に、両隣の電極A及びCに、中央の電極Bの電位よりも高い電位の電圧パルスを印加して、チャネル壁に直交する方向に電界を生じさせる。こうして、チャネル壁をせん断モードで駆動させ、中央の圧力室32を挟む1対のチャネル壁を、中央の圧力室32が縮小するように変形させる。この動作により、中央の圧力室32内のインクに圧力を加え、この圧力室32に対応するノズルNからインクを吐出させて記録媒体に着弾させる。このように、このインクジェットヘッド1では、圧電部材30をアクチュエータとして利用して、ノズルNからインクを吐出させる。
このインクジェットヘッド1を用いた印刷プロセスでは、例えば、すべてのノズルNを3つの群に分けて、上で説明した駆動操作を時分割制御して3サイクル行い、記録媒体への印刷を行う。
1−3.製造方法
次に、図1乃至図4に示すインクジェットヘッド1の製造方法を説明する。
上記のインクジェットヘッド1は、以下の方法によって製造する。まず、圧電部材30と電極33とを備えた構造体を形成する。具体的には、インクが供給される圧力室32を形成し、この圧力室32内の圧力を変化させて圧力室32内のインクを吐出させる圧電部材30と、圧電部材30のうち圧力室32と隣接した部分に位置し、圧電部材30に駆動パルスを印加する電極33とを備えた構造体を形成する。なお、構造体の形成は、従来公知の方法によって行なうことができる。
次に、電極33上に、ポリパラキシレン骨格を有する化合物を含んだ膜を形成する。具体的には、まず、ポリパラキシレン骨格を有する化合物を用意する。ポリパラキシレン骨格を有する化合物としては、上述した化合物を使用することができる。次に、膜を形成する。膜の形成には、従来公知の方法を用いることができる。ポリパラキシレン骨格を有する化合物を含んだ膜は、例えば、気相堆積法によって形成される。
続いて、上記の膜に紫外線を照射して、電極33を被覆した電極保護膜34を得る。そして、その後、ノズルプレート50をノズルNが圧力室32と連通するように設置する。
紫外線の照射について以下に詳しく説明する。
紫外線の照射は、膜の色が黄色へと変化するまで行なうことが好ましい。例えば、紫外線の照射は、紫外線照射後の膜と、紫外線照射前の膜との色差ΔEが、2乃至4の範囲内となるように行なうことが好ましく、2乃至3.5の範囲内となるように行なうことがより好ましい。ここで、色差ΔEは、L*a*b*色空間における、紫外線照射前の膜の色座標と、紫外線照射後の膜の色座標との間の距離を意味する。
あるいは、この紫外線照射は、10乃至50m/cmの範囲内の照度で行なうことが好ましく、15乃至20m/cmの範囲内の照度で行なうことがより好ましい。膜への紫外線の照射には、一例によれば、卓上型光表面処理装置(PL16−110D、セン特殊光源株式会社)を使用することができる。この装置を用いた場合、例えば、照度15mW/cmにおいて5分間の紫外線照射を行なうことが好ましい。
上記の方法によって得られる電極保護膜34は、例えば、膜の親水性を向上させる目的で行なわれる他の表面処理によって得られる膜とは以下の点で異なる。
すなわち、紫外線照射前の電極保護膜34は無色透明であるのに対し、紫外線照射後の電極保護膜34は黄色に着色している。紫外線照射前の電極保護膜34に対して、紫外線照射以外の表面処理を行うと、膜は色の変化を生じないか若しくは黒化するか、又は、膜が消失する。
また、電極保護膜34は、例えば、以下に示す変化を表面に生じている。
図6Aは、紫外線照射前の膜表面のFE−SEMによる画像である。図6Bは、紫外線照射後の膜表面のFE−SEMによる画像である。図6A及び図6Bに示す画像は、それぞれ、紫外線照射前及び照射後の電極保護膜に金粒子を蒸着させ、これをFE−SEMによって撮像して得られた画像である。
紫外線照射前の電極保護膜34には、図6Aに示すように、ピンホールが生じている。ここで、用語「ピンホール」は最大孔径が10nm以上の凹部又は貫通孔を意味する。一例によれば、紫外線照射前の電極保護膜34の見かけ上の表面積に対するピンホールの開口部の合計面積の比は、1×10−10である。このようなピンホールが生じるのは、以下の理由に起因すると考えられる。
すなわち、膜の形成を、重合蒸着等の気相堆積法によって行なうと、膜の最表面に近づく程、重合が不十分となる傾向にある。特に、上述したように、電極保護膜34として使用する膜は薄膜であるため、成膜直後の電極保護膜34は比較的多量のピンホールを含んでいる。
これに対し、上記の方法によって得られた電極保護膜34では、図6Bに示すように、ピンホールがほとんど消失している。紫外線照射後の電極保護膜34において、上記の面積比は、一例によれば1×10−14乃至1×10−13の範囲内にあり、他の例によれば1×10−15乃至1×10−13の範囲内にある。紫外線照射以外の表面処理を行っても、ピンホールが減少することはない。
上述した電極保護膜34の色変化及びピンホールの消失は、膜の親水性を向上させる目的で行なわれる紫外線照射以外の方法では生じ得ない変化である。
例えば、紫外線照射以外の表面処理として酸素プラズマ処理を行った場合、以下に説明するように、電極保護膜に変色やピンホールの消失は生じない。
図7は、紫外線照射又は酸素プラズマ処理による酸化処理を行なった膜の色と、紫外線照射又は酸素プラズマ処理を行なう前の膜の色との色差を測定した結果を示すグラフである。
図7のグラフの右側には、酸素プラズマ処理を行なっていない膜についてL*a*b*色空間で表される色と、酸素プラズマ処理を施した膜についてL*a*b*色空間で表される色との色差ΔEを測定した結果を示している。なお、色差ΔEの測定は複数の膜について行い、グラフには、これら測定結果を全てプロットしている。
酸素プラズマ処理前の膜は無色透明であり、色差ΔEは0.6乃至1.6の範囲内にあった。すなわち、酸素プラズマ処理を施した膜も無色透明であった。
一方、図7のグラフの左側には、紫外線照射を行なっていない膜についてL*a*b*色空間で表される色と、電極保護膜34についてL*a*b*色空間で表される色との色差ΔEを測定した結果を示している。ここで、色差ΔEの測定は、複数の膜について行い、グラフには、これら測定結果を全てプロットしている。
紫外線照射後の膜は黄色であり、この色差ΔEは2.25乃至3.00の範囲内にあった。すなわち、紫外線照射を施すことにより、膜は、無色透明から黄色へと色を大きく変化させた。
また、紫外線照射以外の表面処理として酸素プラズマ処理を行なった場合、本実施形態に係る電極保護膜34は、さらに以下の点で異なる。すなわち、膜に酸素プラズマ処理を行なった場合、膜にエッチングによるひびを生じ、これに伴ってピンホールが増加する。
以上のように、本実施形態に係る電極保護膜34は、酸素プラズマ処理を施された膜とは色が大きく異なるとともに、ピンホールが極めて少ない。
また、上記の膜にオゾン処理を行なった場合にも、酸素プラズマ処理を施された膜と同様に、変色せず、ピンホールが増加する。
そして、成膜直後の膜にレーザー照射を行なうと、照射した領域において膜が消失する。すなわち、レーザー照射によってピンホールを生じる。
さらに、成膜直後の膜にコロナ放電を行なうと、膜に局所的に大電流が流れ、膜表面が炭化する。その結果、膜は黒色へと変化するとともに、ピンホールが増加する。
上述したように、親水性を向上させる目的で行なわれる処理のうち、紫外線照射以外の処理では、膜は黄色へと変色しない。また、紫外線照射以外の処理では、上記の膜にピンホールの形成や膜の破壊を生じる。そのため、電極保護膜34を得ることは困難である。
2.インクジェットプリンタ
2−1.構成
図8に、インクジェットプリンタ100の模式図を示す。
実施形態に係るインクジェットプリンタ100は、インクジェットヘッド1と、インクジェットヘッド1に対向して記録媒体を保持する媒体保持機構110とを備えている。
図8に示すインクジェットプリンタ100は、排紙トレイ118が設けられた筐体を含んでいる。筐体内には、カセット101a及び101b、供紙ローラ102及び103、搬送ローラ対104及び105、レジストローラ対106、搬送ベルト107、ファン119、負圧チャンバ111、搬送ローラ対112、113及び114、インクジェットヘッド115C、115M、115Y及び115Bk、インクカートリッジ116C、116M、116Y及び116Bk、並びに、チューブ117C、117M、117Y及び117Bkが設置されている。
カセット101a及び101bは、サイズの異なる記録媒体Pを収容している。供紙ローラ102又は103は、選択された記録媒体のサイズに対応した記録媒体Pをカセット101a又は101bから取り出し、搬送ローラ対104及び105並びにレジストローラ対106へ搬送する。
搬送ベルト107は、駆動ローラ108と2本の従動ローラ109とによって張力が与えられている。搬送ベルト107の表面には、所定間隔で穴が設けられている。搬送ベルト107の内側には、記録媒体Pを搬送ベルト107に吸着させるための、ファン119に連結された負圧チャンバ111が設置されている。搬送ベルト107の搬送方向下流には、搬送ローラ対112、113及び114が設置されている。なお、搬送ベルト107から排紙トレイ118までの搬送経路には、記録媒体P上に形成された印刷層を加熱するヒータを設置することができる。
媒体保持機構110は、記録媒体P、例えば記録用紙を、インクジェットヘッド1に対向して保持する。媒体保持機構110は、記録媒体を移動させる記録用紙移動機構としての機能も有している。媒体保持機構110は、図8の搬送ベルト107、駆動ローラ108、従動ローラ109、負圧チャンバ111、及びファン119を含んでいる。媒体保持機構110は、印刷時には、記録媒体Pを、インクジェットヘッド1に対向させた状態で、記録媒体Pの印刷面に平行な方向へ移動させる。その間に、インクジェットヘッド1は、ノズルからインク滴を吐出して記録媒体P上に印刷する。
搬送ベルト107の上方には、画像データに応じてインクを記録媒体Pに吐出する4つのインクジェットヘッドが配置されている。具体的には、シアン(C)インクを吐出するインクジェットヘッド115C、マゼンタ(M)インクを吐出するインクジェットヘッド115M、イエロー(Y)インクを吐出するインクジェットヘッド115Y、及びブラック(Bk)インクを吐出するインクジェットヘッド115Bkが、上流側からこの順に配置されている。インクジェットヘッド115C、115M、115Y及び115Bkの各々は、図1及び図2を参照しながら説明したインクジェットヘッド1である。
インクジェットヘッド115C、115M、115Y及び115Bkの上方には、これらに対応したインクをそれぞれ収容した、シアン(C)インクカートリッジ116C、マゼンタ(M)インクカートリッジ116M、イエロー(Y)インクカートリッジ116Y、及びブラック(Bk)インクカートリッジ116Bkが設置されている。これらカートリッジ116C、116M、116Y及び116Bkは、それぞれ、チューブ117C、117M、117Y及び117Bkによって、インクジェットヘッド115C、115M、115Y及び115Bkに連結されている。
2−2.画像形成
次に、このインクジェットプリンタ100の画像形成動作について説明する。
まず、画像処理手段(図示しない)が、記録のための画像処理を開始し、画像データに対応した画像信号を生成するとともに、各種ローラや負圧チャンバ111などの動作を制御する制御信号を生成する。
供紙ローラ102又は103は、画像処理手段による制御のもと、カセット101a又は101bから、選択されたサイズの記録媒体Pを1枚ずつ取り出し、搬送ローラ対104及び105並びにレジストローラ対106へ搬送する。レジストローラ対106は、記録媒体Pのスキューを補正し、所定のタイミングで記録媒体Pを搬送する。
負圧チャンバ111は、搬送ベルト107の穴を介して空気を吸い込んでいる。従って、記録媒体Pは、搬送ベルト107に吸着された状態で、搬送ベルト107の移動に伴い、インクジェットヘッド115C、115M、115Y及び115Bkの下方の位置へと順次搬送される。
インクジェットヘッド115C、115M、115Y及び115Bkは、画像処理手段による制御のもと、記録媒体Pが搬送されるタイミングに同期してインクを吐出する。これにより、記録媒体Pの所望の位置に、カラー画像が形成される。
その後、搬送ローラ対112、113及び114は、画像が形成された記録媒体Pを排紙トレイ118へ排紙する。搬送ベルト107から排紙トレイ118までの搬送経路にヒータを設置した場合、記録媒体P上に形成された印刷層をヒータによって加熱してもよい。ヒータによる加熱を行うと、特に、記録媒体Pが非浸透性である場合に、記録媒体Pに対する印刷層の密着性を高めることができる。
3.効果
上記のインクジェットヘッド1は、ポリパラキシレン骨格を有する化合物を含んだ黄色の電極保護膜を備えている。このような構成によれば、優れた絶縁耐久性を達成することができる。以下にその理由を説明する。
パリレンC(登録商標)などの化合物を含んだ被膜を単層で電極に被覆した場合、インクジェットヘッドは優れた絶縁性を示す。しかしながら、そのような被膜を用いた場合、長期間に亘る絶縁性の維持については改善の余地があった。具体的には、電圧部材に対して1×1011回以上の電圧パルスの印加を行なうと、被膜は絶縁性を維持できなくなることがあった。
一方で、上記のインクジェットヘッド1は、電極保護膜34としてポリパラキシレン骨格を有する化合物を含んだ黄色の膜を採用している。すなわち、ポリパラキシレン骨格を有する化合物を含んだ膜に対して紫外線照射を行った膜を採用している。このような膜は、ピンホールが極めて少ないため、ピンホールの位置での電流のリークに起因した膜の損傷を生じにくい。すなわち、ポリパラキシレン骨格を有する化合物を含んだ単層構造を有する膜であるにも関わらず、電極保護膜34への繰返しの電圧パルスの印加に伴う損傷を生じにくい。それ故、上記のインクジェットヘッド1は、長期間に亘る絶縁性の維持が可能となる。
以下、実施例を説明する。
<インクジェットヘッドの製造>
(例1)
図1乃至図4に示すインクジェットヘッド1を、以下のように作製した。
まず、圧電部材30と電極33とを備えた構造体を形成した。
次に、電極33上にポリモノクロロパラキシリレンからなる膜を気相堆積法により成膜した後、この膜に対して、照度15mW/cmにおいて5分間の紫外線照射を行なった。ここで、紫外線の照射には、卓上型光表面処理装置(PL16−110D、セン特殊光源株式会社)を使用した。
以上の方法により、電極保護膜34を形成した。なお、ここで、電極保護膜34は黄色の膜であった。また、電極保護膜34の表面領域341は、酸化されていた。この表面領域341の厚さは50nmであった。そして、紫外線照射前の電極保護膜34の見かけ上の表面積に対するピンホールの開口部の合計面積の比は、1×10−10であった。
続いて、ノズルプレート50を、ノズルNが圧力室32と連通するように設置した。
以下、このようにして作製したインクジェットヘッド1を、インクジェットヘッドN1と表記する。
(比較例1)
以下のことを除いて、例1と同様にインクジェットヘッド1を作製した。
すなわち、紫外線照射を省略したこと以外は、例1と同様にインクジェットヘッド1を作製した。なお、ここで、電極保護膜は無色透明の膜であった。そして、紫外線照射前の電極保護膜の見かけ上の表面積に対するピンホールの開口部の合計面積の比は、1×10−10であった。
ここで、圧電部材30と圧力室32との間に位置する部分において、膜の厚さは5μmであった。
以上の方法により、図1乃至図4に示すインクジェットヘッド1を作製した。以下、このインクジェットヘッド1をインクジェットヘッドC1と表記する。
<評価>
インクジェットヘッドN1及びC1の電極33に対して電圧を印加し、リーク電流値を観測した。具体的には、まず、インクジェットヘッドN1又はC1の電極33に対して、振幅が60Vの電圧パルスを1×10回印加した。その後、電極33とインクとの間での電流のリークを測定した。同様の測定を、1×10回、1×10回、1×10回、1×1010回、1×1011回及び1×1012回の電圧パルスの印加を行なったインクジェットヘッドについても行なった。結果を図9に示す。図9は、電圧パルスを印加した回数に対する電極保護膜のリーク電流値の関係を示すグラフである。
図9に示すように、インクジェットヘッドC1は、1×10回以上の電圧の印加によってリーク電流値が大幅に増大した。
一方、インクジェットヘッドN1は、電圧の印加を1×1012回繰返しても、リーク電流値の変化を生じなかった。すなわち、優れた絶縁耐久性を達成することができた。
次に、インクジェットヘッドの大電圧に対する耐久性を調べた。具体的には、まず、インクジェットヘッドN1又はC1の電極33に対して100Vの電圧パルスを1回印加した。そして、このときの電流のリークを測定した。同様の測定を200乃至1000Vの電圧パルスを印加した場合についても行なった。結果を図10に示す。図10は、電圧パルスの大きさに対するリーク電流値の関係を示すグラフである。
図10に示すように、インクジェットヘッドC1は、600Vの電圧パルスを印加した場合に1×10−3Aの電流がリークした。
一方、インクジェットヘッドN1は、600Vの電圧パルスを印加した場合にリークする電流は1×10−6A程度であった。すなわち、インクジェットヘッドN1は大電圧の印加による局所的な絶縁破壊は生じにくく、優れた耐久性を達成することができた。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
以下に、当初の特許請求の範囲に記載していた発明を付記する。
[1]
記録媒体へ向けてインクを吐出するノズルが設けられたノズルプレートと、
前記ノズルと連通する位置に圧力室を形成し、前記圧力室内の圧力を変化させて前記圧力室内の前記インクを吐出させる圧電部材と、
前記圧電部材のうち前記圧力室と隣接した部分に位置し、前記圧電部材に駆動パルスを印加する電極と、
前記電極を被覆する電極保護膜と
を備え、
前記電極保護膜は、ポリパラキシレン骨格を有する化合物を含んだ黄色の膜であるインクジェットヘッド。
[2]
前記ポリパラキシレン骨格を有する化合物は、以下の一般式(I)に示す繰返し単位を含み、下記一般式(I)において、R1乃至R8は、互いに独立に、水素原子又はハロゲン原子を表す項1に記載のインクジェットヘッド。
Figure 0006983680
[3]
前記電極保護膜は、前記圧電部材と前記圧力室との間に位置する部分の膜厚が1μm乃至10μmの範囲内にある項1又は2に記載のインクジェットヘッド。
[4]
項1乃至3の何れか1項に記載のインクジェットヘッドと、
前記インクジェットヘッドに対向して前記記録媒体を保持する媒体保持機構と
を備えたインクジェットプリンタ。
[5]
インクが供給される圧力室を形成し、前記圧力室内の圧力を変化させて前記圧力室内の前記インクを吐出させる圧電部材と、前記圧電部材のうち前記圧力室と隣接した部分に位置し、前記圧電部材に駆動パルスを印加する電極とを備えた構造体を形成することと、
前記電極上に、ポリパラキシレン骨格を有する化合物を含んだ膜を形成することと、
前記膜に紫外線を照射して、前記電極を被覆した電極保護膜を得ることと、
記録媒体へ向けて前記インクを吐出するノズルが設けられたノズルプレートを、前記ノズルが前記圧力室と連通するように設置することと
を含んだインクジェットヘッドの製造方法。
[6]
前記膜の色が黄色へ変化するまで紫外線を照射する項5に記載の製造方法。
[7]
10乃至50mJ/cm の範囲内の露光量で前記膜へ紫外線を照射する項5又は6に記載の製造方法。
1…インクジェットヘッド、30…圧電部材、301…第1圧電体、302…第2圧電体、32…圧力室、33…電極、34…電極保護膜、50…ノズルプレート、N…ノズル、100…インクジェットプリンタ、115Bk…インクジェットヘッド、115C…インクジェットヘッド、115M…インクジェットヘッド、115Y…インクジェットヘッド。

Claims (6)

  1. 記録媒体へ向けてインクを吐出するノズルが設けられたノズルプレートと、
    前記ノズルと連通する位置に圧力室を形成し、前記圧力室内の圧力を変化させて前記圧力室内の前記インクを吐出させる圧電部材と、
    前記圧電部材のうち前記圧力室と隣接した部分に位置し、前記圧電部材に駆動パルスを印加する電極と、
    前記電極を被覆する電極保護膜と
    を備え、
    前記電極保護膜は、ポリパラキシレン骨格を有する化合物からなる黄色の膜であるインクジェットヘッド。
  2. 前記ポリパラキシレン骨格を有する化合物は、以下の一般式(I)に示す繰返し単位を含み、下記一般式(I)において、R1乃至R8は、互いに独立に、水素原子又はハロゲン原子を表す請求項1に記載のインクジェットヘッド。
    Figure 0006983680
  3. 前記電極保護膜は、前記圧電部材と前記圧力室との間に位置する部分の膜厚が1μm乃至10μmの範囲内にある請求項1又は2に記載のインクジェットヘッド。
  4. 請求項1乃至3の何れか1項に記載のインクジェットヘッドと、
    前記インクジェットヘッドに対向して前記記録媒体を保持する媒体保持機構と
    を備えたインクジェットプリンタ。
  5. インクが供給される圧力室を形成し、前記圧力室内の圧力を変化させて前記圧力室内の前記インクを吐出させる圧電部材と、前記圧電部材のうち前記圧力室と隣接した部分に位置し、前記圧電部材に駆動パルスを印加する電極とを備えた構造体を形成することと、
    前記電極上に、ポリパラキシレン骨格を有する化合物を含んだ膜を形成することと、
    前記膜に紫外線を照射して、前記電極を被覆した電極保護膜を得ることと、
    記録媒体へ向けて前記インクを吐出するノズルが設けられたノズルプレートを、前記ノズルが前記圧力室と連通するように設置することと
    を含み、
    前記膜の色が黄色へ変化するまで紫外線を照射するインクジェットヘッドの製造方法。
  6. 10乃至50m/cmの範囲内の照度で前記膜へ紫外線を照射する請求項に記載の製造方法。
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