JP6980375B2 - 核酸増幅用試薬及び核酸増幅法 - Google Patents

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Description

本発明は、核酸増幅効率及び検出感度を向上させ、効果的な核酸増幅を行うことができる組成物及び核酸増幅法に関する。
核酸増幅法は数コピーの標的核酸を可視化可能なレベル、すなわち数億コピー以上に増幅する技術であり、生命科学研究分野のみならず、遺伝子診断、臨床検査といった医療分野、あるいは、食品や環境中の微生物検査等においても、広く用いられている。代表的な核酸増幅法はPCR(Polymerase Chain Reaction)である。PCRは、(1)熱処理によるDNA変性(2本鎖DNAから1本鎖DNAへの解離)、(2)鋳型1本鎖DNAへのプライマーのアニーリング、(3)DNAポリメラーゼを用いた前記プライマーの伸長、という3ステップを1サイクルとし、このサイクルを繰り返すことによって、試料中の標的核酸を増幅する方法である。
検出対象核酸がRNAである場合、たとえば病原性微生物の検出において対象がRNAウイルスである場合、あるいは遺伝子の発現量をmRNAの定量によって測定する場合などは、逆転写酵素によりRNAをcDNAに変換する反応(逆転写反応)をPCRの前に行う。
この逆転写酵素による逆転写反応とDNAポリメラーゼによるPCRは、各々の酵素の至適条件の違いから、先に逆転写反応を行いついで別の反応液に移してPCRが行われることが多い。この煩雑さを解消するために2つの反応を同一反応液中で連続して行う方法、ワンステップRT−PCR法が近年に開発された(特許文献1)。
また、近年では、PCRの中でも、リアルタイムPCR法が広く実施されるようになってきた。リアルタイムPCR法は増幅された核酸を経時的に解析することができ、高い定量性を確保し、高感度の検出を行うことができる。
しかしながら、このような核酸増幅において、検出対象核酸が微量である時は増幅にバラつきが生じ、うまく増幅しない場合が散見される。特に検出対象核酸がRNAの場合は、逆転写反応をPCRの前に行うことにより試料のロスを生じやすく、環境中のRNA分解酵素により分解される可能性もあることから、少量のRNAを定量することは困難である。また、患者の血清検体といった生体試料からウィルスRNAを検出する場合は、ウィルス感染初期の検体中のウィルスRNAの量が少なく、しばしば検出できないことがある。
このような背景から、前記核酸増幅法の効率や感度を向上させるために、核酸増幅反応液中に様々な試薬を添加する方法が試みられている。
例えば、核酸増幅効率を向上させる方法として、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ホルムアミド、グリセロール、ベタインなどが報告されてきた(特許文献2、3、4)。これらの薬剤は核酸の融解温度を低下させることで、核酸の増幅効率を向上させることが知られている。しかしながら、これらの物質にはいずれも短所があることが知られている。例えば、ジメチルスルホキシドやホルムアミドは、PCRの特異性を高めるために多用されるホットスタート用抗DNAポリメラーゼ抗体の作用を阻害する性質がある(非特許文献1)。また、ホルムアミドは、それ自身の水溶液中での安定性が低く、PCRの反応液に混合した状態での長期保存が困難である。一方、グリセロールやベタインは、反応阻害や安定性の面では問題が少ないが、融解温度を低下させる作用が比較的低いため、PCRの反応液に混合する際は極めて高濃度を添加する必要がある。特にグリセロールはそれ自身の粘性が高く、高濃度の添加によって反応液調製時の操作性が著しく低下する、あるいは少液量での反応液調製時に、添加量の誤差が発生しやすいという問題もあった。
非特許文献2には、テトラメチルアンモニウム塩が増幅効率及び特異性を向上させるエンハンサーであることが明記され、Taq DNAポリメラーゼを使用したPCR反応におけるテトラメチルアンモニウム塩の効果及び至適濃度について検討されている。非特許文献2によると、増幅効率が最大となる濃度は塩化テトラメチルアンモニウムが5mM、酢酸テトラメチルアンモニウムが10mM以下、特異性が最大となる濃度は塩化テトラメチルアンモニウム、酢酸テトラメチルアンモニウムともに20mMである。さらに、テトラメチルアンモニウム塩は高濃度では酵素を阻害することが知られており、非特許文献2によると、Taq DNAポリメラーゼを使用した場合、塩化テトラメチルアンモニウムは35mM、酢酸テトラメチルアンモニウムは40mMを超えると核酸増幅が90%阻害される。このように、テトラメチルアンモニウム塩は、従来は一般的に100mMよりもはるかに低い濃度で核酸増幅に使用されてきた。
特許2968585号公報 特許4761265号公報 特許4300321号公報 特開2014−27934号公報 Clontech,TaqStart Antibody取扱説明書(2005年3月発行) Nucleic Acids Research,Vol.28,No.13(2000年発行)
核酸増幅法において、核酸増幅効率及び検出感度を向上させる核酸増幅方法の検討が進められてきた。しかしながら、従来の検討は、安定性を低下させるものや、DNAポリメラーゼを阻害するもの、操作が煩雑で時間を要するもの、いずれも使用に際し短所を有するものであった。
そこで、本発明は、核酸増幅試薬として、(1)操作が煩雑でないこと、(2)核酸増幅効率を向上させ、高感度な検出ができること、かつ、(3)操作が簡便でコンタミネーションのリスクが低いこと、を満たす組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題に鑑み、鋭意研究の結果、テトラメチルアンモニウム塩、特に酢酸テトラメチルアンモニウム、塩化テトラメチルアンモニウムからなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物に、テトラメチルアンモニウム塩に耐性があり阻害を受けにくいDNAポリメラーゼを共存させて核酸増幅を行うと、増幅効率を向上させ、高感度な検出が可能であることを見出した。そして、この知見をもとに、酵素に対する阻害作用がなく、操作性の低下も極めて少なく、長期保存が可能で、さらに混合液状態での安定性が高い核酸増幅用組成物が提供できることを見出した。また、この知見がPCR、リアルタイムPCR、RT−PCRおよびリアルタイムRT−PCR特にワンステップRT−PCRにも適用できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明の概要は以下の通りである。
項1.終濃度が50mM以上のテトラメチルアンモニウム塩、及びテトラメチルアンモニウム耐性DNAポリメラーゼを含むことを特徴とする核酸増幅用組成物。
項2.前記テトラメチルアンモニウム耐性DNAポリメラーゼが、終濃度が50mM以上のテトラメチルアンモニウム塩存在下で阻害されないDNAポリメラーゼである項1に記載の核酸増幅用組成物。
項3.前記テトラメチルアンモニウム耐性DNAポリメラーゼが配列番号10と90%以上の同一性があるDNAポリメラーゼである項1または2に記載の核酸増幅用組成物。
項4.前記テトラメチルアンモニウム耐性DNAポリメラーゼがTth DNAポリメラーゼである項1または2に記載の核酸増幅用組成物。
項5.前記テトラメチルアンモニウム耐性DNAポリメラーゼがZ05 DNAポリメラーゼである項1または2に記載の核酸増幅用組成物。
項6.前記テトラメチルアンモニウム耐性DNAポリメラーゼが配列番号11の変異体である項1または2に記載の核酸増幅用組成物。
項7.前記テトラメチルアンモニウム耐性DNAポリメラーゼが配列番号11の少なくともE507位、またはE742位が改変されたDNAポリメラーゼである項6に記載の核酸増幅用組成物。
項8.前記テトラメチルアンモニウム塩が、酢酸テトラメチルアンモニウム、塩化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラメチルアンモニウムからなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物である項1〜7のいずれかに記載の核酸増幅用組成物。
項9.テトラメチルアンモニウム塩の終濃度が100〜210mMである項1〜8のいずれかに記載の核酸増幅用組成物。
項10.少なくとも抗体、反応緩衝剤および金属イオンをさらに含む項1〜9のいずれかに記載の核酸増幅用組成物。
項11.少なくとも逆転写酵素、抗体、反応緩衝剤および金属イオンを含む項1〜10のいずれかに記載の核酸増幅用組成物。
項12.核酸増幅反応がPCRである項1〜11のいずれかに記載の核酸増幅用組成物。
項13.核酸増幅反応がワンステップRT−PCRである項1〜12のいずれかに記載の核酸増幅用組成物。
項14.テトラメチルアンモニウム塩及び、及び終濃度が50mM以上のテトラメチルアンモニウム耐性を有するDNAポリメラーゼを含むことを特徴とする核酸増幅法。
項15.前記テトラメチルアンモニウム耐性DNAポリメラーゼが、50mMのテトラメチルアンモニウム塩存在下で阻害されないDNAポリメラーゼである項14に記載の核酸増幅法。
項16.前記テトラメチルアンモニウム耐性DNAポリメラーゼが配列番号10と90%以上の同一性があるDNAポリメラーゼである項14または15に記載の核酸増幅法。
項17.
前記テトラメチルアンモニウム耐性DNAポリメラーゼがTth DNAポリメラーゼである請求項14〜16のいずれかに記載の核酸増幅法。
項18.前記テトラメチルアンモニウム耐性DNAポリメラーゼがZ05 DNAポリメラーゼである項14〜17のいずれかに記載の核酸増幅法。
項19.前記テトラメチルアンモニウム耐性DNAポリメラーゼが配列番号11の変異体である項14〜18のいずれかに記載の核酸増幅法。
項20.前記テトラメチルアンモニウム耐性DNAポリメラーゼが配列番号11の少なくともE507位、またはE742位が改変されたDNAポリメラーゼである項14〜19のいずれかに記載の核酸増幅法。
項21.前記テトラメチルアンモニウム塩が、酢酸テトラメチルアンモニウム、塩化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラメチルアンモニウムからなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物である項14〜20のいずれかに記載の核酸増幅法。
項22.テトラメチルアンモニウム塩の終濃度が100〜210mMである項14〜21のいずれかに記載の核酸増幅法。
項23.少なくとも抗体、反応緩衝剤および金属イオンを含む項14〜22のいずれかに記載の核酸増幅法。
項24.少なくとも逆転写酵素、抗体、反応緩衝剤および金属イオンを含む項14〜23のいずれかに記載の核酸増幅法。
項25.核酸増幅反応がPCRである項14〜24のいずれかに記載の核酸増幅法。
項26.核酸増幅反応がワンステップRT−PCRである項14〜25のいずれかに記載の核酸増幅法。
本発明により、核酸増幅効率及び感度を向上させることができる。本発明の方法は、特に取り扱いに注意が必要な試薬を用いることなく、また試料やターゲットの種類に依存することもなく、簡便に核酸を増幅させることができる。
cDNA合成試薬でcDNAを合成し、酢酸テトラメチルアンモニウムの濃度を0mMから160mMまで添加した時の感度を、リアルタイムPCRにおいて検討した。AはCt値をまとめたものであり、Bは増幅曲線である。 酢酸テトラメチルアンモニウムの濃度を0mMから170mMまで添加したときの感度を、リアルタイムRT−PCRにおいて検討し、Ct値をまとめたものである。なお、表中の黒塗りはCt値が測定不可(N.D.)を示す。 酢酸テトラメチルアンモニウムの濃度を180mMから200mMまで添加したときの感度を、リアルタイムRT−PCRにおいて検討し、Ct値をまとめたものである。なお、表中の黒塗りはCt値が測定不可(N.D.)を示す。 酢酸テトラメチルアンモニウムの濃度を0mMから200mMまで添加したときの感度を、リアルタイムRT−PCRにおいて検討し、縦軸にCt値、横軸に全量RNAの対数値をとってグラフ化した図である。 酢酸テトラメチルアンモニウムを含むバッファー及び含まないバッファーを調製した。各々のバッファーでリアルタイムRT−PCRを実施し、縦軸にCt値、横軸にRNAの対数値をとりグラフ化した図である。 酢酸テトラメチルアンモニウムを含むバッファー及び含まないバッファーを調製した。各々のバッファーでリアルタイムRT−PCRを実施した時の増幅曲線である。Aは酢酸テトラメチルアンモニウムを含まないバッファー、Bは酢酸テトラメチルアンモニウムを含むバッファーである。 酢酸テトラメチルアンモニウムを含むバッファー及び含まないバッファーを調製した。調製したバッファーで、Tth DNAポリメラーゼ及びTaq DNAポリメラーゼでリアルタイムRT−PCRを実施し、縦軸にCt値、横軸にRNAの対数値をとりグラフ化した図である。 酢酸テトラメチルアンモニウムを含むバッファー及び含まないバッファーを調製した。調製したバッファーで、Tth DNAポリメラーゼ及びTaq DNAポリメラーゼでリアルタイムRT−PCRを実施した時の増幅曲線である。AはTth DNAポリメラーゼを使用した時、BはTaq DNAポリメラーゼを使用した時の図である。 酢酸テトラメチルアンモニウム及び塩化テトラメチルアンモニウムを添加したバッファーを調製した。調製した各々のバッファーでリアルタイムRT−PCRを実施し、縦軸にCt値、横軸にRNAの対数値を取りグラフ化した図である。 酢酸テトラメチルアンモニウム及び塩化テトラメチルアンモニウムを添加したバッファーを調製した。調製したバッファー及びリアルタイムRT−PCRを実施した時の増幅曲線である。Aは酢酸テトラメチルアンモニウムを使用した時、Bは塩化テトラメチルアンモニウムを使用した時の図である。 テトラメチルアンモニウム塩に耐性があるか否かを、PCRの反応系に酢酸テトラメチルアンモニウムを追添し確認した図である。 酢酸テトラメチルアンモニウムを含むバッファー及び含まないバッファーを調製した。調製したバッファーを用い、Taq DNAポリメラーゼ及び、Taq DNAポリメラーゼ変異体で血液からリアルタイムPCRを実施した時の増幅曲線、およびCt値である。 Tth DNAポリメラーゼとZ05 DNAポリメラーゼのアミノ酸配列同一性を確認した図である。
本発明の第一の態様は、核酸の検出において、核酸増幅効率及び検出感度を向上させることのできる核酸増幅法である。この核酸増幅法はテトラメチルアンモニウム塩及びテトラメチルアンモニウム塩に耐性のあるDNAポリメラーゼを含むことを特徴とする核酸増幅用試薬である。
一般的に、核酸増幅に先立ち、被験物から細胞、細菌、ウィルス等を分離し、核酸を抽出する必要がある。酵素、界面活性剤、カオトロピック剤等により細胞や細菌を分解し、フェノールあるいはフェノール・クロロホルム等を用いて、その分解物から核酸を抽出する方法が、従来より使用されている。本発明における核酸抽出法は臓器や細胞など、増幅対象となる核酸が試料の組織内に存在する場合、前記核酸を抽出するために組織を破壊する行為(物理的な処理による破壊、界面活性剤などを使用した破壊など)を指し、これらに限定されるものではない。また、本発明における核酸精製法とは生体試料の組織、細胞壁などの夾雑物質と生体試料中のDNAを分離する方法であり、フェノールあるいはフェノール・クロロホルム等を用いて、DNAを分離する方法や、イオン交換樹脂、ガラスフィルターあるいはタンパク凝集作用を有する試薬によってDNAを分離する方法を含むが、これらに限定されるものではない。
本発明の核酸増幅用試薬が適用される核酸増幅反応とは、鋳型の核酸に対し、相補的な配列を持つ核酸を配列依存的に合成する反応を指し、その様式は特に限定されないが、より具体的には、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)法のように特定の標的配列を指数関数的に増幅する方法が例示される。PCRはリアルタイムPCRであっても良い。その他の形態として、定量PCR(qPCR)、LA−PCR(Long and Accurate PCR)、競合的PCR、In situ PCR、RNA−primered PCR、multiplex PCR、シャトルPCR、PCR/GC−calmp法、ストレッチPCR、Alu PCR、メガプライマーPCR、Immuno PCR等、PCR法を応用した方法も、前記核酸増幅方法に含まれる。
本発明の核酸増幅法は、RT−PCRに適用することもできる。RT−PCRにおける逆転写の工程とPCRの工程とは、順次別々に行っても良いし、連続して行うワンステップ法を採用しても良い。また、リアルタイムRT−PCRであっても良い。
本発明におけるテトラメチルアンモニウム塩は、いかなる第4級アンモニウム塩を用いても良いが、好ましくは、水酸化テトラメチルアンモニウム、塩化テトラメチルアンモニウム、酢酸テトラメチルアンモニウムが用いられる。より好ましくは、酢酸テトラメチルアンモニウムが用いられる。これらのテトラメチルアンモニウム塩は、構造により製法が異なるものの、いずれも工業的な製造方法が確立されており、安価で容易に入手が可能である。これらのテトラメチルアンモニウム塩は1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を任意に組み合わせて用いたとしても本発明の効果を奏する。
本発明におけるテトラメチルアンモニウム塩は、核酸増幅反応用試薬に予め混合することが好ましい。また本発明における、核酸増幅反応溶液中のテトラメチルアンモニウム塩の下限は終濃度として100mMが好ましい。一方、テトラメチルアンモニウム塩の上限は、終濃度として210mMが好ましい。
本発明の核酸増幅用試薬において使用するDNAポリメラーゼは、テトラメチルアンモニウム塩に耐性のあるDNAポリメラーゼが好ましい。テトラメチルアンモニウム塩に耐性のあるDNAポリメラーゼとは、PCRの反応系にテトラメチルアンモニウム塩が含まれていても阻害されないDNAポリメラーゼをいうものであり、好ましくは50mMのテトラメチルアンモニウム塩に耐性があることが望ましい。さらに望ましくは100mMのテトラメチルアンモニウム塩に耐性があることが望ましく、さらに望ましくは200mMのテトラメチルアンモニウム塩に耐性があることが望ましい。
テトラメチルアンモニウム塩に耐性があるか否かは、以下のようにして確認することができる。
DNAポリメラーゼのテトラメチルアンモニウム塩耐性評価
BlendTaq(東洋紡)添付の10×PCR Bufferを用い、1×PCR Buffer、0.2mM dNTPs、50ngヒトゲノム、β―アクチン1.3kbを増幅する15pmolの配列番号12及び13に記載のプライマーを含む50μlの反応液中に、耐性の有無を判定したい酵素を2.5Uになるよう添加する。酢酸テトラメチルアンモニウムを終濃度0、50、100、150、200mMになるように添加し、94℃、30秒の前反応の後、94℃、30秒→60℃、30秒→72℃、90秒を30サイクル繰り返すスケジュールでPCRを行う。増幅産物を電気泳動で確認し、酢酸テトラメチルアンモニウムを添加したものと酢酸テトラメチルアンモニウムを添加していないものを比較し、増幅量が変わらなければ、その濃度までテトラメチルアンモニウム塩に耐性があるということができる。
テトラメチルアンモニウム塩に耐性のあるDNAポリメラーゼは、具体的にはTth DNAポリメラーゼ、Z05 DNAポリメラーゼが好ましい。前記DNAポリメラーゼは野生型のものでも良いし、DNAポリメラーゼ活性を維持する範囲で改変されたものであっても良い。また、さらにそれらを適当な発現系で組換え生産したものでもよい。また、テトラメチルアンモニウム塩に耐性を持たせるためにTaq DNAポリメラーゼに変異を加えたものであってもよい。より好ましくは配列番号11におけるE507位、E742位に変異を入れたものであってもよいが、それ以外にDNAポリメラーゼ活性を維持する範囲で改変されたものであっても良く特に限定されない。また、Tth DNAポリメラーゼの場合には、配列番号10と90%以上、好ましくは95%以上の同一性があるDNAポリメラーゼであってもよい。
本発明の核酸増幅用試薬において、核酸増幅反応用液中には、テトラメチルアンモニウム塩及びテトラメチルアンモニウム塩に耐性のあるDNAポリメラーゼのほかに、さらに鋳型となる核酸、RNAポリメラーゼ、逆転写酵素、プライマーとなるオリゴヌクレオチド、ジデオキシヌクレオシド三リン酸(dNTPs)、反応バッファー、マグネシウムイオン等の金属イオンを、実施する核酸増幅方法により必要に応じて存在させる。
一例として、PCR法を用いた核酸増幅においては、鋳型核酸、DNAポリメラーゼ、オリゴヌクレオチド、dNTPs、反応バッファーが一般的に必要である。
リアルタイムPCRの場合は、核酸増幅を経時的に確認するため、さらにSYBR GreenI(登録商標)やEva Green(登録商標)などの蛍光色素や蛍光標識をしたプローブを必要に応じて存在させる。
RT−PCRの場合は、さらに、逆転写に必要なものとして逆転写酵素を必要に応じて存在させる。
リアルタイムRT−PCRの場合は、さらに、逆転写に必要なものとして逆転写酵素を必要に応じて存在させる。また、核酸増幅を経時的に確認するため、さらにSYBR GreenI(登録商標)やEva Green(登録商標)などの蛍光色素や蛍光標識をしたプローブを必要に応じて存在させる。
本発明の核酸増幅用試薬において、核酸増幅反応溶液中には、ホットスタートPCR法を実施するために、抗DNAポリメラーゼ抗体を含んでいても良い。従前、核酸の融解温度を調整する目的でDMSOやホルムアルデヒドを添加した場合、これらの物質は抗DNAポリメラーゼ抗体の作用を阻害するものとなっていた。本発明では、終濃度として100mMから210mMのテトラメチルアンモニウム塩を添加するが、これは抗DNAポリメラーゼ抗体の作用を阻害することがないため、ホットスタートPCR法は極めて有用である
ここでいう抗DNAポリメラーゼ抗体は、その形態は特に限定されないが、好ましくは耐熱性DNAポリメラーゼに結合し、50℃以下の低温において活性を80%以上阻害するもの、より好ましくは90%以上阻害するものを用いることができる。またここでいう抗耐熱性DNAポリメラーゼ抗体は単一種のモノクローナル抗体を用いるか、または複数のモノクローナル抗体を用いるか、あるいはポリクローナル抗体を用いることができる。このような抗体はマウス、ラット、ハムスター等を用いたハイブリドーマ作製等による公知のモノクローナル抗体作製法により作ることができる。
本発明の核酸増幅用試薬において、核酸増幅のための温度・時間・反応サイクル等の条件は、増幅したい核酸の種類や塩基の配列、鎖長等によって変わるが、当業者であれば適宜設定できる。ただし、本発明の効果を享受するため、変性反応における設定温度や設定時間は、通常より温度を低く若しくは時間を短く設定することが好ましいが、この限りではない。
本発明の別の態様は、増幅効率と感度の高い核酸増幅用試薬であって、テトラメチルアンモニウム塩及びテトラメチルアンモニウム塩に耐性のあるDNAポリメラーゼを含む、核酸増幅用試薬である。ここで言う試薬とは、キットなどのように市販品として流通するものに限定されず、自家調製によるもの等を含み、形態を問わない。別の切り口では、PCR用試薬、RT−PCR用試薬、ワンステップRT−PCR用試薬などの態様が挙げられる。本発明の核酸増幅用試薬に含まれる組成物の構成や各構成成分の詳細は、上述の核酸増幅法の説明に準ずる。
本発明の核酸増幅用試薬において、テトラメチルアンモニウム塩及びテトラメチルアンモニウム塩に耐性のあるDNAポリメラーゼは、同一の容器に含まれていてもよいし、別々の容器に保持されていたものを使用するより前に混合しても良い。特にワンステップRT−PCRの場合は、逆転写酵素を存在させる必要があるが、この逆転写酵素についても前記の試薬類と同一の容器に含まれていてもよいし、別々の容器に保持されていたものを使用するより前に混合しても良い。
以下、本発明を実施例に基づき、より詳細に説明する。なお、本発明は実施例に特に限定されるものではない。
実施例1
(1)RNAサンプル
RNAサンプルとして、エンテロウィルスRNA(Vircell)を使用した。1570コピーのエンテロウィルスRNAを鋳型として使用した。
(2)cDNA合成
エンテロウィルスRNAを鋳型としてcDNAを合成した。
ReverTra Ace(登録商標) qPCR RT Master Mix(東洋紡)の5×RT Master Mix 2μL、
RNA 5μL、
を含む反応液10μLを、以下の温度条件で反応した。
37℃ 10分
50℃ 5分
98℃ 5分
(3)PCR反応
酢酸テトラメチルアンモニウムを0から160mMまで添加したバッファーを調製し、(2)で取得したcDNAを添加してリアルタイムPCRを実施した。
rTth DNA Polymerase(東洋紡) 1unit、
抗Tth抗体 0.4μg、
10×Buffer(東洋紡 rTth DNA PolymeraseのBuffer) 2μL、
10mM dNTPs(東洋紡) 0.4μL、
10μM エンテロウィルスフォアードプライマー(配列番号1) 0.6μL、
10μM エンテロウィルスプローブ(配列番号2) 0.4μL、
10μM エンテロウィルスリバースプライマー(配列番号3) 0.6μL、
RNA 5μL、
酢酸テトラメチルアンモニウム 各条件の濃度、
を含む反応液20μLを、以下の温度サイクルで反応した。
95℃ 1分
95℃ 15秒−60℃ 45秒 45サイクル
(4)結果
その結果を図1に示す。図1Aは、リアルタイムPCRで求められた各コピー数におけるCt値をまとめたものである。図1Bは、リアルタイムPCRで得られた増幅曲線の図である。驚くべきことに酢酸テトラメチルアンモニウムを0から160mMまで添加するにしたがって、増幅曲線の立ち上がりが早くなっている(Ct値が小さくなる)。このことから、酢酸テトラメチルアンモニウムの濃度を上げることにより、PCR反応の増幅効率が向上することがわかる。
同様の実験を以下のように、Z05 DNAポリメラーゼ(ロシュ)でも実施し、Tth DNAポリメラーゼと同様に、0から160mMまで酢酸テトラメチルアンモニウムの添加で増幅曲線の立ち上がりが早くなった(Ct値が小さくなった)。
Z05 DNA Polymerase(ロシュ) 1unit、
抗Tth抗体 0.4μg、
10×Buffer(東洋紡 rTth DNA PolymeraseのBuffer) 2μL、
10mM dNTPs(東洋紡) 0.4μL、
10μM エンテロウィルスフォアードプライマー(配列番号1) 0.6μL、
10μM エンテロウィルスプローブ(配列番号2) 0.4μL、
10μM エンテロウィルスリバースプライマー(配列番号3) 0.6μL、
RNA 5μL、
酢酸テトラメチルアンモニウム 各条件の濃度、
を含む反応液20μLを、以下の温度サイクルで反応した。
95℃ 1分
95℃ 15秒−60℃ 45秒 45サイクル
汎用的に使用されているTaq DNAポリメラーゼはテトラメチルアンモニウム塩に耐性がなく、反応を促進するテトラメチルアンモニウムの効果を十分発揮することができなかった。Tth DNAポリメラーゼやZ05 DNAポリメラーゼはテトラメチルアンモニウムに耐性があり、テトラメチルアンモニウム塩の効果を十分発揮できる濃度で反応を実施することができると考えられる。
実施例2
(1)RNAサンプル
RNAサンプルとして、バクテリオファージMS2由来のRNA(ロシュ・ダイアグノスティックス(品番:10165948001))を使用した。MS2 RNAを1,000,000コピーから1コピーまで、1/10ずつ段階希釈し、鋳型として使用した。
酢酸テトラメチルアンモニウムを0から300mMまで添加したときの感度をリアルタイムRT−PCRにおいて比較した。
(2)RT−PCR反応
PCRの反応効率と感度の指標として、MS2 RNAを標的としたRT−PCRを行った。
ReverTra Ace(東洋紡) 1unit、
RNase inhibitor(東洋紡) 1unit、
rTth DNA Polymerase(東洋紡) 1unit、
抗Tth抗体 0.4μg、
10×Buffer(東洋紡 rTth DNA PolymeraseのBuffer) 2μL、
10mM dNTPs(東洋紡) 0.4μL、
10μM MS2フォアードプライマー(配列番号4) 0.6μL、
10μM MS2プローブ(配列番号5) 0.4μL、
10μM MS2リバースプライマー(配列番号6) 0.6μL、
RNA 5μL、
酢酸テトラメチルアンモニウム 各条件の濃度、
を含む反応液20μLを、以下の温度サイクルで反応した。
42℃ 10分
95℃ 5分
95℃ 15秒−60℃ 45秒 45サイクル
酢酸テトラメチルアンモニウム濃度は0から300mM(終濃度)までの条件を比較した。
(3)結果
その結果を図2、図3、図4に示す。図2及び図3は、リアルタイムRT−PCRで求められた各コピー数におけるCt値をまとめたものである。図4は、MS2RNAのコピー数の対数値をx軸に、Ct値をy軸にとり、グラフ化したものである。驚くべきことに、酢酸テトラメチルアンモニウムを0から100mMまで添加するにしたがって、増幅曲線の立ち上がりが早くなり(Ct値が小さくなる)、検出感度が向上している。また、酢酸テトラメチルアンモニウムの100から210mM程度で増幅曲線の立ち上がりが最も早く(Ct値が最小)、検出感度も最大となり、220mMを越えて添加すると、反応が阻害されて検出できないことがわかる。
実施例3
120mM(終濃度)酢酸テトラメチルアンモニウムを含むバッファー及び120mM(終濃度)酢酸テトラメチルアンモニウムを含まないバッファーを調製した。調製した各々のバッファーでリアルタイムRT−PCRを実施した。
(1)RNAサンプル
RNAサンプルとして、ムンプスウィルスRNA(Vircell)を使用した。ムンプスウィルスRNAを6250コピーから24コピーまで、1/4ずつ段階希釈し、鋳型として使用した。
(2)RT−PCR反応
PCRの反応効率と感度の検討の指標として、ムンプスウィルスRNAを標的としたRT−PCRを行った。酢酸テトラメチルアンモニウム以外の組成を下記に示す。
ReverTra Ace(東洋紡) 1unit、
RNase inhibitor(東洋紡) 1unit、
rTth DNA Polymerase(東洋紡) 1unit、
抗Tth抗体 0.4μg、
10×Buffer(東洋紡 rTth DNA PolymeraseのBuffer) 2μL、
10mM dNTPs(東洋紡) 0.4μL、
10μM ムンプスウィルスフォアードプライマー(配列番号7) 0.6μL、
10μM ムンプスウィルスプローブ(配列番号8) 0.6μL、
10μM ムンプスウィルスリバースプライマー(配列番号9) 0.4μL、
RNA 5μL、
を含む反応液20μLを、以下の温度サイクルで反応した。
50℃ 10分
95℃ 1分
95℃ 15秒−60℃ 45秒 45サイクル
(3)結果
その結果を図5、図6に示す。図5は、120mM 酢酸テトラメチルアンモニウムを含まないバッファー、120mM 酢酸テトラメチルアンモニウムを含むバッファーでリアルタイムRT−PCRを実施し、縦軸にCt値、横軸にRNAの対数値を取りグラフ化した図である。図6は、調製した各々のバッファーでリアルタイムRT−PCRを実施した時の増幅曲線である。図Aは120mM 酢酸テトラメチルアンモニウムを含まないバッファー、図Bは120mM 酢酸テトラメチルアンモニウムを含むバッファーの図である。酢酸テトラメチルアンモニウムを含まないバッファーでは100コピー程度までの増幅が可能だったが、酢酸テトラメチルアンモニウムを添加すると、驚くべきことに、30コピー以下の検出が可能となった。
実施例4
120mM(終濃度)酢酸テトラメチルアンモニウムを含むバッファーで、Tth DNAポリメラーゼ及びTaq DNAポリメラーゼでリアルタイムRT−PCRを実施した。
(1)RNAサンプル
RNAサンプルとして、ムンプスウィルスRNA(Vircell)を使用した。ムンプスウィルスRNAを6250コピーから24コピーまで、1/4ずつ段階希釈し、鋳型として使用した。
(2)RT−PCR反応
PCRの反応効率と感度の検討の指標として、ムンプスウィルスRNAを標的としたRT−PCRを行った。酢酸テトラメチルアンモニウム以外の組成を下記に示す。
ReverTra Ace(東洋紡) 1unit、
RNase inhibitor(東洋紡) 1unit、
rTth DNA Polymerase(東洋紡)またはrTaq DNA Polymerase(東洋紡) 1unit、
抗Taq抗体または抗Tth抗体 0.4μg、
10×Buffer(東洋紡 rTth DNA PolymeraseのBuffer) 2μL、
10mM dNTPs(東洋紡) 0.4μL、
10μM ムンプスウィルスフォアードプライマー(配列番号7) 0.6μL、
10μM ムンプスウィルスプローブ(配列番号8) 0.6μL、
10μM ムンプスウィルスリバースプライマー(配列番号9) 0.4μL、
0.3M カルニチン
4% トリメチレングリコール
RNA 5μL、
を含む反応液20μLを、以下の温度サイクルで反応した。
50℃ 10分
95℃ 1分
95℃ 15秒−60℃ 45秒 45サイクル
(3)結果
その結果を図7、図8に示す。図7は、縦軸にCt値、横軸にRNAの対数値を取りグラフ化した図である。図8のAはTth DNAポリメラーゼ、図8のBはTaq DNAポリメラーゼでリアルタイムRT−PCRを実施した時の増幅曲線である。驚くべきことに、酢酸テトラメチルアンモニウムを含むバッファーはTth DNAポリメラーゼとの組み合わせにより、検出感度が向上した。一方、Taq DNAポリメラーゼは阻害され、検出不可能であった。
実施例5
120mM(終濃度)酢酸テトラメチルアンモニウム及び120mM(終濃度)酢酸テトラメチルアンモニウムの代わりに塩化テトラメチルアンモニウムを添加したバッファーをそれぞれ調製した。調製した各々のバッファーでリアルタイムRT−PCRを実施した。
(1)RNAサンプル
RNAサンプルとして、ムンプスウィルスRNA(Vircell)を使用した。ムンプスウィルスRNAを6250コピーから24コピーまで、1/4ずつ段階希釈し、鋳型として使用した。
(2)RT−PCR反応
PCRの反応効率と感度の検討の指標として、ムンプスウィルスRNAを標的としたRT−PCRを行った。酢酸テトラメチルアンモニウム又は塩化テトラメチルアンモニウム以外の組成を下記に示す。
ReverTra Ace(東洋紡) 1unit、
RNase inhibitor(東洋紡) 1unit、
rTth DNA Polymerase(東洋紡) 1unit、
抗Tth抗体 0.4μg、
10×Buffer(東洋紡 rTth DNA PolymeraseのBuffer) 2μL、
10mM dNTPs(東洋紡) 0.4μL、
10μM ムンプスウィルスフォアードプライマー(配列番号7) 0.6μL、
10μM ムンプスウィルスプローブ(配列番号8) 0.6μL、
10μM ムンプスウィルスリバースプライマー(配列番号9) 0.4μL、
0.3M カルニチン
4% トリメチレングリコール
RNA 5μL、
を含む反応液20μLを、以下の温度サイクルで反応した。
50℃ 10分
95℃ 1分
95℃ 15秒−60℃ 45秒 45サイクル
(3)結果
その結果を図9、図10に示す。図9は縦軸にCt値、横軸にRNAの対数値を取りグラフ化した図である。図10のAは酢酸テトラメチルアンモニウム、Bは塩化テトラメチルアンモニウムでリアルタイムRT−PCRを実施した時の増幅曲線である。驚くべきことに、塩化テトラメチルアンモニウムを使用した場合も酢酸テトラメチルアンモニウムと同様に検出感度が向上した。
実施例6
Taq変異体の作製
Thermus aquaticus由来の改変型耐熱性DNAポリメラーゼ遺伝子(配列番号14)を含有するプラスミド、pTaq E507K、pTaq E507R、pTaq E742K、pTaq E742Rを作製した。
変異導入に使用されるDNA鋳型は、pBluescriptにクローニングされたThermusaquaticus由来の耐熱性DNAポリメラーゼ遺伝子(配列番号14)(pTaq)を用いた。変異導入にはKOD −Plus− Mutagenesis Kit(東洋紡)を用いて、方法は取扱い説明書に準じて行った。変異作製用プライマーとしては、pTaq E507Kについては配列番号15および16に記載されるプライマーを、pTaq E507Rについては配列番号17および18に記載されるプライマーを、pTaq E742Kについては配列番号19および20に記載されるプライマーを、pTaq E742Rについては配列番号21および22に記載されるプライマーを使用した。なお、変異体の確認は塩基配列の解読で行った。得られたプラスミドはエシェリシア・コリJM109を形質転換し、酵素調製に用いた。
実施例7
Tth変異体の作製
Thermus thermophilus由来の改変型耐熱性DNAポリメラーゼ遺伝子(配列番号26)を含有するプラスミド、pTth Q509K、pTth Q509R、pTth E744K、pTth E744Rを作製した。
変異導入に使用されるDNA鋳型は、pBluescriptにクローニングされたThermusthermophilus由来の耐熱性DNAポリメラーゼ遺伝子(配列番号26)(pTth)を用いた。変異導入にはKOD −Plus− Mutagenesis Kit(東洋紡)を用いて、方法は取扱い説明書に準じて行った。変異作製用プライマーとしては、pTth Q509Kについては配列番号27および28に記載されるプライマーを、pTth Q509Rについては配列番号29および30に記載されるプライマーを、pTth E744Kについては配列番号31および32に記載されるプライマーを、pTth E744Rについては配列番号33および34に記載されるプライマーを使用した。なお、変異体の確認は塩基配列の解読で行った。得られたプラスミドはエシェリシア・コリJM109を形質転換し、酵素調製に用いた。
実施例8
耐熱性DNAポリメラーゼの作製
実施例6、7で得られた菌体の培養は、以下のようにして実施した。まず、滅菌処理した100μg/mlのアンピシリンを含有するTB培地(Molecular cloning 2nd edition、p.A.2)80mLを、500mL坂口フラスコに分注した。この培地に予め100μg/mlのアンピシリンを含有する3mlのLB培地(1%バクトトリプトン、0.5%酵母エキス、0.5%塩化ナトリウム;ギブコ製)で37℃、16時間培養したエシェリシア・コリJM109(プラスミド形質転換株)(試験管使用)を接種し、37℃にて16時間通気培養した。培養液より菌体を遠心分離により回収し、50mlの破砕緩衝液(30mM Tris−HCl緩衝液(pH8.0)、30mM NaCl、0.1mM EDTA)に懸濁後、ソニケーション処理により菌体を破砕し、細胞破砕液を得た。次に細胞破砕液を80℃にて15分間処理した後、遠心分離にて不溶性画分を除去した。更に、ポリエチレンイミンを用いた除核酸処理、硫安塩析、ヘパリンセファロースクロマトグラフィーを行い、最後に保存緩衝液(50mM Tris−HCl緩衝液(pH8.0)、50mM 塩化カリウム、1mM ジチオスレイトール、0.1% Tween20、0.1%ノニデットP40、50%グリセリン)に置換し、耐熱性DNAポリメラーゼを得た。
上記精製工程のDNAポリメラーゼ活性測定は以下の操作で行った。また、酵素活性が高い場合はサンプルを希釈して測定を行った。
(試薬)
A液: 40mM Tris−HCl緩衝液(pH7.5)、16mM 塩化マグネシウム、15mM ジチオスレイトール、100μg/ml BSA
B液: 1.5μg/μl 活性化仔牛胸腺DNA
C液: 1.5mM dNTP(250cpm/pmol [3H]dTTP)
D液: 20% トリクロロ酢酸(2mM ピロリン酸ナトリウム)
E液: 1mg/ml 仔牛胸腺DNA
(方法)
A液25μl、B液5μl、C液5μl及び滅菌水10μlをマイクロチューブに加えて攪拌混合後、上記精製酵素希釈液5μlを加えて75℃で10分間反応する。その後冷却し、E液50μl、D液100μlを加えて、攪拌後更に10分間氷冷する。この液をガラスフィルター(ワットマン製GF/Cフィルター)で濾過し、0.1N塩酸及びエタノールで十分洗浄し、フィルターの放射活性を、液体シンチレーションカウンター(パッカード製Tri−Carb2810 TR)を用いて計測し、鋳型DNAへのヌクレオチドの取り込みを測定した。酵素活性の1単位はこの条件下で30分当り10nmolのヌクレオチドを酸不溶性画分に取り込む酵素量とした。
実施例9
DNAポリメラーゼのテトラメチルアンモニウム塩耐性評価
上記のテトラメチルアンモニウム塩耐性評価方法で、実施例7で得られた改変型Taq DNAポリメラーゼ、及び野生型Taq DNAポリメラーゼ(東洋紡)、Tth DNAポリメラーゼ(東洋紡)、Z05 DNAポリメラーゼ(Roche)を評価した。
結果を図11に示す。野生型Taq DNAポリメラーゼでは、50mMの酢酸テトラメチルアンモニウム添加で阻害が生じ増幅が見られなくなった。一方、改変型Taq DNAポリメラーゼ、Tth DNAポリメラーゼ、Z05 DNAポリメラーゼは200mMの酢酸テトラメチルアンモニウムを添加しても増幅の阻害は見られなかった。改変によって、テトラメチルアンモニウム塩に耐性ができることがわかる。また、Tth DNAポリメラーゼやZ05 DNAポリメラーゼはテトラメチルアンモニウム塩に耐性があることがわかる。図13にTth DNAポリメラーゼとZ05 DNAポリメラーゼのアミノ酸配列の同一性を示す。Tth DNAポリメラーゼとZ05 DNAポリメラーゼは95%以上の同一性があり、この同一性の高さからも同様の性能が出たことが考えられる。
また、改変型Tth DNAポリメラーゼでも同様のテトラアンモニウム塩耐性評価を行った。結果、Tth DNAポリメラーゼのQ509K、Q509R、E744K、E744R変異体でも野生型と同様、200mMの酢酸テトラメチルアンモニウムを添加しても増幅の阻害は見られなかった。
実施例10
120mM(終濃度)酢酸テトラメチルアンモニウムを含むバッファーで、Taq DNAポリメラーゼ及び改変型Taq DNAポリメラーゼ(Taq E507K、Taq E507R)で血液を鋳型にリアルタイムPCRを実施した。
(1)鋳型
鋳型として、血液1μlを使用した。
(2)PCR反応
酢酸テトラメチルアンモニウム以外の組成を、下記に示す。
Taq DNA Polymerase(東洋紡)または改変型Taq DNA Polymerase 1unit、
抗Taq抗体 0.4μg、
10×Buffer(東洋紡 rTth DNA PolymeraseのBuffer) 2μL、
10mM dNTPs(東洋紡) 0.4μL、
10μM プライマー(配列番号23) 0.6μL、
10μM プローブ(配列番号24) 0.6μL、
10μM プライマー(配列番号25) 0.4μL、
0.3M カルニチン
4% トリメチレングリコール
血液 1μL、
を含む反応液20μLを、以下の温度サイクルで反応した。
95℃ 1分
95℃ 15秒−60℃ 60秒 40サイクル
(3)結果
その結果を図12に示す。図12はそれぞれの酵素で行った増幅曲線を示す。Taq DNAポリメラーゼでは増幅が見られないものの、改変型Taq DNAポリメラーゼ(E507K、E742K)では立ち上がりが見られ、血液から直接、精製を経ることなく増幅できることが示された。E507R、E742Rでも同様の結果が得られた。テトラメチルアンモニウム塩の効果でPCRの効率が向上し、血液の阻害を受けることなくPCRが成功したと考えられる。
同様の評価を、Taq DNAポリメラーゼの代わりに野生型Tth DNAポリメラーゼ、及び改変型Tth DNAポリメラーゼ(Q509K、Q509R、E744K、E744R)を用いても実施した。結果、Tth DNAポリメラーゼでは野生型、改変型共に立ち上がりが見られ、血液から直接、精製を経ることなく増幅できることが示された。テトラメチルアンモニウム塩に耐性があれば野生型だけでなく改変型DNAポリメラーゼでも、血液からの増幅が可能になる。
今まで汎用的に使用していたTaq DNAポリメラーゼではテトラメチルアンモニウム塩の阻害効果の方が大きく、PCRを促進する効果を十分見ることができなかった。テトラメチルアンモニウム塩耐性のDNAポリメラーゼを用いることで、テトラメチルアンモニウム塩のPCR促進効果を十分に発揮させ、通常はできないと考えられていた、血液からの直接PCRをも可能にできることがわかった。
本発明により、分子生物学の分野において有用な組成物、殊に鋳型核酸からDNAの生成及び更なるDNA増幅を行う際に有用な組成物を提供する。本発明により、核酸増幅において反応阻害がなく、操作性の低下が顕著でなく、低コストで反応を実施でき、特に、核酸増幅反応用のプレミックス試薬への混合という用途において、より利便性の高い試薬形態を供給可能である。本発明は、遺伝子発現解析に際して特に有用であり、研究用途のみならず臨床診断や環境検査等にも利用できる。

Claims (16)

  1. 反応液中終濃度が50mM以上となるように調整されたテトラメチルアンモニウム塩、及びテトラメチルアンモニウム耐性DNAポリメラーゼを含む核酸増幅用組成物であって、前記テトラメチルアンモニウム耐性DNAポリメラーゼが、終濃度が50mM以上のテトラメチルアンモニウム塩存在下で増幅が阻害されないDNAポリメラーゼであり、(a)配列番号10のアミノ酸配列と90%以上の同一性があるアミノ酸配列で表されるDNAポリメラーゼ、(b)Tth DNAポリメラーゼ、(c)Z05 DNAポリメラーゼ、及び(d)配列番号11のアミノ酸配列の少なくともE507位またはE742位が改変されたアミノ酸配列で表されるDNAポリメラーゼ、からなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする核酸増幅用組成物。
  2. 前記(a)のDNAポリメラーゼが、配列番号10のアミノ酸配列の少なくともQ509位またはE744位が改変されたアミノ酸配列で表されるDNAポリメラーゼである、請求項1に記載の核酸増幅用組成物。
  3. 前記テトラメチルアンモニウム塩が、酢酸テトラメチルアンモニウム、塩化テトラメチルアンモニウム、及び水酸化テトラメチルアンモニウムからなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物である請求項1又は2に記載の核酸増幅用組成物。
  4. テトラメチルアンモニウム塩の反応液中終濃度が100〜210mMとなるように調整されている請求項1〜3のいずれかに記載の核酸増幅用組成物。
  5. 少なくとも抗DNAポリメラーゼ抗体、反応緩衝剤および金属イオンをさらに含む請求項1〜4のいずれかに記載の核酸増幅用組成物。
  6. 少なくとも逆転写酵素、抗DNAポリメラーゼ抗体、反応緩衝剤および金属イオンを含む請求項1〜5のいずれかに記載の核酸増幅用組成物。
  7. 核酸増幅反応がPCRである請求項1〜6のいずれかに記載の核酸増幅用組成物。
  8. 核酸増幅反応がワンステップRT−PCRである請求項1〜7のいずれかに記載の核酸増幅用組成物。
  9. 50mM以上のテトラメチルアンモニウム塩、及びテトラメチルアンモニウム耐性を有するDNAポリメラーゼを含む反応液中で核酸増幅する方法であって、前記テトラメチルアンモニウム耐性DNAポリメラーゼが、終濃度が50mM以上のテトラメチルアンモニウム塩存在下で増幅が阻害されないDNAポリメラーゼであり、(a)配列番号10のアミノ酸配列と90%以上の同一性があるアミノ酸配列で表されるDNAポリメラーゼ、(b)Tth DNAポリメラーゼ、(c)Z05 DNAポリメラーゼ、及び(d)配列番号11のアミノ酸配列の少なくともE507位またはE742位が改変されたアミノ酸配列で表されるDNAポリメラーゼ、からなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする核酸増幅法。
  10. 前記(a)のDNAポリメラーゼが、配列番号10のアミノ酸配列の少なくともQ509位またはE744位が改変されたアミノ酸配列で表されるDNAポリメラーゼである、請求項9に記載の核酸増幅法。
  11. 前記テトラメチルアンモニウム塩が、酢酸テトラメチルアンモニウム、塩化テトラメチルアンモニウム、及び水酸化テトラメチルアンモニウムからなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物である請求項9又は10に記載の核酸増幅法。
  12. テトラメチルアンモニウム塩の反応液中終濃度が100〜210mMである請求項9〜11のいずれかに記載の核酸増幅法。
  13. 前記反応液が少なくとも抗DNAポリメラーゼ抗体、反応緩衝剤および金属イオンをさらに含む請求項9〜12のいずれかに記載の核酸増幅法。
  14. 前記反応液が少なくとも逆転写酵素、抗DNAポリメラーゼ抗体、反応緩衝剤および金属イオンをさらに含む請求項9〜13のいずれかに記載の核酸増幅法。
  15. 核酸増幅反応がPCRである請求項9〜14のいずれかに記載の核酸増幅法。
  16. 核酸増幅反応がワンステップRT−PCRである請求項9〜15のいずれかに記載の核酸増幅法。
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