JP6982270B1 - 電力制御システムおよび機器 - Google Patents
電力制御システムおよび機器 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6982270B1 JP6982270B1 JP2020164994A JP2020164994A JP6982270B1 JP 6982270 B1 JP6982270 B1 JP 6982270B1 JP 2020164994 A JP2020164994 A JP 2020164994A JP 2020164994 A JP2020164994 A JP 2020164994A JP 6982270 B1 JP6982270 B1 JP 6982270B1
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- adjustment
- electric wire
- power
- order group
- harmonic
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H02—GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
- H02J—CIRCUIT ARRANGEMENTS OR SYSTEMS FOR SUPPLYING OR DISTRIBUTING ELECTRIC POWER; SYSTEMS FOR STORING ELECTRIC ENERGY
- H02J3/00—Circuit arrangements for ac mains or ac distribution networks
- H02J3/28—Arrangements for balancing of the load in a network by storage of energy
- H02J3/32—Arrangements for balancing of the load in a network by storage of energy using batteries with converting means
-
- H—ELECTRICITY
- H02—GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
- H02J—CIRCUIT ARRANGEMENTS OR SYSTEMS FOR SUPPLYING OR DISTRIBUTING ELECTRIC POWER; SYSTEMS FOR STORING ELECTRIC ENERGY
- H02J3/00—Circuit arrangements for ac mains or ac distribution networks
- H02J3/01—Arrangements for reducing harmonics or ripples
-
- H—ELECTRICITY
- H02—GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
- H02J—CIRCUIT ARRANGEMENTS OR SYSTEMS FOR SUPPLYING OR DISTRIBUTING ELECTRIC POWER; SYSTEMS FOR STORING ELECTRIC ENERGY
- H02J13/00—Circuit arrangements for providing remote indication of network conditions, e.g. an instantaneous record of the open or closed condition of each circuitbreaker in the network; Circuit arrangements for providing remote control of switching means in a power distribution network, e.g. switching in and out of current consumers by using a pulse code signal carried by the network
-
- H—ELECTRICITY
- H02—GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
- H02J—CIRCUIT ARRANGEMENTS OR SYSTEMS FOR SUPPLYING OR DISTRIBUTING ELECTRIC POWER; SYSTEMS FOR STORING ELECTRIC ENERGY
- H02J3/00—Circuit arrangements for ac mains or ac distribution networks
- H02J3/18—Arrangements for adjusting, eliminating or compensating reactive power in networks
- H02J3/1821—Arrangements for adjusting, eliminating or compensating reactive power in networks using shunt compensators
-
- H—ELECTRICITY
- H02—GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
- H02J—CIRCUIT ARRANGEMENTS OR SYSTEMS FOR SUPPLYING OR DISTRIBUTING ELECTRIC POWER; SYSTEMS FOR STORING ELECTRIC ENERGY
- H02J2300/00—Systems for supplying or distributing electric power characterised by decentralized, dispersed, or local generation
- H02J2300/10—The dispersed energy generation being of fossil origin, e.g. diesel generators
-
- H—ELECTRICITY
- H02—GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
- H02J—CIRCUIT ARRANGEMENTS OR SYSTEMS FOR SUPPLYING OR DISTRIBUTING ELECTRIC POWER; SYSTEMS FOR STORING ELECTRIC ENERGY
- H02J2300/00—Systems for supplying or distributing electric power characterised by decentralized, dispersed, or local generation
- H02J2300/20—The dispersed energy generation being of renewable origin
-
- H—ELECTRICITY
- H02—GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
- H02J—CIRCUIT ARRANGEMENTS OR SYSTEMS FOR SUPPLYING OR DISTRIBUTING ELECTRIC POWER; SYSTEMS FOR STORING ELECTRIC ENERGY
- H02J3/00—Circuit arrangements for ac mains or ac distribution networks
- H02J3/28—Arrangements for balancing of the load in a network by storage of energy
- H02J3/32—Arrangements for balancing of the load in a network by storage of energy using batteries with converting means
- H02J3/322—Arrangements for balancing of the load in a network by storage of energy using batteries with converting means the battery being on-board an electric or hybrid vehicle, e.g. vehicle to grid arrangements [V2G], power aggregation, use of the battery for network load balancing, coordinated or cooperative battery charging
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E40/00—Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
- Y02E40/30—Reactive power compensation
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E40/00—Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
- Y02E40/40—Arrangements for reducing harmonics
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Power Engineering (AREA)
- Remote Monitoring And Control Of Power-Distribution Networks (AREA)
- Supply And Distribution Of Alternating Current (AREA)
Abstract
【課題】電線における電流のうちのそれぞれ異なる次数からなる高調波の成分に分けて設定された指標に基づく電線の調整を実現する。【解決手段】電線における皮相電力を機器に調整させる電力制御システムであって、電線における電流のうちの第1次数群の高調波の成分、電線における電流のうちの第1次数群よりも次数が高い第2次数群の高調波の成分、および電線における電流のうちの基本波の成分の各々についての調整に関する指標を設定する設定手段と、設定手段に設定された指標に基づき機器による各々の調整を制御する制御手段と、を備えた電力制御システム。【選択図】図6
Description
本開示は、電力制御システムおよび機器に関する。
特許文献1には、電圧値演算手段で得られた差電圧に基づいて、振幅が目標値となるように基本波無効電流指令値を調整する基本波無効電流制御手段、及び高調波抑制電流値と基本波無効電流値から高調波補償電流指令値を演算する電流値演算手段を備えて構成されていることを特徴とするアクティブフィルタが記載されている。
特許文献1には、電線における電流のうちの高調波の成分についての調整に関して高調波の次数に係わらず設定された単一の指標に基づいて電線が調整されることが開示されている。しかしながら、特許文献1には、電線における電流のうちのそれぞれ異なる次数からなる高調波の成分に分けて調整に関する指標が設定されることが開示されていない。
本開示は、電線における電流のうちのそれぞれ異なる次数からなる高調波の成分に分けて設定された指標に基づく電線の調整を実現することを目的とする。
本開示は、電線における電流のうちのそれぞれ異なる次数からなる高調波の成分に分けて設定された指標に基づく電線の調整を実現することを目的とする。
本開示の電力制御システムは、電線における皮相電力を機器に調整させる電力制御システムであって、電線における電流のうちの第1次数群の高調波の成分、電線における電流のうちの当該第1次数群よりも次数が高い第2次数群の高調波の成分、および電線における電流のうちの基本波の成分の各々についての調整に関する指標を設定する設定手段と、前記設定手段に設定された前記指標に基づき前記機器による前記各々の調整を制御する制御手段と、を備えた電力制御システムである。この場合、電線における電流のうちのそれぞれ異なる次数からなる高調波の成分に分けて設定された指標に基づく電線の調整を実現することができる。
ここで、電力制御システムは、電線における皮相電力に関する電力情報を取得する取得手段をさらに備え、前記設定手段は、複数の電線に係る前記電力情報に基づき、当該複数の電線についての調整に関する前記指標を設定してもよい。この場合、電線ごとにそれぞれ異なる次数からなる高調波の成分に分けて設定された指標に基づく複数の電線の調整を実現することができる。
また、前記機器は、電線を介して供給される電力を受給し、前記複数の電線には、第1電線と、当該第1電線よりも電力の受給側に設けられている第2電線とがあり、前記設定手段は、前記第1電線における皮相電力に関する第1電力情報に基づき、当該第1電線における前記第1次数群の高調波の成分についての前記指標を設定し、前記第2電線における皮相電力に関する第2電力情報に基づき、当該第2電線における前記第2次数群の高調波の成分についての前記指標を設定してもよい。この場合、電線と機器との位置関係に応じて電線ごとに調整の対象が定められた次数の高調波の成分を調整することができる。
また、前記設定手段は、前記第2電線における前記第2次数群の高調波の成分が前記機器に調整される場合には、前記第1電線よりも前記第2電線が優先して調整されるように前記指標を設定し、当該第2電線における当該第2次数群の高調波の成分が当該機器に調整されない場合には、当該第2電線よりも当該第1電線の方が優先して調整されるように当該指標を設定してもよい。この場合、第2電線における第2次数群の高調波の成分が調整されるか否かに応じて、優先して調整される電線を定めることができる。
また、前記設定手段は、前記第1次数群の高調波の成分よりも、前記第2次数群の高調波の成分の方が優先して調整されるように、前記指標を設定してもよい。この場合、調整の対象になる高調波の成分の次数に応じて、優先して調整される高調波の成分を定めることができる。
また、前記設定手段は、前記第1次数群のうちの予め定められた次数の高調波の成分が前記機器に調整される場合には、前記第2次数群の高調波の成分よりも、当該第1次数群の高調波の成分の方が優先して調整されるように、前記指標を設定してもよい。この場合、調整の対象になる第1次数群の高調波の成分の次数に応じて、優先して調整される高調波の成分を定めることができる。
また、電線における皮相電力に関する電力情報を取得する取得手段をさらに備え、前記設定手段は、電線に係る前記電力情報から特定される力率について定められた力率条件を満たす場合、当該電線における前記基本波の成分よりも、前記第1次数群の高調波の成分の方が優先して調整されるように前記指標を設定してもよい。この場合、電力情報から特定される力率に応じて、電線における高調波の成分および電線における基本波の成分のうちの優先して調整される調整の対象を定めることができる。
また、電線における皮相電力に関する電力情報を取得する取得手段をさらに備え、前記設定手段は、電線に係る前記電力情報から特定される力率が予め定められた優先条件を満たす場合、前記第1次数群の高調波の成分よりも、当該電線における前記基本波の成分の方が優先して調整されるように前記指標を設定してもよい。この場合、電力情報から特定される力率に応じて、電線における高調波の成分および電線における基本波の成分のうちの優先して調整される調整の対象を定めることができる。
また、前記設定手段は、前記電線に係る前記電力情報から特定される力率が前記優先条件を満たす場合であっても、当該電線における前記基本波の成分よりも、前記第2次数群の高調波の成分の方が優先して調整されるように前記指標を設定してもよい。この場合、調整の対象である高調波の成分の次数に応じて、高調波の成分と基本波の成分との調整の優先の関係を定めることができる。
また、他の観点から捉えると、本開示の機器は、電線における皮相電力を調整する機器であって、電線における電流のうちの第1次数群の高調波の成分、電線における電流のうちの当該第1次数群よりも次数が高い第2次数群の高調波の成分、および電線における電流のうちの基本波の成分の各々についての調整に関する指標を設定する設定手段と、前記設定手段に設定された前記指標に基づき、前記各々の調整に用いられる電流を供給する供給手段と、を備えた機器である。この場合、電線における電流のうちのそれぞれ異なる次数からなる高調波の成分に分けて設定された指標に基づく電線の調整を実現することができる。
ここで、電力制御システムは、電線における皮相電力に関する電力情報を取得する取得手段をさらに備え、前記設定手段は、複数の電線に係る前記電力情報に基づき、当該複数の電線についての調整に関する前記指標を設定してもよい。この場合、電線ごとにそれぞれ異なる次数からなる高調波の成分に分けて設定された指標に基づく複数の電線の調整を実現することができる。
また、前記機器は、電線を介して供給される電力を受給し、前記複数の電線には、第1電線と、当該第1電線よりも電力の受給側に設けられている第2電線とがあり、前記設定手段は、前記第1電線における皮相電力に関する第1電力情報に基づき、当該第1電線における前記第1次数群の高調波の成分についての前記指標を設定し、前記第2電線における皮相電力に関する第2電力情報に基づき、当該第2電線における前記第2次数群の高調波の成分についての前記指標を設定してもよい。この場合、電線と機器との位置関係に応じて電線ごとに調整の対象が定められた次数の高調波の成分を調整することができる。
また、前記設定手段は、前記第2電線における前記第2次数群の高調波の成分が前記機器に調整される場合には、前記第1電線よりも前記第2電線が優先して調整されるように前記指標を設定し、当該第2電線における当該第2次数群の高調波の成分が当該機器に調整されない場合には、当該第2電線よりも当該第1電線の方が優先して調整されるように当該指標を設定してもよい。この場合、第2電線における第2次数群の高調波の成分が調整されるか否かに応じて、優先して調整される電線を定めることができる。
また、前記設定手段は、前記第1次数群の高調波の成分よりも、前記第2次数群の高調波の成分の方が優先して調整されるように、前記指標を設定してもよい。この場合、調整の対象になる高調波の成分の次数に応じて、優先して調整される高調波の成分を定めることができる。
また、前記設定手段は、前記第1次数群のうちの予め定められた次数の高調波の成分が前記機器に調整される場合には、前記第2次数群の高調波の成分よりも、当該第1次数群の高調波の成分の方が優先して調整されるように、前記指標を設定してもよい。この場合、調整の対象になる第1次数群の高調波の成分の次数に応じて、優先して調整される高調波の成分を定めることができる。
また、電線における皮相電力に関する電力情報を取得する取得手段をさらに備え、前記設定手段は、電線に係る前記電力情報から特定される力率について定められた力率条件を満たす場合、当該電線における前記基本波の成分よりも、前記第1次数群の高調波の成分の方が優先して調整されるように前記指標を設定してもよい。この場合、電力情報から特定される力率に応じて、電線における高調波の成分および電線における基本波の成分のうちの優先して調整される調整の対象を定めることができる。
また、電線における皮相電力に関する電力情報を取得する取得手段をさらに備え、前記設定手段は、電線に係る前記電力情報から特定される力率が予め定められた優先条件を満たす場合、前記第1次数群の高調波の成分よりも、当該電線における前記基本波の成分の方が優先して調整されるように前記指標を設定してもよい。この場合、電力情報から特定される力率に応じて、電線における高調波の成分および電線における基本波の成分のうちの優先して調整される調整の対象を定めることができる。
また、前記設定手段は、前記電線に係る前記電力情報から特定される力率が前記優先条件を満たす場合であっても、当該電線における前記基本波の成分よりも、前記第2次数群の高調波の成分の方が優先して調整されるように前記指標を設定してもよい。この場合、調整の対象である高調波の成分の次数に応じて、高調波の成分と基本波の成分との調整の優先の関係を定めることができる。
また、他の観点から捉えると、本開示の機器は、電線における皮相電力を調整する機器であって、電線における電流のうちの第1次数群の高調波の成分、電線における電流のうちの当該第1次数群よりも次数が高い第2次数群の高調波の成分、および電線における電流のうちの基本波の成分の各々についての調整に関する指標を設定する設定手段と、前記設定手段に設定された前記指標に基づき、前記各々の調整に用いられる電流を供給する供給手段と、を備えた機器である。この場合、電線における電流のうちのそれぞれ異なる次数からなる高調波の成分に分けて設定された指標に基づく電線の調整を実現することができる。
以下、添付図面を参照して実施の形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る電力制御システム1の一例を示した図である。
電力制御システム1は、皮相電力を制御するシステムである。
電力制御システム1には、電力系統10と、複数の電力消費施設20と、制御サーバ30と、管理サーバ40とが設けられている。
図1は、本実施形態に係る電力制御システム1の一例を示した図である。
電力制御システム1は、皮相電力を制御するシステムである。
電力制御システム1には、電力系統10と、複数の電力消費施設20と、制御サーバ30と、管理サーバ40とが設けられている。
電力系統10は、電力の需要家に電力を供給するための設備が設けられているシステムである。電力系統10には、発電所11、送電線12、供給側変電所13、供給側配電線14、接続電線141、自動電圧調整器(SVR:Step Voltage Regulator)15、受給側変電所16、受給側配電線17、柱上変圧器18、および需要家側配電線19が設けられている。
発電所11は、発電をする設備である。発電所11としては、例えば、火力発電所、水力発電所、原子力発電所、太陽光発電所、風力発電所、地熱発電所等が挙げられる。
発電所11は、電力系統10に複数設けられている。図示の例では、発電所11Aおよび発電所11Bからなる二つの発電所11が設けられている。なお、発電所11Aおよび発電所11Bを特に区別することなく説明する場合、単に発電所11と称することがある。
発電所11は、電力系統10に複数設けられている。図示の例では、発電所11Aおよび発電所11Bからなる二つの発電所11が設けられている。なお、発電所11Aおよび発電所11Bを特に区別することなく説明する場合、単に発電所11と称することがある。
送電線12は、発電所11に生成された電力を構成する電流が流れる線路である。送電線12は、発電所11から供給側変電所13にわたって設けられている。
送電線12は、電力系統10に複数設けられている。図示の例では、送電線12Aおよび送電線12Bからなる二つの送電線12が設けられている。なお、送電線12Aおよび送電線12Bを特に区別することなく説明する場合、単に送電線12と称することがある。
送電線12は、電力系統10に複数設けられている。図示の例では、送電線12Aおよび送電線12Bからなる二つの送電線12が設けられている。なお、送電線12Aおよび送電線12Bを特に区別することなく説明する場合、単に送電線12と称することがある。
供給側変電所13は、電圧を変換する設備である。供給側変電所13は、受給側変電所16よりも、電力の供給側に設けられている。本実施形態では、電力における最も供給側に位置する設備は、発電所11である。また、電力における最も受給側に位置する設備は、電力消費施設20である。
供給側変電所13は、送電線12を通じて供給された電圧を変換する。供給側変電所13としては、50万Vの電圧を15.4万Vに変換する変電所、15.4万Vの電圧を6.6万Vに変換する変電所、6.6万Vの電圧を2.2万Vに変換する変電所等が挙げられる。
供給側変電所13は、電力系統10に複数設けられている。図示の例では、供給側変電所13Aおよび供給側変電所13Bからなる二つの供給側変電所13が設けられている。なお、供給側変電所13Aおよび供給側変電所13Bを特に区別することなく説明する場合、単に供給側変電所13と称することがある。
供給側変電所13は、送電線12を通じて供給された電圧を変換する。供給側変電所13としては、50万Vの電圧を15.4万Vに変換する変電所、15.4万Vの電圧を6.6万Vに変換する変電所、6.6万Vの電圧を2.2万Vに変換する変電所等が挙げられる。
供給側変電所13は、電力系統10に複数設けられている。図示の例では、供給側変電所13Aおよび供給側変電所13Bからなる二つの供給側変電所13が設けられている。なお、供給側変電所13Aおよび供給側変電所13Bを特に区別することなく説明する場合、単に供給側変電所13と称することがある。
供給側配電線14は、供給側変電所13に変換された電圧が印加されて生じる電流が流れる線路である。供給側配電線14は、供給側変電所13から受給側変電所16にわたって設けられている。また、供給側配電線14は、受給側配電線17よりも電力の供給側に設けられている。
供給側配電線14は、電力系統10に複数設けられている。図示の例では、供給側配電線14Aおよび供給側配電線14Bからなる二つの供給側配電線14が設けられている。供給側配電線14Aには、発電所11Aに生成された電力を構成する電流が流れる。また、供給側配電線14Bには、発電所11Bに生成された電力を構成する電流が流れる。なお、供給側配電線14Aおよび供給側配電線14Bを特に区別することなく説明する場合、単に供給側配電線14と称することがある。
供給側配電線14は、電力系統10に複数設けられている。図示の例では、供給側配電線14Aおよび供給側配電線14Bからなる二つの供給側配電線14が設けられている。供給側配電線14Aには、発電所11Aに生成された電力を構成する電流が流れる。また、供給側配電線14Bには、発電所11Bに生成された電力を構成する電流が流れる。なお、供給側配電線14Aおよび供給側配電線14Bを特に区別することなく説明する場合、単に供給側配電線14と称することがある。
接続電線141は、供給側配電線14Aと供給側配電線14Bとを接続する線路である。本実施形態では、発電所11Aに生成された電力を構成する電流は、供給側配電線14Aおよび接続電線141を介して、供給側配電線14Bに流れることが可能である。また、発電所11Bに生成された電力を構成する電流は、供給側配電線14Bおよび接続電線141を介して、供給側配電線14Aに流れることが可能である。言い換えると、接続電線141は、供給側配電線14Bを介して供給された電力を供給側配電線14Aに送ることが可能であり、また、供給側配電線14Aを介して供給された電力を供給側配電線14Bに送ることが可能である。
SVR15は、供給側配電線14に供給される電圧を調整する。より具体的には、SVR15は、供給側配電線14に供給される電圧を検出する。そして、SVR15は、検出した電圧が予め定められた範囲でない場合に、この電圧が予め定められた範囲に収まるように、電圧を調整する。
SVR15は、電力系統10に複数設けられている。図示の例では、SVR15AおよびSVR15Bからなる二つのSVR15が設けられている。なお、SVR15AおよびSVR15Bを特に区別することなく説明する場合、単にSVR15と称することがある。
SVR15は、電力系統10に複数設けられている。図示の例では、SVR15AおよびSVR15Bからなる二つのSVR15が設けられている。なお、SVR15AおよびSVR15Bを特に区別することなく説明する場合、単にSVR15と称することがある。
受給側変電所16は、供給側配電線14を通じて供給された電圧を変換する設備である。受給側変電所16としては、例えば、供給された電圧を6600Vに変換する変電所等が挙げられる。
受給側変電所16は、電力系統10に複数設けられている。図示の例では、受給側変電所16Aおよび受給側変電所16Bからなる二つの受給側変電所16が設けられている。受給側変電所16Aは、供給側配電線14Aを通じて供給された電圧を変換する。また、受給側変電所16Bは、供給側配電線14Bを通じて供給された電圧を変換する。なお、受給側変電所16Aおよび受給側変電所16Bを特に区別することなく説明する場合、単に受給側変電所16と称することがある。
受給側変電所16は、電力系統10に複数設けられている。図示の例では、受給側変電所16Aおよび受給側変電所16Bからなる二つの受給側変電所16が設けられている。受給側変電所16Aは、供給側配電線14Aを通じて供給された電圧を変換する。また、受給側変電所16Bは、供給側配電線14Bを通じて供給された電圧を変換する。なお、受給側変電所16Aおよび受給側変電所16Bを特に区別することなく説明する場合、単に受給側変電所16と称することがある。
受給側配電線17は、受給側変電所16に変換された電圧が印加されて生じる電流が流れる線路である。受給側配電線17は、受給側変電所16から柱上変圧器18にわたって設けられている。
受給側配電線17は、電力系統10に複数設けられている。図示の例では、受給側配電線17Aおよび受給側配電線17Bからなる二つの受給側配電線17が設けられている。受給側配電線17Aには、受給側変電所16Aに変換された電圧が印加されて生じる電流が流れる。また、受給側配電線17Bには、受給側変電所16Bに変換された電圧が印加されて生じる電流が流れる。なお、受給側配電線17Aおよび受給側配電線17Bを特に区別することなく説明する場合、単に受給側配電線17と称することがある。
受給側配電線17は、電力系統10に複数設けられている。図示の例では、受給側配電線17Aおよび受給側配電線17Bからなる二つの受給側配電線17が設けられている。受給側配電線17Aには、受給側変電所16Aに変換された電圧が印加されて生じる電流が流れる。また、受給側配電線17Bには、受給側変電所16Bに変換された電圧が印加されて生じる電流が流れる。なお、受給側配電線17Aおよび受給側配電線17Bを特に区別することなく説明する場合、単に受給側配電線17と称することがある。
柱上変圧器18は、受給側配電線17を通じて供給された電圧を変換する設備である。柱上変圧器18としては、例えば、6600Vの電圧を200Vに変換する変圧器や、6600Vの電圧を100Vに変換する変圧器等が挙げられる。
柱上変圧器18は、電力系統10に複数設けられている。図示の例では、柱上変圧器18Aおよび柱上変圧器18Bからなる二つの柱上変圧器18が設けられている。柱上変圧器18Aは、受給側配電線17Aを通じて供給された電圧を変換する。また、柱上変圧器18Bは、受給側配電線17Bを通じて供給された電圧を変換する。なお、柱上変圧器18Aおよび柱上変圧器18Bを特に区別することなく説明する場合、単に柱上変圧器18と称することがある。
柱上変圧器18は、電力系統10に複数設けられている。図示の例では、柱上変圧器18Aおよび柱上変圧器18Bからなる二つの柱上変圧器18が設けられている。柱上変圧器18Aは、受給側配電線17Aを通じて供給された電圧を変換する。また、柱上変圧器18Bは、受給側配電線17Bを通じて供給された電圧を変換する。なお、柱上変圧器18Aおよび柱上変圧器18Bを特に区別することなく説明する場合、単に柱上変圧器18と称することがある。
需要家側配電線19は、柱上変圧器18に変換された電圧が印加されて生じる電流が流れる線路である。電力系統10には、複数の需要家側配電線19が設けられている。より具体的には、需要家側配電線19は、電力消費施設20ごとに設けられている。各需要家側配電線19は、柱上変圧器18から電力消費施設20にわたって設けられている。図示の例では、需要家側配電線19A乃至需要家側配電線19Dからなる四つの需要家側配電線19が設けられている。なお、需要家側配電線19A乃至需要家側配電線19Dを特に区別することなく説明する場合、単に需要家側配電線19と称することがある。
以上の通り、電力系統10は、電力消費施設20の外側に設けられている系統であって、生成された電力を電力の需要家に配るための系統である。
以上の通り、電力系統10は、電力消費施設20の外側に設けられている系統であって、生成された電力を電力の需要家に配るための系統である。
また、電力系統10には、複数の電力センサ10Sが設けられている。電力センサ10Sは、供給側配電線14に接続されている。より具体的には、電力センサ10Sは、供給側配電線14のうちのSVR15よりも電力の供給側の部分に接続されている。また、電力センサ10Sは、それぞれ、受給側配電線17の各々に接続されている。言い換えると、電力センサ10Sは、供給側配電線14および受給側配電線17ごとに設けられている。
電力センサ10Sは、接続されている供給側配電線14または受給側配電線17における皮相電力に関するパラメータを検出する。皮相電力に関するパラメータとは、皮相電力に影響を及ぼすパラメータである。皮相電力に関するパラメータとしては、例えば、皮相電力、無効電力、無効電圧、高調波電圧、電流、予め定められた期間における皮相電力量や無効電力量等が挙げられる。皮相電力に関するパラメータとしての電流には、基本波の成分と、高調波の成分とが含まれる。基本波とは、最も低い周波数成分からなる正弦波である。また、高調波とは、基本波の整数倍の周波数成分である。また、整数倍は、2倍以上である。そのため、基本波は、高調波には含まれない。電流のうちの基本波の成分を、以下では、基本波電流と称することがある。また、電流のうちの高調波の成分を、以下では、高調波電流と称することがある。また、高調波電圧や高調波電流としては、低次の高調波電圧や低次の高調波電流が挙げられる。低次としては、予め定められた次数が挙げられる。予め定められた次数としては、第3次以上であって第13次以下が挙げられる。また、高調波電圧や高調波電流としては、高次の高調波電圧や高次の高調波電流が挙げられる。高次とは、低次よりも高い次数である。高次としては、第17次以上であって第40次以下が挙げられる。
また、皮相電力に関するパラメータとしては、例えば、電流の総合高調波歪み率(THD:Total Harmonic Distortion)や電圧のTHD等が挙げられる。ここで、電流のTHDは、下記式(1)から算出される。また、電圧のTHDは、下記式(2)から算出される。
上記式(1)において、I1は基本波電流である。また、Inはn次高調波電流である。
上記式(2)において、V1は基本波電圧である。また、Vnはn次高調波電圧である。
電力センサ10Sは、例えば、予め定められた時間ごとに、皮相電力に関する上記のパラメータを検出する。なお、電線における皮相電力に関するパラメータを、以下では、電力情報と称することがある。電力情報としては、電線における皮相電力に関するパラメータが示された情報が挙げられる。また、電力情報は、電線における電流の波形が示された情報であってもよい。また、予め定められた時間としては、何れの時間でもよいが、例えば、1時間である。そして、電力センサ10Sは、電力情報を検出すると、検出した電力情報を、検出の対象である電線を識別する電線識別情報とともに、管理サーバ40へ送信する。
上記式(2)において、V1は基本波電圧である。また、Vnはn次高調波電圧である。
電力センサ10Sは、例えば、予め定められた時間ごとに、皮相電力に関する上記のパラメータを検出する。なお、電線における皮相電力に関するパラメータを、以下では、電力情報と称することがある。電力情報としては、電線における皮相電力に関するパラメータが示された情報が挙げられる。また、電力情報は、電線における電流の波形が示された情報であってもよい。また、予め定められた時間としては、何れの時間でもよいが、例えば、1時間である。そして、電力センサ10Sは、電力情報を検出すると、検出した電力情報を、検出の対象である電線を識別する電線識別情報とともに、管理サーバ40へ送信する。
なお、電力系統10に設けられる発電所11、送電線12、供給側変電所13、受給側変電所16、柱上変圧器18および需要家側配電線19の数は、図示の例に限定されない。電力系統10に設けられる発電所11、送電線12、供給側変電所13、受給側変電所16、柱上変圧器18および需要家側配電線19の数は、図示の例よりも多くてもよいし、図示の例よりも少なくてもよい。
また、供給側配電線14や受給側配電線17の数は、図示の例に限定されない。電力系統10には、図示した数よりも多くの供給側配電線14や受給側配電線17が設けられてもよい。この場合に、供給側配電線14ごとに電力センサ10Sが設けられても良いし、受給側配電線17ごとに電力センサ10Sが設けられても良い。
また、供給側配電線14や受給側配電線17の数は、図示の例に限定されない。電力系統10には、図示した数よりも多くの供給側配電線14や受給側配電線17が設けられてもよい。この場合に、供給側配電線14ごとに電力センサ10Sが設けられても良いし、受給側配電線17ごとに電力センサ10Sが設けられても良い。
電力消費施設20は、需要家側配電線19を通じて発電所11から供給された電力を受給して消費する施設である。各電力消費施設20は、受電設備201と、施設内電線202と、施設電力センサ20Sとを備える。
受電設備201は、電力系統10から供給された電力を受給する。また、受電設備201は、受給した電力における電圧を、電力消費施設20内の設備にて用いられる電圧に変換する。受電設備201としては、配電盤や分電盤等が挙げられる。
施設内電線202は、受電設備201に受給された電力を構成する電流が流れる線路である。施設内電線202は、受電設備201から、電力消費施設20内にて電力を消費する各機器にわたって設けられている。なお、本実施形態では、供給側配電線14、受給側配電線17および施設内電線202を特に区別することなく説明する場合、単に「電線」と称することがある。
受電設備201は、電力系統10から供給された電力を受給する。また、受電設備201は、受給した電力における電圧を、電力消費施設20内の設備にて用いられる電圧に変換する。受電設備201としては、配電盤や分電盤等が挙げられる。
施設内電線202は、受電設備201に受給された電力を構成する電流が流れる線路である。施設内電線202は、受電設備201から、電力消費施設20内にて電力を消費する各機器にわたって設けられている。なお、本実施形態では、供給側配電線14、受給側配電線17および施設内電線202を特に区別することなく説明する場合、単に「電線」と称することがある。
施設電力センサ20Sは、例えば、予め定められた時間ごとに、施設内電線202における皮相電力に関する電力情報を検出する。予め定められた時間としては、何れの時間でもよいが、例えば、1時間である。そして、施設電力センサ20Sは、電力情報を検出すると、検出した電力情報を、検出の対象である施設内電線202を識別する電線識別情報とともに、制御サーバ30へ送信する。
なお、電力センサ10Sや施設電力センサ20Sが検出する電力情報は、皮相電力に関する一種類のパラメータに限定されない。電力センサ10Sや施設電力センサ20Sは、皮相電力に関して上述したパラメータのうちの複数種類のパラメータを検出してもよい。そして、検出した複数種類の各々のパラメータが示された電力情報を制御サーバ30や管理サーバ40へ送信してもよい。また、検出の対象になるパラメータの種類ごとに電力センサ10Sや施設電力センサ20Sが設けられてもよい。
なお、電力センサ10Sや施設電力センサ20Sが検出する電力情報は、皮相電力に関する一種類のパラメータに限定されない。電力センサ10Sや施設電力センサ20Sは、皮相電力に関して上述したパラメータのうちの複数種類のパラメータを検出してもよい。そして、検出した複数種類の各々のパラメータが示された電力情報を制御サーバ30や管理サーバ40へ送信してもよい。また、検出の対象になるパラメータの種類ごとに電力センサ10Sや施設電力センサ20Sが設けられてもよい。
また、各電力消費施設20には、複数のヒートポンプシステム(HPS:Heat Pump System)21と、負荷22とが設けられている。
機器の一例としてのHPS21は、電力系統10から受給した電力を用いて、温度や湿度を調整する。HPS21による調整の対象としては、電力消費施設20内の空間の温度や湿度が挙げられる。また、HPS21による調整の対象としては、電力消費施設20に設けられている液体の温度が挙げられる。
機器の一例としてのHPS21は、電力系統10から受給した電力を用いて、温度や湿度を調整する。HPS21による調整の対象としては、電力消費施設20内の空間の温度や湿度が挙げられる。また、HPS21による調整の対象としては、電力消費施設20に設けられている液体の温度が挙げられる。
また、本実施形態のHPS21は、電流を供給することができる。HPS21は、電流を供給することで、このHPS21における皮相電力に関する上記のパラメータを調整する。さらに、HPS21は、電線に電流を供給することができる。HPS21は、電線に電流を供給することで、この電線における皮相電力に関する上記のパラメータを調整する。
電線における皮相電力に関するパラメータのHPS21による調整の手法の一例を説明する。電線に特定の次数の高調波電流が生じている場合において、HPS21が、この特定の次数の高調波電流を打ち消す位相の電流を電線に供給することにより、電線における特定の次数の高調波電流を低減する。
電線における皮相電力に関するパラメータのHPS21による調整の手法の他の一例を説明する。電線に無効電力が生じている場合において、HPS21が電線に電流を供給することにより、電線における無効電力を低減する。また、この電流の供給により、基本波電流の位相が調整され、電線における力率が向上する。
このように、本実施形態では、HPS21を用いて電線における皮相電力に関するパラメータを調整する。また、HPS21は、電線の調整と同様の手法により、HPS21における皮相電力に関するパラメータを調整する。ここで、皮相電力に関するパラメータが変化することに伴い、皮相電力も変化する。そのため、皮相電力に関する上記の各パラメータの調整は、広義には、皮相電力の調整として捉えられる。以下では、調整の対象としての皮相電力に関する各パラメータを、「皮相電力」と総称することがある。
電線における皮相電力に関するパラメータのHPS21による調整の手法の他の一例を説明する。電線に無効電力が生じている場合において、HPS21が電線に電流を供給することにより、電線における無効電力を低減する。また、この電流の供給により、基本波電流の位相が調整され、電線における力率が向上する。
このように、本実施形態では、HPS21を用いて電線における皮相電力に関するパラメータを調整する。また、HPS21は、電線の調整と同様の手法により、HPS21における皮相電力に関するパラメータを調整する。ここで、皮相電力に関するパラメータが変化することに伴い、皮相電力も変化する。そのため、皮相電力に関する上記の各パラメータの調整は、広義には、皮相電力の調整として捉えられる。以下では、調整の対象としての皮相電力に関する各パラメータを、「皮相電力」と総称することがある。
HPS21としては、温度や湿度を調整するシステム等が挙げられる。より具体的には、HPS21としては、例えば、空気調和装置、内部の温度を調和するショーケース、冷蔵機、冷凍機、給湯器等、HVAC(Heating Ventilation and Air Conditioning)システムに用いられる機器が挙げられる。
HPS21は、制御サーバ30から電線における皮相電力の調整を指示されると、受けた指示に応じて電線に電流を供給することで、この電線における皮相電力を調整する。
負荷22は、需要家側配電線19を通じて発電所11から供給された電力を受給して消費する。
HPS21は、制御サーバ30から電線における皮相電力の調整を指示されると、受けた指示に応じて電線に電流を供給することで、この電線における皮相電力を調整する。
負荷22は、需要家側配電線19を通じて発電所11から供給された電力を受給して消費する。
また、本実施形態では、各電力消費施設20において、HPS21ごとにHPSセンサ21Sが設けられている。HPSセンサ21Sは、HPS21から供給されている電流値、単位時間あたりの電流値、もしくは所定時間における電流値を検出する。なお、電流値、単位時間あたりの電流値、もしくは所定時間における電流値を特に区別することなく説明する場合、単に「電流」と総称することがある。
HPSセンサ21Sは、例えば、予め定められた時間ごとに、HPS21から供給されている電流を検出する。予め定められた時間としては、何れの時間でもよいが、例えば、1時間である。また、HPS21から供給されている電流が示された情報としてHPSセンサ21Sに検出された情報を、以下では、供給情報と称することがある。HPSセンサ21Sは、供給情報を検出すると、検出した供給情報を、検出の対象であるHPS21を識別するHPS識別情報とともに、制御サーバ30へ送信する。
なお、図示の例では、需要家側配電線19ごとに一つの電力消費施設20が設けられているが、これに限定されない。需要家側配電線19ごとに、複数の電力消費施設20が設けられても良い。また、電力消費施設20に設けられるHPS21の数や負荷22の数は、図示の例に限定されない。電力消費施設20には、図示した数よりも多くのHPS21や負荷22が設けられてもよい。また、HPS21や負荷22が設けられていない電力消費施設20が設けられてもよい。また、電力消費施設20には、HPS21とは異なる機器が設けられてもよい。
制御サーバ30は、HPS21の動作を制御するサーバ装置である。より具体的には、制御サーバ30は、電線における皮相電力を調整するためのHPS21の動作を制御する。制御サーバ30は、管理サーバ40や施設電力センサ20Sから電力情報を取得する。また、制御サーバ30は、電力情報を取得すると、取得した電力情報に基づいて、電線における皮相電力を調整するか否かを決定する。そして、電線における皮相電力を調整すると決定した場合に、調整の対象である電線における皮相電力についての調整に関する指標を設定し、設定した指標に基づいて、電線における皮相電力をHPS21に調整させる。
また、本実施形態では、制御サーバ30は、電線における低次の高調波電流、および電線における高次の高調波電流の各々について、調整に関する指標を設定する。そして、それぞれ設定した指標に基づき、電線における低次の高調波電流、および電線における高次の高調波電流を、HPS21に調整させる。
管理サーバ40は、電力情報を管理するサーバ装置である。管理サーバ40は、電力センサ10Sから電力情報を取得すると、取得した電力情報を、この電力情報の対象である電線を識別する電線識別情報とともに、制御サーバ30へ送信する。
管理サーバ40や制御サーバ30は、例えば、コンピュータにより実現される。管理サーバ40や制御サーバ30は、単一のコンピュータにより構成しても良いし、複数のコンピュータによる分散処理により実現しても良い。また、管理サーバ40や制御サーバ30は、クラウドコンピューティングにより提供される仮想的なハードウエア上にて実現しても良い。なお、以下では、管理サーバ40および制御サーバ30を特に区別することなく説明する場合、単に「サーバ」と称することがある。
本実施形態では、制御サーバ30と、各電力消費施設20に設けられている各機器および管理サーバ40とは、ネットワーク(不図示)を介して接続されている。また、管理サーバ40と、各電力センサ10Sとは、ネットワーク(不図示)を介して接続されている。これらのネットワークは、データの送受信が可能であれば良い。また、データの送受信に用いられる通信回線は、有線であっても無線であっても良いし、電力線通信(PLC:Power Line Communication)であっても良い。また、複数のネットワークや通信回線を介して通信先に接続される構成であっても良い。
また、制御サーバ30や管理サーバ40の数は、図示の例に限定されない。電力制御システム1には、二つ以上の制御サーバ30や二つ以上の管理サーバ40が設けられても良い。また、制御サーバ30は、例えば、電力消費施設20ごとに設けられても良い。
図2は、制御サーバ30および管理サーバ40のハードウエアの構成を示した図である。
サーバには、CPU31、ROM(Read Only Memory)32、RAM(Random Access Memory)33が設けられている。また、サーバには、ハードディスク装置などにより構成され、情報を記憶する記憶装置35が設けられている。さらに、サーバには、外部との通信を行う通信装置34(通信I/F)が設けられている。
この他、サーバには、キーボード、マウス等の情報の入力に用いられる入力用装置、液晶ディスプレイ等の表示装置が設けられている。
サーバには、CPU31、ROM(Read Only Memory)32、RAM(Random Access Memory)33が設けられている。また、サーバには、ハードディスク装置などにより構成され、情報を記憶する記憶装置35が設けられている。さらに、サーバには、外部との通信を行う通信装置34(通信I/F)が設けられている。
この他、サーバには、キーボード、マウス等の情報の入力に用いられる入力用装置、液晶ディスプレイ等の表示装置が設けられている。
ROM32、記憶装置35は、CPU31により実行されるプログラムを記憶する。CPU31は、ROM32や記憶装置35に記憶されているプログラムを読み出し、RAM33を作業エリアにしてプログラムを実行する。
CPU31により、ROM32や記憶装置35に格納されたプログラムが実行されることで、後述する各機能部が実現される。
CPU31により、ROM32や記憶装置35に格納されたプログラムが実行されることで、後述する各機能部が実現される。
ここで、CPU31によって実行されるプログラムは、磁気記録媒体(磁気テープ、磁気ディスクなど)、光記録媒体(光ディスクなど)、光磁気記録媒体、半導体メモリなどのコンピュータが読取可能な記録媒体に記憶した状態で、サーバへ提供できる。また、CPU31によって実行されるプログラムは、インターネットなどの通信手段を用いて、サーバへ提供しても良い。
図3は、HPS21の機能構成を示した図である。
HPS21には、調整部211と、電力変換装置212と、受電経路213と、アクティブフィルタ(AF:Active Filter)214とが設けられている。
調整部211は、温度や湿度を調整する。調整部211には、受給した電力を用いて動作するモータ(不図示)が設けられている。また、調整部211には、熱交換器(不図示)が設けられており、この熱交換器を通じて、電力消費施設20内の空気や液体が熱交換される。
HPS21には、調整部211と、電力変換装置212と、受電経路213と、アクティブフィルタ(AF:Active Filter)214とが設けられている。
調整部211は、温度や湿度を調整する。調整部211には、受給した電力を用いて動作するモータ(不図示)が設けられている。また、調整部211には、熱交換器(不図示)が設けられており、この熱交換器を通じて、電力消費施設20内の空気や液体が熱交換される。
電力変換装置212は、インバータ(不図示)およびコンバータ(不図示)を有する。電力変換装置212は、電力系統10から受電した電力を、インバータおよびコンバータを用いて、特定の電圧および特定の周波数からなる電力に変換する。特定の電圧および特定の周波数とは、調整部211に設けられているモータの動作に必要な電圧および周波数である。電力変換装置212は、変換した電力を、調整部211に供給する。
受電経路213は、HPS21において電力変換装置212が受ける電力が通る経路である。
受電経路213は、HPS21において電力変換装置212が受ける電力が通る経路である。
AF214は、電力変換装置212の受電経路213に対して、電力変換装置212と電気的に並列して接続されている。AF214は、電力変換装置212の受電経路213に電流を供給することで、この受電経路213における皮相電力を調整する。
また、AF214は、電線に電流を供給することで、この電線における皮相電力を調整する。
なお、HPSセンサ21S(図1参照)によって検出される対象の電流は、AF214から供給されている電流である。
また、AF214は、電線に電流を供給することで、この電線における皮相電力を調整する。
なお、HPSセンサ21S(図1参照)によって検出される対象の電流は、AF214から供給されている電流である。
また、図3ではHPS21の機能構成を示したが、電線における皮相電力の調整に用いられる機器は、HPS21に限定されない。
電線における皮相電力の調整に用いられる機器は、電線に電流を供給できる機器であればよい。電線に電流を供給できる機器としては、電力変換装置を有する機器等が挙げられる。より具体的には、電線に電流を供給できる機器としては、インバータおよびコンバータの少なくとも一方が設けられている電力変換装置を有する機器等が挙げられる。また、電力変換装置を有する機器としては、電気自動車や蓄電池等が挙げられる。また、電力変換装置を有する機器としては、太陽光発電システムや風力発電システム等の再生可能エネルギーを生成するシステム等が挙げられる。
電線における皮相電力の調整に用いられる機器は、電線に電流を供給できる機器であればよい。電線に電流を供給できる機器としては、電力変換装置を有する機器等が挙げられる。より具体的には、電線に電流を供給できる機器としては、インバータおよびコンバータの少なくとも一方が設けられている電力変換装置を有する機器等が挙げられる。また、電力変換装置を有する機器としては、電気自動車や蓄電池等が挙げられる。また、電力変換装置を有する機器としては、太陽光発電システムや風力発電システム等の再生可能エネルギーを生成するシステム等が挙げられる。
図4は、制御サーバ30の機能構成を示した図である。
制御サーバ30には、取得部301と、記憶部302と、対象決定部303と、必要量算出部304と、抽出部305と、可能量算出部306と、調整量算出部307と、送信部308とが設けられている。
制御サーバ30には、取得部301と、記憶部302と、対象決定部303と、必要量算出部304と、抽出部305と、可能量算出部306と、調整量算出部307と、送信部308とが設けられている。
取得手段の一例としての取得部301は、制御サーバ30に送信された情報や制御サーバ30に入力された情報を取得する。取得部301に取得される情報の一例としては、管理サーバ40や施設電力センサ20Sから送信された電力情報や、HPSセンサ21Sから送信された供給情報等が挙げられる。また、取得部301は、各HPS21のAF214が供給できる電流の容量が示された情報を、各HPS21から取得する。AF214が供給できる電流の容量とは、AF214が供給できる最大の電流である。また、AF214が供給できる電力の容量が示された情報を、以下では、容量情報と称することがある。なお、電力制御システム1のユーザが、各HPS21に係る容量情報を制御サーバ30に入力することにより、容量情報が取得部301に取得されてもよい。取得部301に取得された情報は、記憶部302に記憶される。
記憶部302は、情報を記憶する。記憶部302に記憶される情報については、後に詳述する。
記憶部302は、情報を記憶する。記憶部302に記憶される情報については、後に詳述する。
対象決定部303は、HPS21に調整させる対象を決定する。より具体的には、対象決定部303は、HPS21に調整させる対象の電線を決定する。対象決定部303は、取得部301に取得された電力情報に基づいて、この電力情報に係る電線における皮相電力を調整する必要があるか否かを決定する。なお、皮相電力を調整する必要があると対象決定部303に決定された対象の電線を、以下では、調整対象電線と称することがある。
また、対象決定部303は、調整対象電線について、皮相電力に関する何れのパラメータをHPS21に調整させるかを決定する。言い換えると、対象決定部303は、調整対象電線において調整が必要な対象の種類を特定する。対象決定部303は、調整対象電線に係る電力情報に基づいて、調整対象電線における皮相電力に関するパラメータのうちの、HPS21に調整させる対象のパラメータを決定する。なお、調整対象電線における皮相電力に関するパラメータのうちの、調整の対象として対象決定部303に決定されたパラメータを、以下では、調整対象と称することがある。
また、対象決定部303は、調整対象が高調波電流である場合に、この調整対象である高調波電流の次数を特定する。さらに、対象決定部303は、調整対象が調整対象電線における基本波電流である場合に、この調整対象電線における力率を特定する。
また、対象決定部303は、調整対象が高調波電流である場合に、この調整対象である高調波電流の次数を特定する。さらに、対象決定部303は、調整対象が調整対象電線における基本波電流である場合に、この調整対象電線における力率を特定する。
必要量算出部304は、調整対象の改善のために調整対象電線に供給することが必要な電流を算出する。調整対象の改善のために調整対象電線に供給することが必要な電流を、以下では、調整必要量と称することがある。必要量算出部304は、調整対象電線に係る電力情報に基づいて、調整必要量を算出する。また、調整対象が複数存在する場合、必要量算出部304は、各調整対象について、調整必要量を算出する。
抽出部305は、調整対象電線における皮相電力の調整に用いるHPS21の候補を抽出する。抽出部305は、電力制御システム1に設けられているHPS21のうちの、調整対象電線を通じて電力を受給するHPS21を、この調整対象電線の調整に用いるHPS21の候補として抽出する。
可能量算出部306は、電線における皮相電力を調整するためにHPS21のAF214が供給できる電流を算出する。電線における皮相電力を調整するためにHPS21のAF214が供給できる電流を、以下では、調整可能量と称することがある。可能量算出部306は、HPS21のAF214が供給できる最大の電流から、HPS21から供給されている電流を減算した値を、調整可能量として算出する。ここで、HPS21のAF214が供給できる最大の電流は、容量情報から特定される。また、HPS21から供給されている電流は、最新の供給情報から特定される。
可能量算出部306は、予め定められた時間ごとに、調整可能量を算出する。予め定められた時間は、何れの時間であってもよいが、例えば、1時間である。また、可能量算出部306は、HPS21ごとに、調整可能量を算出する。可能量算出部306は、調整可能量を算出すると、算出した調整可能量を記憶部302に記憶させる。
可能量算出部306は、予め定められた時間ごとに、調整可能量を算出する。予め定められた時間は、何れの時間であってもよいが、例えば、1時間である。また、可能量算出部306は、HPS21ごとに、調整可能量を算出する。可能量算出部306は、調整可能量を算出すると、算出した調整可能量を記憶部302に記憶させる。
設定手段の一例としての調整量算出部307は、調整対象を調整するために調整対象電線に供給する電流を算出する。調整対象を調整するために調整対象電線に供給する電流を、以下では、調整量と称することがある。調整量は、電線における皮相電力についての調整に関する指標として捉えられる。また、調整量算出部307は、調整対象が複数存在する場合に、この複数の調整対象の各々について、調整量を算出する。この場合に、調整量算出部307は、必要量算出部304に算出された調整必要量、可能量算出部306に算出された調整可能量、および、複数の調整対象の各々の関係に基づいて、各調整対象についての調整量を算出する。さらに、調整量算出部307は、算出した調整量に基づいて、調整対象を調整するためにAF214から供給させる電流を算出する。なお、調整対象を調整するためにAF214から供給させる電流を、以下では、供給量と称することがある。
送信部308は、調整量算出部307に算出された供給量が示された情報を、各HPS21へ送信する。より具体的には、送信部308は、供給量が示された情報を、この供給量の供給先である調整対象電線を識別する電線識別情報とともに、この供給量を供給する対象のHPS21へ送信する。
図5は、電線管理テーブルを示した図である。電線管理テーブルは、電線を管理するためのテーブルである。電線管理テーブルは、制御サーバ30の記憶部302に記憶されている。
電線管理テーブルでは、「電線」に、電線識別情報が示されている。「電線」に示された「14」は、供給側配電線14であることを意味する。また、「14」とともに付された「A」および「B」は、それぞれ、供給側配電線14Aおよび供給側配電線14Bのうちの何れであるかを識別するための情報である。また、「電線」に示された「17」は、受給側配電線17であることを意味する。また、「17」とともに付された「A」および「B」は、それぞれ、受給側配電線17Aおよび受給側配電線17Bのうちの何れであるかを識別するための情報である。また、「電線」に示された「202」は、施設内電線202であることを意味する。また、「202」とともに付された「A」乃至「D」は、複数の施設内電線202のうちの何れであるかを識別するための情報である。
電線管理テーブルでは、「電線」に、電線識別情報が示されている。「電線」に示された「14」は、供給側配電線14であることを意味する。また、「14」とともに付された「A」および「B」は、それぞれ、供給側配電線14Aおよび供給側配電線14Bのうちの何れであるかを識別するための情報である。また、「電線」に示された「17」は、受給側配電線17であることを意味する。また、「17」とともに付された「A」および「B」は、それぞれ、受給側配電線17Aおよび受給側配電線17Bのうちの何れであるかを識別するための情報である。また、「電線」に示された「202」は、施設内電線202であることを意味する。また、「202」とともに付された「A」乃至「D」は、複数の施設内電線202のうちの何れであるかを識別するための情報である。
また、電線管理テーブルでは、「電力情報」に、電力センサ10Sまたは施設電力センサ20Sに検出された電力情報が示されている。取得部301は、最新の電力情報を取得するたびに、取得した最新の電力情報を、対象の「電線」に関連付けられた「電力情報」に上書きする。
また、電線管理テーブルでは、「閾値」に、「電線」における皮相電力について設定された閾値が示されている。この「閾値」は、「電線」における皮相電力の調整が必要であるか否かについての対象決定部303の判定に用いられる閾値である。「閾値」には、「電線」における皮相電力の調整が不要と対象決定部303に判定される「電力情報」の上限値が設定されてもよいし、上限値を上回る値が設定されてもよい。また、「閾値」には、「電線」における皮相電力の調整が不要と対象決定部303に判定される「電力情報」の下限値が設定されてもよいし、下限値を下回る値が設定されても良い。また、「閾値」には、「電線」における皮相電力の調整が不要と対象決定部303に判定される「電力情報」の値の範囲が設定されても良い。また、「閾値」には、「電線」における皮相電力の調整が必要と対象決定部303に判定される「電力情報」の値の範囲が設定されても良い。また、「閾値」には、皮相電力に関する上記のパラメータごとの閾値が設定されても良い。
本実施形態では、各「閾値」には、少なくとも、電線における高調波電流について次数ごとに設定された閾値、および電線における基本波電流について設定された閾値が示されている。
本実施形態では、各「閾値」には、少なくとも、電線における高調波電流について次数ごとに設定された閾値、および電線における基本波電流について設定された閾値が示されている。
電線管理テーブルの内容について、一例を説明する。「電線」の「14A」から特定される供給側配電線14Aは、「電力情報」として「P1」が示され、「閾値」として「T1」が示されている。
図6は、関係管理テーブルを示した図である。関係管理テーブルは、複数の調整対象についてのHPS21による調整の関係を管理するためのテーブルである。関係管理テーブルは、制御サーバ30の記憶部302に記憶されている。
関係管理テーブルでは、「電線」に、電線の種類が示されている。「電線」に示された「14」は、供給側配電線14であることを意味する。また、「電線」に示された「17」は、受給側配電線17であることを意味する。また、「電線」に示された「202」は、施設内電線202であることを意味する。
関係管理テーブルでは、「電線」に、電線の種類が示されている。「電線」に示された「14」は、供給側配電線14であることを意味する。また、「電線」に示された「17」は、受給側配電線17であることを意味する。また、「電線」に示された「202」は、施設内電線202であることを意味する。
また、関係管理テーブルでは、「調整対象」に、調整対象の種類が示されている。
「調整対象」に示された「低次数群高調波」は、調整対象が低次数群の高調波電流であることを意味する。低次数群としては、予め定められた次数の範囲が挙げられる。予め定められた次数の範囲は、例えば、第3次以上第13次以下の範囲である。なお、第3次以上第13次以下の範囲とは異なる次数の範囲が、低次数群として定められてもよい。低次数群は、第1次数群の一例である。
「調整対象」に示された「低次数群高調波」は、調整対象が低次数群の高調波電流であることを意味する。低次数群としては、予め定められた次数の範囲が挙げられる。予め定められた次数の範囲は、例えば、第3次以上第13次以下の範囲である。なお、第3次以上第13次以下の範囲とは異なる次数の範囲が、低次数群として定められてもよい。低次数群は、第1次数群の一例である。
また、「調整対象」に示された「基本波」は、調整対象が基本波電流であることを意味する。
また、「202」の「電線」に関連付けられた「調整対象」には、「高次数群高調波」が示されている。「高次数群高調波」は、調整対象が高次数群の高調波電流であることを意味する。高次数群は、予め定められた次数の範囲であって、低次数群よりも次数が高い範囲である。高次数群としては、第17次以上第40次以下の範囲が挙げられる。なお、第17次以上第40次以下の範囲とは異なる次数の範囲が、高次数群として定められてもよい。高次数群は、第2次数群の一例である。
また、「202」の「電線」に関連付けられた「調整対象」には、「高次数群高調波」が示されている。「高次数群高調波」は、調整対象が高次数群の高調波電流であることを意味する。高次数群は、予め定められた次数の範囲であって、低次数群よりも次数が高い範囲である。高次数群としては、第17次以上第40次以下の範囲が挙げられる。なお、第17次以上第40次以下の範囲とは異なる次数の範囲が、高次数群として定められてもよい。高次数群は、第2次数群の一例である。
また、「14」および「17」の「電線」に関連付けられた「低次数群高調波」には、「要調整次数」および「他の次数」が示されている。「要調整次数」は、低次数群のうちの、高調波電流の調整の必要性が「他の次数」よりも高いものとして定められた次数である。本実施形態では、要調整次数は、第5次および第7次である。また、「他の次数」は、低次数群に属する次数のうちの、「要調整次数」とは異なる次数である。
なお、「要調整次数」として、低次数群に属する次数のうちの、第5次および第7次とは異なる次数が定められてもよい。
なお、「要調整次数」として、低次数群に属する次数のうちの、第5次および第7次とは異なる次数が定められてもよい。
また、「調整対象」である「基本波」には、「要調整力率」および「他の力率」が示されている。「要調整力率」は、基本波電流の調整の必要が「他の力率」よりも高いものとして定められた力率である。また、本実施形態では、要調整力率は、75%未満の力率である。また、「他の力率」は、「要調整力率」とは異なる力率である。ただし、「要調整力率」として、75%未満の力率とは異なる力率が定められてもよい。
なお、上述した通り、「電線」における「基本波」が調整されることにより、この「電線」における力率が改善される。そのため、関係管理テーブルでは、「調整対象」である「基本波」について区分けされた項目として、力率に関する項目が設けられている。
なお、上述した通り、「電線」における「基本波」が調整されることにより、この「電線」における力率が改善される。そのため、関係管理テーブルでは、「調整対象」である「基本波」について区分けされた項目として、力率に関する項目が設けられている。
また、本実施形態では、「14」および「17」の「電線」の「調整対象」には、「高次数群高調波」が設けられていない。
本実施形態では、HPS21等、電力消費施設20に設けられている機器に起因して、高調波が発生することがある。また、電力消費施設20において発生した高調波は、電力消費施設20内に留まるのみならず、電力系統10へ伝播することがある。ここで、高次数群の高調波電流は、低次数群の高調波電流に比べて、電力消費施設20から電力系統10へ伝播しにくい分だけ、電力系統10においては高次数群の高調波電流が大きくなりにくい。そのため、本実施形態では、供給側配電線14や受給側配電線17においては、高次数群の高調波電流が調整対象として定められていない。一方で、電力消費施設20においては高次数群の高調波電流が大きくなることがあり、電力消費施設20に設けられている機器が、高次数群の高調波電流の影響を受けるおそれがある。そのため、施設内電線202においては、高次数群の高調波電流が調整対象として定められている。
ただし、供給側配電線14や受給側配電線17においても、高次数群の高調波電流が調整対象として定められてもよい。
本実施形態では、HPS21等、電力消費施設20に設けられている機器に起因して、高調波が発生することがある。また、電力消費施設20において発生した高調波は、電力消費施設20内に留まるのみならず、電力系統10へ伝播することがある。ここで、高次数群の高調波電流は、低次数群の高調波電流に比べて、電力消費施設20から電力系統10へ伝播しにくい分だけ、電力系統10においては高次数群の高調波電流が大きくなりにくい。そのため、本実施形態では、供給側配電線14や受給側配電線17においては、高次数群の高調波電流が調整対象として定められていない。一方で、電力消費施設20においては高次数群の高調波電流が大きくなることがあり、電力消費施設20に設けられている機器が、高次数群の高調波電流の影響を受けるおそれがある。そのため、施設内電線202においては、高次数群の高調波電流が調整対象として定められている。
ただし、供給側配電線14や受給側配電線17においても、高次数群の高調波電流が調整対象として定められてもよい。
また、本実施形態では、「202」の「電線」の「調整対象」である「低次数群高調波」には、「要調整次数」および「他の次数」が設けられていない。ただし、「202」の「電線」の「調整対象」である「低次数群高調波」にも、「要調整次数」および「他の次数」が設けられてもよい。
また、関係管理テーブルでは、「優先順位」に、各「調整対象」の調整についての優先の順位が示されている。本実施形態では、関係管理テーブルに示された「調整対象」のうちの、「優先順位」に示されている値が小さい「調整対象」ほど、優先して調整される。
本実施形態では、「優先順位」が「1」である「調整対象」として、「14」の「電線」における「要調整次数」の「低次数群高調波」が定められている。また、「優先順位」が「2」である「調整対象」として、「202」の「電線」における「高次数群高調波」が定められている。また、「優先順位」が「3」である「調整対象」として、「14」の「電線」における「要調整力率」の「基本波」が定められている。また、「優先順位」が「4」である「調整対象」として、「14」の「電線」における「他の次数」の「低次数群高調波」が定められている。また、「優先順位」が「5」である「調整対象」として、「14」の「電線」における「他の力率」の「基本波」が定められている。また、「優先順位」が「6」である「調整対象」として、「17」の「電線」における「要調整次数」の「低次数群高調波」が定められている。また、「優先順位」が「7」である「調整対象」として、「17」の「電線」における「要調整力率」の「基本波」が定められている。また、「優先順位」が「8」である「調整対象」として、「17」の「電線」における「他の次数」の「低次数群高調波」が定められている。また、「優先順位」が「9」である「調整対象」として、「17」の「電線」における「他の力率」の「基本波」が定められている。また、「優先順位」が「10」である「調整対象」として、「202」の「電線」における「要調整力率」の「基本波」が定められている。また、「優先順位」が「11」である「調整対象」として、「202」の「電線」における「低次数群高調波」が定められている。また、「優先順位」が「12」である「調整対象」として、「202」の「電線」における「他の力率」の「基本波」が定められている。
電力制御システム1のユーザは、各「調整対象」および各「優先順位」を制御サーバ30に入力する。制御サーバ30に入力された各「調整対象」および各「優先順位」は、記憶部302の関係管理テーブルに書き込まれる。
電力制御システム1のユーザは、各「調整対象」および各「優先順位」を制御サーバ30に入力する。制御サーバ30に入力された各「調整対象」および各「優先順位」は、記憶部302の関係管理テーブルに書き込まれる。
関係管理テーブルに示された「調整対象」についてのHPS21による調整の関係について、具体的に説明する。
供給側配電線14における「調整対象」は、受給側配電線17における「調整対象」よりも優先して調整されるように定められている。
受給側配電線17における皮相電力に問題が生じていることに起因して、問題が生じている受給側配電線17に接続されている供給側配電線14における皮相電力にも問題が発生することがある。この場合であっても、HPS21を用いた調整により供給側配電線14における皮相電力が改善されると、供給側配電線14のみならず、問題が生じている受給側配電線17における皮相電力も改善されることがある。一例を挙げると、供給側配電線14における力率が改善されることに伴い、受給側配電線17における力率も改善されることがある。また、他の一例を挙げると、供給側配電線14における特定の次数の高調波電流が低減されることに伴い、この特定の次数の受給側配電線17における高調波電流も低減されることがある。言い換えると、特定の調整対象電線における皮相電力が改善されると、この特定の調整対象電線よりも電力の受給側に設けられている設備における皮相電力も改善されることがある。そこで、本実施形態では、受給側配電線17の皮相電力よりも、供給側配電線14における皮相電力の方が、優先して調整されるように定められている。
供給側配電線14における「調整対象」は、受給側配電線17における「調整対象」よりも優先して調整されるように定められている。
受給側配電線17における皮相電力に問題が生じていることに起因して、問題が生じている受給側配電線17に接続されている供給側配電線14における皮相電力にも問題が発生することがある。この場合であっても、HPS21を用いた調整により供給側配電線14における皮相電力が改善されると、供給側配電線14のみならず、問題が生じている受給側配電線17における皮相電力も改善されることがある。一例を挙げると、供給側配電線14における力率が改善されることに伴い、受給側配電線17における力率も改善されることがある。また、他の一例を挙げると、供給側配電線14における特定の次数の高調波電流が低減されることに伴い、この特定の次数の受給側配電線17における高調波電流も低減されることがある。言い換えると、特定の調整対象電線における皮相電力が改善されると、この特定の調整対象電線よりも電力の受給側に設けられている設備における皮相電力も改善されることがある。そこで、本実施形態では、受給側配電線17の皮相電力よりも、供給側配電線14における皮相電力の方が、優先して調整されるように定められている。
また、本実施形態では、関係管理テーブルに示された「調整対象」のうちの、供給側配電線14における「要調整次数」の「低次数群高調波」が最も優先して調整されるように定められている。
本実施形態では、低次数群のうちの「要調整次数」の高調波電流は、「要調整次数」とは異なる次数の高調波電流や、電線における力率に比べて、電線に影響を及ぼしやすい高調波電流として定められている。そこで、各「調整対象」の中でも、「要調整次数」の「低次数群高調波」が、最も優先して調整されるように定められている。
本実施形態では、低次数群のうちの「要調整次数」の高調波電流は、「要調整次数」とは異なる次数の高調波電流や、電線における力率に比べて、電線に影響を及ぼしやすい高調波電流として定められている。そこで、各「調整対象」の中でも、「要調整次数」の「低次数群高調波」が、最も優先して調整されるように定められている。
また、本実施形態では、電線における基本波電流よりも電線における低次数群の高調波電流の方が優先して調整されるように定められている。一例を挙げると、供給側配電線14における「他の力率」の「基本波」よりも、供給側配電線14における「他の次数」の「低次数群高調波」の方が優先して調整されるように定められている。また、他の一例を挙げると、受給側配電線17における「他の力率」の「基本波」よりも、受給側配電線17における「他の次数」の「低次数群高調波」の方が優先して調整されるように定められている。また、他の一例を挙げると、施設内電線202における「他の力率」の「基本波」よりも、施設内電線202における「低次数群高調波」の方が優先して調整されるように定められている。
本実施形態では、電線における力率よりも、電線における低次数群の高調波電流の方が、電線に影響を及ぼしやすい皮相電力として定められている。そこで、電線における基本波電流よりも、電線における低次数群の高調波電流の方が、優先して調整されるように定められている。
本実施形態では、電線における力率よりも、電線における低次数群の高調波電流の方が、電線に影響を及ぼしやすい皮相電力として定められている。そこで、電線における基本波電流よりも、電線における低次数群の高調波電流の方が、優先して調整されるように定められている。
また、本実施形態では、電線における低次数群の高調波電流よりも、電線における特定の基本波電流の方が優先して調整されるように定められている。一例を挙げると、供給側配電線14における「他の次数」の「低次数群高調波」よりも、供給側配電線14における「要調整力率」の「基本波」の方が優先して調整されるように定められている。また、他の一例を挙げると、受給側配電線17における「他の次数」の「低次数群高調波」よりも、受給側配電線17における「要調整力率」の「基本波」の方が優先して調整されるように定められている。また、他の一例を挙げると、施設内電線202における「低次数群高調波」よりも、施設内電線202における「要調整力率」の「基本波」の方が優先して調整されるように定められている。
電線における力率が低下すると、電力系統10から電力消費施設20へ予め定められた電力を供給するために電線へ送ることが必要な電力が大きくなる。また、この場合に、電線における電力の容量を超えた電力が電線に送られると、電線に不具合が生じるおそれがある。そこで、本実施形態では、電線における力率が「要調整力率」まで低下した場合には、電線における「他の次数」の「低次数群高調波」よりも、電線における「要調整力率」の「基本波」の方が優先して調整されるように定められている。この場合、電線における力率の低下に起因して電線に不具合が生じることが抑制される。
電線における力率が低下すると、電力系統10から電力消費施設20へ予め定められた電力を供給するために電線へ送ることが必要な電力が大きくなる。また、この場合に、電線における電力の容量を超えた電力が電線に送られると、電線に不具合が生じるおそれがある。そこで、本実施形態では、電線における力率が「要調整力率」まで低下した場合には、電線における「他の次数」の「低次数群高調波」よりも、電線における「要調整力率」の「基本波」の方が優先して調整されるように定められている。この場合、電線における力率の低下に起因して電線に不具合が生じることが抑制される。
また、本実施形態では、受給側配電線17における「低次数群高調波」や「基本波」よりも、施設内電線202における「高次数群高調波」の方が優先して調整されるように定められている。言い換えると、施設内電線202における「高次数群高調波」が調整される場合には、受給側配電線17よりも施設内電線202の方が優先して調整されるように定められている。
施設内電線202における高次数群の高調波電流が調整される場合、この調整に用いることができるHPS21は、調整の対象である施設内電線202が設けられている電力消費施設20内のHPS21に限られる。一方で、受給側配電線17における皮相電力が調整される場合、この調整に用いることができるHPS21は、調整の対象である受給側配電線17を介して電力を受給する複数の電力消費施設20内の各HPS21である。言い換えると、施設内電線202における高次数群の高調波電流の調整に用いられるHPS21は、受給側配電線17における皮相電力の調整に用いられるHPS21に比べて、他のHPS21による調整の代替が利きにくい。そこで、本実施形態では、受給側配電線17における皮相電力よりも、施設内電線202における高次数群の高調波電流の方が、優先して調整されるように定められている。この場合、施設内電線202の調整に用いることができるHPS21が受給側配電線17の調整に用いられることで、施設内電線202における高次数群属の高調波電流が調整されなくなることが抑制される。
施設内電線202における高次数群の高調波電流が調整される場合、この調整に用いることができるHPS21は、調整の対象である施設内電線202が設けられている電力消費施設20内のHPS21に限られる。一方で、受給側配電線17における皮相電力が調整される場合、この調整に用いることができるHPS21は、調整の対象である受給側配電線17を介して電力を受給する複数の電力消費施設20内の各HPS21である。言い換えると、施設内電線202における高次数群の高調波電流の調整に用いられるHPS21は、受給側配電線17における皮相電力の調整に用いられるHPS21に比べて、他のHPS21による調整の代替が利きにくい。そこで、本実施形態では、受給側配電線17における皮相電力よりも、施設内電線202における高次数群の高調波電流の方が、優先して調整されるように定められている。この場合、施設内電線202の調整に用いることができるHPS21が受給側配電線17の調整に用いられることで、施設内電線202における高次数群属の高調波電流が調整されなくなることが抑制される。
また、本実施形態では、施設内電線202における「低次数群高調波」や「基本波」よりも、受給側配電線17における「低次数群高調波」や「基本波」の方が優先して調整されるように定められている。言い換えると、施設内電線202における「高次数群高調波」が調整されない場合には、施設内電線202よりも受給側配電線17の方が優先して調整されるように定められている。
受給側配電線17における低次数群の高調波電流や力率が改善されることに伴い、この受給側配電線17を介して電力を受給する施設内電線202における低次数群の高調波電流や力率も改善される場合がある。この場合、施設内電線202における低次数群の高調波電流や基本波を調整するためにHPS21から施設内電線202に電力を供給させる必要がなくなる。そのため、本実施形態では、施設内電線202における高次数群の高調波電流が調整されない場合には、施設内電線202よりも、受給側配電線17の方が、優先して調整されるように定められている。
受給側配電線17における低次数群の高調波電流や力率が改善されることに伴い、この受給側配電線17を介して電力を受給する施設内電線202における低次数群の高調波電流や力率も改善される場合がある。この場合、施設内電線202における低次数群の高調波電流や基本波を調整するためにHPS21から施設内電線202に電力を供給させる必要がなくなる。そのため、本実施形態では、施設内電線202における高次数群の高調波電流が調整されない場合には、施設内電線202よりも、受給側配電線17の方が、優先して調整されるように定められている。
図7は、HPS管理テーブルを示した図である。HPS管理テーブルは、HPS21を管理するためのテーブルである。HPS管理テーブルは、制御サーバ30の記憶部302に記憶されている。
HPS管理テーブルでは、「HPS」に、HPS識別情報が示されている。「HPS」の「21」とともに付された「A」乃至「L」は、それぞれ、複数のHPS21のうちの何れであるかを識別するための情報である。
HPS管理テーブルでは、「HPS」に、HPS識別情報が示されている。「HPS」の「21」とともに付された「A」乃至「L」は、それぞれ、複数のHPS21のうちの何れであるかを識別するための情報である。
また、HPS管理テーブルでは、「経由電線」に、電線識別情報が示されている。「経由電線」に示された電線識別情報は、電力系統10から「HPS」への電力の供給において経由された電線の電線識別情報である。また、「経由電線」には、「受給側配電線」および「施設内電線」が示されている。「受給側配電線」の「17」とともに付された「A」および「B」は、それぞれ、受給側配電線17Aおよび受給側配電線17Bのうちの何れであるかを識別するための情報である。また、「施設内電線」の「202」とともに付された「A」乃至「D」は、それぞれ、複数の施設内電線202のうちの何れであるかを識別するための情報である。
電力制御システム1のユーザは、HPS21ごとに、「HPS」への電力の供給において経由された電線の電線識別情報を、制御サーバ30に入力する。取得部301は、制御サーバ30に入力された電線識別情報を取得すると、対象の「経由電線」に電線識別情報を書き込む。
電力制御システム1のユーザは、HPS21ごとに、「HPS」への電力の供給において経由された電線の電線識別情報を、制御サーバ30に入力する。取得部301は、制御サーバ30に入力された電線識別情報を取得すると、対象の「経由電線」に電線識別情報を書き込む。
また、HPS管理テーブルでは、「調整可能量」に、「HPS」について可能量算出部306に算出された調整可能量が示されている。可能量算出部306は、HPS21に係る最新の調整可能量を算出するたびに、算出した最新の調整可能量を、対象の「HPS」に関連付けられた「調整可能量」に書き込む。
HPS管理テーブルの内容について、一例を説明する。「21A」から特定される「HPS」には、「経由電線」として「17A」の「受給側配電線」および「202A」の「施設内電線」が関連付けられ、「調整可能量」として「10」が関連付けられている。
図8は、調整量算出処理の流れを示したフローチャートである。調整量算出処理は、制御サーバ30が調整量を算出する処理である。本実施形態では、予め定められた時間ごとに調整量算出処理が開始される。予め定められた時間は、何れの時間であってもよいが、例えば、1時間である。
対象決定部303は、電線における皮相電力の調整が必要であるか否かを判定する(ステップ(以下、「S」と称する)101)。対象決定部303は、電線管理テーブル(図5参照)を参照する。そして、電線管理テーブルにおいて判定の対象である「電線」に関連付けられた「電力情報」と、この「電線」に関連付けられた「閾値」との比較により、「電線」における皮相電力の調整が必要であるか否かを判定する。なお、ステップ101の判定に用いられていない電力情報が複数存在する場合、対象決定部303は、電力情報ごとに、ステップ101の判定をする。また、電線管理テーブルの「閾値」に、皮相電力に関する複数の種類のパラメータに係る閾値が設けられている場合、対象決定部303は、パラメータの種類ごとに、ステップ101の判定をする。
皮相電力の調整が必要な電線が存在しないと対象決定部303に判定された場合(S101にてNO)、調整量算出処理が終了する。この場合、電線における皮相電力のHPS21による調整はされない。
皮相電力の調整が必要な電線が存在しないと対象決定部303に判定された場合(S101にてNO)、調整量算出処理が終了する。この場合、電線における皮相電力のHPS21による調整はされない。
一方、皮相電力の調整が必要であると対象決定部303に判定された電線が存在する場合(S101にてYES)、次のステップに進む。
対象決定部303は、調整対象が複数存在するか否かを判定する(S102)。より具体的には、対象決定部303は、調整対象を決定し、決定した調整対象が複数存在するか否かを判定する。複数の電線の各々について調整対象が存在する場合、対象決定部303は、調整対象が複数存在すると判定する。また、一の電線について調整対象が複数存在する場合、対象決定部303は、調整対象が複数存在すると判定する。
なお、対象決定部303は、調整対象が高調波電流である場合に、この調整対象である高調波電流の次数を特定する。また、対象決定部303は、調整対象が調整対象電線における基本波電流である場合に、この調整対象電線における力率を特定する。
対象決定部303は、調整対象が複数存在するか否かを判定する(S102)。より具体的には、対象決定部303は、調整対象を決定し、決定した調整対象が複数存在するか否かを判定する。複数の電線の各々について調整対象が存在する場合、対象決定部303は、調整対象が複数存在すると判定する。また、一の電線について調整対象が複数存在する場合、対象決定部303は、調整対象が複数存在すると判定する。
なお、対象決定部303は、調整対象が高調波電流である場合に、この調整対象である高調波電流の次数を特定する。また、対象決定部303は、調整対象が調整対象電線における基本波電流である場合に、この調整対象電線における力率を特定する。
調整対象が一つであると対象決定部303に判定された場合(S102にてNO)、必要量算出部304は、一の調整対象についての調整必要量を算出する。
調整必要量の必要量算出部304による算出の手法の一例を説明する。必要量算出部304は、電線管理テーブル(図5参照)において、調整対象電線に関連付けられた「電力情報」から特定される調整対象のパラメータと、この調整対象に係る「閾値」との差が大きいほど、調整必要量を大きく算出する。
調整必要量の必要量算出部304による算出の手法の一例を説明する。必要量算出部304は、電線管理テーブル(図5参照)において、調整対象電線に関連付けられた「電力情報」から特定される調整対象のパラメータと、この調整対象に係る「閾値」との差が大きいほど、調整必要量を大きく算出する。
また、調整量算出部307は、必要量算出部304に算出された調整必要量を、調整対象についての調整量に決定する。さらに、決定した調整量が調整対象電線に供給されるように、調整に用いられるHPS21の供給量を決定する(S103)。
一方、調整対象が複数存在すると対象決定部303に判定された場合(S102にてYES)、必要量算出部304は、各調整対象についての調整必要量を算出する。さらに、必要量算出部304は、算出した各調整必要量の合計値を算出する(S104)。
可能量算出部306は、調整対象の調整に用いることができる各HPS21についての調整可能量の合計値を算出する(S105)。より具体的には、可能量算出部306は、調整対象の調整に用いることができるHPS21として抽出部305に抽出された各HPS21についての調整可能量の合計値を算出する。この場合に、抽出部305は、HPS管理テーブル(図7参照)の「経由電線」にて調整対象電線に係る電線識別情報が関連付けられている「HPS」を、調整対象の調整に用いることができるHPS21として抽出する。
可能量算出部306は、調整対象の調整に用いることができる各HPS21についての調整可能量の合計値を算出する(S105)。より具体的には、可能量算出部306は、調整対象の調整に用いることができるHPS21として抽出部305に抽出された各HPS21についての調整可能量の合計値を算出する。この場合に、抽出部305は、HPS管理テーブル(図7参照)の「経由電線」にて調整対象電線に係る電線識別情報が関連付けられている「HPS」を、調整対象の調整に用いることができるHPS21として抽出する。
調整量算出部307は、調整可能量の合計値が、調整必要量の合計値以上であるか否かを判定する(S106)。
調整可能量の合計値が調整必要量の合計値以上であると調整量算出部307に判定された場合(S106にてYES)、調整量算出部307は、各調整対象について必要量算出部304に算出された調整必要量を、各調整対象についての調整量に決定する(S107)。また、調整量算出部307は、決定した調整量が調整対象電線に供給されるように、調整に用いられるHPS21の供給量を決定する(S108)。
調整可能量の合計値が調整必要量の合計値以上であると調整量算出部307に判定された場合(S106にてYES)、調整量算出部307は、各調整対象について必要量算出部304に算出された調整必要量を、各調整対象についての調整量に決定する(S107)。また、調整量算出部307は、決定した調整量が調整対象電線に供給されるように、調整に用いられるHPS21の供給量を決定する(S108)。
また、調整可能量の合計値が調整必要量の合計値未満であると判定された場合(S106にてNO)、調整量算出部307は、調整対象の調整について関係管理テーブルに示された優先順位に基づいて、各調整対象についての調整量を決定する(S109)。また、調整量算出部307は、決定した調整量が調整対象電線に供給されるように、調整に用いられるHPS21の供給量を決定する(S110)。
次に、調整量算出処理(図8参照)の具体例(具体例1)を説明する。
具体例1では、調整対象が、受給側配電線17Aにおける「他の次数」(図6参照)の「低次数群高調波」、受給側配電線17Aにおける「他の力率」の「基本波」、および「202A」(図7参照)の施設内電線202における「高次数群高調波」の三つであるものとする。また、受給側配電線17Aにおける「他の次数」の「低次数群高調波」についての調整必要量が「30」であり、受給側配電線17Aにおける「他の力率」の「基本波」についての調整必要量が「30」であるものとする。さらに、「202A」の施設内電線202における「高次数群高調波」についての調整必要量が「20」であるものとする。
具体例1では、調整対象が、受給側配電線17Aにおける「他の次数」(図6参照)の「低次数群高調波」、受給側配電線17Aにおける「他の力率」の「基本波」、および「202A」(図7参照)の施設内電線202における「高次数群高調波」の三つであるものとする。また、受給側配電線17Aにおける「他の次数」の「低次数群高調波」についての調整必要量が「30」であり、受給側配電線17Aにおける「他の力率」の「基本波」についての調整必要量が「30」であるものとする。さらに、「202A」の施設内電線202における「高次数群高調波」についての調整必要量が「20」であるものとする。
対象決定部303は、電線における皮相電力の調整が必要であると判定し(S101にてYES)、また、調整対象が複数存在すると判定する(S102にてYES)。
必要量算出部304は、各調整対象についての調整必要量の合計値を算出する(S104)。上述した例において、必要量算出部304は、調整必要量の合計値を、「30+30+20=80」と算出する(S104)。
必要量算出部304は、各調整対象についての調整必要量の合計値を算出する(S104)。上述した例において、必要量算出部304は、調整必要量の合計値を、「30+30+20=80」と算出する(S104)。
可能量算出部306は、調整に用いることができる各HPS21についての調整可能量の合計値を算出する(S105)。上述の通り、調整対象電線は、受給側配電線17Aおよび「202A」の施設内電線202である。この場合、抽出部305は、HPS管理テーブル(図7参照)の「経由電線」に調整対象電線の何れかに係る電線識別情報が関連付けられている「HPS」を、調整に用いるHPS21の候補として抽出する。具体例1では、抽出部305は、「17A」および「202A」の少なくとも一方が関連付けられている「21A」、「21B」、「21C」、「21D」、「21E」および「21F」のHPS21を、調整に用いるHPS21の候補として抽出する。また、可能量算出部306は、HPS管理テーブル(図7参照)に示された「調整可能量」から、抽出部305に抽出された各HPS21についての調整可能量の合計値を、「10+10+10+10+10+10=60」と算出する(S105)。
調整量算出部307は、調整可能量の合計値が、調整必要量の合計値未満であると判定する(S106にてNO)。
調整量算出部307は、関係管理テーブル(図6参照)に示された「優先順位」に基づいて、各調整対象についての調整量を決定する(S109)。
調整量算出部307は、関係管理テーブル(図6参照)に示された「優先順位」に基づいて、各調整対象についての調整量を決定する(S109)。
具体例1では、三つの調整対象のうちの、関係管理テーブルにおいて最も高い「優先順位」が関連付けられている「調整対象」は、「202」の「電線」における「高次数群高調波」である。この場合、調整量算出部307は、三つの調整対象のうちの、「202A」の施設内電線202における「高次数群高調波」を、最も優先して調整する。より具体的には、「202A」の施設内電線202における「高次数群高調波」についての調整量を、調整必要量である「20」に決定する。
また、三つの調整対象のうちの、関係管理テーブルにおいて二番目に高い「優先順位」が関連付けられている「調整対象」は、「17」の「電線」における「他の次数」の「低次数群高調波」である。この場合、調整量算出部307は、受給側配電線17Aにおける「他の次数」の「低次数群高調波」についての調整量を、調整必要量である「30」に決定する。
可能量算出部306に算出された調整可能量の合計値である「60」から、「202A」における「高次数群高調波」についての調整量と、受給側配電線17Aにおける「低次数群高調波」についての調整量とを減算した値は、「60−(20+30)=10」である。一方で、三つの調整対象のうちの、関係管理テーブルにおいて最も低い「優先順位」が関連付けられた「調整対象」である「17」の「電線」における「他の力率」の「基本波」についての調整必要量は、上述の通り、「30」である。この場合、調整量算出部307は、受給側配電線17Aにおける「他の力率」の「基本波」についての調整量を、「10」に決定する。言い換えると、調整量算出部307は、受給側配電線17Aにおける「他の力率」の「基本波」についての調整量を、調整必要量に比べて制限された値に決定する。
また、調整量算出部307は、決定した各調整量が調整対象電線に供給されるように、調整に用いられるHPS21の供給量を決定する(S110)。
具体例1では、調整量算出部307は、「21A」および「21B」のHPS21についての供給量を、それぞれ、「202A」の施設内電線202における「高次数群高調波」の調整のための供給量である「10」に決定する。また、「21C」、「21D」および「21E」のHPS21についての供給量を、それぞれ、受給側配電線17Aにおける「他の次数」の「低次数群高調波」の調整のための供給量である「10」に決定する。また、調整量算出部307は、「21F」のHPS21についての供給量を、受給側配電線17Aにおける「他の力率」の「基本波」の調整のための供給量である「10」に決定する。
このようにして、各調整対象のHPS21による調整の関係が定められる。
具体例1では、調整量算出部307は、「21A」および「21B」のHPS21についての供給量を、それぞれ、「202A」の施設内電線202における「高次数群高調波」の調整のための供給量である「10」に決定する。また、「21C」、「21D」および「21E」のHPS21についての供給量を、それぞれ、受給側配電線17Aにおける「他の次数」の「低次数群高調波」の調整のための供給量である「10」に決定する。また、調整量算出部307は、「21F」のHPS21についての供給量を、受給側配電線17Aにおける「他の力率」の「基本波」の調整のための供給量である「10」に決定する。
このようにして、各調整対象のHPS21による調整の関係が定められる。
制御サーバ30の送信部308は、調整に用いられるHPS21に対して、調整対象電線における皮相電力の調整を指示する。この場合に、送信部308は、調整量算出部307に決定された供給量が示された供給量情報、電流の供給先である電線を識別する電線識別情報、および調整対象の種類を識別する対象識別情報を送信する。
HPS21は、送信部308から、調整対象電線における皮相電力の調整の指示を受けるとともに、供給量情報、電線識別情報、および対象識別情報を取得する。この場合、HPS21は、電線識別情報から特定される調整対象電線に対して、供給量情報から特定される電流を供給する。より具体的には、HPS21は、対象識別情報から特定される調整対象を調整するための波形からなる電流を、調整対象電線に供給する。
HPS21は、送信部308から、調整対象電線における皮相電力の調整の指示を受けるとともに、供給量情報、電線識別情報、および対象識別情報を取得する。この場合、HPS21は、電線識別情報から特定される調整対象電線に対して、供給量情報から特定される電流を供給する。より具体的には、HPS21は、対象識別情報から特定される調整対象を調整するための波形からなる電流を、調整対象電線に供給する。
以上の通り、本実施形態では、調整量算出部307は、調整対象電線における低次数群の高調波電流、調整対象電線における高次数群の高調波電流、および調整対象電線における基本波電流の各々についての調整量を決定する。また、送信部308は、調整量算出部307に決定された調整量による調整を、HPS21に指示する。言い換えると、調整量算出部307は、調整対象電線における電流のうちの低次数群の高調波の成分、調整対象電線における電流のうちの高次数群の高調波の成分、および調整対象電線における電流のうちの基本波の成分の各々についての調整に関する指標を設定する。また、送信部308は、調整量算出部307に設定された指標に基づきHPS21による調整を制御する。ここで、送信部308は、HPS21による調整対象の調整を制御する制御手段としても捉えられる。
この場合、HPS21は、調整対象電線における高次数群の高調波電流について設定された調整量に基づき、調整対象電線における高次数群の高調波電流を調整する。また、HPS21は、調整対象電線における低次数群の高調波電流について設定された調整量に基づき、調整対象電線における低次数群の高調波電流を調整する。そのため、調整対象電線における電流のうちのそれぞれ異なる次数からなる高調波の成分に分けて設定された指標に基づく調整対象電線の調整を実現することができる。
この場合、HPS21は、調整対象電線における高次数群の高調波電流について設定された調整量に基づき、調整対象電線における高次数群の高調波電流を調整する。また、HPS21は、調整対象電線における低次数群の高調波電流について設定された調整量に基づき、調整対象電線における低次数群の高調波電流を調整する。そのため、調整対象電線における電流のうちのそれぞれ異なる次数からなる高調波の成分に分けて設定された指標に基づく調整対象電線の調整を実現することができる。
また、本実施形態では、必要量算出部304は、複数の調整対象電線に係る電力情報の各々に基づき、この複数の調整対象電線についての調整必要量を算出する。そして、調整量算出部307は、必要量算出部304に算出された調整必要量に基づいて、複数の調整対象電線についての調整量を決定する。言い換えると、調整量算出部307は、複数の調整対象電線に係る電力情報に基づき、複数の調整対象電線についての調整に関する指標を設定する。
この場合、調整対象電線ごとにそれぞれ異なる次数からなる高調波の成分に分けて設定された指標に基づく複数の調整対象電線の調整を実現することができる。
この場合、調整対象電線ごとにそれぞれ異なる次数からなる高調波の成分に分けて設定された指標に基づく複数の調整対象電線の調整を実現することができる。
なお、具体例1では、調整量算出部307は、二つの調整対象電線を対象として、低次数群の高調波電流についての調整量、高次数群の高調波電流についての調整量、および基本波電流についての調整量を算出したが、これに限定されない。
低次数群の高調波電流についての調整量が算出される対象の電線、高次数群の高調波電流についての調整量が算出される対象の電線、基本波電流についての調整量が算出される対象の電線は、一の調整対象電線であってもよいし、三つ以上の調整対象電線であってもよい。
低次数群の高調波電流についての調整量が算出される対象の電線、高次数群の高調波電流についての調整量が算出される対象の電線、基本波電流についての調整量が算出される対象の電線は、一の調整対象電線であってもよいし、三つ以上の調整対象電線であってもよい。
また、具体例1では、調整量算出部307は、受給側配電線17Aに係る電力情報に基づき、受給側配電線17Aにおける低次数群の高調波電流についての調整量を決定し、施設内電線202に係る電力情報に基づき、施設内電線202における高次数群の高調波電流についての調整量を決定する。言い換えると、本実施形態では、調整量算出部307は、第1電線における皮相電力に関する電力情報に基づき、第1電線における低次数群の高調波の成分についての指標を設定し、第2電線における皮相電力に関する電力情報に基づき、第2電線における高次数群の高調波の成分についての指標を設定する。ここで、第1電線としては、供給側配電線14や受給側配電線17等が挙げられる。また、第2電線は、第1電線よりも電力の受給側に設けられている電線である。第2電線としては、施設内電線202が挙げられる。
この場合、調整対象電線とHPS21との位置関係に応じて調整対象電線ごとに調整の対象が定められた次数の高調波電流を調整することができる。
この場合、調整対象電線とHPS21との位置関係に応じて調整対象電線ごとに調整の対象が定められた次数の高調波電流を調整することができる。
次に、調整量算出処理(図8参照)の他の具体例(具体例2)を説明する。
具体例2では、調整対象が、供給側配電線14Aにおける「他の力率」(図6参照)の「基本波」、受給側配電線17Aにおける「他の次数」の「低次数群高調波」、および「202A」(図7参照)の施設内電線202における「低次数群高調波」の三つであるものとする。また、供給側配電線14Aにおける「他の力率」の「基本波」についての調整必要量が「90」であり、受給側配電線17Aにおける「他の次数」の「低次数群高調波」についての調整必要量が「30」であるものとする。さらに、「202A」の施設内電線202における「低次数群高調波」についての調整必要量が「10」であるものとする。
具体例2では、調整対象が、供給側配電線14Aにおける「他の力率」(図6参照)の「基本波」、受給側配電線17Aにおける「他の次数」の「低次数群高調波」、および「202A」(図7参照)の施設内電線202における「低次数群高調波」の三つであるものとする。また、供給側配電線14Aにおける「他の力率」の「基本波」についての調整必要量が「90」であり、受給側配電線17Aにおける「他の次数」の「低次数群高調波」についての調整必要量が「30」であるものとする。さらに、「202A」の施設内電線202における「低次数群高調波」についての調整必要量が「10」であるものとする。
対象決定部303は、電線における皮相電力の調整が必要であると判定し(S101にてYES)、また、調整対象が複数存在すると判定する(S102にてYES)。
必要量算出部304は、各調整対象についての調整必要量の合計値を算出する(S104)。上述した例において、必要量算出部304は、調整必要量の合計値を、「90+30+10=130」と算出する。
可能量算出部306は、調整に用いることができるHPS21についての調整可能量の合計値を算出する(S105)。上述の通り、調整対象電線は、供給側配電線14A、受給側配電線17Aおよび「202A」の施設内電線202である。この場合、抽出部305は、調整対象電線を通じて電力を受給する「21A」乃至「21L」の十二のHPS21を、調整に用いるHPS21の候補として抽出する。このように、調整対象電線に供給側配電線14が含まれる場合、電力制御システム1に設けられている全てのHPS21が、抽出部305に抽出される。また、可能量算出部306は、HPS管理テーブル(図7参照)に示された「調整可能量」から、調整に用いられるHPS21についての調整可能量の合計値を、「120」と算出する(S105)。
必要量算出部304は、各調整対象についての調整必要量の合計値を算出する(S104)。上述した例において、必要量算出部304は、調整必要量の合計値を、「90+30+10=130」と算出する。
可能量算出部306は、調整に用いることができるHPS21についての調整可能量の合計値を算出する(S105)。上述の通り、調整対象電線は、供給側配電線14A、受給側配電線17Aおよび「202A」の施設内電線202である。この場合、抽出部305は、調整対象電線を通じて電力を受給する「21A」乃至「21L」の十二のHPS21を、調整に用いるHPS21の候補として抽出する。このように、調整対象電線に供給側配電線14が含まれる場合、電力制御システム1に設けられている全てのHPS21が、抽出部305に抽出される。また、可能量算出部306は、HPS管理テーブル(図7参照)に示された「調整可能量」から、調整に用いられるHPS21についての調整可能量の合計値を、「120」と算出する(S105)。
調整量算出部307は、調整可能量の合計値が、調整必要量の合計値未満であると判定する(S106にてNO)。
調整量算出部307は、関係管理テーブル(図6参照)に示された優先順位に基づいて、各調整対象についての調整量を決定する(S109)。
調整量算出部307は、関係管理テーブル(図6参照)に示された優先順位に基づいて、各調整対象についての調整量を決定する(S109)。
具体例2では、三つの調整対象のうちの、関係管理テーブルにおいて最も高い「優先順位」が関連付けられている「調整対象」は、「14」の「電線」における「他の力率」の「基本波」である。この場合、調整量算出部307は、三つの調整対象のうちの、供給側配電線14Aにおける「他の力率」の「基本波」を、最も優先して調整する。より具体的には、調整量算出部307は、供給側配電線14Aにおける「他の力率」の「基本波」についての調整量を、調整必要量である「90」に決定する。
また、三つの調整対象のうちの、関係管理テーブルにおいて二番目に高い「優先順位」が関連付けられている「調整対象」は、「17」の「電線」における「他の次数」の「低次数群高調波」である。この場合、調整量算出部307は、受給側配電線17Aにおける「他の次数」の「低次数群高調波」についての調整量を、調整必要量である「30」に決定する。
可能量算出部306に算出された調整可能量の合計値である「120」から、供給側配電線14Aにおける「基本波」についての調整量と、受給側配電線17Aにおける「低次数群高調波」についての調整量とを減算した値は、「120−(90+30)=0」である。この場合、調整量算出部307は、三つの調整対象のうちの、関係管理テーブルにおいて最も低い「優先順位」が関連付けられた「調整対象」である「202A」における「低次数群高調波」についての調整量を、「0」に決定する。言い換えると、調整量算出部307は、「202A」の施設内電線202における「低次数群高調波」を、HPS21に調整させないことを決定する。
可能量算出部306に算出された調整可能量の合計値である「120」から、供給側配電線14Aにおける「基本波」についての調整量と、受給側配電線17Aにおける「低次数群高調波」についての調整量とを減算した値は、「120−(90+30)=0」である。この場合、調整量算出部307は、三つの調整対象のうちの、関係管理テーブルにおいて最も低い「優先順位」が関連付けられた「調整対象」である「202A」における「低次数群高調波」についての調整量を、「0」に決定する。言い換えると、調整量算出部307は、「202A」の施設内電線202における「低次数群高調波」を、HPS21に調整させないことを決定する。
調整量算出部307は、決定した調整量が調整対象電線に供給されるように、調整に用いられるHPS21の供給量を決定する(S110)。
具体例2では、調整量算出部307は、「21A」、「21B」および「21C」のHPS21についての供給量を、それぞれ、受給側配電線17Aにおける「他の次数」の「低次数群高調波」の調整のための供給量である「10」に決定する。また、調整量算出部307は、「21D」、「21E」、「21F」、「21G」、「21H」、「21I」、「21J」、「21K」および「21L」のHPS21についての供給量を、それぞれ、供給側配電線14Aにおける「他の力率」の「基本波」の調整のための供給量である「10」に決定する。
このようにして、各調整対象のHPS21による調整の関係が定められる。
具体例2では、調整量算出部307は、「21A」、「21B」および「21C」のHPS21についての供給量を、それぞれ、受給側配電線17Aにおける「他の次数」の「低次数群高調波」の調整のための供給量である「10」に決定する。また、調整量算出部307は、「21D」、「21E」、「21F」、「21G」、「21H」、「21I」、「21J」、「21K」および「21L」のHPS21についての供給量を、それぞれ、供給側配電線14Aにおける「他の力率」の「基本波」の調整のための供給量である「10」に決定する。
このようにして、各調整対象のHPS21による調整の関係が定められる。
なお、上述した例において、調整量算出部307が、「21A」、「21B」、「21C」、「21D」、「21E」および「21F」のHPS21についての供給量を、それぞれ、供給側配電線14Aの調整のための供給量である「10」に決定することも可能である。一方で、この場合、「21J」、「21K」および「21L」のHPS21は、受給側配電線17Aにおける高調波電流を調整することができないため、受給側配電線17Aについて決定された調整量による調整が実現されなくなる。
そこで、本実施形態では、調整量算出部307は、調整量を決定した複数の調整対象電線のうちの、電力の受給側に設けられている電線を対象とする供給量から先に決定する。
そこで、本実施形態では、調整量算出部307は、調整量を決定した複数の調整対象電線のうちの、電力の受給側に設けられている電線を対象とする供給量から先に決定する。
以上の通り、本実施形態では、調整量算出部307は、第2電線における高次数群の高調波の成分がHPS21に調整される場合には、第1電線よりも第2電線が優先して調整されるように指標を設定し、第2電線における低次数群の高調波の成分がHPS21に調整されない場合には、第2電線よりも第1電線の方が優先して調整されるように指標を設定する。
この場合、第2電線における高次数群の高調波電流が調整されるか否かに応じて、優先して調整される調整対象電線を定めることができる。
この場合、第2電線における高次数群の高調波電流が調整されるか否かに応じて、優先して調整される調整対象電線を定めることができる。
次に、調整量算出処理(図8参照)の他の具体例(具体例3)を説明する。
具体例3では、調整対象が、供給側配電線14Bにおける「他の次数」(図6参照)の「低次数群高調波」、および「202D」(図7参照)の施設内電線202における「高次数群高調波」の二つであるものとする。また、供給側配電線14Bにおける「他の次数」の「低次数群高調波」についての調整必要量が「100」であり、「202D」の施設内電線202における「高次数群高調波」についての調整必要量が「30」であるものとする。
具体例3では、調整対象が、供給側配電線14Bにおける「他の次数」(図6参照)の「低次数群高調波」、および「202D」(図7参照)の施設内電線202における「高次数群高調波」の二つであるものとする。また、供給側配電線14Bにおける「他の次数」の「低次数群高調波」についての調整必要量が「100」であり、「202D」の施設内電線202における「高次数群高調波」についての調整必要量が「30」であるものとする。
対象決定部303は、電線における皮相電力の調整が必要であると判定し(S101にてYES)、また、調整対象が複数存在すると判定する(S102にてYES)。
必要量算出部304は、各調整対象についての調整必要量の合計値を算出する(S104)。上述した例において、必要量算出部304は、調整必要量の合計値を、「100+30=130」と算出する(S104)。
必要量算出部304は、各調整対象についての調整必要量の合計値を算出する(S104)。上述した例において、必要量算出部304は、調整必要量の合計値を、「100+30=130」と算出する(S104)。
可能量算出部306は、調整に用いることができるHPS21についての調整可能量の合計値を算出する(S105)。上述の通り、調整対象電線は、供給側配電線14B、および「202D」の施設内電線202である。この場合、抽出部305は、調整対象電線を通じて電力を受給する「21A」乃至「21L」の十二のHPS21を、調整に用いるHPS21の候補として抽出する。また、可能量算出部306は、HPS管理テーブル(図7参照)に示された「調整可能量」から、調整に用いられるHPS21についての調整可能量の合計値を、「120」と算出する(S105)。
調整量算出部307は、調整可能量の合計値が、調整必要量の合計値未満であると判定する(S106にてNO)。
調整量算出部307は、関係管理テーブル(図6参照)に示された「優先順位」に基づいて、各調整対象についての調整量を決定する(S109)。
調整量算出部307は、関係管理テーブル(図6参照)に示された「優先順位」に基づいて、各調整対象についての調整量を決定する(S109)。
具体例3では、二つの調整対象のうちの、関係管理テーブルにおいて最も高い「優先順位」が関連付けられている「調整対象」は、「202」の「電線」の「高次数群高調波」である。この場合、調整量算出部307は、二つの調整対象のうちの、「202D」の施設内電線202における「高次数群高調波」を、最も優先して調整する。より具体的には、「202D」の施設内電線202における「高次数群高調波」についての調整量を、調整必要量である「30」に決定する。
可能量算出部306に算出された調整可能量の合計値である「120」から、「202D」の施設内電線202における「高次数群高調波」についての調整量を減算した値は、「120−30=90」である。一方で、二つの調整対象のうちの、関係管理テーブルにおいて低い「優先順位」が関連付けられた「調整対象」である「14」の「電線」における「他の次数」の「低次数群高調波」についての調整必要量は、上述の通り、「100」である。この場合、調整量算出部307は、供給側配電線14Bにおける「他の次数」の「低次数群高調波」についての調整量を、調整必要量よりも小さい「90」に決定する。
また、調整量算出部307は、決定した各調整量が調整対象電線に供給されるように、調整に用いられるHPS21の供給量を決定する(S110)。
上述した例では、調整量算出部307は、「21J」、「21K」および「21L」のHPS21についての供給量を、それぞれ、「202D」における「高次数群高調波」の調整のための供給量である「10」に決定する。また、「21A」、「21B」、「21C」、「21D」、「21E」、「21F」、「21G」、「21H」および「21I」のHPS21についての供給量を、それぞれ、供給側配電線14Bにおける「他の次数」の「低次数群高調波」の調整のための供給量である「10」に決定する。
このようにして、各調整対象のHPS21による調整の関係が定められる。
上述した例では、調整量算出部307は、「21J」、「21K」および「21L」のHPS21についての供給量を、それぞれ、「202D」における「高次数群高調波」の調整のための供給量である「10」に決定する。また、「21A」、「21B」、「21C」、「21D」、「21E」、「21F」、「21G」、「21H」および「21I」のHPS21についての供給量を、それぞれ、供給側配電線14Bにおける「他の次数」の「低次数群高調波」の調整のための供給量である「10」に決定する。
このようにして、各調整対象のHPS21による調整の関係が定められる。
以上の通り、本実施形態では、調整量算出部307は、低次数群の高調波の成分よりも、高次数群の高調波の成分の方が優先して調整されるように、指標を設定する。
この場合、調整対象になる高調波電流の次数に応じて、優先して調整される高調波電流を定めることができる。
この場合、調整対象になる高調波電流の次数に応じて、優先して調整される高調波電流を定めることができる。
次に、調整量算出処理(図8参照)の他の具体例(具体例4)を説明する。
具体例4では、調整対象が、供給側配電線14Bにおける「要調整次数」(図6参照)の「低次数群高調波」、および「202D」(図7参照)の施設内電線202における「高次数群高調波」の二つであるものとする。また、供給側配電線14Bにおける「要調整次数」の「低次数群高調波」についての調整必要量が「100」であり、「202D」の施設内電線202における「高次数群高調波」についての調整必要量が「30」であるものとする。
具体例4では、調整対象が、供給側配電線14Bにおける「要調整次数」(図6参照)の「低次数群高調波」、および「202D」(図7参照)の施設内電線202における「高次数群高調波」の二つであるものとする。また、供給側配電線14Bにおける「要調整次数」の「低次数群高調波」についての調整必要量が「100」であり、「202D」の施設内電線202における「高次数群高調波」についての調整必要量が「30」であるものとする。
対象決定部303は、電線における皮相電力の調整が必要であると判定し(S101にてYES)、また、調整対象が複数存在すると判定する(S102にてYES)。
必要量算出部304は、各調整対象についての調整必要量の合計値を算出する(S104)。上述した例において、必要量算出部304は、調整必要量の合計値を、「100+30=130」と算出する(S104)。
必要量算出部304は、各調整対象についての調整必要量の合計値を算出する(S104)。上述した例において、必要量算出部304は、調整必要量の合計値を、「100+30=130」と算出する(S104)。
可能量算出部306は、調整に用いることができるHPS21についての調整可能量の合計値を算出する(S105)。上述の通り、調整対象電線は、供給側配電線14B、および「202D」の施設内電線202である。この場合、抽出部305は、調整対象電線を通じて電力を受給する「21A」乃至「21L」の十二のHPS21を、調整に用いるHPS21の候補として抽出する。また、可能量算出部306は、HPS管理テーブル(図7参照)に示された「調整可能量」から、調整に用いられるHPS21についての調整可能量の合計値を、「120」と算出する(S105)。
調整量算出部307は、調整可能量の合計値が、調整必要量の合計値未満であると判定する(S106にてNO)。
調整量算出部307は、関係管理テーブル(図6参照)に示された「優先順位」に基づいて、各調整対象についての調整量を決定する(S109)。
調整量算出部307は、関係管理テーブル(図6参照)に示された「優先順位」に基づいて、各調整対象についての調整量を決定する(S109)。
具体例4では、二つの調整対象のうちの、関係管理テーブルにおいて最も高い「優先順位」が関連付けられている「調整対象」は、「14」の「電線」における「要調整次数」の「低次数群高調波」である。この場合、調整量算出部307は、二つの調整対象のうちの、供給側配電線14Bにおける「要調整次数」の「低次数群高調波」を、最も優先して調整する。より具体的には、供給側配電線14Bにおける「要調整次数」の「低次数群高調波」についての調整量を、調整必要量である「100」に決定する。
可能量算出部306に算出された調整可能量の合計値である「120」から、供給側配電線14Bにおける「低次数群高調波」についての調整量を減算した値は、「120−100=20」である。一方で、二つの調整対象のうちの、関係管理テーブルにおいて低い「優先順位」が関連付けられた「調整対象」である「202D」の「電線」における「高次数群高調波」についての調整必要量は、上述の通り、「30」である。この場合、調整量算出部307は、「202D」の施設内電線202における「高次数群高調波」についての調整量を、調整必要量よりも小さい「20」に決定する。
また、調整量算出部307は、決定した各調整量が調整対象電線に供給されるように、調整に用いられるHPS21の供給量を決定する(S110)。
上述した例では、調整量算出部307は、「21K」および「21L」のHPS21についての供給量を、それぞれ、「202D」における「高次数群高調波」の調整のための供給量である「10」に決定する。また、「21A」、「21B」、「21C」、「21D」、「21E」、「21F」、「21G」、「21H」、「21I」および「21J」のHPS21についての供給量を、それぞれ、供給側配電線14Bにおける「要調整次数」の「低次数群高調波」の調整のための供給量である「10」に決定する。
このようにして、各調整対象のHPS21による調整の関係が定められる。
上述した例では、調整量算出部307は、「21K」および「21L」のHPS21についての供給量を、それぞれ、「202D」における「高次数群高調波」の調整のための供給量である「10」に決定する。また、「21A」、「21B」、「21C」、「21D」、「21E」、「21F」、「21G」、「21H」、「21I」および「21J」のHPS21についての供給量を、それぞれ、供給側配電線14Bにおける「要調整次数」の「低次数群高調波」の調整のための供給量である「10」に決定する。
このようにして、各調整対象のHPS21による調整の関係が定められる。
以上の通り、本実施形態では、調整量算出部307は、低次数群のうちの予め定められた次数の高調波の成分がHPS21に調整される場合には、高次数群の高調波の成分よりも、低次数群の高調波の成分の方が優先して調整されるように、指標を設定する。予め定められた次数としては、関係管理テーブル(図6参照)に示された「要調整次数」が挙げられる。
この場合、調整対象になる低次数群の高調波電流の次数に応じて、優先して調整される高調波電流を定めることができる。
この場合、調整対象になる低次数群の高調波電流の次数に応じて、優先して調整される高調波電流を定めることができる。
なお、具体例3および具体例4において、調整量算出部307は、供給側配電線14Bにおける低次数群の高調波の成分と、施設内電線202における高次数群の高調波の成分とで、調整の優先の関係を設定したが、これに限定されない。
調整量算出部307は、特定の施設内電線202における低次数群の高調波の成分と、この特定の施設内電線202における高次数群の高調波の成分とで、調整の優先の関係を設定してもよい。言い換えると、低次数群の高調波の成分と、高次数群の高調波の成分とで、調整量の優先関係が定められる対象の電線は、一の電線であってもよいし、複数の電線であってもよい。
調整量算出部307は、特定の施設内電線202における低次数群の高調波の成分と、この特定の施設内電線202における高次数群の高調波の成分とで、調整の優先の関係を設定してもよい。言い換えると、低次数群の高調波の成分と、高次数群の高調波の成分とで、調整量の優先関係が定められる対象の電線は、一の電線であってもよいし、複数の電線であってもよい。
次に、調整量算出処理(図8参照)の他の具体例(具体例5)を説明する。
具体例5では、調整対象が、供給側配電線14Aにおける「他の次数」(図6参照)の「低次数群高調波」、および供給側配電線14Bにおける「他の力率」の「基本波」の二つであるものとする。また、供給側配電線14Aにおける「他の次数」の「低次数群高調波」についての調整必要量が「70」であり、供給側配電線14Bにおける「他の力率」の「基本波」についての調整必要量が「60」であるものとする。
具体例5では、調整対象が、供給側配電線14Aにおける「他の次数」(図6参照)の「低次数群高調波」、および供給側配電線14Bにおける「他の力率」の「基本波」の二つであるものとする。また、供給側配電線14Aにおける「他の次数」の「低次数群高調波」についての調整必要量が「70」であり、供給側配電線14Bにおける「他の力率」の「基本波」についての調整必要量が「60」であるものとする。
対象決定部303は、電線における皮相電力の調整が必要であると判定し(S101にてYES)、また、調整対象が複数存在すると判定する(S102にてYES)。
必要量算出部304は、各調整対象についての調整必要量の合計値を算出する(S104)。上述した例において、必要量算出部304は、調整必要量の合計値を、「70+60=130」と算出する(S104)。
必要量算出部304は、各調整対象についての調整必要量の合計値を算出する(S104)。上述した例において、必要量算出部304は、調整必要量の合計値を、「70+60=130」と算出する(S104)。
可能量算出部306は、調整に用いることができるHPS21についての調整可能量の合計値を算出する(S105)。上述の通り、調整対象電線は、供給側配電線14Aおよび供給側配電線14Bの施設内電線202である。この場合、抽出部305は、調整対象電線を通じて電力を受給する「21A」乃至「21L」の十二のHPS21を、調整に用いるHPS21の候補として抽出する。また、可能量算出部306は、HPS管理テーブル(図7参照)に示された「調整可能量」から、調整に用いられるHPS21についての調整可能量の合計値を、「120」と算出する(S105)。
調整量算出部307は、調整可能量の合計値が、調整必要量の合計値未満であると判定する(S106にてNO)。
調整量算出部307は、関係管理テーブル(図6参照)に示された「優先順位」に基づいて、各調整対象についての調整量を決定する(S109)。
調整量算出部307は、関係管理テーブル(図6参照)に示された「優先順位」に基づいて、各調整対象についての調整量を決定する(S109)。
具体例5では、二つの調整対象のうちの、関係管理テーブルにおいて高い「優先順位」が関連付けられている「調整対象」は、「14」の「電線」における「他の次数」の「低次数群高調波」である。この場合、調整量算出部307は、二つの調整対象のうちの、供給側配電線14Aにおける「他の次数」の「低次数群高調波」を、最も優先して調整する。より具体的には、供給側配電線14Aにおける「他の次数」の「低次数群高調波」についての調整量を、調整必要量である「70」に決定する。
可能量算出部306に算出された調整可能量の合計値である「120」から、供給側配電線14Aにおける「低次数群高調波」についての調整量を減算した値は、「120−70=50」である。一方で、二つの調整対象のうちの、関係管理テーブルにおいて低い「優先順位」が関連付けられた「調整対象」である「14」の「電線」における「他の力率」の「基本波」についての調整必要量は、上述の通り、「60」である。この場合、調整量算出部307は、供給側配電線14Bにおける「他の力率」の「基本波」についての調整量を、調整必要量よりも小さい「50」に決定する。
また、調整量算出部307は、決定した各調整量が調整対象電線に供給されるように、調整に用いられるHPS21の供給量を決定する(S110)。
上述した例では、調整量算出部307は、「21A」、「21B」、「21C」、「21D」、「21E」、「21F」および「21G」のHPS21についての供給量を、それぞれ、供給側配電線14Aにおける「他の次数」の「低次数群高調波」の調整のための供給量である「10」に決定する。また、「21H」、「21I」、「21J」「21K」および「21L」のHPS21についての供給量を、それぞれ、供給側配電線14Bにおける「他の力率」の「基本波」の調整のための供給量である「10」に決定する。
このようにして、各調整対象のHPS21による調整の関係が定められる。
上述した例では、調整量算出部307は、「21A」、「21B」、「21C」、「21D」、「21E」、「21F」および「21G」のHPS21についての供給量を、それぞれ、供給側配電線14Aにおける「他の次数」の「低次数群高調波」の調整のための供給量である「10」に決定する。また、「21H」、「21I」、「21J」「21K」および「21L」のHPS21についての供給量を、それぞれ、供給側配電線14Bにおける「他の力率」の「基本波」の調整のための供給量である「10」に決定する。
このようにして、各調整対象のHPS21による調整の関係が定められる。
以上の通り、本実施形態では、調整量算出部307は、調整対象電線に係る電力情報から特定される力率について定められた力率条件を満たす場合、調整対象電線における基本波の成分よりも、低次数群の高調波の成分の方が優先して調整されるように指標を設定する。ここで、力率条件としては、電力情報から特定される力率が、関係管理テーブル(図6参照)に示された「他の力率」に該当することが挙げられる。
この場合、調整対象電線における力率に応じて、調整対象電線における高調波電流および調整対象電線における基本波電流のうちの優先して調整される調整対象を定めることができる。
この場合、調整対象電線における力率に応じて、調整対象電線における高調波電流および調整対象電線における基本波電流のうちの優先して調整される調整対象を定めることができる。
次に、調整量算出処理(図8参照)の他の具体例(具体例6)を説明する。
具体例6では、調整対象が、供給側配電線14Aにおける「他の次数」(図6参照)の「低次数群高調波」、供給側配電線14Bにおける「要調整力率」の「基本波」、および「202B」の施設内電線202における「高次数群高調波」の三つであるものとする。また、供給側配電線14Aにおける「他の次数」の「低次数群高調波」についての調整必要量が「40」であり、供給側配電線14Bにおける「要調整力率」の「基本波」についての調整必要量が「120」であるものとする。さらに、「202B」の施設内電線202における「高次数群高調波」についての調整必要量が「20」であるものとする。
具体例6では、調整対象が、供給側配電線14Aにおける「他の次数」(図6参照)の「低次数群高調波」、供給側配電線14Bにおける「要調整力率」の「基本波」、および「202B」の施設内電線202における「高次数群高調波」の三つであるものとする。また、供給側配電線14Aにおける「他の次数」の「低次数群高調波」についての調整必要量が「40」であり、供給側配電線14Bにおける「要調整力率」の「基本波」についての調整必要量が「120」であるものとする。さらに、「202B」の施設内電線202における「高次数群高調波」についての調整必要量が「20」であるものとする。
対象決定部303は、電線における皮相電力の調整が必要であると判定し(S101にてYES)、また、調整対象が複数存在すると判定する(S102にてYES)。
必要量算出部304は、各調整対象についての調整必要量の合計値を算出する(S104)。上述した例において、必要量算出部304は、調整必要量の合計値を、「40+120+20=180」と算出する。
可能量算出部306は、調整に用いることができるHPS21についての調整可能量の合計値を算出する(S105)。上述の通り、調整対象電線は、供給側配電線14A、供給側配電線14Bおよび「202B」の施設内電線202である。この場合、抽出部305は、調整対象電線を通じて電力を受給する「21A」乃至「21L」の十二のHPS21を、調整に用いるHPS21の候補として抽出する。また、可能量算出部306は、HPS管理テーブル(図7参照)に示された「調整可能量」から、調整に用いられるHPS21についての調整可能量の合計値を、「120」と算出する。
必要量算出部304は、各調整対象についての調整必要量の合計値を算出する(S104)。上述した例において、必要量算出部304は、調整必要量の合計値を、「40+120+20=180」と算出する。
可能量算出部306は、調整に用いることができるHPS21についての調整可能量の合計値を算出する(S105)。上述の通り、調整対象電線は、供給側配電線14A、供給側配電線14Bおよび「202B」の施設内電線202である。この場合、抽出部305は、調整対象電線を通じて電力を受給する「21A」乃至「21L」の十二のHPS21を、調整に用いるHPS21の候補として抽出する。また、可能量算出部306は、HPS管理テーブル(図7参照)に示された「調整可能量」から、調整に用いられるHPS21についての調整可能量の合計値を、「120」と算出する。
調整量算出部307は、調整可能量の合計値が、調整必要量の合計値未満であると判定する(S106にてNO)。
調整量算出部307は、関係管理テーブル(図6参照)に示された優先順位に基づいて、各調整対象についての調整量を決定する(S109)。
調整量算出部307は、関係管理テーブル(図6参照)に示された優先順位に基づいて、各調整対象についての調整量を決定する(S109)。
具体例6では、三つの調整対象のうちの、関係管理テーブルにおいて最も高い「優先順位」が関連付けられている「調整対象」は、「202」の「電線」における「高次数群高調波」である。この場合、調整量算出部307は、三つの調整対象のうちの、「202B」の施設内電線202における「高次数群高調波」を、最も優先して調整する。より具体的には、調整量算出部307は、「202B」の施設内電線202における「高次数群高調波」についての調整量を、調整必要量である「20」に決定する。
可能量算出部306に算出された調整可能量の合計値である「120」から、「202B」の施設内電線202における「高次数群高調波」についての調整量を減算した値は、「120−20=100」である。一方で、三つの調整対象のうちの、関係管理テーブルにおいて二番目に高い「優先順位」が関連付けられた「調整対象」である「14」の「電線」における「要調整力率」の「基本波」についての調整必要量は、上述の通り、「120」である。この場合、調整量算出部307は、供給側配電線14Bにおける「要調整力率」の「基本波」についての調整量を、調整必要量よりも小さい「100」に決定する。さらに、調整量算出部307は、三つの調整対象のうちの、関係管理テーブルにおいて最も低い「優先順位」が関連付けられた「調整対象」である「14」の「電線」における「他の次数」の「低次数群高調波」についての調整量を、「0」に決定する。言い換えると、調整量算出部307は、供給側配電線14Aにおける「他の次数」の「低次数群高調波」を、HPS21に調整させないことを決定する。
調整量算出部307は、決定した調整量が調整対象電線に供給されるように、調整に用いられるHPS21の供給量を決定する(S110)。
上述した例では、調整量算出部307は、「21D」および「21E」のHPS21についての供給量を、それぞれ、「202B」の施設内電線202における「高次数群高調波」の調整のための供給量である「10」に決定する。また、調整量算出部307は、「21A」、「21B」、「21C」、「21F」、「21G」、「21H」、「21I」、「21J」、「21K」および「21L」のHPS21についての供給量を、それぞれ、供給側配電線14Bにおける「要調整力率」の「基本波」の調整のための供給量である「10」に決定する。
このようにして、各調整対象のHPS21による調整の関係が定められる。
上述した例では、調整量算出部307は、「21D」および「21E」のHPS21についての供給量を、それぞれ、「202B」の施設内電線202における「高次数群高調波」の調整のための供給量である「10」に決定する。また、調整量算出部307は、「21A」、「21B」、「21C」、「21F」、「21G」、「21H」、「21I」、「21J」、「21K」および「21L」のHPS21についての供給量を、それぞれ、供給側配電線14Bにおける「要調整力率」の「基本波」の調整のための供給量である「10」に決定する。
このようにして、各調整対象のHPS21による調整の関係が定められる。
以上の通り、本実施形態では、調整量算出部307は、調整対象電線に係る電力情報から特定される力率が予め定められた優先条件を満たす場合、低次数群の高調波の成分よりも、調整対象電線における基本波の成分の方が優先して調整されるように指標を設定する。優先条件としては、電力情報から特定される力率が、関係管理テーブル(図6参照)に示された「要調整力率」に該当することが挙げられる。
この場合、調整対象電線における力率に応じて、調整対象電線における高調波電流および調整対象電線における基本波電流のうちの優先して調整される調整対象を定めることができる。
この場合、調整対象電線における力率に応じて、調整対象電線における高調波電流および調整対象電線における基本波電流のうちの優先して調整される調整対象を定めることができる。
また、本実施形態では、調整量算出部307は、調整対象電線に係る電力情報から特定される力率が優先条件を満たす場合であっても、調整対象電線における基本波の成分よりも、高次数群の高調波の成分の方が優先して調整されるように指標を設定する。
この場合、調整対象である高調波電流の次数に応じて、高調波電流と基本波電流との調整の優先の関係を定めることができる。
この場合、調整対象である高調波電流の次数に応じて、高調波電流と基本波電流との調整の優先の関係を定めることができる。
なお、具体例5および具体例6では、調整量算出部307は、供給側配電線14Aに係る電力情報および供給側配電線14Bに係る電力情報に基づき、供給側配電線14Aにおける低次数群の高調波の成分と、供給側配電線14Bにおける基本波の成分との、調整の優先の関係を設定したが、これに限定されない。
調整量算出部307は、特定の調整対象電線に係る電力情報に基づき、特定の調整対象電線における低次数群の高調波の成分と、この特定の調整対象電線における基本波の成分との、調整の優先の関係を設定してもよい。言い換えると、低次数群の高調波の成分と、基本波の成分とで、調整量の優先関係が定められる対象の電線は、一の電線であってもよいし、複数の電線であってもよい。
調整量算出部307は、特定の調整対象電線に係る電力情報に基づき、特定の調整対象電線における低次数群の高調波の成分と、この特定の調整対象電線における基本波の成分との、調整の優先の関係を設定してもよい。言い換えると、低次数群の高調波の成分と、基本波の成分とで、調整量の優先関係が定められる対象の電線は、一の電線であってもよいし、複数の電線であってもよい。
また、具体例6では、調整量算出部307は、供給側配電線14Aに係る電力情報、供給側配電線14Bに係る電力情報、および施設内電線202に係る電力情報に基づき、供給側配電線14Aにおける低次数群の高調波の成分と、供給側配電線14Bにおける基本波の成分と、施設内電線202における高次数群の高調波の成分との、調整の優先の関係を設定したが、これに限定されない。
調整量算出部307は、特定の調整対象電線に係る電力情報、および、この特定の調整対象電線とは異なる他の調整対象電線に係る電力情報に基づき、特定の調整対象電線における低次数群の高調波の成分と、この特定の調整対象電線における基本波の成分と、他の調整対象電線における高次数群の高調波の成分との、調整の優先の関係を設定してもよい。また、調整量算出部307は、特定の調整対象電線に係る電力情報に基づき、この特定の調整対象電線における低次数群の高調波の成分と、この特定の調整対象電線における基本波の成分と、この特定の調整対象電線における高次数群の高調波の成分との、調整の優先の関係を設定してもよい。言い換えると、低次数群の高調波の成分と、基本波の成分と、高次数群の高調波の成分とで、調整量の優先関係が定められる対象の電線は、一の電線であってもよいし、複数の電線であってもよい。
調整量算出部307は、特定の調整対象電線に係る電力情報、および、この特定の調整対象電線とは異なる他の調整対象電線に係る電力情報に基づき、特定の調整対象電線における低次数群の高調波の成分と、この特定の調整対象電線における基本波の成分と、他の調整対象電線における高次数群の高調波の成分との、調整の優先の関係を設定してもよい。また、調整量算出部307は、特定の調整対象電線に係る電力情報に基づき、この特定の調整対象電線における低次数群の高調波の成分と、この特定の調整対象電線における基本波の成分と、この特定の調整対象電線における高次数群の高調波の成分との、調整の優先の関係を設定してもよい。言い換えると、低次数群の高調波の成分と、基本波の成分と、高次数群の高調波の成分とで、調整量の優先関係が定められる対象の電線は、一の電線であってもよいし、複数の電線であってもよい。
(変形例)
次に、複数の調整対象についての調整の関係の変形例について説明する。複数の調整対象についてのHPS21による調整の関係は、図6に示した関係管理テーブルに示された例に限定されない。
図9は、変形例としての関係管理テーブルを示した図である。なお、図9に示す関係管理テーブルのうちの、図6に示した関係管理テーブルと同一の構成については、説明を省略する。
図9に示す関係管理テーブルでは、「202」の「電線」に関連付けられた「低次数群高調波」に、「要調整次数」および「他の次数」が示されている。
次に、複数の調整対象についての調整の関係の変形例について説明する。複数の調整対象についてのHPS21による調整の関係は、図6に示した関係管理テーブルに示された例に限定されない。
図9は、変形例としての関係管理テーブルを示した図である。なお、図9に示す関係管理テーブルのうちの、図6に示した関係管理テーブルと同一の構成については、説明を省略する。
図9に示す関係管理テーブルでは、「202」の「電線」に関連付けられた「低次数群高調波」に、「要調整次数」および「他の次数」が示されている。
また、図9に示した関係管理テーブルでは、「優先順位」が「1」である「調整対象」として、「14」の「電線」における「要調整次数」の「低次数群高調波」が定められている。また、「優先順位」が「2」である「調整対象」として、「17」の「電線」における「要調整次数」の「低次数群高調波」が定められている。また、「優先順位」が「3」である「調整対象」として、「202」の「電線」における「要調整次数」の「低次数群高調波」が定められている。また、「優先順位」が「4」である「調整対象」として、「202」の「電線」における「高次数群高調波」が定められている。また、「優先順位」が「5」である「調整対象」として、「14」の「電線」における「要調整力率」の「基本波」が定められている。また、「優先順位」が「6」である「調整対象」として、「14」の「電線」における「他の次数」の「低次数群高調波」が定められている。また、「優先順位」が「7」である「調整対象」として、「14」の「電線」における「他の力率」の「基本波」が定められている。また、「優先順位」が「8」である「調整対象」として、「17」の「電線」における「要調整力率」の「基本波」が定められている。また、「優先順位」が「9」である「調整対象」として、「17」の「電線」における「他の次数」の「低次数群高調波」が定められている。また、「優先順位」が「10」である「調整対象」として、「17」の「電線」における「他の力率」の「基本波」が定められている。また、「優先順位」が「11」である「調整対象」として、「202」の「電線」における「要調整力率」の「基本波」が定められている。また、「優先順位」が「12」である「調整対象」として、「202」の「電線」における「他の次数」の「低次数群高調波」が定められている。また、「優先順位」が「13」である「調整対象」として、「202」の「電線」における「他の力率」の「基本波」が定められている。
関係管理テーブルに示された「調整対象」についてのHPS21による調整の関係について、具体的に説明する。
変形例では、電線における低次数群の高調波電流よりも、電線における高次数群の高調波電流の方が優先して調整されるように定められている。一例を挙げると、供給側配電線14における「他の次数」の「低次数群高調波」よりも、施設内電線202における「高次数群高調波」の方が優先して調整されるように定められている。また、他の一例を挙げると、受給側配電線17における「他の次数」の「低次数群高調波」よりも、施設内電線202における「高次数群高調波」の方が優先して調整されるように定められている。また、他の一例を挙げると、施設内電線202における「他の次数」の「低次数群高調波」よりも、施設内電線202における「高次数群高調波」の方が優先して調整されるように定められている。
変形例では、電線における低次数群の高調波電流よりも、電線における高次数群の高調波電流の方が優先して調整されるように定められている。一例を挙げると、供給側配電線14における「他の次数」の「低次数群高調波」よりも、施設内電線202における「高次数群高調波」の方が優先して調整されるように定められている。また、他の一例を挙げると、受給側配電線17における「他の次数」の「低次数群高調波」よりも、施設内電線202における「高次数群高調波」の方が優先して調整されるように定められている。また、他の一例を挙げると、施設内電線202における「他の次数」の「低次数群高調波」よりも、施設内電線202における「高次数群高調波」の方が優先して調整されるように定められている。
また、変形例では、電線における高次数群の高調波電流よりも、電線において低次数群のうちの特定の次数である高調波電流の方が優先して調整されるように定められている。一例を挙げると、施設内電線202における「高次数群高調波」よりも、供給側配電線14における「要調整次数」の「低次数群高調波」の方が優先して調整されるように定められている。また、他の一例を挙げると、施設内電線202における「高次数群高調波」よりも、受給側配電線17における「要調整次数」の「低次数群高調波」の方が優先して調整されるように定められている。また、他の一例を挙げると、施設内電線202における「高次数群高調波」よりも、施設内電線202における「要調整次数」の「低次数群高調波」の方が優先して調整されるように定められている。
次に、調整量算出処理(図8参照)の他の具体例(具体例7)を説明する。
具体例7では、調整量算出部307は、図9に示した関係管理テーブルを用いて、複数の調整対象についての調整の関係を決定するものとする。また、具体例7では、調整対象が、「202C」の施設内電線202における「高次数群高調波」(図9参照)、および「202C」の施設内電線202における「他の次数」の「低次数群高調波」の二つであるものとする。また、「202C」の施設内電線202における「高次数群高調波」についての調整必要量が「20」であり、「202C」の施設内電線202における「他の次数」の「低次数群高調波」についての調整必要量が「20」であるものとする。
具体例7では、調整量算出部307は、図9に示した関係管理テーブルを用いて、複数の調整対象についての調整の関係を決定するものとする。また、具体例7では、調整対象が、「202C」の施設内電線202における「高次数群高調波」(図9参照)、および「202C」の施設内電線202における「他の次数」の「低次数群高調波」の二つであるものとする。また、「202C」の施設内電線202における「高次数群高調波」についての調整必要量が「20」であり、「202C」の施設内電線202における「他の次数」の「低次数群高調波」についての調整必要量が「20」であるものとする。
対象決定部303は、電線における皮相電力の調整が必要であると判定し(S101にてYES)、また、調整対象が複数存在すると判定する(S102にてYES)。
必要量算出部304は、各調整対象についての調整必要量の合計値を算出する(S104)。上述した例において、必要量算出部304は、調整必要量の合計値を、「20+20=40」と算出する(S104)。
必要量算出部304は、各調整対象についての調整必要量の合計値を算出する(S104)。上述した例において、必要量算出部304は、調整必要量の合計値を、「20+20=40」と算出する(S104)。
可能量算出部306は、調整に用いることができるHPS21についての調整可能量の合計値を算出する(S105)。上述の通り、調整対象電線は、「202C」の施設内電線202である。この場合、抽出部305は、HPS管理テーブル(図7参照)の「経由電線」に「202C」が関連付けられている「21G」、「21H」および「21I」のHPS21を、調整に用いるHPS21の候補として抽出する。また、可能量算出部306は、HPS管理テーブル(図7参照)に示された「調整可能量」から、調整に用いられるHPS21についての調整可能量の合計値を、「30」と算出する(S105)。
調整量算出部307は、調整可能量の合計値が、調整必要量の合計値未満であると判定する(S106にてNO)。
調整量算出部307は、関係管理テーブル(図9参照)に示された「優先順位」に基づいて、各調整対象についての調整量を決定する(S109)。
調整量算出部307は、関係管理テーブル(図9参照)に示された「優先順位」に基づいて、各調整対象についての調整量を決定する(S109)。
具体例7では、二つの調整対象のうちの、関係管理テーブルにおいて高い「優先順位」が関連付けられている「調整対象」は、「202」の「電線」における「高次数群高調波」である。この場合、調整量算出部307は、二つの調整対象のうちの、「202C」の施設内電線202における「高次数群高調波」を、優先して調整する。より具体的には、「202C」の施設内電線202における「高次数群高調波」についての調整量を、調整必要量である「20」に決定する。
可能量算出部306に算出された調整可能量の合計値である「30」から、「202C」の施設内電線202における「高次数群高調波」についての調整量を減算した値は、「30−20=10」である。一方で、二つの調整対象のうちの、関係管理テーブルにおいて低い「優先順位」が関連付けられた「調整対象」である「202C」における「他の次数」の「低次数群高調波」についての調整必要量は、上述の通り、「20」である。この場合、調整量算出部307は、「202C」の施設内電線202における「他の次数」の「低次数群高調波」についての調整量を、調整必要量よりも小さい「10」に決定する。
また、調整量算出部307は、決定した各調整量が調整対象電線に供給されるように、調整に用いられるHPS21の供給量を決定する(S110)。
上述した例では、調整量算出部307は、「21G」および「21H」のHPS21についての供給量を、それぞれ、「202C」の施設内電線202における「高次数群高調波」の調整のための供給量である「10」に決定する。また、調整量算出部307は、「21I」のHPS21についての供給量を、「202C」の施設内電線202における「他の次数」の「低次数群高調波」の調整のための供給量である「10」に決定する。
このようにして、各調整対象のHPS21による調整の関係が定められる。
上述した例では、調整量算出部307は、「21G」および「21H」のHPS21についての供給量を、それぞれ、「202C」の施設内電線202における「高次数群高調波」の調整のための供給量である「10」に決定する。また、調整量算出部307は、「21I」のHPS21についての供給量を、「202C」の施設内電線202における「他の次数」の「低次数群高調波」の調整のための供給量である「10」に決定する。
このようにして、各調整対象のHPS21による調整の関係が定められる。
以上の通り、本実施形態では、調整量算出部307は、特定の調整対象電線における低次数群の高調波電流よりも、この特定の調整対象電線における高次数群の高調波電流の方が優先して調整されるように、調整量を設定する。
次に、調整量算出処理(図8参照)の他の具体例(具体例8)を説明する。
具体例8では、調整量算出部307は、図9に示した関係管理テーブルを用いて、複数の調整対象についての調整の関係を決定するものとする。また、具体例8では、調整対象が、「202C」の施設内電線202における「高次数群高調波」(図9参照)、および「202C」の施設内電線202における「要調整次数」の「低次数群高調波」の二つであるものとする。また、「202C」の施設内電線202における「高次数群高調波」についての調整必要量が「20」であり、「202C」の施設内電線202における「要調整次数」の「低次数群高調波」についての調整必要量が「20」であるものとする。
具体例8では、調整量算出部307は、図9に示した関係管理テーブルを用いて、複数の調整対象についての調整の関係を決定するものとする。また、具体例8では、調整対象が、「202C」の施設内電線202における「高次数群高調波」(図9参照)、および「202C」の施設内電線202における「要調整次数」の「低次数群高調波」の二つであるものとする。また、「202C」の施設内電線202における「高次数群高調波」についての調整必要量が「20」であり、「202C」の施設内電線202における「要調整次数」の「低次数群高調波」についての調整必要量が「20」であるものとする。
対象決定部303は、電線における皮相電力の調整が必要であると判定し(S101にてYES)、また、調整対象が複数存在すると判定する(S102にてYES)。
必要量算出部304は、各調整対象についての調整必要量の合計値を算出する(S104)。上述した例において、必要量算出部304は、調整必要量の合計値を、「20+20=40」と算出する(S104)。
必要量算出部304は、各調整対象についての調整必要量の合計値を算出する(S104)。上述した例において、必要量算出部304は、調整必要量の合計値を、「20+20=40」と算出する(S104)。
可能量算出部306は、調整に用いることができるHPS21についての調整可能量の合計値を算出する(S105)。この場合、抽出部305は、HPS管理テーブル(図7参照)の「経由電線」に「202C」が関連付けられている「21G」、「21H」および「21I」のHPS21を、調整に用いるHPS21の候補として抽出する。また、可能量算出部306は、HPS管理テーブル(図7参照)に示された「調整可能量」から、調整に用いられるHPS21についての調整可能量の合計値を、「30」と算出する(S105)。
調整量算出部307は、調整可能量の合計値が、調整必要量の合計値未満であると判定する(S106にてNO)。
調整量算出部307は、関係管理テーブル(図9参照)に示された「優先順位」に基づいて、各調整対象についての調整量を決定する(S109)。
調整量算出部307は、関係管理テーブル(図9参照)に示された「優先順位」に基づいて、各調整対象についての調整量を決定する(S109)。
具体例8では、二つの調整対象のうちの、関係管理テーブルにおいて高い「優先順位」が関連付けられている「調整対象」は、「202」の「電線」における「要調整次数」の「低次数群高調波」である。この場合、調整量算出部307は、二つの調整対象のうちの、「202C」の施設内電線202における「要調整次数」の「低次数群高調波」を優先して調整する。より具体的には、「202C」の施設内電線202における「要調整次数」の「低次数群高調波」を、調整必要量である「20」に決定する。
可能量算出部306に算出された調整可能量の合計値である「30」から、「202C」の施設内電線202における「低次数群高調波」についての調整量を減算した値は、「30−20=10」である。一方で、二つの調整対象のうちの、関係管理テーブルにおいて低い「優先順位」が関連付けられた「調整対象」である「202C」の施設内電線202における「高次数群高調波」についての調整必要量は、上述の通り、「20」である。この場合、調整量算出部307は、「202C」の施設内電線202における「高次数群高調波」についての調整量を、調整必要量よりも小さい「10」に決定する。
また、調整量算出部307は、決定した各調整量が調整対象電線に供給されるように、調整に用いられるHPS21の供給量を決定する(S110)。
上述した例では、調整量算出部307は、「21G」および「21H」のHPS21についての供給量を、それぞれ、「202C」の施設内電線202における「要調整次数」の「低次数群高調波」の調整のための供給量である「10」に決定する。また、調整量算出部307は、「21I」のHPS21についての供給量を、「202C」の施設内電線202における「高次数群高調波」の調整のための供給量である「10」に決定する。
このようにして、各調整対象のHPS21による調整の関係が定められる。
上述した例では、調整量算出部307は、「21G」および「21H」のHPS21についての供給量を、それぞれ、「202C」の施設内電線202における「要調整次数」の「低次数群高調波」の調整のための供給量である「10」に決定する。また、調整量算出部307は、「21I」のHPS21についての供給量を、「202C」の施設内電線202における「高次数群高調波」の調整のための供給量である「10」に決定する。
このようにして、各調整対象のHPS21による調整の関係が定められる。
以上の通り、本実施形態では、調整量算出部307は、特定の調整対象電線において低次数群のうちの特定の次数の高調波電流がHPS21に調整される場合には、この特定の調整対象電線における高次数群の高調波電流よりも、この特定の調整対象電線における低次数群の高調波電流の方が優先して調整されるように、調整量を設定する。ここで、具体例7および具体例8にて説明したように、低次数群の高調波の成分と、高次数群の高調波の成分とで、調整量の優先関係が定められる対象の電線は、一の電線であってもよい。
次に、調整量算出処理(図8参照)の他の具体例(具体例9)を説明する。
具体例9では、調整量算出部307は、図9に示した関係管理テーブルを用いて、複数の調整対象についての調整の関係を決定するものとする。また、具体例9では、調整対象が、供給側配電線14Aにおける「他の力率」(図9参照)の「基本波」、受給側配電線17Aにおける「他の次数」の「低次数群高調波」、および「202D」の施設内電線202における「要調整次数」の「低次数群高調波」と「高次数群高調波」との四つであるものとする。また、供給側配電線14Aにおける「他の力率」の「基本波」についての調整必要量が「90」であり、受給側配電線17Aにおける「他の次数」の「低次数群高調波」についての調整必要量が「20」であるものとする。さらに、「202D」の施設内電線202における「要調整次数」の「低次数群高調波」についての調整必要量が「20」であり、「202D」の施設内電線202における「高次数群高調波」についての調整必要量が「10」であるものとする。
具体例9では、調整量算出部307は、図9に示した関係管理テーブルを用いて、複数の調整対象についての調整の関係を決定するものとする。また、具体例9では、調整対象が、供給側配電線14Aにおける「他の力率」(図9参照)の「基本波」、受給側配電線17Aにおける「他の次数」の「低次数群高調波」、および「202D」の施設内電線202における「要調整次数」の「低次数群高調波」と「高次数群高調波」との四つであるものとする。また、供給側配電線14Aにおける「他の力率」の「基本波」についての調整必要量が「90」であり、受給側配電線17Aにおける「他の次数」の「低次数群高調波」についての調整必要量が「20」であるものとする。さらに、「202D」の施設内電線202における「要調整次数」の「低次数群高調波」についての調整必要量が「20」であり、「202D」の施設内電線202における「高次数群高調波」についての調整必要量が「10」であるものとする。
対象決定部303は、電線における皮相電力の調整が必要であると判定し(S101にてYES)、また、調整対象が複数存在すると判定する(S102にてYES)。
必要量算出部304は、各調整対象についての調整必要量の合計値を算出する(S104)。上述した例において、必要量算出部304は、調整必要量の合計値を、「90+20+20+10=140」と算出する。
可能量算出部306は、調整に用いることができるHPS21についての調整可能量の合計値を算出する(S105)。上述の通り、調整対象電線は、供給側配電線14A、受給側配電線17Aおよび「202D」の施設内電線202である。この場合、抽出部305は、調整対象電線を通じて電力を受給する「21A」乃至「21L」の十二のHPS21を、調整に用いるHPS21の候補として抽出する。また、可能量算出部306は、HPS管理テーブル(図7参照)に示された「調整可能量」から、調整に用いられるHPS21についての調整可能量の合計値を、「120」と算出する。
必要量算出部304は、各調整対象についての調整必要量の合計値を算出する(S104)。上述した例において、必要量算出部304は、調整必要量の合計値を、「90+20+20+10=140」と算出する。
可能量算出部306は、調整に用いることができるHPS21についての調整可能量の合計値を算出する(S105)。上述の通り、調整対象電線は、供給側配電線14A、受給側配電線17Aおよび「202D」の施設内電線202である。この場合、抽出部305は、調整対象電線を通じて電力を受給する「21A」乃至「21L」の十二のHPS21を、調整に用いるHPS21の候補として抽出する。また、可能量算出部306は、HPS管理テーブル(図7参照)に示された「調整可能量」から、調整に用いられるHPS21についての調整可能量の合計値を、「120」と算出する。
調整量算出部307は、調整可能量の合計値が、調整必要量の合計値未満であると判定する(S106にてNO)。
調整量算出部307は、関係管理テーブル(図9参照)に示された優先順位に基づいて、各調整対象についての調整量を決定する(S109)。
調整量算出部307は、関係管理テーブル(図9参照)に示された優先順位に基づいて、各調整対象についての調整量を決定する(S109)。
具体例9では、四つの調整対象のうちの、関係管理テーブルにおいて最も高い「優先順位」が関連付けられている「調整対象」は、「202D」の施設内電線202における「要調整次数」の「低次数群高調波」である。この場合、調整量算出部307は、四つの調整対象のうちの、「202D」の施設内電線202における「要調整次数」の「低次数群高調波」を、最も優先して調整する。より具体的には、調整量算出部307は、「202D」の施設内電線202における「要調整次数」の「低次数群高調波」についての調整量を、調整必要量である「20」に決定する。
また、四つの調整対象のうちの、関係管理テーブルにおいて二番目に高い「優先順位」が関連付けられている「調整対象」は、「202D」の施設内電線202における「高次数群高調波」である。この場合、調整量算出部307は、「202D」の施設内電線202における「高次数群高調波」についての調整量を、調整必要量である「10」に決定する。
また、四つの調整対象のうちの、関係管理テーブルにおいて三番目に高い「優先順位」が関連付けられた「調整対象」は、「14」の「電線」における「他の力率」の「基本波」である。この場合、調整量算出部307は、供給側配電線14Aにおける「他の力率」の「基本波」についての調整量を、調整必要量である「90」に決定する。
可能量算出部306に算出された調整可能量の合計値である「120」から、供給側配電線14Aにおける「基本波」についての調整量と、施設内電線202における「低次数群高調波」および「高次数群高調波」についての調整量とを減算した値は、「120−(90+20+10)=0」である。この場合、調整量算出部307は、四つの調整対象のうちの、関係管理テーブルにおいて最も低い「優先順位」が関連付けられた「調整対象」である「17」の「電線」における「他の次数」の「低次数群高調波」についての調整量を、「0」に決定する。言い換えると、調整量算出部307は、受給側配電線17Aにおける「他の次数」の「低次数群高調波」を、HPS21に調整させないことを決定する。
調整量算出部307は、決定した調整量が調整対象電線に供給されるように、調整に用いられるHPS21の供給量を決定する(S110)。
具体例9では、調整量算出部307は、「21J」および「21K」のHPS21についての供給量を、それぞれ、「202D」の施設内電線202における「要調整次数」の「低次数群高調波」の調整のための供給量である「10」に決定する。また、調整量算出部307は、「21L」のHPS21についての供給量を、「202D」の施設内電線202における「高次数群高調波」の調整のための供給量である「10」に決定する。また、調整量算出部307は、「21A」、「21B」、「21C」、「21D」、「21E」、「21F」、「21G」、「21H」および「21I」のHPS21についての供給量を、それぞれ、供給側配電線14Aにおける「他の力率」の「基本波」の調整のための供給量である「10」に決定する。
このようにして、各調整対象のHPS21による調整の関係が定められる。
具体例9では、調整量算出部307は、「21J」および「21K」のHPS21についての供給量を、それぞれ、「202D」の施設内電線202における「要調整次数」の「低次数群高調波」の調整のための供給量である「10」に決定する。また、調整量算出部307は、「21L」のHPS21についての供給量を、「202D」の施設内電線202における「高次数群高調波」の調整のための供給量である「10」に決定する。また、調整量算出部307は、「21A」、「21B」、「21C」、「21D」、「21E」、「21F」、「21G」、「21H」および「21I」のHPS21についての供給量を、それぞれ、供給側配電線14Aにおける「他の力率」の「基本波」の調整のための供給量である「10」に決定する。
このようにして、各調整対象のHPS21による調整の関係が定められる。
このように、具体例9では、調整量算出部307は、第1電線における皮相電力に関する電力情報に基づき、第1電線における低次数群の高調波の成分についての調整量を設定し、第2電線における皮相電力に関する電力情報に基づき、第2電線における高次数群の高調波の成分についての調整量を設定する。この場合に、第1電線は、受給側配電線17Aである。また、第2電線は、施設内電線202である。ここで、具体例9で説明したように、調整量を設定することには、調整量を「0」に設定することも含まれる。また、具体例9で説明したように、調整量算出部307は、第1電線における低次数群の高調波電流についての調整量を設定し、第2電線における高次数群の高調波電流についての調整量を設定する場合に、第1電線および第2電線の何れとも異なる調整対象電線における皮相電力についての調整量を設定してもよい。
なお、本開示では、受給側配電線17における調整対象よりも、供給側配電線14における調整対象の方が優先して調整されることを説明したが、これに限定されない。
供給側配電線14における調整対象よりも、受給側配電線17における調整対象の方が優先して調整されるようにしてもよい。
供給側配電線14における調整対象よりも、受給側配電線17における調整対象の方が優先して調整されるようにしてもよい。
また、本開示では、関係管理テーブル(図6および図9参照)において、「電線」の種類に応じて、特定の調整対象の「優先順位」が異なっているが、これに限定されない。なお、特定の調整対象としては、「低次数群高調波」や「基本波」等が挙げられる。
ここで、特定の「調整対象」の「優先順位」は、「電線」の種類に関わらず同一の順位が定められてもよい。
ここで、特定の「調整対象」の「優先順位」は、「電線」の種類に関わらず同一の順位が定められてもよい。
また、複数の調整対象の各々についてのHPS21による調整の関係は、関係管理テーブルに示した例に限定されない。
一例を挙げると、関係管理テーブルに示された各「調整対象」のうちの、施設内電線202における「高次数群高調波」が最も優先して調整されるように定められてもよい。
一例を挙げると、関係管理テーブルに示された各「調整対象」のうちの、施設内電線202における「高次数群高調波」が最も優先して調整されるように定められてもよい。
また、本開示では、制御サーバ30の調整量算出部307が、調整対象のHPS21による調整を制限することを説明した。ここで、調整対象のHPS21による調整を制限することには、調整対象の改善に必要な電流よりも小さい電流をHPS21に供給させることが含まれる。言い換えると、調整対象のHPS21による調整を制限することは、必要量算出部304に算出された結果に比べて調整量を制限することに限定されない。また、調整対象のHPS21による調整を制限することには、調整対象をHPS21に調整させないことも含まれる。
また、調整対象のHPS21による調整を制限することには、調整対象のHPS21による調整の時間を制限することも含まれる。時間の制限の一例としては、調整の制限が適用されない調整対象と、調整の制限が適用される調整対象とをHPS21に調整させる場合において、制限が適用されない調整対象をHPS21に調整させた後に、制限が適用される調整対象をHPS21に調整させることが挙げられる。言い換えると、調整対象のHPS21による調整を制限することには、調整対象についての調整量を制限することのみならず、調整対象のHPS21による調整を何れかの態様により制限することが含まれる。
また、調整対象のHPS21による調整を制限することには、調整対象のHPS21による調整の時間を制限することも含まれる。時間の制限の一例としては、調整の制限が適用されない調整対象と、調整の制限が適用される調整対象とをHPS21に調整させる場合において、制限が適用されない調整対象をHPS21に調整させた後に、制限が適用される調整対象をHPS21に調整させることが挙げられる。言い換えると、調整対象のHPS21による調整を制限することには、調整対象についての調整量を制限することのみならず、調整対象のHPS21による調整を何れかの態様により制限することが含まれる。
また、本開示では、調整量算出部307が、複数の調整対象の各々についてのHPS21による調整の関係を決定することを説明した。ここで、調整量算出部307は、複数の調整対象についての一のHPS21による調整の関係を決定してもよいし、複数の調整対象についての複数のHPS21による調整の関係を決定してもよい。言い換えると、複数の調整対象の調整に用いるHPS21の数は、一つであってもよいし、複数であってもよい。
また、本開示では、一のHPS21に一の調整対象を調整させているが、これに限定されない。
制御サーバ30は、一のHPS21に複数の調整対象を調整させてもよい。また、制御サーバ30は、一のHPS21に複数の調整対象電線に係る調整対象を調整させてもよい。一のHPS21に複数の調整対象電線に係る調整対象を調整させる場合、送信部308は、この一のHPS21に対して、調整対象電線ごとに、供給量情報、電線識別情報、および対象識別情報を送信する。また、一のHPS21に一の調整対象電線における複数の調整対象を調整させる場合、送信部308は、この一のHPS21に対して、調整対象ごとに供給量情報および対象識別情報を送信する。
制御サーバ30は、一のHPS21に複数の調整対象を調整させてもよい。また、制御サーバ30は、一のHPS21に複数の調整対象電線に係る調整対象を調整させてもよい。一のHPS21に複数の調整対象電線に係る調整対象を調整させる場合、送信部308は、この一のHPS21に対して、調整対象電線ごとに、供給量情報、電線識別情報、および対象識別情報を送信する。また、一のHPS21に一の調整対象電線における複数の調整対象を調整させる場合、送信部308は、この一のHPS21に対して、調整対象ごとに供給量情報および対象識別情報を送信する。
また、本開示では、制御サーバ30が、調整対象電線および調整対象を決定し、また、調整必要量を算出しているが、これに限定されない。
管理サーバ40が、調整対象電線および調整対象を決定し、また、調整必要量を算出してもよい。より具体的には、管理サーバ40が、電力センサ10Sや施設電力センサ20Sから電力情報を取得し、取得した電力情報に基づいて、調整対象電線および調整対象を決定してもよい。また、管理サーバ40が、電力情報に基づいて、調整対象についての調整必要量を算出してもよい。そして、管理サーバ40は、算出した調整必要量を示す情報と、調整対象電線を識別する電線識別情報と、調整対象を識別する対象識別情報とを含む情報を、電線における皮相電力に関する電力情報として、制御サーバ30に送信してもよい。
管理サーバ40が、調整対象電線および調整対象を決定し、また、調整必要量を算出してもよい。より具体的には、管理サーバ40が、電力センサ10Sや施設電力センサ20Sから電力情報を取得し、取得した電力情報に基づいて、調整対象電線および調整対象を決定してもよい。また、管理サーバ40が、電力情報に基づいて、調整対象についての調整必要量を算出してもよい。そして、管理サーバ40は、算出した調整必要量を示す情報と、調整対象電線を識別する電線識別情報と、調整対象を識別する対象識別情報とを含む情報を、電線における皮相電力に関する電力情報として、制御サーバ30に送信してもよい。
また、本開示では、電力制御システム1に管理サーバ40および制御サーバ30が設けられていることを説明したが、これに限定されない。電力制御システム1に設けられる一のサーバが、管理サーバ40および制御サーバ30の機能を有してもよい。そして、この一のサーバが、調整対象の決定、複数の調整対象についての調整の関係の決定、および、電線における皮相電力の調整のHPS21への指示をしてもよい。
また、本開示では、制御サーバ30が、電線における皮相電力の調整をHPS21に指示することを説明したが、これに限定されない。制御サーバ30とは異なる他のサーバが、電線における皮相電力の調整の指示を制御サーバ30から受け、受けた指示をHPS21に送ってもよい。
また、本開示では、HPS21による皮相電力の調整の対象になる電線が、供給側配電線14、受給側配電線17、および施設内電線202であることを説明したが、これに限定されない。
HPS21による皮相電力の調整の対象になる電線は、送電線12や、接続電線141や、需要家側配電線19であってもよい。
HPS21による皮相電力の調整の対象になる電線は、送電線12や、接続電線141や、需要家側配電線19であってもよい。
また、本開示では、電力消費施設20においては、施設内電線202における皮相電力が調整対象として定められているが、これに限定されない。
電力消費施設20に設けられている受電設備201における皮相電力に関するパラメータが、調整対象として定められてもよい。
電力消費施設20に設けられている受電設備201における皮相電力に関するパラメータが、調整対象として定められてもよい。
また、本開示では、調整対象として、関係管理テーブル(図6参照)に示したパラメータが例示されているが、これに限定されない。
調整対象は、皮相電力に関して上述した何れのパラメータであってもよい。
調整対象は、皮相電力に関して上述した何れのパラメータであってもよい。
また、本開示では、調整必要量、調整可能量、調整量、供給量等のパラメータが電流である例を説明したが、これに限定されない。各パラメータは、皮相電力に関して上述した何れかのパラメータであればよい。
また、本開示では、調整量算出部307は、複数の調整対象の調整について定められた優先の順位に基づいて、複数の調整対象の調整の関係を決定することを説明したが、これに限定されない。
調整量算出部307は、複数の調整対象について定められた調整の割合に基づいて、複数の調整対象の調整の関係を決定してもよい。一例を挙げると、施設内電線202における高次数群の高調波電流についての調整量と、受給側配電線17における基本波電流についての調整量との割合が、2:1に定められてもよい。そして、調整量算出部307は、予め定められた調整量の割合に従って、施設内電線202における高次数群の高調波電流についての調整量と、受給側配電線17における基本波電流についての調整量とを決定してもよい。言い換えると、調整量算出部307が複数の調整対象についての調整の関係を決定する手法は、調整の優先の順位に基づいて決定する手法のみならず、何れの手法であってもよい。
調整量算出部307は、複数の調整対象について定められた調整の割合に基づいて、複数の調整対象の調整の関係を決定してもよい。一例を挙げると、施設内電線202における高次数群の高調波電流についての調整量と、受給側配電線17における基本波電流についての調整量との割合が、2:1に定められてもよい。そして、調整量算出部307は、予め定められた調整量の割合に従って、施設内電線202における高次数群の高調波電流についての調整量と、受給側配電線17における基本波電流についての調整量とを決定してもよい。言い換えると、調整量算出部307が複数の調整対象についての調整の関係を決定する手法は、調整の優先の順位に基づいて決定する手法のみならず、何れの手法であってもよい。
また、本開示では、制御サーバ30が、HPS21の動作を制御する構成としたが、これに限定されない。
例えば、HPS21が制御サーバ30の機能を有してもよい。言い換えると、HPS21に、各種の機能を実現するためのCPU31(図2参照)、ROM32、RAM33、通信装置34、記憶装置35が設けられてもよい。また、このHPS21が、制御サーバ30の取得部301、記憶部302、対象決定部303、必要量算出部304、抽出部305、可能量算出部306、調整量算出部307、送信部308等の機能を備えてもよい。そして、HPS21が、電力情報を取得し、取得した電力情報に基づいて、調整対象を決定してもよい。また、HPS21が、電力情報に基づいて、調整対象電線における電流のうちの低次数群の高調波の成分、調整対象電線における高次数群の高調波の成分、および調整対象電線における基本波の成分の各々についての調整量を設定してもよい。そして、HPS21が、設定した調整量に基づき、各々の調整に用いられる電流を供給してもよい。さらに、HPS21が、複数の調整対象についての調整の優先関係を決定してもよいし、HPS21における皮相電力のHPS21による調整を制限してもよい。
例えば、HPS21が制御サーバ30の機能を有してもよい。言い換えると、HPS21に、各種の機能を実現するためのCPU31(図2参照)、ROM32、RAM33、通信装置34、記憶装置35が設けられてもよい。また、このHPS21が、制御サーバ30の取得部301、記憶部302、対象決定部303、必要量算出部304、抽出部305、可能量算出部306、調整量算出部307、送信部308等の機能を備えてもよい。そして、HPS21が、電力情報を取得し、取得した電力情報に基づいて、調整対象を決定してもよい。また、HPS21が、電力情報に基づいて、調整対象電線における電流のうちの低次数群の高調波の成分、調整対象電線における高次数群の高調波の成分、および調整対象電線における基本波の成分の各々についての調整量を設定してもよい。そして、HPS21が、設定した調整量に基づき、各々の調整に用いられる電流を供給してもよい。さらに、HPS21が、複数の調整対象についての調整の優先関係を決定してもよいし、HPS21における皮相電力のHPS21による調整を制限してもよい。
ここで、上記にて説明した実施形態の各々は、以下のように捉えることができる。
本実施形態の電力制御システム1の調整量算出部307は、調整対象電線における電流のうちの第1次数群の高調波の成分、調整対象電線における電流のうちの第1次数群よりも次数が高い第2次数群の高調波の成分、および調整対象電線における電流のうちの基本波の成分の各々についての調整に関する指標を設定する。また、送信部308は、調整量算出部307に設定された指標に基づきHPS21による各々の調整を制御する。第1次数群としては、低次数群が挙げられる。また、第2次数群としては、高次数群が挙げられる。
この場合、HPS21は、調整対象電線における高次数群の高調波電流について設定された調整量に基づき、調整対象電線における高次数群の高調波電流を調整する。また、HPS21は、調整対象電線における低次数群の高調波電流について設定された調整量に基づき、調整対象電線における低次数群の高調波電流を調整する。そのため、調整対象電線における電流のうちのそれぞれ異なる次数からなる高調波の成分に分けて設定された指標に基づく調整対象電線の調整を実現することができる。
本実施形態の電力制御システム1の調整量算出部307は、調整対象電線における電流のうちの第1次数群の高調波の成分、調整対象電線における電流のうちの第1次数群よりも次数が高い第2次数群の高調波の成分、および調整対象電線における電流のうちの基本波の成分の各々についての調整に関する指標を設定する。また、送信部308は、調整量算出部307に設定された指標に基づきHPS21による各々の調整を制御する。第1次数群としては、低次数群が挙げられる。また、第2次数群としては、高次数群が挙げられる。
この場合、HPS21は、調整対象電線における高次数群の高調波電流について設定された調整量に基づき、調整対象電線における高次数群の高調波電流を調整する。また、HPS21は、調整対象電線における低次数群の高調波電流について設定された調整量に基づき、調整対象電線における低次数群の高調波電流を調整する。そのため、調整対象電線における電流のうちのそれぞれ異なる次数からなる高調波の成分に分けて設定された指標に基づく調整対象電線の調整を実現することができる。
また、本実施形態では、調整量算出部307は、複数の調整対象電線に係る電力情報に基づき、複数の調整対象電線についての調整に関する指標を設定する。
この場合、調整対象電線ごとにそれぞれ異なる次数からなる高調波の成分に分けて設定された指標に基づく複数の調整対象電線の調整を実現することができる。
この場合、調整対象電線ごとにそれぞれ異なる次数からなる高調波の成分に分けて設定された指標に基づく複数の調整対象電線の調整を実現することができる。
また、本実施形態では、調整量算出部307は、第1電線における皮相電力に関する第1電力情報に基づき、第1電線における低次数群の高調波の成分についての指標を設定し、第2電線における皮相電力に関する第2電力情報に基づき、第2電線における高次数群の高調波の成分についての指標を設定する。
この場合、調整対象電線とHPS21との位置関係に応じて調整対象電線ごとに調整の対象が定められた次数の高調波電流を調整することができる。
この場合、調整対象電線とHPS21との位置関係に応じて調整対象電線ごとに調整の対象が定められた次数の高調波電流を調整することができる。
また、本実施形態では、調整量算出部307は、第2電線における高次数群の高調波の成分がHPS21に調整される場合には、第1電線よりも第2電線が優先して調整されるように指標を設定し、第2電線における低次数群の高調波の成分がHPS21に調整されない場合には、第2電線よりも第1電線の方が優先して調整されるように指標を設定する。
この場合、第2電線における高次数群の高調波電流が調整されるか否かに応じて、優先して調整される調整対象電線を定めることができる。
この場合、第2電線における高次数群の高調波電流が調整されるか否かに応じて、優先して調整される調整対象電線を定めることができる。
また、本実施形態では、調整量算出部307は、低次数群の高調波の成分よりも、高次数群の高調波の成分の方が優先して調整されるように、指標を設定する。
この場合、調整対象になる高調波電流の次数に応じて、優先して調整される高調波電流を定めることができる。
この場合、調整対象になる高調波電流の次数に応じて、優先して調整される高調波電流を定めることができる。
また、本実施形態では、調整量算出部307は、低次数群のうちの予め定められた次数の高調波の成分がHPS21に調整される場合には、高次数群の高調波の成分よりも、低次数群の高調波の成分の方が優先して調整されるように、指標を設定する。
この場合、調整対象になる低次数群の高調波電流の次数に応じて、優先して調整される高調波電流を定めることができる。
この場合、調整対象になる低次数群の高調波電流の次数に応じて、優先して調整される高調波電流を定めることができる。
また、本実施形態では、調整量算出部307は、調整対象電線に係る電力情報から特定される力率について定められた力率条件を満たす場合、調整対象電線における基本波の成分よりも、低次数群の高調波の成分の方が優先して調整されるように指標を設定する。
この場合、調整対象電線における力率に応じて、調整対象電線における高調波電流および調整対象電線における基本波電流のうちの優先して調整される調整対象を定めることができる。
この場合、調整対象電線における力率に応じて、調整対象電線における高調波電流および調整対象電線における基本波電流のうちの優先して調整される調整対象を定めることができる。
また、本実施形態では、調整量算出部307は、調整対象電線に係る電力情報から特定される力率が予め定められた優先条件を満たす場合、低次数群の高調波の成分よりも、調整対象電線における基本波の成分の方が優先して調整されるように指標を設定する。
この場合、調整対象電線における力率に応じて、調整対象電線における高調波電流および調整対象電線における基本波電流のうちの優先して調整される調整対象を定めることができる。
この場合、調整対象電線における力率に応じて、調整対象電線における高調波電流および調整対象電線における基本波電流のうちの優先して調整される調整対象を定めることができる。
また、本実施形態では、調整量算出部307は、調整対象電線に係る電力情報から特定される力率が優先条件を満たす場合であっても、調整対象電線における基本波の成分よりも、高次数群の高調波の成分の方が優先して調整されるように指標を設定する。
この場合、調整対象である高調波電流の次数に応じて、高調波電流と基本波電流との調整の優先の関係を定めることができる。
この場合、調整対象である高調波電流の次数に応じて、高調波電流と基本波電流との調整の優先の関係を定めることができる。
また、他の観点から捉えると、本実施形態のHPS21は、調整対象電線における電流のうちの第1次数群の高調波の成分、調整対象電線における電流のうちの第1次数群よりも次数が高い第2次数群の高調波の成分、および調整対象電線における電流のうちの基本波の成分の各々についての調整に関する指標を設定する。また、HPS21は、HPS21に設定された指標に基づき、各々の調整に用いられる電流を供給する。
この場合であっても、調整対象電線における電流のうちのそれぞれ異なる次数からなる高調波の成分に分けて設定された指標に基づく調整対象電線の調整を実現することができる。
この場合であっても、調整対象電線における電流のうちのそれぞれ異なる次数からなる高調波の成分に分けて設定された指標に基づく調整対象電線の調整を実現することができる。
また、上記で説明した各構成は、上記の実施形態に限られるものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で変更できる。言い換えると、特許請求の範囲の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解される。
上記にて説明した構成に限らず、上記にて説明した各構成の一部を省略したり、上記にて説明した各構成に対して他の機能を付加したりしても良い。
上記にて説明した構成に限らず、上記にて説明した各構成の一部を省略したり、上記にて説明した各構成に対して他の機能を付加したりしても良い。
1…電力制御システム、10…電力系統、10S…電力センサ、11…発電所、14…供給側配電線、16…受給側変電所、17…受給側配電線、19…需要家側配電線、20…電力消費施設、21…HPS、30…制御サーバ、40…管理サーバ、214…AF
Claims (10)
- 電線における皮相電力を機器に調整させる電力制御システムであって、
電線における電流のうちの第1次数群の高調波の成分、電線における電流のうちの当該第1次数群よりも次数が高い第2次数群の高調波の成分、および電線における電流のうちの基本波の成分の各々についての調整に関する指標を設定する設定手段と、
前記設定手段に設定された前記指標に基づき前記機器による前記各々の調整を制御する制御手段と、
を備えた電力制御システム。 - 電線における皮相電力に関する電力情報を取得する取得手段をさらに備え、
前記設定手段は、複数の電線に係る前記電力情報に基づき、当該複数の電線についての調整に関する前記指標を設定することを特徴とする請求項1記載の電力制御システム。 - 前記機器は、電線を介して供給される電力を受給し、
前記複数の電線には、第1電線と、当該第1電線よりも電力の受給側に設けられている第2電線とがあり、
前記設定手段は、前記第1電線における皮相電力に関する第1電力情報に基づき、当該第1電線における前記第1次数群の高調波の成分についての前記指標を設定し、前記第2電線における皮相電力に関する第2電力情報に基づき、当該第2電線における前記第2次数群の高調波の成分についての前記指標を設定することを特徴とする請求項2記載の電力制御システム。 - 前記設定手段は、前記第2電線における前記第2次数群の高調波の成分が前記機器に調整される場合には、前記第1電線よりも前記第2電線が優先して調整されるように前記指標を設定し、当該第2電線における当該第2次数群の高調波の成分が当該機器に調整されない場合には、当該第2電線よりも当該第1電線の方が優先して調整されるように当該指標を設定することを特徴とする請求項3記載の電力制御システム。
- 前記設定手段は、前記第1次数群の高調波の成分よりも、前記第2次数群の高調波の成分の方が優先して調整されるように、前記指標を設定することを特徴とする請求項1記載の電力制御システム。
- 前記設定手段は、前記第1次数群のうちの予め定められた次数の高調波の成分が前記機器に調整される場合には、前記第2次数群の高調波の成分よりも、当該第1次数群の高調波の成分の方が優先して調整されるように、前記指標を設定することを特徴とする請求項1記載の電力制御システム。
- 電線における皮相電力に関する電力情報を取得する取得手段をさらに備え、
前記設定手段は、電線に係る前記電力情報から特定される力率について定められた力率条件を満たす場合、当該電線における前記基本波の成分よりも、前記第1次数群の高調波の成分の方が優先して調整されるように前記指標を設定することを特徴とする請求項1記載の電力制御システム。 - 電線における皮相電力に関する電力情報を取得する取得手段をさらに備え、
前記設定手段は、電線に係る前記電力情報から特定される力率が予め定められた優先条件を満たす場合、前記第1次数群の高調波の成分よりも、当該電線における前記基本波の成分の方が優先して調整されるように前記指標を設定することを特徴とする請求項1記載の電力制御システム。 - 前記設定手段は、前記電線に係る前記電力情報から特定される力率が前記優先条件を満たす場合であっても、当該電線における前記基本波の成分よりも、前記第2次数群の高調波の成分の方が優先して調整されるように前記指標を設定することを特徴とする請求項8記載の電力制御システム。
- 電線における皮相電力を調整する機器であって、
電線における電流のうちの第1次数群の高調波の成分、電線における電流のうちの当該第1次数群よりも次数が高い第2次数群の高調波の成分、および電線における電流のうちの基本波の成分の各々についての調整に関する指標を設定する設定手段と、
前記設定手段に設定された前記指標に基づき、前記各々の調整に用いられる電流を供給する供給手段と、
を備えた機器。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020164994A JP6982270B1 (ja) | 2020-09-30 | 2020-09-30 | 電力制御システムおよび機器 |
EP21875338.2A EP4224653A4 (en) | 2020-09-30 | 2021-09-21 | POWER CONTROL SYSTEM AND EQUIPMENT |
CN202180062944.XA CN116075998A (zh) | 2020-09-30 | 2021-09-21 | 电力控制系统和机器 |
US18/027,048 US20230327442A1 (en) | 2020-09-30 | 2021-09-21 | Power control system and device |
PCT/JP2021/034654 WO2022071036A1 (ja) | 2020-09-30 | 2021-09-21 | 電力制御システムおよび機器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020164994A JP6982270B1 (ja) | 2020-09-30 | 2020-09-30 | 電力制御システムおよび機器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP6982270B1 true JP6982270B1 (ja) | 2021-12-17 |
JP2022056975A JP2022056975A (ja) | 2022-04-11 |
Family
ID=79169971
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2020164994A Active JP6982270B1 (ja) | 2020-09-30 | 2020-09-30 | 電力制御システムおよび機器 |
Country Status (5)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US20230327442A1 (ja) |
EP (1) | EP4224653A4 (ja) |
JP (1) | JP6982270B1 (ja) |
CN (1) | CN116075998A (ja) |
WO (1) | WO2022071036A1 (ja) |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6174116U (ja) * | 1984-10-19 | 1986-05-20 | ||
JPS6284807U (ja) * | 1985-11-15 | 1987-05-30 | ||
JPH0253233U (ja) * | 1988-09-30 | 1990-04-17 | ||
JP2000354361A (ja) * | 1999-06-10 | 2000-12-19 | Meidensha Corp | アクティブフィルタ |
Family Cites Families (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2554261B2 (ja) * | 1987-07-24 | 1996-11-13 | 三菱電機株式会社 | アクテイブフイルタ装置 |
JP4017113B2 (ja) | 2003-05-07 | 2007-12-05 | 中国電力株式会社 | 配電系統用アクティブフィルタ |
EP3384576A4 (en) * | 2015-09-16 | 2019-08-14 | Smart Utility Service Holdings PTY Ltd | POWER ANALYZER AND METHOD OF USE |
EP3465865A4 (en) * | 2016-06-06 | 2019-10-30 | Xslent Energy Technologies, LLC | SYSTEM FOR OPERATING AN INTELLIGENT NETWORK FOR MANAGING DISTRIBUTED ENERGY SOURCES IN A CURRENT NETWORK |
US12074530B2 (en) * | 2019-11-06 | 2024-08-27 | General Electric Renovables España, S.L. | Systems and methods for controlling wind converters |
CN111193264B (zh) * | 2019-11-08 | 2021-10-08 | 浙江晟泰电气有限公司 | 一种电能质量治理综合控制方法 |
US11322939B1 (en) * | 2020-08-12 | 2022-05-03 | Royal Power Energy Inc. | Power quality improvement system with automatic power factor correction and harmonic filtering |
US20230074022A1 (en) * | 2021-09-09 | 2023-03-09 | Enersys Delaware Inc. | Power converter topologies with power factor correction circuits controlled using adjustable deadtime |
-
2020
- 2020-09-30 JP JP2020164994A patent/JP6982270B1/ja active Active
-
2021
- 2021-09-21 CN CN202180062944.XA patent/CN116075998A/zh active Pending
- 2021-09-21 WO PCT/JP2021/034654 patent/WO2022071036A1/ja active Application Filing
- 2021-09-21 US US18/027,048 patent/US20230327442A1/en active Pending
- 2021-09-21 EP EP21875338.2A patent/EP4224653A4/en active Pending
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6174116U (ja) * | 1984-10-19 | 1986-05-20 | ||
JPS6284807U (ja) * | 1985-11-15 | 1987-05-30 | ||
JPH0253233U (ja) * | 1988-09-30 | 1990-04-17 | ||
JP2000354361A (ja) * | 1999-06-10 | 2000-12-19 | Meidensha Corp | アクティブフィルタ |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
EP4224653A1 (en) | 2023-08-09 |
WO2022071036A1 (ja) | 2022-04-07 |
CN116075998A (zh) | 2023-05-05 |
US20230327442A1 (en) | 2023-10-12 |
EP4224653A4 (en) | 2024-04-10 |
JP2022056975A (ja) | 2022-04-11 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US20160131686A1 (en) | Apparatuses including utility meter, power electronics, and communications circuitry, and related methods of operation | |
JP2017521033A (ja) | 階層型分散送電網の制御 | |
JP2013165593A (ja) | 発電制御装置、発電制御方法、発電制御プログラム及び発電制御システム | |
Katsanevakis et al. | Energy storage system utilisation to increase photovoltaic penetration in low voltage distribution feeders | |
JP6982270B1 (ja) | 電力制御システムおよび機器 | |
WO2022071034A1 (ja) | 電力制御システムおよびヒートポンプシステム | |
JP7014986B1 (ja) | 電力制御システムおよび機器 | |
JP7001952B1 (ja) | 電力制御システムおよび機器 | |
WO2022071033A1 (ja) | 電力制御システム、機器および情報処理システム | |
JP7093032B2 (ja) | 電力制御システム、機器および情報処理装置 | |
JP7206532B1 (ja) | 空気調和装置および制御システム | |
WO2016139129A1 (en) | Adjustable speed drive system | |
Joo et al. | Model predictive control of flexible demand for voltage support in unbalanced distribution systems | |
JP7014985B1 (ja) | 情報処理システム | |
Cecati et al. | Smart grids operation with distributed generation and demand side management | |
JP2022162205A (ja) | 電力調整システム | |
JP7572634B2 (ja) | 情報処理システム | |
JP2022056974A (ja) | 情報処理システムおよびヒートポンプシステム |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20210916 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20211019 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20211101 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 6982270 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |